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JP6088739B2 - エアバッグ - Google Patents

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JP6088739B2
JP6088739B2 JP2012040927A JP2012040927A JP6088739B2 JP 6088739 B2 JP6088739 B2 JP 6088739B2 JP 2012040927 A JP2012040927 A JP 2012040927A JP 2012040927 A JP2012040927 A JP 2012040927A JP 6088739 B2 JP6088739 B2 JP 6088739B2
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Description

本発明はエアバッグに関する。
ガスが注入されることで車両のサイドドアの窓に沿って膨張することにより乗員の頭部を保護するエアバッグがあり、衝撃吸収性の観点から、車室内と車室外とを結ぶ方向に2つの室を並べて配置したものが知られている。
例えば、特許文献1では、ガスが導入されて膨張する第1の室と、第1の室のガスが導入されて膨張する第2の室とを有し、第1の室と第2の室とを通気性パネルによって隔てている(特許文献1参照)。
上記従来技術によれば、第1の室から通気性パネルを透過したガスによって第2の室が膨張するため、各室の圧力変動がなだらかなものとなる。
特開2004−210257号公報
しかしながら、上記従来技術では、通気性パネルを透過したガスによって第2の室が膨張する構成上、ガス注入の初期は第2の室にガスが十分に注入されず第2の室の膨張が不十分となることから、エアバッグ全体の厚さが不十分になることが考えられる。
ガス注入の初期にエアバッグ全体の厚さが不十分であると、エアバッグに厚さを確保できない部分が生じ、乗員の頭部の衝撃を吸収する機能が低下することが懸念される。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、早期にエアバッグ全体の厚みを確保することにより衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利なエアバッグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車室内に細長状に収納されたエアバッグ収納状態から、ガスが注入口から注入されることで前記エアバッグ収納状態の長手方向と交差する車両の上下方向である第1の方向に膨張展開して展開状態となるエアバッグであって、記注入口に連通しガスが注入されることで最初に膨出する主室と、前記長手方向および前記第1の方向の双方向に対して交差する第2の方向に並べられ前記主室における前記長手方向の一端と一端側開口部を介してそれぞれ個別に連通し前記主室に次いで膨張する複数の一端側副室とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記複数の一端側副室は、一端側第1副室と一端側第2副室の2つであり、前記複数の開口部は、前記主室と前記一端側第1副室とを連通する一端側第1開口部と、前記主室と前記一端側第2副室とを連通する一端側第2開口部であり、前記一端側第1副室は車室外側に位置し、前記一端側第2副室は車室内側に位置しており、前記一端側第1開口部の面積は、前記一端側第2開口部の面積よりも大きいことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記複数の一端側副室は、一端側第1副室と一端側第2副室と一端側第3副室の3つであり、前記複数の開口部は、前記主室と前記一端側第1副室とを連通する一端側第1開口部と、前記主室と前記一端側第2副室とを連通する一端側第2開口部と、前記主室と前記一端側第3副室とを連通する一端側第3開口部であり、前記一端側第2副室は前記一端側第1副室と前記一端側第3副室との間に位置しており、前記一端側第1開口部の面積と前記一端側第3開口部の面積は等しく、前記一端側第2開口部の面積は前記一端側第1開口部の面積よりも大きいことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記展開状態で前記一端側副室と反対側に位置する前記主室の箇所に、前記主室から仕切られ前記第2の方向に並べられた複数の他端側副室と、前記主室と前記複数の他端側副室とをそれぞれ個別に連通する複数の他端側開口部とをさらに備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記展開状態で、互いに対向してエアバッグの表面を形成する第1外側布および第2外側布と、それら第1外側布と第2外側布とに掛け渡され前記第1外側布と前記第2外側布との間の空間を、前記主室と、一端側副室用空間とに2分する一端側主仕切り布と、前記一端側主仕切り布から前記第1外側布と前記第2外側布との間で延在し前記一端側副室用空間を前記一端側第1副室と前記一端側第2副室とに仕切る一端側副仕切り布とを有し、前記一端側第1開口部と前記一端側第2開口部は前記一端側主仕切り布に形成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記展開状態で、互いに対向してエアバッグの表面を形成する第1外側布および第2外側布と、それら第1外側布と第2外側布とに掛け渡され前記第1外側布と前記第2外側布との間の空間を、前記主室と、一端側副室用空間とに2分する一端側主仕切り布と、前記一端側主仕切り布から前記第1外側布と前記第2外側布との間で互いに間隔をおいて延在し前記一端側副室用空間を前記一端側第1副室と前記一端側第2副室と前記一端側第3副室に仕切る2枚の一端側副仕切り布とを有し、前記一端側第1開口部と前記一端側第2開口部と前記一端側第3開口部は前記一端側主仕切り布に形成されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、主室に流入したガスは、ガスの流路面積が確保された複数の一端側開口部を通過して複数の一端側副室に流入し、複数の一端側副室の全てが早期に膨張するため、早期にエアバッグ全体の厚みを確保することができるので、エアバッグによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、主室の内圧は、複数の一端側副室の内圧よりも大きい。
したがって、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室による乗員の拘束力が最も大きく、複数の一端側副室による乗員の拘束力は主室よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
請求項2記載の発明によれば、一端側第1開口部の面積は、一端側第2開口部の面積よりも大きいため、主室、一端側第1副室、一端側第2副室の内圧P1、P2、P3の大小関係は、P1>P2>P3となる。
したがって、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室による乗員の拘束力が最も大きく、一端側第1副室、一端側第2副室による乗員の拘束力が主室よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
また、一端側第1副室が固い状態で膨張し、一端側第2副室が柔らかい状態で膨張するため、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第2副室で柔かく受け止められて拘束される。また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第1副室で確実に拘束される。
そのため、エアバッグから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、主室、一端側第1副室、一端側第2副室、一端側第3副室の内圧P1、P2、P3、P4の大小関係は、P1>P3>P2=P4となる。
したがって、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室による乗員の拘束力が最も大きく、3つの一端側副室による乗員の拘束力が主室よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
また、一端側第2副室が固い状態で膨張し、一端側第1副室および一端側第3副室が柔らかい状態で膨張するため、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第1副室および一端側第3副室で柔かく受け止められて拘束される。また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第2副室で確実に拘束される。
そのため、エアバッグから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
請求項4記載の発明によれば、主室に流入したガスは、ガスの流路面積が確保された複数の一端側開口部および複数の他端側開口部を通過して複数の一端側副室および複数の他端側副室に流入し、一端側副室および他端側副室の全てが早期に膨張するため、早期にエアバッグ全体の厚みを確保することができるので、エアバッグによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、主室の内圧は、複数の一端側副室および複数の他端側副室の内圧よりも大きい。
したがって、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室による乗員の拘束力が最も大きく、複数の一端側副室および複数の他端側副室による乗員の拘束力は主室よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
請求項5記載の発明によれば、第1外側布、第2外側布、一端側主仕切り布、一端側副仕切り布を用いると共に、一端側主仕切り布に一端側第1開口部、一端側第2開口部を形成するという簡単な構成でエアバッグを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
請求項6記載の発明によれば、第1外側布、第2外側布、一端側主仕切り布、2枚の一端側副仕切り布を用いると共に、一端側主仕切り布に一端側第1開口部、一端側第2開口部、一端側第3開口部を形成するという簡単な構成でエアバッグを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
第1の実施の形態におけるエアバッグの収納状態を示す説明図である。 第1の実施の形態におけるエアバッグの展開状態を示す説明図である。 第1の実施の形態におけるエアバッグの構造を示す説明図であり、図2のA―A線断面を上方かつ後方から見た斜視図である。 第2の実施の形態におけるエアバッグの展開状態を示す説明図である。 第2の実施の形態におけるエアバッグの構造を示す説明図であり、図4のA―A線断面を上方かつ後方から見た斜視図である。 第3の実施の形態におけるエアバッグの構造を示す説明図であり、図3と同様な斜視図である。 第4の実施の形態におけるエアバッグの構造を示す説明図であり、図5と同様な斜視図である。 第5の実施の形態におけるエアバッグの構造を示す説明図であり、図3と同様な斜視図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態では、エアバッグが、側面衝突などの衝撃を受けた際に、乗員の側方に面状に展開し、乗員を保護するカーテンエアバッグである場合について説明する。
図1に示すように、車室内の前席の側方にフロントドア2が位置しており、フロントドア2の上方に車両の前後方向に沿ってルーフサイドレール4が延在形成され、図中符号Wはフロントドア2の窓を示している。
ルーフサイドレール4と不図示のヘッドライニングなどに囲まれたルーフサイド部6にエアバッグ装置10が設けられている。
エアバッグ装置10は、本発明に係るエアバッグ12A(図2)と、不図示のインフレータと、スリーブ14とを含んで構成されている。
エアバッグ12Aは、ルーフサイド部6で細長く折り畳まれ、車両の前後方向に延在してスリーブ14に収納された収納状態となっている。エアバッグ12Aの縁部には複数の取付片1202が突設され、これら取付片1202は不図示のブラケットを介してルーフサイドレール4に取り付けられている。また、エアバッグ12Aの前端にはテザーベルト1204が突設され、テザーベルト1204はフロントピラーに取り付けられている。
インフレータは、車両の衝突、横転などの際に作動してエアバッグ12Aの不図示の注入口にガスを供給するものである。
スリーブ14は、折り畳んだエアバッグ12Aを覆って形状を保持する筒状の被覆部材であり、エアバッグ12Aはスリーブ14に被覆されて収納状態となっている。スリーブ14は、エアバッグ12Aの膨張展開により容易に破断されるように構成されている。スリーブ14は、ブラケットを介してルーフサイドレール4に取り付けられている。
エアバッグ12Aは、インフレータから噴出されたガスが、注入口から注入路16を通ってその内部に注入されることで膨張し、スリーブ14を破断しつつ、ルーフサイド部6から下方に迅速に突出し、窓部に沿って下方に膨張展開し、図2に示す展開状態となる。
本実施の形態では、エアバッグ収納状態の長手方向は、車両の前後方向であり、長手方向に交差する第1の方向(エアバッグ12Aが膨張展開する方向)は、上下方向であり、第1の方向と交差する第2の方向(複数の一端側副室が並べられる方向および複数の他端側副室が並べられる方向)は車幅方向である。
図3に示すように、展開状態で、エアバッグ12Aは、エアバッグ収納状態の長手方向の中央に位置する主室18と、前記長手方向における主室18の一端に隣接し第2の方向に並べられた複数の一端側副室20、22と、一端側副室20、22と反対側に位置する主室18の箇所に、主室18から仕切られ第2の方向に並べられた複数の他端側副室24、26を備えている。
また、エアバッグ12Aは、主室18と複数の一端側副室20、22とをそれぞれ個別に連通する複数の一端側開口部28、30と、主室18と複数の他端側副室24、26とをそれぞれ個別に連通する複数の他端側開口部32、34とを備えている。
本実施の形態では、複数の一端側副室20、22は、一端側第1副室20と一端側第2副室22の2つであり、複数の他端側副室24、26は、他端側第1副室24と他端側第2副室26の2つである。
また、複数の一端側開口部28、30は、一端側第1開口部28と一端側第2開口部30の2つであり、複数の他端側開口部32、34は、他端側第1開口部32と他端側第2開口部34の2つである。
主室18は、注入路16に連通して設けられ、主室18は、注入路16を介して注入口に連通している。
したがって、主室18は、ガスが注入されることで最初に膨出展開する。
一端側第1副室20および一端側第2副室22は、展開状態で、主室18の車室の前方の端部に隣接して設けられ、車室内と車室外とを結ぶ方向に並べられている。
一端側第1副室20は、車室外側に位置し、一端側第2副室22は、車室内側に位置している。
そして、主室18と一端側第1副室20とを連通する一端側第1開口部28と、主室18と一端側第2副室22とを連通する一端側第2開口部30とが設けられている。
一端側第1開口部28の面積は、一端側第2開口部30の面積よりも大きい。
他端側第1副室24および他端側第2副室26は、展開状態で、一端側第1副室20と一端側第2副室22と反対側に位置する主室18の箇所に設けられ、すなわち、主室18の車室の後方の端部に隣接して設けられ、車室内と車室外とを結ぶ方向に並べられている。
他端側第1副室24は、車室外側に位置し、他端側第2副室26は、車室内側に位置している。
そして、主室18と他端側第1副室24とを連通する他端側第1開口部32と、主室18と他端側第2副室26とを連通する他端側第2開口部34とが設けられている。
他端側第1開口部32の面積は、他端側第2開口部34の面積よりも大きい。
より詳細に説明すると、エアバッグ12Aは、図3に示すように、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、他端側副仕切り布46を備えている。
それら第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、他端側副仕切り布46として、ナイロン糸、ポリエステル糸を用いた織布などの従来公知のさまざまな材料が使用可能である。
第1外側布36は、展開状態で、エアバッグ12Aの車室外側の全域に位置し、第2外側布38は、展開状態で、エアバッグ12Aの車室内側の全域に位置し、それら第1外側布36と第2外側布38とは互いに対向しエアバッグ12Aの表面を形成している。
一端側主仕切り布40は、展開状態で、エアバッグ12Aの前部寄りの箇所で第1外側布36と第2外側布38との間の空間を主室18と一端側副室用空間20Aとに2分している。すなわち、一端側主仕切り布40は、エアバッグ12Aの前部寄りの箇所で、第1外側布36と第2外側布38との間でその外縁が第1外側布36と第2外側布38とにそれぞれ縫合され、斜め上下方向に延在している。
一端側副仕切り布42は、一端側副室用空間20Aを車幅方向に並べられた一端側第1副室20と一端側第2副室22に2分している。すなわち、一端側副仕切り布42は、一端側主仕切り布40の幅方向の中間部から第1外側布36と第2外側布38との間で車室前方に延在し、一端側副仕切り布42の外縁は、第1外側布36と第2外側布38との合わせ面に縫合されている。
一端側第1副室20は、第1外側布36と一端側主仕切り布40と一端側副仕切り布42で形成されている。
一端側第2副室22は、第2外側布38と一端側主仕切り布40と一端側副仕切り布42で形成されている。
一端側第1開口部28と一端側第2開口部30は一端側主仕切り布40に形成されている。
他端側主仕切り布44は、展開状態で、エアバッグ12Aの後部寄りの箇所で第1外側布36と第2外側布38との間の空間を主室18と他端側副室用空間24Aとに2分している。すなわち、他端側主仕切り布44は、エアバッグ12Aの後部寄りの箇所で、第1外側布36と第2外側布38との間でその外縁が第1外側布36と第2外側布38とにそれぞれ縫合され、上下方向に対して斜めに延在している。
本実施の形態では、図2に示すように、他端側主仕切り布44の上部が屈曲部を介して後方に延在する横部48となっており、横部48と第1外側布36と第2外側布38とにより主室18に連通する注入路16が形成されている。
他端側副仕切り布46は、他端側副室用空間24Aを車幅方向に並べられた他端側第1副室24と他端側第2副室26に2分している。すなわち、他端側副仕切り布46は、他端側主仕切り布44の幅方向の中間部から第1外側布36と第2外側布38との間で車室後方に延在し、他端側副仕切り布46の外縁は、他端側主仕切り布44および第1外側布36と第2外側布38との合わせ面に縫合されている。
主室18は、第1外側布36と第2外側布38と一端側主仕切り布40と他端側主仕切り布44で形成されている。
他端側第1副室24は、第1外側布36と他端側主仕切り布44と他端側副仕切り布46で形成されている。
他端側第2副室26は、第2外側布38と他端側主仕切り布44と他端側副仕切り布46で形成されている。
他端側第1開口部32と他端側第2開口部34は他端側主仕切り布44に形成されている。
次に、第1の実施の形態の作用効果について説明する。
車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが注入口から注入路16に供給されると、ガスは、まず、主室18に流入し、次いで、一端側開口部28、30、他端側開口部32、34を介して一端側副室20、22、他端側副室24、26にそれぞれ流入する。
主室18に流入したガスは、ガスの流路面積が確保された一端側開口部28、30、他端側開口部32、34を通過して一端側副室20、22、他端側副室24、26に流入するので、一端側副室20、22、他端側副室24、26の全てが早期に膨張することで、早期にエアバッグ12A全体の厚みを確保することができる。
したがって、エアバッグ12Aによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、インフレータからエアバッグ12Aに対するガスの流入が開始されると、ガスが最初に流入する主室18の内圧P1が最も高圧となり、次いでガスが流入する一端側副室20、22、他端側副室24、26の内圧P2〜P5は主室18の内圧P1よりも低圧となり、以下に説明するように、主室18と、一端側副室20、22、他端側副室24、26との間で内圧差が発生する。
この内圧差は、インフレータからエアバッグ12Aに対するガスの流入がなされている期間発生し、やがて主室18、一端側副室20、22、他端側副室24、26の内圧P1〜P5とインフレータの圧力とが均衡し、インフレータからエアバッグ12Aに対するガスの流入が停止すると内圧差はゼロとなる。
実際に、エアバッグ12Aが乗員を受け止めるタイミングは、インフレータからエアバッグ12Aに対するガスの流入がなされている期間であり、したがって、エアバッグ12Aは、主室18、一端側副室20、22、他端側副室24、26の内圧差が発生している状態で乗員を受け止める。
一端側第1開口部28の面積は、一端側第2開口部30の面積よりも大きいため、一端側第1開口部28を介して主室18から一端側第1副室20に導入されるガスの流量は、一端側第2開口部30を介して主室18から一端側第2副室22に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、一端側第1副室20の内圧P2は一端側第2副室22の内圧P3よりも高圧となる。
また、他端側第1開口部32の面積は、他端側第2開口部34の面積よりも大きいため、他端側第1開口部32を介して主室18から他端側第1副室24に導入されるガスの流量は、他端側第2開口部34を介して主室18から他端側第2副室26に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、他端側第1副室24の内圧P4は他端側第2副室26の内圧P5よりも高圧となる。
主室18、一端側副室20、22、他端側副室24、26の内圧の大小関係は以下の関係となる。
P1>P2>P3、P1>P4>P5
したがって、主室18によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーが最も大きく、一端側副室20、22、他端側副室24、26によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーは主室18よりも低いものとなる。
言い換えると、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、一端側副室20、22、他端側副室24、26による乗員の拘束力は主室18よりも低いものとなる。
エアバッグ12Aの部位毎に要求される拘束力は、乗員の体格や前後方向における着座位置、他車両が自車両に衝突した場合の衝突位置や衝突方向などを考慮して設定されるものである。したがって、エアバッグ12Aの部位毎に要求される拘束力の大小に応じて各室の拘束力を適切に設定することが重要である。
本実施の形態では、エアバッグ12Aの延在方向の中間部に位置する主室18による拘束力が最も高く、かつ、エアバッグ12Aの延在方向の一方である前部に位置する一端側第1副室20、一端側第2副室22による拘束力と、エアバッグ12Aの延在方向の他方である後部に位置する他端側第1副室24、他端側第2副室26による拘束力とが主室18による拘束力よりも低くなることが要求される場合に有利となる。
なお、一端側第1開口部28、一端側第2開口部30、他端側第1開口部32、他端側第2開口部34の面積は、エアバッグ12Aの部位毎に要求される拘束力に対応して適宜設定される。
また、本実施の形態では、車室内側の一端側第2副室22の内圧P3を車室外側の一端側第1副室20の内圧P2よりも低圧としたので、一端側第1副室20が固い状態で膨張し、一端側第2副室22が柔らかい状態で膨張する。
また、車室内側の他端側第2副室26の内圧P5を車室外側の他端側第1副室24の内圧P4よりも低圧としたので、他端側第1副室24が固い状態で膨張し、他端側第2副室26が柔らかい状態で膨張する。
したがって、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第2副室22あるいは他端側第2副室26で柔かく受け止められて拘束される。
また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第1副室20あるいは他端側第1副室24で確実に拘束される。
そのため、エアバッグ12Aから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
また、インフレータからエアバッグ12Aへのガスの流入がなされている期間、車室外側の室(一端側第1副室20、他端側第1副室24)の内圧P2、P4が車室内側の室(一端側第2副室22、他端側第2副室26)の内圧P3、P5よりも高いため、エアバッグ12Aの展開速度を高める上でも有利となる。
また、本実施の形態では、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、他端側副仕切り布46を用いると共に、一端側主仕切り布40に一端側第1開口部28、一端側第2開口部30を形成し、他端側主仕切り布44に他端側第1開口部32、他端側第2開口部34を形成するという簡単な構成でエアバッグ12Aを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
なお、実施の形態では、一端側第1開口部28の面積を一端側第2開口部30の面積よりも大きく、他端側第1開口部32の面積を他端側第2開口部34の面積よりも大きくした場合について説明したが、それら開口部の面積は等しくしてもよく、あるいは、一端側第1開口部28の面積を一端側第2開口部30の面積よりも小さくし、他端側第1開口部32の面積を他端側第2開口部34の面積よりも小さくしてもよい。それらの場合には、主室18の内圧P1は、2つの一端側副室20、22の内圧P2、P3よりも大きく、2つの他端側副室24、26の内圧P4、P5よりも大きいため、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、2つの一端側副室20、22あるいは2つの他端側副室24、26による乗員の拘束力を主室18よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の箇所、部材に同一の符号を付し、その説明を簡略化して説明する。
図4、図5に示すように、第2の実施の形態は、展開状態でエアバッグ12Bが、主室18、一端側第1副室20、一端側第2副室22の3つの室を有している点が第1の実施の形態と異なっている。すなわち、第2の実施の形態は、第1の実施の形態から他端側第1副室24と他端側第2副室26とを取り除いたものである。
主室18は、注入路16に連通して設けられている。
一端側第1副室20と一端側第2副室22は主室18の前方に位置している。
一端側第1副室20は車室外側に位置し、一端側第2副室22は車室内側に位置し、一端側第1開口部28の面積は、一端側第2開口部30の面積よりも大きい。
第1外側布36は、展開状態で、エアバッグ12Bの車室外側の全域に位置し、第2外側布38は、展開状態で、エアバッグ12Bの車室内側の全域に位置する。
一端側主仕切り布40は、展開状態で、エアバッグ12Bの前後中間部で第1外側布36と第2外側布38との間の空間を主室18と一端側副室用空間20Aとに2分しており、一端側主仕切り布40は、その外縁が第1外側布36と第2外側布38とにそれぞれ縫合され、斜め上下方向に延在している。
一端側副仕切り布42は、一端側副室用空間20Aを一端側第1副室20と一端側第2副室22とに2分している。一端側副仕切り布42は、一端側主仕切り布40の幅方向の中間部から第1外側布36と第2外側布38との間で車室前方に延在し、一端側副仕切り布42の外縁は、一端側主仕切り布40および第1外側布36と第2外側布38との合わせ面に縫合されている。
一端側第1開口部28と一端側第2開口部30は一端側主仕切り布40に形成されている。
次に、第2の実施の形態の作用効果について説明する。
車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが注入口から注入路16に供給されると、ガスは、まず、主室18に流入し、次いで、一端側第1開口部28、一端側第2開口部30を介して一端側第1副室20、一端側第2副室22にそれぞれ流入する。
主室18に流入したガスは、ガスの流路面積が確保された一端側第1開口部28、一端側第2開口部30を通過して一端側第1副室20、一端側第2副室22に流入するので、主室18、一端側第1副室20、一端側第2副室22の全てが早期に膨張することで、早期にエアバッグ12B全体の厚みを確保することができる。
したがって、エアバッグ12Bによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、インフレータからエアバッグ12Bに対するガスの流入が開始されると、ガスが最初に流入する主室18の内圧P1が最も高圧となり、次いでガスが流入する一端側第1副室20、一端側第2副室22の内圧P2、P3は主室18の内圧P1よりも低圧となり、以下に説明するように、主室18と、一端側第1副室20、一端側第2副室22との間で内圧差が発生する。
一端側第1開口部28の面積は、一端側第2開口部30の面積よりも大きいため、一端側第1開口部28を介して主室18から一端側第1副室20に導入されるガスの流量は、一端側第2開口部30を介して主室18から一端側第2副室22に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、一端側第1副室20の内圧P2は一端側第2副室22の内圧P3よりも高圧となる。
主室18、一端側第1副室20、一端側第2副室22の内圧P1、P2、P3の大小関係は以下の関係となる。
P1>P2>P3
したがって、主室18によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーが最も大きく、一端側第1副室20、一端側第2副室22によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーは主室18よりも低いものとなる。
言い換えると、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、一端側第1副室20、一端側第2副室22による乗員の拘束力は主室18よりも低いものとなる。
本実施の形態では、エアバッグ12Bの後部に位置する主室18による拘束力が最も高く、かつ、エアバッグ12Bの前部に位置する一端側第1副室20、一端側第2副室22による拘束力が主室18による拘束力よりも低くなることが要求される場合に有利となる。
なお、一端側第1開口部28、一端側第2開口部30の面積は、エアバッグ12Bの部位毎に要求される拘束力に対応して適宜設定される。
また、第2の実施の形態では、車室内側の一端側第2副室22の内圧P3を車室外側の一端側第1副室20の内圧P2よりも低圧としたので、一端側第1副室20が固い状態で膨張し、一端側第2副室22が柔らかい状態で膨張する。
したがって、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第2副室22で柔かく受け止められて拘束される。
また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第1副室20で確実に拘束される。
そのため、エアバッグ12Bから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
また、インフレータからエアバッグ12Bへのガスの流入がなされている期間、車室外側の室(一端側第1副室20)の内圧P2が車室内側の室(一端側第2副室22)の内圧P3よりも高いため、エアバッグ12Bの展開速度を高める上でも有利となる。
また、第2の実施の形態では、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、一端側副仕切り布42を用いると共に、一端側主仕切り布40に一端側第1開口部28、一端側第2開口部30を形成するという簡単な構成でエアバッグ12Bを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
なお、実施の形態では、一端側第1開口部28の面積を一端側第2開口部30の面積よりも大きくした場合について説明したが、それら開口部の面積は等しくしてもよく、あるいは、一端側第1開口部28の面積を一端側第2開口部30の面積よりも小さくしてもよい。それらの場合には、主室18の内圧P1は、2つの一端側副室20、22の内圧P2、P3よりも大きいため、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、2つの一端側副室20、22による乗員の拘束力を主室18よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、一端側副室と他端側副室とがそれぞれ3つずつ設けられている点が第1の実施の形態と異なっている。
図6に示すように、第3の実施の形態では展開状態で、エアバッグ12Cは、エアバッグ収納状態の長手方向の中央に位置する主室18と、前記長手方向における主室18の一端に隣接し第2の方向に並べられた3つの一端側副室20、22、23と、一端側副室20、22、23と反対側に位置する主室18の箇所に、主室18から仕切られ第2の方向に並べられた3つの他端側副室24、26、27とを備えている。
また、エアバッグ12Cは、主室18と3つの一端側副室20、22、23とをそれぞれ個別に連通する3つの一端側開口部28、30、31と、主室18と3つの他端側副室24、26、27とをそれぞれ個別に連通する3つの他端側開口部32、34、35とを備えている。
主室18は、注入路16に連通して設けられ、主室18は、ガスが注入されることで最初に膨出展開する。
3つの一端側副室20、22、23は、一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23であり、3つの一端側開口部28、30、31は、一端側第1開口部28、一端側第2開口部30、一端側第3開口部31である。
また、3つの他端側副室24、26、27は、他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27であり、3つの他端側開口部32、34、35は、他端側第1開口部32、他端側第2開口部34、他端側第3開口部35である。
一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23は、展開状態で、主室18の車室の前方の端部に隣接して設けられ、車室内と車室外とを結ぶ方向に並べられている。
一端側第1副室20は、車室外側に位置し、一端側第3副室23は、車室内側に位置し、一端側第2副室22は、一端側第1副室20と一端側第3副室23との間に位置している。
一端側第1開口部28は、主室18と一端側第1副室20とを連通し、一端側第2開口部30は、主室18と一端側第2副室22とを連通し、一端側第3開口部31は、主室18と一端側第3副室23とを連通している。
一端側第1開口部28の面積と一端側第3開口部31の面積は等しく、一端側第2開口部30の面積は一端側第1開口部28の面積よりも大きい。
他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27は、主室18の車室の後方の端部に隣接して設けられ、車室内と車室外とを結ぶ方向に並べられている。
他端側第1副室24は、車室外側に位置し、他端側第3副室27は、車室内側に位置し、他端側第2副室26は、他端側第1副室20と他端側第3副室27との間に位置している。
他端側第1開口部32は、主室18と他端側第1副室24とを連通し、他端側第2開口部34は、主室18と他端側第2副室26とを連通し、他端側第3開口部35は、主室18と他端側第3副室27とを連通している。
他端側第1開口部32の面積と他端側第3開口部35の面積は等しく、他端側第2開口部34の面積は他端側第1開口部32の面積よりも大きい。
より詳細に説明すると、エアバッグ12Cは、図6に示すように、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、2枚の一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、2枚の他端側副仕切り布46を備えている。
エアバッグ12Cの展開状態で、第1外側布36と第2外側布38の内側に位置する空間を、一端側主仕切り布40と他端側主仕切り布44とにより、前方に位置する一端側副室用空間20Aと、その後方に位置する主室18と、その後方に位置する他端側副室用空間24Aとの3つに分けている。
2枚の一端側副仕切り布42は、一端側主仕切り布40の車幅方向に間隔をおいた箇所から第1外側布36と第2外側布38との間で車室前方に延在し、各一端側副仕切り布42の外縁は、第1外側布36と第2外側布38との合わせ面に縫合されている。
したがって、2枚の一端側副仕切り布42により、一端側副室用空間20Aを、車幅方向外側から内側に並べられた一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23の3つの一端側副室に仕切っている。
また、一端側第1開口部28、一端側第2開口部30、一端側第3開口部31は、一端側主仕切り布40に形成されている。
また、2枚の他端側副仕切り布46は、他端側主仕切り布44の車幅方向に間隔をおいた箇所から第1外側布36と第2外側布38との間で車室後方に延在し、各他端側副仕切り布44の外縁は、第1外側布36と第2外側布38との合わせ面および横部48に縫合されている。
したがって、2枚の他端側副仕切り布46により、他端側副室用空間24Aを、車幅方向外側から内側に並べられた他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27の3つの他端側副室に仕切っている。
また、他端側第1開口部32、他端側第2開口部34、他端側第3開口部35は、他端側主仕切り布44に形成されている。
次に、第3の実施の形態の作用効果について説明する。
車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが注入口から注入路16に供給されると、ガスは、まず、主室18に流入し、次いで、3つの一端側開口部28、30、31、3つの他端側開口部32、34、35を介して3つの一端側副室20、22、23、3つの他端側副室24、26、27にそれぞれ流入する。
3つの一端側開口部28、30、31と3つの他端側開口部32、34、35は、ガスの流路面積が確保されているので、3つの一端側副室20、22、23と3つの他端側副室24、26、27の全てが早期に膨張することで、早期にエアバッグ12C全体の厚みを確保することができる。
したがって、エアバッグ12Cによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、インフレータからエアバッグ12Cに対するガスの流入が開始されると、ガスが最初に流入する主室18の内圧P1が最も高圧となり、次いでガスが流入する一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23、他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27の内圧P2〜P7は主室18の内圧P1よりも低圧となり、主室18と、3つの一端側副室20、22、23、3つの他端側副室24、26、27との間で内圧差が発生する。
この内圧差は、インフレータからエアバッグ12Cに対するガスの流入がなされている期間発生し、やがて主室18と、3つの一端側副室20、22、23と、3つの他端側副室24、26、27の内圧P1〜P7とインフレータの圧力とが均衡し、インフレータからエアバッグ12Cに対するガスの流入が停止すると内圧差はゼロとなる。
実際に、エアバッグ12Cが乗員を受け止めるタイミングは、インフレータからエアバッグ12Cに対するガスの流入がなされている期間であり、したがって、エアバッグ12Cは、主室18と、3つの一端側副室20、22、23、3つの他端側副室24、26、27との間で内圧差が発生している状態で乗員を受け止める。
一端側第2開口部30の面積は、一端側第1開口部28、一端側第3開口部31の面積よりも大きいため、主室18から一端側第2副室22に導入されるガスの流量は、主室18から一端側第1副室20、一端側第3副室23に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、一端側第2副室22の内圧P3は一端側第1副室20、一端側第3副室23の内圧P2、P4よりも高圧となる。
また、他端側第2開口部34の面積は、他端側第1開口部32、他端側第3開口部35の面積よりも大きいため、主室18から他端側第2副室26に導入されるガスの流量は、主室18から他端側第1副室24、他端側第3副室27に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、他端側第2副室26の内圧P6は他端側第1副室24、他端側第3副室27の内圧P5、P7よりも高圧となる。
それらの内圧の大小関係は以下の関係となる。
P1>P3>P2=P4、P1>P6>P5=P7
したがって、主室18によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーが最も大きく、3つの一端側副室20、22、23によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーと、3つの他端側副室24、26、27によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーはそれぞれ主室18よりも低いものとなる。
言い換えると、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、3つの一端側副室20、22、23による乗員の拘束力と、3つの他端側副室24、26、27による乗員の拘束力は主室18よりも低いものとなる。
したがって、エアバッグ12Cの前後部における拘束力が、エアバッグ12Cの前後中間部による拘束力よりも低くなることが要求される場合に有利となる。
また、本実施の形態では、車室外側と車室内側に位置する一端側第1副室20、一端側第3副室23の内圧P2、P4を、車幅方向の中央に位置する一端側第2副室22の内圧P3よりも低圧としたので、一端側第2副室22が固い状態で膨張し、一端側第1副室20と一端側第3副室23が柔らかい状態で膨張する。
同様に、車室外側と車室内側に位置する他端側第1副室24、他端側第3副室27の内圧P5、P7を、車幅方向の中央に位置する他端側第2副室26の内圧P6よりも低圧としたので、他端側第2副室26が固い状態で膨張し、他端側第1副室24と他端側第3副室27が柔らかい状態で膨張する。
したがって、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第1副室20および一端側第3副室23あるいは他端側第1副室24および他端側第3副室27で柔かく受け止められて拘束される。
また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第2副室22あるいは他端側第2副室26で確実に拘束される。
そのため、エアバッグ12Cから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
また、本実施の形態では、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、2枚の一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、2枚の他端側副仕切り布46を用いると共に、一端側主仕切り布40に3つの一端側開口部28、30、31を形成し、他端側主仕切り布44に3つの他端側開口部32、34、35を形成するという簡単な構成でエアバッグ12Cを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
なお、3つの一端側開口部28、30、31の面積および3つの他端側開口部32、34、35の面積の大小関係を実施の形態と逆にしてもよく、あるいは、それら面積を等しくしてもよい。それらの場合には、主室18の内圧P1は、3つの一端側副室20、22、23の内圧P2、P3、P4よりも大きく、3つの他端側副室24、26、27の内圧P5、P6、P7よりも大きいため、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、3つの一端側副室20、22、23あるいは3つの他端側副室24、26、27による乗員の拘束力を主室18よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態について説明する。
図7に示すように、第4の実施の形態は、展開状態でエアバッグ12Dが、主室18、一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23の4つの室を有している点が第1の実施の形態と異なっている。すなわち、第4の実施の形態は、第3の実施の形態から他端側第1副室24と他端側第2副室26と他端側第3副室27を取り除いたものである。
主室18は、注入路16に連通して設けられている。
一端側第1副室20と一端側第2副室22と一端側第3副室23は主室18の前方に位置している。
一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23は、車室内と車室外とを結ぶ方向に並べられ、一端側第1副室20は、車室外側に位置し、一端側第3副室23は、車室内側に位置し、一端側第2副室22は、一端側第1副室20と一端側第3副室23との間に位置している。
一端側第1開口部28の面積と一端側第3開口部31の面積は等しく、一端側第2開口部30の面積は一端側第1開口部28の面積よりも大きい。
第1外側布36は、展開状態で、エアバッグ12Dの車室外側の全域に位置し、第2外側布38は、展開状態で、エアバッグ12Dの車室内側の全域に位置する。
一端側主仕切り布40は、展開状態で、エアバッグ12Dの前後中間部で第1外側布36と第2外側布38との間の空間を主室18と一端側副室用空間20Aとに2分しており、一端側主仕切り布40は、その外縁が第1外側布36と第2外側布38とにそれぞれ縫合され、斜め上下方向に延在している。
2枚の一端側副仕切り布42は、一端側副室用空間20Aを一端側第1副室20と一端側第2副室22と一端側第3副室23との3つに仕切っている。各一端側副仕切り布42は、一端側主仕切り布40の幅方向の中間部からそれぞれ第1外側布36と第2外側布38との間で車室前方に延在し、それらの外縁は、一端側主仕切り布40および第1外側布36と第2外側布38との合わせ面に縫合されている。
一端側第1開口部28と一端側第2開口部30と一端側第3開口部31は一端側主仕切り布40に形成されている。
次に第4の実施の形態の作用効果について説明する。
車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが注入口から注入路16に供給されると、ガスは、まず、主室18に流入し、次いで、3つの一端側開口部28、30、31を介して3つの一端側副室20、22、23にそれぞれ流入する。
3つの一端側開口部28、30、31は、ガスの流路面積が確保されているので、3つの一端側副室20、22、23の全てが早期に膨張することで、早期にエアバッグ12D全体の厚みを確保することができる。
したがって、エアバッグ12Dによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、インフレータからエアバッグ12Dに対するガスの流入が開始されると、ガスが最初に流入する主室18の内圧P1が最も高圧となり、次いでガスが流入する一端側第1副室20、一端側第2副室22、一端側第3副室23の内圧P2〜P4は主室18の内圧P1よりも低圧となり、主室18と、3つの一端側副室20、22、23との間で内圧差が発生する。
この内圧差は、インフレータからエアバッグ12Dに対するガスの流入がなされている期間発生し、やがて主室18と、3つの一端側副室20、22、23の内圧P1〜P4とインフレータの圧力とが均衡し、インフレータからエアバッグ12Dに対するガスの流入が停止すると内圧差はゼロとなる。
実際に、エアバッグ12Dが乗員を受け止めるタイミングは、インフレータからエアバッグ12Dに対するガスの流入がなされている期間であり、したがって、エアバッグ12Dは、主室18と、3つの一端側副室20、22、23との間で内圧差が発生している状態で乗員を受け止める。
一端側第2開口部30の面積は、一端側第1開口部30、一端側第3開口部31の面積よりも大きいため、主室18から一端側第2副室22に導入されるガスの流量は、主室18から一端側第1副室20、一端側第3副室23に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、一端側第2副室22の内圧P3は一端側第1副室20、一端側第3副室23の内圧P2、P4よりも高圧となる。
それらの内圧の大小関係は以下の関係となる。
P1>P3>P2=P4
したがって、主室18によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーが最も大きく、3つの一端側副室20、22、23によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーは主室18よりも低いものとなる。
言い換えると、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、3つの一端側副室20、22、23による乗員の拘束力は主室18よりも低いものとなる。
したがって、エアバッグ12Dの前部における拘束力が、エアバッグ12Dの後部による拘束力よりも低くなることが要求される場合に有利となる。
また、本実施の形態では、車室外側と車室内側に位置する一端側第1副室20、一端側第3副室23の内圧P2、P4を、車幅方向の中央に位置する一端側第2副室22の内圧P3よりも低圧としたので、一端側第2副室22が固い状態で膨張し、一端側第1副室20と一端側第3副室23が柔らかい状態で膨張する。
したがって、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第1副室20および一端側第3副室23で柔かく受け止められて拘束される。
また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第2副室22で確実に拘束される。
そのため、エアバッグ12Dから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
また、本実施の形態では、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、2枚の一端側副仕切り布42を用いると共に、一端側主仕切り布40に3つの一端側開口部28、30、31を形成するという簡単な構成でエアバッグ12Dを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
なお、3つの一端側開口部28、30、31の面積の大小関係を実施の形態と逆にしてもよく、あるいは、それら面積を等しくしてもよい。それらの場合には、主室18の内圧P1は、3つの一端側副室20、22、23の内圧P2、P3、P4よりも大きいため、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、3つの一端側副室20、22、23による乗員の拘束力を主室18よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態について説明する。
第5の実施の形態は、第1の実施の形態および第3の実施の形態の変形例であり、一端側副室が2つ設けられ、他端側副室が3つ設けられている点が第1の実施の形態および第3の実施の形態と異なっている。
図8に示すように、第3の実施の形態では展開状態で、エアバッグ12Eは、エアバッグ収納状態の長手方向の中央に位置する主室18と、主室18の前端に隣接し車幅方向に並べられた2つの一端側副室20、22と、主室18の後端に隣接し車幅方向に並べられた3つの他端側副室24、26、27とを備えている。
また、エアバッグ12Eは、主室18と2つの一端側副室20、22とをそれぞれ個別に連通する2つの一端側開口部28、30と、主室18と3つの他端側副室24、26、27とをそれぞれ個別に連通する3つの他端側開口部32、34、35とを備えている。
主室18は、注入路16に連通して設けられ、主室18は、ガスが注入されることで最初に膨出展開する。
2つの一端側副室20、22は、一端側第1副室20と一端側第2副室22であり、2つの一端側開口部28、30は、一端側第1開口部28と一端側第2開口部30である。
また、3つの他端側副室24、26、27は、他端側第1副室24と他端側第2副室26と他端側第3副室27であり、3つの他端側開口部32、34、35は、他端側第1開口部32と他端側第2開口部34と他端側第3開口部35である。
一端側第1副室20は、車室外側に位置し、一端側第3副室23は、車室内側に位置し、一端側第1開口部28の面積は一端側第2開口部30の面積よりも大きい。
他端側第1副室24は、車室外側に位置し、他端側第3副室27は、車室内側に位置し、他端側第2副室26は、他端側第1副室20と他端側第3副室27との間に位置している。
他端側第1開口部32の面積と他端側第3開口部35の面積は等しく、他端側第2開口部34の面積は他端側第1開口部32の面積よりも大きい。
エアバッグ12Eは、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、1枚の一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、2枚の他端側副仕切り布46を備えている。
エアバッグ12Eの展開状態で、第1外側布36と第2外側布38の内側に位置する空間を、一端側主仕切り布40と他端側主仕切り布44とにより、前方に位置する一端側副室用空間20Aと、その後方に位置する主室18と、その後方に位置する他端側副室用空間24Aとの3つに分けている。
2枚の一端側副仕切り布42は、一端側副室用空間20Aを、一端側第1副室20と一端側第2副室22との2つの一端側副室に仕切っている。
また、一端側第1開口部28と一端側第2開口部30は、一端側主仕切り布40に形成されている。
また、2枚の他端側副仕切り布46は、他端側副室用空間24Aを、他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27の3つの他端側副室に仕切っている。
他端側第1開口部32、他端側第2開口部34、他端側第3開口部35は、他端側主仕切り布44に形成されている。
次に第5の実施の形態の作用効果について説明する。
車両の衝突あるいは横転の際、インフレータが作動してガスが注入口から注入路16に供給されると、ガスは、まず、主室18に流入し、次いで、2つの一端側開口部28、30、3つの他端側開口部32、34、35を介して2つの一端側副室20、22、3つの他端側副室24、26、27にそれぞれ流入する。
2つの一端側開口部28、30と3つの他端側開口部32、34、35は、ガスの流路面積が確保されているので、2つの一端側副室20、22と3つの他端側副室24、26、27の全てが早期に膨張することで、早期にエアバッグ12E全体の厚みを確保することができる。
したがって、エアバッグ12Eによる衝撃吸収機能を十分に発揮する上で有利となる。
また、インフレータからエアバッグ12Eに対するガスの流入が開始されると、ガスが最初に流入する主室18の内圧P1が最も高圧となり、次いでガスが流入する一端側第1副室20、一端側第2副室22、他端側第1副室24、他端側第2副室26、他端側第3副室27の内圧P2〜P6は主室18の内圧P1よりも低圧となり、主室18と、2つの一端側副室20、22、3つの他端側副室24、26、27との間で内圧差が発生する。
この内圧差は、インフレータからエアバッグ12Eに対するガスの流入がなされている期間発生し、やがて主室18と、2つの一端側副室20、22と、3つの他端側副室24、26、27の内圧P1〜P6とインフレータの圧力とが均衡し、インフレータからエアバッグ12Eに対するガスの流入が停止すると内圧差はゼロとなる。
実際に、エアバッグ12Eが乗員を受け止めるタイミングは、インフレータからエアバッグ12Eに対するガスの流入がなされている期間であり、したがって、エアバッグ12Eは、主室18と、2つの一端側副室20、22、3つの他端側副室24、26、27との間で内圧差が発生している状態で乗員を受け止める。
一端側第1開口部28の面積は一端側第2開口部30の面積よりも大きいため、主室18から一端側第1副室20に導入されるガスの流量は、主室18から一端側第2副室22に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、一端側第1副室20の内圧P2は一端側第2副室22の内圧P3よりも高圧となる。
また、他端側第2開口部34の面積は、他端側第1開口部32、他端側第3開口部35の面積よりも大きいため、主室18から他端側第2副室26に導入されるガスの流量は、主室18から他端側第1副室24、他端側第3副室27に導入されるガスの流量よりも多くなる。
したがって、他端側第2副室26の内圧P5は他端側第1副室24、他端側第3副室27の内圧P4、P6よりも高圧となる。
それらの内圧の大小関係は以下の関係となる。
P1>P2>P3、P1>P5>P4=P6
したがって、主室18によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーが最も大きく、2つの一端側副室20、22によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーと、3つの他端側副室24、26、27によって受け止めることができる乗員の衝撃エネルギーはそれぞれ主室18よりも低いものとなる。
言い換えると、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、2つの一端側副室20、22による乗員の拘束力と、3つの他端側副室24、26、27による乗員の拘束力は主室18よりも低いものとなる。
したがって、エアバッグ12Eの前後部における拘束力が、エアバッグ12Eの前後中間部による拘束力よりも低くなることが要求される場合に有利となる。
また、本実施の形態では、車室内側の一端側第2副室22の内圧P3を車室外側の一端側第1副室20の内圧P2よりも低圧としたので、一端側第1副室20が固い状態で膨張し、一端側第2副室22が柔らかい状態で膨張する。
また、車室外側と車室内側に位置する他端側第1副室24、他端側第3副室27の内圧P5、P7を、車幅方向の中央に位置する他端側第2副室26の内圧P6よりも低圧としたので、他端側第2副室26が固い状態で膨張し、他端側第1副室24と他端側第3副室27が柔らかい状態で膨張する。
したがって、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的小さい場合は、乗員は一端側第2副室22あるいは他端側第1副室24および他端側第3副室27で柔かく受け止められて拘束される。
また、乗員に加わる衝撃エネルギーが比較的大きい場合は、一端側第1副室20あるいは他端側第2副室26で確実に拘束される。
そのため、エアバッグ12Eから乗員に加わる衝撃力を緩和しつつ、乗員に加わる衝撃エネルギーの大きさに対応した適切な拘束力を得ることができる。
また、本実施の形態では、第1外側布36、第2外側布38、一端側主仕切り布40、1枚の一端側副仕切り布42、他端側主仕切り布44、2枚の他端側副仕切り布46を用いると共に、一端側主仕切り布40に2つの一端側開口部28、30を形成し、他端側主仕切り布44に3つの他端側開口部32、34、35を形成するという簡単な構成でエアバッグ12Eを製作することができるため、ガスの通気度の制約を受ける通気性パネルを用いる場合に比べて構成の簡素化を図れ、設計の自由度の向上を図る上でも有利となる。
なお、2つの一端側開口部28、30の面積および3つの他端側開口部32、34、35の面積の大小関係を実施の形態と逆にしてもよく、あるいは、それら面積を等しくしてもよい。それらの場合には、主室18の内圧P1は、2つの一端側副室20、22の内圧P2、P3よりも大きく、3つの他端側副室24、26、27の内圧P4、P5、P6よりも大きいため、エアバッグの部位毎に対応して要求される拘束力として、主室18による乗員の拘束力が最も大きく、2つの一端側副室20、22あるいは3つの他端側副室24、26、27による乗員の拘束力を主室18よりも低くすることが要求される場合に有利となる。
なお、実施の形態では、エアバッグ12がフロントドア2上方のルーフサイド部6から窓部に沿って下方に膨張展開するカーテンエアバッグ12である場合について説明したが、本発明は、例えば、以下のエアバッグにも適用可能である。
1)エアバッグ12がリアドア上方のルーフサイド部6から窓部に沿って下方に膨張展開するカーテンエアバッグ。
2)窓の下方のドアトリムで車両の前後方向に延在して収納された状態から窓に沿って上方に膨出展開するエアバッグ。
3)運転席の前方のインストルメントパネルに延在して収納された状態から窓に沿って後方に膨出展開するエアバッグ。
4)リアガラスの上方で車幅方向に延在して収納された状態からリアガラスに沿って下方に膨出展開するエアバッグ。
5)車両幅方向に配置された各シート部の間で前方または後方に膨張展開するエアバッグ。
すなわち、本発明は、収納状態から車両の前後方向に膨張展開するエアバッグや、収納状態から車幅方向に膨張展開するエアバッグなど設置場所を問わず、従来公知の様々な膨張展開方式のエアバッグに広く適用可能である。
なお、上記の1)、2)のエアバッグの場合には、エアバッグ収納状態の長手方向は、車両の前後方向であり、長手方向に交差する第1の方向(エアバッグが膨張展開する方向)は、上下方向であり、第1の方向と交差する第2の方向(複数の一端側副室が並べられる方向および複数の他端側副室が並べられる方向)は車幅方向である。
また、上記の3)、5)のエアバッグの場合には、エアバッグ収納状態の長手方向は、上下方向であり、長手方向に交差する第1の方向(エアバッグが膨張展開する方向)は、車両の前後方向であり、第1の方向と交差する第2の方向(複数の一端側副室が並べられる方向および複数の他端側副室が並べられる方向)は車幅方向である。
また、上記の4)のカーテンエアバッグの場合には、エアバッグ収納状態の長手方向は、車幅方向であり、長手方向に交差する第1の方向(エアバッグが膨張展開する方向)は、上下方向であり、第1の方向と交差する第2の方向(複数の一端側副室が並べられる方向および複数の他端側副室が並べられる方向)は車両の前後方向である。
2……フロントドア、4……ルーフサイドレール、6……ルーフサイド部、10……エアバッグ装置、12A、12B、12C、12D、12E……エアバッグ、1202……取付片、14……スリーブ、16……注入路、18……主室、20……一端側第1副室、22……一端側第2副室、23……一端側第3副室、24……他端側第1副室、26……他端側第2副室、27……他端側第3副室、28……一端側第1開口部、30……一端側第2開口部、31……一端側第3開口部、32……他端側第1開口部、34……他端側第2開口部、35……他端側第3開口部、36……第1外側布、38……第2外側布、40……一端側主仕切り布、42……一端側副仕切り布、44……他端側主仕切り布、46……他端側副仕切り布、48……横部。

Claims (6)

  1. 車室内に細長状に収納されたエアバッグ収納状態から、ガスが注入口から注入されることで前記エアバッグ収納状態の長手方向と交差する車両の上下方向である第1の方向に膨張展開して展開状態となるエアバッグであって、
    記注入口に連通しガスが注入されることで最初に膨出する主室と、
    前記長手方向および前記第1の方向の双方向に対して交差する第2の方向に並べられ前記主室における前記長手方向の一端と一端側開口部を介してそれぞれ個別に連通し前記主室に次いで膨張する複数の一端側副室と、
    を備えることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記複数の一端側副室は、一端側第1副室と一端側第2副室の2つであり、
    前記複数の開口部は、前記主室と前記一端側第1副室とを連通する一端側第1開口部と、前記主室と前記一端側第2副室とを連通する一端側第2開口部であり、
    前記一端側第1副室は車室外側に位置し、前記一端側第2副室は車室内側に位置しており、
    前記一端側第1開口部の面積は、前記一端側第2開口部の面積よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  3. 前記複数の一端側副室は、一端側第1副室と一端側第2副室と一端側第3副室の3つであり、
    前記複数の開口部は、前記主室と前記一端側第1副室とを連通する一端側第1開口部と、前記主室と前記一端側第2副室とを連通する一端側第2開口部と、前記主室と前記一端側第3副室とを連通する一端側第3開口部であり、
    前記一端側第2副室は前記一端側第1副室と前記一端側第3副室との間に位置しており、
    前記一端側第1開口部の面積と前記一端側第3開口部の面積は等しく、
    前記一端側第2開口部の面積は前記一端側第1開口部の面積よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ。
  4. 前記展開状態で前記一端側副室と反対側に位置する前記主室の箇所に、前記主室から仕切られ前記第2の方向に並べられた複数の他端側副室と、
    前記主室と前記複数の他端側副室とをそれぞれ個別に連通する複数の他端側開口部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3に何れか1項記載のエアバッグ。
  5. 前記展開状態で、互いに対向してエアバッグの表面を形成する第1外側布および第2外側布と、それら第1外側布と第2外側布とに掛け渡され前記第1外側布と前記第2外側布との間の空間を、前記主室と、一端側副室用空間とに2分する一端側主仕切り布と、前記一端側主仕切り布から前記第1外側布と前記第2外側布との間で延在し前記一端側副室用空間を前記一端側第1副室と前記一端側第2副室とに仕切る一端側副仕切り布とを有し、
    前記一端側第1開口部と前記一端側第2開口部は前記一端側主仕切り布に形成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグ。
  6. 前記展開状態で、互いに対向してエアバッグの表面を形成する第1外側布および第2外側布と、それら第1外側布と第2外側布とに掛け渡され前記第1外側布と前記第2外側布との間の空間を、前記主室と、一端側副室用空間とに2分する一端側主仕切り布と、前記一端側主仕切り布から前記第1外側布と前記第2外側布との間で互いに間隔をおいて延在し前記一端側副室用空間を前記一端側第1副室と前記一端側第2副室と前記一端側第3副室に仕切る2枚の一端側副仕切り布とを有し、
    前記一端側第1開口部と前記一端側第2開口部と前記一端側第3開口部は前記一端側主仕切り布に形成されている、
    ことを特徴とする請求項3記載のエアバッグ。
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