JP6450179B2 - 巻上機構、ムーブメントおよび時計 - Google Patents
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Description
切換伝え車は、一般に、ラチェット歯車と切換えつめとを有している。切換えつめは、ラチェット歯車の中心軸周りに回転可能に配置され、一方向回転時にラチェット歯車に対して係合し、他方向回転時にラチェット歯車に対して摺動するように構成されている。
とりわけ、自動巻輪列に切換伝え車が組み込まれている場合においては、切換えつめがラチェット歯車に対して摺動することにより、手動巻き上げ時における回転錘への回転トルクの伝達を遮断する構成となっている場合がある。この場合、手動によるぜんまいの巻き上げ時において、切換えつめおよびラチェット歯車の摩耗による劣化が発生しやすくなっており、耐久性を向上させるという点で特に改善の余地がある。
また、本発明の時計は、上述のムーブメントを備えたことを特徴とする。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
図1に示すように、時計1は、時に関する情報を示す目盛り3などを含む文字板2を備えている。時計1は、時を示す時針4a、分を示す分針4bおよび秒を示す秒針4cを含む針4を備えている。また、時計1は、巻真6を備えている。巻真6は、例えば、日付の修正や、時刻表示(時および分の表示)を修正する際に用いられる時計部品である。巻真6の一端部には、時計ケースの側方に位置するりゅうず7が取付けられている。
時計1は、いわゆる自動巻き式の腕時計であって、回転錘8をユーザーの動きにより回転させることで、香箱車11に収容されたぜんまい13が巻き上げられる。また、時計1は、手動によってもぜんまい13の巻き上げが可能となっており、りゅうず7を回転させることで、香箱車11に収容されたぜんまい13が巻き上げられる。
続いて、第一実施形態の巻上機構10の詳細について説明する。
巻上機構10は、主に香箱車11と、角穴車12(本発明の巻き上げ用歯車の一例)と、手動巻輪列20と、自動巻輪列40と、を備えている。
図3に示すように、香箱車11および角穴車12は、同軸上に配置されて互いに重なるように設けられている。
香箱車11は、地板71と、地板71よりもムーブメント5の表側に配置された香箱受73とにより、中心軸周りに回転可能に支持されている。香箱車11は、時計1の動力源であるぜんまい13を収容しており、ぜんまい13が巻き戻される際の回転トルクにより回転する。香箱車11は、不図示の筒車や二番車、三番車、四番車等を含む輪列を介して不図示の脱進調速機と連結される。これにより、二番車に取り付けられた時針4a(図1参照)が「時」を刻み、筒かなに取り付けられた分針4b(図1参照)が「分」を刻み、四番車に取り付けられた秒針4c(図1参照)が「秒」を刻む。
角穴車12は、手動巻輪列20および自動巻輪列40と連結されている。角穴車12は、回転することにより香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げる。
図4に示すように、手動巻輪列20は、主に丸穴車22と、丸穴伝え車24と、揺動丸穴車26とにより構成されている。丸穴車22、丸穴伝え車24および揺動丸穴車26は、例えば地板71(図3参照)に対して、それぞれの中心軸周りに回転可能に支持されている。
丸穴伝え車24は、歯部24aとかな24bとを有している。丸穴伝え車24の歯部24aは、丸穴車22と噛合する。丸穴伝え車24は、丸穴車22がCCW方向に回転することにより、図2および図4の平面視において丸穴伝え車24の中心軸周りに時計回り方向(以下、「時計回り方向」を「CW方向」という。)に回転する。
揺動丸穴車26は、軸部26bと当接する板バネ75により、角穴車12に向かって付勢されている。揺動丸穴車26は、りゅうず7を把持して巻真6を回転させることで丸穴伝え車24がCW方向に回転することにより、中心軸周りにCCW方向に回転する。このとき、揺動丸穴車26は、板バネ75により角穴車12に向かって付勢されているので、歯部26aが角穴車12の歯部12aと噛合するとともに、角穴車12に回転トルクを伝達する。
このような構成のもと、手動巻輪列20は、りゅうず7を把持して巻真6を回転させたときの回転トルクを角穴車12に伝達して回転させる。これにより、時計1のユーザーは、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
回転錘8は、平面視略扇状に形成されており(図1参照)、例えば三番受77に対し、軸受等を介して中心軸周りに回転可能に支持されている。回転錘8は、例えばユーザーの腕の動き等の外力により、中心軸周りにCW方向およびCCW方向の双方向に回転する。なお、図および図4においては、回転錘8を模式的に円形状に図示している。
図3に示すように、切換伝え車50は、二番受76と、二番受76よりもムーブメント5の表側に配置された伝え受78とにより、中心軸周りに回転可能に支持されている。
図5に示すように、切換伝え車50は、軸部材51と、切換かな52と、台座部材53と、切換上段車55と、切換下段車56と、切換上段つめ57と、切換下段つめ58と、を含む。
台座部材53は、上台座部材53aと、下台座部材53bと、中間台座部材53cとを含む。上台座部材53a、下台座部材53bおよび中間台座部材53cは、軸部材51に対して例えば圧入固定されている。
下台座部材53bは、軸部材51における切換かな52とは反対側の端部において径方向の外側に張り出す鍔部を有する。下台座部材53bの鍔部は、上台座部材53aの鍔部と同一の直径となっている。
中間台座部材53cは、円盤状に形成されており、上台座部材53aおよび下台座部材53bの鍔部よりも大径となっている。
中間台座部材53cには、ピン部材54が設けられている。ピン部材54は、中間台座部材53cを貫通するように設けられており、両端が中間台座部材53cの主面から突出している。
図3に示すように、上段歯部55aは、切換上段車55の外縁部に設けられており、二番仲介車42のかな42bと噛合している。
上段つめ車55bは、上台座部材53aおよび下台座部材53bよりも小径となっており、ピン部材54よりも径方向の内側に配置されている。図6に示すように、上段つめ車55bは、各歯部がCCW方向に傾斜するように設けられている。
すなわち、回転錘8がCW方向に回転した時、回転錘8の回転トルクは、一番仲介車41、二番仲介車42および三番仲介車43を介して切換伝え車50に伝達される。このとき、二番仲介車42のかな42bと噛合する切換上段車55、および切換上段車55と連動する上段つめ車55bは、CCW方向に回転する。また、上段つめ部57a,57bは、上段つめ車55bの歯部と係合しつつ、中心軸周りにCCW方向に回転する。これにより、上段つめ部57a,57bと連結される台座部材53および切換伝え車50の切換かな52は、CCW方向に回転する。なお、三番仲介車43と噛合する切換下段車56は、CW方向に回転するが、下段つめ部58a,58bが下段つめ車56bの歯部に摺接しつつ中心軸周りにCCW方向に回転する。このため、三番仲介車43の回転トルクは、切換伝え車50の切換かな52に伝達されない。
このように、切換伝え車50は、回転錘8からの双方向の回転トルクを、CCW方向の回転トルクとして切換かな52に伝達している。
軸受部74は、例えば伝え受78および香箱受73にそれぞれ設けられた貫通孔であり、二番伝え車48の軸部48cを支持する。軸受部74は、角穴車12の径方向外側において、角穴車12の周方向に沿うように、かつ一番伝え車45に対して接近離間する方向に沿うように長軸を有する長孔となっている。軸受部74は、二番伝え車48の軸部48cを回転可能かつ軸受部74の長軸に沿って移動可能に支持している。
付勢部材49は、一端部49aが角穴車12の近傍で例えば香箱受73に固定され、他端部49bが自由端とされる板バネ部材である。付勢部材49は、他端部49bが二番伝え車48の軸部48cと当接するとともに、二番伝え車48を一番伝え車45に向かって付勢している。
また、図4に示すように、二番伝え車48は、軸部48cが軸受部74内において一番伝え車45とは反対側の端部に配置されたとき、一番伝え車45から最も離間して配置されるとともに、一番伝え車45との噛合が解除される非噛合位置に配置される。このとき、二番伝え車48と一番伝え車45との間では、回転トルクの伝達が遮断される。
続いて、上述のように構成された巻上機構10の作用について説明する。以下では、自動巻き時と手動巻き時のそれぞれの場合に分けて説明する。
自動巻き時においては、図2に示すように、回転錘8が例えばユーザーの動きによりCW方向およびCCW方向の双方向に回転すると、回転錘8の回転トルクが一番仲介車41、二番仲介車42、三番仲介車43を介して切換伝え車50に伝達する。切換伝え車50は、回転錘8からのCW方向およびCCW方向の双方向の回転トルクを、CCW方向の一方向の回転トルクとして、切換伝え車50の切換かな52から出力する。切換伝え車50の切換かな52と噛合する一番伝え車45は、切換伝え車50から出力されたCCW方向の回転トルクによりCW方向に回転する。
なお、角穴車12と噛合する揺動丸穴車26には、角穴車12のCW方向の回転トルクによって、角穴車12から離間する方向に力が作用する。このとき、揺動丸穴車26は、板バネ75の付勢力に抗して角穴車12から離間する方向に移動し、角穴車12との噛合が解除される。したがって、巻上機構10は、自動巻き時において、回転錘8からの回転トルクを手動巻輪列20に伝達することなく、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
揺動丸穴車26は、板バネ75によって角穴車12に向かって付勢されるとともに、角穴車12と噛合している。また、角穴車12は、揺動丸穴車26のCCW方向の回転にともなって、CW方向に回転する。
ところで、手動巻き時において、角穴車12が回転すると、角穴車12と噛合する自動巻輪列40の二番伝え車48には、一番伝え車45から離間する方向に回転トルクが作用する。このとき、二番伝え車48は、付勢部材49の付勢力に抗して一番伝え車45から離間する方向に軸部48cが軸受部74内を移動し、一番伝え車45との噛合が解除される。すなわち、手動巻き時において、軸受部74と付勢部材49とを備えたトルク遮断機構60によって、回転錘8と角穴車12との間の回転トルクの伝達が遮断される。したがって、巻上機構10は、手動巻き時において、二番伝え車48よりも回転錘8側に回転トルクを伝達することなく、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
続いて、第一実施形態の変形例に係る巻上機構について説明する。
図7は、自動巻き時における第一実施形態の変形例に係る巻上機構の平面図である。
図8は、手動巻き時における第一実施形態の変形例に係る巻上機構の平面図である。
上述した第一実施形態の巻上機構10は、トルク遮断機構60が、二番伝え車48と一番伝え車45とが噛合される噛合位置と、二番伝え車48と一番伝え車45との噛合が解除される非噛合位置と、の間を揺動可能なように二番伝え車48を支持する軸受部74を備えていた(図2参照)。
これに対して、図7および図8に示すように、第一実施形態の変形例に係る巻上機構110は、トルク遮断機構160が、二番伝え車48と角穴車12とが噛合される噛合位置と、二番伝え車48と角穴車12との噛合が解除される非噛合位置と、の間を揺動可能なように二番伝え車48を支持する軸受部174を備えている点で、第一実施形態とは異なっている。なお、以下では、第一実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
軸受部174は、角穴車12の径方向外側において、角穴車12に対して接近離間する方向に沿うように、一番伝え車45の周方向に沿うように長軸を有する長孔となっている。
付勢部材149は、一端部149aが固定され、他端部149bが自由端とされる板バネ部材であり、他端部149bが二番伝え車48の軸部48cと当接するとともに、二番伝え車48を角穴車12に向かって付勢している。
また、図8に示すように、二番伝え車48は、軸部48cが軸受部174内において角穴車12とは反対側の端部に配置されたとき、角穴車12から最も離間して配置されるとともに、角穴車12との噛合が解除される非噛合位置に配置される。このとき、二番伝え車48と角穴車12との間では、回転トルクの伝達が遮断される。
続いて、上述のように構成された第一実施形態の変形例に係る巻上機構110の作用について説明する。以下では、自動巻き時と手動巻き時のそれぞれの場合に分けて説明する。
自動巻き時においては、図7に示すように、角穴車12は、回転錘8の回転トルクが伝達されて、CW方向に回転する。これにより、巻上機構110は、自動巻き時において、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
ところで、手動巻き時において、角穴車12がCW方向に回転すると、角穴車12と噛合する自動巻輪列40の二番伝え車48には、角穴車12から離間する方向に回転トルクが作用する。このとき、二番伝え車48は、付勢部材149の付勢力に抗して角穴車12から離間する方向に軸部48cが軸受部174内を移動し、角穴車12との噛合が解除される。すなわち、手動巻き時において、軸受部174と付勢部材149とを備えたトルク遮断機構160によって、回転錘8と角穴車12との間の回転トルクの伝達が遮断される。したがって、巻上機構110は、手動巻き時において、角穴車12よりも回転錘8側に回転トルクを伝達することなく、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
続いて、第二実施形態の巻上機構について説明する。
図9は、自動巻き時における第二実施形態の巻上機構の平面図であり、図10は、図9のB−B線に沿った断面図であり、図11は、手動巻き時における第二実施形態の巻上機構の平面図である。
第一実施形態の巻上機構10は、トルク遮断機構60の付勢部材49が板バネ部材であった(図2参照)。
これに対して、図9から図11に示すように、第二実施形態の巻上機構210は、トルク遮断機構260の付勢部材249がレバー249Aである点で、第一実施形態とは異なっている。なお、以下では、第一実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。
軸受部274は、角穴車12の径方向外側において、角穴車12に対して接近離間する方向に沿うように、かつ一番伝え車45の周方向に沿うように長軸を有する長孔となっている。
付勢部材249であるレバー249Aの一端部249aは、二又に分かれた腕部246により、一番伝え車45の軸部45cを挟持している。レバー249Aの一端部249aは、一番伝え車45の軸部45c周りに所定値以上の回転トルクが付与された時にスリップし、一番伝え車45の軸部45cに対して回転可能となっている。以下、付勢部材249の一端部249aが一番伝え車45の軸部45cに対してスリップするときの回転トルクをスリップトルクという。
また、角穴車12と二番伝え車48とが当接した後、レバー249Aは、一番伝え車45の回転にともなってレバー249Aの一端部249aと軸部45cとがスリップしつつ、角穴車12に向かって二番伝え車48を付勢する。すなわち、レバー249Aは、一番伝え車45の回転にともなって、角穴車12から二番伝え車48が離間した非噛合位置から、角穴車12と二番伝え車48とが噛合する噛合位置に向かって二番伝え車48を付勢する。
続いて、上述のように構成された第二実施形態に係る巻上機構210の作用について説明する。以下では、自動巻き時と手動巻き時のそれぞれの場合に分けて説明する。
自動巻き時においては、図9に示すように、一番伝え車45は、回転錘8の回転トルクが伝達されて、CW方向に回転する。付勢部材249は、一端部249aに一番伝え車45からの回転トルクが加わるとともに、他端部249bに接続された二番伝え車48を一番伝え車45の回転にともなって非噛合位置から噛合位置に向かって付勢する。二番伝え車48が噛合位置において角穴車12と噛合すると、付勢部材249の一端部249aには、一番伝え車45の軸部45cからの回転トルクにより、スリップトルクよりも大きなトルクが加わる。したがって、一番伝え車45は、レバー249Aの一端部249aと軸部45cとがスリップした状態でCW方向に回転する。二番伝え車48は、一番伝え車45のCW方向の回転にともなって、CCW方向に回転する。また、二番伝え車48と噛合する角穴車12は、CW方向に回転する。これにより、巻上機構210は、自動巻き時において、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
ところで、手動巻き時において、角穴車12がCW方向に回転すると、角穴車12と噛合する自動巻輪列40の二番伝え車48には、角穴車12から離間する方向に回転トルクが作用する。このとき、二番伝え車48は、回転トルクによりレバー249Aの一端部249aを軸部45cに対してスリップさせつつ、角穴車12から離間する方向に軸部48cが軸受部274内を移動することにより、角穴車12との噛合が解除される。すなわち、手動巻き時において、軸受部274とレバー249Aとを備えたトルク遮断機構260によって、回転錘8と角穴車12との間の回転トルクの伝達が遮断される。したがって、巻上機構210は、手動巻き時において、角穴車12よりも回転錘8側に回転トルクを伝達することなく、香箱車11に収容されたぜんまい13を巻き上げることができる。
また、第一実施形態では、トルク遮断機構60の付勢部材49として板バネ部材を採用していたが、板バネ部材に限定されない。したがって、例えば、付勢部材49として、コイルスプリング等を採用してもよい。
Claims (7)
- 回転により香箱車の内部のぜんまいを巻き上げる巻き上げ用歯車と、
りゅうずからの回転トルクを伝達して前記巻き上げ用歯車を回転させる手動巻輪列と、
回転錘からの回転トルクを伝達して前記巻き上げ用歯車を回転させる自動巻輪列と、
を備え、
前記自動巻輪列は、回転中心が移動可能な第1の揺動歯車を含み、
前記第1の揺動歯車の回転中心を移動させて他の歯車との噛合を解除することにより、前記回転錘と、前記手動巻輪列により回転される前記巻き上げ用歯車との間の回転トルクの伝達を遮断するトルク遮断機構を備え、
前記手動巻輪列は、回転中心が移動可能な第2の揺動歯車を含み、
前記第2の揺動歯車の回転中心を移動させて前記巻き上げ用歯車との噛合を解除することにより、前記りゅうずと、前記自動巻輪列により回転される前記巻き上げ用歯車との間の回転トルクの伝達を遮断する機構を備えたことを特徴とする巻上機構。 - 請求項1に記載の巻上機構であって、
前記自動巻輪列は、
一番伝え車と、
前記一番伝え車および前記巻き上げ用歯車と噛合する二番伝え車と、
を含み、
前記第1の揺動歯車は、前記二番伝え車であり、
前記トルク遮断機構は、
前記二番伝え車と前記一番伝え車とが噛合される噛合位置と、前記二番伝え車と前記一番伝え車との噛合が解除される非噛合位置と、の間を揺動可能なように前記二番伝え車を支持する軸受部と、
前記二番伝え車を前記非噛合位置から前記噛合位置に向かって付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする巻上機構。 - 請求項1に記載の巻上機構であって、
前記自動巻輪列は、
一番伝え車と、
前記一番伝え車および前記巻き上げ用歯車と噛合する二番伝え車と、
を含み、
前記第1の揺動歯車は、前記二番伝え車であり、
前記トルク遮断機構は、
前記二番伝え車と前記巻き上げ用歯車とが噛合される噛合位置と、前記二番伝え車と前記巻き上げ用歯車との噛合が解除される非噛合位置と、の間を揺動可能なように前記二番伝え車を支持する軸受部と、
前記二番伝え車を前記非噛合位置から前記噛合位置に向かって付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする巻上機構。 - 請求項3に記載の巻上機構であって、
前記付勢部材は、一端部が前記一番伝え車に連結され、他端部が前記二番伝え車に連結されたレバーであり、
前記レバーの一端部は、所定値以上の回転トルクが付与されたときに前記一番伝え車の中心軸周りに回転可能とされ、
前記レバーは、前記一番伝え車の回転にともなって前記二番伝え車を前記非噛合位置から前記噛合位置に向かって付勢することを特徴とする巻上機構。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の巻上機構であって、
前記自動巻輪列は、前記回転錘からの双方向の回転トルクを一方向の回転トルクとして伝達する切換伝え機構を備え、
前記切換伝え機構は、前記第1の揺動歯車よりも前記回転錘側に設けられていることを特徴とする巻上機構。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の巻上機構を備えたことを特徴とするムーブメント。
- 請求項6に記載のムーブメントを備えたことを特徴とする時計。
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