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JP5926696B2 - 多孔フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、多孔フィルムの製造方法に関する。
疎水性ポリマーを原料とした多孔フィルムについては、細胞培養基材や、創傷被覆材、癒着防止膜、止血剤等の様々な用途が検討されている。こうした検討は、多孔フィルムの微細構造が、細胞の培養効率の向上や、生体との接着等の作用をもつことに着目したものである。このような用途においては、多孔フィルムの孔が多数形成されているフィルム面(以下、多孔面と称する)と生体から採取した細胞とを接触させたり、多孔面を体内や体外に接触させることが想定されている。
癒着防止膜としての多孔フィルムは、例えば特許文献1のハニカム構造を有する生分解性フィルムとして開示されている。また、例えば特許文献2は、乳酸とカプロラクトンとの共重合体から構成される多孔性の癒着防止剤を提案している。
国際公開第2004/089434号 特開2000−197693号公報
しかしながら、多孔フィルムを細胞培養基材として用いた場合に、細胞の培養効率が低下する場合がある。また、多孔フィルムを生体内外に接着した場合に、接着した部位に炎症が起こる場合がある。
そこで本発明は、細胞の培養効率を低下させず、生体の接着部位での炎症を抑制する多孔フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の多孔フィルムの製造方法は、疎水性ポリマーが溶媒に溶けている溶液を流延して流延膜を形成する流延膜形成工程と、複数の孔が一方のフィルム面に形成された多孔フィルムを流延膜から形成するフィルム形成工程と、疎水性ポリマーと流延膜と多孔フィルムとの少なくともいずれか一方から500以下の分子量をもつ低分子物質を除去して多孔フィルムにおける低分子物質の含有率を5質量%以下に抑える除去工程とを有することを特徴として構成されている。
除去工程では、多孔フィルムを、水とアルコールとの少なくともいずれか一方に浸漬する工程であることが好ましい。
多孔フィルムは、複数の孔が一方のフィルム面に沿って並んで形成され、フィルム面を垂直方向から見たときにハニカム構造とされており、フィルム形成工程は、流延膜上に結露させて水滴を形成する工程と、流延膜から溶剤と水滴とを蒸発させることにより多孔フィルムとする蒸発工程とを有することが好ましい。
本発明の多孔フィルムの製造方法によると、細胞の培養効率を低下させず、生体の接着部位での炎症が抑制される多孔フィルムを製造することができる。
多孔フィルムの平面図である。 図1のII−II線の沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 多孔フィルムの製造工程である。 GPCによる低分子物質の含有率の求め方の説明図である。 多孔フィルムの製造工程である。 多孔フィルムの平面図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 多孔フィルムの製造工程である。 得られた多孔フィルムの顕微鏡写真である。 実施例で製造した多孔フィルムの分子量分布のグラフである。 得られた多孔フィルムの顕微鏡写真である。 比較例で製造した多孔フィルムの分子量分布のグラフである。
多孔フィルム(以下、フィルムと称する)10は、図1〜図3に示すように、複数の孔11が一方のフィルム面10aに沿って並んで形成されており、フィルム面10aの垂直方向からフィルム10を見たときにハニカム構造となっている。ハニカム構造とは、フィルム面10aからフィルム10をみたときの孔11の開口の形状が厳密に6角形である必要はなく、図1に示すような、円形でもよい。また、フィルム面10aの単位面積当たりにおける孔の密度や隣り合う孔同士の距離等に応じて孔11の開口の形状は例えば丸みを帯びた略6角形や略8角形等になる場合もあり、ハニカム構造とはこのような態様も含む。
図2及び図3に示すフィルム10では、各孔11が一方のフィルム面10aに窪みとして形成され、厚み方向に貫通していない。しかし、本発明はこの態様に限られない。例えば、各孔11が一方のフィルム面10aから他方のフィルム面10bへの厚み方向に貫通して形成されていてもよい。
図2及び図3に示すフィルム10では、隣り合う孔11と孔11との間には隔壁13があり、各孔11は独立している。しかし、後述のような結露法により水滴が流延膜中に形成された際の大きさや密度等によっては、隔壁13がなく、フィルム内部に、フィルム面に沿う連通路が形成されている場合もある。
以上のような一方のフィルム面10aに沿って複数の孔11が形成されている構造により、フィルム10は、細胞や、生体の所定の部位に接着する。この接着作用は、孔11に細胞や生体の水を毛管力によって保持することによる。
孔11の径Dは、100nm以上20μm以下の範囲であることが好ましい。これにより、細胞や生体への接着がより確実になる。したがって、接着すべき所定の部位にフィルム10がより確実にとどまり、また、培養すべき細胞がフィルム10から剥がれることなく生存して増殖する。径Dは300nm以上10μm以下の範囲であることが接着力の観点では望ましい。更に望ましくは500nm以上5μm以下の範囲である。フィルム10が生分解性のポリマーから成るときには、接着すべき所定の部位にフィルム10は、一定の期間、より確実にとどまる。
フィルム10の厚みT10は、概ね0.5μm以上30μm以下の範囲である。また、孔11の深さL10は、概ね0.3μm以上20μm以下の範囲である。
フィルム10は、疎水性ポリマーから構成される。疎水性ポリマーとしては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシブチレート、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、およびこれらを含む共重合体等が好ましい。
多くのポリマーは、分子量分布をもち、生成する際に重合しなかったモノマーや、重合度が大きくならなかったオリゴマーを含む。また、生成する反応の際に用いた他の成分や、不純物が混在している場合もある。フィルム10は、分子量が0より大きく500以下という低分子量の物質(以下、低分子物質と称する)の含有率が大きくとも5質量%に抑えられている。すなわち、フィルム10においては、フィルム10の質量をX(g)、低分子物質の質量をY(g)とするときに、(Y/X)×100で求める値が5以下である。これにより、フィルム10が生体に接着しても、接着した生体の所定の部位(以下、接着部位と称する)の炎症が抑えられる。また、細胞を培養する基材としてフィルム10を用いる場合においても、細胞の培養が阻害されずに培養効率が低下しない。
生体は水を含んでおり、細胞とフィルムとを接触させたり、生体内外にフィルムを貼ると、フィルムは水に接触することになる。また、孔11が形成されておらず両フィルム面が平坦ないわゆるフラットフィルムに比べて、孔が多数形成されている多孔フィルムは比表面積が極めて大きい。このため、従来の多孔フィルムは、細胞や生体内外に接触すると、水に溶けやすい低分子物質がフラットフィルムよりも溶け出しやすく、溶け出した低分子物質は生体から異物と認識される。この結果、培養すべき細胞に対し毒性を示して細胞の増殖が抑制されたり、接着部位では炎症が起こったりする。これに対して、フィルム10は、低分子物質の含有率が所定値以下に小さく抑えられている。このため、細胞は効率が下がることなく培養されたり、より効率的に増殖したり、生体の接着部位で炎症が起きなかったり、炎症が起きたとしても極めて軽度に抑えられる。
なお、多孔フィルムを生体に接着して用いた場合における接着部位での炎症の程度と、同じ多孔フィルムを細胞培養に用いた場合における細胞の培養効率の低下の度合いとは互いに関連性がみられる。例えば、接着部位で発生する炎症が軽度な多孔フィルムは、細胞の培養効率が低下しにくい。また、接着部位で炎症が認められない多孔フィルムは、細胞の培養効率が維持もしくは向上する傾向がある。したがって、多孔フィルムの評価にあたっては、接着部位での炎症の発生の有無及び発生した炎症の程度を評価すれば、その多孔フィルムを細胞培養基材として用いた場合の培養効率がわかる。また、多孔フィルムを細胞培養基材として用いた場合の培養効率を評価すれば、同じ多孔フィルムを生体に接着した際の炎症の発生の有無や発生する炎症の程度がわかる。
細胞の培養効率の低下抑制や向上、接着部位における炎症抑制という効果は、孔11の径Dが100nm以上20μm以下の範囲である場合に特に顕著である。
細胞の培養効率の低下抑制や向上、接着部位における炎症抑制の効果は、疎水性ポリマーが生分解性を有するものである場合に特に顕著である。疎水性ポリマーの中でも生分解性ポリマーであるものとしては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシブチレートおよびこれらを含む共重合体等が好ましい。なお、生分解性ポリマーは、微生物により分解される性質としての生分解性のみならず、微生物とは無関係な加水分解性や生体吸収性等の性質をもつのが通例である。本発明においては、生分解性ポリマーは、微生物が関与する生分解性を利用するために用いるものではなく、生分解性以外の分解性(例えば加水分解性)や、水への溶解性、水への吸収されやすさ等の性質を利用するために用いる。
また、フィルム10には、両親媒性化合物を含ませてもよい。両親媒性化合物としてはリン脂質が好ましい。
フィルム10の製造方法は、例えば以下の通りである。図4に示すように、フィルム10を製造する第1の実施態様としてのフィルム製造工程20は、第1除去工程21と、溶液調製工程22と、流延膜形成工程23と、フィルム形成工程24と、第2除去工程25とを有する。
第1除去工程21は、フィルム10を形成する疎水性ポリマー27から低分子物質を除去する疎水性ポリマーの精製工程である。疎水性ポリマー27から低分子物質を除去する方法は、ポリマーの公知の精製方法のいずれを用いてもよく、好ましくは再沈法である。精製すべき疎水性ポリマーは文字通り疎水性を有し、細胞の培養を阻害したり接着部位における炎症の原因とされる低分子物質の多くは前述の通り水に溶け出すものだからである。
再沈法は、周知の通り、ポリマーを再沈殿により精製する方法である。疎水性ポリマー27を、溶媒に溶解し、この溶液に沈殿剤を加えて再び沈殿を生成させる。この溶解と沈殿生成とを繰り返し行ってもよい。沈殿剤としては、水、アルコール等を用いるとよい。この再沈法により、疎水性ポリマー27から低分子物質が除去される。第1除去工程21により、原料である疎水性ポリマー27から低分子物質を除去することにより、この疎水性ポリマー27から得られるフィルム10は、低分子物質の含有率が低いものとなる。
溶液調製工程22は、フィルム10を形成するための溶液29を調製する工程である。この実施態様では、第1除去工程21により低分子物質を除去された疎水性ポリマー27を、溶媒28に溶解して溶液29とする。
流延膜形成工程23は、溶液29を支持体の上に流下して広げ、流延膜34を形成する工程である。支持体は、予め温度を調整しておき、流延膜34を形成する間も温度を調整していることが好ましい。
フィルム形成工程24は、水滴形成工程32と、蒸発工程33とを有する。水滴形成工程32は、流延膜34の膜面に結露させて水滴を形成する工程である。水滴は、流延膜34の周辺の雰囲気の温度よりも低い温度となるように支持体を冷却することで形成される。ただし、複数の水滴の発生のタイミングを揃えたり、形成される水滴の大きさを均一に揃える観点では、支持体が所定の温度に保持されるように支持体の温度を調整しつつ、加湿した気体(例えば空気)を流延膜34上に供給することが好ましい。
蒸発工程33は、溶媒28と水滴形成工程32で形成した水滴とを蒸発させる工程である。孔11は、水滴が型となって形成されるものであるので、水滴が流延膜34中に沈むように溶媒28を水滴よりも早く蒸発させる。そのためには、水よりも蒸発速度が大きい溶媒28を用いることが好ましい。ただし、水滴が蒸発し始めるタイミングは、溶媒28のすべてが蒸発し終わった後でなくてもよい。また、形成された孔11が維持される程度であれば、水滴の蒸発が完了した後に多少の溶媒28が流延膜34に残っていてもよく、残存している溶媒28は水滴の蒸発が完了した後に蒸発してもよい。このように、フィルム形成工程24は、多孔フィルムの製造方法として周知である結露法の工程である。
蒸発工程33を終えて得られたフィルム10は、第2除去工程25に供される。第2除去工程25は、フィルム10から低分子物質を除去するフィルム10の精製工程である。フィルム10から低分子物質を除去する方法としては、フィルム10を親水性の液に浸漬する方法が好ましい。フィルム10は疎水性ポリマー27から成り、細胞の培養を阻害したり接着部位における炎症の原因とされる低分子物質の多くは前述の通り水に溶け出すものだからである。親水性の液としては、水、アルコールが好ましい。水、アルコールの単物質を用いることのみならず、水とアルコールとの混合物や、複数種類のアルコールの混合物であってもよい。
浸漬を終えた後のフィルム10は、風を当てる等により乾燥する。
第2除去工程25により、第1除去工程21で除去されない低分子物質が除去され、フィルム10における低分子物質の含有率は5質量%以下になる。ただし、低分子物質の含有率が5質量%以下にならない場合や、含有率をさらに低くする場合には、第2除去工程25を繰り返し実施したり、第1除去工程21を繰り返し実施してもよい。
第1の実施形態では、第1除去工程21と第2除去工程25との両方を実施して低分子物質を除去しているが、いずれか一方のみでも得られたフィルム10における低分子物質の含有率が5質量%になることがあり、この場合にはいずれか一方のみでよい。
フィルム10における低分子物質の含有率は、例えばGPC(Gel permeation Chromatography、ゲル浸透クロマトグラフィ)で求められる。具体的には以下のように求められる。得られるフィルム10について、市販のGPCを用いて分子量分布を求めてグラフ化すると例えば図5のような曲線が得られる。図5において、縦軸はスペクトルの強度であり、横軸は分子量である。なお、この図5において横軸は対数表示としてある。曲線と横軸とで囲まれるエリアAについて面積SAを求める。なお、図5においてエリアAには、斜線でのハッチングを付してある。また、分子量が0以上500以下の範囲の曲線と横軸とで囲まれるエリアBについて面積SBを求める。図5においてエリアBには、点でのハッチングを付してある。低分子物質の含有率(質量%)は、(SB/SA)×100で求められる。
また、フィルム10は、上記の方法により低分子物質の含有率が予め5質量%以下にされても、使用されるまでの間の処理によって、低分子物質の含有率が高まり5質量%を超えることが想定される。そのような処理においては、低分子物質の含有率が5質量%以下に保持されるように条件設定を行うことが好ましい。
低分子物質の含有率が高まる可能性がある処理としては、電子線滅菌がある。電子線滅菌は、フィルム10に電子線を照射することによりフィルム10を滅菌する処理である。電子線滅菌は、有機物に対してダメージを与えるものであるので、疎水性ポリマーが有機物である場合には、電子線照射により疎水性ポリマーの分子鎖が切断されて分子量が500以下の低分子物質が生成してしまう可能性がある。そこで、電子線滅菌においては、電子線の線量を従来設定していた値よりも低い値とすることが好ましい。これにより、低分子物質の新たな生成が抑制され、フィルム10における低分子物質の含有率が5質量%以下に維持される。
また、フィルム10は、使用中においてもその条件によっては、使用の初期の間に加水分解がすすみすぎて低分子物質が生成してしまう可能性がある。そこで、使用の初期の段階における加水分解での分解速度を低減するために、フィルム10を配した環境の温度を、従来よりも低い温度に設定したり、フィルム10を配したエリアを密閉して水分の過度な供給を遮ったり水分を除去することが好ましい。これにより、フィルム10における低分子物質の含有率が5質量%以下に維持される。
このように、フィルム10における低分子物質の含有率を5質量%以下に保持した状態で使用に供し、使用の初期段階における低分子物質の生成を抑えることが好ましい。すなわち、フィルム10は、製造した後に、低分子物質の新たな生成を抑えることが好ましい。
上記の第1の実施態様では、フィルム形成工程24を終えた、すなわち、蒸発工程33を終えて得られたフィルム10を第2除去工程25に供している。しかし、フィルム10の製造方法は、上記の態様に限られない。例えば、フィルム10は、図6のフィルム製造工程40によっても製造される。フィルム10を製造する第2の実施態様としてのフィルム製造工程40は、第1除去工程21と、溶液調製工程22と、流延膜形成工程23と、フィルム形成工程41とを有する。なお、図6のフィルム製造工程40において、図4のフィルム製造工程20で実施する工程と共通の工程については図4と同じ符号を付し、説明を略す。
フィルム形成工程41は、水滴形成工程32と、蒸発工程42とを有する。フィルム形成工程41もフィルム形成工程24と同様に、多孔フィルムの製造方法として周知である結露法の工程を含む。すなわち、蒸発工程42は、溶媒28と水滴形成工程32で形成した水滴とを蒸発させる工程を含む。蒸発工程42は、さらに第3除去工程44を含む。
第3除去工程44は、流延膜34から低分子物質を除去する流延膜34の精製工程である。流延膜34から低分子物質を除去する方法としては、流延膜34を親水性の液に浸漬する方法が好ましい。第3除去工程44は、水滴が蒸発し終わって孔11が形成された流延膜34に対して行い、この第3除去工程44に供する流延膜34には、液に浸漬されても形成された孔11が維持される程度であれば、溶媒28が多少残っていても構わない。液への浸漬を終えた流延膜34は、風を当てる等により乾燥する。なお、この第3除去工程44での乾燥により、浸漬した液とともに溶媒28が蒸発する場合には、溶媒28を蒸発させるための乾燥を別途行う必要はない。この第3除去工程44での乾燥により、溶媒28が蒸発しない場合には、第3除去工程44を終えた後に、溶媒28を蒸発させる乾燥を行う。乾燥した流延膜34は支持体から剥がし、フィルム10が得られる。
低分子物質をより確実に効率よく除去する観点では、第1の実施態様のように、支持体から剥がしたフィルム10を液に浸漬することが好ましい。ただし、フィルム10の厚みや空隙率等によっては、支持体から剥がしたフィルム10は取り扱いにくい場合がある。このような場合には、第2の実施態様のように、支持体から剥がさずに、支持体とともに流延膜34を液に浸漬するとよい。
第2の実施態様では、第1除去工程21と第3除去工程44との両方を実施して低分子物質を除去しているが、いずれか一方のみでも得られたフィルム10における低分子物質の含有率が5質量%になることがあり、この場合にはいずれか一方のみでよい。
なお、低分子物質の含有率をさらに低くする場合には、フィルム形成工程41の後に、第2除去工程25を行うとよい。
フィルム10は、一方のフィルム面10aに沿って規則的に孔11が形成されているハニカム構造を有するが、本発明はこの態様に限られない。例えば、図7及び図8に示すフィルム50のように、一方のフィルム面50aに沿って複数の孔51a〜51hが形成されているが、その配列に規則性が無いものも本発明は含む。また、一方のフィルム面50aに形成されている孔51a〜51fのうち、孔51cのように他方のフィルム面50bに貫通するものと、孔51a,51b,51d,51e,51fのように貫通しないものとがあってもよい。また、いずれのフィルム面50a,50bにも開口していない空隙52a,52bが、フィルム50の内部に形成されていてもよい。さらにまた、孔51aと空隙52aや孔(図示せず)との間に隔壁が無く、孔51aと空隙52aや孔(図示せず)とが互いに連なって形成されていてもよい。以上のように、本発明は、孔の配列のみならず、孔の形状や大きさも不規則であり、また、いずれのフィルム面にも開口していない空隙があるフィルムも含む。
フィルム50の厚みT50、孔51a〜51hの径Dの範囲は、フィルム10における厚みT10、径Dと同じである。
フィルム50における低分子物質の含有率や、フィルム50を構成する材料等についてはフィルム10と同様であるので説明を略す。
フィルム50の製造方法は以下の通りである。図9に示すように、フィルム50を製造するフィルム製造工程60は、第1除去工程21と、溶液調製工程22と、フィルム形成工程63と、第2除去工程25とを有する。なお、図9のフィルム製造工程60において、図4のフィルム製造工程20で実施する工程と共通の工程については図4と同じ符号を付し、説明を略す。
溶液調製工程22は、この実施態様では、親水性ポリマー67と第1除去工程21により低分子物質を除去された疎水性ポリマー27とを、溶媒68に溶解して溶液69とする。
親水性ポリマー67としては、ポリエチレングリコール(PEG)やポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)やそれらと疎水性ポリマー(ポリ乳酸等)の共重合体等が好ましい。溶媒68としては、疎水性ポリマー27と親水性ポリマー67との両方が溶けるものとする。単一物質では疎水性ポリマー27と親水性ポリマー67との両方が溶けない場合には、混合物としてもよい。
流延膜形成工程23では、溶液69を支持体の上に流下して広げ、流延膜74を形成する。
フィルム形成工程63は、乾燥工程72と、溶解工程73とを有する。乾燥工程72は、流延膜74を乾燥する工程である。乾燥は、気体を流延膜74に吹き付ける等により行われる。疎水性ポリマー27及び親水性ポリマー67が溶融しない程度の温度であれば、気体を加熱して高温とし、この高温風を流延膜74に吹き付けてもよい。
溶解工程73は、乾燥した流延膜74の親水性ポリマー67を溶かして除去する工程である。溶解工程73では、例えば熱水を収容した水槽に流延膜74を浸漬する。熱水の温度は、疎水性ポリマー27が溶融しない程度の温度にする。流延膜74を熱水に浸漬すると、親水性ポリマー67が熱水に溶け出し、流延膜74から親水性ポリマー67が除去される。孔51a〜51hは、親水性ポリマー67が型となって形成される。このように疎水性ポリマーと親水性ポリマーとを含む流延膜から親水性ポリマーを溶解して除去することにより多孔フィルムを形成する方法を、以下、水抽出法と称する。溶解工程73では、親水性ポリマー67を除去した後に流延膜74を乾燥し、支持体から剥がす。乾燥は、流延膜74に風を当てる等して行う。
溶解工程33を終えて得られたフィルム50は、第2除去工程25に供される。
なお、この実施態様では、第1除去工程21と第2除去工程25との両方を実施して低分子物質を除去しているが、いずれか一方のみでも得られたフィルム50における低分子物質の含有率が5質量%になることがあり、この場合にはいずれか一方のみでよい。
また、フィルム10を製造する前述の第2の実施態様と同様に、第1除去工程21と第2除去工程25との少なくともいずれか一方に代えて、流延膜74から低分子物質を除去する流延膜74の精製工程としての第3除去工程44(図6参照)を実施してもよい。また、第1除去工程21と第2除去工程25とに加えて、第3除去工程44を実施してもよい。
以下に本発明の実施例を示すが、詳細は実施例1に記載し、実施例2〜3と本発明に対する比較例1〜2,参考例については、実施例1と異なる条件のみを記載する。
フィルム製造工程20により、フィルム10を製造した。ただしフィルム製造工程20における第1除去工程21は実施しなかった。なお、溶液調製工程22には、疎水性ポリマー27と溶媒28と両親媒性化合物とを供し、疎水性ポリマー27と両親媒性化合物とを溶媒28に溶解した。疎水性ポリマー27は、ポリ乳酸(PLLA(製品番号719854)、シグマ アルドリッチ ジャパン社製)であり、溶媒28はクロロホルムであり、両親媒性化合物はリン脂質(ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE);日油(株)製、COATSOME ME−8181)である。溶液29における疎水性ポリマー27の濃度は、1質量%とした。
冷却した支持体としてのガラス板に、溶液29を流延して流延膜34を形成した。流延膜34に加湿した空気を供給しながら流延膜34を乾燥することで、流延膜34の表面に結露させて水滴を形成し、最終的に溶媒28と水滴とを蒸発させた。水滴を蒸発させるために、吹き付ける空気を加湿したものから乾燥したものへと切り替えた。このフィルム形成工程24により、孔11がフィルム面10aに沿って並んだハニカム構造のフィルム10を形成した。このように、本実施例では結露法によりフィルム10を形成したので、表1の「フィルム形成方法」欄には「結露法」と記載する。フィルム形成工程24により得られたフィルム10は、孔径が均一であり、平均孔径(孔径の平均値)は約3μmであった。
形成したフィルム10について第2除去工程25を実施した。フィルム10を浸漬した液は、エタノールと水との混合物である。この混合物におけるエタノール濃度は50質量%である。浸漬した時間は、4時間だった。液からフィルム10を取り出して乾燥した。得られたフィルム10は、孔径が略均一であり、平均孔径は約3μmであった。一方のフィルム面10aの垂直方向からこのフィルム10を見た顕微鏡写真を図10に示す。フィルム10の厚みT10は表1の「厚み」欄(単位;μm)に記載する。
第2除去工程25の前と後との両方で、フィルム10における低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。GPCにより得られた分子量分布のグラフは、図11に示す。求めた低分子物質の含有率(単位;質量%)は、第2除去工程25の前のフィルム10については表1の「第2除去工程前」欄に示し、第2除去工程25の後のフィルム10については表1の「第2除去工程後」欄に示す。
第2除去工程を終えたフィルム10について、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを以下の方法で評価した。フィルム10を、3cm×3cmの大きさにカットして評価サンプルとした。ウサギを開腹して、腸管の外表面に評価サンプルを貼った。切開した箇所を閉じ、2週間後に再度開腹した。腸管の接着部位を目視で観察し、炎症の有無及びその程度を評価した。評価基準は以下である。評価結果は表1の「評価結果」欄に示す。なお、評価サンプルは、消失していた。
A:接着部位は、評価サンプルが接着されなかった部位と比べても変化は無く、炎症が確認されなかった。
B:接着部位は、薄く赤みを帯びているが、炎症は軽度であった。
C:接着部位に、強い炎症が見られた。
フィルム製造工程60により、フィルム50を製造した。ただし、フィルム製造工程60における第1除去工程21は実施しなかった。なお、溶液調製工程22には、疎水性ポリマー27と親水性ポリマー67と溶媒68を供し、疎水性ポリマー27と親水性ポリマー67とを溶媒68に溶解した。疎水性ポリマー27は、ポリ乳酸(PLLA(製品番号719854)、シグマ アルドリッチ ジャパン社製)であり、親水性ポリマー67はポリエチレングリコール(PEG 6000、和光純薬工業株式会社製)であり、溶媒68はクロロホルムである。疎水性ポリマー27の質量:親水性ポリマー67の質量は40:60とした。溶液69におけるポリマー(疎水性ポリマー27と親水性ポリマー67)の濃度は、5質量%とした。
冷却せずに室温としている支持体としてのガラス板に、溶液69を流延して流延膜74を形成した。流延膜74に乾燥した空気を供給しながら流延膜74を乾燥し、乾燥工程72を実施して溶媒68を蒸発させた。溶媒68が蒸発した流延膜を溶解工程73に供して、80℃の熱水に30分間浸漬し、PEGを選択的に流延膜から抽出して除去した。PEGを除去した流延膜を乾燥した。このフィルム形成工程63により、孔51a〜51hがランダムに配されたフィルム50を形成した。このように、本実施例では水抽出法によりフィルム50を形成したので、表1の「フィルム形成方法」欄には「水抽出法」と記載する。
形成したフィルム50について第2除去工程25を実施した。フィルム10を浸漬した液は、水である。浸漬した時間は、12時間だった。液からフィルム50を取り出して乾燥した。得られたフィルム50は、孔径が約500nm以上3μmの範囲であり不均一であった。一方のフィルム面50aの垂直方向からこのフィルム50を見た顕微鏡写真を図12に示す。得られたフィルム50の厚みT50は表1の「厚み」欄(単位;μm)に記載する。
実施例1と同様に、第2除去工程25の前と後との両方で、フィルム50における低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。各低分子物質の含有率は、表1に示す。また、第2除去工程25を終えたフィルム50について、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを実施例1と同様に評価した。評価結果は、表1に示す。
形成したフィルム10について第2除去工程25を実施した。フィルム10を浸漬した液は、生理食塩水である。浸漬した時間は、1時間だった。液からフィルム10を取り出して乾燥した。その他の条件は実施例1と同じである。得られたフィルム10は、孔径が略均一であり、平均孔径は約3μmであった。フィルム10の厚みT10は表1の「厚み」欄(単位;μm)に記載する。
実施例1と同様に、第2除去工程25の前と後との両方で、フィルム50における低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。各低分子物質の含有率は、表1に示す。また、第2除去工程25を終えたフィルム50について、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを実施例1と同様に評価した。評価結果は、表1に示す。
実施例1の疎水性ポリマー27をポリ乳酸(PLLA(製品番号81273)Mw=152000、シグマ アルドリッチ ジャパン社製)に代え、また、第2除去工程25においてフィルム10を浸漬した液を生理食塩水に代えた。液に浸漬した時間は、1時間だった。液からフィルム10を取り出して乾燥した。その他の条件は実施例1と同じである。得られたフィルム10は、孔径が略均一であり、平均孔径は約3μmであった。フィルム10の厚みT10は表1の「厚み」欄(単位;μm)に記載する。
実施例1と同様に、第2除去工程25の前と後との両方で、フィルム10における低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。各低分子物質の含有率は、表1に示す。また、第2除去工程25を終えたフィルム10について、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを実施例1と同様に評価した。評価結果は、表1に示す。
[比較例1]
フィルム形成工程24によりフィルムを形成した。このフィルムについて、第2除去工程25は実施しなかった。その他の条件は実施例1と同じである。得られたフィルムの厚みは表1に示す。
フィルム形成工程24により形成したフィルムについて、低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。GPCにより得られた分子量分布のグラフは、図13に示す。本比較例では第2除去工程は実施しなかったので、求めた低分子物質の含有率は表1の「第2除去工程前」欄に示し、「第2除去工程後」欄には「−」と記載する。
フィルム形成工程24で形成したフィルムから評価サンプルを切り出した。この評価サンプルについて、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを実施例1と同様に評価した。評価結果は、表1に示す。
[参考例]
疎水性ポリマー27を、第1除去工程を経ることなく溶液調製工程22に供した。溶液調製工程において、疎水性ポリマー27を溶媒28に溶かして溶液29を調製した。なお、溶液29を調製するにあたり、両親媒性化合物は用いなかった。疎水性ポリマー27及び溶媒28、及び、溶液29における疎水性ポリマーの濃度は、実施例1と同じである。
冷却せずに室温としている支持体のガラス板に、溶液29を流延して流延膜を形成した。除湿した乾燥風を流延膜に供給することにより、フラットフィルムを形成した。このフィルムについて、第2除去工程25は実施しなかった。得られたフラットフィルムの厚みは表1に示す。
形成したフラットフィルムについて、低分子物質の含有率を、GPCを用いて求めた。本参考例では第2除去工程は実施しなかったので、求めた低分子物質の含有率は表1の「第2除去工程前」欄に示し、「第2除去工程後」欄には「−」と記載する。
形成したフラットフィルムから評価サンプルを切り出した。この評価サンプルについて、生体における炎症の発生の有無と炎症の程度とを実施例1と同様に評価した。評価結果は、表1に示す。
10,50 多孔フィルム
11,51a〜51h 孔
52 空隙

Claims (3)

  1. 疎水性ポリマーが溶媒に溶けている溶液を流延して流延膜を形成する流延膜形成工程と、
    複数の孔が一方のフィルム面に形成された多孔フィルムを前記流延膜から形成するフィルム形成工程と、
    前記疎水性ポリマーと前記流延膜と前記多孔フィルムとの少なくともいずれかひとつから500以下の分子量をもつ低分子物質を除去して前記多孔フィルムにおける前記低分子物質の含有率を5質量%以下に抑える除去工程とを有することを特徴とする多孔フィルムの製造方法。
  2. 前記除去工程では、前記多孔フィルムを水とアルコールとの少なくともいずれか一方に浸漬することを特徴とする請求項1記載の多孔フィルムの製造方法。
  3. 前記多孔フィルムは、複数の孔が一方のフィルム面に沿って並んで形成され、前記フィルム面を垂直方向から見たときにハニカム構造とされており、
    前記フィルム形成工程は、
    前記流延膜上に結露させて水滴を形成する工程と、
    前記流延膜から溶剤と水滴とを蒸発させることにより前記多孔フィルムとする蒸発工程とを有することを特徴とする請求項1または2記載の多孔フィルムの製造方法。
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