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JP6083154B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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JP6083154B2 JP2012190414A JP2012190414A JP6083154B2 JP 6083154 B2 JP6083154 B2 JP 6083154B2 JP 2012190414 A JP2012190414 A JP 2012190414A JP 2012190414 A JP2012190414 A JP 2012190414A JP 6083154 B2 JP6083154 B2 JP 6083154B2
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Description

本発明は、コンピューターなどの情報処理機器の情報記録装置または民生機器に搭載される記録装置に用いられる磁気記録媒体に関し、特にハードディスク装置に用いられる磁気記録媒体に関する。
近年、コンピューターなどの情報処理機器で取り扱う情報量の増加及び情報処理機器の小型化に伴って、情報記録装置の記憶容量の増大が図られ、情報記録装置に使用される磁気記録媒体に求められる記憶容量は増加の一途を辿っている。
図2には磁気記録媒体の断面模式図が示されているところ、磁気記録媒体1は一般に、基板2、磁気ヘッドにより情報が記録される磁性層3、磁性層を腐蝕・摩耗・衝撃等の損傷より保護する保護層4、保護層4の表面を被覆する潤滑層5より構成されている。かかる磁気記録媒体の記憶容量を増加させ記録性能を向上させるには、磁気ヘッドの読み出し・書き込み素子と磁気記録媒体の磁性層3との間の距離、すなわち磁気的スペーシングを極限まで低下させる必要がある。磁気的スペーシングは、磁気ヘッドの保護層厚さ、磁気ヘッドの浮上量、磁気記録媒体の保護層4・潤滑層5の厚さより成る。磁気記録媒体側としての開発課題は保護層4の厚さの低減である。磁気記録媒体の保護層4には一般的にダイヤモンド状炭素(DLC、Diamond Like Carbon)と呼ばれるアモルファスカーボンが使用されている。
現在の磁気記録媒体の記録密度は約500ギガビット/平方インチであり、磁気記録媒体の保護層4の厚さは2.5nm超〜3.5nmである。今後、記録密度を750ギガビット/平方インチ以上に引き上げるには、磁気スペーシングを8.5nm以下にする必要があるとされており、内訳を考えれば、磁気ヘッドの保護膜厚さは2nm以下、磁気ヘッド最表面と磁気記録媒体最表面の間隔(ヘッド浮上高さ)が3nm程度、磁気記録媒体の潤滑層が1nm、磁気記録媒体の保護層の厚さを2.5nm以下とすることが必要とされている。さらに将来的に記録密度を2000ギガビット/平方インチまで引き上げるには、該保護層の厚さを1nmにまでする必要がある。
他方で、磁気記録媒体の保護層には十分な信頼性、すなわち耐食性、摺動耐久性、磁気ヘッド浮上性が求められ、薄膜化しても同様の信頼性が求められる。しかし、従来の方法でDLCにより形成された保護層は2.5nm以下では上記の諸性能に関して十分な信頼性を得られない。
そこで、かかる問題を改善するため、例えば特許文献1に記載の発明が提案されている。すなわち特許文献1では、磁性膜と保護膜との間にSi、Ge、Sn等を材料とした下地層を介在させて、これを緩衝膜とすることでカーボン層である保護膜の残留歪を低減させている。これにより摺動耐久性を改善し、保護層(緩衝膜と保護膜の合計)の薄膜化を図るとしているが、その保護層厚みは5nmに留まっており(特許文献1の実施例2の7)、目標とする2.5nm以下の膜厚に及ぶものではない。また、理論的にも緩衝膜と保護膜の歪が緩和される膜厚の和は2.5nm程度としており、やはり2.5nm以下の膜厚を実用的に実現するためには不足があると言わざるを得ない(特許文献1の段落0017)。
同様に、特許文献4〜6では、耐摩耗性、耐腐食性に優れた二重保護層が提案されている。下地層としては、アルミニウム酸化窒化物、シリコン酸窒化物、Ti,Zr,Hf、V,Nb,Ta,Cr、Mo、Wからなる遷移金属の酸化窒化物が提案されている。この下地層によって、保護膜であるカーボン層の応力を補償し、カーボン層が磁性層に効果的に付着し、強固で安定した接合を形成するとしている。
しかしながら、保護層の厚みが小さくなり、2.5nm以下の厚みの領域においては、保護層のミクロ的な粗密が大きくなることから潤滑層の膜厚分布が発生し、磁気ヘッドの浮上性が不安定になることが問題になっている。
また、薄膜保護層で耐食性、摺動耐久性を得るために、DLC膜には更なる高い緻密性が求められる。例えば、非特許文献1においては、高いプラズマ密度のプロセスやプラズマにより生じた炭素イオンのエネルギーを最適にすることで、sp3結合性の高い緻密な膜が開発されてきた。
しかしながら、一方で、耐食性が高い緻密なDLC膜は、撥水性が高く、潤滑剤の末端基とDLC膜との水素結合や化学結合、極性相互作用等の相互作用が小さくなり、したがってDLC膜である保護層との結合性が悪いことが知られている。特に緻密な膜ほど撥水性が高く、これを利用した耐食性の高い保護膜を水の接触角で規定している特許文献2がある。しかし、潤滑剤と保護層の結合性が悪い状態で潤滑剤を塗布したとしても、全塗布厚に対する非結合潤滑剤厚の割合が増え、以降のヘッド浮上試験において、非結合潤滑剤がヘッド浮上時の風圧を受けて周囲に流動しやすく、ヘッドが浮上した箇所の潤滑性が低下したり、潤滑剤がヘッドに移着してヘッドの安定浮上を妨げたりする問題が起きる。
この対策として、例えば特許文献3では、保護層の表面乃至表面から極浅い領域を窒素プラズマ処理することで、保護層の水に対する接触角を減少させること、すなわち撥水性を低下させることが述べられている。窒素プラズマ処理とは、窒素ガスが導入されたチャンバー内でプラズマを発生させることで、活性な窒素イオンや窒素ラジカルを保護層表面に取り込ませ、その撥水性を低下させる方法である。ここで問題となるのが、保護層の膜厚と窒素プラズマ処理による保護層の劣化である。2.5nm以下の極めて薄い保護層では、窒素プラズマ処理の影響が最表面のみならず保護層全体に行き渡ってしまうため、保護層の大部分が窒素プラズマによるダメージを受けて緻密性が低下し、耐食性が悪化する。逆に窒素プラズマ処理を弱めれば、潤滑剤が付き難くなるので上記傷の発生やヘッド浮上が不安定になるというトレードオフの関係にある。尚、先に述べた各先行文献では、保護層の厚さが2.5nm超で検証されており、このように厚い膜厚では保護層全体がダメージを受けるという問題は起こらなかったと考えられる。
特開平9−138943号公報 特開昭61−222024号公報 特開2001−266328号公報 特開2008−176915号公報 特開2008−192288号公報 特開2008−234828号公報
J. Robertson Diamond and Related Materials, 3 (1994) 361-368
したがって、本発明の課題は磁気記録媒体の保護層の厚さをさらに低減して、記録性能を一層向上させることである。
1.上記課題を解決するため、本願発明の磁気記録媒体は以下の構成を有する(本願発明の第一の実施態様)。
すなわち、基板上に磁性層、保護層、潤滑層が順次形成されてなり、前記保護層の厚さが1.0nm以上、2.5nm以下である磁気記録媒体において、
前記保護層は前記磁性層上に形成されてなるアモルファス金属層と該アモルファス金属層上に形成されてなるカーボン層とを含み、
前記アモルファス金属層は厚さが0.3nm以上であり、
前記カーボン層は厚さが0.3nm以上のアモルファスカーボンであり、
前記カーボン層表面に窒素原子を含み、炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率が14%以下であることを特徴とする磁気記録媒体である。
2.本願発明は、さらに前記第一の実施態様の記録媒体の作製方法を提供する(本願発明の第二の実施態様)。
すなわち、前記第一の実施態様の記録媒体の作製方法であって、
基板を準備する工程と、
前記基板上に磁性層を形成する工程と、
前記磁性層上にアモルファス金属層を形成する工程と、
前記アモルファス金属層上にカーボン層を形成する工程と、
前記カーボン層表面を窒素プラズマ処理する工程と、
前記窒素プラズマ処理されたカーボン層上に潤滑層を形成する工程と、
前記潤滑層表面にテープ・バニッシュ処理を行なう工程と、
を含み、
前記窒素プラズマ処理により、前記カーボン層の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率を14%以下に調節する、
ことを特徴とする前記作製方法である。
本願発明によれば、磁気ヘッド浮上性が良好で、保護層厚さを薄くして、2.5nm以下としても十分な信頼性を有する磁気記録媒体を提供することができる。
さらに、本願発明の磁気記録媒体の作製方法によれば、カーボン層表面の窒素プラズマ処理を制御することで、カーボン層の形成に伴って発生するパーティクルが増加しても、後のテープ・バニッシュ処理による除去が容易となるため、磁気ヘッド浮上性を確保でき十分な信頼性を有する磁気記録媒体を作製することができる。これにより、前記のような2000ギガビット/平方インチ以上の記録密度においても適用可能な保護膜技術を、実際の量産プロセスにおいて実現することができる。
本願発明の磁気記録媒体の構成例を示す断面模式図である。 従来の磁気記録媒体の断面模式図である。 本願発明の磁気記録媒体の作製工程例を示す工程図である。 評価例3に係る磁気ヘッド浮上特性の評価結果を示すグラフである。 評価例3に係る磁気記録媒体の耐食性の評価結果を示すグラフである。
1.本願発明の第一の実施態様について
(1)基本的構成
第一の実施態様の、磁気ヘッドにより情報を書き込み・再生する磁気記録媒体は、基板上に磁性材料からなる磁性層、該磁性層を保護するための保護層、該保護層の表面を被覆する潤滑層が順次形成されて構成されている。保護層はさらにアモルファス金属層及びカーボン層が順次形成された積層構成とされている。
発明者は、以下に説明する知見を見出したことにより、本願発明を完成するに至った。すなわち、保護層の厚さを2.5nm以下に低減する場合、本発明のアモルファス金属層を形成せずに磁性層の上に直接、カーボン層を保護層として形成すると、磁性層表面とカーボン層との界面エネルギー差が大きいため、完全にカーボン層で覆うことができず、一部で磁性層が露出した箇所が存在すると考えられる。そして、このような一部で磁性層が露出した箇所が存在することで、耐食性が低下する。
また、潤滑層中の潤滑剤との結合状態に関して考えれば、磁性層表面の方がカーボン層表面よりも潤滑剤との結合状態が良い。そのため、基本的に潤滑剤は露出した磁性層表面に集まりやすく、例えば潤滑層の平均膜厚を1.0nm以下と薄くしたときには、カーボン層表面の潤滑層が極薄くなってしまう。
更に、カーボン層表面の潤滑剤との結合性を高めるために保護層表面を窒素プラズマ処理する場合、弱い窒素プラズマ処理においては、一部の磁性層が露出した箇所においてカーボン層表面よりも過度に窒素プラズマ処理に反応し、潤滑層中の潤滑剤は露出した磁性層表面により集まりやすくなってしまう。窒素プラズマ処理が強い場合、カーボン層表面の潤滑剤との結合が高まることで潤滑層の膜厚分布は緩和されるが、窒素プラズマ処理の影響がカーボン層の最表面のみならず保護層全体に行き渡ってしまうため、カーボン層の大部分が窒素プラズマによるダメージを受けて緻密性が低下し耐食性が悪化する。
一方で、製造工程でディスクに堆積するパーティクルは潤滑剤の薄い部分に吸着しやすい傾向を有している。さらに、潤滑剤の薄い部分に吸着されたパーティクルは、テープ・バニッシュ処理によっても除去するのが困難となり、スクラッチ発生の危険が増大する。また、潤滑剤の薄い部分では、潤滑剤不足から保護層とクリーニングテープとの間で強い摩擦が起き、テープによるスクラッチ発生の危険も増大する。なお、ここでテープ・バニッシュ処理とは、研磨テープを回転する記録媒体に押し付け、パーティクルや微小突起を除去する処理のことである。
以上のように、磁性層の上に直接2.5nm以下のカーボン層を保護層として形成することは、耐食性、磁気ヘッド浮上性の観点から好ましくないことが判明した。
我々は上述の問題に関して種々検討を行った結果、次の知見を得るに至った。すなわち、磁性層の上にアモルファス金属を形成して、その上にカーボン層を形成すると、磁性層とアモルファス金属層、アモルファス金属層とカーボン層間の界面エネルギー差が小さいために、磁性層が露出した箇所が減少すると考えられる。また、潤滑剤との結合状態は、カーボン層表面とアモルファス金属表面でほぼ同じである。そのため、たとえアモルファス金属層が露出しても、潤滑層中の潤滑剤は露出したアモルファス金属層上に集まるということはない。したがって、潤滑層の膜厚分布が少なく、潤滑層の平均膜厚を例えば1.0nm以下と薄くしても、カーボン層表面の潤滑層が極く薄くなるようなことはない。
更に、保護層表面を窒素プラズマ処理する場合、カーボン表面とアモルファス金属表面では窒素プラズマ処理に対する反応がほぼ同じであるため、潤滑層中の潤滑剤が、露出したアモルファス金属層に集まるということはなくなり、潤滑層の膜厚分布が少なくなる。従って、潤滑層の平均膜厚を例えば1.0nm以下と薄くしても、カーボン層表面の潤滑層が極く薄くなるようなことはない。
更に、カーボン層に適切な量の窒素を導入することでカーボン層中のsp3結合への悪影響を抑制して耐食性、摺動耐久性等を確保したカーボン層を得ることができる。
本発明は、これらの知見に基づくものである。以下、さらに詳しく説明する。
(2)保護層
保護層は、磁性層を腐蝕、摩耗、衝撃等の損傷から保護するための層である。
本発明の保護層は、磁性層上に形成されてなるアモルファス金属層と該アモルファス金属層上に形成されてなるカーボン層とを含んでいる。
(2−1)カーボン層
(2−1−1)
カーボン層はアモルファスカーボンからなっており、比較的薄い層でも高い耐摩耗性を有する。アモルファスカーボンは非晶質の炭素材料であり、その中でもダイヤモンド状炭素(DLC、Diamond Like Carbon)が好適である。
該カーボン層は、たとえばスパッタリング、アーク・イオン・プレーティング(Arc Ion Plating)、プラズマCVD法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition、化学気相成長法)等により成膜することができる。カーボン層中に水素原子を導入したい場合には、エチレン、アセチレン等の炭化水素ガス原料、あるいはキシレン、トルエン、ベンゼン等の炭化水素液体原料を使ったプラズマCVD法が用いられる。プラズマCVD法において適用するプラズマとしては、平行平板方式、誘導結合型プラズマ(ICP、Inductively Coupled Plasma)方式、電子サイクロトロン共鳴(ECR、Electron Cyclotron Resonance)方式、電子サイクロトロン波共鳴(ECWR、Electron Cyclotron Wave Resonance)方式等、用途に応じて選択できる。プラズマCVD法においては、水素を含む原料ガス等を用いることから、少なからずカーボン層中に水素原子が取り残される。カーボン層中の水素原子の濃度は、sp3結合性の高い緻密な膜を得る観点からは少ない方が好ましい。カーボン層中の水素原子濃度を低くしたい場合には、アーク・イオン・プレーティング法、特にその一種であるフィルタード・カソーディック・アーク(FCA)法を用いて成膜することができる。
カーボン層は積層構成とすることもできる。水素濃度を変更した層を積層するか、あるいは水素濃度を連続的に変えることにより所望の特性を発揮させるようにしてもよい。
(2−1−2)
また、本発明におけるカーボン層には、カーボン層表面と潤滑層中の潤滑剤との結合性を高めるため窒素原子が導入されている。窒素原子の導入は、たとえばプラズマ源に窒素ガスを導入して、カーボン層表面を窒素プラズマ処理することにより行なうことができる。潤滑剤との結合性を高める観点から、カーボン層の表層に窒素原子を含むことが好ましく、より好ましくは、カーボン層表面の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率は3原子%以上である。カーボン層に窒素を過剰に導入した場合は、カーボン層中のsp3結合に悪影響を及ぼし、結果としてカーボン層の緻密性を阻害して耐食性、摺動耐久性の低下をもたらす。従来のようなカーボン層のみからなる保護層のように膜厚が厚く2.5nmを超える場合には、カーボン層の表層中に窒素原子を過剰に導入した場合でも保護層の膜深部においてはsp3結合性の高い部分があり、耐食性と擦動耐久性が確保されていた。しかしながら、保護層の厚さが2.5nmより薄い保護層においては、窒素原子の導入は保護層であるカーボン層全体にわたって影響を及ぼすこととなる。従って、sp3結合性の高い緻密な膜を得る観点から、カーボン層の表層中の窒素原子数の比率は、14原子%以下が好ましく、より好ましくは10原子%以下である。
カーボン層の表層中に適切な量の窒素原子を導入することにより、テープ・バニッシュ処理におけるスクラッチ発生の問題も軽減される。もっとも、本発明のように保護層としてアモルファス金属層とカーボン層との組み合わせを採用して保護層の膜厚(アモルファス金属層とカーボン層の膜厚の合計)をさらに低減しようとする場合、カーボン層が非常に薄くなる。このため、潤滑層側の保護層表面は必ずしも完全にカーボン表面となっているわけではなく、アモルファス金属層表面が一部で露出した箇所が存在する。そして、アモルファス金属層表面とカーボン層表面とでは潤滑層中の潤滑剤との結合状態を完全に一致させることは困難であり、若干ではあるが異なることになるため、潤滑層の膜厚に分布が生じることになる。さらにアモルファス金属層表面とカーボン層表面とでは窒素プラズマ処理に対する反応性も異なると考えられるため、窒素プラズマ処理の条件によっては、前記潤滑層の膜厚分布はさらに大きくなる。一方で、カーボン層形成の際に発生するパーティクルの中には、潤滑剤の薄い部分に吸着しやすい傾向を有しているものもある。潤滑層の膜厚分布が大きくなる場合には、膜厚の小さい部分に吸着されたパーティクルは、テープ・バニッシュ処理によっても除去するのが困難となり、スクラッチ発生の危険が増大する。我々の検討の結果、この問題は窒素プラズマ処理によってカーボン層の表層に導入する窒素原子数の比率を適切に制御することにより抑制できることが見出された。具体的には、窒素原子数の比率を14原子%以下とする窒素プラズマ処理を行なうことにより、テープ・バニッシュ処理に伴うスクラッチを抑制することが可能となる。
(2−2)アモルファス金属層
アモルファス金属層は保護層の一部として、磁性層とカーボン層の間に形成され、比較的薄い層でも磁性層への被覆率が高く、耐食性を向上させる効果がある。アモルファス金属層は、比較的薄い層で磁性層への被覆率を高くする観点、及び、アモルファス金属層自身により耐食性を向上させる観点から、アモルファス金属からなることが好ましい。さらに、磁性層の酸化を妨げる観点から、酸素に対する活性度が高い、Si(シリコン)、Al(アルミニウム)、Ge(ゲルマニウム)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、及びW(タングステン)からなる群から選択される少なくとも一種のアモルファス材料が好適である。また、擦動耐久性、耐食性を高める観点からは、これらのアモルファス金属にC、OやNを添加したものも好ましい。
アモルファス金属層は積層構成とすることもできる。材料の異なる層を積層してアモルファス金属層とすることができる。あるいは、2種類以上の材料を用いてその材料の比率を変更して積層するか、あるいはその材料の比率を連続的に変更してアモルファス金属層としてもよい。
アモルファス金属層の形成は、たとえば、室温でのスパッタリング法によって形成することができる。
(2−3)保護層の膜厚
保護層の厚みは、カーボン層の厚さとアモルファス金属層の厚さの合計である。
このうちカーボン層の厚さは、アモルファス金属層の被覆率を高める観点、耐摩耗性、耐食性等を保持して磁性層を保護する観点からは0.3nm以上が好ましく、0.5nm以上であることがさらに好ましい。
これに対しアモルファス金属層の厚さは、磁性層への被覆率を高める観点から、0.3nm以上であることが好ましく、0.5nm以上であることがさらに好ましい。
カーボン層の厚さとアモルファス金属層の厚さの合計である保護層の厚さは1nm以上が好ましい。他方、記録密度向上の観点からは、保護層の合計膜厚は2.5nm以下が好ましく、2nm以下が更に好ましい。
本願発明においては、上記(2−1−2)で説明したように、カーボン層表面の窒素原子数の比率を制御することで、保護層厚さとして2.5nm以下としても磁気記録媒体の十分な信頼性を確保できる。
(3)磁性層
磁性層は、磁気的な記録を保持するための層であり、従来知られている構成を用いることができる。下地層、軟磁性裏打ち層、シード層、中間層、磁気記録層等を多層積層して磁性層を構成してよく、あるいは、下地層等の前記各層をさらに多層積層により構成してよい。
磁性層に用いられる材料としては任意の公知の材料を用いることができる。例えばCoを主体とする合金にSiO2やTiO2等の非磁性酸化物を添加したグラニュラ膜を好ましい材料として例示することができる。より具体的にはCoCrPt−SiO2グラニュラ膜などを挙げることができ、スパッタリングにより成膜できる。また、高Kuの磁性材料としては、FePtを主体とする合金にC、SiO2やTiO2等の非磁性材料を添加したグラニュラ膜を好ましい材料として使用することができる。
上記磁性層は、いずれもスパッタリングにより成膜できる。磁性層の厚さとしては、磁気信号の読み書きの観点から、10〜100nmが好ましい。
(4)潤滑層
潤滑層は、磁気ヘッドが磁気記録媒体に接触している際の潤滑性を付与するための層であり、当該技術分野において知られている公知の液体潤滑剤材料をもちいて基板上に成膜できる。具体的にはパーフルオロポリエーテル系液体潤滑剤(PFPE)を用いるのが好ましい。ディップコート法あるいはスピンコート法などにより、1nm程度の膜厚で塗布できる。より具体的な液体潤滑剤としては、フォンブリン−Z−テトラオール(Fomblin−Z−tetraol、Solvay Solexis社製)、A20H(MORESCO社製)などを例示できる。
(5)基板
本発明に用いる基板としては、ガラス、セラミックス、アルミニウム、チタン、シリコン、プラスチック等、任意の非磁性基板を用いることができるが、その中でもガラス基板やアルミニウムないしアルミニウム合金基板が好ましく、特に表面にメッキ処理を施したアルミニウムないしアルミニウム合金基板が好ましい。
2.本願発明の第二の実施態様について
(1)基本構成
第二の実施態様は、前記第一の実施態様の記録媒体の作製方法であって、基板を準備する工程と、前記基板上に磁性層を形成する工程と、前記磁性層上にアモルファス金属層を形成する工程と、前記アモルファス金属層上にカーボン層を形成する工程と、前記カーボン層表面を窒素プラズマ処理する工程と、前記窒素プラズマ処理されたカーボン層上に潤滑層を形成する工程と、前記潤滑層表面にテープ・バニッシュ処理を行なう工程と、を含む。
(2)磁性層、アモルファス金属層及びカーボン層の成膜
前記第一の実施態様において説明したように、スパッタリング等により基板上に磁性層を成膜し、同じくスパッタリング等により該磁性層上にアモルファス金属層を成膜し、スパッタリング、アーク・イオン・プレーティング、プラズマCVD法等によりアモルファス金属層上にカーボン層を成膜する。
なお、各層の膜厚は成膜時間等の調整により制御することができる。
また、カーボン層中の含有水素量(原子%)を低くしたい場合には、前記第一の実施態様において説明したように、真空雰囲気でカソードとアノードの間で真空アーク放電を起こし、原料となるグラファイト・ターゲット表面から材料を蒸発・イオン化させ、負のバイアス電圧を印加した基板にイオンを衝突させる方法であるアーク・イオン・プレーティング法、その中でも特に、フィルタード・カソーディック・アーク(FCA)法を用いて成膜することができる。
他方、カーボン層中に水素原子を積極的に導入したい場合には、前記第一の実施態様において説明したように、真空容器内にカーボン層の原料となる炭化水素ガスを導入し、カソードに電圧を印加してガスをプラズマ化/分解し、基板に負のバイアス電圧を印加することで、分解されてできた炭素イオンを基材に衝突させる等の方法であるプラズマCVD法を用いて成膜することができる。そして、プラズマに印加する電力と炭化水素ガスの圧力とを調節することで、含有水素量を制御することができる。すなわち、電力を下げ、炭化水素ガスの圧力を上げることにより、含有水素量を増加させることができる
(3)カーボン層表面の窒素プラズマ処理
次いで、前記第一の実施態様において説明したように、カーボン層表面を窒素プラズマ処理して窒素原子を導入し、カーボン層表面の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率が14%以下となるように窒素原子数比率を調整する。
窒素原子数比率については、窒素プラズマに印加するRF電力及び処理時間を調整することで制御できる。すなわち、RF電力を大きくすると単位時間当たりに導入されるカーボン層表層への窒素原子数の比率が大きくなる。ただし、RF電力を大きくしすぎると、窒素原子の膜内への侵入長も長くなり、表面からのダメージ層が厚くなってしまう。逆に、RF電力を小さくしすぎると、単位時間当たりの窒素原子数の比率が小さくなるだけでなく、表層における窒素原子数が不足な状態で時間を延ばしてもそれ以上増えなくなってしまう。そのため、装置ごとに適正な範囲でRF電力を制御する必要がある。
(4)潤滑層の成膜とテープ・バニッシュ処理
次いで、前記第一の実施態様において説明したように、窒素プラズマ処理により潤滑剤との結合性の向上したカーボン層表面上に、ディップコート法あるいはスピンコート法などにより、潤滑層を成膜する。
次いで、研磨テープを回転する磁気記録媒体に押し付けることによって、磁気記録媒体表面の凹凸を除去して表面を滑らかにしたり、表面に付着している付着物を除去する処理であるテープ・バニッシュ処理を行なう。得られた潤滑層上には、カーボン層形成の際に発生したパーティクルや微小突起が存在するので、これを除去しておかないとスクラッチの危険が増大し、磁気ヘッドの浮上性に悪影響を与える。
ここで、前記第一の実施態様において説明したように、カーボン層表面の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率が、テープ・バニッシュ処理におけるパーティクルの除去し易さに影響する。すなわち、保護層をアモルファス金属層とカーボン層の2層構成とせずに潤滑層を形成すると、潤滑層の膜厚分布のうち膜厚の小さい部分に吸着されたパーティクルを、テープ・バニッシュ処理によっても除去するのが困難となる程度に、潤滑層の膜厚分布が大きくなる。これにより、スクラッチの危険が増大し、磁気ヘッドの浮上性に悪影響を与えることになる。カーボン層の膜厚が小さいほど、潤滑剤との結合性や窒素プラズマ処理に対する反応性の異なる磁性層表面の一部が露出する程度が高まるため、潤滑層の膜厚分布が増大する。
したがって、本願発明においては、保護層をアモルファス金属層、カーボン層の2層構成として、潤滑層の膜厚分布を抑える。さらに、カーボン層表面の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率を14原子%以下に制御することにより、保護層の一部であるカーボン層の膜厚を小さくしても、テープ・バニッシュ処理によるパーティクルの除去を容易にし、磁気ヘッドの浮上性の良好な浮上性を維持することで、磁気記録媒体の信頼性を確保できる。
以下、具体的に実施例において本発明をさらに詳細に説明する。
なお、作製した磁気記録媒体の評価手法等については以下のようにして行なった。
保護層表面の窒素含有量
X線光電子分光(XPS、X−ray Photoelectron Spectroscopy)で求めた。潤滑層形成前のサンプルにおける、保護層表面における炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率である。すなわち、XPS分光法を用いて、炭素、窒素、酸素に対応する光電子数からそれぞれの原子数を測定し、その合計に対する窒素原子数の比率で算出した。なお、XPS分光法の観測深さを考慮すれば、測定値は最表面から1nm程度までの窒素原子数比率を反映しているものと考えられる。本願では表層とは層の最表面から1nmまでの深さの表面部を示す。XPS分光法での測定箇所は、基板の中周付近である半径値R=22mmの箇所とし、角度90度ごとに4点測定して平均値として求めた。
潤滑層以外の各層の膜厚
X線を照射させて発生する蛍光X線を分光分析する蛍光X線分析(X−ray Flourescence Analysis:XRF)によって求めた。XRFは、予め透過型電子顕微鏡(TEM、Transmission Electron Microscopy)の断面観察により計測した膜厚との間で校正している。
結晶性
X線回折法(X−ray diffraction Analysis:XRD)により求めた。
潤滑層5の厚さ
フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)で、潤滑層形成前後の値の差分からもとめた。なお、その厚さは、測定スポット径φ1mmにおける平均的な値である。測定箇所は、基板の中周付近である半径値R=22mmの箇所とし、角度90度ごとに4点測定して平均値として求めた。
保護層の薄さ
磁気記録媒体の全保護層膜厚が2.5nm以下を合格(○)、2.5nm超を不合格(×)と評価した。
磁気ヘッド浮上試験
テープ・バニッシュ処理まで完了した磁気記録媒体を用いて行った。具体的には、ピエゾセンサが装着されたグライドヘッドを線速度8.6m/secで浮上させ、磁気記録媒体表面に存在する突起物の高さが前記浮上量より高い場合には、グライドヘッドが突起物に衝突するので、それをピエゾセンサが検知する。この時検知したグライドヘッド出力が、磁気記録媒体表面の1箇所からでも規定の値より大きければ、その磁気記録媒体は不良品となる。グライドヘッド出力の電圧値が、走査範囲全面に亘って信頼性確保に必要な100mV以下であれば合格(○)、50mV以下をより好ましい範囲(◎)とし、100mVを上回った場合を不合格(×)、とした。
耐食性試験
潤滑層形成前の磁気記録媒体サンプルにおいて、表面に酸を滴下することによって評価した。磁性層3はCo系合金を含むので、保護層4を通して酸に溶け出したCo量を評価することで、耐食性の優劣を判断した。具体的には、水平に置かれた潤滑層形成前のサンプル上に、体積濃度3%の硝酸を0.8ml滴下して、室温で1時間放置した後、この液を全量回収する。そしてICP−MS分析(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)により液中に含まれるCo量を測定した。このCo溶出量を、滴下した液が磁気記録媒体表面に触れた面積で割ることによって、単位面積あたりのCo溶出量を求めた。
耐食性の判定基準としては、これまでの経験からハードディスクドライブ内で問題を起こすことの無かった、単位面積あたりのCo溶出量5ng/cm2以下を合格(○)、1ng/cm2以下をより好ましい範囲(◎)とし、5ng/cm2を上回った場合を不合格(×)とした。
総合評価
保護層の薄さ、磁気ヘッド浮上試験、耐食性試験のすべてにおいて、合格したものを総合評価として合格(○または◎)、それ以外を不合格(×)とした。なお、合格のうち、磁気ヘッド浮上試験、耐食性試験共に、より好ましい範囲で合格(◎)したものを、総合評価として合格(◎)とした。
作製例1
磁気記録媒体の作製(実施例1〜3、比較例1〜3)
本発明の磁気記録媒体サンプルの作製方法について説明する。図1、図3および表1を参照されたい。
図3は本発明で用いられる磁気記録媒体の製造工程の一例を示したものであり、図1は製造された磁気記録媒体である。
(1)まず、非磁性基板を準備した(101)。非磁性基板は、表面粗さRa(算術平均粗さ、JIS B0601;2001が0.1nm程度になるよう研磨、洗浄された、直径2.5インチのガラス製のドーナツ状の円盤ディスクを用いた。
(2)続いて、成膜工程を行った(102)。成膜工程では、真空に保たれた成膜装置の中で、まず、スパッタ法によって非磁性基板2上に、金属材料からなる磁性層3を積層構成で成膜した。最初に、厚さ10nmのCrTi膜を形成し、さらにその上に厚さ5nmのRu膜を形成し、さらにCoCrPt−SiO2を厚さ20nmで形成した。
(3)磁性層3が成膜された後、連続して、同じく真空に保たれた成膜装置の中でアモルファス金属層41を成膜した。Siターゲットを取り付けた成膜チャンバー内に、不活性ガスであるArガスを流量20sccmで流し、DCスパッタ方式により圧力0.5Pa、DC電力150WにてSiを成膜した。なお、アモルファス金属層の膜厚は、0.3〜0.6nmの範囲で、成膜時間を調整することで膜厚を制御した。
なお、ここで用いられている、「sccm」は標準状態(1気圧、0℃)での1分間当たりの流量(単位cm3)を指す。以下、同様である。
(4)次いで、同じく真空に保たれた成膜装置の中で、カーボン層42を成膜した。具体的には、エチレンを原料としたECWR法を用いて、電力1000W、圧力0.1Paの条件でカーボン層を成膜した。なお、カーボン層の膜厚は、1.6〜1.9nmの範囲で、成膜時間を調整することで制御した。
(5)次いで、表1の実施例1〜3、比較例2〜3では、ECWRプラズマ源に窒素ガスを導入し、RF電力500W、圧力0.1Paの条件で、0.2〜1.5秒の範囲で、前記カーボン層の表面の窒素プラズマ処理を行ない、カーボン層表面に炭素、窒素、及び酸素原子の合計に対する窒素原子数の比率が最大で19原子%までの割合になるように、窒素原子を導入した。窒素原子数比率については、処理時間を調整することで膜厚を制御した。
なお、表1の比較例1では、かかる窒素処理を行なわなかった。
(6)次に、真空に保たれた成膜装置から取出し、潤滑層工程を行い、成膜工程を行ったサンプルの表面上に潤滑層5を形成した(103)。具体的には、ディップコート法により、パーフルオロポリエーテル(PFPE)系液体潤滑剤(SolvaySolexis社製Z−Tetraol)を塗布し、100℃に保たれた炉内に30分間放置した。なお、潤滑層の厚さは、窒化状態などサンプルの表面状態によって変化する。そのため、すべてのサンプルはディップコートの引上げ速度を0.5〜5mm/secの範囲で調整することで平均膜厚が1.0nmになるように形成した。
(7)次に、この潤滑層表面にテープ・バニッシュ処理を行なった(104)。テープ・バニッシュ処理は、表面の付着汚れ、微小突起を除去する工程である、具体的には、粒度#6000の砥粒を持つバーニッシュテープで磁気記録媒体表面全面を走査することにより、磁気記録媒体表面の付着汚れ、微小突起を除去した。
以上、(1)〜(7)にしたがって作製された磁気記録媒体サンプルである実施例1〜3、比較例1〜3の保護層の構成は、表1に示されている。
Figure 0006083154
[評価例1]
評価結果(実験例1〜3、比較例1〜3)
上のようにして作製した全保護層膜厚2.5nm以下のカーボン/Siの2層保護層サンプルの評価結果を表2に示す。
Figure 0006083154
XRD評価で、CoCrPt結晶のピークのみが確認され、保護層のSiおよびカーボンは結晶ピークを持たずアモルファスであることがわかった。
磁気ヘッド浮上性は、窒化処理を行っていない比較例1において不合格となり、十分な磁気ヘッド浮上性を確保できなかった。窒化処理を行い窒素量が3原子%以上の実施例1〜3、比較例2、3においてはいずれも合格となった。
一方、耐食性は、窒素量が14原子%以下の実施例1〜3、比較例1が合格となった。特に、窒素量が12〜14原子%の実施例2、3がCo溶出量1ng以下となり良好なものとなった。
以上のように、全保護層膜厚2.5nm以下のサンプルにおいては、表層の窒素量が、磁気ヘッド浮上性、耐食性に大きく影響し、表層中に窒素を含み、なおかつ、その量は14原子%以下であることが好ましいことがわかった。
作製例2
磁気記録媒体の作製(比較例4〜9)
保護層の構成以外は作製例1と同様に作製した。
保護層の構成は、アモルファス金属層を形成せずに、カーボン層のみを形成した。具体的には、真空に保たれた成膜装置の中で、カーボン層42を作製例1と同じ成膜条件で、成膜時間を調整して厚さ2.1〜2.8nmの範囲で形成した。
作製された磁気記録媒体サンプルである比較例4〜9の保護層の構成は、表3に示されている。
Figure 0006083154
[評価例2]
評価結果(比較例4〜9、表4)
評価例1と同様にして、得られた比較例の磁気記録媒体を用いて磁気ヘッド浮上性、耐食性につき試験した。比較例4〜9の評価結果を表4に示す。
Figure 0006083154
保護膜が単層でその膜厚が2.5nm以下の比較例4〜6においては、いずれも、磁気ヘッド浮上性、耐食性とも不合格であった。
表2の結果(実施例1〜3、比較例1〜3)との比較からは、保護膜全体として膜厚を2.5nm以下にする場合、アモルファス金属層にアモルファスSiを形成する必要があることがわかった。
また、保護膜が従来の膜厚範囲である2.5nmより大きい膜厚において、窒化処理を行った比較例8、9においては、磁気ヘッド浮上性、耐食性とも合格であった。窒化処理を行っていない比較例7においては、耐食性は合格であったが、磁気ヘッド浮上性が不合格であった。本条件で成膜したカーボン保護膜はsp3結合比率が高く、耐食性は高いものの、窒化処理を行わないと潤滑剤との結合性が悪いため、潤滑剤の粗密が起きやすいこと、および未結合の潤滑剤が磁気ヘッドへ付着しやすいことから、ヘッド浮上性が不安定になるためと考えられる。
以上のように、耐食性が高いカーボン層においては、磁気ヘッド浮上性を確保するために、カーボン表層中に窒素を含む必要があることがわかった。
作製例3
磁気記録媒体の作製(実施例4〜21、比較例10〜34)
保護層の構成以外は作製例1と同様にして、磁気録媒体サンプルである実施例4〜21、比較例10〜34を作製した。
保護層の構成は、アモルファス金属層としてアモルファスSiを厚さ0〜3.5nmで形成し、カーボン層としてアモルファスカーボンを厚さ0〜3.5nmの範囲で形成した。具体的には、磁性層形成と同じく真空に保たれた成膜装置の中で、アモルファス金属層41とカーボン層42を、それぞれ成膜時間を調整することで所定の膜厚成膜した。
なお、全てのサンプルは、その窒素量が10〜14原子%の範囲になるよう窒素プラズマ処理を行った。
作製された磁気記録媒体サンプルである実施例4〜21、比較例10〜34の保護層の構成は、表5に示されている。
Figure 0006083154
Figure 0006083154
[評価例3]
評価結果(実施例4〜21、比較例10〜34)
上のようにして作製したサンプルにつき、評価例1と同様にして、磁気記録媒体の磁気ヘッド浮上性、耐食性につき試験した。
評価結果について表6に記す。さらに図4に磁気ヘッド浮上性評価の結果を、図5に耐食性評価の結果を図示した。
Figure 0006083154
Figure 0006083154
(1)保護層が単層の場合(比較例10〜16、22、24,26、28、31、33、34)
アモルファス金属層がなく、保護層がカーボン層単層からなる比較例10〜16においては、その膜厚が2.5nm以下で、磁気ヘッド浮上性、耐食性とも不合格、3.0nm以上で合格であった。
また、カーボン層がなく、保護層がアモルファスSi膜単層からなる比較例22、24、26、28、31、33、34においては、全ての膜厚のもので磁気ヘッド浮上性、耐食性とも不合格であった。
つまり、カーボン層単層ではその膜厚が3.0nm以上必要であることがわかる。
(2)保護層が2層からなる場合(実施例4〜21、比較例17〜21,23、25,27、29、30、32)
保護層の総厚が0.8nmである比較例19、21では、磁気ヘッド浮上性、耐久性とも不合格となった。しかしながら、総厚が1.0nm以上のものにおいて、磁気ヘッド浮上性、耐久性とも合格となった。実施例4−21、比較例17、18、20、23、25、27、29、30、32を参照されたい。
つまり、アモルファスSiによるアモルファス金属層が厚さ0.3nm以上あり、アモルファスカーボンによるカーボン層が厚さ0.3nm以上ある2層保護膜においては、その総膜厚が1.0nm以上あれば、総膜厚が2.5nm以下でも磁気ヘッド浮上性、耐食性とも特性を確保できることがわかる。
また、図4のように、ヘッド浮上性の面からより好ましくは、グライドヘッド出力が50mV以下(◎)となるアモルファス金属層膜厚が1.0nm以上である。図5のように、耐食性の面からより好ましくは、Co溶出量1ng/cm2以下(◎)となるカーボン層膜厚が1.5nm以上である。以上から、より好ましくは、アモルファスSiによるアモルファス金属層が厚さ1.0nm、アモルファスカーボンによるカーボン層が厚さ1.5nmのものである。
作製例4
磁気記録媒体の作製(実施例22〜31)
保護層の構成以外は作製例1と同様に作製した。
保護層の構成は、アモルファス金属層として次の元素を用いたサンプル10種を作製した。すなわち、Al、Ge、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Wである。
アモルファス金属層は、厚さ0.3〜0.6nm形成した。また、カーボン層として作製例1と同様に、アモルファスカーボンを厚さ1.6〜1.9nm形成した。また、全てのサンプルは、その窒素量が10〜14原子%の範囲になるよう窒素プラズマ処理を行った。
[評価例4]
評価結果(実施例22〜31)
評価例1と同様にして、磁気記録媒体の結晶性、磁気ヘッド浮上性、耐食性につき試験した。
XRD測定では、全てのサンプルで磁性層以外のピークは見られず、形成した保護層はすべてアモルファスであることが分かった。
作製した全てのサンプルで、磁気ヘッド浮上性、耐食性とも合格であった。
特に、アモルファス金属層としてTiを使ったものでは、アモルファス金属層としてSiを用いた実施例2及び3と同様、Co溶出量1ng/cm2以下であり、耐食性が特に良好であった。、アモルファス金属層としてWを使ったものでは、グライドヘッド出力50mV以下と、磁気ヘッド浮上性が特に良好であった。
作製例5
磁気記録媒体の作製(実施例32〜37)
保護層の構成以外は作製例1と同様に作製した。
アモルファス金属層として、SiまたはTiに対して微量の酸素、窒素、カーボンが添加されたサンプルを作製した。
実施例32、35に関しては、SiまたはTiのスパッタ時に、プロセスガスとしてArに対して窒素を5vol%添加したガスを用いた。
実施例34、37に関しては、SiまたはTiのスパッタ時に、プロセスガスとしてArに対して酸素を5vol%添加したガスを用いた。
また、実施例33に関しては、アモルファス金属層スパッタ時に、カーボンを3vol%添加したSiターゲットを用いた。
実施例36に関しては、アモルファス金属層スパッタ時に、カーボンを3vol%添加したTiターゲットを用いた。これらのアモルファス金属層は、全て厚さ0.3〜0.5nmの範囲で形成した。
カーボン層は、作製例1と同様に、カーボンを厚さ1.6〜1.9nm形成した。また、全てのサンプルは、その窒素量が10〜14原子%の範囲になるよう窒素プラズマ処理を行った。
作製された磁気記録媒体サンプルである実施例32〜37の保護層の構成は、表7に示されている。
Figure 0006083154
[評価例5]
評価結果(実施例32〜37)
更に、実施例1と同様にして、磁気記録媒体の結晶性、磁気ヘッド浮上性、耐食性につき試験した。
結果を表8に示す。
Figure 0006083154
XRD測定では、全てのサンプルで磁性層以外のピークは見られず、形成した保護層はすべてアモルファスであることが分かった。
作製した全てのサンプルで、磁気ヘッド浮上性、耐食性とも合格であった。
特に、アモルファス金属層としてSiやTiに窒素を添加した実施例32、35は、総膜厚がそれぞれ、2.1nm、2.0nmしかないにもかかわらず耐食性、磁気ヘッド浮上性とも良好であり、Co溶出量は1ng/cm2以下、グライドヘッド出力は50mV以下であった。
また、アモルファス金属層としてSiやTiにカーボンを添加した実施例33、36は、耐食性が良好で、Co溶出量は1ng/cm2以下であった。
SiやTiに酸素を添加した実施例34、37は、磁気ヘッド浮上性が良好でグライドヘッド出力は50mV以下であった。
1 磁気記録媒体
2 基板
3 磁性層
4 保護層
41 アモルファス金属層
42 カーボン層
5 潤滑層
6 シード層

Claims (5)

  1. 基板上に磁性層、保護層、潤滑層が順次形成されてなり、前記保護層の厚さが1.0nm以上、2.5nm以下である磁気記録媒体において、
    前記保護層は前記磁性層上に形成されてなるアモルファス金属層と該アモルファス金属層上に形成されてなるカーボン層とを含み、
    前記アモルファス金属層は厚さが0.3nm以上であり、
    前記カーボン層は厚さが0.3nm以上のアモルファスカーボンであり、
    前記カーボン層表面に窒素原子を含み、炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率が14%以下であり、
    前記アモルファス金属層は、Si(シリコン)、Al(アルミニウム)、Ge(ゲルマニウム)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)及びW(タングステン)からなる群から選択される少なくとも一種の材料を含むアモルファス金属であり、
    但し、前記材料としてSi一種を選択する場合、前記アモルファス金属層はSi一種からなるアモルファス金属であるか、または前記アモルファス金属層はSi一種に加えてO(酸素)及びN(窒素)のうち少なくとも1種からなるアモルファス金属であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記材料としてSi一種を選択する以外の場合、前記アモルファス金属層がO(酸素)、C(カーボン)及びN(窒素)のうち少なくとも1種をさらに含むアモルファス金属であることを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記アモルファス金属層が、Si及びTiからなる群から選択される少なくとも一種を含むアモルファス金属である請求項1または2に記載の磁気記録材料。
  4. 前記カーボン層は、ダイヤモンド状炭素であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  5. 請求項1に記載の磁気記録媒体の作製方法であって、
    基板を準備する工程と、
    前記基板上に磁性層を形成する工程と、
    前記磁性層上にアモルファス金属層を形成する工程と、
    前記アモルファス金属層上にカーボン層を形成する工程と、
    前記カーボン層表面を窒素プラズマ処理する工程と、
    前記窒素プラズマ処理されたカーボン層上に潤滑層を形成する工程と、
    前記潤滑層表面にテープ・バニッシュ処理を行なう工程と、
    を含み、
    前記窒素プラズマ処理により、前記カーボン層の炭素、窒素、酸素原子数の合計に対する窒素原子数の比率を14%以下に調節する、
    ことを特徴とする磁気記録媒体の作製方法。
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