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JP6446024B2 - カニューレを膀胱に設置するための方法及び装置 - Google Patents

カニューレを膀胱に設置するための方法及び装置 Download PDF

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JP6446024B2
JP6446024B2 JP2016501428A JP2016501428A JP6446024B2 JP 6446024 B2 JP6446024 B2 JP 6446024B2 JP 2016501428 A JP2016501428 A JP 2016501428A JP 2016501428 A JP2016501428 A JP 2016501428A JP 6446024 B2 JP6446024 B2 JP 6446024B2
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スワン・バレー・メディカル・インコーポレーテッド
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Description

本発明は、低侵襲性外科処置に、より厳密には生物の膀胱内で遂行されるその様な外科処置に、関する。なおいっそう厳密には、本発明は、外科処置を遂行するべく膀胱にアクセスするためのカニューレを膀胱に設置するための新しい改善された方法及び装置に関する。当該方法及び装置は、中でも特に、隣接する器官及び組織を不注意に損傷させることなく膀胱にカニューレを設置することの信頼性を有意に改善し、外科医によって要求される行為の数を軽減し、処置の進行を捗らせる。
低侵襲性手術は、外科処置を遂行するにあたり非常に小さい切開を施し、そこを通して手術器械を挿入して遂行される外科処置である。低侵襲性処置は、通常、腹部領域では、患者の腹壁を貫いてカニューレを挿入することによって遂行される。カニューレは、手術器械を内部手術部位に挿入し、操縦し、及び抜去するための、手術部位へのアクセスを提供する。低侵襲性手術は、大きな切開を施して手術部位の組織を直接見えるようにし接触するという完全開放性外科処置に比べ患者への外傷量を実質的に軽減する。殆どの症例では、患者が手術から回復する時間は実質的に短縮される。膀胱上又は膀胱の中で遂行される泌尿器外科手術では、低侵襲性手術は、治癒をこじらせ長引かせることになる膀胱の壁の実質的切開を回避する。
カニューレを腹壁内に設置するのにトロカール又は栓塞子の様な拡張器械が一般的に使用されている。トロカール又は栓塞子は、腹壁を貫く最初の狭い手術経路を、より大きなカニューレに対応できるより幅広の開口へ引き伸ばすのに使用される。典型的な拡張処置には、トロカール又は栓塞子を狭い手術経路を通して押し進め、狭い手術経路の周囲の組織をカニューレのための広がった開口へと引き伸ばす又は押し広げることが伴う。広がった開口が形成されたらカニューレが挿入され、トロカール又は栓塞子が抜去されると、医療器械を挿入、操縦、及び抜去するための相対的に広い経路がカニューレを貫いて残ることになる。
狭い手術経路を広がった開口へ引き伸ばすとき、周囲の組織を押し広げるには相当な物理的力が必要になる。典型的には、トロカール又は栓塞子の先導端は、狭い手術経路を物理的に押し進められてゆくときに組織を引き伸ばす先鋭構成又はフレア状の構成を有している。この引き伸ばし技法は鈍力拡張として知られている。
鈍力拡張は、通常、広がった開口を作成するのにかなりの量の押し出し力を要する。多大な力が必要とされるのは、腹壁の外部の皮膚及び腹壁の内部の縁に位置する筋膜層の頑丈で比較的非伸張性の特質が、狭い手術経路の周囲の組織の引き伸ばしに対する実質的な抵抗を生じさせるからである。殆どが脈管組織と脂肪組織から成る層が腹壁の外部皮膚と内部筋膜層を分離しているが、この中間部分は概して引き伸ばしに対する実質的な抵抗を生じさせない。外部皮膚と内部筋膜層の物理的に頑丈で比較的非伸張性の特質が、腹壁を貫く鈍力拡張を成し遂げるのに多大な力を要する原因である。
外部皮膚層を穿通するのに必要な力を軽減するために、広げるための小さい切り込みであって半径方向の切り込みが外部皮膚層の最初の狭い経路の周囲に通常はメスで入れられる。しかしながら、同様の手作業による切り込みを内部筋膜層に入れるのはより難しく大きなリスクを生む、というのも、その様な切り込みが内部筋膜層を越えて隣接する内部器官の中まで延び、それらの器官を損傷させてしまわないとも限らないからである。腹部区域の低侵襲性手術に関わる殆どの症例では、吹送法によって腹壁を膨張させて隣接する内部器官及び組織から十分に遠ざけ、鈍力拡張を用いて内部筋膜層を穿通しても通常なら隣接する内部器官を損傷させる付随リスクの無いようにしている。
一部の型式のトロカール又は栓塞子は、外からの内部筋膜層を含む腹壁を貫く切り込みを容易にするようにそれらの先端に切削面又は切刃が形成されている。切削面及び切刃を有するトロカール又は栓塞子を使用することは、隣接する内部器官への意図せぬ深い貫入又は損傷のリスクを生む。内部筋膜層を突破するのに要する多大な力は、内部筋膜層突破が起こった際にトロカール又は栓塞子の先端を隣接する内部器官の中まで推進させかねない。切削面又は切刃を有していない鈍先端のトロカール又は栓塞子を用いた場合でさえ、隣接する内部器官への損傷のリスクはある。
低侵襲性膀胱手術を成し遂げるには、膀胱壁を穿通して膀胱の内部へのアクセスを得ることが必要である。膀胱壁は極めて弛緩性で簡単に変形したり動いたりし易いので、トロカール又は栓塞子で膀胱壁を穿通するのは容易でない。膀胱壁は、初期に狭い手術経路が膀胱壁を貫いて作られているかどうかに関係なく、鈍力拡張中に加えられる力に対する反発抵抗を殆ど呈さない。鈍な拡張力への応え方として、膀胱壁は凹んでトロカール又は栓塞子の先端から離れてしまう及び/又は最初の狭い手術経路が膀胱壁に形成されている場合でさえ当初の位置から横に逸れてしまう、というのが典型的である。膀胱壁そのものからの有意な反発抵抗が無いということが、膀胱壁を膀胱の外から内へ穿通することを非常に難しくしており、外から内というのは当然ながらカニューレを挿入するために開口を広げるための穿通方向である。穿通が実現された場合でも、当該穿通が膀胱壁の横逸れのせいで所望の場所とは異なる場所又は初期の狭い手術切開から隔たった場所に起こる可能性がある。
膀胱壁が逸れ及び横運動に対してより抵抗性を持てるようにしようということで、膀胱を流体で満たして膀胱壁を膨張させることもある。膨張流体が膀胱壁の運動に対する反発抵抗を生じさせ、穿通がより有効に所望場所で成し遂げられることを可能にさせる。しかしながら、最初の狭い手術経路又は切開が膀胱壁を貫いて作られるのが当該狭い手術経路を引き伸ばすよりも先であるので、膀胱からの膨張流体漏出が引き起こされ、それにより流体膨張からもたらされる恩恵の殆どが失われることになる。
本願の譲受人へ譲渡されている米国特許第8,118,826号は、最初の狭い手術経路を作る場合に膀胱の内から始めて外方に膀胱壁及び腹壁を貫き外部皮膚まで進めていくという好都合な手技を記載している。その様な内から外への切開なら、膀胱壁がより反発抵抗のある腹壁へ押し当てられるので比較的制御を効かせ易い。切削要素は、最初の狭い手術経路を作成するのに膀胱壁及び腹壁を容易に刺し貫く。しかしながら、内から外への最初の狭い手術経路を作る前進部材が当該経路から後退させられた場合にありそうなこととして、膀胱壁及び腹壁を貫く手術経路の初期整列が失われたなら、外から内への鈍力拡張を用いて狭い経路を広げることをやり易くするために膀胱壁を貫く狭い経路と腹壁を貫く狭い経路の整列を取り戻すことはほぼ不可能である。整列を取り戻そうとの試みは、より安定した腹壁中の狭い経路の場所に対して簡単に横にずれてしまうという膀胱壁の弛緩性質によって阻まれる。その様な状況下では、膀胱壁の穿通が最終的に実現されても、穿通が膀胱壁を貫いて最初に作られた狭い手術経路とは異なる位置に起こる可能性がある。
而して、膀胱壁を貫いて最初の狭い手術経路を形成しても当該開口を広くすることはままならず、代わりに膀胱壁を貫く余計な開口を生じさせてしまう結果になりかねない。膀胱壁と腹壁を貫く最初の手術経路同士の整列が維持されたとしても、膀胱壁の弛緩性質が膀胱壁をトロカール又は栓塞子からの鈍力に応えて変形させてしまい、それにより膀胱壁の広がった開口の場所を歪めてしまうかもしれない。
米国特許第8,118,826号
本発明は、カニューレを腹壁及び膀胱壁を貫いて設置するのに極めて有効に使用される方法及び装置に関わる。最初の狭い手術経路、好適には内から外へ膀胱から膀胱壁及び腹壁を貫いて外部皮膚まで作られる経路は、弛緩性の膀胱壁が膀胱の流体による膨張によって生じる反発抵抗により堅く保持されている間に外から内への栓塞子によって加えられる力により引き伸ばされる。膀胱内の最初の狭い手術経路周りには有効な封止が栓塞子の使用前に確立され、それにより膨張流体に弛緩性の膀胱壁を鈍力拡張の助けとなる堅い状態に維持するのに十分な反発抵抗を提供させるようにする。弛緩性の膀胱壁を貫く狭い経路は、より堅い腹壁を貫く狭い経路と整列に維持される。膀胱壁が流体による膨張によって引き起こされる反発抵抗によって保定された状態で、且つ膀胱壁及び腹壁を貫く狭い経路同士が整列している状態で、狭い手術経路は、カニューレを一時的にその周りに接続させている栓塞子によって有効に広げられる。カニューレは、狭い手術経路を広げる同じ行為の一環として広がった開口に設置され、それによりカニューレが別途挿入された場合の腹壁及び膀胱壁を貫く広がった開口同士の整列喪失のリスクを回避させる。
腹壁の内部筋膜層を貫く栓塞子の穿通は、栓塞子の前方端の退避式の刃によって入れられる小さい切り込みからの支援で実現させる。外科医からの実質的な押し出し力は必要とされず、それにより実質的な押し出し力が隣接する内部器官又は膀胱の反対側の壁を不注意に損傷させるリスクを回避させる。内部筋膜層穿通後、膀胱壁を貫く狭い経路は、可撓性の膀胱壁が膀胱内の膨張流体の反発抵抗によって堅く保持されている間に鈍力拡張によって比較的簡単に引き伸ばされる。外科医は外科処置への強化された制御性を実現させ、外科処置を患者への外傷をより少なくしてより速やかに進行させられるようにする。
これら及び他の考察及び改善によれば、本発明の1つの態様は、膀胱壁及び腹壁を貫く狭い手術経路を広げ、膀胱壁及び腹壁を貫く広がった開口にカニューレを設置し、当該カニューレによって膀胱の内部へ腹壁の外からアクセスする、という方法に関する。方法は、細長い設置案内を狭い手術経路を通して設置案内の前方端が膀胱内に位置付けられるまで伸ばす段階と、膀胱内で設置案内の前方端上の設置バルーンを膨らませる段階と、腹壁の外部にて引張力を設置案内へ加えて膨らんだ設置バルーンを動かし狭い手術経路に隣接して膀胱壁と接触させて狭い手術経路の周囲に封止を作り出す段階と、設置バルーンが狭い手術経路を封止している間に膀胱の中へ導入される流体で膀胱壁を膨張させて膨張流体を膀胱内に保持する段階と、引張力を設置案内へ加えている間に狭い手術経路を広がった開口へ広げる段階と、カニューレを広がった開口を通して挿入する段階と、を伴う。
本発明のこの態様の付加的な特徴は、以下の幾つか又は全てを伴う。狭い手術経路は、栓塞子を設置案内に沿って腹壁及び膀胱壁を貫いて案内することによって、広がった開口へと広げられる。栓塞子及びカニューレは単体として接続されていて、設置案内に沿って腹壁及び膀胱壁を貫いて案内される。腹壁の外部を切ることが、単体接続されている栓塞子及びカニューレを腹壁の外部皮膚を貫いて進めることをやり易くする。腹壁の内部筋膜層を栓塞子の前方端から選択的に伸展させた刃によって切ることが、栓塞子及びカニューレを内部筋膜層を貫いて進めることをやり易くする。膀胱壁を貫く開口は、刃を栓塞子の前方端の中へ退避させた後に鈍先端拡張によって引き伸ばされる。設置案内への引張力が緩められて、設置案内の前方端上の膨らんだ設置バルーンは栓塞子の前方端が膀胱壁を貫いて進んでゆくと膀胱壁との接触から脱することができるようになる。カニューレの前方端上の安定化バルーンは膀胱内で膨らまされ、カニューレは展開した安定化バルーンが広がった開口に隣接する膀胱壁に接触するまで後退させられる。栓塞子及び設置案内は、設置案内の前方端上の設置バルーンを萎ませ栓塞子をカニューレから接続解除した後にカニューレの導管内から抜去される。展開した安定化バルーンが引き伸ばされた開口に隣接して膀胱壁に接触している間に、カニューレの導管の外部の保定器が腹壁の広がった開口に接触してカニューレを引き伸ばされた開口内に維持し安定させる。膀胱壁及び腹壁を貫く狭い手術経路は、好適には、尿道を通して挿入されたゾンデの端から前進部材を膀胱の中へ伸ばすことによって作成され、設置案内は、設置案内の前方端を前進部材の前方端へ接続し前進部材及びゾンデを設置案内の前方端が膀胱の中に位置付けられるまで後退させることによって、狭い手術経路を通して伸ばされる。設置バルーンは、設置案内の前方端と前進部材の前方端の両方が尿道を通して引き出された後に設置案内の前方端を前進部材の前方端から切り離し、次いで設置案内の前方端を膀胱の中へ戻すことによって、膀胱の中に位置付けられる。
本発明の別の態様は、カニューレを膀胱壁及び腹壁を貫く広がった開口に設置するための装置に関する。装置は、設置案内と栓塞子とカニューレを備えている。カニューレは、カニューレを通してのアクセスを提供する中央チャネルを画定している導管を有している。設置案内は、設置バルーンへと展開する可撓性の膜を前方端に有する細長い可撓性の案内管を備えている。栓塞子は、中空の栓塞子シャフトと少なくとも1つの刃を備えている。各刃は、栓塞子シャフトの前方端に配置されている。各刃は、刃が栓塞子シャフトの前方端から外方に突き出る伸展位置と各刃が栓塞子シャフトの前方端の中へ後退する退避位置の間で動く。作動部材が、各刃を伸展及び退避させるように栓塞子シャフト内に可動に配置されている。栓塞子のハウジング内の選択的に作動させることのできる起動機構が、各刃を伸展位置と退避位置の間で動かすように作動部材を動かす。栓塞子とカニューレは、栓塞子シャフトがカニューレの中央チャネル及び導管を通って延びていて刃がカニューレの前方端より向こうに位置付けられている状態に単体として選択的に接続できる。中央通路が、栓塞子ハウジングの中を、栓塞子シャフトを貫いて栓塞子シャフトの前方端まで延びている。設置案内は、中央通路の中を案内管の前方端が栓塞子シャフトの前方端から前方へ伸びるまで挿入されており、案内管の後方端はハウジングから後方へ伸びた状態である。中央通路は、接続されている栓塞子及びカニューレを案内管に沿って案内する。各刃は、案内管を中央通路の中に配置させたままに伸展位置と退避位置の間で動く。
本発明のこの態様の付加的な特徴は、以下の幾つか又は全てを伴う。案内管が中央通路内に位置付けられていて設置バルーンが栓塞子シャフトの前方端に隣接して位置決めされているとき、各伸展した刃は設置バルーンとの接触を回避する。作動部材は、中に案内管が配置されている中央開口を有する中空作動管を備えている。中央通路は、作動管の開口した中心を含んでおり、作動機構は作動管を軸方向に動かして刃を伸展及び退避させる。カニューレは、導管の前方端に、膀胱内で膀胱壁と接触する安定化バルーンとして展開する可撓性の膜を含んでいる。導管上の保定器が腹壁の外部皮膚と接触する。安定化バルーン及び保定器はカニューレを広がった開口を維持し安定させる。栓塞子のハウジングは、手によって把持されるように適合されているハンドルを含んでおり、作動器ボタンがハンドルを把持している手の親指によって押圧される位置でハンドルから伸びている。作動器ボタンの押圧は、作動機構に刃を伸展位置へ動かすように仕向ける。作動機構の従動子が斜面構造に沿って動いて、刃を伸展及び退避させるように作動部材を動かす。案内管の前方端は、案内管及び変形可能な膜を狭い手術通路を通して腹壁の外部皮膚から膀胱壁を貫いて膀胱の中へ引き入れるための機械式コネクタを含んでいる。可撓性の膜は、腹壁の外部にて案内管の後方端に力が加えられたときに力を伝達して膀胱壁を腹壁に隣接して保持する案内管の前方端上の設置バルーンを形成している。
これら及び他の発明態様は、付随の特許請求の範囲に厳密に記載されている。本発明のより完全な評価並びにその改善の多くを獲得するやり方は、次に続く現時点で好適とされる実施形態の詳細な説明を以下に簡単に要約されている添付図面と関連付けて参照することによって得られる。
膀胱壁及び腹壁を貫く最初の狭い経路をカテーテルを中に設置するための広がった開口へ引き伸ばすのに使用される方式に組み立て又は組み合わされた関係で示されている設置案内、栓塞子、及びカニューレの斜視図である。設置案内、栓塞子、及びカニューレは、本発明の装置を組み入れている。 図1に示されている設置案内、栓塞子、及びカニューレの分解図である。 図1に示されている設置案内、栓塞子、及びカニューレの斜視図であって、設置案内のバルーンと栓塞子のバルーンが膨らんだ状態で示されている。 図1−図3に示されている設置案内の軸方向断面図であって、そのバルーンは図3に示されている膨らんだ状態である。 図4Aに示されている設置案内の後方端の拡大図であって、バルーンを膨張させるために使用される膨張コネクタを示している。 図4Aに示されている設置案内の前方端の拡大図であって、設置案内を腹壁及び膀胱壁の狭い手術開口を通して引くために使用される機械式コネクタを示している。 図1−図3に示されているハウジング及び栓塞子の後方端の斜視横断面図である。 図1−図3及び図5に示されている栓塞子の前方端の図である。退避位置にある刃を示すために一部分が軸方向断面に沿って破断されている栓塞子の前方端の斜視図である。 図1−図3及び図5に示されている栓塞子の前方端の図であり、退避位置にある刃を示すために一部分が破断されている、図6Aに示されている栓塞子の前方端の斜視図である。 図1−図3及び図5に示されている栓塞子の前方端の図であり、伸展位置にある刃を示すために一部分が軸方向断面に沿って破断されている栓塞子の前方端の斜視図である。 図1−図3及び図5に示されている栓塞子の前方端の図であり、刃が伸展位置にある状態の図6Cに示されている栓塞子の前方端の斜視図である。 栓塞子の上端とハウジングの拡大斜視図であって、図5に示されているものとは異なる視点から取られており、追加的な斜視横断面は図示を分かり易くするためにハウジングの一部の特定の構成要素を除外している。 図5及び図7に示されているトリガ機構の、刃を図6A−図6Dに示されている様に伸展及び退避させる動作の模式図である。 図8Aと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Bと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Cと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Dと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Eと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Fと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Gと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図8A−図8Hと関連して、トリガ機構の動作の模式図である。 図1−図3に示されているカニューレの拡大斜視図であって、その安定化バルーンは図3に示されている様に膨らんだ状態である。 図9Aに示されているものの代わりのカニューレの斜視図である。 膀胱壁及び腹壁を貫く最初の狭い手術経路を、中にカテーテルを設置するために広がった開口へ広げることに関わる一連の処置及び行為であって、本発明の方法論を組み入れている処置及び行為を示している図10から図23の1つである。図10から図23には人間の男性の解剖学的構造が断面で示されている。図10−図23の各々は以下により明細に説明されている。本図10は、膀胱から膀胱壁及び腹壁を貫いて腹壁の外部皮膚までの内から外への最初の狭い手術経路を形成するための位置を定めるために尿道を通して膀胱の中へ挿入されているゾンデを有する経尿道医療器械の斜視図である。 図10と同様の図であって、図10に示されている経尿道医療器械の構成要素を用いての内から外への最初の狭い手術経路の形成を示している。 図11と同様の図であって、経尿道医療器械の前進部材が最初の狭い手術経路を通って腹壁の外部より向こうへ伸びていることを示している。 図12と同様の図であって、設置案内が前進部材の端へ接続され、次いで前進部材を後退させることによって当該設置案内が最初の手術経路を通して膀胱の中へ引き入れられた後の、図1−図3に示されている設置案内、栓塞子、及びカニューレを示している。 図13と同様の図であって、設置案内の前方端が尿道の外に位置付けられるまでの尿道を通しての設置案内及び経尿道医療器械のゾンデの連続した動きを示している。図14は、設置案内の前方端が尿道の外に位置付けられた後の設置案内の前進部材からの切り離しも描いている。 図14と同様の図であって、設置案内の前方端を膀胱の中へ戻す動き、膀胱内での設置案内の前方端上の設置バルーンの膨張、及び設置案内の前方端及び設置バルーンの膨張を視認するための尿道を通っての膀胱内への膀胱鏡挿入を示している。 図15と同様の図であって、膨らまされた設置バルーンを膀胱壁と接触させる動き、及び腹壁の外部にて設置案内の後方端へ張力を加えて設置バルーンを膀胱壁に当てて保定させる段階を示しており、栓塞子及びカニューレは設置案内に沿って、栓塞子の前方端が腹壁の外部皮膚に接触するまで動かされる。 図16と同様の図であって、腹壁の外部皮膚への切り込みに支援されて栓塞子前方端を腹壁の外部皮膚を貫いて進め、栓塞子の前方端を腹壁の内部筋膜層に接触させる段階を示しており、全ては、膨んだバルーンを膀胱壁と接触に維持するように設置案内の後方端へ張力が加えられている間に行われる。本図17は、更に、膀胱鏡を通して膀胱の中へ導入される流体による膀胱の膨張を示している。 図17の拡大図であって、腹壁の内部筋膜層を切り栓塞子の前方端が内部筋膜層を少ない力で穿通できるようにするための、図6C及び図6Dに示されている栓塞子の前方端上の刃の配備を示している。 図17と同様の図であって、設置案内への張力が維持された状態で設置バルーンを栓塞子と共に前方へ動かしながらの、刃を退避位置に入れた状態の栓塞子の前方端による膀胱壁の鈍力拡張を示している。 図19と同様の図であって、栓塞子及びカニューレの前方端の、膀胱壁の広がった開口を通しての膀胱内への挿入を示している。 図20と同様の図であって、カニューレの前方端上の安定化バルーンの膨張、カニューレの膨らまされた安定化バルーンの膀胱壁との接触、及び腹壁の外部皮膚での保定器による接触を示している。 図21と同様の図であって、設置案内の前方端上のバルーンが萎まされ栓塞子がカニューレから接続解除された後の栓塞子及び設置ガイドのカニューレ内からの抜去を示している。本図22は、更に、膀胱壁及び腹壁を貫いて延びている使用位置でのカニューレの安定した設置を描いている。 図22に示されているものと同様に膀胱の拡大図であって、膀胱鏡が尿道から抜去された状態での使用位置にあるカニューレを通しての医療器械の挿入を描いている。
図1−図3に全体的に示されている設置案内40、栓塞子42、及びカニューレ44は、概して図10−図22に示されている様に、カニューレ44を生物の膀胱50から膀胱壁52及び腹壁54を貫いて延びる広がった開口48に設置する(図19−図22)ための装置46として一体に使用されている。カニューレ44は、広がった開口48に設置されてしまえば、低侵襲性外科処置を遂行する(図23)ために医療器械56を膀胱50の中へ挿入するためのアクセスを提供する。
装置46を使用するため、設置案内40が栓塞子42の中央通路58内に挿入される。栓塞子42のシャフトの60は、カニューレ44の外部導管64の中央チャネル62内に挿入される。図1は、設置案内40、栓塞子42、及びカニューレ44の組立関係を示しており、図2はそれらの相互接続関係を示している。
広がった開口48は、図12に示されている様に前進部材66を膀胱壁52及び腹壁54を貫いて伸ばすことによって作成された初期の小径手術経路72から形成される。前進部材66は、尿道74を通して膀胱50に挿入されている経尿道医療器械70のゾンデ68から伸ばされる。その後、設置案内40の前方端が前進部材66の前方端へ接続されると、前進部材66及びゾンデ68は図13及び図14に示されている様に設置案内40の前方端を膀胱50及び尿道74を通して引いてゆくように後退させられる。設置案内40の前方端が次いで前進部材66から切り離され(図14)、設置案内40の前方端は図15に示されている様に膀胱50の中へ引き戻される。設置案内40の前方端上の設置バルーン76が次いで膀胱50の中で膨らまされる。設置ガイドは後方端に加えられる引張力によりぴんと張った状態で引かれ、図16に示されている様に設置バルーン76を膀胱壁52に隣接に動かして狭い手術経路72の周囲に実質的な封止効果を作り出させる。
図17に示されている様に、流体が膀胱50に挿入されて膀胱壁52を膨張させ、膀胱壁52を貫く栓塞子42の前方端の鈍力拡張刺入運動に対する反発抵抗が生じるようにする。狭い手術経路72の周囲の膨らんだ設置バルーンによって作り出される封止効果は、膨張流体の膀胱50からの著しい漏出を防ぎ、それにより膀胱壁を膨張状態に維持する。小さい半径方向の切り込みが手作業でメス79を用いて外部皮膚に狭い手術経路72から外方に形成される。代わりに、栓塞子42の前方端上の刃80を瞬間的に伸展させることによって小さい半径方向の切り込みが外部皮膚78に形成されてもよい。小さい半径方向の切り込みは、図17に示されている様に栓塞子46の前方端を外部皮膚78を貫いて進めることをやり易くする。
栓塞子46が動かされて腹壁54の内部筋膜層82と接触してゆく際、栓塞子42の前方端上の刃80は図18に示されている様に当該内部筋膜層82を切るように選択的に伸展及び退避させられる。刃80は小径手術経路72から半径方向外方に延びる小さい切り込みを筋膜層に入れる。筋膜層82の小さい切り込みは、膀胱壁を膨張させている流体が栓塞子による有効な鈍力穿通及び拡張を可能にさせるのに十分な反発抵抗を作り出している間に格段に少ない力で栓塞子46の前方端を筋膜層を貫いて進めることをやり易くする。膀胱壁52を貫く狭い経路72は、その結果、広がった開口48へと引き伸ばされるが、その間は栓塞子の前方端上の刃80は退避させられている。
栓塞子42及びカニューレ44の前方端が膀胱50内に入ってしまえば、図20に示されている様にカニューレ44の前方端上の安定化バルーン84が膨らまされる。装置46はそのとき図3に示されている状態にある。膨らんだ安定化バルーン84は次いで図21に示されている様に上向きに動かされ膀胱壁52に堅く当てられる。保定リング86の様な保定器がカニューレ44の導管64に沿って下げられて腹壁54の外部皮膚78に接触し、広がった開口48の中で使用位置にあるカニューレを安定させる。図9Bに示されているカニューレ44´の保定バルーン87の様な代わりの保定器を膨らませて半径方向の力をより硬い腹壁54の外部皮膚78及び内部筋膜層82に対して加え、バルーンをその使用位置に安定させるのを支援するようにしてもよい。
その後、図22に示されている様に、設置案内40上の設置バルーン76が萎まされ、栓塞子42はカニューレ44から接続解除され、栓塞子42及び設置案内44はカニューレ44の中央チャネル62から引き出される。カニューレ44は、その使用位置に残され、膨らんだ安定化バルーン84によって膀胱壁52に当てて保定され、保定リング86によって外部皮膚78に当てて保定されているか又は展開した保定バルーン87(図9B)によって腹壁54に当てて半径方向に保定されていて、いつでも図23に示されている様に医療器械56をカニューレ44の中央チャネル62を通して膀胱50内へ挿入できる状態にある。
装置46(図1−図9B)及びカニューレ44を設置する方法(図10−図22)の更に多くの詳細は以下に説明されている。
設置案内40は、図4A、図4B、及び図4Cに、更に詳細に示されている。設置案内40は、細長い可撓性の案内管88によって形成されている。ルーメン90が案内管88を貫いて延びている。案内管88の前方端上の設置バルーン76は、管88の2つの離間した場所で管の外部へ周方向に封止されている薄い展開式の膜92によって形成されている。膜92が管88の外部へ封止されている2つの場所の間の場所にはルーメン90から管88を貫いて孔94が形成されている。孔94は膨張流体をルーメン90内から管88の外の膜92によって取り囲まれている体積の中へ送達する。この流体は、この体積を満たし、膜92を展開させてバルーン76を膨らませる。
従来式の膨張コネクタ96が図4Bに示されている様に管88の後方端へ取り付けられている。膨張コネクタ96は、従来式のシュリンジ98(図15)へ接続している。空気又は液体の様な流体がシュリンジ98から膨張コネクタ96を通して送達され、ルーメン90を通って孔94へと誘導され、そこで流体は膜92に包囲された体積に進入し、膜を展開させてバルーン76を膨らませる。示されていないが、膨張コネクタ96は逆止弁を含んでいて、設置バルーン76が萎めるように逆止弁が開かれるまでは膨らんだ設置バルーン76からの流体の意図しない逆流が防止されるようにしている。
機械式コネクタ100が、図4Cに示されている様に管88の前方端へ取り付けられている。機械式コネクタ100に隣接するルーメン90内の体積102は、機械式コネクタ100が接着剤を用いるなどして管88の前方端へ取り付けられた後に硬化性の充填材料を当該体積102の中へ導入することによって完全に閉鎖される。管88の前方端の体積102の封鎖は、挿入された流体をルーメン90内に閉じ込め、当該流体を孔94を通して押し進めて膜92を設置バルーン76へと展開させるようにする。
機械式コネクタ100は、バイオネットコネクタの様な従来式コネクタである。コネクタ100は、前進部材66(図12)の前方端上に配置されている相補の機械式コネクタ104へ機械式に接続可能である。機械式コネクタ100と機械式コネクタ104を接続することによって設置案内40の前方端は前進部材66の前方端へ取り付けられ、それにより設置案内40の前方端を狭い手術経路72を通し(図13)次いで尿道74を通して(図14)引いてゆけるようになる。
設置案内40の前方端が尿道の外に出たら(図14)、案内管88は封止体積102の両端の中間で切断される。管88の封止体積102を通る切断は、メス、はさみ、又は他の切断デバイスを用いて成し遂げられる。封止体積102の中間の場所で案内管を切断することにより、ルーメン90は管88の前方端を封止状態に維持され、その結果、機械式コネクタ100が取り去られてしまってもバルーン76を上述の様に膨らませることが可能である。コネクタ100を設置案内40の前方端から切り離すことによって除去してしまうことで、バルーン76を膀胱50の中に位置付ける(図15)ために設置案内40の前方端が尿道74を通って引き戻されるときにコネクタ100によって引き起こされ得る尿道74への刺激は排除される。
図1−図3及び図5に示されている様に、栓塞子42は、栓塞子の後方端に配置されているハウジング106を含んでいる。ハウジング106は、使用者の手によって把持されるハンドル108を含んでいる。円筒形の栓塞子シャフト60は、ハウジング106へ接続していて、図6A−図6Dに示されている様に栓塞子42の前方端まで延びている。設置案内40を受け入れる中央通路58は、ハウジング108を通って延びていて、栓塞子シャフト60に沿って延びている。
中央通路58は、大部分が、栓塞子シャフト60と同軸関係で軸方向に動くように配置されている中空作動部材又は管110によって画定されている。作動管110の開いた中央部111は、中央通路58をハウジング106から栓塞子42の前方端まで延ばしている。設置案内40は、作動管110の開いた中央部111を通って伸びていて、栓塞子42を完全に通り抜けて伸びている。以下に説明されている様に作動管110の運動は、作動管110の開いた中央部111の中に位置付けられている設置案内によって邪魔されない。
刃80(3つを図示)は、作動管110の前方端へ例えば溶接によって接続されている。トリガ機構112が作動管110の後方端と相互作用し、作動管110に栓塞子シャフト60内を軸方向に動くように仕向ける。トリガ機構112を選択的に作動させると、作動管110は前方軸方向に動いて刃80を栓塞子シャフト60の前方端から伸展させる。その後、作動管110は後方軸方向に動いて刃を栓塞子シャフト60の前方端から突き出ている状態から退避させる。
各刃80は図6A−図6Dに示されている様に栓塞子シャフト60の前方端の内部に形成されている軌道114の中を動く。栓塞子シャフト60の前方端は、軌道114に隣接する平坦な面を有するテーパ状、フレア状、又は円錐台形様の構成を有している。刃80は、伸展させたとき、テーパ状前方端構成から外方に突き出て腹壁54の内部筋膜層82を切り通す(図18)。刃80は、それらの伸展位置では、カニューレ44の導管64の幅又は直径を越えない距離まで外方に伸展する。筋膜層を切った後、刃80は、それらが栓塞子シャフト60の前方端から突き出さない位置へ退避させられる。刃が退避した状態で、栓塞子シャフト60の前方端の円錐台形構成は、膀胱壁52の鈍力拡張をやり易くする(図19)。
トリガ機構112は図5及び図7に示されている様に上側のハウジング106内に配置されている。トリガ機構112は使用者がハウジング106の中心に向かって押圧する作動ボタン116を含んでおり、手の指がハンドル108を把持したままに親指から与えられる運動で押されるのが望ましい。作動ボタン116は、刃80を栓塞子シャフト60の前方端から伸展させる(図6C及び図6D)。作動ボタン116は、刃が栓塞子シャフト60の前方端の中へ退避する(図6A及び図6B)と外方伸展位置へ戻る(図5)。圧縮されたボタン戻しばね118が、作動ボタン116がハウジング106内のその押圧位置から脱して図5に示されているその伸展位置へ動くのを支援する。
斜面構造120及び支持構造122(図7)が作動ボタン116の一部になっている。斜面構造120及び支持構造122は、作動ボタン116が押圧位置へ動かされるときはハウジング106内で横断方向内方に動き、次いで伸展位置へ戻されるときは横断方向外方に動く。ピン124の様な従動子が斜面構造120と相互作用し、ピン126の様な別の従動子が支持構造122と相互作用する。作動ボタン116が刃80を栓塞子シャフト60の前方端から伸展させる押圧位置へ動かされるとき、ピン124は斜面構造120の天(図示に基づく)面に沿って動く。作動ボタン116が押圧位置から刃80を退避させる伸展位置へ戻るとき、ピン124は斜面構造120の底(図示に基づく)面に沿って動き、ピン126は支持構造120の上(図示に基づく)面に沿って動く。
ピン126はハブ128へ接続されており、ハブ128は作動管110の後方端へ堅く接続されている。この方式で接続されているので、ピン126は作動管110の軸方向運動と連動して垂直方向(図示に基づく)に動く。ピン126は作動管110に対して横断方向に延びていて、作動ボタン116の押圧及び伸展運動の一部の期間中、支持構造120の上面(図示に基づく)に係合する。
起動ばね130がハブ128とハウジング106の内面の間で垂直方向に伸びる。起動ばね130はハブ128を栓塞子シャフト60の前方端に向かって下向き(図示に基づく)に付勢する。起動ばね130からのハブ128への付勢は、作動ボタン116がハウジング106の中へ押圧されたときに作動管110を栓塞子シャフトの前方端に向かって駆動する力を供給する。
ハブ128は、作動管110の外部表面を取り囲んでいて栓塞子シャフト60の前方端に向かって下向きに延びているスリーブ132を含んでいる。カラー134が、スリーブ132に重ねて同心円状に可動に配置されていて、スリーブ132に沿って軸方向に動く。ピン124はカラー134へ接続されている。この方式で接続されているので、ピン124はスリーブ132に沿ったカラー134の軸方向運動と連動して垂直方向に動く。ピン124はカラー134に対して横断方向に延びていて、作動ボタン116がハウジング106の中へ押圧され次いで押圧位置から伸展位置へ戻るとき斜面構造120の天と底(図示に基づく)両方の面に係合する。
戻しばね136が、作動管110を囲んでいて、カラー134と栓塞子シャフト60の内部の中に形成されている環状保定リッジ138の間で垂直方向に伸びる。戻しばね136はカラー134を栓塞子42の後方端に向かって上向き(図示に基づく)に付勢する。戻しばね136からのカラー134への付勢は、作動ボタン116が押圧位置から伸展位置へ動くときに作動管110を栓塞子の後方端に向かって上向き(図示に基づく)に動かす力を供給する。
カラー134は、戻しばね136からの上向き(図示に基づく)の付勢力に応えてスリーブ132の肩部140に当接する。戻しばね136からの力は、その結果、カラー134からハブ128へ伝達され作動管110を栓塞子の後方端に向かって動かす。作動管110の栓塞子後方端に向かう運動は、刃80をそれらの伸展位置から退避させる(図6A及び図6B)。
ピン124及びピン126の斜面構造120及び支持構造122それぞれとの相互作用は、作動ボタン116が押圧されたときに刃80を伸展させ(図6C及び図6D)、次いで作動ボタン116が伸展したときに刃80を退避させる(図6A及び図6B)。ピン124及びピン126の斜面構造120及び支持構造122との相互作用は、カラー134及びハブ128を垂直方向(図示に基づく)に動かし、それにより作動管110を垂直方向に動かして刃80を伸展及び退避させる。この相互作用は、図8A−図8I及び図5及び図7と関連付けて説明されている。図8A−図8Iに示されている様に、斜面構造120及び支持構造122は、水平方向に静止しているピン124及びピン126に対して水平方向に動く。
図8Aは、作動ボタン116が伸展位置にある標準状態を描いている。この位置では、ピン124及びピン126は斜面構造120と支持構造122のどちらにも接触していない。ピン124及びピン126は右側(図示に基づく)が斜面構造120の始端142及び支持構造122の始端144からそれぞれ僅かに空いている。ピン124及びピン126がこの位置にある状態では、ハブ128及びカラー134は刃作動ばね130及び戻しばね136(図5及び図7)それぞれによって付勢されていて刃をそれらの退避位置(図6A及び図6B)に位置付けている。
図8Bに示されている様に作動ボタン116が押圧運動を開始すると、斜面構造120の上面がその始端142でピン124に接触し、斜面構造120の運動がピン124を持ち上げ始める。ピン124はカラー134へ接続されていてカラー134は戻しばね136(図5及び図7)からの付勢力の結果としてハブ128の肩部140に接触しているので、ピン124の斜面構造120の上面に沿った運動は、作動管110を栓塞子42の後方端に向かって動かすことによって作動管110を持ち上げる。ピン124が斜面構造120の上(図示に基づく)面に沿って動くことによって引き起こされるカラー134の上向き運動によりハブ128及びピン126が持ち上げられるので、ピン126は支持構造122の上面より上方を動く。
ピン124が斜面構造120の上面に沿って上向きに動き続けてゆくことでカラー134、ハブ128、及び作動管110の上向き運動が続いた末、ついには図8Cに示されている様に斜面構造120の終端146に到達する。この位置では、最大上方運動量が起こっている。起動ばね130(図5及び図7)は、ハブ128とハウジング106の間の距離が縮んだせいでハブ128とハウジング106の間で最大に圧縮されている。この位置で、刃作動ばね130はその最大量の下向きの力をハブ128へ働かせる。
作動ボタン116の押圧運動継続は、図8Dに示されている様に斜面構造120の終端146及び支持構造122の終端148をそれぞれピン124及びピン126より向こうに動かす。斜面構造120の終端146及び支持構造122の終端148はこの時点でピン124及びピン126から僅かに右(図示に基づく)に空いているので、圧縮された起動ばね130からの力は下向きにハブ128を押して作動管120に栓塞子42の前端に向かって下向き(図示に基づく)に瞬発的に動くよう仕向ける。作動管120の下向き運動は刃80をそれらの伸展位置(図6C及び図6D)へ動かす。この方式で、起動ばね130からの力は刃を素早く伸展させる駆動力を提供する。図8Dを図8Aに示されている標準位置と比較することによって示される様に、圧縮された起動ばね130からの力はハブ128及びカラー134を標準位置より大幅に下方へ駆動する。圧縮された起動ばね130からの瞬発的な下向き駆動力は、刃80に内部筋膜層を含む組織を切らせる(図18)のに十分である。
ピン124が斜面構造120の上面に沿って動いてゆくと、戻しばね136によって生成される圧縮力の量は戻しばね136が伸長することで減退してゆく。戻しばね136からの上向き(図示に基づく)の力の量が少なくなることは、図8Dに表されている様に作動管110を下向きに動かして刃82を伸展させる場合の起動ばね130からのより多くの力の送達を助長することにもなる。また一方で、図8Dに示されている様に、カラー134及びハブ128がストロークの底に達すると、戻しばね136によって生成される圧縮力の量が増加する。戻しばね136は、その後、カラー134及びハブ128を上向き(図示に基づく)に押す。一過性の運動が止んだ後、ピン124及びピン126は、図8E及び図8Aに示されているその標準位置に戻る。
図8Eに示されている標準位置では、斜面構造120の終端146及び支持構造122の終端148は、ピン124及びピン126の左に位置付けられる。この位置では、作動ボタン116は最大押圧位置にある。その後、ボタン戻しばね118は作動ボタン116をその最大押圧位置からその最大伸展位置に向かって動かし始める。
作動ボタン116のその最大押圧位置からの運動は、ピン124及びピン126を斜面構造120の終端146及び支持構造122の終端148それぞれに出合うように仕向ける。図8Fに示されている様に、ピン124は斜面構造120の下面に出合い、ピン126は支持構造122の上面に出合う。
図8Gに示されている様に、作動ボタン116のその伸展位置に向かう運動の継続がピン124を斜面構造120の下面に沿って下向きに動き続けさせる。カラー134は、ボタン戻しばね118の圧縮力に逆らってスリーブ132に沿って下向きに動く。ピン126は、支持構造122の上水平面に接触し、支持構造122が水平方向に動いてゆく際は垂直方向には静止したままである。支持構造122は、その結果、ピン126及び作動管100へ接続されているハブ128を上方位置に保持し、作動ボタン116が押圧位置から伸展位置へ動く間は刃80が伸展できないようにする。
ピン124及びピン126は、作動ボタン116の伸展位置に向かう戻り運動継続と共に互いから離れ続ける。カラー134がスリーブ132に沿って下向き(図示に基づく)に動き戻しばね136を圧縮するので、ピン124とピン126が離れるわけである。起動ばね130がハブ128を下向き(図示に基づく)に付勢することが、ピン126を支持構造122の上水平面に沿って滑動させることになる。
作動ボタン116の運動が伸展位置に向かって続くと、図8Hに示されている様に、ピン124及びピン126は斜面構造120の始点142及び支持構造122の始端144にそれぞれ到達する。作動ボタン116の伸展位置へ向かう更なる運動が、ピン124を斜面構造120の下面の始端から離れさせ、ピン126を支持構造122の上面から離れさせる。この時点で、ピン124及びピン126は斜面構造120及び支持構造122の僅かに左寄り(図示に基づく)に位置付けられる。
その後、圧縮された戻しばね136はカラー134を上向き(図示に基づく)に動かしてハブ128の肩部140に接触させ、その結果、図8I(及び同じく図8A及び図8E)に示されている様に、ピン124及びピン126の斜面構造120及び支持構造122に対しての標準位置が再確立される。図8Iに示されている位置では、作動ボタン116はその最大外方伸展運動を実現したところであり、作動ボタン116は、所望されれば再び押圧される位置にある。
図8F−図8Hに説明されている一連の運動は、作動ボタン116が再び押圧されたときに斜面構造120の上面の始端142に接触するようピン124をリセットするのに必要である。このリセットが必要であるのは、起動ばね130の瞬発力によって刃80が瞬間的に配備された後、ピン124は斜面構造120の終端146の上面より下方位置に置かれている(図8E)からである。刃の伸展を繰り返すためには、ピン124は作動ボタン116が押圧されたときの斜面構造120の始端142にて斜面構造120の上面に接触するように位置決めされていなくてはならない。
トリガ機構112による作動、トリガ機構112による作動管110の運動、及び刃80の伸展及び退避は、栓塞子44の中央通路58内に配置されている設置案内40からの干渉無しに、また栓塞子シャフト60を取り囲んでいるカニューレ44の導管64からの干渉無しに成し遂げられる。作動管110の開いた中央部111は、設置案内42からの障害の無い作動管110の軸方向運動を可能にさせるための、設置案内42の案内管88からの十分なクリアランスを提供している。カニューレ44の導管64の前方端は、刃88が栓塞子シャフト60の前方端から外方伸展する場所から僅かに後方に隔たった位置に終端している。
ピン124及びピン126と斜面構造120及び支持構造122との相互作用は、刃に瞬間的に伸展し次いで栓塞子42の前方端の中へ退避するよう仕向ける。刃80は一瞬伸展され直後に退避が続く。伸展及び退避動作は自動的に起こる。斜面構造120及び支持構造122を修正して、作動ボタン116の押圧運動に応えてピン126を下向き(図示に基づく)に動かし刃80を伸展させるようにすることによって、刃の手動伸展及び手動退避を実現させることもできる。その様な修正を施した場合、作動ボタン116が押圧されたままである限り刃80は伸展位置に保持され、作動ボタンへの押圧の圧力を解放すると、作動ボタンは外方に動いて刃をそれらの退避位置へ退避させることができるようになる。ここに具体的に説明されている自動スナップアクション作動とは対照的に、刃の伸展及び退避に対しての手動制御が一部の外科医には好まれることもある。
カニューレ44及び栓塞子42は、カニューレの導管64の後方端と栓塞子42のハウジング106の相互作用によって、単体として接続されている。カニューレ44の後方端は、略円筒形の環状フランジ構造150を含んでいる。フランジ構造150の壁152は、壁152に形成されている一対の直径方向に対向した分数巻ツイストロック溝154を有している。栓塞子42のハウジング106は、ハウジング106の底面の、栓塞子シャフト60がハウジング106から延びている場所と同心円状の位置に形成されている環状スロット156を含んでいる。栓塞子42の環状スロット156は、栓塞子とカニューレを一体にロックさせるときにカニューレの環状フランジ構造150を受け入れる。直径方向に配置されている内方突出タブ158が環状スロット156の中へ延びている。タブ158は、栓塞子とカニューレが一体に接続されると栓塞子42のフランジ構造150のツイストロック溝154と整列する。タブ158が溝154の中に位置決めされた状態で栓塞子42とカニューレ44を相対回転運動させると、タブ158がツイストロック溝154の中へ堅く入り込んで栓塞子42とカニューレ44を確実に単体として一体に接続する。上述されているツイストロック機構は栓塞子とカニューレを単体として一体に接続するための選択的に解放可能な接続機構の1つの例ではあるが、他の型式の接続機構を採用することもできる。
カニューレ44の導管64の前方端上の安定化バルーン84は、図9Aに示されている様に、2つの離間した場所で導管64の外部へ周方向に封止されている薄い展開式の膜160によって形成されている。導管64の壁内には流体通路162が形成されており、流体通路162は孔164で終端している。孔164は、膜160が導管64の外部へ封止されている2つの場所の間に配置されている。孔164は、流体通路162からの膨張流体を導管64の外部の膜160によって囲われている体積の中へ送達する。流体は、膜160と導管64の外部の間の体積を満たし、それにより膜を展開させ安定化バルーン84を形成させる。
従来式の膨張コネクタ166がフランジ構造150へ取り付けられている。流体通路162は膨張コネクタ166と連通している。フランジ構造150上の膨張コネクタ166の位置は、栓塞子とカニューレが一体に接続されたときの栓塞子42のハウジング106との干渉を回避する。安定化バルーン84を膨らませるために空気又は液体の様な流体を膨張コネクタ166によって形成されている流体導入ポート及び流体通路162を通して孔164へ送達するために、従来式シュリンジ168(図21)が膨張コネクタ166へ接続する。示されていないが、膨張コネクタ166は逆止弁を含んでいて、安定化バルーン84が萎めるように逆止弁が開かれるまでは膨らんだ安定化バルーン84からの流体の意図しない逆流が防止されるようにしている。
カニューレ44は、更に、流体誘導通路170を含んでいる。流体誘導通路170は、導管64の内部を通って延びていて、導管64の前方端で終端している。ポート172がフランジ構造150へ接続されており、ポート172は流体誘導通路170と連通している。低侵襲性膀胱手術に典型的なこととして、膀胱を液体で満たされた状態に維持することが好都合である場合が多い。流体誘導通路170及びポート172は、典型的には生理食塩水である液体源をポート172へ接続することによって、膀胱を液体で満たすのに使用される。代わりに、流体誘導通路170及びポート172は、真空源又は減圧源をポート172へ接続することによって、膀胱から流体を排流するのに使用することもできる。示されていないが、流体を供給することと流体を除去することの両方のために複数の流体誘導通路170がカニューレに形成されている場合もあり得る。
示されていないが、栓塞子42が導管64から抜去され抜去されるときに膀胱内の流体が中央チャネル62を通って抜け出るのを防ぐために、カニューレ44の導管64の内部の中にシールが配置されている。シールは従来式の物品であり、カニューレが広がった開口48内のその使用位置に設置された後に中央チャネル62を通して挿入される器械56(図23)の周りにぴったりつく性能を有している。
カニューレ44(図9A)の代替形は、図9Bに示されているカニューレ44´である。カニューレ44´は、カニューレ44´が引き伸ばされた開口48に位置決めされて初めて膨らまされる展開式の保定バルーン87をカニューレ44´が含んでいることを除いて本質的にカニューレ44と同じ特徴を含んでいる。保定バルーン87は、安定化バルーン84とフランジ構造150の間に配置されている。保定バルーン87は、安定化バルーン84より上方でフランジ構造150より下方の2つの離間した場所で導管64の外部へ周方向に封止されている薄い展開式の膜161によって形成されている。流体通路163が導管64の壁内に形成されており、流体通路163は、流体通路163の長さに沿った異なる場所に導管64の壁を貫いて流体通路163の中へ形成されている一連の孔165と連通している。孔165は、膜161が導管64の外部へ封止されている2つの場所の間に配置されている。孔165は、流体通路163からの膨張流体を導管64の外部の膜161によって囲われている体積の中へ送達する。流体は、膜161と導管64の外部の間の体積を満たし、それにより膜161を展開させ保定バルーン87を形成させる。
保定バルーン87は、カニューレ44から半径方向に展開し、その様な半径方向の展開は腹壁54の広がった開口48(図19−図22)に当たる。外部皮膚78及び内部筋膜層82の比較的堅く撓みにくい特質のせいで、保定バルーン84の半径方向展開は、カニューレ44を腹壁の比較的堅い構造に対して確実に位置決めし、それによりバルーンを広がった開口に安定させ、保定する。複数の孔165が、流体通路163の長さに沿った異なる場所にカニューレ44の導管64を貫いて形成されていて、確実に流体が膜161と導管64の外部の間の内部体積の中へ流れ込んでいって半径方向展開を実現させられるようにしている。仮に流体通路163からのたった1つの孔165しか使用されていなかったなら、周囲の腹壁54の比較的堅い構造との接触が当該のたった1つの孔を十分に塞いでしまって保定バルーン87の膨張を妨げないとも限らない。
従来式の膨張コネクタ167がフランジ構造150へ取り付けられている。流体通路163は膨張コネクタ167と連通している。フランジ構造150上の膨張コネクタ167の位置は、栓塞子とカニューレが一体に接続されたときの栓塞子42のハウジング106との干渉を回避する。保定バルーン87を膨らませるために空気又は液体の様な流体を膨張コネクタ167によって形成されている流体導入ポート及び流体通路163を通して孔165へ送達するために、従来式シュリンジ168(図21)が膨張コネクタ167へ接続する。示されていないが、膨張コネクタ167は逆止弁を含んでいて、保定バルーン87が萎めるように逆止弁が開かれるまでは膨らんだ保定バルーン87からの流体の意図しない逆流が防止されるようにしている。
異なる厚さの腹壁54を有する患者に適応するために複数の長さの栓塞子42及びカニューレ44が使用されている。例えば、病的肥満患者には、以下に説明されている処置を成し遂げるのに格別に長い栓塞子42及びカニューレ44(又はカニューレ44´)が必要になるかもしれない。
カニューレ44を広がった開口48に設置するのに関わる一連の行為又は処置は、以下に図10−図22を参照しながら更に詳しく説明されている。人間の男性の解剖学的構造が図10−図23に示されているが、説明されている同じ行為が人間の女性又は他の生物に関しても適用できる。
狭い手術経路72が前以て形成されていない場合には、図10−図12に説明されている処置及び経尿道医療器械70を使用して形成されるのが好都合である。経尿道医療器械70のゾンデ68は図10に示されている様に尿道74を通してゾンデ68の前方端が膀胱50の中に位置付けられるまで挿入される。経尿道医療器械70及び本件に関してのその使用は、本譲受人へ譲渡されている米国特許第8,118,826号により詳細に記載されている。使用者は器械70をハンドル174から操縦してゾンデ68を挿入し位置決めする。ゾンデ68は、基本的には、前進部材66がその中に可動に配置されている管である。前進部材66をゾンデ68の前方端から伸ばしたり引き込んだりする(図11及び図12)ためのノブ176が器械70の後方端へ取り付けられている。
ゾンデ68の前方端は、膀胱壁52の小径手術経路72を形成しようとする場所に接触するように操縦される。この場所は、ゾンデ68の前方端を膀胱壁に当てて押し進めてゆき腹壁54の外部に小さい突出又はテンティング効果を生じさせることによって確立される。
狭い手術経路72を形成するのに先立って、図11に示されている様にマスト178がハンドル174へ取り付けられ、腕部180がマスト178へ取り付けられる。捕捉カップ182が、腕部180のマスト178へ接続されている端とは反対側の腕部180の端へ取り付けられる。腕部180はマスト178に沿って、捕捉カップ182が腹壁54の外部皮膚78に接触するまで動かされる。腕部180の長さ及びハンドル174上のマスト178の向き付けが、捕捉カップ182を、前進部材66がゾンデ68の前方端から伸ばされるときに前進部材が取ることになっている経路と整列させる。
図11に示されている様に、前進部材66は次いでノブ176の前進運動によってゾンデ68の前方端から進められる。前進部材66の前方端には切削器184が取り付けられている。切削器184は、前進部材66が前方へ進んでゆく際に膀胱壁52及び腹壁54に狭い手術経路72を切り通す。切削器184と機械式コネクタ104と前進部材66の前方端は、外部皮膚78を通り抜け出て捕捉カップ182の中へ入る。切削器184は、捕捉カップ182の弾性部分へ切り込み、それにより切削器184は捕捉カップ内に拘束される。
捕捉カップ182は、捩じり動作により腕部180の端から取り外される。捩じり動作は、捕えられた切削器184を前進部材66の前方端上の機械式コネクタ104から接続解除する。腕部180及びマスト178はその後ハンドル174から取り外される。前進部材66の前方端及び機械式コネクタ104は図12に示されている様に腹壁の外部皮膚78より上方に露出している。
次に、図13から理解される様に、設置案内40の前方端上の機械式コネクタ100(図4C)は、前進部材66の前方端上の機械式コネクタ104へ接続される。これに先立って、カニューレ44は、タブ158をツイストロック溝154(図5及び図9)と噛み合わせることによって栓塞子42へ接続されている。保定リング86は、カニューレ44(図9A)又は代替形として使用されるカニューレ44´(図9B)の導管64の外部表面上に設置されている。設置案内40は栓塞子42の中央通路58を通して挿入されている(図1)。設置案内40と前進部材66の前方端同士がコネクタ100とコネクタ104のところで接続された状態で、ノブ176を後向きに動かして前進部材66の前方端を機械式コネクタ104がゾンデ68の前方端に接触するまで後退させる。この行為は、図13に示されている様に設置案内40の前方端を狭い手術経路72を通して膀胱50の中へ引き入れる。
次いで医療器械70のハンドル174を操縦してゾンデ68を尿道74から引き出す。図14に示されている様に、設置案内40の前方端は、ゾンデ68が尿道74から引き出される際に膀胱52及び尿道74を通過してゆく。コネクタ100及びコネクタ104が尿道74の外に出た状態で、設置案内40の封止体積102(図4C)のところを切ることによって設置案内40は前進部材66から接続解除される。設置案内の前方端上の機械式コネクタ100(図4C)は、設置案内の残部から分離される。図15に示されている様に設置案内40の前方端が尿道74を通って膀胱50の中へ引き戻されるとき、機械式コネクタ100が尿道74を刺激することはもはや起こり得ない。図13及び図14に示されている様に設置案内40を狭い手術経路72を通して膀胱50の中へそして尿道74を通して引いてゆくのに経尿道医療器械70が使用されているが、他の型式の泌尿外科装置が当該目的のために使用されることもあり得る。
設置案内40の前方端は、図15に示されている様に、設置案内40の後方端を引くことによって尿道74を通って膀胱50の中へ動かされる。設置案内50の前方端が膀胱50の中へ引き出される際に、従来の膀胱鏡186が尿道74を通して挿入される。膀胱鏡186は、膀胱50の内を視覚化できるようにする。膀胱鏡186の使用により、設置案内40の前方端が膀胱50内に位置付けられていることが確証される。
設置案内40の前方端が膀胱50の中に位置付けられた状態で、設置バルーン76が膀胱50内で膨らまされる。シュリンジ98は設置案内40の後方端上の膨張コネクタ96へ接続されており、流体が案内管88のルーメン90を通して押し進められ可撓性の膜92(図4A)を展開させ、設置バルーン76を膨らませる。バルーン76がシュリンジ98で膨らまされたら、シュリンジは膨張コネクタ96から接続解除される。膨張コネクタ96内の逆止弁が膨張流体をバルーン76内に維持しバルーンを膨らんだ状態に留まらせる。
膨らんだ設置バルーン76は次いで図16に示されている様に設置案内40の後方端に張力を掛けて引っ張ることによって膀胱壁52に当てて上向きに動かされる。設置案内40からの引張力は展開した設置バルーン76を通って伝達され、設置バルーン76を膀胱壁52に堅く接触させ、狭い手術経路76の周囲に展開した設置バルーン76からの実質的な封止効果を生み出す。設置案内40及びバルーン76を通じて加えられているぴんと張る力は、更に、膀胱壁52と腹壁54の両方を貫く狭い手術経路72の整列を確立、維持し、それにより弛緩性の膀胱壁52を貫く切開が腹壁54を貫いて形成された切開に対して動くのを防ぐ。膀胱壁52を貫く小径手術経路72の部分と腹壁54を貫く小径手術経路72の部分を真っ直ぐに整列させることは、狭い経路72を広がった開口48へ広げる(図20−図23)のをやり易くする。真っ直ぐな整列が無ければ、弛緩性の膀胱壁52は動いたりしわが寄ったりして膀胱壁52を貫く狭い手術経路72が広げられることを妨げるかもしれないし、又は膀胱壁52を貫いて広げることが狭い手術経路が位置しているところ以外の場所に起こってしまうかもしれない。
ひとたび図16に示されている条件が確立されてしまえば、流体が膀胱50の中へ膀胱鏡186を通じて導入される。典型として膀胱鏡186は流体コネクタ188を含んでおり、その中を流体は膀胱鏡186の後方端の中へと送達され膀胱鏡内の内部チャネルを通ってその前方端へ誘導される。膀胱鏡186から送達される流体は膀胱50を満たし、弛緩性の膀胱壁52を引き延ばして栓塞子42の前方端を用いた膀胱壁の鈍力拡張を可能にさせる反発抵抗を生じさせる。設置バルーン76を膀胱壁52と接触させることからの封止効果は、導入された膨張流体が実質的に膀胱から狭い手術経路72を通って漏出するのを防ぎ、それにより膀胱壁52を膨張状態に維持し栓塞子による鈍力拡張を可能にする十分な反発抵抗を提供できるようにする。
狭い手術経路72を広げる段階は図17に示されている様に始まる。メス190を使用して外部皮膚78に狭い手術経路72の中の設置案内40から半径方向外方に延びる数個の小さい切り込みを入れる。代わりに、栓塞子の前方端が外部皮膚に接触するや栓塞子42の前方端上の刃80が伸展されて小さい切り込みを入れるようになっていてもよい。これらの小さい切り込みは、単体接続されている栓塞子42及びカニューレ44をぴんと張った設置案内40に沿って下向きに押し出してゆくときの、栓塞子42の前方端による広げに対する外部皮膚78の多大な抵抗を排除する。栓塞子42の前方端は、腹壁54の外部皮膚78と内部筋膜層82の間の中間部分を貫いて進む。栓塞子42の前方端が内部筋膜層82に出合った時点は、設置案内40に沿った栓塞子42の更なる前進運動への抵抗増加によって容易に検知される。
図18に示されている様に、栓塞子の前方端が内部筋膜層82に接触した状態で、筋膜層82を切るように刃80が伸展される。伸展された刃80は筋膜層を切り、次いで刃80は栓塞子42の前方端内に退避する。必要であれば刃80は内部筋膜層82を切るように1回より多く配備される。筋膜層82を切ることは、最小限の力で栓塞子42の前方端を内部筋膜層を貫いて進めることを可能にする。内部筋膜層を貫いて進めるのに最小限の力しか要らないことで、カニューレのために開口を広げる外科的プロセスに対してより制御を効かせ易くなる。
その後、図19に示されている様に、栓塞子42の前方端は鈍力拡張によって膀胱壁54を貫いて押し進められる。膀胱壁54を膨張させている流体が膀胱壁52の有効な鈍力穿通及び拡張を可能にさせる十分な反発抵抗を生じさせる。鈍力拡張は、膀胱壁54を貫く狭い手術経路72を広がった開口48へと広げる。設置案内への引張力を僅かに緩めて、膨らんだ設置バルーン76が膀胱壁54との接触を脱し、栓塞子42が膀胱壁を貫いて進んでゆく際に栓塞子の前方端と共に前進できるようにする。
栓塞子42の前方端及びカニューレ44の前方端を膀胱50の中へ進めることは、刃80が内部筋膜層82を切るおかげで最小限の力で成し遂げられる。押し出し力が意図せずして栓塞子の前方端を膀胱壁の反対側の中まで推進させてしまい膀胱壁を損傷させる又はことによると更には膀胱壁の他方側を完全に貫いて突き出てしまい膀胱の他方側の内部器官を損傷させるというリスクは最小になっている。場合によっては、これまでの技法では、内部筋膜層の突破が起こるときに、内部筋膜層を貫く鈍力穿通を実現するのに要する多大な押し出し力が意図せずして栓塞子シャフトの前方端を隣接する内部器官及び組織の中まで推進させる可能性がある。これまでの技法では、突破が起こった後、意図しない損傷を与えるのを回避できるほど素早く押し出し力を止めるのは極めて困難である。膨らんだ設置バルーン76が栓塞子と共に前進するので、バルーン76が栓塞子の膀胱の中への穿通中の膀胱後壁との接触又は意図しない穿孔を防止する。栓塞子42の前方端は、可撓性の膜92が管88の周りに周方向に封止されている場所(図4A)に接触し、それにより膨らんだバルーン76に接触する手前で停止する。設置案内40及び膨らんだバルーン76を通して加えられている張りのある引き又は引張力は、確実に栓塞子が設置案内42に沿って案内されるようにし、広がった開口48が狭い手術経路72に沿ってしか作られないようにする。
図19に示されている膀胱壁52を貫く鈍力穿通の後、栓塞子42の前方端及びカニューレ44の前方端は図20に示されている様に膀胱50の更に奥へと進められてバルーン84の可撓性の膜160を膀胱50内に位置付ける。カニューレ44の前方端及び可撓性の膜160の場所は、膀胱鏡186を通じて視認することによって確証される。
次いで図21に示されている様にカニューレ44の前方端上の安定化バルーン84が膨らまされる。安定化バルーン84は、シュリンジ168をカニューレ44上の膨張コネクタ166へ接続することによって膨らまされる。流体をシュリンジ168から導入して膜160を安定化バルーン84へ展開させる。その後、カニューレ44の後方端を上向き(図示に基づく)に引っ張って、膨らんだバルーン84を広がった開口48の周囲の膀胱壁52と堅く接触した状態に設置する。カニューレ44の後方端に加えられた外向きの力が膨らんだ安定化バルーン84を通して伝達されて膀胱壁52を腹壁54に隣接して堅く保持する。次いで保定リング86をカニューレ44の導管64に沿って下向き(図示に基づく)に動かして外部皮膚78に接触させる。膀胱壁52に当たっているバルーン84からの保定及び保定リング86の外部皮膚78との接触の結果として、カニューレ44は広がった開口48内に堅く位置付けられる。代わりに、カニューレ44´が使用されている場合は、広がった開口48内で保定バルーン87を展開させて腹壁54の外部皮膚78及び内部筋膜層82に堅く押し当てる。保定バルーン87の展開は、更に、カニューレ44又はカニューレ44´を広がった開口48に保定し安定させるという効果を有している。
図22に示されている様に、カニューレ44又はカニューレ44´をその保定位置で使用するために、栓塞子42及び設置案内40はカニューレ44の中央チャネル62内から抜去される。設置案内40の前方端上の設置バルーン76は、設置案内の後方端上の膨張コネクタ96の逆止弁を解放することによって萎ませる。栓塞子42のハウジング106のハンドル108をカニューレ44に対して捻り、それによりタブ158をツイストロック溝(図5及び図9)から分離させると、栓塞子シャフト62をカニューレ44の導管64の中央チャネル62内から抜去できるようになる。
栓塞子42及び設置案内40がカニューレ44から抜去された状態で、カニューレ44は図23に例示されている様に膀胱50内での低侵襲性外科的又は医学的処置のためにその通常の方式で使用される。例えば、器械56が膀胱50内へのアクセスを得るべく導管64の中央チャネル62を通して挿入される。カニューレ44は、腹壁54の外部皮膚78上の保定リング86によって及び膀胱50内で膀胱壁52の内表面に接触している展開したバルーン84によって、安定した位置に保定されたままである。
以上に論じられている様に、設置案内40、栓塞子42、及びカニューレ44(44´)の使用は、膀胱50へのアクセスを提供するためのカニューレの設置を格段にやり易くし改善する。設置案内40、栓塞子42、及びカニューレ44の改善及び利点の多く及び本発明の方法論の重要性は、本発明の派生効果及び改善全てが十分に把握された後は評価がより深まるはずである。
以上、本発明の好適な実施形態及びその改善の多くを或る程度の特定性を以て説明してきた。詳細な説明は、本発明を実施することについての好適な例である。この詳細な説明は、付随の特許請求の範囲に示されている広がりを別にして、必ずしも本発明の範囲を限定することを意図しているわけではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって定義されている。
40 設置案内
42 栓塞子
44、44´ カニューレ
46 装置
48 広がった開口
50 膀胱
52 膀胱壁
54 腹壁
56 医療器械
58 中央通路
60 栓塞子シャフト
62 中央チャネル
64 導管
66 前進部材
68 ゾンデ
70 経尿道医療器械
72 小径手術経路
74 尿道
76 設置バルーン
78 腹壁の外部皮膚
80 刃
82 腹壁の内部筋膜層
84 安定化バルーン
86 保定リング
87 保定バルーン
88 案内管
90 ルーメン
92 薄い展開式の膜
94 孔
96 膨張コネクタ
98 シュリンジ
100 機械式コネクタ
102 閉鎖体積
104 機械式コネクタ
106 ハウジング
108 ハウジングのハンドル
110 作動管
111 開いた中央部
112 トリガ機構
114 軌道
116 作動ボタン
118 ボタン戻しばね
120 斜面構造
122 支持構造
124、126 ピン
128 ハブ
130 起動ばね
132 スリーブ
134 カラー
136 戻しばね
138 環状保定リッジ
140 肩部
142 斜面構造の始端
144 支持構造の始端
146 斜面構造の終端
148 支持構造の終端
150 フランジ構造
152 フランジ構造の壁
154 ツイストロック溝
156 環状スロット
158 内方突出タブ
160、161 膜
162、163 流体通路
164、165 孔
166、167 膨張コネクタ
168 シュリンジ
170 流体誘導通路
172 ポート
174 ハンドル
176 ノブ
178 マスト
180 腕部
182 捕捉カップ
184 切削器
186 膀胱鏡
188 流体コネクタ
190 メス

Claims (19)

  1. 膀胱壁及び腹壁を貫く狭い手術経路を広げ、当該広がった開口にカニューレを設置するための装置であって、設置案内と、栓塞子と、前記カニューレと、を備えている装置において、
    前記カニューレは、前方端と後方端の間を延びている導管を備え、前記導管は当該導管の前記前方端と前記後方端の間を延びている中央チャネルを画定し、前記中央チャネルは当該カニューレを通るアクセスを提供しており、
    前記設置案内は、前方端と後方端の間を延びている細長い可撓性の案内管を備え、前記案内管は前記前方端と前記後方端の間を延びているルーメンを画定し、当該設置案内は更に流体が前記ルーメンを通して供給されたことに応えて設置バルーンとして前記案内管から外に展開する可撓性の膜を当該案内管の前方端に有しており、
    前記栓塞子は、ハウジングと、中空栓塞子シャフトと、少なくとも1つの刃と、を備えており、前記栓塞子シャフトは前方端と後方端の間を延び、少なくとも1つの刃は前記栓塞子シャフトの前記前方端に配置されていて前記刃が前記栓塞子シャフトの前記前方端から外方に突き出る伸展位置と前記刃が前記栓塞子シャフトの前記前方端の中へ内方後退する退避位置の間で可動であり、当該栓塞子は、更に、作動部材と、選択的作動機構と、を備えており、前記作動部材は前記栓塞子シャフト内に可動に配置されていて当該作動部材内の運動によって前記刃を前記伸展位置と前記退避位置の間で動かすように動作可能に前方端を前記刃へ接続されており、前記作動部材の後方端は前記ハウジングの中へ延びており、前記作動機構は前記ハウジング内に配置されていて当該作動機構の選択的作動に応えて前記作動部材を動かしそれにより前記刃を前記伸展位置と前記退避位置の間で動かすように動作可能に前記作動部材の前記後方端へ接続されており、
    前記栓塞子は、当該栓塞子と前記カニューレを単体として接続するための選択的に解放可能な接続機構を更に備えており、前記栓塞子と前記カニューレが単体として接続されているとき、前記栓塞子シャフトは当該栓塞子シャフトを取り囲む前記カニューレの前記中央チャネル及び前記導管を通って伸びていて、前記栓塞子シャフトの前記前方端は前記カニューレの前記前方端を越えて前方に伸びていて、前記刃は前記カニューレの前記前方端を越えて前方に位置付けられている状態であり、
    前記栓塞子は、前記ハウジングから前記栓塞子シャフトを通り当該栓塞子シャフトの前方端を通って延びている中央通路を更に画定しており、前記中央通路は、前記設置案内の前記前方端が前記栓塞子シャフトの前記前方端から前方に伸び前記設置案内の前記後方端が前記中央通路から後方に伸びている状態に前記設置案内の前記案内管を受け入れ、前記中央通路は、前記接続された栓塞子及びカニューレの前記案内管に沿った運動を許容しており、
    前記作動機構及び前記作動部材は、前記設置案内の前記案内管が前記中央通路の中に配置されている状態で前記刃を前記伸展位置と前記退避位置の間で動作可能に動かす、装置。
  2. 前記刃はその伸展位置では、前記設置案内の前記案内管が前記中央通路内に位置付けられていて前記設置バルーンが前記栓塞子シャフトの前記前方端に隣接して位置決めされているときの当該設置バルーンとの接触を回避し、及び前記カニューレの前記導管の前記前方端との接触を回避する、請求項に記載の装置。
  3. 前記作動部材は、前記刃へ接続されている前方端と前記ハウジングの中へ延びている後方端を有する中空作動管を備えており、前記作動管は当該作動管の長さに沿って延びている開いた中央部を更に有し、前記作動管は前記栓塞子シャフト内で軸方向に動くように配置されており、
    前記作動管の前記開いた中央部は、前記設置案内の前記案内管を中に受け入れている、請求項に記載の装置。
  4. 前記作動機構は、前記作動管の前記後方端へ接続しており、
    前記刃は、前記作動管の前記前方端へ接続しており、
    前記栓塞子の前記中央通路は、前記作動管の前記開いた中央部を含んでおり、
    前記作動機構は、前記刃を前記伸展位置へ動かすには前記作動管を軸方向前方に動かし、前記刃を前記退避位置へ動かすには前記作動管を軸方向後方に動かす、請求項に記載の装置。
  5. 複数の刃が、前記作動管と連動して動くように当該作動管の前記前方端へ接続されており、
    前記刃の各々は、前記作動管の周方向に離間されている異なる場所から半径方向外方に突き出し、
    前記刃は、前記栓塞子シャフトの前記前方端から外方に前記カニューレの前記導管の幅寸法を超えない距離まで伸展する、請求項に記載の装置。
  6. 前記カニューレは、前記導管内を延びている流体通路と、流体が前記流体通路を通して供給されたことに応えて安定化バルーンとして前記導管から外に展開する当該導管の前方端の可撓性の膜と、を更に備えている、請求項に記載の装置。
  7. 前記選択的に解放可能な接続機構は、前記カニューレの前記後方端を前記栓塞子の前記ハウジングと接続しており、
    前記カニューレの前記後方端は、前記安定化バルーンを展開させるために供給される前記流体を通す前記流体通路へ接続されている流体導入ポートを含んでおり、
    前記流体導入ポートは、前記カニューレの前記後方端上の位置であって、前記カニューレの前記後方端が前記栓塞子の前記ハウジングへ接続されている間の前記流体を前記流体通路の中へ供給するためのアクセスを許容する位置に、配置されている、請求項に記載の装置。
  8. 前記展開した安定化バルーンは、前記膀胱内で前記膀胱壁に接触するように適合されており、
    前記カニューレは、前記腹壁に接触するように前記導管の前記前方端と前記後方端の間で当該導管へ接続されている保定器を更に備えており、
    前記安定化バルーンと前記保定器は、前記カニューレを前記広がった開口に維持する、
    請求項に記載の装置。
  9. 前記カニューレは、前記導管内を延びている第2の流体通路と、前記安定化バルーンと前記選択的に解放可能な接続機構の間の前記導管に沿った中間場所の第2の可撓性の膜と、を更に備えており、前記第2の可撓性の膜は流体が前記第2の流体通路を通して供給されたことに応えて保定バルーンとして前記導管から外に展開する、請求項に記載の装置。
  10. 前記選択的に解放可能な接続機構は、前記カニューレの前記後方端を前記栓塞子の前記ハウジングと接続しており、
    前記カニューレの前記後方端は、前記保定バルーンを展開させるために供給される前記流体を通す前記第2流体通路へ接続されている流体導入ポートを含んでおり、
    前記流体導入ポートは、前記カニューレの前記後方端上の位置であって、前記カニューレの前記後方端が前記栓塞子の前記ハウジングへ接続されている間の前記流体を前記第2流体通路の中へ供給するためのアクセスを許容する位置に、配置されている、請求項に記載の装置。
  11. 前記展開した保定バルーンは、前記腹壁に接触するように適合されており、
    前記安定化バルーン及び前記保定バルーンは、前記カニューレを前記広がった開口に維持する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記選択的に解放可能な接続機構は、前記カニューレの前記導管の前記後方端を前記栓塞子の前記ハウジングと接続しており、
    前記カニューレの前記導管の前記後方端は環状フランジを含んでおり、
    前記栓塞子の前記ハウジングは、前記栓塞子シャフトを取り囲んでいて前記カニューレの前記フランジを受け入れるように配置されている環状スロットを含んでおり、
    前記選択的に解放可能な接続機構は、前記栓塞子と前記カニューレを前記単体として接続するために前記環状フランジと前記環状スロットを接続している、請求項に記載の装置。
  13. 前記栓塞子シャフトの前記前方端は、前記膀胱壁の鈍力拡張に適合されている円錐台様の構成を有している、請求項に記載の装置。
  14. 前記栓塞子の前記ハウジングは、手によって把持されるように適合されているハンドルを含んでおり、
    前記栓塞子の前記作動機構は、前記ハンドルに対して当該ハンドルを把持する前記手の親指によって押圧されるのに適する位置で前記ハンドルから伸びている作動ボタンを含んでおり、
    前記作動ボタンの押圧は、前記刃を前記伸展位置へ動かすように動作可能に前記作動部材を動かす、請求項に記載の装置。
  15. 前記栓塞子の前記作動機構は、前記ハウジングから伸びていて押圧位置と伸展位置の間で可動である作動ボタンを含んでおり、
    前記作動機構は、前記作動部材へ接続されていて当該作動部材から延びている従動子と、前記従動子が沿って動く斜面構造と、を更に備えており、前記斜面構造は前記作動ボタンの前記押圧位置と前記伸展位置の間の運動から前記従動子に対して動くように動作可能に前記作動ボタンと接続されており、
    前記作動ボタンの前記押圧位置への運動中の前記斜面構造に対する前記従動子の運動は前記刃を前記伸展位置へ動かし、前記作動ボタンの前記伸展位置への運動中の前記斜面構造に対する前記従動子の運動は前記刃を前記退避位置へ動かす、請求項に記載の装置。
  16. 前記作動機構は、前記作動部材を前方に付勢するように前記ハウジングと前記作動部材の間を伸びる起動ばねを含んでおり、
    前記作動ボタンの前記伸展位置から前記押圧位置への運動は、前記作動部材を後方に動かし前記起動ばねを圧縮させるように動作可能に前記斜面構造を前記従動子に対して動かし、
    前記作動ボタンが前記押圧位置に達し次第前記斜面構造が前記従動子との接触から脱することで、前記圧縮された起動ばねが前記作動部材を前方へ動かして前記刃を前記栓塞子シャフトの前記前方端内の前記退避位置から前記伸展位置へ突き出させることができるようになる、請求項15に記載の装置。
  17. 前記作動機構は、前記作動部材を後方に付勢するように前記ハウジングと前記作動部材の間を伸びる戻しばねを含んでおり、
    前記作動ボタンの前記押圧位置から前記伸展位置への運動は、前記従動子が前記作動部材を後方に動かして前記起動ばねを圧縮させる位置を確立させるように動作可能に前記斜面構造を前記従動子に対して動かす、請求項16に記載の装置。
  18. 前記設置案内の前記案内管の前記前方端は、当該案内管の当該前方端及び当該案内管の当該前方端上の前記変形可能な膜を前記狭い手術経路を通して腹壁の外部皮膚から前記腹壁及び前記膀胱壁を貫いて前記膀胱の中へ引き入れるために前進部材へ接続するための機械式コネクタを含んでいる、請求項に記載の装置。
  19. 前記栓塞子の前記中央通路に挿入されているときの前記設置案内の前記案内管は、前記狭い手術経路を前記カニューレを受け入れるための前記広がった開口へ広げるように前記栓塞子及び前記カニューレを前記案内管によって確立されている経路に沿って導く、請求項18に記載の装置。
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