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JP5925531B2 - 感圧複写紙およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は感圧複写紙に関し、特に発色能力と加圧汚染(不用意な加圧による発色)のバランスが良好な感圧複写紙に関するものである。
感圧複写紙は、支持体上の片面に、無色または淡色の電子供与性ロイコ染料(以下、「ロイコ染料」ともいう。)を溶解または分散状態で含有する疎水性液体(以下、「カプセルオイル」ともいう。)を内包したマイクロカプセルを含む層を設けた「上用紙」、ロイコ染料と接触して発色するフェノール性化合物等の電子受容性顕色剤(以下、「顕色剤」ともいう。)を含む層を設けた「下用紙」、支持体の片面に前記マイクロカプセルを含む層、他方の面に前記顕色剤を含む層を設けた「中用紙」を適宜組み合わせたものや、支持体の片面に前記マイクロカプセルを含む層、他方の面に前記顕色剤を含む層を設けた「中用紙」を適宜組み合わせたものがある。
これらの感圧複写紙は、上用紙もしくは中用紙の前記マイクロカプセルを含む層(以下、「マイクロカプセル層」ということがある。)と、下用紙もしくは中用紙の前記顕色剤を含む層(以下、「顕色剤層」ということがある。)とが接するように組合わされて、上用紙の非塗工面(マイクロカプセル層を設けていない面)もしくは中用紙の顕色剤層面から筆圧、プリンターなどで加圧されると、マイクロカプセル層中のマイクロカプセルが破壊され、ロイコ染料を含有するカプセルオイルが下用紙もしくは中用紙の顕色剤層面に移行する。その結果、ロイコ染料と顕色剤が反応して、発色する。
また、支持体の同一面にマイクロカプセル層と顕色剤層を積層、又は同一層に前記マイクロカプセルと前記顕色剤を混在させた「セルフコンティンド紙」などがある。
上述の通り、感圧複写紙は加圧により発色し、情報記録が可能となるが、情報記録時以外に発色させないことが重要である。
一般的に、感圧複写紙は上用紙、中用紙、下用紙を順に丁合し、各種帳票を作製して保管される。この丁合の際に、感圧複写紙が丁合機(コレータ)に接触する、あるいは作製した帳票の梱包作業や輸送の際に、梱包機や荷台に接触するなどして、不用意な加圧により情報記録の前に感圧複写紙が発色してしまうことがある。
このような不用意な加圧による発色(以下、「加圧汚染」という。)は、記録した情報が不明瞭となってしまうという問題がある。
従来から加圧汚染を改善することが行われており、特許文献1、特許文献2には、セルロースからなる粉末や澱粉(小麦粉、馬鈴薯、ビーフフラワーなど)からなる粒子、ガラスビーズなどをマイクロカプセル層に配合する方法が開示されている。また、特許文献3にはマイクロカプセル壁膜にアクリルアミドなどをグラフトする方法が、特許文献4には特定のラテックスをマイクロカプセル層のバインダーとして使用する方法が開示されている。
また、特許文献5には、同一層に前記マイクロカプセルと前記顕色剤を混在させたセルフコンティンド紙の加圧汚染を改善するため、前記マイクロカプセルと前記顕色剤を混在させた層にポリアクリル酸ナトリウムを配合する方法が開示されている。
特開昭59−184695号公報 特開昭61−163888号公報 特開昭64−036481号公報 特開平1−234289号公報 特開平2−117881号公報
しかし、これらの従来の技術では、加圧汚染を改善しながら十分な発色能力を発揮させること、つまり、加圧汚染と発色能力のバランスを良好とすることはできなかった。
そこで、本発明は、発色能力と加圧汚染のバランスが良好である感圧複写紙を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、支持体上にマイクロカプセル層を設けた感圧複写紙において、該マイクロカプセル層にデキストリンを用いることにより、加圧汚染しにくく、かつ、発色能力も良好な感圧複写紙が得られることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、支持体上にマイクロカプセル層を設けた感圧複写紙において、前記マイクロカプセル層がデキストリンを含有することを特徴とする。
また、マイクロカプセル層に用いるデキストリンとしては、固形分濃度35重量%のデキストリンの水性スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで冷却、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が700mPa・s以下であるようなデキストリンが好ましい。
これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を包含する。
(1) ロイコ染料および疎水性液体を芯物質として内包するマイクロカプセルとデキストリンを含有するマイクロカプセル層を支持体上に設けた感圧複写紙。
(2) 前記デキストリンが、白色焙焼デキストリンである、(1)に記載の感圧複写紙。
(3) 前記デキストリンが、マイクロカプセル層の全固形分100重量部に対して1〜50重量部の量で含有されている、(1)または(2)に記載の感圧複写紙。
(4) 前記デキストリンが、固形分濃度35重量%の前記デキストリンの水性スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで冷却、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が700mPa・s以下であるデキストリンである、(1)〜(3)のいずれかに記載の感圧複写紙。
(5) ロイコ染料および疎水性液体を芯物質として内包するマイクロカプセルとデキストリンとを含む塗料を支持体上に塗工することを含む、感圧複写紙の製造方法。
本発明によれば、発色能力と加圧汚染のバランスが良好である感圧複写紙を得ることができる。
図1は、各種澱粉系高分子の水性スラリー(固形分濃度35重量%)をRVAで分析した結果を示すグラフである。ここで、Stabilys A030およびA040は白色デキストリン(Roquette社製)、Ethylex2005はヒドロキシエチルエーテル化澱粉(Staley社製)である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、感圧複写紙のマイクロカプセル層にデキストリンを含有させることにより、発色能力と加圧汚染のバランスが良好である感圧複写紙を得ることができる。
デキストリン
本発明においてデキストリンとは、澱粉を加水分解して得られる澱粉系高分子であり、α-グルコースがグリコシド結合によって重合しており、糊精(こせい)とも呼ばれる。通常の澱粉は分子量が大きいが、デキストリンは澱粉の加水分解の工程で生ずる中間生成物であり、澱粉と比較して分子量が小さい。本発明に用いるデキストリンの分子量は、例えば1000〜10万程度である。
本発明のデキストリンとしては、焙焼デキストリンを好適に用いることができる。焙焼デキストリンは酸を加えて乾熱で焼いて生成したデキストリンであり、白色デキストリン、黄色デキストリン、ブリティッシュガムなどの種類がある。本発明では、紙の白色度の観点から白色デキストリンの使用が特に好ましい。
本発明において、蒸煮一定時間後の粘度が極めて低いデキストリンを用いることが好ましい。具体的には、固形分濃度35重量%のデキストリンの水性スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで冷却、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後における蒸煮液の粘度が700mPa・s以下であるデキストリンを、特に好ましく使用することができる。
本発明において、マイクロカプセル層が含有するデキストリンの配合量は、マイクロカプセル層の全固形分100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましく、3〜30重量部であることがより好ましく、5〜20重量部であることがさらに好ましい。
本発明において、所望の効果を阻害しない範囲で、デキストリンと各種バインダーを併用することができる。例えば、併用できるバインダーとしては、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、オレフィン変性ポリビニルアルコール、ニトリル変性ポリビニルアルコール、ピロリドン変性ポリビニルアルコール、シリコーン変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロース、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、カゼイン、アラビヤゴム、酸化澱粉、エーテル化澱粉、ジアルデヒド澱粉、エステル化澱粉、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などを例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素などの溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することもできる。
本発明において、デキストリンと各種バインダーを併用する場合、デキストリンの配合量は、マイクロカプセル層が含有する全バインダー(デキストリンと各種バインダーの合計)100重量部に対して、5〜100重量部であることが好ましく、50〜100重量部であることがより好ましい。
マイクロカプセル
本発明の感圧複写紙は、マイクロカプセル層にマイクロカプセルを含有する。本発明のマイクロカプセルで使用される各種材料として、マイクロカプセルの壁膜材料、ロイコ染料、カプセルオイルなどを例示することができる。また、本発明のマイクロカプセル層で使用される各種材料として、前述の各種バインダー、ステー剤、増粘剤などその他の添加剤を例示することができる。
本発明においては、マイクロカプセルの壁膜材料として、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものはすべて使用可能であり、特に制限されるものではないが、メラミン−ホルムアルデヒド縮重合物、またはウレタン・ウレア−イソシアネート縮重合物を壁膜材料とすることが好ましい。
また、ロイコ染料は、従来の感圧あるいは感熱記録紙の分野で公知のものはすべて使用可能であり、特に制限されるものではない。
青染料として使用できるものとして、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3-(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−n−オクチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、N-n-ブチル−3−[4,4'−ビス(N−メチルアニリノ)ベンズヒドリル]カルバゾール等が挙げられる。
黒染料として使用できるものとして、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−アミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−4−メチルアニリノ)フルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、3,7−ビスジメチルアミノベンゾイルフェノチアジン、3−N−エチルーN―イソアミルアミノ)−6−メチルー7−アニリノフルオラン等が挙げられる。
ロイコ染料を溶解または分散状態で含有するカプセルオイルとしては、例えば、フェニルキシリルエタン、ジアリールエタン、ジイソプロピルナフタレン、モノイソプロピルビフェニル、イソブチルビフェニル、部分水素添加ターフェニル、塩素化パラフィン、飽和炭化水素、フタル酸エステルなどが使用できる。
さらに、マイクロカプセルが破壊されないように保護するために、ステー剤をマイクロカプセル層に含有させることが好ましい。本発明に使用されるステー剤としては、例えば、澱粉粒、セルロース繊維、天然高分子の微粒子などが挙げられる。ステー剤の粒子径はマイクロカプセルの粒子径の1.5〜4倍のものが好ましい。1.5倍より小さいとステー剤による保護が十分でないことがある。また、4倍より大きいと、ステー剤による保護が過剰となり、発色能力が低下することがある。
本発明のマイクロカプセルは、例えば、コアセルベーション法、界面重合法、in-situ法など、公知の方法で作製することができる。本発明で用いられるロイコ染料は、カプセルオイルに溶解または分散した状態で芯物質としてマイクロカプセルに内包される。
加圧汚染
本発明で、加圧汚染に対する耐性は、上用紙と下用紙を重ねて一定の圧力(例えば20kg/cm)を加え、破壊されたマイクロカプセルの芯物質(カプセルオイルに溶解または分散したロイコ染料)が下用紙の記録面(顕色剤層面)を発色させることにより確認できる。
一般に、マイクロカプセルの粒子径(平均粒子径)が同じであっても、マイクロカプセルの粒子径分布が広いと、粒子径分布が狭い場合と比較して、ステー剤よりも粒子径の大きいマイクロカプセルが相対的に多くなる。このステー剤よりも粒子径の大きいマイクロカプセルは、ステー剤による保護が十分でないため情報記録時より弱い加圧、すなわち、輸送の際の梱包機や荷台に接触するなどでの不用意な加圧でも破壊されやすい。そのため、マイクロカプセルの粒子径分布が広いと、分布が狭い場合と比較して加圧汚染が劣る傾向が見られる。
感圧複写紙の製造
一つの態様において、本発明は、感圧複写紙の製造方法である。すなわち、本発明の感圧複写紙の製造方法は、マイクロカプセルとデキストリンを少なくとも含む塗料を支持体上に塗工してマイクロカプセル層を設けることを含む。
マイクロカプセル層は、マイクロカプセルとデキストリンを少なくとも含んでおり、さらに、バインダー、ステー剤、増粘剤などその他の添加剤を必要に応じて配合してもよい。マイクロカプセル層は、このような成分を含有する塗工液を調製し、上質紙、再生紙、塗工紙、あるいは合成紙、プラスチックフィルム等のシート状物からなる支持体に塗工、乾燥することで形成される。
マイクロカプセル層塗工液の塗工方法としては、例えば、ロールコート法、エアナイフコート法、ベントブレードコート法、カーテンダイコート法、グラビアコート法等の従来公知の塗工方法を使用できる。これらに限定されるものではないが、エアナイフコート法は、ブレードなどを押し付けて塗工液を掻き取る方法と比較して、塗工時にマイクロカプセルが破壊されにくいため好ましい。マイクロカプセル層の固形塗工量は、例えば1〜5g/m程度とすることができる。
以下に、本発明をより一層明確に説明するため実施例及び比較例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例の部及び%は、特にことわらない限り重量部及び重量%を表す。
(感圧複写紙の製造)
実施例1
アニオン性水溶性高分子(商品名:JP−05、日本酢ビ社製、固形分15%)50部を水65部で稀釈溶解した。別にフェニルキシリルエタンを主成分とするカプセルオイル(商品名:ハイゾールSAS−296、新日本石油化学社製)100部に、ロイコ染料としてクリスタルバイオレット4部を加えて、105℃に加熱攪拌しながら溶解して、芯物質を得た。室温まで冷却し、先に調整したアニオン性水溶性高分子を含む水溶液と混合し、次いでホモミキサーM型(特殊機化製)を用いて、回転数10000rpmで3分間攪拌し、平均粒径5.6μmの安定した乳化物を得た。次に、メラミン20部と37%ホルムアルデヒド23.5部とを水70部に添加した後、70℃、20分間攪拌して、上記の乳化物に添加した。この乳化物を加熱してから、75℃で2時間カプセル膜形成反応を続けた後、反応を終了させ、固形分35%のカプセルスラリーを得た。
次いで、上記カプセルスラリー100部、デキストリンスラリー(白色デキストリン、商品名:StabilysA030、Roquette社製、固形分35%:蒸煮16分後の160r.p.mでのRVA粘度380mPa・s)20部、ステー剤(澱粉粒子:平均粒子径20μm)50部からなる配合物を撹拌分散して、マイクロカプセル層用塗工液を調製した。
次いで、マイクロカプセル層用塗工液を、坪量が40g/mの上質紙上に、固形塗工量が2g/mとなるよう、エアナイフコーターで塗工、乾燥して感圧複写紙を得た。
実施例2
デキストリンスラリー20部の代わりに、デキストリンスラリー18部および完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)水溶液(固形分10%)7部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
実施例3
デキストリンスラリー20部の代わりに、デキストリンスラリー8部および完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)水溶液(固形分10%)42部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
実施例4
デキストリンスラリーを30部とした以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
実施例5
デキストリンスラリー20部の代わりに、デキストリンスラリー5部および完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)水溶液(固形分10%)52.5部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
比較例1
デキストリンスラリー20部の代わりに、完全ケン化ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ社製)水溶液(固形分10%)70部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
比較例2
デキストリンスラリー20部の代わりに、SBR(商品名:Nipol LX407F、日本ゼオン社製、固形分48%)14.6部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
比較例3
デキストリンスラリー20部の代わりに、NBR(商品名:Nipol 1571H、日本ゼオン社製、固形分48%)14.6部を配合した以外は、実施例1と同様にして感圧複写紙を得た。
(感圧複写紙の評価)
実施例1〜5および比較例1〜3で作成した感圧複写紙を以下のように評価した。
発色能力
市販の下用紙NW40B(日本製紙)の顕色剤層面の上に、作製した感圧複写紙のマイクロカプセル層面を重ね合わせ、ドットインパクトプリンター(エプソン社製)で全面に印字して、1時間後の発色濃度をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定した。値が小さい程発色能力が高い。
加圧汚染
市販の下用紙NW40B(日本製紙)の顕色剤層面の上に、作製した感圧複写紙のマイクロカプセル層面を重ね合わせ、20kg/cm2で30秒間加圧した。加圧処理直後の発色濃度と加圧処理前の白紙部の濃度をハンター白色度計(アンバーフィルター使用)で測定し、以下の数値を基準にして評価を行った。
加圧汚染(%)=(加圧処理前の白紙部の濃度)−(加圧処理直後の発色濃度)
○:加圧汚染が10%未満
×:加圧汚染が10%以上
Figure 0005925531
表1に評価結果を示す。表1に示されるように、本発明の感圧複写紙は発色能力と加圧汚染のバランスが良好である。

Claims (4)

  1. ロイコ染料および疎水性液体を芯物質として内包するマイクロカプセルとデキストリンを含有するマイクロカプセル層を支持体上に設けた感圧複写紙であって、
    前記デキストリンが、固形分濃度35重量%のデキストリンの水性スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで冷却、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が700mPa・s以下である白色焙焼デキストリンである、上記感圧複写紙。
  2. 前記デキストリンが、マイクロカプセル層の全固形分100重量部に対して1〜50重量部の量で含有されている、請求項に記載の感圧複写紙。
  3. 前記マイクロカプセルの壁膜材料が、メラミン−ホルムアルデヒド縮重合物またはウレタン・ウレア−イソシアネート縮重合物である、請求項1または2に記載の感圧複写紙。
  4. ロイコ染料および疎水性液体を芯物質として内包するマイクロカプセルとデキストリンとを含む塗料を支持体上に塗工することを含む、感圧複写紙の製造方法であって、
    前記デキストリンが、固形分濃度35重量%のデキストリンの水性スラリーを、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyzer:RVA)を用いて、0〜5分の5分間で98℃まで昇温、5〜9分の4分間は98℃に保持、9〜12分の3分間で50℃まで冷却、12〜16分の4分間は50℃に保持という蒸煮条件で蒸煮したときに、蒸煮16分後の粘度が700mPa・s以下である白色焙焼デキストリンである、上記製造方法。
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