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JP6350013B2 - 照明光源装置及び画像投影装置 - Google Patents

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JP6350013B2
JP6350013B2 JP2014128248A JP2014128248A JP6350013B2 JP 6350013 B2 JP6350013 B2 JP 6350013B2 JP 2014128248 A JP2014128248 A JP 2014128248A JP 2014128248 A JP2014128248 A JP 2014128248A JP 6350013 B2 JP6350013 B2 JP 6350013B2
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Description

本発明は、照明光源装置及びこの照明光源装置を備えた画像投影装置に関する。
従来から、レーザ光を励起光として用いて波長変換部材としての蛍光体に照射し、この蛍光体からの赤色、緑色、青色の各成分の蛍光を画像形成素子に導き、画像形成素子により画素単位で出力をオン・オフして、カラー画像を投影する画像投影装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
その特許文献1には、レーザ光源からのレーザ光を第1集光光学系によって蛍光体に集光させ、この蛍光体によって波長変換された蛍光を第2集光光学系で集光し、この第2集光光学系で集光された蛍光を第3集光光学系で光量分布均一化部材としてのライトトンネルの入射側開口にスポット光として入射させる構成が記載されている。
このものでは、第3集光光学系とライトトンネルの入射側開口との間に配置された色成分選択部材(フィルタカラーホイール)によって色をトリミングする技術も記載されている。
また、第2集光光学系と第3集光光学系との間に色成分選択部材(フィルタカラーホイール)を配置する技術も記載されている。
しかしながら、いずれにしても、色成分選択部材は回転しているため、ライトトンネルと色選択部材との間に少なからず距離をとる必要がある。従って、ライトトンネルの入射側開口と密着させる等、物理的に一致させることができないため、第3集光光学系によるスポット光を色成分選択部材の境界領域で最小径とすることができず、境界領域で混色が生じ、いわゆるスポーク期間を短くできないという不都合がある。
その一方、第3集光光学系によるスポット光を色成分選択部材の境界領域で最小径とする構成とすると、ライトトンネルの入射側開口に入射するスポット光の径が大きくなるため、ライトトンネルの出射側開口から射出される光束が広がり過ぎ、明るい画像を投影できないという不都合がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、明るくて色純度の高い画像を投影可能な照明装置を提供することにある。
本発明の照明光源装置は、青色成分の光と緑色成分の光と赤色成分の光とのうちの少なくともいずれかの色成分の光を含む光を発生する光源部と、
該光源部から発せられた色成分の光が照射されて該色成分の光とは異なる色成分の光を生成する波長変換部材と、
前記光源部から発せられた色成分の光と前記波長変換部材により生成された色成分の光の光量分布を均一化する光量分布均一化部材と、
前記光源部から発せられた色成分の光を励起光として前記波長変換部材に導く光路と前記光源部から発せられた色成分の光を照明光として前記光量分布均一化部材に導く光路とに分岐する光路分岐部材と、
前記波長変換部材により生成された色成分の光が進行する光路と前記光源部から発せられた色成分の光が進行する光路とを合成する光路合成部材と、
前記波長変換部材により生成された色成分の光が進行する光路に配置されて該波長変換部材により生成された色成分の選択を行う色成分選択部材と、
該色成分選択部材と前記波長変換部材との間の光路に設けられて前記波長変換部材により生成された色成分の光を集光する第1集光光学系と、
前記光路合成部材と前記色成分選択部材との間の光路に配置されて該色成分選択部材により選択された色成分の光を集光する第2集光光学系と、
該光路合成部材と前記光量分布均一化部材との間の光路に配置されて前記各色成分の光を前記光量分布均一化部材に集光する第3集光光学系とを備え、
前記第1集光光学系のパワーが前記第3集光光学系のパワーよりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、光源部からの光の光路を、その光源部からの光を照明光として光量分布均一化部材に導く光路と、その光源部からの光を励起光として波長変換部材に導きかつこの波長変換部材により波長変換された光を照明光として光量分布均一化部材に導く光路とに分岐させ、その光路分岐部材により分岐された各光路を光路合成部材に合成し、その光路合成部材と波長選択部材との間の光路に色成分選択部材を配置し、第1集光光学系により色成分選択部材に入射する光のスポットの最小化を図る構成としたので、明るくて色純度の高い画像を投影可能な照明光源装置を提供できる。
本発明の実施例に係る照明光源装置を有する画像投影装置の一例を示す光学図である。 図1に示す光路分岐部材の平面図である。 図2に示す光路分岐部材の側面図である。 図1に示す色成分選択部材の平面図である。 図2に示す光路分岐部材の反射領域の角度と透過領域の角度との関係を示す説明図である。 色成分選択部材の黄色成分の透過領域の角度と赤色成分の透過領域の角度と緑色成分の透過領域の角度との関係を示す説明図である。 図5に示す光路分岐部材と図6に示す色成分選択部材とを用いて画像形成素子に照射される青色成分の光と緑色成分の光と赤色成分の光との時間配分の比率の一例を示す説明図である。 図1に示す光路分岐部材とこの光路分岐部材に形成されたビームスポットの関係を模式的に示す説明図である。 図4に示す色成分選択部材とビームスポットの関係を模式的に示す説明図である。 ビームスポットが領域の境界に跨った場合に生じる混色の一例を模式的に示すタイミングチャート図である。 本発明の実施例に係る照明光源装置の変形例を示す光学図である。 図4に示す色成分選択フィルタの変形例を示す図である。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係る照明光源装置を有する画像投影装置(プロジェクタ)の光学系の要部構成を示す光学図である。この図1において、符号1は光源部を示す。光源部1はレーザ光源としてのレーザダイオード(LD)1aとカップリングレンズ1bと集光レンズ1cとから概略構成されている。
レーザダイオード1aは、駆動回路基板2に複数個設けられ、この各レーザダイオード1aに対してそれぞれカップリングレンズ1bが設けられている。そのレーザダイオード1aからのレーザ光はそのカップリングレンズ1bにより集光され、平行光束として集光レンズ1cに導かれる。
集光レンズ1cは、各カップリングレンズ1bにより平行光束とされたレーザ光を集光する役割を果たす。ここでは、レーザダイオード1aは青色成分の光と赤色(R)成分の光と緑色(G)成分との光のうちの青色(B)成分のレーザ光BPを発生するものとして説明する。しかしながら、緑色成分のレーザ光、赤色成分のレーザ光を発生するレーザダイオードを用いることもできる。また、レーザダイオード(LD)1aの代わりに発光ダイオードLEDを用いることもできる。
その光源部1から発せられた青色成分のレーザ光BPが進行する光路には、光路分岐部材としての光路切り替え盤3が設けられている。その光路切り替え盤3にはレーザ光BPがスポット状に形成される。そのレーザ光BPのスポットのサイズは、混色防止等のため適宜の大きさに定める。
その光路切り替え盤3は、図2に示すように回転方向に分割された反射領域3aと透過領域3bとを有する。その光路切り替え盤3は集光レンズ1cの光軸に対して斜め(ここでは、その光軸に対して45度)に配設されている。
その光路切り替え盤3は、例えば、図1に示すように、駆動源としてのモータ4により回転駆動される。なお、その図2において、符号4aは駆動軸を示す。
その光路切り替え盤3の透過領域3bには、図3に示すように、その両面に反射防止膜3eが形成されている。
その光路切り替え盤3の反射領域3aには、その青色成分のレーザ光BPが当たる面の側に拡散面3fが形成され、その拡散面3fと反対側の面には反射膜3dが形成されている。その拡散面3fはレーザ光BPのスペックルを除去するのに用いられる。
その透過領域3bを透過した青色成分のレーザ光BPが進行する光路は、光源部1から発せられた青色成分のレーザ光BPを波長変換部材としての蛍光体5に照射する光路とされている。
蛍光体5は、ここでは、回転円盤から構成され、図1において、符号6は、その駆動源としてのステッピングモータを示している。
その蛍光体5には、光源部1から発せられた青色成分のレーザ光BPが励起光として照射される。蛍光体5には、この青色成分のレーザ光とは異なる緑色の色成分を含む蛍光と赤色成分の蛍光とを含む蛍光を照明光として発生する蛍光膜5aが塗布されている。
その蛍光体5の回転により同一箇所に長時間集中してレーザ光が照射されるのが防止され、蛍光膜5aの劣化が防止される。その蛍光膜5aの蛍光材料には、例えば、青色成分のレーザ光BPの照射により励起されて、緑色成分の蛍光を発生する蛍光材料と赤色成分の蛍光を発生する蛍光材料(黄色Yの蛍光を発生する蛍光材料)との混合物が用いられる。しかしながら、これに限られるものではない。
例えば、緑色成分の波長域から赤色成分の波長域にまたがる蛍光分布特性を有する蛍光材料を用いることができる。
その青色成分のレーザ光BPが透過して蛍光体5に向かって進行する光路には、集光レンズ7とダイクロイックミラー8と集光レンズ9とが設けられている。集光レンズ7は、透過領域3bを透過した青色成分のレーザ光BPを集光して平行光束BP”に変換する役割を有する。
ダイクロイックミラー8は、青色成分のレーザ光BPを透過させて蛍光体5に導く機能と青色成分以外のレーザ光の色成分の蛍光を反射させて色成分選択部材としての色成分切り替え盤10に導く機能とを有する。
この実施例では、その色成分切り替え盤10には、図4に示すように、回転方向に緑色成分の蛍光GPと赤色成分の蛍光RPとを透過させる透過領域10d(蛍光YPの透過領域10d)と、緑色成分の蛍光GPを透過しかつ赤色成分の蛍光RPの透過を阻止する透過領域10eと赤色成分の蛍光RPを透過しかつ緑色成分の蛍光GPの透過を阻止する透過領域10fと、が形成されている。なお、その図4において、q4〜q6はその各透過領域の境界を示している。
これにより、この色成分切り替え盤10は、黄色成分の蛍光YPと緑色成分の蛍光GPと赤色成分の蛍光RPとを切り替える役割を果たす。その色成分切り替え盤10も、駆動源としての例えばステッピングモータ12により回転駆動される。なお、図4において、符号12aは駆動軸を示す。
集光レンズ9は、平行光束BP”を蛍光体5にスポット状に集束させる機能と蛍光体5からの蛍光YPを集光して平行光束LP'に変換する機能とを有する。
この実施例では、集光レンズ9とダイクロイックミラー8と後述する第1集光光学系とにより光源部1から発せられた色成分の光により励起された蛍光YPを色成分切り替え盤10に向かって進行させる光路が形成されている。
ダイクロイックミラー8と色成分切り替え盤10との間には、第1集光光学系としての集光レンズ11が設けられている。ダイクロイックミラー8により反射された蛍光YPは集光レンズ11により集光されて色成分切り替え盤10に照射される。
その反射領域3aにより反射された青色成分のレーザ光BPが進行する光路は、光源部1から発せられた青色成分のレーザ光BPを照明光として公知の画像形成素子(例えば、デジタルミラーマイクロデバイスDMD)としての画像形成パネル13に照射する光路、すなわち、光源部1から発せられた色成分の照明光をライトバルブ等の画像形成素子に向かって進行させる光路とされている。
その光路には、集光レンズ14が設けられ、この集光レンズ14は光路切り替え盤3により反射された青色成分のレーザ光BPを平行光束BP”に変換してダイクロイックミラー15に導く機能を有する。
色成分切り替え盤10を透過した黄色成分の蛍光YPと緑色成分の蛍光GPと赤色成分の蛍光RPとの進行方向前方には、第2集光光学系としての集光レンズ16が設けられている。
この集光レンズ16は、黄色成分の蛍光YPと緑色成分の蛍光GPと赤色成分の蛍光RPとを集光して平行光束LP”に変換する機能を有する。集光レンズ16とダイクロイックミラー15との間には、その平行光束LP”をダイクロイックミラー15に導く光路折り曲げミラー22が設けられている。
集光レンズ11、16のパワー(開口数)は、後述する集光レンズ17のパワー(開口数)よりも大きい。言い換えると、集光レンズ11、16の焦点距離は集光レンズ17の焦点距離よりも短い。
その理由については後述する。なお、そのダイクロイックミラー15は、集光レンズ11、14、16の光軸に対して斜め45°の角度で配設されている。
そのダイクロイックミラー15は、平行光束BP”の光路(光源部1から発せられた色成分の光が進行する光路)と平行光束LP”の光路(波長変換部材により生成された色成分の光が進行する光路)とを合成して画像形成パネル13に導く光路合成部材としての役割を果たす。
そのダイクロイックミラー15により光路合成された平行光束BP”、LP”は第3集光光学系としての集光レンズ17により集光されて、公知のライトトンネル18に導かれる。そのライトトンネル18は光量むらを低減する光量分布均一化部材としての役割を果たす。
その集光レンズ17は、平行光束BP”、LP”をライトトンネル18の入射側開口18aにスポット光として集束させる役割を果たす。
そのライトトンネル18に導かれた光は、ライトトンネル18の出射側開口18bから出射され、集光レンズ19により平行光束とされ、光路折り曲げミラー23、反射ミラー20により反射されて、画像形成パネル13に導かれる。
その画像形成パネル13は、例えば、公知の画像生成部GEによって制御される。各色成分の光はその画像形成パネル13によって反射され、投射光学系21を介してスクリーンSに照射される。これにより、スクリーンSにカラー画像が拡大形成される。
次に、光路切り替え盤3と色成分切り替え盤10の時間的対応関係の詳細を図5ないし図7を参照しつつ説明する。
その光路切り替え盤3と色成分切り替え盤10とは、同一回転速度でかつ同期して回転される。図5において、φBは反射領域3aの角度である。この角度φBは、青色成分のレーザ光BPを反射する反射領域3aによる時間tB(図6、図7参照)が確保されるように設定される。透過領域3bの角度φGBは、図5に示すように、その残りの角度(360-φB)である。
青色成分のレーザ光BPがその光路切り替え盤3の反射領域3aにより反射されている間、蛍光体5には、レーザ光BPはほとんど照射されないため、蛍光体5による蛍光はほとんど生じない。
青色成分のレーザ光BPが透過領域3bを透過している間は、蛍光体5にレーザ光BPが照射されるので、蛍光体5は蛍光を発する。
蛍光体5にレーザ光が照射される時間tGBは透過領域3bの角度φGBに対応している。
この実施例では、光路切り替え盤3の反射領域3aと透過領域3bとの境界q1を蛍光YPの透過領域10dに位置させ、光路切り替え盤3の反射領域3aと透過領域3bとの境界q2を色成分切り替え盤10の境界q4に一致させている。
このように光路切り替え盤3と色成分切り替え盤10との角度関係を対応させると、図7に示すような黄色成分の光Y、青色の光B、緑色の光G、赤色の光Gを生成する時間を得ることができる。
この実施例1では、光路切り替え盤3を回転駆動する構成として定期的に光路を切り替え、かつ、色成分切り替え盤10を回転駆動する構成として色成分を定期的に切り替えることにした。しかしながら、これに限るものではなく、例えば光路切り替え盤3、色成分切り替え盤10を定期的に往復動させる構成とすることもできる。
(混色防止の説明)
光路切り替え盤3には、図8に示すようにビームスポットBSPが仮想的に形成される。色成分切り替え盤10には、図9に示すように、ビームスポットBSP'が仮想的に形成される。ここでは、便宜的に、ビームスポットBSP、BSP'の大きさは同じであるとして説明する。
図8に示すように、光路切り替え盤3の反射領域3aと透過領域3bとの境界q1、q2の近傍領域では、ビームスポットBSPが反射領域3aと透過領域3bとに跨る。
また、図9に示すように、色成分切り替え盤10の透過領域10dないし10fの境界q4ないしq6の近傍領域では、ビームスポットBSP'が互いに隣接する透過領域に跨る。
そのビームスポットBSP、BSP'が跨った境界q1、q2、境界q4〜q6では、色成分の互いに異なる光が同時にライトトンネル18の入射側開口18aに入射することになり、混色が生じる。図10は、その混色と光路切り替え盤3、色成分切り替え盤10との関係を模式的に示すタイミングチャートである。
その混色が生じる時間は、光路切り替え盤3、色成分切り替え盤10の回転数が同一であり、かつ、単位時間当たりの回転数を一定とすると、ビームスポットBSP、BSP'の直径によって決まる。
(光路切り替え盤3による混色の説明)
光路切り替え盤3の回転中心Oを通り、かつ、ビームスポットBSPの円に接する二つの半径方向接線r1'、r1”の為す角度をθsとする。また、境界q1が半径方向接線r1'に一致しているとき、光路切り替え盤3の回転角度θを0度とする。
この状態で、矢印Z1方向に光路切り替え盤3が回転すると、図10に示すように、蛍光YPとレーザ光BPとの光の混じり合いが始まる。光路切り替え盤3の回転角度θが大きくなるに伴って、ライトトンネル18(色成分切り替え盤10)に導かれる蛍光YPの光量が減少し、ライトトンネル18に導かれるレーザ光BPの光量が増加する。
光路切り替え盤3が更に同方向に回転して、光路切り替え盤3の回転角度θが角度θsに達し、境界q1が半径方向接線r1”に一致すると、ライトトンネル18(色成分切り替え盤10)に導かれる蛍光YPの光量がほとんど「0」となり、ライトトンネル18に導かれるレーザ光BPの光量がほとんど一定「1」となる。この境界q1がビームスポットBSPを横切る間に混色が生じ、これを便宜的に混色1とする。
更に、光路切り替え盤3が回転し、境界q2が半径方向接線r1'に一致するまでの間は、光路切り替え盤3の反射領域3aにのみビームスポットBSPが当たるため、ライトトンネル18に導かれるレーザ光BPの光量がほとんど一定「1」のままである。
更に、光路切り替え盤3が回転し、境界q2が半径方向接線r1'に一致すると、光路切り替え盤3の透過領域3bにビームスポットBSPの一部が当たり始める。
このため、蛍光体5に導かれるレーザ光BPの光量が増加し、従って、色成分切り替え盤10に導かれる蛍光YPの光量が増加する。この境界q2がビームスポットBSPを横切る間にも混色が生じる。これを便宜的に混色2とする。
そして、光路切り替え盤3の境界q2が半径方向接線r1”に一致すると、光路切り替え盤3の反射領域3aにビームスポットBSPが当たらなくなる。このため、ライトトンネル18に導かれるレーザ光BPの光量は「0」となる。これに対して、色成分切り替え盤10に導かれる蛍光YPの光量は一定「1」となる。光路切り替え盤3の一回転中には、上述した混色1、混色2が生じる。
(色成分切り替え盤10による混色の説明)
色成分切り替え盤10に当たるレーザ光BPのビームスポットBSP'のスポット径を便宜的にΦ'=Φとする。すなわち、ビームスポットBSP'に接する半径方向接線r3'、r3”の為す角度をθsとする。
また、光路切り替え盤3と色成分切り替え盤10とは、境界q2と境界q4との回転位相が一致した状態で同期回転するものとする。
既述したように、角度θがθsよりも大きいとき、色成分切り替え盤10が矢印Z2方向に回転して境界q4が半径方向接線r3'に一致するまでの間は、ほとんどレーザ光BPのみがライトトンネル18に導かれるため、色成分切り替え盤10による混色は生じない。
更に、色成分切り替え盤10が回転して、境界q4が半径方向接線r3'に一致してから半径方向接線r3”に一致するまでの間は、光路切り替え盤3による混色2が継続する。
すなわち、色成分切り替え盤10によるレーザ光BPの投射期間の後半部分ではレーザ光BPに蛍光RPが混じることによる混色1cが生じ、色成分切り替え盤10による蛍光RPの投射期間の前半部分では蛍光RPにレーザ光BPが混じることによる混色1dが生じる。
色成分切り替え盤3が更に回転し、境界q4が半径方向接線r3”に一致してから境界q5が半径方向接線r3'に一致するまでの間は、レーザ光BPが光路切り替え盤3の透過領域3bにのみ当たり、かつ、集光レンズ11により蛍光YPが蛍光RPの透過領域10fにのみ集光されるため、蛍光RPのみがライトトンネル18に導かれ、混色は生じない。
更に、色成分切り替え盤10が回転し、境界q5が半径方向接線r3'に一致してから境界q5が半径方向接線r3”に一致するまでの間は、蛍光RPと蛍光GPとによる混色が生じ、これを便宜的に混色3とする。
すなわち、色成分切り替え盤10による蛍光RPの投射期間の後半部分では蛍光RPに蛍光GPが混じることによる混色1eが生じ、色成分切り替え盤10による蛍光GPの投射期間の前半部分では、蛍光GPに蛍光RPが混じることによる混色1fが生じる。
更に、色成分切り替え盤10が回転し、境界q5が半径方向接線r3”に一致してから境界q6が半径方向接線r3'に接するまでの間は、レーザ光BPが光路切り替え盤3の透過領域3bにのみ当たり、かつ、集光レンズ11により蛍光YPが蛍光GPの透過領域10eにのみ集光されるため、蛍光GPのみがライトトンネル18に導かれ、混色は生じない。
更に、色成分切り替え盤10が回転し、境界q6が半径方向接線r3'に一致してから境界q6が半径方向接線r3”に一致するまでの間は、蛍光GPと蛍光YPとによる混色が生じ、これを便宜的に混色4とする。
すなわち、色成分切り替え盤10による蛍光GPの投射期間の後半部分では、蛍光GPに蛍光YPが混じることによる混色1gが生じ、色成分切り替え盤10による蛍光YPの投射期間の前半部分では、蛍光YPに蛍光GPが混じることによる混色1hが生じる。
色成分切り替え盤10が更に回転し、境界q6が半径方向接線r3”に一致してから境界q6が半径方向接線r3'に一致するまでの間は、光路切り替え盤3の境界q1にビームスポットBSPが跨らないため、蛍光YPのみがライトトンネル18に導かれるため、混色は生じない。このような混色1ないし混色4が生じる期間が長いと、色純度が低下し、色再現範囲が狭くなる。
そこで、この実施例では、光路分岐部材(光路切り替え盤3)により、光源部1からの光を照明光として光量分布均一化部材(ライトトンネル18)に導く光路と光源部1からの光を波長変換部材(蛍光体5)に導きかつこの蛍光体5により波長変換された光を照明光としてライトトンネル18に導く光路とに分岐させ、この光路切り替え盤3により分岐された各光路を光路合成部材(ダイクロイックミラー15)により合成し、光路合成部材と波長選択部材との間の光路に色成分選択部材(色成分切り替え盤10)を配置し、第1集光光学系としての集光レンズ11のパワーを第3集光光学系としての集光レンズ17のパワーよりも大きく設計することにより、色成分切り替え盤10に入射する光のビームスポットBSP’の最小化を図る構成とした。これにより、混色が生じる期間の短縮化を図ることができるので、明るくて色純度の高い画像を投影可能な照明光源装置を提供できる。
これに対して、色成分切り替え盤10をライトトンネル18と集光レンズ17との間に配置する構成とする場合、色成分切り替え盤10は回転等の移動しているため、色成分切り替え盤10をライトトンネル18の入射側端面18aに物理的に一致させることができず、集光レンズ17により色成分切り替え盤10に入射する蛍光のビームスポットBSP’の径が大きくなり、その結果、混色が生じる期間が長くなる。
この場合、色成分切り替え盤10をライトトンネル18と集光レンズ17との間に配置して、集光レンズ17のパワーを大きくして色成分切り替え盤10に入射する各色成分の光のスポット径の最小化を図る構成とすることが考えられる。
しかしながら、このような構成を採用すると、ライトトンネル18の入射側開口18aに入射する各色成分の光が広がり過ぎ、ライトトンネル18の出射側開口18bから出射される各色成分の光を画像形成素子に取り込むことができなくなり、光の利用効率が低下し、明るい画像が得られなくなる。
また、たとえ、仮に、画像形成素子に導かれる各色成分の光を取り込めたとしても、画像形成素子に入射する各色成分の光の入射角度が大きくなる。その結果、画像形成素子による反射角度が大きくなって、投射光学系21にこれらの光を取り込むことができなくなる。結局、明るさの利用効率が低下する。また、この利用効率の低下を防止しようとすると、投射光学系21が肥大化する等の弊害が生じる。
(変形例1)
以上の実施例では、色成分切り替え盤10を透過タイプの構成として説明したが、図12に示すように、色成分切り替え盤10を反射タイプの構成とすることもできる。
この場合には、光路折り曲げミラー22の位置に、色成分切り替え盤10を斜め45度の角度で配置し、集光レンズ11の光軸と集光レンズ16の光軸との角度を色成分切り替え盤10に立てた法線に対して45度の角度で配置する構成とすれば良い。
なお、その集光レンズ11と集光レンズ16とは、一体構成とするのが組み立ての効率化を図るうえで望ましい。その他の構成要素は、図1に示す構成要素と同一であるので、同一構成要素に同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
(変形例2)
図1に示す光路切り替え盤3の反射領域3aにおいて、青色成分のレーザ光BPを反射させる構成としても、1%程度の光はその反射領域3aを通過して蛍光体5に導かれる。
このため、1%程度の青色成分のレーザ光BPにより黄色成分の蛍光YPが生成され、青色成分のレーザ光BPに蛍光YPが混じり、青色成分の光の純度が低下する。
そこで、この変形例2では、図12に示すように、青色成分のレーザ光BPを投射光学系21に導く期間中には、蛍光YPが色成分切り替え盤10を透過して集光レンズ17に導かれないように、蛍光YPを完全に遮断する遮断領域10BLを形成することとした。
1…光源部
3…光路切り替え盤(光路分岐部材)
5…蛍光体(波長変換部材)
10…色成分切り替え盤(色成分選択部材)
11…集光レンズ(第1集光光学系)
15…ダイクロイックミラー(光路合成部材)
16…集光レンズ(第2集光光学系)
17…集光レンズ(第3集光光学系)
18…ライトトンネル(光量分布均一化部材)
米国特許出願公開US2013/0100420(Fig.14参照、Fig.15参照)

Claims (7)

  1. 青色成分の光と緑色成分の光と赤色成分の光とのうちの少なくともいずれかの色成分の光を含む光を発生する光源部と、
    該光源部から発せられた色成分の光が照射されて該色成分の光とは異なる色成分の光を生成する波長変換部材と、
    前記光源部から発せられた色成分の光と前記波長変換部材により生成された色成分の光の光量分布を均一化する光量分布均一化部材と、
    前記光源部から発せられた色成分の光を励起光として前記波長変換部材に導く光路と前記光源部から発せられた色成分の光を照明光として前記光量分布均一化部材に導く光路とに分岐する光路分岐部材と、
    前記波長変換部材により生成された色成分の光が進行する光路と前記光源部から発せられた色成分の光が進行する光路とを合成する光路合成部材と、
    前記波長変換部材により生成された色成分の光が進行する光路に配置されて該波長変換部材により生成された色成分の選択を行う色成分選択部材と、
    該色成分選択部材と前記波長変換部材との間の光路に設けられて前記波長変換部材により生成された色成分の光を集光する第1集光光学系と、
    前記光路合成部材と前記色成分選択部材との間の光路に配置されて該色成分選択部材により選択された色成分の光を集光する第2集光光学系と、
    該光路合成部材と前記光量分布均一化部材との間の光路に配置されて前記各色成分の光を前記光量分布均一化部材に集光する第3集光光学系とを備え、
    前記第1集光光学系のパワーが前記第3集光光学系のパワーよりも大きいことを特徴とする照明光源装置。
  2. 前記色成分選択部材が透過タイプであり、前記第1集光光学系と前記第2集光光学系とが前記色成分選択部材を間に介して互いに反対側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の照明光源装置。
  3. 前記色成分選択部材が反射タイプであり、前記第1集光光学系の光軸と前記第2集光光学系の光軸とが前記色成分選択部材に立てた法線に対して45度の角度で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の照明光源装置。
  4. 前記光量分布均一化部材がライトトンネルであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の照明光源装置。
  5. 前記光源部は青色成分の光を発生する光源を有し、前記波長変換部材は前記青色成分の光により励起されて少なくとも緑色成分の蛍光と赤色成分の蛍光とを含む蛍光を発生する蛍光体であり、前記色成分選択部材には少なくとも前記緑色成分の蛍光と前記赤色成分の蛍光とを選択して透過させる透過領域が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の照明光源装置。
  6. 前記色成分選択部材には、前記青色成分の光が前記光量分布均一化部材に導かれる期間中に該青色成分の光により生じた蛍光を完全に遮断する遮断領域が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の照明光源装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の照明光源装置と、光量分布均一化部材に導かれた光により画像を形成する画像形成素子と、該画像形成素子により形成された画像を投影する投射光学系とを備えた画像投影装置。
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