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JP6480601B2 - 通信システム及び故障検出方法 - Google Patents

通信システム及び故障検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、通信システム及び故障検出方法に関する。
本願は、2015年11月26日に、日本に出願された特願2015−230872号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
大都市間を接続するコアネットワークや、地域内の拠点を接続するメトロネットワークなどでは光ファイバを用いた通信網が構築されている。このようなネットワークでは、複数の光ファイバが束ねて用いられている。また、1本の光ファイバそれぞれに波長が異なる複数の光信号を多重化する波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)伝送を行うことで、大容量の信号伝送が行われている(例えば、非特許文献1)。更なる伝送容量の増加に向けて、1つのコアを持つ光ファイバ(Single Core Fiber:SCF)に代えて、複数のコアを持つ光ファイバであるマルチコアファイバ(Multi Core Fiber:MCF)の利用が検討されている(例えば、非特許文献2、3)。
MCFを用いて構成されたネットワークでは、1本のMCFにおける伝送容量が多いのでMCFにおける故障が複数のノード間の通信に影響を与えてしまうことがある。そのため、MCFに故障が発生した際には、故障の検出と故障しているMCFの特定とを速やかに行うことが求められる。
松岡伸治、「経済的なコア・メトロネットワークを実現する超高速大容量光トランスポートネットワーク技術」、NTT技術ジャーナル、2011年3月、p.8−12 宮本裕、竹ノ内弘和、「毎秒ペタビット級伝送の実現を目指した高密度空間多重光通信技術」、NTT技術ジャーナル、2014年8月、p.52−56 白木和之、「光ファイバ・ケーブル技術における研究開発の動向」、NTT技術ジャーナル、2015年1月、p.59−63
前述の事情に鑑み、本発明は、マルチコアファイバを用いて構成されたネットワークにおいて、故障の検出と故障箇所の特定とを行うことができる通信システム及び故障検出方法とを提供することを目的としている。
本発明の第1の実施態様における通信システムは、3つ以上のノードを備え、前記ノード間の接続のうち少なくとも一部の区間に複数のコアを備えるマルチコアファイバが用いられている通信システムであって、前記ノード間を接続するマルチコアファイバに備えられる前記コアで伝送される故障検出用信号を出力する検出信号出力部と、前記故障検出用信号の検出結果に基づいて、前記ノード間において故障が発生しているか否かを判定する故障検出部と、を備える。
また、本発明の第2の実施態様によれば、上記第1の実施態様の通信システムにおいて、前記検出信号出力部は、前記故障検出用信号を前記ノード間の通信に用いられていない前記コアに出力する。
また、本発明の第3の実施態様によれば、上記第1の実施態様の通信システムにおいて、前記検出信号出力部は、前記故障検出用信号を前記ノード間の通信に用いられている前記コアに出力する。
また、本発明の第4の実施態様によれば、上記第2又は第3の実施態様の通信システムにおいて、前記検出信号出力部は、通信システムにおける監視又は運用に関する情報を前記故障検出用信号に含めて出力する。
また、本発明の第5の実施態様によれば、上記第1から第4の実施態様いずれかの通信システムにおいて、前記故障検出部は、前記ノードごとに設けられる。
また、本発明の第6の実施態様によれば、上記第1から第5の実施態様いずれかの通信システムにおいて、前記故障検出部は、前記故障検出用信号を含む受信光を検出できない場合に故障が発生していると判定する。
また、本発明の第7の実施態様によれば、上記第1から第6の実施態様いずれかの通信システムにおいて、前記故障検出部による判定結果に基づいて、いずれの前記ノード間において故障が発生しているかを特定する故障箇所特定部を、更に備える。
また、本発明の第8の実施態様によれば、上記第1から第7の実施態様いずれかの通信システムにおいて、前記故障検出部は、前記ノード間において故障が発生していると判定した場合、故障の発生と故障を検出した区間とを示す故障情報を、上位の制御装置へ通知する。
本発明の第9の実施態様における故障検出方法は、3つ以上のノードを備え、前記ノード間の接続のうち少なくとも一部の区間に複数のコアを備えるマルチコアファイバが用いられている通信システムにおける故障検出方法であって、前記ノード間を接続するマルチコアファイバに備えられる前記コアで伝送される故障検出用信号を出力する検出信号出力ステップと、前記故障検出用信号の検出結果に基づいて、前記ノード間において故障が発生しているか否かを判定する故障検出ステップと、を有する。
本発明によれば、マルチコアファイバを用いて構成されたネットワークにおいて、故障の検出と故障箇所の特定とを行うことが可能となる。
本発明に関する通信システムの第1の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第1の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第1の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第2の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第2の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第3の構成例を示す図である。 通信システムに用いられるコネクタの第3の構成例を示す図である。 通信システムでWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノードの第1の構成例を示す図である。 本発明に関する通信システムの第2の構成例を示す図である。 本発明に関する通信システムの第3の構成例を示す図である。 通信システムでWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノードの第2の構成例を示す図である。 通信システムでWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノードの第3の構成例を示す図である。 Add/Dropノードにおいて合分波器を多段にして用いる構成例を示す図である。 図1に示した通信システムにおいて、Add/Dropノード間の接続の一部に複数のSCFを用いる第1の構成例を示す図である。 図1に示した通信システムにおいて、Add/Dropノード間の接続に複数のSCFを用いる第2の構成例を示す図である。 第1の実施形態における通信システムの構成例を示す図である。 第1の実施形態において故障箇所の特定を行う際に用いられるテーブルの一例を示す図である。 第2の実施形態における通信システムの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における通信システム及び故障検出方法を説明する。なお、以下の実施形態では、同一の符号を付した構成要素は同様の動作を行うものとして、重複する説明を適宜省略する。
まず、本発明の実施形態が適用可能な通信システムであって、マルチコアファイバ(MCF)を用いた通信システムの例について説明する。図1は、本発明に関するMCFを用いた通信システム100の構成例を示す図である。通信システム100は、送受信ノード110と、n台(nは1以上の整数)のAdd/Dropノード120と、を備える。図1には、n=3の場合における通信システム100の構成例が示されている。以下の説明では、n台のAdd/Dropノード120をそれぞれ、Add/Dropノード120−1〜120−nと記載する。また、送受信ノード110とAdd/Dropノード120とを総称して「ノード」と記載する。以下の説明では、光信号を用いて通信を行う送信装置や受信装置、送受信装置などと、ノードとを個別の構成として記載する。しかし、送信装置や受信装置、送受信装置などをノードが含む構成であってもよい。
ノード間は、MCF(マルチコアファイバ)200−1〜200−4で接続されている。通信システム100は、MCF200−1〜200−4でノード間を接続した片系片方向のリング構成の物理トポロジを有している。送受信ノード110とAdd/Dropノード120−1とは、MCF200−1で接続されている。Add/Dropノード120−1とAdd/Dropノード120−2とは、MCF200−2で接続されている。Add/Dropノード120−2とAdd/Dropノード120−3とは、MCF200−3で接続されている。Add/Dropノード120−3と送受信ノード110とは、MCF200−4で接続されている。通信システム100におけるMCF200−1〜200−4は、3つのコア201、202、203を備えている。
通信システム100の構成についての説明を一般化すると、Add/Dropノード120−i(1≦i≦n−1)は、Add/Dropノード120−(i+1)とMCF200−(i+1)を介して接続されている。MCF200−1は、送受信ノード110とAdd/Dropノード120−1とを接続する。MCF200−(n+1)は、Add/Dropノード120−nと送受信ノード110とを接続する。
通信システム100の各ノードは、ノード間での通信を行う送信装置(Tx)及び受信装置(Rx)を備える。送受信ノード110に対して、送信装置111−1〜111−3と受信装置112−1〜112−3とが備えられている。Add/Dropノード120−1に対して、送信装置121−1と受信装置122−1とが備えられている。Add/Dropノード120−2に対して、送信装置121−2と受信装置122−2とが備えられている。Add/Dropノード120−3に対して、送信装置121−3と受信装置122−3とが備えられている。送信装置111−1〜111−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3へ送信する光信号を生成する。受信装置112−1〜112−3は、Add/Dropノード120−1〜120−3から送信される光信号を受信し、光信号に含まれる情報を取得する。送信装置121−1〜121−3は、それぞれ送受信ノード110へ送信する光信号を生成する。受信装置122−1〜122−3は、送受信ノード110から送信される光信号を受信し、光信号に含まれる情報を取得する。
送信装置111−1〜111−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3への光信号を生成する。送信装置111−1〜111−3により生成された3つの光信号は、それぞれMCF200−1のコア201−1〜203−1に挿入される。受信装置112−1〜112−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1、120−2、120−3から受信装置が備えられたノードに送信された光信号を受信する。受信装置112−1〜112−3は、それぞれMCF200−4のコア201−4〜203−4を介してAdd/Dropノード120−1〜120−3からの光信号を受信する。送受信ノード110における、MCF200への光信号の挿入とMCF200からの光信号の分岐とには、ファンイン・デバイス又はファンアウト・デバイスが用いられる。
なお、ファンイン・デバイスは、マルチコアファイバ中のコアそれぞれに対して接続され、コアごとに光信号を挿入するデバイスである。ファンアウト・デバイスは、マルチコアファイバ中の各コアそれぞれに対して接続され、各コア内を伝搬する光それぞれを分岐するデバイスである。両者のデバイスの違いは、光の伝搬方向が異なるだけであることから、ファンイン・デバイス又はファンアウト・デバイスのどちらか1つのデバイスを用いてマルチコアファイバとの光の入出力を実施してもよい。また、1つのデバイスでマルチコアファイバへの光の挿入及びマルチコアファイバからの光の分岐を同時に行ってもよい。
各Add/Dropノード120−1〜120−3には、それぞれコネクタ150−1〜150−3が備えられている。Add/Dropノード120−i(i=1,2,3)におけるコネクタ150−iは、MCF200−iとMCF200−(i+1)とに接続される。コネクタ150−iは、送受信ノード110で挿入された光信号のうち自ノードへの光信号をMCF200−iから分岐する。また、コネクタ150−iは、送受信ノード110への光信号をMCF200−(i+1)のコアへ挿入する。
Add/Dropノード120−1において、コネクタ150−1は、MCF200−1のコア201−1から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ150−1は、分岐した光信号を受信装置122−1へ接続する。また、コネクタ150−1は、送信装置121−1により生成された光信号を、MCF200−2のコア201−2へ挿入する。コア201−2へ挿入される光信号は、Add/Dropノード120−1から送受信ノード110へ伝送される光信号である。
コネクタ150−1は、MCF200−1のコアのうちコア202−1、203−1と、MCF200−2のコアのうちコア202−2、203−2とをそれぞれ接続する。コネクタ150−1は、MCF200−1とMCF200−2との間において光信号を中継する。コネクタ150−1は、光信号をAdd/Dropするコア201−1、201−2以外のコアで伝送される光信号を中継する。
Add/Dropノード120−2において、コネクタ150−2は、MCF200−2のコア202−2から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ150−2は、分岐した光信号を受信装置122−2へ接続する。また、コネクタ150−2は、送信装置121−2により生成された光信号を、MCF200−3のコア202−3へ挿入する。コア202−3へ挿入される光信号は、Add/Dropノード120−2から送受信ノード110へ伝送される光信号である。
コネクタ150−2は、MCF200−2のコアのうちコア201−2、203−2と、MCF200−3のコアのうちコア201−3、203−3とをそれぞれ接続する。コネクタ150−2は、MCF200−2とMCF200−3との間において光信号を中継する。コネクタ150−2は、光信号をAdd/Dropするコア201−2、201−3以外のコアで伝送される光信号を中継する。
Add/Dropノード120−3において、コネクタ150−3は、MCF200−3のコア203−3から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ150−3は、分岐した光信号を受信装置122−3へ接続する。また、コネクタ150−3は、送信装置121−3により生成された光信号をMCF200−4のコア203−4へ挿入する。コア203−4へ挿入される光信号は、Add/Dropノード120−3から送受信ノード110へ伝送される光信号である。
コネクタ150−3は、MCF200−3のコアのうちコア201−3、202−3と、MCF200−4のコアのうちコア201−4、202−4とをそれぞれ接続する。コネクタ150−3は、MCF200−3とMCF200−4との間において光信号を中継する。コネクタ150−3は、光信号をAdd/Dropするコア203−3、203−4以外のコアで伝送される光信号を中継する。
図2A及び図2Bは、通信システム100に用いられるコネクタ150の第1の構成例を示す図である。コネクタ150は、複数の細径シングルモードファイバ(SMF)と複数のSMFとを含むファンイン・ファンアウト部を備える。図2Aに示すように、コネクタ150は、接続対象のMCF200のコアそれぞれに対して細径SMFを備える。複数の細径SMFそれぞれの一端は、MCF200のコアに対向する位置に設けられている。また、複数の細径SMFの他端がSMFの一端に対向する位置に設けられている。細径SMFそれぞれは、MCF200のコアとSMFとを接続している。コネクタ150は、MCF200の各コアで伝送される光信号を、細径SMFとSMFとを介して分岐することができる。また、SMFへ光信号を入力することで、MCF200の各コアへ光信号を入力することができる。
図2Bに示されるコネクタ150−iは、MCF200−iとMCF200−(i+1)とを接続する。Add/Dropの対象となる光信号を伝送するコアに対応するSMFの他端が、コネクタ150−iの側面に引き出されている。コネクタ150−iの側面に引き出されているSMFの他端において、光信号の挿入と分岐(Add/Drop)を行うことができる。
MCF200−iのコアのうちAdd/Dropの対象でない光信号を伝送するコアに対するSMFの他端と、MCF200−(i+1)のコアのうちAdd/Dropの対象でない光信号を伝送するコアに対するSMFの他端とは、対向する位置に設けられている。コネクタ150−iにおいて、Add/Dropの対象でない光信号は、細径SMF及びSMFを介して、MCF200−iからMCF200−(i+1)へと中継される。
図3A及び図3Bは、通信システム100に用いられるコネクタ150の第2の構成例を示す図である。図3A及び図3Bには、図2A及び図2Bに示したコネクタ150の構成例と異なる構成例が示されている。図3A及び図3Bに示されるコネクタ150は、ガラス基板上に形成された複数の導波路コアを含む光導波路をファンイン・ファンアウト部として備える。図3Aに示されるように、コネクタ150では、複数の導波路コアが、接続対象のMCF200のコアそれぞれに対向する位置に設けられている。MCF200の各コアで伝送される光信号は、導波路コアを介して分離される。また、導波路コアへ光信号を挿入することにより、MCF200の各コアへ光信号を入力することができる。
図3Bに示されるコネクタ150−iでは、コネクタ150−iにより接続されるMCF200−i及びMCF200−(i+1)のコアのうちAdd/Dropの対象となる光信号を伝送するコアに対応する導波路コアの一端は、MCFのコアに対向する位置に設けられている。導波路コアの他端は、コネクタ150−iの側面に設けられている。コネクタ150−iの側面に位置する導波路コアの他端において、光信号の挿入と分岐を行うことができる。
MCF200−iのコアのうちAdd/Dropの対象でない光信号を伝送するコアに対する導波路コアの一端はMCFのコアに対向する位置に設けられる。導波路コアの他端は、MCF200−(i+1)のコアのうちAdd/Dropの対象でない光信号を伝送するコアに対向する位置に設けられる。MCF200−i及びMCF200−(i+1)においてAdd/Dropの対象でない光信号を伝送するコアは、導波路コアを介して、一対一に接続される。コネクタ150−iにおいて、Add/Dropの対象でない光信号は、導波路コアを介して、MCF200−iのコアからMCF200−(i+1)のコアへと中継される。
なお、導波路コアは、基板平面の二次元空間に形成されるだけでなく、参考文献1に記載されているように三次元空間に形成されてもよい。
[参考文献1]R. R. Thomson, et al, "Ultrafast-laser inscription of a three dimensional fan-out device for multicore fiber coupling applications", Optics Express, OSA Publishing, 2007, Vol.15, Issue 18, p.11691-11697
図4A及び図4Bは、通信システム100に用いられるコネクタ150の第3の構成例を示す図である。図4A及び図4Bには、図2A、図2B、図3A及び図3Bに示したコネクタ150の構成例と異なる構成例が示されている。図4A及び図4Bに示されるコネクタ150は、MCF200の各コアで伝送される光信号を一旦自由空間に出力させ、自由空間において各コアの光信号を光学系で分離する。例えば図4Aに示されるように、コネクタ150は2つのレンズで構成されるファンイン・ファンアウト部を備える。MCF200の各コアで伝送される光信号は、自由空間へ出力され、2つのレンズで屈折されることで分離される。光信号のAdd/Dropは、光学系を用いて行われる。自由空間を介した2つのMCF200の接続は、例えば参考文献2に記載されている。
[参考文献2]W. Klaus, et al, "Free-Space Coupling Optics for Multicore Fibers", Photonics Technology Letters, IEEE, 2012 September, Volume 24, Issue 21, p.1902-1905
図4Bは、コネクタ150−iの構成例を示す図である。図4Bに示されるコネクタ150−iでは、2つのレンズを組み合わせた光学系(コリメーター)によりMCF200−iの各コアから出射される光信号をコリメートしている。また、コリメートされた光信号それぞれは、MCF200−(i+1)の各コアに入力される。Add/Dropの対象となる光信号の光線経路には、光線経路をコネクタ150−iの側面方向に変更する鏡が配置されている。光学系により平行光線にされた光信号のうち分離対象の光信号を鏡で反射させてコネクタ150−iの外部へ分岐させることにより、分離対象の光信号を得ることができる。また、コネクタ150−iの外部から入力される光信号を鏡に当てることにより、鏡で反射される光信号がコリメートされた光信号と共に2つのレンズを組み合わせた光学系に入射する。光学系に入射した光信号がMCF200−(i+1)のコアに接続されることで、Add対象の光信号をコアへ挿入することができる。
Add/Dropの対象でない光信号は、光学系で分離された後に、Addされた光信号と共に束ねられてMCF200−(i+1)のコアそれぞれに入力される。コネクタ150−iにおいて、Add/Dropの対象でない光信号は、自由空間を介して、MCF200−iからMCF200−(i+1)へと中継される。なお、図面ではファイバ出射光のコリメートにレンズ2枚を使い、自由空間中における光の伝搬方向変更に鏡を使っているが、同様の機能を持つ光学機器を用いてもよい。
図2A、図2B、図3A、図3B、図4A及び図4Bにおいてコネクタ150の構成例を示したが、コネクタ150は、説明した媒質及び方法以外のものを用いて実現してもよい。例えば、シリコン上に光導波路を持たせた平面光回路(Planar Lightwave Circuit:PLC)をコネクタとして用いてもよい。
通信システム100では、送受信ノード110の送信装置111−1で生成された光信号は、MCF200−1のコア201−1と、コネクタ150−1とを介してAdd/Dropノード120−1の受信装置122−1で受信される。送信装置111−2で生成された光信号は、MCF200−1のコア202−1と、コネクタ150−1と、MCF200−2のコア202−2と、コネクタ150−2とを介してAdd/Dropノード120−2の受信装置122−2で受信される。送信装置111−3で生成された光信号は、MCF200−1のコア203−1と、コネクタ150−1と、MCF200−2のコア203−2と、コネクタ150−2と、MCF200−3のコア203−3と、コネクタ150−3とを介してAdd/Dropノード120−3の受信装置122−3で受信される。
また、Add/Dropノード120−1の送信装置121−1で生成された光信号は、コネクタ150−1と、MCF200−2のコア201−2と、コネクタ150−2と、MCF200−3のコア201−3と、コネクタ150−3と、MCF200−4のコア201−4とを介して送受信ノード110の受信装置112−1で受信される。Add/Dropノード120−2の送信装置121−2で生成された光信号は、コネクタ150−2と、MCF200−3のコア202−3と、コネクタ150−3と、MCF200−4のコア202−4とを介して送受信ノード110の受信装置112−2で受信される。Add/Dropノード120−3の送信装置121−3で生成された光信号は、コネクタ150−3と、MCF200−4のコア203−4を介して送受信ノード110の受信装置112−3で受信される。
通信システム100において、送受信ノード110は、Add/Dropノード120−1〜120−3それぞれとの送受信の通信経路を有している。通信システム100は、送受信ノード110を中心としたスター型の論理トポロジを有する。
例えば図2A、図2B、図3A、図3B、図4A及び図4Bに示したいずれかのコネクタ150を用いて、各ノードでMCF200を接続することにより、MCF200に含まれる複数のコアのうち所定のコアに対して光信号のAdd/Dropを行うことができる。通信システム100において、MCF200−iとMCF200−(i+1)とをコネクタ150−iを介して接続することにより、Add/Dropノード120−i宛の光信号の分岐と、送受信ノード110宛の光信号の挿入とを容易に行うことができる。光信号のAdd/Dropにおいては、多重化された波長の異なる光信号を波長ごとに分ける処理などが不要となるため、各Add/Dropノード120における装置の設置や保守の手間を削減できる。
なお、MCF200が3つのコアを備える場合について説明したが、MCF200が4つ以上のコアを備えてもよい。MCF200が4つ以上のコアを備える場合、Add/Dropノード120において2つ以上のコアに対して光信号をAdd/Dropしてもよい。
また、MCF200の各コアにおいてWDM伝送を行ってもよい。WDM伝送を行う場合、Add/Dropノード120において、各波長の光信号の分波と合波とが必要になる。図5は、通信システム100でWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノード120−1の構成例を示す図である。Add/Dropノード120−1は、コネクタ150−1と、分波器124−1と、合波器123−1と、複数の受信装置122−1と、複数の送信装置121−1とを備える。
コネクタ150−1においてMCF200−1のコア201−1から分岐された光信号は、分波器124−1に入力される。分波器124−1は、入力された光信号を波長ごとに分波する。分波して得られた各光信号は、それぞれ受信装置122−1で受信される。複数の送信装置121−1で生成されたそれぞれ波長の異なる光信号は、合波器123−1に入力される。合波器123−1は、入力された各光信号を合波し、合波して得られた光信号をコネクタ150−1へ出力する。コネクタ150−1は、合波器123−1から入力された光信号を、MCF200−2のコア201−2へ接続することで、送受信ノード110への光信号をMCF200−2へ挿入する。
なお、WDM伝送を行う場合においても、Add/Dropの対象でないMCF200−1のコア202−1、203−1の光信号は、MCF200−2のコア202−2、203−2へ中継される。そのため、中継される光信号に対しては、各Add/Dropノードにて波長単位の合分波を行わなくてもよい。WDM伝送を行う場合には他のAdd/Dropノード120においても、Add/Dropノード120−1と同様の構成を備える。
図1に示した通信システム100と異なる構成の通信システムについて説明する。図6は、本発明に関するMCFを用いた通信システム100Aの構成例を示す図である。通信システム100Aは、送受信ノード110a、110bと、n台のAdd/Dropノード120と、を備える。図6には、n=3の場合における通信システム100Aの構成例が示されている。通信システム100Aは、両系片方向のリング構成の物理トポロジを有している点が、通信システム100と異なる。
ノード間は、MCF210−1〜210−4で接続されている。送受信ノード110aとAdd/Dropノード120−1とは、MCF210−1で接続されている。Add/Dropノード120−1とAdd/Dropノード120−2とは、MCF210−2で接続されている。Add/Dropノード120−2とAdd/Dropノード120−3とは、MCF210−3で接続されている。Add/Dropノード120−3と送受信ノード110bとは、MCF210−4で接続されている。通信システム100AにおけるMCF210−1〜210−4は、6つのコア211〜216を備えている。
通信システム100Aの構成についての説明を一般化すると、Add/Dropノード120−i(1≦i≦n−1)は、Add/Dropノード120−(i+1)とMCF210−(i+1)を介して接続されている。MCF210−1は、送受信ノード110aとAdd/Dropノード120−1とを接続する。MCF210−(n+1)は、Add/Dropノード120−nと送受信ノード110bとを接続する。
通信システム100Aの各ノードは、ノード間での通信を行う送信装置(Tx)及び受信装置(Rx)と、送受信装置(Tx/Rx)とのいずれかを備える。送受信ノード110aに対して、送信装置111−1〜111−3と受信装置112−1〜112−3とが備えられている。Add/Dropノード120−1に対して、送受信装置125−1、126−1が備えられている。Add/Dropノード120−2に対して、送受信装置125−2、126−2が備えられている。Add/Dropノード120−3に対して、送受信装置125−3、126−3が備えられている。送受信ノード110bに対して、送信装置111−4〜111−6と受信装置112−4〜112−6とが備えられている。なお、図6に示す通信システム100Aの構成例では、送受信ノード110a、110bに送信装置111及び受信装置112が備えられ、Add/Dropノード120−1〜120−3に送受信装置125、126が備えられた構成を説明する。しかし、送受信装置125、126は、その内部に送信装置と受信装置との両者の機能を内包したものであり、送信装置と受信装置とを組み合わせたものと送受信装置とには大きな差分はない。送受信ノード110a、110bとAdd/Dropノード120−1〜120−3とにおいて、送信装置及び受信装置と、送受信装置とのいずれが備えられていてもよい。
送信装置111−1〜111−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3へ送信する光信号を生成する。送信装置111−1〜111−3により生成された光信号は、それぞれMCF210−1のコア211−1、213−1、215−1に挿入される。受信装置112−1〜112−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3から送受信ノード110a宛に送信された光信号を受信する。受信装置112−1〜112−3は、それぞれMCF210−1のコア212−1、214−1、216−1から光信号を受信する。
送信装置111−4〜111−6は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3へ送信する光信号を生成する。送信装置111−4〜111−6により生成された光信号は、それぞれMCF210−4のコア211−4、213−4、215−4に挿入される。受信装置112−4〜112−6は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3から送受信ノード110b宛に送信された光信号を受信する。受信装置112−4〜112−6は、それぞれMCF210−4のコア212−4、214−4、216−4から光信号を受信する。送受信ノード110a、110bにおける、MCF200への光信号の挿入とMCF200からの光信号の分岐とには、ファンイン・デバイス又はファンアウト・デバイスが用いられる。
各Add/Dropノード120−i(i=1,2,3)には、それぞれコネクタ160−iが備えられている。コネクタ160−iは、MCF210−iとMCF210−(i+1)とに接続される。コネクタ160−iは、送受信ノード110a、110bで挿入された光信号のうち自ノードへの光信号をMCF210−i及びMCF210−(i+1)から分岐する。コネクタ160−iは、送受信ノード110a宛の光信号をMCF210−iのコアへ挿入する。コネクタ160−iは、送受信ノード110b宛の光信号をMCF210−(i+1)のコアへ挿入する。
Add/Dropノード120−1において、コネクタ160−1は、MCF210−1のコア211−1から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−1は、分岐した光信号を送受信装置125−1へ接続する。また、コネクタ160−1は、送受信装置125−1により生成された光信号をMCF210−1のコア212−1へ挿入する。コア212−1へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110aへ伝送される光信号である。
更に、コネクタ160−1は、MCF210−2のコア211−2から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−1は、分岐した光信号を送受信装置126−1へ接続する。また、コネクタ160−1は、送受信装置126−1により生成された光信号をMCF210−2のコア212−2へ挿入する。コア212−2へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110bへ伝送される光信号である。
コネクタ160−1は、MCF210−1のコアのうちコア213−1〜216−1と、MCF210−2のコアのうち213−2〜216−2とをそれぞれ接続する。コネクタ160−1は、MCF210−1とMCF210−2との間において光信号を中継する。コネクタ160−1は、光信号をAdd/Dropするコア211−1、212−1、211−2、212−2以外のコアで伝送される光信号を中継する。
Add/Dropノード120−2において、コネクタ160−2は、MCF210−2のコア213−2から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−2は、分岐した光信号を送受信装置125−2へ接続する。また、コネクタ160−2は、送受信装置125−2により生成された光信号をMCF210−2のコア214−2へ挿入する。コア214−2へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110aへ伝送される光信号である。
更に、コネクタ160−2は、MCF210−3のコア213−3から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−2は、分岐した光信号を送受信装置126−2へ接続する。また、コネクタ160−2は、送受信装置126−2により生成された光信号をMCF210−3のコア214−3へ挿入する。コア214−3へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110bへ伝送される光信号である。
コネクタ160−2は、MCF210−2のコアのうちコア211−2、212−2、215−2、216−2と、MCF210−3のコアのうちコア211−3、212−3、215−3、216−3とをそれぞれ接続する。コネクタ160−2は、MCF210−2とMCF210−3との間において光信号を中継する。コネクタ160−2は、光信号をAdd/Dropするコア213−2、214−2、213−3、214−3以外のコアで伝送される光信号を中継する。
Add/Dropノード120−3において、コネクタ160−3は、MCF210−3のコア215−3から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−3は、分岐した光信号を送受信装置126−3へ接続する。また、コネクタ160−3は、送受信装置126−3により生成された光信号をMCF210−3のコア216−3へ挿入する。コア216−3へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110aへ伝送される光信号である。
更に、コネクタ160−3は、MCF210−4のコア215−4から自ノードへの光信号を分岐する。コネクタ160−4は、分岐した光信号を送受信装置125−3へ接続する。また、コネクタ160−3は、送受信装置125−3により生成された光信号をMCF210−4のコア216−3へ挿入する。コア216−4へ挿入される光信号は、自ノードから送受信ノード110bへ伝送される光信号である。
コネクタ160−3は、MCF210−3のコアのうちコア211−3〜214−3と、MCF210−4のコアのうちコア211−4〜214−4とをそれぞれ接続する。コネクタ160−3は、MCF210−3とMCF210−4との間において光信号を中継する。コネクタ160−3は、光信号をAdd/Dropするコア215−3、216−3、215−4、216−4以外のコアで伝送される光信号を中継する。
通信システム100Aにおけるコネクタ160−1〜160−3は、図2A、図2B、図3A、図3B、図4A及び図4Bにおいて示したように細径ファイバや光導波路、光学系などを用いることにより、通信システム100のコネクタ150−1〜150−3と同様に構成することができる。
通信システム100Aでは、送受信ノード110a、110bとAdd/Dropノード120−1〜120−3それぞれとの間に送信用の通信経路と受信用の通信経路が形成される。送受信ノード110a、110bは、Add/Dropノード120−1〜120−3と個別に通信することができる。このように、通信システム100Aは、送受信ノード110a、110bそれぞれをルートノードとするツリー型の論理トポロジを有している。
Add/Dropノード120−1〜120−3は、2つの送受信ノード110a、110bとの通信経路のうちいずれか一方を現用系(0系)として利用し、他方を予備系(1系)として利用してもよい。また、Add/Dropノード120−1〜120−3は、伝送経路の短い通信経路を0系として利用し、伝送経路の長い通信経路を1系として利用してもよい。Add/Dropノード120−1〜120−3では、光信号のAdd/Dropにおいて、多重化された波長の異なる光信号を波長ごとに分ける処理などが不要となるので装置の設置や保守の手間を削減できる。
なお、各MCF210が6つのコア211〜216を備える場合について説明したが、MCF210が7つ以上のコアを備えてもよい。MCF210が7つ以上のコアを備える場合、Add/Dropノード120において2つ以上のコアに対して光信号をAdd/Dropしてもよい。
また、MCF210の各コアにおいてWDM伝送を行ってもよい。WDM伝送を行う場合、図5に示したように、各Add/Dropノード120にはAdd/Dropする光信号に対する分波器又は合波器が備えられる。
また、送受信ノード110aと送受信ノード110bとの間を、MCF210又は7つ以上のコアを備えるMCFを用いて接続してもよい。通信システム100Aにおいて、送受信ノード110a、110bとAdd/Dropノード120−1〜120−3との役割が変わった場合に、送受信ノード110a、110bにコネクタを取り付け、各Add/Dropノード120−1〜120−3のコネクタ150を他のコネクタ付け替えることで、論理トポロジを容易に変更することができる。これにより、ネットワーク構成の変更に対し柔軟に対応することができる。
図1及び図6に示した通信システムと異なる構成の通信システムについて説明する。図7は、本発明に関するMCFを用いた通信システム100Cの構成例を示す図である。通信システム100Cは、送受信ノード110と、n台のAdd/Dropノード120と、を備える。図7には、n=3の場合における通信システム100Cの構成例が示されている。通信システム100Cにおいて、ノード間におけるMCF200−1〜200−4の接続は、図1に示した通信システム100における接続と同様である。通信システム100Cでは、送受信ノード110から各Add/Dropノード120への通信と、各Add/Dropノード120から送受信ノード110への通信とが同一のコアを用いて行われる。伝送方向が異なる光信号を同一のコアで伝送する際には、伝送方向が異なる光信号が互いに及ぼす影響を抑えるために光信号の強度を一定以下にしてもよいし、光信号の波長を伝送方向ごとに異なる波長にしてもよい。通信システム100Cは、片系双方向のリング構成の物理トポロジを有している点が、通信システム100と異なる。
通信システム100Cの各ノードは、ノード間での通信を行う送受信装置(Tx/Rx)を備える。送受信ノード110には、送受信装置113−1〜113−3が備えられている。Add/Dropノード120−1〜120−3には、送受信装置125−1〜125−3がそれぞれ備えられている。送受信装置113−1〜113−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3へと送信する光信号を生成する。また、送受信装置113−1〜113−3は、Add/Dropノード120−1〜120−3から送信された光信号を受信し、光信号に含まれる情報を取得する。送受信装置125−1〜125−3は、それぞれ送受信ノード110へと送信する光信号を生成する。また、送受信装置125−1〜125−3は、それぞれ送受信ノード110から送信された光信号を受信し、光信号に含まれる情報を取得する。
送受信装置113−1〜113−3は、それぞれAdd/Dropノード120−1〜120−3へ送信する光信号を生成する。送受信装置113−1〜113−3により生成された3つの光信号は、それぞれMCF200−1のコア201−1〜203−1に挿入される。また、送受信装置113−1〜113−3は、それぞれMCF200−1のコア201−1〜203−1を介してAdd/Dropノード120−1〜120−3からの光信号を受信する。MCF200−1への光信号の挿入とMCF200−1からの光信号の分岐とには、ファンイン/ファンアウト・デバイスが用いられる。
各Add/Dropノード120−i(i=1,2,3)には、それぞれコネクタ180−iが備えられている。コネクタ180−iは、MCF200−iとMCF200−(i+1)とに接続される。コネクタ180−iは、MCF200−iのコア20i−iから光信号を分岐し、分岐した光信号を送受信装置125−iへ接続する。また、コネクタ180−iは、送受信装置125−iにより生成された光信号をMCF200−iのコア20i−iへ挿入する。送受信装置125−iにより生成された光信号は、Add/Dropノード120−iから送受信ノード110へ伝送される光信号である。コネクタ180−iは、MCF200−iのコアとMCF200−(i+1)のコアとのうち、Add/Dropの対象となるコア以外のコア20i−iとコア20i−(i+1)とを接続して光信号を中継する。
送受信ノード110とAdd/Dropノード120−1とは、コア201−1により形成される通信経路を用いた双方向の通信を行う。送受信ノード110とAdd/Dropノード120−2とは、コア202−1、202−2により形成される通信経路を用いた双方向の通信を行う。送受信ノード110とAdd/Dropノード120−3とは、コア203−1、203−2、203−3により形成される通信経路を用いた双方向の通信を行う。MCF200−2のコア201−2、MCF200−3のコア201−3及びコア202−3、MCF200−4のコア201−4〜203−4は、通信に使用されないコアである。
なお、通信システム100Cにおいて、Add/Dropノード120−3はMCF200−4のコア201−4を用いた通信を送受信ノード110と行うことで、通信経路の短縮を図ってもよい。その場合には、送受信ノード110においてMCF200−4との接続部にファイン/ファンアウト・デバイスが必要となる。
また、通信システム100Cにおいて、送受信ノード110と各Add/Dropノード120−1〜120−3との間でWDM伝送を行ってもよい。WDM伝送を行う場合、図5に示したように、各Add/Dropノード120−1〜120−3においてコアから分岐した光信号を各波長の光信号に分ける分波と、各波長の光信号を1つの光信号にまとめる合波とを行う必要がある。図8は、通信システム100CでWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノード120−1の構成例を示す図である。Add/Dropノード120−1には、コネクタ180−1と、光サーキュレータ127−1と、分波器124−1と、合波器123−1と、送受信装置125−1としての複数の受信装置122−1及び複数の送信装置121−1と、が備えられる。
コネクタ180−1においてMCF200−1のコア201−1から分岐された光信号は、光サーキュレータ127−1に接続される。コネクタ180−1から光サーキュレータ127−1へ接続された光信号は、分波器124−1へ出力される。分波器124−1は、入力された光信号を波長ごとに分波し、分波して得られた光信号それぞれを受信装置122−1へ出力する。複数の送信装置121−1で生成された波長の異なる光信号は、合波器123−1に入力される。合波器123−1は、入力された各光信号を合波し、合波して得られた光信号を光サーキュレータ127−1へ出力する。合波器123−1から光サーキュレータ127−1へ入力された光信号は、コネクタ180−1へ出力される。コネクタ180−1は、光サーキュレータ127−1からの光信号を、MCF200−1のコア201−1へ挿入することで、送受信ノード110への光信号がMCF200−1へ挿入される。
なお、WDM伝送を行う場合においても、Add/Dropの対象でないMCF200−1のコア202−1、203−1の光信号は、MCF200−2のコア202−2、203−2へ中継される。他のAdd/Dropノード120も、Add/Dropノード120−1と同様の構成を備える。
また、通信システム100Cでは、各Add/Dropノード120においてAdd/Dropの対象となるコアが1つの場合について説明したが、各Add/Dropノード120において複数のコアから光信号を分岐したり、複数のコアへ光信号を挿入したりしてもよい。
また、送信装置121−1と受信装置122−1とが1つになった送受信装置を用いる場合、すなわち、送受信装置が内部に光サーキュレータを備える場合、光サーキュレータ127−1を備える必要はない。送信側の合波器と受信側の分波器との2つの光学部品を設ける必要がなくなるため、各Add/Dropノード120における光学部品数を削減できる。合波や分波に用いる光学部品としては、例えばAWG(Array Wavelength Grating;波長合分波素子)などがある。
図9は、通信システム100CでWDM伝送を行う場合における、Add/Dropノード120−1の他の構成例を示す図である。Add/Dropノード120−1には、コネクタ180−1と、合分波器128−1と、複数の送受信装置125−1と、が備えられる。複数の送受信装置125−1は、波長ごとに設けられる。図9に示すAdd/Dropノード120−1の構成は、図8に示したAdd/Dropノード120−1の構成において送信装置121−1及び受信装置122−1を送受信装置125−1に置き換えた構成である。なお、図8に示したAdd/Dropノード120−1において、送信装置121−1と受信装置122−1とそれぞれに代えて送受信装置125−1を設けることも可能だが、その場合は送受信装置125−1における送信機能又は受信機能を使用しないことになる。
また、WDM伝送を行う際に多重化する異なる波長の光信号が多い場合、合分波器を複数段組み合わせてもよい。図10は、Add/Dropノード120において合分波器を多段にして用いる構成例を示す図である。Add/Dropノード120−1には、コネクタ180−1と、複数の合分波器128−1と、複数の送受信装置125−1と、が備えられる。コネクタ180−1でコア201−1から分岐された光信号は、1段目の合分波器128−1において3つの光信号に分けられる。3つの光信号は、それぞれ2段目の合分波器128−1において分波される。分波により得られた光信号は、それぞれ対応する波長の送受信装置125−1へ入力される。また、各送受信装置125−1から出力される光信号は、2段目の合分波器128−1で合波され、更に1段目の合分波器128−1で1つの光信号に合波されてコネクタ180−1へ出力される。
Add/Dropノード120において光信号のAdd/Dropをコア単位で行うことにより、波長単位で光信号のAdd/Dropを行う場合に比べ信号狭窄などの信号劣化を避けることができる。そのため、図10に示すように多段の分波・合波を行ったとしても、分波・合波による信号劣化を許容範囲内に抑えることができ、多重化する光信号の数に応じてコア単位の伝送容量を増大させることができる。
本発明の実施形態におけるコネクタが適用可能な通信システムとして、3つの通信システム100、100A、100Cを説明した。各通信システムでは、ノード間の接続の一部又は複数にMCFを用いる構成を説明した。しかし、ノード間の接続にSCF(Single Core Fiber)が用いられた通信システムに対して、各実施形態において説明する故障検出方法を適用してもよい。ノード間の接続にSCFが用いられる場合、MCFと複数のSCFとを接続する変換コネクタ、又はコネクタと複数のSCFとを接続する変換コネクタが用いられる。
図11は、図1に示した通信システム100において、Add/Dropノード120−1とAdd/Dropノード120−2との接続の一部に複数のSCF451、452、453を用いる第1の構成例を示すブロック図である。コネクタ150−1に接続されたMCF200−21と、コネクタ150−2に接続されたMCF200−22との間にSCF451、452、453が用いられている。
MCF200−21とSCF451〜453との接続には変換コネクタ400−1が用いられている。変換コネクタ400−1は、MCF200−21のコア201−21、202−21、203−21と、SCF451、452、453とをそれぞれ接続する。MCF200−22とSCF451〜453との接続には変換コネクタ400−2が用いられている。変換コネクタ400−2は、MCF200−22のコア201−22、202−22、203−22と、SCF451、452、453とをそれぞれ接続する。
変換コネクタ400−1、400−2は、ファンイン・デバイス又はファンアウト・デバイスと同じ構成を有している。変換コネクタ400−1、400−2を用いることにより、ノード間の接続における一部区間にSCFを用いることができる。
図12は、図1に示した通信システム100において、Add/Dropノード120−1とAdd/Dropノード120−2との接続に複数のSCF451、452、453を用いる第2の構成例を示すブロック図である。コネクタ150−1とコネクタ150−2との接続にSCF451、452、453が用いられている。図12に示す構成例は、Add/Dropノード120−1、120−2間の接続にMCFが用いられていない構成が図11に示した構成例と異なる。
Add/Dropノード120−1は、更に変換コネクタ410−1を備える。コネクタ150−1のAdd/Dropノード120−2側に変換コネクタ410−1が取り付けられる。Add/Dropノード120−2は、更に変換コネクタ410−2を備える。コネクタ150−2のAdd/Dropノード120−1側に変換コネクタ410−2が取り付けられる。MCF200が有するコア数と同数のSCF451〜453が、変換コネクタ410−1、410−2間の接続に用いられる。
変換コネクタ410−1は、SCF451、452、453とコネクタ150−1とを接続する。コネクタ150−1は、MCF200−2に代えて、変換コネクタ410−1と光信号の入出力を行う。コネクタ150−1は、変換コネクタ410−1を介して、MCF200−1のコア202−1、203−1とSCF452、453とをそれぞれ接続する。変換コネクタ410−1は、コネクタ150−1を介して、送信装置121−1が生成した光信号をSCF451へ挿入する。
変換コネクタ410−2は、SCF451、452、453とコネクタ150−2とを接続する。コネクタ150−2は、MCF200−2に代えて、変換コネクタ410−2と光信号の入出力を行う。コネクタ150−2は、変換コネクタ410−2を介して、SCF451、453とMCF200−3のコア201−3、203−3とをそれぞれ接続する。コネクタ150−2は、変換コネクタ410−2を介して、SCF453から分岐した光信号を受信装置122−2へ接続する。
変換コネクタ410−1、410−2は、ファンイン・デバイス又はファンアウト・デバイスと同じ構成を有している。変換コネクタ410−1、410−2を用いることにより、ノード間の接続にSCFを用いることができる。
図11及び図12では、3つコアを有するMCF200に代えてSCFを用いてノード間を接続する構成例を示した。2つ又は4つ以上のコアを有するMCFに代えてSCFをノード間の接続に用いてもよい。この場合においても、同様に、変換コネクタが用いられる。
図11及び図12では、図1に示した通信システム100におけるAdd/Dropノード120−1、120−2間の接続にSCFを用いる例を示した。他のノード間の接続にもSCFを用いてもよい。この場合、一つのノード間の接続に変換コネクタ400を用い、他のノード間の接続に変換コネクタ410を用いてもよい。また、一つのノード間の接続に、MCFとSCFとを接続する変換コネクタ400と、コネクタ150に接続する変換コネクタ410とを組み合わせて用いてもよい。例えば、Add/Dropノード120−1において変換コネクタ400が用いられ、Add/Dropノード120−2において変換コネクタ410が用いられてもよい。
一つのノード間の接続において、MCFとSCFとの変換が複数回行われてもよい。例えば、Add/Dropノード120−1、120−2との間の接続において、MCF、SCF、MCF、SCF、MCFの順でMCFとSCFとが用いられてもよい。この場合、MCFとSCFとの間それぞれに変換コネクタが用いられる。
また、図12において説明した、コネクタ150−1と変換コネクタ410−1とが1つのコネクタとして構成されてもよい。同様に、コネクタ150−2と変換コネクタ410−2とが1つのコネクタとして構成されてもよい。すなわち、MCFと複数のSCFとに接続されるコネクタが、MCF又はSCFに対して光信号のADD/Dropを行うとともに、MCFとSCFとの間における光信号の中継を行ってもよい。
以上説明したように、図1に示した通信システム100及び他の通信システムにおけるノード間の接続のうち一つ又は複数に、SCFが用いられてもよい。
[第1の実施形態]
第1の実施形態における通信システムでは、MCFが備える複数のコアのうち、特定のコアで故障検出用の光信号を常時伝送し、各ノードにおいて当該コアの光信号を取得し、故障の有無の判定を行う。故障を検出した際には、故障検出用の光信号の取得状況に基づいた故障箇所の特定が行われる。図1や図6、図7に示した通信システムに対して、故障検出及び故障箇所の特定を可能とする構成について説明する。
図13は、第1の実施形態における通信システム500の構成例を示す図である。通信システム500は、送受信ノード510a、510bと、n台のAdd/Dropノード520と、を備える。図13には、n=3の場合における通信システム500の構成例が示されている。通信システム500は、両系双方向のリング構成の物理トポロジを有している。ノード間は、MCF600−1〜600−4で接続されている。ノード間の接続は、図6に示した通信システム100Aにおけるノード間の接続と同様の接続である。通信システム500におけるMCF600それぞれは、4つのコア601〜604を備える。
通信システム500の各ノードは、ノード間での通信を行う送受信装置(Tx/Rx)と、監視装置とを備える。監視装置は、故障検出部として動作し、ノード間を接続するMCF600において故障が発生したか否かの検出を行う。送受信ノード510aに対して、送受信装置511−1〜511−3と、監視装置515−1とが備えられている。Add/Dropノード520−1に対して、送受信装置521−1、522−1と、監視装置525−1とが備えられている。Add/Dropノード520−2に対して、送受信装置521−2、522−2と、監視装置525−2とが備えられている。Add/Dropノード520−3に対して、送受信装置521−3、522−3と、監視装置525−3とが備えられている。送受信ノード510bに対して、送受信装置511−4〜511−6と、監視装置515−2とが備えられている。
送受信ノード510aにおいて、送受信装置511−1〜511−3は、それぞれAdd/Dropノード520−1〜520−3宛の情報を含む光信号を生成する。送受信装置511−1〜511−3により生成された3つの光信号は、それぞれMCF600−1のコア601−1〜603−1へ入力される。また、送受信装置511−1〜511−3は、それぞれMCF600−1のコア601−1〜603−1を介してAdd/Dropノード520−1〜520−3から光信号を受信する。
監視装置515−1は、第1の検出信号出力部として動作し、MCF600における故障検出用の光信号を生成する。監視装置515−1により生成された故障検出用の光信号は、MCF600−1のコア604−1へ入力される。また、監視装置515−1は、MCF600−1のコア604−1から故障検出用の光信号を受信する。監視装置515−1は、故障検出部として動作し、受信した故障検出用の光信号に基づいて、MCF600において故障が発生しているか否かの判定を行う。
送受信ノード510bにおいて、送受信装置511−4〜511−6は、それぞれAdd/Dropノード520−1〜520−3宛の情報を含む光信号を生成する。送受信装置511−4〜511−6により生成された3つの光信号は、それぞれMCF600−4のコア601−4〜603−4へ入力される。また、送受信装置511−4〜511−6は、それぞれMCF600−4のコア601−4〜603−4を介してAdd/Dropノード520−1〜520−3から光信号を受信する。
監視装置515−2は、第2の検出信号出力部として動作し、MCF600における故障検出用の光信号を生成する。監視装置515−2により生成された故障検出用の光信号は、MCF600−4のコア604−4へ入力される。また、監視装置515−2は、MCF600−4のコア604−4から故障検出用の光信号を受信する。監視装置515−2は、故障検出部として動作し、受信した故障検出用の光信号に基づいて、MCF600において故障が発生しているか否かの判定を行う。
なお、監視装置515−1により生成される故障検出用の光信号と、監視装置515−2により生成される故障検出用の光信号とは、各Add/Dropノード520における区別が容易になるように、波長の異なる光信号としてもよい。また、監視装置515−1により生成される故障検出用の光信号と、監視装置515−2により生成される故障検出用の光信号とは、各ノードにおいて既知の故障検出用の光信号であり、各監視装置に記憶されている。
送受信ノード510aにおける、MCF600−1への光信号の入力とMCF600−1からの光信号の取得とには、ファンイン/ファンアウト・デバイスが用いられる。送受信ノード510bにおける、MCF600−4への光信号の入力とMCF600−4からの光信号の取得とには、送受信ノード510aと同様に、ファンイン/ファンアウト・デバイスが用いられる。
各Add/Dropノード520には、それぞれコネクタ550が備えられている。Add/Dropノード520−i(i=1,2,3)におけるコネクタ550−iは、MCF600−iとMCF600−(i+1)とに接続されている。コネクタ550−iは、送受信ノード510a、510bにおいてMCF600に入力された光信号のうち、自ノード宛の情報を含む光信号をMCF600−iのコアとMCF600−(i+1)のコアとから取り出す。コネクタ550−iは、送受信ノード510a、510b宛の情報を含む光信号をMCF600−iのコアとMCF600−(i+1)のコアとへ入力する。
Add/Dropノード520−1において、コネクタ550−1は、MCF600−1のコア601−1から自ノード宛の光信号を取り出す。コネクタ550−1は、取り出した光信号を送受信装置521−1へ出力する。また、コネクタ550−1は、送受信装置521−1により生成された光信号をMCF600−1のコア601−1へ入力する。送受信装置521−1により生成される光信号は、自ノードから送受信ノード510aへ伝送する情報を含む光信号である。
また、コネクタ550−1は、MCF600−2のコア601−2から自ノード宛の光信号を取り出す。コネクタ550−1は、取り出した光信号を送受信装置522−1へ出力する。コネクタ550−1は、送受信装置522−1により生成された光信号をMCF600−2のコア601−2へ入力する。送受信装置522−1により生成された光信号は、自ノードから送受信ノード510bへ伝送する情報を含む光信号である。また、コネクタ550−1は、MCF600−1のコア602−1、603−1と、MCF600−2のコア602−2、603−2とをそれぞれ接続する。コネクタ550−1は、MCF600−1とMCF600−2との間において光信号を中継する。
また、コネクタ550−1は、MCF600−1のコア604−1の光信号を2つに分配する。コネクタ550−1は、2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−1へ出力し、他方の光信号をMCF600−2のコア604−2へ挿入する。監視装置525−1は、送受信ノード510aにおいて監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−1は、MCF600−1において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置525−1は、MCF600−1において故障が発生していると判定する。なお、受信不可の判定においては、ある一定時間に亘り故障検出用の光信号が受信できない場合に、受信不可と判断してもよい。
また、コネクタ550−1は、MCF600−2のコア604−2の光信号を2つに分配する。コネクタ550−1は、2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−1へ出力し、他方の光信号をMCF600−1のコア604−1へ挿入する。監視装置525−1は、送受信ノード510bにおいて監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−1は、MCF600−2〜600−4において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−2から送信された光信号が受信できていない場合、監視装置525−1は、MCF600−2〜MCF600−4のいずれかにおいて故障が発生していると判定する。
Add/Dropノード520−2において、コネクタ550−2は、MCF600−2のコア602−2とMCF600−3のコア602−3それぞれから自ノード宛の光信号を取り出す。コネクタ550−2は、コア602−2から取り出した光信号を送受信装置521−2へ出力し、コア602−3から取り出した光信号を送受信装置522−2へ出力する。また、コネクタ550−2は、送受信装置521−2により生成された光信号をMCF600−2のコア602−2へ入力し、送受信装置522−2により生成された光信号をMCF600−3のコア602−3へ入力する。送受信装置521−2により生成された光信号は、自ノードから送受信ノード510aへ伝送する情報を含む光信号である。送受信装置522−2により生成された光信号は、自ノードから送受信ノード510bへ伝送する情報を含む光信号である。また、コネクタ550−2は、MCF600−2のコア601−2、603−2と、MCF600−3のコア601−3、603−3とをそれぞれ接続する。コネクタ550−2は、MCF600−2とMCF600−3との間において光信号を中継する。
また、コネクタ550−2は、MCF600−2のコア604−2の光信号を2つに分配する。コネクタ550−2は、分配した2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−2へ出力し、他方の光信号をMCF600−3のコア604−3へ挿入する。監視装置525−2は、送受信ノード510aにおいて監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−2は、MCF600−1及びMCF600−2において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号を受信できていない場合、監視装置525−2は、MCF600−1又はMCF600−2において故障が発生していると判定する。
また、コネクタ550−2は、MCF600−3のコア604−3の光信号を2つに分配する。コネクタ550−2は、2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−2へ出力し、他方の光信号をMCF600−2のコア604−2へ挿入する。監視装置525−2は、送受信ノード510bにおいて監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−2は、MCF600−3及びMCF600−4において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号を受信できていない場合、監視装置525−2は、MCF600−3又はMCF600−4において故障が発生していると判定する。
Add/Dropノード520−3において、コネクタ550−3は、MCF600−3のコア603−3とMCF600−4のコア603−4それぞれから自ノード宛の光信号を取り出す。コネクタ550−3は、コア603−3から取り出した光信号を送受信装置521−3へ出力し、コア603−4から取り出した光信号を送受信装置522−3へ出力する。また、コネクタ550−2は、送受信装置521−3により生成された光信号をMCF600−3のコア603−3へ入力し、送受信装置522−3により生成された光信号をMCF600−4のコア603−4へ入力する。送受信装置521−3により生成された光信号は、自ノードから送受信ノード510aへ伝送する情報を含む光信号である。送受信装置522−3により生成された光信号は、自ノードから送受信ノード510bへ伝送する情報を含む光信号である。また、コネクタ550−3は、MCF600−3のコア601−3、602−3と、MCF600−4のコア601−4、602−4とをそれぞれ接続する。コネクタ550−3は、MCF600−3とMCF600−4との間において光信号を中継する。
また、コネクタ550−3は、MCF600−3のコア604−3の光信号を2つに分配する。コネクタ550−3は、2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−3へ出力し、他方の光信号をMCF600−4のコア604−4へ挿入する。監視装置525−3は、送受信ノード510aにおいて監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−3は、MCF600−1〜600−3において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−1から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置525−3は、MCF600−1〜MCF600−3のいずれかにおいて故障が発生していると判定する。
また、コネクタ550−3は、MCF600−4のコア604−4の光信号を2つに分配する。コネクタ550−5は、2つの光信号のうち一方の光信号を監視装置525−3へ出力し、他方の光信号をMCF600−3のコア604−3へ挿入する。監視装置525−3は、送受信ノード510bにおいて監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置525−3は、MCF600−4において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置515−2から送信された故障検出用の光信号でない場合、監視装置525−3は、MCF600−4において故障が発生していると判定する。
本実施形態における通信システム500では、MCF600−1〜600−4が備えるコア601〜604のうちコア604において、故障検出用の光信号が伝送される。故障検出用の光信号は、送受信ノード510aから送受信ノード510bへの伝送方向と、送受信ノード510bから送受信ノード510aへの伝送方向との双方で伝送される。各Add/Dropノード120−1〜120−3では、監視装置525−1〜525−3それぞれが、コア604において伝送される光信号に基づいて、MCF600−1〜600−4における故障の検出を行う。
図14は、第1の実施形態において故障箇所の特定を行う際に用いられるテーブルの一例を示す図である。図14に示すテーブルの各行には、MCF600−1〜600−4それぞれにおいて故障が発生した際に故障を検出するAdd/Dropノード520が示されている。「×」は故障を検出したことを示し、「○」は故障を検出していないことを示している。このように、MCF600を用いた通信システム500において2系統の伝送経路で双方向に故障検出用の光信号が伝送されることで、故障の検出と故障箇所の特定とを行うことが可能となる。なお、Add/Dropノード520における故障の検出結果と、送受信ノード510a、510bにおける故障の検出結果とを用いて故障箇所の特定が行われるようにしてもよい。
なお、図14に示したテーブルを用いて故障箇所を特定する処理は、送受信ノード510a、510bに備えられる監視装置515−1、515−2、又は不図示の上位の故障箇所特定装置が行ってもよい。また、本実施形態では各Add/Dropノード520に設けられた1つの監視装置525伝送方向の異なる2つの故障検出用の光信号を受信しているが、故障検出用の光信号ごとに監視装置を設けてもよい。
また、本実施形態の通信システムでは、起点及び終点のノードとなる送受信ノード510a、510bそれぞれの監視装置515−1、515−2が、故障検出用の光信号を出力する構成を説明した。しかし、いずれか一方の監視装置が故障検出用の光信号を出力する故障検出部として動作し、他方の監視装置が通信経路における故障箇所の特定を行う故障箇所特定部として動作してもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態における通信システムでは、第1の実施形態における通信システム500と同様に、MCFが備える複数のコアのうち、特定のコアで故障検出用の光信号を伝送し、各ノードにおいて当該コアの光信号を取得し、故障の有無の判定を行う。更に、本実施形態の通信システムでは、故障を検出した際に故障検出用の光信号の取得状況に基づいた故障箇所の特定が行われる。図1や図6、図7に示した通信システムに対して、故障検出及び故障箇所の特定を可能とする構成について説明する。
図15は、第2の実施形態における通信システム500Aの構成例を示す図である。通信システム500Aは、送受信ノード510a、510bと、n台のAdd/Dropノード520と、を備える。図15には、n=3の場合における通信システム500Aの構成例が示されている。通信システム500Aは、両系双方向のリング構成の物理トポロジを有している。ノード間は、MCF600−1〜600−4で接続されている。ノード間の接続は、図6に示した通信システム100Aにおけるノード間の接続と同様の接続である。通信システム500AにおけるMCF600それぞれは、4つのコア601〜604を備える。本実施形態では、第1の実施形態における通信システム500と同様の構成に対しては同じ符号を付して、重複した説明を省略する。
通信システム500Aの各ノードは、ノード間での通信を行う送受信装置(Tx/Rx)と、監視装置とを備える。監視装置は、故障検出部として動作し、ノード間を接続するMCF600において故障が発生したか否かの検出に加えて、故障が発生した箇所の特定を行う。送受信ノード510a、510bは、監視装置515−1、515−2に代えて、監視装置516−1、516−2を備える。Add/Dropノード520−1〜520−3は、監視装置525−1〜525−3に代えて監視装置526−1〜526−3を備える。
各Add/Dropノード520には、それぞれコネクタ555が備えられている。Add/Dropノード520−i(i=1,2,3)におけるコネクタ555−iは、MCF600−iとMCF600−(i+1)とに接続されている。コネクタ555−iは、送受信ノード510a、510bにおいてMCF600に入力された光信号のうち、自ノード宛の情報を含む光信号をMCF600−iのコアとMCF600−(i+1)のコアとから取り出す。
各Add/Dropノード520における、コネクタ555−iと送受信装置521−i、522−iとの間における光信号の入出力などは第1の実施形態と同様である。また、送受信ノード510における送受信装置511−1〜511−6の動作も第1の実施形態と同様である。以下では、第1の実施形態と異なる監視装置526−iとコネクタ555−iとの間における光信号の入出力と、監視装置516−1、516−2、526−iの動作とについて説明する。
送受信ノード510aにおいて、監視装置516−1は、MCF600−1における故障検出用の光信号を生成する。監視装置516−1により生成された故障検出用の光信号は、ファンイン/ファンアウト・デバイスによりMCF600−1のコア604−1へ挿入される。
Add/Dropノード520−1において、コネクタ555−1は、MCF600−1のコア604−1から故障検出用の光信号を分岐する。コネクタ555−1は、分岐した故障検出用の光信号を監視装置526−1へ接続する。監視装置526−1は、監視装置516−1から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置516−1から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−1は、MCF600−1において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置516−1から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−1は、MCF600−1において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−1は、監視装置516−1と同様に、MCF600−2における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−1により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−1によりMCF600−2のコア604−2へ挿入される。
Add/Dropノード520−2において、コネクタ555−2は、MCF600−2のコア604−2から故障検出用の光信号を分岐する。コネクタ555−2は、分岐した故障検出用の光信号を監視装置526−2へ接続する。監視装置526−2は、監視装置526−1から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−1から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−2は、MCF600−2において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−1から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−2は、MCF600−2において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−2は、監視装置516−1、526−1と同様に、MCF600−3における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−2により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−2によりMCF600−3のコア604−3へ挿入される。
Add/Dropノード520−3において、コネクタ555−3は、MCF600−3のコア604−3から故障検出用の光信号を分岐する。コネクタ555−3は、分岐した故障検出用の光信号を監視装置526−3へ接続する。監視装置526−3は、監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−3は、MCF600−3において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−3は、MCF600−3において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−3は、監視装置516−1などと同様に、MCF600−4における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−3により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−2によりMCF600−4のコア604−4へ挿入される。
送受信ノード510bにおいて、監視装置516−2は、MCF600−4のコア604−4から故障検出用の光信号を受信する。監視装置516−2は、監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置516−2は、MCF600−4において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置516−2は、MCF600−4において故障が発生していると判定する。また、監視装置516−2は、監視装置516−1などと同様に、MCF600−4における故障検出用の光信号を生成する。監視装置516−2により生成された故障検出用の光信号は、ファンイン/ファンアウト・デバイスによりMCF600−4のコア604−4へ挿入される。
Add/Dropノード520−3において、コネクタ555−3は、MCF600−4のコア604−4から光信号を分岐する。コネクタ555−3は、分岐した光信号を監視装置526−3へ接続する。監視装置526−3は、監視装置516−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置516−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−3は、MCF600−4において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置516−2から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−3は、MCF600−4において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−3は、MCF600−3における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−3により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−3によりMCF600−3のコア604−3へ挿入される。
Add/Dropノード520−2において、コネクタ555−2は、MCF600−3のコア604−3から故障検出用の光信号を分岐する。コネクタ555−2は、分岐した故障検出用の光信号を監視装置526−2へ接続する。監視装置526−2は、監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−2は、MCF600−3において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−3から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−2は、MCF600−3において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−2は、MCF600−2における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−2により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−2によりMCF600−2のコア604−2へ挿入される。
Add/Dropノード520−1において、コネクタ555−1は、MCF600−2のコア604−2から故障検出用の光信号を分岐する。コネクタ555−1は、分岐した故障検出用の光信号を監視装置526−1へ接続する。監視装置526−1は、監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置526−1は、MCF600−2において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−2から送信された故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置526−1は、MCF600−2において故障が発生していると判定する。また、監視装置526−1は、MCF600−1における故障検出用の光信号を生成する。監視装置526−1により生成された故障検出用の光信号は、コネクタ555−1によりMCF600−1のコア604−1へ挿入される。
送受信ノード510aにおいて、監視装置516−1はMCF600−1のコア604−1から故障検出用の光信号の受信の有無を判定する。監視装置526−1から故障検出用の光信号が受信できている場合、監視装置516−1は、MCF600−1において故障が発生していないと判定する。一方、監視装置526−1から故障検出用の光信号が受信できていない場合、監視装置516−1は、MCF600−1において故障が発生していると判定する。
本実施形態における通信システム500Aでは、MCF600−1〜600−4が備えるコア601〜604のうちコア604において、故障信号用の光信号が伝送される。送受信ノード510a、510bとAdd/Dropノード520−1〜520−3とにおいて、監視装置516−1、516−2、526−1、526−2、526−3それぞれが、コア604で伝送される故障検出用の光信号の受信の有無に基づいて、隣接するノードとの間のMCF600における故障の検出を行う。各監視装置は、コア604で伝送される故障検出用の光信号に基づいて故障を検出する故障検出部として動作する。また、各監視装置は、コア604で伝送される故障検出用の光信号を生成して出力する検出信号出力部として動作する。
また、本実施形態における通信システム500Aでは、MCF600−1〜600−4が備えるコア601〜604のうちコア604において、故障検出用の光信号が伝送される。故障検出用の光信号は、送受信ノード510aから送受信ノード510bへの伝送方向と、送受信ノード510bから送受信ノード510aへの伝送方向との双方で伝送される。
本実施形態における通信システム500Aによれば、コア604で伝送される故障検出用の光信号の受信の有無に基づいて、各ノードに接続されているMCF600における故障を検出することができる。また、各ノードにおける故障の検出結果に基づいて、故障箇所の特定を行うことができる。
なお、各ノードに設けられた監視装置は、故障の発生を検出した場合に、自ノードに接続されたMCF600のうち故障の発生していないMCF600を介して、故障検出と故障箇所とを通知する故障情報を隣接する他のノードへ送信してもよい。また、故障情報を受信したノードは、隣接する他のノードへMCF600を介して送信してもよい。これにより、通信システム500Aのノードにおいて、故障の発生と故障の発生した箇所との情報を、可能な範囲で共有することができる。
また、各ノードに設けられた監視装置は、故障の発生を検出した場合に、故障検出と故障箇所とを通知する故障情報を、通信制御に用いられる別のネットワーク(例えば、DCN:Data Communication Network)を介して上位の装置へ送信してもよい。この場合、上位の制御装置は、故障情報に基づいて、各ノードにおける通信を制御するようにしてもよい。通信の制御は、例えば、故障箇所を回避した伝送の選択や、故障箇所に隣接したノードにおける通信の抑制などである。
以上の各実施形態における通信システムによれば、ノード間を接続するMCFで形成される通信経路における故障の発生を検出することができ、故障が発生した場合には故障箇所を特定することができる。
なお、各実施形態の通信システムにおいて、伝送方向が異なる故障検出用の光信号は、1つのコアを用いて伝送せずに、MCF内の2つのコアを用いて伝送してもよい。また、各実施形態の通信システムでは、送受信ノード510a、510bを分けて記載したが、物理的に同じ位置に送受信ノード510a、510bが設けられてもよい。
また、各実施形態では、リング型の物理トポロジを有する通信システムを例示して説明したが、通信システムはリニア型など他の物理トポロジを有していてもよい。また、双方向に故障検出用の光信号を伝送するのではなく、片系統のみの故障検出信号の伝送を行う形式でもよい。例えば、送受信ノード510aから送受信ノード510bへの方向にのみ故障検出用の光信号を伝送する形式である。その場合、MCF600−4の故障発生時に正常時との区別がつかないという問題はあるが、コネクタ550内での故障検出用の光取出部が一方向のみの光信号を対象とするだけでよく、内部構成を簡易化が可能となる。
また、故障検出用の光信号は、故障検出用の情報と、通信システムにおける伝送経路の監視や運用に関する情報とを含む光信号を故障検出用の光信号としてもよい。例えば、シングルコアファイバを用いたWDM伝送を行う通信システムでは、同一コアに監視や運用に関する情報が信号波長帯とは異なる波長で伝送されている。マルチコアファイバを用いた通信システムにおいても同様に従来のWDM伝送を行う場合、監視や運用に関する情報がコアごとに伝送されるが、それらを通信で用いているコアとは別の故障検出用のコアに監視や運用に関する情報を故障検出用の光信号としてまとめて重畳して伝送してもよい。その際に、各コアごとの監視や運用に関する情報は、マルチコアファイバ中のあるコアをそのマルチコアファイバを代表するコアとして、1つの監視や運用に関する情報で代表させてもよい。
また、各実施形態の通信システムでは、Add/Dropノードすべてに監視装置を設けることで故障が発生したマルチコアファイバを特定する構成を説明した。しかし、複数のマルチコアファイバで形成される任意のAdd/Dropノードの間の区間ごとに、故障発生の検出と区間の特定とを行う場合には、Add/Dropノードすべてに監視装置を設けずに、各区間の両端に位置するAdd/Dropノードに監視装置を設けてもよい。
また、各実施形態の通信システムにおいて、故障検出用の光信号として、一定の光強度を持つ無変調の光信号を用いてもよい。この場合、故障検出用の光信号には情報が付与されておらず、各ノードに備えられる監視装置で、光信号の断を検出したときに、MCFにおいて故障が発生していると判定される。
また、Add/Dropノード520それぞれに備えられる監視装置は、Add/Dropノード520に備えられる送受信装置に含まれていてもよい。この場合、故障情報は、故障検出用の光信号を伝送するコア604を用いずに、送受信ノード510a、510b宛の情報として光信号で伝送してもよい。
また、図11及び図12において示したようにノード間の接続にSCFが用いられている場合、故障検出用の光信号を伝送するSCFが故障検出の対象となる。この場合、故障検出用の光信号を伝送しないSCFは故障検出の対象とならない。すなわち、MCFが用いられている区間ではMCFの故障が検出され、複数のSCFが用いられている区間では故障検出用の光信号を伝送するSCFの故障が検出される。しかし、ノード間の接続に用いられる複数のSCFは束ねられているため、故障検出用の光信号を伝送するSCFに故障が発生している場合、他のSCFにも故障が発生している可能性が高い。したがって、ノード間又はノード間の一部がSCFにて接続されている通信システムにおいても、第1及び第2の実施形態の通信システムにおける故障検出方法は有用である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
マルチコアファイバを用いて構成されたネットワークにおいて、故障の検出と故障箇所の特定とを行うことが不可欠な用途にも適用できる。
500,500A 通信システム
510a、510b 送受信ノード
511 送受信装置
515,516 監視装置
520 Add/Dropノード
521,522 送受信装置
525 監視装置
550,555 コネクタ
600 MCF
601,602,603,604 コア

Claims (9)

  1. 3つ以上のノードを備え、前記ノード間の接続のうち少なくとも一部の区間に複数のコアを備えるマルチコアファイバが用いられている通信システムであって、
    前記3つ以上のノードを含むネットワークにおいて起点となる前記ノード及び終点となる前記ノードは、
    前記ノード間を接続するマルチコアファイバに備えられる前記コアで、起点となる前記ノード及び終点となる前記ノードのうち他方へ伝送される故障検出用信号を出力する検出信号出力部を備え、
    前記3つ以上のノードのうち起点及び終点となる前記ノード以外のノードは、
    前記故障検出用信号を伝送する前記コアの光信号の一部分を分岐させて出力し、前記光信号の他の部分を次の前記ノードへ中継するコネクタと、
    前記コネクタの出力における前記故障検出用信号の検出結果に基づいて、前の前記ノードとの間において故障が発生しているか否かを判定する第1の故障検出部と、
    を備える
    通信システム。
  2. 前記検出信号出力部は、
    前記故障検出用信号を前記ノード間の通信に用いられていない前記コアに出力する、
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記検出信号出力部は、
    前記故障検出用信号を前記ノード間の通信に用いられている前記コアに出力する、
    請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記検出信号出力部は、
    通信システムにおける監視又は運用に関する情報を前記故障検出用信号に含めて出力する、
    請求項2又は請求項3に記載の通信システム。
  5. 起点となる前記ノード及び終点となる前記ノードは、
    前記3つ以上のノードのうち起点及び終点となる前記ノード以外のノードを経由して伝送される前記故障検出用信号の検出結果に基づいて、前の前記ノードとの間において故障が発生しているか否かを判定する第2の故障検出部を備える、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の通信システム。
  6. 前記第1の故障検出部は、
    前記故障検出用信号を含む受信光を検出できない場合に故障が発生していると判定する、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の通信システム。
  7. 起点となる前記ノードと点となる前記ノードとの間において双方向に伝送される前記故障検出用信号に対する前記ノードそれぞれにおける判定結果に基づいて、いずれの前記ノード間において故障が発生しているかを特定する故障箇所特定部を、更に備える、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の通信システム。
  8. 前記第1の故障検出部は、前記ノード間において故障が発生していると判定した場合、故障の発生と故障を検出した区間とを示す故障情報を、上位の制御装置へ通知する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の通信システム。
  9. 3つ以上のノードを備え、前記ノード間の接続のうち少なくとも一部の区間に複数のコアを備えるマルチコアファイバが用いられている通信システムにおける故障検出方法であって、
    前記3つ以上のノードを含むネットワークにおいて起点となる前記ノード及び終点となる前記ノードにおいて、前記ノード間を接続するマルチコアファイバに備えられる前記コアで、起点となる前記ノード及び終点となる前記ノードのうち他方へ伝送される故障検出用信号を出力する検出信号出力ステップと、
    前記3つ以上のノードのうち起点及び終点となる前記ノード以外のノードにおいて、前記故障検出用信号を伝送する前記コアの光信号を分岐した一部分における前記故障検出用信号の検出結果に基づいて、前の前記ノードとの間において故障が発生しているか否かを判定する故障検出ステップと、
    を有する故障検出方法。
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