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JP5985129B1 - 内視鏡用穿刺針 - Google Patents

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Abstract

内視鏡用穿刺針(1)は、長手軸を有し起上台(108)によって湾曲変形される可撓性のシース(7)と、針先(32a)及び先端開口部(31)を有しシース(7)内でシース(7)に対して移動可能な可撓性の針管(3)と、シース(7)の長手軸線に沿って針管(3)の内部で進退可能であり針管(3)から突没可能な遠位端面(28a)を有するスタイレット(27)と、を備え、スタイレット(27)は、湾曲形状とされたシース(7)の内面にスタイレット(27)の遠位端面(28a)が接することにより、針管(3)の針先(32a)がシース(7)の内面から離間するように針先(32a)を退避させる。

Description

本発明は、内視鏡用穿刺針に関する。
本願は、2015年2月27日に、日本に出願された特願2015−038207号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、微量の体組織を採取し、顕微鏡で観察する、生検といわれる検査方法が知られている。臓器等の深部の組織を採取する場合は、光学内視鏡による観察が困難であるので、超音波内視鏡等による当該臓器の超音波断層像を取得し、超音波観察下で当該臓器に穿刺針を刺入して組織を採取することがある。
たとえば特許文献1には、シースの内部に挿通された針管を有し、この針管が組織に穿刺される構成を備えた穿刺針が開示されている。
また、特許文献2には、シースの内部に挿通された管状の穿刺針を有し、この穿刺針の先端部の外周面と内周面の少なくともいずれかに先端に向かって先鋭となる斜面状の刃面が形成された内視鏡用穿刺針装置が開示されている。
特開2005−312828号公報 特開2005−73798号公報
特許文献1に開示された針管及び特許文献2に開示された穿刺針は、いずれもシース内で進退可能であり、穿刺前にはシース内に収容され、穿刺時にシースの先端の開口から突出する。また、特許文献1に開示された穿刺針及び特許文献2に開示された内視鏡用穿刺針装置は、いずれも軟性内視鏡の処置具チャンネル内に挿通され、処置具チャンネルの形状に倣った湾曲形状に変形可能である。
特許文献1に開示された技術では、生検の対象となる組織への穿刺性能を高めるために、針管の先端が鋭利とされている。特許文献2に開示された技術でも同様に、管状の穿刺針の先端部が鋭利とされている。このため、湾曲状態とされたシース内を特許文献1に開示された針管及び特許文献2に開示された穿刺針が前進する際に、これらがシースの内面に刺さってしまう虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、シースが湾曲した状態において針管の針先がシースの内面に刺さりにくく、且つ組織への穿刺性能が高く維持された内視鏡用穿刺針を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、医療器具を挿通するためのチャンネル及び前記チャンネル内の前記医療器具を湾曲させる湾曲部を有する内視鏡と共に使用され、前記医療器具としてチャンネルに挿通可能な内視鏡用穿刺針であって、長手軸を有し前記湾曲部によって湾曲変形される可撓性を有するシースと、針先部および該針先部に形成された開口部を有し、前記シース内で前記シースに対して移動可能な可撓性を有する針管と、前記シースの前記長手軸に沿って前記針管の内部で進退可能であり前記針管から突没可能な遠位端面を有し、前記針管の前記開口部から前記遠位端面が突出している状態で前記針管に対して位置決め可能なスタイレットと、前記シースに取り付けられ、前記針管を前記シースに対して進退させる操作部と、前記操作部に設けられ、前記スタイレットの前記遠位端面が前記針管の前記開口部から突出した位置で前記スタイレットを前記針管に対して位置決めする位置決め機構と、を備え、前記スタイレットは、前記針管に対する前記スタイレットの前記遠位端面の位置を前記位置決め機構が位置決めしている状態で、前記湾曲部によって湾曲された前記シースの内面から前記遠位端面が押圧されることにより、前記針管の針先が前記シースの内面から離間するように前記針先を退避させることを特徴とする内視鏡用穿刺針である。
前記シースを湾曲させる前記湾曲部の湾曲の曲率半径が最小の状態において、前記針管の開口部から前記遠位端面までの長さは、前記シースの内周面に前記遠位端面が接し、且つ前記針先が前記シースの内周面から離間した位置関係で規定されていてもよい。
前記針管は、前記針管の中心線に対して傾斜する平面状をなす主斜角面と、前記針管の中心線に対して傾斜するとともに前記主斜角面と交差する平面状をなし前記主斜角面との交線上に前記針先を構成するバックカット面とを有していてもよい。
前記針管は、前記針管が直線状態にある場合の前記針管の中心線と同軸又は平行な直線を中心とする円錐面の一部をなし前記針管の内周面との境界線上に前記針先を構成する曲面状の刃面を有していてもよい。
前記シースは、金属線材がコイル状に巻かれることにより前記針管の外径よりも大きな内径を有するコイル体と、前記コイル体と同軸をなして前記コイル体の内部に配され前記針管の外径よりも大きな内径を有する樹脂チューブと、を有していてもよい。
本発明の別の態様は、医療器具を挿通するためのチャンネル及び前記チャンネル内の前記医療器具を湾曲させる湾曲部を有する内視鏡と、上記態様の内視鏡用穿刺針とを備えることを特徴とする生検システムである。
前記湾曲部は、前記チャンネルを湾曲させる能動湾曲部と、前記チャンネルの遠位端からの前記医療器具の突出方向を規定するために前記シースの外面を押圧可能な起上台と、の少なくともいずれかを有していてもよく、前記内視鏡用穿刺針の前記針管の開口部からの前記遠位端面の突出長さは、前記能動湾曲部による前記最小曲率半径と前記起上台による前記最小曲率半径とのうちの小さい方に基づいて規定されていてもよい。
本発明によれば、シースが湾曲した状態において針管の針先がシースの内面に刺さりにくく、且つ組織への穿刺性能が高く維持された内視鏡用穿刺針を提供することができる。
本発明の第1実施形態の内視鏡用穿刺針および超音波内視鏡を備えた本実施形態の生検システムの概略構成を示す図である。 同生検システムの内視鏡である超音波内視鏡の先端部分の断面図である。 同内視鏡用穿刺針の斜視図である。 同内視鏡用穿刺針の針管の先端部分を示す平面図である。 同針管の先端部分を示す正面図である。 同針管の先端部分を示す側面図である。 同針管の先端部分を示す底面図である。 同内視鏡用穿刺針の針管の先端部分の他の構成を示す平面図である。 同針管の先端部分を示す正面図である。 同針管の先端部分を示す側面図である。 同針管の先端部分を示す底面図である。 同内視鏡用穿刺針の操作部の基端部分を示す断面図である。 同操作部にスタイレットが取り付けられた状態における針管とスタイレットとの位置関係を説明するための部分断面図である。 同針管の先端開口部からスタイレットの遠位端面が突出していることの作用を説明するための模式図である。 同針管の先端開口部からスタイレットの遠位端面が突出していることの作用を説明するための模式図である。 同針管の先端開口部からスタイレットの遠位端面が突出していることの作用を説明するための模式図である。 同生検システムを用いた生検の手技の一過程を示す模式図である。 同手技における針管の穿刺直前の一過程を示す模式図である。 本発明の第2実施形態の内視鏡用穿刺針の先端部分を示す部分断面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の内視鏡用穿刺針および超音波内視鏡を備えた本実施形態の生検システムの概略構成を示す図である。図2は、生検システムの内視鏡である超音波内視鏡の先端部分の断面図である。
図1に示す本実施形態の内視鏡用穿刺針1(以下、単に「穿刺針1」と称する。)は、生検システム150の一部として、超音波内視鏡100と組み合わせて生検に使用される生検針である。
まず、本実施形態の穿刺針1とともに使用される内視鏡の一例について説明する。なお、本実施形態の穿刺針1とともに使用可能な内視鏡の構成は特に限定されない。
本実施形態で例示する超音波内視鏡100は、消化器や呼吸器に対する診断や治療を行うために適用可能な内視鏡である。超音波内視鏡100は、先端から体内に挿入される挿入部101と、挿入部101の基端に取り付けられた操作部109と、操作部109の側部に一端が接続されたユニバーサルコード112と、ユニバーサルコード112の他端に分岐ケーブル112aを介して接続された光源装置113と、ユニバーサルコード112の他端に分岐ケーブル112bを介して接続された光学的観察部114と、ユニバーサルコード112の他端に分岐ケーブル112cを介して接続された超音波観察部115とを備える。
挿入部101は、先端硬質部102、能動湾曲部105、および可撓管部106を先端側からこの順に並べて有している。
図1及び図2に示すように、先端硬質部102は、光学的観察を行うための光学撮像機構103と、超音波観察を行うための超音波走査機構104と、後述するチャンネル107に挿通された穿刺針1の向きを調整するための起上台108とを備える。
光学撮像機構103は、先端硬質部102の斜め前方に視野が向けられた撮像光学系と、撮像光学系を通じて入射した被写体の像を検出するCCDやCMOSなどのイメージセンサと、イメージセンサの動作を制御するCPU等の不図示の各種構成を備える。
超音波走査機構(プローブ)104は、超音波を出射し、受信する図示しない超音波振動子を備える。超音波走査機構104は、超音波振動子が発した超音波が観察対象に当たって反射した反射波を超音波振動子によって受信し、超音波振動子が受信した超音波に基づいた信号を超音波観察部115へ出力する。本実施形態の超音波走査機構104は、生検対象となる組織の超音波画像を取得し、また、生検の手技の過程で針管3の超音波画像を取得するために使用される。
能動湾曲部105は、筒状に形成されている。能動湾曲部105の先端105a(図2参照)に固定され操作部109まで延びる図示しないアングルワイヤを操作部109において牽引操作することによって、能動湾曲部105は、所定の方向へ湾曲可能である。本実施形態の能動湾曲部105は、超音波の走査方向に沿った方向及びこの方向に対して直交する方向に湾曲可能である。
なお、本実施形態の超音波内視鏡100は、例えば呼吸器の治療のために、挿入部の外径が細く超音波の走査方向に沿った2方向のみに湾曲可能な能動湾曲部を有していてもよい。
可撓管部106は、管腔組織内や体腔内において先端硬質部102を所望の位置に案内できるように柔軟に形成された筒状部材である。
能動湾曲部105と可撓管部106とのそれぞれの内部には、チャンネル107と、送気送水や吸引などを行うための図示しない管路とが設けられている。
図1及び図2に示すチャンネル107は、本実施形態の穿刺針1その他公知の医療器具を挿通するための筒状部である。チャンネル107の一端(先端開口107a)は、先端硬質部102の先端部近傍に開口されている。チャンネル107の他端は、操作部109の先端側の側面に開口されている。チャンネル107の他端には、フランジ状に形成された基端口金107bが固定されている。基端口金107bには、超音波内視鏡100とともに使用される穿刺針1を固定することができる。本実施形態では、チャンネル107の先端に起上台108が配されている。
起上台108は、挿入部101の中心線に対して交差する方向へ穿刺針1のシース7の遠位部分の向きを変更させるための部材である。起上台108は、操作部109まで延びる図示しない起上用ワイヤを操作部109において牽引操作することによって、シース7の外面を押してシース7を湾曲状態に変形させることができる。本実施形態の起上台108は、起上台108にシース7が配された状態でシース7を湾曲させる湾曲部である。
なお、超音波内視鏡100は、起上台108を備えていることに代えて、先端硬質部102に、穿刺針1の突出方向を所定の方向に規制するスロープを備えていてもよい。この場合におけるスロープも、シース7の外面に接してシース7を湾曲させる湾曲部の一例である。
図1に示す操作部109は、超音波内視鏡100を使用する術者が手に持つことができるように形成された外面を有し、能動湾曲部105及び起上台108を動作させるための湾曲操作機構110と、管路を通じて送気、送水、あるいは吸引をするための複数のスイッチ111とを備えている。
光源装置113は、光学撮像機構103によって撮像するための照明光を発するための装置である。
光学的観察部114は、光学撮像機構103のイメージセンサによって撮像された映像をモニター116に映し出すように構成されている。
超音波観察部115は、超音波走査機構104から出力された信号を受信し、この信号に基づいて画像を生成してモニター116に映し出すように構成されている。
次に、穿刺針1の構成について説明する。図3は、内視鏡用穿刺針の斜視図である。図4は、内視鏡用穿刺針の針管の先端部分を示す平面図である。図5は、針管の先端部分を示す正面図である。図6は、針管の先端部分を示す側面図である。図7は、針管の先端部分を示す底面図である。
穿刺針1は、体内に挿入される挿入体2と、挿入体2を操作するための操作部(処置具操作部)8と、スタイレット27とを備える。
挿入体2は、図1,2に示す超音波内視鏡100の挿入部101の先端から突出可能にチャンネル107に取り付け可能な長尺部材である。挿入体2は、針管3(図4参照)と、針管3が内部に挿通された筒状のシース7とを備える。
図4から図7までに示すように、針管3は、先端開口部31及び針先32aが形成された針先部32、主斜角面33、及びバックカット面34,35を有する可撓性の筒状部材である。針管3は、操作部8によりシース7内で進退操作される。針管3の先端は、シース7の先端部分の開口から突没可能である。
針管3は、可撓性を有しているとともに、外力により曲げられても容易に直線状態に復元する弾性を有する筒状部材である。たとえば、ステンレス合金、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金などの合金材料が、針管3の材料として採用可能である。
針管3の先端開口部31は、主斜角面33と針管3の内周面との境界を縁として規定される開口であり、針管3自身の中心線X1に対して斜めに傾斜して楕円形をなしている。
針先32aは、針管3における最も先端であり、組織に刺入されるために鋭利とされている。
主斜角面33は、針管3自身の中心線X1に対して斜めに傾斜した平面状に形成されている。針管3自身の中心線X1に対する主斜角面33の傾斜角度は、組織への穿刺性能を考慮して適宜設定されてよい。
バックカット面34,35は、針管3の中心線X1に対して傾斜するとともに主斜角面33と交差する平面状に形成されている。バックカット面34,35と主斜角面33との交線上に針先32aが構成されていることにより、本実施形態では針先32aは点状である。
針管3の針先部32の外周面に形成されたバックカット面34,35は、先端開口部31の傾斜方向とは略反対方向に傾斜している。
なお、針管3の構成は上記の構成には限定されない。図8から図11までは、針管3の他の構成例を示す。図8は、内視鏡用穿刺針の針管の先端部分の他の構成例を示す平面図である。図9は、針管の先端部分を示す正面図である。図10は、針管の先端部分を示す側面図である。図11は、針管の先端部分を示す底面図である。
図8から図11までに示すように、たとえば、上記の針管3に代えて、円錐面の一部をなす曲面状の刃面36を有する針管3Aを本実施形態の穿刺針1が有していてもよい。この針管3Aにおける針先32aは、針管3Aの内周面と刃面36との境界線上にある。具体的な一例として、針管3Aは、針管3Aが直線状態にある場合の針管3Aの中心線と同軸又は平行な直線を中心とする円錐面の一部をなすように刃面36が曲面となっている。
図3に示すシース7は、長手軸を有し、針管3が内部に挿入される筒状部材である。シース7は、樹脂や金属等から構成されている。シース7の先端は、針管3が突出することができるように開口されている。シース7の基端は、操作部8の先端部分に固定されている。
操作部8は、操作本体9と、操作本体9の先端側に設けられた取付アダプタ18と、操作本体9の基端側に設けられた針スライダ23とを備える。
操作本体9は、例えばABS樹脂等で形成されており、針管3およびシース7が挿通可能な管腔を有する。操作本体9の先端側には、管状に形成された取付アダプタ18が挿入されている。操作本体9の基端側は、管状に形成された針スライダ23に挿入されている。操作本体9と取付アダプタ18、および操作本体9と針スライダ23は、外周面に形成された図示しない溝あるいは凸部等が互いに係合することにより、軸線まわりの相対回転が抑制されつつ軸線方向に摺動可能である。操作本体9の内部に配されたシース7は、操作本体9に固定されている。
取付アダプタ18は、操作部8を超音波内視鏡100の基端口金107bに固定するための筒状部材である。取付アダプタ18の内部には、シース7、針管3、及びスタイレット27が挿通されている。取付アダプタ18は、操作本体9と同軸状となるように操作本体9に連結されている。取付アダプタ18と操作本体9とは、固定ネジ10により固定可能である。固定ネジ10を操作本体9に対して締め込むと、取付アダプタ18が操作本体9に押し当てられて取付アダプタ18と操作本体9とを摺動不能に固定することができる。また、固定ネジ10が緩められている状態では、取付アダプタ18の中心軸に沿って、取付アダプタ18に対して操作本体9を移動させることができる。取付アダプタ18は、取付アダプタ18に対して操作本体9を取付アダプタ18の先端側に向かって移動させると、針管3と共にシース7が前進するように構成されている。よって、取付アダプタ18と操作本体9との位置関係を変化させることで、操作部8を超音波内視鏡100に固定した際の、チャンネル107からのシース7の突出長を調節することができ、固定ネジ10により当該突出長を固定することができる。
取付アダプタ18の先端部の外周面には、術者が把持しやすいように凹凸が設けられていてもよい。
図12は、内視鏡用穿刺針1の操作部8の基端部分を示す断面図である。
図12に示すように、針スライダ23は、針管3の基端部分を保持する筒状部材である。すなわち、針管3の基端側は、シース7の基端から突出して針スライダ23の内部まで延び、針スライダ23の基端部において針スライダ23に固定されている。針スライダ23は、操作本体9に対して移動可能となるように操作本体9に連結されている。つまり、針スライダ23は、操作本体9に対して針スライダ23を操作本体9の先端側に向かって移動させると、シース7に対して針管3が前進するように構成されている。
針スライダ23の先端部の外周面には、術者が把持しやすいように凹凸が設けられていてもよい。
図3に示すように、針スライダ23の先端側において、ストッパ11が操作本体9に対して移動可能に取り付けられている。ストッパ11は固定ネジ12を有し、固定ネジ12を締め込むことで、操作本体9に対して固定することができる。針スライダ23は、ストッパ11と接触する位置までしか操作本体9に対して前進できないので、操作本体9に対するストッパ11の固定位置を調節することで、針管3のシース7からの最大突出長を調節することができる。
操作本体9の基端側へ針スライダ23が限界まで移動した位置に針スライダ23がある状態が、穿刺針1の使用開始前における初期状態である。初期状態では、針管3の先端はシース7内にある。
図12に示すように、針スライダ23の基端部分には、針管3の内部にスタイレット27を挿入するための開口が形成された位置決め機構24が形成されている。
図13は、操作部にスタイレットが取り付けられた状態における針管とスタイレットとの位置関係を説明するための部分断面図である。
図12及び図13に示すように、位置決め機構24は、スタイレット27のツマミ29と当接可能な基端面25と、シリンジを接続可能なポート26とを有する。位置決め機構24は、基端面25にツマミ29が当接した状態において針管3の先端開口部31から所定の長さだけスタイレット27が突出するように、スタイレット27の突出量を規定する。
図13に示すように、スタイレット27は、針管3の内部に挿入可能な心金28と、位置決め機構24の基端面25に当接可能なツマミ29とを有している。
スタイレット27の心金28は、シース7の内面に接した時にシース7の内面を傷つけにくい形状の遠位端面28aを有している。本実施形態におけるスタイレット27の心金28に形成された遠位端面28aは、鋭利ではない。本実施形態におけるスタイレット27の心金28に形成された遠位端面28aは、例えば先端側に向かって凸となる半球の外面のように曲面からなっている。また、スタイレット27が、心金28の中心線X3に対して直交する面を遠位端面として有していても、遠位端面と心金28の外周面とをなだらかに繋ぐように角のない形状とされていればスタイレット27がシース7の内面を傷つけにくい。
スタイレット27の心金28の長さは、ツマミ29が位置決め機構24の基端面25に当接した状態で常に針管3の先端開口部31から突出するように規定されている。針管3の先端開口部31からの心金28の突出量は、以下に例示するように、超音波内視鏡100によってシース7がどの程度湾曲変形されるかを考慮して決定される。
図14,図15,及び図16は、針管の先端開口部からスタイレットの遠位端面が突出していることによる穿刺針1の作用を説明するための模式図である。
たとえば、図1及び図2に示す超音波内視鏡100は、能動湾曲部105及び起上台108によって、シース7の外面を押圧してシース7を湾曲させる。たとえば図14に示すようにシース7の外面が起上台108によって押圧されることによりシース7は湾曲状態となる。湾曲状態にあるシース7は、ある曲率中心Oを有する円弧の一部となるように湾曲しているものと仮定することができる。このため、円弧の一部となるように湾曲したシース7の内周面7aのうち曲率中心から遠い側に位置する外側部7a1に針管3の先端部分(たとえば針先部32)が接触すると、シース7の内面を針管3が傷つける場合がある。
たとえば、図14に示すように本実施形態の針管3においてスタイレット27が挿通されていない場合には、上記の通り円弧の一部をなして湾曲形状とされたシース7の上記の外側部7a1には針管3の針先32aが刺さる場合がある。
ここで、図15及び図16に示すように、スタイレット27の心金28が針管3の先端開口部31から突出していると、円弧の一部をなして湾曲形状とされたシース7の上記の外側部7a1に対して心金28の遠位端面28aと、針管3の外周面3aとが接触する。さらに、シース7の内面からスタイレット27の遠位端面28aが押圧され、針管3の針先32aが外側部7a1から離間した位置に退避した状態となる。
シース7がより小さな曲率半径を有して湾曲されている方がシース7の内面に針先32aが刺さりやすいので、本実施形態では、図1及び図2に示す超音波内視鏡100における能動湾曲部105及び起上台108によってシース7が湾曲形状に変形される場合に、能動湾曲部105におけるシース7の最小曲率半径と、起上台108におけるシース7の最小曲率半径とのうちのいずれか小さい方、すなわち、超音波内視鏡100の湾曲部の性能の上限に対応する最も小さな曲率半径を考慮して、先端開口部31からの心金28の突出量を規定する。これにより、穿刺針1が取り付けられる対象となる超音波内視鏡100がどのようにシース7を湾曲させても針先32aがシース7の内面に刺さらない。
本実施形態の穿刺針1と超音波内視鏡100とは、シース7を湾曲させる湾曲部(能動湾曲部105及び起上台108)の湾曲の曲率半径が最小の状態において、針管3の先端開口部31からスタイレット27の遠位端面28aまでの長さは、シース7の内周面に遠位端面28aが接し、且つ32aがシース7の内周面から離間する位置関係となるように規定されている。
ところで、バックカット加工により針管3に形成されるバックカット面34,35の傾斜状態が針管3の中心線X1に直交する面に近い(すなわち、バックカット面34,35と針管3の中心線X1とのなす角が90度に近い)傾斜であれば、シース7に針先32aが刺さりにくくなるとも考えられる。しかしながら、シース7に対する針先32aの刺さりにくさと、組織に対する針先32aの刺さりやすさとは、互いに相反する事項である。生検のための穿刺針1としては、組織に対する刺さりやすさが優先されるのが好ましい。本実施形態では、シース7に対して針先32aを刺さりにくくするためにスタイレット27を利用していることにより、針先32aの設計は、シース7に対する刺さりやすさを考慮せずに組織に刺さりやすい形状を選択可能である。
なお、超音波内視鏡100がシース7をどの程度湾曲変形させることができるかは、超音波内視鏡100の構成等に依存する。このため、本実施形態の穿刺針1は、穿刺針1と共に使用されることが想定される超音波内視鏡の構成に対応して位置決め機構24及び心金28の構成が決定されてよい。
以上の構成を有する穿刺針1の使用時の動作について説明する。図17は、生検システムを用いた生検の手技の一過程を示す模式図である。図18は、生検の手技における針管の穿刺直前の一過程を示す模式図である。
以下では、体内の病変を対象組織として穿刺針1の針管3を刺入し、針管3の内部を通じて病変の細胞などを回収する生検の処置を例に説明する。本実施形態で例示される生検の手技は、図17及び図18に示す膵臓90における膵頭部に対する生検の一例である。なお、本実施形態の穿刺針1の適応対象は膵頭部には限定されない。
まず術者は、図1に示す超音波内視鏡100の挿入部101を体内に挿入し、光学撮像機構103で観察しながら、能動湾曲部105を適宜湾曲させつつ対象組織(本実施形態では膵頭部)の付近まで挿入部101の先端部を導入する。導入後、術者は、光学撮像機構103および超音波走査機構104による観察結果に基づいて、生検を行う部位を決定する。たとえば、膵頭部に対する生検を行う場合、超音波内視鏡100の挿入部101に設けられた光学撮像機構103及び超音波走査機構104が十二指腸80に到達するように、能動湾曲部105を湾曲させた状態としつつ挿入部101を移動させる。
膵頭部に対する生検を超音波内視鏡100を用いて行う場合、穿刺針1の穿刺箇所を超音波内視鏡100の視野に捉えるために、能動湾曲部105を湾曲させる必要がある。特に、本実施形態のように膵頭部に対する生検をする場合には、超音波内視鏡100の能動湾曲部105の性能の限界に近い程度まで能動湾曲部105が湾曲される。
次に、術者は、図1に示す超音波内視鏡100の操作部109に設けられた基端口金107bからチャンネル107の内部へ、穿刺針1の挿入体2を先端側から挿入する。さらに、術者は、操作部109の取付アダプタ18を基端口金107bに連結する。これにより、穿刺針1の操作部8は、操作部109に対して回転しないように超音波内視鏡100に固定される。
次に、術者は、固定ネジ10(図3参照)を緩め、光学撮像機構103および超音波走査機構104によってシース7および体内を観察しながら、取付アダプタ18と操作本体9とを相対的に摺動させて、超音波内視鏡100の挿入部101の先端からのシース7の突出量を適切な量に調整する。調整後、術者は固定ネジ10を締め込んで当該突出量を固定する。
次に、超音波走査機構104による観察結果に基づいて、生検を行う対象組織Tまでの距離を考慮しつつストッパ11を移動させて所望の位置で操作本体9に固定し、針管3の最大突出長を調節する。
また、対象組織Tの位置に向かって針管3が押し出されるように、図18に示すように、チャンネル107の先端開口107aからの挿入体2の突出方向を、起上台108を用いて設定する。起上台108は、シース7の外面を押圧することにより、シース7、針管3、及びスタイレット27を湾曲状態に変形させる。本実施形態のような膵頭部に対する生検の手技では、超音波内視鏡100の能動湾曲部105および起上台108の性能の限界に近い程度まで挿入体2を湾曲させた状態になる。
次に、術者は、図3に示す針スライダ23を操作部8の先端側へと前進させる。このとき、操作者は、スタイレット27のツマミ29が針スライダ23の基端の位置決め機構24の基端面25に当接した状態(図13参照)が維持されるように、針スライダ23とツマミ29との両方を片手でまとめて把持する。針スライダ23の基端部分を操作者が手で握れば針スライダ23とツマミ29との両方を片手でまとめて把持するのは容易である。
ツマミ29が位置決め機構24の基端面25に当接している状態では、スタイレット27の心金28が、針管3の針先32aを、シース7の内面から退避させている(図16参照)。このため、ツマミ29が位置決め機構24の基端面25に当接している状態では、シース7が超音波内視鏡100によってどのような湾曲状態にあっても、シース7の内面に針管3の針先32aが刺さりにくくい。
この状態で針管3がシース7内でシース7の先端側へと移動しても、針管3の針先32aはシース7の内面には刺さらずにシース7の先端から突出する(図18参照)。
このように、本実施形態では、スタイレット27の心金28の遠位端面28aがシース7の内周面7aに接触した状態で、針先32aがシース7の内周面7aから離間するように心金28が針先32aを退避させながら、シース7の先端へ向かって針管3が針スライダ23によって押し進められる。
針管3がシース7から突出した後に、図18に示すように、スタイレット27の心金28を針管3の内部に引き戻す。これにより、針管3の鋭利な針先32aにより針管3を組織に穿刺可能となる。次に、シース7の先端を腸壁に当接させた状態で、針スライダ23を操作部8の先端側へと術者がさらに前進させることにより、針管3の針先32aはシース7の先端から突出されると共に組織に穿刺され、生検を行う対象組織Tへと押し進められる。このときに、生検対象でない組織が針管3の内部に入り込まないように、スタイレット27の心金28が針管3の内部に配置されている。
術者は、組織の内部に差し込まれた針管3の先端側部分の位置情報を、超音波走査機構104によって取得することができる。そのため、術者は、超音波走査機構104において取得された針管3の先端側部分の像を示す超音波画像を図1に示す超音波観察部115によって観察することができる。超音波観察部115に鮮明に映し出された針管3の先端部分の像を参照し、術者は、針管3の先端を、生検を行う対象組織Tに到達させる。
次に、術者は、挿入体2および操作部8からスタイレット27を引き抜く。これにより、針管3の先端から針スライダ23の基端まで延びる貫通孔が針管3に生じる。術者は、針スライダ23の基端に配されたポート26にシリンジ等を接続して針管3内を吸引し、生検を行う対象組織Tの細胞などを針管3の先端から吸引して採取する。
必要量の細胞などが採取できたら、針スライダ23を操作部8の基端側に術者が後退させることによって針管3を組織から抜くと共に、針管3の先端をシース7内に収容する。針管3が組織から抜けたら、超音波内視鏡100の操作部109の基端口金107bから術者が取付アダプタ18を外し、穿刺針1をチャンネル107から抜去する。最後に超音波内視鏡100が患者から抜去されて一連の処置が終了する。
以上に説明したように、本実施形態では、針管3の先端開口部31から所定の長さだけ突出したスタイレット27が、湾曲状態とされたシース7の内面から鋭利な針先32aを離間させて針先32aを退避させるので、組織への穿刺のために最適化された針先32aを、シース7の内面に刺さることなくシース7から突出させることができる。超音波内視鏡100の能動湾曲部105や起上台108によりその湾曲性能の上限近くまでシース7が湾曲される場合には、本実施形態のようにスタイレット27が針先32aを退避させることにより、組織への穿刺性能に優れる形状を有する針先32aをシース7に刺さることなく穿刺対象となる組織まで案内することができる。
また、針管3に対する遠位端面28aの位置を位置決め機構24が規定しているので、湾曲状態にあるシース7の内部を針管3が通過する過程でスタイレット27の心金28が針管3に対してずれにくい。
また、針スライダ23に設けられた位置決め機構24の基端面25にスタイレット27のツマミ29を当接させることで針管3の針先32aに対する心金28の遠位端面28aの位置決めができる。また心金28を針管3から引き抜くときには単にツマミ29を基端側に引けばよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図19は、本発明の第2実施形態の内視鏡用穿刺針の先端部分を示す部分断面図である。
図19に示す本実施形態の内視鏡用穿刺針1Aは、第1実施形態に開示されたシース7とは構成が異なるシース70を、第1実施形態に開示されたシース7に代えて備えている。
シース70は、コイル体71と、樹脂チューブ72とを有している。
コイル体71は、金属線材が螺旋状に巻かれてなるコイルである。本実施形態では、金属線材からなる素線がたとえば密巻きとなっていることによりコイル体71が形成されている。なお、コイル体71における金属線材の断面形状及びその巻かれ方は特に限定されない。コイル体71の金属線材はコイル状をなしている。コイル体71の中心線(シース70の中心線X2)方向へシースを移動させたりコイル体71の中心線を回転中心としてシースを回転させたりする場合にシース70に係る力量は主にコイル体71によってシース70の基端から先端まで伝達される。
樹脂チューブ72は、コイル体71の内部に配置されて、コイル体71と同軸をなす樹脂製のチューブである。樹脂チューブ72は、針管3を樹脂チューブ72の内部に挿通することができる程度の内径を有している。樹脂チューブ72は、コイル体71に固定されていてもよいし、コイル体71に固定されていなくてもよい。たとえば、樹脂チューブ72の先端のみがコイル体71の先端に固定されていてもよい。
樹脂チューブ72の材質は特に限定されない。本実施形態では、第1実施形態と同様に、シース70に対して針先32aが刺さるのをスタイレット27が防ぐようになっているので、樹脂チューブ72の材質として針先32aが刺さりにくい特性が考慮されなくてもよい。また、本実施形態では、挿入体2をチャンネル107内で進退させるための力量及びチャンネル107内における針先32aの向きを調整するための力量は操作部8からコイル体71を通じて伝達されるので、樹脂チューブ72は柔軟であってよい。
本実施形態では、シース70がコイル体71を有していることにより、超音波内視鏡100の能動湾曲部105をその湾曲性能の限界近くまで湾曲させた場合、および起上台108のその起立性能の限界近くまで起立させた場合にも、能動湾曲部105や起上台108によって湾曲されたシース70が断面円形を維持しやすく、つぶれにくい。このため、シース70が湾曲されたときであってもシース70の内部には針管3を挿通するために十分な隙間を維持することができる。
また、コイル体71の内部に樹脂チューブ72が設けられていることによって、コイル体71を構成する金属素線の隙間に針先32aやスタイレット27の心金28等が入り込んでしまうのを防ぐことができる。また、本実施形態では針先32aが樹脂チューブ72の内面に刺さらないようにスタイレット27が針先32aを第1実施形態と同様に樹脂チューブ72の内面から退避させる。このため、樹脂チューブ72として柔軟なチューブを採用することが可能である。その結果、本実施形態では、超音波内視鏡100のチャンネル107内に挿入体2が挿入された状態における能動湾曲部105及び起上台108の湾曲性能の低下が起こりにくい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の各実施形態において示した構成要素は適宜に組み合わせて構成することが可能である。
本発明は、生体に穿刺される穿刺針に適用可能である。
1 内視鏡用穿刺針
2 挿入体
3 針管
31 先端開口部
32 針先部
32a 針先
33 主斜角面
34 バックカット面
35 バックカット面
7,70 シース
8 操作部
9 操作本体
10 固定ネジ
11 ストッパ
12 固定ネジ
18 取付アダプタ
23 針スライダ
24 位置決め機構
25 基端面
26 ポート
27 スタイレット
28 心金
29 ツマミ
71 コイル体
72 樹脂チューブ
100 超音波内視鏡
101 挿入部
102 先端硬質部
103 光学撮像機構
104 超音波走査機構
105 能動湾曲部
106 可撓管部
107 チャンネル
108 起上台
109 操作部
110 湾曲操作機構
111 複数のスイッチ
112 ユニバーサルコード
112a 分岐ケーブル
112b 分岐ケーブル
112c 分岐ケーブル
113 光源装置
114 光学的観察部
115 超音波観察部
116 モニター

Claims (7)

  1. 医療器具を挿通するためのチャンネル及び前記チャンネル内の前記医療器具を湾曲させる湾曲部を有する内視鏡と共に使用され、前記医療器具としてチャンネルに挿通可能な内視鏡用穿刺針であって、
    長手軸を有し前記湾曲部によって湾曲変形される可撓性を有するシースと、
    針先部および該針先部に形成された開口部を有し、前記シース内で前記シースに対して移動可能な可撓性を有する針管と、
    前記シースの前記長手軸に沿って前記針管の内部で進退可能であり前記針管から突没可能な遠位端面を有し、前記針管の前記開口部から前記遠位端面が突出している状態で前記針管に対して位置決め可能なスタイレットと、
    前記シースに取り付けられ、前記針管を前記シースに対して進退させる操作部と、
    前記操作部に設けられ、前記スタイレットの前記遠位端面が前記針管の前記開口部から突出した位置で前記スタイレットを前記針管に対して位置決めする位置決め機構と、
    を備え、
    前記スタイレットは、前記針管に対する前記スタイレットの前記遠位端面の位置を前記位置決め機構が位置決めしている状態で、前記湾曲部によって湾曲された前記シースの内面から前記遠位端面が押圧されることにより、前記針管の針先が前記シースの内面から離間するように前記針先を退避させる
    ことを特徴とする内視鏡用穿刺針。
  2. 請求項1に記載の内視鏡用穿刺針であって、
    前記シースを湾曲させる前記湾曲部の湾曲の曲率半径が最小の状態において、
    前記針管の開口部から前記遠位端面までの長さは、前記シースの内周面に前記遠位端面が接し、且つ前記針先が前記シースの内周面から離間した位置関係で規定されていることを特徴とする内視鏡用穿刺針。
  3. 請求項に記載の内視鏡用穿刺針であって、
    前記針管は、
    前記針管の中心線に対して傾斜する平面状をなす主斜角面と、
    前記針管の中心線に対して傾斜するとともに前記主斜角面と交差する平面状をなし前記主斜角面との交線上に前記針先を構成するバックカット面と、
    を有する
    ことを特徴とする内視鏡用穿刺針。
  4. 請求項に記載の内視鏡用穿刺針であって、
    前記針管は、前記針管が直線状態にある場合の前記針管の中心線と同軸又は平行な直線を中心とする円錐面の一部をなし前記針管の内周面との境界線上に前記針先を構成する曲面状の刃面を有する
    ことを特徴とする内視鏡用穿刺針。
  5. 請求項2に記載の内視鏡用穿刺針であって、
    前記シースは、
    金属線材がコイル状に巻かれることにより前記針管の外径よりも大きな内径を有するコイル体と、
    前記コイル体と同軸をなして前記コイル体の内部に配され前記針管の外径よりも大きな内径を有する樹脂チューブと、
    を有する
    ことを特徴とする内視鏡用穿刺針。
  6. 医療器具を挿通するためのチャンネル及び前記チャンネル内の前記医療器具を湾曲させる湾曲部を有する内視鏡と、
    請求項1に記載の内視鏡用穿刺針と、
    を備えることを特徴とする生検システム。
  7. 請求項に記載の生検システムであって、
    前記湾曲部は、
    前記チャンネルを湾曲させる能動湾曲部と、
    前記チャンネルの遠位端からの前記医療器具の突出方向を規定するために前記シースの外面を押圧可能な起上台と、
    の少なくともいずれかを有し、
    前記内視鏡用穿刺針の前記針管の開口部からの前記遠位端面の突出長さは、前記能動湾曲部による最小曲率半径と前記起上台による最小曲率半径とのうちの小さい方に基づいて規定されていることを特徴とする生検システム。
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