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JP6467524B2 - 電力変換装置および鉄道車両 - Google Patents

電力変換装置および鉄道車両 Download PDF

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JP6467524B2 JP2017552582A JP2017552582A JP6467524B2 JP 6467524 B2 JP6467524 B2 JP 6467524B2 JP 2017552582 A JP2017552582 A JP 2017552582A JP 2017552582 A JP2017552582 A JP 2017552582A JP 6467524 B2 JP6467524 B2 JP 6467524B2
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Description

本発明は、電力変換装置および鉄道車両に関し、例えば、絶縁型DC−DCコンバータの技術に関する。
例えば、特許文献1には、チョッパ型DC−DCコンバータにおいて、スイッチング素子と平滑フィルタの間に共振回路を備える構成が示される。当該共振回路は、リアクトル、コンデンサ、共振スイッチおよびダイオードを備え、共振スイッチは、スイッチング素子をターンオフする際のオン期間でオンに制御される。これにより、スイッチング素子を、ゼロ電流の状態でターンオフすることができる。また、特許文献2および特許文献3には、絶縁型DC−DCコンバータにおいて、トランスの二次側の整流回路の出力側に共振回路を備える構成が示される。
特許文献2の共振回路は、リアクトル、コンデンサおよび共振スイッチを備え、共振スイッチは、トランスの一次側のスイッチング素子をターンオフする際のオン期間でオンに制御される。これにより、一次側のスイッチング素子を、ほぼゼロ電流の状態でターンオフすることができる。さらに、共振回路内にリアクトルを設け、併せてトランスの漏れインダクタンスを小さくすることで、整流回路のリカバリ時や、トランスの一次側のターンオン時に生じ得る過電圧を抑制できる。一方、特許文献3の共振回路は、コンデンサおよび共振スイッチに対して直列にリアクトルが接続される構成となっている。当該リアクトルは、共振動作用の素子として利用されると共に、共振スイッチのターンオン時の突入サージ電流を抑制する素子としても利用される。
特開平4−275060号公報 特開2012−75210号公報 特開2014−195373号公報
例えば、鉄道車両等の照明・空調等に電力を供給する電源装置では、架線の直流電圧(例えば数kV)を商用周波数(例えば60Hz)の交流電圧に変換し、トランスでその電圧レベルを変換することで、商用電源(例えば60HzのAC440V)を生成するような方式が用いられる。ただし、このように、商用周波数の交流電圧をトランスを用いて変換すると、大型のトランスが必要となり、電源装置の大型化を招く恐れがある。
そこで、架線の直流電圧を、一旦、絶縁型DC−DCコンバータを介して所定の直流電圧に変換したのち、インバータを介して商用電源に変換するような方式を用いることが有益となる。この場合、絶縁型DC−DCコンバータでは、高周波数のトランスを用いることができるため、トランスの小型化、ひいては電源装置の小型化が図れる。しかし、このような方式を用いると、比較的多くのスイッチング素子が必要とされるため、これに伴う電力損失が懸念される。例えば、特許文献2等の方式を用いると、電力損失を低減することが可能であるが、特に、鉄道車両等を代表とする大電力用途では、電力損失の更なる低減が求められる。
本発明は、このようなことに鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、電力損失の低減を実現可能な電力変換装置および鉄道車両を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による電力変換装置は、トランスと、スイッチング素子と、ダイオード回路と、フィルタ回路と、共振回路と、制御回路とを有する。スイッチング素子は、トランスの一次コイルに交流電圧を印加する。ダイオード回路は、トランスの二次コイルの出力電圧を整流する整流ダイオードと、還流電流を流す還流ダイオードとを含む。フィルタ回路は、ダイオード回路の出力電圧を平滑化する。共振回路は、ダイオード回路とフィルタ回路の段間に設けられ、直列に接続される共振インダクタ、共振コンデンサ、共振スイッチを含む。制御回路は、スイッチング素子がオフの期間で共振スイッチをターンオンする。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、電力損失の低減が実現可能になる。
本発明の実施の形態1による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。 図1の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。 図1の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。 図1の電力変換装置における詳細な動作例を示す波形図である。 図1の電力変換装置において、制御回路CTLUの主要部の構成例を示す概略図である。 図4Aのステートマシン回路において、ステート(ST2)時の主要な処理内容の一例を示すフロー図である。 本発明の実施の形態1による電力変換装置において、主要な効果の一例を示す波形図である。 本発明の実施の形態2による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。 本発明の実施の形態3による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。 図7の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。 図7の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。 図7の電力変換装置において、力行モード動作時の詳細な動作例を示す波形図である。 図7の電力変換装置において、回生モード動作時の詳細な動作例を示す波形図である。 本発明の実施の形態4による鉄道車両において、その構成例を示す概略図である。 図11の主変換装置におけるインバータ装置の構成例を示す概略図である。 図11の主変換装置におけるPWMコンバータ装置の構成例を示す概略図である。 本発明の一実施の形態による電力変換装置において、その他の構成例を示す概略図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《電力変換装置の構成》
図1は、本発明の実施の形態1による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。図1に示す電力変換装置は、絶縁型DC−DCコンバータとなっている。当該電力変換装置は、一次コイルL1および二次コイルL2を含むトランスTRと、トランスTRの一次側に設けられる一次側駆動回路L1DUおよびコンデンサC1と、トランスTRの二次側に設けられるダイオード回路DDU、共振回路RSUおよびフィルタ回路FLUと、制御回路CTLUとを備える。コンデンサC1には、直流電圧を生成する電源Eが並列に接続される。フィルタ回路FLUの先には負荷回路LDが接続される。なお、実際上、二次コイルL2には、トランスTRの漏れ電力や配線インピーダンス等に起因する漏れインダクタLleakが等価的に直列接続される。
一次側駆動回路L1DUは、この例ではフルブリッジ回路となっており、電源Eからの直流電圧が供給され、一次コイルL1に交流電圧を印加する。一次側駆動回路L1DUは、一次コイルL1に正極性の交流電圧を印加するスイッチング素子S1,S4と、一次コイルL1に負極性の交流電圧を印加するスイッチング素子S2,S3とを備える。スイッチング素子S1〜S4のそれぞれは、この例ではIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)で構成される。また、スイッチング素子S1〜S4には、それぞれ、還流ダイオードD1〜D4が並列に接続される。
ダイオード回路DDUは、この例では、ダイオードD5〜D8を備えるフルブリッジダイオード回路となっている。ダイオードD5,D8は、一次コイルL1の正極性の交流電圧に応じた二次コイルL2の出力電圧を整流する整流動作と、一次側駆動回路L1DUのスイッチング素子S1〜S4のオフ時に還流電流を流す還流動作とを行う。ダイオードD6,D7は、一次コイルL1の負極性の交流電圧に応じた二次コイルL2の出力電圧を整流する整流動作と、一次側駆動回路L1DUのスイッチング素子S1〜S4のオフ時に還流電流を流す還流動作とを行う。
フィルタ回路FLUは、ダイオード回路DDUの出力に直列接続されるインダクタLと、ダイオード回路DDUの出力に並列接続されるコンデンサC2とを含み、ダイオード回路DDUの出力電圧(および出力電流)を平滑化する。共振回路RSUは、ダイオード回路DDUとフィルタ回路FLUの段間に設けられ、直列接続されるコンデンサ(共振コンデンサと呼ぶ)Cr、インダクタ(共振インダクタと呼ぶ)Lr、スイッチング素子(共振スイッチと呼ぶ)Srを含む。当該共振コンデンサCr、共振インダクタLr、共振スイッチSrは、ダイオード回路DDUの出力ノードとなる2個のノード間に直列接続され、さらに、フィルタ回路FLUの入力ノードとなる2個のノード間にも直列接続される。
共振スイッチSrは、この例では、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)で構成される。また、共振スイッチSrには、ダイオード(共振ダイオードと呼ぶ)Drが並列に接続される。共振ダイオードDrは、例えば、MOSFETの内蔵ダイオード等である。制御回路CTLUは、一次側駆動回路L1DUの各スイッチング素子S1〜S4および共振スイッチSrのオン・オフを制御する。
なお、特に限定はされないが、電源Eは、例えば、数kV等の直流電圧を生成し、フィルタ回路FLUからは、例えば、数百V等の直流電圧が生成される。また、共振回路RSUにおける各素子(Cr,Lr,Sr)は、直列接続であればよく、その接続順序は、特に問わない。
《電力変換装置の概略動作》
図2Aおよび図2Bは、図1の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。図1の制御回路CTLUは、まず、図2Aに示すように、スイッチング素子S1,S4をオンに制御することで、一次コイルL1から二次コイルL2に電力を伝送する動作(電力伝送動作と呼ぶ)を実行する(ステップSP100)。この場合、二次コイルL2から出力される交流電圧は、整流ダイオードとして動作するダイオードD5,D8で整流され、フィルタ回路FLUで平滑化されたのち負荷回路LDに供給される(ステップSP100)。
次に、制御回路CTLUは、スイッチング素子S1,S4をターンオフすることで図2Bで述べるような還流動作に移行するが、その移行の際の前処理として、共振スイッチSrをターンオンする。これにより、共振回路RSUには、共振電流irが流れ(ステップSP101)、共振回路RSU(および漏れインダクタLleak)の共振周波数によって定まる時間を経過したのち、逆方向の共振電流(−ir)が流れる(ステップSP102)。
この逆方向の共振電流(−ir)が負荷電流iLDに等しくなると、二次コイルL2に流れる電流はゼロとなり、これに伴い一次コイルL1に流れる電流(すなわち、スイッチング素子S1,S4に流れる電流)もゼロとなる。この際に、スイッチング素子S1,S4には、厳密には、トランスTRの励磁電流に相当する電流が流れるが、当該電流は微小であるため、本明細書では無視する。制御回路CTLUは、このようにしてスイッチング素子S1,S4に流れる電流がゼロとなった状態で、スイッチング素子S1,S4をターンオフする(ステップSP103)。その結果、スイッチング損失を低減できる。
スイッチング素子S1,S4をターンオフすると、図2Bに示すような還流動作に移行する。すなわち、図2Bにおいて、制御回路CTLUは、スイッチング素子S1〜S4をオフに制御することで、フィルタ回路FLUに流れる電流を、還流ダイオードとして動作するダイオードD5〜D8を介して還流させる(ステップSP104)。次に、制御回路CTLUは、スイッチング素子S2,S3をターンオンすることで図2Aの場合と同様の電力伝送動作(ただし、逆極性となる)に移行するが、その移行の際の前処理として、スイッチング素子S1〜S4がオフの期間で共振スイッチSrをターンオンする。
これにより、共振回路RSUには、共振電流irが流れ(ステップSP105)、共振回路RSUの共振周波数によって定まる時間を経過したのち、逆方向の共振電流(−ir)が流れる(ステップSP106)。この逆方向の共振電流(−ir)が負荷電流iLDに等しくなると、ダイオードD5〜D8の電流はゼロとなる。制御回路CTLUは、このようにしてダイオードD5,D8に流れる電流がゼロとなった状態で、スイッチング素子S2,S3をターンオフする(ステップSP107)。
その結果、ダイオードD5,D8のリカバリ損失を低減できる。すなわち、図2BのようにダイオードD5〜D8に還流電流(言い換えれば順方向電流)が流れた状態で、スイッチング素子S2,S3をターンオンすると、図2Aの場合のダイオードD6,D7と同様に、ダイオードD5,D8に逆バイアスが印加されることになる。ダイオードを順バイアス(順方向電流が流れている状態)から逆バイアスに切り換えると、リカバリ電流と呼ばれる大きな電流が流れ、リカバリ損失と呼ばれる電力損失が生じることが知られている。図2Bの方式を用いると、ダイオードを、電流がゼロの状態から逆バイアスに切り換えることができるため、リカバリ電流は流れない。
《電力変換装置の詳細動作》
図3は、図1の電力変換装置における詳細な動作例を示す波形図である。図3において、vTは、一次コイルL1の電圧であり、iTは、一次コイルL1の電流である。i1〜i4は、それぞれ、スイッチング素子S1〜S4および/またはダイオードD1〜D4に流れる電流であり、i5〜i8は、それぞれ、ダイオードD5〜D8に流れる電流である。irは、共振回路RSUに流れる電流(共振電流)であり、vCrは、共振コンデンサCrの電圧であり、vLrは、共振インダクタLrの電圧である。vLleakは、漏れインダクタLleakの電圧である。また、ここでは、説明の便宜上、トランスTRの巻数比は1:1と仮定する。
まず、時刻t1以前の期間では、制御回路CTLUは、スイッチング素子S1,S4をオンに、スイッチング素子S2,S3をオフにそれぞれ制御する。これにより、電圧vTは、電源Eの直流電圧に等しくなる。また、電流iT,i1,i4,i5,i8のそれぞれは、負荷電流iLDに等しくなる。
次いで、時刻t1〜t2の期間では、図2Aに示したように、制御回路CTLUは、共振スイッチSrをターンオンする。これにより、電流iT,i1,i4,i5,i8は、負荷電流iLDに共振電流irが加えられた値となる。その後、制御回路CTLUは、共振電流irがゼロより小さくなったら(すなわち、共振電流irの極性が反転したら)、電流経路が共振ダイオードDrに移るため、共振スイッチSrをターンオフする。
続いて、時刻t2〜t3の期間において、共振電流(−ir)は、負荷電流iLDに等しくなる。これに伴い、図2Aでも述べたように、電流iT,i1,i4,i5,i8はゼロになる。制御回路CTLUは、この状態で、スイッチング素子S1,S4をターンオフする。その結果、スイッチング素子S1,S4を、電流がゼロの状態でターンオフできるため、スイッチング損失を低減できる。その後、時刻t3〜t4の期間では、共振コンデンサCrの放電が終わるまで、引き続き共振ダイオードDrに電流が流れる。
次いで、時刻t4において、共振コンデンサCrの放電が終わり(共振電流がゼロとなり)、共振ダイオードDrに代わってダイオードD5〜D8に還流経路が形成される。その結果、時刻t4〜t5の期間は、電流(還流電流)i5〜i8のそれぞれは、“iLD/2”となる。
時刻t5〜t6の期間では、この還流電流が流れている状態(言い換えれば、スイッチング素子S1〜S4がオフの期間)で、図2Bに示したように、制御回路CTLUは、共振スイッチSrをターンオンする。その結果、電流i5〜i8のそれぞれは、“(iLD+ir)/2”となる。その後、制御回路CTLUは、共振電流irがゼロより小さくなったら(すなわち、共振電流irの極性が反転したら)、共振スイッチSrをターンオフする。
続いて、時刻t6〜t7の期間において、図2Bで説明したように、共振電流(−ir)は負荷電流iLDに等しくなり、これに伴い、電流i5〜i8はゼロになる。また、共振電流irは、共振コンデンサCrの放電が終わるまで、共振ダイオードDrに流れ続ける。この状態で、時刻t7において、制御回路CTLUは、スイッチング素子S2,S3をターンオンする。その結果、電圧vTは、電源Eの直流電圧の逆極性の電圧(負電圧)となり、ダイオードD5,D8は、逆バイアスに伴いオフとなる。ただし、この際に、電流はゼロであるため、リカバリ損失は生じない。
その後、時刻t7〜t8において、電流i2,i3,i6,i7および電流(−iT)のそれぞれは、負荷電流iLDに等しくなり、前述した時刻t1以前の期間に対して、一次側駆動回路L1DUおよびダイオード回路DDUの中の電流経路を入れ替えた状態で同様の動作が行われる。また、時刻t8〜t14の期間でも、前述した時刻t1〜t7の期間と同様の動作が行われる。
《制御回路の概略構成および動作》
図4Aは、図1の電力変換装置において、制御回路CTLUの主要部の構成例を示す概略図である。図4Aの制御回路CTLUは、例えば、アナログディジタル変換器ADC等の検出回路と、ステートマシン(シーケンサ)回路SMUと、ドライバ回路DVUとを備える。アナログディジタル変換器ADCは、例えば、図1における共振スイッチ(MOSFET)のソース・ドレイン間電圧Vdsと、ダイオードD5〜D8に流れる電流i5〜i8とを検出する。
電流i5〜i8は、特に個別に検出する必要はなく、例えば、図1のダイオード回路DDUの出力ノードに、ホール効果やカレントトランス等を利用した一般的な電流センサを接続することで、ダイオード回路DDUの出力電流として検出してもよい。ステートマシン回路SMUは、3個のステートST1A,ST1B,ST2を備え、ステートST1AとステートST2の間を移行し、また、ステートST1BとステートST2の間を移行する。
ステートST1Aは、図2Aに示したように、主に、スイッチング素子S1,S4をオン(スイッチング素子S2,S3をオフ)に制御することで、前述した電力伝送動作を実行するステートである。同様に、ステートST1Bも、主に、スイッチング素子S2,S3をオン(スイッチング素子S1,S4をオフ)に制御することで、前述した電力伝送動作を実行するステートである。一方、ステートST2は、図2Bに示したように、主に、スイッチング素子S1〜S4をオフに制御することで、前述した還流動作を実行するステートである。ドライバ回路DVUは、ステートマシン回路SMUから出力される制御信号に基づいて、スイッチング素子S1〜S3および共振スイッチSrのオン・オフを制御する。
図4Bは、図4Aのステートマシン回路において、ステート(ST2)時の主要な処理内容の一例を示すフロー図である。図4Bにおいて、まず、ステートマシン回路SMUは、移行元がステートST1Aの場合にはスイッチング素子S1,S4をターンオフし、移行元がステートST1Bの場合にはスイッチング素子S2,S3をターンオフする(ステップSP301)。その後、ステートマシン回路SMUは、例えば、予め定めた所定のタイミングで共振スイッチSrをターンオンする(ステップSP302)。
次いで、ステートマシン回路SMUは、図3の時刻t6に示したように共振回路RSUの共振電流irの極性が反転するのを待つ(ステップSP303)。具体的には、ステートマシン回路SMUは、例えば、図4Aのアナログディジタル変換器ADCによって検出される共振スイッチSrの電圧Vdsの極性を監視すればよい。ステートマシン回路SMUは、共振電流irの極性が反転すると、共振スイッチSrをターンオフする(ステップSP304)。
続いて、ステートマシン回路SMUは、ダイオードD5〜D8の電流(還流電流)i5〜i8が予め定めた閾値電流Ith(例えば、ゼロに近い電流)よりも低下するのを待つ(ステップSP305)。具体的には、ステートマシン回路SMUは、例えば、図4Aのアナログディジタル変換器ADCによって検出されるダイオード回路DDUの出力電流を監視すればよい。ステートマシン回路SMUは、電流i5〜i8が予め定めた閾値電流Ithよりも低下すると、ステートST1AまたはステートST1Bへ移行する(ステップSP306)。
なお、図示は省略するが、ステートマシン回路SMUは、例えば、図2AのステップSP103(図3の時刻t3)において、ステートST1AからステートST2へ移行する際にも、ダイオード回路DDUの出力電流を監視することで、電流i1,i4がゼロになったか否かを判別することができる。また、図4Aの制御回路CTLUにおけるステートマシン回路SMUやアナログディジタル変換器ADCは、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアで構成することや、マイクロコントローラ(MCU:Micro Control Unit)等を用いたプロセッサのプログラム処理等で実装することも可能である。
さらに、各電流を検出する検出回路は、勿論、図4Aのようなアナログディジタル変換器ADCに限らず、コンパレータ等のハードウェアであってもよく、各電流の検出箇所に関しても、特に図4Aの例に限定されるものではなく、図3の動作を実行するのに必要とされる箇所に、適宜、電流センサ等を設ければよい。また、図4Bの例では、電流等の検出結果に基づいて各スイッチング素子S1〜S4および共振スイッチSrの制御タイミングを定めたが、場合によっては、このような検出結果を用いずに、当該制御タイミングを設計値で定めることも可能である。
すなわち、例えば、図2BのステップSP107(図3の時刻t7)において、スイッチング素子S2,S3は、電流i5,i8がゼロの状態でターンオンすることが望ましい。ただし、電流i5,i8は、必ずしもゼロである必要はなく、共振スイッチSrを用いない場合よりも低減された状態であれば、その分、リカバリ損失の低減効果が得られる。ここで、例えば、図3の時刻t5〜t7の各期間の長さは、共振回路RSUの特性等に応じて設計段階である程度予測することができる。したがって、仮に、当該期間の長さに製造ばらつきや環境等に応じた若干のばらつきが生じた場合でも、リカバリ損失の低減効果を十分に得ることができる。
《本実施の形態1の主要な効果》
図5は、本発明の実施の形態1による電力変換装置において、主要な効果の一例を示す波形図である。図5では、比較例として、本実施の形態1の方式を適用しない場合の波形図も併せて示されている。まず、比較例では、還流動作から電力伝送動作(ここでは、スイッチング素子S2,S3をターンオン)に移行する際の前処理として、共振スイッチSrのターンオンが行われない。この場合、例えば、ダイオードD5では、還流動作の期間で順方向の導通損失が生じることに加えて、スイッチング素子S2,S3をターンオンした際に生じるリカバリ電流と逆バイアスによって、大きなリカバリ損失が生じ得る。
一方、本実施の形態1の方式を適用すると、ダイオードD5では、還流動作の期間で順方向の導通損失は生じるが、スイッチング素子S2,S3をターンオンした際にリカバリ電流は生じないため、リカバリ損失を低減できる。その結果、例えば、図2AのステップSP103および図3の時刻t3に示したような、スイッチング素子のターンオフ時におけるスイッチング損失の低減効果と併せて、電力損失を低減することが可能になる。
(実施の形態2)
《電力変換装置(変形例)の構成》
図6は、本発明の実施の形態2による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。図6に示す電力変換装置は、図1の構成例と比較して、共振回路RSU1の構成が異なっている。図6の共振回路RSU1は、図1の場合と同様に、ダイオード回路DDUとフィルタ回路FLUの段間に設けられ、直列に接続される共振インダクタLr、共振コンデンサCr、共振スイッチSrを含む。
当該共振インダクタLr、共振コンデンサCr、共振スイッチSrは、ダイオード回路DDUの出力ノードとなる2個のノード間に直列接続される。ただし、図1の場合と異なり、フィルタ回路FLUの入力ノードとなる2個のノード間には、共振コンデンサCr、共振スイッチSrが直列接続され、共振インダクタLrは、ダイオード回路の出力ノードの一方と、フィルタ回路FLUの入力ノードの一方との間に設けられる。
このような構成を用いても、実施の形態1の場合と同様の動作を行うことで、同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
《電力変換装置(応用例)の構成》
図7は、本発明の実施の形態3による電力変換装置において、その構成例を示す回路図である。図7に示す電力変換装置は、図1の構成例と比較して、ダイオード回路DDU1および制御回路CTLU1の構成が異なっている。図7のダイオード回路DDU1は、ダイオードD5〜D8にそれぞれ並列に接続されるスイッチング素子(同期スイッチと呼ぶ)S5〜S8を備える。同期スイッチS5〜S8のそれぞれは、例えば、MOSFET等で構成される。制御回路CTLU1は、図1の場合と同様の構成で同様の動作を行うことに加えて、さらに、同期スイッチS5〜S8のオン・オフを制御する。
概略的には、制御回路CTLU1は、実施の形態1で述べたような、ダイオードD5,D8が整流動作および還流動作を行う期間で同期スイッチS5,S8をオンに制御する。同様に、制御回路CTLU1は、ダイオードD6,D7が整流動作および還流動作を行う期間で、同期スイッチS6,S7をオンに制御する。これにより、図5に示したような還流動作時の導通損失を低減することが可能になる。さらに、ダイオードD5〜D8が整流動作を行う際の導通損失も低減することが可能になる。
《電力変換装置(応用例)の概略動作》
図8Aおよび図8Bは、図7の電力変換装置における主要な動作例を説明する概略図である。図7に示す電力変換装置は、同期スイッチS5〜S8を備えることで、実施の形態1で述べたようなトランスTRの一次側から二次側に向けた電力伝送動作(還流動作を含めて力行モード時動作と呼ぶ)に加えて、トランスTRの二次側から一次側に向けた電力伝送動作(回生モード時動作と呼ぶ)を行うことも可能である。図8Aおよび図8Bには、当該回生モード時動作の概略的な動作内容が示される。なお、この場合、負荷回路LDは、回生電力を生成することが可能なモータ等である。
図7の制御回路CTLU1は、まず、図8Aに示すように、同期スイッチS5〜S8を共にオンに制御することで、負荷回路LDからの回生電力を、フィルタ回路FLUのインダクタLに蓄積する動作(回生電力蓄積動作と呼ぶ)を実行する(ステップSP400)。その後、制御回路CTLU1は、同期スイッチS6,S7をターンオフすることで、図8Bで述べるような回生電力伝送動作に移行するが、その移行の際の前処理として、共振スイッチSrをターンオンする。
これにより、共振回路RSUには、共振電流irが流れる(ステップSP401)。この共振電流irが回生電力に伴う負荷電流(−iLD)に等しくなると、同期スイッチS5〜S8に流れる電流はゼロとなる。制御回路CTLU1は、このようにして同期スイッチS6,S7に流れる電流がゼロとなった状態で、同期スイッチS6,S7をターンオフする(ステップSP402)。その結果、同期スイッチS6,S7におけるスイッチング損失を低減できる。
その後、共振回路RSUでは、共振回路RSUの共振周波数によって定まる時間を経過したのち、逆方向の共振電流(−ir)が流れる(ステップSP403)。この共振電流(−ir)は、図8Bに示すような回生電力伝送動作の中で、ステップSP402でオン状態となっている同期スイッチS5,S8を介して二次コイルL2に流れる。
図8Bにおいて、制御回路CTLU1は、図8Aで述べたように、同期スイッチS5,S8をオンに、同期スイッチS6,S7をオフにそれぞれ制御することで、インダクタLに蓄積された回生電力および共振電流(−ir)に伴う電力を、二次コイルL2から一次コイルL1に伝送する動作(回生電力伝送動作と呼ぶ)を実行する(ステップSP403)。当該一次コイルL1に伝送された回生電力は、スイッチング素子S1,S4の還流ダイオードD1,D4を介して電源Eに伝送される(ステップSP403)。
その後、制御回路CTLU1は、同期スイッチS6,S7をターンオンすることで、図8Aで述べたような回生電力蓄積動作に移行するが、その移行の際の前処理として、共振スイッチSrをターンオンする。これにより、共振回路RSUには、共振電流irが流れる(ステップSP404)。この共振電流irが回生電力に伴う負荷電流(−iLD)に等しくなると、二次コイルL2に流れる電流はゼロとなり、これに伴い一次コイルL1に流れる電流(言い換えれば、ダイオードD1,D4に流れる電流)もゼロとなる。
制御回路CTLU1は、このようにしてダイオードD1,D4に流れる電流がゼロとなった状態で、スイッチング素子S6,S7をターンオンする(ステップSP405)。その結果、ダイオードD1,D4におけるリカバリ損失を低減できる。すなわち、仮に、ダイオードD1,D4に順方向電流が流れた状態から図8Aに示したような回生電力蓄積動作に移行すると、ダイオードD1,D4は、順バイアスから逆バイアスに切り替わり、その際のリカバリ電流によってリカバリ損失が生じ得る。一方、図8Bのように、ダイオードD1,D4に流れる電流をゼロにした状態で、ダイオードD1,D4を逆バイアスに切り換えると、リカバリ電流は生じない。
その後、共振回路RSUには、共振回路RSUの特性等によって定まる時間を経過したのち、逆方向の共振電流(−ir)が流れる(ステップSP406)。当該共振電流(−ir)は、図8Aに示したような回生電力蓄積動作の中で、フィルタ回路FLUのインダクタLに蓄積される。
以降、制御回路CTLU1は、回生電力蓄積動作を経たのち、同期スイッチS6,S7をオンに、同期スイッチS5,S8をオフにそれぞれ制御する(すなわち、同期スイッチS5,S8をターンオフする)ことで、図8Bの場合と同様の回生電力伝送動作(ただし、逆極性となる)を実行する。このように、制御回路CTLU1は、スイッチング素子S1〜S4がオフの期間(言い換えれば、ダイオードD1〜D4に順方向電流が流れ得る期間)で、共振スイッチSrをターンオンすることで、リカバリ損失を低減する。
《電力変換装置(応用例)の詳細動作》
図9は、図7の電力変換装置において、力行モード動作時の詳細な動作例を示す波形図である。図9では、前述した図3に対して、同期スイッチS5〜S8のオン・オフ信号が追加されている。また、電流i5〜i8のそれぞれは、対応するダイオードおよび/または同期スイッチに流れる電流である。ここでは、図3の場合との相違点に着目して説明を行う。
まず、時刻t2以前の期間では、スイッチング素子S1,S4のオンに伴いダイオードD5,D8が整流動作を行うため、制御回路CTLU1は、同期スイッチS5,S8をオンに制御する。これにより、電流i5,i8は、主として同期スイッチS5,S8を流れるため、ダイオードD5,D8の整流動作時の導通損失を低減できる。
次いで、図3の場合と同様に、時刻t2〜t3では、共振ダイオードDrを介して逆方向の共振電流(−ir)が流れており、時刻t3〜t4では、当該逆方向の共振電流(−ir)がゼロとなり、ダイオードD5〜D8に還流電流が流れ始める。この期間では、ダイオードD5,D8は、還流動作を行うため、制御回路CTLU1は、引き続き同期スイッチS5,S8をオンに保つ。
さらに、制御回路CTLU1は、時刻t3〜t4でダイオードD6,D7が還流動作を開始したことを受けて、時刻t4で、同期スイッチS6,S7をターンオンする。続いて、時刻t4〜t6では、ダイオードD5〜D8が引き続き還流動作を行っているため、制御回路CTLU1は、引き続き同期スイッチS5〜S8をオンに保つ。これにより、電流i5〜i8は、主として同期スイッチS5〜S8を流れるため、ダイオードD5〜D8の還流動作時の導通損失を低減できる。
ここで、時刻t6〜t7において、制御回路CTLU1は、時刻t5における共振スイッチSrのターンオンに応じて電流i5,i8がゼロになる前に同期スイッチS5,S8をターンオフし、電流i5,i8の経路をダイオードD5,D8に移す。時刻t7において、制御回路CTLU1は、電流i5,i8がゼロになったことに伴いスイッチング素子S2,S3をターンオンする。この際には、同期スイッチS5,S8は既にオフ状態であるため、ダイオードD5,D8に逆バイアスが印加される。ただし、電流i5,i8はゼロであるため、リカバリ電流は発生しない。
その後、時刻t7〜t9では、スイッチング素子S2,S3のオンに伴いダイオードD6,D7が整流動作を行うため、制御回路CTLU1は、引き続き同期スイッチS6,S7をオンに保つ。そして、時刻t9〜t14の期間では、前述した時刻t2〜t7の期間に対して、一次側駆動回路L1DUおよびダイオード回路DDU1の中の電流経路を入れ替えた状態で同様の動作が行われる。
図10は、図7の電力変換装置において、回生モード動作時の詳細な動作例を示す波形図である。ここでは、説明の便宜上、トランスTRの巻数比は1:1と仮定する。まず、時刻t1以前の期間では、制御回路CTLU1は、図8Bに示したような回生電力伝送動作を行う。すなわち、制御回路CTLU1は、同期スイッチS5,S8をオンに、同期スイッチS6,S7をオフにそれぞれ制御する。これにより、電流i5,i8,iT,i1,i4のそれぞれは、負荷電流iLDに等しくなる。この際には、負荷電流iLDは負極性であるため、電流i5,i8,iT,i1,i4も負極性となる。また、当該期間では、トランスTRの電圧vTは、正電圧となり、ダイオードD1,D4を介して負極性の電流i1,i4が流れる。
次いで、時刻t1〜t2の期間では、制御回路CTLU1は、図8BのステップSP404に示したように、共振スイッチSrをターンオンする。これにより、共振電流irが流れ、電流i5,i8,iT,i1,i4のそれぞれは、“iLD+ir”となる。“iLD”は負極性であり、“ir”は正極性であるため、電流i5,i8,iT,i1,i4のそれぞれは、共振電流irが増加するほど、ゼロに近づいていく。
続いて、時刻t2〜t3の期間では、共振電流irは“−iLD”に等しくなり、電流i5,i8,iT,i1,i4のそれぞれはゼロになる。この状態で、制御回路CTLU1は、同期スイッチS6,S7をターンオンし、図8Aに示したような回生電力蓄積動作に移行する。同期スイッチS6,S7をターンオンすると、ダイオードD1,D4は、電源Eの直流電圧を“V”とすると“V/2”の逆バイアスが印加されるため自動的にオフとなる。この際には、ダイオードD1,D4の電流はゼロのため、リカバリ損失を低減できる。また、共振電流irは、正極性(>0)であるため、制御回路CTLU1は、共振スイッチSrのオン状態を保つ。
次いで、時刻t3〜t4において、共振電流irは、負極性(≦0)となり、共振ダイオードDrに電流が流れるようになる。制御回路CTLU1は、このように共振電流irの極性が反転したら、共振スイッチSrをターンオフする。共振電流irは、共振コンデンサCrの放電が終わるまで流れ続け、これに応じて、電流i5〜i8のそれぞれは、“(iLD+ir)/2”となる。また、トランスTRに電力は伝送されず、フィルタ回路FLUのインダクタLに回生電力が蓄積される。
その後、時刻t4において、共振コンデンサCrの放電が終わり、時刻t4〜t5において、電流i5〜i8のそれぞれは、“iLD/2”に落ち着く。続いて、時刻t5〜t6において、制御回路CTLU1は、図8AのステップSP401の場合のように、共振スイッチSrをターンオンする。これにより、共振電流irが流れ、電流i5〜i8のそれぞれは、“(iLD+ir)/2”となる。“iLD”は負極性であり、“ir”は正極性であるため、電流i5〜i8のそれぞれは、共振電流irが増加するほど、ゼロに近づいていく。
次いで、時刻t6において、共振電流irは、“−iLD”に等しくなり、電流i5〜i8のそれぞれは、ゼロとなる。この状態で、制御回路CTLU1は、同期スイッチS5,S8をターンオフする。これにより、図8Aの場合と同様に、同期スイッチS5,S8におけるスイッチング損失を低減できる。
時刻t6〜t7において、制御回路CTLU1は、同期スイッチS5,S8をターンオフすることで、回生電力伝送動作に移行する。電流i6,i7のそれぞれは、“(iLD+ir)/2”となる。また、トランスTRに負電圧が印加されるため、電流i2,i3のそれぞれも、“(iLD+ir)/2”となる。さらに、共振電流irは、正極性(>0)であるため、制御回路CTLU1は、共振スイッチSrのオン状態を保つ。
次いで、時刻t7〜t8において、共振電流irは、負極性(≦0)となり、共振ダイオードDrに電流が流れるようになる。制御回路CTLU1は、このように共振電流irの極性が反転したら、共振スイッチSrをターンオフする。共振電流irは、共振コンデンサCrの放電が終わるまで流れ続け、当該共振電流irに伴う電力は、トランスTRを介して一次側に伝送される。時刻t8において、共振コンデンサCrの放電が終わると、電流i6,i7のそれぞれは、“iLD/2”に落ち着く。
時刻t8〜t9では、前述した時刻t1以前の期間に対して、一次側駆動回路L1DUおよびダイオード回路DDU1の中の電流経路を入れ替えた状態で同様の動作が行われる。また、時刻t9〜t16の期間でも、前述した時刻t1〜t8の期間と同様の動作が行われる。
《本実施の形態3の主要な効果》
以上、本実施の形態3の電力変換装置を用いると、実施の形態1で述べた各種効果に加えて、力行モード動作時に、ダイオード回路DDU1における各ダイオードの導通損失を低減することが可能になる。さらに、回生モード動作を行うことが可能になり、この際にも、各スイッチング素子のターンオフ時のスイッチング損失や、各ダイオードのリカバリ損失を低減することが可能になる。これらの結果、電力損失の低減が実現可能になる。
なお、ここでは、スイッチング素子S1〜S4をIGBTで構成したが、特に、これに限定されるものではなく、必要とされる素子耐圧を満たせるパワートランジスタであれば適宜変更可能である。例えば、スイッチング素子S1〜S4を、SiC等を代表とするワイド・バンドギャップ材料を用いたMOSFET等で構成することも可能である。この場合、図8BのステップSP403において、力行モード動作時のダイオード回路DDU1の場合と同様の同期整流を行うと、ダイオードD1,D4の導通損失を低減することが可能となる。また、本実施の形態3における制御回路CTLU1は、例えば、図4Aのステートマシン回路SMUに対して、回生モード動作時のステートを適宜追加すること等で、図4Aの場合と同様にして構成することができる。
(実施の形態4)
《鉄道車両の概略構成》
図11は、本発明の実施の形態4による鉄道車両において、その構成例を示す概略図である。図11に示す鉄道車両は、パンタグラフPTと、ホイールWHと、主変換装置CIと、バッテリ装置BATと、補助電源装置APUと、負荷装置LODm,LODsとを備える。パンタグラフPTは、架線OWからの電力を集電する。架線OWには、例えば、数kV程度の直流電圧が伝送される場合や、数十kV程度の交流電圧が伝送される場合がある。ここでは、交流電圧が伝送される場合を例とする。
主変換装置CIは、PWMコンバータ装置PWMCと、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmと、インバータ装置INVmと、直流リンクコンデンサC10,C11とを備える。主変換装置CIは、例えば、ホイールWHを接地電源電圧として動作する。PWMコンバータ装置PWMCは、架線OWからの交流電圧を直流電圧v1に変換して直流リンクコンデンサC10に保持する。
絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmは、直流リンクコンデンサC10に蓄えられる直流電圧v1を、所定の電圧レベルを持つ直流電圧v2に変換して、直流リンクコンデンサC11に保持する。インバータ装置INVmは、直流リンクコンデンサC11に保持される直流電圧v2を交流電圧に変換する。
負荷装置LODmは、例えば、車両の動力源となるモータ等であり、インバータ装置INVmからの交流電圧を電源として動作する。バッテリ装置BATは、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmからの直流電圧v2で充電され、例えば、架線OWからの電力供給が停止した場合であっても、インバータ装置INVmや、補助電源装置APUに直流電圧v2を供給することができる。
補助電源装置APUは、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCsと、直流リンクコンデンサC12と、インバータ装置INVsとを備える。絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCsは、直流リンクコンデンサC11またはバッテリ装置BATからの直流電圧v2を、所定の電圧レベルを持つ直流電圧v3に変換して、直流リンクコンデンサC12に保持する。インバータ装置INVsは、直流リンクコンデンサC12に保持される直流電圧v3を交流電圧(例えば、商用電源の交流電圧)に変換する。負荷装置LODsは、車両内の照明設備や空調設備等であり、インバータ装置INVsからの交流電圧を電源として動作する。
このような構成において、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCm,DCCsのいずれか一方または両方に、実施の形態1〜3で述べたような電力変換装置が適用される。特に、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmでは、負荷装置LODm(例えばモータ等)からの回生電力を得ることが可能であるため、実施の形態3の構成を適用することが有益となる。
また、絶縁型DC−DCコンバータ装置(電力変換装置)DCCm,DCCsでは、比較的高い周波数(例えば、数kHz程度)のトランスTRを用いることができるため、例えば、商用周波数のトランスを用いて電力変換を行うような一般的な構成と比較して、トランスTRの小型化や重量の低減等が実現可能となる。また、実施の形態1〜3で述べたような電力損失の低減効果は、特に、鉄道車両のような大電力用途のシステムにおいて、より顕著に得られる。
図12は、図11の主変換装置におけるインバータ装置の構成例を示す概略図である。図12のインバータ装置INVmは、3相(u相、v相、w相)の上アームHAu,HAv,HAwおよび下アームLAu,LAv,LAwを備える。各アーム(HAu,HAv,HAw,LAu,LAv,LAw)は、例えば、MOSFETとその内蔵ダイオード等によって構成される。
当該インバータ装置INVmは、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmからの直流電圧v2を、各アームのスイッチングによって3相の交流電圧に変換することで、モータ等の負荷装置LODmを駆動する。更には、当該インバータ装置INVmは、負荷装置LODmからの回生電力を各アームのスイッチング(すなわち同期整流)によって直流電圧に変換し、当該直流電圧を絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmに伝送することも可能である。
一方、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmは、図7に示したような構成で図10に示したような回生モード動作を行うことで、負荷装置LODmからの回生電力をPWMコンバータ装置PWMCに伝送することが可能である。このような回生モード動作を行うため、図7のように、例えば、同期スイッチS5〜S8をMOSFETで構成すると、通常、そのダイオードD5〜D8には、MOSFETの内蔵ダイオードとなるPN接合ダイオードが用いられる。また、鉄道車両のような大電力用途では、耐圧と導通損失の観点から、PN接合ダイオードを用いることが望ましい場合もある。ただし、PN接合ダイオードでは、ショットキーバリアダイオード等と比較して、リカバリ損失が大きくなる恐れがある。そこで、本実施の形態の方式によってリカバリ損失を低減することが有益となる。
図13は、図11の主変換装置におけるPWMコンバータ装置の構成例を示す概略図である。図13に示すPWMコンバータ装置PWMCは、インダクタLpと、スイッチング素子Sh1,Sh2,Sl1,Sl2と、スイッチング素子Sh1,Sh2,Sl1,Sl2にそれぞれ並列接続されるダイオードDh1,Dh2,Dl1,Dl2とを備える。スイッチング素子Sh1,Sh2,Sl1,Sl2のそれぞれは、例えば、IGBT等で構成される。
ダイオードDh1,Dl2は、パンタグラフPTからインダクタLpを介して伝送される交流電源の正極性の電圧を整流することで直流電圧v1に変換する。同様に、ダイオードDh2,Dl1は、パンタグラフPTからインダクタLpを介して伝送される交流電源の負極性の電圧を整流することで直流電圧v1に変換する。一方、スイッチング素子Sh1,Sl2は、回生モード動作に伴う絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmからの直流電圧を、PWM(Pulse Width Modulation)信号で変調することで正極性の電圧に変換し、インダクタLpを介して架線OWに伝送する。同様に、スイッチング素子Sh2,Sl1は、回生モード動作に伴う絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCmからの直流電圧を、PWM信号で変調することで負極性の電圧に変換し、インダクタLpを介して架線OWに伝送する。
以上、本実施の形態4の鉄道車両を用いることで、実施の形態1〜3の場合と同様に、電力損失の低減が実現可能になる。さらに、図11に示したように、架線OWからの電力を、一旦、絶縁型DC−DCコンバータ装置DCCm,DCCsである程度低い直流電圧に変換した上で交流電圧に変換する方式を用いることで、比較的高い周波数のトランスTRを用いることができ、鉄道車両の小型化等が実現可能になる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施の形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、前述した各実施の形態では、電力変換装置の一例として、フルブリッジ方式の絶縁型DC−DCコンバータを用いた。ただし、本実施の形態による電力変換装置は、必ずしもこのような構成に限定されるものではなく、場合によっては、図14に示すような1石式のフォワードコンバータ(絶縁型DC−DCコンバータ)等であってもよい。図14は、本発明の一実施の形態による電力変換装置において、その他の構成例を示す概略図である。
図14の構成例では、スイッチング素子S10によってトランスTRの一次コイルL1に交流電圧が印加される。スイッチング素子S10がオンの場合には、二次コイルL2からの出力電圧がダイオード回路DDU2内の整流ダイオードD10を介してフィルタ回路FLUに伝送される。一方、スイッチング素子S10がオフの場合には、フィルタ回路FLUのインダクタLに流れる電流がダイオード回路DDU2内の還流ダイオードD11を介して還流する。
例えば、このような構成において、ダイオード回路DDU2とフィルタ回路FLUの段間に共振回路RSUを設けることでも、実施の形態1の場合と同様の効果が得られる。すなわち、スイッチング素子S10がオンの期間で共振回路RSU内の共振スイッチをターンオンすることで、電流がゼロの状態でスイッチング素子S10をターンオフすることができる。さらに、スイッチング素子S10がオフの期間(すなわち還流ダイオードD11が還流動作を行っている期間)で共振スイッチをターンオンすることで、還流ダイオードD11の電流がゼロの状態でスイッチング素子S10をターンオンする(すなわち、還流ダイオードD11に逆バイアスを印加する)ことができ、リカバリ損失を低減できる。
ADC アナログディジタル変換器
APU 補助電源装置
BAT バッテリ装置
C1,C2 コンデンサ
C10〜C12 直流リンクコンデンサ
CI 主変換装置
CTLU,CTLU1 制御回路
Cr 共振コンデンサ
D1〜D8 ダイオード
D10,D11 ダイオード
Dh1,Dh2,Dl1,Dl2 ダイオード
DCCm,DCCs 絶縁型DC−DCコンバータ装置
DDU,DDU1,DDU2 ダイオード回路
DVU ドライバ回路
E 電源
FLU フィルタ回路
HAu,HAv,Haw 上アーム
INVm,INVs インバータ装置
L インダクタ
L1 一次コイル
L1DU 一次側駆動回路
L2 二次コイル
LAu,LAv,LAw 下アーム
LD 負荷回路
Lleak 漏れインダクタ
LODm,LODs 負荷装置
Lr 共振インダクタ
OW 架線
PT パンタグラフ
PWMC PWMコンバータ装置
RSU,RSU1 共振回路
S1〜S4 スイッチング素子
S5〜S8 スイッチング素子(同期スイッチ)
S10 スイッチング素子
Sh1,Sh2,Sl1,Sl2 スイッチング素子
SMU ステートマシン回路
Sr スイッチング素子(共振スイッチ)
TR トランス
WH ホイール

Claims (14)

  1. 一次コイルおよび二次コイルを含むトランスと、
    前記一次コイルに交流電圧を印加するスイッチング素子と、
    前記二次コイルの出力電圧を整流する整流ダイオードと、還流電流を流す還流ダイオードとを含むダイオード回路と、
    インダクタおよびコンデンサを含み、前記ダイオード回路の出力電圧を平滑化するフィルタ回路と、
    前記ダイオード回路と前記フィルタ回路の段間に設けられ、直列に接続される共振インダクタ、共振コンデンサ、共振スイッチを含む共振回路と、
    前記スイッチング素子および前記共振スイッチのオン・オフを制御する制御回路と、
    を有し、
    前記制御回路は、
    前記スイッチング素子をオンに制御することで、前記一次コイルから前記二次コイルに電力を伝送する第1の動作と、
    前記スイッチング素子をオフに制御することで、前記フィルタ回路に流れる電流を前記還流ダイオードを介して還流させる第2の動作と、
    を実行し、
    前記第2の動作から前記第1の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  2. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記制御回路は、さらに、前記第1の動作から前記第2の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  3. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子は、
    電源からの直流電圧が供給され、前記一次コイルに第1極性の交流電圧を印加する第1のスイッチング素子と、
    前記電源からの直流電圧が供給され、前記一次コイルに前記第1極性と反対の第2極性の交流電圧を印加する第2のスイッチング素子と、
    を備え、
    前記ダイオード回路は、
    前記第1極性の交流電圧に応じた前記二次コイルの出力電圧を整流する整流動作と、前記還流電流を流す還流動作とを行う第1のダイオードと、
    前記第2極性の交流電圧に応じた前記二次コイルの出力電圧を整流する整流動作と、前記還流電流を流す還流動作とを行う第2のダイオードと、
    を備え、
    前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子が共にオフの期間で前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  4. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記制御回路は、
    前記第1のスイッチング素子をオンに、前記第2のスイッチング素子をオフにそれぞれ制御することで、電力を、前記一次コイルから前記二次コイルおよび前記第1のダイオードを介して伝送する第3の動作と、
    前記第2のスイッチング素子をオンに、前記第1のスイッチング素子をオフにそれぞれ制御することで、電力を、前記一次コイルから前記二次コイルおよび前記第2のダイオードを介して伝送する第4の動作と、
    前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を共にオフに制御することで、前記フィルタ回路に流れる電流を前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードを介して還流させる第5の動作と、
    を実行し、
    前記第5の動作から前記第3の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第5の動作から前記第4の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  5. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記ダイオード回路は、さらに、
    前記第1のダイオードに並列に接続される第1の同期スイッチと、
    前記第2のダイオードに並列に接続される第2の同期スイッチと、
    を備え、
    前記制御回路は、さらに、前記第1のダイオードが前記整流動作および前記還流動作を行う期間で前記第1の同期スイッチをオンに制御し、前記第2のダイオードが前記整流動作および前記還流動作を行う期間で前記第2の同期スイッチをオンに制御する、
    電力変換装置。
  6. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記制御回路は、さらに
    前記第1の同期スイッチおよび前記第2の同期スイッチを共にオンに制御することで、前記フィルタ回路の前記インダクタに回生電力を蓄積する第6の動作と、
    前記第1の同期スイッチをオンに、前記第2の同期スイッチをオフにそれぞれ制御することで、前記回生電力を、前記二次コイルから前記一次コイルおよび前記第1のスイッチング素子の還流ダイオードを介して前記電源に伝送する第7の動作と、
    前記第2の同期スイッチをオンに、前記第1の同期スイッチをオフにそれぞれ制御することで、前記回生電力を、前記二次コイルから前記一次コイルおよび前記第2のスイッチング素子の還流ダイオードを介して前記電源に伝送する第8の動作と、
    を実行し、
    前記第7の動作から前記第6の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第8の動作から前記第6の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  7. 請求項記載の電力変換装置において、
    前記制御回路は、さらに、前記第6の動作から前記第7の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第6の動作から前記第8の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    電力変換装置。
  8. 一次コイルおよび二次コイルを含むトランスと、
    前記一次コイルに交流電圧を印加するスイッチング素子と、
    前記二次コイルの出力電圧を整流する整流ダイオードと、還流電流を流す還流ダイオードとを含むダイオード回路と、
    インダクタおよびコンデンサを含み、前記ダイオード回路の出力電圧を平滑化するフィルタ回路と、
    前記ダイオード回路と前記フィルタ回路の段間に設けられ、直列に接続される共振インダクタ、共振コンデンサ、共振スイッチを含む共振回路と、
    前記スイッチング素子および前記共振スイッチのオン・オフを制御し、前記スイッチング素子をターンオンすることで前記還流ダイオードを順バイアスから逆バイアスに切り換える際の前処理として前記共振スイッチをターンオンする制御回路と、
    を有する電力変換装置。
  9. 請求項記載の電力変換装置において、
    さらに、前記還流ダイオードに流れる電流を検出する電流センサを備え、
    前記制御回路は、前記共振スイッチをターンオンしたのち、前記共振回路に流れる電流の極性が反転した時点で前記共振スイッチをターンオフし、前記電流センサで検出される電流が所定のしきい値よりも低下した時点で前記スイッチング素子をターンオンする、
    電力変換装置。
  10. 架線からの電力を用いて生成される第1の直流電圧を、所定の電圧レベルを持つ第2の直流電圧に変換する電力変換装置と、
    前記第2の直流電圧を交流電圧に変換するインバータ装置と、
    前記インバータ装置からの前記交流電圧を電源として動作する負荷装置と、
    を有する鉄道車両であって、
    前記電力変換装置は、
    一次コイルおよび二次コイルを含むトランスと、
    前記第1の直流電圧を電源として、前記一次コイルに第1極性の交流電圧を印加する第1のスイッチング素子と、
    前記第1の直流電圧を電源として、前記一次コイルに前記第1極性と反対の第2極性の交流電圧を印加する第2のスイッチング素子と、
    前記第1極性の交流電圧に応じた前記二次コイルの出力電圧を整流する整流動作と、還流電流を流す還流動作とを行う第1のダイオードと、前記第2極性の交流電圧に応じた前記二次コイルの出力電圧を整流する整流動作と、前記還流電流を流す還流動作とを行う第2のダイオードと、を含むダイオード回路と、
    インダクタおよびコンデンサを含み、前記ダイオード回路の出力電圧を平滑化するフィルタ回路と、
    前記ダイオード回路と前記フィルタ回路の段間に設けられ、直列に接続される共振インダクタ、共振コンデンサ、共振スイッチを含む共振回路と、
    前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子および前記共振スイッチのオン・オフを制御し、前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子が共にオフの期間で前記共振スイッチをターンオンする制御回路と、
    を備える、
    鉄道車両。
  11. 請求項10記載の鉄道車両において、
    前記制御回路は、
    前記第1のスイッチング素子をオンに、前記第2のスイッチング素子をオフにそれぞれ制御することで、電力を、前記一次コイルから前記二次コイルおよび前記第1のダイオードを介して伝送する第3の動作と、
    前記第2のスイッチング素子をオンに、前記第1のスイッチング素子をオフにそれぞれ制御することで、電力を、前記一次コイルから前記二次コイルおよび前記第2のダイオードを介して伝送する第4の動作と、
    前記第1のスイッチング素子および前記第2のスイッチング素子を共にオフに制御することで、前記フィルタ回路に流れる電流を前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードを介して還流させる第5の動作と、
    を実行し、
    前記第5の動作から前記第3の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第5の動作から前記第4の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    鉄道車両。
  12. 請求項11記載の鉄道車両において、
    前記ダイオード回路は、さらに、
    前記第1のダイオードに並列に接続される第1の同期スイッチと、
    前記第2のダイオードに並列に接続される第2の同期スイッチと、
    を備え、
    前記制御回路は、さらに、前記第1のダイオードが前記整流動作および前記還流動作を行う期間で前記第1の同期スイッチをオンに制御し、前記第2のダイオードが前記整流動作および前記還流動作を行う期間で前記第2の同期スイッチをオンに制御する、
    鉄道車両。
  13. 請求項12記載の鉄道車両において、
    前記制御回路は、さらに
    前記第1の同期スイッチおよび前記第2の同期スイッチを共にオンに制御することで、前記フィルタ回路の前記インダクタに回生電力を蓄積する第6の動作と、
    前記第1の同期スイッチをオンに、前記第2の同期スイッチをオフにそれぞれ制御することで、前記回生電力を、前記二次コイルから前記一次コイルおよび前記第1のスイッチング素子の還流ダイオードを介して前記電源に伝送する第7の動作と、
    前記第2の同期スイッチをオンに、前記第1の同期スイッチをオフにそれぞれ制御することで、前記回生電力を、前記二次コイルから前記一次コイルおよび前記第2のスイッチング素子の還流ダイオードを介して前記電源に伝送する第8の動作と、
    を実行し、
    前記第7の動作から前記第6の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第8の動作から前記第6の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    鉄道車両。
  14. 請求項13記載の鉄道車両において、
    前記制御回路は、さらに、前記第6の動作から前記第7の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンし、前記第6の動作から前記第8の動作に移行する際の前処理として、前記共振スイッチをターンオンする、
    鉄道車両。
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