JP6387845B2 - 離型性フィルム - Google Patents
離型性フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6387845B2 JP6387845B2 JP2015018907A JP2015018907A JP6387845B2 JP 6387845 B2 JP6387845 B2 JP 6387845B2 JP 2015018907 A JP2015018907 A JP 2015018907A JP 2015018907 A JP2015018907 A JP 2015018907A JP 6387845 B2 JP6387845 B2 JP 6387845B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- mass
- silicone oil
- release
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
中でも、包装体を製造する際のヒートシール性の点から、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が望ましい。
ポリオレフィン系樹脂の融点は、JIS K 7121に準ずる方法で測定することができる。
環状オルガノポリシロキサンは、そのポリシロキサン基によりシリコーンオイルと相溶性が良い為、シリコーン基と共にシロキサン基も効率よく離型樹脂層の表面に析出し、離型性の点で相乗効果を発する。
また、環状オルガノポリシロキサンは、他のポリシロキサンに比べ、環状オルガノ基を有することにより樹脂との親和性が高く、樹脂中に留まる効果を持ちブリードアウトが抑制され、引いては、シリコーンオイルのブリードアウトも抑制できる。
中でも、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンが好ましい。
1質量%以下では離型効果が不足し、10質量%以上では成型時の混練不良やヒートシール性の低下が起こる。
シリコーンオイルは、微量の使用でも離型性を発現するので、フィルムや包装体の内容物との接触や、温度変化や圧力変化により、離型樹脂層から脱離しないように使用することで、その効果を利用することができる。
好ましくは、ジメチルシリコーンオイルが用いられる。
0.01質量%以下では離型効果が不足し、1質量%以上では成型時の混練不良やヒートシール性の低下が起こる。
100μmより厚いと、環状オルガノポリシロキサンとシリコーンオイルの使用量が増え、製造コスト高になる。1μmより薄い場合は、樹脂溶融量が足らずヒートシール性が不十分となる。
また、他の熱可塑性樹脂層を配して多層フィルムを形成する場合は、他層の機能や厚みを勘案して調整し離型層の厚みを設定することが出来る。
離型層に隣接するポリオレフィン系樹脂層には、例えば離型層に用いるポリオレフィン系樹脂と同様の樹脂や、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用できる。
また、剛性を付与する観点から、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)などのポリエステル樹脂からなる層を外層または中間層に配することが望ましい。
また、酸素バリア性を付与する観点からは、エチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物からなる層(EVOH)を中間層に配することが望ましい。
また、各層間に、接着性樹脂層を形成してもよい。
尚、層構成表記において、「離型EP」は、互いに非相溶のポリオレフィン系樹脂2種を用いイージーピール(EP)性を付与した離型層を意味する。
特に、フィルムの強度、深絞り成形適性、製造コストの点から、(2)、(4)の層構成が有用である。
(2) PA/{離型、又はPO/離型}
(3) PA/EVOH/{離型、又はPO/離型}
(4) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/{離型、又はPO/離型}
(5) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/EVOH/{離型、又はPO/離型}
(6) {PBT、PET、PE、又はPP}/EVOH/PA/{離型、又はPO/離型}
(7) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/EVOH/PA/{離型、又はPO/離型}
(8) PO/(離型EP)
(9) PA/{離型EP、又はPO/離型EP}
(10) PA/EVOH/{離型+EP、又はPO/離型EP}
(11) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/{離型EP、又はPO/離型EP}
(12) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/EVOH/{離型EP、又はPO/離型EP}
(13) {PBT、PET、PE、又はPP}/EVOH/PA/{離型EP、又はPO/離型EP}
(14) {PBT、PET、PE、又はPP}/PA/EVOH/PA/{離型EP、又はPO/離型EP}
パウチ包装用途の場合は、無延伸製膜にて製造した本発明のフィルムを内側に用い、例えば二軸延伸ポリエステルフィルム等の延伸フィルムと、ドライラミネート法等で積層して用いることが出来る。
<実施例1〜4、比較例1〜5>
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)と、離型層の原料混合組成物とをそれぞれ単軸押出機を用いて、Tダイ法にて樹脂温度210℃で共押出成形した後、30℃のキャストロールで急冷製膜し、層構成[LLDPE(90μm)/離型層(10μm)]の総厚み100μmの無延伸フィルムを得た。
<実施例1>
・LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、融点119℃、MFR約1.3g/10分); 96.0質量%
・樹脂A(オクタメチルシクロテトラシロキサン50%含有のポリエチレン樹脂マスターバッチ、融点111℃、MFR約6g/10分); 3.0質量%
・樹脂B(ジメチルシリコーンオイル17%含有のポリエチレン樹脂マスターバッチ、融点105℃); 1.0質量%
・LLDPE; 94.5質量%
・樹脂A; 5.0質量%
・樹脂B; 0.5質量%
・LLDPE; 94.0質量%
・樹脂A; 5.0質量%
・樹脂B; 1.0質量%
・LLDPE; 93.0質量%
・樹脂A; 5.0質量%
・樹脂B; 2.0質量%
・LLDPE; 89.0質量%
・樹脂A; 10.0質量%
・樹脂B; 1.0質量%
・LLDPE; 44.0質量%
・ポリブテン樹脂(融点125℃、MFR約1.8g/10分); 50.0質量%
・樹脂A; 5.0質量%
・樹脂B; 1.0質量%
・LLDPE; 100質量%
・LLDPE; 95.0質量%
・樹脂A; 5.0質量%
・LLDPE; 99.0質量%
・樹脂B; 1.0質量%
・LLDPE; 60.0質量%
・樹脂A; 20.0質量%
・樹脂B; 20.0質量%
得られたフィルムについて、下記の評価を行い、結果を表1に記す。
尚、表1の「ポリエチレン」の組成比(質量%)は、LLDPEの配合量と、樹脂Aの樹脂量と、樹脂Bの樹脂量の和を示す。
また、比較例4は、環状ポリオルガノシロキサンとシリコーンオイルの混合比率が高く、混練が不十分であり、評価できなかった。
X線光電子分析装置(XPS)(サーモフッシャーサイエンティフィック製、K−Alpha機)を用いたナロースキャン分析において、X線源:アルミニウム、X線出力:50eV、測定領域:φ400μm、エネルギーピッチ:0.15eV、スキャン回数:10回の条件で、得られたフィルムの離型層表面の定量分析(原子%)を行い、炭素原子(C)に対する珪素原子(Si)の検出比率を用い、以下の基準で評価した。
○: 10%以上
△: 3%以上10%未満
×: 3%未満
厚さ500μmの台紙の片面に両面テープ(寺岡製作所製、TERAOKA TAPE )を貼り付け、その両面テープの粘着面に対し、得られたフィルムの離型層面を貼り合せた後、幅20mmの短冊上に切断し、180°剥離、速度200mm/分の条件でフィルムを剥離し、両面テープ粘着面に対する剥離強度を測定した。
粘着物質に対する離型性の指標として、比較例1の剥離強度に対する強度比を以下の基準で評価した。
○: 50%未満
△: 50%以上90%未満
×: 90%以上
得られたフィルムの離型層同士をヒートシーラーで、140℃、3kg/cm2、シール時間3秒の条件でヒートシールし、幅15mmの短冊上に切断し、180°剥離、速度100mm/分の条件で剥離し、剥離強度を測定した。この剥離強度から、ヒートシール性を以下の規準で評価した。
○: 0.5kgf/15mm幅以上
×: 0.5kgf/15mm幅以下
Claims (3)
- 離型層を少なくとも1層有するフィルムにおいて、離型層が、ポリオレフィン系樹脂89質量%以上98.99質量%未満と、環状オルガノポリシロキサン1質量%以上10質量%未満と、シリコーンオイル0.01質量%以上1質量%未満とで構成された離型性フィルムであって、
前記シリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイル、両末端シラノールジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジメチルシリコーンオイルのメチル基の一部を水素原子、フェニル基、炭素数2以上のアルキル基、水酸基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基、フェニルアルキル基、アミノ基含有基、エポキシ基含有基、カルボキシル基含有基、(メタ)アクリル基含有基、メルカプト基含有基、カルビノール基含有基、ポリエーテル基で置換した有機変性シリコーンオイルから選ばれる少なくとも1種類以上からなることを特徴とする離型性フィルム。 - 離型層の厚みが1μm以上100μm未満である請求項1に記載の離型性フィルム。
- 請求項1または2に記載のフィルムを用いて成形した包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015018907A JP6387845B2 (ja) | 2015-02-03 | 2015-02-03 | 離型性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015018907A JP6387845B2 (ja) | 2015-02-03 | 2015-02-03 | 離型性フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016141446A JP2016141446A (ja) | 2016-08-08 |
JP6387845B2 true JP6387845B2 (ja) | 2018-09-12 |
Family
ID=56569514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015018907A Active JP6387845B2 (ja) | 2015-02-03 | 2015-02-03 | 離型性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6387845B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019031319A (ja) * | 2017-08-09 | 2019-02-28 | 住友ベークライト株式会社 | 包装容器形成用フィルム、包装容器及び包装体 |
CN111993708B (zh) * | 2019-05-27 | 2023-12-05 | 宁波长阳科技股份有限公司 | 一种离型膜及其制备方法 |
JP7440267B2 (ja) * | 2020-01-07 | 2024-02-28 | 藤森工業株式会社 | 包装用フィルム及び包装袋 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2915793B2 (ja) * | 1994-06-16 | 1999-07-05 | 信越化学工業株式会社 | 合成樹脂組成物 |
WO2012090762A1 (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-05 | 三菱樹脂株式会社 | 離型フィルム |
JP2012159548A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Mitsubishi Plastics Inc | 偏光板用離型ポリエステルフィルム |
-
2015
- 2015-02-03 JP JP2015018907A patent/JP6387845B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016141446A (ja) | 2016-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6387845B2 (ja) | 離型性フィルム | |
JP7383233B2 (ja) | 撥液層形成用樹脂組成物、並びに、それを用いた撥液性フィルム、撥液性積層体、包装材及び容器 | |
JP2024069298A (ja) | シーラント用フィルム | |
JP2018070191A (ja) | トップシール用蓋材フィルムおよび包装体 | |
JP4781583B2 (ja) | ポリエチレン用易剥離性接着剤及びその構造物 | |
JP2019214692A (ja) | 撥液層形成用樹脂組成物、並びに、それを用いた撥液性フィルム、撥液性積層体、包装材及び容器 | |
US20240286392A1 (en) | Metallized, Oriented, and Thin LLDPE Films | |
JPWO2015046131A1 (ja) | 防曇性多層フィルム、これを用いる積層体、及び包装材 | |
JP2015047842A (ja) | 多層シーラントフィルム | |
JP2015098108A (ja) | 発泡積層体の製造方法及びその発泡積層体 | |
KR20120108271A (ko) | 다층 필름 및 그 제조방법 | |
JP5429852B2 (ja) | 包装体 | |
JP2016113165A (ja) | 低温ヒートシール性シーラント用フィルム | |
US20140295076A1 (en) | Low seal initiation lid for rigid substrates | |
JP2020059260A (ja) | シーラントフィルムの製造方法 | |
WO2007069615A1 (ja) | 熱収縮性空孔含有積層フィルム及び熱収縮性空孔含有フィルム | |
CN110997304A (zh) | 用于模内贴标签的聚合物膜 | |
US20180244024A1 (en) | Monoaxially or biaxially oriented polyolefin release film | |
JP2017186049A (ja) | 包装材及び包装体の製造方法 | |
JP2007076300A (ja) | 共押出多層フィルム及び該フィルムからなる包装材 | |
JP5386804B2 (ja) | ポリオレフィン用易剥離性接着剤及びその構造物 | |
JP2021102301A (ja) | 積層フィルム及び包装材 | |
JP2017047609A (ja) | 多層シート、トレイ、及び包装体 | |
JP4904770B2 (ja) | ポリエチレン用易剥離性接着剤及びその構造物 | |
JP7456143B2 (ja) | 撥液層形成用樹脂組成物、並びに、それを用いた撥液性フィルム、撥液性積層体および包装材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170428 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170821 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180409 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180417 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180717 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180730 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6387845 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |