JP6306849B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器 - Google Patents
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Description
R101からR108までは、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R100)3で表されるシリル基であり、
R100は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60の芳香族炭化水素基であり、
R109およびR110は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R101〜R108の内、隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。
ただし、R101からR110までの少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基である。
L109およびL110は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜30の2価の複素環基である。)
Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、置換または無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。
L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、
L20〜L22における連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、
前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、
前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は
前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。
n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aは、下記一般式(2a)で表される。]
R231〜R238は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R241)3で表されるシリル基である。
また、R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。
R239及びR240は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R242)3で表されるシリル基である。
R241およびR242は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。]
*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。]
なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。}
本実施形態における有機EL素子は、陰極と、陽極と、陰極と陽極との間に配置された有機層とを有する。有機層は、一層又は複数層で構成される。
また、本発明の有機EL素子において、有機層のうち少なくとも1層は、発光層である。そのため、有機層は、例えば、一層の発光層で構成されていてもよいし、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔障壁層、電子障壁層等の公知の有機EL素子で採用される層を有していてもよい。有機層は、無機化合物を含んでいてもよい。
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/陰極
(c)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(d)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(e)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/障壁層/電子注入・輸送層/陰極
上記の中で(d)の構成が好ましく用いられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
なお、上記「発光層」とは、発光機能を有する有機層であって、ドーピングシステムを採用する場合、ホスト材料とドーパント材料を含んでいる。このとき、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。燐光素子の場合、ホスト材料は主にドーパントで生成された励起子を発光層内に閉じ込める機能を有する。
上記「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層および電子輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味する。ここで、正孔注入層および正孔輸送層を有する場合には、陽極側に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、電子注入層および電子輸送層を有する場合には、陰極側に電子注入層が設けられていることが好ましい。
発光層と陰極との間に存在する電子輸送領域の有機層については、いずれの層も電子輸送性を示すが、一般的に、障壁層は励起エネルギーの拡散を防ぐ役割を果たし、電子注入層は電子注入障壁を低減するという役割を果たす。
発光層への正孔の注入し易さと電子の注入し易さは異なっていてもよく、また、発光層中での正孔と電子の移動度で表される正孔輸送能と電子輸送能が異なっていてもよい。
図1に示す有機EL素子1は、基板2と、陽極3と、陰極4と、陽極3と陰極4との間に配置された有機薄膜層10と、を有する。
そして、有機薄膜層10は、陽極3側から順に、正孔輸送層6、発光層5、および電子輸送層7が積層されて構成される。
本実施形態の有機EL素子において、発光層には、下記一般式(1)で表される第一の化合物、および下記一般式(2)で表される第二の化合物が含有される。
本実施形態の有機EL素子では、下記一般式(1)で表される第一の化合物をホスト材料として用いることが好ましい。
R101からR108までは、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R100)3で表されるシリル基であり、
R100は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60の芳香族炭化水素基であり、
R109およびR110は、それぞれ独立に、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R101〜R108の内、隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。
ただし、R101からR110までの少なくともいずれかが、置換もしくは無置換の環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基である。
L109およびL110は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜30の2価の複素環基である。)
ここで、環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基は、4環以上縮合した芳香族炭化水素基であることがより好ましい。
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R111およびR112は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R113)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
L110、R111およびR112は、ベンゾ[b]フェナントレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R113は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
nは、0〜5の整数である。
pは、0〜6の整数である。
nおよびpの合計が2以上の整数の場合、複数のR111およびR112は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。)
R101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpは、それぞれ前記一般式(11)におけるR101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpと同義である。)
R101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpは、それぞれ前記一般式(11)におけるR101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpと同義である。)
R101からR108まで、R109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、およびL110と同義である。
R121、R122およびR123は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R124)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
L110 、R 122およびR123は、ベンゾ[c]フェナントレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R124は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
qは、0〜4の整数である。qが2以上の整数の場合、複数のR121は、同一でも異なっていてもよい。
rは、0〜5の整数である。
sは、0〜6の整数である。
rおよびsの合計が2以上の整数の場合、複数のR122およびR 123 は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。)
R101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsは、それぞれ前記一般式(12)におけるR101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsと同義である。)
R101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsは、それぞれ前記一般式(12)におけるR101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsと同義である。)
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R141およびR142は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R143)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
R141およびR142は、ベンゾ[a]トリフェニレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R143は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
uは、0〜5の整数である。
vは、0〜8の整数である。
uおよびvの合計が2以上の整数の場合、複数のR141およびR142は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。)
R101からR109まで、R141、R142、L109、L110、u、およびvは、それぞれ前記一般式(14)におけるR101からR109まで、R141、R142、L109、L110、u、およびvと同義である。)
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R 151 は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R153)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
R 151 は、トリフェニレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R153は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
wは、0〜3の整数である。
yは、0〜8の整数である。
wおよびyの合計が2以上の整数の場合、複数のR 151 は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。
ただし、L109およびL110が単結合であり、かつ、R101からR108までの少なくとも1つの置換基が水素原子ではない場合、R109はトリフェニレニル基ではない。
また、L109、L110およびR109の置換基、並びにR101からR108まで、およびR151は、アミノ基を含まない。)
また、L110が、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の2価の複素環基であることがより好ましい。
環形成原子数とは、原子または分子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、スピロ環化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば、環を構成する原子の未結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。
次に前記一般式に記載の各置換基について説明する。
本実施形態における芳香族炭化水素基としては、環形成炭素数が6〜20であることが好ましく、より好ましくは6〜12であることが更に好ましい。上記アリール基の中でもフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ターフェニル基、フルオレニル基が特に好ましい。
なお、上記芳香族炭化水素基として、フルオレニル基が選択される場合、9位に2つのメチル基を置換基として有する9、9−ジメチルフルオレニル基又は9位に2つのフェニル基を置換基として有する9、9−ジフェニルフルオレニル基であることが好ましい。
本実施形態における環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基としては、例えば、アントリル基、クリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾフェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾクリセニル基、インデニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基を挙げることができる。
なお、上記縮合芳香族炭化水素基としては、ベンゾアントリル基、ベンゾフェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾクリセニル基であることがより好ましい。
本実施形態における複素環基の環形成原子数は、5〜20であることが好ましく、5〜14であることがさらに好ましい。上記複素環基の中でも1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基が特に好ましい。
本実施形態における直鎖または分岐鎖のアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。上記直鎖または分岐鎖のアルキル基の中でもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、アミル基、イソアミル基、ネオペンチル基が特に好ましい。
本実施形態におけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。シクロアルキル基の環形成炭素数は、3〜10であることが好ましく、5〜8であることがさらに好ましい。上記シクロアルキル基の中でも、シクロペンチル基やシクロヘキシル基が特に好ましい。
アルキル基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基が1以上のハロゲン基で置換された基が挙げられる。具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、トリフルオロメチルメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
炭素数1〜30のアルキル基を有するシリル基としては、モノアルキルシリル基、ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基が挙げられる。
モノアルキルシリル基は、例えば、水素原子を2つ有し、上記炭素数1〜30のアルキル基を1つ有するモノアルキルシリル基が挙げられる。モノアルキルシリル基の炭素数は、1〜30であることが好ましい。
ジアルキルシリル基は、例えば、水素原子を1つ有し、上記炭素数1〜30のアルキル基を2つ有するジアルキルシリル基が挙げられる。ジアルキルシリル基の炭素数は、2〜30であることが好ましい。
トリアルキルシリル基は、具体的にはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−n−オクチルシリル基、トリイソブチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチル−n−プロピルシリル基、ジメチル−n−ブチルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基等が挙げられる。
ジアルキルシリル基、トリアルキルシリル基における複数のアルキル基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
モノアリールシリル基は、例えば、水素原子を2つ有し、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を1つ有するモノアリールシリル基が挙げられる。モノアリールシリル基の炭素数は、6〜30であることが好ましい。
ジアリールシリル基は、例えば、水素原子を1つ有し、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を2つ有するジアリールシリル基が挙げられる。ジアリールシリル基の炭素数は、12〜30であることが好ましい。
ジアルキルアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を2つ有し、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を1つ有するジアルキルアリールシリル基が挙げられる。ジアルキルアリールシリル基の炭素数は、8〜30であることが好ましい。
アルキルジアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を1つ有し、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を2つ有するアルキルジアリールシリル基が挙げられる。アルキルジアリールシリル基の炭素数は、13〜30であることが好ましい。
トリアリールシリル基は、例えば、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基を3つ有するトリアリールシリル基が挙げられる。トリアリールシリル基の炭素数は、18〜30であることが好ましい。
ジアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基における複数のアリール基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
アルコキシ基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルコキシ基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルコキシ基が1以上のハロゲン基で置換された基が挙げられる。
環形成炭素数6〜30のアリールチオ基は、−SRWと表される。このRWの例として、上記環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基が挙げられる。
また、本発明において、水素原子とは、中性子数の異なる同位体、すなわち、軽水素(Protium)、重水素(Deuterium)、三重水素(Tritium)を包含する。
ここで挙げた置換基の中では、芳香族炭化水素基、複素環基、アルキル基、ハロゲン原子、アルキルシリル基、アリールシリル基、シアノ基がより好ましい。このうち、アルキル基、ハロゲン原子、アルキルシリル基、アリールシリル基、シアノ基が特に好ましい。さらには、各置換基の説明において好ましいとした具体的な置換基が好ましい。
「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
なお、本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数a〜bのXX基」という表現における「炭素数a〜b」は、XX基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、XX基が置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。
以下に説明する化合物またはその部分構造において、「置換もしくは無置換の」という場合についても、前記と同様である。
・ドーパント材料
本実施形態においては、下記一般式(2)で表される第二の化合物をドーパント材料として用いることが好ましい。
Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、置換または無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。
L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、
L20〜L22における連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、
前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、
前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は
前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。
n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aは、下記一般式(2a)で表される。]
R231〜R238は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R241)3で表されるシリル基である。
また、R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。
R239及びR240は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R242)3で表されるシリル基である。
R241およびR242は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。]
*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。]
なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。}
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2b)におけるR251〜R254と同義である。]
R211〜R215は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
−Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]
R211〜R215およびR221〜R225は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
−Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。]
R211〜R215およびR261〜R268は、それぞれ前記一般式(21)におけるR211〜R215と同義である。]
前記一般式(2),(21)〜(23)において、n2は、1又は2であることが好ましい。このうち、n2は、2であることがより好ましい。
前記一般式(21)〜(23)において、Aは、前記一般式(2a−3)で表されることが好ましく、R233およびR236がL20に結合する結合手であることが好ましい。この場合、L20が単結合であることがより好ましい。
前記一般式(27)において、R231,R232,R234,R235,R237,R238は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR231〜R238と同義である。
前記一般式(27)において、R239及びR240は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR239及びR240と同義である。
前記一般式(27)において、L20は、いずれも単結合であることが好ましい。
前記一般式(27)において、L20,L21,L22は、いずれも単結合であることが好ましい。
R239,R240は、それぞれ前記一般式(2b)におけるR239,R240と同義である。
R211〜R215,R221〜R225,およびR261〜R268は、それぞれ独立に、前記一般式(21)におけるR211〜R215と同義である。]
また、前記一般式(2a),(2a−1)〜(2a−9),(24)〜(26)において、R239およびR240は、メチル基またはフェニル基であることが好ましい。
さらに、前記一般式(21),(23),(24)、(26)において、Ar22は、置換もしくは無置換のフェニル基、または置換もしくは無置換のナフチレン基であることが好ましい。
前記一般式(26)において、R261〜R268は、すべて水素原子であるか、R263およびR266が、メチル基またはフェニル基であることが好ましい。
なお、以下の例示化合物において、TMSは、トリメチルシリル基、t−Buは、ターシャリーブチル基、Meはメチル基を表す。
基板は、発光素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチックなどを用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニルからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン、および酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。
また、正孔注入性の高い物質としては、低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等も挙げられる。
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。具体的には、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm2/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。
正孔輸送層には、CBP、CzPA、PCzPAのようなカルバゾール誘導体や、t−BuDNA、DNA、DPAnthのようなアントラセン誘導体を用いても良い。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。
但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。具体的には低分子の有機化合物として、Alq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq3)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq2)、BAlq、Znq、ZnPBO、ZnBTZなどの金属錯体等を用いることができる。また、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(ptert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)などの複素芳香族化合物も用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm2/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔輸送性よりも電子輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いてもよい。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF2)、リチウム酸化物(LiOx)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。その他、電子輸送性を有する物質にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
有機EL素子の各層の形成方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコーティング法等による形成方法を用いることができる。有機EL素子に用いる有機層は、有機EL素子用材料を溶媒に解かした溶液のディッピング法、スピンコーティング法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法、インクジェット法等の塗布法による公知の方法で形成することができる。
発光層の膜厚は、好ましくは5nm以上50nm以下、より好ましくは7nm以上50nm以下、最も好ましくは10nm以上50nm以下である。発光層の膜厚を5nm以上とすることで、発光層を形成し易くなり、色度を調整し易くなる。発光層の膜厚を50nm以下とすることで、駆動電圧の上昇を抑制できる。
その他の各有機層の膜厚は特に制限されないが、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。このような膜厚範囲とすることで、膜厚が薄すぎることに起因するピンホール等の欠陥を防止するとともに、膜厚が厚すぎることに起因する駆動電圧の上昇を抑制し、効率の悪化を防止できる。
本実施形態の有機EL素子は、テレビ、携帯電話、若しくはパーソナルコンピュータ等の表示装置、又は照明、若しくは車両用灯具の発光装置等の電子機器として好適に使用できる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変更、改良などは、本発明に含まれるものである。
また、有機EL素子が複数の発光層を有する場合、これらの発光層が互いに隣接して設けられていてもよいし、中間層を介して複数の発光ユニットが積層された、いわゆるタンデム型の有機EL素子であってもよい。
発光層が複数層積層されている場合としては、例えば図2に示される有機EL素子1Aが挙げられる。有機EL素子1Aは、有機層10Aを有し、この有機層10Aは、正孔注入・輸送層7と電子注入・輸送層8との間に、第1発光層51及び第2発光層52を、陽極3側からこの順番で有する点で、図1に示された有機EL素子1と異なる。第1発光層51及び第2発光層52の少なくともいずれかが、前記一般式(1)で表される第一の化合物および前記一般式(2)で表される第二の化合物を含有している。その他の点においては、有機EL素子1Aは、有機EL素子1と同様に構成される。
有機EL素子の製造に用いた化合物を以下に示す。
有機EL素子を以下のように作製し、評価した。
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極(陽極)付きガラス基板(ジオマティック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。ITOの膜厚は、130nmとした。
洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に透明電極を覆うようにして化合物HIを蒸着し、膜厚10nmの化合物HI膜を形成し、正孔注入層を形成した。
このHI膜の成膜に続けて、化合物HT−1を蒸着し、HI膜上に膜厚75nmのHT−1膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
このHT−1膜の成膜に続けて、化合物HT−2を蒸着し、HT−1膜上に膜厚15nmのHT−2膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
さらにHT−2膜上に、ホスト材料として化合物BH−1、ドーパント材料として化合物BD−1を共蒸着した。これにより膜厚25nmの発光層を形成した。この発光層において、ホスト材料濃度は、96質量%とし、ドーパント材料濃度は、4質量%とした。
この発光層上に、化合物ET−1を蒸着し、膜厚25nmのET−1膜を成膜し、第一電子輸送層を形成した。
さらにET−1膜上に化合物ET−2を蒸着し、膜厚10nmのET−2膜を成膜し、第二電子輸送層を形成した。
このET−2膜上にLiFを蒸着して、膜厚1nmのLiF膜を形成した。
このLiF膜上に金属Alを蒸着して、膜厚80nmの金属陰極を形成した。
実施例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(130) / HI(10) / HT-1(75) / HT-2(15) / BH-1 : BD-1(25, 4%) / ET-1(25) / ET-2(10) / LiF(1) / Al(80)
なお、括弧内の数字は、膜厚(単位:nm)を示す。また、同じく括弧内において、パーセント表示された数字は、発光層におけるドーパント材料等のように、添加される成分の割合(質量%)を示す。
実施例2および比較例1,2の有機EL素子は、以下の表1に示すように、発光層における材料を変更し、それ以外については実施例1と同様にして作製した。
次に、本実施例で使用した化合物の物性を測定した。測定方法および算出方法を以下に示すとともに、測定結果および算出結果を表2に示す。
大気下で光電子分光装置(理研計器株式会社製:AC−3)を用いて測定した。具体的には、材料に光を照射し、その際に電荷分離によって生じる電子量を測定することにより測定した。結果を表2に示す。
測定対象となる化合物のトルエン希薄溶液の吸収スペクトルの長波長側接線とベースライン(吸収ゼロ)との交点の波長値λedge[nm]を次に示す換算式1に代入して一重項エネルギーを算出した。結果を表2に示す。
換算式1:EgS[eV]=1239.85/λedge
本実施例では、吸収スペクトルを日立製の分光蛍光光度計(装置名:F−4500)で測定した。
上述の方法で測定した化合物のイオン化ポテンシャルIpおよび一重項エネルギーEgSの測定値を用い、次の計算式から算出した。結果を表2に示す。
Af=Ip−EgS
実施例1,2および比較例1,2において作製した有機EL素子について、以下の評価を行った。評価結果を表3に示す。
電流密度が10mA/cm2となるようにITOとAlとの間に通電したときの電圧(単位:V)を計測した。
電流密度が10mA/cm2となるように素子に電圧を印加した時の輝度(単位:cd/m2)、およびCIE1931色度座標(x、y)を分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタ社製)で計測した。
電流密度が10mA/cm2となるように素子に電圧を印加した時の分光放射輝度スペクトルを分光放射輝度計CS−1000で計測し、得られた分光放射輝度スペクトルから、電流効率L/J(単位:cd/A)、および電力効率η(単位:lm/W)を算出した。
得られた上記分光放射輝度スペクトルから主ピーク波長λp(単位:nm)を求めた。
比較例1は、実施例1,2と同じドーパント材料を用いた有機EL素子である。比較例1の有機EL素子は、比較例2の有機EL素子に比べると、同程度の駆動電圧でありながら、発光効率が向上している。
一方で、実施例1,2の有機EL素子は、比較例1の有機EL素子と比べると、より低電圧であり、かつ、効率が大幅に向上していることがわかる。
本発明のドーパント(BD−1)は、比較例のドーパント(BD−2)に対してAfが大きく、本発明のホスト(BH−1、BH−2)とのAf差が、比較例のドーパント(BD−2)と比較して小さくなるため、ホストからドーパントへの電子注入が容易となり、再結合確率が増えるため高効率が得られると考えられる。また、本発明のホスト(BH−1、BH−2)は、比較例のホスト(BH−3)と比較して、共役系が大きい縮合アリールを有するため、キャリア輸送性が高い。よって、低電圧化するものと考えられる。
これらの結果から、ホスト材料とドーパント材料とを組み合わせるにあたって、より適切な組み合わせが存在することが確認された。
2…基板
3…陽極
4…陰極
5…発光層
6…正孔輸送層
7…電子輸送層
10…有機層
Claims (25)
- 陰極と、
陽極と、
前記陰極と前記陽極との間に配置された、少なくとも発光層を含む1層以上の有機層と、
を有し、
前記発光層が、
下記一般式(1)で表される第一の化合物と、下記一般式(2)で表される第二の化合物と、を含む
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR108までは、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R100)3で表されるシリル基であり、
R100は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60の芳香族炭化水素基であり、
R109 は、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
R101〜R108の内、隣り合う基が互いに結合して環を形成する場合としない場合とがある。
R 110 は、置換もしくは無置換の環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基である。
L109 は、単結合または連結基であり、連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜30の2価の複素環基である。
L 110 は、単結合である。)
Ar21およびAr22は、それぞれ独立に、無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。ただし、Ar21とAr22とが互いに結合して、環を形成する場合と環を形成しない場合とがある。
L20〜L22は、それぞれ独立に、単結合または連結基であり、
L20〜L22における連結基としては、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、
前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、
前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は
前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基である。
n2は、1〜4の整数であり、n2が2以上の場合、複数のAr21、Ar22、L20〜L22は、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Aは、下記一般式(2a)で表される。]
R231〜R238は、それぞれ独立に、
水素原子、
ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数2〜30のアルキルアミノ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルコキシ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキルチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基、又は
−Si(R241)3で表されるシリル基である。
また、R231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のうち1組が下記一般式(2b)で表される構造と結合する炭素原子である。
R239及びR240は、それぞれ独立に、無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
R241およびR242は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。]
*は、それぞれ前記一般式(2a)のR231とR232、R232とR233、R233とR234、R235とR236、R236とR237、並びにR237とR238のいずれか1組の炭素原子への結合位置を表す。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2)におけるR231〜R238と同義である。]
なお、前記一般式(2a)のR231〜R238および前記一般式(2b)のR251〜R254のうちn2個は、前記一般式(2)のL20に結合する結合手である。} - 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
R109 が、置換もしくは無置換の環形成炭素数16〜30の縮合芳香族炭化水素基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
R109およびR110の少なくともいずれかが、置換もしくは無置換のクリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾフェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾクリセニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、およびベンゾフルオランテニル基からなる群から選択されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1)は、下記一般式(11)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R111およびR112は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R113)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
L110、R111およびR112は、ベンゾ[b]フェナントレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R113は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
nは、0〜5の整数である。
pは、0〜6の整数である。
nおよびpの合計が2以上の整数の場合、複数のR111およびR112は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。) - 請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(11)は、下記一般式(111)または下記一般式(112)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpは、それぞれ前記一般式(11)におけるR101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpと同義である。)
R101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpは、それぞれ前記一般式(11)におけるR101からR109まで、R111、R112、L109、およびL110、n、およびpと同義である。) - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1)は、下記一般式(12)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR108まで、R109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、およびL110と同義である。
R121、R122およびR123は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R124)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
L110、R122およびR123は、ベンゾ[c]フェナントレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R124は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
qは、0〜4の整数である。qが2以上の整数の場合、複数のR121は、同一でも異なっていてもよい。
rは、0〜5の整数である。
sは、0〜6の整数である。
rおよびsの合計が2以上の整数の場合、複数のR122およびR123は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。) - 請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(12)は、下記一般式(121)または下記一般式(122)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsは、それぞれ前記一般式(12)におけるR101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsと同義である。)
R101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsは、それぞれ前記一般式(12)におけるR101からR109まで、R121からR123まで、L110、r、およびsと同義である。) - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1)は、下記一般式(14)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R141およびR142は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R143)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
R141およびR142は、ベンゾ[a]トリフェニレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R143は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
uは、0〜5の整数である。
vは、0〜8の整数である。
uおよびvの合計が2以上の整数の場合、複数のR141およびR142は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。) - 請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(14)は、下記一般式(141)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR109まで、R141、R142、L109、L110、u、およびvは、それぞれ前記一般式(14)におけるR101からR109まで、R141、R142、L109、L110、u、およびvと同義である。) - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(1)は、下記一般式(15)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R101からR108まで、R109、L109、およびL110は、それぞれ前記一般式(1)におけるR101からR108まで、R109、L109、およびL110と同義である。
R151は、それぞれ独立に、
フッ素原子、
シアノ基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、
置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
−Si(R153)3で表されるシリル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
R151は、トリフェニレン環を形成する任意の炭素原子にそれぞれ結合している。
R153は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるR100と同義である。
wは、0〜3の整数である。
yは、0〜8の整数である。
wおよびyの合計が2以上の整数の場合、複数のR151は、同一でも異なっていてもよく、隣接する置換基同士が結合して、飽和もしくは不飽和の環を形成する場合と、環を形成しない場合とがある。
ただし、L109およびL110が単結合であり、かつ、R101からR108までの少なくとも1つの置換基が水素原子ではない場合、R109はトリフェニレニル基ではない。
また、L109 およびR109の置換基、並びにR101からR108まで、およびR151は、アミノ基を含まない。) - 請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(15)は、下記一般式(151)または下記一般式(152)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項3から請求項11までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
R109が、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項3から請求項12までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
R109が、置換もしくは無置換のフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、またはフェナントリル基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(2a)は、下記一般式(2a−1)〜(2a−3)のいずれかで表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R251〜R254は、それぞれ独立に、前記一般式(2b)におけるR251〜R254と同義である。] - 請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
n 2 は、1又は2であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項14または請求項15に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記一般式(2a)は、前記一般式(2a−3)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項16に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
n 2 が2であり、
R233およびR236が、前記一般式(2)のL20と結合する結合手であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項17までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(2)は、下記一般式(21)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R211〜R215は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
−Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。] - 請求項1から請求項18までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(2)は、下記一般式(22)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R211〜R215およびR221〜R225は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
−Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。] - 請求項1から請求項18までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記一般式(2)は、下記一般式(23)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
R211〜R215およびR261〜R268は、それぞれ独立に、
水素原子、
シアノ基、
ハロゲン原子、
置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、又は
−Si(R216)3で表されるシリル基である。
R216は、それぞれ独立に、前記一般式(2a)におけるR241およびR242と同義である。] - 請求項18から請求項20までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
R211〜R215が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、ターシャリーブチル基、フェニル基、またはトリメチルシリル基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項21までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
L20〜L22は、いずれも単結合であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項22までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記発光層と前記陰極との間に電子輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項23までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
前記発光層と前記陽極との間に正孔輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 請求項1から請求項24までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えたことを特徴とする電子機器。
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