以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態及び変形例を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(実施の形態)
図1〜図11を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。先ず、図1を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の携帯端末10の機能構成を示すブロック図である。
本実施の形態の携帯端末10は、読み取り対象物としての物品に付されたRFIDタグ30に記憶されている情報の読み取りと、当該RFIDタグの位置表示と、当該読み取りを行うための読み取り位置及び読み取り方位の案内表示と、を行うハンディターミナルである。
本実施の形態では、携帯端末10が、所定期間(例えば、6ヶ月)毎の倉庫内の備品の管理に用いられる例を説明する。ユーザが、携帯端末10を用いて、倉庫内の備品に付されたRFIDタグ30に記憶されている情報を読み取り、備品の棚卸しを行う例である。しかし、この例に限定されるものではない。
RFIDタグ30は、電波方式又は電磁誘導方式のRFIDタグである。RFIDタグ30は、アンテナ又はコイルアンテナを含む通信部と、制御部と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)と、を備える。RFIDタグ30において、制御部は、通信部により電波又は電磁界を介して携帯端末10と無線通信を行い、携帯端末10から受信した読み取り要求に応じてEEPROMに記憶されているデータを読み出して携帯端末10に送信する。また、RFIDタグ30の制御部は、携帯端末10から受信したデータをEEPROMに書き込み又は書き換える。
RFIDタグ30のEEPROMには、RFIDタグ30の個体識別情報としてのタグIDが記憶されているものとする。また、RFIDタグ30は、携帯端末10からの電波又は電磁界により電力を得るパッシブ型のRFIDタグ(パッシブタグ)とする。しかし、RFIDタグ30が、電源部を有し、電源部の電力により電波又は電磁界を出力するアクティブ型のRFIDタグ(アクティブタグ)としてもよい。
携帯端末10は、計測部、記憶制御部、報知制御部としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、報知部としての表示部14と、ROM15と、無線通信部16と、記憶部17と、読取部としてのRFIDリーダライタ部18と、位置情報取得部としてのモーションセンサ19と、撮像部20と、方位情報取得部としての方位磁針部21と、計測部としての計時部22と、電源部23と、を備える。電源部23を除く携帯端末10の各部は、バス24を介して互いに接続されている。
CPU11は、携帯端末10の各部を制御する。CPU11は、各種プログラムのうち指定されたプログラムをROM15から読み出してRAM13に展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
CPU11は、第1の情報読み取りプログラム151に従い、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30のタグIDを繰り返し読み取り、当該タグID読み取り時の応答時間、読み取位置情報及び読み取り方向情報を取得して記憶部17に記憶する。そして、CPU11は、記憶部17に記憶された複数の応答時間、読み取位置情報及び読み取り方向情報に基づいて当該タグIDのRFIDタグ30の位置を示すタグ位置情報を算出して記憶部17に記憶する。
また、CPU11は、第2の情報読み取りプログラム152に従い、ユーザから読み取り対象のRFIDタグ30の選択入力を受け付け、記憶部17に記憶された情報に応じて、撮像部20により撮像され表示部14に表示されたプレビュー画像に、選択されたRFIDタグ30のタグIDに対応するタグ位置情報、前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報のマークを表示して案内する。そして、CPU11は、RFIDタグ30の情報の読み取り可能範囲に入ると、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30のタグID等の情報を読み取り、タグ位置情報を算出して当該読み取り時の応答時間、読み取り位置情報及び読み取り方位情報とともに記憶部17に記憶する。
操作部12は、文字入力キー等の各種キーからなるキー群を備え、ユーザからの各キーの押下入力に応じた操作情報をCPU11に出力する。
RAM13は、揮発性の半導体メモリであり、各種データ及び各種プログラムを格納するワークエリアを有する。
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(ElectroLuminescent)ディスプレイ等の表示パネルを備える表示部であり、CPU11から入力される表示情報に応じて表示パネルに各種表示を行う。
ROM15は、各種データ及び各種プログラムを記憶する読み出し専用の半導体メモリである。ROM15には、第1の情報読み取りプログラム151及び第2の情報読み取りプログラム152が記憶されている。
無線通信部16は、無線LAN(Local Area Network)通信方式の無線通信部である。無線通信部16は、アンテナ、変調部、復調部、信号処理部等を備え、アクセスポイントと無線通信を行う。無線通信部16は、送信する情報の信号を、信号処理部で信号処理し、変調部により変調してアンテナから無線電波としてアクセスポイントに送信する。このアクセスポイントは、通信先の機器と例えば有線LANを介して接続されている。また、無線通信部16は、アンテナによりアクセスポイントから受信した無線電波の受信信号を復調部により復調し、信号処理部で信号処理して受信情報を得る。このようにして、無線通信部16は、アクセスポイントを介して、通信先の機器と通信を行う。無線通信部16は、他の通信方式の無線通信を行う構成としてもよい。
記憶部17は、情報を読み出し及び書き込み可能に記憶するフラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性のメモリである。記憶部17には、後述する読み取り情報テーブル41及びタグ位置情報テーブル42が記憶される。
RFIDリーダライタ部18は、RFIDタグ30に記憶されている情報を読み取り及び書き込みする電波方式又は電磁誘導方式のリーダライタ部である。RFIDリーダライタ部18は、CPU11から入力された送信データの電気信号を変調等してアンテナ又はコイルアンテナから電波又は電磁界として送信する。RFIDタグ30は、RFIDリーダライタ部18から出力された電波又は電磁界を受信し、またRFIDリーダライタ部18に送信するデータを電波又は電磁界として送信する。RFIDリーダライタ部18は、RFIDタグ30から送信された電波又は電磁界をアンテナ又はコイルアンテナで受信し、得られた電気信号を復調等してデータを受信する。
また、RFIDリーダライタ部18の通信は、指向性がある。携帯端末10のRFIDリーダライタ部18の向きが通信が良好な方向でRFIDタグ30の情報の読み取りが行われる。RFIDリーダライタ部18がRFIDタグ30の情報を読み取る方向の方位を読み取り方位とする。RFIDリーダライタ部18の読み取り方向の方位を示す情報を読み取り方位情報とする。
モーションセンサ19は、携帯端末10の位置情報を検出するセンサである。モーションセンサ19は、加速度センサと、地軸センサと、制御部(CPU)と、を備える。加速度センサは、携帯端末10の加速度情報を検出するセンサである。地軸センサは、電子コンパスであり、携帯端末10の方位情報を検出するセンサである。制御部は、加速度センサにより検出された加速度情報と、地軸センサにより検出された方位情報とを用いて、携帯端末10の水平面上の位置情報(座標情報)を算出し、CPU11に出力する。このため、モーションセンサ19は、屋外だけでなく、倉庫等の屋内の施設内での携帯端末10の位置情報を検出することができる。
撮像部20は、被写体のデジタル画像を撮像する撮像部である。撮像部20は、光学系、撮像素子等を備える。撮像部20は、CPU11の制御により、光学系を介して入射された被写体の像の光を撮像素子で光電変換し、被写体の画像信号として出力する。また、撮像部20が被写体を撮像する方向を撮像方向とし、撮像方向を示す情報を撮像方向情報とする。
方位磁針部21は、地軸センサであり、携帯端末10の方位情報を検出してCPU11に出力する。方位磁針部21は、モーションセンサ19内の地軸センサを用いてもよい。
計時部22は、計時回路を備え、計時回路により計時された現在の時刻情報をCPU11に出力する。
電源部23は、リチウム電池等の二次電池であり、携帯端末10の各部に電源供給を行う。なお、電源部23は、アルカリ電池等の一次電池でもよい。
次に、図2(a)、図2(b)を参照して、携帯端末10に記憶される情報を説明する。図2(a)は、読み取り情報テーブル41の構成を示す図である。図2(b)は、タグ位置情報テーブル42の構成を示す図である。
後述する第1の情報読み取り処理の実行により、記憶部17に、図2(a)に示す読み取り情報テーブル41のレコードが追加されていき、算出されたタグ位置情報により図2(b)に示すタグ位置情報テーブル42のレコードが書き換えられていく。
読み取り情報テーブル41は、タグID411と、応答時間412と、読み取り位置情報413と、読み取り方位情報414と、のフィールドを有する。
タグID411は、RFIDタグ30を識別する個体識別情報である。タグID411は、複数の異なるRFIDタグ30のタグIDである。応答時間412は、タグID411に対応するRFIDタグ30の情報読み取りにおいて、RFIDリーダライタ部18が電波又は電磁界を出力してから情報読み取りまでの応答時間である。読み取り位置情報413は、タグID411に対応するRFIDタグ30を読み取った際の携帯端末10の位置情報である。読み取り方位情報414は、タグID411に対応するRFIDタグ30を読み取った際のRFIDリーダライタ部18の読み取り方位情報である。
読み取り情報テーブル41において、1つのタグID411に対応して、応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414には、複数の値が格納可能である。また、応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414は、例えば格納順により、最新の値が前回読み取りの値として識別可能であるものとする。
タグ位置情報テーブル42は、タグID421と、タグ位置情報422と、のフィールドを有する。
タグID421は、タグID411と同様に、RFIDタグ30を識別する個体識別情報である。タグ位置情報422は、タグID421に対応するRFIDタグ30の位置情報である。
次いで、図3〜図11を参照して、携帯端末10の動作を説明する。図3は、第1の情報読み取り処理を示すフローチャートである。図4は、第1の情報読み取り処理における情報読み取り例を示す図である。図5は、第2の情報読み取り処理を示すフローチャートである。図6は、図5の第2の情報読み取り処理の続きのフローチャートである。図7(a)は、RFIDタグ読み取り前の撮像の様子を示す図である。図7(b)は、前回読み取り位置及び前回読み取り方向のマーク81,82と、タグ位置のマーク91と、を含むプレビュー画像141を示す。図8は、案内されたRFIDタグ31の読み取りの様子を示す図である。図9は、画面外の前回読み取り位置を示すマーク83を含むプレビュー画像142を示す図である。図10は、前回読み取り位置及び近付く指示のマーク84,85を含むプレビュー画像143を示す図である。図11は、タグ位置のマーク92及びメッセージ93を含むプレビュー画像143を示す図である。
図3を参照して、携帯端末10で実行される第1の情報読み取り処理を説明する。第1の情報読み取り処理は、携帯端末10の電源オン中に、RFIDタグ30の情報を繰り返し読み取り、その読み取り状態の各種情報を取得して読み取り情報テーブル41に格納するとともに、タグ位置情報を算出する処理である。第1の情報読み取り処理は、例えばユーザ操作に応じて各種処理を実行するメインのプログラム処理と並行して実行される処理である。
携帯端末10において、例えば、ユーザから操作部12を介して電源オンの操作入力が行われたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された第1の情報読み取りプログラム151との協働で第1の情報読み取り処理を実行する。第1の情報読み取り処理のトリガは、例えば、ユーザから操作部12を介して第1の情報読み取り処理の実行の操作入力が行われたこととしてもよい。
図3に示すように、先ず、CPU11は、モーションセンサ19により検出された携帯端末10(ユーザ)の位置情報としての読み取り位置情報を取得し、方位磁針部21により検出された方位情報に応じたRFIDリーダライタ部18の読み取り方向の方位情報としての読み取り方位情報を算出して取得する(ステップS11)。そして、CPU11は、RFIDリーダライタ部18にRFIDタグ30読み取りのための電波又は電磁界を出力させ、計時部22の時刻情報を用いて読み取りの応答時間のカウントを開始する(ステップS12)
そして、CPU11は、ステップS12の電波又は電磁界の出力に応じて、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30から電波又は電磁界を受信してRFIDタグ30に記憶された情報の読み取りが成功したか否かを判別する(ステップS13)。RFIDタグ30の情報の読み取りが失敗した場合(ステップS13;NO)、CPU11は、カウント中の応答時間のカウントをクリアする(ステップS14)。そして、CPU11は、計時部22の時刻情報を用いて、予め設定された所定の時間tw(例えば、所定秒)の待ちを行い(ステップS15)、ステップS11に移行される。
RFIDタグ30の情報の読み取りが成功した場合(ステップS13;YES)、CPU11は、カウント中の応答時間のカウントを終了する(ステップS16)。
そして、CPU11は、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30から読み取った情報からタグIDを取得し、ステップS16でカウント終了した応答時間を取得し、当該応答時間と、ステップS11で取得した読み取り位置情報及び読み取り方位情報とを当該タグIDに対応付けて記憶部17内の読み取り情報テーブル41に記憶する(ステップS17)。ステップS17では、取得したタグID、応答時間、読み取り位置情報及び読み取り方位情報は、読み取り情報テーブル41のタグID411、応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414に追加して記憶される。
そして、CPU11は、読み取り情報テーブル41を参照し、ステップS17で取得したタグIDと同じタグID411のステップS17以前の情報(応答時間412、読み取り位置情報413、読み取り方位情報414)が記憶されているか否かを判別する(ステップS18)。つまり、ステップS18では、ステップS17で取得されたタグID411について、情報(応答時間412、読み取り位置情報413、読み取り方位情報414)の複数のレコードがあるか否かが判別される。
同じタグID411の情報が記憶されている場合(ステップS18;YES)、CPU11は、読み取り情報テーブル41において、ステップS17で取得したタグID411に対応する複数の応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414を用いて、当該タグIDのRFIDタグ30の位置情報(座標情報)を三角測量法等の手法により算出し、算出した位置情報を当該タグIDに対応付けて記憶部17内のタグ位置情報テーブル42に記憶する(ステップS19)。ステップS19で用いられる情報は、例えば、同じタグIDの直近の所定数の応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414とするが、これに限定されるものではない。また、ステップS19では、取得したタグID、これに対応する算出したタグ位置情報が、タグ位置情報テーブル42のタグID421、タグ位置情報422に更新されて記憶される。
そして、CPU11は、操作部12を介してユーザから電源オフの操作入力があるか否かを判別する(ステップS20)。同じタグID411の情報が記憶されていない場合(ステップS18;NO)、ステップS20に移行される。
電源オフの操作入力がある場合(ステップS20;YES)、第1の情報読み取り処理が終了する。電源オフの操作入力がない場合(ステップS20;NO)、ステップS15に移行される。ステップS20では、例えば、ユーザから操作部12を介して第1の情報読み取り処理の終了の操作入力が行われたか否かの判別としてもよい。
ここで、図4を参照して、第1の情報読み取り処理の一例を説明する。図4に示すように、ユーザ50が携帯端末10を所持し、第1の情報読み取り処理を実行して、ユーザ50が白抜き矢印の方向に移動した場合を考える。なお、位置P4に、RFIDタグ30としてのRFIDタグ31が固定的に配置されているものとする。
ユーザ50の移動により、互いに異なる地点である位置P1,P2、P3でRFIDタグ31の情報が読み取れたものとする。位置P1では、ステップS11,S16,S17において、応答時間T1、読み取り位置情報P1、読み取り方位情報A1が取得されている。位置P2では、応答時間T2、読み取り位置情報P2、読み取り方位情報A2が取得されている。位置P3では、応答時間T3、読み取り位置情報P3、読み取り方位情報A3が取得されている。
ユーザ50の位置P2への移動時に、ステップS19において、応答時間T1,T2、読み取り位置情報P1,P2、読み取り方位情報A1,A2を用いて、位置P4のタグ位置情報が算出される。また、ユーザ50の位置P3への移動時に、ステップS19において、応答時間T1,T2,T3、読み取り位置情報P1,P2,P3、読み取り方位情報A1,A2,A3を用いて、位置P4のタグ位置情報が算出される。
次いで、図5〜図11を参照して、第2の情報読み取り処理を説明する。第2の情報読み取り処理は、読み取り対象のRFIDタグ30を選択して、そのタグ位置のマークと、その前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報を示すマークと、を表示してユーザにRFIDタグ30の情報の読み取りを案内し、案内したRFIDタグ30の情報の読み取りを行う処理である。
携帯端末10において、例えば、ユーザから操作部12を介して第2の情報読み取り処理の実行指示入力が行われたことをトリガとして、CPU11は、ROM15から読み出されて適宜RAM13に展開された第2の情報読み取りプログラム152との協働で第2の情報読み取り処理を実行する。
図5、図6に示すように、先ず、CPU11は、撮像部20を起動する(ステップS31)。そして、CPU11は、記憶部17に記憶されている読み取り情報テーブル41を参照し、タグID411の全レコードに対応するRFIDタグ30の一覧を表示部14に表示し、ユーザからの読み取り対象のRFIDタグ30の選択入力を、操作部12を介して受け付ける(ステップS32)。
そして、CPU11は、撮像部20により撮像されたプレビュー画像を表示部14に表示開始する(ステップS33)。そして、CPU11は、記憶部17に記憶された読み取り情報テーブル41及びタグ位置情報テーブル42を参照して、ステップS32で選択されたRFIDタグ30のタグID411に対応する最新の読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414と、同じく入力されたタグID421に対応するタグ位置情報422と、を読み出す(ステップS34)。ステップS34で読み出された読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414を、前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報とする。
そして、CPU11は、モーションセンサ19により検出された携帯端末10(ユーザ)の位置情報としての読み取り位置情報を取得し、方位磁針部21により検出された方位情報に応じたRFIDリーダライタ部18の読み取り方向の方位情報としての読み取り方位情報を算出して取得し、方位磁針部21により検出された方位情報に応じた撮像部20の撮像方向の方位情報としての撮像方向情報を算出して取得する(ステップS35)。
そして、CPU11は、ステップS35で取得した読み取り位置情報を用いて、ステップS35で取得した撮像方向情報に対応する撮像方向のプレビュー画像の画角内に、ステップS34で取得したタグ位置情報のタグ位置があるか否かを判別する(ステップS36)。
プレビュー画像の画角内にタグ位置がある場合(ステップS36;YES)、CPU11は、ステップS34で取得したタグ位置情報のタグ位置とステップS35で取得した読み取り位置情報の携帯端末10(ユーザ)の位置との間の距離を算出し、表示部14に表示中のプレビュー画像へ、タグ位置を示す旗等のマークを当該算出した距離に応じた遠近法での大きさで当該タグ位置に重畳して表示する(ステップS37)。
そして、CPU11は、ステップS35で取得した読み取り位置情報を用いて、ステップS35で取得した撮像方向情報に対応するプレビュー画像の画角内に、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報の前回読み取り位置があるか否かを判別する(ステップS38)。プレビュー画像の画角内にタグ位置がない場合(ステップS36;NO)、ステップS38に移行される。
プレビュー画像の画角内に前回読み取り位置がない場合(ステップS38;NO)、CPU11は、ステップS14で取得した撮像方向情報に対応する撮像方向のプレビュー画像の画面外の、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報の前回読み取り位置を示す矢印等のマークを表示部14に表示中のプレビュー画像内に表示し(ステップS39)、ステップS35に移行される。
プレビュー画像の画角内に前回読み取り位置がある場合(ステップS38;YES)、CPU11は、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報の前回読み取り位置とステップS35で取得した読み取り位置情報の携帯端末10の位置との間の距離を算出し、表示部14に表示中のプレビュー画像へ、前回読み取り位置を示す旗等のマークを当該算出した距離に応じた遠近法での大きさで前回読み取り位置に重畳して表示し、ステップS35で取得した前回読み取り方位情報の前回読み取り方位を示す矢印等のマークを重畳して表示する(ステップS40)。
そして、CPU11は、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報と、ステップS35で取得した読み取り位置情報及び読み取り方位情報と、に基づいて、現在の読み取り位置情報及び読み取り方位が、RFIDリーダライタ部18(携帯端末10)がRFIDタグ30を読み取り可能な範囲(前回読み取り位置及び前回読み取り方位)にあるか否かを判別する(ステップS41)。
RFIDタグ30を読み取り可能な範囲にない場合(ステップS41;NO)、CPU11は、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報と、ステップS40で算出した距離と、ステップS35で取得した読み取り位置情報と、に基づいて、表示部14に表示中のプレビュー画像内に、ユーザにさらに前回読み取り位置に近付くよう指示する矢印等のマークを重畳して表示し(ステップS42)、ステップS35に移行される。
RFIDタグ30を読み取り可能な範囲にある場合(ステップS41;YES)、CPU11は、RFIDリーダライタ部18にRFIDタグ30読み取りのための電波又は電磁界を出力させ、計時部22の時刻情報を用いて読み取りの応答時間のカウントを開始する(ステップS43)
そして、CPU11は、ステップS12の電波又は電磁界の出力に応じて、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30から電波又は電磁界を受信してRFIDタグ30に記憶された情報の読み取りが成功したか否かを判別する(ステップS44)。RFIDタグ30の情報の読み取りが失敗した場合(ステップS44;NO)、CPU11は、カウント中の応答時間のカウントをクリアする(ステップS45)。そして、CPU11は、操作部12を介してユーザから第2の情報読み取り処理の終了の操作入力があるか否かを判別する(ステップS46)。
第2の情報読み取り処理の終了の操作入力がない場合(ステップS46;NO)、CPU11は、表示部14に表示中のプレビュー画像内に、RFIDリーダライタ部18の読み取り位置の変更と、タグ捜索を指示するメッセージ等の情報を重畳して表示する(ステップS47)。
そして、CPU11は、モーションセンサ19により検出された携帯端末10の読み取り位置情報を取得し、方位磁針部21により検出された方位情報に応じたRFIDリーダライタ部18の読み取り方位情報を算出して取得し、方位磁針部21により検出された方位情報に応じた撮像部20の撮像方向情報を算出して取得する(ステップS48)。
そして、CPU11は、ステップS48で取得した読み取り位置情報を用いて、ステップS48で取得した撮像方向情報に対応するプレビュー画像の画角内に、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報の前回読み取り位置があるか否かを判別する(ステップS49)。
プレビュー画像の画角内に前回読み取り位置がある場合(ステップS49;YES)、CPU11は、ステップS34で取得した前回読み取り位置情報の前回読み取り位置とステップS48で取得した読み取り位置情報の携帯端末10の位置との間の距離を算出し、表示部14に表示中のプレビュー画像へ、前回読み取り位置を示す旗等のマークを当該算出した距離に応じた遠近法での大きさで前回読み取り位置に重畳して表示し、ステップS35で取得した前回読み取り方位情報の前回読み取り方位を示す矢印等のマークを重畳して表示する(ステップS50)。
そして、CPU11は、ステップS48で取得した読み取り位置情報を用いて、ステップS48で取得した撮像方向情報に対応する撮像方向のプレビュー画像の画角内に、ステップS34で取得したタグ位置情報のタグ位置があるか否かを判別する(ステップS51)。プレビュー画像の画角内に前回読み取り位置がない場合(ステップS49;NO)、ステップS51に移行される。
プレビュー画像の画角内にタグ位置がある場合(ステップS51;YES)、CPU11は、ステップS34で取得したタグ位置情報のタグ位置とステップS48で取得した読み取り位置情報の携帯端末10(ユーザ)の位置との間の距離を算出し、表示部14に表示中のプレビュー画像へ、タグ位置を示す旗等のマークを当該算出した距離に応じた遠近法での大きさでタグ位置に重畳して表示し(ステップS52)、ステップS43に移行される。プレビュー画像の画角内にタグ位置がない場合(ステップS51;NO)、ステップS43に移行される。
RFIDタグ30の情報の読み取りが成功した場合(ステップS44;YES)、CPU11は、カウント中の応答時間のカウントを終了する(ステップS53)。そして、CPU11は、表示部14にRFIDタグ30の情報の読み取り完了の旨を表示し、ステップS43,S44でRFIDタグ30から読み取った情報(タグID等)を表示部14に表示してRAM13又は記憶部17に記憶する(ステップS54)。
そして、第1の情報読み取り処理のステップS17と同様に、CPU11は、RFIDリーダライタ部18によりRFIDタグ30から読み取った情報からタグIDを取得し、ステップS51でカウント終了した応答時間を取得し、当該応答時間と、ステップS35又はS48で取得した最新の読み取り位置情報及び読み取り方位情報とを当該タグIDに対応付けて記憶部17内の読み取り情報テーブル41に記憶する(ステップS55)。
そして、第1の情報読み取り処理のステップS19と同様に、CPU11は、読み取り情報テーブル41において、ステップS55で取得したタグID411に対応する複数の応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414を用いて、当該タグIDのRFIDタグ30の位置情報(座標情報)を三角測量法等の手法により算出し、算出した位置情報を当該タグIDに対応付けて記憶部17内のタグ位置情報テーブル42に記憶する(ステップS56)。
そして、CPU11は、RFIDリーダライタ部18の読み取り機能を終了し、表示部14のプレビュー画像表示を終了し(ステップS57)、第2の情報読み取り処理を終了する。第2の情報読み取り処理の終了の操作入力がある場合(ステップS46;YES)、ステップS57に移行される。
ここで、第2の情報読み取り処理における表示画面の具体例を説明する。図7(a)に示すように、ユーザ50が、携帯端末10を用いて、倉庫内に格納された読み取り対象物の備品としての机60に付されたRFIDタグ31等を読み取り管理する例を説明する。
机60のRFIDタグ31は、第1の情報読み取り処理により複数回読み取られているものとする。また、RFIDタグ31の前回読み取り位置を前回読み取り位置71とし、RFIDタグ31の前回読み取り方位を前回読み取り方位72とする。また、読み取り情報テーブル41に、RFIDタグ31のタグID411と、その応答時間412と、前回読み取り位置71の情報を含む読み取り位置情報413と、前回読み取り方位72の情報を含む読み取り方位情報414と、が格納されているものとする。また、タグ位置情報テーブル42に、RFIDタグ31のタグID421と、そのタグ位置情報422と、が格納されているものとする。
携帯端末10で第2の情報読み取り処理が実行され、ステップS32で、ユーザ50により、机60に付されたRFIDタグ31が選択入力される。そして、ユーザ50は、前回読み取り位置がありそうな方向に、携帯端末10の撮像方向201を向ける。図7(a)に示すように、撮像方向201に対応する画角内に前回読み取り位置71が含まれている場合に、ステップS40で図7(b)に示すプレビュー画像141が表示部14に表示される。
プレビュー画像141には、前回読み取り位置71及びそこまでの距離に対応する位置及び大きさの旗のマーク81と、前回読み取り方位72を指す矢印のマーク82と、RFIDタグ31のタグ位置及びそこまでの距離に対応する位置及び大きさの旗のマーク91と、が含まれている。
ユーザ50は、表示部14に表示されたプレビュー画像141を目視により確認しながら、マーク81の位置に進み、マーク91の方向を向いたマーク82に対応する方向に、携帯端末10のRFIDリーダライタ部18の読み取り方向を向ける。すると、ステップS43,S44で、図8に示すように、携帯端末10のRFIDリーダライタ部18により机60に付されたRFIDタグ31に記憶されたタグIDが読み取られる。
また、ステップS32で、机60よりもさらに左側にある備品に対応するRFIDタグが選択入力され、携帯端末10の撮像方向が撮像方向201を向いており、前回読み取り位置がプレビュー画像内にない場合に、図9に示すように、ステップS39で、表示部14にプレビュー画像142が表示される。プレビュー画像142には、前回読み取り位置がプレビュー画像の左側画面外にある旨を示す矢印のマーク83が含まれている。
また、ステップS32で、机60に対応するRFIDタグが選択入力され、携帯端末10の撮像方向が撮像方向201を向いているが、前回読み取り位置が前回読み取り位置71よりもさらに奥側にありそこまでの距離が遠い場合に、図10に示すように、ステップS42で、表示部14にプレビュー画像143が表示される。プレビュー画像143には、前回読み取り位置を示すマーク81よりも小さな旗のマーク84と、マーク84へ近付く指示を行うための立体的な幅広の矢印のマーク85と、が含まれている。
また、図11に示すように、ステップS32で、ユーザ50により、棚に付されたRFIDタグ30としてのRFIDタグ32が選択入力され、RFIDタグ32の読み取り位置までユーザ50が近付いたが、RFIDタグ32の情報の読み取りを失敗した場合に、ステップS47〜S52で、表示部14にプレビュー画像144が表示される。例えば、前回読み取り後に前回読み取り位置とRFIDタグ32との間に遮蔽物が新たに設けられていたり、前回読み取り後にRFIDタグ32が外されていたりする場合である。
プレビュー画像144は、RFIDタグ32のタグ位置を示す旗のマーク92と、メッセージ93と、を含む。メッセージ93は、タグ(RFIDタグ32)の情報が読み取れない旨と、読み取り位置の変更及びタグ(RFIDタグ32)の探索を促す旨とを示すメッセージである。プレビュー画像144がマーク92を含むため、ユーザは、読み取り位置を移動してもマーク92への方向を読み取り方位として推測できる。また、携帯端末10の位置や撮像方向の画角によっては、プレビュー画像144が、マーク92を含まない画像と、前回読み取り位置及び前回読み取り方位を示すマークを含む画像と、前回読み取り位置及び前回読み取り方位を示すマーク並びにマーク92を含む画像と、のいずれかとなりうる。
以上、本実施の形態によれば、携帯端末10のCPU11は、複数回にわたってRFIDタグ30のタグIDの読み取りをRFIDリーダライタ部18に行わせ、当該読み取られたタグIDと、当該タグIDの読み取りに対応して計測した複数の応答時間と、モーションセンサ19により取得された携帯端末10の複数の読み取り位置情報と、方位磁針部21により取得されたRFIDリーダライタ部18の複数の読み取り方位情報と、を対応付けて記憶部17の読み取り情報テーブル41に記憶する。そして、CPU11は、記憶部17に記憶されたタグIDに対応する複数の応答時間、読み取り位置情報及び読み取り方位情報に基づいて当該タグIDのRFIDタグのタグ位置情報を算出し、表示部14に表示する。このため、RFIDタグの1つの読取部としてのRFIDリーダライタ部18を用いて、RFIDタグのタグ位置情報を算出してそのタグ位置を案内できる。
また、CPU11は、第1の情報読み取り処理により、RFIDタグ30のタグIDの読み取りをRFIDリーダライタ部18に行わせて当該読み取りに対応するタグID、応答時間、読み取り位置情報及び読み取り方位情報の記憶部17の読み取り情報テーブル41への記憶することを所定時間tw間隔で自動的に行う。このため、タグID、応答時間、読み取り位置情報、読み取り方位情報を容易に取得できる。
また、CPU11は、操作部12を介するユーザの操作入力に応じて選択されたRFIDタグのタグIDに対応する複数の応答時間、読み取り位置情報及び読み取り方位情報に基づいて当該タグIDのRFIDタグのタグ位置情報を算出する。このため、ユーザの所望のRFIDタグのタグ位置情報を表示できる。
また、CPU11は、撮像部20に撮像されたプレビュー画像を表示部14に表示し、算出したRFIDタグのタグ位置情報をプレビュー画像上に表示する。このため、ユーザがRFIDタグのタグ位置情報を目視により容易に認識できる。
また、CPU11は、算出したRFIDタグのタグ位置情報のタグ位置を示すマークをプレビュー画像上に表示する。このため、ユーザがRFIDタグのタグ位置情報をマークの目視によりさらに容易に認識できる。
また、CPU11は、プレビュー画像内のタグ位置に、タグ位置情報のマークをモーションセンサ19により取得される現在の位置情報の位置から当該タグ位置までの距離に対応する大きさで表示する。このため、ユーザがRFIDタグのタグ位置及び距離をマークの目視により容易に認識できる。
また、CPU11は、算出したRFIDタグのタグ位置情報のマークと、記憶部17に記憶された当該RFIDタグのタグIDに対応する前回読み取ったタグ位置情報のマークと前回方位情報のマークとをプレビュー画像上に表示する。このため、ユーザがRFIDタグのタグ位置、前回読み取り位置及び前回方位情報をマークの目視により容易に認識できる。
(変形例)
図12を参照して、上記実施の形態の変形例を説明する。図12は、本変形例の携帯端末10Aの機能構成を示すブロック図である。
本変形例では、上記実施の形態の携帯端末10に代えて、図12に示す携帯端末10Aを用いる。携帯端末10Aの各部のうち、携帯端末10と同様の部分には、同様の符号を付し、その説明を省略する。
携帯端末10Aは、CPU11と、操作部12と、RAM13と、表示部14と、ROM15と、無線通信部16と、記憶部17と、RFIDリーダライタ部18と、GPS(Global Positioning System)部19Aと、撮像部20と、方位磁針部21と、計時部22と、電源部23と、を備える。電源部23を除く携帯端末10Aの各部は、バス24を介して互いに接続されている。
GPS部19Aは、GPS衛星からGPS信号を受信し、このGPS信号の情報を用いて携帯端末10Aの水平面の位置情報(緯度経度情報)を算出することにより、この位置情報を検出してCPU11に出力する。
GPS衛星からのGPS信号は、屋外で利用可能である。携帯端末10Aは、例えば、屋外の読み取り対象物に付されたRFIDタグ30を読み取り管理する目的で使用される。
例えば、読み取り対象物として、屋外の水道メータ、電気メータ等にRFIDタグ30をつけ、携帯端末10Aを所持する作業員(ユーザ)が、水道メータ等のRFIDタグ30の情報を読み取り、水道メータ等の位置及び存在を管理する。他にも、港等で、読み取り対象物としてのコンテナにRFIDタグ30をつけて、携帯端末10Aを所持する作業員が、コンテナの位置及び存在を管理することができる。
つまり、本変形例では、上記実施の形態の携帯端末10のモーションセンサ19に代えて、GPS部19Aにより携帯端末10A(ユーザ)の位置情報が取得され、携帯端末10Aでは、携帯端末10と同様に、第1の情報読み取り処理と、第2の情報読み取り処理と、が実行される。
以上、本変形例によれば、携帯端末10は、GPS部19Aにより携帯端末10Aの読み取り位置情報を取得する。このため、RFIDタグの1つの読取部を用いて、屋外の施設内での読み取り対象物に付されたRFIDタグのタグ位置情報を算出してタグ位置を案内できる。
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてROM15を使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
なお、上記実施の形態及び変形例における記述は、本発明に係る携帯端末及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
上記実施の形態及び変形例では、携帯端末10,10Aが、RFIDリーダライタ部18を備えるハンディターミナルである構成としたが、これに限定されるものではない。携帯端末としては、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機、携帯パーソナルコンピュータ等、他の携帯端末を用いる構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、RFIDタグ30に、RFIDカード(非接触ICカード)を含める。
また、上記実施の形態及び変形例では、携帯端末10,10Aが、表示部14に撮像部20で撮像したプレビュー画像を表示し、このプレビュー画像内に前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報等を示す案内情報としてのマークを表示する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、プレビュー画像表示がない状態で、前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報等を示す案内情報としてのマークを表示部14に表示する構成としてもよい。さらに、プレビュー画像表示がある状態又はない状態で、前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報等を示す案内情報を、音声出力、文字表示、印刷等、他の報知方法で報知する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、位置情報取得部としてのモーションセンサ19又はGPS部19Aを用いて携帯端末10,10Aの位置情報を取得したが、これに限定されるものではない。位置情報取得部としては、携帯端末の無線通信部16を使用し、アクセスポイントからの電波受信を利用した三辺測量により、携帯端末の位置情報を取得する位置情報取得部としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、携帯端末10,10Aの位置情報を、水平面の2次元の位置情報として取得する構成としたが、これに限定されるものではない。位置情報取得部が、モーションセンサ又はGPS部の2次元の位置情報取得部に加えて、高度計を含み、携帯端末10,10Aの3次元空間の位置情報を取得する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、RFIDリーダライタ部18の読み取り時の電波又は電磁界の出力レベルを変更しない構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、携帯端末10,10Aの読み取り位置情報及び読み取り方位情報が、前回読み取り位置情報及び前回読み取り方位情報近傍にあっても読み取れない場合に、RFIDリーダライタ部18の電波又は電磁界の出力レベルを高くする構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、プレビュー画像中に1つのRFIDタグに対応するマークを表示する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、プレビュー画像中に複数のRFIDタグに対応するマークを全て表示してもよく、その際マークを色分け等により互いに識別可能に表示してもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、第1の情報読み取り処理でタグ位置情報が算出される構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、第1の情報読み取り処理でタグ位置情報が算出されず、第2の情報読み取り処理において、CPU11は、読み取り対象のRFIDタグが選択された後に、読み取り情報テーブル41内の選択されたRFIDタグのタグID411に対応する応答時間412、読み取り位置情報413及び読み取り方位情報414を用いてタグ位置情報を算出する構成としてもよい。
また、上記実施の形態及び変形例における携帯端末10,10Aの各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態及び変形例に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
電波又は電磁界を介してRFIDタグに記憶された個体識別情報を読み取る読取部と、
自機端末の位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記読取部の読み取り方向の方位情報を取得する方位情報取得部と、
前記読取部における電波又は電磁界の出力から情報読み取りまでの応答時間を計測する計測部と、
情報を記憶する記憶部と、
情報を報知する報知部と、
複数回にわたってRFIDタグの個体識別情報の読み取りを前記読取部に行わせ、当該読み取られた個体識別情報と、当該個体識別情報の読み取りに対応して前記計測された複数の応答時間及び前記取得された複数の位置情報及び方位情報と、を対応付けて前記記憶部に記憶する記憶制御部と、
前記記憶部に記憶された個体識別情報に対応する複数の応答時間、位置情報及び方位情報に基づいて当該個体識別情報のRFIDタグの位置を示すタグ位置情報を算出して前記報知部に報知させる報知制御部と、を備える携帯端末。
<請求項2>
前記記憶制御部は、RFIDタグの個体識別情報の読み取りを前記読取部に行わせて当該読み取りに対応する個体識別情報、応答時間、位置情報及び方位情報の前記記憶部に記憶することを所定時間間隔で自動的に行う請求項1に記載の携帯端末。
<請求項3>
読み取り対象のRFIDタグの選択入力を受け付ける操作部を備え、
前記報知制御部は、前記選択されたRFIDタグの個体識別情報に対応する複数の応答時間、位置情報及び方位情報に基づいて当該個体識別情報のRFIDタグのタグ位置情報を算出する請求項1又は2に記載の携帯端末。
<請求項4>
被写体を撮像する撮像部を備え、
前記報知部は、画像を表示する表示部であり、
前記報知制御部は、前記撮像部に撮像されたプレビュー画像を前記表示部に表示し、前記算出したRFIDタグのタグ位置情報を前記プレビュー画像上に表示する請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯端末。
<請求項5>
前記報知制御部は、前記算出したRFIDタグのタグ位置情報のタグ位置を示すマークを前記プレビュー画像上に表示する請求項4に記載の携帯端末。
<請求項6>
前記報知制御部は、前記プレビュー画像上の前記タグ位置に、前記マークを前記位置情報取得部に取得される現在の位置情報の位置から当該タグ位置までの距離に対応する大きさで表示する請求項5に記載の携帯端末。
<請求項7>
前記報知制御部は、前記算出したRFIDタグのタグ位置情報と、前記記憶部に記憶された当該RFIDタグの個体識別情報に対応する位置情報及び方位情報を前記プレビュー画像上に表示する請求項4から6のいずれか一項に記載の携帯端末。
<請求項8>
携帯端末のコンピュータを、
電波又は電磁界を介してRFIDタグに記憶された個体識別情報を読み取る読取部、
自機端末の位置情報を取得する位置情報取得部、
前記読取部の読み取り方向の方位情報を取得する方位情報取得部、
前記読取部における電波又は電磁界の出力から情報読み取りまでの応答時間を計測する計測部、
情報を記憶する記憶部、
情報を報知する報知部、
複数回にわたってRFIDタグの個体識別情報の読み取りを前記読取部に行わせ、当該読み取られた個体識別情報と、当該個体識別情報の読み取りに対応して前記計測された複数の応答時間及び前記取得された複数の位置情報及び方位情報と、を対応付けて前記記憶部に記憶する記憶制御部、
前記記憶部に記憶された個体識別情報に対応する複数の応答時間、位置情報及び方位情報に基づいて当該個体識別情報のRFIDタグの位置を示すタグ位置情報を算出して前記報知部に報知させる報知制御部、
として機能させるためのプログラム。