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JP6276680B2 - 画像処理装置及び方法、プログラム、並びに印刷システム - Google Patents

画像処理装置及び方法、プログラム、並びに印刷システム Download PDF

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Description

本発明は画像処理装置及び方法、プログラム、並びに印刷システムに係り、特に連続調画像から印刷用のハーフトーン画像を生成する画像処理技術に関する。
インクジェット印刷装置やオフセット印刷装置などの印刷装置により画像形成を行う印刷システムでは、多階調により表現された連続調画像のデータに対してハーフトーン処理を施すことにより、印刷装置の画像出力方式に対応したハーフトーン画像のデータが生成される。ハーフトーン画像のデータは、印刷装置によって再現される網点のドット配置や各ドットのサイズが規定されたドットパターンを示す印刷用のドット画像データとして用いられる。印刷装置はハーフトーン画像のデータに基づいて画像形成を行う。
高画質のハーフトーン画像を得るハーフトーン処理の手法として、ダイレクトバイナリーサーチ(DBS;Direct Binary Search)法が知られている(非特許文献1)。
Sagar Bhatt, John Harlim, Joel Lepak, Robert Ronkese, John Sabino, Chai Wah Wu,"Direct Binary Search with Adaptive Search and Swap",pp.1-9, 2005.
従来のDBS法は、着目ドットのそれぞれについて、近傍の空白画素である各候補画素に、仮にドットを置き換えて、置き換え後のハーフトーン画像にローパスフィルタをかけてローパスハーフトーン画像を修正し、入力画像にローパスフィルタをかけたローパス入力画像と、ローパスハーフトーン画像との誤差を算出する処理を繰り返すことにより、誤差が最小となるドットの置き換え位置を探索する必要がある。
空白画素とは、ドットが置かれていない画素、すなわち、ドットが未設置の画素を意味する。ローパスフィルタについて「かける」という表現は、空間領域では空間フィルタを畳み込むことを意味する。畳み込みの演算は、コンボリューション(Convolution)と呼ばれる。本明細書では、ハーフトーン画像にローパスフィルタをかけて生成された画像を、ローパスハーフトーン画像と呼ぶ。また、入力画像にローパスフィルタをかけて生成された画像を、ローパス入力画像という。
上記のように、従来のDBS法では、着目ドットを順次変更しながら、各着目ドットについて、近傍の各候補画素へのドットの仮置きによるローパスハーフトーン画像の修正処理と、ローパス入力画像とローパスハーフトーン画像との誤差の算出を繰り返し実施する必要があるため、多大な演算量が必要となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、従来のDBS法に比べて、少ない演算量でドット配置を最適化して良好なハーフトーン画像を得ることができる画像処理装置及び方法、プログラム、並びに印刷システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
第1態様に係る画像処理装置は、入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成部と、入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成部と、第一画像と第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成部と、ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定部と、第三画像の画素値同士を比較することにより、第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定部と、ハーフトーン画像における着目ドットを、ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換部と、を備える画像処理装置である。
第1態様によれば、第一画像と第二画像の差異を表す第三画像を生成し、第三画像内における画素値の比較に基づいて、ドット設置画素の位置を特定し、ハーフトーン画像の着目ドットをドット設置画素に置き換える処理を行う。第三画像の各画素値は、ドット設置画素を決める際の評価指標(つまり、評価値)として利用できる。第1態様によれば、第三画像の階調分布の均一性を向上させるように、第三画像内における画素値同士の比較に基づいて、ドット設置画素の位置を特定するため、従来のDBS法に比べて、少ない演算量で最適なハーフトーン画像を生成することが可能である。
第2態様として、第1態様の画像処理装置において、着目ドットが変更され、異なる着目ドットに関して、ドット設置画素決定部によるドット設置画素の決定処理とドット置換部によるドットの置き換え処理とを繰り返すことにより、入力画像に対応するハーフトーン画像のドット配置を適正化する構成とすることができる。
ドットの置き換え処理を繰り返すことにより、ドット配置の最適化が進み、良好なハーフトーン画像を得ることができる。
第3態様として、第1態様又は第2態様の画像処理装置において、第三画像生成部は、第一画像と第二画像の画像間で対応する画素同士の画素値の減算によって第一画像と第二画像の差分を示す第三画像を生成する構成とすることができる。
第4態様として、第1態様又は第2態様の画像処理装置において、第三画像生成部は、第一画像と第二画像の画像間で対応する画素同士の画素値の除算によって第一画像と第二画像の比を示す第三画像を生成する構成とすることができる。
第5態様として、第1態様から第4態様のいずれか一態様の画像処理装置において、ドット置換部によるドットの置き換え処理に伴い、第三画像の修正処理を行い、第三画像を更新する第三画像修正部を有し、第三画像修正部は、第三画像から着目ドットに相当する第二ローパスフィルタの寄与成分を除去し、かつ、ドットの置き換え処理によりドット設置画素に設置される着目ドットに相当する第二ローパスフィルタの寄与成分を第三画像に付加して、第三画像を更新する構成とすることができる。
第6態様として、第1態様から第5態様のいずれか一態様の画像処理装置において、入力画像の各画素の階調値を濃度値に変換する第一濃度値変換部と、入力画像に対応するハーフトーン画像の各画素のドットの階調値を濃度値に変換する第二濃度値変換部と、を有し、第一画像生成部は、入力画像の階調値を第一濃度値変換部によって濃度値に変換して得られた画像に第一ローパスフィルタをかけて第一画像を生成するものであり、第二画像生成部は、ハーフトーン画像の階調値を第二濃度値変換部によって濃度値に変換して得られた画像に第二ローパスフィルタをかけて第二画像を生成するものである構成とすることができる。
第7態様として、第1態様から第6態様のいずれか一態様の画像処理装置において、入力画像に対応する初期のハーフトーン画像を生成する初期ハーフトーン画像生成部を備える構成とすることができる。
第8態様として、第7態様の画像処理装置において、初期ハーフトーン画像生成部は、入力画像に基づいて定められるドット個数のドットの配置パターンを示すハーフトーン画像を生成する構成とすることができる。
第9態様として、第1態様から第8態様のいずれか一態様の画像処理装置において、ハーフトーン画像は、複数のドット種が混在するものであり、各ドット種に相当する第二ローパスフィルタは、ドット種ごとにそれぞれ異なる構成とすることができる。
第10態様として、第1態様から第9態様のいずれか一態様の画像処理装置において、ドット設置画素決定部は、着目ドットの画素位置から予め定められた画像領域の範囲内に存在する候補となる空白画素のうち、第三画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に定める構成とすることができる。
第11態様として、第1態様から第9態様のいずれか一項に記載の画像処理装置において、ドット設置画素決定部は、着目ドットの画素位置から予め定められた画像領域の範囲内に存在する候補となる空白画素のうち、第三画像において着目ドットの画素位置に対応する画素値よりも規定値以下の画素の中から選択した画素をドット設置画素に定める構成とすることができる。
第12態様に係る画像処理方法は、入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成工程と、入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成工程と、第一画像と第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成工程と、ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定工程と、第三画像の画素値同士を比較することにより、第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定工程と、ハーフトーン画像における着目ドットを、ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換工程と、を有する画像処理方法である。
第12態様の画像処理方法において、第2態様から第11態様で特定した画像処理装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、画像処理装置において特定される処理や機能を担う手段としての処理部や機能部は、これに対応する処理や動作の「工程(ステップ)」の要素として把握することができる。
第13態様に係るプログラムは、コンピュータに、入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成機能と、入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成機能と、第一画像と第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成機能と、ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定機能と、第三画像の画素値同士を比較することにより、第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定機能と、ハーフトーン画像における着目ドットを、ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換機能を実現させるためのプログラムである。
第13態様のプログラムについて、第2態様から第11態様で特定した画像処理装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。その場合、画像処理装置において特定される処理や機能を担う手段としての処理部や機能部は、これに対応する処理や動作を行うプログラムの「機能」の要素として把握することができる。
第14態様に係る印刷システムは、入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成部と、入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成部と、第一画像と第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成部と、ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定部と、第三画像の画素値同士を比較することにより、第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定部と、ハーフトーン画像における着目ドットを、ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換部と、ドット置換部によるドットの置き換え処理を繰り返して生成されたハーフトーン画像に基づいて印刷媒体に印刷を行う印刷装置と、を備える印刷システムである。
第14態様の印刷システムについて、第2態様から第11態様で特定した画像処理装置の特定事項と同様の事項を適宜組み合わせることができる。
本発明によれば、従来のDBS法に比べて、少ない演算量でドット配置を最適化して良好なハーフトーン画像を得ることができる。
図1は本発明の実施形態に係る印刷システムの構成例を示したブロック図である。 図2は画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 図3は第一実施形態に係る画像処理装置の機能ブロック図である。 図4は第一実施形態に係る画像処理装置による処理の流れを示すフローチャートである。 図5は第一画像生成工程について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。 図6は第二画像生成工程について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。 図7は本実施形態による画像処理について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。 図8は比較例に係るDBS法による処理の流れを示したフローチャートである。 図9は比較例によるDBS法の画像処理について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。 図10は第二実施形態の画像処理装置の機能ブロック図である。
以下、添付図面にしたがって本発明を実施するための形態について詳説する。
<印刷システムの構成例>
図1は本発明の実施形態に係る印刷システムの構成例を示したブロック図である。印刷システム10は、DTP(Desk Top Publishing)装置12と、データベースサーバ14と、管理用コンピュータ16と、画像処理装置20と、印刷制御装置22と、印刷装置24と、画像読取装置26と、を備える。画像処理装置20は、電気通信回線28を通じて、DTP装置12、データベースサーバ14、管理用コンピュータ16、印刷制御装置22、及び画像読取装置26と接続されている。
電気通信回線28は、ローカルエリアネットワーク(LAN;local area network)であってもよいし、ワイドエリアネットワーク(WAN;wide area network)であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。電気通信回線28は、有線通信回線に限らず、一部又は全部を無線通信回線とすることができる。また、本明細書において、信号の受け渡しが可能な機器同士の「接続」という表記については、有線接続に限らず、無線接続も含む。
DTP装置12は、印刷しようとする画像内容を示す原稿画像のデータを生成する装置である。DTP装置12は、コンピュータのハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現される。ソフトウェアという用語はプログラムと同義である。DTP装置12は、印刷しようとする文字、図形、絵柄、イラスト、写真画像などの様々な種類の画像部品を編集し、印刷面上にレイアウトする作業を行うために用いられる。
DTP装置12による編集作業等によって印刷元画像データとしての原稿画像データが生成される。DTP装置12は、ページ記述言語(PDL;page description language)による電子原稿を生成する。DTP装置12によって生成された原稿画像データは、データベースサーバ14や画像処理装置20に転送される。なお、原稿画像データを生成する手段については、DTP装置12で作成する形態に限らず、図示せぬ他のコンピュータや画像作成/編集装置等によって作成する態様も可能である。原稿画像データは、電気通信回線28を通じて、或いはメモリカードなどのリムーバブルメディア(外部記憶媒体)を用いて、データベースサーバ14や画像処理装置20、印刷制御装置22等に入力することができる。
データベースサーバ14は、電子原稿のジョブチケット、色見本データ、ターゲットプロファイル、印刷装置24と用紙の組み合わせに適したデバイスプロファイル等の各種データ管理を行う装置である。なお、ジョブチケットは、例えば、JDF(Job Definition Format)ファイルの形式とすることができる。
管理用コンピュータ16は、印刷システム10における各種管理を行う。例えば、画像管理、印刷ジョブの管理、一台又は複数台の印刷装置24の稼働状況の管理などを行う。
画像処理装置20は、DTP装置12等で生成された印刷用の原稿画像データ(例えば、ページ記述言語で記述されたデータ)をラスタライズ処理する手段として機能する。ラスタライズ処理は、RIP(Raster Image Processor)処理と呼ばれる。画像処理装置20は、RIP装置の一機能として実現することができる。
画像処理装置20は、連続調画像である印刷用の原稿画像データから印刷装置24による出力に適した色別のドットパターンのデータに変換するための色変換処理機能及びハーフトーン処理機能を備える。画像処理装置20は、コンピュータのハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現することができる。
画像処理装置20における処理機能の具体的内容については後述する。画像処理装置20で生成されたハーフトーン画像のデータを印刷制御装置22に与えることにより、印刷装置24によって対象画像の印刷が行われる。
印刷制御装置22は、画像処理装置20により生成された印刷画像データに基づき印刷装置24による印刷動作を制御する。印刷装置24は、印刷制御装置22の制御にしたがい印刷を実行する画像形成手段である。印刷装置24は、画像処理装置20により生成されたハーフトーン画像に基づいて印刷媒体(不図示)に印刷を行う。
ここでは、印刷装置24として、無版式のデジタル印刷機の一例であるインクジェット印刷機を用いる形態を説明する。「印刷装置」という用語は、印刷機、プリンタ、画像記録装置、画像形成装置、画像出力装置などの用語と同義のものとして理解される。
本実施形態の印刷システム10では、印刷装置24の一例として、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色のインクを用いてカラー画像の形成が可能なインクジェット印刷機を用いる。ただし、インクの色数やその組み合わせはこの例に限らない。例えば、CMYK4色の他に、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)などの淡色インクを加える態様や、赤、緑などの特色のインクを用いる態様なども可能である。
図1では、印刷制御装置22と印刷装置24とを別々のブロックで示し、両者の間で有線又は無線の通信接続により信号の受け渡しを行う態様としているが、このような構成に限らず、印刷制御装置22と印刷装置24とが一体的に組み合わせされた印刷装置を構成することも可能である。
画像読取装置26は、印刷装置24によって印刷されたプリント物(印刷物)の画像を読み取り、その読取画像を示す電子画像データを生成する手段である。画像読取装置26は、プリント物の画像を撮像して、その画像情報を電気信号に変換する撮像素子(光電変換素子)と、撮像素子から得られる信号を処理してデジタル画像データを生成する信号処理回路とを含む。
画像読取装置26としては、印刷装置24と別体のスキャナ(例えば、フラットベット型のスキャナなど、いわゆるオフラインで利用可能なオフラインスキャナ)やカメラを用いることができる。また、画像読取装置26は、印刷装置24に組み込まれたものであってもよい。例えば、印刷装置24の用紙搬送経路に画像読取用のラインセンサ(撮像ユニット)が設置され、画像形成後のプリント物を搬送しながらラインセンサによってプリント画像を読み取る構成であってもよい。印刷装置24における用紙搬送経路に設置される画像読取用のラインセンサは、「インラインスキャナ」又は「インラインセンサ」という用語で呼ばれる場合がある。
画像読取装置26で生成されたプリント画像の読取画像データは画像処理装置20に入力される。画像処理装置20は、画像読取装置26から得られる読取画像データを解析する機能を備えることができる。
<システム構成のバリエーションについて>
DTP装置12、データベースサーバ14、管理用コンピュータ16、画像処理装置20、印刷制御装置22の機能を1台のコンピュータで実現することも可能であるし、複数台のコンピュータで実現することも可能である。また、コンピュータごとの役割や機能の分担については、様々な形態があり得る。例えば、DTP装置12と画像処理装置20とを統合して1台のコンピュータでこれらの機能を実現してもよいし、或いはまた、管理用コンピュータ16内に画像処理装置20の機能を搭載してもよい。また、画像処理装置20の機能と印刷制御装置22の機能を1台のコンピュータで実現する形態も可能である。さらに、画像処理装置20の機能を複数台のコンピュータで分担して実現する構成も可能である。
本システムに含まれるDTP装置12、データベースサーバ14、管理用コンピュータ16、画像処理装置20、印刷制御装置22、印刷装置24、画像読取装置26、製版装置等の台数は特に限定されない。
また、本例ではDTP装置12、データベースサーバ14、管理用コンピュータ16、画像処理装置20、印刷制御装置22等が電気通信回線28に接続されているネットワークシステムの形態を例示しているが、本発明の実施に際しては、各要素が必ずしも通信ネットワークに接続されていなくてもよい。
<画像処理装置20のハードウェア構成>
図2は画像処理装置20のハードウェア構成例を示すブロック図である。本例の画像処理装置20は、コンピュータを用いて実現されている。コンピュータには、デスクトップ型、ノート型、又はタブレット型など、各種形態のコンピュータが含まれる。コンピュータは、パーソナルコンピュータであってもよいし、サーバーコンピュータであってもよい。
画像処理装置20は、コンピュータ本体30と表示装置32と入力装置34とを備える。コンピュータ本体30は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)41と、メモリ42と、ハードディスク装置(HDD;Hard Disk Drive)43と、入力インターフェース部44と、ネットワーク接続用の通信インターフェース部45と、表示制御部46と、周辺機器用インターフェース部47とを備える。図1で説明した画像読取装置26は、図2の周辺機器用インターフェース部47を介して画像処理装置20に接続することもできる。なお、図2では、表記の簡略化のために、インターフェース部という記載に代わる代替表記として、「IF部」という簡易表記を用いている。IFは、「interface」の略語表記である。
表示装置32は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを用いることができる。表示装置32は表示制御部46に接続される。入力装置34は、キーボード、マウス、タッチパネル、トラックボールなど、各種の手段を採用することができ、これらの適宜の組み合わせであってもよい。なお、タッチパネルを表示装置32の画面上に配置した構成のように、表示装置32と入力装置34とが一体的に構成されている形態も可能である。
入力装置34は入力インターフェース部44に接続される。表示装置32と入力装置34はユーザーインターフェース(UI;User Interface)として機能する。オペレータ(ユーザー)は、表示装置32の画面に表示される内容を見ながら入力装置34を使って各種情報の入力を行うことができ、画像処理装置20や印刷装置24等を操作することができる。また、ユーザーは、入力内容その他の各種情報やシステムの状態等を表示装置32における表示を通じて確認することができる。
ハードディスク装置43は、プログラムやデータ等を記憶保存する記憶装置である。ハードディスク装置43には、画像処理に必要な各種プログラムやデータ等が格納されている。ハードディスク装置43に格納されているプログラムがメモリ42にロードされ、これをCPU41が実行することにより、プログラムで規定される各種の手段としてコンピュータが機能する。ハードディスク装置43に代えて、又はこれと組み合わせて、ソリッドステートドライブ(SSD;Solid State Drive)、RAM(Random Access Memory)、光ディスク、若しくは、メモリカード、又はこれらの適宜の組み合わせなど、各種形態の記憶装置を用いることができる。
なお、図2に示したコンピュータ本体30と表示装置32と入力装置34とを含むコンピュータのハードウェア構成と同様の構成を、図1で説明したDTP装置12、データベースサーバ14、管理用コンピュータ16、又は、印刷制御装置22などのハードウェア構成として採用することができる。
<画像処理装置の機能ブロック図>
図3は第1実施形態に係る画像処理装置20の機能ブロック図である。画像処理装置20は、画像取得部52と、第一画像生成部54と、初期ハーフトーン画像生成部56と、第二画像生成部58と、第三画像生成部60と、着目ドット設定部62と、ドット設置画素決定部64と、ドット置換部66と、第三画像修正部68と、を備える。図3並びに他の図面においては、記載の簡略化のために、「ハーフトーン」という記載に代わる代替表記として、「HT」という簡易表記を用いた。HTは、「halftone」の略語表記である。
画像取得部52は、入力画像70を取り込むインターフェース部である。画像取得部52は、外部又は装置内の他の信号処理部から入力画像70を取り込むデータ入力端子で構成することができる。画像取得部52として、有線又は無線の通信インターフェース部を採用してもよいし、メモリカードなどの可搬型外部記憶媒体の読み書きを行うメディアインターフェース部を採用してもよく、若しくは、これら態様の適宜の組み合わせであってもよい。
第一画像生成部54は、入力画像70に第一ローパスフィルタ72を畳み込み、ローパス入力画像74を生成する。ローパス入力画像74は、「第一画像」の一形態に相当する。すなわち、第一画像生成部54は、入力画像70に第一ローパスフィルタ72をかけた第一画像としてのローパス入力画像74を生成する処理を行う。図2その他の図面においては、記載の簡略化のために、「ローパスフィルタ」という記載に代わる代替表記として、「LPF」という簡易表記を用いた。LPFは「low pass filter」の略語表記である。
第一ローパスフィルタ72には、人の視覚特性に合った視覚伝達関数(VTF:Visual Transfer Function)を用いることができる。また、第一ローパスフィルタ72として、ガウシアン関数を用いることができる。なお、視覚伝達関数は、横軸が周波数、縦軸が応答を示すグラフ関数が知られているが、この周波数特性(すなわち、周波数空間におけるフィルタ)は、実空間における空間フィルタに置き換えることができる。周波数空間で視覚伝達関数のf(fx,fy)をかけるという操作は、実空間上の空間フィルタF(x,y)を畳み込むことと、数学的に等価な処理である。ガウシアン関数についても同様であり、周波数空間又は実空間のどちらかで「かける」演算は、他方の空間で畳み込むことと等価であり、両者の意味を包括して「かける」という表現を用いる。
初期ハーフトーン画像生成部56は、入力画像70に対応する初期のハーフトーン画像80を生成する処理を行う。初期ハーフトーン画像生成部56による初期のハーフトーン画像80の生成方法については、特に限定はなく、公知のディザ法や誤差拡散法などを適用することができる。
また、初期ハーフトーン画像生成部56は、ディザ法や誤差拡散法などに代えて、次のような処理によって初期のハーフトーン画像80を生成してもよい。すなわち、初期ハーフトーン画像生成部56は、入力画像70に基づいて定められるドット個数のドットの配置パターンを示すハーフトーン画像80を生成する構成とすることができる。まず、入力画像70の画素値が取り得る値の範囲である値域内の各入力階調値について、それぞれの入力階調値が相当する濃度になる単位面積あたりのドット数を求めて、各入力階調値に対して1画素あたりのドット数を表すドット数密度を求めておく。ドット数密度の単位は、[個/pix]である。pixの表記は、画素(pixel)を意味する。
具体的には、例えば、画素値の値域が0から255の範囲(8ビット階調)であるとすると、0から255の各入力階調値に対して、入力階調値0のドット数密度は0、入力階調値255のドット数密度は1、これらの間の入力階調値に対しては、0より大きく1より小さい数値のドット数密度が与えられる。
そして、入力画像70における各画素の値である入力階調値に対応するドット数密度を、入力画像70の全ての画素に関して加算して全ドット数を求める。ここで求めた全ドット数は、入力画像70に対応するハーフトーン画像のドット個数を示しており、初期のハーフトーン画像80を生成する際のドット数の制約条件となる。
こうして、入力画像70から求めた全ドット数と等しい個数のドットを、画像領域内の画素の位置に概ね等しい間隔で、又は、ランダムに散りばめて配置して、初期のハーフトーン画像80を生成する。初期のハーフトーン画像80は、入力画像70に基づいて算出された規定のドット数のドットが配置されたドット画像であればよく、ドットの分布形態は任意であり、必ずしも入力画像70の画像内容を良好に再現したドット画像であることは要求されない。初期のハーフトーン画像80におけるドットの配置状態からスタートして、後述するドットの置き換え処理を繰り返すことにより、入力画像70の画像内容の再現に適したドット配置へと適正化され、最終的に入力画像70の画像再現に良好なハーフトーン画像が生成される。初期のハーフトーン画像80が、最終的に得られるハーフトーン画像のドット配置に近いものであるほど、最適化演算の収束が速い。
なお、ここでいう「ハーフトーン画像」には、ハーフトーン画像そのものに限らず、ハーフトーン画像に基づき、実際のプリンタ出力を想定して、ドット濃度、ドット径、ドット形状、各ノズルの濃度誤差、各ノズルの位置誤差、ヘッド位置誤差、ヘッド傾き誤差、用紙搬送誤差、双方向印字の往路と復路のドット形状や位置の誤差、及び着弾干渉などに例示される一つ又は複数のパラメータを考慮してシミュレーションにより生成した画像を含む。すなわち、「ハーフトーン画像」には、公知のモデルベースハーフトーンの手法によって、印刷システムの特性等が反映されたシミュレーション画像が含まれる。
第二画像生成部58は、初期のハーフトーン画像80に第二ローパスフィルタ82を畳み込み、ローパスハーフトーン画像84を生成する。ローパスハーフトーン画像84は、「第二画像」の一形態に相当する。つまり、第二画像生成部58は、入力画像70に対応するハーフトーン画像である初期のハーフトーン画像80に第二ローパスフィルタ82をかけた第二画像としてのローパスハーフトーン画像84を生成する処理を行う。
第二ローパスフィルタ82には、第一ローパスフィルタ72と同様に、視覚伝達関数やガウシアン関数を用いることができる。第二ローパスフィルタ82は、第一ローパスフィルタ72とは異なるフィルタとすることができる。例えば、第二ローパスフィルタ82は、第一ローパスフィルタ72に対してドット濃度、ドット径、ドット形状などの印刷システムの特性等を反映したフィルタとしてもよい。
第三画像生成部60は、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84から、両者の差異を表す第三画像である入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する処理を行う。入力反映ローパスハーフトーン画像86は、ローパス入力画像74の各画素値をローパスハーフトーン画像84の各画素値に反映した画像である。ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の差異を表すように、ローパス入力画像74の各画素値をローパスハーフトーン画像84の各画素値に反映させる反映の仕方として、差をとる場合と、比をとる場合とがある。「差」は画素値同士の減算によって求められる。「比」は画素値同士の割り算(除算)によって求められる。「比」は「商」と同義である。
第三画像生成部60は、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の差異を表す第三画像として、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84のそれぞれ対応する画素位置同士の画素値の差(すなわち、減算)を計算して、その差を示す値を画素値とする入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する構成とすることができる。
また、差を計算する形態に限らず、対応する画素位置同士の画素値の比、すなわち、除算による商によって、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の差異を表す第三画像を生成してもよい。つまり、第三画像生成部60は、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84のそれぞれ対応する画素位置同士の画素値の比(除算による商)を計算して、その商を示す値を画素値とする入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する構成とすることができる。
ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の差異を差によって表すか、商によって表すかの違いはあるものの、いずれの場合も、入力反映ローパスハーフトーン画像86は、ローパス入力画像74の各画素値をローパスハーフトーン画像の対応する各画素値に反映した画像となっている。
着目ドット設定部62は、初期のハーフトーン画像80において処理の対象として着目する特定の1ドットである着目ドットを設定する。例えば、着目ドット設定部62は、初期のハーフトーン画像80における全ドット数がN個であった場合に、N個のドットのそれぞれに対して、1からNの整数によるドット番号を付与し、着目ドットのドット番号を設定する。ドット番号は各ドットに固有の識別符号となる。着目ドット設定部62は、最初の着目ドットとしてドット番号=1のドットを設定することができ、以後、順次、ドット番号を変更して着目ドットを変えることができる。
ドット設置画素決定部64は、着目ドット設定部62で設定された着目ドットを、別の空白画素位置に置き換えるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定する処理を行う。ドット設置画素を決定する処理をドット設置画素の決定処理という。詳細は後述するが、ドット設置画素決定部64は、着目ドット設定部62により設定された着目ドットの画素位置に応じて、入力反映ローパスハーフトーン画像86から着目ドットに対応する第二ローパスフィルタの成分を除去する修正を行い、修正後の入力反映ローパスハーフトーン画像86の画像内で画素値同士を比較することにより、入力反映ローパスハーフトーン画像86の階調分布の均一性を向上させるドットの設置場所となるドット設置画素を特定する。
「階調分布の均一性を向上させる」とは、入力反映ローパスハーフトーン画像86が均一な画像に近づくことを意味している。入力反映ローパスハーフトーン画像86が均一な画像に近づくことは、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の差異(つまり誤差)が小さくなることを意味する。ローパス入力画像74との差異が小さいローパスハーフトーン画像84が得られるということは、すなわち、入力画像70の画像内容を良好に再現するハーフトーン画像90が得られることを意味する。「階調分布の均一性を向上させる」ことを、「均一化」と表現する場合がある。
本実施形態では、着目ドットの置き換えを実施して入力反映ローパスハーフトーン画像86を均一化することによって、結果的に、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84との誤差を小さくし、入力画像70に対応した最適なハーフトーン画像を得る。
ドット置換部66は、着目ドットをドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行う。ドット置換部66によるドットの置き換え処理の結果、ドット配置が更新されたハーフトーン画像90が得られる。ドット置換部66によるドットの置き換え処理によって生成されたハーフトーン画像90によって初期のハーフトーン画像80を書き換え更新してもよいし、初期のハーフトーン画像80を保持し、かつ、ドットの置き換え処理後に得られた更新後のハーフトーン画像90を保持してもよい。
着目ドットを変えて、各着目ドットについて、ドットの置き換え処理を実施し、ハーフトーン画像90を更新する作業を繰り返すことにより、ドット配置が最適化される。
第三画像修正部68は、ドット置換部66によるドットの置き換え処理に伴い、入力反映ローパスハーフトーン画像86の修正処理を行う。第三画像修正部68は、入力反映ローパスハーフトーン画像86から着目ドットに相当する第二ローパスフィルタ82の寄与成分を除去し、かつ、ドット置換部66のドットの置き換え処理によりドット設置画素に設置される着目ドットに相当する第二ローパスフィルタ82の寄与成分を入力反映ローパスハーフトーン画像86に付加する処理を行う。第三画像修正部68による修正処理の結果、画素の値が更新された入力反映ローパスハーフトーン画像96が得られる。初期のハーフトーン画像80を用いて生成された入力反映ローパスハーフトーン画像86を、第三画像修正部68による修正処理によって生成された入力反映ローパスハーフトーン画像96によって書き換え更新してもよいし、初期の入力反映ローパスハーフトーン画像86を保持し、かつ、第三画像修正部68による修正処理によって生成された更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96を保持してもよい。
初期のハーフトーン画像80からスタートして同画像内でドットの置き換え処理を行い、ドット置き換え後の新たなドット配置によるハーフトーン画像90に更新する作業を繰り返すことにより、ドット配置が最適化される。
なお、画像処理装置20内で生成されるローパス入力画像74、初期のハーフトーン画像80、ローパスハーフトーン画像84、入力反映ローパスハーフトーン画像86、ハーフトーン画像90、及び、更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96の各データは、図2で説明したメモリ42に保持される。
図3で説明した第一画像生成部54による処理機能が第一画像生成機能の一形態に相当する。第二画像生成部58による処理機能が第二画像生成機能の一形態に相当する。第三画像生成部60による処理機能が第三画像生成機能の一形態に相当する。着目ドット設定部62による処理機能が着目ドット設定機能の一形態に相当する。ドット設置画素決定部64による処理機能がドット設置画素決定機能の一形態に相当する。ドット置換部66による処理機能がドット置換機能の一形態に相当する。
図4は第1実施形態に係る画像処理装置20による処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートの画像処理方法は、図3で説明した画像処理装置20によって実施される。
画像処理装置20は、入力画像70に第一ローパスフィルタ72を畳み込んでローパス入力画像74を生成する(図4のステップS12)。ステップS12の工程が第一画像生成工程の一形態に相当する。
図5は、図4のステップS12に示した第一画像生成工程について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。図5では、説明を簡単にするために、入力画像70の一例として、図示のように、画像の上側が濃く、下側が薄い塗り分けパターンを示した。図5において、第一ローパスフィルタ72は、フィルタ係数の大小を濃淡で表したものとなっている。フィルタ中央部から外側周囲に向かって、フィルタ係数が次第に小さくなる傾向を示している。図5において符号98で示した記号は、畳み込み演算を行うことを示している。
また、画像処理装置20は、初期のハーフトーン画像80に第二ローパスフィルタ82を畳み込んでローパスハーフトーン画像を生成する(図4のステップS14)。ステップS14の工程が第二画像生成工程の一形態に相当する。なお、ステップS14は、ローパス入力画像を生成する工程(ステップS12)の前に実施してもよい。
図6は、図4のステップS14に示した第二画像生成工程について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。図6に示したハーフトーン画像80は、図5に例示した入力画像70に基づいて定められたドット数のドットが任意に散らばって分布するものとなっている。図6において、第二ローパスフィルタ82は、フィルタ係数の大小を濃淡で表したものとなっている。フィルタ中央部から外側周囲に向かって、フィルタ係数が次第に小さくなる傾向を示している。
画像処理装置20は、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84を生成した後、ローパスハーフトーン画像84にローパス入力画像74を反映して、両者の差異を表す入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する(図4のステップS16)。
反映の仕方として、ローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の差をとる場合、次の式1で入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する。
RIN_F_HT(x,y) = F_HT(x,y) − F_IN(x,y) ・・・(式1)
ここで、x,yは画素の位置を表す。RIN_F_HT(x,y)はx,yにおける入力反映ローパスハーフトーン画像を表す。F_HT(x,y)はx,yにおけるローパスハーフトーン画像を意味する。F_IN(x,y)はx,yにおけるローパス入力画像を意味する。
また、反映の仕方として、ローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の比(つまり、商)をとる場合、次の式2で入力反映ローパスハーフトーン画像86を生成する。
RIN_F_HT(x,y) = F_HT(x,y) / F_IN(x,y) ・・・(式2)
商をとる場合、分母「0」による割り算を防ぐため、F_IN(x,y)に微小値(例えば、1など)を付加することが望ましい。
ステップS16の工程が第三画像生成工程の一形態に相当する。
次いで、画像処理装置20は、着目ドットを設定する(ステップS18)。例えば、画像処理装置20は、初期のハーフトーン画像80におけるドット配置のもとで、各ドットに固有の識別符号を付し、処理対象とする一つの着目ドットを特定する。各ドットに固有の識別符号として、1からNの整数によるドット番号を与えることができる。そして、最初の着目ドットとして、ドット番号=1のドットを着目ドットに設定することができる。ステップS18の工程が着目ドット設定工程の一形態に相当する。
次いで、画像処理装置20は、ハーフトーン画像80から着目ドットを取り除いた場合に対応する入力反映ローパスハーフトーン画像86に修正する処理を行う(ステップS20)。具体的には、以下の式3又は式4のように入力反映ローパスハーフトーン画像86から着目ドットに相当する第二ローパスフィルタ82の寄与成分を除去する。
入力反映ローパスハーフトーン画像86がローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の差をとる式1で定義される場合には、次の式3に示すように、入力反映ローパスハーフトーン画像86を修正する。
RIN_F_HT(x0+i,y0+j) ← RIN_F_HT(x0+i,y0+j) − F(i,j) ・・・(式3)
ここで(x0,y0)は着目ドットの位置を表す。(i,j)は(x0,y0)を中心にした第二ローパスフィルタの位置を表す。F(i,j)は第二ローパスフィルタを表す。
ただし、ハーフトーン画像において複数のドット種が混在する場合、各ドット種に相当する第二ローパスフィルタF(i,j)は異なる。
式3は、RIN_F_HT(x0+i,y0+j)から F(i,j)を減算したRIN_F_HT(x0+i,y0+j) − F(i,j)を、新たな修正後のRIN_F_HT(x0+i,y0+j)とすることを意味する。
また、入力反映ローパスハーフトーン画像86がローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の商をとる式2で定義される場合には、次の式4に示すように、入力反映ローパスハーフトーン画像86を修正する。
RIN_F_HT(x0+i,y0+j) ← RIN_F_HT(x0+i,y0+j) − ( F(i,j) / F_IN(x0+i,y0+j) ) ・・・(式4)
式4は、RIN_F_HT(x0+i,y0+j)から F(i,j) / F_IN(x0+i,y0+j)を減算したRIN_F_HT(x0+i,y0+j) − ( F(i,j) / F_IN(x0+i,y0+j) )を、新たな修正後のRIN_F_HT(x0+i,y0+j)とすることを意味する。
次いで、画像処理装置20は、式3又は式4で修正された入力反映ローパスフィルタ画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に決定する(図4のステップS22)。ステップS22の工程がドット設置画素決定工程の一形態に相当する。ドット設置画素を定めるにあたり、画像内の全ての空白画素を候補とし、画像の全範囲から最小値を示す画素を探し出してもよいが、必ずしも画像の全範囲を対象とする必要はない。ハーフトーン画像におけるドットは、画像面内でそれなりにまばらに散らばって配置されているため、着目ドットの画素位置の近くの限られた画像範囲を対象として、最小値を示す画素を探索するのがよい。
例えば、画像処理装置20は、着目ドットの画素位置(x0,y0)の近傍である所定範囲内にある候補となる空白画素のうち、式3又は式4で修正された入力反映ローパスフィルタ画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に決定する(図4のステップS22)。
候補の対象とする近傍の所定範囲は、例えば、ドットの個数密度に応じて定めることができる。一例として、画素数Mの画像領域にN個のドットが概ね均一に分散して分布している場合、x軸方向とy軸方向のそれぞれの方向について、概ね(M/N)1/2の画素範囲を、近傍の所定範囲とすることができる。ただし、ここでのM、Nは、0<N<Mを満たす整数である。
そして、画像処理装置20は、ステップS22で決定したドット設置画素に着目ドットを置く(ステップS24)。ドット設置画素の位置を(x1,y1)で表す場合、ステップS24の処理は、着目ドットを(x0,y0)の画素位置から(x1,y1)の画素位置に置き換えることに相当する。この置き換え処理により、ハーフトーン画像のドット配置が更新される。ステップS24の工程がドット置換工程の一形態に相当する。
ステップS24による着目ドットの設置に伴い、画像処理装置20は、次の式5又は式6に示すように、入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する(ステップS26)。
入力反映ローパスハーフトーン画像86がローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の差をとる式1で定義される場合には、次の式5に示すように、入力反映ローパスハーフトーン画像86を修正する。
RIN_F_HT(x1+i,y1+j) ← RIN_F_HT(x1+i,y1+j) + F(i,j) ・・・(式5)
すなわち、更新前の入力反映ローパスハーフトーン画像であるRIN_F_HT(x1+i,y1+j)に、第二ローパスフィルタの寄与成分であるF(i,j)を加えたものが、更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像であるRIN_F_HT(x1+i,y1+j)となる。
また、入力反映ローパスハーフトーン画像86がローパスハーフトーン画像84とローパス入力画像74の商をとる式2で定義される場合には、次の式6に示すように、入力反映ローパスハーフトーン画像86を修正する。
RIN_F_HT(x1+i,y1+j) ← RIN_F_HT(x1+i,y1+j) + ( F(i,j) / F_IN(x1+i,y1+j) ) ・・・(式6)
式6は、RIN_F_HT(x1+i,y1+j)に F(i,j) / F_IN(x0+i,y0+j)を加えたRIN_F_HT(x1+i,y1+j) + ( F(i,j) / F_IN(x1+i,y1+j) )を、新たな修正後のRIN_F_HT(x1+i,y1+j)とすることを意味する。
次いで、画像処理装置20は、全ドットの置き換え処理を完了したか否かの判定を行う(ステップS28)。未処理のドットが存在する場合は、ステップS28でNo判定となる。ステップS28でNo判定となった場合は、着目ドットを変更して(ステップS30)、ステップS20に戻る。こうして、着目ドットを順次に変更しながら、ステップS20からステップS28の処理が繰り返される。
全ドットの置き換え処理が完了すると、ステップS28でYes判定となり、ステップS32に進む。着目ドットが全ドットを一巡した場合に、全ドット完了となり、ステップS28でYes判定となる。例えば、初期のハーフトーン画像80でドットが200個あったとすると、ドット番号1から順番に置き換えを行い、ドット番号200の置き換えを終えたら、全ドット完了とする。
着目ドットが全ドットを一巡して、全ドットの置き換えを完了すると、ハーフトーン画像におけるドットの配置状態が初期のハーフトーン画像から全体的に変わっている。つまり、最初に設定した着目ドットに関して、周囲のドットの配置状況が変わっている。したがって、全ドットを一巡して置き換えを完了した状態から、再び、着目ドットの設定をやり直し、ドット番号の1番からドットの置き換えを繰り返す。このような置き換えの処理を何度か繰り返し実施することで、ドット配置が次第に最適化され、良好なハーフトーン画像に到達することができる。
ステップS32では、処理の終了可否の判定を行う。処理を終了させる方法には、各種の方法が考えられる。
図4に示したステップS32は、一巡の置き換えを規定の回数だけ繰り返して、処理を終了させる場合の終了判定である。ここでは、予め規定の回数を定めておき、全ドットの置き換えを一巡させる繰り返し回数をカウントして判定を行う。
着目ドットが全ドットを一巡する置き換えの処理の実施回数が規定の繰り返し回数に満たない場合には、ステップS32でNo判定となり、ステップS18に戻る。この場合、更新後の最新のハーフトーン画像90が初期のハーフトーン画像80に置き換わるものとなり、最新のハーフトーン画像90に着目ドットを設定して、ドットの置き換え処理を行う(ステップS18〜ステップS28)。
規定の繰り返し回数の処理が実施され、ステップS32でYes判定になると、処理を終了する。
処理を終了させるか否かを判断する終了可否の判定方法に関して、ステップS32で説明した規定の回数(例えば、10回)の繰り返し実施回数を判定する方法に代えて、又は、これと組み合わせて、次に例示するような方法を採用することができる。
[他の判定方法1]
入力反映ローパスハーフトーン画像86の全画素の画素値の平均値を求めておき、この平均値と、更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96の最小値との差分が、予め定めた規定の許容範囲内に入ったか否かを判定する構成を採用することができる。この場合、平均値と更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96の最小値との差分が、予め定めた規定の許容範囲内に入った場合に処理を終了する。
[他の判定方法2]
更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96の最大値と最小値との差分が、予め定めた規定の値以下になったか否かを判定する構成を採用することができる。この場合、最大値と最小値の差分が、規定の値以下となった場合に処理を終了する。
[他の判定方法3]
更新後の入力反映ローパスハーフトーン画像96の最小値が、予め定めた基準の値以上になったか否かを判定する構成を採用することができる。この場合、最小値が、基準の値以下となった場合に処理を終了する。
[他の判定方法4]
着目ドットを最初に設定してから全ドットを一巡するまでの各着目ドットについて、着目ドットの位置が変わった回数(つまり、(x0,y0)と(x1,y1)が一致しなかった回数)をカウントしておき、予め定めた規定の回数以下になったか否かを判定する構成を採用することができる。この場合、着目ドットの位置が変わった回数が、規定の値以下となった場合に処理を終了する。
かかる判定方法については、以下のように変更することができる。すなわち、着目ドットを最初に設定してから全ドットを一巡するまでの各着目ドットについて、着目ドットの位置が変わらなかった回数(つまり、(x0,y0)と(x1,y1)が一致した回数)をカウントしておき、予め定めた規定の回数以上になったか否かを判定する構成を採用してもよい。この場合、着目ドットの位置が変わらなかった回数が、規定の値以上となった場合に処理を終了する。
なお、上記に例示した他の判定方法1〜3については、終了可否の判定工程を、図4のステップS26の工程後、かつ、ステップS28の工程前に挿入することも可能である。
[具体例な画像イメージによる説明]
図7は、図4のステップS16以降の処理内容について、具体的な画像イメージを用いて示した説明図である。図7に示すローパス入力画像74は、図5で説明した入力画像70に第一ローパスフィルタ72を畳み込んで得られた画像である。図7に示すローパスハーフトーン画像84は、図6で説明したハーフトーン画像80に第二ローパスフィルタを畳み込んで得られた画像である。ただし、図面を分かり易く示すために、図7における各画像の濃淡のスケール(変化域)は適宜調整して描いており、画像間でスケールは統一されていない。例えば、ローパスハーフトーン画像84の濃淡の変化域は、ローパス入力画像74の濃淡の変化域に比べて十分に小さい。
図7に示す入力反映ローパスハーフトーン画像86Aは、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の対応する画素同士の画素値を引き算して得られる、両者の差分を表す画像である。
図7の符号98Aで示した画像は、図4で説明したフローチャートにしたがってドットの置き換え処理を繰り返し、ドット配置を最適化して得られる最適化後の入力反映ローパスハーフトーン画像である。符号86Aで示す不均一な入力反映ローパスハーフトーン画像の状態から、最終的に、符号98Aで示す概ね均一な入力反映ローパスハーフトーン画像が得られる。
また、図7に示す入力反映ローパスハーフトーン画像86Bは、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84の対応する画素同士の画素値を割り算して得られる、両者の商を表す画像である。
図7の符号98Bで示した画像は、図4で説明したフローチャートにしたがってドットの置き換え処理を繰り返し、ドット配置を最適化して得られる最適化後の入力反映ローパスハーフトーン画像である。符号86Bで示す不均一な階調分布の入力反映ローパスハーフトーン画像の状態から、最終的に、符号98Bで示す概ね均一な階調分布の入力反映ローパスハーフトーン画像が得られる。
図4のフローチャートによれば、ハーフトーン画像に対するドットの置き換え処理によるハーフトーン画像の更新と、ドットの置き換え処理に伴う入力反映ローパスハーフトーン画像の更新とが連動して行われており、図7に示すような均一な入力反映ローパスハーフトーン画像98A又は98Bが得られると同時に、入力画像70に対応した最適なドット配置のハーフトーン画像が得られることになる。
[比較例]
ここで、比較例に係る通常のDBS法を説明し、本実施形態による画像処理方法との違いを説明する。
図8は、比較例に係るDBS法による処理の流れを示したフローチャートである。
ステップS42では、入力画像に第一ローパスフィルタを畳み込んでローパス入力画像を生成する(図8のステップS42)。
また、ステップS44では、初期のハーフトーン画像に第二ローパスフィルタを畳み込んでローパスハーフトーン画像を生成する(図8のステップS44)。ステップS42及びS44は、図4で説明したステップS12及びS14と同様の工程である。
次いで、図8に示すDBS法では、初期のハーフトーン画像について着目ドットの設定を行い(ステップS48)、着目ドットを取り除いた場合のハーフトーン画像に対応するローパスハーフトーン画像に修正する(ステップS50)。
次いで、着目ドットを近傍の空白画素に仮に置く処理を行い(ステップS52)、このドット仮置きに伴い、ローパスハーフトーン画像を修正する(ステップS54)。すなわち、ステップS54では、ドット仮置き後のハーフトーン画像に対応するローパスハーフトーン画像に修正する。
そして、ローパス入力画像とローパスハーフトーン画像の誤差を算出する(ステップS56)。ステップS56で計算される誤差は、ローパス入力画像とローパスハーフトーン画像との違いを評価する評価指標であり、具体的には、両画像の対応する画素の画素値の差分の二乗和が計算される。
次に、設定した着目ドットの近傍の画像領域内における全空白画素についてドットの仮置きによる置き換えを完了したか否かが判定される(ステップS58)。ステップS58でNo判定となった場合は、ステップS60に進んで、近傍の空白画素の位置を変更し、その後、ステップS52に戻る。
設定した着目ドットの近傍の全空白画素位置について、ドットの仮置きによるローパス入力画像とローパスハーフトーン画像の誤差の算出(ステップS56)を完了したら、ステップS58でYes判定となり、ステップS62に進む。
ステップS62では、ステップS56で求めた誤差が最小となる空白画素の位置を特定し、誤差最小の空白画素に着目ドットを置く。次いで、ステップS62による着目ドットの設置(つまり、ドットの置き換え)に伴い、ローパスハーフトーン画像を更新する(ステップS66)。ステップS66では、ドットの置き換え後のハーフトーン画像に対応するローパスハーフトーン画像が生成される。
次いで、ステップS68に進み、ハーフトーン画像内の全ドットについて、着目ドットの設定と置き換え処理を完了したか否かが判定される。
ステップS68でNo判定の場合は、着目ドットを変えて(ステップS70)、ステップS50に戻る。全ドットで置き換え処理が完了し、ステップS68でYes判定を得た場合には、処理を終了する。
図8には示していないが、ステップS56で算出される誤差が所定値以下の値になるまで、図8の処理フローが繰り返される。
比較例に係るDBS法では、ステップS50において、以下の式7のように、ローパスハーフトーン画像から着目ドットに相当するローパスフィルタを取り除く演算を行う。
F_HT(x0+i,y0+j) ← F_HT(x0+i,y0+j) - F(i,j) ・・・(式7)
そして、ステップS52〜ステップS54において、以下式8のように近傍の所定範囲の候補となる空白画素に着目ドットに相当するローパスフィルタを仮に付加し、ステップS56において、式9にしたがって二乗誤差を算出する。「二乗誤差」は、誤差の二乗和と同義である。
F_HT(x1+i,y1+j) ← F_HT(x1+i,y1+j) + F(i,j) ・・・(式8)
Σ ( F_HT(x,y) - F_IN(x,y) )2 ・・・(式9)
式9の「Σ」は、全画素について総和をとることを意味する。
ステップS60で仮置きする空白画素の位置を変えて、式9で定義される二乗誤差を各候補の空白画素について算出し、ステップS62において、二乗誤差の値が最小となる空白画素に、実際にドットを置き換える。
そして、着目ドット設置に伴い、ステップS66において、以下の式10によってローパスハーフトーン画像を更新する。
F_HT(x1+i,y1+j) ← F_HT(x1+i,y1+j) + F(i,j) ・・・(式10)
このような処理を繰り返して最終的に得られるハーフトーン画像とローパスハーフトーン画像の例を図9に示す。
図9の符号102は、比較例のDBS法による最適化後のハーフトーン画像であり、符号104は、比較例のDBS法による最適化後のローパスハーフトーン画像である。
比較例によるDBS法では、図6で説明したローパスハーフトーン画像84から、着目ドットに相当するローパスフィルタの寄与成分を除去した後に、候補となる空白画素に対して、仮にドットを置いて、その仮置きの位置に対応する画素にローパスフィルタを置き、評価値である二乗誤差を演算する処理を行い、仮置きする位置を順次に変えて、すべての候補である空白画素について同様の評価値の演算を実施し、その中から最良の評価値となる画素位置に、つまり、二乗誤差が最小となる画素位置に、「ドットを置く」と決定する。
このような、比較例のDBS法は、ローパスハーフトーン画像を、ローパス入力画像に近づけるように、両者の誤差が最小になる(つまり、評価値としての二乗誤差が最小になる)ドットの設置位置を探索する試行演算が必要であり、最適なハーフトーン画像を得るための演算量が多大なものとなる。
これに対して、本発明の実施形態では、入力反映ローパスハーフトーン画像を導入し、入力反映ローパスハーフトーン画像を均一化すことで、結果的に、ローパス入力画像とローパスハーフトーン画像との誤差を小さくするという演算手法を採用している。つまり、本実施形態では、入力反映ローパスハーフトーン画像を均一化するように、入力反映ローパスハーフトーン画像の画像内における画素値の比較に基づいて、着目ドットを設置するドット設置画素の位置を特定し、ドットの置き換えを行う。
本実施形態によれば、入力反映ローパスハーフトーン画像の画素値をそのまま評価指標として利用することができ、二乗誤差などの別途の評価値を計算することなく、入力反映ローパスハーフトーン画像の画像内における画素値同士の大小関係の比較に基づいて、着目ドットを置くべき画素の位置を簡単に特定することができる。
したがって、比較例のDBS法に比べて、少ない演算量で最適なハーフトーン画像を生成することが可能である。
<第二実施形態>
第一実施形態では、入力階調と濃度とが比例関係にあり、かつ、ドットの階調及び個数と濃度とが比例関係であることを前提としている。ただし、厳密には、これらは比例関係にないため、以下に示すように、入力階調やドットの階調及び個数を「濃度」に変換して処理してもよい。
すなわち、入力画像について、次の式11、
D_IN(x,y) = D( IN(x,y) ) ・・・(式11)
によって、入力画像の各階調値を濃度値に変換した後に、D_IN(x,y)に第一ローパスフィルタであるF(i,j)を畳み込んでローパス入力画像F_IN(x,y)を生成する。
IN(x,y)は、入力画像の画素位置(x,y)における階調値を表す。関数D(*)は、変数「*」としての入力の階調値を光学濃度値に変換する変換関数を表している。ここでいう濃度値は、光学濃度値である。D_IN(x,y)は、関数D(*)によって入力の階調値IN(x,y)を濃度値に変換した値を示している。
また、ハーフトーン画像について、次の式12、
D_HT(x,y) = D( HT(x,y) , n1,n2..) ・・・(式12)
によって、ハーフトーン画像の各ドットの階調値を濃度値に変換した後に、D_HT(x,y)に第二ローパスフィルタF(i,j)を畳み込んでローパスハーフトーン画像F_HT(x,y)を生成する。
式12での関数D(*)は、ドットの階調値と周囲ドット数に依る関数であり、D( HT(x,y) ,n1,n2..)は、ハーフトーン画像のx,yを中心とした規定の範囲内におけるドット種1のドット数n1、ドット種2のドット数n2...に依って、x,yにおけるドットの階調値HT(x,y)を濃度に変換することを意味している。ドット種とは、異なるドットサイズのドットを使い分けることができる場合のドットの種類である。例えば、小ドット、中ドット、及び大ドットの3種類のドットサイズのドットを使い分けることができる場合、ドット種1=小ドット、ドット種2=中ドット、ドット種3=大ドット、という具合に、ドット種を定義することができる。ドットの階調値はドット種に対応している。例えば、ドット無し、小ドット、中ドット、及び大ドットの4階調でドットの階調を表現する場合、ドットの階調値=0を「ドット無し」、ドットの階調値=1を「小ドット」、ドットの階調値=2を「中ドット」、ドットの階調値=3を「大ドット」にそれぞれ対応付けることができる。
この第2実施形態においては、図3で説明したステップS20で着目ドットを除いた入力反映ローパスハーフトーン画像に修正する際にも、着目ドットの濃度D_HT(x,y)をかけた第二ローパスフィルタF(i,j)の成分を除くことになる。また、図3で説明したステップS26で着目ドットの設置に伴い入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する際にも、着目ドットの濃度D_HT(x,y)をかけた第二ローパスフィルタF(i,j)の成分を付加することになる。
図10は第2実施形態に係る画像処理装置120のブロック図である。図10において、図3で説明した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。図10の画像処理装置120は、第一濃度値変換部122と、第二濃度値変換部124とを備えている。
第一濃度値変換部122は、入力画像70の各画素の階調値を濃度値に変換する処理を行う。第一濃度値変換部122は、式11にしたがって階調値を濃度値に変換する。なお、第一濃度値変換部122における変換処理に用いる変換関数D1(*)は、数式として定義されていてもよいし、ルックアップテーブルとして定義されていてもよい。
第二濃度値変換部124は、ハーフトーン画像80の各画素のドットの階調値を濃度値に変換する処理を行う。第二濃度値変換部124は、式12にしたがって階調値を濃度値に変換する。第二濃度値変換部124における変換処理に用いる変換関数D2(*)は、数式として定義されていてもよいし、ルックアップテーブルとして定義されていてもよい。
第2実施形態における第一画像生成部54は、入力画像70を第一濃度値変換部122によって濃度値に変換して得られた画像に第一ローパスフィルタ72をかけてローパス入力画像74を生成する。
第2実施形態における第二画像生成部58は、ハーフトーン画像80を第二濃度値変換部124によって濃度値に変換して得られた画像に第二ローパスフィルタ82をかけてローパスハーフトーン画像84を生成する。
また、第2実施形態におけるドット設置画素決定部64は、着目ドットの寄与成分を除去した入力反映ローパスハーフトーン画像に修正する際に、着目ドットの濃度D_HT(x,y)をかけた第二ローパスフィルタF(i,j)の成分を除く処理を行う。また、第2実施形態における第三画像修正部68は、ドット置換部66によるドットの設置に伴い入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する際に、着目ドットの濃度D_HT(x,y)をかけた第二ローパスフィルタF(i,j)の成分を付加する。
なお、ハーフトーン画像に複数のドット種が混在する場合、各ドット種に相当する第二ローパスフィルタF(i,j)はドット種ごとに異なるものが用いられる。
<実施形態の変形例1>
第一実施形態及び第二実施形態では、第三画像生成部60により生成した入力反映ローパスハーフトーン画像86をメモリ42(図2参照)に保持し、ドットの置き換えに伴い、第三画像修正部68によって生成した修正後の入力反映ローパスハーフトーン画像96を保持する例を説明した。
しかし、本発明の実施に際しては、生成した入力反映ローパスハーフトーン画像86、96を保持していることは必ずしも必要ない。例えば、ローパス入力画像74とローパスハーフトーン画像84のみを保持し、ドット設置画素を決定する際の画素値評価を行うときに、入力反映ローパスハーフトーン画像に相当する値を随時計算してもよい。
<実施形態の変形例2>
第一実施形態及び第二実施形態では、入力反映ローパスハーフトーン画像の最小値に相当する画素に着目ドットを置き換えたが、ドット設置画素は必ずしも入力反映ローパスハーフトーン画像における最小値の画素でなくともよい。例えば、入力反映ローパスハーフトーン画像の所定範囲内における候補となる空白画素のうち、着目ドットの位置に対応する画素値よりも規定値以下の画素を、全て候補とし、それら候補のうち、さらに、乱数的に、又は、別途の指標や配置制約を加味して、一つのドット設置画素を選択し、当該選択したドット設置画素に着目ドットを置き換えてもよい。
候補を定める基準となる「規定値」は、予め設定された固定の値であってもよいし、ドットを置き換える度に変更してもよい。また、規定値を変更する場合には、負の値を含めてもよい。規定値として負の値を用いることは、すなわち、着目ドットの位置に対応する画素値よりも大きい画素値の画素を候補に含めることを意味する。規定値として負の値を許容する理由は、シミュレーテッドアニーリング法と同様に、部分局所最適解に陥ることを回避して、最適な解に到達するためである。そのような目的を達成できる範囲で、規定値の変更が行われる。
別途の指標には、例えば、粒状性、スジ状の画像欠陥、濃度ムラ、若しくは、バンディングなどの画質を評価する指標や、ドット被覆率などの指標、又は、これらの指標の適宜の組合せを採用することができる。
配置制約としては、例えば、隣接ドットが有る画素に限定する、若しくは、隣接ドットが無い画素に限定するなどの制約の他、特定ノズルや特定の走査パスに相当する画素に限定する、若しくは、特定ノズルや特定の走査パスに相当しない画素に限定するなどの制約を採用することができ、これらの制約を適宜組み合わせた配置制約としてもよい。
比較例で説明したDBS法では、近傍の所定範囲内の全空白画素を候補として、試行演算を繰り返しているのに対し、本実施形態によれば、入力反映ローパスハーフトーン画像の画素値に基づいて、候補となる画素を絞り込んでいるため、ドット設置画素の決定が容易である。特に、本実施形態によれば、入力反映ローパスハーフトーン画像における画素値の比較に基づき、簡単なルールにしたがって一つのドット設置画素を特定することができる。簡単なルールとは、既に説明した最小値の画素とするルール、或いは、規定値による候補の絞り込みと乱数等による選択を組み合わせたルールなどのことである。本実施形態によれば、少ない演算量で、最適なドット配置のハーフトーン画像を得ることができる。
また、入力反映ローパスハーフトーン画像における画素値を比較するに際し、画素単位の1画素対1画素で画素値を比較する場合に限らず、複数の画素をグループにして、グループ単位で画素値を比較してもよい。
<実施形態の変形例3>
図4のステップS16で説明した入力反映ローパスハーフトーン画像の生成に関して、既述した式1の右辺の第1項と第2項を入れ替えた式13を用いることができる。
すなわち、ローパスハーフトーン画像にローパス入力画像を反映する方法として、両者の「差」をとる場合、式1に代えて、次の式13を用いることができる。
RIN_F_HT(x,y) =F_IN(x,y) − F_HT(x,y) ・・・(式13)
この場合、ステップS20の入力反映ローパスハーフトーン画像から着目ドットを除く演算については、式3に代えて、次の式14を用いる。
RIN_F_HT(x0+i,y0+j) ← RIN_F_HT(x0+i,y0+j) + F(i,j) ・・・(式14)
そして、図4のステップS22で入力反映ローパスハーフトーン画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に決定することに代えて、式14で修正された入力反映ローパスハーフトーン画像の最大値、又は、着目ドット位置に対応する画素値よりも規定値以上の画素値の画素をドット設置画素に決定する。規定値は、固定の値であってもよいし、ドットを置き換える度に変更してもよい。また、規定値を変更する場合には、負の値を含めてもよい。
こうして、決定したドット設置画素に着目ドットを置き(ステップS24)、着目ドットの設置に伴い、ステップS26では、式5に代えて、次の式15を用いて、入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する。
RIN_F_HT(x1+i,y1+j) ← RIN_F_HT(x1+i,y1+j) − F(i,j) ・・・(式15)
<実施形態の変形例4>
図4のステップS16で説明した入力反映ローパスハーフトーン画像の生成に関して、既述した式2の右辺の分母と分子を入れ替えた式16を用いることができる。
すなわち、ローパスハーフトーン画像にローパス入力画像を反映する方法として、両者の「商」をとる場合、式2に代えて、次の式16を用いることができる。
RIN_F_HT(x,y) =F_IN(x,y) / F_HT(x,y) ・・・(式16)
なお、分母「0」による割り算を防ぐため、F_HT(x,y)に微小値(例えば、1など)を付加することが望ましい。
この場合、ステップS20の入力反映ローパスハーフトーン画像から着目ドットを除く演算については、式4に代えて、次の式17及び式18を用いる。
F_HT(x0+i,y0+j) ← F_HT(x0+i,y0+j) − F(i,j) ・・・(式17)
RIN_F_HT(x,y) = F_IN(x,y) / F_HT(x,y) ・・・(式18)
式17によって、ローパスハーフトーン画像を修正し、修正後のローパスハーフトーン画像F_HT(x,y)を式18の分母に適用することにより、着目ドットを除いたローパスハーフトーン画像に修正される。
そして、図4のステップS22で入力反映ローパスハーフトーン画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に決定することに代えて、式17及び式18で修正された入力反映ローパスハーフトーン画像の最大値、又は、着目ドット位置に対応する画素値よりも規定値以上の画素値の画素をドット設置画素に決定する。規定値は、固定の値であってもよいし、ドットを置き換える度に変更してもよい。また、規定値を変更する場合には、負の値を含めてもよい。
こうして、決定したドット設置画素に着目ドットを置き(ステップS24)、着目ドットの設置に伴い、ステップS26では、式6に代えて、次の式19及び式20を用いて、入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する。
F_HT(x1+i,y1+j) ← F_HT(x1+i,y1+j) + F(i,j) ・・・(式19)
RIN_F_HT(x,y) = F_IN(x,y) / F_HT(x,y) ・・・(式20)
式19によって、着目ドットの設置に伴うローパスハーフトーン画像の修正を行い、修正後のローパスハーフトーン画像F_HT(x,y)を式20の分母に適用することにより、入力反映ローパスハーフトーン画像を更新する。
<実施形態の変形例5>
入力反映ローパスハーフトーン画像の定義について、式1や式13のように、引き算(減算)による「差分」によって定義する場合と、式2や式16のように、割り算(除算)による「商」によって定義する場合を説明したが、引き算は、負の値の足し算(加算)として扱うことも可能であり、除算は、分数の掛け算(乗算)として扱うことができる。したがって、このような等価的な扱いのもとで、減算による差分は、加算による「和」として表記することが可能であるし、除算による商は、乗算による「積」として表記することも可能である。
<コンピュータを画像処理装置として機能させるプログラムについて>
上述の実施形態で説明した画像処理装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムをCD−ROM(Compact Disc read-only memory)や磁気ディスクその他のコンピュータ可読媒体(有体物たる非一時的な情報記憶媒体)に記録し、情報記憶媒体を通じてプログラムを提供することが可能である。このような情報記憶媒体にプログラムを記憶させて提供する態様に代えて、インターネットなどの通信ネットワークを利用してプログラム信号をダウンロードサービスとして提供することも可能である。
また、画像処理装置20又は120をアプリケーションサーバとして提供し、通信ネットワークを通じて処理機能を提供するサービスを行うことも可能である。
さらに、このプログラムをコンピュータに組み込むことにより、コンピュータに画像処理装置20、120の各機能を実現させることができ、上述の実施形態で説明した画像処理機能を実現することができる。
また、本実施形態で説明した画像処理機能を含む印刷制御を実現するためのプログラムの一部または全部をホストコンピュータなどの上位制御装置に組み込む態様や、印刷装置24側の中央演算処理装置(CPU)の動作プログラムとして適用することも可能である。
<実施形態の利点>
(1)比較例で説明したDBS法は、各着目ドットについて、各候補画素に仮にドットを置き換えて、ローパス入力画像とローパスハーフトーン画像との誤差を算出する演算を繰り返す必要があり、多大な演算が必要であるが、本実施形態によれば、このような演算が必要ないため、演算量を大幅に減らすことができる。
(2)実施形態で説明した画像処理方法は、従来のDBS法を改良した新たなハーフトーン処理方法として把握することができる。また、画像処理装置20、120は、ハーフトーン処理装置として把握することができる。
以上説明した本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明した実施形態に限定されるものでは無く、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10…印刷システム、20…画像処理装置、24…印刷装置、54…第一画像生成部、56…初期ハーフトーン画像生成部、58…第二画像生成部、60…第三画像生成部、62…着目ドット設定部、64…ドット設置画素決定部、66…ドット置換部、68…第三画像修正部、70…入力画像、72…第一ローパスフィルタ、82…第二ローパスフィルタ、74…ローパス入力画像、80…ハーフトーン画像、84…ローパスハーフトーン画像、86…入力反映ローパスハーフトーン画像、90…ハーフトーン画像、96…入力反映ローパスハーフトーン画像、120…画像処理装置

Claims (14)

  1. 入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成部と、
    前記入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成部と、
    前記第一画像と前記第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成部と、
    前記ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定部と、
    前記第三画像の画素値同士を比較することにより、前記第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定部と、
    前記ハーフトーン画像における前記着目ドットを、前記ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、前記ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記着目ドットが変更され、異なる着目ドットに関して、前記ドット設置画素決定部によるドット設置画素の決定処理と前記ドット置換部によるドットの置き換え処理とを繰り返すことにより、前記入力画像に対応するハーフトーン画像のドット配置を適正化する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第三画像生成部は、前記第一画像と前記第二画像の画像間で対応する画素同士の画素値の減算によって前記第一画像と前記第二画像の差分を示す前記第三画像を生成する請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第三画像生成部は、前記第一画像と前記第二画像の画像間で対応する画素同士の画素値の除算によって前記第一画像と前記第二画像の比を示す前記第三画像を生成する請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  5. 前記ドット置換部によるドットの置き換え処理に伴い、前記第三画像の修正処理を行い、前記第三画像を更新する第三画像修正部を有し、
    前記第三画像修正部は、前記第三画像から前記着目ドットに相当する前記第二ローパスフィルタの寄与成分を除去し、かつ、前記ドットの置き換え処理により前記ドット設置画素に設置される着目ドットに相当する前記第二ローパスフィルタの寄与成分を前記第三画像に付加して、前記第三画像を更新する請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記入力画像の各画素の階調値を濃度値に変換する第一濃度値変換部と、
    前記入力画像に対応する前記ハーフトーン画像の各画素のドットの階調値を濃度値に変換する第二濃度値変換部と、を有し、
    前記第一画像生成部は、前記入力画像の階調値を前記第一濃度値変換部によって濃度値に変換して得られた画像に前記第一ローパスフィルタをかけて前記第一画像を生成するものであり、
    前記第二画像生成部は、前記ハーフトーン画像の階調値を前記第二濃度値変換部によって濃度値に変換して得られた画像に前記第二ローパスフィルタをかけて前記第二画像を生成するものである請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記入力画像に対応する初期のハーフトーン画像を生成する初期ハーフトーン画像生成部を備える請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  8. 前記初期ハーフトーン画像生成部は、前記入力画像に基づいて定められるドット個数のドットの配置パターンを示すハーフトーン画像を生成する請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記ハーフトーン画像は、複数のドット種が混在するものであり、
    各ドット種に相当する前記第二ローパスフィルタは、ドット種ごとにそれぞれ異なる請求項1から8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記ドット設置画素決定部は、前記着目ドットの画素位置から予め定められた画像領域の範囲内に存在する候補となる空白画素のうち、前記第三画像の最小値に相当する画素をドット設置画素に定める請求項1から9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記ドット設置画素決定部は、前記着目ドットの画素位置から予め定められた画像領域の範囲内に存在する候補となる空白画素のうち、前記第三画像において前記着目ドットの画素位置に対応する画素値よりも規定値以下の画素の中から選択した画素を前記ドット設置画素に定める請求項1から9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成工程と、
    前記入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成工程と、
    前記第一画像と前記第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成工程と、
    前記ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定工程と、
    前記第三画像の画素値同士を比較することにより、前記第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定工程と、
    前記ハーフトーン画像における前記着目ドットを、前記ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、前記ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換工程と、
    を有する画像処理方法。
  13. コンピュータに、
    入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成機能と、
    前記入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成機能と、
    前記第一画像と前記第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成機能と、
    前記ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定機能と、
    前記第三画像の画素値同士を比較することにより、前記第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定機能と、
    前記ハーフトーン画像における前記着目ドットを、前記ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、前記ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換機能を実現させるためのプログラム。
  14. 入力画像に第一ローパスフィルタをかけた第一画像を生成する第一画像生成部と、
    前記入力画像に対応するハーフトーン画像に第二ローパスフィルタをかけた第二画像を生成する第二画像生成部と、
    前記第一画像と前記第二画像の差異を表す第三画像を生成する第三画像生成部と、
    前記ハーフトーン画像における着目ドットを設定する着目ドット設定部と、
    前記第三画像の画素値同士を比較することにより、前記第三画像の階調分布の均一性を向上させるドットの置き換え処理を行う際のドットの設置場所であるドット設置画素を決定するドット設置画素決定部と、
    前記ハーフトーン画像における前記着目ドットを、前記ドット設置画素の位置に置き換えるドットの置き換え処理を行い、前記ハーフトーン画像のドット配置を更新するドット置換部と、
    前記ドット置換部によるドットの置き換え処理を繰り返して生成されたハーフトーン画像に基づいて印刷媒体に印刷を行う印刷装置と、
    を備える印刷システム。
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