JP6098990B2 - 熱交換器の製造方法 - Google Patents
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Description
この熱交換器Aは、加熱媒体としての燃焼ガスの給気口80および排気口81を形成したケース8内に、複数の伝熱管9を収容している。各伝熱管9は、螺旋状の主管体部90の上下両端に直管状の一対の延設管体部91が繋がった構成を有し、主管体部90は、図示しないスペーサなどを用いてケース8内に固定されている。一方、各延設管体部91は、ケース8の側板部82に設けられた貫通孔83に挿通して接合されている。このような構成によれば、ケース8内に供給される燃焼ガスから各伝熱管9を利用して熱回収を行ない、各伝熱管9内を流通する湯水を好適に加熱することが可能である。
この点を図8を参照して説明すると、前記した熱交換器Aでは、この熱交換器Aに接続された配管経路においてウォータハンマが発生し、伝熱管9内の圧力がかなり高くなると、矢印N20に示すように、延設管体部91が膨らむように変形する。この変形に伴って発生する力は、ケース8の側板部82に対して、この側板部82をケース8の内側方向に撓ませる引張力F1となる。すると、延設管体部91と貫通孔83の周縁部との接合部分のうち、側板部82の外周縁寄りの部分n10には、延設管体部91と側板部82とを剥離させる方向の引張応力σ1が生じる。したがって、このような引張応力σ1が繰り返し発生することに対応し、接合部分が充分な強度・耐久性を有するものとなるように配慮する必要がある。
すなわち、第1および第2の延設管体部と側板部の貫通孔の周縁部とを溶接する場合、その終点は、他の溶接部分と比較して溶接に不備を生じ易い。一方、ウォータハンマが発生した場合、第1および第2の延設管体部と貫通孔の周縁部との溶接箇所のうち、側板部の縁部側(側板部のz方向の中心とは反対側)の部分には、溶接を剥離させる方向の引張応力が生じる。本発明では、溶接の終点が、そのような引張応力を生じる箇所を避けた位置にあり、この溶接の終点に不当な応力を生じ難くすることができる。また、溶接の終点は、第1の延設管体部どうしの間や、第2の延設管体部どうしの間をも避けた位置であるために、溶接の均一化を図る上でも好ましいものとなる。このようなことから、伝熱管とケースの側板部との溶接強度を高め、また耐ウォータハンマ性能を向上させて、耐久性にも優れたものとすることができる。
さらに、本発明によれば、伝熱管とケースの側板部との固定が溶接により図られているために、ロウ付け手段と比較して、少量生産などに適し、製造コストを低減する利点も得られる。
設管体部の前側に大きな引張応力が発生し、また第2の領域においては第2の延設管体部の後側に大きな引張応力が発生するのに対し、溶接の終点はそのような位置とは反対側に設けられている。したがって、本発明について先に述べたような効果が適切に得られる。
によって発生された燃焼ガスから熱回収を行なって湯水加熱を行なう用途に好適なものであり、たとえば給湯装置の潜熱回収用の熱交換器として利用される。
この熱交換器HE1は、ケース2と、このケース2内に収容された複数の伝熱管1と、これら複数の伝熱管1の下端部および上端部に繋がった入水用および出湯用の一対のヘッダ3(3A,3B)とを具備している。
なお、本実施形態では、ケース2の左右幅方向が本発明でいう「x方向」、ケース2の前後幅方向が本発明でいう「y方向」、上下方向が本発明でいう「z方向」に相当し、図面において適宜示す。
しては、TIG溶接トーチ9を貫通孔28の周縁部に向けて対向させ、伝熱管1には直接対向させないようにする。このような設定状態でTIG溶接を開始すると、貫通孔28の周縁部とともに伝熱管1の突出部13をも溶融させることができる。突出部13は、貫通孔28の周縁部よりもTIG溶接トーチ9に接近しているために、この突出部13に対して適切にアーク熱を作用させることが可能であり、溶接後においては伝熱管1の端部は、側板部21の外面と略面一状の高さとされる。TIG溶接トーチ9は、伝熱管1の端部全周と各貫通孔28の周縁部全周とを溶接するように移動させていく。
とができる。また、終点P1,P2は、伝熱管1の相互間領域をも避けた位置であるため、溶接の均一性を高める上でも好ましいものとなる。
本実施形態の熱交換器HE2は、各伝熱管1の主管体部11が、略水平な姿勢の蛇行状管体部とされており、複数の伝熱管1は、上下高さ方向に並んでいる。第1および第2の延設管体部10a,10bは、ケース2の左右幅方向に延びているが、これらはケース2の前後幅方向に間隔を隔てている。このため、ケース2の側板部21に設けられた2つの膨出部22(22A,22B)は、ケース2の前後幅方向の中心線Lbを挟んでケース2の前後幅方向に離間した配置とされている。各膨出部22における複数の貫通孔28および伝熱管1の端部(第1および第2の延設管体部10a,10b)の配列方向は、上下方向である。
管体部10aの前側、および符号n2で示す第2の延設管体部10bの後側に引張応力が発生する。これに対し、溶接の終点P1,P2は、そのような部分とは反対側に設けられているために、やはりこの終点P1,P2に引張応力が集中することはなく、耐ウォータハンマ性能を高めることが可能である。
溶接の始点の位置は問わない。たとえば、溶接の始点に不備がある場合には再度溶接を行なうことにより修正することができる。
P1,P2 溶接の終点
1 伝熱管
10a,10b 延設管体部
11 主管体部(伝熱管の)
2 ケース
3(3A,3B) ヘッダ
21 側板部(ケースの)
22(22A,22B) 膨出部(第1および第2の領域)
28 貫通孔
29 裏ビード部
36 チャンバ(ヘッダの)
Claims (5)
- 螺旋状または蛇行状の主管体部に繋がって所定のx方向に延び、かつx方向に対して交差するz方向に離間した第1および第2の延設管体部をそれぞれ有する複数の伝熱管と、
前記主管体部を位置決め固定させた状態で前記複数の伝熱管を内部に収容するケースと、
を具備しており、
前記ケースの側板部には、前記複数の伝熱管の第1および第2の延設管体部をそれぞれ接合するための第1および第2の領域が、前記側板部のz方向の中心線を挟んでz方向に離間した配置に設けられ、かつ前記第1および第2の領域は、ともに伝熱管挿入用の複数の貫通孔がx,z方向に対して交差するy方向に間隔を隔てて並んで設けられた領域とされ、前記各貫通孔の周縁部全周と前記第1および第2の延設管体部の外周面全周とが溶接されている、熱交換器の製造方法であって、
前記第1および第2の領域における前記溶接の終点は、前記第1および第2の延設管体部の周囲のうち、前記側板部のz方向の中心線寄りの位置とすることを特徴とする、熱交換器の製造方法。 - 請求項1に記載の熱交換器の製造方法であって、
前記各伝熱管は、軸長方向が上下方向とされた螺旋状の主管体部を有し、かつ前記第1および第2の延設管体部が前記ケースの横幅方向に延びるとともに上下方向に間隔を隔てた構成とされ、
前記第1および第2の領域は、前記側板部の上下方向の中心線を挟んで上下に離間し、かつ前記複数の貫通孔が前記ケースの前後幅方向に間隔を隔てて並んで設けられた構成とされており、
前記第1の領域における前記溶接の終点は、前記第1の延設管体部の下側とし、前記第2の領域における前記溶接の終点は、前記第2の延設管体部の上側とする、熱交換器の製造方法。 - 請求項1に記載の熱交換器の製造方法であって、
前記複数の伝熱管は、略水平に蛇行した複数の主管体部が上下方向に間隔を隔てて並び、かつ前記第1および第2の延設管体部が前記ケースの横幅方向に延びるとともに前後幅方向に間隔を隔てた構成とされ、
前記第1および第2の領域は、前記ケースの前後幅方向の中心線を挟んで前後に離間し、かつ前記複数の貫通孔が上下方向に間隔を隔てて並んで設けられた構成とされており、
前記第1の領域における前記溶接の終点は、前記第1の延設管体部の後側とし、前記第2の領域における前記溶接の終点は、前記第2の延設管体部の前側とする、熱交換器の製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱交換器の製造方法であって、
前記第1および第2の領域における前記溶接は、前記側板部の外側から行なわれる片側溶接とし、前記側板部の内面側には、前記第1および第2の延設管体部の外周面を覆うようにして前記伝熱管に一体化した裏ビード部を、前記ケースの内方側に突出するように形成する、熱交換器の製造方法。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の熱交換器の製造方法であって、
前記ケースの側壁部には、前記ケースの外方に向けて膨出する筒状の周壁部、およびこの周壁部の先端部を塞ぐ先端壁部を有する一対の膨出部が形成され、
これら一対の膨出部の前記先端壁部が、前記第1および第2の領域とされているとともに、前記一対の膨出部の前記周壁部には、前記複数の伝熱管への流体流入用または流出用のヘッダが外嵌されて接合されている、熱交換器の製造方法。
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