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JP5932346B2 - 半導体装置、それを用いた無線通信端末及び回路間通信システム - Google Patents

半導体装置、それを用いた無線通信端末及び回路間通信システム Download PDF

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JP5932346B2 JP2012007733A JP2012007733A JP5932346B2 JP 5932346 B2 JP5932346 B2 JP 5932346B2 JP 2012007733 A JP2012007733 A JP 2012007733A JP 2012007733 A JP2012007733 A JP 2012007733A JP 5932346 B2 JP5932346 B2 JP 5932346B2
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Description

本発明は半導体装置、それを用いた無線通信端末及び回路間通信システムに関する。
無線通信端末等の情報機器では、機能の異なる半導体装置、或いは、回路を組み合わせて1つのシステムを構成する。そのため、機器の消費電力を削減する場合には、回路間で行われる通信の状況を考慮して、それぞれの回路の動作状態を制御する必要がある。
ところで、特許文献1には、例えば、通信端末に関し、外部からの通信要求検出時に、電源制御部の立ち上げ判定部が、予め記憶した通信ID等に基づきその通信の有効性を判定し、有効な場合にのみ電源を投入する技術が開示されている。また、特許文献2には、ホストプロセッサと、コプロセッサとを有するシステムにおいて、コプロセッサから出力される起動信号に応じてホストプロセッサを起動する技術が開示されている。
特開平8−166838号公報 特開2011−519083号公報
本願の発明者等は、半導体装置の開発に際し、様々な課題を見出した。本願で開示される各実施の形態は、例えば無線通信端末等に好適な半導体装置を提供する。さらに詳細な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにされる。
本明細書に開示される一つの態様は半導体装置を含み、当該半導体装置はデータの送受信に用いる送受信インタフェース、受信データを監視する監視部及び回路の消費電力を制御するパワーマネジメント部を含む。
本発明により、例えば無線通信端末等に好適であって、良質な半導体装置を提供することができる。
本発明が適用される無線通信端末の一例を示す外観図である。 本発明が適用される無線通信端末の一例を示す外観図である。 本発明が適用されるにかかる無線通信端末の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる半導体装置を含む回路間通信システムのブロック図である。 実施の形態1にかかる監視部の回路図である。 実施の形態1にかかる監視部の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態1にかかる半導体装置を含む回路間通信システムの動作を示すタイミングチャートである。 比較例にかかる半導体装置を含む回路間通信システムのブロック図である。 実施の形態2にかかる半導体装置を含む回路間通信システムのブロック図である。 実施の形態2にかかる半導体装置を含む回路間通信システムの動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態3にかかる半導体装置を含む回路間通信システムのブロック図である。 実施の形態3にかかる半導体装置を含む回路間通信システムの第1の切り替えモードの動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態3にかかる半導体装置を含む回路間通信システムの第2の切り替えモードの動作を示すタイミングチャートである。
実施の形態1
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<無線通信端末概要>
まず、図1A及び1Bを参照して、本実施の形態にかかる半導体集積回路が適用される電子機器として好適な無線通信端末の概要について説明する。図1A及び1Bは、無線通信端末500の構成例を示す外観図である。なお、図1A及び1Bでは、無線通信端末500がスマートフォンである場合について示している。しかしながら、無線通信端末500は、フィーチャーフォン(例えば、折り畳み式の携帯電話端末)、携帯ゲーム端末、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC等のその他の無線通信端末であってもよい。また、当然のことながら、本実施の形態にかかる半導体集積回路は、無線通信端末以外に適用することも可能である。
図1Aは、無線通信端末500を形成する筐体501の一方の主面(前面)を示している。筐体501の前面には、ディスプレイデバイス502と、タッチパネル503と、幾つかの操作ボタン504と、カメラデバイス505とが配置されている。一方、図1Bは、筐体501の他方の主面(背面)を示している。筐体501の背面には、カメラデバイス506が配置されている。
ディスプレイデバイス502は、LCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等であり、その表示面が筐体501の前面に位置するように配置されている。タッチパネル503は、ディスプレイデバイス502の表示面を覆うように配置されるか、或いはディスプレイデバイス502の裏面側に配置され、ユーザーによる表示面への接触位置を検知する。つまり、ユーザーは、指や専用のペン(一般に、スタイラスと呼称される)等でディスプレイデバイス502の表示面に触れることで、無線通信端末500を直感的に操作することができる。また、操作ボタン504は、無線通信端末500に対する補助的な操作に用いられる。なお、無線通信端末によっては、このような操作ボタンが設けられないこともある。
カメラデバイス506は、そのレンズユニットが筐体501の背面に位置するように配置されたメインカメラである。一方、カメラデバイス505は、そのレンズユニットが筐体501の前面に位置するように配置されたサブカメラである。なお、無線通信端末によっては、このようなサブカメラが設けられないこともある。
続いて、図2を参照して、本発明にかかる半導体装置が搭載される携帯通信端末600の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかる携帯通信端末600の構成例を示すブロック図である。携帯通信端末600は、例えば、図1A、1Bに示した無線通信端末500の内部に搭載される。図2に示すように、携帯通信端末600は、アプリケーションプロセッサ601、ベースバンドプロセッサ602、RF(Radio Frequency)サブシステム603、メモリ604、バッテリ605、パワーマネジメントIC(PMIC:Power Management Integrated Circuit)606、表示部607、カメラ部608、操作入力部609、オーディオIC610、マイク611、スピーカ612を含む。
アプリケーションプロセッサ601は、メモリ604に格納されたプログラムを読み出して、携帯通信端末600の各種機能を実現するための処理を行う。例えば、アプリケーションプロセッサ601は、メモリ604からOS(Operating System)プログラムを実行すると共に、このOSプログラムを動作基板とするアプリケーションプログラムを実行する。
ベースバンドプロセッサ602は、携帯通信端末が送受信するデータに対して符号化(例えば、畳み込み符号やターボ符号等の誤り訂正符号化)処理又は復号化処理等を含むベースバンド処理を行う。より具体的には、ベースバンドプロセッサ602は、送信データをアプリケーションプロセッサ601から受け取り、受け取った送信データに対して符号化処理を施して、RFサブシステム603に送信する。また、ベースバンドプロセッサ602は、RFサブシステム603から受信データを受け取り、受け取った受信データに対して復号化処理を施してアプリケーションプロセッサ601に送信する。
RFサブシステム603は、携帯通信端末600が送受信するデータに対する変調処理又は復調処理を行う。より具体的には、RFサブシステム603は、ベースバンドプロセッサ602から受け取った送信データを搬送波により変調処理して送信信号を生成し、アンテナを介して送信信号を出力する。また、RFサブシステム603は、アンテナを介して受信信号を受信し、受信信号を搬送波により復調処理して受信データを生成し、当該受信データをベースバンドプロセッサ602に送信する。
メモリ604は、アプリケーションプロセッサ601により利用されるプログラム及びデータを格納する。また、メモリ604は、電源が遮断されても記憶したデータを保持する不揮発性メモリと、電源が遮断された場合に記憶したデータがクリアされる揮発性メモリを含む。
バッテリ605は、電池であり、携帯通信端末600が外部電源によらずに動作する場合に利用される。なお、携帯通信端末600は、外部電源が接続されている場合においてもバッテリ605の電源を利用してもよい。また、バッテリ605としては、二次電池を利用することが好ましい。
パワーマネジメントIC606は、バッテリ605又は外部電源から内部電源を生成する。この内部電源は、携帯通信端末600の各ブロックに与えられる。このとき、パワーマネジメントIC606は、内部電源の供給を受けるブロック毎に内部電源の電圧を制御する。パワーマネジメントIC606は、アプリケーションプロセッサ601からの指示に基づき内部電源の電圧制御を行う。さらに、パワーマネジメントIC606は、ブロック毎に内部電源の供給と遮断とを制御することもできる。また、パワーマネジメントIC606は、外部電源の供給がある場合、バッテリ605への充電制御も行う。
表示部607は、例えば、液晶表示装置であって、アプリケーションプロセッサ601における処理に従い様々な画像を表示する。表示部607において表示される画像には、ユーザーが携帯通信端末600に動作指示を与えるユーザーインタフェース画像、カメラ画像、動画等が表される。
カメラ部608は、アプリケーションプロセッサからの指示に従い、画像を取得する。操作入力部609は、ユーザーが操作して携帯通信端末600に操作指示を与えるユーザーインタフェースである。オーディオIC610は、アプリケーションプロセッサ601から送信される音声データをデコードしてスピーカ612を駆動すると共に、マイク611から得た音声情報をエンコードして音声データを生成し、当該音声データをアプリケーションプロセッサ601に出力する。
<実施の形態1にかかる半導体装置の構成の説明>
次に、本実施の形態にかかる半導体装置について説明する。図3に、実施の形態1にかかる半導体装置10を含む回路間通信システムを示すブロック図を示す。図3では、実施の形態1にかかる半導体装置10の通信相手となる半導体装置20を示した。この半導体装置10は、第1の回路に相当するものであり、半導体装置20は、第2の回路に相当するものである。また、半導体装置10は、例えば、アプリケーションプロセッサ(以下の説明及び図面ではアプリケーションプロセッサの符号としてAPEを用いる)である。半導体装置20は、例えば、ベースバンドプロセッサ(以下の説明及び図面ではベースバンドプロセッサの符号としてBBを用いる)である。
図3に示すように、半導体装置10は、送受信インタフェース(例えば、インタフェース部11)、処理部12、パワーマネジメント部14、監視部15を有する。また、半導体装置10では、消費電力が制御される回路が含まれる電源制御領域13を有する。
実施の形態1にかかる回路間通信システムでは、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)アライアンスにおいて規定されたHSI(High-speed Synchronous Serial Interface)規格(以下、MIPI HSIと称す)に従った通信を行う例について説明を行うが、以下で説明する技術的概念は、HSI規格に限られず、説明から導き出される技術的概念が適用される通信方式のすべてに適用されるものである。
インタフェース部11は、インタフェース部21との間でデータの送受信処理を行う。より具体的には、インタフェース部11には、処理部12から送信対象のデータが与えられ、インタフェース部11は、与えられたデータを半導体装置20に送信する。また、インタフェース部11は、半導体装置20から出力されたデータを受信した場合には、当該データを処理部12に与える。
また、インタフェース部11は、半導体装置20にデータを送信する場合には、半導体装置20をスリープ状態から復帰させる起動信号AC_WAKEをイネーブル状態とする。また、インタフェース部11は、半導体装置20に対して、自装置がデータを受信できる状態であるか否かを示す送信許可信号AC_READYを出力する。送信許可信号AC_READYは、例えば、インタフェース部11の入力バッファの空きがある場合にイネーブル状態(例えば、1)となり、インタフェース部11が低消費電力状態、或いは、入力バッファに空きがない場合等のデータが受信できない何らかの理由がある場合にディスイネーブル状態(例えば、0)となる。
また、インタフェース部11は、データ信号AC_DATAとフラグ信号AC_FLAGとの2つの信号を用いて1つのデータを送信する。このフラグ信号AC_FLAGは、データ信号の値との排他的論理和演算結果によりクロック信号が生成される値を有するものである。
処理部12は、半導体装置10における各種データの処理を行う。実施の形態1にかかる処理部12は、データ処理の1つとして、インタフェース部11がデータとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を出力した場合には、このスリープ許可信号に応じてパワーダウン制御信号PD1を出力する(イネーブル状態とする)。なお、処理部12は、インタフェース部11を介したデータの送信処理が未完了である場合、パワーダウン制御信号PD1の出力を停止する(例えば、ディスイネーブル状態を維持する)。
パワーマネジメント部14は、電源制御領域13に含まれる回路を第1の消費電力で動作させる状態とするか、第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力で動作させる状態とするかを制御する。なお、パワーマネジメント部14は、例えば、電源制御領域13に属する回路の電源の遮断、供給するクロック周波数の変更又は停止等の制御をおこなうことで電源制御領域13に属する回路の消費電力の切り替えを行う。なお、以下の説明では、パワーマネジメント部14は、電源制御領域13の電源の遮断と供給とを切り替えることで消費電力の制御を行うものとする。
ここで、パワーマネジメント部14の動作についてさらに詳細に説明する。パワーマネジメント部14は、パワーダウン制御信号PD1が出力されたこと(例えば、イネーブル状態となったこと)に応じて、処理部12及びインタフェース部11の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える。そして、パワーマネジメント部14は、第1の復帰指示信号RTN1に応じて、少なくとも処理部を含む回路を第2の消費電力で動作する第2の動作状態から第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替える。パワーマネジメント部14は、電源制御領域13の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える際には、電源制御信号PC1をイネーブル状態とし、第2の消費電力から第1の消費電力に切り替える際には電源制御信号PC1をディスイネーブル状態とする。
監視部15は、データ送受信の対象となる回路の状態にかかわらず送信が許可される特定フレームを検出し、当該検出結果に応じてパワーマネジメント部14に第1の復帰指示信号RTN1を出力する。実施の形態1にかかる半導体装置10では、この特定フレームとしてMIPI HSIで規定されるブレークトランスミッションコマンドを用いる。この監視部15の詳細については後述する。
また、図3に示すブロック図では、半導体装置10の通信相手となる半導体装置20も示した。半導体装置20は、インタフェース部21、処理部22、パワーマネジメント部24を有する。また、半導体装置20は、消費電力が制御される電源制御領域23を有する。
インタフェース部21は、インタフェース部11と実質的に同じ構成の回路であり、インタフェース部11が出力する送信許可信号AC_READY、データ信号AC_DATA、フラグ信号AC_FLAGに相当する送信許可信号CA_READY、データ信号CA_DATA、フラグ信号CA_FLAGを出力する。また、インタフェース部21は、インタフェース部11が出力する起動信号AC_WAKEがイネーブル状態なった場合には、復帰指示信号RTN2をパワーマネジメント部24に出力する。なお、インタフェース部21は、インタフェース部21出力する起動信号AC_WAKEに相当する起動信号CA_WAKEは出力しない。これは半導体装置10が起動信号を用いなくてもスリープ状態から復帰できる構成を有しているためである。しかし、インタフェース部21が起動信号CA_WAKE信号を出力していたとしても、本実施の形態では、インタフェース部11はこれを無視するだけであり特に問題はない。
処理部22は、半導体装置20における各種データの処理を行う。実施の形態1にかかる処理部22は、データ処理の1つとして、インタフェース部11がデータとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を出力した場合には、このスリープ許可信号に応じてパワーダウン制御信号PD2を出力する(例えば、イネーブル状態とする)。なお、処理部22は、インタフェース部11を介したデータの送信処理が未完了である場合、パワーダウン制御信号PD2の出力を停止する(例えば、ディスイネーブル状態を維持する)。また、処理部22は、インタフェース部21からスリープ復帰信号が与えられた場合には、パワーダウン制御信号PD2をディスイネーブル状態とする。
パワーマネジメント部24は、電源制御領域23に含まれる回路を第1の消費電力で動作させる状態とするか、第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力で動作させる状態とするかを制御する。なお、パワーマネジメント部24は、例えば、電源制御領域23に属する回路の電源の遮断、供給するクロック周波数の変更又は停止等の制御をおこなうことで電源制御領域23に属する回路の消費電力の切り替えを行う。なお、以下の説明では、パワーマネジメント部24は、電源制御領域23の電源の遮断と供給とを切り替えることで消費電力の制御を行うものとする。
ここで、パワーマネジメント部24の動作についてさらに詳細に説明する。パワーマネジメント部24は、パワーダウン制御信号PD2がイネーブル状態となったことに応じて、処理部22の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える。そして、パワーマネジメント部24は、パワーダウン制御信号PD2がディスイネーブル状態なったこと、又は、復帰指示信号RNT2がイネーブル状態になったことに応じて、処理部22の消費電力を第2の消費電力から第1の消費電力に切り替える。パワーマネジメント部24は、電源制御領域23の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える際には、電源制御信号PC2をイネーブル状態とし、第2の消費電力から第1の消費電力に切り替える際には電源制御信号PC2をディスイネーブル状態とする。
<監視部の詳細な説明>
続いて、監視部15の詳細について説明する。監視部15の詳細なブロック図を図4に示す。図4に示すように、監視部15は、ExOR回路16、インバータ17、カウンタ181、182、閾値判定回路19を有する。
ExOR回路16は、データ信号CA_DATAとフラグ信号CA_FLAGとの排他的論理和演算を行いクロック信号ExCLKを生成する。インバータ17は、クロック信号ExCLKを反転してクロック信号ExCLKbを生成する。カウンタ181は、クロック信号ExCLKの立ち上がりエッジが入力される毎にデータ信号CA_DATAがロウレベルであればカウント値をカウントアップする。カウンタ182は、クロック信号ExCLKbの立ち上がりエッジが入力される毎にデータ信号CA_DATAがロウレベルであればカウント値をカウントアップする。閾値判定回路19は、カウンタ181のカウント値とカウンタ182のカウント値との合計値が予め定められた閾値に達したことに応じて復帰指示信号RTN1をイネーブル状態(例えば、ハイレベル)とする。
なお、カウンタ181、182は、復帰指示信号RTN1がイネーブル状態となったこと又はハイレベルのデータ信号CA_DATAが入力されたことに応じてカウント値をリセットする。
監視部15は、上記構成により、クロック信号ExCLKに基づきデータ信号CA_DATAとして同一値が連続する期間を判定することで特定フレームを検出する。そこで、図4で示した監視部15の動作について詳細に説明する。図5に監視部15の動作を示すタイミングチャートを示す。図5に示すように、データ信号CA_DATAは、半導体装置20から半導体装置10に送信されるデータである。フラグ信号CA_FLAGは、データ信号CA_DATAとの排他的論理和演算結果がクロック信号となるような値を有する信号である。また、フラグ信号CA_FLAGは、データ信号CA_DATAと同時に論理レベルが変化することが禁止される。
そして、監視部15では、データ信号CA_DATAとフラグ信号CA_FLAGとに基づきExOR回路16がクロック信号ExCLKを生成する。また、インバータ17は、クロック信号ExCLKの反転信号となるクロック信号ExCLKbを生成する。
そして、データ信号CA_DATAとしてブレークトランスミッションコマンドが送信された場合、データ信号CA_DATAとして送信されるデータ長よりも長い期間ロウレベル(例えば、0)が連続する。そのため、監視部15は、例えば、当該ブレークトランスミッションコマンドを検出するための予め設定される閾値として33を有している場合、ロウレベルが33個連続した時点で復帰指示信号RTN1をイネーブル状態(例えば、1)とする。なお、図5に示す例では、ブレークトランスミッションコマンドとデータとの間に0が2ビット送信されているが、ブレークトランスミッションコマンドとデータとの間の0は、受信回路(例えば、半導体装置10)において無視される。
また、図5に示すように、データ信号CA_DATAとして通常のデータが送信される場合、ロウレベルが33個連続することはない。そのため、監視部15は、通常のデータに対しては復帰指示信号RTN1をイネーブル状態とすることはない。通常のデータは、例えば、データの先頭が必ず1になるという規則を有し、32ビットのデータ長を有する。
なお、ブレークトランスミッションコマンドは、MIPI HSIにおいて、データの同期がずれた場合にデータ同期ずれを回復させるために用いられる信号であって、送信許可信号CA_READYがディスイネーブル状態であっても送信することが許可される信号である。本実施の形態にかかる半導体装置10では、ブレークトランスミッションコマンドを監視部15において検出することで復帰指示信号RTN1をイネーブル状態とする例を説明した。しかし、監視部15が検出する信号は、ブレークトランスミッションコマンドに限られず、データ信号CA_DATAとして受信する信号のうち通常のデータと区別可能な信号であって、他の用途で利用される目的のコマンド等であればよい。
<実施の形態1にかかる半導体装置の動作の説明>
続いて、図3に示した回路間通信システムの動作について説明する。図6に実施の形態1にかかる半導体装置10を含む回路間通信システムの動作を示すタイミングチャートを示す。
図6に示す例では、タイミングT1までの期間は、半導体装置10と半導体装置20との間でデータ通信が行われる。このとき、半導体装置20は、起動信号AC_WAKEをイネーブル状態(例えば、ハイレベル)とし、かつ、送信許可信号AC_READYをイネーブル状態(例えば、ハイレベル)とし、電源制御領域23に属する回路を動作状態とする通常動作状態である。また、半導体装置10は、送信許可信号CA_READYをイネーブル状態(例えば、ハイレベル)とし、電源制御領域13に属する回路を動作状態とする通常動作状態である。
そして、タイミングT1において、半導体装置10は、データD2としてスリープ許可フレームSLPを受信する。これにより、半導体装置10では、インタフェース部11が処理部12にスリープ許可通知を出力するが、処理部12はインタフェース部11を介したデータ送信が未完了であるため、パワーダウン制御信号PD1をディスイネーブル状態で維持する。
続いて、タイミングT1からタイミングT2の期間に、半導体装置10は、データ送信が完了に応じてスリープ許可フレームSLPを送信する。そして、タイミングT2では、半導体装置10の処理部12がデータ送信完了を認識し、かつ、スリープ許可通知をすでに受信していることに伴い、パワーダウン制御信号PD1をイネーブル状態とする。これにより、半導体装置10では、パワーマネジメント部14が電源制御信号PC1をイネーブル状態とし、電源制御領域13の電源を遮断する。そして、半導体装置10は、通常動作状態(例えば、第1の消費電力で動作する状態)から低消費電力状態(例えば、第2の消費電力で動作する状態)に移行する。このとき、半導体装置10は、送信許可信号CA_READYをディスイネーブル状態とする。
また、タイミングT2で、半導体装置20が半導体装置10からスリープ許可フレームを受信する。そして、半導体装置20は、インタフェース部21が処理部22にスリープ許可通を出力し、パワーダウン制御信号PD2をイネーブル状態とする。これにより、半導体装置20では、パワーマネジメント部24が電源制御信号PC2をイネーブル状態とし、電源制御領域23の電源を遮断し、半導体装置20は、通常動作状態(例えば、第1の消費電力で動作する状態)から低消費電力状態(例えば、第2の消費電力で動作する状態)に移行する。このとき、半導体装置20は、起動信号AC_WAKE及び送信許可信号CA_READYをディスイネーブル状態とする。
続いて、タイミングT3において、半導体装置20が、例えば、RFサブシステムからデータを受信したことに伴い、低消費電力状態から復帰する。そして、半導体装置20は、タイミングT4において、復帰要求としてブレークトランスミッションコマンドを送信する。このとき、半導体装置20は、送信許可信号CA_READY信号をイネーブル状態とする。
また、タイミングT4では、ブレークトランスミッションコマンドを受信した半導体装置10が監視部15において復帰指示信号RTN1をイネーブル状態とし、パワーマネジメント部14が電源制御信号PC1をディスイネーブル状態とする。これにより、半導体装置10は、低消費電力状態から通常状態に移行する。
そして、タイミングT5において、半導体装置10は、起動信号AC_WAKE信号及び送信許可信号AC_READYをイネーブル状態としてデータの送信を開始する。また、タイミングT5では、半導体装置20が、送信許可信号AC_READY信号がイネーブル状態となったことに応じてデータの送信を開始する。
<比較例の説明>
ここで、本願発明者らが検討した比較例について説明する。そこで、比較例にかかる回路間通信システムのブロック図を図7に示す。図7に示す比較例にかかる回路間通信システムでは、半導体装置10に代えて半導体装置10aを有する。半導体装置10aは、インタフェース部11a、処理部12a、パワーマネジメント部14aを有する。また、半導体装置10aは、消費電力が制御される電源制御領域13aを有する。
インタフェース部11aは、インタフェース部21に相当する回路ブロックであり、処理部12aは、半導体装置10aの機能を実現するものであり、パワーマネジメント部14aは、パワーマネジメント部24に相当する回路ブロックである。また、電源制御領域13a、処理部12aを含み、インタフェース部11aを含まない。これは、半導体装置20が出力する起動信号CA_WAKEに基づき半導体装置10が受信動作を開始するために、インタフェース部11aをスリープ状態とすることができないためである。
なお、処理部12aは、インタフェース部11aからの指示に基づきパワーダウン信号D1aをイネーブル状態とし、パワーマネジメント部14aは、パワーダウン信号D1aがイネーブル状態となったことに応じて電源制御信号PC1aをイネーブル状態とする。また、インタフェース部11aは、起動信号CA_WAKEがイネーブル状態となったことに応じて復帰指示信号RTN1aをイネーブル状態とする。また、パワーマネジメント部14aは、復帰指示信号RTN1aがイネーブル状態となったことに応じて電源制御信号PC1aをディスイネーブル状態とする。
この比較例にかかる回路間通信システムでは、半導体装置10aの処理部12aについては、通信終了と共にスリープ状態に移行できるが、スリープ状態から通常状態に復帰するために半導体装置20からの起動信号CA_WAKEを待たなければならないため、インタフェース部11aをスリープ状態に移行させることができない問題がある。また、比較例にかかる回路間通信システムでは、復帰処理に用いる起動信号CA_WAKEを伝達するための端子及び信号経路を設けなければならず、端子数及び実装に必要な基板面積が増加する問題がある。
<実施の形態1にかかる半導体装置の効果>
上記説明より、実施の形態1にかかる半導体装置10は、監視部15及び監視部15が出力する復帰指示信号RTN1に基づき電源制御領域13の動作状態を制御するパワーマネジメント部14を有する。そして、パワーマネジメント部14が、復帰指示信号RTN1がイネーブル状態となったことに応じて電源制御領域13を第2の消費電力で動作する状態から第2の消費電力よりも大きな第1の消費電力で動作する状態に切り替える。
これにより、半導体装置10では、半導体装置20から起動信号CA_WAKEを受けることなく低消費電力状態から復帰することができる。つまり、半導体装置10を用いることで、半導体装置10は低消費電力状態への移行及び復帰に用いる信号の数を削減することができる。
また、半導体装置10では、復帰に用いる起動信号CA_WAKEの状態を監視するためにインタフェース部11を動作状態に維持する必要がない。そのため、半導体装置10は、より消費電力の小さな第2の消費電力で動作する期間にインタフェース部11にかかる消費電力を削減することができる。
また、半導体装置10では、動作状態を通常動作状態に復帰させる際に用いる信号として、規格上他の用途で用いられるブレークトランスミッションコマンドを用いる。そのため、半導体装置10を用いた場合、動作状態の復帰に用いるコマンドを別途準備する必要がない。そのため、当該規格に従った動作が可能な半導体装置との間の高い互換性を維持することができる。
また、半導体装置10では、ブレークトランスミッションコマンドの検出に監視部15を用いるが、この監視部15は、図4に示したように、非常に簡易化回路で構成できる。そのため、半導体装置10では、監視部15の追加に伴う回路規模の増大を抑制することができる。また、監視部15では、データ信号CA_DATAと、フラグ信号CA_FLAGとに基づき生成されるクロック信号ExCLKに基づき動作するため、データの送受信が行われていない期間においてはクロック信号ExCLKが生成されず、電力を消費しない。つまり、監視部15にかかる電力の消費は、データ送受信が行われている期間のみであるため、半導体装置10は、低消費電力状態における電力消費をより抑制することができる。
実施の形態2
<実施の形態2にかかる半導体装置の構成の説明>
実施の形態2にかかる半導体装置を含む回路間通信システムのブロック図を図8に示す。図8に示すように、実施の形態2にかかる回路間通信システムでは、通信を行う2つの半導体装置がそれぞれ特定フレーム(例えば、ブレークトランスミッション)を監視する監視部を有する。
図8に示す例では、実施の形態2にかかる回路間通信システムは、図3で示した半導体装置20に代えて半導体装置30を有する。半導体装置30は、インタフェース部31、処理部32、パワーマネジメント部34、監視部35を有する。また、半導体装置30は、インタフェース部31及び処理部32を含む電源制御領域33を有する。
インタフェース部31はインタフェース部11に相当するものであり、処理部32は処理部12に相当するものであり、パワーマネジメント部34はパワーマネジメント部14に相当するものであり、監視部35は監視部15に相当するものであるため、個々では詳細な説明を省略する。なお、パワーマネジメント部34は、処理部32から出力されるパワーダウン制御信号PD3がイネーブル状態となったことに応じて電源制御信号PC3をイネーブル状態とすることで、電源制御領域33に属する回路の電源を遮断する。また、パワーマネジメント部34は、監視部35が出力する復帰指示信号RTN3がイネーブル状態となったことに応じて電源制御信号PC3をディスイネーブル状態とすることで電源制御領域33の電源を回復させる。
<実施の形態2にかかる半導体装置の動作の説明>
実施の形態2にかかる回路間通信システムでは、通信を行う半導体装置がそれぞれ監視部を有することで、起動信号AC_WAKE及び起動信号CA_WAKEを用いることなく電源制御領域の電源を回復させる処理を行う。そこで、実施の形態2にかかる回路間通信システムの動作を示すタイミングチャートを図9に示す。
図9に示すタイミングチャートは、図6に示した実施の形態1にかかる回路間通信システムの動作と同じ動作を実施の形態2にかかる回路間通信システムを用いて行ったものである。図9に示すように、実施の形態2にかかる回路間通信システムでは、起動信号AC_WAKEを用いることなく半導体装置10と半導体装置30との間で通信を行う。なお、図9では、図示を省略したが、半導体装置30は、半導体装置10からブレークトランスミッションコマンドが送信された場合には、監視部35において当該ブレークトランスミッションコマンドを検出して復帰指示信号RTN3をイネーブル状態とする。そして、パワーマネジメント部34は、復帰指示信号RTN3がイネーブル状態となったことに応じて電源制御信号PC3をディスイネーブル状態とすることで電源制御領域33の電源を回復させる。
<実施の形態2にかかる半導体装置の効果>
上記説明より、実施の形態2にかかる回路間通信システムを用いることで、起動信号AC_WAKEを用いることなく半導体装置30を低消費電力状態から復帰させることができる。つまり、実施の形態2にかかる回路間通信システムを用いることで、半導体装置10と半導体装置10との間の配線数を削減しながら、実施の形態1にかかる回路間通信システムと同等の動作を行うことが可能である。
実施の形態3
<実施の形態3にかかる半導体装置の構成の説明>
実施の形態3にかかる半導体装置40を含む回路間通信システムのブロック図を図10に示す。図10に示すように、実施の形態3にかかる回路間通信システムでは、実施の形態1で説明した第2の回路(例えば、半導体装置20)と通信を行う第1の回路(例えば、半導体装置40)を有する。半導体装置40は、受信した信号或いはコマンドに応じて復帰させる回路ブロックを選択可能な半導体装置である。つまり、実施の形態3にかかる回路間通信システムは、実施の形態1にかかる半導体装置20と新たな機能を有する半導体装置40とを有するものであるため、以下では、半導体装置40について特に説明を行う。
半導体装置40は、インタフェース部41、第1の処理部421、第2の処理部422、パワーマネジメント部44、監視部45を有する。また、半導体装置40は、第1の電源制御領域として第1の処理部421を含む電源制御領域432を有し、第2の電源制御領域として第2の処理部422を含む電源制御領域432を有する。
インタフェース部41は、データの送受信を行う通信インタフェースである。より具体的には、インタフェース部41は、送信データとしてデータ信号AC_DATA及びフラグ信号AC_FLAGとを送信し、受信データとしてデータ信号CA_DATA及びフラグ信号CA_FLAGを受信する。そして、インタフェース部41は、受信データを第1の処理部421又は処理部422に与える。また、インタフェース部41は、処理部421又は処理部422から与えられたデータに基づき送信データを生成する。
また、インタフェース部41は、自身がデータ受信可能状態である場合には送信許可信号AC_READYをイネーブル状態とする。インタフェース部41は、半導体装置20が出力する送信許可信号CA_READYがイネーブル状態である期間に送信データを送信する。
さらに、インタフェース部41は、半導体装置20にデータを送信する必要が生じた場合には、起動信号AC_WAKE信号をイネーブル状態とする。また、インタフェース部41は、半導体装置20が出力する起動信号CA_WAKEがイネーブル状態である場合には第2の復帰指示信号RTN41をイネーブル状態とし、起動信号CA_WAKEがディスイネーブル状態である場合には第2の復帰指示信号RTN41をディスイネーブル状態とする。
第1の処理部421は、例えば、CPUを含み半導体装置40の機能の一部を実現する。第2の処理部422は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)を含み半導体装置40の機能の一部を実現する。なお、第2の処理部422は、第1の処理部421よりも動作時の消費電力が小さいものとする。
また、第1の処理部421は、データ処理の1つとして、インタフェース部41がデータとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を出力した場合には、このスリープ許可信号に応じてパワーダウン制御信号PD41を出力する。なお、第1の処理部421は、インタフェース部41を介したデータの送信処理が未完了である場合、パワーダウン制御信号PD41の出力を停止する。
また、第2の処理部422は、データ処理の1つとして、インタフェース部41がデータとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を出力した場合には、このスリープ許可信号に応じてパワーダウン制御信号PD42を出力する。なお、第2の処理部422は、インタフェース部41を介したデータの送信処理が未完了である場合、パワーダウン制御信号PD42の出力を停止する。
パワーマネジメント部44は、第1のパワーマネジメント部441と第2のパワーマネジメント部442を有する。第1のパワーマネジメント部441は、電源制御領域431に含まれる回路を第1の消費電力で動作させる状態とするか、第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力で動作させる状態とするかを制御する。第2のパワーマネジメント部442は、電源制御領域432に含まれる回路を第1の消費電力で動作させる状態とするか、第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力で動作させる状態とするかを制御する。なお、パワーマネジメント部441、442は、例えば、電源制御領域431、432に属する回路の電源の遮断、供給するクロック周波数の変更又は停止等の制御をおこなうことで電源制御領域431、432に属する回路の消費電力の切り替えを行う。なお、以下の説明では、パワーマネジメント部441、442は、電源制御領域431、432の電源の遮断と供給とを切り替えることで消費電力の制御を行うものとする。
ここで、パワーマネジメント部44の動作についてさらに詳細に説明する。パワーマネジメント部441は、パワーダウン制御信号PD41が出力されたこと(例えば、イネーブル状態となったこと)に応じて、第1の処理部421の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える。また、パワーマネジメント部442は、パワーダウン制御信号PD42が出力されたこと(例えば、イネーブル状態となったこと)に応じて、第2の処理部422の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える。そして、パワーマネジメント部441は、第2の復帰指示信号RTN41に応じて、少なくとも第1の処理部421を含む回路を第2の消費電力で動作する第2の動作状態から第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替える。また、パワーマネジメント部442は、第1の復帰指示信号RTN42に応じて、少なくとも第2の処理部422を含む回路を第2の消費電力で動作する第2の動作状態から第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替える。
パワーマネジメント部441は、電源制御領域431の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える際には、電源制御信号PC41をイネーブル状態とし、第2の消費電力から第1の消費電力に切り替える際には電源制御信号PC41をディスイネーブル状態とする。また、パワーマネジメント部442は、電源制御領域432の消費電力を第1の消費電力から第2の消費電力に切り替える際には、電源制御信号PC42をイネーブル状態とし、第2の消費電力から第1の消費電力に切り替える際には電源制御信号PC42をディスイネーブル状態とする。
監視部45は、実施の形態1にかかる監視部15と同じ回路である。しかし、半導体装置40では、インタフェース部41も復帰指示信号を生成するため、これと区別するために、監視部45が生成する復帰指示信号RTN42を以下では、第1の復帰指示信号RTN42と称す。
<実施の形態3にかかる半導体装置の動作の説明>
続いて、実施の形態3にかかる半導体装置40を含む回路間通信システムの動作について説明する。図11及び図12に、実施の形態3にかかる半導体装置40を含む回路間通信システムの動作を示すタイミングチャートを示す。なお、図11に示すタイミングチャートは、復帰処理としてDSPを含む第2の処理部422のみを復帰させる動作を行ったときのものである。また、図12に示すタイミングチャートは、復帰処理としてCPUを含む第1の処理部421のみを復帰させる動作を行ったときのものである。
図11に示すように、実施の形態3にかかる回路間通信システムにおいても低消費電力状態に移行するまでの処理(タイミングT21〜T23の処理)は実施の形態1にかかる回路間通信システムと同じである。なお、実施の形態3にかかる半導体装置40では、スリープ許可フレームSLPを受信した場合には、第1の処理部421及び第2の処理部422にスリープ許可通知を与え、2つの処理部を低消費電力状態とする。
続いて、タイミングT23において、半導体装置20が、例えば、RFサブシステムからデータを受信したことに伴い、低消費電力状態から復帰する。そして、半導体装置20は、タイミングT24において、復帰要求としてブレークトランスミッションコマンドを送信する。このとき、半導体装置20は、送信許可信号CA_READY信号をイネーブル状態とする。
また、タイミングT24では、ブレークトランスミッションコマンドを受信した半導体装置40が監視部45において第1の復帰指示信号RTN42をイネーブル状態とし、パワーマネジメント部44が電源制御信号PC42をディスイネーブル状態とする。これにより、半導体装置40は、DSPを含む第2の処理部422のみを低消費電力状態から通常状態に復帰させる。
そして、タイミングT25において、半導体装置40は、第2の処理部422から与えられるデータを送信するために起動信号AC_WAKE信号をイネーブル状態とすると共に、送信許可信号AC_READYをイネーブル状態とする。これにより、半導体装置40はデータの送信を開始する。また、タイミングT25では、半導体装置20が、送信許可信号AC_READY信号がイネーブル状態となったことに応じてデータの送信を開始する。
続いて、図12に示すタイミングチャートにおいても、実施の形態3にかかる回路間通信システムにおいても低消費電力状態に移行するまでの処理(タイミングT31〜T33の処理)は実施の形態1にかかる回路間通信システムと同じである。
続いて、タイミングT33において、半導体装置20が、例えば、RFサブシステムからデータを受信したことに伴い、低消費電力状態から復帰する。そして、半導体装置20は、タイミングT34において、復帰要求として起動信号CA_WAKEをイネーブル状態とする。このとき、半導体装置20は、送信許可信号CA_READY信号をイネーブル状態とする。
また、タイミングT34では、起動信号CA_WAKEがイネーブル状態となったことに応じて半導体装置40のインタフェース部41は第2の復帰指示信号RTN41をイネーブル状態とし、パワーマネジメント部44が電源制御信号PC41をディスイネーブル状態とする。これにより、半導体装置40は、CPUを含む第1の処理部421のみを低消費電力状態から通常状態に復帰させる。
そして、タイミングT35において、半導体装置40は、第1の処理部421から与えられるデータを送信するために起動信号AC_WAKE信号をイネーブル状態とすると共に、送信許可信号AC_READYをイネーブル状態とする。これにより、半導体装置40はデータの送信を開始する。また、タイミングT35では、半導体装置20が、送信許可信号AC_READY信号がイネーブル状態となったことに応じてデータの送信を開始する。
<実施の形態3にかかる半導体装置の効果>
上記説明より、実施の形態3にかかる半導体装置40は、半導体装置20から送信される信号の種類に応じて電源の復帰方法を選択することができる。ここで、半導体装置20から送信される起動信号CA_WAKEは、MIPI HSI等の規格で定められた信号である。つまり、実施の形態3にかかる半導体装置40は、規格上定められた信号を用いて、規格から考えられる復帰モードの数よりも多くの復帰モードを備えることが可能になる。また、半導体装置40を用いた場合、復帰モードの数を増やすことにより、信号線の数が増加することがない。つまり、実施の形態3にかかる半導体装置40を用いることで信号線の数を増やすことなく復帰モードの数を増加させることができる。
また、実施の形態3にかかる半導体装置40では、復帰モードに応じて復帰させる回路ブロックを選択することができる。これにより、実施の形態3にかかる半導体装置40では、処理に必要な回路ブロックのみを復帰させ、不必要な回路ブロックについては低消費電力状態で維持することができる。このような制御を行うことで、実施の形態3にかかる半導体装置40は、無駄な電力の消費を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、図4に示した監視部の回路は一例であり、検出するコマンドに応じて適宜変更することが可能である。
10、10a、20、30、40 半導体装置
11、11a、21、31、41 インタフェース部
12、12a、22、32、421、422 処理部
13、13a、23、33、431、432 電源制御領域
14、14a、24、34、44、441、442 パワーマネジメント部
15、35、45 監視部
16 ExOR回路
17 インバータ
181、182 カウンタ
19 閾値判定回路
PD1〜PD3、PD1a、PD41、PD42 パワーダウン制御信号
PC1〜PC3、PC1a、PC41、PC42 電源制御信号
RTN1、RTN1a、RTN2 復帰指示信号
RTN3、RTN41、RTN42 復帰指示信号
AC_WAKE、CA_WAKE 起動信号
AC_READY、CA_READY 送信許可信号
AC_DATA、CA_DATA データ信号
AC_FLAG、CA_FLAG フラグ信号

Claims (9)

  1. データの送受信の終了に応じて消費電力を第1の消費電力から前記第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力に切り替える半導体装置であって、
    前記データの送受信を行う送受信インタフェースと、
    前記データの処理を行う処理部と、
    前記送受信インタフェース及び前記処理部が前記第2の消費電力である期間に、前記送受信インタフェースから出力するデータの有無に関わらずに通信相手側から送信される特定フレームを検出したことに応じて第1の復帰指示信号を出力する監視部と、
    前記第1の復帰指示信号に応じて、少なくとも前記送受信インタフェース及び前記処理部を含む回路を前記第2の消費電力で動作する第2の動作状態から前記第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替えるパワーマネジメント部と、を有し、
    前記処理部は、第1の処理部と第2の処理部とを有し、
    前記送受信インタフェースは、前記データとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を前記第1の処理部及び前記第2の処理部に出力し、
    前記第1の処理部及び前記第2の処理部は、それぞれ、前記スリープ許可通知と、前記送受信インタフェースから出力する送信データの送信処理の終了と、に基づき前記パワーマネジメント部にパワーダウン制御信号を出力し、
    前記パワーマネジメント部は、前記パワーダウン制御信号に応じて前記第1の処理部及び前記第2の処理部の消費電力を前記第1の消費電力から前記第2の消費電力に切り替える半導体装置。
  2. 前記送受信インタフェースは、前記データとして停止状態への移行を許可するスリープ許可フレームを受信したことに応じてスリープ許可通知を前記処理部に出力し、
    前記処理部は、前記スリープ許可通知と、前記送受信インタフェースから出力する送信データの送信処理の終了と、に基づき前記パワーマネジメント部にパワーダウン制御信号を出力し、
    前記パワーマネジメント部は、前記パワーダウン制御信号に応じて少なくとも前記送受信インタフェース及び前記処理部を含む回路の消費電力を前記第1の消費電力から前記第2の消費電力に切り替える請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記パワーマネジメント部は、
    前記パワーダウン制御信号に基づき前記処理部と前記送受信インタフェースとを含む回路の消費電力を前記第1の消費電力から前記第2の消費電力に切り替え、
    前記第1の復帰指示信号に基づき前記処理部と前記送受信インタフェースとを含む回路の消費電力を前記第2の消費電力から前記第1の消費電力に切り替える請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記送受信インタフェースは、起動信号を受信したことに応じて前記パワーマネジメント部に第2の復帰指示信号を出力し、
    前記パワーマネジメント部は、
    前記第2の復帰指示信号に基づき前記第1の処理部の消費電力を前記第2の消費電力から前記第1の消費電力に切り替え、
    前記第1の復帰指示信号に基づき前記第2の処理部の消費電力を前記第2の消費電力から前記第1の消費電力に切り替える請求項に記載の半導体装置。
  5. 前記特定フレームは、前記データを含むフレームよりも長いデータ長にわたって同一値が連続する請求項1乃至のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記特定フレームは、MIPIアライアンスのHSI規格に規定され、前記データの同期状態を復帰させるブレークトランスミッションコマンドである請求項に記載の半導体装置。
  7. 前記データは、データ信号と、前記データ信号の値との排他的論理和演算結果によりクロック信号が生成される値を有するフラグ信号と、を含み、
    前記監視部は、前記クロック信号に基づき前記データとして同一値が連続する期間を判定することで前記特定フレームを検出する請求項1乃至のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 第1の回路と、第2の回路と、を有し、前記第1の回路と前記第2の回路との間で行われるデータの送受信の結果に応じて前記第1の回路と前記第2の回路の少なくとも一方の消費電力を第1の消費電力から前記第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力に切り替える携帯通信端末であって、
    前記第1の回路と前記第2の回路は、異なる半導体基板に形成され、
    前記第1の回路は、前記携帯通信端末に搭載されたメモリに格納されたプログラムを読み出して、前記携帯通信端末の機能を実現するための処理を行うアプリケーションプロセッサであって、
    前記第2の回路は、前記携帯通信端末が送受信するデータに対して符号化処理又は復号化処理を含むベースバンド処理を行うベースバンドプロセッサであって、
    前記第1の回路と、前記第2の回路とは、それぞれ、
    前記データの送受信を行う送受信インタフェースと、
    前記データの処理を行う処理部と、を有し、
    前記第1の回路と、前記第2の回路の少なくとも一方は、
    前記送受信インタフェース及び前記処理部が前記第2の消費電力である期間に、前記送受信インタフェースから出力するデータの有無に関わらずに通信相手側から送信される特定フレームを検出したことに応じて第1の復帰指示信号を出力する監視部と、
    前記第1の復帰指示信号に応じて、少なくとも前記送受信インタフェース及び前記処理部を含む回路を前記第2の消費電力で動作する第2の動作状態から前記第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替えるパワーマネジメント部と、
    を有する携帯通信端末。
  9. 第1の回路と、第2の回路と、を有し、前記第1の回路と前記第2の回路との間で行われるデータの送受信の結果に応じて前記第1の回路と前記第2の回路の少なくとも一方の消費電力を第1の消費電力から前記第1の消費電力よりも小さな第2の消費電力に切り替える回路間通信システムであって、
    前記第1の回路と前記第2の回路は、異なる半導体基板に形成され、
    前記第1の回路は、システムに搭載されたメモリに格納されたプログラムを読み出して、前記システムの機能を実現するための処理を行うアプリケーションプロセッサであって、
    前記第2の回路は、前記システムが送受信するデータに対して符号化処理又は復号化処理を含むベースバンド処理を行うベースバンドプロセッサであって、
    前記第1の回路と、前記第2の回路とは、それぞれ、
    前記データの送受信を行う送受信インタフェースと、
    前記データの処理を行う処理部と、を有し、
    前記第1の回路と、前記第2の回路の少なくとも一方は、
    前記送受信インタフェース及び前記処理部が前記第2の消費電力である期間に、前記送受信インタフェースから出力するデータの有無に関わらずに通信相手側から送信される特定フレームを検出したことに応じて第1の復帰指示信号を出力する監視部と、
    前記第1の復帰指示信号に応じて、少なくとも前記送受信インタフェース及び前記処理部を含む回路を前記第2の消費電力で動作する第2の動作状態から前記第1の消費電力で動作する第1の動作状態に切り替えるパワーマネジメント部と、
    を有する回路間通信システム。
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