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JP6157205B2 - 情報処理システム及び情報処理装置 - Google Patents

情報処理システム及び情報処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像の表示を制御するための技術に関する。
画像の表示を制御するための技術がある。例えば、特許文献1には、端末装置同士が近距離通信可能な範囲に近接したことをきっかけに、一方の端末装置で表示されていたキャラクタの画像を移動させて他方の端末装置で表示させる技術が記載されている。
特開2001−246159号公報
特許文献1の技術のように、装置内に存在するキャラクタの画像が装置間を移動したかのような表示が行われると、そのキャラクタが現実に存在しているかのような感覚をユーザが得ることができ、そのキャラクタの存在感を高めることができる。これは、キャラクタの画像に限らず、その他の画像であっても、その画像により表されるもの(これを「オブジェクト」という)についても同様である。ただし、特許文献1の技術では、一方の端末装置に他方の端末装置が近づいてきた場合にしか上記のような表示が行われない。
そこで、本発明は、装置の動きに応じてその装置の内と外との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行うことを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、第1情報処理装置と第2情報処理装置とを備え、前記第1情報処理装置は、自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記位置情報が表す位置に基づいて、前記第2情報処理装置の所在するエリアに自装置が進入または退出したと判断すると、前記第1の表示制御と前記第2の表示制御とのいずれかを行い、取得された前記パラメータに応じて前記エリアの大きさを変化させる第1表示制御手段とを備え、前記第2情報処理装置は、前記第1情報処理装置の前記第1表示制御手段が前記第2の表示制御を行っている場合には、第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第3の表示制御を行い、当該第1表示制御手段が前記第1の表示制御を行っている場合には、当該第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させない第4の表示制御を行う第2表示制御手段を備えることを特徴とする情報処理システムを提供する。
また、本発明は、第1情報処理装置と第2情報処理装置とを備え、前記第1情報処理装置は、自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記位置情報が表す位置に基づいて、前記第2情報処理装置の所在するエリアに自装置が進入または退出したと判断すると、前記第1の表示制御と前記第2の表示制御とのいずれかを行い、取得された前記パラメータに応じて前記エリアの形を変化させる第1表示制御手段とを備え、前記第2情報処理装置は、前記第1情報処理装置の前記第1表示制御手段が前記第2の表示制御を行っている場合には、第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第3の表示制御を行い、当該第1表示制御手段が前記第1の表示制御を行っている場合には、当該第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させない第4の表示制御を行う第2表示制御手段を備えることを特徴とする情報処理システムを提供する。
また、前記第1情報処理装置は、前記第1表示制御手段により前記第2の表示制御が行われている場合に、ユーザの操作に基づいて、前記キャラクタと双方向のコミュニケーションをとるための通信を行う第1通信手段を備え、前記第2情報処理装置は、前記第1通信手段からの前記通信を受け付けた場合に、前記ユーザとの双方向のコミュニケーションを前記キャラクタに取らせるための当該通信を行う第2通信手段を備えてもよい
本発明は、自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、第1表示手段において前記キャラクタの画像の表示が終了した後に当該キャラクタの画像を再度表示させるときの自装置の位置である再表示位置を、取得された前記パラメータに基づいて決定する決定手段と、前記第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記パラメータが所定の範囲に含まれる場合に前記第1の表示制御を終了し、その後に、決定された前記再表示位置を表す位置情報が取得された場合に、前記第1の表示制御を行う第1表示制御手段とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
また、本発明は、自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、現在の天気を取得する天気情報取得手段と、第1表示手段においてオブジェクト画像の表示が終了した後に当該オブジェクト画像を再度表示させるときの自装置の位置である再表示位置を、取得された前記現在の天気に基づいて決定する決定手段と、前記第1表示手段に前記オブジェクト画像を表示させる第1の表示制御と、当該オブジェクト画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、前記第1の表示制御を終了した後に、決定された前記再表示位置を表す位置情報が取得された場合に、前記第1の表示制御を行う第1表示制御手段とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する
本発明によれば、装置の動きに応じてその装置の内と外との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
第1実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図。 情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図。 移動端末装置のハードウェア構成の一例を示す図。 移動端末装置及び情報処理装置が実現する機能構成の一例を示す図。 変化テーブルの一例を示す図。 エリア情報の一例を示す図。 実行処理において各装置が行う動作の一例を示すシーケンス図。 実行処理において各装置が行う動作の他の一例を示すシーケンス図。 第1表示制御処理における移動端末装置の動作の一例を示すフロー図。 第2表示制御処理における移動端末装置の動作の一例を示すフロー図。 第2実施形態に係る移動端末装置のハードウェア構成の一例を示す図。 移動端末装置の機能構成の一例を示す図。 再表示テーブルの一例を示す図。 撮影画像に重ねた表示されたオブジェクト画像の一例を示す図。 実行処理において移動端末装置が行う動作の一例を示すフロー図。 変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図。 エリア情報テーブルの一例を示す図。 変形例での移動端末装置及び情報処理装置の機能構成の一例を示す図。 返信テーブルの一例を示す図。 変形例での情報処理システムの全体構成の一例を示す図。 変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図。 変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図。
[1]第1実施形態
[1−1]全体構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。図1では、移動端末装置10と、情報処理装置20と、表示装置30と、アクセスポイント40と、ネットワーク2とを備える情報処理システム1が示されている。移動端末装置10及び情報処理装置20は、ユーザによって操作される装置であり、情報処理装置20及びアクセスポイント40は、例えばそのユーザの住む建物Aに設置されている。
ネットワーク2は、移動体通信網及びインターネット等を含み、装置間のデータのやり取りを仲介するシステムである。ネットワーク2には、アクセスポイント40が接続されている。アクセスポイント40は、無線LAN(Local Area Network)の規格に準拠した無線通信(以下「無線LAN通信」という)を行う装置である。図1では、アクセスポイント40と無線LAN通信を行うことが可能な領域(以下「無線LAN領域」という)であるBを破線で示している。
移動端末装置10は、ユーザにより所持されてユーザとともに移動する端末装置であり、例えばスマートフォンや携帯電話機、ゲーム端末機などである。移動端末装置10は、移動体通信の規格に準拠した無線通信(以下「移動体通信」という)及び無線LAN通信を行う機能を備える。移動端末装置10は、図1(a)に示すように無線LAN領域Bに所在するときには無線LAN通信及び移動体通信の両方を行い、図1(b)に示すように無線LAN領域Bの外に所在するときには移動体通信だけを行う。
移動端末装置10は、画像を表示する表示手段を備える。この表示手段は、本発明における第1表示手段の一例である。移動端末装置10は、この表示手段を用いて、所定のオブジェクトを表す画像(以下「オブジェクト画像」という)を表示する。オブジェクトとは、情報処理システム1において画像によって表されるもの全般を表している。オブジェクト画像の例としては、例えば、プログラムを起動させるための操作子を画像で表したショートカットやアイコン、ユーザが撮影した写真及び動画等を表したサムネイル画像、ゲームなどに登場するキャラクタを表したキャラクタの画像などがある。
本実施形態では、移動端末装置10は、キャラクタが登場するコンテンツを実行する機能を備え、そのキャラクタの画像をオブジェクト画像として表示する。コンテンツには、例えば、ユーザに情報を提供したり、他のユーザとのコミュニケーションを支援したり、様々な状況(例えば恋愛や冒険、格闘など)の擬似的な体験をユーザに提供したりするものがある。具体的には、ゲームのコンテンツや、SNS(Social Networking Service)やチャット、電子メールなどを行うときに利用するコンテンツなどがある。例えばゲームであれば、ゲームの主役や仲間、敵などがキャラクタとして登場し、その他のコンテンツであれば、例えばアバターと呼ばれるキャラクタが登場する。これらのキャラクタは、人間の姿で表されている場合もあれば、ロボットや動物、植物、食べ物、道具などの人間以外の姿で表されている場合もある。
移動端末装置10は、本実施形態では、ユーザに擬似的な恋愛の体験を提供するゲームCというコンテンツを実行する。ゲームCは、ユーザがゲームの操作を行って恋愛の対象となるキャラクタDとコミュニケーションをとりながら仲良くなり、キャラクタDと恋人になることを目指すというゲームである。移動端末装置10は、ユーザにより操作が行われることで、その操作に応じてコンテンツを実行する。例えばゲームCであれば、移動端末装置10は、ユーザの操作に応じてキャラクタDとユーザとのコミュニケーションを取らせたり、ゲームCにおいて用意された場面を進行させたりする。移動端末装置10は、そうして実行したコンテンツの状況を記憶しておく(コンテンツがゲームであればいわゆるセーブをしておく)ことで、記憶しておいた状況からコンテンツを再開する。移動端末装置10は、以上のとおり、画像の表示やゲームの実行等において各種の情報を処理する情報処理装置でもある。
表示装置30は、画像を表示する表示手段であり、例えばテレビ受信機や液晶ディスプレイなどである。表示装置30は、本発明における第2表示手段の一例である。表示装置30は、例えばHDMI(High Definition Multimedia Interface)(登録商標)の規格に準拠したインターフェースを備え、ケーブルを介して情報処理装置20に接続されている。
情報処理装置20は、ユーザにより操作されて画像等の情報を処理する装置であり、例えばゲーム機やパーソナルコンピュータなどである。情報処理装置20は、無線LAN通信を行う機能を有し、例えばアクセスポイント40と無線LAN通信を行う。情報処理装置20は、移動端末装置10と同様のオブジェクト画像を表示装置30に表示させる。すなわち、本実施形態では、情報処理装置20は、ゲームCというコンテンツを実行し、キャラクタDの画像を表示装置30に表示させる。また、情報処理装置20も、ユーザの操作に応じて実行したコンテンツの状況を記憶することで、記憶しておいた状況からコンテンツを再開する。
移動端末装置10及び情報処理装置20は、一方が実行したコンテンツの状況を他方と共有する。具体的には、これらの装置は、一方が自装置におけるコンテンツの状況を示すデータ(以下「状況データ」という)をアクセスポイント40やネットワーク2を介して他方に送信し、他方が受信した状況データが示す状況からコンテンツを実行することで、コンテンツの状況を共有する。これにより、ユーザは、移動端末装置10及び情報処理装置20を交互に用いてコンテンツに関する操作を行っても、コンテンツの状況が過去に戻ることなく操作を続けることができる。
[1−2]ハードウェア構成
図2は、情報処理装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、操作部24と、インターフェース25と、音声出力部26とを備える。制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備えている。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部22に記憶されたプログラムを実行することによって各装置の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出する機能を有している。
記憶部22は、フラッシュメモリやハードディスク等を備え、制御部21が制御に用いるデータやプログラムなどを記憶している。また、記憶部22は、上述したコンテンツ(本実施形態ではゲームC)を実現するためのプログラム(以下「コンテンツプログラム」という)と、そのコンテンツで用いられる画像(例えばキャラクタDの画像)を示す画像データ(以下「コンテンツ画像データ」という)と、同じくコンテンツで用いられる音声(例えばキャラクタDの台詞を表す音声)を示す音声データ(以下「コンテンツ音声データ」という)とを記憶している。
通信部23は、有線通信及び無線LAN通信を行うための通信回路を備える。通信部23は、例えば、アクセスポイント40やネットワーク2を介して移動端末装置10と通信を行い、データをやり取りする。操作部24は、複数のキー及びタッチセンサなどの操作子を備え、ユーザの操作に応じた操作データを制御部21に供給する。制御部21は、この操作データに応じた処理を行う。インターフェース25は、画像や音声などの信号を出力するためのものであり、例えばHDMIの規格に準拠したインターフェースである。インターフェース25は、ケーブルを介して表示装置30に接続されており、例えばコンテンツ画像データを表示装置30に出力する。音声出力部26は、スピーカ及び音声処理回路等を有し、例えばコンテンツ音声データが示す音声を出力する。
図3は、移動端末装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。移動端末装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、操作部14と、音声入出力部15と、第1通信部16と、第2通信部17と、測位部18とを備える。制御部11及び記憶部12は、前述した制御部21及び記憶部22と同様の構成をそれぞれ備えている。記憶部12は、記憶部22と同様に、コンテンツプログラム、コンテンツ画像データ及びコンテンツ音声データを記憶している。
表示部13は、表示面を備え、制御部11により制御されて、その表示面に画像を表示する表示手段(第1表示手段)である。操作部14は、表示面に重ねて設けられたタッチセンサやボタンなどの入力手段を備え、ユーザの操作を受け付けてその操作の内容を示す操作データを制御部11に供給する。制御部11は、供給された操作データに応じた処理を行う。音声入出力部15は、スピーカ、マイクロフォン及び音声処理回路等を有し、例えば移動体通信における音声データの入出力やコンテンツ音声データが示す音声の出力を行う。
第1通信部16は、移動体通信を行うための通信回路を備え、ネットワーク2を介して他の装置とデータをやり取りする。第2通信部17は、無線LAN通信を行うための通信回路を備え、アクセスポイント40を介して他の装置とデータをやり取りする。測位部18は、例えばGPS(Global Positioning System)の技術を用いて、移動端末装置10の位置を測定する。測位部18は、測定した位置を示す位置データを制御部11に供給する。位置データは、具体的には、例えば測定された位置を示す緯度及び経度の値である。
[1−3]機能構成
情報処理システム1は、以上のハードウェア構成に基づき、コンテンツを実行する実行処理を行う。移動端末装置10の制御部11及び情報処理装置20の制御部21がそれぞれの記憶部に記憶されているコンテンツプログラムを実行して各部をそれぞれ制御することで、以下に述べる機能が実現される。
図4は、移動端末装置10及び情報処理装置20がそれぞれ実現する機能構成の一例を示す図である。移動端末装置10は、位置情報取得手段101と、パラメータ取得手段102と、第1表示制御手段103とを備える。また、情報処理装置20は、パラメータ取得手段201と、第2表示制御手段202とを備える。
[1−3−1]位置情報取得手段101
位置情報取得手段101は、自装置の位置を表す位置情報を取得する手段の一例である。位置情報取得手段101は、例えば、制御部11が、測位部18から供給される位置データが示す緯度及び経度を、自装置の位置を示す位置情報として取得することで実現される機能である。位置情報取得手段101は、取得した位置情報を第1表示制御手段103に供給する。位置情報取得手段101は、位置情報の取得と供給を、決められた時間の間隔(例えば1秒毎)に行う。
[1−3−2]パラメータ取得手段102
パラメータ取得手段102は、キャラクタが登場するコンテンツに関するユーザの操作に応じて変化するパラメータのうち、そのキャラクタに対応付けられたパラメータ(以下「キャラクタパラメータ」という)を取得する手段の一例である。キャラクタパラメータは、具体的には、例えばユーザに対するキャラクタの親密さの度合い(親密度)や、尊敬、信頼または忠誠の強さの度合い(尊敬度、信頼度または忠誠度)、特定の事項(例えば趣味)に関する共感度などである。パラメータ取得手段102は、本実施形態では、上述したゲームCに登場するキャラクタDに対応付けられた親密度(0から100までの値をとるものとする)をキャラクタパラメータとして取得する。パラメータ取得手段102は、例えば、制御部11、記憶部12及び操作部14により実現される機能である。
記憶部12には、例えばゲームCに関するユーザの操作と親密度の変化とを対応付けた変化テーブルが記憶されている。
図5は、変化テーブルの一例を示す図である。図5に示す変化テーブルでは、「電話を掛ける」、「メールをする」、「服装をほめる」及び「プレゼントを贈る」というユーザの操作に、「+2」、「+1」、「+3」及び「+5」という親密度の変化がそれぞれ対応付けられている。記憶部12には、親密度を記憶するための領域(親密度領域)が設けられており、ゲームCが開始されたときにはその親密度領域に親密度の初期値(例えば10)が記憶されている。
制御部11は、操作部14から供給された操作データに基づいてゲームCに関するユーザの操作を特定し、特定したユーザの操作に変化テーブルにおいて対応付けられている親密度の変化を用いて親密度領域に記憶されている親密度を更新する。制御部11は、例えば、親密度が10である場合に、「服装をほめる」というユーザの操作を特定したのであれば、そのユーザの操作には「+3」が対応付けられているため、親密度に「+3」をして10という親密度を13に更新する。制御部11は、例えばこのような更新を行ったときに、更新した親密度をキャラクタパラメータとして取得する。パラメータ取得手段102は、こうして取得したキャラクタパラメータを第1表示制御手段103に供給する。
[1−3−3]第1表示制御手段103
第1表示制御手段103は、第1表示手段である表示部13に上述したオブジェクト画像を表示させる手段の一例である。第1表示制御手段103は、本実施形態では、キャラクタDの画像をオブジェクト画像として表示させる。第1表示制御手段103は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置に基づいて、オブジェクト画像を第1表示手段に表示させる第1の表示制御と、そのオブジェクト画像を第1表示手段に表示させない第2の表示制御とのいずれかを行う。
なお、第1表示制御手段103は、第1の表示制御を行っているときに、オブジェクト画像を常に表示させているとは限らない。例えばオブジェクト画像がキャラクタDの画像である場合に、映画館などでキャラクタDがユーザの隣に座っているような場面では、ユーザが映画を見る操作を行うとキャラクタDは表示されないが、ユーザが隣を向く操作を行うとキャラクタDが表示される。また、オブジェクト画像がショートカットの画像である場合に、他のプログラムが実行されてその画像が表示されていても、そのプログラムを終了させたりその画像を最小化したりすることでショートカットの画像が表示される。これらの場合では、オブジェクト画像が表示されていないときがあるが、これは第2の表示制御が行われたためではなく、第1の表示制御が行われているときでも、ユーザが行う操作によってはオブジェクト画像が表示されないことがあるということである。本実施形態では、第1表示制御手段103は、第1の表示制御を行っているときには、少なくとも上述した位置情報やパラメータが変化しない間は、ユーザの操作によりオブジェクト画像を表示させることができるように表示を制御する。
一方、第1表示制御手段103は、第2の表示制御を行っているときには、少なくとも上述した位置情報やパラメータが変化しない間は、ユーザがどのような操作を行ってもオブジェクト画像を表示させないように表示を制御する。第1表示制御手段103は、例えばオブジェクト画像がキャラクタDであり、キャラクタDがユーザのことを嫌ってどこかへ行ってしまったという場合には、第2の表示制御を行って、ユーザが単に何らかの操作を行っただけではキャラクタDを表示させず、少なくとも位置情報及びパラメータのいずれかが変化するまでの間は、キャラクタDを表示さない。
第1表示制御手段103は、次の2つの方法(第1の方法及び第2の方法)で第1及び第2の表示制御を切り換える。
[1−3−3−1]第1の方法
第1の方法では、第1表示制御手段103は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置に基づいて、情報処理装置20の所在するエリア(以下「装置所在エリア」という)に自装置が進入または退出したと判断すると、第1の表示制御と第2の表示制御とのいずれかを行う。第1表示制御手段103は、例えば、制御部11、記憶部12、第1通信部16、第2通信部17及び測位部18により実現される機能である。記憶部12には、装置所在エリアを示すエリア情報が記憶されている。
図6は、エリア情報の一例を示す図である。図6(a)では、エリア情報の具体的な内容として、装置所在エリアとそれ以外のエリアとの境界上にある複数の位置の「緯度、経度」である(X1、Y1)、(X2、Y2)、(X3、Y3)及び(X4、Y4)と、それらが並んでいる順番(1、2、3及び4)とがそれぞれ対応付けられている。図6(b)では、図6(a)に示すエリア情報により示される装置所在エリアの例が示されている。この例では、図1に示す建物Aを装置所在エリアとした場合のエリア情報が示されている。
制御部11は、位置情報取得手段101から供給される位置情報により示される位置がエリア情報により示される装置所在エリアに含まれているか否かを判断する。制御部11は、この判断を位置情報が供給される度(例えば1秒毎)に行い、装置所在エリアに含まれていない状態から含まれている状態に変化したときに、自装置が装置所在エリアに進入したと判断し、装置所在エリアに含まれている状態から含まれていない状態に変化したときに、自装置が装置所在エリアから退出したと判断する。制御部11は、本実施形態では、装置所在エリアに進入したと判断した場合に第2の表示制御を行い、装置所在エリアから退出したと判断した場合に第1の表示制御を行う。
なお、制御部11は、この反対に、装置所在エリアに進入したと判断した場合に第1の表示制御を行い、装置所在エリアから退出したと判断した場合に第2の表示制御を行ってもよい。
第1表示制御手段103は、以上のとおり第1の表示制御と第2の表示制御とのいずれかを行う。以上が第1の方法の説明である。
[1−3−3−2]第2の方法
第2の方法では、第1表示制御手段103は、パラメータ取得手段102により取得されたパラメータがオブジェクト画像を表示させるための表示条件を満たすようになった場合には第1の表示制御を行い、そのパラメータが表示条件を満たさなくなった場合には第2の表示制御を行う。本実施形態では、第1表示制御手段103は、キャラクタパラメータであるキャラクタDに対応付けられた親密度が例えば30未満の状態から30以上の状態になった場合に表示条件が満たされるようになったと判断して第1の表示制御を行い、その親密度が30以上の状態から30未満の状態になった場合に表示条件が満たされなくなったと判断して第2の表示制御を行う。
第1表示制御手段103は、例えば、制御部11が、パラメータ取得手段102からキャラクタパラメータが供給されたときに、前回供給されたキャラクタパラメータ(「前回パラメータ」という)が30以上であったなら、今回供給されたキャラクタパラメータが30未満である場合に表示条件が満たされなくなったと判断し、前回パラメータが30未満であったなら、今回供給されたキャラクタパラメータが30以上である場合に表示条件が満たされるようになったと判断する。第1表示制御手段103は、この判断に基づいて、前述したように第1の表示制御または第2の表示制御を行う。以上が第2の方法の説明である。
[1−3−3−3]状況データの送信
第1表示制御手段103は、自装置が第1の表示制御と第2の表示制御とのいずれかを行っているかということを表すデータを上述した状況データ(自装置におけるコンテンツの状況を示すデータ)として情報処理装置20に送信する。第1表示制御手段103は、例えば図1(a)に示すように無線LAN領域B内に所在する場合には、第1通信部16及び第2通信部17のいずれかを用いて移動体通信及び無線LAN通信のいずれかで状況データを送信し、図1(b)に示すように無線LAN領域B外に所在する場合には、第1通信部16を用いて移動体通信で状況データを送信する。第1表示制御手段103は、状況データの送信を、例えば決められた時間の間隔(5分毎など)で行う。
[1−3−4]パラメータ取得手段201
パラメータ取得手段201は、上述したパラメータ取得手段102と同様にパラメータを取得する手段の一例である。パラメータ取得手段201は、取得したキャラクタパラメータを第2表示制御手段202に供給する。
[1−3−5]第2表示制御手段202
第2表示制御手段202は、移動端末装置10の第1表示制御手段103が第2の表示制御を行っている場合には、表示装置30にオブジェクト画像を表示させる第3の表示制御を行い、第1表示制御手段103が第1の表示制御を行っている場合には、表示装置30にオブジェクト画像を表示させない第4の表示制御を行う手段の一例である。第3の表示制御は第1の表示制御に相当する表示制御であり、第4の表示制御は第2の表示制御に相当する表示制御である。
第2表示制御手段202は、例えば、制御部11が、通信部23を介して供給される移動端末装置10から送信されてきた状況データが第2の表示制御を行っていることを示すものであれば、インターフェース25を介して表示装置30にキャラクタDの画像を表示させ(すなわち第3の表示制御を行い)、その状況データが第1の表示制御を行っていることを示すものであれば、表示装置30にキャラクタDを表示させないようにする(すなわち第4の表示制御を行う)。第2表示制御手段202は、以上のとおり第3の表示制御と第4の表示制御とのいずれかを行う。
[1−4]動作
情報処理システム1は、以上の構成に基づき上述した実行処理を行う。以下では、実行処理において情報処理システム1が備える各装置が行う動作について、図7から図10までを参照して説明する。
図7は、実行処理において各装置が行う動作の一例を示すシーケンス図である。図7では、ユーザが移動端末装置10を先に操作し、そのあとで情報処理装置20を操作する場合について説明する。
図7の例では、説明を簡潔にするため、情報処理装置20が予めコンテンツプログラムを実行しているものとする。この例では、ユーザが移動端末装置10を操作してコンテンツプログラムを起動させることを契機に実行処理が開始される。移動端末装置10は、まず、上述した第1の表示制御と第2の表示制御とのいずれかを行うための第1表示制御処理を行う(ステップS1)。第1表示制御処理の詳細はのちほど図9を参照して説明する。移動端末装置10は、第1表示制御処理を行ったあと、状況データを情報処理装置20に送信する(ステップS2)。情報処理装置20は、ステップS2で受信した状況データにより第1の表示制御及び第2の表示制御のいずれが行われているかを判断し(ステップS3)、第2の表示制御が行われていると判断した場合には第3の表示制御を行い、第1の表示制御が行われていると判断した場合には第4の表示制御を行う(ステップS4)。
図8は、実行処理において各装置が行う動作の他の一例を示すシーケンス図である。図8では、ユーザが情報処理装置20を先に操作し、そのあとで移動端末装置10を操作する場合について説明する。また、図8の例でも、説明を簡潔にするため、移動端末装置10が予めコンテンツプログラムを実行しているものとする。この例では、ユーザが情報処理装置20を操作してコンテンツプログラムを起動させることを契機に実行処理が開始される。情報処理装置20は、まず、上述した第3の表示制御と第4の表示制御とのいずれかを行うための第2表示制御処理を行う(ステップS5)。第2表示制御処理の詳細はのちほど図10を参照して説明する。情報処理装置20は、第2表示制御処理を行ったあと、状況データを移動端末装置10に送信する(ステップS6)。移動端末装置10は、ステップS6で受信した状況データにより第3の表示制御及び第4の表示制御のいずれが行われているかを判断し(ステップS7)、第4の表示制御が行われていると判断した場合には第1の表示制御を行い、第3の表示制御が行われていると判断した場合には第2の表示制御を行う(ステップS8)。
図9は、第1表示制御処理において移動端末装置10が行う動作の一例を示すフロー図である。この例では、図7の説明で述べたように、ユーザが移動端末装置10を操作してコンテンツプログラムを起動させることを契機に第1表示制御処理が開始される。まず、移動端末装置10は、第1の表示制御(オブジェクト画像を表示部13に表示させる表示制御)または第2の表示制御(オブジェクト画像を表示部13に表示させない表示制御)のいずれかを行う(ステップS100)。移動端末装置10は、前回コンテンツプログラムを終了させるときに記憶した状況データが示す状況に基づいてどちらの表示制御を行うかを判断する(第1の表示制御を行っている状況であれば第1の表示制御を行い、第2の表示制御を行っている状況であれば第2の表示制御を行う)。次に、移動端末装置10は、自装置の位置を示す位置情報を取得する(ステップS101)。ステップS101は、位置情報取得手段101が行う動作である。
続いて、移動端末装置10は、取得した位置情報に基づいて、自装置が装置所在エリアから退出したか否かを判断し(ステップS102)、退出した(YES)と判断した場合には、第1の表示制御を行う(ステップS103)。この際、ステップS100で既に第1の表示制御を行っている場合には、移動端末装置10は、そのまま第1の表示制御を続ける。移動端末装置10は、ステップS102において退出していない(NO)と判断した場合には、取得した位置情報に基づいて、自装置が装置所在エリアに進入したか否かを判断し(ステップS104)、進入した(YES)と判断した場合には、第2の表示制御を行う(ステップS105)。この際、ステップS100で既に第2の表示制御を行っている場合には、移動端末装置10は、そのまま第2の表示制御を続ける。
移動端末装置10は、ステップS104において進入していない(NO)と判断した場合と、ステップS103で第1の表示制御を行ったあとと、ステップS105で第2の表示制御を行ったあととに、ステップS106の動作を行う。ステップS102からS105までは第1表示制御手段103が行う動作である。ステップS106において、移動端末装置10は、キャラクタパラメータ(本実施形態ではキャラクタDに対応付けられたパラメータ)が取得されたか否かを判断する。キャラクタパラメータは、例えば、ユーザの操作などによりそのキャラクタパラメータが更新されたときに取得される。移動端末装置10は、取得されていない(NO)と判断した場合には、図7で述べたステップS2(情報処理装置20への状況データの送信)の動作を行う。ステップS106は、パラメータ取得手段102及び第1表示制御手段103が協働して行う動作である。
移動端末装置10は、取得された(YES)と判断した場合には、取得されたキャラクタパラメータによって表示条件(オブジェクト画像を表示させるための条件)が満たされない状態から満たされる状態になったか否か(つまりキャラクタパラメータが表示条件を満たすようになったか否か)を判断する(ステップS107)。移動端末装置10は、表示条件が満たされる状態になった(YES)と判断した場合には、第1の表示制御を行う(ステップS108)。この際、既に第1の表示制御を行っている場合には、移動端末装置10は、そのまま第1の表示制御を続ける。移動端末装置10は、ステップS107において表示条件が満たされる状態になっていない(NO)と判断した場合には、取得されたキャラクタパラメータによって表示条件が満たされる状態から満たされない状態になったか否か(つまりキャラクタパラメータが表示条件を満たさなくなったか否か)を判断する(ステップS109)。
移動端末装置10は、表示条件が満たされない状態になった(YES)と判断した場合には、第2の表示制御を行う(ステップS110)。この際、既に第2の表示制御を行っている場合には、移動端末装置10は、そのまま第2の表示制御を続ける。移動端末装置10は、ステップS109において表示条件が満たされない状態になっていない(NO)と判断した場合と、ステップS108で第1の表示制御を行ったあとと、ステップS110で第2の表示制御を行ったあととに、ステップS2の動作を行う。移動端末装置10は、ステップS2で状況データを情報処理装置20に送信したあとは、ステップS101に戻って動作を続ける。ステップS107からS110までとステップS2とは、第1表示制御手段103が行う動作である。
なお、第1表示制御手段103の第1の方法の説明で述べたように、第1表示制御手段103が装置所在エリアに進入したと判断した場合に第1の表示制御を行い、装置所在エリアから退出したと判断した場合に第2の表示制御を行う場合であれば、移動端末装置10は、図9のステップS103(第1の表示制御)とステップS105(第2の表示制御)とを入れ替えて行う。
図10は、第2表示制御処理において移動端末装置10が行う動作の一例を示すフロー図である。この例では、図8の説明で述べたように、ユーザが情報処理装置20を操作してコンテンツプログラムを起動させることを契機に第2表示制御処理が開始される。まず、移動端末装置10は、第3の表示制御(オブジェクト画像を表示装置30に表示させる表示制御)または第4の表示制御(オブジェクト画像を表示装置30に表示させない表示制御)のいずれかを行う(ステップS100)。情報処理装置20は、前回コンテンツプログラムを終了させるときに記憶した状況データが示す状況に基づいてどちらの表示制御を行うかを判断する(第3の表示制御を行っている状況であれば第3の表示制御を行い、第4の表示制御を行っている状況であれば第4の表示制御を行う)。
情報処理装置20は、このあと、ステップS206からS210まで、図9で述べたステップS106からS110までと同様の動作を行う。ただし、情報処理装置20は、ステップS208では第1の表示制御に相当する第3の表示制御を行い、ステップS210では第2の表示制御に相当する第4の表示制御を行う。また、情報処理装置20は、図9に示すステップS2に代えて、図8に示したステップS6(移動端末装置10への状況データの送信)を行う。
[1−5]第1実施形態による効果
本実施形態では、移動端末装置10が、自装置の位置に基づいて、オブジェクト画像を表示するための第1の表示制御を行い、また、オブジェクト画像を表示しないための第2の表示制御を行う(つまり表示制御が切り替えられる)。これにより、ユーザが移動端末装置10を所持して移動したときに、それまで表示されていたオブジェクト画像が表示されなくなったり、それまで表示されていなかったオブジェクト画像が表示されるようになったりする。そのため、ユーザは、移動端末装置10の内にあったオブジェクトが移動端末装置10の外に移動したり、外にあったオブジェクトが内に移動したりしたように感じることになる。このような本実施形態によれば、装置(移動端末装置10)の動きに応じてその装置の内と外との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
また、本実施形態では、移動端末装置10で表示されなくなったオブジェクト画像が、情報処理装置20で表示されることになる。また、反対に、情報処理装置20で表示されなくなったオブジェクト画像が、移動端末装置10で表示されることになる。これにより、本実施形態では、装置の動きに応じて移動端末装置10と情報処理装置20との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
また、本実施形態では、移動端末装置10が移動したときに加え、ユーザが行った操作に応じて変化するキャラクタパラメータに基づいてもオブジェクト画像であるキャラクタの画像の表示制御が切り替えられる。これにより、本実施形態では、ユーザが行った操作に応じて移動端末装置10及び情報処理装置20の内と外との間で(またはこれらの装置間で)オブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
[2]第2実施形態
本発明の第2実施形態について、以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。第1実施形態では、移動端末装置10及び情報処理装置20がそれぞれ実行処理を行うことでオブジェクトが移動したかのような表示が行われたが、第2実施形態では、移動端末装置10だけが実行処理を行うことでオブジェクトが移動したかのような表示が行われる。
[2−1]ハードウェア構成及び機能構成
図11は、第2実施形態に係る移動端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図11では、図3に示す各部に加え、撮影部19を備えた移動端末装置10aが示されている。撮影部19は、例えばデジタルカメラとしての機能を有し、画像を撮影する撮影手段である。撮影部19は、制御部11により制御されて画像を撮影し、撮影した画像を示す画像データを制御部11に供給する。
図12は、移動端末装置10aの機能構成の一例を示す図である。移動端末装置10aは、図4に示す各手段に加え、決定手段104を備える。
決定手段104は、第1表示手段(表示部13)においてオブジェクト画像の表示が終了した後にそのオブジェクト画像を再度表示させるときの自装置の位置である再表示位置を決定する手段の一例である。本実施形態では、決定手段104には、パラメータ取得手段102から取得されたキャラクタパラメータが供給され、決定手段104は、パラメータ取得手段102により取得されたキャラクタパラメータに基づいて再表示位置を決定する。また、決定手段104は、本実施形態では、或る広さを持った領域(以下「再表示領域」という)内の位置であればどこでも再表示位置となるように上記の決定を行う。なお、パラメータ取得手段102は、この例では、上記のようなキャラクタパラメータが更新されたタイミングに加え、決められたタイミングでキャラクタパラメータを取得する。決められたタイミングとは、例えば、コンテンツプログラムが起動されたときなどである。
決定手段104は、例えば、制御部11、記憶部12及び操作部14により実現される機能である。記憶部12には、図6で述べたエリア情報と同様に再表示領域を示した再表示領域情報(再表示領域とそれ以外の領域との境界上にある複数の位置の緯度及び経度と、それらが並んでいる順番とがそれぞれ対応付けられた情報)が複数記憶されている。制御部11は、パラメータ取得手段は102からキャラクタパラメータが供給されると、そのキャラクタパラメータに基づいて、それらの再表示領域情報の中のいずれかを抽出する。例えば、記憶部12には、キャラクタパラメータと再表示領域情報とを対応付けた再表示テーブルが記憶されている。
図13は、再表示テーブルの一例を示す図である。この例では、キャラクタパラメータの1つとして0から100までの数値で表された親密度が用いられるものとする。図13では、「70以上」、「30以上70未満」及び「30未満」というキャラクタパラメータ(親密度)に、「同じ町内」、「隣町」及び「隣の県」という再表示領域情報がそれぞれ対応付けられている。制御部11は、例えば、ユーザに自宅の住所や郵便番号などを入力させておくことで、入力されたそれらの情報からユーザの住む町を範囲とする再表示領域情報(この例では「同じ町内」)と、隣の町及び隣の県をそれぞれ範囲とする再表示領域情報(この例では「隣町」及び「隣の県」)とを生成する。制御部11は、生成した再表示領域情報を、キャラクタパラメータに対応付けて再表示テーブルに格納しておく。
制御部11は、パラメータ取得手段102からキャラクタパラメータとして親密度が供給されると、供給された親密度に対応付けられている再表示領域情報により示される再表示領域に含まれる位置を、再表示位置として決定する。決定手段104は、こうして再表示位置を決定し、決定した再表示位置を表す再表示領域情報を第1表示制御手段103に供給する。
第1表示制御手段103は、第1の表示制御を終了させるための終了条件が満たされた場合には第1の表示制御を終了し、その後に、決定手段104によって決定された再表示位置を表す位置情報が位置情報取得手段101により取得された場合には、第1の表示制御を行う。終了条件は、例えば、第1表示制御手段103が、キャラクタDの画像をオブジェクト画像として表示させる場合であれば、パラメータ取得手段102により取得されたキャラクタパラメータが所定の範囲に含まれる場合に満たされたと判断される条件である。以下、具体例を挙げて説明する。
本実施形態では、親密度の他に、趣味に関する共感度(以下「趣味共感度」という)がキャラクタパラメータとして取得される。また、趣味共感度が0から100までの数値で表され、所定の範囲が「20以下」と決められている。第1表示制御手段103は、第1の表示制御を行っているときにパラメータ取得手段102から趣味共感度が供給された場合に、供給された趣味共感度が20以下の値であれば、終了条件が満たされたと判断して、第1の表示制御を終了する。そのあと、第1表示制御手段103は、位置情報取得手段101から供給される位置情報が表す位置が、決定手段104から供給された再表示領域情報が示す領域内に含まれている場合に、再表示位置を表す位置情報が位置情報取得手段101により取得されたと判断し、第1の表示制御を行う。
また、第1表示制御手段103は、決定された再表示位置を表す位置情報が位置情報取得手段101により取得され、且つ、撮影手段(撮影部19)により画像が撮影されている場合には、撮影された画像(以下「撮影画像」という)に重ねてオブジェクト画像を表示させる。
図14は、撮影画像に重ねた表示されたオブジェクト画像の一例を示す図である。図14(a)では、表示部13に、街角を撮影した画像である撮影画像E1に重ねられたキャラクタDの画像F1がオブジェクト画像として表示されている。また、図14(b)では、さらに、キャラクタDの台詞を表す画像G1が撮影画像E1に重ねて表示されている。第1表示制御手段103は、このように、キャラクタDの画像F1に加えて、ゲームCを進行させるための画像を撮影画像に重ねて表示させてもよい。
[2−2]動作
図15は、第2実施形態の実行処理において移動端末装置10aが行う動作の一例を示すフロー図である。この例では、ユーザが移動端末装置10aを操作してコンテンツプログラムを起動させることを契機に実行処理が開始される。まず、移動端末装置10aは、図9に示すステップS100の動作(第1の表示制御または第2の表示制御)を行う。次に、移動端末装置10aは、キャラクタパラメータを取得し(ステップS301)、取得したキャラクタパラメータに基づいて再表示位置を決定する(ステップS302)。ステップS301及びS302は、パラメータ取得手段102及び決定手段104がそれぞれ行う動作である。
次に、移動端末装置10aは、取得したキャラクタパラメータによって終了条件が満たされたか否かを判断し(ステップS303)、満たされていない(NO)と判断した場合には、ステップS301に戻って動作を行う。移動端末装置10aは、終了条件が満たされた(YES)と判断した場合には、第1の表示制御を終了して第2の表示制御を行う(ステップS304)。続いて、移動端末装置10aは、ステップS302において決定した再表示位置を示す位置情報が取得されたか否かを判断し(ステップS305)、取得されていない(NO)と判断した場合には、ステップS305の動作を繰り返し行う。移動端末装置10aは、ステップS305において、再表示位置を示す位置情報が取得された(YES)と判断した場合には、第2の表示制御を終了して第1の表示制御を行う(ステップS306)。
このとき、移動端末装置10aは、画像が撮影されているか否かを判断し(ステップS307)、撮影されている(YES)と判断した場合には、撮影画像に重ねてオブジェクト画像を表示させる(ステップS308)。移動端末装置10aは、ステップS307で画像が撮影されていない(NO)と判断した場合と、ステップS308の動作を行ったあとには、ステップS301に戻って動作を行う。ステップS303、S304及びS306は第1表示制御手段103が行う動作である。また、ステップS305は、位置情報取得手段101及び第1表示制御手段103が協働して行う動作であり、ステップS307及びS308は、撮影部19及び第1表示制御手段103が協働して行う動作である。
[2−3]第2実施形態による効果
本実施形態では、終了条件が満たされるとオブジェクト画像が表示されなくなり、再表示位置をユーザが訪れて再表示位置を示す位置情報が取得されることでオブジェクト画像が再度表示されることになる。これにより、移動端末装置の内と外との間で移動端末装置の動きに応じてオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。また、本実施形態によれば、そのような表示を、1台の装置だけを用いて行うことができる。
また、本実施形態では、キャラクタパラメータを用いて終了条件が満たされるか否かを判断している。このキャラクタパラメータは、ユーザの操作に応じて変化するものであるから、ユーザ同士が意図的に同じ操作をしない限り、ユーザ毎に異なるものになりやすい。従って、本実施形態によれば、ユーザ毎に異なるタイミングでオブジェクトが表示されなくなるようにすることができる。
また、本実施形態では、再表示位置も、キャラクタパラメータに基づいて決定される。これにより、表示されなくなったオブジェクト画像を再度表示させるためにユーザが行かなければならない位置を、ユーザ毎に異ならせることができる。
また、本実施形態では、再度表示されたキャラクタの画像を、移動端末装置が撮影している画像(撮影画像)に重ねて表示させている。これにより、そのような表示をさせない場合に比べて、そのキャラクタが現実に存在するかのような感覚をより強くユーザに与えることができる。
[3]変形例
上述した各実施形態は、それぞれ本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
[3−1]装置所在エリアとパラメータ
第1実施形態では、パラメータ取得手段102が、自装置が装置所在エリアの内にいるか外にいるかによって異なるパラメータを取得するようにしてもよい。
図16は、本変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図である。図16に示す移動端末装置10bの位置情報取得手段101は、取得した位置情報を第1表示制御手段103に加えてパラメータ取得手段102にも供給する。パラメータ取得手段102は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置が装置所在エリア内であるか否かによって異なるキャラクタパラメータを取得する。
パラメータ取得手段102は、例えば第1表示制御手段103が上述した第1の方法で行ったように、位置情報により示される位置が装置所在エリアに含まれているか否かを判断する。パラメータ取得手段102は、例えば、含まれていると判断した場合には、図5に示す変化テーブルの親密度の変化を2倍にして親密度を更新し、含まれていないと判断した場合には、変化テーブルの親密度の変化をそのまま用いて親密度を更新する。これにより、取得された位置情報が表す位置が装置所在エリア内であるか否かによって異なるキャラクタパラメータを取得されることになる。
上記の例では、取得されるキャラクタパラメータの値が異なるものであったが、他にも、取得されるキャラクタパラメータの種類が異なっていてもよい。この場合、パラメータ取得手段102は、例えば、図5に示す変化テーブル(「親密度変化テーブル」という)の他に、親密度の変化ではなく趣味共感度の変化をユーザの操作に対応付けた変化テーブル(「趣味共感度変化テーブル」という)を記憶しておく。パラメータ取得手段102は、位置情報により示される位置が装置所在エリアに含まれていると判断した場合には、親密度変化テーブルを用いてキャラクタパラメータを取得し、含まれていないと判断した場合には、趣味共感度変化テーブルを用いてキャラクタパラメータを取得する。この場合も、取得された位置情報が表す位置が装置所在エリア内であるか否かによって異なるキャラクタパラメータを取得されることになる。
本変形例では、ユーザが同じ操作を行っても、装置所在エリアの内で行うか外で行うかによって異なるキャラクタパラメータが取得され、例えば表示条件(オブジェクト画像を表示させるための条件)が満たされるまたは満たされなくなるタイミングも異なるものになる。その結果、第1の表示制御と第2の表示制御とが切り替わるタイミングも異なることになる。このような本変形例によれば、ユーザ毎に異なるタイミングでオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
[3−2]装置所在エリアの変化
第1実施形態では、装置所在エリアの大きさや形をキャラクタパラメータに応じて変化させてもよい。この場合、第1表示制御手段103が、パラメータ取得手段102により取得されたパラメータに応じて装置所在エリアの大きさまたは形を変化させる。第1表示制御手段103は、例えば、複数のエリア情報とキャラクタパラメータとを対応付けたエリア情報テーブルを記憶しておく。
図17は、エリア情報テーブルの一例を示す図である。この例では、図13の例と同様に0から100までの数値で表された親密度がキャラクタパラメータとして用いられる。このエリア情報テーブルでは、「70以上」、「30以上70未満」及び「30未満」というキャラクタパラメータ(親密度)に、「H1(敷地)」、「H2(建物)」及び「H3(部屋)」というエリア情報がそれぞれ対応付けられている。この例では、ユーザが住む家の敷地、建物及び部屋が装置所在エリアとして定められており、それらの境界をエリア情報H1、H2及びH3が表している。これらの装置所在エリアは、大きさも形もそれぞれ異なっているものとする。第1表示制御手段103は、パラメータ取得手段102からキャラクタパラメータとして親密度が供給されると、その親密度に対応付けられているエリア情報を用いて装置所在エリアへの進入または退出を判断する。
本変形例では、キャラクタパラメータの状態によって装置所在エリアの大きさや形が変化する。そのため、ユーザが同じように移動しても装置所在エリアの境界を超えるタイミングが異なるから、第1及び第2の表示制御が切り替わるタイミングも異なることになる。このような本変形例によれば、キャラクタが装置の内と外との間を移動したかのような表示が行われた場合に、その移動のタイミングが機械のように一定ではなくなるため、装置所在エリアの大きさや形を変化させない場合に比べて、キャラクタがより人間的な動きをしているという感覚をユーザに与えることができる。
[3−3]キャラクタとの通信
第1実施形態では、例えば移動端末装置にキャラクタが表示されなくなったときに、そのキャラクタに対して電子メールや電話などでコミュニケーションがとれるようにしてもよい。
図18は、本変形例での移動端末装置及び情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。図18では、図4に示す各手段に加えて、第1通信手段105を備える移動端末装置10cと、第2通信手段203を備える情報処理装置20cとが示されている。
第1通信手段105は、第1表示制御手段103により第2の表示制御が行われている場合に、ユーザの操作に基づいて、キャラクタと双方向のコミュニケーションをとるための通信(以下「双方向通信」という)を行う手段の一例である。また、第2通信手段203は、第1通信手段105からの双方向通信を受け付けた場合に、ユーザとの双方向のコミュニケーションをキャラクタに取らせるための双方向通信を行う手段の一例である。
第1通信手段105及び第2通信手段203は、例えば電子メールでの通信が双方向通信として用いられる場合であれば、電子メールを利用するためのソフト(いわゆるメールソフト)としての機能を実現するものであればよい。
第1通信手段105は、ユーザの操作により作成された電子メールを、ゲームCにおいて予め用意されているキャラクタDのメールアドレスを宛先にすることで、無線LAN通信か移動体通信により送信する。第2通信手段203は、例えば、キャラクタDがユーザに返信する電子メールの文章を示す文章データを、ユーザからの電子メールに含まれている特定の語句(以下「キーワード」という)に対応付けた返信テーブルを記憶しておく。
図19は、返信テーブルの一例を示す図である。この例では、「どこ」、「帰る」及び「遅くなる」というキーワードに、「家にいるよ。」、「早く帰ってね。」及び「また明日ね。」という文章データが対応付けられている。第2通信手段203は、第1通信手段105により送信された電子メールを受け取ると、その電子メールからキーワードを検索し、見つかったキーワードに返信テーブルにおいて対応付けられている文章データを用いてユーザへの返信を行う。
なお、第1通信手段105及び第2通信手段203は、電子メールに限らず、チャットやSNS、電話などの双方向通信を用いるものであってもよい。電話を用いる場合であれば、例えば、第2通信手段203が、返信用の音声を示す音声データを記憶しておき、ユーザの音声を解析して上記のようなキーワードが含まれている場合にそれに対応する音声データを送信する。また、図18の例では、移動端末装置が第1通信手段を備え、情報処理装置が第2通信手段を備えたが、移動端末装置が第2通信手段を備え、情報処理装置が第1通信手段を備えてもよいし、両装置が第1及び第2通信手段の両方を備えていてもよい。
また、ここまでは第1実施形態における例について説明したが、本変形例は、第2実施形態でも適用可能である。
図20は、本変形例での情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。この例では、移動端末装置10dと、ネットワーク2と、サーバ装置50とを備える情報処理システム1dが示されている。移動端末装置10dは、図12に示す各手段に加え、図18に示す第1通信手段105を備える。サーバ装置50は、ネットワーク2に接続され、ネットワーク2を介して移動端末装置10cとデータをやり取りする。また、サーバ装置50は、図18に示す第2通信手段203と同様の機能を備えている。このサーバ装置50が情報処理装置20cと同様の動作を行うことで、移動端末装置10dとの間で上述した双方向通信が行われる。
本変形例では、ユーザが操作する装置にキャラクタが表示されなくなった場合に、そのキャラクタに対してユーザが双方向通信によるコミュニケーションを取ることができる。これにより、上記のような双方向通信を行わない場合に比べて、キャラクタが装置の内から外に移動したかのような感覚をさらに強めてユーザに与えることができる。
[3−4]コンテンツの場面の進行
移動端末装置は、コンテンツがユーザの操作に基づいて場面が進行するもの(例えばゲームC)である場合に、キャラクタの表示の制御と関連させて場面の進行を制御してもよい。
図21は、本変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図である。図21では、図4に示す各手段に加えて、進行制御手段106を備える移動端末装置10eが示されている。第1表示制御手段103は、第1の表示制御及び第2の表示制御を切り替えた場合に、その旨を進行制御手段106に通知する。
進行制御手段106は、コンテンツの場面の進行を制御する手段の一例である。進行制御手段106は、例えば、装置所在エリアに自装置が侵入または退出したかに応じてコンテンツの場面の進行のさせ方を変化させる。例えば、進行制御手段106は、コンテンツがゲームCであり、装置所在エリアから自装置が退出したと判断して第1の表示制御から第2の表示制御に切り替える、すなわち、キャラクタDが表示されなくなる場合に、それまで例えば映画館という場面でゲームを進行させていたのを、街中という場面に変更して進行させる。
また、進行制御手段106は、装置所在エリアに自装置が進入したと判断して第2の表示制御から第1の表示制御に切り替える、すなわち、キャラクタDが表示されるようになった場合に、それまで例えば部屋の中という場面でゲームを進行させていたのを、玄関の前という場面に変更して進行させる。進行制御手段106は、例えば、制御部11、記憶部12及び表示部13により実現される機能であり、上記のようにコンテンツの場面の進行のさせ方を変化させる。
なお、進行制御手段106は、第2実施形態にも適用可能であり、その場合、終了条件(第1の表示制御を終了させるための条件)が満たされたか否かに応じて進行のさせ方を変化させる。
本変形例では、キャラクタが装置の内から外に移動したかのような表示がされた場合に、その表示に伴いコンテンツの進行も変化するため、そのような変化がない場合に比べて、そのような表示がされたことをユーザが気付きやすいようにすることができる。
[3−5]再表示位置の決定方法
第2実施形態における再表示位置を決定する方法は、上述したものに限らない。
図22は、本変形例での移動端末装置の機能構成の一例を示す図である。図22では、図12に示す各手段に加えて、進行制御手段106及び情報取得手段107を備える移動端末装置10fが示されている。第1表示制御手段103は、第1の表示制御及び第2の表示制御を切り替えた場合に、その旨を情報取得手段107に通知する。
情報取得手段107は、現在の時刻、現在の天気、オブジェクト画像の表示を終了してから経過した時間(以下「経過時間」という)またはコンテンツに関するユーザの操作の履歴(以下「操作履歴」という)のいずれかの情報を取得する手段の一例である。情報取得手段107は、例えば、制御部11、記憶部12、第1通信部16及び第2通信部17により実現される機能である。情報取得手段107は、例えば制御部11が備えるリアルタイムクロックの機能により現在の時刻を取得する。また、情報取得手段107は、予め登録された外部装置に移動体通信または無線LAN通信により現在の天気を表す天気情報を要求し、その応答で送信されてくる天気情報が示す天気を現在の天気として取得する。
また、情報取得手段107は、第1表示制御手段103から第2の表示制御に切り替えた旨が通知されてから経過した時間を計測し、計測した時間を上記の経過時間として取得する。また、情報取得手段107は、例えば、コンテンツの中でユーザが選択した行動を表す情報やユーザが入力した文字列、コンテンツ内で所定のイベントが行われたこと、所定のミニゲームをクリアしたことなどの情報を操作履歴として取得する。この場合、進行制御手段106がこれらの情報を情報取得手段107に通知することで、情報取得手段107がそれらの情報を操作履歴として取得する。情報取得手段107は、取得したこれらの情報を決定手段104に供給する。
決定手段104は、情報取得手段107により取得された情報の内容に基づいて再表示位置を決定する。決定手段104は、例えば、現在の時刻が日中(例えば6時から18時。日付によって変化させてもよい。)であれば屋外を再表示位置として決定し、夜間であれば屋内を再表示位置として決定する。また、決定手段104は、現在の天気が雨や雪であれば屋内を再表示位置として決定し、それら以外の天気であれば屋外を再表示位置として決定する。また、決定手段104は、経過時間が1時間過ぎる度に異なる再表示位置を決定する。また、決定手段104は、例えばコンテンツ内で所定のイベントが行われたことが操作履歴として取得されていれば、そのイベントに関連する場所(例えばイベントが祭りであればその会場)を再表示位置として決定する。
本変形例では、上記のように現実の状況(時刻や天気)やコンテンツのこれまでの進行の状況に基づいて再表示位置が決定される。現実の状況に基づく場合であれば、それに基づかないで再表示位置が決定される場合に比べて、キャラクタが現実の世界に存在するかのような感覚を強くユーザに与えることができる。また、コンテンツのこれまでの進行の状況に基づく場合であれば、ユーザにしか知り得ない再表示位置を決定することができ、それに基づかないで再表示位置が決定される場合に比べて、キャラクタへのユーザの思い入れを強くすることができる。
[3−6]状況データの外部記憶
第1実施形態の情報処理システムにおいては、移動端末装置及び情報処理装置の両方でコンテンツプログラムが実行されているときでなければ、状況データの受信が行われず状況の共有ができない場合があった。そのような場合でも状況が共有できるようにするため、例えば、一方の装置が図20で示したようなサーバ装置に状況データを記憶させておき、そのサーバ装置から状況データを定期的に他方の装置に送信するようにしたり、他方の装置でコンテンツプログラムが実行されたときにサーバ装置に状況データを要求してその応答でサーバ装置が状況データを他方の装置に送信したりすればよい。
他にも、例えば一方の装置にコンテンツプログラムを常駐させて(ユーザが操作しないときでも実行されている状態にすること)、状況データを定期的に他方の装置に送信するようにしておき、他方の装置でコンテンツプログラムが実行されたときに状況データを受信できるようにしておいてもよい。また、双方の装置でコンテンツプログラムを常駐させることで、ユーザが操作している方の装置からの状況データを常に受信できるようにしてもよい。
[3−7]第1及び第2の表示制御を行う契機
第1表示制御手段103は、第1実施形態では、装置所在エリアへの自装置の進入または退出を判断することを契機にして第1及び第2の表示制御のいずれかを行ったが、切り替えの契機はこれに限らない。例えば、第1表示制御手段103は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置に基づいて、所定のエリア(以下「所定エリア」という)に自装置が進入または退出したと判断したときに、第1及び第2の表示制御のいずれかを行ってもよい。この場合の所定エリアは、情報処理装置の所在とは関係なしに定められたエリアである。所定エリアとしては、例えば、特定の駅を表すエリアや特定の店舗を表すエリアなどが定められる。要するに、第1表示制御手段103は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置に基づいて、第1及び第2の表示制御のいずれを行うかを判断するものであればよい。
なお、第1表示制御手段103は、上記の位置による判断に加えて、例えば、自装置に対して所定の操作が行われたか否かに基づいて、第1及び第2の表示制御のいずれを行うかを判断してもよい。所定の操作とは、操作部14を介して所定の言葉や数字を入力する操作や、音声入出力部15を介して所定の音声を入力する操作である。また、移動端末装置が振動を検知するセンサを備えている場合に、移動端末装置を振る操作を所定の操作としてもよい。また、この所定の操作に基づく表示制御の判断を行う位置を限定してもよい。例えば、第1表示制御手段103は、取得された位置情報が表す位置が装置所在エリア内であれば所定の操作に基づく表示制御の判断を行い、装置所在エリア外であればその判断を行わない。これにより、ユーザは、例えば装置所在エリアに進入してオブジェクト画像が情報処理装置で表示されるようになった場合に、再度表示される位置まで移動しなくても、移動端末装置を振るなどの所定の操作を行うことで、移動端末装置でオブジェクト画像が表示されるようにすることができる。
また、第1表示制御手段103は、第2実施形態では、取得されたキャラクタパラメータが所定の範囲に含まれる場合に満たされたと判断される条件を終了条件として用いたが、これに限らない。例えば、第1表示制御手段103は、上記のように所定エリアに自装置が進入または退出したと判断したときに満たされる条件を終了条件として用いてもよい。また、第1表示制御手段103は、所定の時刻になると満たされる条件や所定の時間帯に所定エリアに自装置が進入または退出したと判断したときに満たされる条件を終了条件として用いてもよい。このように、第1表示制御手段103が用いる終了条件は、どのようなものであってもよい。
なお、上述した所定エリアは、複数定められてもよい。また、第1表示制御手段103は、時間帯や時期、パラメータ取得手段102により取得されたキャラクタパラメータに応じて異なる所定エリアを用いるようにしてもよい。また、第1表示制御手段103は、同じく時間帯や時期、パラメータ取得手段102により取得されたキャラクタパラメータに応じて、所定エリアの大きさや形を変化させてもよい。
[3−8]オブジェクト及びオブジェクト画像
上記の例では、ゲームCのキャラクタDの画像をオブジェクト画像として説明したが、これに限らない。例えば、上述したアイコンやショートカットがオブジェクト画像であってもよいし、写真や動画等のサムネイルがオブジェクト画像であってもよい。例えばアイコンがオブジェクト画像として用いられた場合には、ユーザは、装置所在エリアにいるときにはそのアイコンを操作することができるが、装置所在エリアを出るとそのアイコンが表示されなくなるので操作することができないことになる。
[3−9]位置情報のみを取得
移動端末装置は、上述した各実施形態において、パラメータ取得手段102を備えていなくてもよい。この場合でも、移動端末装置は、位置情報取得手段101により取得された位置情報が表す位置に基づいて第1及び第2の表示制御を行うことで、第1実施形態であれば移動端末装置10と情報処理装置20との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができ、第2実施形態であれば移動端末装置の内と外との間で移動端末装置の動きに応じてオブジェクトが移動したかのような表示を行うことができる。
[3−10]オブジェクトの移動先
上述した第1実施形態では、移動端末装置10と情報処理装置20との間でオブジェクトが移動したかのような表示が行われたが、これに限らない。例えば、情報処理システムが複数の移動端末装置や複数の情報処理装置を備えている場合に、複数の移動端末装置の間でオブジェクトが移動したかのような表示が行われてもよいし、複数の情報処理装置の間でオブジェクトが移動したかのような表示が行われてもよい。要するに、情報処理システムは、移動端末装置10のような第1情報処理装置と、情報処理装置20のような第2情報処理装置とを備えるものであればよい。
この第1情報処理装置は、移動端末装置10のように表示手段を備えたものに限らず、情報処理装置20のように表示手段を備えず、外部の表示手段にオブジェクト画像を表示させるものであってもよい。その場合、第1情報処理装置の第1表示制御手段103は、画像を表示する第1表示手段にオブジェクト画像を表示させることになる。
なお、第2実施形態においても、表示手段を備えない情報処理装置が実行処理を行ってもよい。この場合の情報処理装置は、位置情報取得手段101及び第1表示制御手段103を少なくとも備え、第1表示制御手段103が、上記同様に、画像を表示する第1表示手段にオブジェクト画像を表示させることになる。
さらに、移動端末装置が、或るときには第2実施形態で述べたように移動端末装置の内と外との間で移動端末装置の動きに応じてオブジェクトが移動したかのような表示を行い、他のときには第1実施形態で述べたように情報処理装置20との間でオブジェクトが移動したかのような表示を行ってもよい。この場合、例えば、移動端末装置が、第2の表示制御を行っている状態で、装置所在エリアから退出するか(図9のステップS102)、キャラクタパラメータが表示条件を満たすようになるか(ステップS107)、再表示位置が取得されるか(図10のステップS305)のいずれかの場合に第1の表示制御を行う。また、移動端末装置が、第1の表示制御を行っている状態で、装置所在エリアに進入するか(図9のステップS104)、キャラクタパラメータが表示条件を満たさなくなるか(ステップS109)、終了条件が満たされるか(図10のステップS303)のいずれかの場合に第2の表示制御を行う。
[3−11]或る事項に応じた動作
図5及び図13等で説明した動作において用いられるテーブルは、それらの図に示したものに限らない。例えば、テーブルの行数は2以上であればいくつでもよい。また、昇順(または降順)に並べられているものを降順(または昇順)に並び替えてもよいし、そのような順番に関係なく並び替えをしてもよい。また、テーブルを用いずに、各セルの内容を数値で表し、数式を用いて算出される値を用いてもよい。図13の例であれば、例えば、キャラクタパラメータである親密度の値(0から100までの値)に0.01を掛けて1を加えることで1から2までの値に変換し、変換した値を倍率として再表示領域を拡大する(つまり1倍から2倍までの間で拡大される)、といった具合である。なお、例えば2倍に拡大する場合、長さを2倍にしてもよいし、面積を2倍にしてもよい。要するに、これらの動作では、或る事項(図13の例であればキャラクタパラメータ)に応じて他の事項(図13の例であれば再表示領域情報)が決まるようになっていればよい。
[3−12]発明のカテゴリ
本発明は、移動端末装置及び情報処理装置、これらの装置を備える情報処理システムの他にも、移動端末装置及び情報処理装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるものである。ここでいう処理とは、例えば、図7から図10までと図15とに示す表示制御処理である。また、本発明は、移動端末装置及び情報処理装置のようなコンピュータを、図4等に示す各手段として機能させるためのプログラムとしても捉えられるものである。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。
1…情報処理システム、2…ネットワーク、10…移動端末装置(第1情報処理装置)、20…情報処理装置(第2情報処理装置)、30…表示装置、40…アクセスポイント、50…サーバ装置、11、21…制御部、12、22…記憶部、13…表示部、14、24…操作部、15…音声入出力部、16…第1通信部、17…第2通信部、18…測位部、19…撮影部、23…通信部、25…インターフェース、26…音声出力部、101…位置情報取得手段、102、201…パラメータ取得手段、103…第1表示制御手段、104…決定手段、105…第1通信手段、106…進行制御手段、107…情報取得手段、202…第2表示制御手段、203…第2通信手段

Claims (5)

  1. 第1情報処理装置と第2情報処理装置とを備え、
    前記第1情報処理装置は、
    自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記位置情報が表す位置に基づいて、前記第2情報処理装置の所在するエリアに自装置が進入または退出したと判断すると、前記第1の表示制御と前記第2の表示制御とのいずれかを行い、取得された前記パラメータに応じて前記エリアの大きさを変化させる第1表示制御手段とを備え、
    前記第2情報処理装置は、
    前記第1情報処理装置の前記第1表示制御手段が前記第2の表示制御を行っている場合には、第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第3の表示制御を行い、当該第1表示制御手段が前記第1の表示制御を行っている場合には、当該第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させない第4の表示制御を行う第2表示制御手段を備える
    ことを特徴とする情報処理システム。
  2. 第1情報処理装置と第2情報処理装置とを備え、
    前記第1情報処理装置は、
    自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記位置情報が表す位置に基づいて、前記第2情報処理装置の所在するエリアに自装置が進入または退出したと判断すると、前記第1の表示制御と前記第2の表示制御とのいずれかを行い、取得された前記パラメータに応じて前記エリアの形を変化させる第1表示制御手段とを備え、
    前記第2情報処理装置は、
    前記第1情報処理装置の前記第1表示制御手段が前記第2の表示制御を行っている場合には、第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第3の表示制御を行い、当該第1表示制御手段が前記第1の表示制御を行っている場合には、当該第2表示手段に前記キャラクタの画像を表示させない第4の表示制御を行う第2表示制御手段を備える
    ことを特徴とする情報処理システム。
  3. 前記第1情報処理装置は、
    前記第1表示制御手段により前記第2の表示制御が行われている場合に、ユーザの操作に基づいて、前記キャラクタと双方向のコミュニケーションをとるための通信を行う第1通信手段を備え、
    前記第2情報処理装置は、
    前記第1通信手段からの前記通信を受け付けた場合に、前記ユーザとの双方向のコミュニケーションを前記キャラクタに取らせるための当該通信を行う第2通信手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
  4. 自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    ユーザの操作に応じて変化し且つキャラクタに対応付けられたパラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    第1表示手段において前記キャラクタの画像の表示が終了した後に当該キャラクタの画像を再度表示させるときの自装置の位置である再表示位置を、取得された前記パラメータに基づいて決定する決定手段と、
    前記第1表示手段に前記キャラクタの画像を表示させる第1の表示制御と、当該キャラクタの画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、取得された前記パラメータが所定の範囲に含まれる場合に前記第1の表示制御を終了し、その後に、決定された前記再表示位置を表す位置情報が取得された場合に、前記第1の表示制御を行う第1表示制御手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  5. 自装置の位置を表す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    現在の天気を取得する天気情報取得手段と、
    第1表示手段においてオブジェクト画像の表示が終了した後に当該オブジェクト画像を再度表示させるときの自装置の位置である再表示位置を、取得された前記現在の天気に基づいて決定する決定手段と、
    前記第1表示手段に前記オブジェクト画像を表示させる第1の表示制御と、当該オブジェクト画像を当該第1表示手段に表示させない第2の表示制御とを行う第1表示制御手段であって、前記第1の表示制御を終了した後に、決定された前記再表示位置を表す位置情報が取得された場合に、前記第1の表示制御を行う第1表示制御手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
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