JP6101197B2 - ネットワーク接続管理システム及び方法並びに無線端末装置 - Google Patents

Description

本発明は、複数の無線アクセスポイント装置を適宜利用してネットワーク接続するネットワーク接続管理システム及び方法並びに無線端末装置に関する。

近年では、ＷｉＦｉ（Wireless Fidelity）による無線ＬＡＮ（Local Area Network）等が普及しつつあり、ユーザーは、携帯型の情報処理装置（無線端末装置）等から無線アクセスポイント装置を使用してネットワークに接続することが可能となっている。

ネットワークへの接続の際には、無線端末装置において使用する無線アクセスポイント装置に対する接続設定作業が必要となるが、技術に詳しくないユーザにとっては難しい作業となる。

これに対し、特許文献１には、無線端末装置により管理装置から様々なネットワーク接続のためのプロファイル設定を取得し蓄積する技術が開示されている。

特許文献１の技術では、蓄積したプロファイル設定の中からユーザーが利用場所のネットワーク環境に応じたものを無線端末装置で選択して、接続設定作業を容易に行ことができるようになっている。

しかしながら、特許文献１の技術では、接続先のネットワークに適合するプロファイル設定を手動で選択する必要があるため、ユーザーが接続先のネットワークを意識する必要があり、接続設定作業の容易化には限界があった。

特開２００５−２０１１２公報

本発明が解決しようとする問題点は、無線端末装置をネットワークに接続するための接続設定作業を容易化するには限界があった点である。

本発明は、共通ネットワーク上に複数設けられ、それぞれ対象とする対象ネットワーク及び前記共通ネットワークへの接続を可能とする無線アクセスポイント装置と、複数の前記無線アクセスポイント装置の何れか一つを経由し、ネットワーク接続のためのプロファイル設定に応じて前記共通ネットワーク又は前記対象ネットワークに無線により接続される無線端末装置と、前記共通ネットワーク上に設けられ各無線アクセスポイント装置に対応して前記対象ネットワークへ接続するための対象用のプロファイル設定を管理する設定管理装置とを備えたネットワーク接続管理システムにおいて、前記無線アクセスポイント装置は、第１のＳｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ（ＳＳＩＤ）を前記共通ネットワークに対して割り当てたネットワークマッピングを行い、それとは別に、第２のＳＳＩＤを前記対象ネットワークに割り当てたネットワークマッピングを行ない、前記第１のＳＳＩＤによって識別される前記共通ネットワークのアクセスポイントである第１アクセスポイントと、前記第２のＳＳＩＤによって識別される前記対象ネットワークのアクセスポイントである第２アクセスポイントと、前記第１アクセスポイント及び前記第２アクセスポイントを切り替えることにより、前記第１のＳＳＩＤ又は前記第２のＳＳＩＤによって指定された前記共通ネットワーク又は前記対象ネットワークに前記無線端末装置を接続させる接続管理部と、前記第１アクセスポイントによる前記無線端末装置の前記共通ネットワークへの無線接続が確立されたときに、自装置のＢａｓｉｃ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ（ＢＳＳＩＤ）であるＭｅｄｉａ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ（ＭＡＣ）アドレスを前記無線端末装置に送信して取得させる特定情報送信部とを備え、前記無線端末装置は、複数の前記無線アクセスポイント装置に対して共通に適用され、前記共通ネットワークへの接続を指定する前記第１のＳＳＩＤを有する共通のプロファイル設定を保持する共通設定保持部と、前記共通のプロファイル設定を用い、前記無線アクセスポイント装置と前記無線端末装置との間で前記第１のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立され、複数の前記無線アクセスポイント装置の何れか一つを経由して前記第１アクセスポイントに前記共通ネットワークへの接続を実行させる共通ネットワーク接続部と、前記特定情報送信部から送信されてきた前記ＭＡＣアドレスを取得し、前記ＭＡＣアドレスを前記設定管理装置に送信することにより、前記対象ネットワークへの接続を指定する前記第２のＳＳＩＤを有し、前記ＭＡＣアドレスに対応付けて管理されている前記対象用のプロファイル設定を前記設定管理装置から取得する設定取得部と、取得した前記対象用のプロファイル設定を用い、前記無線アクセスポイント装置と前記無線端末装置との間で前記第２のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立され、経由中の前記無線アクセスポイント装置を介して前記第２アクセスポイントに前記対象ネットワークへの接続を実行させる対象ネットワーク接続部とを備えることをネットワーク接続管理システムの最も主な特徴とする。

本発明のネットワーク接続管理システムによれば、ユーザーが共通のプロファイル設定を無線端末装置に保持させておくだけで、各無線アクセスポイント装置が対象とする対象ネットワークへの接続設定作業を完結することができ、接続設定作業が極めて容易になる。

ネットワーク接続管理システムを示す概念図である（実施例１）。 図１のネットワーク接続管理システムに用いられる無線端末装置を示すブロック図である（実施例１）。 図１のネットワーク接続管理システムに用いられる無線アクセスポイント装置を示すブロック図である（実施例１）。 図１のネットワーク接続管理システムに用いられる設定管理装置を示すブロック図である（実施例１）。 ネットワーク接続管理システムでのネットワーク接続管理処理を示す制御シーケンス図である（実施例１）。 ネットワーク接続管理システムでのネットワーク接続管理処理を示すフローチャートである（実施例１）。

無線端末装置をネットワークへ接続するための接続設定作業を容易にするという目的を、無線端末装置において各無線アクセスポイントに共通のプロファイル設定を保持しておき、共通のプロファイル設定に基づいて各無線アクセスポイント装置が対象とする対象ネットワークへの接続を可能とするネットワーク管理システムにより実現した。

以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。

［ネットワーク接続管理システムの概略構成］
図１は、ネットワーク接続管理システムを示す概念図である。

本実施例のネットワーク接続管理システム１は、例えばオフィスなどに適用されており、複数の無線アクセスポイント装置３（ここでは便宜的に２つの無線アクセスポイント装置３Ａ，３Ｂのみ開示している）と、無線端末装置４と、設定管理装置５とを備えている。このネットワーク接続管理システム１では、無線端末装置４が無線アクセスポイント装置３の何れかを経由してネットワーク２にアクセスできるようになっている。

無線アクセスポイント装置３（３Ａ，３Ｂ）は、オフィスなどの異なるフロアに対して設置されている。これら無線アクセスポイント装置３は、ネットワーク２内の共通ネットワーク２１上に設けられ、それぞれ対象とする対象ネットワーク２２及び共通ネットワーク２１への無線端末装置４の接続を可能とする。

図１においては、対象ネットワーク２２として、無線アクセスポイント装置３Ａに対する対象ネットワーク２２Ａと、無線アクセスポイント装置３Ｂに対する対象ネットワーク２２Ｂのみを開示している。

無線端末装置４は、無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由し、ネットワーク接続のためのプロファイル設定に応じて共通ネットワーク２１又は対象ネットワーク２２に無線により接続される。これにより、無線端末装置４は、例えばオフィス等のフロア毎に設置された無線アクセスポイント３を経由して、フロア毎に異なる対象ネットワーク２２に接続することが可能となっている。

設定管理装置５は、共通ネットワーク２１上に設けられ、各無線アクセスポイント装置３に対応して無線端末装置４から対象ネットワーク２２へ接続するための対象用のプロファイル設定を管理する。

本実施例のネットワーク接続管理システム１では、無線端末装置４にネットワーク接続のための共通のプロファイル設定を保持しておき、その共通のプロファイル設定を用いて無線端末装置４が各無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由して共通ネットワーク２１に接続する。そして、無線端末装置４は、共通ネットワーク２１上の設定管理装置５から経由中の無線アクセスポイント装置３に対応する対象ネットワーク２２の接続設定に用いる対象用のプロファイル設定を取得し、そのプロファイル設定を用いて対象ネットワーク２２への接続が可能となる。
［無線端末装置］
図２は、図１のネットワーク接続管理システムに用いられる無線端末装置を示すブロック図である。

無線端末装置４は、例えばパーソナルコンピューターや携帯電話機等の携帯型の情報処理装置であり、ネットワークインターフェイス部４１と、操作部４２と、表示部４３と、記憶部４４と、制御部４５とを備えている。

ネットワークインターフェイス部４１は、無線アクセスポイント装置３との間で、無線通信によるデータの送受信を行うインターフェイスである。

操作部４２は、タッチパネル、マウス、及びキーボード等であり、無線端末装置４に対する入力操作を行わせる操作装置である。

表示部４３は、操作部４２からの入力結果や装置状態等の各種情報の表示を行う表示装置である。

制御部４５は、プログラムを実行して上記各部を制御するＣＰＵ（Central Processing Unit）等の演算装置を有する。

記憶部４４は、各種のプログラムを記憶するＲＯＭ（Read Only Memory）、作業領域としてのＲＡＭ（Random Access Memory）、補助記憶装置としてのＨＤＤ（Hard Disk Drive）等を有する。

本実施例の無線端末装置４は、制御部４５が記憶部４４内のプログラムを実行することで、共通設定保持部４５１、共通ネットワーク接続部４５２、設定取得部４５３、対象ネットワーク接続部４５４として動作する。

共通設定保持部４５１は、共通設定保持機能を実現し、共通ネットワーク２１上の複数の無線アクセスポイント装置３に対して共通に適用され、共通ネットワーク２１に接続するための共通のプロファイル設定６１を保持する。共通のプロファイル設定６１は、共通設定保持部４５１により事前に受け付けられて、例えば記憶部４４に記憶保持される。

共通のプロファイル設定６１は、例えば、共通ネットワーク２１を識別して後述する共通ネットワーク接続部４５２による共通ネットワーク２１への接続を指定させる共通ネットワーク識別情報（以下、共通ネットワークＩＤ）を含む。

本実施例では、共通ネットワークＩＤとして、後述する第１のＳＳＩＤ（Service Set Identifier）が用いられる。なお、第１のＳＳＩＤは、図１において「１ｓｔＳＳＩＤ：ＣＥＮＴＥＲ」として示している。

共通ネットワーク接続部４５２は、共通ネットワーク接続機能を実現し、共通のプロファイル設定６１を用い、複数の無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由して共通ネットワーク２１への無線接続を実行する。

具体的には、共通ネットワーク接続部４５２が第１のＳＳＩＤを用いた共通ネットワーク２１へ無線接続する。この無線接続の際は、共通ネットワーク接続部４５２が無線アクセスポイント装置３からビーコン等として第１のＳＳＩＤを受信し、或いは共通のプロフィル設定６１に応じた第１のＳＳＩＤを無線アクセスポイント装置３に送信する。そして、無線アクセスポイント装置３と無線端末装置４との間で第１のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立される。

共通ネットワーク２１への接続に認証が要求される場合は、無線端末装置４の共通のプロファイル設定６１に認証情報を設定しておき、それによる認証が行われた後に無線接続が確立される。

設定取得部４５３は、設定取得機能を実現し、共通ネットワーク２１を介して経由中の無線アクセスポイント装置３に対応する対象用のプロファイル設定６３（図４参照）を設定管理装置５から取得する。これにより、設定取得部４５３は、経由中の無線アクセスポイント装置３を経由して対象ネットワーク２２への接続を可能とする。

対象用のプロファイル設定６３の取得の際は、設定取得部４５３が、共通ネットワーク２１への接続のための経由中の無線アクセスポイント装置３を特定する特定情報を取得し、取得した特定情報を設定管理装置５に送信して対象用のプロファイル設定６３の取得を要求する。この要求に対して設定管理装置５から送信される、特定情報に対応する無線アクセスポイント装置３の対象用のプロファイル設定６３を受信して取得する。

特定情報としては、例えば、経由中の無線アクセスポイント装置３自体を特定するＢＳＳＩＤ（Basic Service Set Identifier）が用いられる。本実施例では、ＢＳＳＩＤとして、例えば、経由中の無線アクセスポイント装置３のＭＡＣ（Media Access Control address）アドレスを用いる。

また、設定取得部４５３は、対象用のプロファイル設定６３の取得要求（以下、対象設定取得要求）時に、無線端末装置４のユーザーを識別するユーザー識別情報（以下、ユーザーＩＤ）をＢＳＳＩＤと共に設定管理装置５に送信する。

なお、設定管理装置５から取得される対象のプロファイル設定６３は、各無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２を識別して、後述する対象ネットワーク接続部４５４による対象ネットワーク２２への接続を指定させる対象ネットワークＩＤを含んでいる。

対象ネットワークＩＤとしては、後述する第２のＳＳＩＤが用いられる。第２のＳＳＩＤは、図１において、無線アクセスポイント装置３Ａに対して「２ｎｄＳＳＩＤ：ＡＣＣＥＳＳＰＯＩＮＴ＿１」、無線アクセスポイント装置３Ｂに対して「２ｎｄＳＳＩＤ：ＡＣＣＥＳＳＰＯＩＮＴ＿２」として示している。

対象ネットワーク接続部４５４は、対象ネットワーク接続機能を実現し、設定取得部４５３が設定管理装置５から取得した対象用のプロファイル設定６３を用い、経由中の無線アクセスポイント装置３を経由して対象ネットワーク２２への無線接続を実行する。

具体的には、対象ネットワーク接続部４５４が、第２のＳＳＩＤを含むプロフィール設定６３を受信に応じ、第２のＳＳＩＤにより識別される対象ネットワーク２２に対して無線端末装置４を無線接続する。

この無線接続の際は、共通ネットワーク２１の場合と同様にして、無線アクセスポイント装置３と無線端末装置４との間で第２のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立される。対象ネットワーク２２への接続に認証が要求される場合も、共通ネットワーク２１の場合と同様に、無線端末装置４の対象用のプロファイル設定６３に認証情報を設定しておけばよい。
［無線アクセスポイント装置］
図３は、図１のネットワーク接続管理システムに用いられる無線アクセスポイント装置を示すブロック図である。

無線アクセスポイント装置３は、ネットワークインターフェイス部３１，３２と、記憶部３４と、制御部３５とを備えている。

ネットワークインターフェイス部３１は、無線端末装置４との間で、無線通信によるデータの送受信を行うインターフェイスである。

ネットワークインターフェイス部３２は、設定管理装置５を含む外部装置との間で、無線通信又は有線通信によるデータの送受信を行うインターフェイスである。

制御部３５は、プログラムを実行して上記各部を制御するＣＰＵ等の演算装置を有する。

記憶部３４は、各種のプログラムを記憶するＲＯＭ、作業領域としてのＲＡＭ、補助記憶装置としてのＨＤＤ等を有する。

各無線アクセスポイント装置３は、複数のネットワークにＳＳＩＤを割り当てて各ＳＳＩＤに対するネットワーク接続を可能とするマルチＳＳＩＤ及びＶＬＡＮ(Virtual LAN)マッピング機能を備えている。

これにより、本実施例の無線アクセスポイント装置３では、第１のＳＳＩＤを共通ネットワーク２１に対して割り当てたネットワークマッピングを行い、それとは別に、第２のＳＳＩＤを対象ネットワーク２２に割り当てたネットワークマッピングを行っている。

この無線アクセスポイント装置３は、制御部３５が記憶部３４内のプログラムを実行することで、第１アクセスポイント３５１、第２アクセスポイント３５２、接続管理部３５３、特定情報送信部３５４として動作する。

第１アクセスポイント３５１は、第１アクセスポイント機能を実現し、第１のＳＳＩＤによって識別される共通ネットワーク２１のアクセスポイントである。

第２アクセスポイント３５２は、第２アクセスポイント機能を実現し、第２のＳＳＩＤによって識別される対象ネットワーク２２のアクセスポイントである。

接続管理部３５３は、接続管理機能を実現し、無線端末装置４から第１のＳＳＩＤ又は第２のＳＳＩＤによって指定された共通ネットワーク２１又は対象ネットワーク２２に無線端末装置４を接続させる。つまり、接続管理部３５３は、第１及び第２アクセスポイント３５１、３５２を切り替えて使用させる。

共通ネットワーク２１及び対象ネットワーク２２への接続に認証が要求される場合は、共通のプロファイル設定６１又は対象用のプロファイル設定６３に含まれる認証情報を受信して認証を行う。

特定情報送信部３５４は、特定情報送信機能を実現し、第１アクセスポイント３５１による無線端末装置４の無線接続が確立されたときに、自装置のＢＳＳＩＤを無線端末装置４に送信して取得させる。
［設定管理装置］
図４は、図１のネットワーク接続管理システムに用いられる設定管理装置を示すブロック図である。

設定管理装置５は、情報処理装置であり、ネットワークインターフェイス部５と、記憶部５４と、制御部５５とを備えている。

ネットワークインターフェイス部５１は、無線アクセスポイント装置３との間で、無線通信又は有線通信によるデータの送受信を行うインターフェイスである。

制御部５５は、プログラムを実行して上記各部を制御するＣＰＵ等の演算装置を有する。

記憶部５４は、各種のプログラムを記憶するＲＯＭ、作業領域としてのＲＡＭ、補助記憶装置としてのＨＤＤ等を有する。

本実施例の設定管理装置５は、制御部５５が記憶部５４内のプログラムを実行することで、対象設定管理部５５１、ユーザー管理部５５２、設定送信部５５３として動作する。

対象設定管理部５５１は、対象設定管理機能を実現し、無線アクセスポイント装置３毎に接続対象である対象ネットワーク２２との接続に用いる対象用のプロファイル設定６３を管理する。

具体的には、対象設定管理部５５１が、無線アクセスポイント装置３のＢＳＳＩＤに対応付けて対象用のプロファイル設定６３を記憶部５４に記憶して管理する。

対象用のプロファイル設定６３には、対象ネットワーク２２を識別するネットワークＩＤである第２のＳＳＩＤが含まれる。その他、対象用のプロファイル設定６３には、必要に応じて認証情報等の種々の情報が含まれる。

ユーザー管理部５５２は、ユーザー管理機能を実現し、無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２毎に接続可能なユーザーを管理する。具体的には、対象ネットワーク２２の対象ネットワークＩＤに対応して、この対象ネットワーク２２の接続可能な（接続が許可されている）ユーザーのユーザーＩＤをユーザ管理情報として記憶部５４に記憶管理する。

設定送信部５５３は、設定送信機能を実現し、無線端末装置４からの対象用のプロファイル設定６３の対象設定取得要求に含まれるＢＳＳＩＤを受信して、対応する無線アクセスポイント装置３の対象用のプロファイル設定６３を無線端末装置４に送信する。

また、本実施例の設定送信部５５３は、無線端末装置４からの対象設定取得要求に含まれるＢＳＳＩＤ及びユーザーＩＤに基づいて、経由中の無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２にユーザーが接続可能な場合にのみ対象用のプロファイル設定６３の送信を行う。
［ネットワーク接続管理処理及び方法］
以下、図５及び図６をも参照して、ネットワーク接続管理方法をネットワーク接続管理システム１でのネットワーク接続管理処理として説明する。

図５は、ネットワーク接続管理システム１でのネットワーク接続管理処理を示す制御シーケンス図、図６は、ネットワーク接続管理システム１でのネットワーク接続管理処理を示すフローチャートである。

図５及び図６のネットワーク接続管理処理は、無線端末装置４を所持するユーザーが、無線アクセスポイント装置３の電波の範囲内に移動することにより開始される。このとき、無線端末装置４においては、例えば、操作部４２での無線ネットワーク接続（ＷｉＦｉ接続）のオン設定等によりネットワークへの無線接続を可能な状態としておく。

ネットワーク接続管理処理が開始されると、まず図６のステップＳ１において、「第１アクセスポイントを経由した共通ネットワークへの無線接続」が行われる（図５の手順Ｐ１）。すなわち、無線端末装置４では、共通ネットワーク接続部４５２が無線アクセスポイント装置３の第１アクセスポイント３５１を経由して、共通ネットワーク２１へ無線接続する。なお、無線接続は、電波強度の最も強い無線アクセスポイント装置３、例えば無線アクセスポイント装置３Ａに対して行われる（図１参照）。

この無線接続の際は、上述のとおり、共通ネットワーク接続部４５２が無線アクセスポイント装置３から第１のＳＳＩＤを受信し、或いは無線アクセスポイント装置３へ共通のプロファイル設定６１に基づく第１のＳＳＩＤを送信する。何れの場合でも、無線端末装置４は、共通設定保持部４５１より保持されている共通プロファイル設定６１を用いて、第１のＳＳＩＤが一致する無線アクセスポイント装置３の第１アクセスポイント３５１との間で無線接続が確立されることになる。

こうしてステップＳ１が完了し、ステップＳ２へ移行する。

ステップＳ２では、「ＢＳＳＩＤの取得」が行われる（図５の手順Ｐ２）。すなわち、ステップＳ１において無線接続が確立されると、まずは、無線アクセスポイント装置３Ａの特定情報送信部３５４が自装置の特定情報であるＢＳＳＩＤ、例えばＭＡＣアドレスを無線端末装置４へ送信する。

これにより、無線端末装置４の共通ネットワーク接続部４５２は、接続先（経由中）の無線アクセスポイント装置３ＡからＢＳＳＩＤを取得する。

こうしてステップＳ２が完了し、ステップＳ３へ移行する。

ステップＳ３では、「対象用のプロファイル設定の取得要求」が行われる（図５の手順Ｐ３）。すなわち、無線端末装置４の設定取得部４５３が、ユーザーＩＤとステップＳ２で取得したＢＳＳＩＤを含む対象設定取得要求を設定管理装置５に対して送信する（図５の手順Ｐ３）。なお、ユーザーＩＤは、共通のプロファイル設定６１に付加しておくことで、対象設定取得要求時に送信させることが可能である。

設定管理装置５では、設定送信部５５３が無線端末装置４から送信された対象設定取得要求を受信する。

ステップＳ４では、「対象用のプロファイル設定の取得」が行われる（図５の手順Ｐ４〜Ｐ７）。ここでは、まず、設定管理装置５の設定送信部５５３が、受信した対象設定取得要求に含まれるＢＳＳＩＤに対応した対象用のプロファイル設定６３を、対象設定管理部５５１が管理している対象用のプロファイル設定６３の中から検索する（図５の手順Ｐ４）。

ＢＳＳＩＤから対象用のプロファイル設定６３が検索されると、更にそのプロファイル設定６３に対応付けて管理されているユーザー管理情報６５に、対象設定取得要求のユーザーＩＤが設定されているか否かをチェックする（図５の手順Ｐ５）。

これにより、設定送信部５５３は、ユーザー管理情報６５中に対象設定取得要求のユーザーＩＤが設定されている場合にのみ、対象設定取得要求のＢＳＳＩＤに対応した対象用のプロファイル設定６３を読み出して、対象設定取得要求に対する応答として無線端末装置４に送信する（図５の手順Ｐ６）。

対象設定取得要求元の無線端末装置４では、設定管理装置５から送信された対象用のプロファイル設定６３を設定取得部４５３により受信し取得することになる（図５の手順Ｐ７）。

こうしてステップＳ４が完了し、ステップＳ５へ移行する。

ステップＳ５では、「第２アクセスポイントを経由した対象ネットワークへの無線接続」が行われる（図５の手順Ｐ８〜９）。ここでは、まず、無線端末装置４の対象ネットワーク接続部４５４が、無線アクセスポイント装置３Ａの第１アクセスポイント３５１に対する無線接続を対象用のプロファイル設定６３の取得に応じて切断する（図５の手順Ｐ８）。

次に、無線端末装置４では、対象ネットワーク接続部４５４が無線アクセスポイント装置３の第２アクセスポイント３５２を経由して、対象ネットワーク２２へ無線接続する（図５の手順Ｐ９）。

すなわち、無線端末装置４は、共通ネットワーク２１の場合と同様にして、取得した対象用のプロファイル設定６３を用いて、第２のＳＳＩＤが一致する無線アクセスポイント装置３の第２アクセスポイント３５２との間で無線接続が確立されることになる。

このように、本実施例のネットワーク接続管理システム１では、ユーザーが共通のプロファイル設定６１を無線端末装置４に保持させておくだけで、各無線アクセスポイント装置３が対象とする対象ネットワーク２２への無線接続を行うことができる。その後は、対象ネットワーク２２を通じたネットワーク上の各種の作業等を無線端末装置４において行うことが可能となる。
［実施例１の効果］
本実施例のネットワーク接続管理システム１は、共通ネットワーク２１上に複数設けられ、それぞれ対象とする対象ネットワーク２２及び共通ネットワーク２１への接続を可能とする無線アクセスポイント装置３と、無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由し、ネットワーク接続のためのプロファイル設定に応じて共通ネットワーク２１又は対象ネットワーク２２に無線により接続される無線端末装置４と、共通ネットワーク２１上に設けられ各無線アクセスポイント装置３に対応して対象ネットワーク２２へ接続するための対象用のプロファイル設定６３を管理する設定管理装置５とを備え、無線端末装置４が、無線アクセスポイント装置３に対して共通に適用され共通ネットワーク２１に接続するための共通のプロファイル設定６１を保持する共通設定保持部４５１と、共通のプロファイル設定６１を用い無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由して共通ネットワーク２１への接続を実行する共通ネットワーク接続部４５２と、共通ネットワーク２１を介して経由中の無線アクセスポイント装置３に対応する対象用のプロファイル設定６３を設定管理装置５から取得し、経由中の無線アクセスポイント装置３を経由して対象ネットワーク２２への接続を可能とする設定取得部４５３とを備える。

従って、無線端末装置４のユーザは、共通のプロファイル設定６１を無線端末装置４に保持させておくだけで、各無線アクセスポイント装置３が対象とする対象ネットワーク２２へ無線接続が可能となる。このため、本実施例では、共通のプロファイル設定６１によってネットワークへ接続するための接続設定作業を完結することができ、各無線アクセスポイント装置３への個別の接続設定作業等を行う必要がなく、接続設定作業を極めて容易にすることができる。

また、無線端末装置４は、設定取得部４５３で取得した対象用のプロファイル設定６３を用い、経由中の無線アクセスポイント装置３を経由して対象ネットワーク２２への接続を実行する対象ネットワーク接続部４５４を備える。

従って、本実施例では、共通のプロファイル設定６１を無線端末装置４に保持させておくだけで、対象ネットワーク２２への接続までを容易且つ確実に行わせることができる。

無線端末装置４の設定取得部４５３は、経由中の無線アクセスポイント装置３を特定する特定情報であるＢＳＳＩＤを取得し、取得したＢＳＳＩＤを設定管理装置５に送信して対象用のプロファイル設定６３の取得を要求し、設定管理装置５は、ＢＳＳＩＤを受信して対応する無線アクセスポイント装置３の対象用のプロファイル設定６３を無線端末装置４に送信する設定送信部５５３を備える。

従って、本実施例では、経由中の無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２に対応する対象用のプロファイル設定６３を無線端末装置４に容易且つ確実に取得させることができる。

また、無線端末装置４の設定取得部４５３は、対象用のプロファイル設定６３の取得要求時に、無線端末装置４のユーザーを識別するユーザーＩＤをＢＳＳＩＤと共に設定管理装置５に送信する。設定管理装置５は、無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２毎に接続可能なユーザーを管理するユーザー管理部５５２を備え、設定送信部５５３が、受信したＢＳＳＩＤ及びユーザーＩＤに基づいて経由中の無線アクセスポイント装置３の対象ネットワーク２２にユーザーが接続可能な場合に対象用のプロファイル設定６３の送信を行う。

従って、本実施例では、経由中の無線アクセスポイント装置３に対応する対象用のプロファイル設定６３を、無線端末装置４のユーザーが接続可能なユーザ、つまり接続が許可されているユーザーであった場合に限り取得できる。このため、不用意に対象用のプロファイル設定６３をユーザーに取得させることを防止してセキュリティーの向上を図ることができる。

また、共通のプロファイル設定６１は、共通ネットワーク２１を識別して無線端末装置４の共通ネットワーク接続部４５２による共通ネットワーク２１への接続を指定させる共通ネットワークＩＤとしての第１のＳＳＩＤを含み、対象用のプロファイル設定６３は、対象ネットワーク２２を識別して無線端末装置４の対象ネットワーク接続部４５４による対象ネットワーク２２への接続を指定させる対象ネットワークＩＤとしての第２のＳＳＩＤを含む。

従って、本実施例では、無線アクセスポイント装置３側で第１のＳＳＩＤ及び第２のＳＳＩＤを設定しておくことで、異なるプロファイル設定６１及び６３による異なる共通ネットワーク２１及び対象ネットワーク２２への選択的な接続を容易に実現することができる。

各無線アクセスポイント装置３は、無線端末装置４から第１のＳＳＩＤ又は第２のＳＳＩＤによって指定された共通ネットワーク２１又は対象ネットワーク２２に無線端末装置４を接続させる接続管理部３５３を備える。

従って、本実施例では、無線アクセスポイント装置３側での動作を通じて、より容易且つ確実に共通ネットワーク２１及び対象ネットワーク２２への選択的な接続を実現することができる。

また、本実施例のネットワーク接続管理方法では、共通ネットワーク２１上の複数の無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由して、各無線アクセスポイント装置３が対象とする対象ネットワーク２２又は共通ネットワーク２１へ無線端末装置４を無線接続するためのネットワーク接続管理方法であって、無線端末装置４により、複数の無線アクセスポイント装置３に対して共通に適用され共通ネットワーク２１に接続するための共通のプロファイル設定６１を用いて複数の無線アクセスポイント装置３の何れか一つを経由して共通ネットワーク２１へ接続し、共通ネットワーク２１を介して経由中の無線アクセスポイント装置３に対応する対象用のプロファイル設定６３を共通ネットワーク２１上の設定管理装置５から取得し、経由中の無線アクセスポイント装置３を経由して対象ネットワーク２２への接続を可能とする。

従って、本実施例のネットワーク接続管理方法においても、共通のプロファイル設定６１によってネットワークへ接続するための接続設定作業を完結することができ、接続設定作業を極めて容易にすることができる。

１ ネットワーク接続管理システム
３ 無線アクセスポイント装置
３５１ 第１アクセスポイント
３５２ 第２アクセスポイント
３５３ 接続管理部
３５４ 特定情報送信部
４ 無線端末装置
４５１ 共通設定保持部
４５２ 共通ネットワーク接続部
４５３ 設定取得部
４５４ 対象ネットワーク接続部
５ 設定管理装置
５５１ 対象設定管理部
５５２ ユーザー管理部
５５３ 設定送信部

Claims (2)

1. 共通ネットワーク上に複数設けられ、それぞれ対象とする対象ネットワーク及び前記共通ネットワークへの接続を可能とする無線アクセスポイント装置と、
   複数の前記無線アクセスポイント装置の何れか一つを経由し、ネットワーク接続のためのプロファイル設定に応じて前記共通ネットワーク又は前記対象ネットワークに無線により接続される無線端末装置と、
   前記共通ネットワーク上に設けられ各無線アクセスポイント装置に対応して前記対象ネットワークへ接続するための対象用のプロファイル設定を管理する設定管理装置とを備えたネットワーク接続管理システムにおいて、
   前記無線アクセスポイント装置は、
   第１のＳｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ（ＳＳＩＤ）を前記共通ネットワークに対して割り当てたネットワークマッピングを行い、それとは別に、第２のＳＳＩＤを前記対象ネットワークに割り当てたネットワークマッピングを行ない、
   前記第１のＳＳＩＤによって識別される前記共通ネットワークのアクセスポイントである第１アクセスポイントと、前記第２のＳＳＩＤによって識別される前記対象ネットワークのアクセスポイントである第２アクセスポイントと、
   前記第１アクセスポイント及び前記第２アクセスポイントを切り替えることにより、前記第１のＳＳＩＤ又は前記第２のＳＳＩＤによって指定された前記共通ネットワーク又は前記対象ネットワークに前記無線端末装置を接続させる接続管理部と、
   前記第１アクセスポイントによる前記無線端末装置の前記共通ネットワークへの無線接続が確立されたときに、自装置のＢａｓｉｃ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ（ＢＳＳＩＤ）であるＭｅｄｉａ Ａｃｃｅｓｓ Ｃｏｎｔｒｏｌ（ＭＡＣ）アドレスを前記無線端末装置に送信して取得させる特定情報送信部とを備え、
   前記無線端末装置は、
   複数の前記無線アクセスポイント装置に対して共通に適用され、前記共通ネットワークへの接続を指定する前記第１のＳＳＩＤを有する共通のプロファイル設定を保持する共通設定保持部と、
   前記共通のプロファイル設定を用い、前記無線アクセスポイント装置と前記無線端末装置との間で前記第１のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立され、複数の前記無線アクセスポイント装置の何れか一つを経由して前記第１アクセスポイントに前記共通ネットワークへの接続を実行させる共通ネットワーク接続部と、
   前記特定情報送信部から送信されてきた前記ＭＡＣアドレスを取得し、前記ＭＡＣアドレスを前記設定管理装置に送信することにより、前記対象ネットワークへの接続を指定する前記第２のＳＳＩＤを有し、前記ＭＡＣアドレスに対応付けて管理されている前記対象用のプロファイル設定を前記設定管理装置から取得する設定取得部と、
   取得した前記対象用のプロファイル設定を用い、前記無線アクセスポイント装置と前記無線端末装置との間で前記第２のＳＳＩＤが一致する場合に無線接続が確立され、経由中の前記無線アクセスポイント装置を介して前記第２アクセスポイントに前記対象ネットワークへの接続を実行させる対象ネットワーク接続部とを備える、
   ことを特徴とするネットワーク接続管理システム。
2. 前記無線端末装置の設定取得部は、前記対象用のプロファイル設定の取得要求時に、前記無線端末装置のユーザーを識別するユーザー識別情報を前記ＭＡＣアドレスと共に前記設定管理装置に送信し、
   前記設定管理装置は、前記無線アクセスポイント装置の前記対象ネットワーク毎に接続が許可されているユーザーを管理するユーザー管理部を備え、受信した前記ＭＡＣアドレス及び前記ユーザー識別情報に基づいて前記経由中の無線アクセスポイント装置の対象ネットワークに前記ユーザーの接続が許可されている場合に前記対象用のプロファイル設定の送信を行う、
   ことを特徴とする、請求項１に記載のネットワーク接続管理システム。