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JP6476748B2 - デバイス制御装置、デバイス制御方法及びプログラム - Google Patents

デバイス制御装置、デバイス制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、ユーザーが携帯可能な携帯端末等の携帯機器に備えられ、プリンター等のデバイスと通信してデバイスを制御するデバイス制御装置、デバイス制御方法及びプログラムに関する。
近年、スマートフォン等といった携帯機器とプリンター等のデバイスとの間で高速無線通信によるデータ送受信が行われている。特許文献1に示される情報処理システムは、携帯機器と複合機との間でNFC(Near Field Communication)と呼ばれる近距離無線通信を行って接続を確立した後に、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))規格の高速無線通信に切り替えて印刷用データを送受信して印刷を行っている。近距離無線通信は、ユーザーが複合機の所定の接触位置に携帯機器を接触させ、複合機のNFC通信部に携帯機器のNFC通信部を近付けることにより行われる。
特開2009−135865号
ところで、高速無線通信として、上述のブルートゥース規格やWi-Fi規格が知られている。これらの通信規格には、アクセスポイント(中継局の一例)を介して端末間を通信接続する第1無線通信方式(例えばインフラストラクチャー通信方式)と、端末間を直接通信接続する第2無線通信方式(例えばアドホック通信方式)とを含む複数種の通信方式が用意された通信規格も知られている。
例えば携帯機器に備えられたデバイス制御装置とデバイスとの双方に、NFC等の近距離無線通信部と、第1無線通信方式の第1無線通信部と、第2無線通信方式の第2無線通信部とが設けられている場合がある。
例えば携帯機器がプリンター等のデバイスと第1無線通信で接続されているときに、NFC部による近距離無線通信の接続が確立された場合、第2無線通信部による通信の接続処理が行われることで、第1無線通信から第2無線通信への切り替えや、第2無線通信の接続の追加が行われる。これらいずれの場合も、デバイス制御装置とデバイスとの間で双方の第2無線通信部の接続処理がロス時間となり、その分、デバイス制御装置が第2無線通信でデバイスを制御する制御の開始までに要する待ち時間が相対的に長くなるという課題がある。なお、デバイスは、複合機やプリンター等の印刷装置に限らず、スキャナー装置など他の電子機器であっても、近距離無線通信部と第1及び第2無線通信部とを有する構成であれば、概ね同様の課題がある。
本発明の目的は、近距離無線通信の後に行われる無線通信の接続処理の実施頻度を低減し、近距離無線通信の接続が確立されてから、デバイスの制御が開始されるまでの平均所要時間を短縮できるデバイス制御装置、デバイス制御方法及びプログラムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するデバイス制御装置は、無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御装置であって、デバイスとの近距離無線通信を行う近距離無線通信部と、中継局に接続し、前記中継局を介してデバイスと第1無線通信を行う第1無線通信部と、デバイスと直接接続して第2無線通信を行う第2無線通信部と、第1無線通信部及び第2無線通信部を制御する制御部と、を備え、前記近距離無線通信部は、近距離無線通信によるデバイスとの接続が確立した場合に、デバイスが接続中の中継局を特定可能な第1の情報をデバイスから受信し、前記制御部は、前記第1無線通信部が接続可能な中継局を特定可能な第2の情報と前記第1の情報とに基づいて、第1無線通信と第2無線通信との切替制御を行う。
この構成によれば、デバイス制御装置は、近距離無線通信部がデバイスと近距離無線通信の接続が確立した場合に、デバイスが接続中の中継局を特定可能な第1の情報をデバイスから受信する。制御部は、第1無線通信部が接続可能な中継局を特定可能な第2の情報と第1の情報とに基づいて、第1無線通信と第2無線通信との切替制御を行う。よって、第1無線通信から第2無線通信への切替えが生じない条件では、近距離無線通信部の接続が確立してから、無線通信を介したデバイス制御の開始までの所要時間が、第2無線通信部による通信の接続が必要な条件の場合に比べ短くなる。したがって、近距離無線通信の後に行われる無線通信の接続処理の実施頻度を低減し、近距離無線通信の接続が確立されてから、デバイスの制御が開始されるまでの平均所要時間を短縮することができる。
上記デバイス制御装置では、前記制御部は、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記デバイスと同じ中継局に接続されていれば、第1無線通信で前記中継局を介して前記デバイスと通信し、一方、前記デバイスと同じ中継局に接続されていなければ、第2無線通信でデバイスと通信することが好ましい。
この構成によれば、制御部は、第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、デバイスと同じ中継局に接続されていれば、第1無線通信で中継局を介してデバイスと通信する。一方、デバイスと同じ中継局に接続されていなければ、第2無線通信でデバイスと通信する。よって、デバイスと同じ中継局に接続されていたときに、第1無線通信から第2無線通信への切替えが条件付きで不要なので、通信の切替えによるロスを低減できる。
上記デバイス制御装置では、前記近距離無線通信で前記デバイスのIPアドレスを取得し、前記デバイスと同じ中継局に接続されている場合は、前記IPアドレスで特定されるデバイスと第1無線通信で通信することが好ましい。
この構成によれば、近距離無線通信でデバイスのIPアドレスが取得される。デバイスと同じ中継局に接続されている場合は、IPアドレスで特定されるデバイスと第1無線通信で通信する。よって、デバイス制御装置がデバイスと同じ中継局に接続されている場合は、適切なデバイスと通信してそのデバイスを制御することができる。
上記デバイス制御装置では、前記第1の情報は、中継局との無線通信の接続に用いられる無線設定情報であり、前記第2の情報は、中継局との通信の接続に用いられるデバイス設定情報であり、前記制御部は、前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが一致した場合、第1無線通信で中継局を介してデバイスと通信し、一方、前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが不一致の場合、第2無線通信でデバイスと無線通信することが好ましい。
この構成によれば、無線設定情報とデバイス設定情報とが一致した場合、第1無線通信で中継局を介してデバイスと通信する。このとき、第1無線通信から第2無線通信への切替えが不要になる。一方、無線設定情報とデバイス設定情報とが不一致の場合、第2無線通信でデバイスと無線通信する。
上記デバイス制御装置では、前記無線設定情報は、中継局に接続するための第1識別情報を含み、前記近距離無線通信で、デバイスが中継局に接続するための第2識別情報及びデバイスに第2無線通信で接続するための第3識別情報を取得し、前記制御部は、前記第1識別情報と第2識別情報とが同じであれば、前記第1識別情報を用いて中継局に接続することで当該中継局を介して第1無線通信でデバイスと通信し、前記第1識別情報と第2識別情報とが同じでない場合は、前記第3識別情報を用いてデバイスと第2無線通信で接続することが好ましい。
この構成によれば、制御部は、第1識別情報と第2識別情報とが同じであれば、第1識別情報を用いて中継局に接続することで中継局を介して第1無線通信でデバイスと通信する。一方、制御部は、第1識別情報と第2識別情報とが同じでなければ、第3識別情報を用いて第2無線通信でデバイスと接続し、第2無線通信でデバイスと通信する。よって、第1識別情報と第2識別情報とに基づいて第1無線通信を介してデバイスと通信可能状態にあるかどうかを適切に判断し、第1無線通信と第2無線通信との切替えを適切に行うことができる。
上記デバイス制御装置では、前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが同じである場合で、第1無線通信でデバイスとの無線通信が失敗したとき、第2無線通信でデバイスと無線通信することが好ましい。
この構成によれば、無線設定情報とデバイス設定情報とが同じであったため、第1無線通信でデバイスとの無線通信を試みて失敗したときは、第2無線通信でデバイスと無線通信する。よって、デバイス制御装置は、第1無線通信が失敗しても、第2無線通信でデバイスと通信することができる。
上記デバイス制御装置では、前記制御部は、前記デバイスの前記第2無線通信部が追加の接続が可能であるか否かを示す追加接続可否情報を前記デバイスから近距離無線通信で取得し、追加接続可否情報に基づき第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でデバイスと通信することが好ましい。
この構成によれば、デバイスから近距離無線通信で取得した追加接続可否情報に基づいて、第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でデバイスと通信する。よって、デバイス側の第2無線通信部の接続可能上限数を理由に第2無線通信でデバイスと接続できない場合でも、デバイスと第1無線通信で接続できる。
上記課題を解決するデバイス制御方法は、デバイス制御装置が無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御方法であって、デバイス制御装置を備えた携帯機器は、近距離無線通信部と、前記近距離無線通信部よりも通信範囲の広い第1無線通信部及び第2無線通信部とを備え、前記近距離無線通信部がデバイスとの通信の接続を確立した場合に、前記デバイスが接続中の中継局を特定可能な第1の情報をデバイスから受信する近距離無線通信ステップと、携帯機器が接続中の中継局を特定可能な第2の情報をメモリーから読み出して前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて、中継局を介してデバイスと通信する前記第1無線通信部による第1無線通信とデバイスと直接接続される前記第2無線通信部による第2無線通信との切替制御を行う制御ステップと、を備えた。この方法によれば、上記デバイス制御装置と同様の作用効果を得ることができる。
上記課題を解決するプログラムは、無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御を携帯機器内のコンピューターに実行させるためのプログラムであって、携帯機器は、近距離無線通信部と、前記近距離無線通信部よりも通信範囲の広い第1無線通信部及び第2無線通信部とを備え、コンピューターに、近距離無線通信部がデバイスとの通信の接続が確立した場合に、前記デバイスが接続中の中継局を特定可能な第1の情報をデバイスから受信する近距離無線通信ステップと、携帯機器が接続中の中継局を特定可能な第2の情報をメモリーから読み出して前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて、中継局を介してデバイスと通信する前記第1無線通信部による第1無線通信とデバイスと直接接続される前記第2無線通信部による第2無線通信との切替制御を行う制御ステップとを実行させる。このプログラムによれば、上記デバイス制御装置と同様の作用効果を得ることができる。
一実施形態における画像形成システムを示す模式図。 画像形成システムの電気的構成を示すブロック図。 (a),(b)は携帯機器から接続中の無線LANを経由して第1無線通信で印刷用データをプリンターへ送信する例を示す模式図。 (a),(b)は携帯機器から第2無線通信で印刷用データをプリンターへ送信する例を示す模式図。 (a),(b)は携帯機器が第2無線通信から第1無線通信へ切り替えて印刷用データをプリンターへ送信する例を示す模式図。 デバイス制御ルーチンを示すフローチャート。 携帯機器から接続中の無線LANを経由して第1無線通信で印刷用データをプリンターへ送信する例を示すシーケンス図。 携帯機器から第2無線通信で印刷用データをプリンターへ送信する例を示すシーケンス図。 携帯機器が第1無線通信から第2無線通信へ切り替えて印刷用データをプリンターへ送信する例を示すシーケンス図。 プリンターへの第2無線通信での追加接続が不可能である場合の処理の一部を示すシーケンス図。 第2無線通信での追加接続が不可能である場合に携帯機器に表示される表示画面の一例を示す模式図。
以下、デバイス制御装置が携帯端末に備えられた構成である一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、携帯機器11に備えられたデバイス制御装置20は、デバイスの一例としてのプリンター30と共に、デバイス制御システムの一例としての画像形成システム10を構成する。すなわち、画像形成システム10は、携帯機器11に備えられたデバイス制御装置20と、デバイス制御装置20が携帯機器11の通信機能を使って送信した印刷用データを受信して用紙等の媒体に印刷を施すプリンター30とを備えている。携帯機器11としては、スマートフォン、携帯電話、タブレットPC、携帯情報端末(PDA(Personal Digital Assistants))等の携帯端末などを挙げることができる。なお、携帯型であれば、タブレット型パーソナルコンピューター、ノート型パーソナルコンピューター等を用いてもよい。さらに、携帯機器11は、デバイスとの間でデータの送受信が可能な携帯型音楽再生装置や携帯型動画再生装置などであってもよい。
携帯機器11は中継局の一例としてのアクセスポイント50を介して無線LANに接続される。ユーザーは、不図示のサーバーから有料又は無料でプログラムPRを含むコンテンツを、インターネット等のネットワークを通じて予めダウンロードする。そのため、携帯機器11のメモリー25(図2参照)にはプログラムPRが予め記憶されている。そして、携帯機器11内でこのプログラムPRを実行する制御部の一例としてのコンピューター23(図2参照)によりデバイス制御装置20が構成される。
図1に示すように、携帯機器11は操作部12及び表示部13を備えている。表示部13はその画面をタッチ操作すれば各種の指示や入力が可能なタッチパネル機能を有する。そのため、操作部12は、携帯機器11の筐体11Aの前面に操作可能に設けられた操作スイッチ12Aと表示部13のタッチパネル機能とにより構成される。表示部13には、印刷対象の画像を印刷前に確認するプレビュー画像や各種のメッセージが表示される。印刷の指示は、ユーザーが操作部12の操作(例えばタッチパネル操作)により行われる。
本実施形態の携帯機器11には、筐体11Aの表面に近距離無線通信部の一例としてのNFC(Near Field Communication)通信部15(以下、単に「NFC部15」という。)が設けられている。また、本例のプリンター30には、NFC通信部35(以下、単に「NFC部35」という。)が設けられている。本例では、NFC部15,35は共にNFCタグからなる。NFC部35は、例えばプリンター30における携帯機器11を接触させる操作がし易い位置に設けられている。携帯機器11のNFC部15をプリンター30のNFC部35にタッチさせるなど近距離無線通信の通信範囲内に接近させると、NFC部15,35間の通信の接続が確立される。そして、NFC部35に記憶された第1の情報がNFC部15,35間の近距離無線通信でプリンター30から携帯機器11内のデバイス制御装置20に送信される。
プリンター30は、例えば複合機であり、印刷、コピー、スキャン及びファクシミリ(以下、「FAX」という。)の各機能を備えている。プリンター30は、媒体の一例としての用紙Pに印刷する印刷部31及び原稿の画像を読み取るスキャン部32を備えている。また、プリンター30の筐体30Aの前部には、操作パネル33が設けられている。操作パネル33には、複数の操作スイッチからなる操作部33A及び表示部33Bが設けられている。また、筐体30Aの下部には、用紙Pを複数枚収容可能なカセット34が、筐体30Aに対して着脱可能な状態で装着されている。なお、印刷部31による印刷方式は、例えばインクジェット方式、ドットインパクト方式、レーザー方式及び感熱方式などを挙げることができる。
携帯機器11は、アクセスポイント50に無線で接続してLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続可能な第1無線通信部16と、プリンター30とピアツーピア(P2P)接続して無線通信が可能な第2無線通信部17とを備えている。また、プリンター30は、アクセスポイント50に無線で接続してLAN等のネットワークに接続可能な第1無線通信部36と、携帯機器11の第2無線通信部17とP2P接続してデバイス制御装置20と無線通信が可能な第2無線通信部37とを備えている。第2無線通信部37はアクセスポイント機能を有するので、携帯機器11のデバイス制御装置20は第2無線通信部17,37間の直接通信を介してプリンター30と通信することができる。本例では、第1無線通信部16による第1無線通信方式としてWi-Fi通信方式を採用し、第2無線通信部17による第2無線通信方式としてWi-Fi Direct通信方式を採用する。
例えばユーザーが携帯機器11のNFC部15をプリンター30のNFC部35に接近させると(例えばタッチ操作すると)、デバイス制御装置20はプリンター30から第2の情報の一例としてのデバイス設定情報SDを取得する。次にデバイス制御装置20は、デバイス設定情報SDとメモリー25に記憶された第1の情報の一例としての無線設定情報ID(いずれも図2参照)とに基づいて、第1無線通信部16によりアクセスポイント50に接続する第1無線通信と、第2無線通信部17,37を介してプリンター30と直接通信する第2無線通信とを切替制御する。そして、デバイス制御装置20は、アクセスポイント50が接続されたLANを介した第1無線通信(Wi-Fi通信)で、又は第2無線通信部17,37間の直接通信を介した第2無線通信(Wi-Fi Direct通信)で、携帯機器11からプリンター30へ印刷用データを送信する。
プリンター30は、印刷用データを受信すると、カセット34内に収容された用紙Pを筐体30A内の搬送経路上へ搬送し、その搬送の途中で用紙Pに印刷用データに基づく印刷を施し、印刷された用紙Pを排紙口30Bから排出部39(スタッカー)上に排出する。
次に、デバイス制御装置20、デバイス制御方法、及び、デバイス制御用のプログラムPRの詳細を説明する。図2は、プリンター30(デバイスの一例)と、デバイス制御装置20を備える携帯機器11を含む画像形成システム10の構成例を模式的に示している。
図2に示す携帯機器11は、NFC部(近距離無線通信部)15、第1無線通信部16、第2無線通信部17、コントローラー21、操作部12、表示部13、音声出力部18、音声入力部19、カメラ22等を備えている。
NFC部15は、プリンター30とNFC方式の近距離無線通信を行うNFCリーダーであり、IC、ループアンテナ及び通信回路を備えている。携帯機器11の筐体11Aには、プリンター30に携帯機器11を接近(例えばタッチ)させるための接触部15Aが設けられている。NFC部15は、携帯機器11の筐体11A内における接触部15Aの近傍に配置されている。NFC部15は、NFCタグに接近すると該NFCタグから情報をNFC方式により無線で受信する。なお、NFCリーダーは、ICにデータを書き込む機能を有するNFCリーダー/ライターでもよい。
第1無線通信部16は、プリンター30と近距離無線通信とは異なる第1無線通信を行う通信インターフェイスである。第1無線通信としてWi-Fi(Wireless Fidelity)方式の無線通信を行う場合、第1無線通信部16には無線LANインターフェイスを用いることができる。この場合、第1無線通信部16は、中継局の一例としてのアクセスポイント50(中継装置)を介して、プリンター30と第1無線通信(インフラストラクチャー通信)で接続を行う。なお、アクセスポイント50は、アクセスポイント機能付きの無線LANルーター又は無線アクセスポイント装置により構成される。
第2無線通信部17は、プリンター30と近距離無線通信とは異なる第2無線通信を行う通信インターフェイスである。第2無線通信としてWi-Fi(Wireless Fidelity)Direct方式の無線通信を行う場合、第2無線通信部17には無線LANインターフェイスを用いることができる。プリンター30は、携帯機器11側の第2無線通信部17が直接接続することが可能なアクセスポイント機能(アドホック通信機能)を有する第2無線通信部37を備える。すなわち、プリンター30側の第2無線通信部37は、第2無線通信部17とピアツーピア接続可能なアクセスポイント機能を有するプリンターアクセスポイント37A(以下、「プリンターAP」という。)を備えている。このため、第2無線通信部17は、アクセスポイント50等の他の中継局を介することなく、プリンター30の第2無線通信部37と直接接続することが可能である。
コントローラー21は、コンピューター23を備える。コンピューター23は、CPU24及びメモリー25等を備えている。CPU24は、携帯機器11における情報処理や制御を中心的に行う。メモリー25は、例えば、ROM、RAM及びフラッシュメモリーといった不揮発性メモリーを含む。メモリー25には、デバイス制御用のプログラムPR、不図示のアプリケーションプログラム、無線設定情報ID、パスワード、印刷対象の画像のデータ等が格納される。携帯機器11にプログラムPRがインストールされることにより、携帯機器11内にデバイス制御装置20が構築される。アプリケーションプログラムは、携帯機器11にインストールされることにより、携帯機器11に各種の機能を付加する。アプリケーションプログラムには、例えば画像表示ソフト、画像作成ソフト、文書表示ソフト及び文書作成ソフトなどの画像や文書の印刷機能を有するアプリケーションが少なくとも1つ含まれる。
無線設定情報IDには、第1無線通信部16がアクセスポイント50に接続する際に必要な第1識別情報の一例であってかつアクセスポイント50を介して接続される無線LANを特定可能な無線LAN識別情報L1が含まれる。また、無線設定情報IDには、プリンター30の第2無線通信部37内のプリンターAP37Aに接続する際に必要な識別情報やパスワードを含むプリンターAP識別情報ADが含まれる。無線LAN識別情報L1には、携帯機器11を有するユーザーが、接続を許可されたアクセスポイント50への接続の際に必要な第1識別情報の一例としてのSSID(Service Set Identifier)とBSSID(Basic Service Set Identifier)とのうち少なくとも一方、及びデフォルトゲートウェイ等が含まれる。
操作部12は、操作スイッチ12A(図1参照)及び表示部13の画面で構成されるタッチパネル等を含んでいる。表示部13は、液晶表示パネル等からなる。ユーザーによる操作を操作部12で受け付け、携帯機器11の動作状態や各種設定画面等を表示部13に表示する。なお、操作部12を、タッチパネルを含まず、複数のキー等を用いて構成することも可能である。
音声出力部18は、電話回線等からの音声信号に従って音声を発生させる。音声出力部18には、例えば、汎用のスピーカーを用いることができる。音声入力部19は、ユーザー等からの音声を音声信号に変換する。音声入力部19には、例えば、汎用のマイクロフォンを用いることができる。カメラ22は、レンズを含む光学系、エリアイメージセンサー、画像処理回路等を備え、撮影した画像のデジタルデータを生成する。
デバイス制御用のプログラムPRは、不図示のアプリケーションプログラムによる呼び出し処理により起動させることも可能である。例えば、アプリケーションプログラムを起動させている状態で印刷したい表示部13上の画像を選択操作し、さらに印刷の実行を指示する操作すると、デバイス制御用のプログラムPRを起動させる呼び出し処理が行われる。その後、画面に携帯機器11のNFC部15をプリンター30のNFC部35へのタッチを促す旨が表示される。この状態で、プリンター30からデバイス設定情報を取得するために携帯機器11をプリンター30に接触させる。プリンター30のNFC部35は、ICにデータを書き込む機能を有するNFCリーダー/ライターにより構成され、コンピューター43によるデータの書き替えが可能な記憶部35Bを備えている。
図2に示すように、携帯機器11のコンピューター23は、プログラムPRを実行することで、コンピューター23内に構築される部分として、通信切替制御部26、判定部27及び表示処理部28などを有する。
通信切替制御部26は、第1無線通信部16と第2無線通信部17との間で無線通信を行う一方を切り替える制御を行う。本例では、第1無線通信部16と第2無線通信部17は一方のみ有効になる構成であるため、一方が通信接続中であるときに他方を通信接続させるときには先に通信接続中であった一方の接続を遮断する。なお、第1無線通信部16と第2無線通信部17の両方が同時に通信接続可能な構成とすることもできる。
判定部27は、デバイス制御(本例では印刷制御)を行うためにデバイスの一例であるプリンター30と通信を確立するうえで必要な各種の判定を行う。
表示処理部28は、表示部13に印刷開始前にプリンター30と通信を確立するうえで必要な各種のメッセージを表示させる表示処理を行う。
メモリー25には、図6にフローチャートで示されるデバイス制御ルーチンのプログラムPR及び無線設定情報IDが記憶されている。この無線設定情報IDには、携帯機器11が接続を許可されている無線LAN上のアクセスポイント50に接続するために使用される識別情報を含む無線LAN識別情報L1と、プリンター30側の第2無線通信部37に内蔵されたプリンターAP37Aに接続するために使用されるプリンターAP識別情報ADとが含まれる。無線LAN識別情報L1は、プリンター30と同じ無線LANに接続されているか否かを判断するためにも用いられる。
一方、図2に示すプリンター30は、印刷部31、スキャン部32、NFC部35(近距離無線通信部)、第1無線通信部36、第2無線通信部37、コントローラー41、操作部33A、表示部33B、等を備える複合機である。本技術のデバイスとして画像形成装置の一種である印刷装置を適用する場合、プリンター30は、複合機以外にも、スキャン部の無いプリンター等でもよい。
NFC部35は、携帯機器11とNFC方式の近距離無線通信を行うNFCタグであり、情報を記憶したIC(集積回路)、ループアンテナ、及び、通信回路を備えている。NFC方式の近距離無線通信のデータ転送速度は、例えば100〜400kbps程度である。プリンター30の筐体30A(例えばプリンター30の前面)には、携帯機器11を接触(タッチ)させるための接触部35Aが設けられている。NFC部35は、接触部35Aの裏側に配置されている。図1に示すNFC部35は、デバイス設定情報SDが読み出し可能に記憶されており、携帯機器11のNFC部15が接触部15Aに接近するとデバイス設定情報SDをNFC方式により無線送信する。なお、デバイス設定情報SDには、プリンター30が接続しているアクセスポイント50を識別しうる情報と、プリンター30のIPアドレスを含む。ここで、アクセスポイント50を識別しうる情報には、後述するプリンター30がアクセスポイント50への接続の際に必要な第2識別情報の一例としてのSSID、BSSIDでもよいし、MACアドレス(Media Access Control Address)でもよい。なお、BSSIDには、通常、MACアドレスが用いられるが、それ以外の情報を用いてもよい。
第1無線通信部36は、携帯機器11と近距離無線通信とは異なる第1無線通信を行う通信インターフェイスである。本例では、第1無線通信は、Wi-Fi方式の無線通信であり、第1無線通信部36には無線LANインターフェイスを用いることができる。Wi-Fi方式の無線通信は、NFC方式の近距離無線通信よりも通信範囲が広く、且つ、NFC方式の近距離無線通信よりも通信速度が速い。そこで、接近した携帯機器11へNFC方式の近距離無線通信によりデバイス設定情報SDを送り、デバイス設定情報SDに含まれるIPアドレスにより、送信先のプリンター30を特定し、Wi-Fi方式の無線通信により印刷用データ等の大量のデータを送受信することにしている。なお、Wi-Fi方式の無線通信を使用すると、SSID,BSSID及びデフォルトゲートウェイがデバイス設定情報SDとなる。
第2無線通信部37は、携帯機器11と近距離無線通信とは異なる第2無線通信を行う通信インターフェイスである。第2無線通信としてWi-Fi Direct方式の無線通信を行う場合、第2無線通信部37には無線LANインターフェイスを用いることができる。Wi-Fi Direct方式の無線通信は、NFC方式の近距離無線通信よりも通信範囲が広く、且つ、NFC方式の近距離無線通信よりも通信速度が速い。そこで、接近した携帯機器11へNFC方式の近距離無線通信により、プリンター30が接続しているアクセスポイント50を識別するアクセスポイント識別情報と、印刷用データの送信先であるプリンター30を特定するプリンター30のIPアドレスを含むデバイス設定情報SDを送信したうえ、携帯機器11からプリンター30へWi-Fi Direct方式の無線通信により印刷用データ等の大量のデータを送受信することにしている。なお、Wi-Fi Direct方式の無線通信を使用する場合、デバイス設定情報SDにはプリンターAP37Aへの接続に使用する第3識別情報の一例であるSSIDが含まれる。
コントローラー41は、コンピューター43を備える。コンピューター43は、CPU44(Central Processing Unit)、ASIC45、メモリー46等を備える。CPU44は、プリンター30における情報処理や制御を中心的に行う。メモリー46は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリーといった不揮発性メモリーを含む。メモリー46には、不図示の制御プログラムの他、プリンター30が現在接続しているLANのアクセスポイント50を識別可能なLAN識別情報と、プリンター30のIPアドレスとを含むデバイス設定情報SD等が格納される。
操作部33Aは、液晶表示パネル等の画面に触れて操作するタッチパネル、及び、複数のキー等を備え、ユーザーによる操作を受け付ける。操作部33Aとして液晶表示パネルに重ねられるタッチパネルを用いると、ユーザーによる表示画面への接触操作を受け付けることができる。また、表示部33Bは、メニュー画面や、プリンター30の動作状態や各種設定画面等を表示する。
印刷部31は、用紙Pに画像を印刷する。例えば、プリンター30が携帯機器11から印刷用データPDを受信すると、印刷部31は、印刷用データに従って用紙P上に印刷用データに基づく文書や画像等を形成する。印刷部31には、インクジェット方式の印刷装置、電子写真方式の印刷装置等を用いることができる。
スキャン部32は、例えば、光源からの光を原稿に当てて原稿の画像を読み取る。スキャン部32には、原稿台ガラスと原稿カバーとの間に原稿を配置するフラットベット式のスキャナー、原稿送り装置付きのスキャナー等を用いることができる。
一方、プリンター30のコンピューター43は、プログラムを実行することで構築される機能部分として、第2無線通信部37に追加接続が可能であるか否かを判定する判定部47を備えている。プリンターAP37Aには同時接続数の上限(N個(但し、Nは自然数))が設定されている。判定部47は、プリンターAP37Aに接続された無線通信機器(本例ではWi-Fiクライアント)との接続数Mが上限(N個)に達していなければ、追加接続可能と判定し、一方、上限(N個)に達している場合、追加接続不可と判定する。そして、コンピューター43は、追加接続可能と判定された場合、追加接続可能の旨の追加接続可否情報をNFC部35の記憶部35Bに書き込み、追加接続不可能と判定された場合は、追加接続不可の旨の追加接続可否情報をNFC部35の記憶部35Bに書き込む。
ASIC45は、印刷用データを印刷部31が印刷制御に使用可能な印刷データに変換する処理などを行う。コンピューター43は、メモリー46に記憶された不図示の制御プログラム(例えばファームウェア用プログラム)を実行することにより、操作系、印刷系等の各種制御を司る。特に本実施形態のメモリー46の不揮発性領域には、デバイス設定情報SDが記憶されている。デバイス設定情報SDには、プリンター30が現在接続中のLANを特定するLAN識別情報L2及びプリンター30のIPアドレスPAが含まれている。LAN識別情報L2には、プリンター30が第1無線通信部36で接続中のアクセスポイント50に接続する際に使用したSSID,BSSIDの他、デフォルトゲートウェイが含まれる。IPアドレスPAは、携帯機器11がアクセスポイント50を介して接続されたネットワーク(本例ではLAN)上で通信相手のプリンター30の位置を特定する識別情報(アドレス)である。また、メモリー46を構成するRAMには、印刷用データ及びCPU44の演算結果などが一時的に記憶される。
図3(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20はアクセスポイント50に第1無線通信部で接続されている。無線設定情報ID中の無線LAN識別情報SSID,BSSID及びデフォルトゲートウェイが一致したときには、デバイス制御装置20とプリンター30とは同じアクセスポイント50に接続されており、同じLANに参加していることになる。この場合、図3(b)に示すように、デバイス制御装置20は、印刷用データをアクセスポイント50に接続されたLANを経由してプリンター30に送信する。
図4(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が接続されているアクセスポイント50Aが、プリンター30が接続されているアクセスポイント50Bと異なっている。すなわち、デバイス制御装置20は、プリンター30が接続されているアクセスポイント50Bと異なるアクセスポイント50Aに接続されている。この場合、デバイス制御装置20はプリンター30が接続されているLANと異なるLANに接続されている。このため、デバイス制御装置20から第1無線通信でプリンター30へデータを送信することはできない。この場合、図4(b)に示すように、デバイス制御装置20は、Wi-Fi方式の第1無線通信からWi-Fi Direct方式の第2無線通信へ切り替えることでプリンター30に直接接続し、第2無線通信を介して印刷用データをプリンター30に送信する。
また、図4(b)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が第2無線通信でプリンター30と接続し、印刷用データを第2無線通信でプリンター30に送信したものの、図5(a)に示すように、その受信応答がプリンター30からなく、データ送信に失敗したとする。この場合、図5(b)に示すように、デバイス制御装置20はプリンター30が接続中のアクセスポイント50Bに接続し、デバイス制御装置20から第1無線通信でプリンター30へ印刷用データを送信する。
次に、携帯機器11に備えられたデバイス制御装置20の作用を説明する。
以下、図6〜図10を参照して、コンピューター23がプログラムPRを実行して行うデバイス制御について説明する。
ユーザーは携帯機器11を操作して、アプリケーションプログラムを起動し、表示部13に表示された印刷対象の画像又は文書を印刷する操作を行うと、コンピューター23はプログラムPRを起動させる。プログラムPRの起動によってコンピューター23は、携帯機器11の表示部13に印刷条件設定画面(図示せず)を表示させる。ユーザーは携帯機器11を操作して印刷条件を設定し、その設定後に印刷の実行を指示する。これらの一連の操作は、ユーザーが例えば表示部13上の印刷設定画面(図示せず)の該当部分をタッチすることで操作部12により行われる。印刷実行を指示すると、表示部13には携帯機器11とプリンター30のNFC部15,35同士のタッチを促す旨のメッセージが表示される。ユーザーはメッセージに従って、携帯機器11をプリンター30に近づけ、両者のNFC部15,35を接近(タッチ)させる。このとき、両者のNFC部15,35が近距離無線通信可能な距離まで近づけられればよく、必ずしも接触させる必要はない。なお、ユーザーが携帯機器11のNFC部15をプリンター30のNFC部35に接近させた状態で、携帯機器11を操作して印刷の実行を指示してもよい。
デバイス制御装置20のコンピューター23は、操作部12から印刷実行の指示を受け付けると、図6に示すデバイス制御ルーチンを実行する。なお、デバイス制御装置20のコンピューター23は、図6にフローチャートで示されるプログラムPRを実行し、プリンター30と通信して印刷用データを送信することで、プリンター30を制御する。図7〜図10には、携帯機器11がプリンター30と通信を行って、プリンター30を制御する際のシーケンス図が示される。
以下、図6を参照してデバイス制御ルーチンについて、図7〜図10に示されたデバイス制御における携帯機器11とプリンター30間の通信のやり取り等を参照しつつ説明する。
まずステップS11では、NFC部15,35間の近距離無線通信でデバイス設定情報SDを取得する。すなわち、携帯機器11のコンピューター23は、デバイス(本例ではプリンター30)が接続中のネットワーク(本例ではLAN)を特定可能な第2識別情報の一例であるLAN識別情報L2、プリンター30のIPアドレス、プリンター30の第2無線通信部37に追加接続可否情報などを含む情報(データ)を近距離無線通信により受信する。LAN識別情報L2には、LAN上のアクセスポイント50に接続するときに識別情報として使用されるSSID及びBSSIDの他、デフォルトゲートウェイ等を含んでいる。なお、このステップS11の処理が、近距離無線通信ステップの一例に相当する。
ステップS12では、携帯機器11の無線設定情報とプリンターのデバイス設定情報とが一致するか(同じであるか)否かを判断する。つまり、同じ中継局(アクセスポイント50又はルーター)に繋がっているか否か、すなわち同一のネットワーク(LAN)に参加しているか否かを判断する。携帯機器11とプリンター30とが同一の中継局に接続されており、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致した場合はステップS13に進み、一方、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致である場合はステップS15に進む。ここで、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとを比較する際の比較対象は、両設定情報ID,SD中の無線LAN識別情報L1とLAN識別情報L2である。つまり、両設定情報ID,SD中のSSID,BSSID,デフォルトゲートウェイを互いに比較し、これらの3つが双方で全て一致すれば、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致する(同じである)と判断する。なお、少なくともBSSIDが一致すれば無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致すると判断してもよい。これは、BSSIDは一意に決まる値であるのに対して、SSIDやデフォルトゲートウェイは異なるLAN間で同じ値が設定されている可能性のありうる値であるからである。
ステップS13では、先に取得したIPアドレス宛に印刷用データを第1無線通信で送信する。詳しくは、本例では第1無線通信の一例であるWi-Fi方式の無線通信でLANを経由して、先に取得したIPアドレス宛に印刷用データを送信する。
ステップS14では、通信は成功したか否かを判断する。ここで、ステップS13で、携帯機器11のコンピューター23が、先に取得したIPアドレス宛に送信した印刷用データを、IPアドレス先のプリンター30が印刷用データを受信すると、その受信の旨を携帯機器11へ応答する(図7参照)。携帯機器11のコンピューター23は、その応答を受信すると、プリンター30との通信(印刷用データの送信)が成功したと判断し、一方、印刷用データの送信時点から一定時間経過しても応答の受信がなければ、プリンター30との通信(印刷データの送信)が失敗したものと判断する。コンピューター23は、通信が成功すれば当該ルーチンを終了し、一方、通信が失敗すればステップS15に進む。
次のステップS15では、追加接続可否判定を行う。先に取得した追加接続可否情報に基づいて第2無線通信の一例であるWi-Fi Direct方式でプリンター30への無線通信接続が可能であるか否かを判定する。ここで、プリンター30の第2無線通信部37は、Wi-Fi Direct方式の無線通信を行うため、デバイス内蔵型のアクセスポイント機能部であるプリンターAP37Aを備えている。プリンターAP37Aには、同時にN個(但し、Nは自然数)までの無線通信機器(本例ではWi-Fiクライアント)と接続可能である。プリンター30のコンピューター43は、プリンターAP37Aに接続されている無線通信機器の数M(但し、MはN以下の自然数)を管理する。そして、コンピューター43は、その数Mがまだ上限のN個に達していなければ(M<N)、追加接続可能の旨の追加接続可否情報をNFC部35の記憶部35Bに書き込み、その数Mが既に上限のN個に達していれば(M=N)、追加接続不可の旨の追加接続可否情報をNFC部35の記憶部35Bに書き込む(図7のS101)。そして、携帯機器11のコンピューター23は、ステップS11で取得した追加接続可否情報に基づき、第2無線通信部37に追加接続が可能であれば(S15で肯定否定判定)、ステップS16に進む。一方、第2無線通信部37にWi-Fi Direct通信方式での追加接続が不可能であれば(S15で否定判定)、ステップS19に進む。
ステップS16では、プリンター30と第2無線通信で接続する。すなわち、デバイス制御装置20のコンピューター23は、プリンター30と、第2無線通信の一例であるWi-Fi Direct方式の無線通信を行う。詳しくは、デバイス制御装置20のコンピューター23内のメモリー25には、予めプリンター30に内蔵されたプリンターAP37AのSSID及びパスワード、あるいはMACアドレスから所定の規則に従ってプリンターAP37AのSSID及びパスワードを生成可能な生成プログラムが記憶されている。コンピューター23はプリンターAP37AのSSID及びパスワードを用いて、プリンターAP37Aに接続して、プリンター30とWi-Fi Direct方式の無線通信接続を確立する。
ステップS17では、印刷用データを送信する。すなわち、デバイス制御装置20のコンピューター23は、第2無線通信(一例としてWi-Fi Direct通信方式)で印刷用データをプリンター30に送信する。
ステップS18では、通信は成功したか否かを判断する。ここで、デバイス制御装置20のコンピューター23が、第2無線通信で送信した印刷用データを受信したプリンター30は、その受信の旨を携帯機器11へ応答する(図7参照)。デバイス制御装置20のコンピューター23は、その応答を受信すると、プリンター30との通信(印刷用データの送信)が成功したと判断し、一方、データ送信時点から一定時間待っても応答を受信しなければ、プリンター30との通信が失敗したと判断する。そして、通信が成功すれば当該ルーチンを終了し、一方、通信が失敗すればステップS19に進む。
ステップS19では、第1無線通信の接続先をプリンターが接続中のLANに切替え可能であるか否かを判断する。例えば携帯機器11のユーザーは、接続が許可されたアクセスポイント50のSSID等をメモリー25に記憶しており、それ以外の許可されていないアクセスポイントへの接続はできない。プリンターが接続中のアクセスポイント50のSSID等と、メモリー25に記憶された自身が許可されているアクセスポイントのSSID等とを比較し、一致すれば接続先のLANの切替えが可能と判断し、不一致であれば接続先のLANの切替えが不可能と判断する。切替え可能であればステップS20に進み、切替え不可能であればステップS22に進む。
ステップS20では、第1無線通信の接続先をプリンターが接続中のLANに切り替える。
ステップS21では、印刷用データを送信する。すなわち、デバイス制御装置20のコンピューター23は、アクセスポイント50を介して同じ無線LAN上のプリンター30へ第1無線通信で印刷データを送信する。
ステップS22では、追加接続不可の旨を表示する。例えばデバイス制御装置20のコンピューター23は、図11に示す追加接続不可の旨のメッセージM1を含む画面G1を表示部13に表示させる。
図7は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致する場合を説明する。
ユーザーが印刷実行指示の後、携帯機器11をプリンター30に近づけ、NFC部15,35をタッチすると、デバイスの一例であるプリンター30では、コンピューター43が追加接続可否判定を行い(ステップS101)、NFC部35の記憶部35Bに書き込む。この結果、NFC部15,35のタッチによる近距離無線通信で、デバイス設定情報SD及び追加接続可否情報が、プリンター30から携帯機器11に送信される。なお、追加接続可否判定(S101)は、第2無線通信部37に接続数の増減がある度に、コンピューター43がNFC部35の記憶部35Bに追加接続可否情報を逐次書き込む構成としてもよい。
デバイス制御装置20は無線設定情報ID(特にLAN識別情報L1)とデバイス設定情報SD(特にLAN識別情報L2)とが一致するか否かを判断する(S13)。例えば図3(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が、プリンター30が接続されているものと同じアクセスポイント50に接続されている場合、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致する。図3(a)に示す例のように、判定の結果、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致する場合は、アクセスポイント50を経由した第1無線通信でIPアドレス宛に印刷用データを送信する(図3(b)参照)。そして、プリンター30から受信応答があれば、デバイス制御装置20は通信成否判定を行う(S14)。通信成否判定結果が成功であればデバイス制御処理を終了する。プリンター30は、デバイス制御装置20から受信した印刷用データに基づき画像等の印刷を実行する(ステップS102)。
図8は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致である場合を説明する。
ステップS13で、デバイス制御装置20は無線設定情報ID(特にLAN識別情報L1)とデバイス設定情報SD(特にLAN識別情報L2)とが一致するか否かを判断する。例えば図4(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が、プリンター30が接続されているアクセスポイント50Bと異なるアクセスポイント50Aに接続されている場合、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致となる。
図8に示すように、不一致の場合、デバイス制御装置20は、第2無線通信部17にプリンター30との第2無線通信の接続処理を行わせる。デバイス制御装置20はプリンター30の第2無線通信部37から第2無線通信の接続が確立された旨の通知を受信すると、印刷用データを第2無線通信でプリンター30に送信する。受信応答を受信して通信成否判定(S18)で通信が成功すれば、プリンター30ではデバイス制御装置20から受信した印刷用データに基づき画像等の印刷を実行する(S102)。
図9は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致して第1無線通信で印刷用データを送信したものの、そのデータ送信が失敗した場合を説明する。
ステップS13で、デバイス制御装置20は無線設定情報ID(特にLAN識別情報L1)とデバイス設定情報SD(特にLAN識別情報L2)とが一致するか否かを判断する。例えば図3(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が、プリンター30が接続されているものと同じアクセスポイント50に接続されている場合、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致する。この場合、第1無線通信でアクセスポイント50を経由してIPアドレス宛に印刷用データを送信する。しかし、図9に示すように、プリンター30から受信応答がなく、通信成否判定(S14)の結果が失敗であれば、デバイス制御装置20は、第2無線通信部17にプリンター30との第2無線通信の接続処理を行わせる。デバイス制御装置20はプリンター30の第2無線通信部37から第2無線通信が接続された旨の接続確立通知を受信する。この結果、図4(b)に示すように、デバイス制御装置20とプリンターとの間で第2無線通信の接続が確立され、デバイス制御装置20は第2無線通信で印刷用データをプリンター30に送信する。その後、図9に示すように、受信応答を受信して通信成否判定(S18)で成功であれば、プリンター30ではデバイス制御装置20から受信した印刷用データに基づき画像等の印刷を実行する(S102)。
図10は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致であり、第2無線通信の追加接続不可である場合を説明する。
ユーザーが印刷実行指示の後、携帯機器11をプリンター30に近づけ、NFC部15,35の1回目のタッチで取得したデバイス設定情報SD等を用いて、ステップS13で、デバイス制御装置20は無線設定情報ID(特にLAN識別情報L1)とデバイス設定情報SD(特にLAN識別情報L2)とが一致するか否かを判断する。
例えば図4(a)に示すように、携帯機器11のデバイス制御装置20が、プリンター30が接続されているアクセスポイント50Bと異なるアクセスポイント50Aに接続されている場合、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致となる。また、追加接続可否判定(図6のS15)の結果、追加接続不可能であり(S15で否定判定)、かつ第1無線通信の接続先をプリンター30が接続中のLANに切替え可能か否かを判断する判断し(図6のS19)、その切替えができない場合、携帯機器11の表示部13に追加接続不可の旨を表示する(S22)。例えば図11に示すように、表示部13には、第2無線通信の追加接続ができない旨のメッセージM1及び少し待ってからNFC部を再度タッチさせる旨のメッセージM2が表示される。
ユーザーはメッセージM2に従って少し待った後、携帯機器11をプリンター30に近づけ、NFC部15,35の2回目のタッチを行う。この2回目のタッチでデバイス設定情報SD等を取得する。以下、1回目のタッチのときと同様に、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致するか否かの判定(S13)、判定結果が不一致の場合に、第2無線通信の追加接続可能か否かの判定(S15)、第1無線通信の接続先をプリンター30が接続中のLANに切替え可能か否かの判定(S19)及び追加接続不可の旨の表示(S22)を行う。そして、各ステップS13,S15,S19の判定のうち1つでも肯定判定となると、その接続が可能となった接続を行ってプリンター30に印刷用データを送信する。
例えば、ステップS15で、第2無線通信の追加接続が可能になると、デバイス制御装置20は、第2無線通信部17にプリンター30との第2無線通信の接続処理を行わせる。デバイス制御装置20はプリンター30の第2無線通信部37から第2無線通信が接続された旨の接続確立通知を受信する(図8、図9参照)。この結果、図4(b)に示すように、デバイス制御装置20とプリンターとの間で第2無線通信の接続が確立され、デバイス制御装置20は第2無線通信で印刷用データをプリンター30に送信する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)デバイス制御装置20は、プリンター30とNFC部15,35間の接続が確立した場合に、プリンター30が接続中のアクセスポイント50を特定可能な無線設定情報ID(第1の情報の一例)をプリンター30から受信する。そして、コンピューター23は、メモリー25から読み出した第1無線通信部16が接続可能なアクセスポイント50を特定可能なデバイス設定情報SD(第2の情報の一例)と無線設定情報IDとに基づいて、第1無線通信と第2無線通信との切替制御を行う。よって、第1無線通信から第2無線通信への切替えが生じない条件では、NFC部15,35の接続が確立してから、無線通信を介したプリンター30の制御の開始までの所要時間が、第2無線通信部による通信の接続が必要な条件の場合に比べ短くなる。したがって、近距離無線通信の後に行われる無線通信の接続処理の実施頻度を低減し、近距離無線通信の接続が確立されてから、プリンター30の制御が開始されるまでの平均所要時間を短縮することができる。
(2)コンピューター23は、無線設定情報ID及びデバイス設定情報SDに基づいて、プリンター30と同じアクセスポイント50に接続されていれば、アクセスポイント50を介した第1無線通信でプリンター30と通信する。一方、プリンター30と同じアクセスポイント50に接続されていなければ、第2無線通信の接続処理を行ってプリンター30と第2無線通信で通信する。よって、プリンター30と同じアクセスポイント50に接続されていた条件では、第1無線通信から第2無線通信への切替えが不要なので、通信の切替えによるロスを低減できる。つまり、既に接続中の第1無線通信で印刷用データを送信するので、第2無線通信の接続処理が不要となり、NFC部15,35間の通信が確立してから、プリンター30で印刷が開始されるまでの待ち時間を相対的に短く済ますことができる。
(3)コンピューター23は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが一致した場合、第1無線通信でアクセスポイント50を介してプリンター30と通信し、一方、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが不一致の場合、第2無線通信でプリンター30と無線通信する。前者の場合、第1無線通信から第2無線通信への切替えが不要になる。
(4)近距離無線通信でプリンター30のIPアドレスを取得し、プリンター30と同じアクセスポイント50に接続されている場合は、IPアドレスで特定されるプリンター30と第1無線通信で通信する。よって、デバイス制御装置20がプリンター30と同じアクセスポイント50に接続されている場合は、適切な通信相手のプリンター30に印刷用データを送信してそのプリンター30を印刷制御することができる。
(5)第1の情報がアクセスポイント50への接続に用いる第1識別情報を含み、第2の情報がデバイスのアクセスポイント50への接続に用いる第2識別情報を含む。コンピューター23は、第1識別情報と第2識別情報とが同じであれば、第1識別情報を用いてアクセスポイント50に接続することで、このアクセスポイント50を介して第1無線通信でプリンター30と通信する。一方、第1識別情報と第2識別情報とが同じでない場合は、第3識別情報を用いてプリンター30と第2無線通信で接続することで、第2無線通信でプリンター30と通信する。よって、第1識別情報と第2識別情報とに基づいて第1無線通信を介してプリンター30と通信可能状態にあるかどうかを適切に判断し、第1無線通信と第2無線通信とのうち印刷用データをプリンター30へ送信する通信経路を適切に選択することができる。
(6)第1識別情報は、携帯機器11のユーザーが接続を許可されたアクセスポイントへの接続に用いる識別情報(SSID又はBSSID)であり、第2識別情報は、プリンター30が接続中のアクセスポイント50への接続に用いる識別情報(SSID又はBSSID)である。よって、アクセスポイント50への接続に用いる識別情報を用いるので、アクセスポイント50への接続に必要な情報以外の他の情報をメモリー25に別途記憶させる必要がない。
(7)デバイス制御装置20は、無線設定情報IDとデバイス設定情報SDとが同じであっため、第1無線通信でプリンター30と通信を行ったところ、その通信が失敗したとき、第2無線通信でプリンター30と無線通信する。よって、デバイス制御装置20は、第1無線通信が失敗しても、第2無線通信でプリンター30と通信して印刷用データを送信することで、プリンター30を印刷制御することができる。
(8)コンピューター23は、プリンター30の第2無線通信部37が追加の接続が可能であるか否かを示す追加接続可否情報を近距離無線通信でプリンター30から取得し、追加接続可否情報に基づき第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でプリンター30と通信する。よって、プリンター30側の第2無線通信部37の接続可能上限数を理由に第2無線通信でのデバイスとの接続を確立できない場合でも、プリンター30と第1無線通信で接続できる。
(9)デバイス制御装置20は、近距離無線通信ステップ(S11)及び制御ステップ(S12,S13,S16,S17等)を含むプログラムPRをメモリー25に備える。よって、第1無線通信から第2無線通信への切替えが生じない条件では、NFC部15,35の接続が確立してから、無線通信を介したデバイス制御の開始までの待ち時間を、第2無線通信部による通信の接続が必要な条件の場合に比べ、短縮することができる。
(10)例えばプリンター30が第1無線通信部16と第2無線通信部17を同時接続できず、切り替えて使う構成(例えばWi-FiとWi-Fi Directの排他制御)の場合、ある携帯機器11のNFC部15のタッチによってWi-Fi Directに切り替えている間、Wi-Fi経由で他の端末からはプリンター30を見つけることができない。この場合、他の端末は、ジョブを送信できないことも起こりうる。しかし、本実施形態では、携帯機器11とプリンター30とのNFC部15,35のタッチによって取得した無線設定情報IDに基づいて、携帯機器11が第1無線通信でLAN経由でプリンター30と接続されている場合は、第2無線通信に切り替えることはしない。よって、他の端末からプリンター30を見つけることができ、他の端末からプリンター30へ印刷用データを送信することができる。
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・第1の情報は、デバイスが接続中の中継局を特定可能な情報であれば足りる。デバイスが中継局に接続中のときにその接続中の中継局を特定可能な識別情報等であってもよいし、予めデバイスの近距離無線通信部に記憶されたデバイスが接続可能な中継局を特定可能な識別情報等であってもよい。前者の場合、デバイスが中継局から取得した識別情報を近距離無線通信部に書き込んでもよい。また、後者の場合、デバイスが中継局と接続中であることを確認していなくても、接続中であることを推定できる中継局の識別情報等であればよい。なお、第1の情報は、中継局への接続に用いる識別情報に限定されず、中継局を特定できれば、中継局への接続には使用されない他の識別情報等でもよい。
・第2の情報は、中継局への接続に用いる識別情報でなくてもよい。中継局を特定できれば、その接続に用いられない中継局の他の識別情報でもよい。
・デバイス制御装置20が接続可能な中継局と、デバイスが接続可能な中継局とが異なってもよい。例えば1つのアクセスポイントとそのアクセスポイントの電波内にいる配下の無線LAN端末で構成されるネットワークであるBSS(Basic Service Set)が複数存在し、複数のBSSで構成される無線LANであるESS(Extended Service Set)が共通であればよい。例えば異なる2つの中継局が共通のLANに接続されており、このLANを介してデバイスとデバイス制御装置20とが第1無線通信で通信可能な構成であれば、デバイス制御装置20がデバイスを制御することができる。
・無線設定情報とデバイス設定情報のうち、携帯機器11とデバイス(例えばプリンター30)とが同じLANに接続中であることを判定するために用いる情報は、BSSID、SSID及びデフォルトゲートウェイのうち少なくとも1つであればよい。例えば少なくともBSSIDを含むことが望ましい。これは、通常、MACアドレスが用いられるBSSIDは世界で一意な情報だからである。例えばBSSIDだけでもよい。また、SSID及びデフォルトゲートウェイの情報からもLANを特定できるので、SSIDのみとしたり、デフォルトゲートウェイのみとしたりしてもよい。BSSIDを含まずSSID及びデフォルトゲートウェイのうち少なくとも一方からなる情報でも、近くに同一識別名のネットワークのアクセスポイントが設置されていない限り、間違えることはない。
・第1無線通信部は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))規格の無線通信方式でもよい。また、第2無線通信部は、ブルートゥース規格の通信方式でもよく、例えばブルートゥース・アドホック通信方式を使用できる。また、第1無線通信部と第2無線通信部との組み合わせは適宜に設定できる。例えば第1無線通信部をブルートゥース通信方式、第2無線通信部をブルートゥース直接通信方式としたり、第1無線通信部をブルートゥース通信方式、第2無線通信部をWi-Fi Direct(Wi-Fi・アドホック通信方式)としたり、第1無線通信部をWi-Fi通信方式、第2無線通信部をブルートゥース・アドホック通信方式としたりする。
・第1無線通信部が複数種備えられていてもよい。例えばWi-FiとBluetoothとの2種類の第1無線通信部を備えていてもよい。
・近距離無線通信部は、NFCタグ等のNFC部に限定されず、例えばフェリカ(登録商標)でもよい。近距離無線通信部は、第1無線通信部及び第2無線通信部よりも通信範囲が狭い通信方式であって、ユーザーが携帯機器の第1無線通信部を、デバイス側の近距離無線通信部に通信範囲内に接近させた状態で携帯機器を持って操作する程度の通信範囲のものであれば、NFCやフェリカに限定されない。例えばIrDA(Infrared Data Association)など他の近距離無線通信規格であってもよい。
・第2無線通信部の通信方式は、BluetoothDirectでもよいし、LTE Directでもよい。
・デバイスのIPアドレスが、予め携帯機器11のメモリー25に記憶されていてもよい。例えばユーザーが携帯機器11から印刷する際に使用するプリンターが予め決まっていれば、目的とするプリンターへ印刷用データを送信できる。
・デバイス制御装置20を構成する各機能部は、プログラムを実行するコンピューター23によりソフトウェアで実現したり、IC回路等の電子回路によりハードウェアで実現したり、ソフトウェアとハードウェアとの協働により実現したりしてもよい。
・デバイスは、プリンター(印刷装置)に限らず、複合機、スキャナー装置であってもよい。さらにデバイスは、外部の中継局を介して無線通信接続が可能な第1無線通信部と、中継局機能を内蔵して携帯機器と直接(P2P)の無線通信接続が可能な第2無線通信部とを備える限り、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、プロジェクター、デジタルフォトフレーム、オーディオ機器、テレビジョン等であってもよい。この場合、携帯機器11とデバイスとの接続後に、携帯機器からデバイスへデータを送信するのではなく、デバイスから携帯機器へデータを送信してもよい。また、携帯機器とデバイスとの間でデータを送受信する構成でもよい。
10…デバイス制御システムの一例としての画像形成システム、11…携帯機器、12…操作部、13…表示部、15…近距離無線通信部の一例であるNFC部(携帯機器側)、16…第1無線通信部、17…第2無線通信部、20…デバイス制御装置、23…制御部の一例としてのコンピューター(デバイス制御装置側)、25…メモリー(携帯機器側)、26…通信切替制御部、27…判定部、28…表示処理部、30…デバイスの一例であるプリンター、35…NFC部(デバイス側)、36…第1無線通信部、37…第2無線通信部、37A…プリンターAP、43…コンピューター(デバイス側)、46…メモリー(デバイス側)、50,50A,50B…中継局の一例としてのアクセスポイント、ID…第1の情報の一例としての無線設定情報、SD…第2の情報の一例としてのデバイス設定情報、PR…プログラム、PA…IPアドレス。

Claims (8)

  1. 無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御装置であって、
    デバイスとの近距離無線通信を行う近距離無線通信部と、
    中継局に接続し、前記中継局を介してデバイスと第1無線通信を行う第1無線通信部と、
    デバイスと直接接続して第2無線通信を行う第2無線通信部と、
    第1無線通信部及び第2無線通信部を制御する制御部と、を備え、
    前記近距離無線通信部は、近距離無線通信によるデバイスとの接続が確立した場合に、デバイスが接続中の中継局を特定可能な第の情報をデバイスから受信し、
    前記制御部は、前記第1無線通信部が接続可能な中継局を特定可能な第の情報と前記第の情報とに基づいて、第1無線通信と第2無線通信との切替制御を行い、
    前記制御部は、前記デバイスが有する、同時接続数の上限が設定されたアクセスポイントに追加の接続が可能であるか否かを示す追加接続可否情報を前記デバイスから近距離無線通信で取得し、追加接続可否情報に基づき第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でデバイスと通信する、デバイス制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の情報及び前記第2の情報に基づいて、前記デバイスと同じ中継局に接続されていれば、第1無線通信で前記中継局を介して前記デバイスと通信し、一方、前記デバイスと同じ中継局に接続されていなければ、第2無線通信でデバイスと通信する請求項1に記載のデバイス制御装置。
  3. 前記近距離無線通信で前記デバイスのIPアドレスを取得し、前記デバイスと同じ中継局に接続されている場合は、前記IPアドレスで特定されるデバイスと第1無線通信で通信する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のデバイス制御装置。
  4. 前記第1の情報は、中継局との無線通信の接続に用いられる無線設定情報であり、前記第2の情報は、中継局との通信の接続に用いられるデバイス設定情報であり、
    前記制御部は、前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが一致した場合、第1無線通信で中継局を介してデバイスと通信し、一方、前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが不一致の場合、第2無線通信でデバイスと無線通信する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデバイス制御装置。
  5. 前記無線設定情報は、中継局に接続するための第1識別情報を含み、
    前記近距離無線通信で、デバイスが中継局に接続するための第2識別情報及びデバイスに第2無線通信で接続するための第3識別情報を取得し、
    前記制御部は、前記第1識別情報と第2識別情報とが同じであれば、前記第1識別情報を用いて中継局に接続することで当該中継局を介して第1無線通信でデバイスと通信し、
    前記第1識別情報と第2識別情報とが同じでない場合は、前記第3識別情報を用いてデバイスと第2無線通信で接続する、ことを特徴とする請求項4に記載のデバイス制御装置。
  6. 前記無線設定情報と前記デバイス設定情報とが同じである場合で、第1無線通信でデバイスとの無線通信が失敗したとき、第2無線通信でデバイスと無線通信する、ことを特徴とする請求項5に記載のデバイス制御装置。
  7. デバイス制御装置が無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御方法であって、
    デバイス制御装置を備えた携帯機器は、近距離無線通信部と、前記近距離無線通信部よりも通信範囲の広い第1無線通信部及び第2無線通信部とを備え、
    前記近距離無線通信部がデバイスとの通信の接続を確立した場合に、前記デバイスが接続中の中継局を特定可能な第の情報をデバイスから受信する近距離無線通信ステップと、
    携帯機器が接続中の中継局を特定可能な第の情報をメモリーから読み出して前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて、中継局を介してデバイスと通信する前記第1無線通信部による第1無線通信とデバイスと直接接続される前記第2無線通信部による第2無線通信との切替制御を行う制御ステップと、
    前記デバイスが有する、同時接続数の上限の設定されたアクセスポイントに追加の接続が可能であるか否かを示す追加接続可否情報を前記デバイスから近距離無線通信で取得し、追加接続可否情報に基づき第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でデバイスと通信するステップと、を備えたことを特徴とするデバイス制御方法。
  8. 無線通信によりデバイスを制御するデバイス制御を携帯機器内のコンピューターに実行させるためのプログラムであって、
    携帯機器は、近距離無線通信部と、前記近距離無線通信部よりも通信範囲の広い第1無線通信部及び第2無線通信部とを備え、
    コンピューターに、
    近距離無線通信部がデバイスとの通信の接続が確立した場合に、前記デバイスが接続中の中継局を特定可能な第の情報をデバイスから受信する近距離無線通信ステップと、
    携帯機器が接続中の中継局を特定可能な第情報をメモリーから読み出して前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて、中継局を介してデバイスと通信する前記第1無線通信部による第1無線通信とデバイスと直接接続される前記第2無線通信部による第2無線通信との切替制御を行う制御ステップと、
    前記デバイスが有する、同時接続数の上限の設定されたアクセスポイントに追加の接続が可能であるか否かを示す追加接続可否情報を前記デバイスから近距離無線通信で取得し、追加接続可否情報に基づき第2無線通信の追加接続が不可の場合、第1無線通信でデバイスと通信するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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