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JP6289114B2 - X線コンピュータ断層撮影装置及び線量値計算装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置及び線量値計算装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置及び線量値計算装置に関する。
X線コンピュータ断層撮影装置(X線CT装置)の検査は、画像診断用として広く一般に使用されている。例えばCT画像を得るためには、被検体を透過したX線を検出器が受け、それをA/D変換して得られたデータは、光ケーブルなどで装置本体に内蔵しているメモリーやハードディスクにデータとして格納され、さらに画像再構成専用又は汎用のコンピュータを用いて、CT画像を再構成し、モニタ上に表示を行い、診断を行う。
近年のX線CT装置では、操作者が、CT検査の前に、被検体への被ばく(線量)として適切な撮影条件になっているのかどうかを確認するための情報として、主に撮影条件からなる検査条件として計算した線量値及び検査後の線量値をコンソール上に表示する機能や検査で事前設定した線量値を超える場合は注意・警告する表示機能などを有している。
また、近年の個人レベルでの線量管理の必要性が言われてきており、個人線量管理の目的で検査ごとの線量値をDICOMデータで外部データベースに出力できる機能を有するX線CT装置もでてきている。
なお、ここで述べているX線CT装置での線量とは、CTDI(CT DOSE INDEX)という一般的な線量指標であり、CT検査範囲を平均化した線量指標値として扱っている。そのため、通常ではこの値は、装置の設計値としての線量校正表と基礎となる値を事前に用意しておき、検査ごとに変わる撮影条件(管電圧、管電流、照射時間、撮影スライス幅、X線管焦点サイズ(Focus)、患者体型(ファントムサイズ)、フィルタ種(Filter種)など)に合わせて、定数として線量校正表を作成して、線量を算出する。そのため、装置にはあらかじめ線量に影響する項目ごとに定数テーブルを設計値として作成している。
最初に、基準となる線量としての表(テーブル)を作成する必要があるが、これは撮影条件の中から基準となる撮影条件を決めて、基準線量値として決めた値を表にしたものである。今回の例では管電圧とFOV(撮影サイズ)をもとに基準線量値テーブルを作成している。そして、管電圧とFOV(撮影サイズ)以外の撮影条件に関しては、基準条件を同一にして1つないし2つの撮影条件を変更したときに想定される数値の比率を相対化した相対値テーブル(表)を作成しておくことで、比率計算で撮影条件に合った線量値(指標値)を算出することができる。
具体的に、以下のような撮影条件の場合を例示する。
120kV/300mA/1s/FOV S/スライス4mm/列数4列/Focus S/Phantom 160mm/Filter S
この例だと、1つの基準線量値テーブル及びその他の条件を反映した相対値の2つのテーブルを作成することで撮影条件の組み合わせを簡単に表にして、煩雑な線量計算の処理をしないで済む。また、この場合、管電流と照射時間は計算時の撮影条件として決めていないことになるが、この2つの要素は線量に比例することがわかっているので、この条件については撮影条件の設定値を利用することで、線量計算をすることができる。その結果、以下の計算式をもって線量値(指標値)をあらわすことができる。
基準線量値テーブルからの値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s) X定数1X定数2
そして、実際に線量値を求める際は、最初に基準線量値テーブルから管電圧&FOVにあった数値、この表では0.09(mGy/mAs)を選択する。次に、ファントム種 ・焦点サイズ用の相対値テーブル1からスライス・列数にあった1.00及びフィルタ種用の相対値テーブル2からファントム種 ・管電圧にあった1.00を選択する。最後に、今回の管電流と照射時間は、撮影条件の数値である、300mAと1sが決まる。
これで、線量計算のための値及び定数が決まったので、これらを上記の式に当てはめて線量値(指標値)を求めると、以下の通り27.0mGyとなるので、これをコンソールでの表示や線量値の記録で使用する。
線量値(指標値)=0.09(mGy/mAs)×300(mA)×1.0(s)×1.00×1.00=27.0mGy
現在の装置では,これらの線量値は、装置で実測したうえ設計値を決めていることから、基本的には同一装置の場合では、途中の装置仕様の変更などで線量値に影響がない限りは、どこに据付した装置であっても、これらの線量値は変わるものではない。いいかえると、装置の線量値は、装置の設計値であり、それは一般的でかつ平均的な値を提示している。
そのため、CT装置間でも線量に影響する設計仕様の公差(X線管の焦点サイズやコリメータの幅の誤差)にあたる部分や、X線高電圧装置の出力調整の差といったCT装置個々の違いは、線量指標としては誤差として当然出てくるものである。そのため、CT装置における一般的な線量値の誤差は表示値の20%程度に設定されていて、さらに経年変化等(管球のターゲットが劣化し線量が少なくなる)によるX線出力変化(低下)などの装置の経年劣化による線量値が変化していくことなども考慮するとさらに大きな誤差を含んでいることが前提で考えられている。
さらに、X線CT装置では、個人線量管理の情報として用いている指標が他に適切なものがないことから、この装置に依存した誤差はあえて考慮しないで線量値(指標値)として扱っている。
さらに、線量に重要な要因のユニットの一つとしてX線管装置があり、一般的には経時変化によって保障スライス限界まで使用すると新品と比べて約5〜7%X線出力が落ちることが分かっているような消耗品である。
また、現状では、AEC(X線の自動照射制御)を有する装置が一般的になってきており、それらの装置ではX線管装置が保障スライス限度まで使われてきたときには、線量値(指標値)は設計値通りなので変化しないにもかかわらず、相対的に径時変化により線量低下が起きても、画像SDの値が落ちていくことを補うために、線量を増やす方向で撮影条件を再設定する可能性がある。もちろん、この状態は被検体の防護の観点からみると線量増加という悪い条件の表示をしていることになるので、抑制する立場をとると、撮影条件は据え置くので、放射線防護上の安全には有利に働く側面がある。しかし、その一方で、実際の線量より低く見積もることにより、CT検査として画質の低下を招くことから、線量不足による検査の有効性に影響を与える可能性もある。
そのため、CT検査での被検体への線量に関わることについて、できるだけ誤差の少ない値をCT装置として提供することが必要とされている。
特開2012-148028号公報 特開2009-42247号公報
目的は、X線コンピュータ断層撮影装置又は線量値計算装置において、線量値計算の精度向上を図ることにある。
本実施形態は、X線管とX線検出器とによる被検体のスキャンをすることにより収集した投影データに基づいてX線CT画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置において、前記スキャンにおいて設定されるべき複数の撮影条件により決まる線量値を校正するための複数の校正値を複数の撮影条件の少なくとも一つの撮影条件に関する複数の値それぞれ対応付けた校正テーブルを記憶するテーブル記憶部と、前記スキャンにおいて設定された撮影条件に基づいて線量値を計算し、前記校正テーブルから特定した校正値により前記線量値を校正する線量値計算部と、を具備する。
本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。 図1の架台部の外観を寝台部とともに示す図である。 図1の基準線量値テーブル記憶部に記憶される基準線量値テーブルの一例を示す図である。 図1の基準線量値テーブル記憶部に記憶される換算値テーブルの一例を示す図である。 図1の基準線量値テーブル記憶部に記憶される換算値テーブルの一例を示す図である。 図1の校正値テーブル記憶部に記憶される校正値テーブルの一例を示す図である。 図1の基準線量値テーブル記憶部に記憶されるファントム等を挟まないで空気のみ挟む状態での基準線量値テーブルの一例を示す図である。 図1の校正値テーブル記憶部に記憶される校正値テーブルの一例を示す図である。 図1の校正値テーブル記憶部に記憶される校正値テーブルの一例を示す図である。 本実施形態において、撮影作業の工程の流れを示す図である。 図10の工程S13で表示される線量値に関する表示画面の一例を示す図である。 図10の工程S17で表示される注意警告画面の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置を説明する。なお、X線コンピュータ断層撮影装置には、X線管球とX線検出器とが1体として被検体の周囲を回転する回転/回転方式と、リング状に多数のX線検出器が配置され、X線管球のみが被検体の周囲を回転する固定/回転方式と、複数のX線管球がリング上に配置され、複数のX線検出器も同様にリング上に配置された固定/固定方式等様々な方式があり、いずれの方式でも適用可能である。回転/回転方式に関して、一対のX線管球とX線検出器とが回転フレームに搭載された一管球型と、X線管球とX線検出器との対が回転フレームに複数搭載されたいわゆる多管球型とがあるが、いずれの型でも適用可能である。X線検出器に関して、被検体を透過したX線をシンチレータ等の蛍光体で光に変換してからフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とがあるが、いずれの形を採用してもよい。
図1に、本実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成をブロック図により示している。図2は図1の架台部の外観を寝台部とともに示している。スキャン本体100は、回転軸(Z軸)を中心として回転自在に支持され、架台駆動部107に回転駆動される円環状の回転フレーム102を有する。Z軸に体軸がほぼ一致するように寝台200に載置された被検体が撮影領域に配置される。回転フレーム102に例えばコーンビーム形X線を発生するX線管球101と2次元検出器103とが対向して配置されている。コーンビーム形X線管球101は、高電圧発生器109からスリップリング108を経由して管電圧の印加及びフィラメント電流の供給等を受けてX線を発生する。発生されたX線は放射口113で四角錐形に整形されて出力される。
2次元検出器103には、一般的にDAS(data acquisition system) と呼ばれているデータ収集システム104が接続されている。データ収集システム104には、2次元検出器103の各チャンネルの電流信号を電圧に変換するI−V変換器と、この電圧信号をX線の曝射周期に同期して周期的に積分する積分器と、この積分器の出力信号を増幅するアンプと、このプリアンプの出力信号をディジタル信号に変換するアナログ・ディジタル・コンバータとが、チャンネルごとに設けられている。DAS104の出力には光学的又は電磁的な非接触データ伝送装置105を介して前処理装置106が接続される。前処理装置106では、DAS104で検出された投影データに対して、チャンネル間の感度不均一を補正したり、またX線強吸収体、主に金属部による極端な信号強度の低下又は信号脱落を補正する等の前処理を実行する。前処理装置106で補正を受けた投影データは記憶装置112に記憶され、またボリューム再構成処理部118においてボリュームデータの再構成に用いられる。
ホストコントローラ110は、投影データの収集動作、つまりスキャンを実行するために回転フレーム102を定速で安定的に回転させると共に、高電圧発生器109から高電圧等を発生させ、そして高電圧等の発生に同期してDAS104に収集動作をさせる等のスキャンに関わるコントロールを統括している。
X線線量は検査の種類や被検体ごとに最適な線量値(上限値)を決めてCT検査を実施している。この中で、線量値(又はその指標値)は、検査においてX線を被検体に照射しても適切かどうかを判断するための材料として最も重要である。基準線量値テーブル記憶部(ROM)117は図3、図7に示す基準線量値テーブルを記憶する。図3に示す基準線量値テーブルは、代表的な複数の管電圧(例えば80kV、100kV、120kV)と、代表的な複数のFOV(撮影視野サイズ(例えば小さいサイズから順番にSS、S、M、L、LLのサイズがある)に関するサイズ区分(SS/S/Mの区分と/L/LLの区分との2区分)との複数の組み合わせごとに、基準線量値が1mAあたりに換算した換算値として単位mGy/mAsであらかじめ与えられている。
図3の例では、管電圧80kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.040が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.030が与えられる。管電圧100kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.070が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.060が与えられる。管電圧120kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.110が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.090が与えられる。
図7の例では、管電圧80kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.058が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.053が与えられる。管電圧100kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.110が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.101が与えられる。管電圧120kVでは、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、換算値は0.177が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、換算値は0.162が与えられる。
なお、線量値(指標値)としては、上記CTDIwの代わりに、X線管101とX線検出器103との間の撮影領域にファントム等を配置しない状態でのCTDIとしてのCTDIfree airを用いてもよい。図7に示すように設計値としての同様の基準線量値テーブル(CTDIfree air)が用意されている。図3の基準線量値テーブルではファントムが必要だが、こちらはファントム不要なので、測定は容易である。
線量値計算部122は、基準線量値テーブルを使って特定した基準線量を管電流や照射時間等を乗算し、さらに図4,図5に例示する換算値テーブルからスライス厚、列数等により特定される換算値により換算することにより、実際の線量値を計算する。実際に線量値を求める際は、最初に基準線量値テーブルから管電圧とFOVに応じた数値、例えば0.09(mGy/mAs)を選択する。
基準線量値テーブルからの値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s)
線量値計算部122は、図4に例示するファントム種・焦点サイズ用の相対値テーブル1からスライス・列数にあった換算値a、及び図5に例示するフィルタ種類用の相対値テーブル2からファントム種・管電圧にあった換算値bを選択する。複数の相対値テーブル1があらかじめ用意される。図4に例示する複数の相対値テーブル1は、ファントム種と焦点サイズとに関する複数の組み合わせに対してそれぞれ対応付けられる。撮影条件上の検出器列数として16列、8列、4列、2列が例示され、スライス厚として1mm,2mm,3mm,4mmが例示される。列数が16のとき、スライス厚1mm,2mmそれぞれに対して換算値が1.05,1.02が与えられる。列数が8のとき、スライス厚1mm,2mm,3mm,4mmそれぞれに対して換算値が1.20,1.09,1.00,1.00が与えられる。列数が4のとき、スライス厚1mm,2mm,3mm,4mmそれぞれに対して換算値が1.80,1.25,1.00,1.00が与えられる。列数が2のとき、スライス厚1mm,2mm,3mm,4mmそれぞれに対して換算値が2.75,1.62,1.00,1.00が与えられる。もちろん換算値が1.00は実質的に換算しないことを意味する。
線量値計算部122は、装置固有のファントム種と焦点サイズとに応じて相対値テーブル1を選択し、選択した相対値テーブル1から撮影条件として設定されたスライス・列数に対応する換算値aを特定する。図5に示す複数の相対値テーブル2は、複数のフィルタ種類に対してそれぞれ対応付けられる。線量値計算部122は、フィルタ種類に応じて相対値テーブル2を選択し、選択した相対値テーブル2から撮影条件として設定されたファントム種と管電圧に対応する換算値bを特定する。ファントム種として160mmの直径のもの、320mmの直径のものが例示される。ファントム種として160mmの直径のものに関しては管電圧80kV、100kV、120kVに関わらず換算値は1.00、つまり換算しない。ファントム種として320mmの直径のものに関しては管電圧80kV、100kV、120kVそれぞれについて換算値は2.39,2.29,2.22が与えられる。次式の通り線量値が計算される。
線量値=基準線量値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s)×換算値a×換算値b
さらに線量値計算部122は、上記計算した線量値を、校正値テーブル記憶部(不揮発性メモリ)120に記憶されている校正値テーブルから特定した校正値により校正する。当該校正処理により、装置の経年劣化等による変動要因を加味した実際の線量値が計算される。
例えば基準撮影条件は、120kV/100mA/1s/FOV S又はL/スライス4mm/列数4列/Focus S/Phantom 160mm/Filter Sとしたときに、同じ撮影条件を実測して、FOV Sのとき測定値(CTDIw)9.20mGy、FOV Lのとき測定値(CTDIw) 11.44mGyの線量値を得たとする。そのとき、基準線量値(指標値)と比較すると、FOV Sは2%、FOV Lは4%だけ装置実測値が高い結果となっている。そこで校正値テーブル3(図6)として、新たに基準線量値より2%及び4%高い値として補正する相対値テーブル3を用意しておき、相対値として得られる1.02又は1.04を入力すると、線量値(指標値)の校正値テーブル3が得られる。校正値テーブル3は、基準線量値テーブルと同じ撮影条件としての管電圧とFOVに関する複数の組み合わせに対して複数の校正値を対応付けている。図6の例では、FOVがサイズLL/Lのいずれかであるとき、管電圧に関わらず換算値は1.04が与えられ、FOVがサイズSS/S/Mのいずれかであるとき、管電圧に関わらず換算値は1.02が与えられる。 この校正値テーブル3から校正値cを撮影条件に合わせて取り出して、線量値を校正する。また、測定に関してはFOV別2点と限定するだけでなく、管電圧毎に実測してそれぞれ相対値を作成することも可能である。そのときは、個別に求めた校正値を校正値テーブル3に入力することになる。もちろん線量測定を行わない場合は、この校正値テーブル3は、デフォルト値として1.00として用意しておくことで、計測時のみに修正変更すると定数3は線量計算で常数としてあつかうことができる。ここでの計算式は、以下の通りである。
校正された線量値=基準線量値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s)×換算値a×換算値b×校正値c
図8に示す校正値テーブル4は、図7の基準線量値テーブルをともに用いられ、リファレンス検出器の出力から求めた経年劣化等による変動値に応じた校正値を管電圧ごとに規定している。図8の例では、管電圧が80kVのとき、変動値/基礎値は1.05で与えられ、管電圧が100kVのとき、変動値/基礎値は1.06で与えられ、管電圧が120kVのとき、変動値/基礎値は1.07で与えられる。
校正値更新制御部119では、半年単位もしくはX線管交換時期において校正値テーブル3の更新処理を促すメッセージを表示装置116に表示する。更新処理を促すメッセージ表示に呼応してユーザサイドで更新プログラムを起動すると、ファントムを用いて複数、ここでは3種類の管電圧を切り替えながら、各管電圧において2種類のFOVにより更新撮影を実行する。校正値更新部121では、測定された線量値を基準線量値と比較して校正値を計算し、図6に示す校正値テーブルを更新する。なお、頻繁に線量測定を実施したうえで、フィードバックすることは難しい。もう少し短期間での変動を線量計算に反映させることが望ましく、短期間のサイクルで線量測定に影響するもしくは準ずるものを利用して変動を確認できる。
X線CTは、周知の通り、CT値の精度確保のためリファレンス検出器を有している。これは、一般的にはコリメータ内部に備えられており、X線管101からのX線を直接的に検出するということに際して、そのデータを利用することができる。しかも、定期的(日、週、月単位)で収集する自動Airキャリブレーションを行うことで、そのデータは日常的にデータ収集を実施している。そこで、このリファレンス検出器のおける収集データの変動から線量測定の際の値と同じく校正値テーブルを作成することで、線量計算の定数として利用できる。具体的には、リファレンス補正後のからフォトン数の推定値を求めることができるので、これをX線管交換時期の際に収集したフォトン数(基礎値)と自動Airキャリブレーションとのフォトン数(変動値)を、上記線量測定と同様の換算比率を算出した換算値テーブルとして作成する。フォトン数は以下の式で計算される。
フォトン数=(N/S)ref補正後=K/√Np Np:フォトン数
一方で、当然のことながらリファレンス検出器も使用するうちに経時変化としては、検出能は劣化していくことから、この場合は単独で扱うのではなく、換算値a、換算値b、校正値cを補完する形で線量計算に利用することが望ましいので、以下の計算式によって実現する。
校正された線量値=基準線量値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s)×換算値a×換算値b×校正値c×校正値d
線量計算の精度上げるための定数としては、上記のような経時変化を前提した校正値c×校正値dを設定しない場合でも、装置毎の変数としてあらかじめ設計値として持っている管電流値及び照射時間値も、装置固有の値を持っているので同様に展開することもできる。この場合は、それぞれ実測値と設定値(設計値)の比率を校正値dとして校正値テーブル(図9)として作成する。図9の例では、照射時間が0.5秒、1.0秒、1.5秒に関わらず、測定値/設定値は1.01で与えられる。
この計算式は、以下の通り与えられる。
校正された線量値=基準線量値(mGy/mAs)×管電流(mA)×照射時間(s)×換算値a×換算値b×校正値c×校正値d×校正値e
図10にはホストコントローラ110の制御によるX線CT検査の中の流れを示している。病院内情報システム(HIS)や放射線情報システム(RIS)から被検体情報が検査依頼情報とともにX線CTのホストコントローラ110に供給され(S10)、その情報に従って撮影計画のための画面上に被検体情報が設定される(S11)。検査技師は被検体情報及び検査依頼情報を確認して、複数の撮影条件を含む撮影プランを選択する(S12)。撮影プランが選択されると、線量計算部122では撮影条件に従って図3又は図7の基準線量テーブル、図4及び図5の換算値テーブルから線量値を計算し、さらにその線量値を図6又は図8の校正値テーブルを用いて校正する。この校正された線量値は、図11に例示するように操作者による撮影条件の確認工程(S13)の中で表示される。検査技師は表示された線量値を確認して、撮影開始を許可する(S14)。ホストコントローラ110では、計算された線量値が操作者によって事前に設定された値(設定線量値)を超えるかどうかの判断をして(S15)、設定値以上の値になったときは図12に例示する注意・警告を示す表示ウインドウを表示する(S17)。継続処理(S16)又は中止する(S19)かの判断を操作者が行うことになる。
装置固有の線量値(指標値)に加えて、装置単体レベルで線量に影響する要素について、実際の使用段階での関連データを入力できる機能を持たせ、そのデータをもとにして、後天的な校正値テーブル3,4,5(図6、図8、図9)を作成し、現状の線量計算と同じように計算機能の中に組み込む。このことで、設計値以外の装置毎の情報を線量値(指標値)のテーブルとして組み込めるので、線量値(指標値)の精度を上げることが可能になる。
撮影条件確認(S14)から撮影(S16)までの処理は追加や継続撮影処理が残っている間繰り返される(S18)。撮影終了(S19)の後には、撮影情報が、個人線量管理のために検査ごとの線量値をDICOMデータで内部又は外部データベースに出力し記録され(S20)、検査は終了する(S21)。
なお、校正値に関しては、装置が製造、据付、稼働段階における、線量に関連する項目に対応して必要なだけ設定しておくことにより、装置毎のばらつきを計算することで線量を計算できる。それらは操作者や製造業者側から入力することが可能であり、一方で日常の関連収集データの中から自動的に校正値データへ変換しデータを当てはめることもできる。つまり、従来のように設計値だけの換算値を設定して線量計算をするだけでなく、装置毎のばらつきを補正するための校正値を使って製造、据付、稼働段階での線量値または相当する値を定数に校正して、線量値(指標値)に反映することで精度を上げることが可能になる。
以上説明したように、装置における設計値をベースにした線量値(指標値)を、製造、据付、稼働時における装置の変化量を校正値化したテーブルを持つことによって、より精度のある線量値(指標値)を操作者に提供することができ、被検体に対しても個人線量管理のための線量値(指標値)をより精度の高い値で提供できる。そのことによって、装置情報としてより適切な線量値(指標値)となるので、より安全なCT検査を提供できるX線CT装置を提供することになる。
装置における線量値(指標値)を設計値として画一的だけにとどめるのではなく、装置単体で、製造、据付、使用時における線量値を継続的に反映できるように、装置個別の線量計算のための定数として持たせることにより、設計値だけでない装置単体情報として利用できる適切な線量値(指標値)を操作者に提供し、被検体の個人線量管理のために、より正確な情報を提供することによって、安全なCT検査を受けることができるX線コンピュータ断層撮影装置を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100・・・スキャン本体、200・・・寝台、101・・・X線管球、102・・・回転フレーム、103・・・2次元検出器、104・・・データ収集システム、105・・・非接触データ伝送装置、106・・・前処理装置、108・・・スリップリング、109・・・高電圧発生器、110・・・ホストコントローラ、112・・・記憶装置、113・・・放射口、117・・・基準線量値テーブル記憶部(ROM)、118・・・ボリューム再構成処理部、119・・・校正値更新制御部、120・・・校正値テーブル記憶部(不揮発性メモリ)、121・・・校正値更新部、122・・・線量値計算部。

Claims (9)

  1. X線管とX線検出器とによる被検体のスキャンをすることにより収集した投影データに基づいてX線CT画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置において、
    前記スキャンにおいて設定されるべき複数の撮影条件により決まる線量値を校正するための複数の校正値を複数の撮影条件の少なくとも一つの撮影条件に関する複数の値それぞれ対応付けた校正テーブルを記憶するテーブル記憶部と、
    前記スキャンにおいて設定された撮影条件に基づいて線量値を計算し、前記校正テーブルから特定した校正値により前記線量値を校正する線量値計算部と、
    具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記校正テーブルを実測データに基づいて繰り返し更新処理をする更新処理部をさらに具備する請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記校正された線量値を表示する表示部をさらに具備する請求項1又は2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記校正テーブルは管電圧とFOVに関する複数の組み合わせに対して複数の校正値を対応付けることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記校正値は経年劣化による線量値変動率を表すことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記校正テーブルは複数の照射時間に複数の校正値をそれぞれ対応付けたものであることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記X線管からのX線を直接的に検出するリファレンス検出器をさらに備え、
    前記更新処理をされる校正テーブルは、前記リファレンス検出器の検出値から特定されるフォトン数の経時変化に対応する校正値を管電圧又は他の撮影条件に対応付けることを特徴とする請求項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記更新処理をされる校正テーブルに関するデータをDICOMデータとして出力する出力部をさらに備えたことを特徴とする請求項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. X線管とX線検出器とによる被検体のスキャンにおいて設定されるべき複数の撮影条件により決まる線量値を校正するための複数の校正値を、複数の撮影条件の少なくとも一つの撮影条件に関する複数の値とそれぞれ対応付けた校正テーブルを記憶するテーブル記憶部と、
    前記スキャンにおいて設定される撮影条件に基づいて線量値を計算し、前記校正テーブルから特定した校正値により前記線量値を校正する線量値計算部と、
    を具備することを特徴とする線量値計算装置
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