JP5988148B2 - 潤滑剤供給装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
図14に示すように、固形潤滑剤140を保持する潤滑剤保持部材143を導電性部材で構成し、潤滑剤の残量が少なくなった時点で潤滑剤保持部材143の一端に当接する第1電極部材181と、他端に当接する第2電極部材182とを有している。第1電極部材181と第2電極部材182とには、検知回路183が接続されており、検知回路183は、電極部材間に電圧を印加して、電流が流れたか否かを検知する。また、潤滑剤保持部材143は、バネ142により不図示の供給部材側に付勢されている。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、その内部の略中央に像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト56を備えている。中間転写ベルト56は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、4つのローラ52,53,54,55に掛け渡して支持され、図中矢印A方向に回転駆動される。中間転写ベルト56の下方にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つの作像ユニットが中間転写ベルト56のベルト面に沿って並んでいる。
いずれの作像ユニットも同様の構成であるので、ここでは、色の区別を示すY、M、C、Kの添え字を省略する。各作像ユニットは、像担持体としての感光体1を有し、各感光体1の周りには、感光体表面を所望電位(マイナス極性)となるように一様に帯電させる帯電手段としての帯電装置2、感光体表面に形成された静電潜像をマイナス極性に帯電された各色トナーで現像してトナー像とする現像手段としての現像装置4、感光体表面に潤滑剤を塗布により供給する潤滑剤供給装置3、トナー像転写後の感光体表面のクリーニングを行うクリーニング装置8がそれぞれ配置されている。
また、本実施形態では、潤滑剤供給装置3をクリーニング装置8の内部に設けている。これにより、感光体1を摺擦したときに塗布ローラ3aに付着するトナーを固形潤滑剤3b又は図示しないフリッカーで振り落とし、クリーニングブレード8aによって回収されるトナーと共に、トナー回収コイル8cによって容易に回収することができる。
図3は、潤滑剤供給装置3の概略構成図である。
図3に示すように、固形潤滑剤3bの塗布ローラ3aと当接する面(図中下側の面)とは反対側の部分をその長手方向にわたって保持する潤滑剤保持部材3dが設けられている。潤滑剤保持部材3dは、収納ケース3eに塗布ローラ3aに対して接離可能に設けられている。また、収納ケース3eの潤滑剤保持部材3dより図中上部の空間には、固形潤滑剤3bを供給部材に押し当てる押し当て機構としての加圧バネ3cを備えている。この加圧バネ3cによって、固形潤滑剤3bが塗布ローラに押し当てられる。
固形潤滑剤3bが塗布ローラ3aによる摺擦で徐々に削られていくと、揺動部材31aが揺動して、潤滑剤保持部材3dが塗布ローラ側へと移動する。そして、最終的に図4に示すように固形潤滑剤量が僅かになると、揺動部材31aの揺動端部が潤滑剤保持部材3dと当接する。
一般に、初期から固形潤滑剤3bが無くなるまでの間に変化するバネの伸び変化量に対し、バネ全体の長さを長くすれば長くするほど、バネの伸び変化量に対するバネの付勢力変動は小さくて済む。従来の押し当て機構は、バネを縮めた状態で配置し、その付勢力(押し出し力)の方向と塗布ローラ3aに押し当てる固形潤滑剤3bの押し当て方向とを一致させている。この構成においては、バネ全体の長さを長くするほど、バネの付勢力方向と固形潤滑剤3bの塗布ローラ3aへの押し当て方向とを一致させることが困難となることから、バネ全体の長さを長くするにも限界がある。加えて、従来の押し当て機構では、塗布ローラ3aの径方向にバネの長さ分の配置スペースを確保しなければならず、装置の大型化につながる。これらの理由から、従来の押し当て機構においては、比較的短いバネを使用しなければならず、経時的なバネの付勢力変動が大きくなる。
この変形例の押し当て機構300cは、潤滑剤保持部材3dに各揺動部材301aを揺動自在に取り付けたものである。その結果、各揺動部材301aは、バネ301bから潤滑剤保持部材3dの長手方向中心に向かう付勢力によって、各揺動部材301aの揺動端部が、潤滑剤保持部材3dから離れる方向に付勢され、各揺動部材301aの揺動端部が、収納ケース3eの上面部の内周面32に当接する構成となっている。
図7は、潤滑剤供給装置3の長手方向一端側を示す概略構成図であり、(a)は、固形潤滑剤3bの使用初期状態を示す概略構成図であり、(b)は、固形潤滑剤3bが残り僅かな状態(ニアエンド状態)を示す概略構成図である。また、潤滑剤供給装置3の長手方向他端側は、一端側と同様な構成である。
図7に示すように、固形潤滑剤3bの長手方向両端付近には、残量検知手段としての残量検知部40が設けられている。残量検知部40は、収納ケース3eの側面に設けられている。残量検知部40は、検知用回転部材41、第1電極部材42a、この第1電極部材42aに対向配置された第2電極部材42b、抵抗検知部42cなどを有している。抵抗検知部42cは、第1電極部材42aと第2電極部材42bとに接続されており、第1電極部材42aと第2電極部材42bとの間に電圧を印加して、電気抵抗を計測する。また、抵抗検知部42cは、制御部100に接続されている。検知用回転部材41、第1電極部材42a,第2電極部材42bは、これらを覆うカバー部材43に位置決め保持されている。
図8に示すように、検知用回転部材41を所定角度回転させたとき、回転支点からの距離が近い図中左側端部の図中上下方向の移動量Cは、回転支点からの距離が遠い図中右側端部の図中上下方向の移動量Dに比べて少なくなる。
第2電極部材42bが第1電極部材42aに当接する(図9(b)参照)。
(1)
固形潤滑剤3bと、上記固形潤滑剤3bの潤滑剤を感光体1などの潤滑剤供給対象に供給する塗布ローラ3aなどの供給部材と、上記固形潤滑剤3bの残量が所定量以下であることを検知する残量検知部40などの残量検知手段とを備えた潤滑剤供給装置3において、上記残量検知手段は、回転可能に設けられた検知用回転部材41などの回転部材と、上記回転部材を上記固形潤滑剤3bの消費に伴い押し、上記回転部材を回転させる押し部材(本実施形態においては、潤滑剤保持部材3dの当接突起部31d)とを備え、上記回転部材の上記押し部材との当接箇所と上記回転部材の回転の支点を挟んで反対側の箇所において潤滑剤が所定量以下であることが検知されるものであって、上記回転部材の回転の支点から上記反対側の箇所までの距離を、上記回転の支点から上記押し部材との当接箇所までの距離よりも長くした。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、残量検知の誤検知を抑制することができる。
また、上記(1)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、第1電極部材42aと、第1電極部材42aに対向配置され、検知用回転部材41などの回転部材により第1電極部材側へ押される第2電極部材42bとを備え、上記第1電極部材42aと上記第2電極部材42bとの間の導通の有無に基づいて上記固形潤滑剤3bの残量が所定量以下であることを検知する。
かかる構成を備えることで、板金などの比較的安価な材料で構成される第1、第2電極部材で、残量検知手段を構成することができるので、フォトセンサなど、板金に比べて高価な部材で残量検知手段を構成した場合に比べて、装置を安価することができる。また、固形潤滑剤がニアエンド状態となるまで、第1電極部材42aに対して第2電極部材42bが離間した位置にある。よって、ニアエンドの検知の度に電力が消費されることはない。その結果、ニアエンドとなるまで、第1電極部材と第2電極部材とが当接して導通状態となっており、ニアエンドとなると第1電極部材と第2電極部材とが離間して非導通状態となるものに比べて、電力消費を抑えることができる。また、第2電極部材42bと第1電極部材42aとのい隙間を大きく設定することができ、第2電極部材42bの振動により第2電極部材42bが第1電極部材42aと当接するのを抑制することができる。これにより、十分に固形潤滑剤3bがある状態で残量検知部40がニアエンドと誤検知するのを抑制することができる。また、第2電極部材42bと第1電極部材42aとを、固形潤滑剤3bと塗布ローラ3aなどの供給部材との当接部から離して配置することが可能となり、第1電極部材42a、第2電極部材42bに潤滑剤が付着するのを抑制することができる。
また、上記(1)または(2)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において固形潤滑剤3bを収納する収納ケース3eを備え、残量検知部40などの残量検知手段を収納ケース3eの外に設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、残量検知部40などの残量検知手段に潤滑剤が付着するのを抑制することができる。
また、上記(3)に記載の態様の潤滑剤供給装置において、収納ケース3eには、上記押し部材が貫通する開口部31eが設けられており、残量検知部40などの残量検知手段と上記開口部31eとを覆うカバー部材43を設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、開口部31eから飛散した潤滑剤で装置が汚れるのを防止することができる。また、残量検知部など残量検知手段に飛散トナーが付着するのを防止することができる。
また、上記(4)に記載の態様の潤滑剤供給装置において、上記開口部が配置された空間と、上記第1電極部材および上記第2電極部材が配置された空間とに仕切る仕切り壁43bなどの仕切り手段を設けた。
かかる構成を備えることで、 かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、開口部31eからカバー部材43内へ進入した潤滑剤粉が、第1電極部材42a、第2電極部材42bに付着するのを抑制することができる。
また、上記(4)または(5)に記載の態様の潤滑剤供給装置において、上記カバー部材に上記残量検知手段を保持したことを特徴とする潤滑剤供給装置。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、残量検知部40などの残量検知手段の交換を容易に行うことができる。
また、上記(1)乃至(6)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記残量検知部40などの残量検知手段を、上記固形潤滑剤長手方向両端部近傍に設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、固形潤滑剤3bが長手方向で潤滑剤の消費量が異なった場合でも、消費量が多い方の側の端部の潤滑剤量がニアエンドとなった状態を検知することができる。これにより、固形潤滑剤の一方側端部の潤滑剤が枯渇して、感光体表面を傷つけてしまうなどの不具合が発生するのを防止することができる。
また、上記(1)乃至(7)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置3において、
上記固形潤滑剤が、脂肪酸金属塩を含む。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、環境変化に影響されにくく感光体表面を保護する能力の高い皮膜化された潤滑剤の保護層を形成することができ、良好に感光体表面を保護できる。また、感光体表面の低摩擦状態を維持することができるので、クリーニング不良を抑えることができる。
また、上記(1)乃至(8)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記固形潤滑剤3bが、無機潤滑剤を含む。
かかる構成を備えることで、 かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、感光体表面を良好に保護でき、帯電ローラ2aなどへの潤滑剤付着による不具合や、クリーニングブレード8aのブレード鳴きを抑制することができる。
また、感光体1などの像担持体と、像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、像担持体上の画像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、潤滑剤供給手段として、上記(1)乃至(9)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置を用いた。
かかる構成を備えることで、潤滑剤のニアエンドを良好に検知することができ、潤滑剤が枯渇した状態で画像形成動作が行われるのを抑制することができる。これにより、感光体の劣化を経時に亘り抑制することができる。
また、感光体1などの像担持体と、像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、潤滑剤供給手段として、上記(1)乃至(9)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置を用いた。
かかる構成を備えることで、潤滑剤のニアエンドを良好に検知することができ、潤滑剤が枯渇した状態で画像形成動作が行われるのを抑制することができる。これにより、感光体の劣化を経時に亘り抑制することができるプロセスカートリッジを提供することができる。
3:潤滑剤供給装置
3a:塗布ローラ
3b:固形潤滑剤
3c:押圧機構
3d:潤滑剤保持部材
3e:収納ケース
31d:押し当て部
31e:開口部
40:残量検知部
41:検知用回転部材
42a:第1電極部材
42b:第2電極部材
42c:抵抗検知部
43:カバー部材
43b:仕切り壁
43c:回転軸
100:制御部
Claims (10)
- 固形潤滑剤と、
上記固形潤滑剤の潤滑剤を潤滑剤供給対象に供給する供給部材と、
上記固形潤滑剤の残量が所定量以下であることを検知する残量検知手段と、を備えた潤滑剤供給装置において、
上記残量検知手段は、回転可能に設けられた回転部材と、上記固形潤滑剤を保持する潤滑剤保持部材に設けられ、上記固形潤滑剤の消費に伴い移動して上記回転部材に当接し、上記回転部材を押して、上記回転部材を回転させる押し部材と、第1電極部材と、該第1電極部材に対向配置された第2電極部材とを備え、上記回転部材の上記押し部材との当接箇所と上記回転部材の回転の支点を挟んで反対側の箇所において上記第2電極部材を上記第1電極部材側に押して上記第2電極部材を弾性変形させて上記第1電極に当接させることで、上記第1電極部材と上記第2電極部材との間の導通を検知して上記固形潤滑剤の残量が所定量以下であることを検知するものであって、
上記回転部材の回転の支点から上記反対側の箇所までの距離を、上記回転の支点から上記押し部材との当接箇所までの距離よりも長くしたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1の潤滑剤供給装置において、
上記固形潤滑剤を収納する収納ケースを備え、
上記残量検知手段を収納ケースの外に設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項2の潤滑剤供給装置において、
上記収納ケースには、上記押し部材が貫通する開口部が設けられており、
上記残量検知手段と上記開口部とを覆うカバー部材を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項3の潤滑剤供給装置において、
上記開口部が配置された空間と、上記第1電極部材および上記第2電極部材が配置された空間とに仕切る仕切り手段を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項3または4の潤滑剤供給装置において、
上記カバー部材に上記残量検知手段を保持したことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1乃至5いずれかの潤滑剤供給装置において、
上記残量検知手段を、上記固形潤滑剤長手方向両端部近傍に設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1乃至6いずれかの潤滑剤供給装置において、
上記固形潤滑剤が、脂肪酸金属塩を含むことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1乃至7いずれかの潤滑剤供給装置において、
上記固形潤滑剤が、無機潤滑剤を含むことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 像担持体と、該像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、該像担持体上の画像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記潤滑剤供給手段として、請求項1乃至8いずれかの潤滑剤供給装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、該像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
上記潤滑剤供給手段として、請求項1乃至8いずれかの潤滑剤供給装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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