JP6153878B2 - エアベルトカバー - Google Patents
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Description
(a−2) 前床経編地FFの部分CNAと後床経編地BFの部分CNaが連結糸によって連結された連結部CN1 と前床経編地FFの部分CNBと後床経編地BFの部分CNbが連結糸によって連結された連結部CN2 、および、それら二つの連結部CN1 ・CN2 の間において向き合って編成される前床経編地FFと後床経編地BFによって囲まれた空洞93を有するカバー92であり(図1参照)、
前床経編地FFと後床経編地BFの何れか一方の経編地の隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く2条のウェール間WP −WQ (図6〜図8参照)の開裂強度FWWが、
(1) 前床経編地FFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間FW1 −FW2 (図6〜図7参照)の開裂強度FFF、
(2) 後床経編地BFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間BW1 −BW2 (図8参照)の開裂強度FBB、
(3) 前床経編地FFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間FW−CW(図6参照)の開裂強度FCF、
(4) 後床経編地BFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間BW−CWの開裂強度FCB、および、
(5) 連結部において連結糸Y3 ・Y4 に連結されている前床経編地FF面と後床経編地BF面の間の開裂強度FCCの何れの開裂強度(FFF,FBB,FCF,FCB,FCC)よりも弱く、
その開裂強度FWWが、
(1) 前床経編地FFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間FW1 −FW2 (図6〜図7参照)の開裂強度FFF、
(2) 後床経編地BFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間BW1 −BW2 (図8参照)の開裂強度FBB、
(3) 前床経編地FFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間FW−CW(図6参照)の開裂強度FCF、
(4) 後床経編地BFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間BW−CWの開裂強度FCB、および、
(5) 連結部において連結糸Y3 ・Y4 に連結されている前床経編地FF面と後床経編地BF面の間の開裂強度FCCの何れの開裂強度(FFF,FBB,FCF,FCB,FCC)よりも弱い前床経編地FFと後床経編地BFの何れか一方の経編地の隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く2条のウェール間WP −WQ (図6〜図8参照)が、空洞93内でエアベルト膨張部が膨張して開裂する易開裂部94を形成していることを第1の特徴とする。
その前床経編地FFの編成コースFCと後床経編地BFの編成コースBCと連結部CNの編成コースの1レピート内(L)において、
(1) 前床経編地FFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間FW1 −FW2 (図6〜図7参照)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 ,Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 〜Y2 S1 ,Y2 S2 )の合計総繊度DFF、
(2) 後床経編地BFの隣り合う何れか長さ方向Dに編目が一直線状に続く他の2条のウェール間BW1 −BW2 (図8参照)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y5 S1 ,Y5 S2 〜Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 )の合計総繊度DBB、
(3) 前床経編地FFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間FW−CW(図6参照)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 ,Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 〜Y2 S1 ,Y2 S2 )の合計総繊度DCF、
(4) 後床経編地BFと連結部CNの境界において向き合う2条のウェール間(BW−CW)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y5 S1 ,Y5 S2 〜Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 )の合計総繊度DCB、および、
(5) 連結部において連結糸Y3 ・Y4 に連結されている前床経編地FF面と後床経編地BF面の間に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y3 S1 ,Y3 S2 ,Y3 S3 ,Y3 S4 〜Y4 S1 ,Y4 S2 ,Y4 S3 ,Y4 S4 )の合計総繊度DCCの何れの合計総繊度(DFF,DBB,DCF,DCB,DCC)よりも小さい点にある。
(b) その2種類の連結糸Y3 ・Y4 が、長さ方向Dにおいて前後する前床針編成コースFCと後床針編成コースBCとの各コースFC・BC毎に、連結糸Y3 を編み込む筬L3 と連結糸Y4 を編み込む筬L4 が幅方向Eにおいて逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、前床針において連結糸Y3 のニードルループと連結糸Y4 のニードルループが重なり合った連結部前床ニードルループFYと、後床針において連結糸Y3 のニードルループと連結糸Y4 のニードルループが重なり合った連結部後床ニードルループBYを形成しており(図5参照)、
(c) その連結部前床ニードルループFYは、後床経編地(BF)側の長さ方向Dにおいて隣り合う2個の連結部後床ニードルループBY1 ・BY2 へと連結部前床ニードルループFYから続く連結糸Y3 の2個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 と、それら2個の連結部後床ニードルループBY1 ・BY2 とは幅方向Eにおいて隣り合い且つ互いに長さ方向Dにおいて隣り合う2個の連結部後床ニードルループBY3 ・BY4 へと連結部前床ニードルループFYから続く連結糸Y4 の2個のシンカーループY4 S1 ・Y4 S2 との合計4個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 によってエアベルトカバーの厚み方向Tにおいて支えられており(図5参照)、
(d) 連結部後床ニードルループBYは、前床経編地(FF)側の長さ方向Dにおいて隣り合う2個の連結部前床ニードルループFY1 ・FY2 へと連結部後床ニードルループBYから続く連結糸Y4 の2個のシンカーループY4 S1 ・Y4 S2 と、それら2個の連結部前床ニードルループFY1 ・FY2 とは幅方向Eにおいて隣り合い且つ互いに長さ方向Dにおいて隣り合う2個の連結部前床ニードルループFY3 ・FY4 へと連結部後床ニードルループBYから続く連結糸Y3 の2個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 との合計4個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 によってエアベルトカバーの厚み方向Tにおいて支えられている点にある(図5参照)。
(f) 連結部CN(CN1 ・CN2 )において連結糸Y3 ・Y4 が形成する連結部前床ニードルループFYと連結部CN(CN1 ・CN2 )において前床経編地FFの編糸Y1 ・Y2 が形成する前床ニードルループFNが、重なり合った連結部前床多重ニードルループDFを形成しており、且つ、
(g) 連結部CN(CN1 ・CN2 )において連結糸Y3 ・Y4 が形成する連結部後床ニードルループBYと連結部CN(CN1 ・CN2 )において後床経編地BFの編糸Y5 ・Y6 が形成する後床ニードルループBNが、重なり合った連結部後床多重ニードルループDBを形成している点にある(図1参照)。
(i) その2種類の編糸Y1 ・Y2 が、長さ方向Dにおいて前後する各前床針編成コース(FC1 ・FC2 )毎に、編糸Y1 を編み込む筬L1 と編糸Y2 を編み込む筬L2 が幅方向Eにおいて逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、それらの編糸Y1 ・Y2 のニードルループが重なり合った前床ニードルループFNを形成しており(図3参照)、
(j) 後床経編地BFが、それぞれ異なる筬L5 ・L6 の一方の中の筬L5 に編み込まれる編糸Y5 と他方の筬L6 に編み込まれる編糸Y6 との2種類の編糸Y5 ・Y6 によって編成されており(図4参照)、
(k) その2種類の編糸Y5 ・Y6 が、長さ方向Dにおいて前後する各後床針編成コース(BC1 ・BC2 )毎に、編糸Y5 を編み込む筬L5 と編糸Y6 を編み込む筬L6 が幅方向Eにおいて逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、それらの編糸Y5 ・Y6 のニードルループが重なり合った後床ニードルループBNを形成している点にある(図4参照)。
尚、本発明に係るエアベルトカバーの第6の特徴は、筒状に編成された経編地の筒内で、膨張するエアベルト膨張部を配備可能な空洞93を有するエアベルトカバーであって、前記経編地の何れかで隣り合う長さ方向Dに編目が一直線状に続く2条のウェール間WP −WQ の開裂強度FWWが、前記ウェール間WP −WQ 以外のウェール間の開裂強度FFF,FBB,FFC,FBC,FCCの何れよりも弱く、前記ウェール間WP −WQ が、前記空洞93内でエアベルト膨張部が膨張して開裂する易開裂部94を形成している点にある。
又、本発明に係るエアベルトカバーの第7の特徴は、上記第1〜6の何れかの特徴に加えて、前記易開裂部94のウェール間WP −WQ は、前記ウェール間WP −WQ 以外のウェール間より、前記経編地の編成コースの1レピート内(L)に掛け渡されるシンカーループの数が少ない点にある。
本発明のエアベルトカバーは、ダブルラッシェル経編機に編成される前床経編地FFの側縁、即ち、前床経編地FFの幅方向Eにおいて離れた2つの側縁部分CNA・CNBと、後床経編地BFの側縁、即ち、後床経編地BFの幅方向Eにおいて離れた2つの側縁部分CNa・CNbを、その編成過程で連結糸によって連結して前床経編地FFと後床経編地BFと一体的に編成されている。
そして、本発明のエアベルトカバーには、膨脹するエアベルト膨張部に緊張されて(エアベルト膨張部が膨張して)開裂する易開裂部94が設けられている。
その易開裂部94は、エアベルトカバーの設計過程で任意に設定し得る前床経編地FFや後床経編地BFや連結部CNのウェール間の開裂強度差により設定されている。
そのダブルラッシェル経編機によるエアベルトカバーの編成途中に設計過程で設定された易開裂部94の開裂強度は、エアベルトカバーの編成後において一定に保たれ、編成後において変更されることはなく、又、編成過程において開裂強度のバラツキは生じ難い。
従って、本発明によると、易開裂部94の開裂強度が一定で、移動体の衝突時に膨脹するエアベルト膨張部にタイミングを合わせて確実に開裂するエアベルトカバーが得られる。
つまり、バラツキ発生の抑制のために、品質を維持するための生産管理が容易となり、又、その管理のための工程を省略することが可能となる。
従って、本発明によると、エアベルトカバーの設計に手間取らず、エアベルト膨張部にタイミングを合わせて確実に開裂するエアベルトカバーを効率的に得ることが出来る。
尚、エアベルトカバーは、経編地を筒状に編成できるのであれば、何れの手段でも良く、ダブルラッシェル経編機以外でも、例えば、2列針床のトリコット編機や手編み等で、経編地を筒状に編成しても構わない。
一方、その連結部CNの後床経編地(BF)側の各連結部後床ニードルループBYは、その連結部後床ニードルループBYの前後左右斜め方向、即ち、編成コース(FC・BC)が続く経編地の幅方向Eと編目が一直線状に続く経編地の長さ方向Dの斜め方向に介在する4個の連結部後床ニードルループBY1 ・BY2 ・BY3 ・BY4 から連結部後床ニードルループBYに向けて突き出ており、連結部後床ニードルループBYにおいて千鳥掛け縫目のようにX字状に収束する4個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 を介して、その連結部後床ニードルループBYの前後左右斜め方向に介在する4個の連結部前床ニードルループFY1 ・FY2 ・FY3 ・FY4 に支えられている。
一方、連結部後床ニードルループBYは、その連結部後床ニードルループBYにおいてX字状に収束する4個のシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 を介して、その連結部後床ニードルループBYの前後左右斜め方向、即ち、編成コース(FC・BC)が続く経編地の幅方向Eと編目が一直線状に続く経編地の長さ方向Dの斜め方向に介在する4個の連結部前床ニードルループFY1 ・FY2 ・FY3 ・FY4 に連続している。
そのように連結部CNを構成する2種類の連結糸Y3 ・Y4 が構成する連結部前床ニードルループFYと連結部後床ニードルループBYは、その2種類の連結糸Y3 ・Y4 が構成するシンカーループY3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 を介して連結され、前床経編地FFや後床経編地BFとは異なる独自の編組織を構成している。
従って、本発明によると、強度的に安定した連結部CNによって左右向き合う両側縁が縁取られて損傷し難いエアベルトカバーが得られる。
そのように編成された前床経編地FF(図3参照)では、各前床針編成コース(FC1 ・FC2 )における1種類の編糸Y1 のシンカーループ(Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 ,Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 )と他の1種類の編糸Y2 のシンカーループ(Y2 S1 ,Y2 S2 )が交叉して編組織構造が安定する。
同様に、後床経編地BFでも、それぞれ異なる筬L5 ・L6 の一方の中の筬L5 に編み込まれる編糸Y5 と他方の筬L6 に編み込まれる編糸Y6 との2種類の編糸Y5 ・Y6 を、各後床針編成コース(BC1 、BC2 )毎に、互いに幅方向Eにおいて逆向き(P,Q)に移動させて編み込んでおり、その2種類中の1種類の編糸Y5 のニードルループと他の1種類の編糸Y6 のニードルループが重なり合った後床ニードルループBNを形成している(図4参照)。
従って、後床経編地BF(図4参照)の編組織構造も、各後床針編成コース(BC1 、BC2 )における1種類の編糸Y5 のシンカーループ(Y5 S1 ,Y5 S2 )と他の1種類の編糸Y6 のシンカーループ(Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 )が交叉して安定する。
このように、本発明によると、編組織構造が安定したエアベルトカバーが得られる。
前床経編地FFと後床経編地BFが連結部まで連続していて連結部の外面を構成している筒状二重経編地の連結部CNは、図4に図示する後床経編地BFの上に図5に図示する連結部CNを重ね、その連結部CNに図3に図示する前床経編地FFを重ねて図示することが出来る。
図2は、そのように図4の後床経編地BFの上に図5の連結部CNが重なり、その連結部CNの上に図3の前床経編地FFが重なった筒状二重経編地の連結部CNと後床経編地BFおよび前床経編地FFとの接続部分を示す斜視図である。
図2に図示する連結部CNにおいて、連結糸Y3 ・Y4 が形成する連結部前床ニードルループFYと編糸Y1 ・Y2 が形成する前床ニードルループFNは、重なり合った連結部前床多重ニードルループDFを形成し、連結糸Y3 ・Y4 が形成する連結部後床ニードルループBYと編糸Y5 ・Y6 が形成する後床ニードルループBNは、重なり合った連結部後床多重ニードルループDBを形成している。
玉縁のように重厚で強度的に安定した連結部CNを形成するためには、2種類の連結糸Y3 ・Y4 が幅方向Eにおいて離れた2つの各連結部CN1 (CN2 )に編み込まれて形成する連結部前床ニードルループFYのウェール密度と連結部後床ニードルループBYのウェール密度をそれぞれ20〜40ウェール/(25.4mm)とし、連結部前床ニードルループFYのウェール数と連結部後床ニードルループBYのウェール数をそれぞれ5〜10ウェール(列)とし、連結部CNでの筒状二重経編地の厚みが2〜7mmになるようにテンションを加減して連結糸Y3 ・Y4 を針床に送り込んで連結部CNを編成するとよい。
この測定の試料片としては、長さ(長さ方向Dに沿った長さ)が20cmとなるように切断したエアベルトカバー92において、開裂強度を測定したい部位(難開裂部の各ウェール間や易開裂部94のウェール間WP −WQ )から最も遠い位置を、長さ方向Dに沿って切り開き、筒状から1枚のシート状としたものを用いる。
この試料片を、引張試験機を用い、開裂強度を測定したい部位(ウェール間)を中心とした対称位置を上下一対のチャック(掴み)でつかみ、これらチャックが互いに遠ざかる方向(チャック間の距離(つかみ間隔)が大きくなる方向)へ引っ張る。
この引っ張りによって、試料片が、開裂強度を測定したいウェール間で、開き裂けた(破れ開いた)時の最大荷重(N)を測定する。
尚、つかみ間隔は100mmであり、引張速度は50mm/分であり、初荷重は117.7Nである。
又、チャックの寸法は、上下とも、表側は25.4mm×25.4mmのつかみ面が正方形状であり、裏側は25.4mm×50mmのつかみ面が横長の略長方形状(上下方向(つかみ間隔に沿った方向)が25.4mmで、左右方向(カバー92の長さ方向D)が50mm)となっている。
更に、左右方向(カバー92の長さ方向D)における試料片、一対のチャックの各中心位置は、互いに揃えている。
具体的に説明すると、易開裂部94の形成されるウェール間WP −WQ に複数の糸条による複数のシンカーループが掛け渡されている場合には、その複数の糸条を操作している複数の筬の中の一部の筬から糸条を外し、シンカーループの数を少なくする。
即ち、易開裂部94の形成されるウェール間WP −WQ に掛け渡されてシンカーループ(Y2 A,Y2 B〜Y5 A,Y5 B)の編糸を構成する糸条の本数を、複数本引き揃えになっている編糸(Y1 ・Y2 ・Y3 ・Y4 ・Y5 ・Y6 )を構成している糸条の本数よりも少なくする。
尚、図6では、易開裂部94を形成するウェール間WP −WQ の一方のウェールWQ は、前床経編地FFと連結部CNの境界にある(連結部CNの一部を形成するとも言える)が、図7で示されたように、ウェールWQ が、前床経編地FFの中途にあっても構わず、例えば、図6中で、前床経編地FFと連結部CNの境界から、前床経編地FFへ1、2ウェール経た後に、ウェールWQ が存在することとしても良い。
ここで、第1筬L1 における易開裂部94を形成する筬ガイドとは、後述するように、第1筬L1 が3ウェール分(4−3,2−2,0−1,2−2)振られているので、図6中の点線で示すY1 A,Y1 B,Y1 C,Y1 D,Y1 E,Y1 Fのように、3つの筬ガイドから編糸Y1 を抜いた(3つの筬ガイドに編糸Y1 を通さない)部分を言う。
より具体的には、第1筬L1 の一端から1〜3番目の筬ガイドに2本引き揃えの編糸Y1 を白・黒・白の色の順で通し、4〜6番目の筬ガイド(易開裂部94の一部を形成する部分)には、一切、編糸Y1 を通さない。そして、第1筬L1 の一端から7番目以降の筬ガイドには、再び、白・黒・白の色の順で、編糸Y1 を通す。
又、第1筬L1 において、幅方向Eの長さを略65mmとするために、第1筬L1 の一端から64番目まで編糸Y1 を通す。
尚、65、66番目の筬ガイドには編糸Y1 を通さない。
ここで、第2筬L2 における易開裂部94を形成する筬ガイドについても述べれば、後述のように、第2筬L2 は1ウェール分(0−1,1−1,2−1,1−1)だけ(第1筬L1 とは逆向きに)振られていることから、図6中でシンカーループの内部が点で満たされたY2 A,Y2 Bで示されたように、1つの筬ガイドにおける2本引き揃えの編糸Y2 からポリエステルマルチフィラメント糸を1本抜いた(1つの筬ガイドでは、ポリエステルマルチフィラメント糸が1本だけとなる)部分を言う。
より具体的には、第2筬L2 の一端から1〜5番目の筬ガイドに2本引き揃えの編糸Y2 を黒・白・黒・白・黒の色の順で通し、6番目の筬ガイド(易開裂部94の一部を形成する部分)では、白のポリエステルマルチフィラメント糸を、1本だけ通す(2本引き揃えた編糸Y2 の半分の繊度となる)。そして、第2筬L2 の一端から7番目以降の筬ガイドには、再び、黒・白・黒の色の順で、編糸Y2 を通す。
又、第2筬L2 においても、幅方向Eの長さを略65mmとするために、第2筬L2 の一端から64番目まで編糸Y2 を通す。
尚、第2筬L2 も、65、66番目の筬ガイドには編糸Y2 を通さない。
ここで、具体的には、第3筬L3 における空洞93を形成する筬ガイドについて述べれば、第3筬L3 では、その筬の一端から1、2番目の筬ガイドには、4本引き揃えた白の連結糸Y3 を通し、3番目の筬ガイドでは、2本引き揃えた白の連結糸Y3 を通す。そして、第3筬L3 の一端から4番目以降の筬ガイドには、連結糸Y3 を通さない。
又、第3筬L3 においても、幅方向Eの長さを略65mmとするために、第3筬L3 の一端から62番目までは連結糸Y3 を通さず、63番目で2本引き揃えた白の連結糸Y3 を通し、64、65番目で4本引き揃えた白の連結糸Y3 を通す(つまり、第1筬L1 、第2筬L2 よりも、第3筬L3 は、筬ガイド1つ分だけ幅広となっている)。
尚、第3筬L3 では、66番目の筬ガイドには、連結糸Y3 を通さない。
ここで、具体的には、第4筬L4 における空洞93を形成する筬ガイドについて述べれば、第3筬L3 と同様で、第4筬L4 でも、その筬の一端から1、2番目の筬ガイドには4本引き揃えた白の連結糸Y4 を通し、3番目の筬ガイドでは2本引き揃えた白の連結糸Y4 を通す。そして、第4筬L4 でも、その一端から4番目以降の筬ガイドには、連結糸Y4 を通さない。
又、第4筬L4 でも、幅方向Eの長さを略65mmとするため、第4筬L4 の一端から62番目までは連結糸Y4 を通さず、63番目で2本引き揃えた白の連結糸Y4 を通し、64、65番目で4本引き揃えた白の連結糸Y4 を通す(つまり、第1筬L1 、第2筬L2 より、第4筬L4 も、筬ガイド1つ分だけ幅広となっている)。
尚、第4筬L4 でも、66番目の筬ガイドには、連結糸Y4 を通さない。
ここで、具体的には、第5筬L5 において、幅方向Eの長さを略65mmとするために、筬の一端から1番目以降の筬ガイドに、白の編糸Y5 を通すが、64番目までである。
ここで、具体的には、第6筬L6 では、幅方向Eの長さを略65mmとするために、筬の一端から1番目以降の筬ガイドに、白の編糸Y6 を通すが、第5筬L5 と違って、63番目まで通している(つまり、第5筬L5 より、第6筬L6 は、筬ガイド1つ分だけ幅狭となっている)。
このエアベルトカバーでは、易開裂部94が、動きが少ない連結部CN1 (第1筬L1 〜第6筬L6 すべてで、各筬一端の1〜3番目に糸(編糸Y1 、Y2 、Y5 、Y6 、連結糸Y3 、Y4 )を通すことで構造的に安定した側の連結部)の近傍に設けられている。
又、エアベルトカバーは、前床経編地FF側が白黒で、後床経編地BF側が白一色のため、一見して表裏が判別できる。
更に、前床経編地FF側と後床経編地BF側で、用いる糸の総繊度や引き揃えの有無、編組織(筬の振り数)を変えることで、後床経編地BFの耐摩耗性をより向上させると共に、経編地の生機を、スチーマーに通すことで、前床経編地FFが、後床経編地BFより余る(連結部CN1 ・CN2 間において、前床経編地FFの幅方向Eの長さが、後床経編地BFの幅方向Eの長さより大きくなり、前床経編地FF側がだぶつくようになる)。
又、スチーマーによって、略幅65mmの生機が、幅58mmとなっている。
易開裂部94のウェール間WP −WQ の開裂強度FWWは、200N/(25.4mm)以上450N/(25.4mm)以下(例えば、278N/(25.4mm)や279N/(25.4mm))であった。
前床経編地FFのウェール間FW1 −FW2 の開裂強度FFFは、700N/(25.4mm)以上(例えば、722N/(25.4mm))であった。
後床経編地BFのウェール間BW1 −BW2 の開裂強度FBBは、700N/(25.4mm)以上(例えば、707N/(25.4mm))であった。
この易開裂部94が、編組織が切り替わる連結部CNと前床経編地FFの境目近傍に位置する場合には、目立たず、エアベルトカバーの美観を損なうものとは認められなかった。
このため、本発明のエアベルトカバーは、平板な芯材に被せて帯状装飾材に利用することが出来る。
E :幅方向
P :筬の移動方向
Q :筬の移動方向
T :厚み方向
FC:前床針編成コース
BC:後床針編成コース
FF:前床経編地
BF:後床経編地
CN:連結部
FW:前床経編地のウェール
BW:後床経編地のウェール
CW:連結部のウェール
Y1 ,Y2 :編糸
Y3 ,Y4 :連結糸
Y5 ,Y6 :編糸
FN:前床ニードルループ
BN:後床ニードルループ
FY,FY1 ,FY2 ,FY3 ,FY4 :連結部前床ニードルループ
BY,BY1 ,BY2 ,BY3 ,BY4 :連結部後床ニードルループ
DF:連結部前床多重ニードルループ:
DB:連結部後床多重ニードルループ:
Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 :編糸Y1 のシンカーループ
Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 :編糸Y1 のシンカーループ
Y2 S1 ,Y2 S2 :編糸Y2 のシンカーループ
Y3 S1 ,Y3 S2 ,Y3 S3 ,Y3 S4 :連結糸Y3 のシンカーループ
Y4 S1 ,Y4 S2 ,Y4 S3 ,Y4 S4 :連結糸Y4 のシンカーループ
Y5 S1 ,Y5 S2 :編糸Y5 のシンカーループ
Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 :編糸Y6 のシンカーループ
Y2 A,Y2 B:低開裂強度シンカーループ
Y5 A,Y5 B:低開裂強度シンカーループ
81:エアベルト装置
82:エアベルト膨張部
83:ウエビング
84:ラップベルト
85:リトラクタ
86:スリップガイド
87:タング
88:シートベース
89:バックル
90:シートベース
91:インフレータ
92:エアベルトカバー
93:空洞
Claims (7)
- (a−1) 二重針床を備えたダブルラッシェル経編機の前床針に編成される前床経編地(FF)の幅方向(E)において離れた2つの部分(CNA・CNB)と後床針に編成される後床経編地(BF)の幅方向(E)において離れた2つの部分(CNa・CNb)の互いに向き合う前床経編地(FF)の部分(CNA)と後床経編地(BF)の部分(CNa)、および、前床経編地(FF)の部分(CNB)と後床経編地(BF)の部分(CNb)との2つの部分(CNA−CNa・CNB−CNb)を、それぞれ連結糸によって連結して筒状に編成され、
(a−2) 前床経編地(FF)の部分(CNA)と後床経編地(BF)の部分(CNa)が連結糸によって連結された連結部(CN1 )と前床経編地(FF)の部分(CNB)と後床経編地(BF)の部分(CNb)が連結糸によって連結された連結部(CN2 )、および、それら二つの連結部(CN1 ・CN2 )の間において向き合って編成される前床経編地(FF)と後床経編地(BF)によって囲まれた空洞(93)を有するカバー(92)であり、
前床経編地(FF)と後床経編地(BF)の何れか一方の経編地の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く2条のウェール間(WP −WQ )の開裂強度(FWW)が、
(1) 前床経編地(FF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(FW1 −FW2 )の開裂強度(FFF)、
(2) 後床経編地(BF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(BW1 −BW2 )の開裂強度(FBB)、
(3) 前床経編地(FF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(FW−CW)の開裂強度(FCF)、
(4) 後床経編地(BF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(BW−CW)の開裂強度(FCB)、および、
(5) 連結部において連結糸(Y3 ・Y4 )に連結されている前床経編地(FF)面と後床経編地(BF)面の間の開裂強度(FCC)の何れの開裂強度(FFF,FBB,FCF,FCB,FCC)よりも弱く、
その開裂強度(FWW)が、
(1) 前床経編地(FF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(FW1 −FW2 )の開裂強度(FFF)、
(2) 後床経編地(BF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(BW1 −BW2 )の開裂強度(FBB)、
(3) 前床経編地(FF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(FW−CW)の開裂強度(FCF)、
(4) 後床経編地(BF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(BW−CW)の開裂強度(FCB)、および、
(5) 連結部において連結糸(Y3 ・Y4 )に連結されている前床経編地(FF)面と後床経編地(BF)面の間の開裂強度(FCC)の何れの開裂強度(FFF,FBB,FCF,FCB,FCC)よりも弱い前床経編地(FF)と後床経編地(BF)の何れか一方の経編地の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く2条のウェール間(WP −WQ )が、空洞(93)内でエアベルト膨張部が膨張して開裂する易開裂部(94)を形成していることを特徴とするエアベルトカバー。 - 易開裂部(94)のウェール間(WP −WQ )において、前床経編地(FF)の編成コース(FC)と後床経編地(BF)の編成コース(BC)と連結部(CN)の編成コースの1レピート内(L)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y2 A,Y2 B〜Y5 A,Y5 B)の合計総繊度(DFB)が、
その前床経編地(FF)の編成コース(FC)と後床経編地(BF)の編成コース(BC)と連結部(CN)の編成コースの1レピート内(L)において、
(1) 前床経編地(FF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(FW1 −FW2 )に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 ,Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 〜Y2 S1 ,Y2 S2 )の合計総繊度(DFF)、
(2) 後床経編地(BF)の隣り合う何れか長さ方向(D)に編目が一直線状に続く他の2条のウェール間(BW1 −BW2 )に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y5 S1 ,Y5 S2 〜Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 )の合計総繊度(DBB)、
(3) 前床経編地(FF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(FW−CW)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y1 S1 ,Y1 S2 ,Y1 S3 ,Y1 S4 ,Y1 S5 ,Y1 S6 〜Y2 S1 ,Y2 S2 )の合計総繊度(DCF)、
(4) 後床経編地(BF)と連結部(CN)の境界において向き合う2条のウェール間(BW−CW)に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y5 S1 ,Y5 S2 〜Y6 S1 ,Y6 S2 ,Y6 S3 ,Y6 S4 )の合計総繊度(DCB)、および、
(5) 連結部において連結糸(Y3 ・Y4 )に連結されている前床経編地(FF)面と後床経編地(BF)面の間に掛け渡される複数個のシンカーループ(Y3 S1 ,Y3 S2 ,Y3 S3 ,Y3 S4 〜Y4 S1 ,Y4 S2 ,Y4 S3 ,Y4 S4 )の合計総繊度(DCC)の何れの合計総繊度(DFF,DBB,DCF,DCB,DCC)よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のエアベルトカバー。 - (a) 連結糸に連結された2つの各連結部(CN1 ・CN2 )が、それぞれ異なる筬(L3 ・L4 )の一方の筬(L3 )に編み込まれる連結糸(Y3 )と他方の筬(L4 )に編み込まれる連結糸(Y4 )との2種類の連結糸(Y3 ・Y4 )によって編成されており、
(b) その2種類の連結糸(Y3 ・Y4 )が、長さ方向(D)において前後する前床針編成コース(FC)と後床針編成コース(BC)との各コース(FC・BC)毎に、連結糸(Y3 )を編み込む筬(L3 )と連結糸(Y4 )を編み込む筬(L4 )が幅方向Eにおいて逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、前床針において連結糸(Y3 )のニードルループと連結糸(Y4 )のニードルループが重なり合った連結部前床ニードルループ(FY)と、後床針において連結糸(Y3 )のニードルループと連結糸(Y4 )のニードルループが重なり合った連結部後床ニードルループ(BY)を形成しており、
(c) その連結部前床ニードルループ(FY)は、後床経編地(BF)側の長さ方向(D)において隣り合う2個の連結部後床ニードルループ(BY1 ・BY2 )へと連結部前床ニードルループ(FY)から続く連結糸(Y3 )の2個のシンカーループ(Y3 S1 ・Y3 S2 )と、それら2個の連結部後床ニードルループ(BY1 ・BY2 )とは幅方向(E)において隣り合い且つ互いに長さ方向(D)において隣り合う2個の連結部後床ニードルループ(BY3 ・BY4 )へと連結部前床ニードルループ(FY)から続く連結糸(Y4 )の2個のシンカーループ(Y4 S1 ・Y4 S2 )との合計4個のシンカーループ(Y3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 )によってエアベルトカバーの厚み方向(T)において支えられており、
(d) 連結部後床ニードルループ(BY)は、前床経編地(FF)側の長さ方向(D)において隣り合う2個の連結部前床ニードルループ(FY1 ・FY2 )へと連結部後床ニードルループ(BY)から続く連結糸(Y4 )の2個のシンカーループ(Y4 S1 ・Y4 S2 )と、それら2個の連結部前床ニードルループ(FY1 ・FY2 )とは幅方向(E)において隣り合い且つ互いに長さ方向(D)において隣り合う2個の連結部前床ニードルループ(FY3 ・FY4 )へと連結部後床ニードルループ(BY)から続く連結糸(Y3 )の2個のシンカーループ(Y3 S1 ・Y3 S2 )との合計4個のシンカーループ(Y3 S1 ・Y3 S2 ・Y4 S1 ・Y4 S2 )によってエアベルトカバーの厚み方向(T)において支えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアベルトカバー。 - (e) 前床経編地(FF)と後床経編地(BF)が、それぞれ連結部(CN1 ・CN2 )の外面まで連続して連結部(CN1 ・CN2 )に外面を構成しており、
(f) 連結部(CN1 ・CN2 )において連結糸(Y3 ・Y4 )が形成する連結部前床ニードルループ(FY)と連結部(CN1 ・CN2 )において前床経編地(FF)の編糸(Y1 ・Y2 )が形成する前床ニードルループ(FN)が、重なり合った連結部前床多重ニードルループ(DF)を形成しており、且つ、
(g) 連結部(CN1 ・CN2 )において連結糸(Y3 ・Y4 )が形成する連結部後床ニードルループ(BY)と連結部(CN1 ・CN2 )において後床経編地(BF)の編糸(Y5 ・Y6 )が形成する後床ニードルループ(BN)が、重なり合った連結部後床多重ニードルループ(DB)を形成していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエアベルトカバー。 - (h) 前床経編地(FF)が、それぞれ異なる筬(L1 ・L2 )の中の一方の筬(L1 )に編み込まれる編糸(Y1 )と他方の筬(L2 )に編み込まれる編糸(Y2 )との2種類の編糸(Y1 ・Y2 )によって編成されており、
(i) その2種類の編糸(Y1 ・Y2 )が、長さ方向(D)において前後する各前床針編成コース(FC1 ・FC2 )毎に、編糸(Y1 )を編み込む筬(L1 )と編糸(Y2 )を編み込む筬(L2 )が幅方向(E)において逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、それらの編糸(Y1 ・Y2 )のニードルループが重なり合った前床ニードルループ(FN)を形成しており、
(j) 後床経編地(BF)が、それぞれ異なる筬(L5 ・L6 )の一方の中の筬(L5 )に編み込まれる編糸(Y5 )と他方の筬(L6 )に編み込まれる編糸(Y6 )との2種類の編糸(Y5 ・Y6 )によって編成されており、
(k) その2種類の編糸(Y5 ・Y6 )が、長さ方向(D)において前後する各後床針編成コース(BC1 ・BC2 )毎に、編糸(Y5 )を編み込む筬(L5 )と編糸(Y6 )を編み込む筬(L6 )が幅方向(E)において逆向き(P,Q)に移動して編み込まれ、それらの編糸(Y5 ・Y6 )のニードルループが重なり合った後床ニードルループ(BN)を形成していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のエアベルトカバー。 - 筒状に編成された経編地の筒内で、膨張するエアベルト膨張部を配備可能な空洞(93)を有するエアベルトカバーであって、
前記経編地の何れかで隣り合う長さ方向(D)に編目が一直線状に続く2条のウェール間(WP −WQ )の開裂強度(FWW)が、前記ウェール間(WP −WQ )以外のウェール間の開裂強度(FFF,FBB,FFC,FBC,FCC)の何れよりも弱く、
前記ウェール間(WP −WQ )が、前記空洞(93)内でエアベルト膨張部が膨張して開裂する易開裂部(94)を形成していることを特徴とするエアベルトカバー。 - 前記易開裂部(94)のウェール間(WP −WQ )は、前記ウェール間(WP −WQ )以外のウェール間より、前記経編地の編成コースの1レピート内(L)に掛け渡されるシンカーループの数が少ないことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のエアベルトカバー。
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