JP6240034B2 - 窒化珪素質基板およびこれを備える回路基板ならびに電子装置 - Google Patents
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質量%のうち、前記菱面体晶の窒化硼素の含有量が5質量%以上20質量%以下であることを特徴とするものである。
搭載してなることを特徴とするものである。
量%のうち、菱面体晶の窒化硼素の含有量が5質量%以上20質量%以下である。このような構成を満たしていることにより、本実施形態の窒化珪素質基板は、優れた機械的強度を有しつつ、金属との接合強度を向上できる。
含有量が5%未満では、上述した接合強度の向上効果が少なくなる傾向があり、20質量%を超えると、機械的強度が低下する傾向がある。
、ICP発光分光分析装置(ICP)を用いて、元素の含有量を求め、同定された成分の含有量に換算してもよい。具体的には、同定された成分が、窒化珪素、窒化硼素および窒化ジルコニウムであれば、XRFまたはICPで測定することによって得られた、珪素、硼素およびジルコニウムの含有量をそれぞれ窒化物の含有量に換算すればよい。
μm程度の深さまで研磨して得られる研磨粉を試料として、XRDを用いたリートベルト法で、結晶構造毎の質量百分率を求め、窒化硼素の含有量に菱面体晶の質量百分率を掛けて算出すればよい。
し、特に、70質量%以上含有すると機械的強度がより高くなる傾向があるため好適である。また、金属とは、金属板、金属層、金属箔などのことであり、ろう材等により接合されている金属板も上記金属に含む概念である。 なお、本実施形態の窒化珪素質基板における機械的強度は、JIS R 1601−2008(ISO 14704:2000(MOD))に準拠し
て、室温における4点曲げ強度で評価することができ、本実施形態の窒化珪素質基板は、900MPa以上の4点曲げ強度を有する。また、本実施形態の窒化珪素質基板における金
属との接合強度は、JIS C 6481−1996に準拠して測定することができる。
算した含有量が0.2質量%以上1.0質量%以下であることが好適である。
)に準拠した絶縁破壊の強さ(MV/m)で評価することができる。なお、本実施形態の窒化珪素質基板における絶縁破壊の強さは、20MV/m以上であることが好適である。
O2.15N0.15として表される。また、他の方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて粒界相を確認し、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)を用いて粒界相において確認される結晶にX線を照射し、Mg、Al、OおよびNが確認されることによっても、マグネシウムおよびアルミニウムの酸窒化物の存在を確認することができる。
である。この体積抵抗率は、JIS C 2141−1992に準拠して測定すればよい。ただし、窒化珪素質基板の大きさが小さく、窒化珪素質基板からJIS C 2141−1992で規定する大きさの試験片を得ることができない場合には、2端子法を用いて評価するものとし、その結果が上記数値を満足することが好適である。
る。
性変形しやすくなるため、回路部材2の接合強度が上がり、より信頼性が高くなる。なお、回路部材2の厚みは0.5mm以上5mm以下がよい。
%となる粒径(D90)が3μm以下となるまで粉砕することが、焼結性の向上という点から好適である。また、粉砕によって得られる粒度分布は、ボールの外径、ボールの量、スラリーの粘度、粉砕時間等で調整することができる。
ッシュまたはこのメッシュより細かいメッシュの篩いに通した後に乾燥させて、窒化珪素を主成分とする顆粒(以下、窒化珪素質顆粒という。)を得る。乾燥は、噴霧乾燥機で乾燥させてもよく、他の方法であっても何ら問題ない。そして、粉末圧延法を用いて窒化珪素質顆粒をシート状に成形してセラミックグリーンシートとし、このセラミックグリーンシートを所定の長さに切断して窒化珪素を主成分とする成形体(以下、窒化珪素質成形体という。)を得る。あるいは、粉末圧延法に代えて、加圧成形法または冷間静水圧法を用い、窒化珪素質顆粒を成形型に充填してから加圧することによって窒化珪素質成形体を得ても構わない。
表面に菱面体晶の窒化硼素が存在する窒化珪素質成形体が得られる。なお、菱面体晶の窒化硼素の粉末の添加量は、上記各粉末の合計100質量%のうち、5質量%20質量%以下と
すればよい。
含有成分の揮発を抑制するために、窒化珪素質成形体と組成の近似した共材を窒化珪素質成形体の周囲に配置する。この共材は窒化珪素質成形体100質量部に対して、2質量部以
上10質量部未満の量が好適である。
の後、窒素ガスを導入して、窒素分圧を15〜900kPaに維持する。そして、さらに昇温
を進めることによって、1000〜1400℃付近では添加成分が固相反応を経て液相成分を形成し、1400℃以上の温度域でα型からβ型への窒化珪素の相転移が不可逆的に起こる。
質量%のうち、菱面体晶の窒化硼素の含有量が5質量%以上20質量%以下である本実施形態の窒化珪素質基板を得ることができる。なお、1700℃以上では、菱面体晶の窒化硼素は、六方晶の窒化硼素に変わりやすくなる。
質量%以下である窒化珪素質基板を得るには、前述の1次原料に、第2の添加成分として酸化ジルコニウムまたは窒化ジルコニウムの粉末を加えればよい。このとき、第2の添加成分が酸化ジルコニウムの粉末の場合には、添加する原料の合計100質量%のうち、0.2質量%以上1.2質量%以下となるように加え、第2の添加成分が窒化ジルコニウムの粉末の
場合には、0.2質量%以上1.0質量%以下となるように加えればよい。なお、窒化珪素質成形体の表面に塗布するペーストに、酸化ジルコニウムの粉末または窒化ジルコニウムの粉末を添加してもよいことはいうまでもない。
合計が3質量%以上6質量%以下、残部を窒化珪素となるように秤量すればよい。
以上であることが好適で、不可避不純物が含まれていても構わない。
ースト状のろう材を、スクリーン印刷法、ロールコーター法および刷毛塗り法等のいずれかの方法により塗布し、この上に銅を主成分とする回路部材2を配置する。このペースト状のろう材には、モリブデン、タンタル、オスミウム、レニウムおよびタングステンから選ばれる1種以上を含有させてもよい。その後、真空雰囲気中、800℃以上900℃以下で加熱し、同時に30MPa以上の圧力を加えることによって、窒化珪素質基板1の表面に、接合層3を介して回路部材2を接合してなる回路基板20を得ることができる。
によって、窒化珪素質顆粒を得た。そして、粉末圧延法を用いて、窒化珪素質顆粒をシート状に成形してセラミックグリーンシートとし、このセラミックグリーンシートを所定の長さに切断し、平板状の窒化珪素質成形体を得た。また、冷間静水圧法を用いて、圧力を150MPaとして、窒化珪素質基板の外寸が60mm×60mm×20mmとなるような厚肉の
窒化珪素質成形体を得た。
、6質量部である窒化珪素質成形体と同組成の共材を窒化珪素質成形体の周囲に配置した。
スを導入して、窒素分圧を100kPaに維持した。そして、焼成炉内の温度を上げて表1
に示す焼成温度で5時間保持した。そして、降温速度を200℃/時間として冷却すること
によって、窒化珪素質基板である試料No.1〜9を得た。
着した有機物や残留炭素を除去した。そして、熱処理した窒化珪素質基板の表面における回路部材の配置に対応する部分に、ペースト状のろう材をスクリーン印刷で塗布した後、135℃で乾燥させた。
路部材が接合された回路基板を得た。
に示す。
、4点曲げ強度および引きはがし強さにおいて大きな値が得られており、表面に菱面体晶の窒化硼素が存在し、表面における全成分100質量%のうち、菱面体晶の窒化硼素の含有
量が5質量%以上20質量%以下であることにより、優れた機械的強度を有しつつ、金属との接合強度を向上できることがわかった。
方法と同じ方法で、窒化珪素質顆粒を得た。
窒化珪素質成形体を得た。
コニウムの含有量に換算した。
R 1604−2008(ISO 17565:2003(MOD))に準拠して、800℃における4点曲げ強度S1をそれぞれ測定した。そして、次の式により、4点曲げ強度の低下率ΔSを求めた。ΔS=(S0−S1)/S0 × 100 ・・・(1)
なお、各試料の外寸、各試料に印加する電圧、昇圧速度および周波数は、それぞれ25mm×25mm×0.32mm、3.5kV、0.5kV/秒、60Hzとした。、また、各試料の厚み方向に配置される電極の材質は黄銅とし、各試料の周囲媒質としてシリコーン油を用いた。結果を表2に示す。
うち、ジルコニウムを窒化物に換算した含有量が0.2質量%以上1.0質量%以下であることにより、高い電圧に耐え得る絶縁破壊特性を有しつつ、高温時においても優れた機械的強度を有するものであることがわかった。
mm×60mm×20mmとなるような窒化珪素質成形体を得た。
得た。なお、焼成温度は、1670℃とした。また、比較例として、実施例1の試料No.4を試料No.18として準備した。
に準拠して、1200℃における4点曲げ強度S2を測定し、その値を表3に示した。
2:回路部材
3:接合層
4:銅材
5:電子部品
10、20、30:回路基
Claims (5)
- 窒化珪素を主成分とし、金属との接合面となる表面を備える焼結体からなり、該表面に菱面体晶の窒化硼素が存在し、前記表面における全成分100質量%のうち、前記菱面体晶の窒化硼素の含有量が5質量%以上20質量%以下であることを特徴とする窒化珪素質基板。
- 前記窒化珪素の結晶間である粒界相に、窒化ジルコニウムが存在し、前記焼結体を構成する全成分100質量%のうち、ジルコニウムを窒化物に換算した含有量が0.2質量%以上1.0質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化珪素質基板。
- 前記粒界相に、マグネシウムおよびアルミニウムの酸窒化物が存在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の窒化珪素質基板。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の窒化珪素質基板の前記表面に回路部材が接合されてなることを特徴とする回路基板。
- 請求項4に記載の回路基板における前記回路部材上に電子部品を搭載してなることを特徴とする電子装置。
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