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JP6021526B2 - 冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置 - Google Patents

冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置 Download PDF

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JP6021526B2 JP2012190314A JP2012190314A JP6021526B2 JP 6021526 B2 JP6021526 B2 JP 6021526B2 JP 2012190314 A JP2012190314 A JP 2012190314A JP 2012190314 A JP2012190314 A JP 2012190314A JP 6021526 B2 JP6021526 B2 JP 6021526B2
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Description

本発明は、一般的な地熱発電に用いられて好適な冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置に関するものである。
地熱発電の設備は、地中を所定深さまで掘削し、地下深部で蒸気と熱水が高圧下で共存する地熱流体を地上へ噴出させ、この地熱流体をセパレータにより蒸気と熱水とに分離し、この分離した蒸気によりタービンを駆動回転して発電を行うものが一般的である。
また、地下の温度や圧力が低く、熱水しか得られない場合でも、アンモニア、ペンタンおよびフロンなど水よりも低沸点の熱媒体(可燃性媒体)を作動流体として用い、この熱媒体を熱水で沸騰させ蒸気タービンを回して発電させることができるバイナリ発電が知られている。
一般的にこれらの地熱発電は、水源の乏しい山岳地帯に設置されている。したがって、設備の冷却には、水冷式を採用することが困難であり、空冷式の冷却塔等が採用されている。空冷式は、水冷式に比べて消費電力が大きく、設備の冷却効率も水冷式に比べて低いという問題があった。
これらの問題の対策として、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1には、熱源流体が流通する一次配管と、動作媒体として低沸点有機媒体が流通する閉ループ状の二次配管とを備え、この二次配管に、前記一次配管の熱源流体との熱交換によって動作媒体を蒸発させる蒸発器と、発生した媒体蒸気により駆動されるタービンと、このタービンの排蒸気を凝縮させる凝縮器と、前記タービンを迂回して前記蒸発器側から前記凝縮器に連絡されプラント緊急停止時に開となるバイパス配管とを設けた有機媒体適用動力回収プラントにおいて、前記一次配管に、プラント緊急停止時に蒸発器上流側部位へ冷却用流体を供給する緊急冷却装置が示されている。
プラント緊急停止時に、緊急冷却装置によって、蒸発器上流側部位へ冷却用流体を供給するようにされているので、緊急停止後に蒸発器で動作媒体が継続的に発生することを防止でき、蒸発器内の熱源流体の温度を動作媒体の熱分解が問題とならない温度にまで低下させることが示されている。この場合、緊急冷却装置の冷却用流体を、貯留冷却された熱源流体、または蒸発器下流側から環流される熱交換後の熱源流体とすることによって、冷却用流体を容易に確保することが示されている。
特開平5−272308号公報
特許文献1に開示された緊急冷却装置は、貯留冷却された熱源流体、または蒸発器下流側から環流される熱交換後の熱源流体が冷却水として用いられている。しかし、冷却水中の不純物が多く設備を腐食させるという問題があった。
また、水源の確保が困難な地帯(例えば山岳地帯)において、空冷式の冷却塔を使用した場合に、消費電力が大きいという問題があった。
さらに、水冷式の冷却塔を用いた場合には、熱交換器により加熱された冷却水が蒸発して冷却水量が減少するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、水源が乏しい地帯でも、水冷式の冷却装置の冷却水を安定して供給することができる冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置は以下の手段を採用する。
本発明のバイナリ発電装置は、生成井から導かれる高温高圧の地熱水を蒸気と熱水に分離するセパレータと、前記セパレータにて分離された前記蒸気と熱交換されて熱媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器にて蒸発した前記熱媒体の蒸気により駆動される蒸気タービンと、前記蒸気タービンに駆動されて発電する発電機と、冷却水と熱交換することによって、前記蒸気タービンから導かれた前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器に供給する前記冷却水を冷却する冷却塔と、前記冷却塔に冷却水を供給する貯留部と、を備え、前記冷却水として、前記生成井から導かれた地熱水が用いられることを特徴とする。
生成井から導かれた高温高圧の地熱水を蒸気と熱水にセパレータにより分離される。セパレータで分離された蒸気は、蒸発器を通って貯留部へと送られる。貯留部(例えばタンク)で自然冷却された蒸気は、液体(地熱水)となって、冷却塔の冷却水として用いられる。これにより、水源が乏しい地帯(例えば山岳地帯)に設置された地熱発電において水冷式の冷却塔とすることができる。空冷式の冷却塔のような多くの冷却ファンを必要としないため、ファンを駆動する消費電力を少なくすることができる。または、水冷式にすることで冷却ファンを使用しない自然冷却式クーリングタワーを採用できるため、その場合は電力を消費せずに冷却できる。さらに、冷却塔で蒸発してしまう冷却水を地熱水により補うことができる。これにより、水源が乏しい地帯に設置された地熱発電でも水冷式の冷却ファンを設置することができるので、設備の冷却効率を向上させることができる。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記冷却水として、前記セパレータで分離された前記蒸気が用いられることを特徴とする。
冷却塔で気化されることで減少する冷却水を、セパレータで分離された蒸気、熱水、又はドレンを用いることにより供給することができる。これにより、水源の乏しい地熱発電所において、水冷式の冷却塔を使用することができる。空冷式に比べ必要とされる冷却ファンの数が少なくてすむので、消費電力を少なくすることができる。また、水冷式の冷却塔を使用することができるので空冷式に比べてタービン出口のエンタルピーを下げることができる。したがって、タービン出力を増大させることができる。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記蒸発器から導かれた前記熱水によって、前記凝縮器から導かれた前記熱媒体を予熱する予熱器が設けられていることを特徴とする。
セパレータから分離された蒸気は、蒸発器で熱媒体に熱を与えたあと、予熱器に流されて熱媒体に熱を与えている。蒸気の熱を熱媒体に与えることで、設備の効率を向上させることができる。蒸気は、熱媒体に効率良く熱を与えるので、貯留部での蒸気、熱水、又はドレンの自然冷却や冷却塔による冷却効率も向上させることができる。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記冷却水として、前記蒸発器から導かれた蒸気が用いられ、該蒸気が前記貯留部へと導かれる供給路に減圧弁が設けられていることを特徴とする。
セパレータで分離された蒸気は、蒸発器に供給され、低沸点媒体を加熱した後に熱水管に戻される。熱水管へ返送される蒸気の一部は、分岐されて予熱器を通らずに蒸気ドレンを貯めておく貯留部へと送られている。第二予熱器を通らない場合、蒸気は蒸発器で低沸点媒体と熱交換を行っているものの高温高圧の状態となっている。そのため、貯留部へと蒸気、熱水、又はドレンを導く供給路に減圧弁を設けて圧力を減圧している。これにより、第二予熱器を通さずに蒸気、熱水、又はドレンを用いることができる。第二予熱器を設ける必要がないため、費用を削減することができる。なお、貯留部としては、別個に設けた冷却塔が好ましい。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記冷却水として、還元井へと熱水を返送する熱水管から分岐された返送熱水が用いられることを特徴とする。
セパレータで分離された蒸気は、蒸発器に供給され、熱媒体を加熱した後に熱水管に戻される。還元井へ返送される熱水の一部は、分岐されて蒸気(ドレン)を貯めておく貯留部へと送られている。蒸気(ドレン)の全量を冷却水として用いる場合に比べて貯留部のサイズを小さくすることができる。これにより、設備をコンパクトにすることができる。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記熱水管には、前記返送熱水を蒸気と液体に分離するフラッシャーが設けられ、前記冷却水として、前記フラッシャーで分離された蒸気が用いられることを特徴とする。
フラッシャーにより熱水を減圧膨張させ、蒸気を発生させることで、熱水中の不純物と分離することができる。蒸気は、貯留部へと供給される。これにより浄化した蒸気を貯留部へと送ることができる。
さらに、本発明のバイナリ発電装置では、前記貯留部は、前記冷却塔よりも高い位置に設置されていることを特徴とする。
貯留部(例えばタンク)は、タービン側冷却塔より高い位置に設置(建造)される。これにより、冷却水は、位置エネルギーを利用して冷却塔に供給され、ポンプ等の輸送動力を省略あるいは可及的に減じることができる。また、貯留部へは熱水の圧力を利用することができるため、消費電力を抑えて熱水を貯留部へ供給することができる。したがって、プラント全体の性能を向上させることができる。
さらに、本発明の冷却水供給システムでは、冷却水が供給される熱媒体を有した設備と、前記設備に供給する前記冷却水を冷却する冷却塔と、蒸気を生成する蒸発器から排出された蒸気が還元井へ戻される熱水管と、を備え、前記冷却水は、前記還元井へ返送される前記熱水管から分岐された前記蒸気が用いられることを特徴とする。
設備の熱媒体を冷却する冷却水に、還元井へ返送される前記熱水管から分岐された蒸気、熱水、又はドレンを用いることとした。これにより、周辺に水源がない設備においても水の消費量が多い水冷式の冷却塔を採用することができる。これにより、効率的に設備を冷却することができる。
セパレータにより分離された蒸気は、蒸発器に通されて熱水管へと返送されて合流される。蒸気と合流した熱水は、還元井へと戻される。還元井へと戻される熱水管の一部を抜き出して貯留部へと送液されて冷却塔へ供給される冷却水として用いられる。
なお、熱水に不純物(例えばシリカ等)が含まれている場合には、薬剤によりpHを調整して冷却水として用いることが好ましい。
熱水の一部を抜き出して冷却水として用いているため、設備をより簡便な構造とすることができる。
本発明によれば、以下の作用効果を奏する。
水源が乏しい地帯(例えば山岳地帯)に設置された地熱発電装置でも水冷式の冷却塔を設けることができる。空冷式の冷却塔のような多くの冷却ファンを必要としないため、冷却ファンを駆動する消費電力を少なくすることができる。また、冷却塔で蒸発してしまう冷却水をセパレータで分離された蒸気により補うことができる。これにより、水源が乏しい地帯に設置された地熱発電でも水冷式の冷却塔を設置することができるので、設備の冷却効率を向上させることができる。
本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の第1実施形態の変形例を示す概略構成図である。 本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の第2実施形態を示す概略構成図である。 本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の第3実施形態を示す概略構成図である。 本発明の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の第4実施形態を示す概略構成図である。
以下に、本発明に係る冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係る冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の概略構成が示されている。本実施形態は、地熱を利用して作動流体(例えば炭化水素系の可燃性物質)を加熱し、この作動流体の蒸気によりタービンを駆動回転することで発電を行うバイナリ発電装置である。
図1に示されるように、冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置は、セパレータ3と、蒸発器7と、蒸気タービン9と、発電機9aと、凝縮器16と、冷却塔20と、貯留部11とを備えている。
生成井1から導かれる高温高圧の地熱水を蒸気と熱水に分離するセパレータ3が設けられている。セパレータ3の上部には、高温蒸気配管4が接続され、セパレータ3の下部には、高温熱水配管5が接続されている。
セパレータ3にて分離された蒸気と熱交換されて作動流体(熱媒体)を蒸発させる蒸発器7が設けられている。蒸発器7にて蒸発した作動流体の蒸気により駆動される蒸気タービン9と、蒸気タービン9に駆動されて発電する発電機9aが設けられている。
蒸気タービン9を駆動させた作動流体の蒸気は、タービン排気配管15を介して、凝縮器16へと導かれている。凝縮器16は、冷却水と熱交換することによって、蒸気タービン9から導かれた作動流体を凝縮させる。また、凝縮器16に供給する冷却水を冷却する冷却塔20が設けられている。貯留部11により冷却塔20に冷却水が供給されている。
貯留部11には、冷却水供給配管12および高温蒸気配管4が接続されている。また、貯留部11は、蒸気タービン9側の冷却塔20より高い位置に設置(建造)される。貯留部11で貯留される蒸気、熱水、又はドレンは、自然冷却によって冷却され、冷却水供給配管12に設けられた冷却水供給バルブ13の開閉により冷却塔20へと供給される。また、貯留部11に供給される蒸気は、バルブ10により流量が調整される。なお、貯留部11としては、別個に設けた冷却塔20a(図2参照)が好ましい。
次に上記構成の冷却水供給システムおよびこれを備えたバイナリ発電装置の動作について説明する。
生成井1より噴出した地熱源(例えば蒸気及び/又は熱水)は、地熱源配管2を介してセパレータ3へと供給される。セパレータには、高温蒸気配管4および高温熱水配管5が設けられている。セパレータ3により、地熱源は、高温の蒸気と、高温の熱水に分離される。分離された高温の蒸気は、高温蒸気配管4内を流れ、蒸発器7内の作動流体を加熱するために用いられる。さらに、蒸発器7内の作動流体を加熱した後に、熱交換器33(第二予熱器)に通されて、作動流体を加熱させる。熱交換器33を出た蒸気は、高温蒸気配管4を介して貯留部11(例えばタンク)へと供給される。
一方、セパレータ3で分離された高温の熱水は、高温熱水配管5を流れて高温の熱水の熱を作動流体の加熱源としている熱交換器23(第1予熱器)に通される。熱交換器23で作動流体に熱を与えた熱水は、高温熱水配管5により還元井6へと返送される。
作動流体は蒸発器7において蒸気となり高温作動流体配管8を介して蒸気タービン9へ導かれ、そこで仕事を行って回転軸を回し発電機(図示せず)を駆動する。
仕事を終えて蒸気タービン9を出た蒸気は、凝縮器16において、冷却されて凝縮される。凝縮された作動流体は、低温作動流体配管21を通りポンプ22により熱交換器33および熱交換器23(予熱器)を流れて作動流体配管24を介して蒸発器7へと戻される。また、凝縮器16には、冷却水供給配管17が接続され、ポンプ19により冷却水が供給される。凝縮器16を冷却した冷却水は、冷却水返送配管18を介して冷却塔20へと供給され冷却水が冷却される。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
セパレータ3で分離された蒸気は、蒸発器7を通って貯留部11へと送られる。貯留部
11(例えばタンク)で自然冷却された蒸気は、液体(蒸気ドレン)となって、冷却塔20の冷却水として用いられる。これにより、水源が乏しい地帯(例えば山岳地帯)に設置された地熱発電において水冷式の冷却塔20とすることができる。
空冷式の冷却塔20のような多くの冷却ファンを必要としないため、冷却ファンを駆動する消費電力を少なくすることができる。
また、水冷式の冷却塔20を使用することができるので空冷式に比べて蒸気タービン9出口のエンタルピーを下げることができる。したがって、蒸気タービン9の出力を増大させることができる。
また、冷却塔20で蒸発してしまう冷却水を蒸気(地熱水)により補うことができる。これにより、水源が乏しい地帯に設置された地熱発電でも水冷式の冷却ファンを設置することができるので、設備の冷却効率を向上させることができる。
[第1実施形態の変形例]
次に、本発明の第1実施形態の変形例について、図2を用いて説明する。
本変形例は、第1実施形態に示した高温蒸気配管4を分岐させて貯留部11へ供給するようになっている。したがって、第1実施形態と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
図2に示されているように、蒸発器7には、高温蒸気配管4が接続され、高温蒸気配管4の他端は、高温熱水配管5と合流部5aで合流される。高圧蒸気配管4aは、合流部5aの上流側で、高温蒸気配管4から分岐されて設けられている。
セパレータ3で分離された蒸気は、蒸発器7に供給され、作動流体を加熱した後に高温熱水配管5に戻される。高温熱水配管5へ返送される蒸気の一部は、分岐されて高圧蒸気配管4aを介して蒸気(ドレン)を貯めておく貯留部11へと送られている。蒸気(ドレン)の全量を冷却水として用いる場合に比べて貯留部11のサイズを小さくすることができる。これにより、設備をコンパクトにすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例に示した高温蒸気配管4を分岐させた高圧蒸気配管4aが熱交換器を通らずに貯留部11へ供給するようになっている。したがって、第1実施形態の変形例と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
図3に示されているように、冷却水として、蒸発器7から導かれた蒸気が用いられ、蒸気が貯留部11へと導かれる供給路4bに流量調整弁10aと減圧弁30が設けられている。
セパレータ3で分離された蒸気は、蒸発器7に供給され、作動流体を加熱した後に高温熱水配管5に戻される。高温熱水配管5へ返送される蒸気の一部は、分岐されて供給路4bを介して熱交換器(予熱器)を通らずに蒸気、熱水、又はドレンを貯めておく貯留部11へと送られている。
本実施形態によれば、分岐された蒸気は、熱交換器を通らないこととした。これにより蒸気は蒸発器7で作動流体と熱交換を行っているものの高温高圧の状態となっている。そのため、貯留部11へと蒸気、熱水、又はドレンを導く供給路4bに減圧弁30を設けて圧力を減圧している。これにより、熱交換器を通さずに蒸気、熱水、又はドレンを用いることができる。熱交換器を設ける必要がないため、費用を削減することができる。なお、貯留部11としては、別個に設けた冷却塔20aが好ましい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、第1実施形態の変形例に示した高圧蒸気配管4aを設けない構成として、高温熱水配管5から抜き出した熱水を貯留部11へ供給するようになっている。したがって、第1実施形態の変形例と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
図4に示されているように、蒸気を生成する蒸発器7から排出された蒸気が還元井6へ戻される高温熱水配管5から分岐される高温熱水管5bと、熱水の流量を調整する調節弁10bが設けられている。
セパレータ3により分離された蒸気は、蒸発器7に通されて高温熱水配管5へと返送されて合流される。蒸気と合流した熱水は、還元井6へと戻される。還元井6へと戻される高温熱水配管5の一部を抜き出して高温熱水管5bを介して貯留部11へと送液されて冷却塔20へ供給される冷却水として用いられる。
熱水の一部を抜き出して冷却水として用いているため、設備をより簡便な構造とすることができる。なお、熱水に不純物(例えばシリカ等)が含まれている場合には、薬剤によりpHを調整して冷却水として用いることが好ましい。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、第3実施形態に示した還元井6へと熱水を返送する高温熱水配管5にフラッシャー50を設けることとした。したがって、第3実施形態の変形例と同様の構成には同一符号を付しその説明を省略する。
図5に示されているように、高温熱水配管5には、返送熱水を蒸気と熱水に分離するフラッシャー50が設けられている。
フラッシャー50により分離された蒸気は、冷却水供給管5cを介して貯留部11へと供給される。一方、フラッシャー50で分離された熱水は、還元井6へと返送される。このように、冷却塔20に供給する冷却水として、フラッシャー50で分離された蒸気が用いられる。
フラッシャー50により熱水を減圧膨張させ、蒸気を発生させることで、熱水中の不純物と分離することができる。蒸気は、貯留部11へと供給される。これにより浄化した蒸気を貯留部11へと送ることができる。
1 生成井
2 地熱源配管
3 セパレータ
4 高温蒸気配管
5 高温熱水配管
5a 合流部
6 還元井
7 蒸発器
8 高温作動流体配管
9 蒸気タービン
9a 発電機
11 貯留部
15 タービン排気配管
16 凝縮器
17 冷却水供給配管
18 冷却水返送配管
19 冷却水ポンプ
20 冷却塔
20a 冷却塔
21 低温の作動流体配管
22 低温の作動流体移送ポンプ
23 予熱器
33 第2予熱器
50 フラッシャー

Claims (8)

  1. 生成井から導かれる高温高圧の地熱水を蒸気と熱水に分離するセパレータと、
    前記セパレータにて分離された前記蒸気と熱交換されて熱媒体を蒸発させる蒸発器と、
    前記蒸発器にて蒸発した前記熱媒体の蒸気により駆動される蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンに駆動されて発電する発電機と、
    冷却水と熱交換することによって、前記蒸気タービンから導かれた前記熱媒体を凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器に供給する前記冷却水を冷却する冷却塔と、
    前記冷却塔に冷却水を供給する貯留部と、を備え、
    前記冷却水として、前記生成井から導かれた地熱水が用いられることを特徴とするバイナリ発電装置。
  2. 前記冷却水として、前記セパレータで分離された前記蒸気が用いられることを特徴とする請求項1に記載のバイナリ発電装置。
  3. 前記蒸発器から導かれた前記熱水によって、前記凝縮器から導かれた前記熱媒体を予熱する予熱器が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のバイナリ発電装置。
  4. 前記冷却水として、前記蒸発器から導かれた蒸気が用いられ、
    該蒸気が前記貯留部へと導かれる供給路に減圧弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバイナリ発電装置。
  5. 前記冷却水として、還元井へと熱水を返送する熱水管から分岐された返送熱水が用いられることを特徴とする請求項1に記載のバイナリ発電装置。
  6. 前記熱水管には、前記返送熱水を蒸気と液体に分離するフラッシャーが設けられ、
    前記冷却水として、前記フラッシャーで分離された蒸気が用いられることを特徴とする請求項5に記載のバイナリ発電装置。
  7. 前記貯留部は、前記冷却塔よりも高い位置に設置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のバイナリ発電装置。
  8. 冷却水が供給される熱媒体を有した設備と、
    前記設備に供給する前記冷却水を冷却する冷却塔と、
    蒸気を生成する蒸発器から排出された蒸気が還元井へ戻される熱水管と、を備え、
    前記冷却水は、前記還元井へ返送される前記熱水管から分岐された前記蒸気が用いられることを特徴とする冷却水供給システム。
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