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JP6214028B2 - 酸化グラフェン含有液の製造方法及びその利用 - Google Patents

酸化グラフェン含有液の製造方法及びその利用 Download PDF

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JP6214028B2 JP2013079572A JP2013079572A JP6214028B2 JP 6214028 B2 JP6214028 B2 JP 6214028B2 JP 2013079572 A JP2013079572 A JP 2013079572A JP 2013079572 A JP2013079572 A JP 2013079572A JP 6214028 B2 JP6214028 B2 JP 6214028B2
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Description

本発明は、酸化グラフェン含有液の製造方法及びその利用に関する。より詳しくは、本発明は、酸化グラファイトから、酸化グラフェン含有液を得る方法に関する。さらに本発明は、前記方法で得られた酸化グラフェン含有液から酸化グラフェン多孔質体を製造する方法及び酸化グラフェン多孔質体に関する。
グラフェンは炭素の同素体の1つであり、グラファイトの一原子層からなる物質である。硬度はダイヤモンドと同等、熱伝導率は銅(300 K : 401 W・m-1・K-1))の約10倍、電子移動度はシリコン(106 / cm)の約10倍、引っ張り強度は鉄(520 N / mm2)の約1000倍である。導電性複合材料、バイオセンサー、トランジスタ、エネルギー貯蔵材料などとして利用が期待されている。
グラフェンの製造方法としては、CVD法、SiC昇華法及び剥離法が知られている。剥離法が最も簡便な方法であり、汎用されている。剥離法には、スコッチテープ(登録商標)法及び超音波印加法がある。スコッチテープ(登録商標)法は、グラファイトを粘着テープで劈開する方法であり、簡便であるが、大量生産には向かない方法である。超音波印加法は、酸化グラファイトを溶媒中で超音波処理する方法であり、酸化グラファイトの層剥離方法として主に利用されている。(非特許文献1)。層剥離された酸化グラファイトは還元してグラフェンが得られる。
Ruoff R.S.ら"The Chemistry of Graphene Oxide,"Chem. Soc. Rev. 2010,39,228-240
しかし、超音波印加法では、超音波によって層自体が切断され、その大きさが小さくなるという問題があった。層剥離により得られるシート状の酸化グラフェン粒子が小さいと、剥離後の還元処理によって得られるグラフェンの電気伝導度特性などが優れず、期待されているようなグラフェンの性能を十分に発揮することができないためである。
そこで本発明の目的は、超音波印加法に代わる酸化グラファイトの新規な剥離方法を提供するものであり、本発明は、具体的には、剥離の際の酸化グラファイトのシート構造の破損、及び剥離後のシート状の酸化グラファイトの破損を抑制でき、比較的大きいサイズのシート構造を維持した酸化グラフェンを得ることができる方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、上記比較的大きいサイズの酸化グラフェンを用いた酸化グラフェンの多孔質体及びその製造方法を提供することも目的とする。
上記課題を解決するために本発明者は、水が凍結・融解時に密度変化を起こすことを利用して酸化グラファイトの層剥離を行うことができるのではないか、と着想した。この着想を実験にて確認したところ、酸化グラファイトに上記密度変化を与えることで、酸化グラファイトのシート構造の破損を抑制しつつ層剥離ができ、酸化グラフェンの分散又は溶解液を得ることができることを見出して本発明を完成させた。
さらに、得られた酸化グラフェン粒子は、超音波を用いた方法で製造された試料に比べ、10倍以上の粒子(シートの広がり)径を有していることを見出した。
加えて、上記方法で得られた、剥離された酸化グラフェンの分散又は溶解液を凍結乾燥することにより、酸化グラフェンを構成要素とする3次元多孔質体が製造できることを見出した。
本発明は、以下の通りである。
[1]
酸化グラファイトと水または水含有溶液の混合物を凍結すること及び凍結後に融解して、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を得ることを含む、酸化グラフェン含有液の製造方法。
[2]
前記凍結及び凍結後の融解を、少なくとも2回繰り返し行う[1]に記載の製造方法。
[3]
前記混合物は酸化グラファイトと水の混合物であり、酸化グラフェンを含有する水を得る、[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]
前記凍結の温度は、−5から−269℃の範囲の温度である、[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
前記凍結後の融解は、凍結物を加熱して行う[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
前記酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液に含まれる酸化グラフェンノの粒子径は、1000nm以上である[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載の方法で製造した、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を凍結乾燥することを含む、酸化グラフェン多孔質体の製造方法。
[8]
1000nm以上の粒子径を有する酸化グラフェンを含有する酸化グラフェン多孔質体。
[9]
酸化グラフェンの粒子径が2500nm以上である[8]に記載の酸化グラフェン多孔質体。
[10]
嵩密度が1×10-3g/cm-3〜5×10-3g/cm-3の範囲である[8]または[9]に記載の酸化グラフェン多孔質体。
本発明によれば、酸化グラファイトのシート構造の破損を抑制しつつ層剥離ができ、超音波を用いた従来法で製造された酸化グラフェンに比べて粒子径が大きい酸化グラフェンの分散又は溶解液を得ることができる。さらに、本発明によれば、比較的大きな粒子径を有する酸化グラフェンからなる酸化グラフェン多孔質体を得ることができ、この多孔質体は、酸化グラフェンの間に細孔を有する3次元多孔質体である。
グラファイト(G)及び酸化グラファイト(GO)のXRDパターンを示す。 実施例1における酸化グラファイト(GO)の凍結剥離処理の結果(写真)を示す。左から凍結剥離処理1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目の写真である。 実施例2で得られた凍結乾燥の試料の外観写真(左)及び断面SEM像(右)を示す。 参考例1で調製したGO及び実施例2で得られた酸化グラフェン(GOn)の粉末X線回折データを図4に示す。 実施例2(凍結剥離法)で得られた酸化グラフェンの粒度分布を示す。比較として超音波法で調製した酸化グラフェンの粒度分布を示す。 実施例2(凍結剥離法)で得られた酸化グラフェンと超音波処理で得た酸化グラフェンの粉末X線回折データの比較を示す。 実施例3で得られたマイクロハニカム体の横断面(左図)及び縦断面(右図)のSEM像を示す。
<用語の定義>
グラファイト(Gと略記することがある): 石墨(セキボク)とも称され、炭素の同素体の1つである。六炭素環が連なった層からできている層状格子を有する。
酸化グラファイト(GOと略記することがある): グラファイトを酸化したものであり、グラファイトを構成する炭素原子に酸化により生じる過酸化基、水酸基、カルボン酸基などの官能基を有する。酸化の程度や酸化の条件により、官能基の種類や量が異なる。
グラフェン(Gnと略記することがある): グラファイトを構成する六炭素環が連なった層の単層である。
酸化グラフェン(GOnと略記することがある): グラフェンが酸化されたものであり、グラフェンを構成する炭素原子に酸化により生じる過酸化基、水酸基、カルボン酸基などの官能基を有する。酸化の程度や酸化の条件により、官能基の種類や量が異なる。
<酸化グラフェン含有液の製造方法>
本発明は、酸化グラフェン含有液の製造方法に関する。
本発明の方法は、酸化グラファイトと水または水含有溶液の混合物を凍結すること及び凍結後に融解して、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を得ることを含む。酸化グラフェン含有液中の酸化グラフェンは、分散又は溶解している。後述するように、本発明の製造方法で得られる酸化グラフェン含有液中の酸化グラフェンの粒子径は、比較的大きく、μmオーダであることもできることから、水または水含有溶液に溶解せずに分散している場合も多い。但し、酸化グラフェンは表面に親水性の官能基を有することから、水または水含有溶液に対しては、一般的に良好な分散状態を示す。
本発明は、水が凍結・融解時に密度変化を起こすことを利用して酸化グラファイトの層剥離を行うものである。酸化されたグラファイトは、層間に様々な親水性基を有しているため、層間に水を非常に取り込みやすい。そこで、水に酸化グラファイトを投入し、これを液体窒素などの冷媒中に入れ凍結させ、その後溶解させる事により、酸化グラファイト層が速やかに剥離され酸化グラフェンとして水中に分散されることを確認した。本方法によって酸化グラファイトの層剥離が確実に行われていることは、粉末X線回折測定における層状構造に由来するピークの消失、及び電子顕微鏡による酸化グラフェン粒子の直接観察によって確認した(実施例参照)。
凍結及び凍結後の融解は、少なくとも2回繰り返し行うことが、比較的高い酸化グラフェン濃度を有する溶液を得るという観点からは好ましい。但し、凍結及び凍結後の融解の回数は、1回でもよい。1回の凍結及び凍結後の融解であっても、酸化グラフェンを含有する溶液は得られる。繰り返し回数が多くなるほど、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液中の酸化グラフェン濃度は増加する。但し、原料として使用する、酸化グラファイトと水または水含有溶液の混合物中の酸化グラファイト量や水または水含有溶液の量によっても、繰り返し回数に応じた酸化グラフェン濃度の増加量は変化する。凍結及び凍結後の融解の繰り返し回数は、原料として使用する酸化グラファイト量や水または水含有溶液の量、凍結及び凍結後の融解の条件を考慮して適宜選択できる。凍結及び凍結後の融解の繰り返し回数は、例えば、2〜100回の範囲から適宜選択することができる。但し、100回を超える繰り返し回数を採用することも条件によっては可能である。また、凍結及び凍結後の融解を1回以上行って得られた上澄み液を途中で回収し、残った酸化グラファイトに新たに水または水含有溶液を混合して、凍結及び凍結後の融解を行うこともできる。あるいは、上記上澄み液をさらに凍結及び凍結後の融解に供して、上澄み液中に含まれる未剥離の酸化グラファイトの層剥離を促進することもできる。
酸化グラファイトと水または水含有溶液の混合物は、好ましくは、酸化グラファイトと水の混合物である。水は、凍結・融解時の密度変化が大きく、かつ親水性基を有する酸化グラファイトの層間に水は非常に取り込まれ易く、その結果、凍結及び凍結後の融解によって、酸化グラファイトの層剥離を引き起し易いからである。酸化グラファイトと水の混合物を用いることで、酸化グラフェンを含有する水を得ることができる。前記水含有溶液は、水に加えて、水以外の溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の混合液を含有する溶液であることができる。水以外の溶媒の水に対する混合量は、水による酸化グラファイトの層剥離が生じる範囲で適宜決定できる。但し、酸化グラファイトの層剥離を引き起し易いという観点からは、水含有溶液は水の含有量が大きいほど好ましい。また、酸化グラファイトと混合する水または水含有溶液は、水及び溶媒以外の成分(例えば、酸化グラファイトの分散促進剤)として凍結により大きな密度変化(減少もしくは増加)を起こす成分を含有することもできる。
酸化グラファイトと水の混合物の場合、質量比で、酸化グラファイト1に対して、水を例えば、1〜5000の範囲とすることができ、好ましくは10〜1000の範囲である。但し、この範囲に限定される意図ではない。
原料として使用する酸化グラファイトは、常法によりグラファイトを酸化して得られるものであることができ、例えば、Hummer’s法によりグラファイトを酸化して製造されたものであることができる。Hummer’s法によるグラファイトの酸化は、具体的には、グラファイトを濃硫酸中に浸し、過マンガン酸カリウムを加えて反応させた後、反応物を硫酸中に浸し、過酸化水素を加えて反応させて、酸化グラファイトを得ることが行うことができる。グラファイトを濃硫酸中で過マンガン酸カリウムを加えて反応させることで、炭素原子に酸素原子が結合し、層間に酸素原子が導入されて酸化グラファイトが得られる。次いで、このようにして得られる酸化グラファイトを水などの溶媒に分散することで、酸化グラファイトの分散液を得る。グラファイトの層間に溶媒分子が挿入される。この段階で、極一部の層は、剥離して酸化グラフェンを生成することもあるが、大部分は、依然として層状構造の酸化グラファイトである。
酸化グラファイトの調製原料として使用するグラファイトに含まれるグラファイト粒子の粒子径が、酸化グラフェンの粒子径を決める一因となる。この点を考慮すると、原料として使用するグラファイトに含まれるグラファイト粒子の粒子径は、例えば、1〜1000μmの範囲であることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。
凍結の温度は、例えば、−5〜−269℃の範囲の温度とすることができる。本発明の方法では、水の凍結時の密度と融解時の液相である水の密度との差を用いるので、融解時の温度と凍結に用いる温度の差が大きいことが、急激な密度変化をもたらし、酸化グラファイト層を効率よく剥離するという観点からは好ましい。さらに、実用上容易に実現できる温度という観点も考慮すると、凍結の温度は、例えば、−20〜−250℃の範囲が好ましく、−20〜−200℃の範囲がより好ましい。但し、これらの範囲に限定される意図ではない。
凍結は、凍結対象物の全体が完全に凍結する状態にすることが好ましいが、例えば、部分的に未凍結の部分が有っても、所定の繰り返し回数を確保することで、全体として所望の酸化グラフェンを得ることも可能である。
凍結後の融解は、凍結物を常温に放置することで行うこともできるが、工程の所要時間を短縮するという観点からは、凍結物を加熱して、急速に融解することが好ましい。凍結物の加熱は、良好な熱伝導により、融解速度を高めるという観点からは、加熱溶液中に凍結物を収納した容器を浸漬することで行うことが好ましい。加熱温度は、凍結温度、凍結物を収納した容器の耐熱性、所望の融解速度等を考慮して適宜決定できる。例えば、30〜100℃の範囲とすることができる。但し、この範囲に限定される意図ではない。また、加熱には電磁波を照射して行う誘導加熱を単独で、または上記方法と組み合わせて用いることもできる。誘導加熱を用いることで、より短時間での融解が可能になる場合がある。
本発明の方法で得られる酸化グラフェン含有溶液に含有されるのは、酸化グラフェン、即ちグラファイトの一層構造であるグラフェンの酸化体であり、さらに、酸化グラフェンを2層以上積層した、積層数を低減した酸化グラファイトも含むことができる。凍結及び融解の回数を重ねることで、積層数を低減した酸化グラファイトの剥離が進み、酸化グラフェンの濃度、あるいは積層数を低減した酸化グラファイトに対する酸化グラフェンの比率が高くなる。
本発明の方法で得られる酸化グラフェン含有溶液に含有される酸化グラフェンの粒子径は、従来技術(超音波印加法)よりも、桁違いに大きい。粒度分布測定装置により確認済みである(実施例参照)。本発明の方法で得られる酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液に含まれる酸化グラフェンノの粒子径は、例えば、1000nm以上であることができ、好ましくは2500nm以上、より好ましくは5000nm以上であることもできる。本発明の方法で得られる酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液に含まれる酸化グラフェンノの粒子径の上限は、特に限定は無いが、実用的には、例えば、約15000nm(15μm)である。但し、これに限定される意図ではない。
<酸化グラフェン多孔質体の製造方法>
本発明は、酸化グラフェン多孔質体の製造方法を包含する。この方法は、上記本発明の方法で製造した、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を凍結乾燥することを含む。
酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液は、上記本発明の方法で、凍結及び融解を繰り返し行い得られた溶液、または、得られた溶液をろ過及び/又は遠心分離などして、所定粒子径範囲の酸化グラフェンを含有する溶液であることができる。溶液中の酸化グラフェンの濃度は、例えば、0.001〜0.5mg/mlの範囲であることができ、好ましくは0.005〜0.1mg/mlの範囲である。但し、この範囲に限定される意図ではない。これらの溶液の凍結乾燥は、常法により行うことができる。例えば、市販の凍結乾燥器を用い、−10℃、10〜20Paの減圧下で乾燥することができる。これにより、酸化グラフェンを構成要素とする多孔質体を製造することができる。
前記本発明の方法で製造される酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液に含まれる酸化グラフェンの粒子径は、前述のように比較的大きく、そのため、酸化グラフェンを構成要素とする多孔質体は、凍結乾燥のみによっては粉末化せず、多孔質体(塊)を形成する。さらに、水または水含有溶液が占有していた空間は、凍結乾燥によって、そのままあるいはある程度維持されて細孔を形成する。酸化グラフェン多孔質体中の細孔構造は、ランダムであるものや、ある程度の規則性を有して一定の配向で配置された構造を有するものであることができる。
酸化グラフェンの多孔質体中にランダムに数μmから数十μmの細孔が存在する構造を有する多孔質体は、前記酸化グラフェン含有液を通常の方法及び条件での凍結乾燥を行うことで得られる。また、酸化グラフェン集合中に細孔がある程度の規則性を有し一定の配向で配置された多孔質体は、前述の方法によって作製された酸化グラフェン含有液を一定速度で一定方向で冷媒中に挿入して、事前に凍結させた後に、得られた固体(凍結物)を凍結乾燥させることで得られる。酸化グラフェン含有液を挿入する冷媒は、前記方法で用いる凍結温度と同様であることができ、さらに冷媒への挿入速度は、凍結される酸化グラフェン含有液を収容する容器の形状や寸法により適宜決定できるが、例えば、1〜10cm/hの速度とすることができる。尚、冷媒への挿入は、連続的又は断続的に行うことができ、断続的に行う場合には、平均挿入速度を上記1〜10cm/hとすることができる。
本発明は、酸化グラフェン多孔質体を包含する。この酸化グラフェン多孔質体は、例えば、上記酸化グラフェン多孔質体の製造方法により得られたものであることができる。本発明の酸化グラフェン多孔質体は、多孔質体中に細孔がランダムに配置された構造を有するもの、及び細孔がある程度の規則性をもって一定の配向で配置された構造を有するものを包含する。
酸化グラフェン多孔質体は、1000nm以上の粒子径を有する酸化グラフェンを含有するものであることができる。酸化グラフェンの粒子径は、好ましくは2500nm以上、より好ましくは5000nm以上であることもできる。本発明の酸化グラフェン多孔質体に含まれる酸化グラフェンノの粒子径の上限は、特に限定は無いが、実用的には、例えば、約15000nm(15μm)である。但し、これに限定される意図ではない。
本発明の酸化グラフェン多孔質体では、嵩密度が、例えば、1×10-3g/cm-3〜5×10-3g/cm-3の範囲であることができる。酸化グラフェン多孔質体の嵩密度は、上記凍結乾燥の条件、特に凍結乾燥に供する酸化グラフェン含有溶液の酸化グラフェン濃度を調整することで、調整できる。このような酸化グラフェンを構成要素とする3次元多孔体が得られたことは、密度測定と電子顕微鏡による直接観察で確認した(実施例参照)。
本発明で得られる酸化グラフェン(粉末)又は酸化グラフェン多孔質体は、常法により還元することで、グラフェンまたはグラフェン多孔質体を得ることができる。還元の常法としては例えば、以下の方法を挙げることができる。還元は、ヒドラジン一水和物の水蒸気に加熱しながら暴露することで行うことができる。加熱温度は、例えば、50〜600℃、より好ましくは90〜400℃の範囲とすることができる。還元時間は、還元の程度を考慮して適宜決定できる。これにより酸化グラフェンが還元されグラフェンの粉末又は多孔質体(塊)が得られる。
以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定される意図ではない。
<評価方法>
各評価方法に使用した機器を示す。
結晶構造解析: 日本電子社製粉末X線回折装置(PXRD)(JDX-8020 30kV,30mA)
粒径測定: 大塚電子株式会社製粒度分布測定装置(ELS-Z2)
元素分析: Yanaco社製CHN同時分析機器(EA)
モルフォロジー観察: 日本電子社製走査型電子顕微鏡(SEM)JSM-5410
参考例1
<酸化グラファイト(GO)作製方法>
1)硝酸ナトリウム(0.30 g、和光純薬工業、和光特級)とグラファイト (0.60 g、伊藤黒鉛、z-100)を三角フラスコに仕込み、この混合物を氷浴により冷却しながら、ピペットを使って濃硫酸(13.8 ml、和光純薬工業、和光一級)を加えた。この際、混合物の温度が0℃を保たれるように濃硫酸の添加速度を調節しながら操作を行った。
2)1)に過マンガン酸カリウム(1.8 g、和光純薬工業、和光一級)を加えた。この際、混合物の温度が20℃以下になるように氷浴を用いて溶液を冷却した。
3)作製した溶液が入った容器を35℃に設定した恒温槽中に浸し、混合溶液を同温度で30 min撹拌した後、イオン交換水(27.6 ml)をゆっくり加えて溶液温度を98℃まで上昇させた。
4)さらに恒温槽を用いて3)の溶液を30 min間98℃に保持し、その後室温まで冷却した。冷却後、イオン交換水(420 ml)と30%過酸化水素水溶液(3.0 ml、和光純薬工業、和光一級)を加え撹拌した。
5)最後に4)で得られたスラリーを遠心分離により分離し、得られた固形物にイオン交換水を加えるという操作を数回繰り返すことで固形物の洗浄を行った後、一晩真空乾燥した。
上記工程で調製された酸化グラファイトの評価を粉末X線回折測定及び元素分析により行った。XRDパターンは図1に示す。水溶液中での酸化処理により層間が酸化され拡張していることを示唆する。元素分析結果は下記表1(単位mmol/g)に示す。酸化グラファイトのシート表面に親水性基の存在が示唆された。
実施例1
<酸化グラフェン作製方法>
1)上記の操作で得られた酸化グラファイト0.020 gをポリプロピレン(PP)製チューブ(内径13 mm、長さ128 mm)に入れた10 mLのイオン交換水中に投入した。
2)液体窒素中に1.のPPチューブを30秒間入れて溶液を凍結させ、その後取り出して約60℃の湯浴中で融解した。
3)1)及び2)の操作を6回くりかえすことで、酸化グラファイトの剥離を実施した。
各融解後のチューブの様子を撮影した写真を図3に示す。凍結剥離処理を繰り返すたびに上澄み液の色が濃くなる凍結剥離処理により酸化グラファイト(GO)の剥離が進行して酸化グラフェン分散液が生成したことを示唆する。
実施例2
<多孔体の作製方法>
酸化グラフェンを構成要素とする多孔質体の合成は、実施例1の3)で1)及び2)の操作を6回繰り返して得られた酸化グラフェン分散液を入れたPPチューブを液体窒素中に30秒間浸漬して凍結させた後、10℃、10〜20 Paの条件で凍結乾燥させることにより行った。凍結乾燥の試料の外観写真(左)及び断面SEM像(右)を図3に示す。酸化グラフェン分散液の酸化グラフェン濃度は200g/Lであり、凍結乾燥品の嵩密度は3.6×10-3g/cm3であった。凍結・融解により、嵩密度が数十倍に増加した。SEM観察で剥離した酸化グラフェン層が集積した多孔状の構造を確認できた(図3右図)。
参考例1で調製した酸化グラファイト及び実施例2で得られた酸化グラフェンの粉末X線回折データを図4に示す。剥離にともない酸化グラファイトの002ピークがほぼ消失していることが分かる。
図5に、実施例1(凍結剥離法)で得られた酸化グラフェン粒子(ナノシート)溶液中の酸化グラフェンの粒度分布を示す。比較として超音波法(出力130 Wの超音波発生装置を用い強度50%で超音波処理行った)で調製した酸化グラフェンの粒度分布を示す。凍結剥離法で得られた酸化グラフェンは超音波処理に比べて概ね1オーダー大きなサイズであることが確認された。
図6に、実施例1(凍結剥離法)で得られた酸化グラフェンと超音波処理で得た酸化グラフェンの粉末X線回折データの比較を示す。実施例1(凍結剥離法)でも超音波剥離法と同程度の剥離が行えることが確認された。上記粒度分布測定の結果及び粉末X線回折データから、実施例1(凍結剥離法)で得られた酸化グラフェン粒子は、シート構造を有する酸化グラフェンであり、厚みはナノオーダーのシートであり、従ってこの点でナノシートと呼ぶことができる材料である。一方で、粒度分布測定で示された粒子径は、ナノシートの厚みではなく、ナノシートを平面視したときのある部分(例えば、対向する2つの縁の間の長さの最も長い部分)の長さであると推察される。
実施例3
<マイクロハニカム体(多孔質体)の合成>
実施例1において凍結剥離処理した酸化グラフェン水溶液(酸化グラフェン濃度は200g/L)を3000rpmで10 min遠心分離した後、上澄み液をデカンテーションにより分離した。分離した上澄み液(酸化グラフェン濃度は20g/L)をPPチューブ(内径13 mm、長さ128 mm)に移し、このチューブを液体窒素冷媒層に6 cm / hで挿入することで一方向凍結した。その後、直ちに凍結乾燥機 (EYELA,FDU-2200) を用いて-10℃、10〜20 Paの条件で凍結乾燥することによりマイクロハニカム体(多孔質体)を得た。
図7に得られたマイクロハニカム体の横断面(左図)及び縦断面(右図)のSEM像を示す。これらのSEM像から数十μmの細孔を有するハニカム状の構造体が得られていることが確認された。
本発明は、グラフェンに関連する技術分野に有用である。特に、グラフェンの大量生産に関連する技術分野に有用である。

Claims (6)

  1. 酸化グラファイトと水または水含有溶液の混合物を凍結すること及び凍結後に融解して、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を得ることを含み、かつ前記凍結及び凍結後の融解を少なくとも2回繰り返し行う、酸化グラフェン含有液の製造方法。
  2. 前記混合物は酸化グラファイトと水の混合物であり、酸化グラフェンを含有する水を得る、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記凍結の温度は、−5から−269℃の範囲の温度である、請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  4. 前記凍結後の融解は、凍結物を加熱して行う請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液に含まれる酸化グラフェンノの粒子径は、1000nm以上である請求項1〜のいずれかに記載の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の方法で製造した、酸化グラフェンを含有する水または水含有溶液を凍結乾燥することを含む、酸化グラフェン多孔質体の製造方法。
JP2013079572A 2013-04-05 2013-04-05 酸化グラフェン含有液の製造方法及びその利用 Active JP6214028B2 (ja)

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