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JP5921501B2 - 表示装置、及び、それを備えた空気調和機の室内機 - Google Patents

表示装置、及び、それを備えた空気調和機の室内機 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂製の表示パネルを有し、特に運転状態等を明瞭に表示する表示装置、及び、それを備えた空気調和機の室内機に関する。
電気器具等の運転状態を表示する手段として、一般的にLEDなどの表示素子の光を照射する表示窓や、運転内容を表す文字、記号等とを用いた表示装置を電気器具本体の適当な箇所に配置して表示が行われている。そして、係る表示装置の視認性について、様々な工夫がなされている。
この表示装置は、電気機器に設けた樹脂製の表示パネルの裏側に表示装置の表示シートを密着させ、表示装置が発する光を表示パネルに透過させて表示パネルの表面に運転情報等を表示するものである。
従来、表示パネルを透明樹脂パネルとし、その裏面に光の透過が可能な着色層を塗装または印刷によって施し、この着色層を表示装置からの光が透過して表示パネルの表面側に運転情報等を表示するものが開示されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2009−79787号公報
このような従来の表示装置において、透明樹脂パネルに塗装または印刷をする場合、塗装、印刷の工程があるため生産性が悪く、部品コストが高くなる。
そこで、塗装や印刷をせずに、着色樹脂材料で成形された表示パネルに光を透過させる表示装置が考えられているが、塗装や印刷と比べ、着色層(部品肉厚)が厚く、表示装置の光が透過しにくいという問題があった。
表示装置の光を透過させやすくするために表示パネルの着色層を薄く形成した薄肉部を部分的に設けることもできるが、樹脂成形による成形性や製品強度上、その範囲が限られてしまう。
すると、図10に示すように表示装置11全体を表示パネル1aの薄肉部1c内に納めることができず、標準肉厚部1dに当接することで表示シート15と表示パネル1aの薄肉部1cとの間に図示の隙間ができてしまい、表示装置11のLED13aからの光がこの隙間で拡散することで表示パネル1a上の表示がぼやけてしまうという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、着色樹脂材料で成形された表示パネルの前面にクリアな表示を可能とする表示装置、及び、それを備えた空気調和機の室内機を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するためになされた表示装置であり、光が透過可能な着色樹脂で形成され、標準肉厚部と、裏面に凹形状で標準肉厚部より薄い肉厚の薄肉部と、を有する表示パネルと、光が透過しない印刷層と、光が透過する非印刷部と、を有する表示シートを備え、表示パネルの裏面側に設置され表示パネルに光を投射する表示体と、備えた表示装置であって、表示シートは、印刷層が形成されたベース面と、ベース面から突出して形成され、印刷層の中に部分的に非印刷部を設けた突出部と、を有し、表示パネルの薄肉部には、表示シートの突出部が接触もしくは近接して、突出部における非印刷部を透過した光が表示パネルの表面に表示されるものである。
本発明による表示装置によれば、表示パネルの薄肉部に表示シートの突出部が接触もしくは近接する構成となるので、突出部に設けられた非印刷層から照射された光が表示シートと表示パネルとの間で拡散することなく表示パネルの背面に入射し、着色樹脂材料で成形された表示パネルの前面にクリアな表示が可能となる。
本発明の実施の形態における空気調和機の室内機全体を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示装置の配置図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示装置の取付図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示体の取付図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示体と表示パネルの接触を表す断面図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示体の分解斜視図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示シートの正面図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示シートの突出構造の説明図である。 本発明の実施の形態における空気調和機の表示パネル薄肉部と表示シート突出部の関係を表す断面図である。 従来の表示パネルと表示装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が空気調和機の表示装置に限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
図1〜5において実施の形態に係る空気調和機の室内機の表示装置の基本構成を説明する。
図1は、実施の形態における空気調和機の室内機全体を示す分解斜視図である。
図2は、実施の形態における空気調和機の表示装置の配置図である。
図3は、実施の形態における空気調和機の表示装置の取付図である。
図4は、実施の形態における空気調和機の表示体の取付図である。
図5は、実施の形態における空気調和機の表示体と表示パネルの接触を表す断面図である。
図1に示すように室内機は、基台7と、熱交換器5と、フィルタ清掃ユニット8と、送風ファン6と、電気品箱4と、ドレンパン組立体3と、筐体2と、開閉または取り外し可能な前面意匠パネル1とを有している。基台7に熱交換器5と、送風ファン6と、電気品箱4と、ドレンパン組立体3とが装着される。また、前面意匠パネル1とフィルタ清掃ユニット8は筐体2に固定され、筐体2は基台7にネジにて固定される。
この室内機において送風ファン6が回転すると、室内機の上面より室内空気を吸い込み、熱交換器5によって熱交換して冷気または暖気を生成し、その冷気または暖気を、上下風向調整板を備えるドレンパン組立体3を介して室内へ送風する。
[前面意匠パネル]
前面意匠パネル1は、図2に示すように筐体2の前面に開閉可能または取り外し可能に設けられている。前面意匠パネル1は、半透明な着色樹脂材料(例えば、ABS、ポリエチレン、ポリカーボネート等)で成形されている。
前面意匠パネル1は、図5に示すようにメインパネル1bと、メインパネル1bの下部の表示パネル1aとで構成されている。
[表示装置]
表示装置10は、図2に示すように、筐体2の前面側の好ましくは下方部に配設されている。表示装置10は、図3に示すように、中央部にセンサー10b部分を配置し、その側方に空気調和機の運転状態等を表す表示体11を配置した一体構成の表示ユニットとなっている。また、表示装置10は、前面意匠パネル1に取り付けられた表示パネル1aの裏面に位置し、筐体2の枠2aから表示装置10の表示体11が突出するようにして空気調和機に搭載されている。そして、図3、4に示すように表示装置10は、表示体11を載置するベース部材10aを有している。
表示装置10は、空気調和機の運転中に運転状態などをユーザに伝えるように所要の表示を点灯または点滅する状態となり、前面意匠パネル1の裏側から光を照射し、表示パネル1aの表面に光を透過して表示を行うように構成されている。運転停止時には表示が消灯し表示パネル1aには何も表示されない状態となる。
[表示体]
表示体11の構造及び取り付けについて説明する。
図6は、実施の形態における空気調和機の表示体11の分解斜視図である。
図6に示すように、表示体11は、表示シート15、基板ホルダー14、基板13から主として構成されている。
表示体11は図3〜5に示すようにベース部材10aに固定され、さらにフィルタ清掃ユニット8に取り付けられている。また、ベース部材10aと表示体11との間にはバネ12を配置し、表示体11を前方側、すなわち表示パネル1aの裏面に押しつけた状態にしている。この状態で表示体11から照射される光は表示パネル1aの裏面に入射し、表示パネル1a内を透過して表示パネル1aの表面に所要の表示を行うことが可能となる。
[基板]
基板13は、図6に示すようにLED13aが実装されたプリント基板であり、基板ホルダー14内に固定されている。LED13aは、表示に必要なものが点灯または点滅するように制御される。
[表示シート]
図7は、実施の形態における空気調和機の表示シートの正面図である。
図8は、実施の形態における空気調和機の表示シートの突出構造の説明図である。
表示シート15は、PETなどの基材に印刷が施されたものであり、表示パネル1aの裏面に投射される数字、記号、イラスト等の輪郭を縁取り印刷したものである。表示内容は、図7に示すように例えば室温、設定温度、湿度などを数字で表す表示(図7(a)参照)や、風向設定位置を点灯する表示(図7(b)参照)や、エコ運転度を棒グラフで表す表示(図7(c)参照)などが考えられる。
図8(a)は、表示シート15の断面図である。
図8(b)は、表示シート15の正面図である。
図8(c)は、表示シート15の突出部15cのエリアを示す正面図である。
表示シート15は、図8(a)に示すようにベース面15bと、ベース面15bよりも室内機の前面側に突出した突出部15cが段差部を境界として形成されている。
ベース面15bは光が透過しない印刷層が形成されており、突出部15cには印刷層に対して基板13からの光を通過させる非印刷部15aが印刷層の中に部分的に形成されている。
非印刷部15aは表示内容を表す文字や記号の形状となっている。
すなわち、表示シート15は、印刷層に対して非印刷部15aを部分的に含む部分が、ベース面15bより室内機の前面側に押し出された突出部15cとなって形成されている。
そして、表示シート15は、基板ホルダー14の前面側の前端面14bに接着剤で貼り付けられている。
[基板ホルダー]
基板ホルダー14は、ABS等の樹脂材料からボックス状に成形されており、表示素子としてのLED13aが挿入される位置に貫通穴14aが開口している。また、この貫通穴14aは表示シート15の非印刷部15aの位置にも対応している。
つまり、LED13aと貫通穴14aと表示シート15の非印刷部15aは前後に並んだ位置関係となる。
表示装置10はこのように構成されているので、基板13のLED13aから発した光を表示シート15の非印刷部15aに透過させ、表示パネル1aの裏側に光を到達させることができる。
次に表示体11が前面意匠パネル1内に収納される構造を説明する。
図4に示すように表示体11の基板ホルダー14とベース部材10aとの間には左右両側にバネ12が配設されている。バネ12のストロークは表示パネル1aの反りや表示装置10の組立時の寸法のばらつきを十分に吸収できる長さとなっている。
したがって、前面意匠パネル1が開いた状態では、基板ホルダー14がバネ12により筐体2の前面より多少突出した状態で前方へ付勢されており、前面意匠パネル1を閉じたときには、基板ホルダー14がバネ12により表示シート15を介して表示パネル1aの裏面に押し付けられている。
この表示体11の取り付け構造では、基板ホルダー14がバネ12の軸方向から数度傾いた方向へ動くことができるようになっている。このため、基板ホルダー14はバネ12により前後方向の動きのほか、左右・上下方向への傾動が可能になっている。
前面意匠パネル1は樹脂材料で成形されているので、多少なりとも反りが生じることがある。また、表示体11を表示装置10に組み込む際の組立や、筐体2への取付等においても寸法のばらつきが生じることがある。このような、前面意匠パネル1の反りや表示装置10の組立等のばらつきが原因で、表示パネル1aと表示シート15との間の隙間が1mm程度以上になると、表示パネル1a表面の表示がぼやけてしまう。
そこで、バネ12によって上記原因となる反りやばらつきを吸収することにしている。すなわち、バネ12により基板ホルダー14の前端面14bを筐体2の前面より突出させるとともに、基板ホルダー14の左右および上下方向の傾動を可能にしている。
このように表示体11を表示パネル1aの背面に押しつける際に表示体11の姿勢を微調整することが可能となることで、表示体11の表示シート15と表示パネル1aを密着させることができ、両部材の隙間を小さくすることができる。
[表示パネル]
図9は、実施の形態における空気調和機の表示パネルの薄肉部と表示シートの突出部の関係を表す断面図である。
図9(a)は、表示パネル1aを室内機の正面側から見た斜視図である。
図9(b)は、図9(a)の表示パネル1aをZ−Z部分から見た断面図である。
図9(c)は、図9(a)の表示パネル1aをY−Y部分から見た断面図である。
表示パネル1aは、前述のように半透明な着色樹脂材料(例えば、ABS、ポリエチレン、ポリカーボネート等)で成形されている。
その断面形状は、図9(b)、(c)の断面図に示すように標準肉厚部1dと薄肉部1cにより成型されている。
この薄肉部1cは、表示パネル1aの裏面側に設けた表示体11からの光を表面側に透過させるために表示パネル1aの裏面に凹形状として部分的に設けたものである。
ここで、表示パネル1aの裏面側に表示体11の表示シート15を密着させる構成を説明する。
図9(b)、(c)の表示パネル1a部分の断面図に示されるように、表示パネル1aの薄肉部1cに表示シート15の突出部15cが嵌合するように組み合わされて構成される。また、表示パネル1aの標準肉厚部1dには表示シート15の周囲のベース面15bが接触もしくは近接する構成となる。
この構成により、基板13のLED13aから発せられた光は突出部15cの非印刷部15aを通過し、表示パネル1aの薄肉部1cを透過して表示パネル1aの表面に到達する。
このように表示パネル1aの薄肉部1cに表示シート15の突出部15cが接触もしくは近接する構成となるので、突出部15cに設けられた非印刷部15aから照射された光が表示シート15と表示パネル1aとの間で拡散することなく表示パネル1aの背面に入射することが可能となる。
したがって、表示パネル1aの表面に表示される数字、記号、イラスト等は、輪郭がぼやけることなく鮮明に表示されることとなる。
また、標準肉厚部1dに比べて肉厚の薄い薄肉部1cを光が透過することにより、光量の減衰率が小さくなり、より鮮明な表示を実現することが可能となる。
さらに、上述のように表示体11をバネ12により表示パネル1aの裏面に姿勢変化が可能に押しつける構成となっているため、表示シート15の突出部15cと表示パネル1aの薄肉部1cを密着することができる。
よって、これらの構成の相乗効果により、さらに鮮明な表示が可能となる。また、表示パネル1aへの塗装や印刷の工程が不要であるため低コスト化を実現することができる。
上記実施の形態では、表示装置10を空気調和機の室内機に配置する例を示したが、表示部の表面を着色樹脂で成形した様々な製品に採用が可能である。例えば、洗濯機や冷蔵庫、掃除機などの家電製品や、表示盤を有する電器機器などその用途は本実施の形態に限定されるものではない。
1 前面意匠パネル、1a 表示パネル、1b メインパネル、1c 薄肉部、1d 標準肉厚部、2 筐体、2a 枠、3 ドレンパン組立体、4 電気品箱、5 熱交換器、6 送風ファン、7 基台、8 フィルタ清掃ユニット、10 表示装置、10a ベース部材、10b センサー、11 表示体、12 バネ、13 基板、13a LED、14 基板ホルダー、14a 貫通穴、14b 前端面、15 表示シート、15a 非印刷部、15b ベース面、15c 突出部。

Claims (6)

  1. 光が透過可能な着色樹脂で形成され、標準肉厚部と、裏面に凹形状で前記標準肉厚部より薄い肉厚の薄肉部と、を有する表示パネルと、
    光が透過しない印刷層と、光が透過する非印刷部と、を有する表示シートを備え、前記表示パネルの裏面側に設置され前記表示パネルに光を投射する表示体と、
    備えた表示装置であって、
    前記表示シートは、前記印刷層が形成されたベース面と、前記ベース面から突出して形成され、前記印刷層の中に部分的に前記非印刷部を設けた突出部と、を有し、
    前記表示パネルの前記薄肉部には、前記表示シートの前記突出部が接触もしくは近接して、前記突出部における前記非印刷部を透過した光が前記表示パネルの表面に表示されることを特徴とする表示装置。
  2. 前記表示シートの前記ベース面は、前記表示パネルの前記標準肉厚部に当接することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示シートの前記突出部は、前記表示パネルの前記薄肉部に当接することを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記表示装置はベース部材を有し、
    前記表示体と前記ベース部材との間には、前記表示体を前記表示パネルの裏面方向に付勢するバネを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 前記表示体は発光素子を備えた基板と、前記基板を固定し、前記表示シートを貼着する基板ホルダーとを有し、
    前記基板ホルダーは前記発光素子が収納される貫通穴を備え、
    前記表示シートの前記非印刷部は前記貫通穴に面した位置に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする空気調和機の室内機。
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