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JP6389835B2 - 燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法 - Google Patents

燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池、前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置、及び前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置を備える燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の一方の面にアノード電極が、他方の面にカソード電極が、それぞれ配設された電解質膜・電極構造体(MEA)を備えている。電解質膜・電極構造体は、セパレータによって挟持されることにより、発電セル(単位セル)が構成されている。通常、所定の数の発電セルが積層されることにより、燃料電池スタックを構成し、前記燃料電池スタックを組み込む燃料電池システムが、例えば、燃料電池車両(燃料電池電気自動車等)に搭載されている。
燃料電池システムは、燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置及び酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置を備えている。燃料電池システムでは、一般的に、燃料電池スタック内のアノード流路側の圧力(以下、アノード圧力ともいう)が、カソード流路側の圧力(以下、カソード圧力ともいう)よりも高くなるように設定されている。そこで、燃料電池スタック内のアノード圧力とカソード圧力との膜間差圧(極間差圧)を適切に管理し、燃料電池の劣化を抑制するために、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池システムが知られている。
この燃料電池システムでは、燃料電池に供給される酸化剤ガス(カソードガス)の流量を調節するコンプレッサと、コンプレッサから吐出された酸化剤ガスを加湿する加湿器と、加湿器より上流に設けられて酸化剤ガスの圧力を検出する圧力検出手段を備えている。そして、加湿器の圧力損失が所定値となるコンプレッサの供給流量を上限流量として設定し、この上限流量を超えることがないようにコンプレッサの流量を制御することを特徴としている。このため、加湿器の圧力損失が所定値以上になるのを抑制でき、実際の圧力損失が設定した所定値よりも大きくなるのを抑制できる、としている。
特開2015−072735号公報
上記の燃料電池システムにおいて、例えば、コンプレッサとしてターボ型コンプレッサが使用される場合がある。その際、酸化剤ガスの圧力と流量の調整を同時に行うことができない。従って、膜間差圧を保持するために、カソード圧力をアノード圧力の上昇に合わせて上げる必要があり、酸化剤ガスの流量を迅速に上昇させることができないおそれがある。これにより、燃料電池システムの出力加速時に、所望の電流を取り出すことができず、出力加速が良好に遂行されないという問題がある。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、簡単な制御で、出力加速時に電流値を迅速に上げることが可能な燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る出力加速時における圧力制御方法が適用される燃料電池システムは、燃料電池と、燃料ガスをアノード流路に供給する燃料ガス供給装置と、酸化剤ガスをカソード流路に供給する酸化剤ガス供給装置と、を備えている。燃料電池は、アノード流路を介してアノード電極に供給される燃料ガスと、カソード流路を介してカソード電極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により、発電する。
燃料電池システムでは、燃料ガスの供給圧力と酸化剤ガスの供給圧力とが個別に制御されている。そして、この圧力制御方法は、燃料電池システムの始動完了後の発電中に出力加速要求がなされた際、前記燃料ガスの供給圧力を上昇させる前記燃料ガス供給装置の昇圧制御と、前記酸化剤ガスの供給圧力を上昇させる前記酸化剤ガス供給装置の昇圧制御とを同時に開始し、且つ燃料ガスの昇圧速度が酸化剤ガスの昇圧速度よりも速くなるように制御している。
また、酸化剤ガス供給装置は、酸化剤ガスをカソード流路に供給するエアポンプを備えることが好ましい。その際、この圧力制御方法は、エアポンプの回転数を、出力加速要求時の通常運転における回転数よりも上げることにより、酸化剤ガスの供給量を増量させた後、前記酸化剤ガスの供給圧力を上昇させることが好ましい。
さらに、この圧力制御方法では、燃料ガスの供給圧力と酸化剤ガスの供給圧力との極間差圧が、規定圧力以上になった際、前記燃料ガスの供給圧力の上限値を制限することが好ましい。
さらにまた、本発明に係る圧力制御方法は、燃料電池システムの始動完了後の発電中に出力加速要求がなされた際、前記燃料ガスの供給圧力を上昇させる前記燃料ガス供給装置の昇圧制御と、前記酸化剤ガスの供給圧力を上昇させる前記酸化剤ガス供給装置の昇圧制御とを同時に開始し、且つ燃料ガスの供給圧力が酸化剤ガスの供給圧力よりも高くなるように、それぞれの供給圧力が昇圧されている。しかも、燃料ガスの供給圧力と酸化剤ガスの供給圧力との極間差圧が、出力加速開始時よりも出力加速途上で大きくなるように制御している。
本発明によれば、出力加速時に、燃料ガスの供給圧力が酸化剤ガスの供給圧力よりも迅速に昇圧されている。このため、燃料ガスのストイキを急速に上げることができ、所望の電流値まで素早く上げることが可能になる。
また、本発明によれば、出力加速時に、燃料ガスの供給圧力と酸化剤ガスの供給圧力との極間差圧が、出力加速開始時よりも出力加速途上で大きくなっている。従って、極間差圧の増大を許容して燃料ガスの供給圧力が昇圧されるため、所望の電流値まで素早く上げることができる。
本発明の実施形態に係る出力加速時における圧力制御方法が適用される燃料電池システムの概略構成説明図である。 前記圧力制御方法において、アノード圧力の昇圧状態及びカソード圧力の昇圧状態の説明図である。 前記圧力制御方法において、空気流量とFC電流の説明図である。 前記圧力制御方法において、空気流量、カソード圧力、エアポンプの回転数及びFC電流の説明図である。 前記圧力制御方法において、前記アノード圧力の上限値を制限する際の説明図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る出力加速時における圧力制御方法が適用される燃料電池システム10は、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両(図示せず)に搭載される。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12を備える。燃料電池スタック12には、燃料ガスである、例えば、水素ガスを供給する燃料ガス供給装置14と、酸化剤ガスである、例えば、空気を供給する酸化剤ガス供給装置16と、冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置18とが設けられる。燃料電池システム10は、さらにエネルギ貯蔵装置であるバッテリ20と、システム制御装置である制御部22とを備える。
燃料電池スタック12は、複数の発電セル24が水平方向又は鉛直方向に積層される。発電セル24は、電解質膜・電極構造体26を第1セパレータ28及び第2セパレータ30で挟持する。第1セパレータ28及び第2セパレータ30は、金属セパレータ又はカーボンセパレータにより構成される。
電解質膜・電極構造体26は、例えば、水分が含まれたパーフルオロスルホン酸の薄膜である固体高分子電解質膜32と、前記固体高分子電解質膜32を挟持するアノード電極34及びカソード電極36とを備える。固体高分子電解質膜32は、フッ素系電解質の他、HC(炭化水素)系電解質が使用される。
第1セパレータ28は、電解質膜・電極構造体26との間に、アノード電極34に水素ガスを供給するための水素ガス流路(燃料ガス流路)38を設ける。第2セパレータ30は、電解質膜・電極構造体26との間に、カソード電極36に空気を供給するための空気流路40を設ける。互いに隣接する第1セパレータ28と第2セパレータ30との間には、冷却媒体を流通させるための冷却媒体流路42が設けられる。
燃料電池スタック12には、水素ガス入口44a、水素ガス出口44b、空気入口46a、空気出口46b、冷却媒体入口48a及び冷却媒体出口48bが設けられる。水素ガス入口44aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、水素ガス流路38の供給側に連通する。水素ガス出口44bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、水素ガス流路38の排出側に連通する。水素ガス流路38、水素ガス入口44a及び水素ガス出口44bにより、アノード流路が構成される。
空気入口46aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、空気流路40の供給側に連通する。空気出口46bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、空気流路40の排出側に連通する。空気流路40、空気入口46a及び空気出口46bにより、カソード流路が構成される。
冷却媒体入口48aは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷却媒体流路42の供給側に連通する。冷却媒体出口48bは、各発電セル24の積層方向に貫通するとともに、冷却媒体流路42の排出側に連通する。
燃料ガス供給装置14は、高圧水素を貯留する水素タンク50を備え、この水素タンク50は、水素ガス供給路(燃料ガス供給路)52を介して燃料電池スタック12の水素ガス入口44aに連通する。水素ガス供給路52は、燃料電池スタック12に水素ガスを供給する。
水素ガス供給路52には、インジェクタ54及びエゼクタ56が直列に設けられるとともに、前記インジェクタ54及び前記エゼクタ56を跨いでバイパス供給路58が接続される。バイパス供給路58には、BP(バイパス)インジェクタ60が設けられる。BPインジェクタ60は、燃料電池スタック12の始動時や高負荷発電が要求された際等に、高濃度な水素を供給するために使用されるサブインジェクタである一方、インジェクタ54は、通常の発電時に主として使用されるメインインジェクタである。
燃料電池スタック12の水素ガス出口44bには、水素ガス排出路(オフガス配管)62が連通する。水素ガス排出路62は、アノード電極34で少なくとも一部が使用された水素ガスである水素排ガスを、燃料電池スタック12から導出する。水素ガス排出路62には、気液分離器64が接続されるとともに、前記気液分離器64の下流から分岐する水素循環流路66を介してエゼクタ56が接続される。水素循環流路66には、水素ポンプ68が設けられる。水素ポンプ68は、特に起動時に、水素ガス排出路62に排出された水素排ガスを、水素循環流路66を通って水素ガス供給路52に循環させる。
水素ガス排出路62の下流には、パージ流路70の一端が連通するとともに、前記パージ流路70の途上には、パージ弁72が設けられる。気液分離器64の底部には、主に液体成分を含む流体を排出する排水流路74の一端が接続される。排水流路74の途上には、ドレイン弁76が配設される。
燃料ガス供給装置14は、アノード流路の水素ガス圧力を検出するために、例えば、水素ガス供給路52に水素ガス入口44aの近傍に位置してアノード圧力センサ77を設ける。アノード圧力センサ77の検出信号は、制御部22に送られる。
酸化剤ガス供給装置16は、大気からの空気を圧縮して供給するエアポンプ(例えば、ターボ型コンプレッサ)78を備え、前記エアポンプ78が空気供給路(酸化剤ガス供給路)80に配設される。空気供給路80は、燃料電池スタック12に空気を供給する。
空気供給路80は、エアポンプ78の下流側に位置して供給側開閉弁(入口封止弁)82a及び加湿器84を配設するとともに、燃料電池スタック12の空気入口46aに連通する。空気供給路80には、加湿器84を跨いでバイパス供給路86が接続される。バイパス供給路86には、開閉弁88が設けられる。
燃料電池スタック12の空気出口46bには、空気排出路(酸化剤ガス排出路)90が連通する。空気排出路90には、供給空気と排出空気との間で水分及び熱を交換する加湿器84、排出側開閉弁(出口封止弁)82b及び背圧弁92が配設される。空気排出路90は、カソード電極36で少なくとも一部が使用された空気である排出空気を、燃料電池スタック12から排出する。空気排出路90の下流には、パージ流路70の他端及び排水流路74の他端が接続され、希釈部を構成する。
空気供給路80と空気排出路90とには、供給側開閉弁82aの上流側と排出側開閉弁82bの下流側及び背圧弁92の下流側とに位置して、バイパス流路94の両端が連通する。バイパス流路94には、前記バイパス流路94を流通する空気の流量を調整するBP流量調整弁96が配設される。空気供給路80と空気排出路90とには、供給側開閉弁82aの下流側及び排出側開閉弁82bの上流側に位置して、空気循環流路98が連通する。空気循環流路98には、循環ポンプ100が配置される。循環ポンプ100は、空気排出路90に排出された排出空気を、空気循環流路98を通って空気供給路80に循環させる。
酸化剤ガス供給装置16は、カソード流路の空気圧力を検出するために、例えば、空気供給路80の任意の位置に、又は、空気排出路90の任意の位置に、カソード圧力センサ101を設ける。カソード圧力センサ101の検出信号は、制御部22に送られる。
冷却媒体供給装置18は、燃料電池スタック12の冷却媒体入口48aに接続される冷却媒体供給路102を備え、前記冷却媒体供給路102の途上には、水ポンプ104が配置される。冷却媒体供給路102は、ラジエータ106に接続されるとともに、前記ラジエータ106には、冷却媒体出口48bに連通する冷却媒体排出路108が接続される。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、以下に説明する。
燃料ガス供給装置14では、水素タンク50から水素ガス供給路52に水素ガスが供給される。この水素ガスは、インジェクタ54及びエゼクタ56を通って燃料電池スタック12の水素ガス入口44aに供給される。水素ガスは、水素ガス入口44aから水素ガス流路38に導入され、前記水素ガス流路38に沿って移動することにより電解質膜・電極構造体26のアノード電極34に供給される。
酸化剤ガス供給装置16では、エアポンプ78の回転作用下に、空気供給路80に空気が送られる。この空気は、加湿器84を通って加湿された後、燃料電池スタック12の空気入口46aに供給される。空気は、空気入口46aから空気流路40に導入され、前記空気流路40に沿って移動することにより電解質膜・電極構造体26のカソード電極36に供給される。
従って、各電解質膜・電極構造体26では、アノード電極34に供給される水素ガスと、カソード電極36に供給される空気中の酸素とが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われる。
また、冷却媒体供給装置18では、水ポンプ104の作用下に、冷却媒体供給路102から燃料電池スタック12の冷却媒体入口48aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。冷却媒体は、冷却媒体流路42に沿って流動し、発電セル24を冷却した後、冷却媒体出口48bから冷却媒体排出路108に排出される。
次いで、アノード電極34に供給されて一部が消費された水素ガス(水素排ガス)は、水素ガス出口44bから水素ガス排出路62に排出される。水素排ガスは、水素ガス排出路62から水素循環流路66に導入され、エゼクタ56の吸引作用下に水素ガス供給路52に循環される。水素ガス排出路62に排出された水素排ガスは、必要に応じて、パージ弁72の開放作用下に外部に排出(パージ)される。
同様に、カソード電極36に供給されて一部が消費された空気は、空気出口46bから空気排出路90に排出される。排出空気は、加湿器84を通って空気供給路80から供給される新たな空気を加湿した後、背圧弁92の設定圧力に調整された後、希釈部に排出される。なお、空気排出路90に排出された空気は、必要に応じて、循環ポンプ100の作用下に空気循環流路98を通って空気供給路80に循環する。
次いで、本実施形態に係る燃料電池システム10の出力加速時における圧力制御方法について、以下に説明する。
エアポンプ78は、通常、同一の回転数に維持されている際、空気供給圧力と空気流量とが反比例するとともに、前記エアポンプ78の回転数が上昇されるのに比例して、前記空気供給圧力及び前記空気流量が大きくなる。
燃料電池システム10では、燃料ガス供給装置14からアノード流路に供給される水素ガスの供給圧力(以下、アノード圧力ともいう)と、酸化剤ガス供給装置16からカソード流路に供給される空気の供給圧力(以下、カソード圧力ともいう)とが、個別に制御されている。そこで、例えば、図示しないアクセルが踏み込まれて、燃料電池システム10の出力加速要求がなされると、水素ガスの昇圧速度が空気の昇圧速度よりも速くなるように制御される。出力加速要求とは、例えば、燃料電池車両を加速させる要求であり、燃料電池スタック12の出力(取り出される電流値)を急激に上げる場合等をいう。
具体的には、図2に示すように、アノード圧力は、カソード圧力よりも高くなるように制御される。通常、アノード圧力の昇圧速度は、カソード圧力の昇圧速度と同一になるように制御されるのに対し(図2中、二点鎖線参照)、本実施形態では、アノード圧力の昇圧速度が、カソード圧力の昇圧速度よりも速くなるように制御される(図2中、実線参照)。換言すれば、アノード圧力とカソード圧力との極間差圧が、出力加速開始時(極間差圧Pst)よりも出力加速途上(極間差圧Pha)で大きくなるように制御される(Pst<Pha)。
アノード圧力は、FC電流に応じて昇圧されている。アノード圧力は、具体的には、インジェクタ54の開度調整又はインジェクタ54の開度調整により、燃料電池スタック12に供給される水素ガスの圧力を上げることによって、昇圧される。その際、アノード圧力は、アノード圧力センサ77により検出されており、制御部22により前記アノード圧力が制御されている。
カソード圧力は、エアポンプ78の制御により昇圧されている。その際、カソード流路では、まず、エアポンプ78の回転数を、出力加速要求時の通常運転における回転数よりも上げることによって、通常運転時よりも空気の供給量が増量されている(図3参照)。
次いで、図4に示すように、エアポンプ78の回転作用下に、カソード圧力を上昇させている。空気流量は、エアポンプ78の回転数に追随して調整され、燃料電池スタック12の出力電流(以下、FC電流ともいう)は、前記空気流量の増加に伴って増加している。
さらに、図5に示すように、アノード圧力とカソード圧力との極間差圧が、規定圧力Pmax以上になった際、前記アノード圧力の上限値を制限している。すなわち、アノード圧力とカソード圧力との極間差圧が、規定圧力Pmaxを下回るように、アノード圧力が制限されている。
この場合、本実施形態では、図2に示すように、燃料電池システム10の出力加速時に、アノード圧力がカソード圧力よりも迅速に昇圧されている。このため、燃料ガスのストイキを急速に上げることができ、所望のFC電流(電流値)まで素早く上げることが可能になる(図2中、FC電流を示す二点鎖線から実線参照)。
また、本実施形態では、燃料電池システム10の出力加速時に、アノード圧力とカソード圧力との極間差圧が、出力加速開始時(極間差圧Pst)よりも出力加速途上(極間差圧Pha)で大きくなるように制御されている。従って、燃料電池スタック12では、極間差圧の増大を許容してアノード圧力が昇圧されるため、所望の電流値まで素早く上げることができる。
さらに、図3及び図4に示すように、まず、エアポンプ78の回転数を、出力加速要求時の通常運転における回転数よりも上げることによって、通常運転時よりも空気の供給量を増量させている。次いで、エアポンプ78の回転作用下に、カソード圧力を昇圧させている。
これにより、空気流量を迅速に確保することができ、アノード圧力の昇圧に合わせて電流値を上げても、空気のストイキが不足することを阻止することが可能になる。このため、所望の出力電流を早急に取り出すことができる。しかも、エアポンプ78は、圧力を上げないため、回転数を抑えることが可能になり、消費電力の削減が容易に図られる。
さらにまた、図5に示すように、アノード圧力とカソード圧力との極間差圧が、規定圧力Pmax以上になった際、前記アノード圧力の上限値が制限されている。従って、カソード圧力の減圧を避けて昇圧させることができ、例えば、背圧弁92が急に閉じられることがなく、エアポンプ78の制御性が低下することを確実に抑制することができる。しかも、低負荷発電時には、アノード圧力及びカソード圧力をできるだけ低く設定している。これにより、水素ガス及び空気の消費量を有効に削減することが可能になり、燃費の向上が容易に図られる。
10…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…燃料ガス供給装置 16…酸化剤ガス供給装置
18…冷却媒体供給装置 20…バッテリ
22…制御部 24…発電セル
26…電解質膜・電極構造体 28、30…セパレータ
32…固体高分子電解質膜 34…アノード電極
36…カソード電極 38…水素ガス流路
40…空気流路 50…水素タンク
52…水素ガス供給路 77、101…圧力センサ
78…エアポンプ 80…空気供給路
82a…供給側開閉弁 82b…排出側開閉弁
84…加湿器 86、94…バイパス流路
90…空気排出路 92…背圧弁
96…BP流量調整弁 98…空気循環流路
100…循環ポンプ

Claims (4)

  1. アノード流路を介してアノード電極に供給される燃料ガスとカソード流路を介してカソード電極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料ガスを前記アノード流路に供給する燃料ガス供給装置と、
    前記酸化剤ガスを前記カソード流路に供給する酸化剤ガス供給装置と、
    を備え、前記燃料ガスの供給圧力と前記酸化剤ガスの供給圧力とが個別に制御される燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法であって、
    前記燃料電池システムの始動完了後の発電中に出力加速要求がなされた際、前記燃料ガスの供給圧力を上昇させる前記燃料ガス供給装置の昇圧制御と、前記酸化剤ガスの供給圧力を上昇させる前記酸化剤ガス供給装置の昇圧制御とを同時に開始し、且つ前記燃料ガスの昇圧速度が前記酸化剤ガスの昇圧速度よりも速くなるように制御することを特徴とする燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法。
  2. 請求項1記載の圧力制御方法であって、前記酸化剤ガス供給装置は、前記酸化剤ガスを前記カソード流路に供給するエアポンプを備え、
    前記エアポンプの回転数を、前記出力加速要求時の通常運転における回転数よりも上げることにより、前記酸化剤ガスの供給量を増量させた後、該酸化剤ガスの供給圧力を上昇させることを特徴とする燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法。
  3. 請求項1又は2記載の圧力制御方法であって、前記燃料ガスの供給圧力と前記酸化剤ガスの供給圧力との極間差圧が、規定圧力以上になった際、前記燃料ガスの供給圧力の上限値を制限することを特徴とする燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法。
  4. アノード流路を介してアノード電極に供給される燃料ガスとカソード流路を介してカソード電極に供給される酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料ガスを前記アノード流路に供給する燃料ガス供給装置と、
    前記酸化剤ガスを前記カソード流路に供給する酸化剤ガス供給装置と、
    を備え、前記燃料ガスの供給圧力と前記酸化剤ガスの供給圧力とが個別に制御される燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法であって、
    前記燃料電池システムの始動完了後の発電中に出力加速要求がなされた際、前記燃料ガスの供給圧力を上昇させる前記燃料ガス供給装置の昇圧制御と、前記酸化剤ガスの供給圧力を上昇させる前記酸化剤ガス供給装置の昇圧制御とを同時に開始し、且つ前記燃料ガスの供給圧力が前記酸化剤ガスの供給圧力よりも高くなるように、それぞれの供給圧力が昇圧されるとともに、
    前記燃料ガスの供給圧力と前記酸化剤ガスの供給圧力との極間差圧が、出力加速開始時よりも出力加速途上で大きくなるように制御することを特徴とする燃料電池システムの出力加速時における圧力制御方法。
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