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JP6081272B2 - シール構造 - Google Patents

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JP6081272B2 JP2013076638A JP2013076638A JP6081272B2 JP 6081272 B2 JP6081272 B2 JP 6081272B2 JP 2013076638 A JP2013076638 A JP 2013076638A JP 2013076638 A JP2013076638 A JP 2013076638A JP 6081272 B2 JP6081272 B2 JP 6081272B2
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Description

本発明は、例えば自動車のカウルルーバーにおいて、ボデー側のカウルなどとの間の防水あるいは防音の目的で設けられるシール構造に関する。
この種のシール構造としては、特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、自動車におけるフロントガラスの外縁にウレタン製のシーラーが塗布され、このシーラーによってフロントガラスとカウルルーバーとが接着、かつシールされている。
これに代わるシール構造として、金型を用いて所定形状のシール体を成形するとともに、そのシール体をカウルルーバー等の被着体に接着させたものがある。具体的には、加熱式の金型にウレタン等の発泡性の樹脂材を塗布し、これに被着体を押付けて金型を加熱する。これによって樹脂材を硬化させてシール体を成形し、同時にシール体を被着体に接着させる。
特開2012−214183号公報
金型の加熱によって樹脂材を硬化させる場合、その硬化時間が長く、全体的な作業工程のサイクルに合わない。その対策として、樹脂材(シール体)の体積を減らして硬化時間を短縮することが考えられる。しかし、そのためにシール体の断面形状が変化して被着体に対する接着代が減少すると、被着体とシール体との間の剥離加重が低下する。
本発明は、この課題を解決しようとするもので、その目的は、被着体とシール体との接着力(剥離加重)を低下させることなく、樹脂材の硬化時間を短縮することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
金型に塗布された発泡性の樹脂材が該金型の加熱により硬化した状態に成形されるシール体を、加熱状態の金型に押付けられる所定の被着体に接着させた構成のシール構造であって、被着体は、シール体が接着される接着面と、この接着面においてシール体の内部に入り込んだ状態で一体に形成された埋込部とを備えている。被着体の接着面からの埋込部の突出量が、シール体が相手部材に接触したときに必要とされる圧縮量を確保した寸法に設定されている。
本発明においては、被着体の埋込部がシール体の内部に入り込んだ構造とすることにより、被着体に対するシール体の接着代を減らすことなく、シール体の体積を減らすことができる。その結果、被着体とシール体との接着力(剥離加重)を低下させることなく、樹脂材の硬化時間を短縮することができる。
また、被着体の埋込部がシール体の内部に入り込んだ構造であっても、シール体に必要とされる圧縮量を確保したことにより、シール体が相手部材に接触したときの隙間詰め性能や止水性能が適正に保たれる。
本発明におけるシール構造の概要を表した断面図。 シール構造の成形工程を表した説明図。 シール構造の変更例を表した断面図。 シール構造の成形に用いる金型の一部を表した分解斜視図。 図4の金型全体を表した正面図。 図5のA−A矢視方向の断面図。 金型の変更例を図4と対応させて表した分解斜視図。 図7の金型全体を表した正面図。 図8のB−B矢視方向の断面図。 金型の更なる変更例を図9と対応させて表した断面図。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
図1で示すシール構造においては、カウルルーバーなどの被着体10に、熱硬化タイプのウレタンなどからなるシール体20が接着されている。このシール体20は、被着体10がカウルルーバーの場合、その縁に接するカウルなどの相手部材(図示省略)に圧接して圧縮変形し、被着体10と相手部材との間で止水機能を果たす。したがって、シール体20は、所定寸法(1mm程度)の圧縮量が確保されている。
なお、図面では示されていないが、シール体20は被着体10の長さ方向(図1の紙面前後方向)に関し、相手部材の全幅にわたって連続している。
被着体10において、シール体20が接着されている部分の接着面12には、シール体20の内部に入り込んだ埋込部14が一体に成形されている。この埋込部14も被着体10の長さ方向に沿って連続しており、結果としてシール体20の体積が埋込部14の分だけ減少している。また、被着体10の接着面12からの埋込部14の突出量Sは、シール体20の前述した圧縮量を維持し得る寸法に制限されている。
つづいて、被着体10にシール体20を接着させた状態で成形する手順を図2によって説明する。まず、図2(a)で示すように金型30の成形部32に対し、発泡装置26からシール体20の原料となる発泡ウレタンなどの樹脂材20Mを吹き付けて塗布する。つぎに、図2(b)(c)で示すように被着体10を金型30に押付け、被着体10の接着面12を樹脂材20Mに密着させ、かつ、被着体10の埋込部14を樹脂材20Mの内部に押込む。この状態において金型30を加熱することにより、樹脂材20Mが硬化するとともに被着体10に接着し、シール体20が成形される。この後、図2(d)で示すようにシール体20を金型30から取外す。
このような構成のシール構造においては、被着体10の接着面12の面積、つまり被着体10とシール体20との接着代を減らすことなく、前述のように埋込部14の分だけシール体20の体積を減少させることができる。これにより、被着体10とシール体20との接着力(剥離加重)を維持したまま、金型30の加熱によって樹脂材20Mを硬化させるのに必要な時間が短縮される。
また、図1で示す埋込部14の突出量Sは、シール体20が相手部材に接触したときに必要とされる圧縮量を確保する寸法に設定されていることから、このシール体20が相手部材に接触したときの隙間詰め性能や止水性能は適正に保持される。
なお、被着体10における埋込部14の断面形状は、図1および図2で示す円弧形状に代えて、図3(a)で示す台形状あるいは図3(b)で示す矩形状にすることも可能である。ただし、これらの形状の埋込部14においても、それぞれの突出量Sはシール体20に必要な前述の圧縮量を確保する寸法に設定されている。
つぎに、シール体20の成形に用いる金型30の具体的な構成を図4〜図10によって説明する。
図4〜図6で示す金型30は、樹脂材20Mが塗布される成形部32の下部において該成形部32の全範囲にわたって延びるヒーター設置路34を備えている。このヒーター設置路34は側方に開放された溝形状であり、この開放部からヒーター36が組込まれて固定される。ヒーター設置路34は成形部32と平行に延びてり、成形部32とヒーター36との間の距離を一定に保っている(図5)。これにより、成形部32に塗布された樹脂材20Mを均一に加熱してシール体20を成形することができる。
この金型30では、そのヒーター設置路34に対して側方の開放部からヒーター36を組込む構造であるため、金型30そのものの構造が簡素化されるとともに、ヒーター設置路34に対するヒーター36の脱着も容易で、ヒーター36のメンテナンスなどを簡単に行える。そして、前述のように成形部32とヒーター36との間の距離を一定に保つように、ヒーター設置路34を加工することも容易である。
一方、これまでの金型は、それ自体を上下あるいは左右に二分割するとともに、両分割面の双方に断面が半円形状の溝を成形し、そこにヒーターを組込む構造になっている。このため、金型の構造が複雑になって加工費がかさむとともに、一旦組込まれたヒーターのメンテナンスが困難である。また、金型の成形部とヒーターとの間の距離を全範囲にわたって一定に保つための加工も難しい。
図7〜図9で示す金型30は、ヒーター設置路34の下部において成形部32の全範囲にわたって延びる冷却管設置路35を備えている。この冷却管設置路35は、ヒーター設置路34と同様に側方に開放された溝形状になっており、この開放部から冷却管38が組込まれて固定される。この冷却管設置路35はヒーター設置路34と平行に延びてり、成形部32と冷却管38との間の距離を一定に保っている(図8)。
図7〜図9で示す金型30では、図4〜図6で示す金型30の利点に加え、成形部32に塗布された樹脂材20Mをヒーター36によって均一に加熱した後、冷却管38の中に送り込まれる水等の冷媒によって均一に冷却することができる。これにより、シール体20の成形サイクルを短縮することができる。
図10で示す金型30においては、その左右両側にヒーター設置路34と冷却管設置路35とが振り分けて設けられ、これらにヒーター36と冷却管38とが個別に組込まれている。この構成により、成形部32に対するヒーター36および冷却管38の距離を同じに設定することができ、金型30を加熱あるいは冷却するための性能を共に高めることができる。
なお、図7〜図10で示す金型30とは別の手段によって加熱および冷却の機能をもたせることも可能である。例えば図4〜図6で示す金型30のヒーター設置路34に、ヒーター36に代えて銅管を組込み、そこに蒸気等または水等を選択的に送り込むことで、加熱および冷却の機能を果たすことが可能となる。
10 被着体
12 接着面
14 埋込部
20 シール体
20M 樹脂材
30 金型

Claims (1)

  1. 金型に塗布された発泡性の樹脂材が該金型の加熱により硬化した状態に成形されるシール体を、加熱状態の金型に押付けられる所定の被着体に接着させた構成のシール構造であって、
    被着体は、シール体が接着される接着面と、この接着面においてシール体の内部に入り込んだ状態で一体に形成された埋込部とを備え、被着体の接着面からの埋込部の突出量が、シール体が相手部材に接触したときに必要とされる圧縮量を確保した寸法に設定されているシール構造。
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