JP6237741B2 - 流動性内容物が充填された包装容器 - Google Patents
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Description
この多層構造ボトルは、最内層が油性内容物に対する濡れ性に優れており、この結果、ボトルを倒立させたり、或いは傾斜させたりすると、マヨネーズ等の油性内容物は、最内層表面に沿って広がりながら落下していき、ボトル内壁面(最内層表面)に付着残存することなく、綺麗に排出することができるというものである。
しかしながら、この種の容器では、内容物との滑り性を高めるために形成される液体の液膜を薄く且つ均一に、如何にして効率よく形成するかという課題が残されている。
また、本出願人は、容器内面を形成する樹脂に、液体を混合して液膜を形成するという手段を提案している(特願2013−23468号・PCT/JP2014/052879)。かかる方法は、内容物の充填前に液膜を形成する工程を設ける必要がなく、従って、生産性の点では満足し得るのであるが、容器内面の液膜が、内層を形成するブレンド樹脂からのブリードアウトで形成されるため、液膜の厚みはかなり薄くなってしまう場合があり、液膜の厚みを確実に制御することが困難であるという問題がある。
即ち、前記流動性内容物とは異なる液体を用意し、
外周の少なくとも一部が前記液体もしくは該液体と前記流動性内容物とを含む液状混合液で被覆された流動性内容物を充填することにより流動性内容物が充填される。
かかる充填方法においては、
(1)前記液体が、流動性内容物と非混和性の液体であること、
(2)芯層が流動性内容物、最外層が前記液体もしくは前記液状混合液により形成されている多層充填物を吐出すること、
(3)前記流動性内容物の吐出先端部が前記液体もしくは前記液状混合液で覆われた状態で充填を開始すること、
(4)中心管と該中心管を取り囲むように形成されている環状管とを備えた多重管ノズルを使用し、
前記多重管ノズルを前記容器内に侵入させ、該多重管ノズルの中心管から前記流動性内容物を吐出し、前記多重管ノズルの環状管から前記液体もしくは前記液状混合物を吐出することにより、該容器内に該流動性内容物を充填すること、
(5)前記容器内への前記流動性内容物の充填量の増大と共に、前記多重管ノズルを前記容器から徐々に引き抜きながら、前記液体もしくは前記液状混合物と流動性内容物とを吐出しながら充填していくこと、
(6)前記液体もしくは前記液状混合物を、前記中心管からの前記流動性内容物の吐出開始よりも速いタイミングで吐出すること、
が好ましい。
未使用且つ正立状態において、前記包装容器内にはヘッドスペースが存在しており、該ヘッドスペースを除く部分に、該流動性内容物に対する滑り性を向上させるための液膜が、該流動性内容物が存在している領域のみに選択的に形成されていることを特徴とする。
かかる包装容器においては、
(7)前記液膜が、前記流動性内容物と非混和性の液体で形成されていること、
(8)前記容器がボトル形状またはパウチ形状の容器であること、
が好適である。
また、かかる方法により流動性内容物が容器内に充填される本発明の包装容器では、流動性内容物が液体の液膜に包まれた状態で容器内に充填されるため、容器内に充填された流動性内容物と容器内面との間には、必ず液膜が存在しており、この結果、液体による流動性内容物の滑り性向上効果が確実且つ安定にバラつきなく発揮される。
さらに、ボトル形状の容器に流動性内容物が充填される場合には、該容器には、通常、ヘッドスペースと呼ばれる空間が形成されるが、本発明の充填方法を適用した場合、液体の液膜は、該容器が未使用で且つ正立状態のとき、内容物が存在している領域に選択的に形成され、ヘッドスペースには該液膜は形成されない。即ち、本発明では、流動性内容物の滑り性を向上させるに必要な領域のみに液膜が形成されるため、必要以上のコストの増大を有効に回避することができる。
本発明の包装容器の内面の状態を示す図1を参照して、この容器は、プラスチック製の容器基体1の内面に表面を改質するための液体の液膜3が形成されており、この液膜3上に流動性の内容物が充填されるものである。即ち、本発明の充填方法では、この液膜3の形成と流動性内容物の充填とが実質的に同時に行われる。
樹脂としては、容器の形態への成形が可能な熱可塑性プラスチック、例えばポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルやオレフィン系樹脂などを例示することができ、特に滑り性の向上が要求される粘稠な流動性内容物が充填される容器、例えばダイレクトブロー容器の成形に好適に使用されるという観点から、オレフィン系樹脂、特に、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、中或いは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンなどにより形成される。勿論、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体等も好適であり、さらに、特開2007−284066号等に開示されている環状オレフィン共重合体であってもよい。
また、多層構造とする場合において、ガスバリア層(中間層)の好適な厚みは、一般に1乃至50μm、特に9乃至40μmの範囲であり、前述した接着剤樹脂層の厚みは、適宜の接着力が得られる程度でよく、一般的には0.5乃至20μm、好適には1乃至8μm程度である。
全体として10で示すこの空容器は、上部に螺子等を備えた口部13を有しており、口部13に連なるブロー部分15は、胴部及び胴部を閉じるように形成されている底部を備えている。
また、口部13の上部には、これを閉じている閉塞部17が形成されている。この閉塞部17には、ブロー成形に当ってブロー用流体を供給するための供給管が挿入される小孔17aが供給されている。この小孔17aは、空容器10の内部に通じている。
即ち、従来公知の方法と同様、溶融樹脂(成形用樹脂の溶融物)の押出(押出成形)により底部がピンチオフにより閉じられたパイプ形状のプリフォームを成形し、このプリフォームに形成されている上記の小孔17aから所定のブロー成形温度に維持された該プリフォーム内にブロー用流体を供給して容器の形態に賦形することにより、上記のダイレクトブロー成形容器が成形される。
容器内面に形成される液膜3は、容器に充填する流動性内容物と非混和性であり且つ該流動性内容物の滑り性(滑落性)を向上させる液体(滑性向上液)により形成される。
即ち、内容物に対して混和性であると、この液体が内容物と混ざり合ってしまい、容器内面から脱落してしまい、液膜3が崩れてしまうこととなるからである。
尚、内容物と非混和性で且つ内容物の滑り性を向上させる液体とは、内容物と混和せず、大まかにいうと、水性の内容物に対しては親油性の液体であり、油性の内容物に対しては水或いは親水性液体である。一般的には、容器内に内容物を充填した状態で、液膜3が0.1g/m2以上、特に0.5g/m2以上の量に保持される液体を液体として使用すればよい。特に、容器内面に対する表面張力が、内容物に対する表面張力と大きく異なるものほど、潤滑効果が高く、本発明には好適である。
また、油性の内容物に対しては、沸点が上記範囲内であることを条件として、水あるいは親水性の高いイオン液体等が液体として使用される。
さらに、乳化系の流動性物質に対しては、シリコーンオイル、グリセリン脂肪酸エステル、流動パラフィン、食用油脂などが液体として好適に使用される。
本発明においては、上述した形態を有する容器基体1に、流動性内容物の充填と実質的に同時に液膜3の形成を行う。本発明はこれに限定されるものではないが、具体的な例を図3に示す構造の多重管ノズル20にて説明する。
このようにして流動性内容物31の充填を行うと、図4(a)に示されているように、流動性内容物31は、液体33に覆われた状態で空容器30の内部に供給されていくこととなる。
上述のように、芯層が流動性内容物、最外層に液体からなる多層充填物を吐出させることが可能となる。本発明に係る充填方法は、外周の少なくとも一部に液体が被覆された流動性内容物を充填すればよく、上述で説明した方法以外として、流動性内容物を供給する側(上流側)で液体33とを接合させて多層充填物を吐出する。また、吐出させた後に流動性内容物に対して液体をコーティング、或いは、ミスト状の液体を噴霧してもよい。
さらに、液体33の表面張力は、内容物31の表面張力よりも小さいことが好ましい。液体33の表面張力を内容物31の表面張力よりも小さく設定しておくことにより、充填時において、液体33が内容物31上において濡れ広がりやすくなり、このこともまた、内容物31の充填速度が大きくなっても液体33による液膜の破断を防止することに有効であるためである。
さらに、図4(c)からも理解されるように、このようにして得られる包装容器では、通常、ヘッドスペース40が形成されるが、本発明においては、液体33の液膜は、該容器が未使用で且つ正立状態のとき、内容物31が存在している領域のみに選択的に形成されており、ヘッドスペースには液膜は形成されない。従って、液体33の使用量を最小限に抑えることができ、コストの増大を有効に回避することができる。
3:液膜
10:空容器
13:口部
15:ブロー成形部
17:閉塞部
20:多重管ノズル
21:中心管
23:環状管
30:空容器
31:流動性内容物
33:液体
Claims (3)
- 流動性内容物が充填されている包装容器において、
未使用且つ正立状態において、前記包装容器内にはヘッドスペースが存在しており、該ヘッドスペースを除く部分に、該流動性内容物に対する滑り性を向上させるための液膜が、該流動性内容物が存在している領域のみに選択的に形成されていることを特徴とする包装容器。 - 前記液膜が、前記流動性内容物と非混和性の液体で形成されていることを特徴とする請求項1記載の包装容器。
- 前記容器がボトル形状またはパウチ形状の容器である、請求項1または2に記載の包装容器。
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