<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報表示システムの構成図である。当該情報表示システムは、互いに連携した動作が可能な情報表示装置10と携帯端末装置20とを含んでいる。情報表示装置10の具体例としてはカーナビゲーション装置、ディスプレイオーディオ装置などがあり、携帯端末装置20の具体例としてはスマートフォンや携帯電話などがある。
情報表示装置10は、制御部11、記憶部12、第1画像生成部13a、第2画像生成部13b、通信部16およびインタフェース部17を備え、スプリットビュー表示装置14、タッチパネル装置15、車内LAN18、スピーカ19が接続された構成となっている。情報表示装置10は、コンピュータを用いて構成されており、制御部11、第1画像生成部13aおよび第2画像生成部13bは、コンピュータがプログラムに従って動作することにより実現される。
制御部11は、情報表示装置10の全体制御、情報表示装置10に接続した機器の制御、アプリケーションの実行などを行う。記憶部12は、ハードディスク、リムーバブルディスク、メモリなどの記憶媒体によって構成されており、制御部11が実行するアプリケーションのプログラムが記憶されている。
情報表示装置10に接続されたスプリットビュー表示装置14は、第1画面14aと第2画面14bとをそれぞれ異なる方向に表示することができ、2つの表示器として機能する。制御部11は、同時に複数のアプリケーションを実行可能であり、それら複数のアプリケーションの画像を、第1画面14aと第2画面14bとに振り分けて表示させることができる。
実施の形態1では、情報表示装置10は車両に搭載されており、スプリットビュー表示装置14はその車両のセンターパネルに設置されているものと仮定する。また、スプリットビュー表示装置14において、第1画面14aは運転席側から見える画面(表示器)であり、第2画面14bは助手席側から見える画面(表示器)であるものとする。以下の説明では、第1画面14aを「運転席側画面」、第2画面14bを「助手席側画面」という。運転席側画面14aは、ドライバディストラクションを防止するために、車両の走行中に操作および表示の制限(操作・表示制限)を行う必要がある表示器である。助手席側画面14bは運転者からは見えないため、操作・表示制限を必要としない表示器である。
第1画像生成部13aおよび第2画像生成部13bは、制御部11による制御のもと、スプリットビュー表示装置14(運転席側画面14aおよび助手席側画面14b)に表示させる画像のデータを生成する手段である。運転席側画面14aに表示させる画像のデータは、第1画像生成部13aによって生成され、助手席側画面14bに表示させる画像のデータは、第2画像生成部13bによって生成される。
タッチパネル装置15は、スプリットビュー表示装置14の画面上に設けられており、運転席側画面14aおよび助手席側画面14bに対するユーザの操作を受け付ける操作入力手段である。スプリットビュー表示装置14では、運転席側画面14aと助手席側画面14bが物理的に1つの画面によって実現されているため、タッチパネル装置15は、運転席側画面14aと助手席側画面14bとで共用されることになる。この場合、タッチパネル装置15に行われた操作が運転席側画面14aに対する操作なのか、助手席側画面14bに対する操作なのかを識別する必要がある。その識別の方法としては、例えば、カメラやセンサ(不図示)を用いて、操作が運転席側から行われたのか助手席側から行われたのかを検出する方法などが考えられる。
また、運転席側画面14aと助手席側画面14bのそれぞれに個別の操作入力手段を設けてもよい。例えば、タッチパネル装置15を運転席側画面14a専用の操作入力手段にして、助手席側画面14bに対する操作はリモコン(不図示)を用いて行うように構成してもよい。ここでは、スプリットビュー表示装置14およびタッチパネル装置15が情報表示装置10に外付けされた例を示したが、それらは情報表示装置10に内蔵されていてもよい。
通信部16は、情報表示装置10が携帯端末装置20と連携(リンク)するのに必要な通信を行う機能を有し、携帯端末装置20との間で、画像データ、音声データ、制御信号など各種の情報をやりとりする。
情報表示装置10は、単独で動作する「通常モード」と、携帯端末装置20と連携して動作する「リンクモード」の2つの動作モードを有している。通常モードでは、制御部11は、記憶部12に記憶されているアプリケーションを実行し、実行中の各アプリケーションの画像を運転席側画面14aと助手席側画面14bに振り分けて表示させる。リンクモードでは、制御部11は、携帯端末装置20で実行中の各アプリケーションの画像を通信部16を介して取得し、それらの画像を運転席側画面14aと助手席側画面14bに振り分けて表示させる。
なお、通信部16と携帯端末装置20との間の通信方式は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルやLAN(Local Area Network)ケーブルなどを用いる有線通信でもよいし、無線LANやBluetooth(登録商標)などの無線通信でもよい。
インタフェース部17は、情報表示装置10と外部の機器との接続手段である。ここではインタフェース部17に車内LAN18およびスピーカ19が接続された例を示している。情報表示装置10は、インタフェース部17に接続された車内LAN18から、例えば車両の速度やGPS(Global Positioning System)受信機が取得した位置情報など、車両の状態を示す情報(車両情報)を取得できる。また、情報表示装置10は、インタフェース部17に接続されたスピーカ19から音声を出力することもできる。
一方、携帯端末装置20は、制御部21、記憶部22、画像生成部23、表示部24、タッチパネル部25および通信部26を備えている。携帯端末装置20は、コンピュータを用いて構成されており、制御部21、画像生成部23は、コンピュータがプログラムに従って動作することにより実現される。
制御部21は、携帯端末装置20の全体制御や、アプリケーションの実行などを行う。記憶部22は、ハードディスク、リムーバブルディスク、メモリなどの記憶媒体によって構成されており、制御部21が実行するアプリケーションのプログラムが記憶されている。
実施の形態1では、記憶部22に記憶されているアプリケーションは、「操作・表示制限機能を有するアプリ」、「操作・表示制限を必要とするアプリ」、「操作・表示制限を必要としないアプリ」に分類される。
「操作・表示制限機能を有するアプリ」は、そのアプリケーション自身が操作・表示制限機能を有しており、車両の走行中に操作を無効にしたり実行画面を隠したりする操作・表示制限の処理を自ら行うことができる。なお、操作・表示制限機能を有するアプリには、操作制限機能のみを有するものや、表示制限機能のみを行うものも含まれる。
「操作・表示制限を必要とするアプリ」は、そのアプリケーション自身は操作・表示制限機能を持たないが、車両の走行中に操作および表示を制限することが好ましいものである。その具体例としては、画像ビューワや動画再生アプリといった映像アプリが挙げられる。なお、操作・表示制限を必要とするアプリには、操作制限のみを必要とするものや、表示制限のみを必要とするものも含まれる。
「操作・表示制限を必要としないアプリ」は、車両の走行中も操作および表示を制限しないことが好ましいものである。その具体例としては、運転を支援するナビゲーションアプリなどが挙げられる。
アプリケーションが、操作・表示制限機能を有するアプリ、操作・表示制限を必要とするアプリ、操作・表示制限を必要としないアプリのどれに属するかという情報は、各アプリケーションの付属情報として記憶部22に記憶されている。なお、付属情報は、アプリケーション自身のプログラムファイルに記述されていてもよいし、それに関連付けされた付属ファイルに記述されていてもよい。
表示部24は画像の表示手段である。制御部21は、同時に複数のアプリケーションを実行可能であり、それら複数のアプリケーションの画像を、表示部24の画面に同時または選択的に表示させることができる。
表示部24に複数のアプリケーションの画像を同時に表示させる方法としては、図2のように複数のアプリケーションの画像を並べて表示させる方法がある。また、表示部24に複数のアプリケーションの画像を選択的に表示させる方法としては、図3のように複数のアプリケーションの画像を重ね、最も上の画像のみが画面に表示されるようにする方法がある。その重なりの順番をユーザが変更することで、各アプリケーションの画像が選択的に表示される。図2および図3では、2つアプリケーションの画像を表示させる例を示したが、アプリケーションの画像が3つ以上の場合でもこれらの方法は有効である。
画像生成部23は、表示部24に表示させる画像のデータを生成する手段である。タッチパネル部25は、表示部24の画面上に設けられており、ユーザによる操作を受け付ける操作入力手段である。
通信部26は、携帯端末装置20が情報表示装置10とリンクするのに必要な通信を行う機能を有し、情報表示装置10との間で、画像データ、音声データ、制御信号など各種の情報をやりとりする。
携帯端末装置20も、単独で動作する「通常モード」と、情報表示装置10と連携して動作する「リンクモード」の2つの動作モードを有しており、動作モードの切り換えはユーザの操作によって行われる。通常モードでは、制御部21は、記憶部22に記憶されているアプリケーションを実行し、実行中の各アプリケーションの画像を表示部24の画面に表示させる。
リンクモードでは、制御部21は、実行中の各アプリケーションの画像を通信部26を介して情報表示装置10へと送信する。その際、制御部21は、実行中の各アプリケーションの画像を情報表示装置10の運転席側画面14aと助手席側画面14bのどちらに表示させるかを指定する識別子を、各アプリケーションの画像のデータに付す。以下、運転席側画面14aで表示するように指定されるアプリケーションを「運転者用アプリ」、助手席側画面14bで表示するように指定されるアプリケーションを「同乗者用アプリ」という。携帯端末装置20で実行される各アプリケーションが「運転者用アプリ」と「同乗者用アプリ」のどちらになるかは、予め決められていてもよいし、アプリケーションを起動する際にユーザがどちらかを指定するようにしてもよい。
以下、実施の形態1に係る情報表示システムにおける情報表示装置10および携帯端末装置20の動作を説明する。
図4は、情報表示装置10の動作を示すフローチャートである。情報表示装置10が起動すると、制御部11は、リンクモードが開始されたかを確認し(ステップS11)、リンクモードが開始されていなければ(ステップS11でNO)、通常モードの動作を行う(ステップS12)。
通常モードでは、制御部11は、記憶部12に記憶されているアプリケーションを実行し、第1画像生成部13aおよび第2画像生成部13bを制御して、実行中の各アプリケーションの画像を運転席側画面14aおよび助手席側画面14bに表示させる。通常モードの情報表示装置10の動作は、一般的な情報表示装置の動作と同様であり、本発明との関連が薄いため詳細な説明は省略する。
一方、リンクモードが開始されると(ステップS11でYES)、制御部11は、通信部16を制御して携帯端末装置20との通信を行い、携帯端末装置20に対してリンクを要求する。このとき携帯端末装置20から応答があると、情報表示装置10と携帯端末装置20とのリンクが確立される(ステップS13)。
携帯端末装置20とのリンクが確立すると、制御部11は、携帯端末装置20で実行中の各アプリケーションの画像および付属情報を、通信部16を介して受信する(ステップS14)。携帯端末装置20から送られてくるアプリケーションの画像には、そのアプリケーションが運転者用アプリか同乗者用アプリかを示す識別子(運転席側画面14aと助手席側画面14bのどちらに表示させるかを指定する識別子)が付されている。また、アプリケーションの付属情報には、そのアプリケーションが「操作・表示制限機能を有するアプリ」、「操作・表示制限を必要とするアプリ」、「操作・表示制限を必要としないアプリ」のどれに該当するかを示す情報が含まれている。
次に、制御部11は、インタフェース部17を介して、車内LAN18から車両情報(速度や位置情報)を取得し、その車両情報に基づいて、車両の状態が、運転席側画面14aの操作・表示制限をする必要がある状態か否かを判断する。例えば、車両が走行中であれば、操作および表示の制限が必要と判断し、車両が停止中であれば、操作および表示の制限が不要と判断する。また、車両の状態をさらに細分化して、操作制限のみが必要な状態や、表示制限のみが必要な状態などを、判断結果に含ませてもよい。そして、その判断結果に応じて操作・表示制限を指示する情報(操作・表示制限情報)を生成する(ステップS15)。さらに、制御部11は、生成した操作・表示制限情報を携帯端末装置20へ送信する処理(操作・表示制限情報送信処理)を行う(ステップS16)。なお、操作・表示制限情報には、操作制限のみを指示ずるものや表示制限のみを指示するものも含まれる。
図5は、操作・表示制限情報送信処理のフローチャートである。操作・表示制限情報送信処理では、情報表示装置10は、まず携帯端末装置20で運転者用アプリが実行されているか否か確認する(ステップS21)。この確認は、ステップS14で取得した、携帯端末装置20で実行中の各アプリケーションの画像に付された識別子を参照することにより可能である。携帯端末装置20で運転者用アプリが実行されていなければ(ステップS21でNO)、制御部11は、操作・表示制限情報を送信しない。
携帯端末装置20で運転者用アプリが実行されていれば(ステップS21でYES)、制御部11は、その中に操作・表示制限機能を有するアプリ、または、操作・表示制限を必要とするアプリが含まれているか否かを確認する(ステップS22,S23)。この確認は、ステップS14で取得した、携帯端末装置20で実行中の各アプリケーションの付属情報を参照することにより可能である。携帯端末装置20で実行中の運転者用アプリに、操作・表示制限機能を有するアプリ、または、操作・表示制限を必要とするアプリが含まれていれば(ステップS22でYES、または、ステップS23でYES)、制御部11は、通信部16を介して携帯端末装置20へ操作・表示制限情報を送信する(ステップS24)。そうでなければ(ステップS22でNO、且つ、ステップS23でNO)、制御部11は、操作・表示制限情報を送信しない。
図4に戻り、制御部11は、操作・表示制限情報送信処理(ステップS16)を終えると、携帯端末装置20から受信した各アプリケーションの画像を、運転席側画面14aおよび助手席側画面14bに表示させる処理(アプリ画像表示処理)を行う(ステップS17)。
図6は、アプリ画像表示処理のフローチャートである。アプリ画像表示処理では、制御部11は、まずステップS14で運転者用アプリの画像を受信したか否かを確認する(ステップS31)。運転者用アプリの画像を受信したならば(ステップS31でYES)、制御部11はその運転者用アプリの画像を運転席側画面14aに表示させる(ステップS32)。
続いて、制御部11は、ステップS14で同乗者用アプリの画像を受信したか否かを確認する(ステップS33)。同乗者用アプリの画像を受信したならば、(ステップS33でYES)、制御部11はその同乗者用アプリの画像を助手席側画面14bに表示させる(ステップS34)。
図4に戻り、制御部11は、アプリ画像表示処理(ステップS17)を終えると、タッチパネル装置15に対して行われたユーザの操作に応じた処理(操作対応処理)を行う(ステップS18)。
図7は、操作対応処理のフローチャートである。操作対応処理では、制御部11は、まずタッチパネル装置15において運転者用アプリに対する操作(運転席側画面14aに対する操作)が行われたか否かを確認する(ステップS41)。運転者用アプリの操作が行われたならば(ステップS41でYES)、制御部11は、タッチパネル装置15の操作に応じた運転者用アプリの制御信号を携帯端末装置20へ送信する(ステップS42)。また、制御部11は、運転者用アプリの制御信号を携帯端末装置20へ送信する際、その制御信号が運転席側画面14aに表示された運転者用アプリに対するものであることを示す識別子(運転席用識別子)を付して送信する。
続いて、制御部11は、タッチパネル装置15において同乗者用アプリに対する操作が行われたか否かを確認する(ステップS43)。制御部11は、同乗者用アプリの操作が行われたならば(ステップS43でYES)、その操作に応じた同乗者用アプリの制御信号を携帯端末装置20へ送信する(ステップS44)。また、制御部11は、同乗者用アプリの制御信号を携帯端末装置20へ送信する際、その制御信号が助手席側画面14bに表示された同乗者用アプリに対するものであることを示す識別子(助手席用識別子)を付して送信する。
図4に戻り、制御部11は、リンクモードが終了されるまで、ステップS14〜S18を繰り返し実行する(ステップS19)。なお、ステップS14〜S18は、図4に示す順番で行われなくてもよく、例えばステップS14〜S18がそれぞれ並列に実行されてもよい。また、リンクモードの終了は必ずしもユーザからの指示で行われなくてもよく、例えば、携帯端末装置20側で全てのアプリケーションの実行が終了したときに自動的にリンクモードが終了するようにしてもよい。
次に、携帯端末装置20の動作を説明する。図8は、実施の形態1に係る携帯端末装置20の動作を示すフローチャートである。携帯端末装置20が起動すると、制御部21は、リンクモードが開始されたかを確認し(ステップS51)、リンクモードが開始されていなければ(ステップS51でNO)、通常モードの動作を行う(ステップS52)。
通常モードでは、制御部21は、記憶部22に記憶されているアプリケーションを実行し、画像生成部23を制御して、実行中の各アプリケーションの画像を表示部24に表示させる。通常モードの携帯端末装置20の動作は、一般的な携帯端末装置の動作と同様であり、本発明との関連が薄いため詳細な説明は省略する。
一方、携帯端末装置20のリンクモードが開始されると(ステップS51でYES)、制御部21は、情報表示装置10からのリンク要求を待つ(ステップS53)。情報表示装置10からのリンク要求があると(ステップS53でYES)、制御部21は、通信部26を制御して情報表示装置10との通信を行い、そのリンク要求に応答する。それにより、情報表示装置10と携帯端末装置20とのリンクが確立する(ステップS54)。
情報表示装置10とのリンクが確立すると、制御部21は、実行中の全てのアプリケーションの付属情報を情報表示装置10へ送信済みか否かを確認する(ステップS55)。付属情報を送信していない実行中のアプリケーションが存在すれば(ステップS55でNO)、制御部21は、その付属情報を通信部26を介して情報表示装置10へと送信する(ステップS56)。
実行中の全てのアプリケーションの付属情報を情報表示装置10へ送信した後(ステップS55でYES)、制御部21は、情報表示装置10から送られてくる操作・表示制限情報を受信する(ステップS57)。そして、受信した操作・表示制限情報を、運転者用アプリとして実行中の操作・表示制限機能を有するアプリの動作に反映させる(ステップS58)。
このステップS58では、運転者用アプリとして実行中の操作・表示制限機能を有するアプリに、操作・表示制限情報が引き渡され、その操作・表示制限機能が発揮される。例えば、操作・表示制限情報に操作制限の指示が含まれていた場合には、運転者用アプリは、操作を無効にしたり操作画面を隠したりして、ユーザが運転者用アプリの操作をできない状態にする。また、操作・表示制限情報に表示制限の指示が含まれていた場合には、運転者用アプリは、実行画面を暗転させたり他の画像に差し替えたりして、ユーザが運転者用アプリの画像を視認できない状態にする。これらの処理により、ドライバディストラクションが防止される。
なお、図5を用いて説明したように、操作・表示制限情報は、携帯端末装置20が運転者用アプリとして操作・表示制限機能を有するアプリまたは操作・表示制限を必要とするアプリを実行している場合に、情報表示装置10から送信される。その条件に当てはまらず、情報表示装置10から操作・表示制限情報が送信されないときは、ステップS57,S58はスキップされる。
その後、制御部21は、情報表示装置10から送られてくるアプリケーションの制御信号に応じて実行中のアプリケーションを制御する処理(アプリ制御信号対応処理)を行う(ステップS59)。
図9は、アプリ制御信号対応処理のフローチャートである。アプリ制御信号対応処理では、制御部21は、まず運転者用アプリの制御信号を受信したか確認する(ステップS71)。受信した制御信号が運転者用アプリに対するものか同乗者用アプリに対するものかは、それに付された識別子から判断できる。
運転者用アプリの制御信号が受信されたならば(ステップS71でYES)、その運転者用アプリが、操作制限機能を有するアプリ、操作制限を必要とするアプリ、操作制限を必要としないアプリのどれに該当するかを確認する(ステップS72,S73)。
運転者用アプリが操作制限機能を有するアプリである場合(ステップS72でYES)、受信した制御信号に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS75)。その結果、情報表示装置10で行われた運転者用アプリに対する操作が、携帯端末装置20で実行中の運転者用アプリの動作に反映される。操作制限機能を有するアプリは操作・表示制限情報に応じた操作制限処理を自ら行うことができるため、操作制限に関する特別な処理を行う必要はない。
また、運転者用アプリが操作制限を必要としないアプリである場合も(ステップS73でNO)、制御部21は、受信した制御信号に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS75)。操作制限を必要としないアプリの画像は、車両の状態に関わらず操作を制限する必要がないからである。
運転者用アプリが操作制限を必要とするアプリである場合(ステップS73でYES)、制御部21は、図8のステップS55で受信した操作・表示制限情報に基づいて、車両の状態が操作制限を必要とする状態か否かを判断し(ステップS74)、操作制限を必要としない状態であれば(ステップS74でNO)、受信した制御信号に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS75)。このとき、操作制限を必要とする状態であれば(ステップS74でYES)、その運転者用アプリの制御信号に応じた運転者用アプリの制御は行わない。つまり、情報表示装置10で行われた運転者用アプリに対する操作は無効となる。運転者用アプリの操作ができなければ、運転者は操作を試みないため、ドライバディストラクションが防止される。なお、表示制限せずに操作制限のみを行うケース(例えばナビゲーションアプリにおいて地図を表示させたまま操作のみを制限するようなケース)では、運転者が操作を試みることを未然に防止するために、その旨を情報表示装置10の運転席側画面14aに表示させることが好ましい。
続いて、制御部21は、情報表示装置10から同乗者用アプリの制御信号を受信したか確認する(ステップS76)。同乗者用アプリでは操作制限が不要なため、制御部21は、同乗者用アプリの制御信号が受信されたならば(ステップS76でYES)、その制御信号に応じた同乗者用アプリの制御を行う(ステップS77)。その結果、情報表示装置10で行われた同乗者用アプリに対する操作が、携帯端末装置20で実行中の同乗者用アプリの動作に反映される。
なお、図7を用いて説明したように、情報表示装置10は、ユーザがタッチパネル装置15を用いて運転者用アプリまたは同乗者用アプリに対する操作を行ったときに、そのアプリケーションの制御信号を送信する。情報表示装置10からアプリケーションの制御信号が送信されていなければ、アプリ制御信号対応処理では何も行われない。
図8に戻り、制御部21は、アプリ制御信号対応処理(ステップS59)を終えると、タッチパネル部25に対して行われたユーザの操作に応じた処理(操作対応処理)を行う(ステップS60)。
図10は、操作対応処理のフローチャートである。操作対応処理では、制御部21は、まずタッチパネル部25において運転者用アプリに対する操作が行われたか否かを確認する(ステップS81)。運転者用アプリの操作が行われたならば(ステップS81でYES)、その運転者用アプリが、操作制限機能を有するアプリ、操作制限を必要とするアプリ、操作制限を必要としないアプリのどれに該当するかを確認する(ステップS82,S83)。
運転者用アプリが操作制限機能を有するアプリである場合(ステップS82でYES)、制御部21は、タッチパネル部25の操作内容に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS85)。操作制限機能を有するアプリは操作・表示制限情報に応じた操作制限処理を自ら行うことができるため、操作制限に関する特別な処理を行う必要はない。
また、運転者用アプリが操作制限を必要としないアプリである場合も(ステップS83でNO)、制御部21は、タッチパネル部25の操作内容に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS85)。操作制限を必要としないアプリの画像は、車両の状態に関わらず操作を制限する必要がないからである。
運転者用アプリが操作制限を必要とするアプリである場合(ステップS83でYES)、制御部21は、操作・表示制限情報に基づいて、車両の状態が操作制限を必要とする状態か否かを判断し(ステップS84)、操作制限を必要としない状態であれば(ステップS84でNO)、タッチパネル部25の操作内容に応じた運転者用アプリの制御を行う(ステップS85)。このとき、操作制限を必要とする状態であれば(ステップS84でYES)、タッチパネル部25の操作に応じた運転者用アプリの制御は行わない。つまり、運転者用アプリに対する操作は無効となる。運転者用アプリの操作ができなければ、運転者は操作を試みないため、ドライバディストラクションが防止される。なお、表示制限せずに操作制限のみを行うケースでは、運転者が操作を試みることを未然に防止するために、その旨を表示部24に表示させることが好ましい。
続いて、制御部21は、タッチパネル部25において同乗者用アプリに対する操作が行われたか否かを確認する(ステップS86)。同乗者用アプリでは操作制限が不要なため、制御部21は、同乗者用アプリに対する操作が行われたならば(ステップS86でYES)、その制御信号に応じた同乗者用アプリの制御を行う(ステップS87)。
図8に戻り、制御部21は、操作対応処理(ステップS60)を終えると、アプリケーションの画像を表示部24に表示させると共に情報表示装置10へと送信する処理(アプリ画像表示・送信処理)を行う(ステップS61)。
図11は、アプリ画像表示・送信処理のフローチャートである。アプリ画像表示・送信処理では、制御部21は、まず運転者用アプリを実行しているか否かを確認する(ステップS91)。運転者用アプリが実行中であれば(ステップS91でYES)、その運転者用アプリが、表示制限機能を有するアプリ、表示制限を必要とするアプリ、表示制限を必要としないアプリのどれに該当するかを確認する(ステップS92,S93)。
運転者用アプリが表示制限機能を有するアプリである場合(ステップS92でYES)、制御部21は、画像生成部23に運転者用アプリの画像を生成させ(ステップS95)、その運転者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信する(ステップS96)。表示制限機能を有するアプリの画像は、操作・表示制限情報に応じた表示制限処理がアプリケーション自身によって施されているため、表示制限に関する特別な処理を行う必要はない。なお、制御部21は、運転者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信するとき、それを情報表示装置10の運転席側画面14aに表示させるように指定する識別子(運転席用識別子)を付して送信する。
運転者用アプリが表示制限を必要としないアプリである場合も(ステップS93でNO)、制御部21は、画像生成部23に運転者用アプリの画像を生成させ(ステップS95)、その運転者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信する(ステップS96)。表示制限を必要としないアプリの画像は、車両の状態に関わらず表示を制限する必要がないからである。
運転者用アプリが表示制限を必要とするアプリである場合(ステップS93でYES)、制御部21は、操作・表示制限情報に基づいて車両が表示制限を必要とする状態にあるか否かを判断し(ステップS94)、表示制限を必要としない状態であれば(ステップS94でNO)、画像生成部23に運転者用アプリの画像を生成させ(ステップS95)、その運転者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信する(ステップS96)。このとき、表示制限を必要とする状態であれば(ステップS94でYES)、その運転者用アプリの画像の生成も情報表示装置10への送信も行われない。それにより、情報表示装置10の運転席側画面14aおよび携帯端末装置20の表示部24に運転者用アプリの画像が表示されなくなるので、ドライバディストラクションが防止される。
続いて、制御部21は、同乗者用アプリが実行されているか否かを確認する(ステップS97)。同乗者用アプリは表示制限が不要なため、制御部21は、同乗者用アプリが実行されていれば(ステップS97でYES)、画像生成部23に同乗者用アプリの画像を生成させ(ステップS98)、その同乗者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信する(ステップS99)。なお、制御部21は、同乗者用アプリの画像を情報表示装置10へ送信するとき、それを情報表示装置10の助手席側画面14bに表示させるように指定する識別子(助手席用識別子)を付して送信する。
そして、制御部21は、運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像を表示部24の画面に表示させる(ステップS100)。例えば、運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像を、図2のように表示部24に並べて表示させる場合には、ステップS100では、それらの画像の合成処理が行われる。実行中の運転者用アプリの画像が生成されなかった場合(ステップS94でYESとなった場合)、ステップS100ではその代替の画像が使用される。
なお、運転者用アプリと同乗者用アプリの片方しか実行されていないときは、ステップS100では実行中のアプリケーションのみを表示する処理が行われる。また、運転者用アプリと同乗者用アプリのどちらも実行されていなければ、ステップS100はスキップされる。
図8に戻り、携帯端末装置20は、情報表示装置10からリンクの解除要求があるまで、ステップS55〜S61を繰り返し実行する(ステップS62)。リンクの解除要求があれば(ステップS62でYES)、情報表示装置10とのリンクを解除してリンクモードを終了する(ステップS63)。なお、ステップS57〜S61は、必ずしも図8に示した順番で行われなくてもよく、例えばステップS57〜S61がそれぞれ並列に実行されてもよい。
上記の説明では、情報表示装置10が操作・表示制限情報を生成し、それを携帯端末装置20が受信する構成としたが、携帯端末装置20が操作・表示制限情報を生成してもよい。例えば、携帯端末装置20がGPS受信機を備える場合には、現在位置の変化から、携帯端末装置20が持ち込まれた車両が走行中か否かを判断できるので、その判断結果に基づいて操作・表示制限情報を生成することができる。
また、携帯端末装置20で複数のアプリケーションが実行されていても、画像を情報表示装置10へ送信するアプリケーションはそのうちの1つでもよい。例えば、同時に実行中の複数のアプリケーションのうちユーザが指定したアプリケーションの画像のみが情報表示装置10へ送信されるようにしてもよい。また例えば、図2のように表示部24に同時に表示中の複数のアプリケーションから、ユーザが指定したアプリケーションの画像のみが情報表示装置10へ送信されるようにしてもよい。
また実施の形態1では、携帯端末装置20において、運転者用アプリと同乗者用アプリがそれぞれ1つずつ実行されることを前提としたが、運転者用アプリと同乗者用アプリがそれぞれ複数実行されてもよい。例えば運転者用アプリが複数実行された場合、それらの画像を運転席側画面14aに並べて表示させたり、重ねて選択的に表示させたりするとよい。それぞれの運転者用アプリの画像を運転席側画面14aに表示させるときのレイアウトは、情報表示装置10側で設定してもよいし、携帯端末装置20から、そのレイアウトを指定する情報を、携帯端末装置20に送信するようにしてもよい。
<実施の形態2>
実施の形態2では、携帯端末装置20の表示部24における運転者用アプリと同乗者用アプリの表示態様のバリエーションについて説明する。
例えば、携帯端末装置20の表示部24において運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像を図3のように選択的に表示させると、表示中の画像が運転者用アプリのものか同乗者用アプリのものか一目では分かりにくい。よって運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像を選択的に表示させる場合は、各画像に運転者用アプリの画像か同乗者用アプリの画像かを示す識別表示を含ませるとよい。
例えば図12のように、運転者用アプリの画像には「D」の識別表示、同乗者用アプリの画像は「P」の識別表示などを付すことが考えられる。また運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像とで識別表示の位置を変えるとより効果的である。図12の例では、運転者用アプリを示す識別表示「D」は画像の左上、同乗者用アプリを示す識別表示「P」は画像の右上にそれぞれ表示させている。また、例えば図13のように、運転者用アプリの画像と同乗者用アプリの画像に、それぞれ異なる色の枠を識別表示として付してもよい。
識別表示のデザインや位置、大きさ等は任意でよく、例えばユーザの好みに応じて設定可能にしてもよい。また、運転者用アプリと同乗者用アプリの識別表示は、携帯端末装置20の表示部24だけでなく、情報表示装置10のスプリットビュー表示装置14(運転席側画面14aおよび助手席側画面14b)にも表示させてもよい。
<実施の形態3>
実施の形態3では、情報表示装置10に接続される表示器のバリエーションについて説明する。
実施の形態1においては、情報表示装置10に接続された2つの表示部を、1つの画面で実現されるスプリットビュー型のものとしたが、それぞれ独立した画面を持つものでもよい。また、情報表示装置10が車両に搭載される場合、表示器の設置場所はセンターパネルに限られない。例えば、車両の運転席用の表示器は、車両のインストルメントパネル内に配置してもよいし、フロントガラスに画面を投影させるヘッドアップディスプレイとしてもよい。
さらに、携帯端末装置20は3つ以上の表示器が接続されてもよい。例えば、運転席用の表示器、助手席用の表示器に加え、後部座席用の表示器を接続させることが考えられる。逆に、携帯端末装置20に1つの表示器のみ(例えば運転席用の表示器のみ)が接続されている場合にも、本発明は適用可能である。
<実施の形態4>
実施の形態4では、情報表示装置10と携帯端末装置20との間の通信方式のバリエーションについて説明する。
実施の形態1の情報表示システムのように、情報表示装置10と携帯端末装置20との間で受け渡しするデータ(画像データや制御信号)に、運転者用アプリのものか同乗者用アプリのものかを区別するための識別子を付すようにすれば、図14のように通信経路を1つとし、それらのデータを同一の通信経路で情報表示装置へ送信することが可能である。携帯端末装置20に3つ以上の表示器が接続される場合には、その数に合わせて識別子の種類を増やせばよい。
また、図15のように通信経路を2つにし、片方を運転者用アプリのデータの受け渡しに用い、もう片方を同乗者用アプリのデータの受け渡しに用いるように規定してもよい。この場合、受け渡しに用いられた通信経路から、データが運転者用アプリのものか同乗者用アプリのものかを区別できるので、データに識別子を付す必要がなくなる。2つの通信経路の通信規格は同じでなくてもよく、例えば図16のように、片方はUSBを用いた通信経路、もう片方は無線LAN(W−LAN)を用いた通信経路としてもよい。また、携帯端末装置20に3つ以上の表示器が接続される場合は、その数に合わせて通信経路の数を増やせばよい。
<実施の形態5>
実施の形態5では、携帯端末装置20で実行されるアプリケーションに対する運転者用アプリと同乗者用アプリの指定の方法、すなわち、携帯端末装置20で実行されるアプリケーションの画像を情報表示装置10の運転席側画面14aと助手席側画面14bのどちらに表示させるかを指定する方法のバリエーションについて説明する。
携帯端末装置20で実行されるアプリケーションが運転者用アプリになるか同乗者用アプリになるかは、アプリケーションごとに予め設定されていてもよいし、アプリケーションを起動する際にユーザが指定するようにしてもよい。
また、各アプリケーションに対する運転者用アプリまたは同乗者用アプリの指定が、予め定められたルールに基づいて自動的に行われるようにしてもよい。例えば、操作・表示制限機能を有するアプリは自動的に運転者用アプリとして指定され、運転席側画面14a(操作・表示制限を必要とする表示器)に表示されるようにしてもよい。逆に、操作・表示制限機能を有しないアプリの画像は、自動的に同乗者用アプリとして指定され、助手席側画面14b(操作・表示制限を必要としない表示器)に表示されるようにしてもよい。
また、アプリケーションの画像が携帯端末装置20のどの表示部に表示されるかに応じて、運転者用アプリまたは同乗者用アプリの指定が自動的に行われるようにしてもよい。例えば図1の構成の場合、携帯端末装置20の第1画面24aに表示されるアプリケーションは自動的に運転者用アプリとして指定され、第2画面24bに表示されるアプリケーションは自動的に同乗者用アプリとして指定されるようにしてもよい。
また例えば、携帯端末装置20が、操作者から常に見える表示部と、常には見えない表示部とを有している場合、常に見える表示部に表示されるアプリケーションは自動的に運転者用アプリとして指定され、常には見えない表示部に表示されるアプリケーションは自動的に同乗者用アプリとして指定されるようにしてもよい。
また、携帯端末装置20においてフォアグラウンドで実行中のアプリケーションは自動的に運転者用アプリとして指定され、バックグラウンドで実行中のアプリケーションは自動的に同乗者用アプリとして指定されるようにしてもよい。この場合、携帯端末装置20の操作によってフォアグラウンドとバックグラウンドが切り替わると、運転者用アプリと同乗者用アプリが入れ替わってしまい利便性が低下するので、フォアグラウンドとバックグラウンドは固定されることが好ましい。その場合、携帯端末装置20の表示部24における運転者用アプリと同乗者用アプリの表示態様は、例えば図17のようにするとよい。
すなわち図17のように、フォアグラウンドで実行中の運転者用アプリの画像の端にドラッグバー30を設け、ドラッグバー30を指でスライドさせるとその下からバックグラウンドで動作中の同乗者用アプリの画像が現れるようにする。また、ドラッグバー30をスライドさせた状態で指を離すと、その一定時間後に元の状態(運転者用アプリの画像が画面全体に表示された状態)に戻るようにしてもよい。
なお、上の説明とは逆に、携帯端末装置20においてフォアグラウンドで実行中のアプリケーションが同乗者用アプリとして指定され、バックグラウンドで実行中のアプリケーションが運転者用アプリとして指定されるようにしてもよい。
また、図17の表示態様が実施される携帯端末装置20において、バックグラウンドで実行中のアプリケーションの画像のみが情報表示装置10へ送信されるようにしてもよい。この場合、ユーザは、ドラッグバー30を操作しなければ見ることができないバックグラウンドで実行中のアプリケーションの画像を、情報表示装置10の表示器(運転席側画面14aまたは助手席側画面14b)で見ることができる。つまり、ドラッグバー30を操作することなしに、フォアグラウンドで実行中のアプリケーションの画像と、バックグラウンドで実行中のアプリケーションの画像の両方を視認できるようになる。
<実施の形態6>
実施の形態1では、携帯端末装置20が実行するアプリケーションが、操作・表示制限機能を有するアプリ、操作・表示制限を必要とするアプリ、操作・表示制限を必要としないアプリのうちのどれであるか予め決められていたが、それは変更可能でもよく、例えばユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
また例えば、携帯端末装置20が操作者から常に見える表示部と常には見えない表示部とを有している場合、操作者から常に見える表示部に表示されるアプリケーションは操作・表示制限を必要としないアプリであるとみなして(操作・表示制限機能を有するアプリであってもその機能を発揮させない)、その画像を情報表示装置へ送信するようにしてもよい。
また、携帯端末装置20が、アプリケーションの種別に基づき、そのアプリケーションが操作・表示制限を必要とするか否かを設定するようにしてもよい。例えば、ナビゲーションアプリは操作・表示制限を必要としないアプリとして設定し、映像アプリ(画像ビューワや動画再生アプリ)は、操作・表示制限を必要とするアプリとして設定することなどが考えられる。
さらに、図17の表示態様が実施される携帯端末装置20において、フォアグラウンドで実行中のアプリケーションは、操作・表示制限を必要としないアプリとみなして、その画像を情報表示装置へ送信するようにしてもよい。逆に、バックグラウンドで実行中のアプリケーションの画像を、操作・表示制限を必要とするアプリとみなして、その画像を情報表示装置へ送信するようにしてもよい。
<実施の形態7>
実施の形態1では、携帯端末装置20で動作する運転者用アプリを「操作・表示制限機能を有するアプリ」、「操作・表示制限を必要とするアプリ」、「操作・表示制限を必要としないアプリ」に分類したが、それに代えて、例えば、各アプリケーションに必要とされる操作・表示制限の度合い(操作・表示制限レベル)を規定してもよい。例えば次のようなレベル分けが考えられる。
・レベル0:駐車中(パーキングブレーキオン)でのみ動作を許可
・レベル1:停車中または一定速度以下でのみ動作を許可
・レベル2:一般道路用の操作・表示制限
・レベル3:高速道路用の操作・表示制限
・レベル10:操作・表示制限なし(操作・表示制限を必要としないアプリ)
各アプリケーションの操作・表示制限レベルは、そのアプリケーションの付属情報として記憶部22に記憶される。
この場合、情報表示装置10から携帯端末装置20へと送信される操作・表示制限情報に、より詳細な車両の状態(パーキングブレーキのオン/オフや、走行中の道路の種別など)の情報を含ませる必要がある。携帯端末装置20の制御部21は、受信した操作・表示制限情報に基づいて、運転者用アプリに対し操作・表示制限レベルに応じた内容の操作・表示制限を実施する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。