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JP6087344B2 - 血液成分分離装置 - Google Patents

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JP6087344B2 JP2014507544A JP2014507544A JP6087344B2 JP 6087344 B2 JP6087344 B2 JP 6087344B2 JP 2014507544 A JP2014507544 A JP 2014507544A JP 2014507544 A JP2014507544 A JP 2014507544A JP 6087344 B2 JP6087344 B2 JP 6087344B2
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Description

本発明は、血液から所定の血液成分を採取するための血液成分分離装置に関する。より詳細には、高濃度の所定の血液成分を効率良く採取する血液成分分離装置に関するものである。
従来、採血において、主として血小板等のみを採取し、その他の成分は供血者に返還する成分採血が行われており、そのときに、遠心分離器を備える血液成分分離装置が使用されている。
近年、癌の放射線治療時等において、血小板液の輸血が広く行われ、そのとき、高濃度の血小板液が必要とされる。高濃度の血小板液を採取するために、特許文献1の技術では、血液成分分離装置において、低濃度の血小板液をバフィーコートバックに一時的に貯え、高濃度血小板液のみを血小板中間バックに貯えることが行われている。
ここで、遠心分離器から流出する血小板液は、始め低濃度で、次に高濃度となり、最後は再び低濃度となる。始めと最後の低濃度の血小板液を血小板中間バックに貯えると、血小板中間バックに貯えられる血小板液の濃度は必然的に低下してしまう。
そのため、このような濃度低下を防止するために、始めと最後の低濃度の血小板液は、一時的にバフィーコートバックに貯え、第2回目のサイクルのときに、供給者から採取した全血と混ぜて遠心分離器に流している。これを繰り返すことにより、血小板中間バックには、高濃度の血小板液のみを貯えることができるようになっている。
特開2009−226210号公報
しかしながら、上記した血液成分分離装置では、遠心分離器から流出する血小板液の濃度(ラインセンサーの値)に基づいて、高濃度の血小板液をサイクルごとに採取し、これを所定サイクル繰り返すことで目標採取量を得ている。そのため、各サイクルにおいて高濃度の血小板液を予め定めた量(例えば25ml)採取しようとすると、図24に示すように、採取を終了するタイミングが早くなってしまうため、高濃度の血小板液をうまく採取することができない(採取し損なう)という問題があった。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングを最適化して、より多くの所定の血液成分を採取することができる血液成分分離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、血液から所定の複数の血液成分を分離するための遠心分離器と、遠心分離した所定の血液成分を収容する容器を備え、該分離された複数の血液成分をそれぞれ採取する工程を複数サイクル行う血液成分分離装置において、前記所定の血液成分の採取工程における採取の開始タイミングと終了タイミングとで前記遠心分離器から流出するそれぞれのタイミングにおける所定の血液成分の濃度が等しくなるように、予め記憶されている血算値又は所定の血液成分の濃度に関するマップデータに基づき、供血者の血算値から前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを決定する工程を有することを特徴とする。
遠心分離器から流出する血液成分は、流出が開始するとその流出量は徐々に増加し、最大流量を過ぎると徐々に減少していく。そして、流出する血液成分の濃度は、低濃度から徐々に高濃度となっていき、濃度のピークを過ぎると徐々に低濃度になっていく。そして、このような血液成分の流出曲線には個人差はあるが、供血者の血算値に基づき、その供血者ではどのような流出曲線となるのかを推定することができる。
そこで、この血液成分分離装置では、所定の血液成分の採取工程における採取の開始タイミングと終了タイミングとで遠心分離器から流出するそれぞれのタイミングにおける所定の血液成分の濃度が等しくなるように、予め記憶されている血算値又は所定の血液成分の濃度に関するマップデータに基づき、供血者の血算値から採取工程の開始タイミングを決定している。そのため、所定量の所定の血液成分を採取する際に、血液成分の濃度が高い期間を正確に選定することができる。これにより、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングを最適化することができるため、より多くの所定の血液成分を採取することができる。
ここで、上記した血液成分分離装置において、前記所定の血液成分が、血小板である場合には、前記血算値は、ヘマトクリット値又は血小板数とすれば良い。
このようにすることにより、高濃度の血小板の採取タイミングを最適化することができるため、より多くの血小板を採取することができる。
上記した血液成分分離装置において、第2サイクル以降の前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを、直前のサイクルにおける前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングと終了タイミングとに基づき修正すると良い。
このようにすることにより、直前のサイクルにおける採取工程の開始タイミングと終了タイミングとにおける所定の血液成分の濃度にズレが生じている場合には、そのズレをなくすように第2サイクル以降の採取工程を開始するタイミングを修正することができる。従って、第2サイクル以降において、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングをより最適化することができるため、より多くの所定の血液成分を採取することができる。
この場合には、第2サイクル以降における前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを、直前のサイクルにおける前記所定の血液成分の採取工程の開始時における所定の血液成分の濃度と終了時の所定の血液成分の濃度との平均値になったときに修正することが好ましい。
このような簡単な制御により、第2サイクル以降において、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングをより最適化することができるからである。
そして、上記した血液成分分離装置において、a)供血者から採取した全血を遠心分離器に導入し、複数の血液成分に分離する遠心分離工程と、b)遠心分離された血液成分のうち、前記遠心分離により分離された所定の血液成分のうち、第1の血液成分を前記遠心分離器内に全血と共に導入する循環フロー工程と、c)前記循環フロー工程にて、所定量の前記第1の血液成分を分離後、全血の前記遠心分離器への供給を停止して、前記遠心分離器に第1の血液成分のみを導入し、所定時間さらに循環させた後、循環速度を加速することにより第2の血液成分を前記遠心分離器により分離し、採取する循環・加速工程と、d)前記循環・加速工程において、所定量の第2の血液成分を採取後、採取しなかった血液成分について供血者へ返血する返血工程と、を有し、前記a)〜d)の工程を1サイクルとして、該サイクルを複数回行うことがより好ましい。
このようにすることにより、所定の血液成分を他の血液成分から精度良く分離することができる。そして、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングの最適化が図られているため、より多くの所定の血液成分を効率良く採取することができる。
また、上記した血液成分分離装置において、前記循環・加速工程は、第2の血液成分のうち、低濃度の第2の血液成分を一時貯留容器に移送する第1の採取工程と、第2の血液成分のうち、高濃度の第2の血液成分を採取する第2の採取工程と、を含み、前記一時貯留容器に移送された低濃度の第2の血液成分は、次サイクルにおいて採取された全血と併せて前記遠心分離器に導入されるようにしても良い。
このようにすることにより、高濃度の第2の血液成分を得るためのBCリサイクルに適用することができるため、より一層多くの所定の血液成分を採取することができる。
また、上記した血液成分分離装置において、供血者から採取した全血を貯蔵する全血バックを有し、全血バックに貯留された全血を、次サイクルの遠心分離工程において、次サイクルで採取された全血と併せて遠心分離器に導入するようにしても良い。
このようにすることにより、上記した効果に加えて、第1サイクル(今回のサイクル)の循環フロー工程、又は加速工程の少なくともいずれか一方の工程を行いながら、並行して供血者から全血を採取できるため、第2サイクル(次回のサイクル)における全血採取時間を短縮でき、全体の処理時間を短縮することができ、供血者の時間的な負担を軽減することができる。
例えば、一般的に1サイクル当たりの採血時間、循環フロー工程(クリティカルフロー工程)は、約9分、循環・加速工程のうち、循環工程は、30〜40秒、循環・加速工程のうち、加速工程は、20〜30秒、返血時間は、約4分である。本発明によれば、第1サイクルで約1分間、採血を事前に行っているので、第2サイクルの採血時間を、1分間短縮して、約8分にすることができる。同様に、全体で3サイクル行う場合には、第3サイクルの採血時間を、1分間短縮して、約8分にすることができる。
ここで、供血者にとっては、体外循環する血液量が増加する問題があるが、供血者の90%は、問題ないと考えられる。また、事前の検査により、体外循環する血液量を増加させると問題がありそうな場合には、切り替えスイッチにより、第1サイクル(今回サイクル)の循環・加速工程と並行して全血の採取を行わず、返血後に第2サイクル(次回サイクル)の全血採取を行えばよい。最終サイクルを行うときには、次回サイクルがないのであるから、次回サイクル用の全血採取を行わないことは、当然である。
この場合には、全血バックが一時貯留容器に兼用されるものとすると良い。
これにより、全血バックを増設する必要がないため、装置を大きくする必要がないと共に、使い捨ての全血バックを特別に用意しなくてもよいため、コストダウンができる。
そして、次サイクルの遠心分離工程において、前サイクルにおいて一時貯留容器に貯留された全血または/及び第2の血液成分を遠心分離器に導入するためのポンプをさらに備えることが好ましい。
本構成に係る血液成分分離装置によれば、上記した通り、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングを最適化して、より多くの所定の血液成分を採取することができる。
実施の形態に係る血液成分分離装置の構成を示す図である。 実施の形態に係る血液成分分離装置の制御系を示すブロック図である。 実施の形態に係る血液成分分離装置の第1工程(プライミング工程)を説明するための図である。 第2工程を説明するための図である。 第3工程(クリティカルフロー工程)を説明するための図である。 第4工程(循環フロー工程)を説明するための図である。 第5工程(加速工程)のうち、低濃度の血小板液を回収する工程を説明するための図である。 第5工程(加速工程)のうち、高濃度の血小板液を貯蔵する工程を説明するための図である。 第5工程(加速工程)のうち、低濃度の血小板液を回収する工程を説明するための図である。 返血工程を説明するための図である。 第2サイクルの第2工程を説明するための図である。 第2サイクルの第3工程を説明するための図である。 血小板液の処理工程を説明するための図である。 血小板液の最終処理を説明するための図である。 遠心ボウルの構造を示す図である。 時系列的に血液成分分離装置の作用を示す図である。 血小板、白血球、及び赤血球の流出する濃度変化を示す図である。 血液成分分離装置の作用を示すフローチャートである。 血小板液の採取工程の作用を示すフローチャートである。 10単位の血小板(2.0×10e11ケ)を4サイクルで採取を終了する場合の、第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミングを決定するためのマップデータを示す図である。 第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミング及び血小板液の濃度を示す図である。 第2サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミング及び血小板液の濃度を示す図である。 3サイクルで採取を終了する場合の第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミングを決定するためのマップデータを示す図である。 従来の血小板液の採取タイミングを示す図である。
以下、本発明の血液成分分離装置を具体化した実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。そこで、まず、本実施の形態に係る血液成分分離装置のシステム構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る血液成分分離装置の構成を示す図である。図2は、実施の形態に係る血液成分分離装置の制御系を示すブロック図である。図3は、実施の形態に係る血液成分分離装置の第1工程(プライミング工程)を説明するための図である。
図1、図3に示すように、本実施形態にかかる血液成分分離装置1は、血液成分分離回路10を有し、血液成分分離回路10は、採血針11と、初流血を採取するための初流血採取バック82、サンプリングポート85、初流血採取ライン88とからなる初流血採取回路80と、採取内部に貯血空間を有するローターと、ローターを回転駆動する遠心ボウル駆動装置15と、流入口(第1ポート19a)と流出口(第2ポート19b)とを有し、ローターの回転により複数の血液成分に血液を分離する遠心ボウル19と、遠心ボウル19により分離された血液成分を貯留する、第1の容器(血漿バック)25、第2の容器(一時貯留バック)20、第3の容器(血小板中間バック)29、と、採血針11と遠心ボウル19とを接続する第1ライン(ドナーチューブ12、第1血液ポンプ13、チューブ42、チューブ44、第1開閉弁16、チューブ60、及びチューブ46)、遠心ボウル19と第1の容器25とを接続する第2ライン(チューブ47、チューブ48、第4開閉弁24、及びチューブ58)、第1の容器25と第1ラインとを接続する第3ライン(チューブ59、第2血液ポンプ18、及びチューブ45)、遠心ボウル19と第2の容器20とを接続する第4ライン(チューブ47、チューブ50、第3開閉弁23、及びチューブ53)、第2の容器20と第1ラインとを接続する第5ライン(チューブ54、第2開閉弁17、及びチューブ43)、遠心ボウル19と第3の容器29とを接続する第6ライン(チューブ47、チューブ49、チューブ52、及び第6開閉弁27)とからなる。
供血者から全血(血液)を採取するための採取手段である採血針11はドナーチューブ12により、第1血液ポンプ13の第1ポート13aに接続している。初流血採取バック82は、ドナーチューブ12上に設けられた分岐部から初流血採取ライン88により採血針と接続される。初流血採取バック82はさらに、採取した初流血を図示しない検査容器に移送するためのサンプリングポート85を備え、サンプリングポート85は、本体部と、針部83と、針部をカバーするカバー部84からなる。また、初流血採取ライン上にはラインを開閉するためのクレンメ90が設けられている。
第1血液ポンプ13の第2ポート13bに接続するチューブ42は、2つのチューブ43、44に分岐され、チューブ44は、第1開閉弁16の第1ポート16aに接続している。第1開閉弁16の第2ポート16bに接続するチューブ60は、2つのチューブ45、46に分岐され、チューブ46は、採取した血液を複数の血液成分に分離するための遠心分離器である遠心ボウル19の第1ポート19aに接続している。遠心ボウル19は、遠心ボウル駆動装置15上に配置され、回転駆動される。
ここで、採血針11と遠心ボウル19の入口側である第1ポート19aとは、第1のライン(ドナーチューブ12、第1血液ポンプ13、チューブ42、チューブ44、第1開閉弁16、チューブ60、及びチューブ46)により接続されている。ここで、ドナーチューブ12には、圧力センサ14が接続している。
遠心ボウル19の第2ポート19bに接続するチューブ47は、3つのチューブ48、49、50に分岐され、チューブ48は、第4開閉弁24の入力ポート24aに接続している。第4開閉弁24の出力ポート24bは、チューブ58により、血漿バック(第1の容器)25の入力ポート25bに接続している。
ここで、遠心ボウル19の出力側である第2ポート19bと血漿バック25とは、第2のライン(チューブ47、チューブ48、第4開閉弁24、及びチューブ58)により接続されている。また、血漿バック25の出力ポート25aは、チューブ59により、第2血液ポンプ18の入力ポート18bに接続している。
ここで、血漿バック25と第1ラインを構成するチューブ46,60とは、チューブ45により接続されている。すなわち、血漿バック25と第1ラインとは、第3ライン(チューブ59、第2血液ポンプ18、及びチューブ45)により接続されている。これにより、血漿バック25は、遠心ボウル19の入口側または出口側と選択的に連通するように接続されている。
なお、第3のラインにおけるチューブ59の途中(第1の容器25と第2血液ポンプ18との間)に、回路内の空気を一時的に貯留しておくためのエアバックが接続されている(図1参照)。
チューブ47から分岐されたチューブ50は、第3開閉弁23の第2ポート23bに接続し、第3開閉弁23の第1ポート23aは、チューブ53により、一時貯留バック20の第2ポート20bに接続している。すなわち、遠心ボウル19の第2ポート19bと一時貯留バック20とは、第4ライン(チューブ47、チューブ50、第3開閉弁23、及びチューブ53)により接続されている。
一時貯留バック20の第1ポート20aは、チューブ54により第2開閉弁17の第2ポート17bに接続している。第2開閉弁17の第1ポート17aは、チューブ43により、チューブ42と接続している。すなわち、一時貯留バック20とチューブ42とは、第5ライン(チューブ43、第2開閉弁17、及びチューブ54)により接続されている。これにより、一時貯留バック20は、遠心ボウル19の入口側または出口側と選択的に連通するように接続されている。
一方、チューブ49は、さらに2つのチューブ51、52に分岐され、チューブ51は、第5開閉弁26を介してエアバック28に接続し、チューブ52は、第6開閉弁27を介して血小板中間バック(第3の容器)29に接続している。すなわち、遠心ボウル19の第2ポート19bと血小板中間バック29とは、第6ライン(チューブ47、チューブ49、チューブ52、及び第6開閉弁27)により接続されている。これにより、血小板中間バック29は、遠心ボウル19の出口側と選択的に連通するように接続されている。
遠心ボウル19の第2ポート19bと接続するチューブ47には、血小板の濃度を検出するための濁度センサ21、及び圧力センサ22が取り付けられている。濁度センサ21は、チューブ47内を通る血漿が血小板で濁った状態になる度合いを検出している。 また、遠心ボウル19が取り付けられている周辺部には、遠心ボウル19内に形成されるバフィーコート層BCの界面位置を検出するための界面センサ38が取り付けられている。
血小板中間バック29から出たチューブ55は、2つのチューブ56、57に分岐され、チューブ56は、第7開閉弁30の入力ポート30aに接続し、チューブ57は、第3血液ポンプ34の出力ポート34aに接続している。第3血液ポンプ34の入力ポート34bは、除菌フィルタ40を介して、瓶針35により血小板保存液瓶に接続している。第7開閉弁30の出力ポート30bは、白血球除去フィルタXを介して、血小板バック32に接続している。また、血小板バック32には、エアバック33が接続している。
一方、ドナーチューブ12の途中には、ACDポンプ36の出力ポートが接続されている。ACDポンプ36の入力ポートは、除菌フィルタ37の出力ポートに接続されている。除菌フィルタ37の入力ポートは瓶針39によりACD貯蔵瓶に接続している。
ここで、図2に示すように、制御部2は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、第1血液ポンプ13、第2血液ポンプ18、第3血液ポンプ34、遠心ボウル駆動装置15、ACDポンプ36、濁度センサ21、界面センサ38、圧力センサ14,22、第1開閉弁16、第2開閉弁17、第3開閉弁23、第4開閉弁24、第5開閉弁26、第6開閉弁27、及び第7開閉弁30が電気的に接続されている。
そして、各センサ14,21,22,38からの検出信号が、それぞれ制御部2に随時入力される。制御部2は、これらの検出信号などに基づき、各ポンプ13,18,34,36の稼働/停止、回転方向(正転/逆転)及び回転数を制御するとともに、必要に応じ、各開閉弁16,17,23,24,26,27,30の開閉及び遠心ボウル駆動装置15の作動を制御する。
チューブの構成材料としては、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETやPBTなどのポリエステル、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、などの各種熱可塑性エラストマーが挙げられるが、その中でも特にポリ塩化ビニルが好ましい。ポリ塩化ビニルであれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるうえ、取り扱いが容易であり、クレンメ等による閉塞にも適している。
バックを構成する材料としては、可塑剤としてDEHPが用いられている軟質のポリ塩化ビニル、ポリオレフィン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレンなどのオレフィンあるいはジオレフィンを重合、共重合した重合体を使用でき、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、EVAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンドなど、これらを各種任意に組み合わせたものが挙げられる。さらに、PET,PBT,PCGTなども用いることが可能である。これらの中でも特にポリ塩化ビニルが好適であるが、血小板を保存する容器には血小板の保存性を向上させるため、ガス透過性に優れたものが好ましく、ポリオレフィンやDnDP可塑化ポリ塩化ビニルなどを用いたり、シートの厚さを薄くしたものを用いるのが好ましい。
ここで、遠心ボウルについて、図15を参照しながら説明する。図15は、遠心ボウルの構造を示す図である。図15において、中心線より右側が断面図であり、左側が点線で外観図を示している。
血液成分分離装置1内で、回転しない固定部分である固定部70には、流入口である第1ポート19a、流出口である第2ポート19bが形成されている。固定部70には、カバー71、及び下向きに延設された流入管62が連結している。これら固定部分に対して、側壁73、外殻78、内殻79、底板61が回転可能に一体的に保持されている。底板61は、遠心ボウル駆動装置15に吸着等されており、遠心ボウル駆動装置15により回転力が与えられる。図15には、遠心ボウル19内に第1ポート19aから全血が供給され、遠心力により血液成分が分離されている状態を示している。
すなわち、外殻78と側壁73とで形成される空間では、遠心力により、外側から比重の大きい順に、外側から赤血球層RBC、白血球層WBC、バフィーコート層BC、血小板層PLT、血漿層PPPが形成される。ここで、白血球層WBCと血小板層PLTとは、比重が近いため、分離しにくいため、白血球層WBCと血小板層PLTとを含むバフィーコート層BCが存在する。一般的に、全血の内訳は、血漿PPPが約55%、赤血球RBCが約43.2%、白血球WBCが約1.35%、血小板PLTが約0.45%である。遠心ボウル19では、流入管62の中間点より少し上側に形成された流出通路63が内周部に形成されているため、外殻78と側壁73とで形成される空間において、内周に形成されている血漿層PPPから流出口19bを通過して、遠心ボウル19の外へ流出する。
次に、上記構成を有する血液成分分離装置1の作用について、図18にフローチャートを示し、図3〜図14に血液成分分離装置1の作用、工程を示す。本装置は、高濃度の血小板液を採取することを目的としている。図16に、時系列的に血液成分分離装置1の動作・作用を工程図として示す。図3は、第1工程を示す図である。ポンプのうち、白抜きの表示は、稼働しているポンプを示し、黒塗りのものは停止しているポンプを示している。また、開閉弁のうち、白抜きの弁は、開いている状態を示し、黒塗りのものは閉じている状態を示している。
始めに、図18のプライミング工程(S1)を行う。ACDポンプ36、第1血液ポンプ13が駆動され、血液の凝固を防止するためのACD液が、開かれている第1開閉弁16を介して、遠心ボウル19に供給され、遠心ボウル19、第1血液ポンプ13等のプライミング工程(第1工程)を行う。プライミングとは、血液を流したときに凝固しないように、予め、ドナーチューブ12、第1血液ポンプ13、及び遠心ボウル19内等の血液に接触する部分にACD液を付着させる工程である。プライミング工程から遠心ボウル駆動装置15により、遠心ボウル19は所定の回転数で回転している。
プライミング工程(S1)が終わると、採血針11を供血者に穿刺し、全血の採取を開始する(S2)。まず、採血針11を供血者に穿刺した後、初流血採取回路中の初流血採取バック82に初流血を採取する。このときドナーチューブ12上に設けられた分岐部87は、最初は採血針11と初流血採取ライン88とを接続するように構成されている。初流血採取バックに所定量の血液を貯留したならば、クレンメ90にて初流血ライン88を閉塞し、ドナーチューブ12の第1血液ポンプ13側の流路を確保する。
このときも、ACDポンプ36が駆動され、ACD液がドナーチューブ12に供給され、全血と混合されて遠心ボウル19に全血が供給される。回転している遠心ボウル19に全血が供給されると、図3に示すように、遠心ボウル19の内周部に位置する流出通路63より、血漿に押されて、遠心ボウル19内の空気(点線で示す。)が流れ出る。流れ出た空気は、開かれている第5開閉弁26を介して、エアバック28に貯えられる。遠心ボウル19では、図15に示すように、供給された全血にボウル内で遠心力を付与することにより、全血が各成分に分離される。
次に、濁度センサ21が、チューブ内を流れる流体が、空気から血漿に変化したことを検出すると、図4に示すように、第5開閉弁26を閉じて、第4開閉弁24を開いて、遠心ボウル19からあふれ出た血漿を血漿バック25に貯える。これが遠心分離工程(S3)である。図15に示すように、遠心ボウル19から始めのうち出てくるのは、血漿のみである。
次に、血漿バック25にある程度の血漿(本実施例では、30ml)が貯えられたら(S4:YES)、図5に示すように、第2血液ポンプ18を駆動して、供血者から全血を採取すると共に、血漿バック25に貯えられている血漿を全血に混ぜて、遠心ボウル19に供給する(S5)。これが第3工程(クリティカルフロー工程)である。これが、図16に示すクリティカルフロー期間TEである。
次に、図15におけるバフィーコートBCと赤血球RBCとの界面が所定の位置に来たことを、界面センサ38が検出すると(S6:YES)、図6に示すように、第1開閉弁16を閉じて、第2血液ポンプ18を駆動したままで、血漿バック25内の血漿を第2血液ポンプ18、遠心ボウル19、第4開閉弁24を通って、再び血漿バック25に戻す循環・加速工程のうちの循環工程(第4工程)を行う。図16に示す循環期間TFである。
同時に、現在のサイクルが最終サイクルか否かを判断し、最終サイクルでない場合には(S7:NO)、第2開閉弁17を開き、第1血液ポンプ13を駆動した状態を保ち、一時貯留バック20に、採取した全血を貯える(S11)。換言すると、一時貯留バック20へ採取した全血を貯えることで全血の採取を継続する。全血の採取の継続は、循環・加速工程が終了するまで継続するか、あるいはあらかじめ規定された時間、採取量に達するまで行う。最終サイクルの場合には(S7:YES)、第1血液ポンプ13を停止して、採血を停止する(S8)。
本実施例の循環・加速工程のうちの循環工程では、クリティカルフロー工程よりも循環速度を速くして、100ml/分程度の速度で30〜40秒程度血漿を、遠心ボウル19内を通過させて循環させる。これにより、図15のバフィーコート層BCにおける粒状物濃度の低減が起き、血小板と比較して、より比重の大きい白血球層WBCがバフィーコート層BCの外側に沈積することになる。すなわち、血小板層PLTと白血球層WBCとをより明確に分離できるのである。
次に、循環工程を一定時間行った後、図7に示す循環・加速工程のうちの加速工程(第5工程)に入る。加速工程では、第2血液ポンプ18の回転数を制御することにより、徐々に回転数を高めて血漿の流量を、順次増分する。本実施例では、100ml/分から始めて流量を増加させ、血小板が流出してくるまで血漿流量を加速する。図16に示す加速期間TGである。図18では、循環工程と加速工程とを合わせて、循環・加速工程(S9)として表現している。この加速工程により、図15において、血小板PLTは、上昇する方向に力を得て、流出通路63から遠心ボウル19の外部へと放出される。この加速によっては、比重の大きい白血球層WBCや赤血球層RBCは、遠心力のほうが強いため、流出通路63から出てゆくことはない。
血小板、白血球、及び赤血球の流出する濃度変化を図17に示す。横軸は、血小板採取時の時間経過であり、縦軸は流出する血球成分の濃度である。始め血小板の流出(流出期間TA)があり、血小板の流出量は徐々に増加し、最大流量を過ぎると徐々に減少する。白血球も同様に、流出量は徐々に増加し、最大流量を過ぎると徐々に減少する。
S9の詳細を、図19に血液成分分離装置1の作用を示すフローチャートとして示す。 血小板の流出期間TAは、始めに低濃度の血小板液が流出する低濃度期間TBがあり、続いて高濃度の血小板液が流出する高濃度期間TCがあり、その後、再び低濃度の血小板液が流出する低濃度期間TDに分割できる。ここで、高濃度の血小板液を得るためには、低濃度の血小板液は不要である。
本実施例では、加速工程において、図7に示すように、濁度センサ21が血小板を検出した後、すなわち、TB期間であると判断すると(S21:YES)、第4開閉弁24を閉じて、第3開閉弁23を開いて、図17の低濃度の期間TBの血小板液を一時貯留バック20に貯えている(S22)。このとき、一時貯留バック20には、全血も流入され貯えられているので、低濃度の血小板液は、全血と混ざった状態で一時貯留バック20に貯えられる。このときも、第1血液ポンプ13は駆動が保持され、供血者から採取した全血は、一時貯留バック20に貯えられ続ける。ここで、一時貯留バック20は、全血バックと同時にバフィーコートバックとしても使用されている。
次に、濁度センサ21が、血小板液が高濃度であることを検出すると、TC期間であると判断して(S23:YES)、図8に示すように、第3開閉弁23を閉じて、第6開閉弁27を開く。これにより、高濃度の期間TCのときに流出する高濃度の血小板液を血小板中間バック29に貯えることができる(S24)。最後のサイクルでないときは(S7:NO)、このときも、第1血液ポンプ13は駆動が保持され、供血者から採取した全血は、一時貯留バック20に貯えられ続ける。
そして、血小板中間バック29に高濃度の血小板液が予め定められた所定量だけ貯えられると、TD期間であると判断して(S25:YES)、図9に示すように、第6開閉弁27を閉じて、第3開閉弁23を開く。これにより、低濃度の期間TDのときに流出する低濃度の血小板液を、再び一時貯留バック20に貯えることができる(S26)。最後のサイクルでないときは(S7:NO)、このときも、第1血液ポンプ13は駆動が保持され、供血者から採取した全血は、一時貯留バック20に貯えられ続ける。
ここで、血小板中間バック29に蓄える高濃度の血小板液の量は、遠心ボウル19から流出する血小板液の流量に基づき第6開閉弁27の開弁時間を制御することにより、簡単に調整することができる。なお、各サイクルにおける高濃度の血小板液の採取量の詳細については後述する。
次に、所定量の血小板液の採取が終了、言い換えると、第6開閉弁27を開いてから所定時間が経過すると、TD期間が終了したと判断して(S27:YES)、血小板の流出が終了したと判断して、図10、図18に示す返血工程に移行する(S10、S13)。すなわち、遠心ボウル19の回転を停止し、第2開閉弁17、及び第3開閉弁23を閉じ、第1開閉弁16、及び第5開閉弁26を開いて、第1血液ポンプ13を逆回転させて、遠心ボウル19内に残されている血液を供血者に返す返血を開始する。ここで、第1血液ポンプ13の逆転スピードは、正転スピードの倍速で駆動させ、返血時間を短縮している。また、必要に応じて、第2血液ポンプ18を駆動して、採りすぎて血漿バック25に貯えられている血漿を返血する。
返血が終了したら、最後のサイクルの場合は(S7:YES)、全工程を終了する。最後のサイクルでない場合は(S7:NO)、図11に示すように遠心ボウル19の回転を開始し、第1血液ポンプ13を再び正転回転させて、採血を再開する。このとき、第2開閉弁17を開いて、一時貯留バック20に貯えられている血液も、同時に遠心ボウル19に流入させる(S14)。一時貯留バック20からの送液は、落差を利用しても良いし、図11に示すように、第2開閉弁17と第1開閉弁16との間に、血液ポンプ41(点線で示す。)を付設して用いても良い。
次に、一時貯留バック20の血液が全て遠心ボウル19に戻ったことを確認し、血漿バック25に所定量の血漿が貯えられたことを確認すると(S4:YES)、図12(図5と同じ状態)に示すように、第2開閉弁17を閉じて、第2血液ポンプ18を駆動して血漿のクリティカルフロー工程を開始し、以下、図6の工程(循環工程)に続く。このサイクルは、所定量の血小板が確保されるまで、通常3サイクルか4サイクル行われる。本実施の形態では、100mlの血小板が確保される。
なお、3サイクルで終了するときは、第2サイクルの循環期間TF2、及び加速期間TG2のときに、並行して採血を行い、一時貯留バック20に全血を貯留する。そして、第3サイクルの採血時に、一時貯留バック20内の血液を全血に混ぜて、遠心ボウル19に供給する。そして、第3サイクルのときには、循環期間TF3、及び加速期間TG3のときに、採血を行わない。第4サイクルがないからである。3サイクルで終了する場合には、第3サイクルの返血が終了すれば、供血者から採血針11を外して、採血は終了する。
ここで、各サイクルにおける血小板中間バック29に採取する高濃度の血小板液の採取について説明する。前述したように、遠心ボウル19から流出する血小板は、流出が開始するとその流出量は徐々に増加し、最大流量を過ぎると徐々に減少していく。そして、流出する血液成分の濃度は、低濃度から徐々に高濃度となっていき、濃度のピークを過ぎると徐々に低濃度になっていく(図17参照)。そして、このような血液成分の流出曲線には個人差はあるが、供血者の血算値に基づき、その供血者ではどのような流出曲線となるのかを推定することができる。
なお、流出曲線の推定に用いる血算値として、例えば、PLT値(血小板数(濃度))又はHCT値(ヘマトクリット値)などを使用すれば良い。
そして、本実施の形態では、PLT値とHCT値を血算値として使用して、高濃度の血小板液の採取タイミングを設定している。この採取タイミングの設定方法について、図20〜図23を参照しながら説明する。図20は、10単位の血小板(2.0×10e11ケ)を4サイクルで採取を終了する場合の、第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミングを決定するためのマップデータを示す図である。図21は、第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミング及び血小板液の濃度を示す図である。図22は、第2サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミング及び血小板液の濃度を示す図である。図23は、3サイクルで採取を終了する場合の第1サイクルにおける高濃度の血小板液を採取するタイミングを決定するためのマップデータを示す図である。
まず、4サイクルで100ml(各サイクル25ml)の血小板PLTを確保する場合について説明する。この場合、初流血採取バック82に採取された初流血から得られた供血者のPLT値とヘマトクリット値を血液成分分離装置1に入力する。そうすると、血液成分分離装置1に予め記憶されている図20に示すマップデータを参照して、入力されたPLT値とHCT値から第1サイクルにおける高濃度の血小板液の採取を開始する血小板濃度が決定される。
例えば、10単位の血小板(2.0×10e11ケ)を4サイクルで採取を終了する際、供血者のPLT値が25×10e4 /μL、HCT値が36%であった場合には、その供血者の第1サイクルにおける高濃度の血小板液の採取開始タイミングが、濁度センサ21で検出されている血小板濃度が134〜125×10e4 /μLになったときに設定されるのである。
なお、本実施の形態では、PLT値とHCT値を用いて高濃度の血小板液の採取開始タイミングを決定しているが、PLT値又はHCT値のいずれか一方のみを用いて高濃度の血小板液の採取開始タイミングを決定することもできる。あるいは、高濃度の血小板液の採取開始タイミングを決定するための「予め血算値を記憶されている血算値」として、供血者のこれまでの献血から求められる値(PLT値など)や初流血から得られる値(PLT値など)を用いても良い。
そして、このようにして決定されたタイミングで採取を開始することにより、図21に示すように、高濃度の血小板液の採取の開始時Ts1と終了時Te1とにおいて遠心ボウル19から流出するそれぞれのタイミングにおける血小板液の濃度Cs1,Ce1がほぼ等しくなる。すなわち、第1サイクルで25ml採取する際に、図21と図24とを比較すると明らかなように、血小板濃度が高い期間を正確に選定することができる。これにより、高濃度の血小板液の採取タイミングを最適化することができるため、より多くの血小板を採取することができる。
続いて、第2サイクル以降では、高濃度の血小板液の採取の開始タイミングが、直前のサイクルにおける血小板液の採取開始時における血小板濃度と採取終了時の濃度の平均値になったときに修正される。具体的に、例えば第2サイクルであれば、図22に示すように、第1サイクルにおける血小板液の採取開始時における血小板濃度Cs1と採取終了時の濃度Ce1の平均値Cm(=(Cs1+Ce1)/2))になったときに修正される。つまり、第2サイクルでは、時刻Ts2から高濃度の血小板液の採取が開始され、時刻Te2で高濃度の血小板液の採取が終了する。
これにより、第1サイクルで採取開始時Ts1と終了時Te1とにおける血小板濃度Cs1とCe1とでズレが生じていると、そのズレをなくすように第2サイクルの採取開始するタイミングを修正することができる。
その後、第3サイクル及び第4サイクルにおいて、上記した第2サイクルと同様にして各サイクルにて高濃度の血小板液の採取の開始タイミングが修正され、各サイクルにおける高濃度の血小板液の採取が行われる。このような簡単な制御により、第2サイクル以降において、高濃度の所定の血液成分の採取タイミングをより最適化することができる。これにより、第2サイクル以降において、高濃度の血小板液の採取タイミングをより最適化することができるため、より一層多くの血小板を採取することができる。
そして、高濃度の血小板液の採取を終了すると、まず第3血液ポンプ34を駆動して、血小板保存液瓶に接続している瓶針35により、血小板保存液の適量を血小板中間バック29に注入する。その後、図13に示すように、第7開閉弁30を開いて、血小板中間バック29内に所定量(例えば、本実施の形態では100ml)貯蔵されている高濃度の血小板液及び血小板保存液を、白血球除去フィルタXを介して、血小板バック32に注入する。このとき、血小板バック32内に存在した空気は、エアバック33に移動する。
血小板中間バック29内に貯蔵されていた高濃度の血小板液が全て出たことを確認した後、図14に示すように、第3血液ポンプ34を駆動して、血小板保存液瓶に接続している瓶針35により、血小板保存液瓶に残っている血小板保存液を、除菌フィルタ40及び白血球除去フィルタXを介して、血小板バック32に注入する。これにより、白血球除去フィルタXに残存している濾過処理済みの高濃度の血小板液を回収する。その後、血小板バックの2本のチューブを密閉する。これにより、高濃度の血小板液が貯えられた血小板バック32が完成する。
次に、3サイクルで100ml(例えば、第1,2サイクルで33ml、第3サイクルで34ml)の血小板PLTを確保する場合について説明する。この場合も、上記した4サイクルで血小板PLTを確保するのと同様の方法で行う。すなわち、初流血採取バック82に採取された初流血から得られた供血者のPLT値とHCT値を血液成分分離装置1に入力する。そうすると、血液成分分離装置1に予め記憶されている図23に示すマップデータを参照して、入力されたPLT値とHCT値から第1サイクルにおける高濃度の血小板液の採取を開始する血小板濃度が決定される。
例えば、供血者のPLT値が25×10e4 /μL、HCT値が42%であった場合には、その供血者の第1サイクルにおける高濃度の血小板液の採取開始タイミングが、濁度センサ21で検出されている血小板濃度が84〜75×10e4 /μLになったときに設定されるのである。そして、第2,3サイクルでは、高濃度の血小板液の採取の開始タイミングが、直前のサイクルにおける血小板液の採取開始時における血小板濃度と採取終了時の濃度の平均値になったときに修正される。
このようにして、3サイクルで100mlの血小板PLTを確保する場合であっても、高濃度の血小板液の採取タイミングを最適化することができるため、より多くの血小板を採取することができる。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係る血液成分分離装置1によれば、高濃度の血小板液の採取の開始タイミングと終了タイミングとで遠心ボウル19から流出するそれぞれのタイミングにおける血小板濃度が等しくなるように、予め記憶されている血算値に関するマップデータに基づき、供給者の血算値から高濃度の血小板液の採取の開始タイミングを決定している。その結果、所定量の高濃度の血小板液を採取する際に、血小板濃度が高い期間を正確に選定することができる。従って、高濃度の血小板液の採取タイミングを最適化することができるため、より多くの血小板を採取することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、BCリサイクルを行う場合について例示したが、BCリサイクルを行わない場合にも本発明を適用することができる。
また、上記した実施の形態では、循環フロー工程、及び加速工程に並行して、全血の採取を行うことを記載したが、血液成分分離装置に、切り替えスイッチを設けて、全血採取の並行実施を止めて従来通りとしても良い。
さらに、上記した実施の形態では、一時貯留バック20で、バフィーコートバックと全血バックとを兼用させているが、バフィーコートバックと全血バックとを、別々なバックにして並列に設けても良い。
1 血液成分分離装置
2 制御部
10 血液成分分離回路
13a 第1ポート
13b 第2ポート
15 遠心ボウル駆動装置
19 遠心ボウル
20 一時貯留バック
21 濁度センサ
25 血漿バック
28 エアバック
29 血小板中間バック
32 血小板バック
33 エアバック
38 界面センサ
PLT 血小板
WBC 白血球
BC バフィーコート
RBC 赤血球

Claims (6)

  1. 血液から所定の複数の血液成分を分離するための遠心分離器と、遠心分離した所定の血液成分を収容する容器を備え、該分離された複数の血液成分をそれぞれ採取する工程を複数サイクル行う血液成分分離装置において、
    前記所定の血液成分の採取工程における採取の開始タイミングと終了タイミングとで前記遠心分離器から流出するそれぞれのタイミングにおける所定の血液成分の濃度が等しくなるように、予め記憶されている血算値又は所定の血液成分の濃度に関するマップデータに基づき、供血者の血算値から前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを決定する工程を有する
    ことを特徴とする血液成分分離装置。
  2. 請求項1に記載する血液成分分離装置において、
    第2サイクル以降の前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを、直前のサイクルにおける前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングと終了タイミングとに基づき修正する
    ことを特徴とする血液成分分離装置。
  3. 請求項2に記載する血液成分分離装置において、
    第2サイクル以降における前記所定の血液成分の採取工程の開始タイミングを、直前のサイクルにおける前記所定の血液成分の採取工程の開始時における所定の血液成分の濃度と終了時の所定の血液成分の濃度との平均値になったときに修正する
    ことを特徴とする血液成分分離装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する血液成分分離装置において、
    a)供血者から採取した全血を遠心分離器に導入し、複数の血液成分に分離する遠心分離工程と、
    b)遠心分離された血液成分のうち、前記遠心分離により分離された所定の血液成分のうち、第1の血液成分を前記遠心分離器内に全血と共に導入する循環フロー工程と、
    c)前記循環フロー工程にて、所定量の前記第1の血液成分を分離後、全血の前記遠心分離器への供給を停止して、前記遠心分離器に第1の血液成分のみを導入し、所定時間さらに循環させた後、循環速度を加速することにより第2の血液成分を前記遠心分離器により分離し、採取する循環・加速工程と、
    d)前記循環・加速工程において、所定量の第2の血液成分を採取後、採取しなかった血液成分について供血者へ返血する返血工程と、を有し、
    前記a)〜d)の工程を1サイクルとして、該サイクルを複数回行う
    ことを特徴とする血液成分分離装置。
  5. 請求項4に記載する血液成分分離装置において、
    前記循環・加速工程は、
    第2の血液成分のうち、低濃度の第2の血液成分を一時貯留容器に移送する第1の採取工程と、
    第2の血液成分のうち、高濃度の第2の血液成分を採取する第2の採取工程と、を含み、
    前記一時貯留容器に移送された低濃度の第2の血液成分は、次サイクルにおいて採取された全血と併せて前記遠心分離器に導入される
    ことを特徴とする血液成分分離装置。

  6. 請求項1に記載する血液成分分離装置において、
    前記所定の血液成分は、血小板であり、
    前記血算値は、ヘマトクリット値又は血小板数である
    ことを特徴とする血液成分分離装置。
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