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JP6253420B2 - パワーコンディショナ - Google Patents

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Description

本発明は、外部直流電源を用いた発電システムで用いるパワーコンディショナに関する。
従来、太陽電池、燃料電池等の外部直流電源を用いた発電システムとして、太陽光発電システムがある。太陽光発電システムでは、例えば、住宅の屋根など建物の屋上に太陽電池モジュールを数十枚直並列に並べて設置し、出力される発電電力(直流電力)をパワーコンディショナで交流電力へ変換している。太陽光発電システムは、交流電力を住宅内の電気機器に供給するとともに、余剰電力が発生した場合には、系統電源に逆潮流(電力会社に売電)することができる。
太陽光発電システムを設置する場合、屋根上に敷設した太陽電池モジュールの出力線とパワーコンディショナの直流入力端子部との配線工事、また、系統電源とパワーコンディショナの交流出力端子部との配線工事が必要である。ここで、配線工事においてパワーコンディショナ側で配線を誤ると、パワーコンディショナに破損・故障等の不具合を生じさせることがある。例えば、直流入力端子部に交流である系統電源側の配線を接続した場合、また、直流入力端子部と太陽電池モジュール側の配線の極性を逆に接続した場合、パワーコンディショナ内の素子に規格値を超えた過電流が印加され、破損等に至ることがある。
このような問題に対して、下記特許文献1では、正極と負極の直流母線の負極側に、ダイオードと、半導体スイッチ駆動回路にて駆動される半導体スイッチとを直列に挿入し、逆電圧が印加される状態において、半導体スイッチオフ回路によって半導体スイッチ駆動回路をオフ制御する技術が開示されている。
国際公開第2007/110913号
しかしながら、上記従来の技術によれば、太陽光発電システムの設置工事の際の誤接続に対して、パワーコンディショナ内の素子の破損・故障の発生を防止するため、逆電圧を阻止するダイオードの他、半導体スイッチ、半導体スイッチを駆動するための半導体スイッチ駆動回路、異常時に半導体スイッチ駆動回路をオフ制御するための半導体スイッチオフ回路を必要とする。そのため、付加する保護回路が複雑化し、パワーコンディショナのコストアップを招来する、という問題があった。また、直流入力の回路中に開閉手段が挿入されているため、直流入力に流れた電流は開閉手段を通過することで電力ロスが発生し、パワーコンディショナの電力変換ロスを発生させる、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、外部直流電源を用いた発電システムの設置工事で誤接続が発生した場合に、内部の半導体素子の破損・故障を防止可能なパワーコンディショナを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、外部直流電源の正極側出力端子および負極側出力端子と繋ぐケーブルがそれぞれ対応する端子に着脱可能に接続される入力端子部と、前記入力端子部から入力される前記外部直流電源の出力直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するコンバータと、前記コンバータの出力直流電力を交流電力へ変換するインバータと、前記入力端子部と前記コンバータとの間に直列に挿入された電流ヒューズと、を備え、前記コンバータは、リアクトルの一端とスイッチ素子の一端とを接続し、前記リアクトルと前記スイッチ素子との接続点に第1のダイオードのアノード端子を接続し、前記リアクトルの他の一端と前記スイッチ素子の他の一端との間に直流の電力を入力し、前記第1のダイオードのカソード端子と前記スイッチ素子の他の一端との間から電力を出力する昇圧形の回路構成とし、前記リアクトルと前記スイッチ素子との前記接続点に第2のダイオードのカソード端子を接続し、前記第2のダイオードと前記スイッチ素子とを並列接続し、前記スイッチ素子はワイドギャップ半導体素子であり、前記第2のダイオードはシリコン製の半導体素子である、ことを特徴とする。
本発明によれば、外部直流電源を用いた発電システムの設置工事で誤接続が発生した場合に、内部の半導体素子の破損・故障を防止できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかるパワーコンディショナが用いられる太陽光発電システムの要部構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1のパワーコンディショナの要部構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態2のパワーコンディショナの要部構成を示すブロック図である。
以下に、本発明にかかるパワーコンディショナの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかるパワーコンディショナが用いられる太陽光発電システムの要部構成を示すブロック図である。図2は、本実施の形態にかかるパワーコンディショナの要部構成を示すブロック図である。
まず、図1に沿って太陽光発電システムについて簡単に説明する。図1において、太陽光発電システムは、太陽電池モジュール1と、接続箱2と、パワーコンディショナ3と、分電盤4と、を備え、負荷5および交流電力系統6は、それぞれ分電盤4を介してパワーコンディショナ3に接続される構成である。
太陽電池モジュール1は、多数の太陽電池を直並列に接続し、所定の発電出力が得られるようにしたものである。住宅の例で言えば、太陽電池モジュール1は、所定数が住宅の屋根上に配置される。接続箱2、パワーコンディショナ3、および分電盤4は、それぞれ住宅の壁、宅内などの所定位置に配置される。
太陽光発電システムでは、接続箱2が、多数の太陽電池モジュール1にて並列に発電された多数の直流電力を1つの所定値の発電電力に集電し、パワーコンディショナ3へ出力する。パワーコンディショナ3は、入力された直流電力を交流電力へ変換する。パワーコンディショナ3は、交流電力を出力し、分電盤4を介して負荷5および交流電力系統6へ供給する。
負荷5は、照明器具、冷蔵庫、洗濯機、掃除機等の宅内電気機器、モータ等の宅外電気機器である。太陽光発電システムでは、負荷5で消費しきれず、余剰電力が発生した場合は、その余剰電力が交流電力系統6に逆潮流される。
つづいて、太陽光発電システムの住宅への設置工事について説明する。まず、屋根の上に必要数の太陽電池モジュール1を設置し、それぞれの出力ケーブルの先端を住宅の軒下あるいは住宅内に設置した接続箱2の入力部に接続する。接続箱2は、複数の入力を1出力にまとめて出力する集電機能を有している。接続箱2の出力部は、正極側出力端と負極側出力端とで構成されるので、正極側と負極側との対ケーブルの一端を接続箱2の出力部に接続する。そして、その対ケーブルの他端を、パワーコンディショナ3が配置される住宅内に引き込み、パワーコンディショナ3の入力部に接続する。
この接続工事では、パワーコンディショナ3の入力部は、正極側端子(+)と負極側端子(−)とで構成されているので、引き込んだ対ケーブルの他端を、極性を間違えないように、パワーコンディショナ3の入力部に接続する必要がある。
また、パワーコンディショナ3の出力端は、住宅内に設置されている分電盤4に接続される。分電盤4では、交流電力系統6がケーブル接続され、また、パワーコンディショナ3の出力端を交流電力系統6に連系させるためのブレーカをケーブルにて接続する。これらのケーブルには交流が流れる。
接続工事では、パワーコンディショナ3の入力部に、接続箱2側の対ケーブルを接続せず、間違って分電盤4から交流電力系統6に繋がるケーブルを接続しないようにしなければならない。
本実施の形態では、太陽光発電システムの設置工事において、パワーコンディショナ3の入力端子部に交流電力が印加される誤接続が発生した場合、パワーコンディショナ3では、電流ヒューズを溶断させ、半導体素子の破壊、故障の発生を防止し、かつ誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能を簡単かつ安価な構成により実現した。図2を参照して具体的に説明する。なお、パワーコンディショナ3の一般的な構成と動作については、よく知られているので、その説明を割愛し、ここでは、本実施の形態に関わる部分である「設置工事において誤接続が発生した場合に半導体素子の破壊・故障の発生を防止し誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能」を中心に説明する。
図2において、パワーコンディショナ3は、入力端子部10と、コンバータ11と、インバータ12と、出力フィルタ13と、連系開閉器14と、交流開閉器15と、出力端子部16と、制御手段としての制御回路17と、報知手段18と、を備えている。
入力端子部10には、太陽電池モジュール1の直流出力電力が図示省略した接続箱2を介して入力される。コンバータ11は、入力端子部10に印加される直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するDC(Direct Current)/DC変換機能を有している。インバータ12は、FET(Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子およびダイオード12b,12c,12d,12eにて構成され、それらのスイッチング動作により、コンバータ11から入力される直流電力を交流電力へ変換する。出力フィルタ13は、リアクトルとコンデンサとの組み合わせで構成され、インバータ12が出力するパルス状の交流波形を正弦波状の交流波形に整形する。
パワーコンディショナ3の電力変換部は、コンバータ11、インバータ12および出力フィルタ13の全体により形成され、出力フィルタ13から出力されるその変換出力は、連系開閉器14および交流開閉器15を介して出力端子部16に出力される。出力端子部16には、図示例では交流電力系統6が接続される。
図2では、制御回路17の制御系の図示を省略したが、制御回路17は、プログラム制御により、コンバータ11のスイッチ素子11aのオン・オフ制御によるDC/DC変換動作と、インバータ12でのPWM(Pulse Width Modulation)制御によるスイッチング動作指令の生成によるDC/AC(Alternating Current)変換動作と、連系開閉器14および交流開閉器15の開閉制御とを行う。なお、交流開閉器15は、例えば、交流電力系統6が停電した場合に、交流電力系統6との接続を開路してインバータ12を交流電力系統6から開放し、自立運転へ移行できるようにするため設けられている。
また、パワーコンディショナ3の操作部(図示せず)には、パワーコンディショナ3を起動、停止させるための運転・停止スイッチ、連系運転モード・自立運転モードの切換スイッチが設けられ、制御回路17は、それらの操作内容に従ってパワーコンディショナ3の運転を制御する。
また、図示してないが、出力端子部16からの出力電圧と出力電流を測定するセンサ回路が設けられ、制御回路17は、センサ回路からの測定値により、交流出力電力値を演算するとともに、交流出力電力値を積算して交流出力電力量を求め、メモリに記憶する。
報知手段18は、表示器とブザーの両方で構成される。制御回路17は、表示器に、パワーコンディショナ3の運転状態、演算した交流出力電力値、メモリに記憶させた交流出力電力量等の運転データを表示する。また、制御回路17は、正常な運転ができない場合、非常停止してブザーを鳴動させ、報知できるようになっている。
以上の一般的な構成において、「太陽光発電システムの設置工事において誤接続が発生した場合に半導体素子の破壊・故障の発生を防止し誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能」を実現する構成として、図2に示すように、入力端子部10の正極側端子(+)とコンバータ11の対応する入力端との間に電流ヒューズ24を介して接続している。
コンバータ11では、第1のダイオード11cを、リアクトル11bとスイッチ素子11aの接続点がアノードとなるように接続している。第1のダイオード11cは、SiC ショットキーバリアダイオード等のワイドギャップ半導体素子としている。
コンバータ11では、第2のダイオード11dを、リアクトル11bとスイッチ素子11aの接続点がカソードとなるように、スイッチ素子11aに並列接続している。第2のダイオード11dは、シリコン製の半導体素子としている。
また、コンバータ11では、入力端子部10の正極側端子(+)と負極側端子(−)との間に印加される電圧を計測する第1の電圧センサ22と、コンバータ11からインバータ12に入力される直流電力の電圧(母線電圧)を計測する第2の電圧センサ23と、を備える。加えて、制御回路17に、第1の電圧センサ22および第2の電圧センサ23の計測値に基づき、コンバータ11およびインバータ12の起動・非起動を行う機能と、報知手段18にその内容を報知させる機能とを追加してある。
以下、「太陽光発電システムの設置工事において誤接続が発生した場合に半導体素子の破壊・故障の発生を防止し誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能」について説明する。
まず、パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルを接続せず、間違って分電盤4から交流電力系統6に繋がるケーブルが接続されてしまった場合について説明する。この段階では、パワーコンディショナ3の動作電源はオフ状態である。
パワーコンディショナ3の電源オフ時では、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフしている。入力端子部10の正極側端子(+)が正となる極性で交流電力系統6の電力が供給された場合には、パワーコンディショナ3では、交流電力系統6から入力端子部10の正極側端子(+)、電流ヒューズ24、コンバータ11のリアクトル11b、コンバータ11の第1のダイオード11c、インバータ12の母線コンデンサ12aを経由して入力端子部10の負極側端子(−)に至る経路で過大な電流が流れる。電流ヒューズ24の過電流溶断特性を、第1のダイオード11cの順方向過電流許容特性未満とすることで、第1のダイオード11cが故障に至る前に電流ヒューズ24を溶断させ、コンバータ11を交流電力系統6から切り離すことで製品を保護することができる。
一方、入力端子部10の正極側端子(+)が負となる極性で交流電力系統6の電力が供給された場合には、パワーコンディショナ3では、交流電力系統6から入力端子部10の負極側端子(−)、コンバータ11の第2のダイオード11d、コンバータ11のリアクトル11b、電流ヒューズ24を経由して入力端子部10の正極側端子(+)に至る経路で過大な電流が流れる。電流ヒューズ24の過電流溶断特性を、第2のダイオード11dの順方向過電流許容特性未満とすることで、第2のダイオード11dが故障に至る前に電流ヒューズ24を溶断させ、コンバータ11を交流電力系統6から切り離すことで製品を保護することができる。
ここで、一般的に、SiC MOS−FET等の半導体素子の寄生ダイオードは、シリコン製のダイオードの順方向電圧降下に対して大きな電圧降下特性となる。そのため、前記の過大な電流は、主に第2のダイオード11dを流れ、SiC MOS−FET等のワイドギャップ半導体素子で構成されるスイッチ素子11aにはほとんど流れない。従って、スイッチ素子11aの故障についても回避できる。なお、スイッチ素子11aについては、ワイドギャップ半導体素子に限定するものではなく、第2のダイオード11dとの特性の関係でシリコン製の半導体素子で構成してもよい。
以上の様に、誤接続に気付かずにパワーコンディショナ3の入力端子部10に交流電力系統6の電圧が印加された場合でも、電流ヒューズ24が溶断することで、コンバータ11の構成素子が故障することはない。また、入力端子部10に印加された交流電圧は、第1の電圧センサ22で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。同時に、母線コンデンサ12aの充電電圧が、第2の電圧センサ23で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。
制御回路17は、第1の電圧センサ22の検知電圧が交流信号となるので、検知計測された電圧情報に基づき交流接続という誤接続を認識することができる。これによって、制御回路17は、コンバータ11およびインバータ12を起動しないようにすることができる。従って、半導体素子の破壊・故障を防止することができる。
また、制御回路17は、並行して交流接続という誤接続による異常を報知手段18の表示器にエラーメッセージとして表示出力し、報知手段18のブザーを鳴動させて警報を発し、作業者に報知する。この場合、表示器のエラーメッセージ、ブザーの鳴動内容によって、どのような誤接続が発生したか、今の例では、交流接続という誤接続が発生したことが判るようになっているので、作業者は、迅速かつ確実に誤接続の解消を図ることができる。
次に、パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルが接続されたが、極性が逆に接続されてしまった場合について説明する。この段階では、パワーコンディショナ3の動作電源はオフ状態である。
パワーコンディショナ3の電源オフ時では、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフしている。この場合、接続箱2から入力端子部10の負極側端子(−)、コンバータ11の第2のダイオード11d、コンバータ11のリアクトル11b、電流ヒューズ24を経由して入力端子部10の正極側端子(+)に至る経路で電流が流れる。この経路での電圧降下はほとんど無いため、太陽電池モジュール1からは短絡電流が流れるが、この電流は太陽電池モジュール1に入射する太陽光の強さに比例した一定の電流となるため、電流ヒューズ24、第2のダイオード11dの順方向の電流許容特性を超えないように、電流ヒューズ24、第2のダイオード11dを選定することで製品を保護することができる。
入力端子部10に印加された逆極性の直流電圧は、第1の電圧センサ22で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。制御回路17は、逆極性接続という誤接続を認識できるので、コンバータ11およびインバータ12を起動しない。
また、制御回路17は、並行して逆極性接続という誤接続による異常を報知手段18の表示器にエラーメッセージとして表示出力し、報知手段18のブザーを鳴動させて警報を発し、作業者に報知する。この場合、表示器のエラーメッセージ、ブザーの鳴動内容によって、どのような誤接続が発生したか、今の例では、逆極性接続という誤接続が発生したことが判るようになっているので、作業者は、迅速かつ確実に誤接続の解消を図ることができる。
次に、設置工事が正しく行われた場合について説明する。パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルが極性正しく接続された場合、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフ状態である。
パワーコンディショナ3の動作電源がオンになると、第1の電圧センサ22が入力端子部10に印加された直流電圧の大きさおよび極性を検知計測し、計測結果を制御回路17に与える。同時に、第2の電圧センサ23がインバータ12の入力電圧である母線コンデンサ12aの充電電圧を検知計測し、計測結果を制御回路17に与える。
制御回路17は、第1の電圧センサ22で検知計測された電圧が直流かつ正極性であるから、次に、第1の電圧センサ22で検知計測された電圧値と第2の電圧センサ23で検知計測された電圧値とを比較する。
ここで、第1の電圧センサ22で検知計測されたコンバータ入力電圧と第2の電圧センサ23で検知計測されたインバータ入力電圧との電位差は、リアクトル11bおよび第1のダイオード11cの経路における電圧降下分に相当する。
また、母線コンデンサ12aに一旦高い電圧が充電された後、入力端子部10の電圧が低下した場合には、第1の電圧センサ22で検知計測されたコンバータ入力電圧と第2の電圧センサ23で検知計測されたインバータ入力電圧との電位差において、電圧センサ22で検知計測された電圧の方が電圧センサ23で検知計測された電圧より低い値となる。
制御回路17は、第1の電圧センサ22からの電圧値が、第2の電圧センサ23からの電圧値に対して、リアクトル11bおよび第1のダイオード11cの経路における電圧降下分以下の場合には、入力端子部10の接続が正しく、電流ヒューズ24が溶断しておらず、正常に運転できる状況であると判断する。その後、制御回路17は、コンバータ11、インバータ12に対してスイッチング動作の指令を出す。これによって、パワーコンディショナ3では、電力変換動作が実行される。
パワーコンディショナ3では、電力変換動作時において、従来と異なり、電力が通過する経路にロスを発生させる開閉手段等が無いため、損失発生を無くすことができる。これによって、保護機能付加によるパワーコンディショナ3の電力変換効率の低下を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、パワーコンディショナ3では、太陽光発電システムの設置工事において誤接続があった場合に、コンバータ11およびインバータ12を不動作とし、電流ヒューズ24を開放させることとした。これにより、簡単かつ安価な構成により、高価なパワー半導体等について、過電流に伴う半導体素子の破損・故障の発生を防止することができる。また、パワーコンディショナ3は、誤接続状態をどのような誤接続が発生したかを識別できるように報知することで、作業者は迅速かつ確実に修復することができる。作業者は電流ヒューズ24の交換により容易に復旧できる。また、直流入力の回路中に開閉手段が挿入されていないことから、パワーコンディショナ3の電力変換効率の低下を防止し、高い電力変換効率を実現できる。
スイッチ素子11aあるいは第1のダイオード11cにSiC等のワイドギャップ半導体素子を使用する場合には、チップサイズを小さく抑えつつ、高効率を実現できるが、チップサイズを小さくすることで過電流に対する耐量が小さくなる。逆に、チップサイズを大きくすると、過電流に対する耐量は大きくなるものの、非常に高価な素子となってしまうという課題がある。
本実施の形態では、安価なシリコン製のダイオード(第2のダイオード11d)を追加することで、SiC等のワイドギャップ半導体素子を使用して高効率を実現しつつ、誤接続で発生する過大な電流から半導体素子を保護できるという効果がある。
実施の形態2.
図3は、本実施の形態にかかるパワーコンディショナの要部構成を示すブロック図である。なお、パワーコンディショナ3が用いられる太陽光発電システムの要部構成は実施の形態1(図1参照)と同様のため、説明を省略する。
本実施の形態では、実施の形態1と同様、太陽光発電システムの設置工事において、パワーコンディショナ3の入力端子部10に交流電力が印加される誤接続が発生した場合、パワーコンディショナ3では、電流ヒューズ24を溶断させ、半導体素子の破壊・故障の発生を防止し、かつ誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能を、簡単かつ安価な構成により実現した。図3を参照して具体的に説明する。なお、パワーコンディショナ3の一般的な構成と動作については、よく知られているので、その説明を割愛する。また、実施の形態1ですでに説明した共通部分については説明を一部省略し、ここでは、本実施の形態に関わる部分を中心に説明する。
一般的な構成において、「太陽光発電システムの設置工事において誤接続が発生した場合に半導体素子の破壊・故障の発生を防止し誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能」を実現する構成として、本実施の形態では、図3に示すように、入力端子部10の正極側端子(+)とコンバータ11の対応する入力端との間に電流ヒューズ24を介して接続している。
コンバータ11では、第1のダイオード11cを、リアクトル11bとスイッチ素子11aの接続点がアノードとなるように接続している。第1のダイオード11cは、SiC ショットキーバリアダイオード等のワイドギャップ半導体素子としている。
コンバータ11では、第2のダイオード11dを、リアクトル11bとスイッチ素子11aの接続点がカソードとなるように、スイッチ素子11aに並列接続している。第2のダイオード11dは、シリコン製の半導体素子としている。
コンバータ11では、リアクトル11bと第1のダイオード11cの直列回路と並列に、第1のダイオード11cのカソード端子にカソードを接続するようにした第3のダイオード11eを接続している。第3のダイオード11eは、シリコン製の半導体素子としている。
また、コンバータ11では、入力端子部10の正極側端子(+)と負極側端子(−)との間に印加される電圧を計測する第1の電圧センサ22と、コンバータ11からインバータ12に入力される直流電力の電圧(母線電圧)を計測する第2の電圧センサ23と、を備える。加えて、制御回路17に、第1の電圧センサ22および第2の電圧センサ23の計測値に基づき、コンバータ11およびインバータ12の起動・非起動を行う機能と、報知手段18にその内容を報知させる機能とを追加してある。
以下、「太陽光発電システムの設置工事において誤接続が発生した場合に半導体素子の破壊・故障の発生を防止し誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能」について説明する。
まず、パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルを接続せず、間違って分電盤4から交流電力系統6に繋がるケーブルが接続されてしまった場合について説明する。この段階では、パワーコンディショナ3の動作電源はオフ状態である。
パワーコンディショナ3の電源オフ時では、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフしている。入力端子部10の正極側端子(+)が正となる極性で交流電力系統6の電力が供給された場合には、パワーコンディショナ3では、交流電力系統6から入力端子部10の正極側端子(+)、電流ヒューズ24、コンバータ11の第3のダイオード11e、インバータ12の母線コンデンサ12aを経由して入力端子部10の負極側端子(−)に至る経路で過大な電流が流れる。電流ヒューズ24の過電流溶断特性を、第3のダイオード11eの順方向過電流許容特性未満とすることで、第3のダイオード11eが故障に至る前に電流ヒューズ24を溶断させ、コンバータ11を交流電力系統6から切り離すことで製品を保護することができる。
また、第3のダイオード11eをシリコン製とすることで、過大な電流が流れた時の順方向電圧降下を小さく抑えることができるので、リアクトル11bおよび第1のダイオード11cを通る経路は、第3のダイオード11eを通過する経路に対して、順方向電圧降下を高くすることができ、第1のダイオード11cに流れる電流を低く抑えることができる。これにより、第1のダイオード11cとしてSiC等のワイドギャップ半導体素子で構成した場合でも、第1のダイオード11cの故障を回避できる。
一方、入力端子部10の正極側端子(+)が負となる極性で交流電力系統6の電力が供給された場合には、パワーコンディショナ3では、交流電力系統6から入力端子部10の負極側端子(−)、コンバータ11の第2のダイオード11d、コンバータ11のリアクトル11b、電流ヒューズ24を経由して入力端子部10の正極側端子(+)に至る経路で過大な電流が流れる。電流ヒューズ24の過電流溶断特性を、第2のダイオード11dの順方向過電流許容特性未満とすることで、第2のダイオード11dが故障に至る前に電流ヒューズ24を溶断させ、コンバータ11を交流電力系統6から切り離すことで製品を保護することができる。
ここで、一般的に、SiC MOS−FET等の半導体素子の寄生ダイオードは、シリコン製のダイオードの順方向電圧降下に対して大きな電圧降下特性となる。そのため、前記の過大な電流は、主に第2のダイオード11dを流れ、SiC MOS−FET等のワイドギャップ半導体素子で構成されるスイッチ素子11aにはほとんど流れない。従って、スイッチ素子11aの故障についても回避できる。なお、スイッチ素子11aについては、ワイドギャップ半導体素子に限定するものではなく、第2のダイオード11dとの特性の関係でシリコン製の半導体素子で構成してもよい。
以上の様に、誤接続に気付かずにパワーコンディショナ3の入力端子部10に交流電力系統6の電圧が印加された場合でも、電流ヒューズ24が溶断することで、コンバータ11の構成素子が故障することはない。また、入力端子部10に印加された交流電圧は、第1の電圧センサ22で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。同時に、母線コンデンサ12aの充電電圧が、第2の電圧センサ23で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。
制御回路17は、第1の電圧センサ22の検知電圧が交流信号となるので、検知計測された電圧情報に基づき交流接続という誤接続を認識することができる。これによって、制御回路17は、コンバータ11およびインバータ12を起動しないようにすることができる。従って、半導体素子の破壊・故障を防止することができる。
また、制御回路17は、並行して交流接続という誤接続による異常を報知手段18の表示器にエラーメッセージとして表示出力し、報知手段18のブザーを鳴動させて警報を発し、作業者に報知する。この場合、表示器のエラーメッセージやブザーの鳴動内容によって、どのような誤接続が発生したか、今の例では、交流接続という誤接続が発生したことが判るようになっているので、作業者は、迅速かつ確実に誤接続の解消を図ることができる。
次に、パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルが接続されたが、極性が逆に接続されてしまった場合について説明する。この段階では、パワーコンディショナ3の動作電源はオフ状態である。
パワーコンディショナ3の電源オフ時では、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフしている。この場合、接続箱2から入力端子部10の負極側端子(−)、コンバータ11の第2のダイオード11d、コンバータ11のリアクトル11b、電流ヒューズ24を経由して入力端子部10の正極側端子(+)に至る経路で電流が流れる。この経路での電圧降下はほとんど無いため、太陽電池モジュール1からは短絡電流が流れるが、この電流は太陽電池モジュール1に入射する太陽光の強さに比例した一定の電流となるため、電流ヒューズ24、第2のダイオード11dの順方向の電流許容特性を超えないように、電流ヒューズ24、第2のダイオード11dを選定することで製品を保護することができる。
入力端子部10に印加された逆極性の直流電圧は、第1の電圧センサ22で検知計測され、その情報が制御回路17に入力される。制御回路17は、逆極性接続という誤接続を認識できるので、コンバータ11およびインバータ12を起動しない。
また、制御回路17は、並行して逆極性接続という誤接続による異常を報知手段18の表示器にエラーメッセージとして表示出力し、報知手段18のブザーを鳴動させて警報を発し、作業者に報知する。この場合、表示器のエラーメッセージ、ブザーの鳴動内容によって、どのような誤接続が発生したか、今の例では、逆極性接続という誤接続が発生したことが判るようになっているので、作業者は、迅速かつ確実に誤接続の解消を図ることができる。
次に、設置工事が正しく行われた場合について説明する。パワーコンディショナ3の入力端子部10に、接続箱2側の対ケーブルが極性正しく接続された場合、コンバータ11のスイッチ素子11aはオフ状態である。
パワーコンディショナ3の動作電源がオンになると、第1の電圧センサ22が入力端子部10に印加された直流電圧の大きさおよび極性を検知計測し、計測結果を制御回路17に与える。同時に、第2の電圧センサ23がインバータ12の入力電圧である母線コンデンサ12aの充電電圧を検知計測し、計測結果を制御回路17に与える。
制御回路17は、第1の電圧センサ22で検知計測された電圧が直流かつ正極性であるから、次に、第1の電圧センサ22が検知計測された電圧値と第2の電圧センサ23で検知計測された電圧値とを比較する。
ここで、第1の電圧センサ22で検知計測されたコンバータ入力電圧と第2の電圧センサ23で検知計測されたインバータ入力電圧との電位差は、第3のダイオード11eの経路における電圧降下分に相当する。
また、母線コンデンサ12aに一旦高い電圧が充電された後、入力端子部10の電圧が低下した場合には、第1の電圧センサ22で検知計測されたコンバータ入力電圧と第2の電圧センサ23で検知計測されたインバータ入力電圧との電位差において、電圧センサ22で検知計測された電圧の方が電圧センサ23で検知計測された電圧より低い値となる。
制御回路17は、第1の電圧センサ22からの電圧値が、第2の電圧センサ23からの電圧値に対して、略ゼロまたは低い場合には、入力端子部10の接続が正しく、電流ヒューズ24が溶断しておらず、正常に運転できる状況であると判断する。その後、制御回路17は、コンバータ11、インバータ12に対してスイッチング動作の指令を出す。これによって、パワーコンディショナ3では、電力変換動作が実行される。
パワーコンディショナ3では、電力変換動作時において、従来と異なり、電力が通過する経路にロスを発生させる開閉手段等が無いため、損失発生を無くすことができる。これによって、保護機能付加によるパワーコンディショナ3の電力変換効率の低下を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、パワーコンディショナ3では、太陽光発電システムの設置工事において誤接続があった場合に、コンバータ11およびインバータ12を不動作とし、電流ヒューズ24を開放させることとした。これにより、簡単かつ安価な構成により、高価なパワー半導体等について、過電流に伴う半導体素子の破損・故障の発生を防止できる。作業者は電流ヒューズ24の交換により容易に復旧できる。また、直流入力の回路中に開閉手段が挿入されていないことから、パワーコンディショナ3の電力変換効率の低下を防止し、高い電力変換効率を実現できる。
スイッチ素子11aあるいは第1のダイオード11cにSiC等のワイドギャップ半導体素子を使用する場合には、チップサイズを小さく抑えつつ、高効率を実現できるが、チップサイズを小さくすることで過電流に対する耐量が小さくなる。逆に、チップサイズを大きくすると、過電流に対する耐量は大きくなるものの、非常に高価な素子となってしまうという課題がある。
本実施の形態では、安価なシリコン製のダイオード(第2のダイオード11d、第3のダイオード11e)を追加することで、SiC等のワイドギャップ半導体素子を使用して高効率を実現しつつ、誤接続で発生する過大な電流から半導体素子を保護できるという効果がある。
なお、実施の形態1,2では、外部直流電源を用いた発電システムとして、太陽電池を用いた発電システムを示したが、実施の形態1,2にかかる誤接続に対する保護機能を備えたパワーコンディショナは、燃料電池を用いた発電システムで用いるパワーコンディショナにも同様に適用することができることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかるパワーコンディショナは、外部直流電源を用いた発電システムの設置工事において誤接続が発生しても、簡単かつ安価な構成により、半導体素子の破壊を防止し、かつ誤接続状態を報知して確実に修復させ得る保護機能を備えたパワーコンディショナとして有用である。
1 太陽電池モジュール(外部直流電源)、2 接続箱、3 パワーコンディショナ、4 分電盤、5 負荷、6 交流電力系統、10 入力端子部、11 コンバータ、11a スイッチ素子、11b リアクトル、11c 第1のダイオード、11d 第2のダイオード、11e 第3のダイオード、12 インバータ、13 出力フィルタ、14 連系開閉器、15 交流開閉器、16 出力端子部、17 制御回路、18 報知手段、22 第1の電圧センサ、23 第2の電圧センサ、24 電流ヒューズ。

Claims (10)

  1. 外部直流電源の正極側出力端子および負極側出力端子と繋ぐケーブルがそれぞれ対応する端子に着脱可能に接続される入力端子部と、
    前記入力端子部から入力される前記外部直流電源の出力直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力直流電力を交流電力へ変換するインバータと、
    前記入力端子部と前記コンバータとの間に直列に挿入された電流ヒューズと、
    を備え、
    前記コンバータは、
    リアクトルの一端とスイッチ素子の一端とを接続し、前記リアクトルと前記スイッチ素子との接続点に第1のダイオードのアノード端子を接続し、前記リアクトルの他の一端と前記スイッチ素子の他の一端との間に直流の電力を入力し、前記第1のダイオードのカソード端子と前記スイッチ素子の他の一端との間から電力を出力する昇圧形の回路構成とし、前記リアクトルと前記スイッチ素子との前記接続点に第2のダイオードのカソード端子を接続し、前記第2のダイオードと前記スイッチ素子とを並列接続し、
    前記スイッチ素子はワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第2のダイオードはシリコン製の半導体素子である、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
  2. 外部直流電源の正極側出力端子および負極側出力端子と繋ぐケーブルがそれぞれ対応する端子に着脱可能に接続される入力端子部と、
    前記入力端子部から入力される前記外部直流電源の出力直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力直流電力を交流電力へ変換するインバータと、
    前記入力端子部と前記コンバータとの間に直列に挿入された電流ヒューズと、
    を備え、
    前記コンバータは、
    リアクトルの一端とスイッチ素子の一端とを接続し、前記リアクトルと前記スイッチ素子との接続点に第1のダイオードのアノード端子を接続し、前記リアクトルの他の一端と前記スイッチ素子の他の一端との間に直流の電力を入力し、前記第1のダイオードのカソード端子と前記スイッチ素子の他の一端との間から電力を出力する昇圧形の回路構成とし、前記リアクトルと前記スイッチ素子との前記接続点に第2のダイオードのカソード端子を接続し、前記第2のダイオードと前記スイッチ素子とを並列接続し、
    前記スイッチ素子はワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第1のダイオードはワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第2のダイオードはシリコン製の半導体素子である、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
  3. 外部直流電源の正極側出力端子および負極側出力端子と繋ぐケーブルがそれぞれ対応する端子に着脱可能に接続される入力端子部と、
    前記入力端子部から入力される前記外部直流電源の出力直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力直流電力を交流電力へ変換するインバータと、
    前記入力端子部と前記コンバータとの間に直列に挿入された電流ヒューズと、
    を備え、
    前記コンバータは、
    リアクトルの一端とスイッチ素子の一端とを接続し、前記リアクトルと前記スイッチ素子との接続点に第1のダイオードのアノード端子を接続し、前記リアクトルの他の一端と前記スイッチ素子の他の一端との間に直流の電力を入力し、前記第1のダイオードのカソード端子と前記スイッチ素子の他の一端との間から電力を出力する昇圧形の回路構成とし、前記リアクトルと前記スイッチ素子との前記接続点に第2のダイオードのカソード端子を接続し、前記第2のダイオードと前記スイッチ素子とを並列接続し、
    前記リアクトルの他の一端にアノード端子を接続し、前記第1のダイオードのカソード端子にカソード端子を接続する第3のダイオードを接続しており、
    前記スイッチ素子はワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第1のダイオードはワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードはシリコン製の半導体素子である、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
  4. 外部直流電源の正極側出力端子および負極側出力端子と繋ぐケーブルがそれぞれ対応する端子に着脱可能に接続される入力端子部と、
    前記入力端子部から入力される前記外部直流電源の出力直流電力を別の電圧値の直流電力へ変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力直流電力を交流電力へ変換するインバータと、
    前記入力端子部と前記コンバータとの間に直列に挿入された電流ヒューズと、
    を備え、
    前記コンバータは、
    リアクトルの一端とスイッチ素子の一端とを接続し、前記リアクトルと前記スイッチ素子との接続点に第1のダイオードのアノード端子を接続し、前記リアクトルの他の一端と前記スイッチ素子の他の一端との間に直流の電力を入力し、前記第1のダイオードのカソード端子と前記スイッチ素子の他の一端との間から電力を出力する昇圧形の回路構成とし、前記リアクトルと前記スイッチ素子との前記接続点に第2のダイオードのカソード端子を接続し、前記第2のダイオードと前記スイッチ素子とを並列接続し、
    前記リアクトルの他の一端にアノード端子を接続し、前記第1のダイオードのカソード端子にカソード端子を接続する第3のダイオードを接続しており、
    前記スイッチ素子はシリコン製の半導体素子であり、
    前記第1のダイオードはワイドギャップ半導体素子であり、
    前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードはシリコン製の半導体素子である、
    ことを特徴とするパワーコンディショナ。
  5. 前記電流ヒューズの過電流溶断特性を、前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードの順方向過電流許容特性未満とする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のパワーコンディショナ。
  6. 前記電流ヒューズの過電流溶断特性を、前記第2のダイオードおよび前記第3のダイオードの順方向過電流許容特性未満とする、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のパワーコンディショナ。
  7. 前記入力端子部の電圧を測定する第1の電圧センサと、
    前記コンバータの出力部の電圧を測定する第2の電圧センサと、
    前記入力端子部への外部結線接続が終了し当該パワーコンディショナの電源が投入されると、前記コンバータおよび前記インバータを動作停止状態に制御し、前記第1の電圧センサで計測された電圧が直流電圧であって極性が前記入力端子部の正極および負極の極性と一致し、かつ、前記第1の電圧センサで計測された電圧値から前記第2の電圧センサで計測された電圧値を減算した電圧差が、前記リアクトルと前記第1のダイオードの順方向電圧降下の合計値以下の場合に、前記コンバータおよび前記インバータを動作停止状態からそれぞれの変換動作へ移行させる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1,2または5に記載のパワーコンディショナ。
  8. 前記入力端子部の電圧を測定する第1の電圧センサと、
    前記コンバータの出力部の電圧を測定する第2の電圧センサと、
    前記入力端子部への外部結線接続が終了し当該パワーコンディショナの電源が投入されると、前記コンバータおよび前記インバータを動作停止状態に制御し、前記第1の電圧センサで計測された電圧が直流電圧であって極性が前記入力端子部の正極および負極の極性と一致し、かつ、前記第1の電圧センサで計測された電圧値から前記第2の電圧センサで計測された電圧値を減算した電圧差が、前記第3のダイオードの順方向電圧降下の合計値以下の場合に、前記コンバータおよび前記インバータを動作停止状態からそれぞれの変換動作へ移行させる制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3,4または6に記載のパワーコンディショナ。
  9. 前記制御手段は、
    前記第1の電圧センサで計測された電圧が直流電圧であるが極性が前記入力端子部の正極および負極の極性と一致しない場合、または、前記第1の電圧センサで計測された電圧が交流電圧である場合、当該パワーコンディショナの運転を保留し、当該パワーコンディショナの運転状態を報知する報知手段に異常を知らせる情報を出力させる、
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のパワーコンディショナ。
  10. 前記制御手段は、
    前記報知手段に出力させる異常を知らせる情報を、前記第1の電圧センサで計測された直流電圧の極性が前記入力端子部の正極および負極の極性と一致しない場合と、前記第1の電圧センサで計測された電圧が交流電圧である場合とを区別可能に生成する、
    ことを特徴とする請求項9に記載のパワーコンディショナ。
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