JP5992064B1 - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各工程において容易に素材を位置決めすることができ、且つ、歩留りの低下を抑えることができる直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法を提供すること。【解決手段】荒成形用金型200の下型210として、第2ピン成形部214の軸方向に交差する方向に位置する溝221の底面が、荒成形用金型200の分割面に沿って溝221から素材920が流出して構成されるバリ931の発生を抑制する傾斜面Sを有する下型210を用いる。荒成形工程では、潰し形成工程で素材910に形成した各バリを、荒成形工程で荒成形用金型200の下型210の溝221にそれぞれ係合させて、潰し形成工程において成形された素材920を、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めすることを特徴とする、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法である。【選択図】図9
Description
本発明は、クランクシャフトの製造方法に関する。
従来より、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。直列3気筒エンジンのクランクシャフトの第1ピン、第2ピン、及び、第3ピンは、爆発間隔に起因して、ジャーナル軸芯の周方向に120度の間隔で配置される。このように、直列3気筒エンジンに用いられるクランクシャフトは、形状が複雑であり、熱間鍛造によりクランクシャフトを成形する場合には、完成形状のクランクシャフトをそのまま金型から型抜きすることは困難である。このため、素材を型抜きの容易な形状に成形する成形金型を用いて鍛造成形した後に、ジャーナル軸の軸心を中心として、時計回り方向及び反時計回り方向へそれぞれ所定角度、例えば60°ずつ捩るツイスト加工が施される。
鍛造成形で、直列3気筒エンジンのクランクシャフトを、ツイスト加工を行わず成形する場合には、第1ピン、第2ピン、及び、第3ピンの位相に起因して、金型の分割位置に高低差が発生する(例えば、特許文献2)。また、鍛造成形において生ずるバリを少なく抑えるための技術として、金型に傾斜段差面を形成することが知られている(例えば、特許文献3)。
鍛造成形で直列3気筒エンジンのクランクシャフトを、ツイスト加工を行わず成形する場合には、前述のように、金型の分割位置に高低差が発生する。このため、鍛造成形において潰し成形工程、荒成形工程、及び、仕上げ成形工程を行う際に、各工程から次の工程に素材が搬送された際の金型に対する素材の位置決めが必要である。この位置決めのために、鍛造の各工程において生ずるバリに、段差を設ける等の対応が必要である。しかし、この場合には、バリを積極的に発生させる必要があるため、歩留まりが低下するなどの不具合が生ずる。
本発明は、各工程において容易に素材を位置決めすることができ、且つ、歩留りの低下を抑えることができるクランクシャフトの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有する熱間鍛造を行う、クランクシャフトの製造方法であって、前記潰し成形工程では、円柱状のビレット(例えば、後述のビレット(素材)910)を出発材料とし、下型(例えば、後述の下型110)と上型とを有する潰し成形用金型(例えば、後述の潰し成形用金型100)を用いて、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、素材としてのビレットをクランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形し、前記荒成形工程では、下型(例えば、後述の下型210)と上型とを有する荒成形用金型(例えば、後述の荒成形用金型200)を用いて、前記潰し成形工程で成形された素材(例えば、後述の素材920)を、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形を行い、前記仕上げ成形工程では、下型(例えば、後述の下型310)と上型とを有する仕上げ成形用金型(例えば、後述の仕上げ成形用金型300)を用いて、前記荒成形工程で成形された素材を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形を行い、前記潰し成形用金型の下型、前記荒成形用金型の下型、前記仕上げ成形用金型の下型として、鉛直方向において、クランクシャフトのジャーナル軸を成形するジャーナル軸成形部(例えば、後述のジャーナル軸成形部112、212)の下方に、クランクシャフトの第2ピンを成形する第2ピン成形部(例えば、後述の第2ピン成形部114、214)が配列された下型であって、鉛直下方へ窪むとともに前記潰し成形用金型、前記荒成形用金型、及び、前記仕上げ成形用金型のそれぞれの分割面(例えば、後述の分割面111、211)に沿って延びて前記第2ピン成形部に連通する溝(例えば、後述の台形溝121、221)が形成された下型であって、前記溝が少なくとも一対形成され、前記溝においてクランクシャフトの第2ピンに接続されたバリ(例えば、後述のバリ931)を生じさせる下型を用い、前記荒成形用金型の下型として、前記第2ピン成形部の軸方向に交差する方向に位置する前記溝の底面が、前記荒成形用金型の分割面に沿って前記溝から素材が流出して構成されるバリの発生を抑制する傾斜面(例えば、後述の傾斜面S)を有する下型を用い、前記荒成形工程では、前記潰し形成工程で前記潰し成形用金型の下型の前記溝において素材に形成した各前記バリを、前記荒成形工程で前記荒成形用金型の下型の前記溝にそれぞれ係合させて、前記潰し形成工程において成形された素材を、前記荒成形用金型の下型に対して位置決めすることを特徴とする、クランクシャフトの製造方法を提供する。
本発明によれば、素材を、少なくとも一対の溝によってバリが支持されることで、荒成形用金型の下型に対して位置決めすることができ、安定して荒成形用金型の下型において支持することができる。また、傾斜面により、溝から素材が流出して構成されるバリの発生を抑制することができる。このため、歩留りの低下を抑えることができる。また、傾斜面を一対の溝のみに形成し、他の部分には形成しない場合には、鍛造の際の荷重が高くなることを抑えることができる。また、第2ピン成形部に連通する溝に傾斜面を形成する場合には、第2ピンに隣接するアーム部にカウンタウェイトが設けられない場合に、バリの発生が多くなることを抑制することができる。このため、荒成形金型からのバリのはみ出しを抑えることができるため、他の工程に用いられる金型を隣接して配置させることが可能となり、また、鍛造品の搬送等の際にバリが邪魔になること抑えることができる。また、バリの発生を抑えることができる分、素材を効率的且つ容易に、金型のキャビティに充填することができる。
そして、前記潰し成形工程では、前記潰し成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部(例えば、後述の第1ピン成形部113)と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部(例えば、後述のアーム部成形部116)と、に囲まれた領域に、第1潰し型平坦面(例えば、後述の第1潰し型平坦面124)を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部(例えば、後述の第3ピン成形部115)と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部(例えば、後述のアーム部成形部118)と、に囲まれた領域に、第3潰し型平坦面(例えば、後述の第3潰し型平坦面125)を有する下型(例えば、後述の下型110)を用い、前記荒成形工程では、前記荒成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部(例えば、後述の第1ピン成形部213)と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部(例えば、後述のアーム部成形部216)と、に囲まれた領域に、第1荒型平坦面(例えば、後述の第1荒型平坦面224)を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部(例えば、後述の第3ピン成形部215)と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部(例えば、後述のアーム部成形部218)と、に囲まれた領域に、第3荒型平坦面(例えば、後述の第3荒型平坦面225)を有する下型210を用い、前記潰し成形用金型の下型の分割面から前記第1潰し型平坦面までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第1荒型平坦面までの深さと同一であり、前記潰し成形用金型の下型の分割面から前記第3潰し型平坦面までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第3荒型平坦面までの深さと同一である。
これにより潰し成形工程において、第1潰し型平坦面及び第3潰し型平坦面に素材としてのビレットを載置することができるため、ジャーナル軸成形部の軸心に略一致した位置関係で円柱状のビレットを、潰し成形用金型に配置させることができる。このため、ジャーナル軸成形部の軸心に対して、円柱状のビレットの軸心が斜めの位置関係となることによる歩留りの低下を抑えることができる。
また、荒成形工程において、素材のバリは、荒成形用金型の下型の一対の溝にそれぞれ支持され、これとともに、素材の第1荒型平坦面当接面、第3荒型平坦面当接面は、第1荒型平坦面、第3荒型平坦面にそれぞれ支持される。即ち、素材を、荒成形用金型の計4つの部分により支持することができる。このため、素材を、ガタが生ずることなく、荒成形用金型の下型に対して位置決めすることができ、安定して荒成形用金型の下型において支持することができる。
また、荒成形工程において、素材のバリは、荒成形用金型の下型の一対の溝にそれぞれ支持され、これとともに、素材の第1荒型平坦面当接面、第3荒型平坦面当接面は、第1荒型平坦面、第3荒型平坦面にそれぞれ支持される。即ち、素材を、荒成形用金型の計4つの部分により支持することができる。このため、素材を、ガタが生ずることなく、荒成形用金型の下型に対して位置決めすることができ、安定して荒成形用金型の下型において支持することができる。
そして、前記仕上げ工程では、前記仕上げ成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部(例えば、後述の第1ピン成形部313)と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部(例えば、後述のアーム部成形部316)と、に囲まれた領域に、第1素材支持部(例えば、後述の第1素材支持部324)を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部(例えば、後述の第3ピン成形部)と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第3素材支持部を有する下型(例えば、後述の下型310)を用い、前記仕上げ成形用金型の下型の分割面から前記第1素材支持部までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第1荒型平坦面までの深さと同一であり、前記仕上げ成形用金型の下型の分割面から前記第3素材支持部までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第3荒型平坦面までの深さと同一である。
これにより仕上げ成形工程において、素材のバリは、仕上げ成形用金型の下型の少なくとも一対の溝にそれぞれ支持され、これとともに、素材の第1素材支持部当接面、第3素材支持部当接面は、第1素材支持部の突出端面、第3素材支持部の突出端面にそれぞれ支持される。即ち、素材を、仕上げ成形用金型の計4つの部分により支持することができる。このため、素材を、ガタが生ずることなく、仕上げ成形用金型の下型に対して位置決めすることができ、安定して仕上げ成形用金型の下型において支持することができる。
本発明によれば、各工程において容易に素材を位置決めすることができ、且つ、歩留りの低下を抑えることができるクランクシャフトの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる潰し成形用金型100の下型110を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法の潰し成形工程で、ビレット910が、潰し成形用金型100の下型110の第1潰し型平坦面124に載置されている様子を示す拡大断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる荒成形用金型200の下型210を示す平面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる潰し成形用金型100の下型110を示す平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法の潰し成形工程で、ビレット910が、潰し成形用金型100の下型110の第1潰し型平坦面124に載置されている様子を示す拡大断面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる荒成形用金型200の下型210を示す平面図である。
図4は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法の荒成形工程で、素材920が、荒成形用金型200の下型210の第1荒型平坦面224に載置されている様子を示す拡大断面図である。図5は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる荒成形用金型200の傾斜面Sを示す拡大断面図である。図6は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いられる荒成形用金型200の下型210及び素材を示す平面図である。図7は、図6におけるB−B線に沿った断面図である。図8は、図6におけるA−A線に沿った断面図である。図9は、図6におけるC−C線に沿った断面図である。図10は、本発明の一実施形態に係る直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法の仕上げ成形工程で、素材930が、仕上げ成形用金型300の下型310の第1素材支持部324に載置されている様子を示す拡大断面図である。
本実施形態による直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法により鍛造されるクランクシャフトは、自動車等の内燃機関(エンジン)において、ピストンの往復運動を、コネクティングロッドと協働して回転運動に変換する。クランクシャフトは、直列3気筒エンジン用として構成されている。
クランクシャフトは、本実施形態による直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法において行われる熱間鍛造により成形される。熱間鍛造は、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有している。潰し成形工程では、下型110と上型(図示せず)とを有する潰し成形用金型100が用いられる。荒成形工程では、下型210と上型250とを有する荒成形用金型200が用いられる。仕上げ成形工程では、下型310と上型(図示せず)とを有する仕上げ成形用金型300が用いられる。
先ず、潰し成形工程で用いられる潰し成形用金型100について説明する。潰し成形用金型100は、円柱状を有する素材としてのビレット910(図1のD−D線に沿った拡大断面図である図2を参照)を、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、クランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形する。
図1に示すように、潰し成形用金型100の下型110は、下型分割面111と、ジャーナル軸成形部112と、第1ピン成形部113と、第2ピン成形部114と、第3ピン成形部115と、アーム部成形部116、117、118と、ウエイト部成形部119と、台形溝121と、凸状部122、123と、第1潰し型平坦面124と、第3潰し型平坦面125とを有する。
図1に示すように、潰し成形用金型100の下型110は、下型分割面111と、ジャーナル軸成形部112と、第1ピン成形部113と、第2ピン成形部114と、第3ピン成形部115と、アーム部成形部116、117、118と、ウエイト部成形部119と、台形溝121と、凸状部122、123と、第1潰し型平坦面124と、第3潰し型平坦面125とを有する。
分割面111の一部は、潰し成形工程において潰し成形用金型100の下型110と上型とで、素材としてのビレット910を挟んで成形する際に、上型(図示せず)の上型分割面に当接する。ジャーナル軸成形部112は、クランクシャフトにおいて、エンジンのシリンダブロックに回転可能に支持される部分であるジャーナル軸(図示せず)を成形する。複数のジャーナル軸が、同一軸線上に互いに間隔をおいて配置される位置関係を有するように、ジャーナル軸成形部112は、下型110において、同一軸線上に互いに間隔をおいて配置される位置関係を有して形成されている。下型110の各ジャーナル軸成形部112と、上型(図示せず)の各ジャーナル軸成形部とにより略円柱形状が形成されるように、下型110の各ジャーナル軸成形部112は、略円柱形状をその軸心を含む断面で切ったような形状を有している。
第1ピン成形部113、第2ピン成形部114、第3ピン成形部115は、それぞれジャーナル軸成形部112の軸心方向(図1の左右方向)において、ジャーナル軸成形部112の軸心位置から外れた位置で、複数のジャーナル軸成形部112の間にそれぞれ位置するように配置されている。第1ピン成形部113においては、ピストンのコネクティングロッドに接続されるクランクシャフトの第1ピンが成形される。同様に、第2ピン成形部114においては、ピストンのコネクティングロッドに接続されるクランクシャフトの第2ピンが成形され、第3ピン成形部115においては、ピストンのコネクティングロッドに接続されるクランクシャフトの第3ピンが成形される。
第2ピン成形部114は、鉛直方向において、クランクシャフトのジャーナル軸を成形するジャーナル軸成形部112の下方に配置されている。具体的には、第2ピン成形部114は、ジャーナル軸成形部112とジャーナル軸成形部112との間において、分割面111に一致する位置関係を有するジャーナル軸成形部112の軸心位置から鉛直下方に窪んで形成されている。
これに対して第1ピン成形部113は、ジャーナル軸成形部112の軸心が延びる方向であって第1ピン成形部113が第2ピン成形部114よりも手前に位置して見える方向から見たとき(図1の左から右へ向かう方向で見たとき)に、ジャーナル軸成形部112の軸心を中心として第2ピン成形部114に対して反時計回り方向へ、ジャーナル軸成形部112の軸心の周方向へ120°位相がずれた位置関係を有して形成されている。従って、下型110の第1ピン成形部113においては、第1ピンのわずかに一部のみ成形され、第1ピンの大部分は、上型(図示せず)の第1ピン成形部において成形される。
同様に、第3ピン成形部115は、ジャーナル軸成形部112の軸心が延びる方向であって第1ピン成形部113が第2ピン成形部114よりも手前に位置して見える方向から見たとき(図1の左から右へ向かう方向で見たとき)に、ジャーナル軸成形部112の軸心を中心として第2ピン成形部114に対して時計回り方向へジャーナル軸成形部112の軸心の周方向へ120°位相がずれた位置関係を有して形成されている。従って、下型110の第3ピン成形部115においては、第3ピンのわずかに一部のみ成形され、第3ピンの大部分は、上型(図示せず)の第3ピン成形部において成形される。
これに対して第1ピン成形部113は、ジャーナル軸成形部112の軸心が延びる方向であって第1ピン成形部113が第2ピン成形部114よりも手前に位置して見える方向から見たとき(図1の左から右へ向かう方向で見たとき)に、ジャーナル軸成形部112の軸心を中心として第2ピン成形部114に対して反時計回り方向へ、ジャーナル軸成形部112の軸心の周方向へ120°位相がずれた位置関係を有して形成されている。従って、下型110の第1ピン成形部113においては、第1ピンのわずかに一部のみ成形され、第1ピンの大部分は、上型(図示せず)の第1ピン成形部において成形される。
同様に、第3ピン成形部115は、ジャーナル軸成形部112の軸心が延びる方向であって第1ピン成形部113が第2ピン成形部114よりも手前に位置して見える方向から見たとき(図1の左から右へ向かう方向で見たとき)に、ジャーナル軸成形部112の軸心を中心として第2ピン成形部114に対して時計回り方向へジャーナル軸成形部112の軸心の周方向へ120°位相がずれた位置関係を有して形成されている。従って、下型110の第3ピン成形部115においては、第3ピンのわずかに一部のみ成形され、第3ピンの大部分は、上型(図示せず)の第3ピン成形部において成形される。
アーム部成形部116、117、118は、クランクシャフトの第1ピン、第2ピン、第3ピンにそれぞれ一体成形されるアーム部を成形する。アーム部が、ジャーナル軸の軸方向に対して略直交する方向へ、第1ピン、第2ピン、第3ピンからそれぞれジャーナル軸へ一対ずつ延びてジャーナル軸に一体成形されるように、アーム部成形部116、117、118は、ジャーナル軸成形部112の軸心方向(図1の左右方向)における第1ピン成形部113、第2ピン成形部114、第3ピン成形部115のそれぞれの端部と、ジャーナル軸成形部112とを連通する。
ウエイト部成形部119は、ジャーナル軸に略直交する方向へ、第1ピン、第3ピンからそれぞれ離間する方向へジャーナル軸から板状に延びるウエイト部を成形する。ウエイト部が、アーム部と一体成形されアーム部よりも幅広い板状に成形されるように、ウエイト部成形部119は、アーム部成形部116、118にそれぞれ連通しアーム部成形部116、118よりも幅が広く形成されている。アーム部成形部116、118は、対をなして形成されていたが、各アーム部とそれぞれ一体成形されるウエイト部も一対ずつ形成されるように、アーム部成形部116、118は対をなして形成されている。なお、第2ピンに一体成形されたアームにはウエイト部は一体成形されない。このためアーム部成形部117に連通するウエイト分成形部は形成されていない。
台形溝121は、台形溝121の長手方向に直交する断面が、溝の底に近づくほど先細りした台形状を有している(図9に示す、台形溝121と略同一形状の荒成形用金型200の下型210の台形溝221参照)。台形溝121は、成形方向である鉛直下方へ窪むとともに潰し成形用金型100の分割面111に沿って、ジャーナル軸成形部112の軸心方向に直交する方向へ、即ち図1の上下方向へ、互いに離間し合うように、対をなして延びている。台形溝121の基端部は、第2ピン成形部114に連通している。分割面111に沿った方向における台形溝121の延出端部は、下型110の縁部に位置している。素材としてのビレット910が潰し成形用金型100によって成形される際に、素材の一部は台形溝121に入り込む。これにより、クランクシャフトの第2ピンに接続されたバリを生じさせる。即ち、台形溝121に入った素材の一部は、バリの一部になる。
凸状部122、123は、鉛直上方へ突出するとともに、潰し成形用金型100の分割面111に沿って、ジャーナル軸成形部112の軸心方向に直交する方向へ、即ち図1の下方向、上方向へ、それぞれ対をなして延びている。図1の下方向へ延びる凸状部122の基端部は、第1ピン成形部113に連通しており、分割面111に沿う方向における凸状部122の延出端部は、下型110の図1の下側の縁部に位置している。図1の上方向へ延びる凸状部123の基端部は、第3ピン成形部115に連通しており、分割面111に沿う方向における凸状部123の延出端部は、下型110の図1の上側の縁部に位置している。従って、図2に示すように、ジャーナル軸成形部112の軸心に直交する下型110の断面では、凸状部122から第1ピン成形部113へ下りの傾斜が形成されている。
そして、図1に示す平面視で、傾斜上にある第1ピン成形部113と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部116と、一対のアーム部成形部116に連通し一対のウエイト部を成形する一対のウエイト部成形部119と、に囲まれた下型110の領域、即ち、図2に示す、傾斜を下り終わった部分から左側の部分は、第1潰し型平坦面124を有する。第1潰し型平坦面124は、潰し成形工程において、第1ピンからウエイト部に至るまでの部分となる素材の部分に、平坦面により構成される第1荒型平坦面当接面921(図4参照)を形成する。
第3ピン成形部115に繋がっている凸状部123についても同様に、図1に示すように、第3ピン成形部115と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部118と、一対のアーム部成形部118に連通し一対のウエイト部を成形する一対のウエイト部成形部119と、に囲まれた下型110の領域の部分は、第3潰し型平坦面125を有する。第3潰し型平坦面125は、潰し成形工程において、第3ピンからウエイト部に至るまでの部分に相当する素材の部分に、平坦面により構成される第3荒型平坦面当接面(図示せず)を形成する。
ジャーナル軸成形部112、第1ピン成形部113、第2ピン成形部114、第3ピン成形部115、アーム部成形部116、117、118、ウエイト部成形部119、第1潰し型平坦面124、及び、第3潰し型平坦面125は、潰し成形工程において、素材としてのビレット910からクランクシャフトとなる部分を成形するキャビティの一部を構成する。
なお、潰し成形用金型100の上型(図示せず)の部分であって、潰し成形工程において、素材からクランクシャフトとなる部分を成形するキャビティの上型に位置する部分は、下型110において成形されるクランクシャフトの一部以外の部分を成形するように構成されている。即ち、上型(図示せず)は、下型110のジャーナル軸成形部112と同様のジャーナル軸成形部を有している。また、上型(図示せず)は、下型分割面111に対向し当接する上型分割面を有する。また、上型は、下型110により成形されない第1ピンの部分、第3ピンの部分、アーム部の部分、および、ウエイト部の部分を成形する、不図示の第1ピン成形部と、第3ピン成形部と、アーム部成形部と、ウエイト部成形部と、を有している。
また、上型は、下型110に形成された台形溝121に係合する、台形溝121よりも僅かに小さい形状を有する台形凸部と、下型110に形成された凸状部122が係合する、凸状部122よりも僅かに大きな凹状溝が形成されている。
次に、荒成形工程で用いられる荒成形用金型200について説明する。荒成形用金型200は、潰し成形工程で成形された素材920を、製品としてのクランクシャフトの形状に更に近似した形状に成形する。このため、荒成形用金型200の下型210は、潰し成形用金型100の下型110と同様に、下型分割面211と、ジャーナル軸成形部212と、第1ピン成形部213と、第2ピン成形部214と、第3ピン成形部215と、アーム部成形部216、217、218と、ウエイト部成形部219と、を有する。これらは、より製品としてのクランクシャフトの各部の形状に近い形状で素材を成形可能である。潰し成形用金型100の構成と略同様のこれらの部分についての説明を省略し、これら以外の、潰し成形用金型100の構成とは異なる荒成形用金型200の特徴的な構成について以下に説明する。
図3のF−F線に沿った断面図として図5に示すように、荒成形用金型200の下型210の台形溝221の底面は、傾斜面Sを有している。傾斜面Sは、台形溝221の底面であって第2ピン成形部214の軸方向に直交する方向(図3における上方向、下方向)に位置する台形溝221の底面に存在する。傾斜面Sは、台形溝221の延出方向(図3における上方向又は下方向)に直交する位置関係を有して、台形溝221を横断するように存在している。このため、図5に示すように、傾斜面Sを境界として、第2ピン形成部から離れた側における台形溝221の底面は、第2ピン形成部に近い側における台形溝221の底面に対して、鉛直方向に一段上がった位置関係を有している。即ち、図6に示すA−A線に沿った断面における、台形溝221の中のバリ931(図8参照)と、図6に示すB−B線に沿った断面における、台形溝221の中のバリ931(図7参照)と、を比較すると、台形溝221の底部で形成されたバリ931の高さの位置が異なるように構成されている。
荒成形用金型200の下型210の台形溝221の、台形の一対の斜辺に相当する部分220(図8等参照)の、鉛直方向(図8の上下方向)に対する傾斜角は、これに相当する潰し成形用金型100の下型110の台形溝121の、台形の2つの斜辺に相当する部分(図示せず)の、鉛直方向に対する傾斜角と同一である。
また、荒成形用金型200の下型210の台形溝221に係合する、荒成形用金型200の上型(図示せず)の台形凸部の下端部は、図5に示すように、下型210の台形溝221及び傾斜面Sに倣った形状を有している。傾斜面Sは、荒成形工程においてバリが発生し、分割面211に沿って台形溝221から流出して広がるバリの広がりを抑え、バリの発生を抑制する。
図3に示すように、荒成形用金型200の下型210の凸状部222、223は、潰し成形用金型100の下型110の凸状部122、123と同様に、鉛直上方へ突出するとともに、荒成形用金型200の分割面211に沿って、ジャーナル軸成形部の軸心方向に直交する方向へ、即ち、図3の下方向、上方向へ、それぞれ延びている。図1の下方向へ延びる凸状部222の基端部は、第1ピン成形部213に連通しており、分割面211に沿った凸状部222の延出端部は、下型210の図3の下側の縁部に位置している。図3の上方向へ延びる凸状部223の基端部は、第3ピン成形部215に連通しており、分割面211に沿った凸状部223の延出端部は、下型210の図3の上側の縁部に位置している。従って、荒成形用金型200の下型210に素材920を載置した状態とした、図6のE−E線に沿った拡大断面である図4に示すように、ジャーナル軸成形部212の軸心に直交する下型210の断面では、凸状部222から第1ピン成形部213にかけて下りの傾斜が形成されている。
そして、図3に示す平面視で、傾斜上にある第1ピン成形部213と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部216と、に囲まれた下型210の領域の部分、即ち、下型210において、図4に示す、傾斜を下り終わった部分から左側の部分は、第1荒型平坦面224を有する。成形方向である鉛直方向において、前述の潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第1潰し型平坦面124までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第1荒型平坦面224までの深さと同一である。
また、鉛直方向における、荒成形用金型200の台形溝221と、第1荒型平坦面224との位置関係は、潰し成形用金型100の台形溝121と、第1潰し型平坦面124との位置関係と同一である。荒成形工程において、第1荒型平坦面224には、潰し成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第1荒型平坦面当接面921が面で当接する。そして、第1荒型平坦面224は、荒成形工程において、第1ピンからアーム部に至るまでの部分に相当する素材の部分に、平坦面により構成される第1素材支持部当接面932(図10参照)を形成する。
また、鉛直方向における、荒成形用金型200の台形溝221と、第1荒型平坦面224との位置関係は、潰し成形用金型100の台形溝121と、第1潰し型平坦面124との位置関係と同一である。荒成形工程において、第1荒型平坦面224には、潰し成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第1荒型平坦面当接面921が面で当接する。そして、第1荒型平坦面224は、荒成形工程において、第1ピンからアーム部に至るまでの部分に相当する素材の部分に、平坦面により構成される第1素材支持部当接面932(図10参照)を形成する。
そして、第1荒型平坦面224よりも更にウエイト部成形部219寄りの部分、即ち、図4に示す、第1荒型平坦面224よりも左側の部分は、更に第1荒型平坦面224から下りの傾斜が形成されており、下り終わった部分である、図3に示す平面視でウエイト部に囲まれる部分には、更に、ウエイト部の一部を成形するための平坦面226が形成されている。
傾斜を下り終わった部分が第3ピン成形部215に連通している凸状部223についても同様に、図3に示す平面視で、第3ピン成形部215と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部218と、に囲まれた下型210の領域の部分は、第3荒型平坦面225(図3参照)を有する。成形方向である鉛直方向において、前述の潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第3潰し型平坦面125までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第3荒型平坦面225までの深さと同一である。
また、鉛直方向における、荒成形用金型200の台形溝と、第3荒型平坦面225との位置関係は、潰し成形用金型100の台形溝121と、第3潰し型平坦面125との位置関係と同一である。荒成形工程において、第3荒型平坦面225には、潰し成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第3荒型平坦面当接面(図示せず)が面で当接する。そして、第3荒型平坦面225は、荒成形工程において、第3ピンからアーム部に至るまでの素材の部分に、平坦面により構成される第3素材支持部当接面(図示せず)を形成する。
また、鉛直方向における、荒成形用金型200の台形溝と、第3荒型平坦面225との位置関係は、潰し成形用金型100の台形溝121と、第3潰し型平坦面125との位置関係と同一である。荒成形工程において、第3荒型平坦面225には、潰し成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第3荒型平坦面当接面(図示せず)が面で当接する。そして、第3荒型平坦面225は、荒成形工程において、第3ピンからアーム部に至るまでの素材の部分に、平坦面により構成される第3素材支持部当接面(図示せず)を形成する。
そして、第3荒型平坦面225よりも更にウエイト部成形部219寄り(図1における下方向)の部分は、更に第3荒型平坦面225から下りの傾斜が形成されており、下り終わった部分である、図3に示す平面視でウエイト部成形部219に囲まれる部分には、更に、ウエイト部の一部を成形するための平坦面227が形成されている。
次に、仕上げ成形工程で用いられる仕上げ成形用金型300について説明する。仕上げ成形用金型300(図10参照)は、荒成形工程で成形された素材を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形する。このため、仕上げ成形用金型300の下型310は、荒成形用金型200の下型210と同様に、下型分割面(図示せず)と、ジャーナル軸成形部(図示せず)と、第1ピン成形部313と、第2ピン成形部(図示せず)と、第3ピン成形部(図示せず)と、アーム部成形部316と、ウエイト部成形部319と、を有するが、これらは、加工代を有するクランクシャフトの各部を成形する。従って、荒成形用金型200の構成と略同様のこれらの部分についての説明を省略し、これら以外の、荒成形用金型200の構成とは異なる仕上げ成形用金型300の特徴的な構成について以下に説明する。
図10に示すように、仕上げ成形用金型300の下型310の凸状部322は、荒成形用金型200の下型210の凸状部222と同様に、それぞれ鉛直上方へ突出するとともに、仕上げ成形用金型300の分割面に沿って、ジャーナル軸成形部(図示せず)の軸心方向に直交する方向へ延びている。従って、図10に示すように、ジャーナル軸の軸心に直交する下型310の断面では、凸状部322から第1ピン成形部313にわたって下りの傾斜が形成されている。
そして、傾斜上にある第1ピン成形部313と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部316と、に囲まれた下型310の領域(荒工程における図3に示す、第1ピン成形部213と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部216と、に囲まれた下型210の領域に相当する領域)の部分、即ち、下型310において、図10に示す、傾斜を下り終わった部分から左側の部分は、平坦面を有している。この平坦面のウエイト部寄りの端部には、第1素材支持部324が形成されている。第1素材支持部324は、図10に示すように、ジャーナル軸成形部に直交する断面では、略台形状を有しており、鉛直上方に突出している。成形方向である鉛直方向における、仕上げ成形用金型300の下型310の分割面(図示せず)から第1素材支持部324の突出端面までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第1荒型平坦面224までの深さと同一である。
また、成形方向である鉛直方向における、仕上げ成形用金型300の台形溝(図示せず)と、第1素材支持部324の突出端面との位置関係は、荒成形用金型200の台形溝221と、第1荒型平坦面224との位置関係と同一である。第1素材支持部324の突出端面には、荒成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第1素材支持部当接面932が当接する。
また、成形方向である鉛直方向における、仕上げ成形用金型300の台形溝(図示せず)と、第1素材支持部324の突出端面との位置関係は、荒成形用金型200の台形溝221と、第1荒型平坦面224との位置関係と同一である。第1素材支持部324の突出端面には、荒成形工程で素材に形成された平坦面により構成される第1素材支持部当接面932が当接する。
荒成形用金型200の下型210の台形溝221の、台形の2つの斜辺に相当する部分220(図8等参照)の、鉛直方向(図8の上下方向)に対する傾斜角は、これに相当する仕上げ成形用金型300の下型310の台形溝の、台形の2つの斜辺に相当する部分の、鉛直方向に対する傾斜角と同一である。
また、第1素材支持部324よりも、更にウエイト部成形部319寄りの部分、即ち、図10に示す、第1素材支持部324よりも左側の部分には、更に、ウエイト部の一部を成形するための平坦面325が形成されている。
次に、上記構成の潰し成形用金型100、荒成形用金型200、及び、仕上げ成形用金型300を用いる直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法について説明する。
直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法では、前述のように熱間鍛造を行い、熱間鍛造は、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有しており、この順で熱間鍛造が行われる。
直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法では、前述のように熱間鍛造を行い、熱間鍛造は、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有しており、この順で熱間鍛造が行われる。
潰し成形工程では、図2に示すように、円柱状のビレット910を出発材料とし、潰し成形用金型100(図1参照)を用いて、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、素材としてのビレット910をクランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形する。具体的には、先ず、下型110においてキャビティの一部を構成する部分に、素材としての円柱状のビレット910を、ビレット910の軸心がジャーナル軸成形部112の軸心に略一致する位置関係で配置する。このとき、ビレット910は、第1ピン成形部113の近傍においては、図2に示すように、第1潰し型平坦面124に載置される。同様に、ビレット910は、第3ピン成形部115の近傍においては、第3潰し型平坦面125に載置される。
このように、ビレット910が第1潰し型平坦面124及び第3潰し型平坦面125に載置されるため、素材としての円柱状のビレット910は、ビレット910の軸心がジャーナル軸成形部112の軸心に略一致する位置関係で安定して配置されている。この状態で、下型110の分割面111と、上型(図示せず)の分割面とを互いに接近させ当接させて型締めを行い、下型110と上型(図示せず)とにより形成されるキャビティにおいて、円柱状のビレット910は、クランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形される。この際、第1潰し型平坦面124、第3潰し型平坦面125に載置されていた素材の部分は、第1潰し型平坦面124、第3潰し型平坦面125により押圧される。これにより、図4に示すように、素材920のこれらの部分には、それぞれ平坦面により構成される第1荒型平坦面当接面921、第3荒型平坦面当接面(図示せず)が形成される。また、台形溝121においては、台形状のバリ(図8に示す荒成形工程における台形状のバリと同様のバリ)が形成される。
次に、荒成形工程では、荒成形用金型200を用いて、潰し成形工程で成形された素材920を、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形する。具体的には、先ず、潰し成形工程で成形された素材920を、荒成形用金型200の下型210においてキャビティの一部を構成する部分に配置する。
この際に、潰し形成工程で潰し成形用金型100の下型110の台形溝121において素材に形成した一対の台形状のバリ931を、図6のC−C線に沿った断面図における荒成形用金型200の下型210に素材920を載置した様子を示す図9に示すように、荒成形用金型200の下型210の台形溝221にそれぞれ係合させる。これと同時に、潰し形成工程で潰し成形用金型100の下型110の第1潰し型平坦面124、第3潰し型平坦面125によって成形された第1荒型平坦面当接面921、第3荒型平坦面当接面(図示せず)を、それぞれ第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225に当接させる。
即ち、荒成形用金型200の下型210の台形溝221においては、図9に示すように、台形溝221の、台形の2つの斜辺に相当する部分220と、潰し形成工程で潰し成形用金型100の下型110の台形溝121において素材に形成された台形状のバリ931の2つの斜辺の部分とが、それぞれ面で当接するため、台形状のバリ931は、台形溝221に確実に係合し、素材920は、安定して荒成形用金型200の下型210に支持される。また、第1荒型平坦面当接面921、第3荒型平坦面当接面(図示せず)は、それぞれ第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225に面で当接している。これにより素材は、一対の台形溝221と、第1荒型平坦面224と、第3荒型平坦面225との4つの部分により支持され、ガタが生ずることなく、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めされ、安定して荒成形用金型200の下型210において支持される。
この状態で、下型210の分割面211と、上型250の分割面(図示せず)とを互いに接近させ当接させて型締めを行い、下型210と上型250とにより形成されるキャビティにおいて、素材920は、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形される。この際、第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225に載置されていた素材の部分は、第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225により押圧され、これらの部分には、それぞれ平坦面により構成される第1素材支持部当接面932、第3素材支持部当接面(図示せず)が形成される。また、荒成形用金型200の台形溝221においては、図7、図8に示すような台形状のバリが形成される。この際、荒成形用金型200の下型210の台形溝221の傾斜面S(図5参照)により、台形溝221から広がり流出するバリ931が抵抗を受け、それ以上広がることを抑え、バリ931の発生を抑制する。荒成形用金型200の台形溝221の傾斜面Sにより、台形状のバリ931の途中には傾斜面状の部分が形成される。
次に、仕上げ成形工程では、仕上げ成形用金型300を用いて、荒成形工程で成形された素材を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形する。具体的には、図10に示すように、先ず、荒成形工程で成形された素材920を、仕上げ成形用金型300の下型310においてキャビティの一部を構成する部分に配置する。
この際、荒形成工程で荒成形用金型200の下型210の台形溝221において素材に形成した一対の台形状のバリを、仕上げ成形用金型300の下型310の一対の台形溝(図示せず)にそれぞれ係合させる。これと同時に、荒形成工程で荒成形用金型200の下型210の第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225によって成形された第1素材支持部当接面932、第3素材支持部当接面(図示せず)を、それぞれ第1素材支持部324、第3素材支持部(図示せず)、の突出端面に当接させる。
即ち、荒形成工程と同様に、仕上げ成形用金型300の下型310の台形溝においては、下型310の台形溝(図示せず)の、台形の2つの斜辺に相当する部分と、荒形成工程で荒成形用金型200の下型210の台形溝221において素材に形成された台形状のバリ931の2つの斜辺の部分とが、それぞれ面で当接するため、台形状のバリは、台形溝221に確実に係合し、素材930は、安定して仕上げ成形用金型300の下型310に支持される。また、第1素材支持部当接面932、第3素材支持部当接面(図示せず)は、それぞれ第1素材支持部324、第3素材支持部(図示せず)、の突出端面に面で当接している。これにより素材930は、荒成形工程の場合と同様に、一対の台形溝(図示せず)と、第1素材支持部324の突出端面と、第3素材支持部(図示せず)の突出端面との4つの部分により支持され、ガタが生ずることなく、仕上げ成形用金型300の下型310に対して位置決めされ、安定して仕上げ成形用金型300の下型310において支持される。
この状態で、下型310の分割面(図示せず)と、上型(図示せず)の分割面とを互いに接近させ当接させて型締めを行い、下型310と上型とにより形成されるキャビティにおいて、素材930は、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形される。この際、仕上げ成形用金型300の下型310の台形溝(図示せず)にも傾斜面が形成されているため、バリが広がることが抑えられ、バリの発生が抑制される。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有する熱間鍛造を行う、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法では、潰し成形工程では、円柱状のビレット910を出発材料とし、下型110と上型(図示せず)とを有する潰し成形用金型100を用いて、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、素材としてのビレット910をクランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形し、荒成形工程では、下型210と上型とを有する荒成形用金型200を用いて、潰し成形工程で成形された素材920を、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形を行い、仕上げ成形工程では、下型310と上型とを有する仕上げ成形用金型300を用いて、荒成形工程で成形された素材930を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形を行う。
潰し成形用金型100の下型110、荒成形用金型200の下型210、仕上げ成形用金型300の下型310として、鉛直方向において、クランクシャフトのジャーナル軸を成形するジャーナル軸成形部の下方に、クランクシャフトの第2ピンを成形する第2ピン成形部が配列された下型であって、鉛直下方へ窪むとともに潰し成形用金型100、荒成形用金型200、及び、仕上げ成形用金型300のそれぞれの分割面に沿って延びて第2ピン成形部に連通する台形溝が形成された下型であって、台形溝が一対形成され、台形溝においてクランクシャフトの第2ピンに接続されたバリを生じさせる下型を用いる。
荒成形用金型200の下型210として、第2ピン成形部214の軸方向に交差する方向に位置する台形溝221の底面が、荒成形用金型200の分割面211に沿って台形溝221から素材920が流出して構成されるバリの発生を抑制する傾斜面Sを有する下型210を用いる。
荒成形工程では、潰し形成工程で潰し成形用金型100の下型110の台形溝121において素材に形成した各バリ931を、荒成形工程で荒成形用金型200の下型210の台形溝221にそれぞれ係合させて、潰し形成工程において成形された素材920を、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めする。
本実施形態では、潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有する熱間鍛造を行う、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法では、潰し成形工程では、円柱状のビレット910を出発材料とし、下型110と上型(図示せず)とを有する潰し成形用金型100を用いて、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、素材としてのビレット910をクランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形し、荒成形工程では、下型210と上型とを有する荒成形用金型200を用いて、潰し成形工程で成形された素材920を、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形を行い、仕上げ成形工程では、下型310と上型とを有する仕上げ成形用金型300を用いて、荒成形工程で成形された素材930を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形を行う。
潰し成形用金型100の下型110、荒成形用金型200の下型210、仕上げ成形用金型300の下型310として、鉛直方向において、クランクシャフトのジャーナル軸を成形するジャーナル軸成形部の下方に、クランクシャフトの第2ピンを成形する第2ピン成形部が配列された下型であって、鉛直下方へ窪むとともに潰し成形用金型100、荒成形用金型200、及び、仕上げ成形用金型300のそれぞれの分割面に沿って延びて第2ピン成形部に連通する台形溝が形成された下型であって、台形溝が一対形成され、台形溝においてクランクシャフトの第2ピンに接続されたバリを生じさせる下型を用いる。
荒成形用金型200の下型210として、第2ピン成形部214の軸方向に交差する方向に位置する台形溝221の底面が、荒成形用金型200の分割面211に沿って台形溝221から素材920が流出して構成されるバリの発生を抑制する傾斜面Sを有する下型210を用いる。
荒成形工程では、潰し形成工程で潰し成形用金型100の下型110の台形溝121において素材に形成した各バリ931を、荒成形工程で荒成形用金型200の下型210の台形溝221にそれぞれ係合させて、潰し形成工程において成形された素材920を、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めする。
これにより、素材920を、一対の台形溝221により台形状のバリ931が支持されることで、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めすることができ、安定して荒成形用金型200の下型210において支持することができる。また、傾斜面Sにより、台形溝221から素材が流出して構成されるバリ931の発生を抑制することができる。このため、歩留りの低下を抑えることができる。また、傾斜面Sを一対の台形溝221のみに形成し、他の部分には形成しないため、鍛造の際の荷重が高くなることを抑えることができる。また、第2ピン成形部214に連通する台形溝221に傾斜面Sを形成したため、本実施形態のように、第2ピンに隣接するアーム部にカウンタウェイトが設けられない場合に、バリ931の発生が多くなることを抑制することができる。このため、荒成形用金型200からのバリ931のはみ出しを抑えることができるため、他の工程に用いられる金型を隣接して配置させることが可能となり、また、鍛造品の搬送等の際にバリ931が邪魔になること抑えることができる。また、バリ931の発生を抑えることができる分、素材を効率的且つ容易に、金型のキャビティに充填することができる。
そして、潰し成形工程では、潰し成形用金型100の下型110として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部113と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部116と、に囲まれた領域に、第1潰し型平坦面124を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部115と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部118と、に囲まれた領域に、第3潰し型平坦面125を有する下型110を用いる。
荒成形工程では、荒成形用金型200の下型210として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部213と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部216と、に囲まれた領域に、第1荒型平坦面224を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部215と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部218と、に囲まれた領域に、第3荒型平坦面225を有する下型210を用いる。
潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第1潰し型平坦面124までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面から第1荒型平坦面224までの深さと同一であり、潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第3潰し型平坦面125までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面から第3荒型平坦面225までの深さと同一である。
荒成形工程では、荒成形用金型200の下型210として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部213と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部216と、に囲まれた領域に、第1荒型平坦面224を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部215と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部218と、に囲まれた領域に、第3荒型平坦面225を有する下型210を用いる。
潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第1潰し型平坦面124までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面から第1荒型平坦面224までの深さと同一であり、潰し成形用金型100の下型110の分割面111から第3潰し型平坦面125までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面から第3荒型平坦面225までの深さと同一である。
これにより、潰し成形工程において、第1潰し型平坦面124及び第3潰し型平坦面125に素材としてのビレット910を載置することができるため、ジャーナル軸成形部212の軸心に略一致した位置関係で円柱状のビレット910を、潰し成形用金型100に配置させることができる。このため、ジャーナル軸成形部212の軸心に対して、円柱状のビレット910の軸心が斜めの位置関係となることによる歩留りの低下を抑えることができる。
また、荒成形工程において、素材920の台形状のバリ931は、荒成形用金型200の下型210の一対の台形溝221にそれぞれ支持され、これとともに、素材920の第1荒型平坦面当接面921、第3荒型平坦面当接面(図示せず)は、第1荒型平坦面224、第3荒型平坦面225にそれぞれ支持され、素材920は、荒成形用金型200の計4つの部分により支持される。このため、素材920は、ガタが生ずることなく、荒成形用金型200の下型210に対して位置決めされ、安定して荒成形用金型200の下型210において支持される。
そして、仕上げ工程では、仕上げ成形用金型300の下型310として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部313と、クランクシャフトの第1ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部316と、に囲まれた領域に、第1素材支持部324を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部と、クランクシャフトの第3ピンに隣接する一対のアーム部を成形する一対のアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第3素材支持部(図示せず)を有する下型310を用いる。
仕上げ成形用金型300の下型310の分割面から第1素材支持部324までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第1荒型平坦面224までの深さと同一であり、仕上げ成形用金型300の下型310の分割面から第3素材支持部(図示せず)までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第3荒型平坦面225までの深さと同一である。
仕上げ成形用金型300の下型310の分割面から第1素材支持部324までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第1荒型平坦面224までの深さと同一であり、仕上げ成形用金型300の下型310の分割面から第3素材支持部(図示せず)までの深さは、荒成形用金型200の下型210の分割面211から第3荒型平坦面225までの深さと同一である。
これにより、仕上げ成形工程において、素材930の台形状のバリ931は、仕上げ成形用金型300の下型310の一対の台形溝(図示せず)にそれぞれ支持され、これとともに、素材930の第1素材支持部当接面932、第3素材支持部当接面(図示せず)は、第1素材支持部324の突出端面、第3素材支持部の突出端面にそれぞれ支持され、素材930は、仕上げ成形用金型300の計4つの部分により支持される。このため、素材930は、ガタが生ずることなく、仕上げ成形用金型300の下型310に対して位置決めされ、安定して仕上げ成形用金型300の下型310において支持される。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、本実施形態では、潰し成形用金型100の下型110、荒成形用金型200の下型210、仕上げ成形用金型300の下型310において台形溝は1対形成されたが、この構成に限定されない。台形溝は、少なくとも1対形成されればよい。また、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いる金型の構成は、本実施形態における潰し成形用金型100、荒成形用金型200、仕上げ成形用金型300の構成に限定されない。
例えば、本実施形態では、潰し成形用金型100の下型110、荒成形用金型200の下型210、仕上げ成形用金型300の下型310において台形溝は1対形成されたが、この構成に限定されない。台形溝は、少なくとも1対形成されればよい。また、直列3気筒エンジン用クランクシャフトの製造方法で用いる金型の構成は、本実施形態における潰し成形用金型100、荒成形用金型200、仕上げ成形用金型300の構成に限定されない。
100…潰し成形用金型
110…下型
111、211…分割面
112、212…ジャーナル軸成形部
113…第1ピン成形部
114、214…第2ピン成形部
115…第3ピン成形部
116…アーム部成形部
118…アーム部成形部
121、221…台形溝(溝)
125…第3潰し型平坦面
200…荒成形用金型
210…下型
213…第1ピン成形部
215…第3ピン成形部
216…アーム部成形部
218…アーム部成形部
223…傾斜面
224…第1荒型平坦面
225…第3荒型平坦面
300…仕上げ成形用金型
310…下型
313…第1ピン成形部
316…アーム部成形部
324…第1素材支持部
910…ビレット(素材)
920…素材
931…バリ
110…下型
111、211…分割面
112、212…ジャーナル軸成形部
113…第1ピン成形部
114、214…第2ピン成形部
115…第3ピン成形部
116…アーム部成形部
118…アーム部成形部
121、221…台形溝(溝)
125…第3潰し型平坦面
200…荒成形用金型
210…下型
213…第1ピン成形部
215…第3ピン成形部
216…アーム部成形部
218…アーム部成形部
223…傾斜面
224…第1荒型平坦面
225…第3荒型平坦面
300…仕上げ成形用金型
310…下型
313…第1ピン成形部
316…アーム部成形部
324…第1素材支持部
910…ビレット(素材)
920…素材
931…バリ
Claims (3)
- 潰し成形工程と、荒成形工程と、仕上げ成形工程と、を有する熱間鍛造を行う、クランクシャフトの製造方法であって、
前記潰し成形工程では、円柱状のビレットを出発材料とし、下型と上型とを有する潰し成形用金型を用いて、クランクシャフトのそれぞれの形状に応じて、素材としてのビレットをクランクシャフトの製品形状に近似した形状に成形し、
前記荒成形工程では、下型と上型とを有する荒成形用金型を用いて、前記潰し成形工程で成形された素材を、クランクシャフトの製品形状に更に近似した形状に成形を行い、
前記仕上げ成形工程では、下型と上型とを有する仕上げ成形用金型を用いて、前記荒成形工程で成形された素材を、加工代を有するクランクシャフトの製品形状に成形を行い、
前記潰し成形用金型の下型、前記荒成形用金型の下型、前記仕上げ成形用金型の下型として、鉛直方向において、クランクシャフトのジャーナル軸を成形するジャーナル軸成形部の下方に、クランクシャフトの第2ピンを成形する第2ピン成形部が配列された下型であって、鉛直下方へ窪むとともに前記潰し成形用金型、前記荒成形用金型、及び、前記仕上げ成形用金型のそれぞれの分割面に沿って延びて前記第2ピン成形部に連通する溝が形成された下型であって、前記溝が少なくとも一対形成され、前記溝においてクランクシャフトの第2ピンに接続されたバリを生じさせる下型を用い、
前記荒成形用金型の下型として、前記第2ピン成形部の軸方向に交差する方向に位置する前記溝の底面が、前記荒成形用金型の分割面に沿って前記溝から素材が流出して構成されるバリの発生を抑制する傾斜面を有する下型を用い、
前記荒成形工程では、前記潰し形成工程で前記潰し成形用金型の下型の前記溝において素材に形成した各前記バリを、前記荒成形工程で前記荒成形用金型の下型の前記溝にそれぞれ係合させて、前記潰し形成工程において成形された素材を、前記荒成形用金型の下型に対して位置決めすることを特徴とする、
クランクシャフトの製造方法。 - 前記潰し成形工程では、前記潰し成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第1潰し型平坦面を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第3潰し型平坦面を有する下型を用い、
前記荒成形工程では、前記荒成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第1荒型平坦面を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第3荒型平坦面を有する下型を用い、
前記潰し成形用金型の下型の分割面から前記第1潰し型平坦面までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第1荒型平坦面までの深さと同一であり、
前記潰し成形用金型の下型の分割面から前記第3潰し型平坦面までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第3荒型平坦面までの深さと同一であることを特徴とする、
請求項1に記載のクランクシャフトの製造方法。 - 前記仕上げ工程では、前記仕上げ成形用金型の下型として、クランクシャフトの第1ピンを成形する第1ピン成形部と、クランクシャフトの第1ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第1素材支持部を有し、クランクシャフトの第3ピンを成形する第3ピン成形部と、クランクシャフトの第3ピンに隣接するアーム部を成形するアーム部成形部と、に囲まれた領域に、第3素材支持部を有する下型を用い、
前記仕上げ成形用金型の下型の分割面から前記第1素材支持部までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第1荒型平坦面までの深さと同一であり、
前記仕上げ成形用金型の下型の分割面から前記第3素材支持部までの深さは、前記荒成形用金型の下型の分割面から前記第3荒型平坦面までの深さと同一であることを特徴とする、
請求項2に記載のクランクシャフトの製造方法。
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