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JP6223922B2 - 伸長性粘着シート - Google Patents

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JP6223922B2 JP2014150045A JP2014150045A JP6223922B2 JP 6223922 B2 JP6223922 B2 JP 6223922B2 JP 2014150045 A JP2014150045 A JP 2014150045A JP 2014150045 A JP2014150045 A JP 2014150045A JP 6223922 B2 JP6223922 B2 JP 6223922B2
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Description

本発明は、伸長性粘着シートに関する。
一般に、粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する。このような性質を活かして、粘着剤は、例えば基材の少なくとも一方の表面に粘着剤層を設けた基材付き粘着シートの形態で、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型パソコン等の携帯型電子機器における部品の固定等に好ましく利用されている。また、フィルム状基材を備える粘着シートは、所定の機械的強度を有し千切れ等の損傷が生じ難いことから、貼り付け後に再剥離される粘着シートとして好ましく利用されている。この種の従来技術を開示する文献として、特許文献1および2が挙げられる。特許文献1および2はいずれも、伸長性を有する基材を備える従来技術を開示している。特許文献2は、皮膚に貼り付けられる医療用粘着シートに関するものである。
特開平6−346032号公報 特表2005−500133号公報
被着体に貼り付けられた粘着シートは、被着体やその周辺部材の修理や交換、検査、リサイクル等の際に被着体から除去され得る。被着体のなかには変形しやすいものがあることから、粘着シートは、被着体の変形や損壊を生じることなく除去し得るように構成されていることが望ましい。具体的には、例えば粘着シートに伸長性をもたせ、該粘着シートの一部を外部に露出させておき、該一部を把持して引っ張ることで粘着シートを伸長変形させ得る構成が好ましく採用され得る。このように構成することで、粘着シートの伸長変形により、被着体の変形を防ぎつつ粘着シートを被着体表面から除去することができる。しかし、除去時の引張りにより伸長した粘着シートは、引張りに耐えきれず、除去が完了する前に千切れるなど損傷する場合があった。また、上記引張りによる除去(引張り除去)は、粘着シートの伸長を伴う。そのため、当該伸長時に粘着シートが千切れないよう注意しながら引張り除去を完了するには、通常はある程度の時間を要し、必ずしも効率よく除去できるものではなかった。
粘着シートの損傷は、剥がし方にも依存し得るが、基本的には粘着シートの機械的強度とせん断接着力(せん断方向に対する剥離強度)との相対的な関係に大きく依存する。したがって、粘着シートの除去時に、粘着シートの伸長変形による機械的強度の低下よりも、接着力を低く設定することにより、除去時における粘着シートの損傷を抑制できると考えられる。また、上記接着力よりも粘着シートの機械的強度を高く維持したまま、該強度を剥離の進行にともない低下させることにより、除去時の引張り負荷は剥離の進行とともに低減し、粘着シートの引張り除去性は改善すると考えられる。
上述のような理解のもと、本発明者らは鋭意検討を行った結果、粘着剤の組成や基材の材質、塗工方法等ではなく粘着シートの形状によって、千切れ等の損傷を防止または抑制しつつ粘着シートを効率よく引張り除去することが可能な構成を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、千切れ等の損傷を防止または抑制しつつ、効率よく引張り除去することが可能な粘着シートを提供することを目的とする。
本発明によると、粘着剤層と、該粘着剤層を支持するフィルム状基材と、を備える伸長性粘着シートが提供される。前記粘着シートは長尺部を有している。また、前記長尺部は、長手方向の一端に向かってテーパ状に延びるテーパ部を有し、かつ前記テーパ部における前記フィルム状基材の最小断面積は0.30mmより大きい。
上記構成の粘着シートを、被着体に貼り付けられた状態で長尺部の一端とは反対方向に引っ張ると、粘着シートは伸長変形する。この変形により、粘着シートは被着体から剥がれる。上記テーパ部における基材の最小断面積は所定値以上であるので、粘着シートの機械的強度(典型的には引張応力)は絶対的かつ相対的に所定以上のレベルに維持されながら、テーパ形状にともない引張り負荷は漸減する。また、上記引張りによる粘着シートの剥離が進むにつれて、テーパ形状にともなって、剥離されようとする部分における接着力は低下する。その結果、上記引張りに起因する千切れ等の損傷は防止または抑制されつつ、粘着シートは効率よく被着体から引張り除去され得る。
ここに開示される粘着シートの好ましい一態様では、前記テーパ部は、前記一端における幅をW1(mm)とし、テーパ部の最大幅をW2(mm)とし、前記長尺部の長手方向における該一端から最大幅W2を示す部分までの距離をL(mm)としたときに、式:(W2−W1)/L<9.5/80;を満たす。このようにテーパの傾きを抑制(典型的には角度を調整)することで、引張り除去時における剥離進行にともなう引張り負荷の低減は緩やかとなる。これにより、粘着シート除去時における損傷がより高度に防止される。具体的には、例えば引張り時において粘着シートの応力が急低下した場合、所定以上の力で引張りは継続していることから、上記応力の低下分だけ一時的に粘着シートに過大な負荷がかかり得る。これにより、粘着シートが千切れる等の損傷が発生し得る。このような不具合の発生は、上記の構成によって回避され得る。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、粘着シートは、被着体に貼り付けられた状態にて、前記長尺部の一端とは反対方向に引っ張ることで、該被着体から除去される。このような除去方法を採用することで、ここに開示される粘着シートは、被着体を変形、損傷させることなく該被着体から効率よく除去され得る。
ここに開示される粘着シートの好ましい一態様では、前記長尺部の長手方向における前記一端とは反対側の端部には、タブが設けられている。粘着シートの除去時にタブを把持して引っ張ることで、粘着シートの除去作業性はより向上する。
ここに開示される粘着シートの好ましい一態様では、前記粘着剤層として、前記フィルム状基材の第一面に設けられた第一粘着剤層と、該フィルム状基材の第二面に設けられた第二粘着剤層と、を備える。このような基材付き両面粘着シートは、信頼性の高い固定手段(典型的には、2つの被着体の接合手段)として好ましく使用され得る。
ここに開示される粘着シートは、2つの被着体を接合するために用いられ、当該接合後、該2つの被着体間から引き抜くようにして該2つの被着体から除去される態様で好ましく使用され得る。2つの被着体を接合した状態において、粘着シートを長尺部の一端とは反対方向(典型的には、せん断方向に作用する角度)に引っ張ることで、被着体を変形させることなく、かつ粘着シートが千切れることなく、該粘着シートは該2つの被着体から引き抜かれて除去され得る。
ここに開示される粘着シートの好ましい一態様では、前記フィルム状基材は、非発泡の樹脂フィルム基材である。非発泡の樹脂フィルムを基材として用いることで、優れた引張り除去性が好ましく実現され得る。
ここに開示される粘着シートは、千切れることなく効率よく引張り除去され得る。この特長を利用して、部材の修理や交換、検査等の際に除去される機会の多いバッテリー固定用途の粘着シートとして特に好ましく使用される。ここに開示される技術によると、バッテリーを固定するために好ましく使用される粘着シートが提供される。
一実施形態に係る粘着シートを模式的に示す断面図である。 図1の粘着シートを模式的に示す上面図である。 せん断接着力の測定方法を模式的に示す説明図である。 引張り除去の一態様を説明するための模式的側面図である。 引張り除去の一態様を説明するための模式的上面図である。 引張り除去性の評価方法を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、製品として実際に提供される本発明の粘着シートのサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
この明細書において「粘着剤」とは、前述のように、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する材料をいう。ここでいう粘着剤は、「C. A. Dahlquist, “Adhesion: Fundamental and Practice”, McLaren & Sons, (1966) P. 143」に定義されているとおり、一般的に、複素引張弾性率E(1Hz)<10dyne/cmを満たす性質を有する材料(典型的には、25℃において上記性質を有する材料)である。
また、ここでいう粘着シートの概念には、粘着テープ、粘着ラベル、粘着フィルム等と称されるものが包含される。
<粘着シートの構成>
図1は一実施形態に係る粘着シートを模式的に示す断面図であり、図2は図1の粘着シートを模式的に示す上面図である。
図1に示すように、粘着シート1は、フィルム状基材10の各面(いずれも非剥離性)にそれぞれ粘着剤層21,22が設けられている。使用前の粘着シート1は、粘着剤層21,22の各表面(各粘着面)が剥離ライナー(図示せず)に保護された構成を有している。
図2に示すように、粘着シート1は長尺状に形成されており、その長手方向の一端1aに向かってテーパ状に延びるテーパ部5を有する。これにより、粘着シート1を引張り除去する際に、剥離が進むにつれて、引張り負荷は漸減し、かつ剥離されようとする部分における接着力は低下するので、優れた引張り除去性が実現される。具体的には、テーパ部5は、最大幅W2を示す部分から直線状に先細りして、その先端(一端)1aでは、所定の幅W1を有するように構成されている。テーパ部5は台形状を有するともいえる。幅W1はテーパ部5における最小幅でもある。
粘着シート1の長手方向において上記一端1aとは反対側の端部は、テーパ状に形成されていない。つまり、テーパ部5は、粘着シート1の長手方向の一方にのみ形成されている。そして、上記一端1aとは反対側の端部には、平面矩形状のタブ6が設けられている。このタブ6を利用して除去を行うことにより、粘着シートの除去作業性は向上する。なお、タブ6の形成方法は特に限定されない。例えば、フィルム状基材10に粘着剤層21,22を形成しない部分を設けておき、その部分を露出させることにより形成してもよく、紙や樹脂製のタブ部材を粘着シート1の粘着面に取り付ける等して形成してもよい。
テーパ部5は、上記一端1aにおける幅をW1(mm)とし、テーパ部5の最大幅をW2(mm)とし、粘着シート1の長手方向における一端1aから上記最大幅W2を示す部分までの距離(典型的には最短距離)をL(mm)としたときに、式:(W2−W1)/L<9.5/80;を満たすことが好ましい。このようにテーパの傾きを抑制することで、引張り除去時における損傷がより高度に防止される。上式における(W2−W1)/Lは9.0/80以下(例えば8.0/80以下、典型的には7.0/80以下)であることがより好ましい。テーパの傾きが緩やかすぎると、引張り除去時の負荷低減効果が得られ難くなることから、上式における(W2−W1)/Lは、1.0/80以上(例えば3.0/80以上、典型的には5.0/80以上)であることが好ましい。
また、上記一端1aにおける幅W1(mm)とテーパ部5の最大幅W2(mm)との比(W1/W2)は、引張り除去時における損傷を防止する観点から、0.25以上(例えば0.3以上、典型的には0.4以上)程度であることが好ましい。上記比(W1/W2)は、引張り除去時の負荷低減効果を得る観点から、0.9以下(例えば0.8以下、典型的には0.6以下)程度であることが好ましい。
幅W1、幅W2および距離Lは、特に限定されない。幅W1は、粘着シート1の適用部位や損傷防止等の観点から、1〜20mm(例えば2〜12mm、典型的には3mm超8mm以下)程度であり得る。幅W2は、幅W1と同様の理由から、1〜30mm(例えば3〜20mm、典型的には5〜15mm)程度であり得る。幅W2は、引張りによる除去作業性等の観点から、10mm以上(例えば12mm以上)であることが好ましい。なお、幅W2は、テーパの始点となる箇所の幅であるともいえる。また、粘着シート1がタブ6を有する場合、幅W2はタブ6の幅(典型的には、根元の幅)となり得る。本実施形態のように粘着シート1が長尺形状である場合には、幅W2は粘着シート1の幅ともなり得る。幅W1、幅W2はいずれも、粘着シートまたはその長尺部の長手方向に直交する長さである。距離Lは、引張りによる除去作業性等の観点から、10〜300mm(例えば30〜150mm、典型的には50〜100mm)とすることが好ましい。本実施形態のように粘着シート1が長尺形状である場合には、Lは粘着シート1の長さともなり得る。
テーパ部5が直線状に先細りしている場合、テーパ部5のテーパを構成する両辺のなす角θは1°以上であることが好ましい。これにより、引張り除去時の負荷低減効果が得られやすい。上記角θは2°以上(例えば3°以上、典型的には4°以上)であることがより好ましい。また、引張り除去時における損傷を防止する観点から、上記角θは20°以下(例えば12°以下、典型的には6°以下)であることが好ましい。なお、上記角θは、具体的には上記テーパを構成する両辺をそれぞれ延ばした直線のなす夾角である。
粘着シート1は、テーパ部5におけるフィルム状基材10の最小断面積が0.30mmより大きいことによって特徴づけられる。これによって、粘着シートは所定以上の機械的強度を確保することができるので、引張り除去時における千切れ等の損傷は防止または抑制される。上記最小断面積は、より好ましくは0.40mm以上(例えば0.50mm以上、0.60mm以上)である。上記最小断面積の上限は特に限定されないが、例えば2.0mm以下(典型的には1.6mm以下)程度とすることが適当である。なお、フィルム状基材10の最小断面積は、通常はテーパ部5の先端部における該基材10の端面積と一致する。その場合、上記最小断面積は、フィルム状基材10の厚さとテーパ部5の最小幅(テーパ部5先端の幅)との積から求めることができる。
ここに開示される粘着シート(粘着剤層21,22とフィルム状基材10とを含むが、剥離ライナーは含まない。)1の総厚さは特に限定されず、凡そ30〜500μmの範囲とすることが適当である。上記総厚さは、粘着特性等を考慮して40〜300μm(例えば50〜200μm)程度とすることが好ましい。総厚さを所定値以下とすることにより、製品の薄膜化、小型化、軽量化、省資源化等の点で有利となり得る。
なお、ここに開示される粘着シートは、両面粘着シートに限定されず、粘着剤層をフィルム状基材(支持体)の片面に有する形態の基材付き片面粘着シートであってもよい。
また、粘着シートは長尺状でなくてもよい。粘着シートは長尺状の部分(長尺部)を有していればよい。この長尺部がテーパ部を有していることにより、粘着シートの引張り除去性は向上する。また、粘着シートは複数の長尺部を有するものであり得る。その場合、複数の長尺部はタブ等を介して部分的に連結されたものであり得る。例えば、上記複数の長尺部は、各々の長手方向が平行したものであり得る。
また、テーパは直線状でなくてもよく、曲線状(例えば弧状)であってもよい。タブの形状も特に限定されず、指で把持することが可能な種々の形状を採用することができる。なお、タブはなくてもよい。
<粘着シートの特性>
ここに開示される粘着シートは、伸長性を有することを特徴とする。この明細書において「伸長性粘着シート」とは、破断時伸びが20%以上である粘着シートとして定義される。これにより、引張り除去時に粘着シートは伸長変形して剥がれ得る。粘着シートの破断時伸びは50%以上(例えば100%以上、典型的には200%以上)であり得る。好ましい一態様では、粘着シートは、300%以上の破断時伸びを示す。これにより、引張りと粘着シートの伸長変形とが相互に作用して、より優れた引張り除去性が実現される。特に、接着面に対してせん断方向に作用する角度(典型的には−90度〜90度の角度、例えば0度以上90度未満の角度)に引っ張ることにより粘着シートを除去する性能(せん断除去性)に優れる。上記特性を示す粘着シートは、除去の際に被着体の変形を防止する点でも好ましい。上記破断時伸びは、より好ましくは500%以上(例えば700%以上、典型的には800%以上)である。上記破断時伸びの上限は特に限定されないが、除去作業性等の観点から、例えば1000%以下(典型的には900%以下)程度であり得る。
上記破断時伸びは、JIS K 7311:1995に記載の「伸び」の測定方法に準拠して測定される。より具体的には、3号形ダンベル状の試験片(幅5mm、標線間隔20mm)を用いて引張速度300mm/分の条件で上記破断時伸びを測定することができる。引張試験機としては、島津製作所社製の製品名「Autograph AG−10G型引張試験機」を使用することができる。試験に際しては、粘着面にパウダーを塗して、粘着剤のべたつきによる影響を除去しておくことが好ましい。なお、上記試験における引張方向は、特に限定されないが、粘着シートまたはその長尺部の長手方向と一致させることが好ましい。
ここに開示される粘着シートは、10MPa以上の破断強度を示すことが好ましい。これにより、粘着シートの除去時に千切れ等の損傷がより生じ難い構成となり得る。また、加工性(例えば打ち抜き加工)にも優れる傾向がある。上記破断強度は、より好ましくは30MPa以上(例えば45MPa以上、典型的には60MPa以上)である。上記破断強度が高すぎると、粘着シートの弾性や伸長性が低下する傾向がある。このような観点から、上記破断強度は100MPa以下(例えば80MPa以下、典型的には70MPa以下)程度とすることが好ましい。
上記破断強度は、JIS K 7311:1995に記載の「引張強さ」の測定方法に準拠して測定される。より具体的には、3号形ダンベル状の試験片(幅5mm)を用いて引張速度300mm/分の条件で上記破断強度を測定することができる。引張試験機その他については、基本的に上述の破断時伸びの場合と同様である。なお、上記試験における引張方向は、特に限定されないが、粘着シートまたはその長尺部の長手方向と一致させることが好ましい。
ここに開示される粘着シートは、50%を超える引張り回復率を示すものであることが適当であり、上記引張り回復率は70%以上であることが好ましい。上記引張り回復率は、より好ましくは80%以上(例えば90%以上、典型的には93%〜100%)である。これにより、粘着シート除去時における千切れ等の損傷がより高度に防止され得る。この点について説明する。例えば、粘着シートをせん断方向に引っ張って除去する場合、接着面積等に応じて、通常はある程度の時間を要する。そのため、除去作業を途中で中断することもあり得る。そのような場合に、粘着シートの引張り回復率が所定値以下であると、作業中断前の引張りにより機械的特性(強度、弾性等)が低下し、その状態から除去作業が再開され得る。このような場合、粘着シートは除去作業再開時の引張りに耐えられず、千切れる等の損傷が生じやすい。上記引張り回復率を示す粘着シートは、上記のように一度中断が入るような態様で除去される場合においても、引張り後の回復によって機械的特性の低下が抑制されているので、損傷がより高度に防止されたものとなり得る。
引張り回復率の測定は、下記の方法で行われる。
[引張り回復率の測定]
粘着シートにつき、該粘着シートの特定区間距離Lを100%引き伸ばす引張試験を行う。該粘着シートを100%引き伸ばした後、解放して5分経過後における上記特定区間の長さをLとしたときに、式:引張り回復率(%)=L/L×100;より引張り回復率を求める。
より具体的には、JIS K 7311:1995に準拠して、3号形ダンベル状の試験片(幅5mm、標線間隔20mm)を用いて引張速度300mm/分の条件で100%引き伸ばす。換言すると、標線間隔が20mm延伸するまで引っ張る。そして、引張りから解放して5分経過後における長さL(標線間隔:mm)を計測し、式:引張り回復率(%)=L/L×100;より引張り回復率を求める。この方法において、Lは初期の標線間隔20mmである。引張試験機その他については、基本的に上述の破断時伸びの場合と同様である。なお、上記試験における引張方向は、特に限定されないが、粘着シートまたはその長尺部の長手方向と一致させることが好ましい。
ここに開示される粘着シートは、0.5MPa以上のせん断接着力を示すことが好ましい。これにより、粘着シートは被着体に良好に接着する。上記接着力を示す粘着シートは、接着界面をずらそうとする力(すなわち、せん断力)に対して強い応力を示すので、当該せん断力に曝される使用態様において信頼性の高い接着手段となり得る。上記せん断接着力は、0.8MPa以上(例えば1.0MPa以上、典型的には1.2MPa以上)であることがより好ましい。上記せん断接着力の上限は特に限定されないが、せん断接着力が高すぎると、引張り除去性や糊残り防止性が低下する傾向があることから、5MPa以下(例えば3MPa以下、典型的には1.5MPa以下)とすることが好ましい。
せん断接着力の測定は、次に述べる方法で行うことができる。粘着シート(典型的には両面粘着シート)を20mm×20mmのサイズにカットして測定サンプルを作製する。23℃、50%RHの環境下にて、上記測定サンプルの各粘着面を2枚のステンレス鋼板の表面にそれぞれ重ねて2kgのローラを1往復させて圧着する。これを同環境下に30分間放置した後、引張試験機を用いて、引張速度300mm/分、剥離角度0度の条件で、せん断接着力[MPa]を測定する。具体的には図3に示すように、測定サンプル100の一方の粘着面100Aをステンレス鋼板201に貼り合わせ、測定サンプル100の他方の粘着面100Bをステンレス鋼板202に貼り合わせて圧着する。これを上述の速度で図3中の矢印方向(すなわち、せん断方向)に引っ張り、20mm×20mm当たりの剥離強度を測定する。得られた値からせん断接着力[MPa]を求める。片面接着性の粘着シート(片面粘着シート)の場合は、該シートの非粘着面を接着剤等でステンレス鋼板に固定し、その他は上記と同様にして測定すればよい。引張試験機としては、万能引張圧縮試験機(製品名「TG−1kN」、ミネベア社製)を使用することができる。
好ましい一態様では、粘着シートの破断強度[MPa]は、せん断接着力[MPa]の5倍以上(例えば10倍以上、典型的には30倍以上)である。これにより、粘着シートを引張り除去する際に千切れ等の損傷がより確実に防止され得る。
<フィルム状基材>
ここに開示されるフィルム状基材は、300%以上の破断時伸びを示すことが好ましい。上記破断時伸びを示す基材は、粘着シート除去時の引張りに対して伸長する。この伸長により粘着シートは変形して被着体から剥がれる。このように、引張りと基材の伸長変形とが相互に作用して、粘着シートの引張り除去性(特にせん断除去性)はより向上する。上記破断時伸びは、より好ましくは500%以上(例えば700%以上、典型的には800%以上)である。上記破断時伸びの上限は特に限定されないが、除去作業性等の観点から、例えば1000%以下(典型的には900%以下)程度であり得る。上記破断時伸びは、粘着シートの場合と同様の方法により測定される。
ここに開示されるフィルム状基材は、10MPa以上の破断強度を示すことが好ましい。上記破断強度を示すフィルム状基材を使用することで、粘着シートはより千切れにくくなり、優れた引張り除去性(特にせん断除去性)を発揮し得る。上記破断強度を示すフィルム状基材によると、加工性(例えば打ち抜き加工)も向上する傾向がある。上記破断強度は、より好ましくは30MPa以上(例えば45MPa以上、典型的には60MPa以上)である。上記破断強度が高すぎると、フィルム状基材の弾性や伸長性が低下する傾向がある。そのような観点から、上記破断強度は100MPa以下(例えば90MPa以下、典型的には80MPa以下)程度とすることが好ましい。上記破断強度は、粘着シートの場合と同様の方法により測定される。
ここに開示されるフィルム状基材は、50%を超える引張り回復率を示すものであることが適当であり、上記引張り回復率は70%以上であることが好ましい。上記引張り回復率は、より好ましくは80%以上(例えば90%以上、典型的には93%〜100%)である。これにより、粘着シート除去時における千切れ等の損傷がより高度に防止され得る。上記引張り回復率の測定は、粘着シートの引張り回復率の測定方法と同様の方法により測定される。
粘着剤層を支持(裏打ち)するフィルム状基材(支持基材)としては、各種のフィルム状基材を使用することができる。上記基材として、例えば、織布フィルム、不織布フィルム、樹脂フィルムを使用することができる。なかでも、樹脂フィルムが好ましい。上記樹脂フィルムは、非発泡の樹脂フィルム、ゴム状フィルム、発泡体フィルム等であり得る。なかでも、非発泡の樹脂フィルム、ゴム状フィルムが好ましく、非発泡の樹脂フィルムがより好ましい。非発泡の樹脂フィルムは、機械的強度の点で弱点となり得る気泡(ボイド)が実質的に存在せず、発泡体と比べて引張強度等の機械的強度に優れる傾向がある。非発泡の樹脂フィルムはまた、加工性(例えば打ち抜き加工)や寸法安定性、厚み精度、経済性(コスト)等の点にも優れる。
なお、この明細書における「樹脂フィルム」は、実質的に非多孔質のフィルムであって、いわゆる不織布や織布とは区別される概念(すなわち、不織布や織布を除く概念)である。また、非発泡の樹脂フィルムとは、発泡体とするための意図的な処理を行っていない樹脂フィルムのことを指す。非発泡の樹脂フィルムは、具体的には、発泡倍率が1.1倍未満(例えば1.05倍未満、典型的には1.01倍未満)の樹脂フィルムであり得る。
ここに開示される樹脂フィルムを構成する樹脂材料の好適例としては、エーテル系ポリウレタン、エステル系ポリウレタン、カーボネート系ポリウレタン等のポリウレタン;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;等が挙げられる。上記樹脂材料は、スチレンブタジエン共重合体、スチレンイソプレン共重合体、スチレンエチレンブチレン共重合体、スチレンエチレンプロピレン共重合体、スチレンブタジエンスチレン共重合体、スチレンイソプレンスチレン共重合体等のスチレン系共重合体(典型的にはスチレン系エラストマー)であってもよく、アクリルゴムと称されるアクリル系共重合体であってもよい。上記樹脂材料は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、上記樹脂材料には一般にゴムと称されるものが包含される。
好ましい一態様では、フィルム状基材はポリウレタン系樹脂フィルムである。ここでポリウレタン系樹脂フィルムとは、樹脂成分の主成分(最も配合割合の高い成分、典型的には50重量%を超えて含まれる成分。以下同じ。)としてポリウレタンを含む樹脂フィルムのことをいう。ポリウレタン系樹脂フィルムは、典型的には降伏点を実質的に示さない材料から構成されており、所定の破断強度や伸び、引張り回復率を示す粘着シートを実現しやすいフィルム材料である。ポリウレタン系樹脂フィルムはまた、例えば可塑剤等の添加成分を添加しなくても良好な物性を実現し得るため、上記添加成分のブリードアウトを防止する点でも、ここに開示される技術において好ましい基材となり得る。
ポリウレタン系樹脂フィルムに含まれる樹脂成分に占めるポリウレタンの割合は、好ましくは70重量%以上(例えば80重量%以上、典型的には90重量%以上100重量%以下)である。ここに開示されるポリウレタン系樹脂フィルムは、ポリウレタンとその他の樹脂とのポリマーブレンドからなるフィルムであってもよい。上記他の樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート等の1種または2種以上であり得る。あるいは、ここに開示される技術は、ポリウレタン以外の樹脂成分を実質的に含まない基材を用いる態様でも実施することができる。
上記ポリウレタンは、ポリオール(例えばジオール)とポリイソシアネート(例えばジイソシアネート)とを所定の割合で重付加反応させることにより合成される高分子化合物である。なお、ポリウレタンのNCO/OH比は、所望の機械的特性(例えば破断強度、破断時伸び、引張り回復率)となるよう当業者の技術常識に基づき、適宜設定すればよい。
上記ポリウレタンの合成に用いられ得るポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジオール;上記ジオールとジカルボン酸(例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸)との重縮合物であるポリエステルポリオール;ポリアルキレンカーボネートジオール等のカーボネートジオール;等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ポリウレタンの合成に用いられ得るポリイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族、脂環族のジイソシアネートや、これらのジイソシアネートの多量体(例えば2量体、3量体)等が挙げられる。上記ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、芳香族ジイソシアネートが好ましい。
上記ポリウレタンには、ポリオールおよびポリイソシアネートに加えて、他の共重合成分が導入されていてもよい。他の共重合成分として、モノカルボン酸やジカルボン酸、三官能以上のポリカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、それらの誘導体等の1種または2種以上を使用することができる。これら他の共重合成分の割合は、ポリウレタン中の30重量%未満(例えば10重量%未満、典型的には5重量%未満)程度とすることが適当である。ここに開示される技術は、他の共重合成分を含まないポリウレタンを主成分とするポリウレタン系樹脂フィルム基材を備える態様でも好ましく実施され得る。
フィルム状基材(例えば樹脂フィルム基材)には、必要に応じて、充填剤(無機充填剤、有機充填剤等)、着色剤(顔料、染料)、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。各種添加剤の配合割合は、通常は30重量%未満(例えば20重量%未満、典型的には10重量%未満)程度である。
フィルム状基材の表面には、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、酸処理、アルカリ処理、下塗り剤の塗付等の、従来公知の表面処理が施されていてもよい。このような表面処理は、フィルム状基材と粘着剤層との密着性、言い換えると粘着剤層の基材への投錨性を向上させるための処理であり得る。なお、フィルム状基材がポリウレタン系樹脂フィルムの場合には、その表面エネルギーの高さにより、上述のような表面処理が施されていなくても良好な投錨性を得ることができる。
フィルム状基材は、単層構造であってもよく、2層、3層またはそれ以上の多層構造であってもよい。多層構造の場合、少なくとも一つの層(好ましくは全ての層)は上記樹脂(より好ましくはポリウレタン)の連続構造を有する層であることが好ましい。フィルム状基材の製造方法は従来公知の方法を適宜採用すればよく特に限定されない。フィルム状基材として樹脂フィルム基材を採用する場合には、例えば、押出成形、インフレーション成形、Tダイキャスト成形、カレンダーロール成形等の従来公知の一般的なフィルム成形方法を適宜採用することができる。
フィルム状基材の厚さは特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。が、通常は20μm以上(例えば30μm以上、典型的には50μm以上)程度とすることが適当であり、60μm以上(例えば70μm以上、典型的には80μm以上)とすることが好ましい。上記厚さを有するフィルム状基材は千切れ難く引張り除去性に優れたものとなり得る。フィルム状基材の厚さは300μm以下とすることが好ましく、200μm以下(例えば150μm以下、典型的には120μm以下)とすることがより好ましい。ここに開示される技術によると、上記所定以下の厚さを有する基材を用いる構成においても、良好な引張り除去性を実現することができる。また、フィルム状基材の厚さを薄くすることは、粘着シートの薄膜化、小型化、軽量化、省資源化等の点で有利である。
<粘着剤層>
ここに開示される粘着剤層は、粘着剤の分野において公知のアクリル系ポリマー、ゴム系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリアミド系ポリマー、フッ素系ポリマー等の各種ゴム状ポリマーの1種または2種以上をベースポリマーとして含むものであり得る。
好ましい一態様では、上記粘着剤層は、粘着特性(典型的にはせん断接着力)や分子設計、経時安定性等の観点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとして含むアクリル系粘着剤層である。なお、粘着剤の「ベースポリマー」とは、該粘着剤に含まれるポリマー成分の主成分(典型的には、50重量%を超えて含まれる成分)をいう。
上記アクリル系ポリマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレートを主モノマーとして含み、該主モノマーと共重合性を有する副モノマーをさらに含み得るモノマー原料の重合物が好ましい。ここで主モノマーとは、上記モノマー原料における全モノマー成分の50重量%超を占める成分をいう。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば下記式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
CH=C(R)COOR (1)
ここで、上記式(1)中のRは水素原子またはメチル基である。また、Rは炭素原子数1〜20の鎖状アルキル基(以下、このような炭素原子数の範囲を「C1−20」と表すことがある。)である。粘着剤の貯蔵弾性率等の観点から、RがC1−14(例えばC2−10、典型的にはC4−8)の鎖状アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、Rが水素原子でRがC4−8の鎖状アルキル基であるアルキルアクリレートがより好ましい。上記RがC1−20の鎖状アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましいアルキル(メタ)アクリレートとして、n−ブチルアクリレート(BA)および2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)が挙げられる。粘着特性や糊残り防止等の観点から、BAがより好ましい。
全モノマー成分中における主モノマーの配合割合は70重量%以上(例えば85重量%以上、典型的には90重量%以上)であることが好ましい。主モノマーの配合割合の上限は特に限定されないが、99.5重量%以下(例えば99重量%以下)とすることが好ましい。
主モノマーであるアルキル(メタ)アクリレートと共重合性を有する副モノマーは、アクリル系ポリマーに架橋点を導入したり、アクリル系ポリマーの凝集力を高めたりするために役立ち得る。副モノマーとして、例えばカルボキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、ケト基含有モノマー、窒素原子含有環を有するモノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー等の官能基含有モノマーの1種または2種以上を使用することができる。例えば、凝集力向上の観点から、上記副モノマーとしてカルボキシ基含有モノマーおよび/または水酸基含有モノマーが共重合されたアクリル系ポリマーが好ましい。上記カルボキシ基含有モノマーの好適例としては、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)等が例示される。上記水酸基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類や不飽和アルコール類等が挙げられる。なかでも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)がより好ましい。
上記副モノマーの量は、所望の凝集力が実現されるように適宜選択すればよく、特に限定されない。通常は、接着力と凝集力とをバランス良く両立させる観点から、副モノマーの量は、アクリル系ポリマーの全モノマー成分中の0.5重量%以上とすることが適当であり、好ましくは1重量%以上である。また、副モノマーの量は、全モノマー成分中の30重量%以下が適当であり、好ましくは10重量%以下(例えば5重量%以下)である。アクリル系ポリマーに水酸基含有モノマーが共重合されている場合、水酸基含有モノマーの含有量は、アクリル系ポリマーの合成に使用する全モノマー成分中、凡そ0.001〜10重量%(例えば0.01〜5重量%、典型的には0.05〜2重量%)の範囲であることが好ましい。このことによって、接着力と凝集力とがより高レベルでバランスした粘着剤が実現され得る。
ここに開示されるアクリル系ポリマーには、本発明の効果を顕著に損なわない範囲で、上記以外のモノマー(その他モノマー)が共重合されていてもよい。上記その他のモノマーは、例えば、アクリル系ポリマーのガラス転移温度の調整、粘着性能(例えば剥離性)の調整等の目的で使用することができる。例えば、粘着剤の凝集力を向上させ得るモノマーとして、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物等が挙げられる。上記その他モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、ビニルエステル類が好適例として挙げられる。ビニルエステル類としては、具体的には、酢酸ビニル(VAc)、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等が例示される。なかでも、VAcが好ましい。上記その他モノマーの含有量は、アクリル系ポリマーの合成に使用する全モノマー成分中、凡そ30重量%以下(典型的には0.01〜30重量%、例えば0.1〜10重量%)とすることが好ましい。
上記アクリル系ポリマーの共重合組成は、該ポリマーのガラス転移温度(Tg)が−15℃以下(典型的には−70℃以上−15℃以下)となるように設計されていることが適当であり、好ましくは−25℃以下(例えば−60℃以上−25℃以下)、より好ましくは−40℃以下(例えば−60℃以上−40℃以下)である。アクリル系ポリマーのTgを上述した上限値以下とすることは、粘着シートの耐衝撃性等の観点から好ましい。
アクリル系ポリマーのTgは、モノマー組成(すなわち、該ポリマーの合成に使用するモノマーの種類や使用量比)を適宜変えることにより調整することができる。ここで、アクリル系ポリマーのTgとは、該ポリマーを構成する各モノマーの単独重合体(ホモポリマー)のTgおよび該モノマーの重量分率(重量基準の共重合割合)に基づいてフォックス(Fox)の式から求められる値をいう。ホモポリマーのTgとしては、公知資料に記載の値を採用するものとする。
ここに開示される技術では、上記ホモポリマーのTgとして、具体的には以下の値を用
いるものとする。
2−エチルヘキシルアクリレート −70℃
ブチルアクリレート −55℃
酢酸ビニル 32℃
アクリル酸 106℃
メタクリル酸 228℃
2−ヒドロキシエチルアクリレート −15℃
上記で例示した以外のホモポリマーのTgについては、「Polymer Handbook」(第3版、John Wiley & Sons, Inc., 1989)に記載の数値を用いるものとする。上記Polymer Handbookにも記載されていない場合には、特開2007−51271号公報に記載の測定方法により得られる値を用いるものとする。
アクリル系ポリマーを得る方法は特に限定されず、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法等の、アクリル系ポリマーの合成手法として知られている各種の重合方法を適宜採用することができる。例えば、溶液重合法を好ましく用いることができる。溶液重合を行う際のモノマー供給方法としては、全モノマー原料を一度に供給する一括仕込み方式、連続供給(滴下)方式、分割供給(滴下)方式等を適宜採用することができる。重合温度は、使用するモノマーおよび溶媒の種類、重合開始剤の種類等に応じて適宜選択することができ、例えば20℃〜170℃(典型的には40℃〜140℃)程度とすることができる。
溶液重合に用いる溶媒(重合溶媒)は、従来公知の有機溶媒から適宜選択することができる。例えば、トルエン等の芳香族化合物類(典型的には芳香族炭化水素類)や、酢酸エチル等の脂肪族または脂環式炭化水素類等が好ましく用いられる。
重合に用いる開始剤は、重合方法の種類に応じて、従来公知の重合開始剤から適宜選択することができる。例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ系重合開始剤の1種または2種以上を好ましく使用し得る。重合開始剤の他の例としては、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;ベンゾイルパーオキサイド、過酸化水素等の過酸化物系開始剤;フェニル置換エタン等の置換エタン系開始剤;芳香族カルボニル化合物;等が挙げられる。重合開始剤のさらに他の例として、過酸化物と還元剤との組み合わせによるレドックス系開始剤が挙げられる。このような重合開始剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、全モノマー成分100重量部に対して0.005〜1重量部(典型的には0.01〜1重量部)程度の範囲から選択することができる。
ここに開示されるベースポリマー(好適にはアクリル系ポリマー)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されず、例えば10×10以上500×10以下の範囲であり得る。凝集力と接着力とを高レベルでバランスさせる観点から、ベースポリマー(好適にはアクリル系ポリマー)のMwは、10×10〜150×10(例えば20×10〜75×10、典型的には35×10〜65×10)の範囲にあることが好ましい。ここでMwとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により得られた標準ポリスチレン換算の値をいう。GPC装置としては、例えば機種名「HLC−8320GPC」(カラム:TSKgelGMH−H(S)、東ソー社製)を使用すればよい。後述の実施例においても同様である。
ここに開示される粘着剤層は、水系粘着剤組成物、溶剤型粘着剤組成物、ホットメルト型粘着剤組成物、活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物から形成された粘着剤層であり得る。水系粘着剤組成物とは、水を主成分とする溶媒(水系溶媒)中に粘着剤(粘着剤層形成成分)を含む形態の粘着剤組成物のことをいい、典型的には、水分散型粘着剤組成物(粘着剤の少なくとも一部が水に分散した形態の組成物)等と称されるものが含まれる。また、溶剤型粘着剤組成物とは、有機溶媒中に粘着剤を含む形態の粘着剤組成物のことをいう。ここに開示される技術は、せん断接着力等の粘着特性を好適に実現する観点から、溶剤型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を備える態様で好ましく実施される。
ここに開示される粘着剤層は、粘着付与剤を含む組成であり得る。粘着付与剤としては、特に制限されないが、例えば、ロジン系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂、炭化水素系粘着付与樹脂、エポキシ系粘着付与樹脂、ポリアミド系粘着付与樹脂、エラストマー系粘着付与樹脂、フェノール系粘着付与樹脂、ケトン系粘着付与樹脂等の各種粘着付与樹脂を用いることができる。このような粘着付与樹脂は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ロジン系粘着付与樹脂の具体例としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の未変性ロジン(生ロジン);これらの未変性ロジンを水添化、不均化、重合等により変性した変性ロジン(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、その他の化学的に修飾されたロジン等。以下同じ。);その他の各種ロジン誘導体;等が挙げられる。上記ロジン誘導体の例としては、未変性ロジンをアルコール類によりエステル化したもの(すなわち、ロジンのエステル化物)、変性ロジンをアルコール類によりエステル化したもの(すなわち、変性ロジンのエステル化物)等のロジンエステル類;未変性ロジンや変性ロジンを不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジン類;ロジンエステル類を不飽和脂肪酸で変性した不飽和脂肪酸変性ロジンエステル類;未変性ロジン、変性ロジン、不飽和脂肪酸変性ロジン類または不飽和脂肪酸変性ロジンエステル類におけるカルボキシ基を還元処理したロジンアルコール類;未変性ロジン、変性ロジン、各種ロジン誘導体等のロジン類(特に、ロジンエステル類)の金属塩;ロジン類(未変性ロジン、変性ロジン、各種ロジン誘導体等)にフェノールを酸触媒で付加させ熱重合することにより得られるロジンフェノール樹脂;等が挙げられる。ベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを採用する場合、ロジン系粘着付与樹脂を用いることが好ましい。接着力等の粘着特性向上の観点から、上記ロジン系粘着付与樹脂のなかから、1種を単独で選択するか、あるいは種類、特性(例えば軟化点)等の異なる2種または3種以上を併用することがより好ましい。
テルペン系粘着付与樹脂の例としては、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、ジペンテン重合体等のテルペン樹脂;これらのテルペン樹脂を変性(フェノール変性、芳香族変性、水素添加変性、炭化水素変性等)した変性テルペン樹脂;等が挙げられる。上記変性テルペン樹脂の例としては、テルペン変性フェノール樹脂、スチレン変性テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂等が挙げられる。ベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを採用する場合、テルペン系粘着付与樹脂(例えばテルペン変性フェノール樹脂)を用いることが好ましい。特に、接着力等の粘着特性向上の観点から、上記テルペン系粘着付与樹脂(例えばテルペン変性フェノール樹脂)のなかから、種類、特性(例えば軟化点)等の異なる1種または2種以上を併用することが好ましい。
炭化水素系粘着付与樹脂の例としては、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系環状炭化水素樹脂、脂肪族・芳香族系石油樹脂(スチレン−オレフィン系共重合体等)、脂肪族・脂環族系石油樹脂、水素添加炭化水素樹脂、クマロン系樹脂、クマロンインデン系樹脂等の各種の炭化水素系の樹脂が挙げられる。
ここに開示される技術では、上記粘着付与樹脂として、軟化点(軟化温度)が凡そ70℃以上(好ましくは凡そ100℃以上、より好ましくは凡そ110℃以上)であるものを好ましく使用し得る。上述した下限値以上の軟化点をもつ粘着付与樹脂を含む粘着剤によると、より接着力に優れた粘着シートが実現され得る。上記で例示した粘着付与樹脂のうち、上記軟化点を有するテルペン系粘着付与樹脂(例えばテルペン変性フェノール樹脂)、ロジン系粘着付与樹脂(例えば、重合ロジンのエステル化物)等を好ましく用いることができる。粘着付与樹脂の軟化点の上限は特に制限されず、例えば凡そ200℃以下(典型的には凡そ180℃以下)とすることができる。なお、ここでいう粘着付与樹脂の軟化点は、JIS K 5902およびJIS K 2207のいずれかに規定する軟化点試験方法(環球法)によって測定された値として定義される。
粘着付与剤の使用量は特に制限されず、目的とする粘着性能(接着力等)に応じて適宜設定することができる。例えば、固形分基準で、アクリル系ポリマー100重量部に対して、粘着付与剤を凡そ10〜100重量部(より好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜60重量部)の割合で使用することが好ましい。
上記粘着剤組成物は、必要に応じて架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤の種類は特に制限されず、従来公知の架橋剤から適宜選択して用いることができる。そのような架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、金属キレート系架橋剤等が挙げられる。架橋剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、凝集力向上の観点から、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤の使用が好ましい。架橋剤の使用量は特に制限されず、例えば、アクリル系ポリマー100重量部に対して凡そ10重量部以下(例えば凡そ0.005〜10重量部、好ましくは凡そ0.01〜5重量部)の範囲から選択することができる。
上記粘着剤組成物は、粘着剤に含まれ得る従来公知の種々の充填剤を含有してもよい。充填剤としては、各種の粒子状物質や繊維状物質を用いることができる。粒子状物質の構成材料は、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、ステンレス等の金属;アルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物;炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化窒素等の炭化物;窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の窒化物;炭化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ガラス、シリカ等の無機材料;ポリスチレン、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート)、フェノール樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、シリコーン、塩化ビニリデン等のポリマー;等であり得る。あるいは、火山シラス、クレイ、砂等の天然原料粒子を用いてもよい。さらに、上記粘着剤組成物は、上記充填剤として中空構造の粒子状物質(例えば無機材料からなる中空粒子)を含んでもよい。そのような中空粒子の例として、中空ガラスバルーン等のガラス製のバルーン;中空アルミナバルーン等の金属化合物製の中空バルーン;中空セラミックバルーン等の磁器製の中空バルーン等が挙げられる。繊維状物質としては、各種合成繊維材料や天然繊維材料を使用することができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。このような充填剤の添加量は特に限定されず、その添加目的や技術常識に基づき、適当量を添加すればよい。
上記粘着剤組成物は、必要に応じて、レベリング剤、架橋助剤、可塑剤、軟化剤、着色剤(染料、顔料)、帯電防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の、粘着剤組成物の分野において一般的な各種の添加剤を含有するものであり得る。このような各種添加剤については、従来公知のものを常法により使用することができ、特に本発明を特徴づけるものではないので、詳細な説明は省略する。
ここに開示される粘着剤層は、従来公知の方法によって形成することができる。例えば、フィルム状基材に粘着剤組成物を直接付与(典型的には塗付)して乾燥させることにより粘着剤層を形成する方法(直接法)を採用することができる。また、剥離性を有する表面(剥離面)に粘着剤組成物を付与して乾燥させることにより該表面上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層をフィルム状基材に転写する方法(転写法)を採用してもよい。上記剥離面としては、剥離ライナーの表面や、剥離処理された基材背面等を利用し得る。なお、ここに開示される粘着剤層は典型的には連続的に形成されるが、このような形態に限定されるものではなく、例えば点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムなパターンに形成された粘着剤層であってもよい。
粘着剤組成物の塗付は、例えば、グラビアロールコーター、ダイコーター、バーコーター等の、従来公知のコーターを用いて行うことができる。あるいは、含浸やカーテンコート法等により粘着剤組成物を塗付してもよい。また、粘着剤組成物の乾燥は、架橋反応の促進、製造効率向上等の観点から、加熱下で行うことが好ましい。乾燥温度は、例えば40〜150℃程度(好ましくは60〜130℃程度)とすることができる。粘着剤組成物を乾燥させた後、さらに、粘着剤層内における成分移行の調整、架橋反応の進行、基材や粘着剤層内に存在し得る歪の緩和等を目的としてエージングを行ってもよい。
ここに開示される粘着剤層の厚さは特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができる。通常は、粘着剤層の厚さは、乾燥効率等の生産性や粘着性能等の観点から3〜200μm程度が適当であり、好ましくは5〜150μm程度であり、より好ましくは8〜100μmであり、さらに好ましくは15〜80μmである。フィルム状基材の両面に粘着剤層を備える両面粘着シートの場合、各粘着剤層の厚さは同じであってもよく、異なっていてもよい。
<剥離ライナー>
剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙等を使用することができ、特に限定されない。例えば、樹脂フィルムや紙等のライナー基材の表面に剥離処理層を有する剥離ライナーや、フッ素系ポリマー(ポリテトラフルオロエチレン等)やポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)の低接着性材料からなる剥離ライナー等を用いることができる。上記剥離処理層は、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により上記ライナー基材を表面処理して形成されたものであり得る。
ここに開示される粘着シートは、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属材料;ガラス、セラミックス等の無機材料;ナイロン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂材料;天然ゴム、ブチルゴム等のゴム材料;およびこれらの複合素材等からなる表面を有する被着体に貼り付けられて用いられ得る。
<用途>
ここに開示される粘着シートは、千切れることなく効率よく引張り除去され得る。この特長を生かして、貼り付け後に再剥離され得る各種用途の粘着シートとして好ましく利用される。例えば、電子機器用途の表示部を保護する保護パネル(レンズ)固定用、テレビのデコレーションパネル固定用、パソコンのバッテリーパック固定用、デジタルビデオカメラのレンズ防水等の用途に、ここに開示される粘着シートを適用することができる。なかでも、構成部材の修理や交換、検査、リサイクル等の際にスムーズな除去が求められる携帯型電子機器用粘着シートとして好ましく利用することができる。例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型パソコン、ノート型パソコン等の携帯型電子機器において、表示部を保護する保護パネル(レンズ)固定用、キーモジュール部材固定用、リムシート固定用、デコレーションパネル固定用、バッテリー固定用等の用途に好ましく適用され得る。なお、この明細書において「携帯」とは、単に携帯することが可能であるだけでは十分ではなく、個人(標準的な成人)が相対的に容易に持ち運び可能なレベルの携帯性を有することを意味するものとする。
また、ここに開示される粘着シート(典型的には両面粘着シート)は、被着体間から引き抜くようにして除去する性能(引き抜き除去性)に優れる。ここで引き抜き除去性とは、粘着シートを介して固定された2つの被着体から、該粘着シートの一部(典型的にはタブ)を露出させておき、この露出部位を引っ張り、粘着シートを引き抜くことで被着体の固定(典型的には接合)の解除を行うような除去のしやすさのことをいう。なお、2つの被着体は一部材の2箇所であり得る。以下、図4、5を参照してより具体的に説明する。
図4は、引張り除去(典型的には引き抜き除去)の一態様を説明するための模式的側面図であって、(a)は粘着シートの引張り除去を開始する状態を示す図であり、(b)は粘着シートを引っ張って除去を行っている状態を示す図であり、(c)は粘着シートの引張り除去が完了した状態を示す図である。図5は、引張り除去(典型的には引き抜き除去)の一態様を説明するための模式的上面図であって、(a)〜(c)はそれぞれ図4の(a)〜(c)に対応する図である。
図4の(a)、図5の(a)に示すように、粘着シート(両面粘着シート)200には、被着体A,Bを接合する際に外部に露出するタブ206が設けられている。この粘着シート200を用いて被着体Aに被着体Bを接合する。そして、当該接合目的を達成した後、タブ206を指でつまんで被着体A,B間から引き抜くように粘着シート200を引っ張る。すると、粘着シート200は伸び始め、引張り方向に直交する方向が収縮し、被着体A,Bから剥がれ始める(図4の(b)、図5の(b)参照)。このとき、粘着シート200はテーパ形状を有するので、粘着シート200の剥離が進むにつれて引張り負荷は漸減し、また、剥離されようとする部分における接着力は低下する。これにより、引張り除去を効率よく進行させることができる。そして、最終的に粘着シート200の全接着領域が剥がれて、粘着シート200の被着体A,B間からの引き抜きは完了する(図4の(c)、図5の(c)参照)。被着体Aに接合されていた被着体Bの取外しも同時に完了する。なお、上記引張り除去において、粘着シート200の基材の最小断面積は所定値以上に設定されているので、引張りによって千切れる等の不具合は発生しない。
上述のような引張り除去性に優れる粘着シートは、携帯型電子機器においてバッテリー(例えばポリマーバッテリー)を固定する目的で用いられる粘着シートとして好適である。バッテリーは通常、携帯型電子機器の構成部材(バッテリーを含む。)の修理や交換、検査等の際に、取外しを要する箇所に配置されていることが多い。そのため、当該バッテリー固定用の粘着シートは、除去を要する頻度が高い。この用途に上記粘着シートを適用することで、バッテリーを良好に固定する機能を発揮しつつ、使用期間を終えたバッテリーを取り外す際には、上述の引張り除去(典型的には引き抜き除去)方法を利用して、その取外しを簡易に行うことができる。上記粘着シートは、ポリマーバッテリーを固定する目的で用いられる粘着シートとして特に好ましく使用される。ポリマーバッテリーは他種のバッテリー(典型的には金属ケースを備えるバッテリー)と比べて変形しやすい傾向があるため、従来の引き剥がし方法ではバッテリーが変形してしまい、機能が損なわれてしまう場合があった。ここに開示される粘着シートによると、上述の引張り除去(典型的には引き抜き除去)方法を利用して、ポリマーバッテリーの変形を抑制しつつ、粘着シートを良好に除去することができる。
また、携帯型電池機器のバッテリー固定に用いられる粘着シートは、バッテリー周辺に存在する他の部品や、バッテリーの配置等により、除去の際に、せん断方向に平行して引くことができない場合が多い。そのような場合、粘着シートは、接着面に対して非平行の角度(例えば45度以上90度以下の角度、典型的には70度以上90度未満の角度)で引っ張ることにより除去することとなる。このような事情により、バッテリー固定用の粘着シートは、除去の際に、被着体(バッテリー)や障害物との接触等により損傷しやすく、千切れが起こりやすかった。ここに開示される技術によると、そのような引張り除去態様においても、損傷し難く優れた引張り除去性を発揮することができる。
さらに、上記引張り除去性(典型的には引き抜き除去性)に優れる粘着シートは、壁面や柱、家具、家電製品、ガラス面等に貼り付けられ、所定期間使用された後、貼り換えられる被着体(被固定物、被貼り付け物等)を固定する目的で用いられる粘着シート(典型的には両面粘着シート)としても好適である。この用途においても、被着体固定中は粘着シートは良好な固定機能を発揮しつつ、被着体の取外しの際には、粘着シートに設けたタブ等を掴んで該粘着シート全体を引き抜くことにより、該粘着シートの除去(例えば図4の(c)中の矢印方向への除去)を効率よく行うことができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り重量基準である。
<例1>
(アクリル系粘着剤組成物の作製)
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器、滴下ロートを備えた反応容器に、BA100部と、VAc5部と、AA3部と、HEA0.1部と、重合開始剤としてAIBN0.2部と、重合溶媒としてのトルエンとを仕込み、60℃で6時間溶液重合してアクリル系ポリマーのトルエン溶液を得た。このアクリル系ポリマーのMwは55×10であった。
上記トルエン溶液に含まれるアクリル系ポリマー100部に対し、粘着付与樹脂として、重合ロジンエステル樹脂(荒川化学工業社製、製品名「ペンセル D−125」、軟化点125℃)30部を添加し、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、製品名「コロネートL」)2部を加えてアクリル系粘着剤組成物を作製した。
(両面粘着シートの作製)
市販の剥離ライナー(商品名「SLB−80W3D」、住化加工紙社製)を2枚用意した。それらの剥離ライナーのそれぞれ一方の面(剥離面)に上記粘着剤組成物を、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗付し、100℃で2分間乾燥させた。このようにして、上記2枚の剥離ライナーの剥離面上に粘着剤層(第一粘着剤層および第二粘着剤層)をそれぞれ形成した。
フィルム状基材として、厚さ100μmの非発泡エーテル系ポリウレタン樹脂フィルムを用意した。このフィルム状基材の両面に、上記2枚の剥離ライナー上に形成された粘着剤層をそれぞれ貼り合わせた。上記剥離ライナーは、そのまま粘着剤層上に残し、該粘着剤層の表面(粘着面)の保護に使用した。得られた構造体を80℃のラミネータ(0.3MPa、速度0.5m/分)に1回通過させた後、50℃のオーブン中で1日間エージングした。得られた剥離ライナー付き粘着シートを図2に模式的に示す形状に打ち抜き本例に係る両面粘着シートを作製した。この粘着シートは、図2に示すように、台形状のテーパ部5とタブ6とからなる長尺形状を有しており、テーパ部先端1aの幅(最小幅)W1は6.0mmであり、テーパ部の最大幅W2は12.5mmであり、上記先端1aから最大幅W2を示す部分までの距離(最短距離)Lは80mmであった。
<例2〜5>
テーパ部先端の幅W1を3.0mm、2.0mmとした他は例1と同様にして例2,3に係る粘着シートをそれぞれ作製した。また、テーパ部を台形状ではなく三角形状とした他は例1と同様にして例4に係る粘着シートを作製した。例4に係る粘着シートの先端の幅(W1)は0mmであるともいえる。さらに、テーパ形状としなかった他は例1と同様にして例5に係る粘着シートを作製した。例5に係る粘着シートは短冊形状であり、その先端の幅W1は12.5mmである。
[引張り除去性の評価]
図6に示すように、ステンレス鋼板310に各例に係る粘着シート300の一方の粘着面を貼り合わせ、次いで他方の粘着面にポリカーボネートブロック320を貼り合わせ、50Nで10秒間押し付けて圧着した。上記貼り合わせは、粘着シート300のテーパ部全体がステンレス鋼板310とポリカーボネートブロック320とに接着し、タブ306が外部に露出するように行った。30分静置した後、粘着シート300のタブ306を指で掴んで、テーパ部の先端とは反対方向であって、接着面からみて剥離角度0度の方向(せん断方向。図6中の矢印方向)に引っ張り、引張り除去性を評価した。試験は各例につき3回行った。結果を表1に示す。
Figure 0006223922
表1に示されるように、例1に係る粘着シートは、テーパ形状を有し、かつフィルム状基材の最小断面積が0.30mmより大きかったことから、引張り除去性に優れ、かつ千切れが生じなかった。具体的には、引張りが進行するほど負荷が減って除去しやすく、被着体からの除去を効率よく行うことができた。一方、上記基材の最小断面積が0.30mm以下であった例2〜4に係る粘着シートは、引張りの後半に粘着シートが千切れてしまった。テーパ形状のない例5に係る粘着シートは、引張り作業性が良好でなく、粘着シートを効率よく除去し得るものではなかった。これらの結果から、テーパ形状を有し、かつフィルム状基材の最小断面積が所定以上とすることにより、引張りに起因する千切れ等の損傷を防止または抑制しつつ、粘着シートを効率よく被着体から引張り除去し得ることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を
限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々
に変形、変更したものが含まれる。
1 粘着シート
1a 長手方向の一端(先端)
5 テーパ部
6 タブ
10 フィルム状基材
21,22 粘着剤層
W1 一端における幅(最小幅)
W2 テーパ部の最大幅
L 一端から最大幅部分までの距離

Claims (7)

  1. 粘着剤層と、該粘着剤層を支持するフィルム状基材と、を備える伸長性粘着シートであって、
    前記粘着シートは長尺部を有しており、
    前記長尺部は、長手方向の一端に向かってテーパ状に延びるテーパ部を有し、かつ
    前記テーパ部における前記フィルム状基材の最小断面積は0.30mmより大きく、
    前記テーパ部は、前記一端における幅をW1(mm)とし、テーパ部の最大幅をW2(mm)とし、前記長尺部の長手方向における該一端から最大幅W2を示す部分までの距離をL(mm)としたときに、式:(W2−W1)/L<9.5/80;を満たす、伸長性粘着シート。
  2. 被着体に貼り付けられた状態にて、前記長尺部の一端とは反対方向に引っ張ることで、該被着体から除去されるものである、請求項に記載の粘着シート。
  3. 前記長尺部の長手方向における前記一端とは反対側の端部には、タブが設けられている、請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. 前記粘着剤層として、前記フィルム状基材の第一面に設けられた第一粘着剤層と、該フィルム状基材の第二面に設けられた第二粘着剤層と、を備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の粘着シート。
  5. 2つの被着体を接合するために用いられ、該接合を終えた後、該2つの被着体間から引き抜くようにして該2つの被着体から除去される、請求項に記載の粘着シート。
  6. 前記フィルム状基材は、非発泡の樹脂フィルム基材である、請求項1〜のいずれか一項に記載の粘着シート。
  7. バッテリーを固定するために使用される、請求項1〜のいずれか一項に記載の粘着シート。
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