JP6207313B2 - 組織工学用支持体 - Google Patents
組織工学用支持体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6207313B2 JP6207313B2 JP2013192604A JP2013192604A JP6207313B2 JP 6207313 B2 JP6207313 B2 JP 6207313B2 JP 2013192604 A JP2013192604 A JP 2013192604A JP 2013192604 A JP2013192604 A JP 2013192604A JP 6207313 B2 JP6207313 B2 JP 6207313B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tissue engineering
- support
- block
- cells
- engineering support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
また、上記問題に対しては、事前に大きさが異なる移植体を多種類用意すればよいが、非常にコストがかかることに加え、使用しなかった移植体は無駄になってしまうことから現実的ではなかった。
織工学用支持体同士が部分的に溶着または合着されて一体化されており、分割して用いることが可能であることを特徴とする組織工学用支持体である。
図面中1は本発明に係る組織工学用支持体であり、複数の上記ブロック状組織工学用支持体1a同士が部分的に溶着または合着されて一体化されている構造を有している。互いを合わせるために、各ブロック状組織工学用支持体1aは少なくとも一つの面1bを有していることが好ましい。ここで面1bは必ずしも平らである必要はなく、凹凸面や曲面でもよいし、突起や孔が設けられてもよい。また、支持体同士が該面1bで係合するようにしてもよい。
溶着には、加熱により行う方法と、ブロック状組織工学用支持体1aを構成する生体吸収性高分子材料を溶解させる有機溶剤を介して行う方法との何れかを採用するのが好ましい。有機溶剤としては生体吸収性高分子材料を溶解させたものを使用すると接着力が向上するので好ましい。
ポリ乳酸グリコール酸共重合体(PLGA)ブロック
ジオキサンに分子量250,000のDL−乳酸/グリコール酸共重合体を溶解させ、更に粒径500μmの塩化ナトリウムと混合した後、凍結乾燥してジオキサンを除去して塩化ナトリウム粒子を含む平均孔径25μmの小孔構造を有する多孔質生体吸収性高分子を作製した。この多孔質生体吸収性高分子を粉砕してから水を用いて塩化ナトリウム粒子を取り除いた後、300〜710μmの篩に順次かけて平均粒径490μmの生体吸収性顆粒状多孔質物質とした。この生体吸収性顆粒状多孔質物質を直方体の型に入れ1500g/cm2の圧力を保ったまま、温度105℃で加熱することによって、孔のサイズが平均540μm,空隙率85%,9mm×10mm×3mmのブロック状組織工学用支持体を作製した。このブロック状組織工学用支持体の破壊強度は0.25MPaであった。なお、各実施例に記載の破壊強度は第14段落に記載した条件で測定した。
同様の方法によって、直方体形状のブロック状組織工学用支持体を3個作製し、重ね合わせた。重ね合わせた直方体の接触面の外周部を直径約1mmの範囲で16か所を温度120℃で加熱することによって、各ブロック状組織工学用支持体が溶着されて一体化されている組織工学用支持体を作製した。
ポリL-乳酸(PLLA)ブロック
クロロホルムに分子量250,000のポリL−乳酸を溶解させ、更に粒径500μmの塩化ナトリウムと混合した後、凍結乾燥してクロロホルムを除去して塩化ナトリウム粒子を含む孔径20μmの小孔構造を有する多孔質生体吸収性高分子を作製した。この多孔質生体吸収性高分子を粉砕してから水を用いて塩化ナトリウム粒子を取り除いた後、710〜1000の篩にかけて平均粒径840μmの生体吸収性顆粒状多孔質物質とした。この生体吸収性顆粒状多孔質物質を型に入れ800g/cm2の圧力を保ったまま、温度230℃で加熱することによって、孔のサイズが平均460μm,空隙率87%,直径9mmで厚さ4mm,破壊強度が0.6MPaのブロック状組織工学用支持体を3個作製した。同様の材料を用いて直径6mmで厚さ4mmのブロック状組織工学用支持体を2個作製した。
直径9mmのブロックの間に直径6mmのブロックを重ね、その接触面の外周部を直径約1mmの範囲で8か所を温度260℃で加熱することによって、各ブロック状組織工学用支持体が溶着されて一体化されている組織工学用支持体を作製した。
細胞1 ヒト腸骨骨髄液から採取した間葉系幹細胞
ヒト腸骨骨髄液から採取した細胞を10%FBS,DMEM培地で懸濁した後、有核細胞数1×105細胞個/10cm2を培養皿へ移し、37℃にて5%炭酸ガス存在下で培養した。3日目で培地を交換し、非接着細胞(造血系細胞)を除いた。以後3日に1回の割合で培地を交換した。bFGFは5日目から3ng/mlで培地に添加した。10日前後でほぼ集密的にまで増殖した。これらの培養皿をトリプシン(0.05%)+EDTA(0.2mM)で5分間インキュベートして、細胞を単離した。細胞数をCoulterカウンター(Z1シングル,ベックマンコールター社製)で計測し、そして5,000細胞個/cm2の密度で細胞を播種した。この操作を繰り返して、ほぼ集密的(コンフルエント)になった二代目の継代培養皿から得た三代目の細胞を用いた。
6週齢のウサギの大腿骨,脛骨から筋肉及び靭帯などを除いてこれを切除し、その両端を切断し、αMEM培地(10%FBS,32単位/mlペニシリン,50μg/mlストレプトマイシン)で骨髄内を洗浄した。よく懸濁して骨髄液をほぐした後、300×gで5分間遠心分離して細胞を分離した。前記骨髄から約7×107個の有核細胞を得た。骨髄から採取した細胞を有核細胞3.75×107細胞個/75cm2で培養フラスコへ移し、37℃にて5%炭酸ガス存在下で培養した。3日目で培地を交換し、以後3日に1回の割合で培地を交換した。bFGFは5日目から3ng/mlで培地に添加した。10日前後でほぼ集密的にまで増殖した。これらの培養皿をトリプシン(0.05%)+EDTA(0.2mM)で5分間インキュベートして、細胞を単離した。細胞数をCoulterカウンター(Z1シングル,ベックマンコールター社製)で計測し、そして5,000細胞個/cm2の密度で細胞を播種した。この操作を繰り返して、ほぼ集密的(コンフルエント)になった二代目の継代培養皿から得た三代目の細胞を用いた。
軟骨分化用培養液(αMEM,グルコース4.5mg/ml,10−7Mデキサメサゾン,50μg/mlアスコルビン酸2リン酸,10ng/mlTGF−β,6.25μg/mlインスリン,6.25μg/mlトランスフェリン,6.25ng/mlセレン酸,5.33μg/mlリノレイン酸,1.25mg/mlウシ血清アルブミン)に20,000,000細胞個/mlの密度で懸濁させた移植細胞1(0.5ml)を実施例1で作製した組織工学用支持体の上に滴下して播種し、培地とともに容器に入れて37℃にて3日毎に培地を交換しながら4週間培養して軟骨組織再生用細胞移植体を作製した。
軟骨分化用培養液(αMEM,グルコース4.5mg/ml,10−7Mデキサメサゾン,50μg/mlアスコルビン酸2リン酸,10ng/mlTGF−β,6.25μg/mlインスリン,6.25μg/mlトランスフェリン,6.25ng/mlセレン酸,5.33μg/mlリノレイン酸,1.25mg/mlウシ血清アルブミン)に20,000,000細胞個/mlの密度で懸濁させた移植細胞2(0.5ml)を実施例2で作製した組織工学支持体の上に滴下して播種し、培地とともに容器に入れて37℃にて3日毎に培地を交換しながら4週間培養して軟骨組織再生用細胞移植体を作製した。
1a ブロック状組織工学用支持体
1b 面
1c 溶着または合着部
Claims (6)
- 生体吸収性高分子材料から成り多孔質構造を有する複数のブロック状組織工学用支持体同士が部分的に溶着または合着されて一体化されており、分割して用いることが可能であることを特徴とする組織工学用支持体。
- 前記複数のブロック状組織工学用支持体同士は、それぞれの面で接触し、その接触面の外周及び/または内部の複数箇所が溶着または合着されて一体化されている請求項1に記載の組織工学用支持体。
- 溶着方法が熱溶着である請求項1または2に記載の組織工学用支持体。
- 溶着方法が有機溶剤による溶着である請求項1または2に記載の組織工学用支持体。
- 前記ブロック状組織工学用支持体は平均孔径が10〜3000μmであり、空隙率75〜97%であって、破壊強度が0.05〜2MPaである請求項1〜4の何れか1項に記載の組織工学用支持体。
- 生体吸収性高分子材料が、ポリグリコール酸,ポリ乳酸,乳酸−グリコール酸共重合体,ポリ−ε−カプロラクトン,乳酸−ε−カプロラクトン共重合体,ポリオルソエステル及びこれらの共重合体中から選択される少なくとも一種である請求項1〜5の何れか1項に記載の組織工学用支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013192604A JP6207313B2 (ja) | 2013-09-18 | 2013-09-18 | 組織工学用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013192604A JP6207313B2 (ja) | 2013-09-18 | 2013-09-18 | 組織工学用支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015057964A JP2015057964A (ja) | 2015-03-30 |
JP6207313B2 true JP6207313B2 (ja) | 2017-10-04 |
Family
ID=52816014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013192604A Expired - Fee Related JP6207313B2 (ja) | 2013-09-18 | 2013-09-18 | 組織工学用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6207313B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10234844A (ja) * | 1997-02-25 | 1998-09-08 | Gunze Ltd | 軟骨組織再生用基材及びこれを用いた軟骨組織再生法 |
EP1173235B1 (en) * | 1999-04-16 | 2004-05-12 | Rutgers, The State University | Porous polymer scaffolds for tissue engineering |
JP4347554B2 (ja) * | 2002-10-07 | 2009-10-21 | オリンパス株式会社 | 生体組織補填材を用いた感染検査の検体製造方法 |
JP4738800B2 (ja) * | 2004-10-15 | 2011-08-03 | 株式会社ジーシー | ブロック状細胞工学用支持体の製造方法 |
US8029575B2 (en) * | 2005-10-25 | 2011-10-04 | Globus Medical, Inc. | Porous and nonporous materials for tissue grafting and repair |
JP5280078B2 (ja) * | 2008-03-25 | 2013-09-04 | 株式会社ジーシー | ブロック状細胞工学用支持体の製造方法 |
JP2010043928A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Seiko Epson Corp | バイオチップの製造方法およびバイオチップ |
-
2013
- 2013-09-18 JP JP2013192604A patent/JP6207313B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015057964A (ja) | 2015-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Thomson et al. | Biodegradable polymer scaffolds to regenerate organs | |
JP5881669B2 (ja) | コラーゲン/ヒドロキシアパタイト複合骨格及びその生成方法 | |
KR101375828B1 (ko) | 골-연골 재생용 복합 지지체, 이의 제조 방법 및 이를 유효성분으로 함유하는 골-연골 질환 치료용 조성물 | |
Mikos et al. | Formation of highly porous biodegradable scaffolds for tissue engineering | |
Kumar et al. | Biocompatibility and mechanical behaviour of three-dimensional scaffolds for biomedical devices: process–structure–property paradigm | |
EP1547547B1 (en) | Device and method for in vivo culturing of diverse tissue cells | |
JP5154729B2 (ja) | 多孔質人工骨移植片およびその製造方法 | |
US8293530B2 (en) | Method and apparatus for manufacturing plasma based plastics and bioplastics produced therefrom | |
US20100075419A1 (en) | Biomaterial, method of constructing the same and use thereof | |
JP2009240605A (ja) | 細胞工学用支持体及びその製造方法 | |
Ghosh et al. | Bi-layered constructs based on poly (L-lactic acid) and starch for tissue engineering of osteochondral defects | |
JP5890222B2 (ja) | 培養軟骨組織材料 | |
Kumbhar et al. | Self-functionalized, oppositely charged chitosan-alginate scaffolds for biomedical applications | |
KR101846847B1 (ko) | 3차원 프린팅을 이용한 골 결손 충진용 지지체의 제조방법 | |
KR20160094803A (ko) | 뼈 재생용 스캐폴드 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 스캐폴드 | |
KR100979628B1 (ko) | 균일한 다공구조를 갖는 조직공학용 다공성 입자 및 이의제조방법 | |
JP2020511286A (ja) | 生体組織工学用スキャフォールド | |
BRPI1003676A2 (pt) | suspensões para preparação de enxertos ósseos (scaffolds) à base de biosilicato, enxertos ósseos obtidos e processos de obtenção dos mesmos | |
JP6207313B2 (ja) | 組織工学用支持体 | |
KR101909328B1 (ko) | 조직 재생 컨스트럭트 및 조직 재생 컨스트럭트의 제조 방법 | |
Liao et al. | Injecting partially digested cartilage fragments into a biphasic scaffold to generate osteochondral composites in a nude mice model | |
JP2006116212A (ja) | 間葉系組織再生誘導用シート及びその製造方法 | |
US20220305058A1 (en) | Mesenchymal stromal cell bone graft material | |
JP2013236737A (ja) | 骨の損傷部位の治療方法 | |
Reinwald et al. | Biomedical devices |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160331 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161206 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170510 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170530 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170905 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170905 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6207313 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |