<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるスロットマシンに本発明を適用した場合の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図であり、図2はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図である。
図2に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、複数の木製パネルが固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が取り付けられている。前面扉12はその左側部を回動軸として、筐体11の内部空間を開閉可能とするように筐体11に支持されている。なお、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置13によって開放不能に施錠状態とされており、この施錠状態は、キーシリンダ14に対する所定のキーによる解錠操作により解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル20が設けられている。遊技パネル20には、縦長の3つの表示窓部21L,21M,21Rが横並びとなるように形成されている。表示窓部21L,21M,21Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
図2に示すように、筐体11は仕切り板によりその内部が上下2分割されており、仕切り板の上部にはリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓部21L,21M,21Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓部21L,21M,21Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓部21L,21M,21Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール32L,32M,32Rは、それぞれが図示しないステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
図1に示すように、遊技パネル20の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。メダルが投入されているときにこのスタートレバー41が操作されると、各リール32L,32M,32Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップボタン42,43,44が設けられている。各ストップボタン42,43,44は停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓部21L,21M,21Rの直下にそれぞれ配置されている。各ストップボタン42,43,44は、左リール32Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となる。
なお、スタートレバー41の操作に基づき各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、各ストップボタン42,43,44の操作に基づき各リール32L,32M,32Rが回転を停止して、メダル付与及び遊技状態の管理といった各種処理の実行が完了するまでが、1回のゲームに相当する。
表示窓部21L,21M,21Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45から投入されたメダルは、図2に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ52によって、投入可能時であればホッパ装置53へ導かれ、投入不可時であれば前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口58からメダル受け皿59へと導かれる。なお、ホッパ装置53は、上記有効ライン上にメダルの付与に対応した入賞が成立した場合に、貯留タンクに貯留されたメダルを、メダル排出口58を通じてメダル受け皿59に払い出す機能を有している。
メダル投入口45の下方には、図1に示すように、メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ52内に詰まった際に押される返却ボタン46が設けられている。また、表示窓部21L,21M,21Rの下方左側には、クレジットされた仮想メダルを一度にベット可能な最大分投入するための第1クレジット投入ボタン47と、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入ボタン48と、仮想メダルを一度に1枚投入するための第3クレジット投入ボタン49とが設けられている。
スタートレバー41の左側には、精算ボタン51が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算ボタン51を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口58から払い出されるようになっている。
筐体11の内部においてホッパ装置53の左方には、図2に示すように、電源装置54が設けられている。電源装置54には、電源投入時や電源遮断時に操作される電源ボタン55と、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのリセットボタン56と、スロットマシン10の設定状態を「設定1」から「設定6」の範囲で変更するために操作される設定キー挿入孔57と、を備えている。
<各リール32L,32M,32Rに付されている図柄>
次に、各リール32L,32M,32Rに付されている図柄について説明する。
図3には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置70が表示窓部21L,21M,21Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ1」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの15番目)、「リプレイ2」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「リプレイ3」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)の9種類がある。そして、図3に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
図4は、表示窓部21L,21M,21Rの正面図である。各表示窓部21L,21M,21Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓部21L,21M,21Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、1本のメインラインMLが設定されている。メインラインMLは、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだラインである。規定数のメダルがベットされた状態で各リール32L,32M,32Rの回転が開始され、当該メインラインML上に当選役に対応した入賞が成立した場合には、メダルの払い出しという特典、再遊技という特典及び遊技状態の移行という特典のいずれかが付与される。
つまり、本スロットマシン10では、入賞が成立し得るラインとして1本のメインラインMLのみが設定されている。そして、当該メインラインMLは一直線に延びるラインではなく、折り曲げラインとして設定されている。したがって、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL1と、左リール32Lの上段図柄、中リール32Mの上段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL2と、左リール32Lの中段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの中段図柄を結んだサブラインSL3と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの下段図柄及び右リール32Rの下段図柄を結んだサブラインSL4と、左リール32Lの下段図柄、中リール32Mの中段図柄及び右リール32Rの上段図柄を結んだサブラインSL5といった1直線に延びるライン上に、入賞対象となる図柄の組合せが成立したとしても、入賞は成立しない。なお、メインラインは1本に限定されることはなく2本、3本、4本又は5本以上であってもよく、このようにメインラインが複数設定されている構成においてはベット枚数に応じて有効化されるメインラインの数が相違する構成としてもよい。また、メインラインが折れ曲がりラインである構成に限定されることはなく、一直線に延びるラインであってもよい。
以下、図5〜図7を参照しながら、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明する。図5は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典との対応関係を説明するための説明図であり、図6(a)〜図6(g)及び図7(a)〜図7(g)は各入賞が発生した場合の停止図柄の態様を説明するための説明図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1〜第12補填入賞、第1ベル入賞、第2ベル入賞、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1補填入賞〜第9補填入賞のいずれかとなる。また、メインラインML上において左から「赤7」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第10補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「BAR」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第11補填入賞となり、メインラインMLにおいて左から「スイカ」図柄、「ベル」図柄及び「ベル」図柄が停止した場合、第12補填入賞となる。第1補填入賞〜第12補填入賞のいずれかとなった場合、3枚ベット時であれば1枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「ベル」図柄である場合、第1ベル入賞となる。第1ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1ベル入賞となる場合、図6(a)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。遊技者は、同一の図柄の組合せが一直線のライン上に停止表示されると入賞が成立したと認識し易い。この場合に、第1ベル入賞に際して同一の「ベル」図柄の組合せを停止表示させることにより、メインラインMLにおける入賞成立態様の多様化を図った構成において入賞の発生を遊技者に認識させ易くすることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2ベル入賞となる。第2ベル入賞となった場合、3枚ベット時であれば9枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2ベル入賞となる場合、図6(b)に示すように、右上がりのサブラインSL5において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベル入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL5であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベル入賞と第2ベル入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「スイカ」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第1スイカ入賞となる。第1スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第1スイカ入賞となる場合、図6(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となり得る。これにより、第1スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32Lの停止タイミングによっては「スイカ」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。なお、「チェリー」図柄が上段、中段又は下段を通過するタイミングで左リール32Lを停止操作する場合には、第1スイカ入賞に際して、サブラインSL1にて「スイカ」図柄の組合せが停止表示される。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄及び「赤7」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「スイカ」図柄である場合、第2スイカ入賞となる。第2スイカ入賞となった場合、3枚ベット時であれば4枚のメダルが払い出され、2枚ベット時であれば2枚のメダルが払い出される。
第2スイカ入賞となる場合、図6(d)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「スイカ」図柄となる。これにより、第2スイカ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL4であり、第1スイカ入賞に際して「スイカ」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1スイカ入賞と第2スイカ入賞とを区別させることが可能となる。
メダル(又は仮想メダル)をベットすることなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞として、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第2ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞、第1特殊リプレイ入賞、第2特殊リプレイ入賞、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞がある。
詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、通常リプレイ入賞となる。
通常リプレイ入賞となる場合、図6(e)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかとなる。これにより、通常リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「BAR」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1ベルリプレイ入賞となる。
第1ベルリプレイ入賞となる場合、図6(f)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第1ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4及び第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞及び第2ベル入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「BAR」図柄のいずれかである場合、第2ベルリプレイ入賞となる。
第2ベルリプレイ入賞となる場合、図6(g)に示すように、中段のサブラインSL3において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「ベル」図柄となる。これにより、第2ベルリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。また、第2ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であり、第1ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL4、第2ベル入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL5及び第1ベルリプレイ入賞に際して「ベル」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL2とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第2ベルリプレイ入賞を第1ベル入賞、第2ベル入賞及び第1ベルリプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第1チェリーリプレイ入賞となる。
第1チェリーリプレイ入賞となる場合、図7(a)に示すように、右下がりのサブラインSL1において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第1チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、左リール32L又は右リール32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「ベル」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄、「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかである場合、第2チェリーリプレイ入賞となる。
第2チェリーリプレイ入賞となる場合、図7(b)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「チェリー」図柄となり得る。これにより、第2チェリーリプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「チェリー」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2チェリーリプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「チェリー」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「チェリー」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において2個の「チェリー」図柄又は3個の「チェリー」図柄が停止表示され得る。また、第2チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2であり、第1チェリーリプレイ入賞に際して「チェリー」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1チェリーリプレイ入賞と第2チェリーリプレイ入賞とを区別させることが可能となる。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかであり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第1特殊リプレイ入賞となる。なお、第1特殊リプレイ入賞となるか否かに関して、中リール32Mの停止図柄は任意である。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「スイカ」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「ベル」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「リプレイ1」図柄、「リプレイ2」図柄及び「リプレイ3」図柄のいずれかである場合、第2特殊リプレイ入賞となる。
メインラインML上において中リール32Mの停止図柄が「白7」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第1特別リプレイ入賞となる。なお、第1特別リプレイ入賞となるか否かに関して、左リール32Lの停止図柄は任意である。
第1特別リプレイ入賞となる場合、図7(c)に示すように、右下がりのサブラインSL1及び右上がりのサブラインSL5のそれぞれにおいて各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第1特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL1において3個の「白7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第1特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄及び「リプレイ1」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「白7」図柄である場合、第2特別リプレイ入賞となる。
第2特別リプレイ入賞となる場合、図7(d)に示すように、上段のサブラインSL2において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。また、これ以外にも、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「白7」図柄となり得る。これにより、第2特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「白7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「白7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「白7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL2において3個の「チ白7」図柄が停止表示され得る。また、第2特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL2又はサブラインSL4であり、第1特別リプレイ入賞に際して「白7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインSL1及びサブラインSL5とは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、第1特別リプレイ入賞と第2特別リプレイ入賞とを区別させることが可能となる。なお、当該演出は、第2特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「白7」図柄、「赤7」図柄及び「スイカ」図柄のいずれかであり、中リール32Mの停止図柄が「チェリー」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「赤7」図柄である場合、第3特別リプレイ入賞となる。
第3特別リプレイ入賞となる場合、図7(e)に示すように、下段のサブラインSL4において各リール32L,32M,32Rの停止図柄が全て「赤7」図柄となり得る。これにより、第3特別リプレイ入賞となったことを遊技者に認識させ易くなる。但し、各リール32L,32M,32Rの停止タイミングによっては「赤7」図柄の組合せが一直線上に停止表示されない。第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選した場合、前面扉12に設けられた画像表示装置24にて、チャンス報知として各リール32L,32M,32Rにおいて「赤7」図柄を停止表示させようとする動機付けとなる演出が実行される。当該演出を確認して「赤7」図柄を停止表示させようとして各ストップボタン42〜44が停止操作されることにより、サブラインSL4において3個の「赤7」図柄が停止表示され得る。なお、当該演出は、第3特別リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にも実行され得る。
上記いずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら次ゲームの遊技を行うことが可能となる。具体的には、メダルを3枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、3枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。また、メダルを2枚ベットしたゲームにおいていずれかのリプレイ入賞となった場合、メダル及び仮想メダルの両方についてベットを不要としながら、2枚ベット状態で次ゲームの遊技を開始することが可能となる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞として、CB(チャレンジボーナス)入賞がある。詳細には、メインラインML上において左リール32Lの停止図柄が「赤7」図柄であり、中リール32Mの停止図柄が「BAR」図柄であり、右リール32Rの停止図柄が「BAR」図柄である場合、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
CB状態とは、メインラインMLで小役入賞に対応した図柄の組合せが停止すると、当選役の有無に関わらず入賞成立としてメダルの払い出しが行われる遊技状態である。例えば、第1ベル入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされていない場合であっても、第1ベル入賞に対応した図柄の組合せがメインラインML上に停止すると、当該第1ベル入賞に対応した枚数のメダルが遊技者に付与される。一方、リプレイ入賞に関しては、抽選で対応する役に当選していることを条件として成立する。
CB状態では、CB状態ではない非CB状態とは異なるリール制御が行われる。非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われる。換言すれば、非CB状態では、ストップボタン42〜44が操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール32L,32M,32Rについて行われるとも言える。一方、CB状態では、中リール32Mと右リール32Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール32Lについて上記リール制御が行われない。左リール32Lについては、左ストップボタン42を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、CBゲーム状態では、左ストップボタン42が操作されてから規定時間より短い規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール32Lについて行われるとも言える。
CB状態では、リプレイ入賞に対応した役に当選している場合にはリプレイ入賞が優先され、リプレイ入賞が不可であればいずれかの小役入賞が100%で発生する。また、リプレイ入賞に対応した役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が100%で発生する。この場合に、CB状態では、各ゲームのベット枚数が2枚に定められる。既に説明したとおりベット枚数が2枚である場合、いずれの小役入賞が成立したとしてもメダルの払い出し枚数は2枚となる。したがって、CB状態では小役入賞成立時のメダルの払い出し枚数は2枚のみとなる。また、CB状態においてリプレイ入賞が成立した場合、次のゲームにおけるベット枚数は2枚となる。したがって、CB状態では2枚ベットされた各ゲームにおいて2枚のメダルの払い出し及び2枚ベット状態での再遊技のいずれかが発生することとなり、CB状態においては遊技者の所有メダルの増減が発生しない。当該CB状態は、小役入賞が19回発生した場合に終了する。
なお、CBゲームにおいて、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール32Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよく、予め定められたリールについてのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップボタン又は最後に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップボタンに対応したリールについて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
上記のように入賞の態様として小役入賞、リプレイ入賞及びCB入賞が存在しているが、内部抽選の抽選結果にはこれら全ての入賞が発生し得ない外れ結果が存在している。そして、外れ結果となった場合には、図7(f)に示すように、中段のサブラインSL3上に「白7」図柄の組合せが停止し得るとともに、図7(g)に示すように、中段のサブラインSL3上に「赤7」図柄の組合せが停止し得る。これにより、外れ結果となったことを遊技者に認識させることが可能となる。但し、当該外れ結果となった場合には、メインラインML上には、上記いずれかの入賞に対応した図柄の組合せは停止表示されない。また、外れ結果の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるラインはサブラインSL3であるため、第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の場合に「白7」図柄の組合せ又は「赤7」図柄の組合せが停止表示されるサブラインとは異なる。かかる相違により、同一図柄の組合せが停止表示されたか否かによって入賞の有無を判断する遊技者に対して、外れ結果を第1特別リプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞に対して区別させることが可能となる。
<各種報知及び各種演出を実行するための装置>
次に、各種報知及び各種演出を実行するための装置について説明する。
前面扉12の遊技パネル20には、表示窓部21L,21M,21Rの下方の位置に、貯留記憶された仮想メダル数を表示するクレジット表示部61と、入賞時に獲得したメダルの枚数を表示する獲得枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部61,62は7セグメント表示器によって構成されており、各セグメントには緑色などの単色発光タイプのLEDが用いられている。
ここで、獲得枚数表示部62には、図8(a)に示すように、獲得枚数を表示するためのセグメント発光部62aとは別に、内部状態報知部63が設けられている。内部状態報知部63は、セグメント発光部62aとは異なる表示色の単色発光タイプのLEDが用いられている。また、獲得枚数表示部62の表示面においてセグメント発光部62aは中央側に配置されているのに対して、内部状態報知部63は獲得枚数表示部62の表示面の隅角側に配置されている。
内部状態報知部63は、CB役に当選している状態であることを報知するための表示部である。CB役に当選した場合、他の当選役と異なり、メインラインMLにおいてCB入賞が成立するまでは当該CB役の当選状態が持ち越されCB入賞が成立することでCB役の当選状態が解除される。この場合に、内部状態報知部63は、CB役に当選していない状況及びCB状態である場合には非内部報知態様として消灯状態とされ、CB役に当選している状況では内部報知態様として点灯状態とされる。この点灯状態は、点灯が維持される状態であるが、これに代えて所定の周期で点滅される構成としてもよい。
内部状態報知部63が設けられていることにより、CB役に当選している状況であることを遊技ホールの管理者等に報知することが可能となる。また、獲得枚数表示部62のセグメント発光部62aは、1ゲームの終了に際してメダル又は仮想メダルの付与が発生した場合に点灯状態とされ、次のゲームの開始に際して消灯状態とされるとともにその消灯状態は新たな小役入賞が成立するまで維持される。したがって、内部状態報知部63を獲得枚数表示部62内に配置することで遊技者にとって目立ち過ぎるものとなってしまうことを抑えた構成において、CB役に当選している状況では獲得枚数表示部62において内部状態報知部63のみが点灯状態となっている状況を積極的に生じさせることが可能となり、遊技ホールの管理者にとって内部状態報知部63の確認の容易化が図られる。かかる確認の容易化という効果は、内部状態報知部63がセグメント発光部62aとは異なる発光色であることによっても奏することが可能である。
なお、クレジット表示部61及び獲得枚数表示部62のセグメント発光部、並びに内部状態報知部63として、液晶表示装置などの他の表示器を用いてもよい。この場合であっても、内部状態報知部63を獲得枚数表示部62の表示面内に設定することで、内部状態報知部63の確認の容易化が図られる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ64と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ65と、遊技者に各種情報を与える液晶表示装置などの画像表示装置66とが設けられている。
画像表示装置66の下方には、特典ポイント報知部67及びストック報知部68が設けられているとともに、遊技パネル20において表示窓部21L,21M,21Rの右方には勝利数報知部69が設けられている。
図8(b)は特典ポイント報知部67及びストック報知部68の正面図である。詳細は後述するように、通常AT(アシストタイム)状態において所定の役に当選して特典ポイント抽選処理にて当選となると特典ポイントが加算され、その加算により累積されたポイント数が基準ポイントとして定められた7ポイントとなった場合、通常AT状態のセット回数が1回加算されるとともに上乗せ状態に移行する。
特典ポイント報知部67は、特典ポイント数を7で割った場合の余りが1以上の場合にその余りの数を報知するためのものである。特典ポイント報知部67には、単色発光タイプのLEDが用いられた単位ポイント表示部67aが7×2個分設けられており、これら単位ポイント表示部67aはストック報知部68を間に挟むようにして左右均等に配置されている。左右一対の各表示領域には、それぞれ7個の単位ポイント表示部67aが設けられており、例えば特典ポイント数が「1」の場合には左右一対の各表示領域において最も外側の各1個の単位ポイント表示部67aが点灯状態とされ、例えば特典ポイント数が「5」の場合には左右一対の各表示領域において外側から5個分の単位ポイント表示部67aが点灯状態とされる。
ストック報知部68は、特典ポイント数を7で割った場合の商が1以上の場合にその商の数を報知するためのものである。ストック報知部68は、多色発光タイプのLEDが用いられており、その発光色によって通常AT状態のストック個数が何個以上であるかが報知される。
図8(c)は勝利数報知部69の正面図である。詳細は後述するように、通常AT状態には分岐前AT状態と分岐AT状態とが存在しており、分岐前AT状態後に移行した分岐AT状態では画像表示装置66にてバトル演出が行われる。そして、通常AT状態が継続する場合には、当該バトル演出として、味方側キャラクタの勝利演出、又は味方側キャラクタと敵側キャラクタとの引き分け演出が行われ、通常AT状態が継続しない場合には、当該バトル演出として、味方側キャラクタの敗北演出が行われる。そして、一連の通常AT状態において所定実行回数の勝利演出が実行された場合には、通常AT状態の継続抽選における当選確率が最高確率に設定される。
勝利数表示部69は、一連の通常AT状態において勝利演出が実行された回数を報知するためのものである。勝利数表示部69には、単色発光タイプのLEDが用いられた単位勝利数表示部69aが所定実行回数に対応した数である12個設けられており、これら単位勝利数表示部69aは外縁が円形となるようにして配列されている。例えば、一連の通常AT状態における勝利演出の回数が1回の場合には1個の単位勝利数表示部69aが点灯状態とされ、例えば5回の場合には連続する5個の単位勝利数表示部69aが点灯状態とされる。
<各種制御装置>
スロットマシン10には、各種制御装置が設けられている。
具体的には、図2に示すように、リールユニット31の上方には、主制御装置70が設けられている。当該主制御装置70は、筐体11の背板に取り付けられている。主制御装置70は、主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは締結ユニットによって開放不能に締結されている。基板ボックスを開放する場合には、当該締結状態を解除する必要があり、当該締結状態の解除に際して破壊箇所が生じることとなる。当該破壊箇所の有無を確認することで、基板ボックスが開放されたか否かを簡易的に確認することが可能となる。
スロットマシン10には、主制御装置70以外にもサブ制御装置80が設けられている。サブ制御装置80は、前面扉12において画像表示装置66の後方に重ねて配置されている。サブ制御装置80は、主制御装置70から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66、特典ポイント報知部67、ストック報知部68及び勝利数報知部69の制御を実行する。なお、サブ制御装置80は、主制御装置70と同様に、基板ボックス内に制御基板が収容されてなる。
<スロットマシン10の電気的構成>
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置70は、遊技の主たる制御を司る主制御基板71を具備している。主制御基板71には、MPU72が搭載されている。MPU72には、当該MPU72により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM73と、そのROM73内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM74と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路75と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。なお、MPU72に対してROM73及びRAM74が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU72には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU72の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップボタン42,43,44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a,43a,44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、各クレジット投入ボタン47,48,49の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ47a,48a,49a、精算ボタン51の操作を検出する精算検出センサ51a、ホッパ装置53の払出検出センサ、リセットボタン56の操作を検出するリセット検出センサ56a、設定キー挿入孔57に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ57a等の各種センサが接続されており、これら各センサからの信号はMPU72に入力される。
MPU72の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、ホッパ装置53の払出モータ、クレジット表示部61、獲得枚数表示部62、内部状態報知部63及びサブ制御装置80等が接続されている。各ゲームにおいてはリールユニット31の各リール32L,32M,32Rの回転駆動制御がMPU72により行われるとともに、小役入賞が成立してメダルの払い出しを実行する場合にはホッパ装置53の駆動制御がMPU72により行われる。また、クレジット表示部61、獲得枚数表示部62及び内部状態報知部63の表示制御は、他の制御装置を介することなくMPU72により直接的に実行される。サブ制御装置80には、各ゲームの各タイミングでMPU72からコマンドが送信される。
また、MPU72の出力側には外部端子板90が設けられている。外部端子板90は、図示は省略するが筐体11の背板において主制御装置70に隣接させて設けられている。詳細は後述するが、MPU72は、スロットマシン10の状態に対応した各種信号を外部端子板90を通じて、遊技ホールに設けられたホールコンピュータHCに外部出力する。
MPU72の入力側には、電源装置54に設けられた停電監視回路が接続されている(図示略)。電源装置54には、主制御装置70をはじめとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部及び停電監視回路が搭載されており、停電監視回路は、外部電源から電源部に印加されている電圧を監視し、当該電圧が基準電圧以下となった場合にMPU72に停電信号を出力する。MPU72は、停電信号を受信することにより停電時処理を実行し、復電後において停電前の処理状態への復帰を可能とする。また、電源装置54には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電断中電力としてバックアップ電力をRAM74に供給するための電断中電源部が設けられている。これにより、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況であっても、電断中電源部においてバックアップ電力を供給可能な状況(例えば1日や2日)ではRAM74においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM74に記憶保持されているデータは初期化される。
サブ制御装置80は、各種報知や各種演出の実行制御を実行するためのサブ制御基板81を具備している。サブ制御基板81には、MPU82が搭載されている。MPU82には、当該MPU82により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM83と、そのROM83内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM84と、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路85と、割込回路、データ入出力回路、乱数発回路などが内蔵されている。
なお、MPU82に対してROM83及びRAM84が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。また、RAM84には、外部電源からの動作電力の供給が遮断されている状況において電源装置54の電断中電源部からバックアップ電力が供給され、当該バックアップ電力が供給されている状況(例えば1日や2日)ではRAM84においてデータが記憶保持される。但し、電源装置54に設けられたリセットボタン56を押圧操作した状態でスロットマシン10の電源のON操作を行うことで、RAM84に記憶保持されているデータは初期化される。
MPU82には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU82の入力側には、既に説明したとおり主制御装置70のMPU72が接続されており、当該MPU72から各種コマンドを受信する。
MPU82の出力側には、上部ランプ64、スピーカ65、画像表示装置66、特典ポイント報知部67、ストック報知部68及び勝利数報知部69が接続されている。MPU82では、主制御装置70のMPU72から受信したコマンドに基づき、上部ランプ64の発光制御、スピーカ65の音出力制御、画像表示装置66の表示制御、特典ポイント報知部67の発光制御、ストック報知部68の発光制御、及び勝利数報知部69の発光制御を実行することで、各種報知や各種演出が行われるようにする。
なお、以下の説明では説明の便宜上、主制御装置70のMPU72、ROM73及びRAM74をそれぞれ主側MPU72、主側ROM73及び主側RAM74といい、サブ制御装置80のMPU82、ROM83及びRAM84をそれぞれサブ側MPU82、サブ側ROM83及びサブ側RAM84という。
<主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理>
次に、主側MPU72及びサブ側MPU82により実行される処理について説明する。まず、主側MPU72にて実行される基本的な処理の内容について説明する。
かかる主側MPU72の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されたメイン処理の実行後に繰り返し実行される通常処理と、当該通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後、通常処理を説明する。
<タイマ割込み処理>
図10は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。当該タイマ割込み処理は、例えば1.49msecごとに起動される。
ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用している主側MPU72内の全レジスタの値を主側RAM74に退避させる。ステップS102では停電フラグに「1」がセットされているか否かを確認し、停電フラグに「1」がセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。
停電フラグは、電源装置54の停電監視回路からの停電信号が主側MPU72に入力された場合にセットされる。停電時処理では、まずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、主側MPU72のスタックポインタの値を主側RAM74に保存する。その後、主側MPU72の出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時に主側RAM74のデータが正常か否かを判定するための判定値を算出して当該主側RAM74に保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、主側MPU72自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれのステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入力ポートに接続された各種センサの状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、各種コマンドをサブ制御装置80へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS112では、先のステップS101にて主側RAM74に退避させた各レジスタの値をそれぞれ主側MPU72内の対応するレジスタに復帰させる。その後、ステップS113にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
ステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、サブ制御装置80等が初期化を終了するまで待機する。サブ制御装置80等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS219に進む。
ステップS203では、前回のゲームにおいて設定された開始前のウェイト時間が経過したか否かを判定する。開始前のウェイト時間が経過していない場合にはステップS203の処理を再度実行し、開始前のウェイト時間が経過している場合にはステップS204にて開始待ち処理を実行する。なお、開始前のウェイト時間がセットされた場合、ステップS203にて一度否定判定された場合に当該ウェイト時間の計測が開始される。また、ウェイト時間がセットされていない場合には、そのままステップS204に進む。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかのリプレイ入賞が発生したか否かを判定する。いずれかのリプレイ入賞が発生していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。いずれのリプレイ入賞も発生していなかった場合には、精算ボタン51が操作されたか否かを判定し、精算ボタン51が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算ボタン51が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入ボタン47〜49の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入ボタン47〜49の操作のいずれもなされていない場合にはそのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では「3」又は「2」)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻る。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にて開始前の外部出力設定処理を実行する。当該外部出力設定処理では、外部端子板90を通じてホールコンピュータHCに外部出力するための各種設定を行う。その後、ステップS207にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻る。一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、メインラインMLを有効化させた後に、ステップS208にてセレクタ52を制御することによりベット受付を禁止する。その後、ステップS209にて、今回のゲームにおける役の抽選を行うための抽選処理を実行するとともに、ステップS210にて、外部端子板90を通じてホールコンピュータHCに外部出力する上での各種設定を行うための開始時の外部出力設定処理を実行する。そして、ステップS211にて、ステップS209の抽選処理にてセットされたフリーズ時間が経過したか否かを判定する。フリーズ時間が経過していない場合にはステップS211の処理を再度実行し、フリーズ時間が経過している場合にはステップS212以降の処理を実行する。なお、フリーズ時間がセットされた場合、ステップS211にて一度否定判定された場合に当該フリーズ時間の計測が開始される。また、フリーズ時間がセットされていない場合には、そのままステップS212以降の処理に進む。
ステップS212では、各リール32L,32M,32Rを駆動制御するためのリール制御処理を実行する。その後、ステップS213では、メダル払出処理を実行する。メダル払出処理では、今回のゲームにおいて小役入賞が成立している場合に、当該小役入賞に対応した枚数のメダル又は仮想メダルを遊技者に付与するための処理を実行する。具体的には、仮想メダルを付与する場合には主側RAM74に設けられた仮想メダル用エリアに今回の小役入賞に対応した値を加算し、仮想メダル用エリアの値が最大値に達している場合にはその最大値を超えた数分のメダルがメダル受け皿59に払い出されるようにホッパ装置53を駆動制御する。
その後、ステップS214にて、CB状態を制御するためのCB状態処理を実行し、ステップS215にて、ボーナスAT(アシストタイム)状態を制御するためのボーナスAT管理処理を実行し、さらにステップS216にて、外部端子板90を通じてホールコンピュータHCに外部出力する上での各種設定を行うための終了時の外部出力設定処理を実行する。
その後、ステップS217にて、主側RAM74に設けられた開始前ウェイトフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、ステップS217にて肯定判定をした場合にはそのままステップS201に戻る。一方、ステップS217にて否定判定をした場合には、ステップS218にてウェイト時間が経過したか否かを判定する。ウェイト時間が経過していない場合にはステップS218の処理を再度実行し、ウェイト時間が経過している場合にはステップS219にてボーナスAT設定処理を実行した後に、ステップS201に戻る。なお、ウェイト時間がセットされた場合、ステップS218にて一度否定判定された場合に当該ウェイト時間の計測が開始される。また、ウェイト時間がセットされていない場合には、そのままステップS219に進む。
以下、ステップS209の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS214のCB状態処理、及びステップS215のボーナスAT管理処理について詳細に説明する。なお、ステップS206、ステップS210及びステップS216の外部出力設定処理については、遊技の流れの説明を行った後に、詳細に説明する。
<抽選処理>
図12は、通常処理(図11)におけるステップS209の抽選処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、主側MPU72は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値を主側RAM74に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを主側ROM73から読み出す。本スロットマシン10では、主側MPU72において抽選テーブルが相違する遊技状態として、CB非内部状態と、CB内部後状態と、CB中状態との3種類が存在している。ステップS302では、主側RAM74に設けられた遊技状態に対応したフラグの内容に基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。具体的には、現在の遊技状態がCB非内部状態である場合には非内部状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB内部後状態である場合には内部後状態用抽選テーブルを選択し、現状の遊技状態がCB状態である場合にはCB状態用抽選テーブルを選択する。
また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。内部後状態用抽選テーブルは6段階の設定状態に1対1で対応させて用意されており、ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い内部後状態用抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い内部後状態用抽選テーブルを選択する。一方、非内部状態用抽選テーブル及びCB用抽選テーブルは全ての設定状態に共通となるように1種類のみ用意されている。
各抽選テーブルについて説明する。まず図13の説明図を参照しながら、非内部状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図15の説明図を適宜参照する。
非内部状態用抽選テーブルには、図13に示すように、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。ポイント値PVは、対応する抽選役の当選確率をフリーランカウンタの最大値(「65535」)との関係で定めるものである。
具体的には、IV=1には、第2ベル当選データと、第1補填当選データと、第5補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=1で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が右リール32Rである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第5補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=2には、図13に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=2で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が中リール32Mであり、第2停止が右リール32Rであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第4補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=3には、図13に示すように、第2ベル当選データと、第2補填当選データと、第6補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=3で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が左リール32Lであり、第3停止が中リール32Mである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第2補填入賞、第6補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=4には、図13に示すように、第2ベル当選データと、第3補填当選データと、第5補填当選データと、第7補填当選データとが設定されている。IV=4で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が右リール32Rであり、第2停止が中リール32Mであり、第3停止が左リール32Lである場合に第2ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第3補填入賞、第5補填入賞及び第7補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=5には、図13に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第3補填当選データと、第4補填当選データと、第5補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=5で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が中リール32Mである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第3補填入賞、第4補填入賞、第5補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=6には、図13に示すように、第1ベル当選データと、第1補填当選データと、第2補填当選データと、第4補填当選データと、第6補填当選データと、第8補填当選データと、第9補填当選データとが設定されている。IV=6で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が右リール32Rである場合に第1ベル入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1補填入賞、第2補填入賞、第4補填入賞、第6補填入賞、第8補填入賞及び第9補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。この取りこぼしが発生する確率は、IV=1〜4の場合よりも低い。
IV=7には、図13に示すように、第1スイカ当選データと、第2スイカ当選データと、第10補填当選データと、第11補填当選データと、第12補填当選データとが設定されている。IV=7で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1スイカ入賞又は第2スイカ入賞が成立し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1スイカ入賞及び第2スイカ入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれかが発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第10補填入賞、第11補填入賞及び第12補填入賞のいずれの入賞も発生しない可能性がある。
IV=8には、図13に示すように、通常リプレイ当選データが設定されている。IV=8で当選となった場合、図15に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が確実に発生する。
IV=9には、図13に示すように、CB当選データが設定されている。IV=9で当選となった場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なくCB入賞が発生し得る。但し、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、CB入賞が発生しない可能性がある。
非内部状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/7であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/4.3である。
次に、図14の説明図を参照しながら、内部後状態用抽選テーブルについて説明する。なお、以下の説明では図15の説明図を適宜参照する。
内部後状態用抽選テーブルには、図14に示すように、非内部状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
IV=1〜8に設定されている当選データは、非内部状態用抽選テーブルの場合と同様である。
IV=9には、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データとが設定されている。IV=9で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生し、それ以外の場合には第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=10には、図14に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=10で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=10で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。
IV=11には、図14に示すように、第1ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データと、第3特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=11で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第1ベルリプレイ入賞が各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく確実に発生する。それ以外の場合には、第1チェリーリプレイ入賞、第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=11で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞又は第3特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞及び第3特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=12には、図14に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第2特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=12で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第2特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=12で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特別リプレイ入賞の発生が優先され、第2特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=13には、図14に示すように、第2ベルリプレイ当選データと、第1チェリーリプレイ当選データと、第1特殊リプレイ当選データと、第1特別リプレイ当選データとが設定されている。IV=13で当選となった場合、図15に示すように、第1停止が左リール32Lである場合に第2ベルリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2ベルリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり左リール32Lが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2ベルリプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2ベルリプレイ入賞の発生が優先され、第2ベルリプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。また、第1停止が中リール32M又は右リール32Rである場合には、第1チェリーリプレイ入賞又は第1特別リプレイ入賞が発生する。この場合、第1特別リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1チェリーリプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=13で当選となり中リール32M又は右リール32Rが最初に停止操作された場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第1特別リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第1特別リプレイ入賞の発生が優先され、第1特別リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1チェリーリプレイ入賞が発生する。
IV=14には、図14に示すように、第1チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=14で当選となった場合、図15に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第1チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=15には、図14に示すように、第2チェリーリプレイ当選データが設定されている。IV=15で当選となった場合、図15に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく第2チェリーリプレイ入賞が確実に発生する。
IV=16には、図14に示すように、第1特殊リプレイ当選データと、第2特殊リプレイ当選データとが設定されている。IV=16で当選となった場合、図15に示すように、各リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく第1特殊リプレイ入賞又は第2特殊リプレイ入賞が発生する。この場合、第2特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては発生しない可能性があるのに対して、第1特殊リプレイ入賞は各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく発生する。IV=16で当選となった場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングが第2特殊リプレイ入賞の発生を可能とするタイミングである場合には第2特殊リプレイ入賞の発生が優先され、第2特殊リプレイ入賞の発生が不可となるタイミングである場合には第1特殊リプレイ入賞が発生する。
内部後状態用抽選テーブルが選択される場合、IV=1の際に当選となる確率、IV=2の際に当選となる確率、IV=3の際に当選となる確率、IV=4の際に当選となる確率は、それぞれ約1/9.3であり、IV=5の際に当選となる確率、及びIV=6の際に当選となる確率は、それぞれ約1/11.6であり、IV=7の際に当選となる確率は約1/66.7であり、IV=8の際に当選となる確率は約1/2.9であり、IV=9の際に当選となる確率は約1/65であり、IV=10の際に当選となる確率は約1/135であり、IV=11の際に当選となる確率は約1/3277であり、IV=12の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=13の際に当選となる確率は約1/1456であり、IV=14の際に当選となる確率は約1/212であり、IV=15の際に当選となる確率は約1/185であり、IV=16の際に当選となる確率は約1/328であり、IV=1〜16のいずれにも当選とならない外れ結果となる確率は1/65536である。
次に、CB状態用抽選テーブルについて説明する。
CB状態用抽選テーブルには、非内部状態用抽選テーブル及び内部後状態用抽選テーブルと同様に、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。当該CB状態用抽選テーブルでは、IV=1として通常リプレイ当選データが設定されているのみであり、それ以外の当選データは設定されていない。また、その当選確率は、内部後状態用抽選テーブルの場合と同一となっている。但し、これに限定されることはなく、内部後状態用抽選テーブルの場合よりも通常リプレイ役の当選確率が高い構成としてもよく、低い構成としてもよい。
CB状態用抽選テーブルには、上記のとおり通常リプレイ役のみが設定されているが、既に説明したとおり、CB状態では通常リプレイ役に当選していない状況では抽選処理の結果に関係なく小役入賞を発生させることが可能であり、さらには通常リプレイ役に当選していない状況ではいずれかの小役入賞が確実に発生するようにリール制御が実行される。したがって、CB状態では、通常リプレイ役に当選している場合には通常リプレイ入賞が確実に発生し、通常リプレイ役に当選していない場合にはいずれかの小役入賞が確実に発生する。
抽選処理(図12)の説明に戻り、ステップS302にて抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選役のデータを主側RAM74にセットするための当選データの取得処理を実行する。
当選データの取得処理では、図16のフローチャートに示すように、まずステップS401にて、対応する当選フラグのセット処理を実行する。例えば、CB内部後状態である状況でIV=1に当選した際には、主側RAM74に設けられた各フラグのうち、IV=1で当選となったことを示すフラグと、第2ベル当選フラグと、第1補償当選フラグと、第5補償当選フラグと、第9補償当選フラグとのそれぞれに「1」をセットする。また、例えば、CB内部後状態である状況でIV=8に当選した際には、主側RAM74に設けられた各フラグのうちIV=8で当選となったことを示すフラグと、通常リプレイ当選フラグとのそれぞれに「1」をセットする。
続くステップS402では、直前のステップS401にて、主側RAM74に設けられたCB当選フラグに「1」がセットされたか否かを判定する。ステップS402にて肯定判定をした場合には、ステップS403にて内部状態報知部63の点灯処理を実行した後に、本当選データの取得処理を終了する。これにより、内部状態報知部63が点灯状態となり、CB内部後状態であることが遊技ホールの管理者や遊技者に報知される。
ステップS402にて否定判定をした場合には、ステップS404にて、通常リプレイ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS404にて肯定判定をした場合には、ステップS405にて押し順抽選処理を実行し、続くステップS406にてその押し順抽選処理の結果に対応した押し順データが含まれる押し順コマンドをサブ側MPU82に送信すべくセットした後に、本当選データの取得処理を終了する。
既に説明したとおり、通常リプレイ役に当選した場合、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく通常リプレイ入賞が発生する。この場合に、ステップS405では、後述するAT1信号をOFF状態に設定する契機を発生させるために押し順抽選処理を実行する。当該押し順抽選処理では、第1停止対象リールと第2停止対象リールとを抽選により決定するとともに、第1停止対象リールとして中リール32M又は右リール32Rが選択されるように抽選を行う。サブ側MPU82では、後述する通常AT状態が連荘した場合に、押し順コマンドの押し順データに対応した各リール32L,32M,32Rの停止順序が表示されるように画像表示装置66の表示制御を実行する。かかる処理が実行されることによる作用及び効果については後に詳細に説明する。
ステップS404にて否定判定をした場合、ステップS407にて、主側RAM74に設けられた第1特別リプレイ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS407にて否定判定をした場合には、そのまま本当選データの取得処理を終了する。ステップS407にて肯定判定をした場合には、ステップS408にて、主側RAM74に設けられたフリーズカウンタに第1フリーズ時間(具体的には39sec)に対応した値を設定した後に、本当選データの取得処理を終了する。
フリーズカウンタの値が1以上の場合には、通常処理(図11)におけるステップS211にて否定判定をすることとなり、ステップS212以降の処理の実行が待機される。つまり、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されない。また、フリーズカウンタに設定された値は、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS108のタイマ減算処理にて定期的に減算される。これにより、抽選処理の結果、第1特別リプレイ当選フラグに「1」がセットされた場合には、39secに亘ってリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機されることとなる。このフリーズ期間においては後述するように、スピーカ65及び画像表示装置66において第1フリーズ対応演出が実行されるようにサブ側MPU82による制御が実行される。これにより、遊技者は、第1特別リプレイ役に当選したことを明確に認識することが可能となる。
なお、「1」がセットされた当選フラグがCB当選フラグではない場合、当該当選フラグがセットされたゲームの終了後に「0」クリアされる。一方、「1」がセットされた当選フラグがCB当選フラグである場合、CB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、CB当選フラグに「1」がセットされた状態は、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。
抽選処理(図12)の説明に戻り、ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合、今回のゲームの抽選処理結果は外れ結果であることを意味する。この場合、ステップS309にて、主側RAM74のフラグを確認することでCB内部後状態であるか否かを判定する。ステップS309にて肯定判定をした場合には、ステップS310にて、主側RAM74のフリーズカウンタに第2フリーズ時間(具体的には35sec)に対応した値を設定する。
既に説明したとおり、フリーズカウンタの値が1以上の場合には、通常処理(図11)におけるステップS211にて否定判定をすることとなり、ステップS212以降の処理の実行が待機される。つまり、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されない。また、フリーズカウンタに設定された値は、タイマ割込み処理(図10)におけるステップS108のタイマ減算処理にて定期的に減算される。これにより、CB内部後状態において抽選処理の結果が外れ結果となった場合には、35secに亘ってリール32L,32M,32Rの回転の開始が待機されることとなる。このフリーズ期間においては後述するように、スピーカ65及び画像表示装置66において第2フリーズ対応演出が実行されるようにサブ側MPU82による制御が実行される。これにより、遊技者は、CB内部後状態において抽選結果が外れ結果となったことを明確に認識することが可能となる。
ステップS306の処理を実行した場合、ステップS309にて否定判定をした場合、又はステップS310の処理を実行した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。この場合には、ステップS311にて抽選結果コマンドをセットする。抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべくサブ制御装置80に送信されるコマンドであり、当該抽選結果コマンドには役の当否判定の結果に対応したデータが含まれる。その後、ステップS312にて、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報第1設定処理を行い、本抽選処理を終了する。
<リール制御処理>
次に、通常処理(図11)におけるステップS212のリール制御処理について、図17のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、まずステップS501において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、主側RAM74に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理におけるステップS106のステッピングモータ制御処理にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、主側MPU72は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップボタン42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS502では、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップボタン42〜44も操作されていない場合には、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップボタン42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS503に進み、回転中のリールと対応するストップボタンが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS502に戻り、ストップボタン42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS504にて停止指令コマンドをセットする。
停止指令コマンドとは、いずれのストップボタン42〜44が操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべくサブ制御装置80に送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS505〜ステップS511に示す停止制御処理を行う。
ステップS505では、ストップボタンの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS506では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップボタン42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS506では、主側RAM74に格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。
その後、ステップS507では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS508では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS509にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS510では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS511にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS502に戻る。
ここで、停止情報とは、各リール32L,32M,32Rの停止態様を、抽選処理(図12)の結果に対応したものとするための情報であり、当該停止情報を利用することにより、各ストップボタン42〜44が停止操作された場合に基点位置に到達している到達図柄に対するスベリ数(具体的には「0」〜「4」)を算出することが可能となる。当該停止情報としては、各図柄とスベリ数との対応関係を示すスベリ数データが、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応させて主側ROM73に予め記憶されている。但し、これに限定されることはなく、各抽選結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序に対応するスベリ数データを、リール32L,32M,32Rの回転中などに導出する構成としてもよい。
上記停止情報を設定するための処理として、抽選処理(図12)のステップS312にて実行される停止情報第1設定処理と、リール制御処理(図17)のステップS511にて実行される停止情報第2設定処理とが存在している。停止情報第1設定処理では、抽選処理結果に応じて停止情報を設定する。この場合に設定される停止情報は、CB非内部状態におけるIV=1〜7であれば、図15に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定し、CB内部後状態におけるIV=1〜7,9〜13であれば、図15に示すような第1停止と入賞役との関係に対応した停止情報を設定する。
停止情報第2設定処理では、停止情報第1設定処理又は前回の停止情報第2設定処理にて主側RAM74に格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選データと、リール32L,32M,32Rの停止順序と、停止しているリール32L,32M,32Rの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、CB非内部状態及びCB内部後状態においてIV=1〜7,9〜13の際に当選となった場合(図15参照)に、セットされている当選データと、停止指令を発生させたストップボタン42〜44の操作順序と、停止出目とによって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
ちなみに、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞又は第1特殊リプレイ入賞に対応した図柄組合せを形成する図柄は、対応する各リール32L,32M,32Rにおいて周回方向に離間される最大の図柄数が4図柄分となるように配置されている。かかる構成において、抽選処理の結果及び各リール32L,32M,32Rの停止順序の組合せが、第1ベル入賞、第2ベル入賞、通常リプレイ入賞、第1ベルリプレイ入賞、第1チェリーリプレイ入賞、第2チェリーリプレイ入賞及び第1特殊リプレイ入賞のいずれかの入賞発生に対応している場合、各ストップボタン42〜44の操作順序に関係なく当該入賞が発生するように停止情報が設定される。
また、CB内部後状態においてはCB当選フラグに「1」がセットされている状況下でいずれかの小役又はリプレイ役に当選することになるが、この場合、その当選に対応した小役入賞又はリプレイ入賞がCB入賞よりも優先されるように停止情報が設定される。例えば、CB内部後状態においてIV=1で当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係で小役入賞が優先されるスベリ数が選択されることで小役入賞が発生してCB入賞は発生しない。また、例えば、CB内部後状態においてリプレイ役に当選となった場合、CB入賞を発生させることが可能なタイミングでストップボタン42〜44が操作されたとしても、停止情報との関係でリプレイ入賞が優先されるスベリ数が選択されることでリプレイ入賞が発生してCB入賞は発生しない。但し、抽選結果が外れ結果となった場合には、CB入賞よりも発生が優先される役が存在しないため、ストップボタン42〜44の操作タイミングによってはCB入賞が発生し得る。
リール制御処理(図17)の説明に戻り、ステップS510にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS512にて入賞判定処理を実行し、続くステップS513にて当該入賞判定処理の結果に対応したデータを含む入賞結果コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本リール制御処理を終了する。
図18は、入賞判定処理を示すフローチャートである。
入賞判定処理では、ステップS601にて、左リール32LにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握し、ステップS602にて、中リール32MにおいてメインラインML上に停止している図柄の種類を把握し、ステップS603にて、右リール32RにおいてメインラインMLに停止している図柄の種類を把握する。この図柄の種類の把握に際しては、図柄の種類毎に設定されている2バイトデータを主側ROM73から読み出す。そして、ステップS604にて、図柄組合せの論理演算処理として、ステップS601〜ステップS603にて把握した各2バイトデータを同一の順番のビット同士でAND処理することで、図柄の組合せに対応した2バイトデータを導出する。
続くステップS605では、ステップS604にて導出した2バイトデータがいずれかの入賞データに対応しているか否かを判定する。ステップS605にて肯定判定をした場合には、ステップS606にて入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、今回発生した入賞に対応した当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定し、「1」がセットされていない場合には異常コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットする。サブ側MPU82では、当該異常コマンドを受信することにより、不正入賞に対応した異常報知をスピーカ65及び画像表示装置66により実行する。当選フラグに「1」がセットされている場合には、その入賞が小役入賞であればメダル払出処理においてメダル又は仮想メダルの付与を可能とするように払出対象となるメダルの数を主側RAM74の払出対象カウンタにセットする。一方、その入賞がリプレイ入賞であれば、通常処理(図11)における次回のステップS204にて、今回のベット数と同一数のベット設定を可能とするためのフラグ設定処理を実行する。
その後、ステップS607にてベル入賞判定処理を実行するとともに、ステップS608にて通常リプレイ押し順判定処理を実行する。これらの処理は、外部端子板90を通じてホールコンピュータHCに出力されるAT1信号のON・OFF状態の切り換えを行うための処理である。これらの処理の詳細は後に説明する。
ステップS605にて否定判定をした場合、又はステップS608の処理を実行した場合、ステップS609に進み、今回の抽選処理(図12)にて、主側RAM74に設けられた第2特別リプレイ当選フラグ又は第3特別リプレイ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS609にて否定判定をした場合には、ステップS610にて第1ウェイト設定処理を実行した後に本入賞判定処理を終了し、ステップS609にて肯定判定をした場合には、ステップS611にて第2ウェイト設定処理を実行した後に本入賞判定処理を終了する。これら第1ウェイト設定処理及び第2ウェイト設定処理については後に説明する。
<CB状態処理>
次に、通常処理(図11)のステップS214にて実行されるCB状態処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS701では、主側RAM74に設けられたCB状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、遊技状態がCB中状態であるか否かを判定する。ステップS701にて否定判定をした場合には、ステップS702にて、主側RAM74に設けられたCB当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS702にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS702にて肯定判定をした場合にはステップS703に進む。また、ステップS703では、主側RAM74に設けられたCB成立フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、CB入賞が発生したか否かを判定する。ステップS703にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS703にて肯定判定をした場合にはステップS704に進む。
ステップS704では、CB状態フラグに「1」をセットするとともに、CB当選フラグ及びCB成立フラグを「0」クリアする。続くステップS705では、主側RAM74に設けられたCB中カウンタに「19」をセットする。CB中カウンタは、CB中状態において発生した小役入賞の回数がCB終了条件回数に達したか否かを主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
続くステップS706では、主側RAM74に設けられたベット規定数カウンタに「2」をセットする。これにより、通常処理(図11)のステップS205では、ベット数が「2」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「2」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、3枚以上のベットが不可となる。
続くステップS707では、内部状態報知部63の消灯処理を実行する。これにより、内部状態報知部63が消灯状態となり、CB内部後状態が終了したことが遊技ホールの管理者や遊技者に報知される。その後、ステップS708にて、CB中状態が開始されたことを示すデータを含むCB開始コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本CB状態処理を終了する。これにより、サブ側MPU82ではCB中状態に対応した演出が実行されるようにスピーカ65及び画像表示装置66などを制御する。
一方、CB中状態でありステップS701にて肯定判定をした場合には、ステップS709にて、今回のゲームで小役入賞が成立しているか否かを判定する。ステップS709にて否定判定をした場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、ステップS709にて肯定判定をした場合にはステップS710に進む。
ステップS710では、主側RAM74のCB中カウンタの値を1減算する。そして、ステップS711にて、CB中カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合にはそのまま本CB状態処理を終了し、「0」となっている場合にはステップS712〜ステップS714の処理に進む。
ステップS712では、主側RAM74のCB状態フラグを「0」クリアすることでCB中状態を終了させる。続くステップS713では、主側RAM74のベット規定数カウンタに「3」をセットする。これにより、通常処理(図11)のステップS205では、ベット数が「3」であるか否かが判定されることとなる。したがって、ベット数が「3」に達していないとスタートレバー41の操作が無効化されるとともに、4枚以上のベットが不可となる。
その後、ステップS714にて、CB中状態が終了したことを示すデータを含むCB終了コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本CB状態処理を終了する。これにより、サブ側MPU82では、スピーカ65及び画像表示装置66などにおけるCB中状態に対応した演出を終了させる。
<主側MPU72の制御下で発生する遊技状態の移行の態様>
次に、主側MPU72の制御下で発生する遊技状態の移行の態様について、図20の説明図を参照しながら説明する。
主側RAM74が初期化された場合、又はCB当選フラグが「0」である状況下で設定変更が行われた場合には、CB非内部状態ST1となる。例えば、遊技ホールの営業開始時などにCB非内部状態ST1となる。CB非内部状態ST1では、通常リプレイ確率が約1/7である。なお、CB非内部状態ST1では、他のリプレイ役が抽選役として設定されていない。また、CB非内部状態ST1では、CB確率が約1/4.3となっているとともに、払出発生確率が約1/1.6となっている。但し、CB非内部状態ではサブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行されることはなく、さらに第1ベル入賞には1/4となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるとともに第2ベル入賞には1/2となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があるため、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。
CB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つCB入賞が発生しなかった場合には、CB内部後状態ST2に移行する。また、CB内部後状態ST2には、CB当選フラグが「1」である状況下で設定変更が行われた場合にも移行する。CB内部後状態ST2では、通常リプレイ確率がCB非内部状態ST1よりも高く、約1/2.9となる。また、CB内部後状態ST2では、通常リプレイ役以外にもリプレイ役が存在しているため、リプレイ発生確率はより高くなる。また、CB内部後状態ST2では、CB当選フラグに既に「1」がセットされている状況であるため、CB役が抽選役として設定されていない。
また、CB内部後状態ST2では、払出発生確率が約1/1.6となっている。ここで、CB内部後状態ST2では、詳細は後述するように、サブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行され得る。AT状態用の制御が実行されていない状況では、CB非内部状態ST1の場合と同様に、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であったとしても、払い出される枚数は基本的に1枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも少ない枚数である。一方、サブ側MPU82においてAT状態用の制御が実行されている状況では、第1ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知されるとともに、第2ベル入賞とするためのストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、AT状態では、払出発生確率が約1/1.6と比較的高確率であるとともに、払い出される枚数は基本的に9枚又は4枚となる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。
CB内部後状態ST2においてCB入賞が発生した場合、又はCB非内部状態ST1においてCB役に当選し且つそのゲームでCB入賞が発生した場合には、CB中状態ST3に移行する。CB中状態ST3では、既に説明したとおり、各ゲームにおいて小役入賞又はリプレイ入賞が発生する。但し、CB中状態ST3では、ベット枚数の規定数が「2」に制限されるため、小役入賞が発生したとしても払い出される枚数は2枚に制限される。したがって、CB中状態ST3では、遊技者が所有するメダルが減少することもないが、増加することもない。CB中状態ST3において小役入賞が19回発生した場合には、CB非内部状態ST1に移行する。
<内部状態報知部63の発光制御態様>
次に、図21のタイミングチャートを参照しながら、内部状態報知部63の発光制御態様について説明する。
図21(a)はCB当選ゲームの実行期間を示し、図21(b)はCB内部後状態の実行期間を示し、図21(c)はCB中状態の実行期間を示し、図21(d)は内部状態報知部63の発光期間を示す。
t1のタイミングで、図21(a)に示すように、CB役に当選したゲームが開始される。この場合、当該t1のタイミングで、図21(d)に示すように、内部状態報知部63の点灯が開始される。このようにCB役に当選したゲームの開始時に内部状態報知部63の点灯が開始されることで、少なくともストップボタン42〜44のうち最終停止リールに対応したボタンの停止操作を遊技者が開始するまでにCB役に当選したことを遊技者に認識させることが可能となる。
その後、t2のタイミングで、図21(a)に示すように、CB役に当選したゲームが終了する。この場合、CB入賞が発生していないため、図21(b)に示すように、CB内部後状態となる。
その後、t3のタイミングで、CB入賞が発生することで、図21(b)に示すようにCB内部後状態が終了して、図21(c)に示すようにCB中状態に移行する。また、このCB中状態に移行したt3のタイミングで、図21(d)に示すように内部状態報知部63が消灯される。
その後、t4のタイミングで、図21(c)に示すようにCB中状態が終了する。そして、t5のタイミングで図21(a)に示すように再度、CB役に当選したゲームが開始されることで、図21(d)に示すように内部状態報知部63の点灯が開始され、t6のタイミングで、図21(a)に示すように、CB役に当選したゲームがCB入賞が成立することなく終了することで、図21(b)に示すようにCB内部後状態に移行する。
<第1ウェイト設定処理>
次に、入賞判定処理(図18)のステップS610にて実行される第1ウェイト設定処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS801にて、今回の抽選処理(図12)にて、主側RAM74に設けられた第1特別リプレイ当選フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS801にて肯定判定をした場合には、ステップS802にて、第1特別時の回数抽選処理を実行する。当該第1特別時の回数抽選処理では、主側ROM73に記憶された第1回数抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的(例えば1.49msec)に更新される回数抽選用カウンタの値を読み出し、当該回数抽選用カウンタの値に対応したボーナスAT回数のデータを第1回数抽選テーブルから読み出す。具体的には、ボーナスAT回数として1回、2回及び3回が設定されており、1回が選択される確率が2/10であり、2回が選択される確率が5/10であり、3回が選択される確率が3/10である。そして、ステップS803では、ステップS802における回数抽選処理の結果に対応した値を、主側RAM74に設けられたボーナスAT回数カウンタにセットする。
本スロットマシン10では、既に説明したとおり第1ベル当選フラグに「1」がセットされたとしても第1ベル入賞を発生させるためには1/4となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要があり、第2ベル当選フラグに「1」がセットされたとしても第2ベル入賞を発生させるためには1/2となるストップボタン42〜44の押し順に正解する必要がある。この場合に、AT状態となることで、画像表示装置66において正解となる押し順が報知されるようにサブ側MPU82にて表示制御が実行される。したがって、AT状態では、9枚又は4枚の払い出しが高確率で発生することとなる。この枚数は、ベット枚数の規定数である3枚よりも多い枚数である。
AT状態としては、移行契機及び終了契機の管理が主側MPU72において行われずにサブ側MPU82において行われる通常AT状態と、移行契機及び終了契機の管理が主側MPU72において行われサブ側MPU82において行われないボーナスAT状態とが存在している。ボーナスAT状態には、ボーナスAT回数カウンタに1以上の値が設定されることにより移行する。なお、通常AT状態については後に詳細に説明する。
第1ウェイト設定処理においてステップS803の処理を実行した後は、ステップS804にて、主側RAM74に設けられたボーナスATカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ボーナスATカウンタは、1回のボーナスAT状態の継続回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。
ステップS804にて肯定判定をした場合にはそのまま本第1ウェイト設定処理を終了し、ステップS804にて否定判定をした場合にはステップS805に進む。ステップS805では、主側RAM74に設けられた開始前ウェイトフラグに「1」をセットするとともに、ステップS806では、主側RAM74に設けられたウェイトカウンタに開始ウェイト時間(8sec)の値をセットする。ウェイトカウンタは、ゲーム中に強制的に設定されるウェイト時間を主側MPU72において計測するためのカウンタであり、開始前ウェイトフラグは、設定されたウェイト時間をその設定されたゲームの終了時及び次のゲームの開始時のうちいずれのタイミングで発生させるのかを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
その後、ステップS807にて、開始ウェイトコマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本第1ウェイト設定処理を終了する。サブ側MPU82では、開始ウェイトコマンドを受信することで、スピーカ65及び画像表示装置66において開始ウェイト対応演出が実行されるように各種制御を実行する。
一方、ステップS801にて否定判定をした場合には、ステップS808にて、CB当選フラグの値が「1」であって、今回の抽選処理(図12)にて外れ結果となったか否かを判定する。ちなみに、既に説明したとおり、CB内部後状態において抽選結果が外れ結果となる確率は1/65536である。
ステップS808にて否定判定をした場合にはそのまま本第1ウェイト設定処理を終了し、ステップS808にて肯定判定をした場合にはステップS809に進む。ステップS809では、外れ結果時の回数抽選処理を実行する。当該外れ結果時の回数抽選処理では、主側ROM73に記憶された第2回数抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的(例えば1.49msec)に更新される回数抽選用カウンタの値を読み出し、当該回数抽選用カウンタの値に対応したボーナスAT回数のデータを第2回数抽選テーブルから読み出す。具体的には、ボーナスAT回数として1回、2回及び3回が設定されており、1回が選択される確率が1/10であり、2回が選択される確率が3/10であり、3回が選択される確率が6/10である。つまり、第2回数抽選テーブルが参照される場合、第1回数抽選テーブルが参照される場合よりも、多いボーナスAT回数が選択され易い。そして、ステップS810では、ステップS809における回数抽選処理の結果に対応した値を、主側RAM74に設けられたボーナスAT回数カウンタにセットする。
その後、ステップS811にて、主側RAM74のボーナスATカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS811にて肯定判定をした場合にはそのまま本第1ウェイト設定処理を終了し、ステップS811にて否定判定をした場合にはステップS812に進む。
ステップS812では、主側RAM74に設けられたウェイト発生フラグに「1」をセットし、続くステップS813にて、主側RAM74のウェイトカウンタに開始ウェイト時間(8sec)の値をセットする。ウェイト発生フラグは、今回のゲームの終了時にウェイト時間が発生することを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、ステップS814にて、開始ウェイトコマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本第1ウェイト設定処理を終了する。サブ側MPU82では、開始ウェイトコマンドを受信することで、スピーカ65及び画像表示装置66において第1ウェイト対応演出が実行されるように各種制御を実行する。
以上のとおり、CB内部後状態において第1特別リプレイ役に当選した場合、又はCB内部後状態において抽選処理(図12)の結果が外れ結果となった場合、ボーナスAT状態に移行する。特に、第1特別リプレイ役に当選した場合、各ストップボタン42〜44の停止順序や各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては第1特別リプレイ入賞とは異なる入賞が発生し得るが、ボーナスAT状態には発生した入賞の種類に関係なく移行する。
<第2ウェイト設定処理>
次に、入賞判定処理(図18)のステップS611にて実行される第2ウェイト設定処理について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該第2ウェイト設定処理は、既に説明したとおり第2特別リプレイ当選フラグ又は第3特別リプレイ当選フラグに「1」がセットされている場合に起動される。
まずステップS901にて、外部端子板90を通じたAT1信号の出力状態がON状態であるか否かを判定する。AT1信号は、通常AT状態であるか否かをホールコンピュータHCに認識させるためにスロットマシン10から出力される信号である。また、ステップS902では、今回のゲームの第1停止が中リール32M又は右リール32Rであるか否かを判定する。ステップS901又はステップS902にて否定判定をした場合にはそのまま本第2ウェイト設定処理を終了し、ステップS901及びステップS902の両方にて肯定判定をした場合にはステップS903に進む。
ステップS903では、第2特別時の回数抽選処理を実行する。当該第2特別時の回数抽選処理では、主側ROM73に記憶された第3回数抽選テーブルを読み出すとともに、主側RAM74において定期的(例えば1.49msec)に更新される回数抽選用カウンタの値を読み出し、当該回数抽選用カウンタの値に対応したボーナスAT回数のデータを第3回数抽選テーブルから読み出す。具体的には、ボーナスAT回数として1回、2回及び3回が設定されており、1回が選択される確率が7/10であり、2回が選択される確率が2/10であり、3回が選択される確率が1/10である。つまり、第3回数抽選テーブルが参照される場合、第1回数抽選テーブル及び第2回数抽選テーブルが参照される場合よりも、少ないボーナスAT回数が選択され易い。そして、ステップS904では、ステップS903における回数抽選処理の結果に対応した値を、主側RAM74のボーナスAT回数カウンタにセットする。
その後、ステップS905にて、主側RAM74のボーナスATカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS905にて肯定判定をした場合にはそのまま本第2ウェイト設定処理を終了し、ステップS905にて否定判定をした場合にはステップS906に進む。
ステップS906では、主側RAM74の開始前ウェイトフラグに「1」をセットし、続くステップS907にて、主側RAM74のウェイトカウンタに開始ウェイト時間(8sec)の値をセットする。その後、ステップS908にて、開始ウェイトコマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本第2ウェイト設定処理を終了する。サブ側MPU82では、開始ウェイトコマンドを受信することで、スピーカ65及び画像表示装置66において第1ウェイト対応演出が実行されるように各種制御を実行する。
以上のとおり、CB内部後状態において第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選した場合、AT1信号がON状態に設定されていること及び第1停止として中リール32M又は右リール32Rが停止操作されたことを条件としてボーナスAT状態に移行する。但し、第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選した場合、各ストップボタン42〜44の操作タイミングによっては、第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止操作したとしても第1特別リプレイ入賞とは異なる入賞が発生し得るが、ボーナスAT状態への移行に際して、発生した入賞の種類は関係ない。
<ボーナスAT管理処理>
次に、通常処理(図11)のステップS215にて実行されるボーナスAT管理処理について、図24のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1001では、主側RAM74に設けられたボーナスAT状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、ボーナスAT状態であるか否かを判定する。ステップS1001にて否定判定をすることで、ステップS1002にて、主側RAM74のボーナスAT回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1002にて否定判定をした場合には、そのままボーナスAT管理処理を終了する。
ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にて、主側RAM74に設けられたボーナスATカウンタに1セットの継続回数である「30」をセットするとともに、主側RAM74のボーナスAT状態フラグに「1」をセットする。ボーナスATカウンタは、1回のボーナスAT状態の継続回数を主側MPU72にて特定するためのカウンタである。その後、ステップS1004にて、ボーナスAT開始コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本ボーナスAT管理処理を終了する。サブ側MPU82ではボーナスAT開始コマンドを受信することで、ボーナスAT状態が開始されたことを認識し、スピーカ65及び画像表示装置66などにおける演出の内容をボーナスAT状態の開始に対応した内容とする。
一方、ステップS1001にて肯定判定をした場合には、ステップS1005にて、主側RAM74のボーナスATカウンタの値を1減算する。そして、ステップS1006にて、ボーナスATカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合にはそのまま本ボーナスAT管理処理を終了し、「0」となっている場合にはステップS1007に進む。
ステップS1007では、主側RAM74のボーナスAT回数カウンタの値を1減算し、続くステップS1008にて、ボーナスAT回数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合にはステップS1009にて、主側RAM74のボーナスAT状態フラグを「0」クリアするとともに、ステップS1010にて、主側RAM74に設けられたボーナスAT終了フラグに「1」をセットする。ボーナスAT終了フラグは、ボーナスAT状態が終了したことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
ステップS1008にて否定判定をした場合、又はステップS1010の処理を実行した場合には、ステップS1011にて、主側RAM74のウェイトカウンタに終了ウェイト時間(5sec)の値をセットする。その後、ステップS1012にて、ボーナスAT終了コマンドをサブ制御装置80への出力対象としてセットした後に、本ボーナスAT管理処理を終了する。当該ボーナスAT終了コマンドには、ボーナスAT回数カウンタの値に対応したデータ、つまり今回のボーナスAT状態の実行回が終了した後にボーナスAT状態の新たな実行回が開始されるか否かを示すデータが含まれる。
サブ側MPU82では、ボーナスAT状態の新たな実行回が開始されることを示すデータを含むボーナスAT終了コマンドを受信した場合、ボーナスAT状態が継続することを示す演出が実行されるようにスピーカ65及び画像表示装置66などを制御する。一方、ボーナスAT状態の新たな実行回が開始されることを示すデータを含まないボーナスAT終了コマンドを受信した場合、ボーナスAT状態が終了することを示す演出が実行されるようにスピーカ65及び画像表示装置66などを制御する。
ここで、通常処理(図11)では、ステップS218にて終了ウェイト時間が経過していると判定した場合、ステップS219にてボーナスAT設定処理を実行する。当該ボーナスAT設定処理では、ボーナスAT管理処理(図24)におけるステップS1001〜ステップS1004の処理を実行する。つまり、ボーナスAT状態フラグが「0」であり且つボーナスAT回数カウンタの値が1以上である場合には、ボーナスATカウンタに「30」をセットするとともにボーナスAT状態フラグに「1」をセットし、さらにボーナスAT開始コマンドをサブ側MPU82に送信する。これにより、ボーナスAT状態が連荘する場合には、1実行回のボーナスAT状態の最終ゲームが終了した直後のゲームから新たな実行回のボーナスAT状態が開始されることとなる。
また、1実行回のボーナスAT状態と新たな実行回のボーナスAT状態との間には上記のように終了ウェイト時間が介在することとなるため、連荘時における各ボーナスAT状態間にて連荘時用の各種動作を実行する期間が確保される。
<第1特別リプレイ当選又は外れ結果となった場合の様子>
次に、CB内部後状態において第1特別リプレイ当選又は外れ結果となった場合の様子について、図25のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図25(a)はボーナスAT状態の実行期間を示し、図25(b)は第1特別リプレイ当選又は外れ結果となった場合のゲームの実行期間を示し、図25(c)はその他のゲームの実行期間を示し、図25(d)はフリーズ期間を示し、図25(e)はウェイト期間を示す。
t1のタイミングで、図25(b)に示すように、第1特別リプレイ当選となったゲームが開始されることで、図25(d)に示すように、フリーズ期間(39sec)が発生する。このフリーズ期間の間は、リール32L,32M,32Rの回転は開始されない。その後、t2のタイミングで、図25(d)に示すように、フリーズ期間が終了する。この場合に、リール32L,32M,32Rの回転が開始される。そして、t3のタイミングで、図25(b)に示すように、今回のゲームが終了することで、図25(a)に示すように、ボーナスAT状態が開始される。
その後、t4のタイミングで、図25(c)に示すように、新たなゲームが開始されることで、図25(e)に示すように、前回のゲームの終了時に設定されたウェイト期間が開始される。このウェイト期間の間は、前回のリプレイ入賞によるベット設定は行われないとともにスタートレバー41の操作が有効化されない。その後、t5のタイミングで、図25(e)に示すように、ウェイト期間が終了する。この場合に、前回のリプレイ入賞によるベット設定は行われスタートレバー41の操作が有効化される。そして、t6のタイミングで、図25(c)に示すように、今回のゲームが終了する。
その後、ボーナスAT状態が継続している状況であるt7のタイミングで、図25(b)に示すように、第1特別リプレイ当選となったゲームが再度開始される。この場合、図25(d)に示すように、t7のタイミングからt8のタイミングに亘ってフリーズ期間が発生する一方、図25(e)に示すように、t9のタイミングからt10のタイミングに亘って継続する次のゲームにおいてウェイト期間は発生しない。
つまり、第1特別リプレイ当選となったとしても、ボーナスAT状態ではない状況であればウェイト期間は発生するものの、ボーナスAT状態である状況であればウェイト期間は発生しない。これにより、ボーナスAT状態ではない状況において第1特別リプレイ当選が発生した場合には遊技者の優越感を好適に高めるべくボーナスAT状態への移行に対応した演出の実行期間を担保する一方、ボーナスAT状態である状況において第1特別リプレイ当選が発生した場合にはその期間を省略することでボーナスAT状態中の遊技のスピード感を高めることが可能となる。
その後、ボーナスAT状態の終了後であるt11のタイミングで、図25(b)に示すように、抽選結果が外れ結果となったゲームが開始される。この場合、図25(d)に示すように、t11のタイミングからt12のタイミングに亘ってフリーズ期間が発生し、さらに図25(e)に示すように、t13のタイミングからt14のタイミングに亘って、今回のゲームにおいてウェイト期間が発生する。このウェイト期間が終了するタイミングであるt14のタイミングにおいて、図25(b)に示すように、外れ結果となったゲームが終了し、さらに図25(a)に示すように、ボーナスAT状態が開始される。そして、t15のタイミングにて、図25(c)に示すように、ボーナスAT状態下で新たなゲームが開始される。
<第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となった場合の様子>
次に、CB内部後状態において第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となった場合の様子について、図26のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図26(a)は通常AT状態の実行期間を示し、図26(b)はボーナスAT状態の実行期間を示し、図26(c)は第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となった場合のゲームの実行期間を示し、図26(d)はその他のゲームの実行期間を示し、図26(e)はウェイト期間を示す。
図26(a)に示すように通常AT状態である状況のt1のタイミングで、図26(c)に示すように、第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となったゲームが開始される。そして、t2のタイミングで、図26(c)に示すように当該ゲームが終了することで、図26(a)に示すように、通常AT状態が終了されるとともに、図26(b)に示すように、ボーナスAT状態が開始される。
その後、t3のタイミングで、図26(d)に示すように、新たなゲームが開始されることで、図26(e)に示すように、前回のゲームの終了時に設定されたウェイト期間が開始される。このウェイト期間の間は、前回のリプレイ入賞によるベット設定は行われないとともにスタートレバー41の操作が有効化されない。その後、t4のタイミングで、図25(e)に示すように、ウェイト期間が終了する。この場合に、前回のリプレイ入賞によるベット設定は行われスタートレバー41の操作が有効化される。そして、t5のタイミングで、図26(d)に示すように、今回のゲームが終了する。
その後、ボーナスAT状態が継続している状況であるt6のタイミングで、図26(c)に示すように、第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となったゲームが開始される。そして、当該ゲームがt7のタイミングで終了するとともに、t8のタイミングから次のゲームが開始される。但し、当該ゲームにおいてウェイト期間は発生しない。
つまり、第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となったとしても、ボーナスAT状態ではない状況であればウェイト期間は発生するものの、ボーナスAT状態である状況であればウェイト期間は発生しない。これにより、ボーナスAT状態ではない状況において第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選が発生した場合には遊技者の優越感を好適に高めるべくボーナスAT状態への移行に対応した演出の実行期間を担保する一方、ボーナスAT状態である状況において第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選が発生した場合にはその期間を省略することでボーナスAT状態中の遊技のスピード感を高めることが可能となる。
その後、ボーナスAT状態の終了後であって通常AT状態ではない状況であるt9のタイミングで、図26(c)に示すように、第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となったゲームが開始される。そして、当該ゲームがt10のタイミングで終了するとともに、図26(d)に示すように、t11のタイミングで次のゲームが実行される。但し、当該ゲームにおいてウェイト期間は発生しない。さらに、当該ゲームが終了したとしても、ボーナスAT状態への移行は発生しない。
つまり、通常AT状態ではない状況で第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となったとしても、ボーナスAT状態への移行契機とはならない。これにより、通常AT状態に滞在していることの遊技者にとっての利益を高めることが可能となり、通常AT状態への注目度を高めることが可能となる。また、このようにボーナスAT状態への移行契機とはならない状況下ではウェイト期間を発生させないようにしたことにより、遊技者にとって利益が発生しない状況下で演出用のウェイト期間が発生してしまうことが抑制され、遊技者に違和感を与えないようにすることが可能となる。
<CB中状態とボーナスAT状態との関係>
次に、CB中状態とボーナスAT状態との関係について、図27のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図27(a)はCB当選フラグの設定状況を示し、図27(b)はCB中状態の実行期間を示し、図27(c)は外れ結果のゲームの実行期間を示し、図27(d)はその他のゲームの実行期間を示し、図27(e)はボーナスAT状態の実行期間を示し、図27(f)はゲーム数がカウントされるタイミングを示す。
図27(a)に示すようにCB当選フラグに「1」がセットされている状況下であるt1のタイミングで、図27(b)に示すように外れ結果のゲームが開始され、t2のタイミングで、当該ゲームが終了される。この場合に、当該ゲームの終了に際してCB入賞が発生する。したがって、当該t2のタイミングで、図27(e)に示すように、ボーナスAT状態が開始されるだけでなく、図27(a)に示すようにCB当選フラグが「0」クリアされて図27(b)に示すようにCB中状態も開始される。この場合、遊技状態としてはCB中状態が優先されるため、ベット枚数の規定数、抽選処理の内容、リール制御の態様、及び小役入賞に際しての払出数はCB中状態におけるものに設定される。但し、ボーナスAT状態の進行は待機されることなく、CB中状態において実行されたゲームの回数分がボーナスAT状態中のゲームとして消化される。
その後、CB中状態であってボーナスAT状態である状況下で、t3のタイミング及びt4のタイミングなどで、図27(d)及び図27(f)に示すように、ゲームが実行され、ゲーム数がカウントされる。これにより、CB中状態におけるゲームの消化と、ボーナスAT状態におけるゲームの消化とが同時に発生していく。そして、t5のタイミングで、CB中状態において小役入賞が19回発生することで、図27(b)に示すように、CB中状態が終了する。これにより、ボーナスAT状態のみとなる。但し、図27(a)に示すように、CB当選フラグは「0」の状態でありCB非内部状態であるため、主側MPU72ではボーナスAT状態を進行させる処理が実行されるもののサブ側MPU82では第1ベル入賞及び第2ベル入賞を発生させるための押し順の報知は実行されない。
その後、t6のタイミング及びt7のタイミングなどで、図27(d)及び図27(f)に示すように、CB非内部状態であってボーナスAT状態である状況でゲームが実行され、ゲーム数がカウントされる。そして、t8のタイミングで、図27(a)に示すように、CB役に当選してCB当選フラグに「1」がセットされる。これにより、主側MPU72においてボーナスAT状態を進行させる処理が実行されるだけでなく、サブ側MPU82においても第1ベル入賞及び第2ベル入賞を発生させるための押し順の報知が実行される。
<サブ側MPU82における各種報知及び各種演出の実行制御>
次に、各種報知及び各種演出を実行するためのサブ側MPU82の処理構成について説明する。
<周期処理>
まず、サブ側MPU82において定期的(例えば2msec周期)に実行される周期処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1101では、主側MPU72から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102にて、サブ側RAM84に設けられたリングバッファに、今回受信したコマンドを格納する。リングバッファは、複数のコマンドを格納することが可能なバッファであり、書き込みポインタが示すエリアへのコマンドの書き込み処理が実行されるとともに書き込み処理が実行される度に当該書き込みポインタが更新され、読み出しポインタが示すエリアからのコマンドの読み出し処理が実行されるとともに読み出し処理が実行される度に当該読み出しポインタが更新される。なお、読み出しポイントの更新は、周期処理の1処理回においてコマンドの読み出しが行われた場合において、その次の処理回の周期処理が開始された場合に行われる。
ステップS1101にて否定判定をした場合、又はステップS1102の処理を実行した場合には、ステップS1103にて、CB内部後状態であるか否かを判定する。サブ側MPU82では、後述するように主側MPU72からCB役当選に対応した抽選結果コマンドを受信することでCB内部後状態が開始されたことを特定し、CB開始コマンドを受信することでCB内部後状態が終了したことを特定する。
ステップS1103にて肯定判定をした場合には、ステップS1104にて、サブ側RAM84に設けられているフラグを確認することでサブ側MPU82においてAT用の制御を実行している状況であるか否かを判定する。ステップS1104にて否定判定をした場合にはステップS1105にて非AT中処理を実行し、ステップS1104にて肯定判定をした場合にはステップS1106にてAT中処理を実行する。これら非AT中処理及びAT中処理については後に詳細に説明する。
ステップS1103にて否定判定をした場合、ステップS1105の処理を実行した場合、又はステップS1106の処理を実行した場合には、ステップS1107にて、主側MPU72におけるフリーズ期間の設定及びウェイト期間の設定に対応した演出や報知が実行されるようにするための待機演出設定処理を実行するとともに、ステップS1108にて、CB中状態に対応した演出や報知が実行されるようにするためのCB用設定処理を実行する。
その後、ステップS1109にて、画像表示装置66にて動画や静止画を表示することにより演出や報知を実行させるための表示データの設定処理を実行し、ステップS1110にて、上部ランプ64、特典ポイント報知部67、ストック報知部68及び勝利数報知部69の発光制御を実行するための発光データの設定処理を実行し、ステップS1111にて、スピーカ65を通じて演出用や報知用の音及び音声を出力するための音出力データの設定処理を実行する。その後、本周期処理を終了する。
<待機演出設定処理>
次に、周期処理(図28)におけるステップS1107の待機演出設定処理について、図29のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1201では、第1特別リプレイ当選に対応した抽選結果コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。当該抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS1202にて、サブ側RAM84に設けられた第1フリーズ用フラグに「1」をセットした後に本待機演出設定処理を終了する。第1フリーズ用フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、第1フリーズ時間(39sec)に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において第1フリーズ時間に対応した表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では第1フリーズ時間に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では第1フリーズ時間に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における第1フリーズ時間に対応した表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ステップS1201にて否定判定をした場合には、ステップS1203にて、CB内部後状態において外れ結果に対応した抽選結果コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。当該抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS1204にて、サブ側RAM84に設けられた第2フリーズ用フラグに「1」をセットした後に本待機演出設定処理を終了する。第2フリーズ用フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、第2フリーズ時間(35sec)に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において第2フリーズ時間に対応した表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では第2フリーズ時間に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では第2フリーズ時間に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ステップS1203にて否定判定をした場合には、ステップS1205にて、開始ウェイトコマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。開始ウェイトコマンドを受信している場合には、ステップS1206にて、サブ側RAM84に設けられた開始ウェイト用フラグに「1」をセットした後に本待機演出設定処理を終了する。開始ウェイト用フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、開始ウェイト時間(8sec)に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において開始ウェイト時間に対応した表示演出が行われる。具体的には、ボーナスAT状態への移行が発生したことを示す表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では開始ウェイト時間に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では開始ウェイト時間に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における開始ウェイト時間に対応した表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ステップS1205にて否定判定をした場合には、ステップS1207にて、ボーナスAT終了コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。ボーナスAT終了コマンドを受信している場合には、ステップS1208にて、サブ側RAM84に設けられたボーナスAT終了用フラグに「1」をセットした後に本待機演出設定処理を終了する。ボーナスAT終了用フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、終了ウェイト時間(5sec)に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において終了ウェイト時間に対応した表示演出が行われる。具体的には、ボーナスAT状態の1セットが終了したことを示す表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では終了ウェイト時間に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では終了ウェイト時間に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における終了ウェイト時間に対応した表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ステップS1207にて否定判定をした場合には、ステップS1209にて、連荘ウェイトコマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。連荘ウェイトコマンドは後述するように、ON状態に設定されているAT1信号の出力状態を一旦OFF状態に設定した後に再度ON状態に設定する場合に、主側MPU72から送信されるコマンドである。そして、当該AT1信号の出力設定が行われる場合、主側MPU72において連荘ウェイト時間(1sec)が設定される。
連荘ウェイトコマンドを受信していない場合には、そのまま本待機演出設定処理を終了する。一方、連荘ウェイトコマンドを受信している場合には、ステップS1210にて、サブ側RAM84に設けられた連荘ウェイト用フラグに「1」をセットした後に本待機演出設定処理を終了する。連荘ウェイト用フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、連荘ウェイト時間(1sec)に対応した静止画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において連荘ウェイト時間に対応した表示演出が行われる。
<CB用設定処理>
次に、周期処理(図28)におけるステップS1108のCB用設定処理について、図30のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1301では、CB役当選であってCB非入賞であることに対応した入賞結果コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。当該入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS1302にて、サブ側RAM84に設けられたCB内部フラグに「1」をセットする。これにより、サブ側MPU82においてCB内部後状態であることを認識することが可能となる。
ステップS1301にて否定判定をした場合、又はステップS1302の処理を実行した場合には、ステップS1303にて、CB開始コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。CB開始コマンドを受信している場合には、ステップS1304にて、サブ側RAM84に設けられたCB中フラグに「1」をセットするとともに、ステップS1305にて、サブ側RAM84のCB内部フラグを「0」クリアする。これにより、サブ側MPU82においてCB中状態であることを認識することが可能となる。
また、CB中フラグに「1」がセットされることで、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、CB中状態に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66においてCB中状態に対応した表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)ではCB中状態に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)ではCB中状態に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66におけるCB中状態に対応する表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ステップS1303にて否定判定をした場合、又はステップS1305の処理を実行した場合には、ステップS1306にて、サブ側RAM84のCB中フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。CB中フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS1307にて演出内容の更新処理を実行する。当該演出内容の更新処理では、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信したことに対応させて、画像表示装置66において表示されているCB中の残り小役入賞回数の表示を更新させるための処理を実行するとともに、入賞役の情報を報知するための処理を実行する。
ステップS1306にて否定判定をした場合、又はステップS1307の処理を実行した場合には、ステップS1308にて、CB終了コマンドを主側MPU72から受信しているか否かを判定する。CB終了コマンドを受信していない場合にはそのまま本CB用設定処理を終了し、CB終了コマンドを受信している場合にはステップS1309にてサブ側RAM84のCB中フラグを「0」クリアした後に、本CB用設定処理を終了する。これにより、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66におけるCB中状態に対応した演出が終了される。
<サブ側MPU82における非AT中の処理>
次に、サブ側MPU82において実行される非AT中の処理内容について説明する。サブ側MPU82にて実行される具体的な処理内容の説明に先立ち、非AT状態からAT状態への移行態様について、図31の説明図を参照しながら説明する。
CB内部後状態であって非AT状態である状況(以下、通常状態ST11という)において、CB内部後状態であって通常AT状態である状況(以下、通常AT状態ST12という)に移行する態様としては3種類の態様が存在している。
一つ目の移行態様は、サブ側RAM84の初期化が行われた場合、通常AT状態ST12が終了して通常状態ST11に移行する場合、又はボーナスAT状態ST17が終了して通常AT状態ST12に移行することなく通常状態ST11に移行する場合にサブ側MPU82において抽選により決定された天井ゲーム数分のゲームが消化された場合である。この態様で通常AT状態ST12に移行する場合、まず天井ゲーム前兆状態ST13に移行し、その後に天井ゲーム数が消化されることで(ST14)、通常AT状態ST12となる。天井ゲーム前兆状態ST13には、天井ゲーム数が残り32ゲームとなることで移行する。天井ゲーム前兆状態ST13では、画像表示装置66における各ゲームの演出内容として、通常状態ST11であって天井ゲーム前兆状態ST13ではない状況よりも、通常AT状態ST12への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。
天井ゲーム数が残り32ゲームとなっていない状況であっても、サブ側MPU82における偽前兆抽選にて当選となることで、偽前兆状態となる。偽前兆状態では、画像表示装置66における各ゲームの演出内容として、通常状態ST11であって天井ゲーム前兆状態ST13及び偽前兆状態のいずれでもない状況よりも、通常AT状態ST12への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。
二つ目の移行態様は、所定の役に当選したことを契機として実行された発動抽選処理にて発動当選となって移行チャンス状態ST16に移行し、さらに当該移行チャンス状態ST16においてリプレイ役当選となったことを契機として実行された移行抽選処理にて移行当選となった場合である。但し、移行当選となることなく移行チャンス状態ST16の終了条件が成立した場合には、通常AT状態ST12に移行することなく通常状態ST11に復帰することとなる。移行チャンス状態ST16では、移行チャンス状態ST16であることを遊技者に明示するための表示演出が画像表示装置66にて実行される。
移行チャンス状態ST16に移行する場合、まず移行チャンス前兆状態ST15に移行し、当該移行チャンス前兆状態ST15において前兆分のゲーム数が消化されることで移行チャンス状態ST16に移行する。移行チャンス前兆状態ST15では、画像表示装置66における各ゲームの演出内容として、通常状態ST11であって移行チャンス前兆状態ST15ではない状況よりも、移行チャンス状態ST16への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。
移行チャンス前兆状態ST15となっていない状況であっても、サブ側MPU82における偽前兆抽選にて当選となることで、偽前兆状態となる。偽前兆状態では、画像表示装置66における各ゲームの演出内容として、通常状態ST11であって移行チャンス前兆状態ST15及び偽前兆状態のいずれでもない状況よりも、移行チャンス状態ST16への移行の期待度が高い演出が実行され易くなる。
三つ目の移行態様は、ボーナスAT状態ST17に移行し、当該ボーナスAT状態ST17が終了した後に移行する場合である。但し、ボーナスAT状態ST17が後述するペナルティ状況下で移行したものである場合には、当該ボーナスAT状態ST17が終了したとしても、通常AT状態ST12には移行しない。なお、通常AT状態ST12からボーナスAT状態ST17への移行も発生し得る。
<非AT中処理>
次に、周期処理(図28)におけるステップS1105の非AT中処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1401では、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS1402にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM84に書き込む。
ステップS1401にて否定判定をした場合、又はステップS1402の処理を実行した場合には、ステップS1403にて、主側MPU72から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。停止指令コマンドを受信している場合には、ステップS1404にて、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM84に書き込む。
ステップS1403にて否定判定をした場合、又はステップS1404の処理を実行した場合には、ステップS1405にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本非AT中処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS1406に進む。
ステップS1406では、今回の入賞結果コマンドがボーナスAT状態への移行に対応しているか否かを判定する。具体的には、CB内部後状態において第1特別リプレイ役に当選していることを示すデータが入賞結果コマンドから特定された場合、又はCB内部後状態において外れ結果となったことを示すデータが入賞結果コマンドから特定された場合には、ステップS1406にて肯定判定をする。また、それ以外にも、CB内部後状態であってAT1信号がON状態である状況において第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選していることを示すデータが入賞結果コマンドから特定され、且つサブ側RAM84に記憶されている停止順序データにより第1停止が中リール32M又は右リール32Rであることが特定された場合にも、ステップS1406にて肯定判定をする。
ステップS1406にて肯定判定をした場合には、ステップS1407にて、第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選していることを示すデータが入賞結果コマンドに含まれているか否かを判定する。ステップS1407にて肯定判定をした場合には、今回のボーナスAT状態への移行がペナルティの状況下で発生したことを意味する。
具体的には、サブ側MPU82がAT状態ではないにも関わらず第1停止として左リール32L以外を停止させた結果、第1ベル入賞又は第2ベル入賞が3回発生したことを条件に、後述するようにAT1信号がON状態となり、さらにその状況下で第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選するとともに第1停止として左リール32L以外を停止させた場合、主側MPU72では遊技状態をボーナスAT状態に移行させる。但し、この事象はペナルティ対象の事象であるため、サブ側MPU82ではAT状態の設定は行わない。そこで、ステップS1407にて肯定判定をした場合には、ステップS1408にて、サブ側RAM84に設けられたペナルティATフラグに「1」をセットする。当該ペナルティATフラグは、ペナルティ状況下で発生したボーナスAT状態であることをサブ側MPU82において特定するためのフラグである。
ステップS1407にて否定判定をした場合、又はステップS1408の処理を実行した場合には、ステップS1409にて、サブ側RAM84に設けられたボーナスATフラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84に設けられた実行対象カウンタに「4」をセットする。ボーナスATフラグは、主側MPU72において管理されている遊技状態がボーナスAT状態であることをサブ側MPU82において特定するためのフラグであり、実行対象カウンタは、AT状態において実行すべき処理内容をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。実行対象カウンタに「4」がセットされることにより、ボーナスAT状態を進行させるための処理がサブ側MPU82において実行される。その後、本非AT中処理を終了する。
一方、ステップS1406にて否定判定をした場合には、ステップS1410にてペナルティ事象が発生したか否かを判定する。ペナルティ事象とは、CB内部後状態であって非AT状態において第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとともに、いずれかの入賞が発生する事象のことである。ペナルティ事象が発生すると、スロットマシン10の設計段階において設定されている非AT状態中のメダルの付与率よりも、実際のメダルの付与率の方が高くなってしまう可能性がある。そこで、ペナルティ事象が発生した場合には、遊技者に不利益を与えることにより、非AT状態中においては第1停止として左リール32Lを停止させることを促すようにしている。
なお、ペナルティ事象が発生した場合には、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)にてペナルティ用の画像データが設定されるとともに、音出力データの設定処理(ステップS1111)にてペナルティ用の音出力データが設定される。これにより、ペナルティ事象が発生したことが遊技者に報知される。
ペナルティ事象が発生した場合には、ステップS1411にて、サブ側RAM84に設けられたペナルティカウンタへの加算処理を実行する。当該加算処理では、ペナルティ対応ゲーム数に対応した値である「5」をペナルティカウンタの値に加算する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合、ペナルティカウンタの値分だけAT状態への移行が遅延される。その後、本非AT中処理を終了する。
ステップS1410にて否定判定をした場合には、ステップS1412にて移行チャンス管理処理を実行するとともに、ステップS1413にて天井ゲーム管理処理を実行する。そして、ステップS1414にて入賞対応処理を実行した後に、本非AT中処理を終了する。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
<移行チャンス管理処理>
次に、非AT中処理(図32)におけるステップS1412の移行チャンス管理処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該移行チャンス管理処理は、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信していることを条件に起動されるため、非AT状態において各ゲームの終了時に起動されることとなる。
まずステップS1501では、サブ側RAM84に設けられた移行チャンスカウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、移行チャンス状態中であるか否かを判定する。移行チャンスカウンタは、移行チャンス状態であるか否か及び移行チャンス状態の終了契機をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。移行チャンス状態中ではない場合にはステップS1502にて、サブ側RAM84に設けられた移行待機カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、移行チャンス前兆状態中であるか否かを判定する。移行待機カウンタは、移行チャンス前兆状態であるか否か及び移行チャンス前兆状態の終了契機をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
移行チャンス前兆状態中ではない場合にはステップS1503にて、移行チャンス発動契機役に当選しているか否かを判定する。内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9〜12,14〜16のいずれかにて当選となった場合、移行チャンス発動契機役に当選していると判定する。但し、移行チャンス発動契機役の当選に該当している場合であっても、ボーナスAT状態への移行契機となっている場合には、ステップS1503にて肯定判定をしない。
ステップS1503にて肯定判定をした場合には、ステップS1504にて、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合にはステップS1505〜ステップS1508の処理を実行しないことで、移行チャンス状態の移行契機が発生しない。一方、ペナルティカウンタの値が「0」である場合には、ステップS1505に進む。
ステップS1505では、今回の移行チャンス発動契機役及び非AT状態に前回移行してからの消化ゲーム数の両方に対応した発動抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。そして、ステップS1506にて、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記発動抽選テーブルに対して照合する。
ここで、発動抽選テーブルには、移行チャンス残回数として、0回、1回、2回及び3回が設定されている。また、発動抽選テーブルは、当選となったIVの値が大きい値ほど移行チャンス残回数として1回以上が選択される確率及びより多い回数の移行チャンス残回数が選択される確率が高くなるように設定されているとともに、非AT状態に前回移行してからの消化ゲーム数が多いほど移行チャンス残回数として1回以上が選択される確率及びより多い回数の移行チャンス残回数が選択される確率が高くなるように設定されている。
ステップS1507では、ステップS1506の発動抽選処理にて1回以上の移行チャンス残回数が選択されたか否かを判定する。ステップS1507にて肯定判定をした場合には、ステップS1508にて、サブ側RAM84に設けられた移行チャンス残カウンタに、今回の発動抽選処理にて選択された移行チャンス残回数を加算する。移行チャンス残カウンタは、移行チャンス状態への移行契機が存在しているか否かをサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
ステップS1503にて否定判定をした場合、ステップS1504にて肯定判定をした場合、ステップS1507にて否定判定をした場合、又はステップS1508の処理を実行した場合には、ステップS1509にて、サブ側RAM84の移行チャンス残カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1509にて否定判定をした場合にはそのまま本移行チャンス管理処理を終了し、ステップS1509にて肯定判定をした場合にはステップS1510に進む。
ステップS1510では、サブ側RAM84に設けられた天井残ゲームカウンタの値が規制基準数である64以下となっているか否かを判定する。天井残ゲームカウンタは、サブ側MPU82において残りの天井ゲーム数を特定するためのカウンタである。ステップS1510にて肯定判定をした場合には移行チャンス前兆状態への設定を行うことなく、そのまま本移行チャンス管理処理を終了する。これにより、天井ゲーム数の消化によって通常AT状態への移行が発生する直前で移行チャンス状態に移行したり、移行チャンス状態に滞在したりする事象が発生しないようにすることが可能となり、通常AT状態への移行契機が複合的に発生してしまうことが防止される。
ステップS1510にて否定判定をした場合には、ステップS1511にてサブ側RAM84の移行待機カウンタに、移行チャンス前兆状態の継続ゲーム数である「10」をセットする。これにより、移行チャンス前兆状態となる。その後、本移行チャンス管理処理を終了する。移行待機カウンタの値が1以上の場合、画像表示装置66の演出内容が移行チャンス前兆状態に対応した内容とされる。
移行チャンス前兆状態となった場合、ステップS1502にて肯定判定をすることでステップS1512に進む。ステップS1512では、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ペナルティカウンタの値が1以上である場合にはそのまま本移行チャンス管理処理を終了する。これにより、ペナルティ状態においては移行チャンス前兆状態の継続ゲーム数が消化されないこととなり、移行チャンス状態への移行が遅延されることとなる。
ペナルティカウンタの値が「0」である場合には、ステップS1513にて、サブ側RAM84の移行待機カウンタの値を1減算し、続くステップS1514にて当該移行待機カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS1514にて否定判定をした場合にはそのまま本移行チャンス管理処理を終了し、ステップS1514にて肯定判定をした場合にはステップS1515に進む。
ステップS1515では、サブ側RAM84の移行チャンス残カウンタの値を1減算する。続くステップS1516にて、サブ側RAM84の移行チャンスカウンタに、移行チャンス状態の継続ゲーム数である「10」をセットする。これにより、移行チャンス状態となる。その後、本移行チャンス管理処理を終了する。移行チャンスカウンタの値が1以上の場合、画像表示装置66において移行チャンス状態であることを遊技者に明示するための表示演出が実行される。
移行チャンス状態となった場合、ステップS1501にて肯定判定をすることでステップS1517に進む。ステップS1517では移行チャンス中処理を実行する。その後、本移行チャンス管理処理を終了する。
図34は、移行チャンス中処理を示すフローチャートである。
まずステップS1601にて期待度向上役に当選したか否かを判定する。期待度向上役は、移行チャンス管理処理(図33)におけるステップS1503にて判定される移行チャンス発動契機役と同一となっている。つまり、内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9〜12,14〜16のいずれかにて当選となった場合、期待度向上役に当選していると判定する。但し、期待度向上役の当選に該当している場合であっても、ボーナスAT状態への移行契機となっている場合には、ステップS1601にて肯定判定をしない。
ステップS1601にて肯定判定をした場合には、ステップS1602にて、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合にはステップS1603〜ステップS1606の処理を実行しないことで、期待度向上用の設定契機が発生しない。一方、ペナルティカウンタの値が「0」である場合には、ステップS1603に進む。
ステップS1603では、移行確率UP抽選処理を実行する。移行確率UP抽選処理では、後述するステップS1609の移行抽選処理にて移行当選となる確率を1段階UPさせるか否かの抽選を行う。なお、ステップS1609の移行抽選処理にて移行当選となる確率としては、1/10と、2/10と、3/10と、4/10と、5/10とが設定されている。移行確率UP抽選処理の処理内容について具体的には、まず今回の期待度向上役に対応した移行確率UP抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。移行確率UP抽選テーブルは、当選となったIVの値が大きい値ほど移行確率UP当選となる確率が高くなるように設定されている。また、移行確率UP抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記移行確率UP抽選テーブルに対して照合する。
ステップS1604では、移行確率UP当選となったか否かを判定する。移行確率UP当選となった場合には、ステップS1605にて、後述するステップS1609にて参照される移行抽選テーブルを、現状のテーブルよりも移行当選となる確率が1段階高いテーブルに変更する。これにより、移行当選となる確率が1段階UPする。
ステップS1604にて否定判定をした場合、又はステップS1605の処理を実行した場合には、ステップS1606にて、サブ側RAM84に設けられた遅延カウンタに今回の当選役に対応した値をセットする。遅延カウンタは、移行チャンス状態の終了契機を遅延させるか否かをサブ側MPU82において特定するためのカウンタである。ステップS1606にてセットされる値として、「1」,「3」,「5」,「7」,「10」が設定されており、当選となったIVの値が「7」の場合には「1」が選択され、当選となったIVの値が「9」,「10」の場合には「3」が選択され、当選となったIVの値が「11」,「12」の場合には「5」が選択され、当選となったIVの値が「14」,「15」の場合には「7」が選択され、当選となったIVの値が「16」の場合には「10」が選択される。
ステップS1601にて否定判定をした場合、ステップS1602にて肯定判定をした場合、又はステップS1606の処理を実行した場合には、ステップS1607にて通常リプレイ役に当選したか否かを判定する。通常リプレイ役に当選している場合には、ステップS1608にて、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合にはステップS1609及びステップS1610の処理を実行しないことで、移行抽選処理の実行契機が発生しない。一方、ペナルティカウンタの値が「0」である場合には、ステップS1609に進む。
ステップS1609では、移行抽選処理を実行する。移行抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を、現状読み出されている移行抽選テーブルに対して照合する。そして、ステップS1610にて移行当選となったか否かを判定する。
ステップS1607にて否定判定をした場合、ステップS1608にて肯定判定をした場合、又はステップS1610にて否定判定をした場合には、ステップS1611にて、サブ側RAM84の遅延カウンタの値が1以上であるか否かを判定する。遅延カウンタの値が1以上である場合には、ステップS1612にて遅延カウンタの値を1減算した後に、本移行チャンス中処理を終了する。遅延カウンタの値が「0」である場合には、ステップS1613にて、サブ側RAM84の移行チャンスカウンタの値を1減算した後に、本移行チャンス中処理を終了する。
一方、ステップS1610にて移行当選であると判定した場合には、ステップS1614〜ステップS1617の通常AT状態への移行設定処理を実行する。具体的には、ステップS1614にて、サブ側RAM84に設けられた通常ATフラグに「1」をセットする。通常ATフラグは、サブ側MPU82において通常AT状態であることを特定するためのフラグである。
続くステップS1615では、通常AT開始時の継続ゲーム数抽選処理を実行する。当該抽選処理では、まず通常AT開始時の継続ゲーム数抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。通常AT状態の1セットの継続ゲーム数としては、30ゲームと、50ゲームと、100ゲームとが存在している。通常AT開始時の継続ゲーム数抽選テーブルでは、1セットの継続ゲーム数として30ゲームが選択される確率が5/10であり、50ゲームが選択される確率が4/10であり、100ゲームが選択される確率が1/10である。当該抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記通常AT開始時の継続ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS1616では、ステップS1615の抽選処理にて選択した継続ゲーム数の値を、サブ側RAM84に設けられた通常ATゲームカウンタにセットする。通常ATゲームカウンタは、1セットの通常AT状態における継続ゲーム数をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
続くステップS1617では、サブ側RAM84の実行対象カウンタを「0」クリアする。実行対象カウンタに「0」がセットされることにより、通常AT状態において分岐前AT状態を進行させるための処理がサブ側MPU82において実行される。その後、本移行チャンス中処理を終了する。
<天井ゲーム管理処理>
次に、非AT中処理(図32)におけるステップS1413の天井ゲーム管理処理について、図35のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該天井ゲーム管理処理は、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信していることを条件に起動されるため、非AT状態において各ゲームの終了時に起動されることとなる。
まずステップS1701では、サブ側RAM84の天井残ゲームカウンタの値が32以下であるか否かを判定することで、天井ゲーム前兆状態であるか否かを判定する。ステップS1701にて否定判定をした場合にはステップS1702にてサブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ステップS1702にて肯定判定をした場合にはステップS1703にてペナルティカウンタの値を1減算した後に、本天井ゲーム管理処理を終了する。つまり、ペナルティカウンタの値が1以上の場合には、ゲームが消化されたとしても天井ゲーム数の減算は行われない。
ステップS1701にて肯定判定をした場合、又はステップS1702にて否定判定をした場合には、ステップS1704にて、サブ側RAM84の天井残ゲームカウンタの値を1減算する。そして、ステップS1705にて、その1減算後の天井残ゲームカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合には、そのまま本天井ゲーム管理処理を終了し、「0」となっている場合には、ステップS1706〜ステップS1709の通常AT状態への移行設定処理を実行した後に、本天井ゲーム管理処理を終了する。これらステップS1706〜ステップS1709の処理内容は、上記移行チャンス中処理(図34)におけるステップS1614〜ステップS1617の処理内容と同一である。これにより、通常AT状態に移行する。
<サブ側MPU82におけるAT中の処理>
次に、サブ側MPU82において実行されるAT中の処理内容について説明する。サブ側MPU82にて実行される具体的な処理内容の説明に先立ち、AT状態に含まれる各遊技状態について、図36の説明図を参照しながら説明する。
AT状態として、既に説明したとおり、通常AT状態ST21と、ボーナスAT状態ST22とが存在している。これら通常AT状態ST21及びボーナスAT状態ST22のいずれにおいても、主側MPU72における抽選処理(図12)にて第1ベル役又は第2ベル役に当選となった場合にそれらの入賞を可能とするためのストップボタン42〜44の押し順の報知が行われるようにサブ側MPU82による制御が実行される。但し、通常AT状態ST21は、その開始及び終了の設定が主側MPU72ではなくサブ側MPU82により行われるのに対して、ボーナスAT状態ST22は、その開始及び終了の設定がサブ側MPU82ではなく主側MPU72により行われる。
これら通常AT状態ST21及びボーナスAT状態ST22のうち、ボーナスAT状態ST22は一種類の状態しか存在していないのに対して、通常AT状態ST21は、分岐前AT状態ST31と、分岐AT状態ST32と、最終チャンス状態ST33と、上乗せ状態ST34との4種類の状態が存在している。
分岐前AT状態ST31は、その開始に際して設定された継続ゲーム数に亘って継続するAT状態である。分岐前AT状態ST31では、分岐前AT状態ST31であることを遊技者に明示するための表示演出が画像表示装置66にて実行される。分岐前AT状態ST31においてその設定された継続ゲーム数分のゲームが消化されることで分岐AT状態ST32に移行する。
分岐AT状態ST32では、画像表示装置66にて味方キャラクタと敵キャラクタとを利用したバトル演出が行われる。当該バトル演出では、通常AT状態ST21の残りセット回数が1以上である場合、又はAT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合には、バトル演出として味方キャラクタの勝利演出又は両キャラクタの引き分け演出が選択され、これら以外の場合には味方キャラクタの敗北演出が選択される。
勝利演出又は引き分け演出が実行された場合には分岐前AT状態ST31に復帰し、敗北演出が実行された場合には最終チャンス状態ST33に移行する。最終チャンス状態ST33では、分岐前AT状態ST31及び分岐AT状態ST32におけるゲームの当選役の内容、並びに最終チャンス状態ST33におけるゲームの当選役の内容に応じて復活抽選処理が実行され、復活当選となった場合に分岐前AT状態ST31に復帰する。
分岐前AT状態ST31及び分岐AT状態ST32においては、これら状態におけるゲームの当選役の内容に応じて上乗せ状態ST34に移行する。分岐前AT状態ST31において上乗せ状態ST34への移行条件が成立した場合、分岐前AT状態ST31の途中であっても当該移行条件が成立したゲームの次のゲームから上乗せ状態ST34に移行する。その一方、分岐AT状態ST32の途中で上乗せ状態ST33への移行条件が成立した場合、分岐AT状態ST32の終了後に上乗せ状態ST34に移行する。
上乗せ状態ST34では、上乗せ状態ST34であることを遊技者に明示するための表示演出が画像表示装置66にて実行される。上乗せ状態ST34では、ゲームの当選役に応じて上乗せ抽選処理が実行され、上乗せ当選となることで通常AT状態ST21のセット回数が上乗せされる。上乗せ状態ST34において終了条件が成立することで分岐前AT状態ST31に移行する。
分岐前AT状態ST31、分岐AT状態ST32、最終チャンス状態ST33及び上乗せ状態ST34のいずれにおいても、主側MPU72においてボーナスAT状態ST22への移行設定が行われることでボーナスAT状態ST22に移行する。ボーナスAT状態ST22では、ボーナスAT状態ST22であることを遊技者に明示するための表示演出が画像表示装置66にて実行される。分岐前AT状態ST31においてボーナスAT状態ST22に移行した場合には当該ボーナスAT状態ST22の終了後に分岐前AT状態ST31に復帰し、分岐AT状態ST32においてボーナスAT状態ST22に移行した場合には当該ボーナスAT状態ST22の終了後に分岐AT状態ST32に復帰し、上乗せ状態ST34においてボーナスAT状態ST22に移行した場合には当該ボーナスAT状態ST22の終了後に上乗せ状態ST34に復帰する。一方、最終チャンス状態ST33においてボーナスAT状態ST22に移行した場合には当該ボーナスAT状態ST22の終了後に分岐前AT状態ST31に移行する。
<AT中処理>
次に、周期処理(図28)におけるステップS1106のAT中処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
まずステップS1801では、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS1802にて、その抽選結果コマンドに対応した当選役データをサブ側RAM84に書き込む。
その後、ステップS1803にて、サブ側RAM84のペナルティATフラグに「1」がセットされているか否かを判定し、ステップS1804にて、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定し、ステップS1805にて、第1ベル役又は第2ベル役に当選しているか否かを判定する。ステップS1803及びステップS1804の両方にて否定判定をし、さらにステップS1805にて肯定判定をした場合には、ステップS1806にて、第1ベル入賞又は第2ベル入賞の発生を可能とする各ストップボタン42〜44の押し順データを、今回受信している抽選結果コマンドの内容から読み出し、サブ側RAM84に書き込む。
つまり、通常AT状態ではない状況で第2特別リプレイ当選又は第3特別リプレイ当選となり第1停止として中リール32M又は32Rが停止操作されて発生したボーナスAT状態では、各ストップボタン42〜44の押し順が報知されない。また、ペナルティ事象が発生している状況で移行した通常AT状態においてはペナルティゲームが消化されるまでは、各ストップボタン42〜44の押し順が報知されない。また、周期処理(図28)においてステップS1103の処理が実行されることによりCB内部後状態ではない状況では本AT中処理が実行されないため、この場合にもストップボタン42〜44の押し順が報知されない。一方、ペナルティの状況下ではないAT状態においては、各ストップボタン42〜44の押し順が報知される。これにより、当該AT状態下においては、それ以外の遊技状態の場合よりもメダル付与の期待度が高い。
なお、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、ベル入賞は発生しないもののそれがペナルティ事象として扱われることはない。つまり、AT状態において報知された順序で各リール32L,32M,32Rが停止操作されなかったとしても、AT状態の終了、AT状態の一時的な中断、及び通常リプレイ役の当選確率の低下といった事象は発生しない。
ステップS1801にて否定判定をした場合、ステップS1803にて肯定判定をした場合、ステップS1804にて肯定判定をした場合、ステップS1805にて否定判定をした場合、又はステップS1806の処理を実行した場合には、ステップS1807にて、主側MPU72から停止指令コマンドを受信しているか否かを判定する。停止指令コマンドを受信している場合には、ステップS1808にて、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を記憶するために停止順序データをサブ側RAM84に書き込む。
ステップS1807にて否定判定をした場合、又はステップS1808の処理を実行した場合には、ステップS1809にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信している場合には、ステップS1810にて入賞対応処理を実行する。入賞対応処理では、今回の入賞役に対応した画像が画像表示装置66にて表示されるようにするための処理を実行するとともに、入賞の発生に対応した音がスピーカ65を通じて出力されるようにするための処理を実行する。
ステップS1809にて否定判定をした場合、又はステップS1810の処理を実行した場合には、ステップS1811にて、サブ側RAM84の実行対象カウンタの値を把握する。既に説明したとおり、実行対象カウンタは、AT状態において実行すべき処理内容をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
AT状態においてサブ側MPU82にて実行される処理として、分岐前AT状態の実行制御を行うための分岐前AT状態用処理(ステップS1812)と、分岐AT状態の実行制御を行うための分岐AT状態用処理(ステップS1813)と、上乗せ状態の実行制御を行うための上乗せ状態用処理(ステップS1814)と、最終チャンス状態の実行制御を行うための最終チャンス用処理(ステップS1815)と、ボーナスAT状態のサブ側MPU82における実行制御を行うためのボーナスAT用処理(ステップS1816)と、が設定されている。
このような処理構成において、実行対象カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかをサブ側MPU82にて把握するためのカウンタであり、サブ側ROM83に設けられたAT中アドレステーブルには、実行対象カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムの開始アドレスが設定されている。
この場合、開始アドレスSA0は分岐前AT状態用処理(ステップS1812)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は分岐AT状態用処理(ステップS1813)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は上乗せ状態用処理(ステップS1814)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は最終チャンス用処理(ステップS1815)を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4はボーナスAT用処理(ステップS1816)を実行するためのプログラムの開始アドレスである。以下、ステップS1812〜ステップS1816の各処理について詳細に説明する。
<分岐前AT状態用処理>
まず図38のフローチャートを参照しながら、AT中処理(図37)のステップS1812にて実行される分岐前AT状態用処理について説明する。
ステップS1901では、通常リプレイ用処理を実行する。通常リプレイ用処理は、詳細は後述するが、通常AT状態の連荘中に主側MPU72においてAT1信号の出力状態を変更する場合の契機を発生させるための処理である。
続くステップS1902では主側MPU72からボーナスAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ボーナスAT開始コマンドを受信している場合には、ステップS1903にて、サブ側RAM84のボーナスATフラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「4」をセットする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1816のボーナスAT用処理が実行されることとなる。
続くステップS1904では、サブ側RAM84に設けられた特典ポイントカウンタに特典基準数値である「7」を加算した後に、本分岐前AT状態用処理を終了する。特典ポイントカウンタは、通常AT状態のセット回数をサブ側MPU82において特定するためのカウンタである。特典ポイントカウンタは、通常AT状態において特典抽選契機役に当選し特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となった場合に加算される。そして、特典ポイントカウンタの値が7×n以上である場合(nは1以上の整数)、通常AT状態のセット回数はn回となり、現状の通常AT状態が終了したとしても、当該通常AT状態がn回連荘することとなる。
ステップS1902にて否定判定をした場合には、ステップS1905にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信している場合には、ステップS1906にて、サブ側RAM84のペナルティカウンタの値が1以上であるか否かを判定する。ペナルティカウンタの値が1以上の場合には、ステップS1907にてペナルティカウンタの値を1減算した後に、本分岐前AT状態用処理を終了する。
なお、分岐前AT状態においてペナルティカウンタの値が1以上の場合には、周期処理(図28)におけるステップS1109の表示データの設定処理にてAT準備用データが設定され、画像表示装置66においてAT準備中である旨の画像が表示される。
ステップS1906にて否定判定をした場合には、ステップS1908に進み、第1上乗せ用処理を実行する。図39は、第1上乗せ用処理を示すフローチャートである。
ステップS2001では、特典抽選契機役に当選しているか否かを判定する。内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合、特典抽選契機役に当選していると判定する。
ステップS2001にて肯定判定をした場合には、ステップS2002にて、特典ポイント抽選処理を実行する。特典ポイント抽選処理では、今回の特典抽選契機役に対応した特典ポイント抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。特典ポイント抽選テーブルは、特典ポイントとして「0」,「1」,「2」,「3」,「4」が設定されており、当選となったIVの値が大きい値ほど1以上の特典ポイントが選択される確率が高くなるように設定されているとともに、当選となったIVの値が大きい値ほどより大きな値の特典ポイントが選択される確率が高くなるように設定されている。また、特典ポイント抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記特典ポイント抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2003では、1以上の特典ポイントの当選となったか否かを判定する。ステップS2003にて肯定判定をした場合にはステップS2004にて、今回当選となった特典ポイントが2以上であるか否かを判定する。ステップS2004にて否定判定をした場合、すなわち今回当選となった特典ポイントが「1」の場合には、ステップS2005に進む。ステップS2005では、直前の特典ポイントカウンタの値をサブ側MPU82のレジスタに書き込むとともに、今回当選となった特典ポイントの値を特典ポイントカウンタに加算する。
ステップS2001にて否定判定をした場合、ステップS2003にて否定判定をした場合、又はステップS2005の処理を実行した場合には、ステップS2006にて、サブ側RAM84に設けられた配分フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。配分フラグは、特典ポイント抽選処理にて2以上の特典ポイントが選択された場合においてその2以上の特典ポイントを複数の連続するゲームに分けて付与する必要があることをサブ側MPU82において特定するためのフラグである。
配分フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS2007に進む。ステップS2007では、直前の特典ポイントカウンタの値をサブ側MPU82のレジスタに書き込むとともに、今回のゲームに配分されている特典ポイント分をサブ側RAM84の特典ポイントカウンタに加算する。
今回当選となった特典ポイントが2以上の場合にはステップS2004にて肯定判定をしてステップS2008に進む。ステップS2008では、配分抽選処理を実行する。配分抽選処理では、今回の特典ポイントに対応した配分抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記配分抽選テーブルに対して照合する。例えば、選択された特典ポイントが「2」である場合、今回のゲームで特典ポイントカウンタに2が加算される確率が1/2であり、今回のゲームと次のゲームとのそれぞれで特典ポイントカウンタに1が加算される確率が1/2である。また、選択された特典ポイントが3以上の場合には今回のゲームを含めて連続する3ゲーム以上に亘って、特典ポイントカウンタへの加算が配分され得る。
続くステップS2009では、配分抽選処理の結果が配分当選結果であるか否かを判定する。つまり、連続する複数ゲームに特典ポイントカウンタへの加算が配分されるか否かを判定する。ステップS2009にて否定判定をした場合には、既に説明したステップS2005に進む。
ステップS2009にて肯定判定をした場合には、ステップS2010にて、サブ側RAM84の配分フラグに「1」をセットするとともに、今回選択された特典ポイントの配分態様を示す配分データをサブ側RAM84に書き込む。その後、ステップS2011にて、直前の特典ポイントカウンタの値をサブ側MPU82のレジスタに書き込むとともに、今回のゲームに配分されている特典ポイント分をサブ側RAM84の特典ポイントカウンタに加算する。
ステップS2006にて否定判定をした場合、ステップS2007の処理を実行した場合、又はステップS2011の処理を実行した場合には、ステップS2012にて上乗せ状態の設定処理を実行した後に、本第1上乗せ用処理を終了する。
図40は、上乗せ状態の設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2101では、直前の特典ポイントについて演算処理を実行する。具体的には、ステップS2005、ステップS2007又はステップS2011にてサブ側MPU82のレジスタに記憶させた直前の特典ポイントカウンタの値を読み出す。そして、その読み出した値を、通常AT状態の特典基準数値(具体的には「7」)で除算する。
続くステップS2102では、特典ポイントカウンタに現状格納されている特典ポイントについて演算処理を実行する。具体的には、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタの値を読み出す。そして、その読み出した値を、通常AT状態の特典基準数値(具体的には「7」)で除算する。
その後、ステップS2103では、ステップS2102の演算処理により導出された余りの値が、ステップS2101の演算処理により導出された余りの値よりも小さいか否かを判定する。特典ポイント抽選処理において選択され得る特典ポイントの値が上記上乗せ対応の基準値よりも小さい構成において特典ポイントカウンタへの加算後の方が加算前よりも余りの値が小さい場合というのは、特典ポイントカウンタの加算によって7×(n−1)よりも大きく7×nよりも小さい値であった特典ポイントが、7×n以上となったことを意味する(nは1以上の整数)。つまり、通常AT状態のセット回数の上乗せが発生したことを意味する。
ステップS2103にて否定判定をした場合にはそのまま本上乗せ状態の設定処理を終了し、ステップS2103にて肯定判定をした場合にはステップS2104に進む。ステップS2104では、サブ側RAM84に設けられた上乗せ状態フラグに「1」をセットする。続くステップS2105では、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「2」をセットする。実行対象カウンタに「2」がセットされることにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1814の上乗せ状態用処理が実行されることとなる。
続くステップS2106では、補償リプレイ回数の抽選処理を実行する。上乗せ状態では通常AT状態のセット回数の上乗せが発生し易くなるが、当該上乗せ状態は通常リプレイ当選となった回数が補償リプレイ回数に達した場合に終了する。補償リプレイ回数の抽選処理は、上乗せ状態の移行時において当該上乗せ状態の終了契機となる補償リプレイ回数を抽選により決定するための処理である。
補償リプレイ回数の抽選処理では、上乗せ状態移行時の補償リプレイ抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記補償リプレイ抽選テーブルに対して照合する。上乗せ状態移行時の補償リプレイ抽選テーブルでは、補償リプレイ回数として「1」,「2」,「3」が設定されており、6/10の確率で「1」が選択され、3/10の確率で「2」が選択され、1/10の確率で「3」が選択される。
ステップS2106にて補償リプレイ回数の抽選処理を実行した後は、ステップS2107にて、その抽選処理により選択された補償リプレイ回数を、サブ側RAM84に設けられた補償リプレイ回数カウンタにセットする。補償リプレイ回数カウンタは、サブ側MPU82において残りの補償リプレイ回数を特定するためのカウンタである。その後、本上乗せ状態の設定処理を終了する。
ここで、上記のように特典ポイントに応じて通常AT状態のセット回数が上乗せされることとなるが、既に説明したとおり前面扉12には、特典ポイントにおいてセット回数の上乗せに至っていないポイント分を報知するための特典ポイント報知部67と、通常AT状態のセット回数を報知するためのストック報知部68とが設けられている。特典ポイントに応じたこれら特典ポイント報知部67及びストック報知部68の発光制御は、周期処理(図28)の発光データの設定処理(ステップS1110)における報知制御処理にて実行される。
図41(a)は報知制御処理を示すフローチャートである。
報知制御処理では、まずステップS2201にて、特典ポイントカウンタに現状格納されている特典ポイントについて演算処理を実行する。具体的には、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタの値を読み出す。そして、その読み出した値を、通常AT状態の特典基準数値(具体的には「7」)で除算する。
続くステップS2202では、サブ側ROM83に記憶されたストック報知用テーブルを参照することで、ステップS2201の演算結果の商、つまり通常AT状態の残りセット回数に対応したグループを特定する。ストック報知用テーブルは、図41(b)の説明図に示すように、ストック報知部68の表示色と、通常AT状態の残りセット回数(上記演算結果の商)の数値範囲との対応関係が定められている。具体的には、0回の残りセット回数が白色に対応しており、1〜3回の残りセット回数が青色に対応しており、4〜6回の残りセット回数が黄色に対応しており、7〜9回の残りセット回数が緑色に対応しており、10〜11回の残りセット回数が赤色に対応しており、12回以上の残りセット回数がレインボー色に対応している。
ステップS2202では、上記ステップS2201にて導出した商の値が、ストック報知用テーブルにおいていずれのグループに属しているのかを把握する。そして、ステップS2203にて、その把握したグループに対応した表示色データをサブ側ROM83から読み出し、サブ側RAM84に書き込む。これにより、その表示色データに対応した表示色となるようにストック報知部68が発光制御される。
続くステップS2204では、上記ステップS2201の演算結果の余り、つまり特典ポイントにおいてセット回数の上乗せに至っていないポイント分を特定する。そして、その特定したポイント分に対応した発光データがサブ側RAM84に書き込まれることにより、当該特定したポイント分に対応した数の単位ポイント表示部67aが点灯状態となるように特典ポイント報知部67の発光制御が行われる。
その後、ステップS2205にて、サブ側RAM84に設けられた勝利カウンタの値に対応した発光データがサブ側RAM84に書き込まれることにより、当該勝利カウンタの値に対応した数の単位勝利数表示部69aが点灯状態となるように勝利数報知部69の発光制御が行われる。勝利カウンタは、非AT状態となることなく継続しているAT状態において、バトル演出にて勝利演出となった回数をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。その後、本報知制御処理を終了する。
図42を参照しながら、分岐前AT状態において特典ポイントが複数ゲームに配分されて加算される様子を説明する。図42(A)は特典ポイントが配分されて加算される様子を示すタイミングチャートであり、図42(a)は特典ポイント当選となるゲームの実行期間を示し、図42(b)は他のゲームの実行期間を示し、図42(c)は特典ポイントカウンタの状態を示し、図42(d)は上乗せ状態の実行期間を示す。また、図42(B1)〜図42(B4)は特典ポイント報知部67及びストック報知部68の発光態様を説明するための説明図である。
分岐前AT状態である状況のt1のタイミングで、図42(a)に示すように、特典ポイント当選となるゲームが開始され、t2のタイミングで当該ゲームが終了される。この場合、既に特典ポイントカウンタの値が「4」である状況で、加算対象の特典ポイントとして3ポイントが選択され、さらに当該ゲームを含む連続する3ゲームで1ポイントずつ加算される配分データが設定される。したがって、t2のタイミングでは、図42(c)に示すように、特典ポイントカウンタの値が「1」のみ増加する。これにより、図42(B1)に示すように、左側及び右側のそれぞれにおいて点灯状態となっている単位ポイント表示部67aの数が4個である状態から、図42(B2)に示すように、当該単位ポイント表示部67aの数が5個である状態となる。
その後、t3のタイミング及びt4のタイミングのそれぞれで、図42(b)に示すように、1ゲームが終了することで、それぞれのタイミングで、図42(c)に示すように、特典ポイントカウンタの値が「1」増加する。これにより、特典ポイント報知部67では、図42(B3)及び図42(B4)に示すように、左側及び右側のそれぞれにおいて点灯状態となる単位ポイント表示部67aの数が1個ずつ増加する。このように特典ポイントカウンタの値が増加することで、t4のタイミングで、図42(c)に示すように、特典ポイントカウンタの値が「7」となる。これにより、t5のタイミングから、図42(d)に示すように、上乗せ状態が開始される。
また、特典ポイントカウンタの値が「7」となることで、通常AT状態の残セット回数が1回となるため、図42(B4)に示すように、ストック報知部68の表示色が変更され、具体的には青色となる。これにより、遊技者は、ストック報知部68の表示色が青色であることを確認することで、通常AT状態の残セット回数が1回以上であって3回以下であることを把握することとなる。
分岐前AT状態用処理(図38)の説明に戻り、ステップS1908にて第1上乗せ用処理を実行した後は、ステップS1909にて、サブ側RAM84の実行対象カウンタの値が「2」であるか否かを判定する。実行対象カウンタの値が「2」である場合には、ステップS1908の第1上乗せ用処理の結果、上乗せ状態への移行が発生したことを意味する。この場合、ステップS1910以降の処理を実行することなく、本分岐前AT状態用処理を終了する。
ステップS1909にて否定判定をした場合には、ステップS1910に進む。ステップS1910では、サブ側RAM84の通常ATゲームカウンタの値を1減算する。そして、ステップS1911にて、その1減算後における通常ATゲームカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。ステップS1911にて否定判定をした場合にはそのまま本分岐前AT状態用処理を終了し、ステップS1911にて肯定判定をした場合にはステップS1912にて分岐AT状態の設定処理を実行した後に、本分岐前AT状態用処理を終了する。
図43は分岐AT状態の設定処理を示すフローチャートである。
まずステップS2301では、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタの値が7以上であるか否かを判定する。7以上である場合には、ステップS2302にて、特典ポイントカウンタの値を7減算する。
続くステップS2303では、バトル抽選処理を実行する。バトル抽選処理では、バトル抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記バトル抽選テーブルに対して照合する。バトル抽選テーブルには、バトル演出として勝利演出と引き分け演出とが設定されており、勝利演出となる確率が1/2であるとともに引き分け演出となる確率が1/2となるように設定されている。
続くステップS2304では、バトル抽選結果に対応した値を、サブ側RAM84の分岐ATゲームカウンタにセットするとともに、バトル抽選結果に対応したフラグのセット処理を実行する。分岐ATゲームカウンタは、分岐AT状態の継続ゲーム数をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタであり、勝利演出の場合には10〜13ゲームのいずれかであり、引き分け演出の場合には10又は11ゲームである。なお、バトル抽選処理では、勝利演出及び引き分け演出のうちいずれかを選択するだけでなく、勝利演出の場合の継続ゲーム数及び引き分け演出の場合の継続ゲーム数も選択する。
また、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、分岐ATゲームカウンタにセットされた値、及びバトル演出の種類に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において複数ゲームに亘って、選択されたバトル演出に対応した表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では、選択されたバトル演出に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では、選択されたバトル演出に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
その後、ステップS2305にて、上記ステップS2303におけるバトル抽選処理の結果が勝利演出当選であるか否かを判定する。勝利演出当選である場合には、ステップS2306にて、サブ側RAM84の勝利カウンタの値を1加算する。なお、既に説明したとおり報知制御処理(図41(a))が実行されることにより、勝利カウンタの値が1加算された場合には、それに合わせて勝利数報知部69において点灯状態の単位勝利数表示部69aが1個増加する。
続くステップS2307では、その1加算後の勝利カウンタの値が「12」となっているか否かを判定する。「12」となっている場合には、ステップS2308にて、AT継続確率を最高確率に設定する。
AT継続確率とは、通常AT状態の残セット回数が「0」である状況において通常AT状態を継続させるか否かを決定するためのAT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率のことである。具体的には、AT継続当選となる確率として、50%と、60%と、70%と、77%と、82%と、88%とが設定されている。非AT状態から通常AT状態に移行した場合に最初に設定されるAT継続確率は、当該通常AT状態への移行契機となった態様により相違する。
例えば移行チャンス状態から通常AT状態へ移行した場合には、AT継続確率の抽選が行われることにより、90/100の確率で50%が選択され、8/100の確率で60%が選択され、2/100の確率で70%が選択される。また、天井ゲーム数が消化されたことにより通常AT状態へ移行した場合には、AT継続確率の抽選が行われることにより、80/100の確率で50%が選択され、18/100の確率で60%が選択され、2/100の確率で70%が選択される。また、第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選してボーナスAT状態に移行しその後に通常AT状態に移行した場合には77%が選択され、第1特別リプレイ役に当選してボーナスAT状態に移行しその後に通常AT状態に移行した場合には82%が選択され、外れ結果となってボーナスAT状態に移行しその後に通常AT状態に移行した場合には最高確率である88%が選択される。つまり、ボーナスAT状態に移行したことを契機として通常AT状態に移行する場合の方が、通常AT状態に直接移行する場合よりも最初に設定されるAT継続確率が高くなる。
上記のように通常AT状態への移行時にAT継続確率が設定されることとなるが、非AT状態となることなく連続している通常AT状態において勝利演出が所定実行回数である12回発生した場合には、AT継続確率が最高確率の88%に設定される。これにより、バトル演出にて勝利演出となった場合、通常AT状態の継続が確定するだけでなく、AT継続確率が高くなる機会も与えられることとなるため、遊技者はバトル演出にて勝利演出となることを期待しながら遊技を行うこととなり遊技の興趣向上が図られる。
一方、ステップS2301にて否定判定をした場合には、ステップS2309にて、AT継続抽選処理を実行する。AT継続抽選処理では、まず現状設定されているAT継続確率に対応したAT継続抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記AT継続抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2310では、AT継続抽選処理の結果がAT継続当選となっているか否かを判定する。AT継続当選となっている場合には、ステップS2311にて、バトル抽選処理を実行し、ステップS2312にて、バトル抽選結果に対応した値を、サブ側RAM84の分岐ATゲームカウンタにセットするとともに、バトル抽選結果に対応したフラグのセット処理を実行する。これらステップS2311及びステップS2312の処理内容は、上記ステップS2303及びステップS2304の処理内容と同一である。また、上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66におけるバトル演出の内容も、ステップS2303及びステップS2304の場合に説明した内容と同一である。
続くステップS2313では、上記ステップS2311におけるバトル抽選処理の結果が勝利演出当選であるか否かを判定する。勝利演出当選である場合には、ステップS2314にて、サブ側RAM84の勝利カウンタの値を1加算する。そして、ステップS2315にて、勝利カウンタの値が「12」となっているか否かを判定する。勝利カウンタの値が「12」となっている場合には、ステップS2308にて、AT継続確率を最高確率に設定する。
一方、勝利カウンタの値が「12」となっていない場合には、ステップS2316に進む。ステップS2316では、AT継続確率の昇格抽選処理を実行する。昇格抽選処理では、昇格抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記昇格抽選テーブルに対して照合する。当該昇格抽選テーブルでは、昇格当選となる確率が6/10となるように設定されている。そして、ステップS2317にて、昇格抽選処理の結果が昇格当選であるか否かを判定し、昇格当選である場合にはステップS2318にて、AT継続確率を1段階上に設定する。
AT継続確率の昇格抽選処理は、上記のとおりバトル演出にて勝利演出となった場合に実行され、引き分け演出となった場合には実行されない。これにより、バトル演出にて勝利演出となった場合、通常AT状態の継続が確定するだけでなく、AT継続確率が高くなる機会も与えられることとなるため、遊技者はバトル演出にて勝利演出となることを期待しながら遊技を行うこととなり遊技の興趣向上が図られる。
また、AT継続確率の昇格抽選処理は、特典ポイントカウンタの値が7以上であることで通常AT状態が継続する場合には実行されず、AT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合に実行される。特典ポイントカウンタの値が7以上の場合には通常AT状態の継続が確定するため、遊技者はバトル演出の進行内容を安心して確認することが可能となる。その一方、AT継続抽選処理が実行される場合、AT継続外れとなると通常AT状態が終了し得るため、遊技者はバトル演出の進行内容を、勝利演出又は引き分け演出となることを期待しながら確認することとなる。この場合に、AT継続抽選処理にてAT継続当選となり且つ勝利演出となったことを条件にAT継続確率の昇格抽選処理を実行することで、AT継続当選となったことへの高揚感をより高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
一方、ステップS2309のAT継続抽選処理にてAT継続外れとなりステップS2310にて否定判定をした場合には、ステップS2319に進む。ステップS2319では、敗北演出に対応した値をサブ側RAM84の分岐ATゲームカウンタにセットするとともに、サブ側RAM84に設けられた敗北演出フラグに「1」をセットする。
また、周期処理(図28)における表示データの設定処理(ステップS1109)では、分岐ATゲームカウンタにセットされた値、及びバトル演出の種類に対応した動画の表示を可能とするデータテーブルをサブ側ROM83から読み出し、当該データテーブルに従って画像表示装置66への信号出力を行う。これにより、画像表示装置66において複数ゲームに亘って、選択されたバトル演出に対応した表示演出が行われる。また、周期処理(図28)における発光データの設定処理(ステップS1110)では、選択されたバトル演出に対応した発光データを読み出すとともに、周期処理(図28)における音出力データの設定処理(ステップS1111)では、選択されたバトル演出に対応した音出力データを読み出し、これら発光データ及び音出力データに従って上部ランプ64の発光制御及びスピーカ65の音出力制御を行う。これにより、上部ランプ64及びスピーカ65において、画像表示装置66における表示演出に応じた発光演出及び音出力演出が行われる。
ここで、敗北演出が実行される場合に分岐ATゲームカウンタにセットされるゲーム数は「10」である。これに対して、勝利演出の場合にセットされるゲーム数は10〜13ゲームであり、引き分け演出の場合にセットされるゲーム数は10又は11ゲームである。分岐ATゲームカウンタにセットされた値分のゲーム数に亘って分岐AT状態が継続し、分岐AT状態中はサブ側MPU82においてAT用の処理が実行される。そうすると、勝利演出又は引き分け演出は、単に通常AT状態が継続するということだけでなく、AT用の処理が実行される期間自体が敗北演出の場合よりも長くなり得る。これにより、勝利演出又は引き分け演出となることの有利性がより高められ、バトル演出への注目度が高められる。
ステップS2305にて否定判定をした場合、ステップS2307にて否定判定をした場合、ステップS2308の処理を実行した場合、ステップS2313にて否定判定をした場合、ステップS2317にて否定判定をした場合、ステップS2318の処理を実行した場合、又はステップS2319の処理を実行した場合には、ステップS2320にて、サブ側RAM84に設けられた分岐AT状態フラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタの値を「1」に設定した後に、本分岐AT状態の設定処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1813の分岐AT状態用処理が実行されることとなる。
<分岐AT状態用処理>
次に、図44のフローチャートを参照しながら、AT中処理(図37)のステップS1813にて実行される分岐AT状態用処理について説明する。
ステップS2401では、押し順回避用処理を実行する。押し順回避用処理は、詳細は後述するが、通常AT状態の連荘が発生していないにも関わらず主側MPU72においてAT1信号の出力状態を変更する契機が発生することを防止するための処理である。
続くステップS2402では主側MPU72からボーナスAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ボーナスAT開始コマンドを受信している場合には、ステップS2403にて、サブ側RAM84のボーナスATフラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「4」をセットする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1816のボーナスAT用処理が実行されることとなる。
続くステップS2404では、今回の分岐AT状態において既に設定されているバトル演出のデータをサブ側RAM84に記憶保持する。この場合に記憶保持されるバトル演出のデータには、今回の分岐AT状態が開始される場合に分岐前AT状態用処理(ステップS1812)にて設定された分岐ATゲームカウンタの値、バトル演出の種類に対応したフラグの状態、並びに今回の分岐AT状態におけるバトル演出の開始ゲームから終了ゲームまでの上部ランプ64、スピーカ65及び画像表示装置66の制御データが含まれる。これにより、ボーナスAT状態の終了後において分岐AT状態に復帰する場合において、ボーナスAT状態の開始前に行われていた分岐AT状態のバトル演出をその開始時から再開することが可能となる。その後、ステップS2405にて、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタに「7」を加算した後に、本分岐前AT状態用処理を終了する。
ステップS2402にて否定判定をした場合には、ステップS2406にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本分岐AT状態用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS2407にて第2上乗せ用処理を実行する。図45は、第2上乗せ用処理を示すフローチャートである。
ステップS2501では、特典抽選契機役に当選しているか否かを判定する。内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合、特典抽選契機役に当選していると判定する。ステップS2501にて否定判定をした場合にはそのまま本第2上乗せ用処理を終了する。
ステップS2501にて肯定判定をした場合には、ステップS2502にて、特典ポイント抽選処理を実行する。特典ポイント抽選処理では、今回の特典抽選契機役に対応した特典ポイント抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。特典ポイント抽選テーブルは、特典ポイントとして「0」,「1」,「2」,「3」,「4」が設定されており、当選となったIVの値が大きい値ほど1以上の特典ポイントが選択される確率が高くなるように設定されているとともに、当選となったIVの値が大きい値ほどより大きな値の特典ポイントが選択される確率が高くなるように設定されている。また、特典ポイント抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記特典ポイント抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2503では、1以上の特典ポイントの当選となったか否かを判定する。ステップS2503にて否定判定をした場合にはそのまま本第2上乗せ用処理を終了し、ステップS2503にて肯定判定をした場合にはステップS2504に進む。ステップS2504では、直前の特典ポイントカウンタの値をサブ側MPU82のレジスタに書き込むとともに、今回当選となった特典ポイントの値を特典ポイントカウンタに加算する。
続くステップS2505では、直前の特典ポイントについて演算処理を実行する。具体的には、ステップS2504にてサブ側MPU82のレジスタに記憶させた直前の特典ポイントカウンタの値を読み出す。そして、その読み出した値を、通常AT状態の特典基準数値(具体的には「7」)で除算する。
続くステップS2506では、特典ポイントカウンタに現状格納されている特典ポイントについて演算処理を実行する。具体的には、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタの値を読み出す。そして、その読み出した値を、通常AT状態の特典基準数値(具体的には「7」)で除算する。
その後、ステップS2507では、ステップS2506の演算処理により導出された余りの値が、ステップS2505の演算処理により導出された余りの値よりも小さいか否かを判定する。特典ポイント抽選処理において選択され得る特典ポイントの値が上記上乗せ対応の基準値よりも小さい構成において特典ポイントカウンタへの加算後の方が加算前よりも余りの値が小さい場合というのは、特典ポイントカウンタの加算によって7×(n−1)よりも大きく7×nよりも小さい値であった特典ポイントが、7×n以上となったことを意味する(nは1以上の整数)。つまり、通常AT状態のセット回数の上乗せが発生したことを意味する。
ステップS2507にて否定判定をした場合には、そのまま本上乗せ状態の設定処理を終了する。ステップS2507にて肯定判定をした場合には、ステップS2508にて、サブ側RAM84に設けられた1ビットの上乗せ状態移行フラグに「1」をセットした後に、本第2上乗せ用処理を終了する。上乗せ状態移行フラグは、分岐AT状態の終了後に上乗せ状態へ移行させるべきことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。
分岐AT状態用処理(図44)の説明に戻り、ステップS2407にて第2上乗せ用処理を実行した後はステップS2408にて、サブ側RAM84の分岐ATゲームカウンタの値を1減算する。ちなにに、分岐ATゲームカウンタの値が1減算される度に、周期処理(図28)におけるステップS1109〜ステップS1111にて、今回設定されているバトル演出用の表示制御データテーブル、発光制御データテーブル及び音出力制御データテーブルの参照範囲が次のゲームに対応した参照範囲に切り換えられる。これにより、1ゲームが消化される毎に、バトル演出の演出範囲が次のゲームに対応した演出範囲に切り換えられる。
その後、ステップS2409にて、1減算後における分岐ATゲームカウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合にはそのまま分岐AT状態用処理を終了し、「0」となっている場合にはステップS2410にて分岐AT状態の終了処理を実行した後に、本分岐AT状態用処理を終了する。
図46は分岐AT状態の終了処理を示すフローチャートである。
まずステップS2601では、サブ側RAM84の敗北演出フラグに「1」がセットされているか否かを判定することにより、今回実行されたバトル演出が敗北演出であるか否かを判定する。敗北演出フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS2602にて、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタの値が7以上であるか否かを判定する。7未満である場合には、ステップS2603にて、サブ側RAM84の敗北演出フラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84の分岐AT状態フラグを「0」クリアする。また、ステップS2603では、サブ側RAM84に設けられた最終チャンスフラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「3」をセットする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1815の最終チャンス用処理が実行されることとなる。その後、本分岐AT状態の終了処理を終了する。
ステップS2602にて、特典ポイントカウンタの値が7以上であると判定した場合には、ステップS2604に進む。ステップS2604では、特典ポイントカウンタの値を7減算する。続くステップS2605では、バトル抽選処理を実行する。バトル抽選処理の処理内容は、分岐AT状態の設定処理(図43)におけるステップS2303の処理内容及びステップS2311の処理内容と同一である。
続くステップS2606では、ステップS2605におけるバトル抽選結果に対応した値を、サブ側RAM84の分岐ATゲームカウンタにセットするとともに、バトル抽選結果に対応したフラグのセット処理を実行する。この場合、勝利演出が選択された場合には分岐AT状態が3ゲーム延長されるように分岐ATゲームカウンタに「3」をセットし、引き分け演出が選択された場合には分岐AT状態が1ゲーム延長されるように分岐ATゲームカウンタに「1」をセットする。
つまり、バトル演出として敗北演出が選択された分岐AT状態の途中で特典ポイントカウンタの値が7以上となり通常AT状態の連荘が確定した場合には、分岐AT状態の継続ゲーム数が延長される。そして、分岐AT状態ではAT用の処理が実行される。これにより、敗北演出が選択された分岐AT状態の途中で特典ポイントカウンタの値が7以上となった場合、単に通常AT状態の連荘が確定するだけでなく分岐AT状態の継続ゲーム数が延長されることとなり、遊技者にとって有利となる。そして、この延長されたゲームを利用して、敗北演出から勝利演出又は引き分け演出に変更される復活演出が実行されるため、演出上の注目度も高められる。
また、引き分け演出が選択される場合よりも勝利演出が選択される場合の方が、分岐AT状態において延長される継続ゲーム数が多い。これにより、勝利演出が選択された場合の有利度を高めることが可能となり、勝利演出が発生することへの期待感を高めることが可能となる。
また、ステップS2606では、サブ側RAM84の敗北演出フラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84に設けられた復活フラグに「1」をセットする。復活フラグは、敗北演出が選択されている状況で勝利演出又は引き分け演出の復活が発生したことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。
その後、ステップS2607では、勝利演出時用の処理を実行する。当該勝利演出時用の処理では、直前のステップS2605におけるバトル抽選処理により勝利演出が選択された場合に、分岐AT状態の設定処理(図43)におけるステップS2306〜ステップS2308の処理を実行する。具体的には、勝利演出が選択された場合にはサブ側RAM84の勝利カウンタの値を1加算し、その1加算後における勝利カウンタの値が「12」となっているか否かを判定する。そして、「12」となっている場合には、AT継続確率を最高確率に設定する。その後、本分岐AT状態の終了処理を終了する。
一方、ステップS2601にて否定判定をした場合には、ステップS2608にてサブ側RAM84の復活フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、敗北演出が選択されている状況で勝利演出又は引き分け演出の復活が発生したか否かを判定する。また、ステップS2609にて、サブ側RAM84の上乗せ状態移行フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、勝利演出又は引き分け演出が選択されている状況の分岐AT状態中に特典ポイントカウンタの値が7以上となったか否かを判定する。
ステップS2608及びステップS2609の両方にて否定判定をした場合には、ステップS2610にて分岐前AT状態の設定処理を実行した後に、本分岐AT状態の終了処理を終了する。
図47は、分岐前AT状態の設定処理を示すフローチャートである。
ステップS2701では、今回の分岐AT状態において最終的に行われたバトル演出が勝利演出であるか否かを判定する。勝利演出である場合には、ステップS2702にて、勝利演出時の継続ゲーム数抽選処理を実行する。当該抽選処理では、まず勝利演出時の継続ゲーム数抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。通常AT状態の1セットの継続ゲーム数としては、既に説明したとおり、30ゲームと、50ゲームと、100ゲームとが存在している。勝利演出時の継続ゲーム数抽選テーブルでは、1セットの継続ゲーム数として30ゲームが選択される確率が1/10であり、50ゲームが選択される確率が4/10であり、100ゲームが選択される確率が5/10である。当該抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記勝利演出時の継続ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。
一方、ステップS2701にて引き分け演出であると判定した場合には、ステップS2703にて、引き分け演出時の継続ゲーム数抽選処理を実行する。当該抽選処理では、まず引き分け演出時の継続ゲーム数抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。通常AT状態の1セットの継続ゲーム数としては、既に説明したとおり、30ゲームと、50ゲームと、100ゲームとが存在している。引き分け演出時の継続ゲーム数抽選テーブルでは、1セットの継続ゲーム数として30ゲームが選択される確率が3/10であり、50ゲームが選択される確率が5/10であり、100ゲームが選択される確率が2/10である。当該抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記引き分け演出時の継続ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。
ステップS2702又はステップS2703の処理を実行した場合には、ステップS2704にて、ステップS2702の抽選処理又はステップS2703の抽選処理にて選択した継続ゲーム数に対応した値を、サブ側RAM84の通常ATゲームカウンタにセットする。その後、ステップS2705にて、サブ側RAM84の分岐AT状態フラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタを「0」クリアする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1812の分岐前AT状態用処理が実行されることとなる。その後、本分岐前AT状態の設定処理を終了する。
分岐AT状態の終了処理(図46)の説明に戻り、ステップS2608又はステップS2609にて肯定判定をした場合には、ステップS2611〜ステップS2614の処理を実行する。ステップS2611では、サブ側RAM84の上乗せ状態に「1」をセットするとともに、分岐AT状態フラグを「0」クリアする。続くステップS2612では、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「2」をセットする。実行対象カウンタに「2」がセットされることにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1814の上乗せ状態用処理が実行されることとなる。
その後、ステップS2613にて補償リプレイ回数の抽選処理を実行するとともに、ステップS2614にて補償リプレイ回数カウンタのセット処理を実行した後に、本分岐AT状態の終了処理を終了する。これらステップS2613及びステップS2614の処理内容は、上乗せ状態の設定処理(図40)におけるステップS2106及びステップS2107の処理内容と同一である。
<分岐AT状態の進行態様>
次に、図48の説明図を参照しながら分岐AT状態の進行態様について説明する。図48(A)は分岐AT状態の進行態様を示す説明図であり、図48(B1)〜図48(B6)は画像表示装置66におけるバトル演出の内容を簡易的に示す図である。
分岐前AT状態(ST41)が終了した場合において特典ポイントカウンタの値が7以上であれば(ST42)、バトル抽選処理にて勝利演出(ST43)又は引き分け演出(ST44)が選択される。この場合、通常AT状態が連荘することとなり、分岐前状態(ST45)に復帰する。なお、分岐前状態(ST45)に移行する前に、上乗せ状態又はボーナスAT状態に移行し得る。
分岐前AT状態(ST41)が終了した場合において特典ポイントカウンタの値が7未満であれば(ST51)、AT継続抽選処理(ST52)が実行される。その結果、AT継続当選であれば、バトル抽選処理にて勝利演出(ST53)又は引き分け演出(ST54)が選択される。この場合、通常AT状態が連荘することとなり、分岐前状態(ST45)に復帰する。なお、分岐前状態(ST45)に移行する前に、上乗せ状態又はボーナスAT状態に移行し得る。一方、AT継続抽選処理(ST52)にて継続外れとなった場合には、バトル演出として敗北演出(ST55)が選択される。
ここで、バトル演出の内容について図48(B1)〜(B6)を参照しながら簡単に説明する。
バトル演出においては最初に、図48(B1)に示すように、画像表示装置66において味方キャラクタCH1と敵キャラクタCH2とが表示される。なお、バトル演出では各ゲーム内において動画が表示されることとなるが、各ゲームにて定められている切換前表示内容となった場合には次のゲームが開始されるまでその切換前表示内容による静止画の表示が継続される。
次に、図48(B2)に示すように、味方キャラクタCH1のみが表示され、さらに図48(B3)に示すように、敵キャラクタCH2のみが表示される。その後、両キャラクタCH1,CH2によるバトルの様子が動画として表示される。そして、勝利演出の場合には、図48(B4)に示すように、味方キャラクタCH1が敵キャラクタCH2に勝利した様子が表示され、引き分け演出の場合には、図48(B5)に示すように、味方キャラクタCH1と敵キャラクタCH2とが共に立ち上がっている様子が表示され、敗北演出の場合には、図48(B6)に示すように、味方キャラクタCH1が敵キャラクタCH2に敗北した様子が表示される。
図48(A)の説明に戻り、AT継続抽選処理(ST52)にて継続外れとなり、バトル演出として敗北演出(ST55)が選択された場合、当該敗北演出の終了に際して特典ポイントカウンタの値が7以上となっているか否かが判定される。特典ポイントカウンタの値が7以上であれば(ST61)、バトル抽選処理にて復活勝利演出(ST62)又は復活引き分け演出(ST63)が選択される。この場合、通常AT状態が連荘することとなり、上乗せ状態が行われた後に分岐前状態(ST64)に復帰する。一方、特典ポイントカウンタの値が7未満であれば(ST65)、最終チャンス状態(ST66)に移行する。
上記構成であることにより、通常AT状態の残セット回数が1以上であれば通常AT状態の連荘が確定し、残セット回数が「0」であってもAT継続抽選処理にて継続当選となることで通常AT状態が連荘することとなる。これにより、通常AT状態が連荘する機会を高めることが可能となる。
また、AT継続抽選処理にて継続外れとなったとしても、分岐AT状態中において特典ポイントカウンタの値が7以上となり、通常AT状態の残セット回数が1以上となることで、通常AT状態が連荘することとなる。これにより、分岐AT状態において敗北演出が発生したとしても、通常AT状態の継続への期待感を持続させることが可能となる。
また、AT継続抽選処理にて継続外れに一旦なったとしても、分岐AT状態中において特典ポイントカウンタの値が7以上となり通常AT状態が連荘した場合には、その後の分岐AT状態の開始に際して、特典ポイントカウンタの値が7未満であればAT継続抽選処理が再度実行される。これにより、通常AT状態が終了する前にはAT継続抽選処理の実行機会が担保されることとなり、通常AT状態が継続することへの期待感を好適に高めることが可能となる。
<AT継続確率が昇格していく様子>
次に、上記AT継続抽選処理におけるAT継続確率が昇格していく様子を、図49の説明図を参照しながら説明する。
既に説明したとおり、AT継続確率として、50%、60%、70%、77%、82%及び88%の6種類が設定されている。ボーナスAT状態を経由して通常AT状態に移行する場合には、当該移行時のAT継続確率は77%、82%及び88%のいずれかとなる。一方、ボーナスAT状態を経由することなく通常AT状態に直接移行する場合には、当該移行時のAT継続確率は基本的に50%となる。
この場合に、AT継続抽選処理にてAT継続当選となり、バトル抽選処理にて勝利演出当選となり、さらにAT継続確率の昇格抽選処理にて昇格当選となった場合、AT継続確率が1段階高くなる。つまり、50%であれば60%となり、60%であれば70%となり、70%であれば77%となり、77%であれば82%となり、82%であれば88%となる。これにより、通常AT状態が連荘すればするほどAT継続確率が高い確率となり易くなり、通常AT状態がより連荘し易くなる。よって、通常AT状態が連荘することの有利度を高めることが可能となる。
また、非AT状態を介在することなく通常AT状態において勝利演出が12回発生した場合には、その時点のAT継続確率がいずれの確率であるのかに関係なく、当該AT継続確率が最高確率である88%となる。これにより、遊技者は、バトル演出にて勝利演出が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、バトル演出への注目度が高まることを通じて、遊技の興趣向上が図られる。
ここで、通常AT状態が連荘する機会として、残セット回数と、AT継続抽選処理との2つの機会が存在している場合において、残セット回数が1以上であることを契機に通常AT状態が継続する場合であってもバトル抽選処理が実行されて勝利演出が発生し得る。そして、勝利演出が12回発生した場合には、AT継続抽選処理のAT継続確率が最高確率となる。これにより、通常AT状態が連荘する機会として、残セット回数と、AT継続抽選処理との2つの機会が存在している場合において、AT継続確率が最高確率となるか否かに関して両機会を密接に関連付けることが可能となる。
また、本スロットマシン10には、通常AT状態の残セット回数を報知するためのストック報知部68が設けられている。当該ストック報知部68では、通常AT状態の残セット回数に応じて表示色が変更されるため、当該表示色を確認することで残セット回数が何回以上となっているのかを遊技者が把握することが可能である。これにより、ストック報知部68を確認して残セット回数を把握することで、勝利演出の実行回数との関係で、AT継続確率が最高確率となる期待度がどの程度であるかを遊技者自身が把握することとなる。よって、AT継続確率が最高確率となることへの期待感を好適に高めることが可能となる。
また、本スロットマシン10には、勝利演出の回数を報知するための勝利数報知部69が設けられている。これにより、遊技者は勝利数報知部69を確認することで、勝利演出の回数を明確に認識することが可能となる。
<上乗せ状態の移行タイミング>
次に、分岐前AT状態及び分岐AT状態における上乗せ状態への移行タイミングについて、図50のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図50(a)は分岐前AT状態の実行期間を示し、図50(b)は分岐AT状態の実行期間を示し、図50(c)は上乗せ状態の実行期間を示し、図50(d)は特典ポイントカウンタの値が7の倍数となったタイミングを示す。
図50(a)に示すように、t1のタイミングで分岐前AT状態が開始され、当該分岐前AT状態の各ゲームの結果、t2のタイミングで、図50(d)に示すように、特典ポイントカウンタの値が7×n(nは1以上の整数)となる。これにより、図50(a)に示すように分岐前AT状態が終了するとともに、図50(c)に示すように上乗せ状態が開始される。つまり、分岐前AT状態においては、特典ポイントカウンタの値が7の倍数以上となったタイミングで上乗せ状態に移行する。
その後、t3のタイミングで、図50(c)に示すように上乗せ状態が終了することで、図50(a)に示すように分岐前AT状態に復帰する。この場合、上乗せ状態に移行する前に残っていた継続ゲーム数の状態で分岐前AT状態に復帰する。
その後、t4のタイミングで、図50(a)に示すように分岐前AT状態が終了することで、図50(b)に示すように分岐AT状態が開始される。そして、当該分岐AT状態の各ゲームの結果、t5のタイミングで、図50(d)に示すように、特典ポイントカウンタの値が7×(n+1)(nは1以上の整数)となる。但し、当該t5のタイミングでは、図50(b)に示すように分岐AT状態は終了しない。
その後、t6のタイミングで、図50(b)に示すように、分岐AT状態が終了することで、図50(c)に示すように上乗せ状態が開始される。つまり、分岐AT状態においては、特典ポイントカウンタの値が7の倍数以上となったタイミングで上乗せ状態に移行することはなく、分岐AT状態の終了に際して上乗せ状態に移行する。これにより、バトル演出の実行態様が複雑なものとなってしまうことが防止される。
その後、t7のタイミングで、図50(c)に示すように上乗せ状態が終了することで、図50(a)に示すように分岐前AT状態が開始される。
<上乗せ状態用処理>
次に、図51のフローチャートを参照しながら、AT中処理(図37)のステップS1814にて実行される上乗せ状態用処理について説明する。
ステップS2801では、押し順回避用処理を実行する。押し順回避用処理は、詳細は後述するが、通常AT状態の連荘が発生していないにも関わらず主側MPU72においてAT1信号の出力状態を変更する契機が発生することを防止するための処理である。
続くステップS2802では、主側MPU72からボーナスAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ボーナスAT開始コマンドを受信している場合には、ステップS2803にて、サブ側RAM84のボーナスATフラグに「1」をセットするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「4」をセットする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1816のボーナスAT用処理が実行されることとなる。その後、ステップS2804にて、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタに「7」を加算した後に、本上乗せ状態用処理を終了する。
ステップS2802にて否定判定をした場合には、ステップS2805にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本上乗せ状態用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS2806に進む。
ステップS2806では、上乗せ抽選契機役に当選しているか否かを判定する。内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合、特典抽選契機役に当選していると判定する。
ステップS2806にて肯定判定をした場合には、ステップS2807にて、現状の上乗せモード及び今回のゲームの当選役に対応した上乗せ抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。上乗せ抽選テーブルには、上乗せ回数として「0」,「1」,「2」,「3」が設定されている。また、上乗せモードとして、図52(a)の説明図に示すように、第1上乗せモードと、第2上乗せモードと、第3上乗せモードとが設定されており、上乗せ状態に移行した場合に設定される第1上乗せモードは、上乗せ確率が最も低く、さらに上乗せが発生する場合であっても少ない回数の上乗せ回数が選択され易い。また、第1上乗せモードから移行し得る第2上乗せモードは、上乗せ確率が第1上乗せモードよりも高く、さらに上乗せが発生する場合には第1上乗せモードの場合よりも多い回数の上乗せ回数が選択され易い。また、第1上乗せモード又は第2上乗せモードから移行し得る第3上乗せモードは、上乗せ確率が第2上乗せモードよりも高く、さらに上乗せが発生する場合には第2上乗せモードの場合よりも多い回数の上乗せ回数が選択され易い。また、当選役との関係では、当選となったIVの値が大きい値ほど上乗せ確率が高くなるように設定されているとともに、当選となったIVの値が大きい値ほどより多くの上乗せ回数が選択される確率が高くなるように設定されている。
続くステップS2808では、上乗せ抽選処理を実行する。上乗せ抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記上乗せ抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2809では、上乗せ抽選処理の結果が上乗せ当選であるか否かを判定する。上乗せ当選である場合には、ステップS2810にて、特典ポイントカウンタに、7×n(nは1以上の整数)を加算する。この場合、nが上乗せ抽選処理にて選択される1以上の上乗せ回数である。
ここで、図52(b)の説明図に示すように、特典ポイントカウンタは1バイトのデータ量となっている。特典ポイントカウンタには、分岐前AT状態又は分岐AT状態において特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となった場合に、特典基準数値(具体的には「7」)未満の値が加算されるカウンタである。また、特典ポイントカウンタには、ボーナスAT状態となり残セット回数を1回加算する場合に特典基準数値が加算されるとともに、上乗せ状態において上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となり残セット回数をn回(nは1以上の整数)加算する場合に特典基準数値×n(nは1以上の整数)の値が加算される。つまり、特典ポイントカウンタは、特典基準数値未満の値を累積加算するためのカウンタとしてだけでなく、残セット回数を上乗せする場合の値を加算するためのカウンタとしても利用される。これにより、特典基準数値未満の値を累積加算するためのカウンタと、残セット回数を計測するためのカウンタとを別々に設ける構成に比べて、カウンタの数を少なくすることが可能となる。よって、バイト単位でデータを扱う構成において、データ容量の削減を図ることが可能となる。
また、特典ポイントカウンタには、特典基準数値未満の値が累積加算されるとともに特典基準数値×n(nは1以上の整数)の値が加算されるだけでなく、残セット回数が1回以上である状況で通常AT状態の連荘が発生する場合には特典ポイントカウンタから特典基準数値が減算される。これにより、残セット回数の上乗せに関連する数値を特典ポイントカウンタにおいて一元的に扱うことが可能となる。よって、例えば特典ポイントカウンタと残セット回数用のカウンタとを別々に設けて特典ポイントカウンタの値に応じて残セット回数用のカウンタの加算処理を実行する構成に比べて、処理構成の簡素化が図られる。
上乗せ状態用処理(図51)の説明に戻り、ステップS2809にて否定判定をした場合、又はステップS2810の処理を実行した場合には、ステップS2811にてモードUP抽選処理を実行する。モードUP抽選処理では、今回の上乗せモード及び今回のゲームの当選役に対応したモードUP抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。例えば、第1上乗せモードにおけるモードUP抽選テーブルでは、第2上乗せモードへのUP当選結果と、第3上乗せモードへのUP当選結果と、外れ結果とが設定されている、また、第2上乗せモードにおけるモードUP抽選テーブルでは、第3上乗せモードへのUP当選結果と、外れ結果とが設定されている。また、第3上乗せモードにおけるモードUP抽選テーブルでは、モードUP当選として現状維持当選結果と、外れ結果として現状維持外れ結果とが設定されている。また、第1上乗せモード及び第2上乗せモードにおけるモードUP抽選テーブルは、当選となったIVの値が大きい値ほどモードUP確率が高くなるように設定されている。また、モードUP抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記モードUP抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2812では、モードUP抽選処理の結果がモードUP当選であるか否かを判定する。モードUP当選ではない場合にはそのまま本上乗せ状態用処理を終了し、モードUP当選である場合にはステップS2813に進む。ステップS2813では、上乗せモードを一段階上又は二段階上のモードに変更するための処理を実行する。具体的には、図52(a)に示すように、第1上乗せモードである場合には第2上乗せモード又は第3上乗せモードに変更し、第2上乗せモードである場合には第3上乗せモードに変更し、第3上乗せモードである場合には第3上乗せモードを維持する。
その後、ステップS2814では、補償リプレイ回数の抽選処理を実行する。既に説明したとおり、上乗せ状態では通常AT状態のセット回数の上乗せが発生し易くなるが、当該上乗せ状態は通常リプレイ当選が補償リプレイ回数発生した場合に終了する。補償リプレイ回数の抽選処理は、上乗せ状態の終了契機となる補償リプレイ回数を抽選により決定するための処理である。
補償リプレイ回数の抽選処理では、現状の上乗せモードに対応した補償リプレイ抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記補償リプレイ抽選テーブルに対して照合する。第1上乗せモード時の補償リプレイ抽選テーブルでは、補償リプレイ回数として「1」,「2」,「3」が設定されており、6/10の確率で「1」が選択され、3/10の確率で「2」が選択され、1/10の確率で「3」が選択される。第2上乗せモード時の補償リプレイ抽選テーブルでは、3/10の確率で「1」が選択され、5/10の確率で「2」が選択され、2/10の確率で「3」が選択される。第3上乗せモード時の補償リプレイ抽選テーブルでは、1/10の確率で「1」が選択され、3/10の確率で「2」が選択され、6/10の確率で「3」が選択される。つまり、第2上乗せモードは、第1上乗せモードよりも上乗せ確率が高いだけでなく補償リプレイの選択回数も多い。また、第3上乗せモードは、第2上乗せモードよりも上乗せ確率が高いだけでなく補償リプレイの選択回数も多い。
ステップS2814にて補償リプレイ回数の抽選処理を実行した後は、ステップS2815にて、その抽選処理により選択された補償リプレイ回数を、サブ側RAM84の補償リプレイ回数カウンタに加算する。その後、本上乗せ状態の設定処理を終了する。
一方、ステップS2806にて否定判定をした場合には、ステップS2816にて、通常リプレイ役に当選しているか否かを判定する。通常リプレイ役に当選していない場合にはそのまま本上乗せ状態用処理を終了し、通常リプレイ役に当選している場合にはステップS2817に進む。
ステップS2817では、サブ側RAM84の補償リプレイ回数カウンタの値を1減算し、続くステップS2818では、その1減算後の補償リプレイ回数カウンタの値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっていない場合にはそのまま本上乗せ状態用処理を終了し、「0」となっている場合にはステップS2819に進む。
ステップS2819では、サブ側RAM84の通常ATゲームカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、今回の上乗せ状態が分岐前AT状態の途中で移行したものであるか否かを判定する。通常ATゲームカウンタの値が「0」である場合には、今回の上乗せ状態が分岐AT状態の終了時に移行したものであることを意味するため、分岐前AT状態を新たに開始すべく、ステップS2820にて分岐前AT状態の設定処理を実行した後に、本上乗せ状態用処理を終了する。分岐前AT状態の設定処理の処理内容は、図47のフローチャートに示した処理内容と同一である。但し、ステップS2705では、分岐AT状態フラグを「0」クリアするのに代えて、上乗せ状態フラグを「0」クリアする。
通常ATゲームカウンタの値が「0」ではない場合にはステップS2819にて否定判定をして、ステップS2821に進む。ステップS2821では、サブ側RAM84の上乗せ状態フラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタを「0」クリアした後に、本上乗せ状態用処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1812の分岐前AT状態用処理が実行されることとなる。
<最終チャンス用処理>
次に、図53のフローチャートを参照しながら、AT中処理(図37)のステップS1815にて実行される最終チャンス用処理について説明する。
ステップS2901では、押し順回避用処理を実行する。押し順回避用処理は、詳細は後述するが、通常AT状態の連荘が発生していないにも関わらず主側MPU72においてAT1信号の出力状態を変更する契機が発生することを防止するための処理である。
続くステップS2902では、主側MPU72からボーナスAT開始コマンドを受信しているか否かを判定する。ボーナスAT開始コマンドを受信している場合には、ステップS2903にて、サブ側RAM84のボーナスATフラグに「1」をセットし、サブ側RAM84の実行対象カウンタに「4」をセットするとともに、サブ側RAM84の最終チャンスフラグを「0」クリアする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1816のボーナスAT用処理が実行されることとなる。その後、ステップS2904にて、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタに「7」を加算した後に、本最終チャンス用処理を終了する。
ステップS2902にて否定判定をした場合には、ステップS2905にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本上乗せ状態用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS2906に進む。
ステップS2906では、今回のゲームの当選役及び現状の特典ポイントカウンタの値に対応した復活抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。復活抽選テーブルは、当選となったIVの値が大きい値ほど復活当選確率が高くなるように設定されているとともに、現状の特典ポイントカウンタの値が大きい値ほど復活当選確率が高くなるように設定されている。
続くステップS2907では、復活抽選処理を実行する。復活抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記復活抽選テーブルに対して照合する。
続くステップS2908では、復活抽選処理の結果が復活当選であるか否かを判定する。復活当選である場合には、ステップS2909にて、復活時の継続ゲーム数抽選処理を実行する。当該抽選処理では、まず復活時の継続ゲーム数抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。通常AT状態の1セットの継続ゲーム数としては、既に説明したとおり、30ゲームと、50ゲームと、100ゲームとが存在している。復活時の継続ゲーム数抽選テーブルでは、1セットの継続ゲーム数として30ゲームが選択される確率が4/10であり、50ゲームが選択される確率が3/10であり、100ゲームが選択される確率が3/10である。当該抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記復活時の継続ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。そして、ステップS2910にて、ステップS2909の抽選処理にて選択した継続ゲーム数に対応した値を、サブ側RAM84の通常ATゲームカウンタにセットする。
その後、ステップS2911にて、サブ側RAM84の最終チャンスフラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84の実行対象カウンタを「0」クリアする。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1812の分岐前AT状態用処理が実行されることとなる。さらに、ステップS2911では、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタを「0」クリアする。その後、本最終チャンス用処理を終了する。
復活抽選処理にて復活当選となった場合に特典ポイントカウンタを「0」クリアすることで、復活当選に寄与した特典ポイントカウンタの値が、その後の連荘先の通常AT状態においてさらに利用されることが防止される。よって、特典ポイントによる利益の発生に制限を与えることが可能となる。
一方、ステップS2908にて否定判定をした場合には、ステップS2912に進む。ステップS2912では、延長契機役に当選しているか否かを判定する。内部後状態用抽選テーブル(図14)においてIV=7,9,10,14〜16のいずれかにて当選となった場合、延長契機役に当選していると判定する。延長契機役に当選していない場合には、ステップS2913にて、各種クリア処理を実行する。各種クリア処理では、サブ側RAM84の最終チャンスフラグを「0」クリアするとともに、サブ側RAM84の通常ATフラグを「0」クリアする。これにより、通常AT状態が終了することとなる。また、サブ側RAM84の特典ポイントカウンタを「0」クリアする。これにより、特典ポイントカウンタの値は、通常AT状態が連荘している場合におけるセット間においては引き継がれる一方、通常AT状態の残セット回数が「0」となり非AT状態に移行した場合には引き継がれない。また、サブ側RAM84の勝利カウンタを「0」クリアする。これにより、勝利カウンタの値は、通常AT状態が連荘している場合におけるセット間においては引き継がれる一方、通常AT状態の残セット回数が「0」となり非AT状態に移行した場合には引き継がれない。
その後、ステップS2914にて天井ゲーム数の抽選処理を実行した後に、本最終チャンス用処理を終了する。天井ゲーム数の抽選処理では、天井ゲーム抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記天井ゲーム抽選テーブルに対して照合する。そして、当該天井ゲーム数の抽選処理にて選択した値を、サブ側RAM84の天井残ゲームカウンタにセットする。
ステップS2912にて、延長契機役に当選していると判定した場合には、そのまま本最終チャンス用処理を終了する。これにより、最終チャンス状態が継続することとなる。つまり、最終チャンス状態において延長契機役に当選したにも関わらず復活抽選処理にて復活当選とならなかったとしても、当該延長契機役に当選したことの特典として、最終チャンス状態が継続することとなる。最終チャンス状態において延長契機役に当選した場合、復活当選となる確率が高い態様で復活抽選処理が実行されることとなるが、当該延長契機役に当選したにも関わらず復活当選とならなかった場合、その分だけ遊技者が落胆してしまうおそれがある。これに対して、延長契機役に当選した場合には最終チャンス状態が延長されることとなるため、延長契機役に当選したにも関わらず復活当選とならなかった場合の失望感を抑えることが可能となる。
<ボーナスAT用処理>
次に、図54のフローチャートを参照しながら、AT中処理(図37)のステップS1816にて実行されるボーナスAT用処理について説明する。
ステップS3001では、押し順回避用処理を実行する。押し順回避用処理は、詳細は後述するが、通常AT状態の連荘が発生していないにも関わらず主側MPU72においてAT1信号の出力状態を変更する契機が発生することを防止するための処理である。
続くステップS3002では、主側RAM74のボーナスAT回数カウンタが「0」であることを示すボーナスAT終了コマンドを主側MPU72から受信したか否かを判定する。なお、主側MPU72は、ボーナスAT回数カウンタが「0」になっていない状況であっても1セットのボーナスAT状態が終了した場合にボーナスAT終了コマンドを送信するが、この場合にはステップS3002にて肯定判定をしない。
ステップS3002にて否定判定をした場合には、そのまま本ボーナスAT用処理を終了する。ステップS3002にて肯定判定をした場合には、ステップS3003に進む。ステップS3003では、サブ側RAM84のボーナスATフラグを「0」クリアする。
続くステップS3004では、サブ側RAM84の上乗せ状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。上乗せ状態フラグに「1」がセットされている場合には、今回終了した一連のボーナスAT状態が上乗せ状態の途中で移行したものであることを意味するため、ステップS3005にて、実行対象カウンタの値を「2」にセットした後に、本ボーナスAT用処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1814の上乗せ状態用処理が実行されることとなる。
ステップS3004にて否定判定をした場合には、ステップS3006にて、サブ側RAM84の分岐AT状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。分岐AT状態フラグに「1」がセットされている場合には、今回終了した一連のボーナスAT状態が分岐AT状態の途中で移行したものであることを意味するため、ステップS3007にて、実行対象カウンタの値を「1」にセットした後に、本ボーナスAT用処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1813の分岐AT状態用処理が実行されることとなる。
ステップS3006にて否定判定をした場合には、ステップS3008にて、サブ側RAM84の通常ATフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。通常ATフラグに「1」がセットされている場合には、今回終了した一連のボーナスAT状態が分岐前AT状態の途中で移行したものであることを意味するため、ステップS3009にて、実行対象カウンタの値を「0」クリアした後に、本ボーナスAT用処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1812の分岐前AT状態用処理が実行されることとなる。
ステップS3008にて否定判定をした場合には、ステップS3010にて、サブ側RAM84のペナルティATフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ステップS3010にて否定判定をした場合には、ステップS3011にて、サブ側RAM84の通常ATフラグに「1」をセットする。続くステップS3012では、ボーナス後の継続ゲーム数抽選処理を実行する。
当該抽選処理では、まずボーナス後の継続ゲーム数抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。通常AT状態の1セットの継続ゲーム数としては、既に説明したとおり、30ゲームと、50ゲームと、100ゲームとが存在している。ボーナス後の継続ゲーム数抽選テーブルでは、1セットの継続ゲーム数として30ゲームが選択される確率が1/10であり、50ゲームが選択される確率が2/10であり、100ゲームが選択される確率が7/10である。当該抽選処理では、サブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記ボーナス後の継続ゲーム数抽選テーブルに対して照合する。
ステップS3012の処理を実行した場合には、ステップS3013にて、ステップS3012の抽選処理にて選択した継続ゲーム数に対応した値を、サブ側RAM84の通常ATゲームカウンタにセットする。その後、ステップS3014にて、サブ側RAM84の実行対象カウンタを「0」クリアした後に、本ボーナスAT用処理を終了する。これにより、次回のAT中処理(図37)ではステップS1812の分岐前AT状態用処理が実行されることとなる。
一方、ペナルティATフラグに「1」がセットされている場合には、ステップS3010にて肯定判定をしてそのまま本ボーナスAT用処理を終了する。これにより、ペナルティの状況でボーナスAT状態に移行したとしても、当該ボーナスAT状態の終了後に通常AT状態に移行しないこととなる。
<スロットマシン10からホールコンピュータHCへの外部出力について>
次に、スロットマシン10からホールコンピュータHCへの外部出力についての構成を説明する。図55(a)はスロットマシン10が多数設置された遊技ホールの電気的な構成の概要を説明するための概略図であり、図55(b)はスロットマシン10に設けられた外部端子板90の正面図である。
図55(a)に示すように、遊技ホールには島設備Sが設けられており、当該島設備Sに対して多数のスロットマシン10が設置されている。また、島設備Sには、各スロットマシン10に1対1で対応させてデータカウンタDCが設置されている。各データカウンタDCは、対応するスロットマシン10の上方に搭載されており、ゲームの実行回数を表示するための第1表示部DC1と、所定の遊技状態の実行回数を表示するための第2表示部DC2と、当該所定の遊技状態とは異なる特定の遊技状態の実行回数を表示するための第3表示部DC3と、が設けられている。
各スロットマシン10及び各データカウンタDCを管理する管理制御手段として、遊技ホールにはホールコンピュータHCが設けられている。ホールコンピュータHCは、管理プログラムを有する電子演算装置であり、その内部にMPU201が搭載されている。MPU201には、当該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータやスロットマシン10から入力した情報等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、を備えている。
ホールコンピュータHCは、各スロットマシン10と電気配線群EL1を通じて電気的に接続されているとともに、各データカウンタDCと電気配線群EL2を通じて電気的に接続されている。そして、各スロットマシン10から受信した情報に基づく管理処理を実行するとともに、その管理処理の結果に応じた信号を各データカウンタDCに送信する。
ここで、スロットマシン10においてホールコンピュータHCに情報を送信するための構成について、図55(b)を参照しながら詳細に説明する。
図55(b)に示すように、外部端子板90には、複数の外部端子90a〜90hが設けられている。外部端子90a〜90hは合計8個設けられており、ホールコンピュータHCに向けて外部出力する情報の種類が相違している。
具体的には、1回のゲーム毎に当該ゲームのベット枚数を示す情報を出力するために用いられる投入信号用の外部端子90aと、各ゲームにおいて付与されたメダル枚数を示す情報を出力するために用いられる付与信号用の外部端子90bと、第1遊技状態が開始されたことを示す情報を出力するために用いられる第1遊技状態信号用の外部端子90cと、第2遊技状態が開始されたことを示す情報を出力するために用いられる第2遊技状態信号用の外部端子90dと、第3遊技状態が開始されたことを示す情報を出力するために用いられる第3遊技状態信号用の外部端子90eと、投入異常や払出異常といった不正の発生をスロットマシン10にて検知したことを示す情報を出力するために用いられる異常信号用の外部端子90fと、設定変更操作の実行中であることを示す情報を出力するために用いられる設定操作信号用の外部端子90gと、前面扉12が開放中であることを示す情報を出力するために用いられる開放信号用の外部端子90hと、が含まれている。
これらのうち、投入信号用の外部端子90aからはベット枚数に応じた数のパルス信号が出力される。例えば、ベット枚数の規定数が「2」である場合には、1ゲームの開始時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が2回出力され、ベット枚数の規定数が「3」である場合には、1ゲームの開始時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が3回出力される。ホールコンピュータHCでは、当該投入信号用の外部端子90aから1群のパルス信号を受信することで、1ゲームが開始されたと判断し、データカウンタDCの第1表示部DC1におけるゲームの実行回数の表示を1加算する。
付与信号用の外部端子90bからは払出枚数に応じた数のパルス信号が出力される。例えば、9枚のメダルが付与される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が9回出力され、4枚のメダルが付与される場合には、1ゲームの終了時に、ON時間及びOFF時間がそれぞれ50msecとなるようにパルス信号が4回出力される。
第1遊技状態信号用の外部端子90cは、本スロットマシン10においては通常AT状態の実行回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。以下、第1遊技状態信号をAT1信号と言い、さらに第1遊技状態信号用の外部端子90cをAT1信号用の外部端子90cと言う。ホールコンピュータHCでは、AT1信号用の外部端子90cからの信号の立ち上がりを確認することで、通常AT状態が新たに開始されたと判断し、データカウンタDCの第2表示部DC2における通常AT状態の実行回数の表示を1加算する。
第2遊技状態信号用の外部端子90dは、本スロットマシン10においてはボーナスAT状態の実行回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。以下、第2遊技状態信号をAT2信号と言い、さらに第2遊技状態信号用の外部端子90dをAT2信号用の外部端子90dと言う。ホールコンピュータHCでは、AT2信号用の外部端子90dからの信号の立ち上がりを確認することで、ボーナスAT状態が新たに開始されたと判断し、データカウンタDCの第3表示部DC3におけるボーナスAT状態の実行回数の表示を1加算する。
第3遊技状態信号用の外部端子90eは、本スロットマシン10においてはCB状態の実行回数をホールコンピュータHCにて認識可能とするために利用される。異常信号用の外部端子90f、設定操作信号用の外部端子90g及び開放信号用の外部端子90hからは、それぞれの対象となる事象が発生している間はON状態が維持される。
なお、設定操作信号用の外部端子90gからは、設定変更の操作中だけでなく、現状の設定値の確認操作中においてもON信号が出力される構成としてもよい。また、異常信号及び設定操作信号の両方を一の外部端子から出力する構成としてもよい。
主側MPU72は電気配線群EL3を通じて外部端子板90の各外部端子90a〜90hと1対1で対応させて電気的に接続されており、処理結果に応じて外部端子90a〜90hに所定電圧の信号を出力する。
<主側MPU72にて実行される外部出力用の処理>
次に、主側MPU72にて実行される外部出力用の処理について説明する。但し、以下の説明では、外部端子板90におけるAT1信号用の外部端子90c及びAT2信号用の外部端子90dを通じた外部出力用の処理について説明する。
まず図56のフローチャートを参照しながら、終了時の外部出力設定処理について説明する。当該終了時の外部出力設定処理は、通常処理(図11)のステップS216にて実行される。
ステップS3101では、CB内部後状態又はCB中状態であるか否かを判定する。CB内部後状態又はCB中状態ではない場合、すなわちCB非内部状態である場合には、ステップS3102にてAT1信号の出力状態をOFF状態に設定するとともに、ステップS3103にてAT2信号の出力状態をOFF状態に設定した後に、本終了時の外部出力設定処理を終了する。
つまり、AT1信号及びAT2信号は、CB非内部状態においてはON状態に設定されることはなく、CB内部後状態又はCB中状態においてON状態に設定され得る。これにより、ホールコンピュータHCでは、AT1信号又はAT2信号がON状態であることを確認することで、通常AT状態又はボーナスAT状態であるか否かを確認することが可能となるだけでなく、CB内部後状態又はCB中状態であることを確認することが可能となる。この場合に、既に説明したとおり、スロットマシン10にはCB当選フラグに「1」がセットされていることを報知するための内部状態報知部63が設けられているとともに、CB当選フラグに「1」がセットされた場合には当該ゲームの終了を待つことなく内部状態報知部63が発光状態となる。その一方、AT1信号及びAT2信号のON状態への設定は、CB当選フラグに「1」がセットされたゲームの終了時以降に行われる。これにより、CB内部後状態又はCB中状態であることがホールコンピュータHCに向けて外部出力されるよりも前のタイミングで、当該CB内部後状態又はCB中状態であることがスロットマシン10において報知される。よって、CB内部後状態又はCB中状態であることを遊技ホールの管理者のみが把握し、遊技者が把握し得ないという事象の発生が防止される。
CB内部後状態又はCB中状態でありステップS3101にて肯定判定をした場合には、ステップS3104に進む。ステップS3104では、主側RAM74に設けられたベル入賞カウンタの値が3以上となっているか否かを判定する。ベル入賞カウンタは、第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合において押し順外れが発生することなく第1ベル入賞又は第2ベル入賞が発生した回数を主側MPU72において特定するためのカウンタである。
<ベル入賞とAT1信号の出力状態との関係>
ここで、図57のフローチャートを参照しながら、ベル入賞判定処理について説明する。ベル入賞判定処理は、入賞判定処理(図18)におけるステップS607にて実行される。
ベル入賞判定処理では、まずステップS3201にて、AT2信号がON状態となっているか否かを判定する。ステップS3201にて否定判定をした場合にステップS3202にて、今回のゲームで第1ベル役又は第2ベル役に当選したか否かを判定する。第1ベル役及び第2ベル役の両方に当選していない場合にはそのまま本ベル入賞判定処理を終了し、第1ベル役又は第2ベル役に当選している場合にはステップS3203に進む。
ステップS3203では、入賞判定処理(図18)におけるステップS604の図柄組合せの論理演算処理の結果、第1ベル入賞又は第2ベル入賞が発生していることを確認したか否かを判定する。第1ベル入賞又は第2ベル入賞が発生している場合には、ステップS3204にて、主側RAM74のベル入賞カウンタの値を1加算するとともに主側RAM74に設けられたベル外れフラグを「0」クリアした後に、本ベル入賞判定処理を終了する。第1ベル入賞及び第2ベル入賞の両方が発生していない場合には、ステップS3205にて、主側RAM74のベル外れフラグに「1」をセットするとともに、主側RAM74のベル入賞カウンタを「0」クリアした後に、本ベル入賞判定処理を終了する。ベル外れフラグは、第1ベル役又は第2ベル役に当選した状況で第1ベル入賞及び第2ベル入賞の両方が発生しなかったことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
一方、ステップS3201にて、AT2信号がON状態であると判定した場合には、ステップS3206にて、主側RAM74のベル入賞カウンタの値を「0」クリアする。その後、本ベル入賞判定処理を終了する。
終了時の外部出力設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3104にて、主側RAM74のベル入賞カウンタの値が3以上であると判定した場合には、ステップS3105にて、AT1信号の出力状態をON状態に設定する。
ステップS3104にて否定判定をした場合、又はステップS3105の処理を実行した場合には、ステップS3106にて、主側RAM74のベル外れフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。ベル外れフラグに「1」がセットされている場合には、ステップS3107にてAT1信号の出力状態をOFF状態に設定し、続くステップS3108にて主側RAM74のベル外れフラグを「0」クリアする。
図58のタイミングチャートを参照しながら、ベル役との関係でAT1信号の出力状態が変更される様子を説明する。
図58(a)は通常AT状態の実行期間を示し、図58(b)はAT1信号の出力状態を示し、図58(c)は第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームの実行期間を示し、図58(d)は第1ベル入賞又は第2ベル入賞の発生状況を示し、図58(e)はその他のゲームの実行期間を示す。
通常AT状態及びボーナスAT状態のいずれでもない状況であるt1のタイミング及びt2のタイミングで、図58(c)に示すように、第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームが開始される。但し、AT状態ではないため、サブ側MPU82において当該当選役に対応したベル入賞を発生させるための押し順の報知制御は実行されない。したがって、図58(d)に示すようにベル入賞は発生しない。
その後、t3のタイミングで、図58(a)に示すように、サブ側MPU82において通常AT状態への移行設定が行われることで、通常AT状態が開始される。また、t3のタイミングでは、図58(e)に示すように、新たなゲームが開始されているが、当該ゲームは第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームではないため、いずれのベル入賞も発生しない。但し、当該t3のタイミングでは、図58(b)に示すように、AT1信号はOFF状態のままである。
その後、通常AT状態である状況のt4のタイミング及びt6のタイミングのそれぞれで、図58(c)に示すように第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームが開始される。この場合、AT状態であるため、サブ側MPU82において当該当選に対応したベル入賞を発生させるための押し順の報知制御が実行される。これにより、図58(d)に示すように、t5のタイミング及びt7のタイミングのそれぞれで、当選役に対応したベル入賞が発生する。但し、このタイミングでは、ベル入賞カウンタの値は「2」であり3以上となっていないため、図58(b)に示すようにAT1信号はOFF状態のままである。
その後、t8のタイミングで、図58(e)に示すように、第1ベル役及び第2ベル役のいずれにも当選しないゲームが開始された後に、当該ゲームの終了後であるt9のタイミングで、図58(c)に示すように、第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームが開始される。この場合、AT状態であるため、サブ側MPU82において当該当選に対応したベル入賞を発生させるための押し順の報知制御が実行される。しがたって、t10のタイミングで、図58(d)に示すように、当該当選役に対応したベル入賞が発生する。これにより、ベル入賞カウンタの値が3以上となることにより、当該t10のタイミングで、図58(b)に示すように、AT1信号がON状態とされる。
その後、t11のタイミング及びt12のタイミングのそれぞれで、図58(c)に示すように、第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームが開始され、当該当選役に対応したベル入賞が発生する。そして、t13のタイミングで、図58(e)に示すように、通常AT状態の最終ゲームが終了することで、図58(a)に示すように、サブ側MPU82において通常AT状態の終了設定が行われる。但し、当該t13のタイミングでは、図58(b)に示すように、AT1信号はON状態のままである。
その後、通常AT状態及びボーナスAT状態のいずれでもない状況であるt14のタイミングで、第1ベル役又は第2ベル役に当選したゲームが開始される。この場合、AT状態ではないため、サブ側MPU82において当該当選役に対応したベル入賞を発生させるための押し順の報知制御は実行されない。また、第1ベル入賞又は第2ベル入賞を発生させるためには、第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させる必要があるのに対して、通常AT状態及びボーナスAT状態のいずれでもない状況で第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させるとペナルティ事象の発生とされてしまう。そうすると、t14のタイミングで開始されたゲームではベル入賞が発生しない可能性が高い。そして、第1ベル役又は第2ベル役に当選したにも関わらず対応するベル入賞が発生しないことで、t15のタイミングで、主側RAM74のベル外れフラグに「1」がセットされ、AT1信号がOFF状態とされる。
通常AT状態への移行設定及び終了設定がサブ側MPU82において独自に行われるようにすることで、主側MPU72の処理負荷の軽減が図られる。また、主側MPU72とサブ側MPU82との間での通信を主側MPU72からサブ側MPU82への一方向通信とすることで、主側MPU72への不正信号の入力機会が低減される。また、主側MPU72からホールコンピュータHCに外部出力される構成とすることで、遊技の進行を制御している主側MPU72において外部出力を直接的に制御することが可能となる。
この場合に、主側MPU72では、ベル役当選時の押し順外れを間に挟むことなく、ベル入賞が複数回(具体的には3回)発生した場合に、通常AT状態に移行していると判定し、AT1信号をON状態に設定する。かかる構成とすることにより、上記のように各種構成を採用した場合において、主側MPU72にて間接的に通常AT状態への移行を判断して、通常AT状態であることを示す信号の外部出力を行うことが可能となる。
主側MPU72では、ベル当選時に押し順外れが発生した場合に、通常AT状態が終了したと判定し、AT1信号をOFF状態に設定する。かかる構成とすることにより、上記のように各種構成を採用した場合において、主側MPU72にて間接的に通常AT状態の終了を判断して、通常AT状態であることを示す信号の外部出力を終了させることが可能となる。
AT1信号をON状態に設定するための契機と、AT1信号をOFF状態に設定するための契機とが、共にベル当選時においてベル入賞が発生したか否かという点となる。これにより、AT1信号のON状態設定用の監視処理と、AT1信号のOFF状態設定用の監視処理とを共通化させることが可能となり、処理負荷の軽減が図られる。
AT1信号をON状態に設定する場合に必要なベル当選時のベル入賞発生回数は、AT1信号をOFF状態に設定する場合に必要なベル当選時のベル非入賞発生回数よりも多く設定されている。これにより、AT1信号のON状態への設定に関しては当該設定処理を早期に行うことよりも実際の通常AT状態下でON状態に設定されることを優先し、AT1信号のOFF状態への設定に関しては実際に通常AT状態が終了した状況でOFF状態に設定されることよりも当該OFF状態への設定処理を早期に行うことを優先することが可能となる。よって、AT1信号のON状態への設定に関しては慎重に行うようにしながら、OFF状態への設定は早期に行うことが可能となる。
AT1信号のON状態への設定及びAT1信号のOFF状態への設定に際して監視対象となるのは、第1ベル入賞だけでなく第2ベル入賞である。これにより、ON状態への設定契機及びOFF状態への設定契機を高めることが可能となる。
ボーナスAT状態ではベル入賞が発生したとしてもベル入賞カウンタの加算は行われない。これにより、ボーナスAT状態中にAT1信号がON状態に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
第1ベル入賞及び第2ベル入賞はいずれも第1停止として中リール32M又は右リール32Rを停止させる必要がある。これにより、非AT状態ではない状況でAT1信号がON状態に設定されてしまわないようにすることが可能となる。
<通常リプレイ役とAT1信号の出力状態との関係>
終了時の外部出力設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3106にて否定判定をした場合、又はステップS3108の処理を実行した場合には、ステップS3109にて、主側RAM74に設けられた押し順正解カウンタの値が2以上となっているか否かを判定する。押し順正解カウンタは、通常リプレイ役に当選した場合において主側MPU72にて抽選により決定された押し順で各ストップボタン42〜44が停止操作された回数を、主側MPU72にて特定するためのカウンタである。通常リプレイ役に当選した場合の押し順抽選処理は、既に説明したとおり、当選データの取得処理(図16)におけるステップS405にて実行される。
ここで、図59のフローチャートを参照しながら、通常リプレイ押し順判定処理について説明する。通常リプレイ押し順判定処理は、入賞判定処理(図18)におけるステップS608にて実行される。
通常リプレイ押し順判定処理では、まずステップS3301にて、今回のゲームで通常リプレイ入賞が発生しているか否かを判定する。なお、既に説明したとおり、通常リプレイ役に当選した場合、各ストップボタン42〜44の停止操作順序及び各ストップボタン42〜44の対応するリール32L,32M,32Rの回転位置との関係での操作タイミングに関係なく、通常リプレイ入賞が発生する。
通常リプレイ入賞が発生していない場合にはそのまま本通常リプレイ押し順判定処理を終了し、通常リプレイ入賞が発生している場合にはステップS3302に進む。ステップS3302では、今回のゲームの開始時に実行された押し順抽選処理(ステップS405)の結果を主側RAM74から読み出す。続くステップS3303では、今回のゲームにおける各リール32L,32M,32Rの停止順序を読み出す。そして、ステップS3304にて、ステップS3302にて読み出した結果と、ステップS3303にて読み出した結果とが一致しているか否かを判定する。つまり、押し順抽選処理の結果に対応した順序で各リール32L,32M,32Rが停止されたか否かを判定する。
ステップS3304にて肯定判定をした場合には、ステップS3305にて、主側RAM74の押し順正解カウンタの値を1加算した後に、本通常リプレイ押し順判定処理を終了する。一方、ステップS3304にて否定判定をした場合には、ステップS3306にて、主側RAM74の押し順正解カウンタの値を「0」クリアするとともに、主側RAM74に設けられた設定済みフラグを「0」クリアした後に、本通常リプレイ押し順判定処理を終了する。設定済みフラグは、AT1信号がON状態となっている状況で押し順正解カウンタの値が2以上となっていることに対応した処理を既に実行しているか否かを主側MPU72にて特定するためのフラグである。
終了時の外部出力設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3109にて、押し順正解カウンタの値が2以上であると判定した場合には、ステップS3110にて、AT1信号がON状態となっているか否かを判定するとともに、ステップS3111にて、主側RAM74に設けられた設定済みフラグの値が「1」であるか否かを判定する。
ステップS3110にて肯定判定をするとともにステップS3111にて否定判定をした場合には、ステップS3112にて、AT1信号をOFF状態に設定する。続くステップS3113では、主側RAM74のウェイトカウンタに連荘ウェイト時間(具体的には1sec)をセットする。これにより、通常処理(図11)のステップS218にて否定判定をすることとなり、今回のゲームの終了時において連荘ウェイト時間分のウェイト時間が発生する。また、ステップS3113では、主側RAM74の設定済みフラグに「1」をセットする。その後、ステップS3114にて、連荘ウェイトコマンドをサブ側MPU82に送信すべくセットする。これにより、サブ側MPU82では、既に説明したとおり、待機演出設定処理(図29)のステップS1210にて連荘ウェイト用フラグに「1」をセットすることとなり、当該連荘ウェイト時間に対応した静止画が画像表示装置66において表示されるようにする。
上記のように押し順正解カウンタの値が2以上となったことを契機としてAT1信号がOFF状態に設定された場合には、次のゲームの開始時にAT1信号がON状態に設定される。当該設定処理は、通常処理(図11)のステップS210における開始時の外部出力設定処理にて実行される。
図60は、開始時の外部出力設定処理を示すフローチャートである。
ステップS3401では、CB内部後状態又はCB中状態であるか否かを判定する。CB内部後状態又はCB中状態ではない場合、すなわちCB非内部状態である場合には、そのまま本開始時の外部出力設定処理を終了する。
CB内部後状態又はCB中状態である場合には、ステップS3402にて、主側RAM74の押し順正解カウンタの値が2以上となっているか否かを判定する。2以上となっている場合には、ステップS3403にて、AT2信号がON状態となっているか否かを判定する。AT2信号がON状態となっていない場合には、ステップS3404にて、AT1信号をON状態に設定する。
以上のように、AT1信号がON状態であってAT2信号がOFF状態である状況で押し順正解カウンタの値が2以上となった場合には、当該2以上となったゲームの終了時にAT1信号がOFF状態に設定されるとともに連荘ウェイト時間(1sec)が経過した後に開始される次のゲームの開始時にAT1信号が再度ON状態に設定される。このようなAT1信号の設定処理は、通常AT状態が連荘した場合にホールコンピュータHCにおいて通常AT状態の実行セット回数を把握させるために実行される。但し、通常AT状態が連荘しているか否かは主側MPU72においては特定不可能であるため、通常AT状態の連荘が発生したタイミングに合わせて上記AT1信号のOFF・ON設定が行われるようにサブ側MPU82において通常リプレイ用処理及び押し順回避用処理が実行される。これら通常リプレイ用処理及び押し順回避用処理について以下に説明する。
図61は、サブ側MPU82における通常リプレイ用処理を示すフローチャートである。通常リプレイ用処理は、分岐前AT状態用処理(図38)のステップS1901にて実行される。
通常リプレイ用処理ではまずステップS3501にて、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS3502にて、今回の抽選結果コマンドに通常リプレイ役当選に対応したデータが含まれているか否かを判定する。通常リプレイ役当選に対応したデータが含まれている場合には、ステップS3503にて、今回の抽選結果コマンドとともに受信している押し順コマンドの内容を把握することにより、主側MPU72における押し順抽選処理(ステップS405)の結果に対応した押し順データをサブ側RAM84に書き込む。
続くステップS3504では、サブ側RAM84に設けられた連荘後フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。連荘後フラグは、通常AT状態が連荘したことをサブ側MPU82にて特定するためのフラグである。連荘後フラグに「1」がセットされるタイミングは、分岐AT状態において勝利演出又は引き分け演出が実行されて分岐前AT状態に復帰する場合、分岐AT状態の終了後に移行した上乗せ状態が終了して分岐前AT状態に復帰する場合、及び最終チャンス状態において復活抽選処理(ステップS2907)にて復活当選となり分岐前AT状態に復帰する場合である。
連荘後フラグに「1」がセットされている場合にはステップS3505にて、ステップS3503にてサブ側RAM84に書き込んだ押し順データを画像表示装置66において報知する押し順データとして設定する。これにより、主側MPU72の押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された各ストップボタン42〜44の押し順が報知される。AT状態において画像表示装置66にて各ストップボタン42〜44の押し順が報知された場合、遊技者はその押し順に従って各ストップボタン42〜44を操作するのが一般的であるため、この場合、主側MPU72における押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された順序で各ストップボタン42〜44が操作されることとなる。なお、当該押し順の通りに各リール32L,32M,32Rを停止させなかったとしても通常リプレイ入賞は発生する。
連荘後フラグに「1」がセットされていない場合にはステップS3506にて、サブ側RAM84に設けられた押し順正解カウンタの値が1以上となっているか否かを判定する。押し順正解カウンタは、通常リプレイ役当選となったゲームにおいて、主側MPU72の押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された態様で各ストップボタン42〜44が操作された回数をサブ側MPU82にて特定するためのカウンタである。
押し順正解カウンタの値が1以上である場合にはステップS3507にて、ステップS3503にてサブ側RAM84に書き込んだ押し順データとは異なる押し順データを画像表示装置66において報知する押し順データとして設定する。これにより、主側MPU72の押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された各ストップボタン42〜44の押し順とは異なる押し順が報知される。AT状態において画像表示装置66にて各ストップボタン42〜44の押し順が報知された場合、遊技者はその押し順に従って各ストップボタン42〜44を操作するのが一般的であるため、この場合、主側MPU72における押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された順序とは異なる順序で各ストップボタン42〜44が操作されることとなる。なお、当該押し順の通りに各リール32L,32M,32Rを停止させなかったとしても通常リプレイ入賞は発生する。
ステップS3501にて否定判定をした場合、ステップS3502にて否定判定をした場合、ステップS3506にて否定判定をした場合、ステップS3505の処理を実行した場合、又はステップS3507の処理を実行した場合には、ステップS3508にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本通常リプレイ用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS3509に進む。
ステップS3509では、今回のゲームで通常リプレイ入賞が発生しているか否かを判定する。通常リプレイ入賞が発生していない場合にはそのまま本通常リプレイ用処理を終了し、通常リプレイ入賞が発生している場合にはステップS3510に進む。ステップS3510では、サブ側RAM84に記憶されている押し順データと、今回のゲームにおける実際の押し順とが一致しているか否かを判定する。
ステップS3510にて肯定判定をした場合には、ステップS3511にて、サブ側RAM84の押し順正解カウンタの値を1加算する。続くステップS3512では、当該押し順正解カウンタの値が2以上となっているか否かを判定する。2以上となっていない場合にはそのまま本通常リプレイ用処理を終了し、2以上となっている場合にはステップS3513にてサブ側RAM84の連荘後フラグを「0」クリアした後に、本通常リプレイ用処理を終了する。ステップS3510にて否定判定をした場合には、ステップS3514にて、サブ側RAM84の押し順正解カウンタを「0」クリアした後に、本通常リプレイ用処理を終了する。
図62は、サブ側MPU82における押し順回避用処理を示すフローチャートである。押し順回避用処理は、分岐AT状態用処理(図44)のステップS2401、上乗せ状態用処理(図51)のステップS2801、最終チャンス用処理(図53)のステップS2901、及びボーナスAT用処理(図54)のステップS3001にて実行される。
押し順回避用処理ではまずステップS3601にて、主側MPU72から抽選結果コマンドを受信しているか否かを判定する。抽選結果コマンドを受信している場合には、ステップS3602にて、今回の抽選結果コマンドに通常リプレイ役当選に対応したデータが含まれているか否かを判定する。通常リプレイ役当選に対応したデータが含まれている場合には、ステップS3603にて、今回の抽選結果コマンドとともに受信している押し順コマンドの内容を把握することにより、主側MPU72における押し順抽選処理(ステップS405)の結果に対応した押し順データをサブ側RAM84に書き込む。
続くステップS3604では、サブ側RAM84の押し順正解カウンタの値が1以上となっているか否かを判定する。押し順正解カウンタの値が1以上である場合にはステップS3605にて、ステップS3603にてサブ側RAM84に書き込んだ押し順データとは異なる押し順データを画像表示装置66において報知する押し順データとして設定する。これにより、主側MPU72の押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された各ストップボタン42〜44の押し順とは異なる押し順が報知される。AT状態において画像表示装置66にて各ストップボタン42〜44の押し順が報知された場合、遊技者はその押し順に従って各ストップボタン42〜44を操作するのが一般的であるため、この場合、主側MPU72における押し順抽選処理(ステップS405)にて選択された順序とは異なる順序で各ストップボタン42〜44が操作されることとなる。なお、当該押し順の通りに各リール32L,32M,32Rを停止させなかったとしても通常リプレイ入賞は発生する。
ステップS3601にて否定判定をした場合、ステップS3602にて否定判定をした場合、ステップS3604にて否定判定をした場合、又はステップS3605の処理を実行した場合には、ステップS3606にて、主側MPU72から入賞結果コマンドを受信しているか否かを判定する。入賞結果コマンドを受信していない場合にはそのまま本押し順回避用処理を終了し、入賞結果コマンドを受信している場合にはステップS3607に進む。
ステップS3607では、今回のゲームで通常リプレイ入賞が発生しているか否かを判定する。通常リプレイ入賞が発生していない場合にはそのまま本通常リプレイ用処理を終了し、通常リプレイ入賞が発生している場合にはステップS3608に進む。ステップS3608では、サブ側RAM84に記憶されている押し順データと、今回のゲームにおける実際の押し順とが一致しているか否かを判定する。
ステップS3608にて肯定判定をした場合には、ステップS3609にて、サブ側RAM84の押し順正解カウンタの値を1加算する。その後、本通常リプレイ用処理を終了する。ステップS3608にて否定判定をした場合には、ステップS3610にて、サブ側RAM84の押し順正解カウンタを「0」クリアした後に、本通常リプレイ用処理を終了する。
以上のように通常リプレイ用処理及び押し順回避用処理が実行されることにより、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態では、通常リプレイ役に当選したゲームにおいて主側MPU72にて決定された各ストップボタン42〜44の押し順が画像表示装置66にて報知される。これにより、遊技者がその押し順報知に従ってストップボタン42〜44の操作を行えば押し順正解となるため、主側MPU72においてAT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態に設定する処理が実行される。
一方、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態ではない状況では、通常リプレイ役に当選したゲームにおいて主側MPU72にて決定された各ストップボタン42〜44の押し順とは異なる押し順が画像表示装置66にて報知される。これにより、遊技者がその押し順報知に従ってストップボタン42〜44の操作を行えば、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態ではない状況において押し順正解とならないため、主側MPU72においてAT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態に設定する処理が実行されない。
また、押し順正解が複数回発生した場合に主側MPU72にてAT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態に設定する処理が実行される構成において、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態ではない状況では押し順正解が1回以上発生していることを条件に正解押し順とは異なる押し順の報知制御が実行される。これにより、通常リプレイ役当選となった場合に押し順報知が行われる頻度を低減することが可能となりAT状態において押し順報知が無意味に実行され続けてしまうことを抑制することが可能となる。
図63のタイミングチャートを参照しながら、通常リプレイ役との関係でAT1信号の出力状態が変更される様子を説明する。
図63(a)は分岐前AT状態の実行期間を示し、図63(b)は分岐AT状態の実行期間を示し、図63(c)はAT1信号の出力状態を示し、図63(d)は通常リプレイ役当選ゲームの実行期間を示し、図63(e)はその他のゲームの実行期間を示し、図63(f)は正解押し順報知の実行期間を示し、図63(g)は不正解押し順報知の実行期間を示し、図63(h)は主側RAM74の押し順正解カウンタの設定状況を示し、図63(i)は連荘ウェイト時間の設定状況を示す。
図63(a)に示すように分岐前AT状態である状況のt1のタイミング及びt2のタイミングのそれぞれで、図63(d)に示すように、通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、通常AT状態の連荘後ではないため、図63(f)に示すように正解押し順報知は実行されずに、さらに図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が「0」であるため、図63(g)に示すように不正解押し順報知も実行されない。但し、t2のタイミングで開始されたゲームでは、各ストップボタン42〜44の押し順が偶然正解となっており、当該ゲームの終了タイミングであるt3のタイミングで、図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が「1」となっている。また、当該t3のタイミングで、図63(a)に示すように分岐前AT状態が終了するとともに、図63(b)に示すように分岐AT状態が開始される。
その後、分岐AT状態である状況のt4のタイミングで、図63(e)に示すように通常リプレイ役当選とは異なるゲームが実行され、その後のt5のタイミングで、図63(d)に示すように通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が1以上となっているため、当該t5のタイミングで、図63(g)に示すように、不正解押し順報知が実行される。これにより、当該ゲームでは不正解押し順で各ストップボタン42〜44が操作され、当該ゲームの終了タイミングであるt6のタイミングで、図63(h)に示すように押し順正解カウンタが「0」クリアされる。
その後、分岐AT状態である状況のt7のタイミングで、図63(d)に示すように通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、通常AT状態の連荘後ではないため、図63(f)に示すように正解押し順報知は実行されずに、さらに図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が「0」であるため、図63(g)に示すように不正解押し順報知も実行されない。したがって、t7のタイミングで開始されたゲームでは、押し順が不正解となる。
その後、t8のタイミングで、図63(e)に示すようにその他のゲームが終了されることで、図63(b)に示すように分岐AT状態が終了するとともに、図63(a)に示すように分岐前AT状態が開始される。
その後、t9のタイミングで、図63(d)に示すように通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態であるため、図63(f)に示すように正解押し順報知が実行される。これにより、当該ゲームでは正解押し順で各ストップボタン42〜44が操作され、当該ゲームの終了タイミングであるt10のタイミングで、図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が1加算される。
その後、t11のタイミングで、図63(e)に示すようにその他のゲームが実行された後に、t12のタイミングで、図63(d)に示すように通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、通常AT状態の連荘後における分岐前AT状態であるため、図63(f)に示すように正解押し順報知が実行される。これにより、当該ゲームでは正解押し順で各ストップボタン42〜44が操作され、t13のタイミングで、図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が1加算される。これにより、押し順正解カウンタの値が「2」となるため、図63(c)に示すようにAT1信号がOFF状態に設定されるとともに、図63(i)に示すように連荘ウェイト時間の計測が開始される。そして、t14のタイミングで当該連荘ウェイト時間が経過する。その後、t15のタイミングで、図63(e)に示すようにその他のゲームが開始され、それに伴って図63(c)に示すようにAT1信号がON状態に設定される。
その後、t16のタイミングで、図63(d)に示すように通常リプレイ役に当選したゲームが開始される。この場合、通常AT状態の連荘後ではないため、図63(f)に示すように正解押し順報知は実行されずに、さらに図63(h)に示すように押し順正解カウンタの値が「2」であるため、図63(g)に示すように不正解押し順報知が実行される。これにより、当該ゲームでは不正解押し順で各ストップボタン42〜44が操作され、当該ゲームの終了タイミングであるt17のタイミングで、図63(h)に示すように押し順正解カウンタが「0」クリアされる。
以上のように、通常AT状態が連荘した場合には、サブ側MPU82において通常リプレイ役当選時の押し順正解を促すように正解押し順報知の実行制御が行われることにより、サブ側MPU82において通常AT状態の連荘設定が行われたことを主側MPU72が直接的に把握していないとしても、通常リプレイ役当選時の押し順正解が複数回発生することを通じて主側MPU72において通常AT状態の連荘が発生したことを間接的に把握することが可能となる。これにより、主側MPU72において通常AT状態の連荘に合わせてAT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態とすることが可能となる。
サブ側MPU82では通常AT状態の連荘に該当しない状況で通常リプレイ役当選となった場合、不正解押し順報知の実行制御が敢えて行われることにより、通常AT状態が連荘した状況ではないにも関わらず通常リプレイ役当選時の押し順正解が複数回発生してしまう可能性が低減される。これにより、AT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態とする制御が、通常AT状態の連荘時に合わせて実行され易くなる。
通常AT状態の連荘時にAT1信号を一旦OFF状態とした後に再度ON状態とする場合、OFF状態への設定が連荘ウェイト時間の計測前に行われ、ON状態への設定が連荘ウェイト時間の計測後に行われる。このように連荘ウェイト時間が設定されることにより、1ゲームの終了時にAT1信号のOFF状態への設定が行われるとともに次のゲームの開始時にAT1信号のON状態への設定が行われる構成において、ホールコンピュータHCにおいてAT1信号がOFF状態となっていることを認識する期間を担保することが可能となる。
なお、押し順正解カウンタの値が2以上となりAT1信号がOFF設定された後にON設定された場合に当該押し順正解カウンタの値が「0」クリアされる構成としてもよい。
<ボーナスAT状態とAT1信号及びAT2信号の出力状態との関係>
終了時の外部出力設定処理(図56)の説明に戻り、ステップS3109にて否定判定をした場合、ステップS3110にて否定判定をした場合、ステップS3111にて肯定判定をした場合、又はステップS3114の処理を実行した場合には、ステップS3115に進む。ステップS3115では、主側RAM74に設けられたボーナスAT状態フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、ボーナスAT状態が実行されている状況であるか否かを判定する。ボーナスAT状態フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS3116にてAT1信号をOFF状態に設定する。
ステップS3115にて否定判定をした場合、又はステップS3116の処理を実行した場合には、ステップS3117にて、主側RAM74のウェイト発生フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、CB内部後状態において抽選処理(図12)の結果が外れ結果となったか否かを判定する。ウェイト発生フラグに「1」がセットされている場合には、ステップS3118にて、AT2信号をON状態に設定するとともに、ウェイト発生フラグを「0」クリアする。
ステップS3117にて否定判定をした場合、又はステップS3118の処理を実行した場合には、ステップS3119にて、主側RAM74のボーナスATカウンタの値が「0」となっているか否かを判定することで、1セットのボーナスAT状態が終了したタイミングであるか否かを判定する。ボーナスATカウンタの値が「0」となっていない場合にはそのまま本終了時の外部出力設定処理を終了し、ボーナスATカウンタの値が「0」となっている場合にはステップS3120にてAT2信号をOFF状態に設定した後に、本終了時の外部出力設定処理を終了する。
次に、開始時の外部出力設定処理(図60)において、ボーナスAT状態とAT1信号及びAT2信号の出力状態との関係で実行される処理内容について説明する。
ステップS3402にて否定判定をした場合、ステップS3403にて肯定判定をした場合、又はステップS3404の処理を実行した場合には、ステップS3405にて、主側RAM74のボーナスAT終了フラグに「1」がセットされているか否かを判定することで、ボーナスAT状態の1セットが終了し且つボーナスAT状態の残セット回数が「0」となっているか否かを判定する。ステップS3405にて肯定判定をした場合には、ステップS3406にて、AT1信号をON状態に設定する。
ステップS3405にて否定判定をした場合、又はステップS3406の処理を実行した場合には、ステップS3407にて、主側RAM74のボーナスAT回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定することで、ボーナスAT状態の新たなセットが開始される状況であるか否かを判定する。ステップS3407にて否定判定をした場合にはそのまま本開始時の外部出力設定処理を終了し、ステップS3407にて肯定判定をした場合にはステップS3408にて、AT2信号をON状態に設定した後に、本開始時の外部出力設定処理を終了する。
次に、図64のフローチャートを参照しながら、開始前の外部出力設定処理について説明する。当該開始前の外部出力設定処理は、通常処理(図11)のステップS206にて実行される。
ステップS3701では、CB内部後状態又はCB中状態であるか否かを判定する。CB内部後状態又はCB中状態ではない場合、すなわちCB非内部状態である場合には、そのまま本開始前の外部出力設定処理を終了する。
CB内部後状態又はCB中状態である場合には、ステップS3702にて、主側RAM74の開始前ウェイトフラグに「1」がセットされているか否かを判定する。開始前ウェイトフラグに「1」がセットされる状況というのは、既に説明したとおり、CB内部後状態において第1特別リプレイ役に当選となった場合である。また、それ以外にも、CB内部後状態であってAT1信号がON状態の状況下で第2特別リプレイ役若しくは第3特別リプレイ役に当選し且つ第1停止として中リール32M又は右リール32Rが操作された場合である。ステップS3702にて否定判定をした場合にはそのまま本開始前の外部出力設定処理を終了し、ステップS3702にて肯定判定をした場合にはステップS3703に進む。
ステップS3703では、AT2信号をON状態に設定する。その後、ステップS3704にて、主側RAM74の開始前ウェイトフラグを「0」クリアした後に、本開始前の外部出力設定処理を終了する。
次に、図65のタイミングチャートを参照しながら、ボーナスAT状態を契機に通常AT状態に移行する場合におけるAT1信号及びAT2信号の出力態様について説明する。
図65(a)はAT1信号の出力状態を示し、図65(b)はAT2信号の出力状態を示し、図65(c)は通常AT状態の実行期間を示し、図65(d)はボーナスAT状態の実行期間を示し、図65(e)はボーナスAT状態への移行契機となるゲームの実行期間を示し、図65(f)はその他のゲームの実行期間を示し、図65(g)はウェイト期間の設定状況を示す。
通常AT状態及びボーナスAT状態のいずれでもない状況であるt1のタイミングで、図65(e)に示すように、ボーナスAT状態への移行契機となるゲームが開始され、t2のタイミングで当該ゲームが終了する。この場合、当該t2のタイミングで、図65(d)に示すようにボーナスAT状態が開始される。
その後、当該ボーナスAT状態が開始された直後のタイミングであるt3のタイミングで、図65(f)に示すように、その他のゲームの開始されることとなるが、その開始に際して、図65(g)に示すようにウェイト期間(8sec)が設定される。このウェイト期間は、t4のタイミングで経過し、当該t4のタイミングで、図65(b)に示すようにAT2信号がON状態に設定される。
その後、t5のタイミングで、図65(f)に示すようにボーナスAT状態における今回のセットの最終ゲームが開始される。そして、t6のタイミングで、図65(g)に示すようにウェイト期間(5sec)が設定されるとともに、図65(d)に示すようにボーナスAT状態が終了し、さらに図65(b)に示すようにAT2信号がOFF状態に設定される。そして、t7のタイミングで、図65(g)に示すようにウェイト期間が経過することで、図65(f)に示すように今回のゲームが終了する。
その後、t8のタイミングで、図65(f)に示すように新たなゲームが開始されるが、この場合、ボーナスAT状態の残セット回数が1以上となっている。したがって、当該t8のタイミングで、図65(d)に示すように再度、ボーナスAT状態に設定されるとともに、図65(b)に示すようにAT2信号が再度、ON状態に設定される。
その後、t9のタイミングで、図65(f)に示すようにボーナスAT状態における今回のセットの最終ゲームが開始される。そして、t10のタイミングで、図65(g)に示すようにウェイト期間(5sec)が設定されるとともに、図65(d)に示すようにボーナスAT状態が終了し、さらに図65(b)に示すようにAT2信号がOFF状態に設定される。そして、t11のタイミングで、図65(g)に示すようにウェイト期間が経過することで、図65(f)に示すように今回のゲームが終了する。この場合、ボーナスAT状態の残セット回数が「0」となっているため、図65(f)に示すように新たなゲームが開始されたタイミングであるt12のタイミングで、図65(c)に示すように通常AT状態が開始されるとともに、図65(a)に示すようにAT1信号がON状態に設定される。
以上のようにボーナスAT状態が連荘する場合であっても、1セットのボーナスAT状態が終了する度にAT2信号がOFF状態に設定され、新たなセットのボーナスAT状態が開始される場合にAT2信号が再度ON状態に設定される。また、このようにボーナスAT状態が連荘する場合であってもウェイト期間が発生する。このようにウェイト期間が設定されることにより、1ゲームの終了時にAT2信号のOFF状態への設定が行われるとともに次のゲームの開始時にAT2信号のON状態への設定が行われる構成において、ホールコンピュータHCにおいてAT2信号がOFF状態となっていることを認識する期間を担保することが可能となる。また、このウェイト期間において、ボーナスAT状態が連荘することに対応した演出を画像表示装置66などにて実行することが可能となる。
ボーナスAT状態が発生した場合には、当該ボーナスAT状態の終了後に通常AT状態に移行する。この場合に、ボーナスAT状態が終了して通常AT状態に移行する際に、AT2信号をOFF状態に設定するだけでなくAT1信号をON状態に設定する。このように通常AT状態への移行条件が成立している場合にはベル入賞の3回の発生を待つことなくAT1信号をON状態に設定することで、通常AT状態が開始された場合にAT1信号のON状態への設定を早期に行うことが可能となる。
次に、図66のタイミングチャートを参照しながら、通常AT状態の途中でボーナスAT状態に移行した場合におけるAT1信号及びAT2信号の出力態様について説明する。
図66(a)はAT1信号の出力状態を示し、図66(b)はAT2信号の出力状態を示し、図66(c)は通常AT状態の実行期間を示し、図66(d)はボーナスAT状態の実行期間を示し、図66(e)はボーナスAT状態への移行契機となるゲームの実行期間を示し、図66(f)はその他のゲームの実行期間を示し、図66(g)はウェイト期間の設定状況を示し、図66(h)はベル入賞の発生状況を示す。
図66(c)に示すように通常AT状態である状況であって図66(a)に示すようにAT1信号がON状態である状況のt1のタイミングで、図66(e)に示すように、ボーナスAT状態への移行契機となるゲームが開始される。そして、当該ゲームが終了するt2のタイミングで、図66(c)に示すように通常AT状態が終了する一方、図66(d)に示すようにボーナスAT状態が開始される。また、当該t2のタイミングで、図66(a)に示すようにAT1信号がOFF状態に設定される。
その後、t3のタイミングで、図66(f)に示すようにその他のゲームが開始される。この場合、当該t3のタイミングで、図66(g)に示すようにウェイト期間(8sec)の計測が開始される。そして、t4のタイミングで当該ウェイト期間が経過することで、図66(b)に示すように、AT2信号がON状態に設定される。
その後、t5のタイミングで、図66(f)に示すようにボーナスAT状態における今回のセットの最終ゲームが開始される。そして、t6のタイミングで、図66(g)に示すようにウェイト期間(5sec)が設定されるとともに、図66(d)に示すようにボーナスAT状態が終了し、さらに図66(b)に示すようにAT2信号がOFF状態に設定される。また、当該t6のタイミングで、図66(c)に示すように通常AT状態が再開される。但し、図66(a)に示すようにAT1信号がOFF状態に維持されたままであり、このOFF状態は、図66(g)に示すようにウェイト期間が経過したタイミングであるt7のタイミング以降も維持される。
その後、通常AT状態において図66(h)に示すようにt8のタイミング、t9のタイミング及びt10のタイミングのそれぞれでベル入賞が発生することで、当該t10のタイミングで図66(a)に示すようにAT1信号がON状態に設定される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
サブ側RAM84には特典ポイントカウンタが設けられており、特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となり選択された特典ポイントが当該特典ポイントカウンタに加算される。そして、当該特典ポイントカウンタの値が特典基準数値以上となることで、通常AT状態が連荘する。また、ボーナスAT状態への移行条件が成立した場合には通常AT状態の残実行回数が加算されるとともに、上乗せ状態において上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合にも通常AT状態の残実行回数が加算される。この場合に、ボーナスAT状態への移行条件が成立した場合や、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となった場合には、残実行回数そのものを記憶させるのではなく、上記特典ポイントカウンタに特典基準数値×n(nは1以上の整数)に対応した情報を加算する構成である。したがって、上記のように通常AT状態の連荘態様の多様化を図った構成において、特典ポイントカウンタを共通して利用することが可能となる。これにより、通常AT状態を連荘すべきか否かを判定する際に参照すべき記憶エリアを集約することが可能となり、当該判定に際しての処理負荷の軽減が図られる。また、1バイト単位でデータを扱う構成において、特典ポイントカウンタと残実行回数用のカウンタとをそれぞれバイト単位で設ける構成に比べて、必要な記憶容量の低減化を図ることが可能となる。
特典抽選契機役に当選した場合には複数種類の特典ポイントの中から一の特典ポイントが特典ポイント抽選処理により選択される構成であるため、特典抽選契機役に当選したことを契機として特典ポイントが加算される場合の態様を多様化することが可能となる。また、この場合に選択される特典ポイントはいずれも特典基準数値よりも小さい値であるため、特典ポイントの取得が累積することで通常AT状態の連荘が発生することとなり、通常AT状態が連荘することへの期待度を段階的に高めることが可能となる。
通常AT状態が連荘される場合には特典基準数値分の特典ポイントが特典ポイントカウンタから減算される。これにより、特典ポイントカウンタが共通して利用される構成において、通常AT状態の連荘を発生させる場合の特典ポイントの扱いを画一化することが可能となり、処理負荷の軽減が図られる。
特典ポイントが、特典基準数値×(n−1)よりも大きく特典基準数値×n(nは1以上の整数)よりも小さい数値である状況で、特典基準数値×(n−1)を超えた分の数値に対応した情報が特典ポイント報知部67にて報知される。これにより、遊技者は、通常AT状態の連荘を発生させるためにはどの程度の特典ポイントが必要であるのかを明確に認識しながら遊技を行うことが可能となり、遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。この場合に、特典ポイントを特典基準数値で除算した場合の余りの数値が特典ポイント報知部67にて報知される。これにより、特典ポイントカウンタが共通して利用される構成において、特典ポイント報知部67にて報知する特典ポイントの数値を簡素な処理構成により導出することが可能となる。
特典ポイントが、特典基準数値×n以上であって特典基準数値×(n+1)(nは1以上の整数)よりも小さい数値である状況で、当該nに対応した情報がストック報知部68にて報知される。これにより、通常AT状態の残実行回数を遊技者が認識することが可能となり、遊技者の優越感を好適に高めることが可能となる。この場合に、特典ポイントを特典基準数値で除算した場合の商の数値がストック報知部68にて報知される。これにより、特典ポイントカウンタが共通して利用される構成において、ストック報知部68にて報知する通常AT状態の残実行回数を簡素な処理構成により導出することが可能となる。
分岐前AT状態又は分岐AT状態において特典ポイントが特典基準数値以上となることで上乗せ状態に移行する。そして、当該上乗せ状態において特典基準数値×n(nは1以上の整数)の値が特典ポイントカウンタに加算される状況が発生し得る。これにより、これら各状態を密接に関連させることが可能となる。
分岐前AT状態又は分岐AT状態が終了する場合に特典ポイントが特典基準数値以上となっている場合には通常AT状態が連荘する構成において、特典ポイントが特典基準数値未満である状況において他の継続条件により通常AT状態が連荘した場合、当該特典基準数値未満の特典ポイントはその連荘先の通常AT状態においても保持される。これにより、特典ポイントが特典基準数値以上となる機会が多くなり、特典ポイントが特典基準数値以上になり得るか否かという期待感を持つ機会を多く発生させることが可能となる。また、本構成によれば、分岐前AT状態又は分岐AT状態の終了間際に取得した特典ポイントであってもそれによる利益を享受することが可能である。これにより、分岐前AT状態及び分岐AT状態のいずれのタイミングであっても特典ポイントの取得条件の成立を遊技者に期待させることが可能となる。さらにまた、本構成によれば、通常AT状態が連荘した場合の利益を高めることが可能となり、通常AT状態が連荘することへの期待感を高めることが可能となる。
AT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合に通常AT状態が連荘するだけでなく、特典ポイントが特典基準数値以上となった場合にも通常AT状態が連荘する。これにより、通常AT状態が連荘する場合の態様を多様化することが可能となり、通常AT状態が連荘することを期待している遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
通常AT状態が連荘する場合、分岐AT状態においてバトル演出として勝利演出又は引き分け演出が実行される。これにより、遊技者は勝利演出又は引き分け演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。また、勝利演出の実行回数が所定実行回数(12回)となることで、その時点のAT継続当選となる確率に関係なく当該AT継続当選となる確率が最高確率となる。これにより、勝利演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、勝利演出は残実行回数が1回以上であることで通常AT状態が連荘する場合にも実行されるため、残実行回数として多い回数が設定されているほど勝利演出の実行回数が所定実行回数となる期待度が高められる。よって、残実行回数として多い回数が設定された場合、通常AT状態の連荘回数が多くなるという利益だけでなく、AT継続当選となる確率が高くなる可能性が高くなるという利益も付与されることとなり、残実行回数として多い回数が設定されることの有利度が高められる。
勝利演出が実行された回数が勝利数報知部69にて報知される。これにより、勝利演出の実行回数が所定実行回数となることへの期待感を好適に高めることが可能となる。
通常AT状態の残実行回数がストック報知部68にて報知されるため、当該ストック報知部68を通じて通常AT状態が少なくともどの程度連荘するのかを遊技者に認識させることが可能となり、遊技者の優越感を高めることが可能となる。また、勝利演出の実行回数が所定実行回数となることへの期待度を、ストック報知部68にて把握した残実行回数との関係で遊技者自身が認識することが可能となる。これにより、残実行回数に関連した通常AT状態の連荘と、AT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率とを密接に関連させることが可能となり、両連荘態様を設定したことによる効果を相乗的なものとすることが可能となる。
通常AT状態の残実行回数が1以上である場合には、当該残実行回数の消化が優先され、AT継続抽選処理が実行されない。これにより、AT継続抽選処理にて継続外れとなった場合に残実行回数が消化される構成に比べて、通常AT状態が必要以上に連荘してしまわないようにすることが可能となる。
通常AT状態が連荘する場合にはAT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率が高くなり得る。これにより、通常AT状態が連荘した場合には当該連荘がより発生し易くなり、通常AT状態が連荘することの有利度が高められる。よって、通常AT状態が連荘した場合の遊技者の高揚感を高めることが可能となり、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
AT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合にAT継続確率の昇格抽選処理が実行され、昇格当選となることで、AT継続当選となる確率が高くなる。これにより、AT継続抽選処理にてAT継続当選となるか否かという点に対する遊技者の注目度が高められる。また、このようにAT継続確率の昇格抽選処理を実行することで、AT継続当選となる確率とは独立して、昇格抽選処理にて昇格当選となる確率を設定することが可能となる。これにより、確率設定の自由度が高められる。
分岐AT状態においては通常AT状態の連荘が発生するか否かに対応したバトル演出が実行されるため、通常AT状態が連荘するか否かの報知を演出として遊技者に提供することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、バトル演出として勝利演出が実行された場合には、AT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率が高くなっている可能性が高い。これにより、遊技者は勝利演出が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
AT継続抽選処理にてAT継続当選となることでバトル演出として勝利演出又は引き分け演出が実行され、このバトル演出として勝利演出が実行される場合にAT継続確率の昇格抽選処理が実行され、当該昇格抽選処理にて昇格当選となることでAT継続当選となる確率が高くなる。この場合、バトル演出として勝利演出又は引き分け演出が実行された場合には通常AT状態の連荘が確定するため、遊技者は勝利演出又は引き分け演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、勝利演出及び引き分け演出のうち勝利演出が実行された場合にはAT継続当選となる確率が高くなっている可能性があるため、遊技者はさらに勝利演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技者の期待感を多段的なものとすることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
通常AT状態の残実行回数が1以上であることで通常AT状態が連荘する場合には、AT継続確率の昇格抽選処理は実行されない。これにより、当該昇格抽選処理にて昇格当選となる確率が高く設定される機会が必要以上に多くなってしまうことが抑えられる。
AT継続抽選処理にてAT継続外れとなったとしても、その後の分岐AT状態において敗北演出が実行されている状況において特典ポイントが特典基準数値以上となった場合には通常AT状態が連荘する。これにより、分岐前AT状態が終了するまでに特典ポイントが特典基準数値以上となり得なかったとしても、特典ポイントがより大きな値である場合の方が通常AT状態の連荘が発生し易くなるため、特典ポイントが取得されることへの注目度が高められる。
AT継続抽選処理にてAT継続外れとなったとしても他の継続条件が成立することで通常AT状態が連荘する構成において、その連荘後にAT継続抽選処理は再度実行される。これにより、通常AT状態の連荘が終了するタイミングを予測しづらくさせることが可能となり、通常AT状態における遊技者の期待感を好適に維持することが可能となる。
AT継続抽選処理にてAT継続外れとなった場合において他の継続条件が成立することで通常AT状態が連荘してAT継続抽選処理が実行される場合、その後側のAT継続抽選処理の方がAT継続当選となる確率が高くなり得る。これにより、AT継続抽選処理にてAT継続外れとなる事象が発生したとしても通常AT状態が連荘する確率を高めることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
AT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率は、AT継続抽選処理にて継続当選となることで高くなるとともに、AT継続抽選処理にて継続当選とならなくても勝利演出の実行回数が所定実行回数(12回)となることで高くなる。これにより、AT継続抽選処理にてAT継続当選となって通常AT状態が連荘する場合、及びAT継続外れとなって通常AT状態が継続する場合のいずれにおいてもAT継続当選となる確率が高くなり得るため、通常AT状態が連荘する機会を多くすることが可能となり遊技の興趣向上が図られる。
特典ポイントが特典基準数値以上ではなく、さらにAT継続抽選処理にてAT継続外れとなったとしても、最終チャンス状態において復活抽選処理にて復活当選となることで、通常AT状態が連荘する。これにより、通常AT状態が連荘される場合の態様を多様化することが可能となり、通常AT状態が連荘する機会を多く付与することが可能となる。この場合に、復活抽選処理にて復活当選となる確率は特典ポイントに応じて異なる。これにより、特典ポイントが特典基準数値未満であっても当該特典ポイントが復活抽選処理にて復活当選となる確率に影響を与えることとなり、特典ポイントへの注目度を高めることが可能となる。特に、特典ポイントが大きな値ほど復活当選となる確率が高くなるため、特典ポイントが特典基準数値以上となり得ない状況であっても、特典ポイント取得への注目度を高めることが可能となる。
AT継続抽選処理にてAT継続当選となったことにより通常AT状態が連荘する場合、及び特典ポイントが特典基準数値以上となることで通常AT状態が連荘する場合のいずれであっても、残りの特典ポイントがその連荘先の通常AT状態に引き継がれるのに対して、復活抽選処理にて復活当選となった場合には、特典ポイントカウンタが「0」クリアされる。これにより、特典ポイントを取得することの利益をある程度制限することが可能となる。また、通常AT状態の連荘の契機となった事象の種類に応じて特典ポイントが引き継がれる場合と引き継がれない場合とが存在することとなり、当該特典ポイントの引き継ぎ態様が多様化することとなる。よって、特典ポイントとの関係で遊技の進行態様が多様化することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
復活抽選処理にて復活当選となる確率は、特典ポイントだけでなく該当ゲームにおける当選役に応じて変動する。これにより、復活抽選処理の実行に際して注目すべき点が多様化することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
最終チャンス状態において延長契機役に当選した場合には当該最終チャンス状態が延長される。これにより、延長契機役に当選したにも関わらず復活抽選処理にて復活当選とならなかった場合における遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
移行チャンス状態において通常リプレイ役当選となったことに基づいて通常AT状態への移行が発生し得る。これにより、移行チャンス状態において通常リプレイ役当選となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、移行チャンス状態において期待度向上役に当選となった場合、移行チャンス状態において通常AT状態への移行が発生する期待度が高くなる。これにより、移行チャンス状態においては通常リプレイ役だけでなく期待度向上役に当選することも期待することとなり、当選を期待する役の多様化が図られる。よって、遊技の興趣向上が図られる。
期待度向上役に当選となった場合には移行チャンス状態が延長される。これにより、期待度向上役に当選となった場合には、移行チャンス状態において通常AT状態への移行が発生する期待度が高くなる。また、期待度向上役に当選とり、さらに移行確率UP抽選処理にて移行確率UP当選となることで移行抽選処理にて移行当選となる確率が高くなる。これにより、期待度向上役に当選となった場合には、移行チャンス状態において通常AT状態への移行が発生する期待度が高くなる。
通常リプレイ役に当選する確率は、期待度向上役に当選する確率よりも高い。これにより、移行チャンス状態において通常リプレイ役当選となる頻度を高くすることが可能となり、通常AT状態への移行を期待する機会を多く付与することが可能となる。また、低い当選確率の役に当選となった場合には遊技者にとって有利な状況が発生し得るのが一般的であるが、通常リプレイ役よりも当選確率が低い期待度向上役に当選した場合には、通常AT状態への移行が発生する期待度が高くなるため、期待度向上役に当選した際に遊技者が落胆してしまわないようにすることが可能となる。
通常リプレイ役は移行チャンス状態において通常AT状態への移行契機役となるが、他の遊技状態においては通常AT状態への移行契機役とならない。これにより、移行チャンス状態において通常リプレイ役当選となることへの注目度を高めることが可能となる。また、期待度向上役は移行チャンス状態においては通常AT状態への移行契機役とならないが、他の遊技状態においては通常AT状態への移行契機役となる。これにより、期待度向上役が有利な役であるという認識を遊技者に与えることが可能となり、期待度向上役に当選することへの注目度を高めることが可能となる。
第1〜第3特別リプレイ役に当選した場合又は抽選処理にて外れ結果となった場合、そのゲームの終了時に開始ウェイト時間が設定され、次のゲームにおけるリール32L,32M,32Rの回転開始が待機される。そして、当該開始ウェイト時間が設定された場合にはボーナスAT状態が開始される。この場合、ボーナスAT状態が開始されることを開始ウェイト時間の設定を通じて強調することが可能となる。これにより、遊技者は開始ウェイト時間が設定されたことに意外性を感じ、ボーナスAT状態が開始されることに対する高揚感が高められる。その一方、ボーナスAT状態中においてはゲームの消化に遊技者の意識が向くため、その途中において上記開始ウェイト時間が設定されると、それを煩わしいと遊技者に思わせてしまう可能性がある。これに対して、このような状況では開始ウェイト時間が設定されないため、そのような不都合を発生させないようにすることが可能となる。
また、第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選したとしてもペナルティ事象の発生に対応している場合にはボーナスAT状態に移行しない。かかる状況において開始ウェイト時間が設定されると遊技者に不快感を与えてしまう可能性があるが、このような状況では開始ウェイト時間が設定されないため、そのような不都合を発生させないようにすることが可能となる。
第1特別リプレイ役に当選した場合又は抽選処理にて外れ結果となった場合、そのゲームの開始時においてフリーズ時間が設定される。そして、これら抽選結果となった場合にはボーナスAT状態の開始又はボーナスAT状態の残セット回数の増加が確実に発生する。これにより、遊技者はフリーズ時間が設定されたことについて意外性を感じて気分を高揚させることが可能であるとともに、上記抽選結果であることを認識しながらそのゲームの停止操作を行うことが可能となる。また、このようなフリーズ時間の機能はボーナスAT状態中であるか否かに関係なく生じ得るため、ボーナスAT状態中であってもフリーズ時間を設定することで当該機能を好適に生じさせることが可能となる。
主側MPU72は、リール32L,32M,32Rの停止順序に関係なく通常リプレイ入賞が発生する通常リプレイ役当選となった場合に各リール32L,32M,32Rを停止させるべき順序が敢えて選択し、サブ側MPU82は、その選択された停止順序が報知されるようにするための制御を通常AT状態が連荘する場合に実行する。そして、主側MPU72では、選択した停止順序と実際の停止順序とが一致したことに基づいて、AT1信号の外部出力について通常AT状態の連荘に対応した出力設定を行う。これにより、サブ側MPU82において独自に通常AT状態の進行管理が行われる構成であっても、サブ側MPU82から主側MPU72への情報の送信を要することなく、当該通常AT状態の連荘に対応した外部出力設定を主側MPU72において行うことが可能となる。
主側MPU72は、通常リプレイ役当選となった場合、上記停止順序を選択するための押し順抽選処理を常に実行する。これにより、押し順抽選処理を実行する状況と実行しない状況との切り換えを行う必要が生じないため、処理構成の簡素化が図られる。
通常リプレイ役は通常AT状態において当選確率が最も高い役である。そして、この通常リプレイ役を通常AT状態の連荘を把握するために利用することで、通常AT状態の連荘が発生した場合に、これを主側MPU72において早期に把握することが可能となる。
主側MPU72は、通常リプレイ役当選となった場合に選択した停止順序と実際の停止順序とが一致する事象が複数回発生した場合に、AT1信号の外部出力について通常AT状態の連荘に対応した出力設定を行う。これにより、上記一致する事象が偶然発生した場合に当該出力設定が行われてしまう可能性が低減される。特に、主側MPU72は、通常リプレイ役当選となった場合に選択した停止順序と実際の停止順序とが一致しない事象が発生することなく上記一致する事象が複数回発生した場合に上記出力設定を行うため、当該一致する事象が偶然発生した場合に当該出力設定が行われてしまう可能性が大きく低減される。
通常リプレイ役は、各リール32L,32M,32Rの停止順序及び各リール32L,32M,32Rの回転位置との関係での各ストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく入賞が発生する役である。これにより、上記停止順序の報知が行われたか否かによって遊技者の利益が変動しないため、停止順序を報知する上での制約が生じづらい。
通常リプレイ役当選となった場合に選択される停止順序には、左リール32Lを最初に停止させる停止順序が含まれていない。停止順序の報知が行われていない状況では、遊技者は一般的に左リール32Lを最初に停止させるため、上記のように停止順序が選択されることにより、通常リプレイ役当選となった場合に選択した停止順序と実際の停止順序とが一致する事象が偶然発生する可能性を低減することが可能となる。
サブ側MPU82は、通常AT状態の連荘が発生していない状況において、通常リプレイ役当選となった場合に主側MPU72にて選択された停止順序とは異なる停止順序を報知し得る。これにより、通常リプレイ役当選となった場合に選択した停止順序と実際の停止順序とが一致する事象が偶然発生することを積極的に阻止することが可能となり、主側MPU72において把握する内容の精度を高めることが可能となる。
通常リプレイ役当選となった場合に選択した停止順序と実際の停止順序とが一致する事象が複数回発生した場合に、主側MPU72にて、AT1信号の外部出力について通常AT状態の連荘に対応した出力設定が行われる構成において、サブ側MPU82では上記一致する事象が1回発生した場合に、上記選択された停止順序とは異なる停止順序を報知する。これにより、停止順序の報知が実行される頻度を抑えることが可能となる。
ボーナスAT状態及び通常AT状態のそれぞれにおいて、ベル入賞を発生させるための押し順報知の実行制御がサブ側MPU82にて行われることにより、主側MPU72の処理負荷の軽減が図られる。この場合に、ボーナスAT状態及び通常AT状態の終了契機の判断が全てサブ側MPU82にて行われるのではなく、ボーナスAT状態については終了契機の判断が主側MPU72にて行われる。これにより、ボーナスAT状態及び通常AT状態のうちボーナスAT状態については主側MPU72にて演出効果を高めるための終了ウェイト時間の設定を行うことが可能となり、主側MPU72の処理負荷の軽減を図りながら演出効果を高めることが可能となる。
ボーナスAT状態については役の抽選処理結果を契機とした移行のみが発生するのに対して、通常AT状態については移行チャンス状態における役の抽選処理結果を契機とした移行のみではなく、天井ゲームの消化を契機とした移行も発生する。これにより、主側MPU72により移行制御が行われるボーナスAT状態については移行パターンを制限することで主側MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、通常AT状態の移行パターンについては複数種類設定されていることで遊技の多様化を図ることが可能となる。
ボーナスAT状態よりも通常AT状態の方が継続条件の成立パターンが多く設定されている。これにより、主側MPU72により継続制御が行われるボーナスAT状態については継続条件の成立パターンを制限することで主側MPU72の処理負荷の軽減を図りながら、通常AT状態の継続条件の成立パターンについては複数種類設定されていることで遊技の多様化を図ることが可能となる。
第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合においてその当選役に対応した停止順序で各リール32L,32M,32Rが停止された場合にベル入賞が発生する構成において、第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合にベル入賞が発生したことを主側MPU72にて特定することに基づいて、AT1信号がON状態に設定される。これにより、サブ側MPU82において独自に通常AT状態の進行管理が行われる構成であっても、サブ側MPU82から主側MPU72への情報の送信を要することなく、AT1信号のON状態への出力設定を行うことが可能となる。
主側MPU72は、ベル入賞が複数回発生した場合に、AT1信号のON状態への出力設定を行う。これにより、ベル入賞が偶然発生した場合に当該ON状態への出力設定が行われてしまう可能性が低減される。特に、主側MPU72は、第1ベル役又は第2ベル役に当選したにも関わらずベル入賞が発生しない事象が発生することなくベル入賞が複数回発生した場合に上記出力設定を行うため、ベル入賞が偶然発生した場合に当該出力設定が行われてしまう可能性が大きく低減される。
第1ベル役又は第2ベル役に当選となった場合にベル入賞を可能とする停止順序には、左リール32Lを最初に停止させる停止順序が含まれていない。停止順序の報知が行われていない状況では、遊技者は一般的に左リール32Lを最初に停止させるため、上記のように停止順序が選択されることにより、ベル入賞が偶然発生する可能性を低減させることが可能となる。
第1ベル役又は第2ベル役に当選したにも関わらずベル入賞が発生しなかった場合に、主側MPU72はAT1信号をOFF状態に設定する。これにより、AT1信号をON状態に設定する場合、及びAT1信号をOFF状態に設定する場合のいずれにおいても、主側MPU72はベル入賞が発生したか否か監視すればよい。これにより、監視すべき事象の種類が抑えられ、処理負荷の軽減が図られる。
AT1信号のON状態への設定契機となるベル入賞の発生回数は、AT1信号のOFF状態への設定契機となるベル役当選時の押し順外れの発生回数よりも多い。これにより、通常AT状態が終了した場合にAT1信号のOFF状態への設定を早期に行えるようにしながら、AT1信号のON状態への設定を精度良く行うことが可能となる。
AT1信号のON状態への設定及びOFF状態への設定に際して監視対象となる当選役は、第1ベル役及び第2ベル役の2種類となっている。これにより、各役の当選確率の設定についての自由度を高めながら、各出力設定を行う契機を多く発生させることが可能となる。
CB役の当選状態が維持されている場合に通常AT状態への移行が発生する。これにより、通常AT状態への移行が可能な期間を当選役との関係で制限することが可能となり、遊技者はCB役に当選すること及びCB役の当選状態を維持させることに注目することとなる。よって、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
CB中状態では遊技者の所持するメダル(又は仮想メダル)は増加しない。この場合、CB役の当選状態となった場合、その入賞を発生させると非有利なCB中状態に移行する一方、その入賞を発生させないようにすることにより通常AT状態への移行が発生する可能性がある。これにより、CB入賞を発生させるか否かによって遊技者の利益を大きく相違させることが可能となり、CB役の当選状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
CB中状態では遊技者の所持するメダル(又は仮想メダル)が増加しないものの、減少もしない。これにより、CB入賞を意図せず発生させてしまった遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
CB役に当選した場合に点灯状態となる内部状態報知部63が設けられている。これにより、CB役の当選状態となった場合にその入賞を発生させないように遊技者に促すことが可能となる。
通常AT状態となった場合には主側MPU72においてAT1信号がON状態に設定されるとともにボーナスAT状態となった場合には主側MPU72においてAT2信号がON状態に設定される構成において、CB役に当選した場合、AT1信号のON状態及びAT2信号のON状態の設定が行われる前に、内部状態報知部63が点灯状態となる。これにより、CB役の当選状態となっていることを、スロットマシン10外部に報知する前に、遊技者に報知することが可能となる。
CB役に当選した場合、リール32L,32M,32Rの回転が開始される前に、内部状態報知部63が点灯状態となる。これにより、CB役に当選したことをそのゲームにおいてストップボタン42〜44の操作が開始される前に遊技者に報知することが可能となり、CB入賞の発生を回避させることが可能となる。
ボーナスAT状態への移行条件が成立した場合又はボーナスAT状態においてCB入賞が発生した場合、CB中状態の遊技内容が優先されるとともに、CB中状態において実行されたゲーム分がボーナスAT状態の継続ゲーム数の消化分として扱われる。これにより、遊技者は、ボーナスAT状態への移行条件が成立した場合又はボーナスAT状態において、CB入賞が発生しないように遊技を行うこととなる。よって、ストップボタン42〜44の停止操作が慎重に行われることとなり、遊技の興趣向上が図られる。また、ボーナスAT状態を単に無効化させる構成に比べて、ボーナスAT状態とCB中状態とを相互に関連させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
CB中状態が終了したとしても即座にボーナスAT状態に復帰するのではなく、CB役の当選状態となることでボーナスAT状態に復帰する。これにより、遊技者はCB中状態の終了後においてCB役に当選するか否かに注目することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
また、CB役の当選状態となるまでに要したゲーム分がボーナスAT状態の継続ゲーム数の消化分として扱われる。これにより、CB中状態の終了後にはボーナスAT状態の継続ゲーム数分のゲームの消化が完了するまでにCB役に当選することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、AT1信号がON状態である状況でボーナスAT状態に移行した場合にけるAT1信号の設定態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図67は、主側MPU72にて実行されるAT1信号及びAT2信号の設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理は、通常処理(図11)において終了時の外部出力設定処理(ステップS216)の代わりに実行される。
まずステップS3801では、ボーナスAT状態への移行条件が成立したか否かを判定する。ステップS3801にて肯定判定をした場合には、ステップS3802にてAT1信号の出力状態がON状態であるか否かを判定する。ステップS3802にて肯定判定をした場合には、ステップS3803にて、主側RAM74に設けられた途中移行フラグに「1」をセットする。途中移行フラグは、AT1信号がON状態である状況でボーナスAT状態に移行したことを主側MPU72にて特定するためのフラグである。その後、ステップS3804にて、AT1信号の出力状態をOFF状態に設定する。ステップS3802にて否定判定をした場合、又はステップS3804の処理を実行した場合には、ステップS3805にてAT2信号の出力状態をON状態に設定する。
ステップS3801にて否定判定をした場合、ステップS3806にて、ボーナスAT状態が終了したか否かを判定する。ステップS3806にて肯定判定をした場合には、ステップS3807にてAT2信号の出力状態をOFF状態に設定する。続くステップS3808にて、主側RAM74の途中移行フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。「1」がセットされている場合には、ステップS3809にてAT1信号をON状態に設定する。
ステップS3805の処理を実行した場合、ステップS3806にて否定判定をした場合、ステップS3808にて否定判定をした場合、又はステップS3809の処理を実行した場合には、ステップS3810にて、その他の処理を実行する。その他の処理では、上記第1の実施形態におけるステップS3101〜ステップS3114、及びステップS3401〜ステップS3404の処理が実行される。その後、本設定処理を終了する。
以上のとおり、本実施形態では、AT1信号がON状態である状況でボーナスAT状態に移行した場合には、当該ボーナスAT状態の移行時にOFF状態に設定されたAT1信号がボーナスAT状態の終了に際して再度ON状態に設定される。通常AT状態の途中でボーナスAT状態に移行した場合、その時点の通常AT状態の残り継続ゲームが保持され、ボーナスAT状態が終了した場合にはその残り継続ゲームの状態から通常AT状態が再開される。この場合に、非AT状態から通常AT状態に移行した場合と同様にベル入賞が複数回発生したことを条件にAT1信号をON状態に設定する構成を適用すると、ベル入賞が複数回発生することなく残り継続ゲームが消化されてしまいAT1信号がON状態に設定されないまま通常AT状態が終了してしまう可能性がある。これに対して、上記のようにボーナスAT状態が終了して通常AT状態に復帰する状況下では、ボーナスAT状態が終了した場合にAT1信号をON状態に設定することで、復帰後の通常AT状態が終了するまでにAT1信号がON状態に設定されるようにすることが可能となる。
<第3の実施形態>
本実施形態では、最終チャンス状態の態様が上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図68は、サブ側MPU82にて実行される最終チャンス状態の設定処理を示すフローチャートである。なお、当該設定処理は最終チャンス状態に移行する場合に実行される。
まずステップS3901では、特典ポイントカウンタの値を把握する。続くステップS3902では、その把握した特典ポイントカウンタの値を、サブ側RAM84に設けられた継続ゲームカウンタにセットする。継続ゲームカウンタは、最終チャンス状態の残継続ゲーム数をサブ側MPU82において特定するためのカウンタである。
その後、ステップS3903では、ステップS3901にて把握した特典ポイントカウンタの値に対応した復活抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出す。当該復活抽選テーブルは、特典ポイントカウンタの値が大きい値ほど、復活抽選処理にて復活当選となる確率が高くなるように設定されている。その後、本最終チャンス状態の設定処理を終了する。
以上のとおり、本実施形態では、特典ポイントカウンタの値に応じて復活抽選処理にて復活当選となる確率が高くなるだけではなく、特典ポイントカウンタの値に対応した継続ゲーム数が設定される。これにより、特典ポイントカウンタの値の重要度が高められ、通常AT状態中に特典抽選契機役に当選することへの期待感が高められる。
なお、特典ポイントカウンタの値をそのまま継続ゲームカウンタにセットする構成に代えて、特典ポイントカウンタの値に対応した継続ゲーム数を継続ゲームカウンタにセットする構成としてもよい。例えば、特典ポイントカウンタの値の範囲に応じて複数の段階を設定し、段階に対応した継続ゲーム数を継続ゲームカウンタにセットする構成としてもよい。また、特典ポイントカウンタの値を2倍した分の継続ゲーム数、特典ポイントカウンタの値を3倍した分の継続ゲーム数、又は4倍以上の所定整数倍分の継続ゲーム数をセットする構成としてもよい。
<第4の実施形態>
本実施形態では、通常AT状態が終了する場合の処理内容が上記第1の実施形態と相違している。以下、その相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図69は、サブ側MPU82にて実行される通常AT状態の終了処理を示すフローチャートである。なお、当該終了処理は、復活当選となることなく最終チャンス状態が終了する場合に実行される。
まずステップS4001では、特典ポイントの保持抽選処理を実行する。当該保持抽選処理では、保持抽選テーブルをサブ側ROM83から読み出し、さらにサブ側RAM84において定期的(例えば2msec)に更新されるサブ側抽選用カウンタの値を読み出し、当該サブ側抽選用カウンタの値を上記保持抽選テーブルに対して照合する。当該保持抽選テーブルは、例えば1/2の確率で保持当選となるように設定されている。
続くステップS4002では、上記ステップS4001の保持抽選処理の結果が保持当選であるか否かを判定する。保持当選ではない場合にはステップS4003にて特典ポイントカウンタを「0」クリアした後に本通常AT状態の終了処理を終了し、保持当選である場合には特典ポイントカウンタの値をそのまま維持した状態で本通常AT状態の終了処理を終了する。
以上のとおり、本実施形態では残セット回数が「0」である状況で通常AT状態が終了したとしても、特典ポイントカウンタの値が次回の通常AT状態に引き継がれる可能性がある。これにより、特典ポイントカウンタの値がある程度残った状態で通常AT状態が終了した場合、次回の通常AT状態は連荘の期待度が高いものとなる。この場合、遊技者の遊技続行の意欲を高めることが可能となる。
なお、保持抽選処理にて保持当選となる確率が特典ポイントカウンタの値に応じて変動する構成としてもよい。例えば、特典ポイントカウンタの値が大きい値ほど保持当選となる確率が高くなる構成としてもよい。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)特典ポイント抽選処理(ステップS2002,ステップS2502)では、特典ポイント当選となった場合に特典基準数値未満の値が選択される構成としたが、特典基準数値以上の値が選択され得る構成としてもよい。この場合、当該特典基準数値以上の値が特典ポイント抽選処理にて選択されたタイミングで、上乗せ状態に移行させる構成、又は上乗せ状態への移行条件が成立したことをサブ側MPU82にて特定可能なデータ設定を行う構成とすることで、特典ポイント抽選処理にて当選となった場合の特典ポイント及び上乗せ抽選処理(ステップS2808)にて当選となった場合の特典ポイントの両方を特典ポイントカウンタに加算する構成において、上乗せ状態への移行条件を正確に判断することが可能となる。
(2)サブ側RAM84に通常AT状態の残セット回数カウンタを設け、特典ポイントカウンタの値が特典基準数値以上となったタイミングで当該残セット回数カウンタの値を1加算するとともに、特典ポイントカウンタから特典基準数値を減算する構成としてもよい。また、上乗せ抽選処理(ステップS2808)にて上乗せ当選となった場合には、特典ポイントカウンタへの特典ポイントの加算を行うことなく、上乗せされた残セット回数を残セット回数カウンタに加算する構成としてもよい。この場合、サブ側MPU82において残セット回数を特典ポイントとは別に把握することが可能となり、例えば特典ポイント報知部67の発光制御を行う場合には特典ポイントカウンタを参照し、ストック報知部68の発光制御を行う場合には残セット回数カウンタを参照するという処理構成とすることが可能となる。
(3)特典基準数値は、「7」に限定されることはなく任意である。但し、特典ポイント抽選処理(ステップS2002,ステップS2502)にて特典ポイント当選となる事象が複数回発生した場合に特典基準数値以上となる事象が生じるように、特典ポイント抽選処理にて選択される最小の特典ポイントの2倍以上の値とすることが好ましい。
(4)特典抽選契機役に当選した場合に特典ポイント抽選処理(ステップS2002,ステップS2502)が実行される構成に代えて、特典抽選契機役に当選して入賞が発生した場合に特典ポイント抽選処理(ステップS2002,ステップS2502)が実行される構成としてもよい。この場合、当該特典抽選契機役として、リール32L,32M,32Rの停止順序又はリール32L,32M,32Rの回転位置との関係におけるストップボタン42〜44の操作操作タイミングに応じて入賞が発生しない役が含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
(5)特典ポイントカウンタが1バイトよりも大きなデータ容量である構成としてもよい。この場合であっても、各カウンタがバイト単位で扱われる構成においては、特典ポイントカウンタを共通して利用することにより、必要な記憶容量の削減を図り得る。例えば、特典ポイントと通常ATの残セット回数とを別カウンタで管理する場合において、特典ポイントカウンタを2バイト構成とするとともに残セット回数のカウンタを1バイト構成とした場合、3バイトが必要となるが、2バイト構成の特典ポイントカウンタとして共通化させることにより1バイト分削減することが可能となる。
(6)特典抽選契機役に当選した場合に特典ポイント抽選処理(ステップS2002,ステップS2502)が実行される構成に代えて、特典抽選契機役に当選した場合には特典ポイント抽選処理が実行されることなく当該当選となった特典抽選契機役に対応した特典ポイントが特典ポイントカウンタに加算される構成としてもよい。この場合、特典ポイント抽選処理が実行されない分、処理負荷の軽減が図られるとともに、特典抽選契機役と特典ポイントとの関係が明確となり各ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの停止結果への注目度が高められる。
(7)特典抽選契機役に当選した場合には特典ポイントを加算させるか否かの抽選が行われ、当該抽選にて当選となった場合には特典抽選契機役に対応した特典ポイントが特典ポイントカウンタに加算される構成としてもよい。この場合、特典抽選契機役と特典ポイントとの関係が明確となり、各ゲームにおけるリール32L,32M,32Rの停止結果への注目度が高められる。
(8)共通して利用される特典ポイントカウンタの値が特典ポイント報知部67とストック報知部68とに分けて設定される構成に代えて、特典ポイントカウンタの値がそのまま所定の報知部にて報知される構成としてもよい。この場合、残セット回数の1回が発生することに相当する特典ポイントを遊技者が認識可能とすることにより、特典ポイントカウンタの値から残セット回数を認識させることが可能となるとともに、残セット回数が新たに1回加算されるために必要な特典ポイントを認識させることが可能となる。
(9)最終チャンス状態を介することなく通常AT状態が連荘する場合には、特典ポイントカウンタの値が特典基準数値未満であっても連荘先の通常AT状態に確実に引き継がれる構成に代えて、引き継ぎ条件が成立している場合に引き継がれる構成としてもよい。例えば、上記通常AT状態の連荘時において実行された引き継ぎ抽選処理にて引き継ぎ当選となった場合に特典ポイントカウンタの値が特典基準数値未満であっても引き継がれる構成としてもよい。、また、例えば、特典ポイントカウンタの値が引き継ぎ基準数値以上である場合に、特典基準数値未満であっても引き継がれる構成としてもよい。
(10)最終チャンス状態において通常AT状態への復活が発生したとしても、特典基準数値未満の特典ポイントが連荘先の通常AT状態に引き継がれる構成としてもよい。この場合、特典ポイントが特典基準数値以上となる機会をより多くすることが可能となる。
(11)通常AT状態が終了した場合における特典ポイントカウンタの値が、新たに移行条件が成立して移行した通常AT状態に常に引き継がれる構成としてもよい。この場合、特典ポイントが特典基準数値以上となる機会をより多くすることが可能となる。
(12)AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続外れとなりバトル演出として敗北演出が実行されている期間中に特典ポイントカウンタの値が特典基準数値以上となることで通常AT状態の連荘が発生する場合、又は最終チャンス状態において復活当選となり通常AT状態の連荘が発生する場合には、AT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率について復活時の昇格抽選処理が実行され、当該昇格抽選処理にて昇格当選となった場合にはAT継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。この場合、当該昇格当選となる確率を、AT継続当選となり勝利演出が実行される場合に発生するAT継続確率の昇格抽選処理(ステップS2316)にて昇格当選となる確率よりも高くする構成としてもよい。また、最終チャンス状態において復活当選となった場合の方が、AT継続当選となる確率が高くなり易い構成としてもよい。これらの場合、通常AT状態の連荘条件の成立が、後側の順番として設定されている条件で成立した場合の方が通常AT状態の連荘が発生し易くなるため、遊技者の期待感を通常AT状態の最後まで高く維持させることが可能となる。
(13)通常AT状態が連荘した場合に当該通常AT状態がより連荘し易くなるように勝利カウンタとの関係でAT継続確率を最高確率に設定する処理(ステップS2308)及びAT継続確率の昇格抽選処理(ステップS2316)を実行する構成に加えて又は代えて、特典ポイントを取得し易くなる構成、取得される特典ポイントの値が大きくなる構成、大きな特典ポイントが取得され易くなる構成、残セット回数が上乗せされる確率が高くなる構成、及び多い回数の残セット回数が選択され易くなる構成のうち少なくとも一つの構成を採用することにより、特典ポイントとの関係で通常AT状態が連荘し易くなる構成としてもよい。
(14)AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続外れとなったものの通常AT状態が連荘した場合には、その後に実行されるAT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率が低くなる又は低くなり得る構成としてもよい。この場合、通常AT状態が連荘する機会を担保しつつ、通常AT状態が連荘する確率を抑えることが可能となる。
(15)AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となる確率の種類は6種類に限定されることはなく任意であり、2種類、3種類、4種類又は5種類であってもよく、7種類以上であってもよい。但し、AT継続当選となる確率がいずれの確率であっても最高確率に設定される機会を生じさせるためには、AT継続当選となる確率は3種類以上存在していることが好ましい。
(16)勝利演出の実行回数が所定実行回数となった場合にAT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となる確率が最高確率となる構成に代えて、AT継続確率の昇格抽選処理(ステップS2316)にて昇格当選となった場合よりも確率が高くなる段階数が多い構成としてもよい。例えば、AT継続確率の昇格抽選処理(ステップS2316)にて昇格当選となった場合にはAT継続当選となる確率が1段階高くなる構成において、勝利演出の実行回数が所定実行回数となった場合にはAT継続当選となる確率が2段階又はそれ以上高くなる構成が考えられる。
(17)AT継続当選となる確率が高く設定されるために必要な勝利演出の実行回数は、12回に限定されることはなく任意であり、1回であってもよく、2回であってもよく、3回であってもよく、4回であってもよく、13回以上であってもよい。但し、勝利演出の実行回数への注目度を高めるためには2回以上であることが好ましい。
(18)勝利演出の実行回数が、次の移行条件成立に伴い移行される通常AT状態に引き継がれない構成に代えて、確実に引き継がれる構成としてもよく、引き継がれ得る構成としてもよい。引き継がれ得る構成としては、所定確率で引き継ぎ当選となる引き継ぎ抽選処理が実行される構成としてもよく、特典ポイントカウンタの値が特典基準数値未満であるものの引き継ぎ基準数値以上である場合に引き継がれる構成としてもよい。
(19)AT継続確率の昇格抽選処理(ステップS2316)が実行されるためには、AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となり、さらにバトル抽選処理(ステップS2311)にて勝利演出が選択される必要があったが、これに代えて、AT継続当選となった場合には確実に昇格抽選処理(ステップS2316)が実行される構成としてもよく、AT継続当選となったか否かに関係なく勝利演出が実行された場合には確実に昇格抽選処理(ステップS2316)が実行される構成としてもよい。また、通常AT状態が連荘する場合には確実に昇格抽選処理(ステップS2316)が実行される構成としてもよい。
(20)バトル演出における勝利演出は、特典ポイントカウンタの値が特典基準数値以上となった場合にのみ選択され得る勝利である構成としてもよく、AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となった場合にのみ選択され得る構成としてもよい。この場合、勝利演出の実行回数との関係でAT継続当選となる確率が高く設定されるためには、上記各条件のうち対象となる条件を多く発生させる必要が生じ、AT継続当選となる確率が高く設定される可能性を抑えることが可能となる。
(21)バトル抽選処理(ステップS2303,ステップS2311,ステップS2605)にて勝利演出が選択される確率が変動する構成としてもよい。例えば、勝利演出の実行回数が多くなるほど勝利演出が選択される確率が高くなる構成としてもよく、低くなる構成としてもよい。この場合、勝利演出の実行回数との関係で、勝利演出が選択され易くなったり、勝利演出が選択されにくくなったりする。また、特典ポイントカウンタの値が大きいほど勝利演出が選択される確率が高くなる構成としてもよく、低くなる構成としてもよい。この場合、特典ポイントと勝利演出とを密接に関連付けることが可能となる。また、通常AT状態の残セット回数が多いほど勝利演出が選択される確率が高くなる構成としてもよく、低くなる構成としてもよい。この場合、残セット回数と勝利演出とを密接に関連付けることが可能となる。
(22)通常AT状態の残セット回数が1以上であることにより当該通常AT状態が連荘した回数が所定実行回数(例えば20回)となった場合に、AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となる確率が高くなる(例えば最高確率となる)構成としてもよい。この場合、通常AT状態の残セット回数とAT継続抽選処理にてAT継続当選となる確率とがより密接に関連することとなる。
(23)勝利演出が実行された回数、又は残セット回数が1以上であることにより通常AT状態が連荘した回数に応じて、AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となる確率が段階的に高くなる構成としてもよい。例えば、上記回数が第1基準回数(例えば3回)となった場合にAT継続当選となる確率が1段階高くなり、上記回数が第2基準回数(例えば5回)となった場合にAT継続当選となる確率がさらに2段階高くなるといったように、基準回数との関係で設定される確率が相違する構成としてもよい。
(24)ストック報知部68では通常AT状態の残セット回数の回数範囲に応じた報知が行われる構成としたが、これに代えて、通常AT状態の残セット回数と1対1で対応する報知が行われる構成としてもよく、当該残セット回数がそのまま報知される構成としてもよい。
(25)残セット回数が1以上である場合、又はAT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合であっても、通常AT状態の1実行回が終了した場合には非AT状態に一旦移行した後に、通常AT状態の新たな実行回が再度発生する構成としてもよい。
(26)最終チャンス状態において復活抽選処理が実行される場合に特典ポイントが参照されない構成としてもよい。この場合、復活抽選処理では、そのゲームの抽選処理(図12)の抽選処理結果に応じた抽選を行うこととなる。当該構成において、最終チャンス状態において復活当選となった場合、上記実施形態と同様に特典ポイントが連荘先の通常AT状態に引き継がれない構成としてもよく、引き継がれる構成としてもよい。
(27)最終チャンス状態の復活抽選処理(ステップS2907)にて特典基準数値未満の特典ポイントが参照される構成に加えて又は代えて、AT継続抽選処理(ステップS2309)にて特典基準数値未満の特典ポイントが参照され、当該特典ポイントが大きいほどAT継続当選となる確率が高くなる構成としてもよい。この場合、AT継続抽選処理にてAT継続当選となった場合には、特典ポイントカウンタが「0」クリアされる構成としてもよく、「0」クリアされずれに連荘先の通常AT状態に引き継がれる構成としてもよい。
(28)最終チャンス状態においてそのゲームの抽選処理(図12)の結果に応じて復活抽選処理(ステップS2907)にて復活当選となる確率が変動する構成に代えて、入賞結果に応じて復活当選となる確率が変動する構成としてもよい。この場合、当該復活当選となる確率を変動させる役として、リール32L,32M,32Rの停止順序又はリール32L,32M,32Rの回転位置との関係におけるストップボタン42〜44の操作タイミングに応じて入賞が発生しない役が含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
(29)最終チャンス状態が複数ゲーム(例えば10ゲーム)に亘って継続する構成とするとともに、最終チャンス状態において第1スイカ役や第2スイカ役といった所定の役に当選した回数又は入賞した回数に応じて復活抽選処理(ステップS2907)にて復活当選となる確率が変動する構成としてもよい。例えば当該所定の役に1回〜2回当選した場合には第1当選確率とし、3回〜4回当選した場合には第1当選確率よりも高い確率である第2当選確率とするといった構成が考えられる。この場合、最終チャンス状態において所定の役に当選した回数に遊技者が注目することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
(30)最終チャンス状態が複数ゲーム(例えば10ゲーム)に亘って継続する構成とするとともに、最終チャンス状態における抽選処理(図12)の結果又は入賞結果に応じてポイントの加算が行われる構成とし、累積されたポイントに応じて通常AT状態が継続される構成としてもよい。この場合、特典ポイントの加算が最終チャンス状態においても行われる構成とし、最終チャンス状態において特典ポイントが特典基準数値以上となった場合に通常AT状態が継続する構成としてもよい。
(31)最終チャンス状態が複数ゲーム(例えば10ゲーム)に亘って継続する構成とするとともに、最終チャンス状態における所定の役の当選回数又は所定の役の入賞回数に応じて通常AT状態が連荘する構成としてもよい。この場合、所定の役の当選回数及び所定の役の入賞回数のうち監視事象の実行回数が多くなるほど通常AT状態が連荘する確率が高くなる構成としてもよく、当該監視事象の実行回数が0回又は最大回数の場合に通常AT状態が連荘する構成としてもよい。なお、上記所定の役としては、監視事象が発生したか否かを遊技者が明確に認識可能とするためには、所謂取りこぼしが発生しない役であることが好ましく、例えば通常リプレイ役が挙げられる。
(32)移行チャンス状態では、通常リプレイ役に当選した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としたが、他の役に当選した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としてもよい。例えば、リール32L,32M,32Rの停止順序によっては入賞が発生しない役である第1ベル役又は第2ベル役に当選した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としてもよく、リール32L,32M,32Rの回転位置との関係におけるストップボタン42〜44の操作タイミングによっては入賞が発生しない役である第1スイカ役又は第2スイカ役に当選した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としてもよい。また、いずれの役に当選した場合であっても移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としてもよく、この場合には、当選役に応じて移行当選となる確率が変動する構成としてもよい。
(33)移行チャンス状態では、通常リプレイ役に当選した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成に代えて、通常リプレイ入賞が発生した場合に移行抽選処理(ステップS1609)が実行される構成としてもよい。
(34)移行チャンス状態では期待度向上役に当選した場合に移行確率UP抽選処理(ステップS1603)が実行されて移行確率UP当選となることで移行抽選処理(ステップS1609)にて移行当選となる確率が高くなる構成としたが、これに限定されることはなく、期待度向上役に当選した場合には、移行抽選処理(ステップS1609)にて移行当選となる確率が高く設定されることが確実に発生する構成としてもよい。
(35)移行チャンス状態では期待度向上役に当選した場合には当該移行チャンス状態の継続ゲーム数が確実に延長される構成としたが、これに代えて、期待度向上役に当選した場合に実行された抽選処理にて当選となった場合に当該継続ゲーム数が延長される構成としてもよい。また、この継続ゲーム数が複数種類設定されており、それらの中から延長対象となる継続ゲーム数が選択される構成としてもよい。
(36)移行チャンス状態において期待度向上役に当選した場合、特典ポイントカウンタへの特典ポイントの加算処理が実行される構成としてもよい。この場合、当該移行チャンス状態において通常AT状態への移行が発生したことを条件にその特典ポイントが当該通常AT状態に引き継がれる構成としてもよく、当該移行チャンス状態において通常AT状態への移行が発生したか否かに関係なく特典ポイントが次回の通常AT状態に引き継がれる構成としてもよい。
(37)上記実施形態では、ペナルティ事象が発生して非AT状態ではないにも関わらずベル入賞が3回発生してAT1信号がON状態とされ、さらにその状況で第2特別リプレイ役又は第3特別リプレイ役に当選したゲームにおいて中リール32M又は右リール32Rが第1停止された場合、そのゲームにて開始ウェイト時間が設定されることとなる。この場合に、当該開始ウェイト時間においてボーナスAT状態が開始される旨の画像が画像表示装置66にて表示される構成に代えて、ペナルティ状況でのボーナスAT状態への移行条件の成立であるためペナルティ対象となり利益が付与されないことを遊技者に認識可能とさせる画像が画像表示装置66にて表示される構成としてもよい。また、ペナルティ操作に対する警告画像が表示される構成としてもよい。
(38)ボーナスAT状態において抽選処理(図12)にて第1〜第3特別リプレイ役に当選した場合又は外れ結果となった場合、開始ウェイト時間が設定されない構成に代えて、ボーナスAT状態ではない状況で抽選処理(図12)にて第1〜第3特別リプレイ役に当選した場合又は外れ結果となった場合よりも短い開始ウェイト時間が設定される構成としてもよい。
(39)ボーナスAT状態において抽選処理(図12)にて第1特別リプレイ役に当選した場合又は外れ結果となった場合には、開始ウェイト時間が設定されないだけでなく、フリーズ時間も設定されない構成としてもよい。これにより、ボーナスAT状態中における遊技の消化速度を高めることが可能となる。
(40)ボーナスAT状態において第1〜第3特別リプレイ役に当選したこと又は外れ結果となったことを契機として、ボーナスAT状態の残セット回数が加算される構成に代えて、ボーナスAT状態の継続ゲーム数が延長される構成としてもよい。
(41)上乗せ状態においては通常リプレイ当選時に主側MPU72にて選択された押し順が報知されない構成としたが、これに代えて、上乗せ状態においても当該押し順が報知され得る構成としてもよい。これにより、通常AT状態が連荘した直後における分岐前AT状態において上乗せ状態に移行した場合であっても、AT1信号のOFF設定及びON設定を行う機会が発生する。
(42)通常AT状態が連荘した場合においてAT1信号のOFF設定及びON設定を行うために主側MPU72にて押し順が選択される役は、通常リプレイ役に限定されることはなく他の役であってもよい。また、通常リプレイ役を含めて複数の役が対象となる構成としてもよい。但し、押し順選択の対象となる役は、通常AT状態及びボーナスAT状態において停止順序が報知されることで入賞の発生頻度が向上する役とは異なる役である必要がある。また、当該押し順選択の対象となる役は、当選となった場合にはリール32L,32M,32Rの押し順に関係なく入賞が発生する役であることが好ましく、リール32L,32M,32Rの回転位置との関係でのストップボタン42〜44の操作タイミングに関係なく入賞が発生する役であることが好ましい。
(43)通常リプレイ役に当選となった場合における押し順抽選処理(ステップS405)では、各リール32L,32M,32Rのうち第1停止されるリールと第2停止されるリールとを選択する構成としたが、第1停止されるリールのみが選択される構成としてもよい。この場合であっても、第1停止として左リール32Lが選択されない構成とすることで、押し順正解が偶然発生する可能性を低くすることが可能となる。
(44)通常リプレイ役当選となった場合に主側MPU72にて選択された押し順の報知が、通常AT状態が連荘した場合に行われる構成に加えて又は代えて、通常AT状態に移行した場合に行われる構成としてもよい。この場合、主側MPU72では、AT1信号がOFF状態である状況において通常リプレイ役当選時に押し順正解となった場合にはAT1信号をON状態に設定することで、ベル入賞の発生に応じたAT1信号のON状態への設定を行う必要が生じない。また、AT1信号がOFF状態である状況においては、通常リプレイ役当選時に押し順正解となった場合の回数と、ベル入賞が発生した回数との合計回数がON状態設定への基準回数となった場合にAT1信号をON状態に設定する構成としてもよい。この場合、通常AT状態に移行した場合において、AT1信号をON状態に設定するタイミングを早くすることが可能となる。
(45)AT1信号のOFF・ON状態の設定を行う必要がない状況であってもサブ側RAM84に設けられた押し順正解カウンタの値が1以上となるまでは、主側MPU72において選択された押し順とは異なる押し順の報知が実行されない構成に代えて、AT1信号のOFF・ON状態の設定を行う必要がない状況では上記異なる押し順の報知が常に行われる構成としてもよい。この場合、OFF・ON状態の設定が偶然発生する可能性を低下させることが可能となる。
(46)通常AT状態においてボーナスAT状態に移行した場合には、AT1信号の出力状態がON状態からOFF状態に変更される構成としたが、これに代えて、AT1信号の出力状態がON状態に維持される構成としてもよい。これにより、通常AT状態のセット回数を遊技ホールのホールコンピュータHCに認識させることが可能となる。
(47)上記実施形態のようにボーナスAT状態の残セット回数が1以上である状況であってもボーナスAT状態の1実行回が終了した場合にはAT2信号が一旦OFF状態に設定される構成において、ボーナスAT状態への移行条件が成立した場合に選択される残セット回数及びボーナスAT状態中に残セット回数の上乗せ条件が成立した場合に選択される残セット回数に設定差が存在している構成としてもよい。この場合、データカウンタDCの第3表示部DC3を確認することで、スロットマシン10の設定値を遊技者が予測することが可能となる。
(48)ボーナスAT状態への移行条件又はボーナスAT状態の残セット回数の上乗せ条件が成立した場合に1度に選択された残セット回数の範囲内では、ボーナスAT状態の1実行回が終了(30ゲームが終了すること)したとしても、AT2信号のOFF状態への設定は行われない構成としてもよい。この場合、データカウンタDCの第3表示部DC3では、ボーナスAT状態への移行条件及びボーナスAT状態の残セット回数の上乗せ条件の成立回数の合計回数が表示されることとなる。当該構成において、上記移行条件及び上乗せ条件に設定差が存在している構成としてもよい。この場合、データカウンタDCの第3表示部DC3を確認することで、スロットマシン10の設定値を遊技者が予測することが可能となる。
(49)第1ベル役又は第2ベル役の当選時においてベル入賞が発生しない事象が複数として定められたOFF側の回数分発生した場合にAT1信号がOFF状態に設定される構成としてもよい。この場合、AT1信号がON状態に設定されるために必要なベル入賞の発生回数(ON側の回数)の方が上記OFF側の回数よりも多い構成としてもよく、ON側の回数とOFF側の回数とが同一である構成としてもよく、OFF側の回数の方がON側の回数よりも多い構成としてもよい。
(50)内部状態報知部63において複数種類の発光色を表示可能とすることで、当該内部状態報知部63を利用して様々な内部状態を報知可能としてもよい。例えば、ペナルティ状況下で発生したボーナスAT状態をCB内部後状態とは別に報知可能としてもよい。また、当選状態となった場合には入賞が発生するまでその当選状態が維持される役として、CB役以外にもBB(ビッグボーナス)役及びRB(レギュラーボーナス)役が存在している場合に、内部状態報知部63における発光色によってCB内部後状態、BB内部後状態及びRB内部後状態のそれぞれが報知される構成としてもよい。
(51)内部状態報知部63が獲得枚数表示部62と集約させて設けられている構成に代えて、内部状態報知部63がクレジット表示部61と集約させて設けられている構成としてもよい。また、内部状態報知部63が獲得枚数表示部62とは分離させて設けられている構成としてもよい。
(52)CB内部後状態となった場合において内部状態報知部63の点灯が開始されるタイミングは、各リール32L,32M,32Rの回転が開始される前に限定されることはなく、各リール32L,32M,32Rの回転開始後であって各ストップボタン42〜44の停止操作が有効化されるまでに当該点灯が開始される構成としてもよく、リール32L,32M,32Rのうち最後に停止されるリールの停止操作が可能となるまでに当該点灯が開始される構成としてもよい。
(53)ボーナスAT状態に移行する場合にCB入賞が発生した場合にはボーナスAT状態への移行が無効となる構成としてもよい。
(54)ボーナスAT状態に移行する場合、又はボーナスAT状態が実行されている場合にCB入賞が発生した場合には、CB中状態において消化されたゲーム数分がボーナスAT状態の継続ゲーム数から減算されるものの、CB中状態の終了後であってCB内部後状態となるまでに消化されたゲーム数分は上記継続ゲーム数から減算されない構成としてもよい。
(55)第1〜第3特別リプレイ役に当選してウェイト時間が設定される場合、当該ウェイト時間は当該当選ゲームの次ゲームの開始時に設定される構成としたが、これに代えて、当該当選ゲームの終了時に設定される構成としてもよい。
(56)AT1信号のON状態への設定及びAT2信号のON状態への設定はいずれの場合であってもON状態への設定条件が成立したゲームの次ゲームの開始時に行われる構成としてもよい。また、AT1信号のOFF状態への設定及びAT2信号のOFF状態への設定はいずれの場合であってもOFF状態への設定条件が成立したゲームの終了時に行われる構成としてもよい。
(57)AT継続抽選処理(ステップS2309)にてAT継続当選となる確率が報知される構成としてもよく、当該確率を予測させることを可能とする演出が実行される構成としてもよい。
(58)上記実施形態では、小役入賞が成立した場合にメダルを払い出す特典を付与する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、小役入賞が成立した場合にメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(59)本発明を所謂Aタイプのスロットマシンに適用してもよく、またBタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプ、さらにはRTゲームやCTゲームを備えたタイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(60)各リール32L,32M,32Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報としての機能を有するものであればよい。
(61)上記各実施形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に対して適用してもよく、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.第1特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典基準数値よりも小さい値に対応した特典数値情報(特典ポイント)を特典記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)に記憶させる第1記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報である場合、遊技者に有利な所定特典が付与されるようにする所定特典付与手段(サブ側MPU82におけるステップS2301にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能及びサブ側MPU82におけるステップS2609にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
第2特典数値条件が成立した場合(ボーナスAT状態が開始されること、上乗せ抽選処理にて上乗せ当選となること)に前記特典基準数値×n(nは1以上の整数)に対応した情報を前記特典記憶手段に記憶させる第2記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS1904、ステップS2405、ステップS2804、ステップS2810及びステップS2904の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定特典の付与に関して、第1特典数値条件の成立に伴い記憶された特典数値情報が累積されて特典基準値以上の情報となったことに基づいて所定特典が付与される場合と、第2特典数値条件が成立したことに基づいて所定特典が付与される場合とが存在している。これにより、所定特典の付与態様が多様化され、遊技の興趣向上が図られる。
この場合に、第2特典数値条件が成立した場合に所定特典の付与回数を記憶するのではなく、特典基準数値×nに対応した情報を特典記憶手段に記憶させる構成である。これにより、上記のように所定特典の付与態様の多様化を図った構成において、特典記憶手段を共通して利用することが可能となる。よって、所定特典を付与すべきか否かを判定する際に参照すべき記憶手段を集約することが可能となり、当該判定に際しての処理負荷の軽減が図られる。また、必要な記憶容量の低減化を実現し得る。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴A2.前記第1記憶実行手段により記憶対象とされる特典数値情報を特典数値抽選処理により決定する特典数値抽選手段(サブ側MPU82におけるステップS2002の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1特典数値条件が成立した場合に特典記憶手段に記憶される特典数値情報を多様化することが可能となり、第1特典数値条件が成立して特典数値情報が累積されて所定特典が付与される場合の多様化が図られる。
なお、上記特徴A2のより具体的な構成として、「前記特典数値抽選処理において選択される前記特典数値情報は複数種類存在しており、それら特典数値情報は前記特典基準数値よりも小さい値の情報である」という構成が挙げられる。
特徴A3.前記所定特典付与手段により前記所定特典が付与される場合に、前記特典基準数値分が減算されるように前記特典記憶手段を更新する付与時更新手段(サブ側MPU82におけるステップS2302及びステップS2604の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1特典数値条件が成立した場合及び第2特典数値条件が成立した場合のいずれにおいても特典記憶手段が共通して利用される構成において、所定特典を付与する場合の特典数値情報の扱いを画一化することが可能となる。これにより、処理負荷の軽減が図られる。
特徴A4.前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報に対応した数値が前記特典基準数値×(n−1)よりも大きく前記特典基準数値×n(nは1以上の整数)よりも小さい数値である状況で、前記特典基準数値×(n−1)を超えた分の数値に対応した情報を報知する特典数値報知手段(特典ポイント報知部67、サブ側MPU82におけるステップS2204の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、特典数値情報として所定特典の付与に満たない分を遊技者が認識することが可能となり、第1特典数値条件が成立し得る状況においてどの程度の特典数値情報が必要であるのかを明確に認識しながら遊技を行うことが可能となる。これにより、遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴A5.前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報に対応した数値を前記特典基準数値で除算する除算実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2201の処理を実行する機能)を備え、
前記特典数値報知手段は、前記除算実行手段による除算結果の余りの数値に対応した情報を報知するものであることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、第1特典数値条件が成立した場合及び第2特典数値条件が成立した場合のいずれにおいても特典記憶手段が共通して利用される構成において、特典数値情報として所定特典の付与に満たない分の数値を簡素な処理構成により導出することが可能となる。
特徴A6.前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報に対応した数値が前記特典基準数値×n以上であって前記特典基準数値×(n+1)(nは1以上の整数)よりも小さい数値である状況で、当該nに対応した情報を報知する特典回数報知手段(ストック報知部68、サブ側MPU82におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、所定特典の付与回数を遊技者が認識することが可能となり、遊技者の優越感を好適に高めることが可能となる。
特徴A7.前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報に対応した数値を前記特典基準数値で除算する除算実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2201の処理を実行する機能)を備え、
前記特典回数報知手段は、前記除算実行手段による除算結果の商の数値に対応した情報を報知するものであることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、第1特典数値条件が成立した場合及び第2特典数値条件が成立した場合のいずれにおいても特典記憶手段が共通して利用される構成において、所定特典の付与回数を簡素な処理構成により導出することが可能となる。
特徴A8.前記第1特典数値条件は、第1特典対応の遊技状態(通常AT状態)において成立するものであり、
前記第1特典対応の遊技状態において前記第1記憶実行手段により前記特典記憶手段への前記特典数値情報の記憶処理が実行された結果、当該特典記憶手段に記憶されている特典数値情報が前記特典基準数値以上の情報となった場合、前記第2特典数値条件が成立し得る第2特典対応の遊技状態(上乗せ状態)に移行させる手段(サブ側MPU82におけるステップS2104〜ステップS2107の処理を実行する機能、及びサブ側MPU82におけるステップS2611〜ステップS2614の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、第1特典数値条件が成立し得る遊技状態と、第2特典数値条件が成立し得る遊技状態とが存在することとなり、遊技状態の多様化が図られる。また、第1特典対応の遊技状態において特典数値情報が特典基準数値以上の情報となることで第2特典対応の遊技状態に移行するため、両遊技状態を密接に関連させることが可能となる。
特徴A9.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1特典数値条件及び前記第2特典数値条件のうち少なくとも一方は、前記始動操作手段が操作された場合に実行される抽選処理の結果、又は前記絵柄の可変表示が停止された後の入賞結果に応じて成立することを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A10.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記所定特典は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態(通常AT状態)での遊技の実行を可能とすることであることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴A1〜A10の構成に対して、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を特典記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
当該特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、遊技者に有利な所定特典が付与されるようにする所定特典付与手段(サブ側MPU82におけるステップS2301にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能及びサブ側MPU82におけるステップS2609にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典基準数値未満の値に対応した前記特典記憶手段の前記特典数値情報が前記判定契機の後においても引き継がれ得ることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、特典数値条件が成立することにより記憶された特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで所定特典が付与されるため、遊技者は特典数値条件が成立することを期待しながら遊技を行うとともに、特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技の興趣向上が図られる。
この場合に、特典基準数値未満の値に対応した特典数値情報が判定契機の後においても引き継がれ得る。これにより、特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となる機会が多くなり、特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となり得るか否かという期待感を持つ機会を多く発生させることが可能となる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、特典数値条件としては、「特典数値抽選処理を実行する特典数値抽選手段(サブ側RAM84における特典ポイント抽選処理を実行する機能)を備えた構成において、当該特典数値抽選処理にて当選となること」という条件が挙げられる。また、「当該特典数値抽選処理により決定された特典数値情報が特典記憶手段に記憶される」構成としてもよい。
特徴B2.前記記憶実行手段は、前記特典数値条件が成立した場合、前記特典基準数値よりも小さい値に対応した特典数値情報を前記特典記憶手段に記憶させるものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、特典数値条件が成立した場合に取得された特典数値情報を累積することにより、特典基準数値以上に対応した特典数値情報となり得る。これにより、特典基準数値以上に対応した特典数値情報とするためには特典数値条件を複数回成立させる必要があり、遊技者の期待感を段階的に高めることが可能となる。
特徴B3.前記特典数値条件は、特典対応の遊技状態(通常AT状態)において成立する構成であり、
前記判定契機となった後に前記特典対応の遊技状態の1実行回が終了する構成であり、
所定実行回の前記特典対応の遊技状態において前記特典記憶手段に記憶された前記特典数値情報が、その次の実行回における前記特典対応の遊技状態に引き継がれ得ることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、特典対応の遊技状態の1実行回において取得された特典数値情報が、次の実行回における特典対応の遊技状態に引き継がれ得るため、特典対応の遊技状態の終了間際に取得した特典数値情報であってもそれによる利益を享受することが可能である。これにより、特典対応の遊技状態のいずれのタイミングであっても特典数値条件の成立を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴B4.継続条件が成立した場合、前記特典対応の遊技状態の1実行回が終了した後に、当該特典対応の遊技状態の新たな実行回が開始される構成であり、
前記継続条件が成立して前記特典対応の遊技状態が継続される場合に、前記特典記憶手段に記憶された前記特典数値情報が継続後の特典対応の遊技状態に引き継がれることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特典対応の遊技状態が連荘する場合にはその継続後の特典対応の遊技状態に特典数値情報が引き継がれるため、特典対応の遊技状態が連荘した場合の利益を高めることが可能となり、特典対応の遊技状態が連荘することへの期待感を高めることが可能となる。
特徴B5.前記特典対応の遊技状態は、遊技媒体の付与期待度が所定遊技状態よりも高い遊技状態であり、
前記所定特典付与手段は、前記特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合、前記継続条件が成立したとして、前記特典対応の遊技状態の1実行回が終了した後に、当該特典対応の遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特典数値情報が特典基準数値以上に対応した情報となることで特典対応の遊技状態が連荘することとなるため、特典数値条件が成立することを期待しながら遊技を行うこととなる。
特徴B6.前記継続条件として、前記特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合という条件とは異なる条件が存在していることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、特典数値情報が特典基準数値以上に対応した情報とならなくても他の継続条件が成立した場合には特典対応の遊技状態が連荘し得るため、特典対応の遊技状態が連荘する機会を多く付与することが可能となる。また、この他の継続条件が成立して特典対応の遊技状態が連荘する場合であっても、その継続後の特典対応の遊技状態に特典数値情報が引き継がれるため、特典対応の遊技状態が連荘する機会を多く付与することが可能となる。
特徴B7.前記継続条件が成立しなかった場合であっても、前記特典記憶手段に記憶された前記特典数値情報が、新たな開始契機により発生した前記特典対応の遊技状態に引き継がれ得ることを特徴とする特徴B4乃至B6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特典数値情報が引き継がれる機会を多く付与することが可能となる。
特徴B8.前記継続条件が成立しなかった場合に、前記特典記憶手段に記憶された前記特典数値情報を記憶保持させるか否かを引き継ぎ抽選処理により決定する引き継ぎ抽選手段(サブ側MPU82におけるステップS4001の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特典数値情報が引き継がれる場合の態様を多様化することが可能となる。
特徴B9.前記特典記憶手段に記憶された前記特典数値情報が大きな値に対応した情報である場合の方が小さい値に対応した情報である場合よりも、前記判定契機の後において引き継がれる確率が高いことを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、特典基準数値未満に対応した特典数値情報のまま判定契機となる場合であっても、その時点の特典数値情報の数値が大きい場合の方が小さい場合よりも引き継がれる確率が高くなるため、特典数値情報の数値は極力大きな値としておく方が有利である。したがって、特典数値条件が成立するか否かへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B10.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典数値条件は、前記始動操作手段が操作された場合に実行される抽選処理の結果、又は前記絵柄の可変表示が停止された後の入賞結果に応じて成立することを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴B11.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記所定特典は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態での遊技の実行を可能とすることであることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴B1〜B11の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617、及びステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)と、
継続抽選契機となった場合に、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするか否かの継続抽選処理を実行する継続抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2309の処理を実行する機能)と、
前記継続抽選処理にて継続外れとなった場合、継続外れ後期間の経過後に前記所定遊技状態に移行させる所定移行手段(サブ側MPU82におけるステップS2913の処理を実行する機能)と、
前記継続外れ後期間において継続条件が成立した場合、前記有利遊技状態の新たな実行回を開始させる有利継続手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記継続抽選実行手段は、前記継続外れ後期間の途中で前記継続条件が成立して前記有利遊技状態の新たな実行回が開始された場合、その後に前記継続抽選処理を再度実行するものであることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、継続抽選処理にて継続当選となった場合に有利遊技状態が連荘するだけでなく、継続外れとなった場合の継続外れ後期間において継続条件が成立した場合にも有利遊技状態が連荘する。これにより、有利遊技状態が連荘する場合の態様を多様化することが可能となり、有利遊技状態が連荘することを期待している遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
また、継続抽選処理にて一旦継続外れとなったとしても、その後の継続外れ期間にて継続条件が成立して有利遊技状態が連荘した場合には、継続抽選処理が実行される機会が再度付与される。これにより、有利遊技状態の連荘が終了するタイミングを予測しづらくさせることが可能となり、有利遊技状態における遊技者の期待感を好適に維持することが可能となる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
なお、有利遊技状態の1実行回は終了条件が成立することで終了する構成としてもよく、当該終了条件は、絵柄表示手段における絵柄の可変表示が開始されて終了されることを1ゲームとした場合に所定回数のゲームが消化されることとしてもよく、終了抽選処理にて終了当選となった場合としてもよい。
また、継続外れ後期間は、絵柄表示手段における絵柄の可変表示が開始されて終了されることを1ゲームとした場合に所定の複数ゲームが実行される期間としてもよく、この期間において継続外れ後期間であることを示す演出が演出実行手段にて実行される構成としてもよい。
特徴C2.前記継続抽選処理にて継続当選となる確率をそれまでよりも高くする確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2308及びステップS2316の処理を実行する機能)を備え、
前記継続外れ後期間の途中で前記継続条件が成立して前記有利遊技状態の新たな実行回が開始された場合、その後に前記継続抽選処理が再度実行されるまでの間に前記確率向上手段により前記継続当選となる確率が高くされ得ることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、継続外れ期間にて継続条件が成立して有利遊技状態が連荘した場合、継続抽選処理が実行される機会が再度付与されるだけでなく、その再度実行される継続抽選処理にて継続当選となる確率が高くなり得る。これにより、継続外れ期間にて継続条件が成立した場合の遊技者の利益を高めることが可能となる。
特徴C3.前記確率向上手段は、前記有利遊技状態の実行回が繰り返され最高確率設定条件が成立した場合に、前記継続当選となる確率を最高確率に設定するものであることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、有利遊技状態が連荘することで、遊技者にとってより有利な状態となる。これにより、継続抽選処理の実行機会が再度付与されることの利益が高められ、継続外れ期間においても遊技者の期待感を持続させることが可能となる。
なお、継続当選となる確率は3種類以上存在している構成としてもよい。
特徴C4.前記確率向上手段は、
前記継続抽選処理にて継続当選となった場合に前記継続当選となる確率を高くし得る第1確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2316の処理を実行する機能)と、
前記継続抽選処理にて継続外れとなったとしても、前記有利遊技状態の新たな実行回の継続が発生することを少なくとも一の条件として、前記継続当選となる確率を高くする第2確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2308の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴C2又はC3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、継続抽選処理にて継続当選となって有利遊技状態が連荘する場合、及び継続外れとなったものの継続条件が成立して有利遊技状態が連荘する場合のいずれにおいても、継続抽選処理にて継続当選となる確率が高くなり得る。これにより、有利遊技状態が連荘する機会を多くすることが可能となる。
特徴C5.前記第2確率向上手段の方が前記第1確率向上手段よりも前記継続当選となる確率の上げ幅が大きいことを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、継続外れ期間となったにも関わらず継続条件が成立して有利遊技状態が継続する場合の利益を高めることが可能となる。
特徴C6.前記有利遊技状態の残実行回数を特定可能な情報を記憶する特定記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)を備え、
当該特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報である場合、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、残実行回数が1以上である場合には有利遊技状態の連荘に際してその消化が継続抽選処理よりも優先される。これにより、継続抽選処理にて継続外れとなった場合に残実行回数が消化される構成に比べて、有利遊技状態が必要以上に連荘してしまわないようにすることが可能となる。
特徴C7.前記継続条件は、前記特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報となることであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、残実行回数を示す情報を利用しながら、継続外れ後期間の開始後において有利遊技状態の連荘発生という事象を生じさせることが可能となる。
特徴C8.特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を前記特定記憶手段に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であり、
前記継続条件は、前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が前記特典基準数値以上の値に対応した情報となることであることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、判定契機となるまでに特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となっていなかったとしても、継続外れ後期間において特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで有利遊技状態が連荘することとなる。これにより、判定契機となるまでに特典数値情報に対応した値をより大きな値とした方が遊技者にとって有利となるため、判定契機となるまでにおいてより大きな値の特典数値情報となっていることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴C9.前記継続抽選処理にて継続当選となった場合、継続当たり後期間の経過後に前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、継続当選となったことを遊技者に教示することが可能となる。
なお、継続当たり後期間は、絵柄表示手段における絵柄の可変表示が開始されて終了されることを1ゲームとした場合に所定の複数ゲームが実行される期間としてもよく、この期間において継続当たり後期間であることを示す演出が演出実行手段にて実行される構成としてもよい。
特徴C10.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記継続条件は、前記始動操作手段が操作された場合に実行される抽選処理の結果、又は前記絵柄の可変表示が停止された後の入賞結果に応じて成立することを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴C11.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴C1〜C11の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617、及びステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)と、
継続抽選契機となった場合に、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするか否かの継続抽選処理を実行する継続抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2309の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態の新たな実行回の継続が発生することを少なくとも一の条件として、前記継続当選となる確率を高くする確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2308及びステップS2316の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、継続抽選処理にて継続当選となった場合に有利遊技状態が連荘するため、遊技者は継続抽選処理にて継続当選となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
この場合に、有利遊技状態が連荘する場合には継続抽選処理にて継続当選となる確率が向上し得る。これにより、有利遊技状態が連荘した場合には当該連荘がより発生し易くなり、有利遊技状態が連荘することの有利度が高められる。よって、有利遊技状態が連荘した場合の遊技者の高揚感を高めることが可能となる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴D2.前記確率向上手段は、前記継続抽選処理にて継続当選となったことを少なくとも一の条件として、前記継続当選となる確率を高くするものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、継続抽選処理にて継続当選となることにより、当該継続当選となる確率が高くなる。これにより、継続抽選処理にて継続当選となるか否かという点に対する遊技者の注目度が高められる。
特徴D3.前記確率向上手段は、
前記継続抽選処理にて継続当選となったことを少なくとも一の条件として、継続確率抽選処理を実行する確率抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2316の処理を実行する機能)と、
前記確率抽選処理の結果に応じて前記継続当選となる確率を高くする確率設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2318の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、継続抽選処理にて継続当選となる確率が高く設定されるためには、継続抽選処理にて継続当選となり、さらに継続確率抽選処理にて継続当選となる確率を高く設定するための結果となる必要がある。これにより、継続当選となる確率が高く設定される確率を設定する上での自由度が高められる。
特徴D4.前記有利遊技状態は、第1有利期間(分岐前AT状態)とその後に続く第2有利期間(分岐AT状態)とを含み、
前記継続抽選実行手段は、前記第1有利期間が終了する場合に前記継続抽選処理を実行するものであり、
当該遊技機は、前記第2有利期間において前記有利遊技状態の新たな実行回が継続実施されるか否かに対応した有利期間演出(バトル演出)を演出実行手段(画像表示装置66)にて実行させる演出制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109の処理を実行する機能)を備え、
前記有利期間演出として特定演出(勝利演出)が実行される場合、前記確率向上手段により前記継続当選となる確率が高くされている又は前記継続当選となる確率が高くされている可能性が他の演出が実行される場合よりも高いことを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D4によれば、有利遊技状態の第2有利期間において有利遊技状態の新たな実行回が継続実施されるか否かに対応した有利期間演出が実行されるため、有利遊技状態が連荘するか否かの報知を演出として遊技者に提供することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。また、有利期間演出として特定演出が実行された場合には、継続当選となる確率が高くなっている又はその可能性が高い。これにより、遊技者は、特定演出が発生することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴D5.前記演出制御手段は、
前記継続抽選処理にて継続当選となった場合に演出内容抽選処理を実行する演出抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2311の処理を実行する機能)と、
前記演出内容抽選処理の結果に応じて前記第2有利期間において実行される演出として前記特定演出を設定する特定演出設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2312の処理を実行する機能)と、
前記演出内容抽選処理の結果に応じて前記第2有利期間において実行される演出として所定演出(引き分け演出)を設定する所定演出設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2312の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記確率向上手段は、
前記第2有利期間において実行される演出として前記特定演出が設定された場合に、継続確率抽選処理を実行する確率抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2316の処理を実行する機能)と、
前記確率抽選処理の結果に応じて前記継続当選となる確率を向上させる確率設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2318の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、有利期間演出として特定演出又は所定演出が実行された場合には有利遊技状態の連荘が確定するため、遊技者は特定演出又は所定演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、これら特定演出及び所定演出のうち特定演出が実行された場合には継続抽選処理にて継続当選となる確率が高くなっている可能性があるため、遊技者はさらに特定演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技者の期待感を多段的なものとすることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴D6.前記確率向上手段は、前記特定演出が実行された回数が所定実行回数となった場合に、前記継続当選となる確率を最高確率に設定するものであることを特徴とする特徴D4又はD5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、特定演出の実行回数が所定実行回数となることで継続抽選処理にて継続当選となる確率が最高確率となるため、特定演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、継続当選となる確率は3種類以上存在している構成としてもよい。
特徴D7.前記有利遊技状態の残実行回数を特定可能な情報を記憶する特定記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)を備え、
当該特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報である場合、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D7によれば、残実行回数が1以上である場合には有利遊技状態の連荘に際してその消化が継続抽選処理よりも優先される。これにより、継続抽選処理にて継続外れとなった場合に残実行回数が消化される構成に比べて、有利遊技状態が必要以上に連荘してしまわないようにすることが可能となる。
特徴D8.前記確率向上手段は、前記特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報であることによって前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される場合、前記継続当選となる確率を高くするための設定は行わないものであることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
特徴D8によれば、継続抽選処理にて継続当選となる確率が高く設定される機会が必要以上に多くなってしまうことが抑えられる。
特徴D9.特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を前記特定記憶手段に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であり、
前記継続抽選処理にて継続外れとなった場合であっても、その後に続く継続外れ後期間において前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が前記特典基準数値以上の値に対応した情報となった場合、前記有利遊技状態の新たな実行回を開始させる有利継続手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴D7又はD8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、判定契機となるまでに特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となっていなかったとしても、継続外れ後期間において特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで有利遊技状態が連荘することとなる。これにより、判定契機となるまでに特典数値情報に対応した値をより大きな値とした方が遊技者にとって有利となるため、判定契機となるまでにおいてより大きな値の特典数値情報となっていることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴D10.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、前記絵柄の可変表示が開始された後に当該絵柄の可変表示が停止されるゲームが複数回実行されることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴D11.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴D1〜D11の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴E群>
特徴E1.遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617、及びステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)と、
継続抽選契機となった場合に、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするか否かの継続抽選処理を実行する継続抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2309の処理を実行する機能)と、
前記有利遊技状態の残実行回数を特定可能な情報を記憶する特定記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)と、
当該特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報である場合、又は前記継続抽選処理にて継続当選となった場合、前記有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにする有利継続手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、継続抽選処理にて継続当選となった場合に有利遊技状態が連荘するだけでなく、特定記憶手段に記憶されている情報が残実行回数が1以上であることに対応した情報である場合にも有利遊技状態が連荘する。これにより、有利遊技状態が連荘する場合の態様を多様化することが可能となり、有利遊技状態が連荘することを期待している遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴E2.前記有利遊技状態の実行回が繰り返され確率向上条件が成立した場合に、前記継続抽選処理にて継続当選となる確率を高くする確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2308及びステップS2316の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、有利遊技状態が連荘することによって継続抽選処理にて継続当選となる確率が向上し得る。つまり、残実行回数が多く設定されて有利遊技状態が連荘するほど、継続抽選処理にて継続当選となる確率が高くなる。これにより、有利遊技状態が連荘した場合には当該連荘がより発生し易くなり、有利遊技状態が連荘することの有利度が高められる。よって、有利遊技状態が連荘した場合の遊技者の高揚感を高めることが可能となる。また、残実行回数に関連した有利遊技状態の連荘と、継続抽選処理の継続当選確率とを密接に関連させることが可能となり、両連荘態様を設定したことによる効果を相乗的なものとすることが可能となる。
特徴E3.前記有利遊技状態は、第1有利期間(分岐前AT状態)とその後に続く第2有利期間(分岐AT状態)とを含み、
前記有利継続手段は、前記第1有利期間が終了する場合に、前記特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報であるか否か、又は前記継続抽選処理にて継続当選となったか否かの判定を行うものであり、
当該遊技機は、前記第2有利期間において前記有利遊技状態の新たな実行回が継続実施されるか否かに対応した有利期間演出(バトル演出)を演出実行手段(画像表示装置66)にて実行させる演出制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109の処理を実行する機能)を備え、
当該演出制御手段は、
前記有利遊技状態の新たな実行回が継続実施される場合に演出内容抽選処理を実行する演出抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2311の処理を実行する機能)と、
前記演出内容抽選処理の結果に応じて前記第2有利期間において実行される演出として特定演出(勝利演出)を設定する特定演出設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2312の処理を実行する機能)と、
前記演出内容抽選処理の結果に応じて前記第2有利期間において実行される演出として所定演出(引き分け演出)を設定する所定演出設定手段(サブ側MPU82におけるステップS2312の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該遊技機は、前記特定演出が実行された回数が所定実行回数となった場合に、前記継続抽選処理にて継続当選となる確率を高くする確率向上手段(サブ側MPU82におけるステップS2308の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1又はE2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、有利遊技状態の第2有利期間において有利遊技状態の新たな実行回が継続実施されるか否かに対応した有利期間演出が実行されるため、有利遊技状態が連荘するか否かの報知を演出として遊技者に提供することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。また、有利期間演出として特定演出又は所定演出が実行された場合には有利遊技状態の連荘が確定するため、遊技者は特定演出又は所定演出が実行されることを期待しながら遊技を行うこととなる。また、特定演出の実行回数が所定実行回数となることで継続抽選処理にて継続当選となる確率が高くなるため、特定演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、特定演出は残実行回数が1回以上であることで有利遊技状態が継続する場合にも実行されるため、残実行回数として多い回数が設定されているほど特定演出の実行回数が所定実行回数となる期待度が高められる。よって、残実行回数として多い回数が設定された場合、有利遊技状態の連荘回数が多くなるという利益だけでなく、継続当選確率が向上する可能性が高くなるという利益も付与されることとなり、残実行回数として多い回数が設定されることの有利度が高められる。
特徴E4.前記特定演出が実行された回数を報知する実行回数報知手段(勝利数報知部69、サブ側MPU82におけるステップS2205の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、特定演出の実行回数が所定実行回数となることへの期待感を好適に高めることが可能となる。
特徴E5.前記確率向上手段は、前記継続当選となる確率を最高確率に設定するものであることを特徴とする特徴E2乃至E4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E5によれば、有利遊技状態が連荘することの有利度が高められる。
特徴E6.前記残実行回数に対応した情報を報知する残回数対応報知手段(ストック報知部68、サブ側MPU82におけるステップS2203の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E6によれば、残回数対応報知手段を通じて有利遊技状態が少なくともどの程度連荘するのかを認識させることが可能となり、遊技者の優越感を高めることが可能となる。
特に、上記特徴E3の構成を備えた場合、特定演出の実行回数が所定実行回数となることへの期待度を、残回数対応報知手段にて把握した残実行回数との関係で遊技者自身が認識することが可能となる。これにより、残実行回数に関連した有利遊技状態の連荘と、継続抽選処理の継続当選確率とを密接に関連させることが可能となり、両連荘態様を設定したことによる効果を相乗的なものとすることが可能となる。
特徴E7.前記有利継続手段は、前記特定記憶手段に記憶されている情報が1以上の残実行回数に対応した情報である場合、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴E1乃至E6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E7によれば、残実行回数が1以上である場合には有利遊技状態の連荘に際してその消化が継続抽選処理よりも優先される。これにより、継続抽選処理にて継続外れとなった場合に残実行回数が消化される構成に比べて、有利遊技状態が必要以上に連荘してしまわないようにすることが可能となる。
特徴E8.特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を前記特定記憶手段に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利継続手段は、前記特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするものであって、前記継続抽選処理にて継続外れとなった場合であっても、その後に続く継続外れ後期間において前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が前記特典基準数値以上の値に対応した情報となった場合、前記有利遊技状態の新たな実行回を開始させるものであることを特徴とする特徴E1乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E8によれば、判定契機となるまでに特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となっていなかったとしても、継続外れ後期間において特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで有利遊技状態が連荘することとなる。これにより、判定契機となるまでに特典数値情報に対応した値をより大きな値とした方が遊技者にとって有利となるため、判定契機となるまでにおいてより大きな値の特典数値情報となっていることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴E9.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記有利遊技状態においては、前記絵柄の可変表示が開始された後に当該絵柄の可変表示が停止されるゲームが複数回実行されることを特徴とする特徴E1乃至E8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴E9のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴E10.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
特徴E10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴E1〜E10の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴F群>
特徴F1.特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を特典記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
当該特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、遊技者に有利な所定特典が付与されるようにする所定特典付与手段(サブ側MPU82におけるステップS2301にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能及びサブ側MPU82におけるステップS2609にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定されなかった場合に、前記所定特典を付与するか否かの付与抽選処理を実行する付与抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2907の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与抽選実行手段は、前記特典記憶手段の前記特典数値情報に応じて前記付与抽選処理にて付与当選となる確率が異なるように当該付与抽選処理を実行するものであることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、特典数値条件が成立することにより記憶された特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで所定特典が付与されるため、遊技者は特典数値条件が成立することを期待しながら遊技を行うとともに、特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技の興趣向上が図られる。
また、特典基準値以上の値に対応した情報ではなかったとしても付与抽選処理にて付与当選となることで所定特典が付与される。これにより、所定特典が付与される場合の態様を多様化することが可能となるとともに、所定特典が付与される機会を多く付与することが可能となる。
さらにまた、特典数値情報に対応した値に応じて付与当選となる確率が異なるように付与抽選処理が実行される。これにより、特典数値情報が特典基準値未満の値に対応した情報であっても当該特典数値情報が付与抽選処理にて付与当選となる確率に影響を与えることとなり、特典数値情報への注目度を高めることが可能となる。
以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴F2.前記付与抽選実行手段は、前記特典記憶手段の前記特典数値情報に対応した値が大きい場合の方が小さい場合よりも前記付与抽選処理にて付与当選となる確率が高くなるように当該付与抽選処理を実行するものであることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2によれば、特典数値情報が特典基準値未満の値に対応した情報であったとしても、当該特典数値情報が大きい値の方が付与抽選処理にて付与当選となる確率が高くなる。これにより、特典数値情報が特典基準値以上の値に対応した情報となっていない場合であっても、特典数値情報への注目度を高めることが可能となる。
特徴F3.前記付与抽選処理にて付与当選となり前記所定特典が付与される場合、前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報を消去する消去手段(サブ側MPU82におけるステップS2911の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1又はF2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、特典数値情報に起因した利益をある程度制限することが可能となる。
特徴F4.前記特典数値条件は、特典対応の遊技状態(通常AT状態)において成立する構成であり、
前記判定契機となった後に前記特典対応の遊技状態の1実行回が終了する構成であり、
前記付与抽選処理が実行されなかった場合又は当該付与抽選処理にて付与当選とならなかった場合、前記特典記憶手段の特典数値情報が引き継がれ得ることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、付与抽選処理が実行されなかった場合又は付与抽選処理にて付与当選とならなかった場合には特典数値情報が引き継がれ得るため、付与抽選処理との関係で特典数値情報の引き継ぎ態様が多様化する。これにより、特典数値情報との関係で遊技の進行態様が多様化することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴F5.前記特典数値条件は、所定遊技状態(非AT状態)よりも遊技者に有利な有利遊技状態(通常AT状態)において成立する構成であり、
前記所定特典は、前記有利遊技状態が継続することであり、
前記付与抽選処理にて付与当選とならなかった場合に前記有利遊技状態を終了させる手段(サブ側MPU82におけるステップS2913の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F5によれば、有利遊技状態の連荘を発生させる最終的な契機として付与抽選処理が存在することとなり、当該付与抽選処理への注目度が高められる。また、この有利遊技状態の連荘を発生させる最終的な契機として存在する付与抽選処理にて特典数値情報が参照されることにより、有利遊技状態の終了間際に取得した特典数値情報であってもそれによる利益を享受することが可能である。これにより、有利遊技状態のいずれのタイミングであっても特典数値条件の成立を遊技者に期待させることが可能となる。
特徴F6.継続抽選契機となった場合に、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするか否かの継続抽選処理を実行する継続抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2309の処理を実行する機能)を備え、
前記特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合、前記継続抽選処理が実行されることなく前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であり、
前記付与抽選実行手段は、前記継続抽選処理にて継続外れとなった後に前記付与抽選処理を実行するものであることを特徴とする特徴F5に記載の遊技機。
特徴F6によれば、有利遊技状態の継続態様を多様化することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴F7.前記継続抽選処理にて継続外れとなった場合であっても、その後に続く継続外れ後期間において前記特定記憶手段に記憶されている特典数値情報が前記特典基準数値以上の値に対応した情報となった場合、前記有利遊技状態の新たな実行回が開始される構成であることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、判定契機となるまでに特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となっていなかったとしても、継続外れ後期間において特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで有利遊技状態が連荘することとなる。これにより、判定契機となるまでに特典数値情報に対応した値をより大きな値とした方が遊技者にとって有利となるため、判定契機となるまでにおいてより大きな値の特典数値情報となっていることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴F8.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記付与抽選実行手段は、前記特典記憶手段の前記特典数値情報に対応した値だけでなく該当ゲームにおける前記役抽選処理の結果又は入賞結果に応じて前記付与当選となる確率が異なるように前記付与抽選処理を実行するものであることを特徴とする特徴F1乃至F7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F8によれば、特典数値情報に対応した値だけでなく該当ゲームにおける当選役又は入賞結果が、付与抽選処理にて付与当選となる確率に影響を与えることとなる。これにより、付与抽選処理の実行に際して注目すべき点が多様化することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴F9.前記該当ゲームにおける前記役抽選処理の結果が特定役当選となった場合又は特定役入賞が発生した場合において前記付与抽選処理にて前記付与当選とならなかった場合、前記付与抽選処理が実行される状態の継続ゲーム数を増加させる手段(サブ側MPU82におけるステップS2912にて肯定判定をする機能)を備えていることを特徴とする特徴F8に記載の遊技機。
特徴F9によれば、特定役当選又は特定役入賞となったにも関わらず付与抽選処理にて付与当選とならなかったとしても、付与抽選処理が実行される状態の継続ゲーム数が増加し得る。これにより、特定役当選又は特定役入賞となったにも関わらず付与抽選処理にて付与当選とならなかった場合における遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
特徴F10.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記特典数値条件は、前記始動操作手段が操作された場合に実行される抽選処理の結果、又は前記絵柄の可変表示が停止された後の入賞結果に応じて成立することを特徴とする特徴F1乃至F9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴F10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴F11.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
当該遊技機は、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記所定特典は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態での遊技の実行を可能とすることであることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
特徴F11のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴F1〜F11の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴G群>
特徴G1.役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役抽選処理における当選役に対応した当選対応特典を付与する当選対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
移行期待状態(移行チャンス状態)において前記役抽選処理にて所定役(通常リプレイ役)当選となったことを少なくとも一の条件として、遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617、及びステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)と、
前記移行期待状態において前記役抽選処理において別役(期待度向上役)当選となったことを少なくとも一の条件として、前記移行期待状態において前記有利遊技状態への移行が発生する期待度を高くする期待度向上手段(サブ側MPU82におけるステップS1605及びステップS1606の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、移行期待状態において所定役当選となることで有利遊技状態への移行が発生し得る。これにより、移行期待状態において所定役当選となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。また、移行期待状態において別役当選となった場合、移行期待状態において有利遊技状態への移行が発生する期待度が高まるため、遊技者は移行期待状態において所定役だけでなく別役に当選することも期待することとなり、当選を期待する役の多様化が図られる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴G2.前記期待度向上手段は、前記役抽選処理において前記別役当選となったことを少なくとも一の条件として、前記移行期待状態の継続期間を延長させるものであることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
特徴G2によれば、別役当選となった場合には移行期待状態の継続期間が延長され得るため、有利遊技状態への移行が発生する期待度を高めることが可能となる。
特徴G3.前記移行期待状態において前記役抽選処理にて前記所定役当選となった場合に移行抽選処理を実行する移行抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS1609の処理を実行する機能)を備え、
前記有利移行手段は、前記移行抽選処理にて移行当選となった場合に遊技状態を前記有利遊技状態に移行させるものであり、
前記期待度向上手段は、前記役抽選処理において前記別役当選となったことを少なくとも一の条件として、前記移行抽選処理にて移行当選となる確率を高くするものであることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
特徴G3によれば、別役当選となった場合には移行抽選処理にて移行当選となる確率が高くなり得るため、有利遊技状態への移行が発生する期待度を高めることが可能となる。
特徴G4.少なくとも前記移行期待状態において前記所定役当選となる確率が、前記別役当選となる確率よりも高いことを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G4によれば、移行期待状態において所定役当選となる頻度を高くすることが可能となり、有利遊技状態への移行を期待する機会を多く付与することが可能となる。また、低い当選確率の役に当選となった場合には遊技者にとって有利な状況が発生し得るのが一般的であるが、上記特徴G1の構成を備え所定役よりも当選確率が低い別役に当選した場合には、有利遊技状態への移行の期待度が高くなるため、別役当選となった際に遊技者が落胆してしまわないようにすることが可能となる。
特徴G5.前記所定役は、前記移行期待状態において前記有利遊技状態の付与契機役となるが、他の遊技状態においては当該付与契機役とならないことを特徴とする特徴G1乃至G4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G5によれば、移行期待状態において所定役当選となることへの注目度を高めることが可能となる。
特徴G6.前記別役は、前記移行期待状態において前記有利遊技状態の付与契機役とならないが、他の遊技状態においては当該付与契機役となることを特徴とする特徴G1乃至G5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G6によれば、別役が有利な役であるという認識を遊技者に与えることが可能となり、別役当選となることへの注目度を高めることが可能となる。
特徴G7.前記当選対応付与手段は、前記役抽選処理にて前記所定役当選となった場合、所定の当選対応特典を付与することを特徴とする特徴G1乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G7によれば、所定役となった場合の有利度を高めることが可能となり、所定役当選となることへの注目度を高めることが可能となる。
特徴G8.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選実行手段は、前記始動操作手段が操作された場合に前記役抽選処理を実行するものであり、
前記当選対応付与手段は、前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与するものであることを特徴とする特徴G1乃至G7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴G8のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴G9.前記所定役は前記役抽選処理にて当選となった場合、前記絵柄の可変表示位置との関係における前記停止操作手段の操作タイミングに関係なく入賞が発生する役であることを特徴とする特徴G8に記載の遊技機。
特徴G9によれば、所定役当選となった場合にはそれに対応した入賞が停止操作手段の操作タイミングに関係なく発生するため、有利遊技状態への移行機会が発生したことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴G10.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役に当選した場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴G8又はG9に記載の遊技機。
特徴G10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴G1〜G10の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴H群>
特徴H1.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
前記役抽選処理が特別抽選結果となること及び前記絵柄の停止結果が特別停止結果となることのいずれかである特別事象が発生した場合にゲームの進行を待機させる特別待機期間(開始ウェイト時間)を設定する特別待機期間設定手段(主側MPU72におけるステップS805〜ステップS806、ステップS812〜ステップS813、及びステップS906〜ステップS907の処理を実行する機能)と、
待機回避状況(ボーナスATカウンタの値が1以上である場合、ペナルティ状況)において前記特別事象が発生した場合、前記特別待機期間設定手段による前記特別待機期間の設定が行われないようにする又は前記特別待機期間よりも短い待機期間が設定されるようにする待機回避手段(主側MPU72におけるステップS804にて肯定判定をする機能、ステップS811にて肯定判定をする機能、ステップS901にて否定判定をする機能、ステップS902にて否定判定をする機能、及びステップS905にて肯定判定をする機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、特別役当選又は特別役入賞のいずれかである特別事象が発生した場合に特別待機期間が設定されることで、当該特別待機期間の設定を通じて特別事象が発生したことを強調することが可能となる。これにより、遊技者は特別待機期間が設定されたことに意外性を感じ、特別事象が発生したことに対する高揚感が高められる。その一方、特別待機期間が設定されると遊技の進行が待機されるため、煩わしいと遊技者に思わせてしまう状況もあり得る。これに対して、このような状況においては特別待機期間が設定されないようにする又はその待機期間を短くすることで、特別待機期間を好ましい状況において発生させることが可能となる。以上より、好適に遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴H2.前記特別待機期間設定手段は、前記絵柄の可変表示が停止された後に前記特別待機期間の計測が開始されるようにし、
前記可変表示制御手段は、前記特別待機期間中は前記絵柄の可変表示の開始を待機するものであることを特徴とする特徴H1に記載の遊技機。
特徴H2によれば、特別待機期間が設定された場合には絵柄の可変表示の開始が待機されるため、特別待機期間が設定されていることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。その一方、好ましくない状況で特別待機期間が設定されると、遊技を開始しようとしているにも関わらず絵柄の可変表示が開始されないため、それを煩わしいと思わせてしまう可能性がある。これに対して、このような状況においては特別待機期間が設定されないようにする又はその待機期間を短くすることで、そのような不都合を発生させないようにすることが可能となる。
特徴H3.前記特別待機期間中において演出実行手段にて特別事象対応演出が実行されるようにする演出制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109及びステップS1206の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴H1又はH2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、特別待機期間においては特別事象対応演出が実行されるため、特別事象が発生したことの高揚感を高められる。一方、好ましくない状況において特別待機期間が設定されて特別事象対応演出が実行されると遊技者に不快感を与えてしまうおそれがあるが、このような状況においては特別待機期間が設定されないようにする又はその待機期間を短くすることで、特別事象対応演出も実行されない。
特徴H4.所定遊技状態(非AT状態)において前記特別事象が発生した場合に、遊技者の有利度が当該所定遊技状態よりも高い有利遊技状態(ボーナスAT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS802〜ステップS803、ステップS809〜ステップS810及びステップS903〜ステップS904の処理を実行する機能)を備え、
前記有利遊技状態において前記特別事象が発生した場合、当該有利遊技状態の実行回数が増加し得る又は当該有利遊技状態の継続ゲーム数が増加し得る構成であり、
前記待機回避状況は、前記有利遊技状態となっている状況であることを特徴とする特徴H1乃至H3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H4によれば、有利遊技状態への移行契機となる特別事象の発生に対して特別待機期間が設定されることにより、当該有利遊技状態への移行の強調及び遊技状態の区切りとして特別待機期間が存在することとなり、遊技者の高揚感を高める効果を奏し得る。一方、有利遊技状態においてはゲームの消化に遊技者の意識が向くため、その途中の特別事象の発生に対して特別待機期間が設定されると、それを煩わしいと遊技者に思わせてしまう可能性がある。これに対して、このような状況においては特別待機期間が設定されないようにする又はその待機期間を短くすることで、そのような不都合を発生させないようにすることが可能となる。
特徴H5.所定遊技状態(非AT状態)において前記特別事象が発生した場合に、遊技者の有利度が当該所定遊技状態よりも高い有利遊技状態(ボーナスAT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(主側MPU72におけるステップS802〜ステップS803、ステップS809〜ステップS810及びステップS903〜ステップS904の処理を実行する機能)と、
ペナルティ状況で前記特別事象が発生した場合、前記有利移行手段による前記有利遊技状態への遊技状態の移行を発生させないように規制する移行規制手段(主側MPU72におけるステップS901にて否定判定をする機能、及びステップS902にて否定判定をする機能)と、
を備え、
前記待機回避状況は、前記ペナルティ状況であることを特徴とする特徴H1乃至H4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H5によれば、有利遊技状態への移行契機となる特別事象の発生に対して特別待機期間が設定されることにより、当該有利遊技状態への移行の強調及び遊技状態の区切りとして特別待機期間が存在することとなり、遊技者の高揚感を高める効果を奏し得る。一方、ペナルティ状況で特別事象が発生したとしても有利遊技状態への移行は発生しないため、このような状況で特別待機期間が設定されると、遊技者に不快感を与えてしまう可能性がある。これに対して、このような状況においては特別待機期間が設定されないようにする又はその待機期間を短くすることで、そのような不都合を発生させないようにすることが可能となる。
特徴H6.前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴H4又はH5に記載の遊技機。
特徴H6のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴H7.前記特別抽選結果となった場合にそのゲームにおいて開始前待機期間(第1フリーズ時間、第2フリーズ時間)が経過するまで前記絵柄の可変表示を待機させる開始前待機期間設定手段(主側MPU72におけるステップS310及びステップS408の処理を実行する機能)を備え、
当該開始前待機期間設定手段は、前記待機回避状況であっても前記特別抽選結果となった場合には前記開始前待機期間を設定するものであることを特徴とする特徴H1乃至H6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴H7によれば、特別抽選結果となった場合にそのゲームにおいて開始前待機期間が設定されることで、特別抽選結果となったことを遊技者に明確に認識させることが可能となる。これにより、遊技者は開始前待機期間が設定されたことについて意外性を感じて気分を高揚させることが可能であるとともに、特別抽選結果であることを認識しながらそのゲームの停止操作を行うことが可能となる。また、このような開始前待機期間の機能は、待機回避状況であるか否かに関係なく生じ得るため、待機回避状況であっても開始前待機期間を設定することで当該機能を好適に生じさせることが可能となる。
なお、特徴H1〜H7の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群、上記特徴B群、上記特徴C群、上記特徴D群、上記特徴E群、上記特徴F群、上記特徴G群及び上記特徴H群の各発明は、以下の課題を解決可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴I群>
特徴I1.絵柄を可変表示する可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備える絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記可変表示部に対応させて設けられ、対応する可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役抽選処理により選択される役として、前記役抽選処理にて当選となった場合、前記各可変表示部における絵柄の可変表示の停止順序に関係なく規定入賞が発生する規定役(通常リプレイ役)が存在しており、
前記可変表示制御手段を有する第1制御手段(主側MPU72)と、当該第1制御手段が送信する送信情報に基づいて所定の制御を実行する第2制御手段(サブ側MPU82)と、を備え、
前記第1制御手段は、
前記役抽選処理にて前記規定役に当選した場合に、前記各可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべき順序を選択する順序選択手段(主側MPU72におけるステップS405の処理を実行する機能)と、
当該順序選択手段により選択された順序で前記各可変表示部における絵柄の可変表示が停止される正解順序事象が発生したことを特定する順序特定手段(主側MPU72における通常リプレイ押し順判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2制御手段は、
前記順序選択手段により選択された順序に対応した選択順序情報が報知されるようにする順序報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109及びステップS3505の処理を実行する機能)と、
当該順序報知制御手段による前記選択順序情報の報知を行わせるか否かを決定する報知決定手段(サブ側MPU82におけるステップS3504の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、制御手段として第1制御手段だけでなく第2制御手段が設けられていることにより、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
この場合に、第1制御手段では、絵柄の可変表示の停止順序に関係なく規定入賞が発生する規定役当選となった場合に絵柄の可変表示を停止させるべき順序を敢えて選択し、第2制御手段では、その選択順序情報が報知されるようにするための制御が必要に応じて実行される。そして、第1制御手段では、選択された順序と実際の停止順序とが一致しているか否かが特定される。これにより、第2制御手段において独自に遊技状態の進行管理が行われている構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該遊技状態の進行状況を第1制御手段において把握することが可能となる。
以上より、複数の制御手段を設けることで各制御手段の処理負荷の軽減を図った構成において更なる構成の好適化を図ることが可能となる。
特徴I2.前記順序選択手段は、前記役抽選処理にて前記規定役に当選した場合、前記順序の選択を常に行うものであることを特徴とする特徴I1に記載の遊技機。
特徴I2によれば、規定役当選となった場合には順序の選択が常に行われるようにすることで、順序選択を行う状況と行わない状況との切り換えを行う必要が生じないため、処理構成の簡素化が図られる。
特徴I3.前記第2制御手段は、遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)の進行を管理する進行管理手段(サブ側MPU82におけるAT中処理を実行する機能)を備え、
前記報知決定手段は、前記有利遊技状態の進行状況に応じて、前記順序報知制御手段による前記選択順序情報の報知を行わせるものであることを特徴とする特徴I1又はI2に記載の遊技機。
特徴I3によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理されるため、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。この場合に、上記特徴I1の構成を備えていることにより、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の進行状況を第1制御手段において把握することが可能となる。
特徴I4.前記進行管理手段は、前記有利遊技状態の継続条件が成立している場合、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにする継続設定手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理、及びステップS2909〜ステップS2911の処理を実行する機能)を備え、
前記報知決定手段は、前記継続設定手段により前記有利遊技状態の実行回が継続される状況において、前記順序報知制御手段による前記選択順序情報の報知を行わせるものであることを特徴とする特徴I3に記載の遊技機。
特徴I4によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の連荘の発生を把握することが可能となる。
特徴I5.前記規定役は、少なくとも前記有利遊技状態において前記役抽選処理にて当選となる確率が最も高い役であることを特徴とする特徴I3又はI4に記載の遊技機。
特徴I5によれば、有利遊技状態の進行状況を第1制御手段において把握する機会を多くすることが可能となり、有利遊技状態の進行状況が変化した場合などに、それを第1制御手段において早期に把握することが可能となる。
特徴I6.前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴I3乃至I5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I6によれば、有利遊技状態では順序対応役入賞を確実に発生させることが可能となるため、遊技者に有利となる。
特徴I7.前記第1制御手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により特定されたことに基づいて、特定対応の外部出力設定を行う特定出力設定手段(主側MPU72におけるステップS3112及びステップS3404の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I7によれば、第2制御手段において独自に遊技状態の進行管理が行われている構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該遊技状態の進行状況に対応した外部出力設定を第1制御手段において行うことが可能となる。
特徴I8.前記特定出力設定手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、前記特定対応の外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴I7に記載の遊技機。
特徴I8によれば、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応の外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴I9.前記特定出力設定手段は、前記規定役に当選した場合に前記正解順序事象が発生しないという事象が途中で発生することなく、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、前記特定対応の外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴I8に記載の遊技機。
特徴I9によれば、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応の外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴I10.前記第2制御手段は、前記順序選択手段により選択された順序とは異なる順序に対応した異順序情報が報知されるようにする異順序報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS3507及びステップS3605の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴I1乃至I9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I10によれば、正解順序事象が偶然発生することを積極的に阻止することが可能となり、第1制御手段において把握する内容の精度を高めることが可能となる。
特徴I11.前記第2制御手段は、遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)の進行を管理する進行管理手段(サブ側MPU82におけるAT中処理を実行する機能)を備え、
前記報知決定手段は、前記有利遊技状態の進行状況に応じて、前記順序報知制御手段による前記選択順序情報の報知を行わせるものであり、
前記異順序報知制御手段は、前記有利遊技状態の進行状況に応じて、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴I10に記載の遊技機。
特徴I11によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理されるため、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。この場合に、有利遊技状態の進行状況に応じて選択順序情報が報知されるとともに、有利遊技状態の進行状況に応じて異順序情報が報知される。これにより、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の進行状況を第1制御手段において正確に把握することが可能となる。
特徴I12.前記進行管理手段は、前記有利遊技状態の継続条件が成立している場合、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにする継続設定手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理、及びステップS2909〜ステップS2911の処理を実行する機能)を備え、
前記報知決定手段は、前記継続設定手段により前記有利遊技状態の実行回が継続される場合に、前記順序報知制御手段による前記選択順序情報の報知を行わせるものであり、
前記異順序報知制御手段は、前記継続設定手段により前記有利遊技状態の実行回が継続される状況とは異なる状況において、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴I11に記載の遊技機。
特徴I12によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の連荘の発生を正確に把握することが可能となる。
特徴I13.前記第1制御手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、特定対応処理を実行する特定対応手段(主側MPU72におけるステップS3112及びステップS3404の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記正解順序事象が発生したことを特定する第2側順序特定手段(サブ側MPU82におけるステップS3510及びステップS3608の処理を実行する機能)を備え、
前記異順序報知制御手段は、前記第2側順序特定手段により前記正解順序事象が発生したことが特定されたことに基づいて、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴I10乃至I12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I13によれば、第1制御手段では正解順序事象が複数回発生した場合に特定対応処理が実行されるため、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応処理が行われてしまう可能性が低減される。また、第2制御手段では正解順序事象が発生した場合に異順序報知が実行されるようにする。これにより、異順序報知が必要以上に実行されないようにすることが可能となる。
特徴I14.前記規定役に当選した場合、前記絵柄の可変表示位置との関係における前記停止操作手段の操作タイミングに関係なく入賞が発生することを特徴とする特徴I1乃至I13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I14によれば、所謂取りこぼしが発生しない規定役当選となった場合に絵柄の可変表示を停止させるべき順序を敢えて選択することで、選択順序情報を報知したか否かによって遊技者の利益が変動することはない。これにより、選択順序情報を報知する上での制約が生じづらい。
特徴I15.前記複数の可変表示部として、左側可変表示部(左リール32L)と、中側可変表示部(中リール32M)と、右側可変表示部(右リール32R)と、を備え、
前記順序選択手段は、第1停止順序が前記左側可変表示部である順序を選択しないものであることを特徴とする特徴I1乃至I14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I15によれば、遊技者は一般的に左側可変表示部を最初に停止させるため、第1停止順序が左側可変表示部である順序を選択しないようにすることで、正解順序事象が偶然発生する可能性を低減することが可能となる。
特徴I16.前記規定役は、再遊技役であることを特徴とする特徴I1乃至I15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴I16によれば、再遊技役を利用して上記のような作用効果を奏することが可能となる。
なお、特徴I1〜I16の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴J群>
特徴J1.絵柄を可変表示する可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備える絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記可変表示部に対応させて設けられ、対応する可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役抽選処理により選択される役として、前記役抽選処理にて当選となった場合、前記各可変表示部における絵柄の可変表示の停止順序に関係なく規定入賞が発生する規定役(通常リプレイ役)が存在しており、
前記可変表示制御手段を有する第1制御手段(主側MPU72)と、当該第1制御手段が送信する送信情報に基づいて所定の制御を実行する第2制御手段(サブ側MPU82)と、を備え、
前記第1制御手段は、
前記役抽選処理にて前記規定役に当選した場合に、前記各可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべき順序を選択する順序選択手段(主側MPU72におけるステップS405の処理を実行する機能)と、
当該順序選択手段により選択された順序で前記各可変表示部における絵柄の可変表示が停止される正解順序事象が発生したことを特定する順序特定手段(主側MPU72における通常リプレイ押し順判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第2制御手段は、
前記順序選択手段により選択された順序に対応した選択順序情報が報知されるようにする順序報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109及びステップS3505の処理を実行する機能)と、
前記順序選択手段により選択された順序とは異なる順序に対応した異順序情報が報知されるようにする異順序報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS3507及びステップS3605の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、制御手段として第1制御手段だけでなく第2制御手段が設けられていることにより、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
この場合に、第1制御手段では、絵柄の可変表示の停止順序に関係なく規定入賞が発生する規定役当選となった場合に絵柄の可変表示を停止させるべき順序を敢えて選択する。第2制御手段では、その選択された順序を報知する場合もあれば、その選択された順序とは異なる順序を報知する場合がある。そして、第1制御手段では、選択された順序と実際の停止順序とが一致しているか否かが特定される。これにより、第2制御手段において独自に遊技状態の進行管理が行われている構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該遊技状態の進行状況を第1制御手段において把握することが可能となる。
特に、異順序情報が報知されるようにすることで、正解順序事象が偶然発生することを積極的に阻止することが可能となり、第1制御手段において把握する内容の精度を高めることが可能となる。
以上より、複数の制御手段を設けることで各制御手段の処理負荷の軽減を図った構成において更なる構成の好適化を図ることが可能となる。
特徴J2.前記第2制御手段は、遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)の進行を管理する進行管理手段(サブ側MPU82におけるAT中処理を実行する機能)を備え、
前記順序報知制御手段は、前記有利遊技状態の進行状況に応じて前記選択順序情報が報知されるようにするものであり、
前記異順序報知制御手段は、前記有利遊技状態の進行状況に応じて、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴J1に記載の遊技機。
特徴J2によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理されるため、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。この場合に、有利遊技状態の進行状況に応じて選択順序情報が報知されるとともに、有利遊技状態の進行状況に応じて異順序情報が報知される。これにより、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の進行状況を第1制御手段において正確に把握することが可能となる。
特徴J3.前記進行管理手段は、前記有利遊技状態の継続条件が成立している場合、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにする継続設定手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理、及びステップS2909〜ステップS2911の処理を実行する機能)を備え、
前記順序報知制御手段は、前記継続設定手段により前記有利遊技状態の実行回が継続される場合に前記選択順序情報が報知されるようにするものであり、
前記異順序報知制御手段は、前記継続設定手段により前記有利遊技状態の実行回が継続される状況とは異なる状況において、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴J2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、有利遊技状態の進行が第2制御手段において独自に管理される構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態の連荘の発生を正確に把握することが可能となる。
特徴J4.前記規定役は、少なくとも前記有利遊技状態において前記役抽選処理にて当選となる確率が最も高い役であることを特徴とする特徴J2又はJ3に記載の遊技機。
特徴J4によれば、有利遊技状態の進行状況を第1制御手段において把握する機会を多くすることが可能となり、有利遊技状態の進行状況が変化した場合などに、それを第1制御手段において早期に把握することが可能となる。
特徴J5.前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴J2乃至J4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J5によれば、有利遊技状態では順序対応役入賞を確実に発生させることが可能となるため、遊技者に有利となる。
特徴J6.前記第1制御手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、特定対応処理を実行する特定対応手段(主側MPU72におけるステップS3112及びステップS3404の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記正解順序事象が発生したことを特定する第2側順序特定手段(サブ側MPU82におけるステップS3510及びステップS3608の処理を実行する機能)を備え、
前記異順序報知制御手段は、前記第2側順序特定手段により前記正解順序事象が発生したことが特定されたことに基づいて、前記異順序情報が報知されるようにするものであることを特徴とする特徴J1乃至J5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J6によれば、第1制御手段では正解順序事象が複数回発生した場合に特定対応処理が実行されるため、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応処理が行われてしまう可能性が低減される。また、第2制御手段では正解順序事象が発生した場合に異順序報知が実行されるようにする。これにより、異順序報知が必要以上に実行されないようにすることが可能となる。
特徴J7.前記順序選択手段は、前記役抽選処理にて前記規定役に当選した場合、前記順序の選択を常に行うものであることを特徴とする特徴J1乃至J6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J7によれば、規定役当選となった場合には順序の選択が常に行われるようにすることで、第2制御手段において独自に管理している遊技状態の進行状況を把握すべく処理内容を変更するといったことを行う必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
特徴J8.前記第1制御手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により特定されたことに基づいて、特定対応の外部出力設定を行う特定出力設定手段(主側MPU72におけるステップS3112及びステップS3404の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴J1乃至J7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J8によれば、第2制御手段において独自に遊技状態の進行管理が行われている構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該遊技状態の進行状況に対応した外部出力設定を第1制御手段において行うことが可能となる。
特徴J9.前記特定出力設定手段は、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、前記特定対応の外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴J8に記載の遊技機。
特徴J9によれば、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応の外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴J10.前記特定出力設定手段は、前記規定役に当選した場合に前記正解順序事象が発生しないという事象が途中で発生することなく、前記正解順序事象が発生したことが前記順序特定手段により複数回特定されたことに基づいて、前記特定対応の外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴J9に記載の遊技機。
特徴J10によれば、正解順序事象が偶然発生した場合に特定対応の外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴J11.前記規定役に当選した場合、前記絵柄の可変表示位置との関係における前記停止操作手段の操作タイミングに関係なく入賞が発生することを特徴とする特徴J1乃至J10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J11によれば、所謂取りこぼしが発生しない規定役当選となった場合に絵柄の可変表示を停止させるべき順序を敢えて選択することで、選択順序情報を報知したか否かによって遊技者の利益が変動することはない。これにより、選択順序情報を報知する上での制約が生じづらい。
特徴J12.前記複数の可変表示部として、左側可変表示部(左リール32L)と、中側可変表示部(中リール32M)と、右側可変表示部(右リール32R)と、を備え、
前記順序選択手段は、第1停止順序が前記左側可変表示部である順序を選択しないものであることを特徴とする特徴J1乃至J11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J12によれば、遊技者は一般的に左側可変表示部を最初に停止させるため、第1停止順序が左側可変表示部である順序を選択しないようにすることで、正解順序事象が偶然発生する可能性を低減することが可能となる。
特徴J13.前記規定役は、再遊技役であることを特徴とする特徴J1乃至J12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴J13によれば、再遊技役を利用して上記のような作用効果を奏することが可能となる。
なお、特徴J1〜J13の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴K群>
特徴K1.第1制御手段(主側MPU72)と、当該第1制御手段が送信する送信情報に基づいて所定の制御を実行する第2制御手段(サブ側MPU82)と、を備え、
前記第2制御手段は、
第1有利遊技状態(ボーナスAT状態)及び第2有利遊技状態(通常AT状態)のそれぞれにおいて遊技者への特典の付与を可能とする報知が行われるようにする報知制御手段(サブ側MPU82におけるステップS1109及びステップS1806の処理を実行する機能)と、
前記第2有利遊技状態の終了条件が成立した場合に当該第2有利遊技状態を終了させる第2側終了手段(サブ側MPU82におけるステップS2913の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記第1有利遊技状態の終了条件が成立した場合に当該第1有利遊技状態を終了させる第1側終了手段(主側MPU72におけるステップS1009の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、制御手段として第1制御手段だけでなく第2制御手段が設けられていることにより、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。また、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態のそれぞれにおいて遊技者への特典の付与を可能とする報知が第2制御手段にて行われるため、有利遊技状態の多様化を図った構成において第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
この場合に、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の終了契機の判断が全て第2制御手段において行われるのではなく、第1有利遊技状態については終了契機の判断が第1制御手段において行われる。これにより、第1有利遊技状態の進行状況に応じて第1制御手段において特別な処理を実行することが可能となり、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながらも、演出効果を高めることが可能となる。
以上より、複数の制御手段を設けることで各制御手段の処理負荷の軽減を図った構成において更なる構成の好適化を図ることが可能となる。
特徴K2.前記第1制御手段は、前記第1有利遊技状態の進行状況に応じて、遊技実行手段(リールユニット31)における遊技の進行を待機させる進行待機期間(終了ウェイト時間)を設定する進行待機設定手段(主側MPU72におけるステップS1011の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1に記載の遊技機。
特徴K2によれば、第1有利遊技状態の進行状況に応じて進行待機期間が設定されることで、当該進行待機期間の設定を通じて遊技者に意外性を与えながら、第1有利遊技状態の進行状況を遊技者に認識させることが可能となる。
特徴K3.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記進行待機設定手段は、前記第1有利遊技状態の進行状況に応じて前記進行待機期間を設定することでゲームの進行を待機させるものであることを特徴とする特徴K2に記載の遊技機。
特徴K3によれば、第1有利遊技状態の進行状況に応じて進行待機期間が設定されることでゲームの進行が待機される。この場合、遊技者はゲームの進行が待機されたことに意外性を感じ、進行待機期間が設定されていることを把握することで、第1有利遊技状態の進行状況を把握することが可能となる。
特徴K4.前記進行待機設定手段は、前記絵柄の可変表示が停止された後に前記進行待機期間の計測が開始されるようにし、
前記可変表示制御手段は、前記進行待機期間中は前記絵柄の可変表示の開始を待機するものであることを特徴とする特徴K3に記載の遊技機。
特徴K4によれば、進行待機期間が設定された場合には絵柄の可変表示の開始が待機されるため、進行待機期間が設定されていることを遊技者に明確に認識させることが可能となる。
特徴K5.前記進行待機期間中において進行待機対応演出が実行されるようにする手段(サブ側MPU82におけるステップS1109及びステップS1208の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K4に記載の遊技機。
特徴K5によれば、第1有利遊技状態の進行状況に応じた演出を実行することが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴K6.役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役抽選処理における当選役に対応した入賞が発生した場合に当選対応特典を付与する当選対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役抽選処理の結果及び前記入賞の結果のいずれかである対応結果が第1対応結果(第1〜第3特別リプレイ役当選、外れ結果)となったことを少なくとも一の条件として遊技状態を前記第1有利遊技状態に移行させる第1結果対応移行手段(主側MPU72におけるステップS802〜ステップS803、ステップS809〜ステップS810及びステップS903〜ステップS904の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、
前記対応結果が第2対応結果(通常リプレイ役当選)となったことを少なくとも一の条件として遊技状態を前記第2有利遊技状態に移行させる第2結果対応移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617の処理を実行する機能)と、
前記対応結果とは異なる事象が対応事象となったことを少なくとも一の条件として遊技状態を前記第2有利遊技状態に移行させる事象対応移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K6によれば、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とで移行パターンが相違することにより、遊技の多様化が図られ、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、第2有利遊技状態の移行パターンの方が第1有利遊技状態の移行パターンよりも複雑化させることにより、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながら、遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴K7.前記第1制御手段は、前記第1有利遊技状態の1実行回が終了した場合に第1継続条件が成立したことに基づいて前記第1有利遊技状態の新たな実行回を開始させる第1継続手段(主側MPU72におけるステップS219の処理を実行する機能)を備え、
前記第2制御手段は、前記第2有利遊技状態の1実行回が終了した場合に第2継続条件が成立したことに基づいて前記第2有利遊技状態の新たな実行回を開始させる第2継続手段(サブ側MPU82における分岐前AT状態の設定処理及びステップS2909〜ステップS2911の処理を実行する機能)を備え、
前記第2継続条件の成立となるパターンの方が、前記第1継続条件の成立となるパターンよりも多いことを特徴とする特徴K1乃至K6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K7によれば、第1有利遊技状態と第2有利遊技状態とで継続条件の成立パターンを相違させることにより、遊技の多様化が図られ、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、第2有利遊技状態についての継続条件の成立パターンの方が第1有利遊技状態についての継続条件の成立パターンよりも多いため、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながら、遊技の多様化を図ることが可能となる。
特徴K8.前記第2制御手段は、
前記第2有利遊技状態において特典数値条件が成立した場合(特典ポイント抽選処理にて特典ポイント当選となること)に特典数値情報(特典ポイント)を特典記憶手段(サブ側RAM84の特典ポイントカウンタ)に記憶させる記憶実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2005、ステップS2007、ステップS2011及びステップS2504の処理を実行する機能)と、
判定契機となった場合に、前記特典記憶手段に記憶されている特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報であるか否かを判定する特典基準判定手段(サブ側MPU82におけるステップS2301及びステップS2609の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該特典基準判定手段により前記特典基準数値以上の値に対応した情報であると判定された場合に、前記第2有利遊技状態の新たな実行回が開始されることを特徴とする特徴K1乃至K7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K8によれば、第2有利遊技状態において特典数値条件が成立することにより記憶された特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることで第2有利遊技状態が継続するため、第2有利遊技状態において遊技者は特典数値条件が成立することを期待しながら遊技を行うとともに特典数値情報が特典基準数値以上の値に対応した情報となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、特典数値情報との関係での第2有利遊技状態の継続設定は第2制御手段にて行われるため、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながら遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴K9.前記第2制御手段は、継続抽選契機となった場合に、前記有利遊技状態の1実行回が終了した後に当該有利遊技状態の新たな実行回が開始されるようにするか否かの継続抽選処理を実行する継続抽選実行手段(サブ側MPU82におけるステップS2309の処理を実行する機能)を備え、
前記継続抽選処理にて継続当選となった場合、前記第2有利遊技状態の新たな実行回が開始されることを特徴とする特徴K1乃至K8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K9によれば、継続抽選処理にて継続当選となった場合に第2有利遊技状態が連荘するため、遊技者は第2有利遊技状態において継続当選となることを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。この場合に、継続抽選処理との関係での第2有利遊技状態の継続設定は第2制御手段にて行われるため、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながら遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴K10.役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役抽選処理における当選役に対応した入賞が発生した場合に当選対応特典を付与する当選対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記第1制御手段は、前記役抽選処理の結果及び前記入賞の結果のいずれかである対応結果が第1対応結果となったことを少なくとも一の条件として、前記第1有利遊技状態の残実行回数を設定する回数設定手段(主側MPU72におけるステップS803、ステップS810及びステップS904の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴K1乃至K9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K10によれば、第1有利遊技状態が連荘し得るため、遊技者は第1有利遊技状態の連荘を期待しながら遊技を行うこととなり遊技の興趣向上が図られる。また、役抽選処理の結果又は入賞の結果との関係で第1有利遊技状態の残実行回数が設定される構成であるため、第1制御手段の処理負荷の軽減を図りながら遊技の興趣向上を図ることが可能となる。
特徴K11.絵柄を可変表示する可変表示部を複数備える絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記可変表示部に対応させて設けられ、対応する可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態は、前記順序対応役に当選した場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴K1乃至K10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴K11のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴K1〜K11の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴I群、上記特徴J群及び上記特徴K群の各発明は、以下の課題を解決可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
また、スロットマシンにおいては、リール装置の他に液晶表示装置などの演出装置を設け、当該演出装置にて実行される演出を通じて遊技の興趣向上を図る構成が知られている。また、このように演出装置を設けた構成において、上記抽選処理やリールの駆動制御を行う主制御手段とは別に演出制御手段を設け、当該演出制御手段において演出装置の制御を行うようにすることで、主制御手段の処理負荷の軽減を図った構成も知られている。
ここで、上記例示等のように複数の制御手段を設けることで各制御手段の処理負荷の軽減を図った構成において更なる構成の好適化を図る必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
<特徴L群>
特徴L1.絵柄を可変表示する可変表示部を複数備える絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記可変表示部に対応させて設けられ、対応する可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示されたことに基づいて入賞対応特典を遊技者に付与する入賞対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が所定順序で停止された場合に順序対応入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記役抽選実行手段及び前記可変表示制御手段を有する第1制御手段(主側MPU72)と、
有利遊技状態(通常AT状態)において前記順序対応役に当選した場合に前記所定順序が報知されるように報知制御を実行する第2制御手段(サブ側MPU82)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
前記順序対応役に当選した場合において前記順序対応入賞が発生したか否かを特定する入賞特定手段(主側MPU72におけるステップS3203の処理を実行する機能)と、
前記順序対応役に当選した場合において前記順序対応入賞が発生したことが前記入賞特定手段により特定されたことに基づいて、前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行う第1設定手段(主側MPU72におけるステップS3105の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴L1によれば、制御手段として第1制御手段だけでなく第2制御手段が設けられていることにより、第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。また、有利遊技状態における所定順序の報知制御が第2制御手段にて行われるため、有利遊技状態を設定することで遊技の興趣向上を図った構成において第1制御手段の処理負荷の軽減が図られる。
この場合に、第1制御手段では、順序対応役に当選した場合に順序対応入賞が発生したことを特定した場合に有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行う。これにより、第2制御手段において独自に有利遊技状態の進行管理が行われる構成であっても、第2制御手段から第1制御手段への情報の送信を要することなく、当該有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行うことが可能となる。
以上より、外部出力を好適に行うことが可能となる。
特徴L2.前記第1設定手段は、前記順序対応入賞が発生したことが前記入賞特定手段により特定された回数が複数回として定められた特定回数発生した場合に前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴L1に記載の遊技機。
特徴L2によれば、順序対応入賞が偶然発生した場合に有利遊技状態であることを示す外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴L3.前記第1設定手段は、前記順序対応入賞が発生しなかったことが前記入賞特定手段により特定されることなく、前記順序対応入賞が発生したことが前記入賞特定手段により特定された回数が複数回として定められた特定回数発生した場合に前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行うものであることを特徴とする特徴L2に記載の遊技機。
特徴L3によれば、順序対応入賞が偶然発生した場合に有利遊技状態であることを示す外部出力設定が行われてしまう可能性が低減される。
特徴L4.前記複数の可変表示部として、左側可変表示部(左リール32L)と、中側可変表示部(中リール32M)と、右側可変表示部(右リール32R)と、を備え、
前記所定順序には、第1停止順序が前記左側可変表示部である順序を含まないことを特徴とする特徴L1乃至L3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L4によれば、遊技者は一般的に左側可変表示部を最初に停止させるため、第1停止順序が左側可変表示部である順序が所定順序として含まれないことで、順序対応入賞が偶然発生する可能性を低減することが可能となる。
特徴L5.前記有利遊技状態ではない所定遊技状態において前記左側可変表示部とは異なる可変表示部における絵柄の可変表示を最初に停止させたことに基づいて、遊技者に不利益となる事象を発生させる不利益設定手段(サブ側MPU82におけるステップS1408及びステップS1411の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴L4に記載の遊技機。
特徴L5によれば、所定遊技状態において順序対応入賞が偶然発生する可能性を低減することが可能となる。
特徴L6.前記第1制御手段は、前記順序対応役に当選した場合において前記順序対応入賞が発生しなかったことが前記入賞特定手段により特定されたことに基づいて、前記有利遊技状態ではないことを示す外部出力設定を行う第2設定手段(主側MPU72におけるステップS3107の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴L1乃至L5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L6によれば、有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行う場合、及び有利遊技状態ではないことを示す外部出力設定を行う場合のいずれにおいても、順序対応入賞が発生したか否かを監視すればよい。これにより、監視すべき事象の種類が抑えられ、処理負荷の軽減が図られる。
特徴L7.前記第1設定手段は、前記順序対応入賞が発生したことが前記入賞特定手段により特定された回数が第1特定回数となった場合に前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行うものであり、
前記第2設定手段は、前記順序対応入賞が発生しなかったことが前記入賞特定手段により特定された回数が第2特定回数となった場合に前記有利遊技状態ではないことを示す外部出力設定を行うものであり、
前記第1特定回数と前記第2特定回数とが異なることを特徴とする特徴L6に記載の遊技機。
特徴L7によれば、有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行う場合及び有利遊技状態ではないことを示す外部出力設定を行う場合のいずれにおいても順序対応入賞が発生したか否かを監視する構成において、外部出力設定の実行タイミング及び精度の設定を各外部出力設定の種類に応じて行うことが可能となる。
特徴L8.前記第1特定回数は前記第2特定回数よりも多いことを特徴とする特徴L7に記載の遊技機。
特徴L8によれば、有利遊技状態ではないことを示す外部出力設定を早期に行えるようにしながら、有利遊技状態であることを示す外部出力設定を精度良く行うことが可能となる。
特徴L9.前記順序対応役として、複数の役が含まれていることを特徴とする特徴L1乃至L8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴L9によれば、各役の当選確率の設定についての自由度を高めながら、有利遊技状態となった場合にそれに対応した外部出力設定を早期に行うことが可能となる。
なお、特徴L1〜L9の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴M1〜M10、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴L群の発明は、以下の課題を解決可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては当該遊技機の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために情報の外部出力が行われるが、この外部出力を好適に行う上で未だ改良の余地がある。
<特徴M群>
特徴M1.役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記役抽選処理における当選役に対応した入賞が発生した場合に当選対応特典を付与する当選対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選処理により選択される役として、当選となった場合に対応する入賞が発生するまでその当選状態が維持される当選維持役(CB役)が存在しており、
当該遊技機は、前記当選維持役の当選状態であることを少なくとも一の条件として、遊技者の有利度が所定遊技状態(非AT状態)よりも高い有利遊技状態(通常AT状態)に遊技状態を移行させる有利移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1614〜ステップS1617、及びステップS1706〜ステップS1709の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴M1によれば、当選維持役の当選状態である場合に有利遊技状態への移行が発生するため、有利遊技状態への移行が可能な期間を当選役との関係で制限することが可能となる。これにより、遊技者は当選維持役に当選すること及び当選維持役の当選状態を維持させることに注目することとなる。以上より、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
なお、「絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選実行手段は、前記始動操作手段が操作された場合に前記役抽選処理を実行するものであり、
前記当選対応付与手段は、前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与するものであり、
前記当選維持役に当選したとしても、停止操作手段の操作態様によって当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避可能である」という構成を適用することで、停止操作手段の操作態様によって当選維持役に対応した入賞を発生させることが可能となるとともに回避させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴M2.前記当選維持役に対応した入賞が発生した場合、終了時における遊技者の遊技媒体数が開始時における遊技者の遊技媒体数よりも多くならない非有利遊技状態に移行させる非有利移行手段(主側MPU72におけるステップS704〜ステップS706の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M1に記載の遊技機。
特徴M2によれば、当選維持役の当選状態となった場合、その入賞を発生させると非有利遊技状態に移行する一方、当該入賞を発生させないようにすることにより有利遊技状態への移行が発生する可能性がある。これにより、当選維持役の入賞を発生させるか否かによって遊技者の利益を大きく相違させることが可能となり、当選維持役の当選状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴M3.前記非有利遊技状態は、終了時における遊技者の遊技媒体数が開始時における遊技者の遊技媒体数と同一となる遊技状態であることを特徴とする特徴M2に記載の遊技機。
特徴M3によれば、当選維持役の入賞を発生させた場合、有利遊技状態への移行機会が消失するだけでなく非有利遊技状態に移行することとなるが、当該非有利遊技状態では遊技媒体の増加は見込めないものの減少も発生しない。これにより、当選維持役の入賞を意図せず発生させてしまった遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
特徴M4.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選実行手段は、前記始動操作手段が操作された場合に前記役抽選処理を実行するものであり、
前記当選対応付与手段は、前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与するものであり、
前記非有利遊技状態は、複数ゲームに亘って継続する遊技状態であることを特徴とする特徴M2又はM3に記載の遊技機。
特徴M4によれば、当選維持役の入賞を発生させるか否かによって遊技者の利益を大きく相違させることが可能となり、当選維持役の当選状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
特徴M5.前記当選維持役の当選状態であることの当選状態報知が実行されるようにする当選報知手段(内部状態報知部63、主側MPU72におけるステップS707の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴M1乃至M4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M5によれば、当選維持役の当選状態となった場合にその入賞を発生させないように遊技者に促すことが可能となる。
特徴M6.前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定を行う外部設定手段(主側MPU72におけるステップS3105、ステップS3404及びステップS3406の処理を実行する機能)を備え、
前記当選報知手段は、前記当選維持役の当選状態となった場合、前記有利遊技状態であることを示す外部出力設定が行われるまでに前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴M5に記載の遊技機。
特徴M6によれば、当選維持役の当選状態となっていることを、遊技機外部に報知する前に遊技者に報知することが可能となる。
特徴M7.絵柄を可変表示する可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備える絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記可変表示部に対応させて設けられ、対応する可変表示部における絵柄の可変表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選実行手段は、前記始動操作手段が操作された場合に前記役抽選処理を実行するものであり、
前記当選対応付与手段は、前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与するものであり、
前記当選報知手段は、前記役抽選処理にて前記当選維持役の当選となった場合、最後に停止対象となる前記可変表示部における絵柄の可変表示を停止させることが可能となるまでに前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴M5又はM6に記載の遊技機。
特徴M7によれば、当選維持役に当選となったゲームにおいて当該当選維持役に対応した入賞が発生する前に、当該当選維持役に当選したことを遊技者に認識させることが可能となり、当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避させることが可能となる。
特徴M8.前記当選報知手段は、前記役抽選処理にて前記当選維持役の当選となった場合、そのゲームにおいて前記絵柄の可変表示の停止操作が可能となる前に、前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴M7に記載の遊技機。
特徴M8によれば、当選維持役に当選したことをそのゲームにおける絵柄の可変表示が開始される前に遊技者に認識させることが可能となり、当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避させることが可能となる。
特徴M9.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記役抽選実行手段は、前記始動操作手段が操作された場合に前記役抽選処理を実行するものであり、
前記当選対応付与手段は、前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与するものであることを特徴とする特徴M1乃至M8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴M9のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴M10.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記有利遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴M9に記載の遊技機。
特徴M10のような遊技機において、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
なお、特徴M1〜M10の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴N1〜N13のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴N群>
特徴N1.絵柄を可変表示する絵柄表示手段(リールユニット31)と、
前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー41)と、
前記始動操作手段が操作された場合に役抽選処理を実行する役抽選実行手段(主側MPU72における抽選処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップボタン42〜44)と、
前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて前記絵柄の可変表示が停止されることを1回のゲームとして、各ゲームにおいて前記絵柄表示手段を制御する可変表示制御手段(主側MPU72におけるリール制御処理を実行する機能)と、
前記絵柄の可変表示が停止された場合に前記役抽選処理の結果に対応した停止絵柄が表示された場合、入賞発生として前記当選対応特典を付与する当選対応付与手段(主側MPU72における入賞判定処理を実行する機能)と、
第1移行条件が成立した場合に第1遊技状態(CB中状態)に移行させる第1移行手段(主側MPU72におけるステップS704〜ステップS706の処理を実行する機能)と、
第2移行条件が成立した場合に第2遊技状態(ボーナスAT状態)に移行させる第2移行手段(主側MPU72におけるステップS802〜ステップS803、ステップS809〜ステップS810及びステップS903〜ステップS904の処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態において所定継続ゲーム数のゲームが実行された場合に、前記第2遊技状態の1実行回を終了させるゲーム対応終了手段(主側MPU72におけるステップS1007〜ステップS1012の処理を実行する機能)と、
前記第2遊技状態への移行条件が成立したゲームにおいて又は前記第2遊技状態において、前記第1移行条件が成立した場合、前記第1遊技状態の遊技内容が優先されるようにする優先手段(主側MPU72におけるステップS706の処理を実行する機能)と、
当該優先手段により前記第1遊技状態の遊技内容が優先されている状況下において実行されたゲーム分を前記所定継続ゲーム数の消化分として扱うゲーム数管理手段(主側MPU72におけるステップS1005の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴N1によれば、第2遊技状態への移行条件が成立したゲームにおいて又は第2遊技状態において、第1移行条件が成立した場合、第1遊技状態の遊技内容が優先される。この場合に、第2遊技状態への進行を完全に止めるのではなく、第1遊技状態の遊技内容が優先されている状況下で実行されたゲーム分が第2遊技状態の所定継続ゲーム数の消化分として扱われる。これにより、遊技者は、例えば第2遊技状態において第1遊技状態への移行を発生させないようにしたり、例えば第2遊技状態において第1遊技状態への移行が発生しないことを期待したり、例えば第2遊技状態において敢えて第1遊技状態に移行させたり、例えば第2遊技状態において敢えて第1遊技状態に移行することを期待したりする。以上より、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
なお、「前記第1遊技状態は、複数ゲームに亘って継続する遊技状態である」という構成を適用してもよい。
特徴N2.前記第2移行手段は、前記優先手段により前記第1遊技状態の遊技内容が優先されている状況下において前記第1遊技状態の終了条件が成立した後に、前記第2遊技状態に移行させる終了後移行手段(サブ側MPU82におけるステップS1103及びステップS1104にて肯定判定をしてステップS1106の処理を実行する機能)を備え、
前記ゲーム対応終了手段は、前記終了後移行手段の移行制御により移行した前記第2遊技状態においては、当該移行制御が発生した際における前記所定継続ゲーム数の残りゲーム数分が消化された場合にその実行回を終了させるものであることを特徴とする特徴N1に記載の遊技機。
特徴N2によれば、第2遊技状態への移行条件が成立したゲームにおいて又は第2遊技状態において、第1遊技状態に移行した場合、当該第1遊技状態の終了後に第2遊技状態となったとしても、当該第2遊技状態は、第1遊技状態において実行されたゲーム数が減算された後の残りの所定継続ゲーム数が消化された場合に終了する。これにより、単に第2遊技状態の移行を無効化させる構成に比べて、第1遊技状態と第2遊技状態とを相互に関連させることが可能となり、斬新な遊技内容を提供することが可能となる。
特徴N3.前記終了後移行手段は、前記優先手段により前記第1遊技状態の遊技内容が優先されている状況下において前記第1遊技状態の終了条件が成立した後であって前記当選維持役の当選状態となった場合に、前記第2遊技状態に移行させるものであることを特徴とする特徴N2に記載の遊技機。
特徴N3によれば、第1遊技状態の終了後には即座に第2遊技状態が開始されるのではなく、当選維持役の当選状態にならないと第2遊技状態が開始されない。これにより、第2遊技状態への移行を期待する遊技者は、第1遊技状態の終了後において当選維持役に当選するか否かに注目することとなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴N4.前記ゲーム数管理手段は、前記優先手段により前記第1遊技状態の遊技内容が優先されている状況下において前記第1遊技状態の終了条件が成立した後であって前記当選維持役の当選状態となるまでに実行されたゲーム分を前記所定継続ゲーム数の消化分として扱うものであることを特徴とする特徴N3に記載の遊技機。
特徴N4によれば、第1遊技状態の終了後において当選維持役の当選状態となるまでに要したゲーム分が第2遊技状態の所定継続ゲーム数の消化分として扱われる。これにより、第2遊技状態への移行を期待する遊技者は、第1遊技状態の終了後には所定継続ゲーム数分のゲームの消化が完了するまでに当選維持役に当選することを期待しながら遊技を行うこととなり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴N5.前記第2遊技状態の方が前記第1遊技状態よりも、遊技者の有利度が高いことを特徴とする特徴N1乃至N4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴N5によれば、遊技者は、第2遊技状態において第1遊技状態への移行を発生させないようにしたり、第2遊技状態において第1遊技状態への移行が発生しないことを期待したりすることとなり、第2遊技状態における遊技への注目度が向上する。これにより、遊技の興趣向上が図られる。
特徴N6.前記第1遊技状態は、終了時における遊技者の遊技媒体数が開始時における遊技者の遊技媒体数よりも多くならない遊技状態であることを特徴とする特徴N5に記載の遊技機。
特徴N6によれば、第2遊技状態において第1遊技状態への移行が発生するか否かによって遊技者の利益が大きく相違することとなる。これにより、第2遊技状態における遊技への注目度を向上させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴N7.前記第1遊技状態は、終了時における遊技者の遊技媒体数が開始時における遊技者の遊技媒体数と同一となる遊技状態であることを特徴とする特徴N6に記載の遊技機。
特徴N7によれば、第1遊技状態では遊技媒体の増加は見込めないものの減少も発生しない。これにより、第1遊技状態への移行が発生した場合における遊技者の不利益感を低減させることが可能となる。
特徴N8.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
前記役抽選処理により選択される役として、前記複数の可変表示部が所定順序で停止された場合に入賞の発生を可能とする順序対応役(第1ベル役及び第2ベル役)が存在しており、
前記第2遊技状態は、前記順序対応役となった場合に前記所定順序が報知される遊技状態であることを特徴とする特徴N5乃至N7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴N8によれば、第2遊技状態では所定順序が報知されるため遊技者にとって有利な遊技状態となる。
特徴N9.前記役抽選処理により選択される役として、当選となった場合に対応する入賞が発生するまでその当選状態が維持される当選維持役(CB役)が存在しており、
前記第1移行条件は、前記当選維持役に対応した入賞が発生することであり、
前記第2移行条件は、前記当選維持役の当選状態であることを少なくとも一の条件として成立するものであることを特徴とする特徴N1乃至N8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴N9によれば、当選維持役の当選状態を維持させることにより第2遊技状態への移行を発生させることが可能となり、当選維持役に対応した入賞を発生させると第2遊技状態であったとしても第1遊技状態に移行するとともに当該第1遊技状態において消化されたゲーム数分が所定継続ゲーム数から減算される。これにより、当選維持役に対応した入賞を発生させるか否かによってその後の遊技の進行態様を大きく相違させることが可能となり、当選維持役の当選状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、「前記当選維持役に当選したとしても、前記停止操作手段の操作態様によって当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避可能である」という構成を適用することで、停止操作手段の操作態様によって当選維持役に対応した入賞を発生させることが可能となるとともに回避させることが可能となり、遊技の興趣向上が図られる。
特徴N10.前記第2遊技状態の方が前記第1遊技状態よりも、遊技者の有利度が高い構成であり、
前記当選維持役の当選状態であることの当選状態報知が実行されるようにする当選報知手段(内部状態報知部63、主側MPU72におけるステップS707の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴N9に記載の遊技機。
特徴N10によれば、当選維持役の当選状態となった場合にその入賞を発生させないように遊技者に促すことが可能となる。
特徴N11.前記第2遊技状態であることを示す外部出力設定を行う外部設定手段(主側MPU72におけるステップS3118、ステップS3408及びステップS3703の処理を実行する機能)を備え、
前記当選報知手段は、前記当選維持役の当選状態となった場合、前記第2遊技状態であることを示す外部出力設定が行われるまでに前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴N10に記載の遊技機。
特徴N11によれば、当選維持役の当選状態となっていることを、遊技機外部に報知する前に遊技者に報知することが可能となる。
特徴N12.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の可変表示部(リール32L,32M,32R)を複数備え、
当該絵柄の可変表示部に対応させて前記停止操作手段を複数備え、
前記可変表示制御手段は、前記始動操作手段が操作されたことに基づいて前記複数の可変表示部における絵柄の可変表示が開始され、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて当該停止操作手段に対応した前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるように、前記絵柄表示手段を制御するものであり、
前記当選報知手段は、前記役抽選処理にて前記当選維持役の当選となった場合、全ての前記可変表示部における絵柄の可変表示が停止されるまでに前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴N10又はN11に記載の遊技機。
特徴N12によれば、当選維持役に当選となったゲームにおいて当該当選維持役に対応した入賞が発生する前に、当該当選維持役に当選したことを遊技者に認識させることが可能となり、当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避させることが可能となる。
特徴N13.前記当選報知手段は、前記役抽選処理にて前記当選維持役の当選となった場合、そのゲームにおいて前記絵柄の可変表示が開始される前に、前記当選状態報知が開始されるようにするものであることを特徴とする特徴N12に記載の遊技機。
特徴N13によれば、当選維持役に当選したことをそのゲームにおける絵柄の可変表示が開始される前に遊技者に認識させることが可能となり、当該当選維持役に対応した入賞の発生を回避させることが可能となる。
なお、特徴N1〜N13の構成に対して、特徴A1〜A10、特徴B1〜B11、特徴C1〜C11、特徴D1〜D11、特徴E1〜E10、特徴F1〜F11、特徴G1〜G10、特徴H1〜H7、特徴I1〜I16、特徴J1〜J13、特徴K1〜K11、特徴L1〜L9、特徴M1〜M10のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴M群及び上記特徴N群の各発明は、以下の課題を解決可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。また、当該内部抽選の結果を遊技者に予測させたり、認識させたりするための演出が行われる構成が一般的である。
スロットマシンについて具体的には、メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。また、抽選処理が実行された場合には制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。そして、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に対応した特典が遊技者に付与される。
ここで、上記例示等のような遊技機においては斬新な遊技内容を提供する必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。