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JP6272106B2 - パンツ型の着用物品 - Google Patents

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JP6272106B2 JP2014070358A JP2014070358A JP6272106B2 JP 6272106 B2 JP6272106 B2 JP 6272106B2 JP 2014070358 A JP2014070358 A JP 2014070358A JP 2014070358 A JP2014070358 A JP 2014070358A JP 6272106 B2 JP6272106 B2 JP 6272106B2
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Description

本発明は、着用物品に関し、より詳しくは、サイズ調整可能な手段を備えるパンツ型の使い捨ておむつ、使い捨てのトイレット・トレーニングパンツ、使い捨て失禁パンツ、使い捨ての生理用パンツ等のパンツ型の着用物品に関する。
従来、サイズ調整手段を有するパンツ型の着用物品は公知である。例えば、特許文献1には、前後ウエスト域の両側縁どうしを連結するサイドシームに固定された近位部と、固定部の反対側に位置する遠位部とを有するサイズ調整手段としての止着テープを備えるパンツ型の着用物品が開示されている。特許文献2には、前後ウエスト域のうちの一方のウエスト域のレッグ開口近傍に固定された近位部と、他方のウエスト域の側縁部に止着可能な遠位部とを有するサイズ調整手段としての止着テープを備えるパンツ型の着用物品が開示されている。
特許第3749255号公報 特開2005−58396号公報
特許文献1に開示された発明に係る着用物品では、止着テープの遠位部を一方のウエスト域に向かって引っ張りながらその側縁部に止着することによって、該側縁部にギャザーが形成され、ウエスト域の弛みをなくして寸法が小さくなるように調整され、ウエスト域を着用者の胴回りにフィットさせることができる。一方、特許文献2に開示された発明に係る着用物品では、一方のウエスト域に固定された止着テープの遠位部を引っ張りながら他方のウエスト域の外面に止着することによって、レッグ開口縁部の弛みをなくしてその寸法が小さくなるように調整されて、クロッチ域を着用者の脚回りにフィットさせることができる。
近年、主として高齢者が着用する排泄物処理用の着用物品において、一見して使い捨ておむつとして認識されないような下着のような外観を有する着用物品が好まれる傾向にあるところ、これらいずれの着用物品においても、止着テープの全体が着用物品の外面に露出しており、止着テープを使用していないときであっても止着テープの外形輪郭がはっきりと視認され、外観視において止着テープ付きの使い捨ておむつを着用していることが容易に認識される。
本発明の課題は、サイズ調整可能であって、一見してサイズ調整のための止着テープの外形輪郭をはっきりと視認されることのないパンツ型の着用物品の提供にある。
前記課題を解決するために、本発明は、縦方向及び横方向と、肌対向面及びその反対側の着衣対向面と、前後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域とを有するシャーシと、前記前後ウエスト域のうちの少なくとも一方のウエスト域に位置するサイズ調整手段とを備えたパンツ型の着用物品に関する。
本発明のパンツ型の着用物品は、前記一方のウエスト域は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、前記着衣対向面には複数のギャザーが形成されており、前記サイズ調整手段は、長さ方向と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置し、止着及び摘持可能な遠位部を有する止着テープと、前記止着テープのうちの少なくとも前記近位部を被覆する被覆部と、前記止着テープの前記遠位部が通過可能な自由縁とを有するカバー部材とを備え、前記被覆部は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、その外面には複数のギャザーが形成されていることを特徴とする。
本発明に係るパンツ型の着用物品によれば、サイズ調整手段を構成する止着テープのうちのシャ―シに固定された少なくとも近位部がカバー部材に被覆されているので、外観視において、テープファスナ付きの着用物品と認識され難くなる。また、ウエスト域には複数のギャザーが形成され、止着テープを覆うカバー部材にも複数のギャザーが形成されているので、着用物品全体が複数のギャザーによる統一感のある外観を有し、サイズ調整手段の外形輪郭が外部からはっきりと認識されることはない。
本発明に係る使い捨てのパンツ型着用物品の一例として示す、第1実施形態における使い捨ておむつの正面図。 各弾性体をおむつの前後方向に伸長させた状態における、おむつの一部破断展開図。 おむつの分解斜視図。 図1のIVで囲んだ拡大図。 図1のV−V線に沿う模式的断面図。 止着テープの使用状態の様子を示す図。 止着テープの変更例の一例における図4と同様の拡大図。 止着テ―プの他の変更例の一例における図6と同様の図。 止着テープのさらに他の変更例の一例における、止着テープを被覆部材内から引っ張り出した様子を示す図。 止着テープのさらに他の変更例の一例における、使用状態の様子を示す図。 おむつの製造工程の一部を示す図。
図1〜3を参照すると、本発明の第1実施形態に係るパンツ型の着用物品の一例である使い捨ておむつ10は、その幅寸法を二等分する縦中心線P及びその長さ寸法を二等分する横中心線Qと、縦中心線Pに沿う縦方向Y及び横中心線Qに沿う横方向Xとを有し、肌対向面及びそれに対向する着衣対向面とを有するシャーシ11と、シャーシ11の着衣対向面に配置されたサイズ調整手段12とを含む。
シャーシ11は、縦中心線Pに関して対称に形成されており、ウエスト回り方向へ延びる環状の弾性ウエストパネル13と、弾性ウエストパネル13の肌対向面側に取り付けられた吸収性パネル14と、前ウエスト域15と、後ウエスト域16と、前ウエスト域15および後ウエスト域16の間に位置するクロッチ域17とを含む。本実施形態において、サイズ調整手段12は、前ウエスト域15の両側部18に配置されている。ただし、前ウエスト域15の一方側にのみ配置されていてもよし、前ウエスト域15ではなく後ウエスト域16やクロッチ域17に配置されていてもよい。
<弾性ウエストパネル>
図2を参照すると、弾性ウエストパネル13は、前ウエスト域15に位置する前ウエストパネル20と、後ウエスト域16に位置する後ウエストパネル21とから構成される。前後ウエストパネル20,21は、吸収性パネル14の前後端部14A,14Bと交差し、横方向Xへ延びる中間内端縁20a,21aと、縦方向Yにおいて中間内端縁20a,21aと離間対向して横方向Xへ延びる外端縁20b,21bと、外端縁20b,21bから下方へ延びる両外側縁20c,21cと、両外側縁20c,21cと中間内端縁20a,21aとをつなぐ凹曲状の内側縁20d,21dとによって略台形状に形成される。前ウエストパネル20の両外側縁20cと後ウエストパネル21の両外側縁21cとは、互いに重ね合わされて、縦方向Yへ断続的に延びるサイドシーム22によって連結されることによってウエスト開口及び一対のレッグ開口が画定される。サイドシーム22は、熱又は超音波によるエンボス加工によって互いに重なり合うシートが融着される。
<前後ウエストパネル>
図2及び3を参照すると、前後ウエストパネル20,21は、肌対向面側に位置する内層シート30,31と、着衣対向面側に位置する外層シート32,33と、横方向Xへ延びる複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成され、内外層シート30,31,32,33の間においてホットメルト接着剤を介して伸長状態で収縮可能に取り付けられた前後ウエスト弾性体34,35とを有する。前ウエスト弾性体34は、外端縁20bに沿って配設された第1前ウエスト弾性体34Aと、第1前ウエスト弾性体34Aの下方に位置し、かつ、横方向Xにおいて離間対向する第2前ウエスト弾性体34Bと、第2前ウエスト弾性体34Bの下方において、第2前ウエスト弾性体34B間の離間部分に配置された第3前ウエスト弾性体34Cとを有する。第3前ウエスト弾性体34Cの配置領域は、前ウエスト域15の他の領域に比して複数条の弾性材料が集中して配置されており、高弾性域36が形成される。第3前ウエスト弾性体34Cは、第2前ウエスト弾性体34Bの内端部よりも横方向Xの内側へ位置しており、第2前ウエスト弾性体34Bの上側部分の内端部間及び第3前ウエスト弾性体34Cの内端部間には、各弾性体が配設されていない非弾性域が画定される。
後ウエスト弾性体35は、外端縁21bに沿って延びる第1後ウエスト弾性体35Aと、第1後ウエスト弾性体35Aの下方に位置する第2後ウエスト弾性体35Bと、両外側縁21c間において第2後ウエスト弾性体35Bと交差して内側縁21dに沿って凹曲状に延びる第3後ウエスト弾性体35Cとから構成される。後ウエストパネル21の中央部には第2及び第3後ウエスト弾性体35B,35Cが配設されておらず、各弾性体が配設されていない非弾性域が画定される。
前後ウエストパネル20,21を構成する各種のシート、すなわち、内外層シート30,31,32,33は、質量約15〜30g/mの疎水性のスパンボンド不織布またはSMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維布、プラスチックフィルム又はそれら不織布の少なくとも一つとのラミネートシート等から形成することができる。互いに積層されたシートは、少なくともいずれか一方の内面に間欠的に塗布されたホットメルト接着剤又は熱溶着手段によって接合される。
第1前後ウエスト弾性体34A,35A及び第3前ウエスト弾性体34Cは、繊度が約350〜1250dtexであって、収縮または弛緩された状態から約1.8〜3.5倍に伸長されたストリング状またはストランド状の弾性材料から形成することができる。第2前後ウエスト弾性体34B,35B及び第3後ウエスト弾性体35Cは、繊度が約350〜950dtexであって、収縮または弛緩された状態から約1.8〜3.5倍に伸長されたストリング状またはストランド状の弾性材料から形成することができる。ただし、各弾性体の繊度や伸長倍率は所要の収縮力や伸長応力に応じて適宜変更することができる。シャーシ11全体に前後ウエスト弾性体34,35が配置されることによって、その外面には複数のギャザー40が形成され、全体としてギャザーリングされている。
<吸収性パネル>
図2を参照すると、吸収性パネル14は、縦長の略矩形状であって、前ウエストパネル20の肌対向面と連結された前端部14Aと、後ウエストパネル21の肌対向面と連結された後端部14Bと、前後端部14A,14B間において縦方向Yへ延び、クロッチ域17の一部を形成する中間部14Cとを有する。
図2及び3を参照すると、吸収性パネル14は、肌対向面側に位置する透液性の身体側ライナ41と、着衣対向面側に位置する不透液性の被覆シート42と、それらの間に介在されたパッド状の吸液性を有する吸液構造体43とを含む。身体側ライナ41は、例えば、質量約15〜25g/mの親水化処理されたスパンボンド繊維不織布、SMS繊維不織布、エアースルー繊維不織布等から形成することができる。被覆シート42は、質量約15〜30g/mの疎水性のSMS繊維不織布やスパンボンド不織布等から形成される。被覆シート42と吸液構造体43との間には、質量約10〜25g/mの通気性を有するプラスチックフィルムから形成された実質的に不透液性の防漏シート44が配置される。
被覆シート42の両側部42Aは、その一部が内方へ向かって折り曲げられてその前後端部と吸収性パネル14の外側縁に沿う近位縁部とが固定されており、両側部42Aの近位縁部とそれに対向する被覆シート42との間には、縦方向Yへ延びる、繊度が約350〜900dtexであって、収縮または弛緩された状態から約1.8〜3.0倍に伸長された複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成されたレッグ弾性体45が配置される。該両側部42Aの内側縁側にはスリーブ状の遠位縁部が形成されており、遠位縁部内には、ストリング状又はストランド状の弾性材料から形成されたカフ弾性体46が配置される。
吸液構造体43は、フラッフ木材パルプや超吸収性ポリマー粒子等の吸収性材料から形成された吸液性コアと、吸液性コア全体を包被する質量約10〜20g/mのティッシュペーパ等から形成された透液性のコアラップシートとを有する。
<サイズ調整手段>
図4及び5を参照すると、サイズ調整手段12は、止着テープ50とその全体を被覆するカバー部材51とから構成される。止着テープ50は、公知の繊維不織布、例えば、質量が約20〜100g/m、好ましくは、約40〜80g/mのスパンボンド繊維不織布から形成される。止着テープ50は、おむつ10の外面と対向する内面53及びその反対側の外面54と、長さ方向及び幅方向を有し、長さ方向において互いに対向する内外端縁50a,50bと胴周り方向へ延びる両側縁50cと、前ウエスト域15の両側縁部においてサイドシーム22を介して固定された近位部55と、その長さ方向において近位部55の反対側に位置する遠位部56と、近位部55と遠位部56との間に位置する中間部57とを含む。遠位部56はその内面53に位置する矩形の止着域60と、止着域60から内端縁50a側に延びる摘持部61とを有する。
止着域60は、メカニカルファスナのフック要素から形成され、前後ウエスト域15,16の外面を形成する繊維不織布製の外層シート32,33に止着することができる。止着域60は、感圧性接着剤から形成することもできる。止着テープ50の位置する遠位部56が内面53に向かって折り曲げられることによって、止着域60は中間部57に止着される。図5において、折り曲げられる前(又は展開したとき)の遠位部56の態様を仮想線で示す。また、遠位部56を折曲せず、止着域60を前ウエスト域15の外面に直接止着してもよいし、おむつ10の製造工程中において止着域60の位置する部分を前ウエスト域15の外面にヒートシール等によって仮止めしてもよい。このように止着域60を止着又は仮止めすることによって、例えば、サイズ調整手段12の未使用時に、カバー部材51から遠位部56が露出した状態において、止着域60が着用者の身体が触れて刺激を与えたりするおそれはなく、また、止着テープ50がおむつ10の搬送中や着用中にカバー部材51の被覆部67から不意に外部に飛び出すように露出されるのを防止することができる。
カバー部材51は、公知の繊維不織布、例えば、質量が約10〜40g/m、好ましくは、約15〜30g/mのスパンボンド繊維不織布、SMS繊維不織布やエアースルー繊維不織布から形成された内外層シート63,64と、内外層シート63,64間に取り付けられたカバー弾性体65とを有する。カバー弾性体65は、カバー部材51の長さ方向へ延びる、繊度が約350〜950dtexであって、収縮又は弛緩した状態から約1.5〜3.0倍に伸長された複数条のストリング状又はストランド状の弾性材料から形成される。内外層シート63,64は一体又は別体のシート部材から形成される。
カバー部材51は、サイドシーム22において止着テープ50の外端縁50bとともに固定された外端縁(固定縁)51bと、外端縁51bと横方向Xにおいて離間対向する凹曲状の内端縁(自由縁)51aと、互いに縦方向Yにおいて離間対向して横方向Xへ延びる両側縁51cとによって画定された横長矩形状を有する。カバー部材51は、さらに、外端縁51b及び両側縁51cに沿ってコ字状に延びる、熱溶着手段によってシャーシ11に接合されたシール部(サイドシーム22を含む)66と、シール部66間に囲まれたシャーシ11に固着されていない被覆部67とを有する。被覆部67には、カバー弾性体65の収縮によって形成された複数のギャザー70が形成される。止着テープ50の摘持部61は、操作者が摘持可能に内端縁51aから外方へ露出する。
被覆部67に位置するカバー弾性体65間の離間寸法(ピッチ)R1は、約10〜30mmである。被覆部67は第2前ウエスト弾性体34Bの存在領域に配置されており、カバー部材51の側縁51c近傍に位置する第2前ウエスト弾性体34Bとそれに近接するカバー弾性体65との離間寸法(ピッチ)R2は約10〜30mmである。離間寸法R1と離間寸法R2との差異を約0〜10mmとする場合には、第2前ウエスト弾性体34Bとカバー弾性体65との離間部分に形成されるギャザー40と、カバー弾性体65間の離間部分に形成されるギャザー70とが、縦方向Yにおいて外観上ほぼ同じような大きさになる。
図4及び5を参照すると、止着テープ50の長さ寸法(横方向Xの寸法)L1は約120〜240mm、幅寸法(縦方向Yの寸法)W1は約15〜40mmであって、カバー部材51の長さ寸法(横方向Xの寸法)L2は約120〜240mm、幅寸法(縦方向Yの寸法)W2は約40〜80mmである。止着テープ50とカバー部材51とはその長さ寸法L1,L2がほぼ等しく止着テープ50のほぼ全体が被覆部67に被覆されるところ、カバー部材51の被覆部67にはギャザー70が形成されて収縮してその長さ寸法が縮められるので、止着テープ50の一部がカバー部材51から露出する。該露出した部分を摘んで内方へ引っ張ることによって、止着テープ50をカバー部材51の内側から容易に引っ張り出すことができる。
このように、止着テープ50のほぼ全体がカバー部材51の被覆部67に覆われていることによって、止着テープ50の外形が外部に現れず、おむつ10は外観視においてテープ付の使い捨ておむつと認識され難く、いわゆる下着らしい印象を着用者に与えることができる。ただし、止着テープ50の外形全体が露出していない限りにおいて、おむつ10がテープ付の使い捨ておむつと認識されることはないので、少なくとも近位部55が被覆されていればよい。すなわち、止着テープ50の少なくとも近位部55が被覆部67によって被覆されており、中間部57の一部及び遠位部56全体が被覆部67から露出していたとしても、止着テープ50全体の外形輪郭が露出していないので、外観視において着用物品10がパンツ型おむつではなく、テープ付きの使い捨ておむつと認識されることはない。また、少なくとも近位部55が被覆されることによって、止着テープ50全体の長さ寸法を外部から把握することができず、止着テープ50が比較的に大きな長さ寸法を有するものであっても、その存在が目立つことはない。
具体的には、サイズ調整手段12の未使用時、すなわち、おむつ10の自然状態(例えば、おむつをパッケージから取り出して、温度20℃、湿度60%HRの雰囲気下にて60分放置した状態)において、止着テープ50の表面積全体のうちの約50%以上がカバー部材51の被覆部67に被覆されていることが好ましい。かかる場合には、止着テープ50の一部が露出していたとしても、その存在をはっきりと認識されることはないからである。一方、止着テープ50の表面積の約50%以上が露出した状態では、おむつ10の外観上の統一感が損なわれ、止着テープ50が目立ってテープファスナ付きの使い捨ておむつとして瞬時に認識されるおそれがある。
また、止着テープ50全体をカバー部材51で被覆したとしても、シャーシ11に取り付けられたカバー部材51の外形輪郭がはっきりと現れる場合には、おむつ10が止着テープ付きの使い捨ておむつと認識されるおそれがある。特に、サイズ調整手段12の外面を形成する被覆部67にギャザー70が形成されていない場合には、前ウエスト弾性体34の収縮によっておむつ10全体に形成されるギャザーリングが局所的に無くなる(途切れる)ことになり、外面においてサイズ調整手段12の存在をはっきりと視認されるおそれがある。本実施形態の場合には、シャーシ11のうちの少なくともサイズ調整手段12が配置された前ウエスト域15全体に前ウエスト弾性体34の収縮作用による複数のギャザー40が形成されており、また、カバー部材51の被覆部67には、カバー弾性体65の収縮作用によって生じた複数のギャザー70が形成されるので、シャーシ11とカバー部材51とが統一感のある外観を有し、一見してサイズ調整手段(カバー部材)付きの使い捨ておむつとして認識されることはない。
また、既述のとおり、第2前ウエスト弾性体34Bとカバー弾性体65との離間部分に形成されるギャザー40の縦方向Yにおける大きさと、カバー弾性体65間の離間部分に形成されるギャザー70の縦方向Yにおける大きさいとがほぼ等しくなる場合には、カバー部材51とシャーシ11とに連続して同様の大きさのギャザー40,70が形成されることになるので、シャーシ11とカバー部材51との境界が不明瞭となり、外面視においてカバー部材51の外形輪郭を明瞭に区別され難くなる。
おむつ10の外観上の統一感を向上させるために、カバー弾性体65の伸長倍率を前ウエスト域15に配置されている前ウエスト弾性体34の伸長倍率の0.8〜1.2倍とすることが好ましい。かかる場合には、前者の伸長倍率と後者の伸長倍率とにおいて大きな差異はなく、おむつ10の外面全体に形成されるギャザー40,70の大きさが局所的に変化する等して、外観上の統一感が損なわれるおそれはないからである。
このように、おむつ10の外観視においてカバー部材51の外形が明瞭に現れないことによって、着用者及び着用補助者は、テープ要素によってサイズ調整が可能な機能を有すると同時に、パンツのような外観の下着を着用しているような感覚でおむつ10の着用することができる。すなわち、サイズ調整手段12の存在自体を外観視において分からないようにすることによって、着用者及び着用補助者が、使い捨ておむつを着用しているのではなく、より下着らしいパンツ型の着用物品を着用しているという満足感が得られ、よりアクティブに生活するための精神的なサポートをする役割を果たし得る。
図6を参照してサイズ調整手段12の使用態様について説明すると、おむつ10の着用状態において、カバー部材51の被覆部67に被覆された又は露出した止着テープ50の遠位部56を摘持して、内方へ向かって、すなわち、矢印F1の方向へ引っ張り、シャーシ11の外面に止着する。止着テープ50を引っ張った状態でシャーシ11の外面に止着することによって、近位部55の固定されたサイドシーム22の位置する両側縁部が内方へ引き寄せられ、おむつ10の胴回り寸法が縮められて、前後ウエスト域15,16が着用者の身体によりフィットする。
おむつ10のレッグ開口縁部が着用者の大腿部に対して比較的に大きい周囲寸法を有する場合、すなわち、レッグ開口縁部の上端縁と大腿部との間に僅かな離間部位(隙間)が形成されている場合には、レッグ開口縁部が着用者の大腿部にフィットせず、排泄物の漏れを誘発する原因となる。特に、着用者の身体の大きさが大小異なる大人用のおむつにおいては、かかる事態が生じ易いが、このようにサイズ調整手段12によって、前後ウエスト域15,16のみならず、レッグ開口のサイズを調整することによって、体液の漏れを防止することができる。ただし、サイズ調整手段12は、ウエスト回りの寸法を調整するのみにも使用することができ、その場合には、前ウエスト域15の両側部18ではなく、前ウエスト域15又は後ウエスト域16の中央部寄りに位置していてもよいし、レッグ開口周辺ではなく、ウエスト開口周辺に位置していてもよい。また、サイズ調整手段12は、サイズ調整が必要な寸法量に合せて、単数又は複数配置されていてもよい。さらに、本実施形態においては、サイズ調整手段12が横中心線Qに関してほぼ並行に配置されているところ、横中心線Qと交差するようにそれに傾斜して配置されていてもよい。サイズ調整手段12が横中心線Qに対して斜めに配置される場合であっても、カバー弾性体65は横方向Xへ伸縮する力を発揮しうるので、被覆部67とおむつ10の外面とにおいて統一感のあるギャザー40,70が形成される。
本実施形態において、カバー部材51の被覆部67にはカバー弾性体65が取り付けられているので、止着テープ50を矢印F1の方向へ引っ張ってカバー部材51から引き出すときに、被覆部67が収縮してその長さ寸法が縮まるので、引き出し操作の邪魔になり難い。
<変更例1>
図7を参照すると、本実施態様においては、カバー部材51のシール部66は、サイドシーム22と重なる端部シール部66aと、両側縁51cに沿って横方向Xへ延びる側方シール部66bとを有する。端部シール部(サイドシーム22と同じ)66aのシールパターンと側方シール部66bのシールパターンは、複数のドット状のデボスからなる同一形状を有する。これらのシールパターンは、異なるものであってもよいが、外観上の統一感を考慮して同一であることが好ましい。また、側方シール部66bにおいてドット状のデボスは両側縁51cと重なってシャーシ11にまで延在している。このように、側方シール部66bのシールパターンがカバー部材51の側縁51cと重なってシャーシ11へ延在することによって、カバー部材51とシャーシ11との境界が不明瞭となるので、カバー部材51の外形輪郭を不明瞭とさせることができ、おむつ10の外観全体の統一感を向上させることができる。
また、側方シール部66bにおいてカバー部材51の側縁51c上に位置するドット状の接合部の形状(例えば、円形、矩形、星形や幾何図形等)がシャーシ11の外面に形成されたドット状の接合部と同一又は相似した形状を有することが好ましい。かかる場合には、さらに、シールパターン及びおむつ10の外観全体の統一感が向上しうることからである。
さらに、カバー部材51を形成する内外層シート63,64のうち少なくとも外層シート64が、シャーシ11の外面を形成する外層シート32,33と同じ種類の繊維不織布から形成(例えば、両シートともにエアースルー繊維不織布から形成される等)されており、かつ、主たる繊維の配向性が一致(ともに縦方向Y(又は横方向Xへ)延びる)していることが好ましい。かかる場合には、シャーシ11の外面とカバー部材51の外面とに形成されるギャザー40,70の形状や大きさ、シートの風合いや触感をより近似させることができ、おむつ10の外観全体の統一感をさらに向上させることができるからである。なお、繊維の配向は、以下の測定方法を用いた。なお、繊維の配向性とは、すべての繊維が一方向へ配向されている場合と、繊維がパラレル、ランダムに配向されており割合的に一方向へ配向されている場合とを含む。
<配向性の測定>
外層シート32,33,64を縦方向Yにおける寸法60mm、横方向Xにおける寸法10mmに切断して縦サンプル片とし、また、それらのシートを縦方向Yにおける寸法10mm、横方向Xにおける寸法60mmに切断し、横サンプル片として、縦サンプル片および横サンプル片の破断強度をそれぞれ測定した。測定は、引っ張り試験機(インストロン社)を用いておこなった。試験機のグリップ間距離を100mmとし、縦サンプル片および横サンプル片の長手方向の両端部をグリップで挟持し、速度100mm/分でサンプル片を引っ張り、破断時における最大強度を測定した。配向性は以下の式で求めた。

シートの破断強度=横(又は縦)サンプル片の最大破断強度/縦(又は横)サンプル片の最大破断強度×100

かかる測定によって、例えば、縦サンプル片の最大破断強度が横サンプル片のそれよりも高い場合には繊維が縦方向へ配向されていることが分かるので、各サンプルの破断強度を確認して縦方向又は横方向のいずれに繊維が配向しているのか確認した。
<変更例2>
図8は、止着テープ50の第1実施形態におけるおむつ10の他の変更例の一例を示す図6と同様の正面図であって、止着テープ50の外面54には、シリコンオイル等の潤滑剤が塗布してあり、質量約15〜25g/mのプラスチックフィルムから形成された摩擦抵抗低減手段72が貼付されている。止着テープ50には、このようなフィルムの貼付に代えて、カバー部材51に対しての摩擦抵抗軽減効果を奏することのできる材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンを主成分とするプラスチックフィルム、表面にフッ素樹脂加工が施されているプラスチックフィルムや繊維不織布等を貼付することができる。また、プラスチックフィルム等の表面に多数の微細隆起部や止着テープ50の長さ方向へ延びる複数条の隆起部を形成することによって、カバー部材51との接触面積を小さくすることも止着テープ50のカバー部材51に対する摩擦抵抗を低減して滑りを良くするのに有効である。また、摩擦抵抗低減手段72は、止着テープ50の外面54及び/またはカバー部材51の内面に設けられていてもよいし、止着テープ50の内面53に設けてシャーシ11とカバー部材51との摩擦抵抗を低減させることもできる。
<変更例3>
図9は、止着テープ50のさらに他の変更例の一例における、止着テープ50をカバー部材51内から引っ張り出した様子を示す図、図10は、止着テープ50のさらに他の変更例の一例における、使用状態の様子を示す図である。本実施形態における止着テープ50は、遠位部56の内面53ではなく外面54に止着域60は位置している。かかる態様を有するサイズ調整手段12の使用方法を説明すると、まず、操作者が一方の手で摘持部61を摘持して止着テープ50を矢印Fの方向へ引っ張って止着域60による止着を解除するとともに、カバー部材51から引っ張り出し、そのままさらに引っ張ってレッグ開口縁部における弛みをなくしてレッグ開口縁部の内面を着用者の大腿部にフィットさせる(第1ステップ)。図10を参照すると、次に、止着テープ50を内方へ引っ張った状態を維持したまま、それを折り返してカバー部材51の折り返し内端縁(折り返し案内縁部)50aを介してウエスト開口側へ向かうF2方向へ引っ張って止着域60を前ウエスト域15の外面に止着する(第2ステップ)。それにより、前ウエスト域15の側縁部が内方へ引き寄せられて、カバー部材51の寸法が縮められた状態となる。折り返す方向は、斜め上方に限らず、180度反転させてカバー部材51の外面に止着域60を止着してもよいし、斜め下方へ反転させておむつ10の着衣対向面に止着してもよい。このように、第1ステップの状態を維持するために前ウエスト域15を他方の手で抑えておく必要はなく、着用者/着用補助者は止着テープ50を第1ステップ、第2ステップの順に連続して片手で比較的に簡易に操作することができる。
かかる構成において、カバー部材51のシール部66の内端縁66cは、吸収性パネル14の吸液構造体43の側縁部と着用物品の平面視において重なって位置している。吸液構造体43は比較的に厚さ寸法が大きく、他のシート部材に比べて剛性が高く(半剛性ともいう)なっており、特にその側縁部が着用者の身体形状に沿わずに隙間が形成され易いところ、シール部66の内端縁66cが吸液構造体43と平面視において重なって位置することによって、吸液構造体43の側縁部の浮き上がりが防止され、着用者の肌に密着させることができる。なお、他の実施形態においても、同様に、シール部66の内端縁66cが平面視において吸液構造体43の側縁部と重なって位置することが好ましい。
図11は、第1実施形態にかかるおむつ10の製造工程の一部であって、複数のシャーシ11の基材となる複合パネル100が機械方向MDへ搬送される。複合パネル100は、前ウエストパネル20の基材となる第1複合パネル101と、後ウエストパネル21の基材となる第2複合パネル102とを有し、第1複合パネル101と第2複合パネル102との間において、それらの一方面(複合パネル100のうちの連続バンド105が配置される面の反対側の面)側に固定され、機械方向に断続的に配置される吸収性パネル14とを有する。第1及び第2複合パネル101,102の内部には、前後ウエスト弾性体34,35に相当する連続弾性体103が配設されている。
かかる構成を有する複合パネル100において、第1複合パネル101の他方面側に2つの止着テープ50の基材となる連続バンド105を機械方向MDにおいて断続的に配置する。連続バンド105は、中央部及び機械方向MDにおいて互いに対向する両端部105a,105bにおいてヒートシール又はホットメルト接着剤等による接合部位106において仮止めされる。次に、機械方向MDへ延びる複数条の弾性体111を有する弾性シート(2つのカバー部材51に相当)110を連続バンド105を被覆するようにして配置する。弾性シート110は、機械方向MDに延びる両側縁がヒートエンボス又はホットメルト接着剤等の公知の接合手段112によって第1複合パネル101に接合される。次に、複合パネル100の交差方向CDにおける寸法を2等分する折曲ラインTに沿って連続バンド105が外側になるように(吸収性パネル14の一方面側が互いに向かい合うように)複合パネル100を2つ折りにして搬送する。2つ折りにした複合パネル100の重なり合う部分(第1複合パネル101と第2複合パネル102)は、交差方向CDへ延びる一対の接合ライン113によって互いに接合される。次に、接合ライン113間において交差方向CDへ延びる切断ライン108に沿って複合パネル100を切断することによって、複数のおむつ10を連続的に製造することができる。
このように、シャーシ11の基材となる複合パネル100に機械方向MDに搬送しながら連続バンド105を取り付け、一度の切断工程でサイズ調整手段12の切断とおむつ10本体のとの切断を同時に行うことができる。複合パネル100から切断されたおむつ本体の各々に止着テープとカバー部材とを別途取り付ける場合に比して簡易に製造することができる。また、その製造工程において、連続バンド105を中央部及び両端部105a,105bによる複数箇所で仮止めすることによって、位置ずれすることなく、スムーズに機械方向MDに搬送することができる。
本発明に係るおむつ10を構成する各構成材料には、特に記述がなされている場合を除き、この種の分野において通常用いられている、各種の公知の材料を制限なく用いることができる。また、前後ウエスト域15,16が別体のシート部材から構成されたものではなく、前後ウエスト域15,16とクロッチ域17とが一体に形成されていてもよい。具体的には、内外層シート30,31,32,33が、おむつ10の外形をなす略砂時計状の一枚のシート部材から形成されていてもよい。
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
縦方向及び横方向と、肌対向面及びその反対側の着衣対向面と、前後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域とを有するシャーシと、前記前後ウエスト域のうちの少なくとも一方のウエスト域に位置するサイズ調整手段とを備えたパンツ型の着用物品において、
前記一方のウエスト域は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、前記着衣対向面には複数のギャザーが形成されており、
前記サイズ調整手段は、長さ方向と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置し、止着及び摘持可能な遠位部を有する止着テープと、前記止着テープのうちの少なくとも前記近位部を被覆する被覆部と、前記止着テープの前記遠位部が通過可能な自由縁とを有するカバー部材とを備え、
前記被覆部は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、その外面には複数のギャザーが形成されていることを特徴とする前記着用物品。
上記段落0048に開示した本発明に係る使い捨て着用物品は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。
(1)前記止着テープの表面積の約50%以上が前記被覆部に被覆される。
(2)前記止着テープは、前記長さ方向において前記近位部と前記遠位部との間に位置する中間部をさらに有し、前記被覆部は、前記止着テープの前記近位部及び前記中間部の全体を被覆する。
(3)前記カバー部材は、前記着衣対向面に固定された、前記被覆部を囲むシール部を有し、前記シール部を形成する接合部は前記カバー部材の両側縁と重なる。
(4)前記一方のウエスト域と前記被覆部とには、それぞれ、前記横方向へ延びる複数条のストランド状又はストリング状の弾性材料から形成された前ウエスト弾性体とカバー弾性体とが取り付けられる。
(5)前記カバー弾性体どうしの前記縦方向における離間寸法と、前記カバー部材に隣接する前ウエスト弾性体との前記縦方向における離間寸法との差違は、約0〜10mmである。
(6)前記止着テープには、前記カバー部材との摩擦抵抗を低減させるための手段が設けられる。
(7)前記被覆部に配置された弾性材料の伸長倍率は、前記一方のウエスト域に配置された弾性材料の伸長倍率の約0.8〜1.2倍の大きさを有する。
(8)前記縦方向の寸法を二等分する横中心線をさらに有し、前記サイズ調整手段は前記横中心線に関して傾斜して配置される。
(9)前記シール部は、前記カバー部材の前記両側縁及びそれに隣接する前記シャーシの外面に配置されており、前記シール部を形成する複数の接合部は、同一又は相似した形状を有する。
(10)前記クロッチ域を中心として前記前後ウエスト域に延びる吸液構造体をさらに有し、前記シール部の内端縁は前記吸液構造体の側縁部と平面視において互いに重なって位置する。
(11)前記カバー部材を形成するシート部材と前記シャーシの外面を形成するシート部材とが同種類の繊維不織布から形成されており、かつ、その繊維の配向性が一致している。
10 パンツ型のおむつ(着用物品)
11 シャーシ
12 サイズ調整手段
15 前ウエスト域
16 後ウエスト域
17 クロッチ域
34 前ウエスト弾性体
34B 第2前ウエスト弾性体
50 止着テープ
51 カバー部材
51a 内側縁(自由縁)
53 止着テープの内面
54 止着テープの外面
55 止着テープの近位部
56 止着テープの遠位部
57 止着テープの中間部
60 止着域
65 カバー弾性体
72 摩擦抵抗低減手段
Q 横中心線
X 横方向
Y 縦方向
R1 カバー弾性体どうしの縦方向における離間寸法
R2 カバー弾性体と近接する前ウエスト弾性体との縦方向にける離間寸法

Claims (12)

  1. 縦方向及び横方向と、肌対向面及びその反対側の着衣対向面と、前後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域とを有するシャーシと、前記前後ウエスト域のうちの少なくとも一方のウエスト域に位置するサイズ調整手段とを備えたパンツ型の着用物品において、
    前記一方のウエスト域は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、前記着衣対向面には複数のギャザーが形成されており、
    前記サイズ調整手段は、長さ方向と、前記着衣対向面に固定された近位部と、前記長さ方向において前記近位部の反対側に位置し、止着及び摘持可能な遠位部を有する止着テープと、前記止着テープのうちの少なくとも前記近位部を被覆する被覆部と、前記止着テープの前記遠位部が通過可能な自由縁とを有するカバー部材とを備え、
    前記被覆部は、少なくとも前記横方向へ伸縮可能な弾性を有し、その外面には複数のギャザーが形成されていることを特徴とする着用物品。
  2. 前記止着テープの表面積の50%以上が前記被覆部に被覆される請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記止着テープは、前記長さ方向において前記近位部と前記遠位部との間に位置する中間部をさらに有し、前記被覆部は、前記止着テープの前記近位部及び前記中間部の全体を被覆する請求項1又は2に記載の着用物品。
  4. 前記カバー部材は、前記着衣対向面に固定された、前記被覆部を囲むシール部を有し、前記シール部を形成する接合部は前記カバー部材の両側縁と重なる請求項1〜3のいずれかに記載の着用物品。
  5. 前記一方のウエスト域と前記被覆部とには、それぞれ、前記横方向へ延びる複数条のストランド状又はストリング状の弾性材料から形成されたウエスト弾性体とカバー弾性体とが取り付けられる請求項1〜4のいずれかに記載の着用物品。
  6. 前記カバー弾性体どうしの前記縦方向における離間寸法と、前記カバー部材に隣接する前記ウエスト弾性体との前記縦方向における離間寸法との差違は、0〜10mmである請求項5に記載の着用物品。
  7. 前記止着テープには、前記カバー部材との摩擦抵抗を低減させるための手段が設けられる請求項1〜6のいずれかに記載の着用物品。
  8. 前記被覆部に配置された弾性材料の伸長倍率は、前記一方のウエスト域に配置された弾性材料の伸長倍率の0.8〜1.2倍の大きさを有する請求項1〜7のいずれかに記載の着用物品。
  9. 前記縦方向の寸法を二等分する横中心線をさらに有し、前記サイズ調整手段は前記横中心線に関して傾斜して配置される請求項1〜8のいずれかに記載の着用物品。
  10. 前記シール部は、前記カバー部材の前記両側縁及びそれに隣接する前記シャーシの外面に配置されており、前記シール部を形成する複数の前記接合部は、同一又は相似した形状を有する請求項4に記載の着用物品。
  11. 前記クロッチ域を中心として前記前後ウエスト域に延びる吸液構造体をさらに有し、前記シール部の内端縁は前記吸液構造体の側縁部と平面視において互いに重なって位置する請求項4又は10に記載の着用物品。
  12. 前記カバー部材を形成するシート部材と前記シャーシの外面を形成するシート部材とが同種類の繊維不織布から形成されており、かつ、その繊維の配向性が一致している請求項1に記載の着用物品。
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