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JP5979052B2 - スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 - Google Patents

スライドシート用のワイヤハーネス配索装置 Download PDF

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JP5979052B2 JP2013061096A JP2013061096A JP5979052B2 JP 5979052 B2 JP5979052 B2 JP 5979052B2 JP 2013061096 A JP2013061096 A JP 2013061096A JP 2013061096 A JP2013061096 A JP 2013061096A JP 5979052 B2 JP5979052 B2 JP 5979052B2
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Description

本発明はスライドシート用のワイヤハーネス配索装置に関し、詳しくは、スライドシートの動きに追従するワイヤハーネスの余長部を迂回させて収容する余長収容ケースの設置を不要とするものである。
自動車のシートには電動リクライニング装置やシートヒータなど種々の電装品が装備されており、これらの電装品に給電するために、車体フロアからシートに給電用のワイヤハーネスが配索されている。スライドシートの場合には、ワイヤハーネスをシートのスライド動作に追従させる必要があり、そのためワイヤハーネスに余長部を持たせて配索している。自動車のスライドシートのスライド寸法は通常最大240mm〜300mm程度である。また、近時、座席前方または座席後方に大きな空間をあけることができるように、スライド寸法を最大400mm〜1200mm程度としたロングスライドシートも提供されている。
この種の車体フロアとスライドシートとの間に配索するワイヤハーネス配索装置として、特開2010−193599号公報(特許文献1)に図7および図8(A)、(B)に示す装置が提案されている。該装置では、スライドシート100用のシートレール101の側方に隣接してワイヤハーネスW/Hを挿通するハーネスレール102がフロアに敷設されると共に、該ハーネスレール102の側方に隣接してワイヤハーネスの余長収容ケース103が設置されている。スライドシート100に配線されるワイヤハーネスW/Hは、フロアハーネスから分岐し、コルゲートチューブで外装された状態で余長収容ケース103内に挿通された後、ハーネスレール102に挿通され、スライドシート100と連動してハーネスレール102を摺動するスライダ104内に通されてスライドシート100へと配線されている。図8(A)のようにスライダ104がハーネスレール102の一端側(A側)に位置しているときには、ワイヤハーネスW/Hの余長部をU字状に迂回させた状態で余長収容ケース103内に収容し、図8(B)のようにスライダ104がスライドシート100に連動して他端側(B側)に移動するにつれて余長収容ケース103内に収容されていたワイヤハーネスW/Hの余長部がハーネスレール102に引き出されてU字状の屈曲部Cが余長収容ケース103のB側からA側へと移動する。
特開2010−193599号公報
前記特許文献1では、シートレール101、ハーネスレール102およびスライダ104の他に、余長収容ケース103が必要となるため部品点数が増加すると共に、車体フロアに敷設するハーネスレール102の側方に、ワイヤハーネスの余長部を迂回させて収容する広幅の余長収容ケース103を設置するスペースが必要となり、車両搭載性が良くないという問題がある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、部品点数の低減および車両搭載スペースの低減を図りながらスライド部材のスライド動作に追従させるワイヤハーネスの余長を収容できることを課題としている。
前記課題を解決するため、発明は、スライドシート用のシートレールの側方に前方から後方に向かって配置する1本のハーネスレールと、
スライドシートに連結して前記ハーネスレール内に摺動自在に嵌合するスライダと、
を備え、
前記スライドシートに配線するワイヤハーネスが前記スライダを通して前記ハーネスレールに挿通されると共に該ハーネスレールの一端より外方に引き出されてフロアハーネスと接続しており、
前記ハーネスレールに挿通するワイヤハーネスに外装材が取り付けられ、
前記外装材は、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた4本の折り曲げラインが折り曲げられて四角筒とされると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に入れられた切り込みで前記四角筒の3面が分離される一方、1面は分離させずに連続部とされ、かつ、前記四角筒の対向する一対の面に前記連続部が長さ方向に交互に形成されてアコーディオン状に屈曲可能とされており、該外装材がアコーディオン状に屈曲されて前記ワイヤハーネスの余長部が前記ハーネスレール内に収容されていることを特徴とするスライドシート用のワイヤハーネス配索装置を提供している。
前記のように、ワイヤハーネスの外装材、帯状の平板を4本の折り曲げラインで折り曲げて四角筒とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて四角筒の3面を分離し、1面を分離させずに連続部としたキャタピラ型の外装材としている。特に、本発明では、前記四角筒の対向する一対の面に前記連続部を長さ方向に交互に設けて外装材をアコーディオン状に屈曲可能としているため、外装材に挿通するワイヤハーネスも容易にアコーディオン状に屈曲させることができる。よって、スライド部材に配線され該スライド部材のスライド動作に追従させるために余長を持たせたワイヤハーネスに本発明の外装材を取り付けると、スライド部材の動きに応じて、該ワイヤハーネスを配索経路内でアコーディオン状に屈曲させて余長吸収することが可能となるため、ワイヤハーネスの余長部を迂回させて収容する余長収容ケースが不要となる。即ち、部品点数の低減や車両搭載スペースの低減を図りながら、スライド部材のスライド動作にワイヤハーネスを滑らかに追従させることが可能となる。
前記外装材は、前記帯状の平板の幅方向の両側縁の一方側に係止突片を突設すると共に、他方側に前記係止突片を挿入係止する係止穴を設け、前記折り曲げラインに沿って折り曲げて四角筒形状とすると共に係止突片を係止穴に挿入係止して四角筒状を保持することが好ましい。
前記外装材は、押出成形した平板を打抜加工して形成し、これを折り曲げ組み立てて形成でき、従来のワイヤハーネス外装材のコルゲートチューブより安価に形成でき、かつ、運搬時は平板形状のままであるため嵩ばらない。しかも、閉鎖された筒状でないため、ワイヤハーネスに容易に外装することができる。
前記のようにロアハーネスと接続したワイヤハーネスをスライドシートに配線するワイヤハーネス配索装置において、ハーネスレールに挿通するワイヤハーネスに前記外装材を取り付けている。よって、スライドシートのスライド動作に応じて該ワイヤハーネスをハーネスレール内でアコーディオン状に屈曲させて余長吸収することが可能となるため、従来のような、ハーネスレールの側方側に配置してワイヤハーネスの余長部をU字状に迂回させて収容する広幅の余長収容ケースが不要となり、部品点数の低減ならびに車両搭載スペースの低減を図ることができる。
前記外装材の上下面に前記連続部を長さ方向に交互に形成すると共に、該外装材の下面に形成した連続部に近接する両側面に突起部を設ける一方、
前記ハーネスレールの断面ボックス状のハーネス挿通部には両側壁内面の上部位置に前記突起部を摺動自在に支持する支持レールを長さ方向に連続して設け、
該支持レールに前記突起部を支持させ、前記外装材の下面側の連続部で一辺が連結された分離端面を最上位置とし、前記外装材の上面側の連続部で一辺が連結された分離端面を最下位置とした側面視連続W字状に前記外装材を屈曲させて前記ワイヤハーネスの余長部を前記ハーネス挿通部内に収容していることが好ましい。
前記のように、外装材の両側面に設けた突起部をハーネス挿通部の両側壁内面に設けた支持レールに摺動自在に支持させることにより、外装材をスムーズに屈曲させて余長吸収を滑らかに行うことができる。
前記突起部は円柱形状を有していることが好ましい。また、前記支持レールは、ハーネス挿通部の両側壁内面より突設した上下2枚の平行なレール板からなり、上下のレール板間に突起部を摺動自在に嵌合させて支持する構造としていることが好ましい。
また、ハーネスレールの全長(L)は、スライドシートのスライド長をX、前記外装材の隣接する連続部間の長さ方向の寸法(ピッチ)をa、前記外装材の厚さをbとした場合に、下記式(1)を満たしている。
L=(外装材の全長)≧X+Lb/a・・・(1)
前述したように、ワイヤハーネスの外装材は、帯状の平板を長さ方向に延在する折り曲げラインを折り曲げて四角筒とすると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に切り込みを入れて四角筒の3面を分離し、1面を分離させずに連続部としたキャタピラ型とし、特に、四角筒の対向する一対の面に前記連続部を長さ方向に交互に設けて外装材をアコーディオン状に屈曲可能としている。
よって、フロアハーネスと接続したワイヤハーネスをスライドシートに配線するワイヤハーネス配索装置において、ハーネスレールに挿通するワイヤハーネスに前記外装材を取り付けることで、スライドシートのスライド動作に応じて該ワイヤハーネスをハーネスレール内でアコーディオン状に屈曲させて余長吸収することが可能となる。よって、従来のような、ハーネスレールの側方側に配置してワイヤハーネスの余長部を迂回させて収容する広幅の余長収容ケースが不要となるため、部品点数の低減および車両搭載スペースの低減を図りながら、スライドシートの動きにワイヤハーネスを滑らかに追従させることができる。
本実施形態におけるスライドシートを示す概略斜視図である。 スライドシートが最も後方位置にあるときのA−A線断面図である。 ワイヤハーネスの外装材を示し、(A)は展開図、(B)は斜視図である。 ハーネスレールを示し、(A)は斜視図、(B)はB−B線断面図である。 ハーネス挿通部に挿通した外装材の屈曲状態を示すC−C線断面図である。 スライドシートのスライド動作に追従するワイヤハーネスの動きを示す説明図であり、(A)はスライドシートが最も後方位置にあるとき、(C)はスライドシートが最も前方位置にあるとき、(B)はスライドシートが(A)と(C)の中間位置にあるときを示している。 従来例を示す図面である。 (A)、(B)は従来例の作動説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図6は本実施形態を示す。
図1に示すように、自動車に搭載する助手席側のスライドシート1は400mm〜1200mm程度スライドできるロングスライドシートとしており、該スライドシート1に装着した電装品(図示せず)に給電するために、フロアパネル2からスライドシート1へワイヤハーネス3を配線している。ワイヤハーネス3には、スライドシート1のスライド動作に追従できるように所定の余長を持たせている。
スライドシート1の下面には図2に示すように、脚部4を左右一対設け、各脚部4をフロアパネル2上に搭載した左右一対のシートレール6にスライド自在に取り付けている。各シートレール6は図2に示す構造で、スライドシート1の座面下方に突設した脚部4の軸部4aをシートレール6内に挿入し、軸部4aから腕部4bを左右に延在させ、腕部4bの外面に軸支した車輪4cをシートレール6内の側部空間6aに回動自在に嵌合させている。シートレール6の中央の上面開口6cを挟む左右の側部空間6aの上壁6bには、図示していないが、その上面に車室床材となるモールを敷設している。
一方のシートレール6の側方に隣接して、前方から後方に向かって1本の直線状のハーネスレール7を設置している。フロアパネル2に配索するフロアハーネスから分岐したワイヤハーネス3をハーネスレール7の断面ボックス状のハーネス挿通部7aに前端から挿通し、ハーネス挿通部7aに摺動自在に嵌合するスライダ8に該ワイヤハーネス3を通して、該スライダ8をスライドシート1に連結すると共に、ワイヤハーネス3をスライドシート1内に配線している。また、ハーネス挿通部7bの上面開口を挟む左右の上壁7cの上面にもモール(図示せず)を敷設している。
ハーネス挿通部7aに挿通するワイヤハーネス3には、図3に示すような四角筒状のキャタピラ型の外装材10を取り付けている。外装材10は図3(A)に示す帯状に連続した樹脂製の長尺材からなる平板20を折り曲げて組み立てている。平板20には、長さ方向xに延在し、図3(A)において二点鎖線で示す折り曲げライン21、22、23、24を幅方向yの中間部に間隔をあけて設け、平板20を幅方向に5個の区画S1〜S5に分け、折り曲げライン21〜24を直角に折り曲げ、幅方向両側の区画S1とS5を重ねることで図3(B)に示すような四角筒状に組み立てられるようにしている。即ち、図3(A)の区画S3が図3(B)の四角筒状の外装材10の上面11となり、区画S4、S2がそれぞれ外装材10の側面13、14となり、重ね合わせた区画S1とS5とが外装材10の下面12となる。
なお、本実施形態では、折り曲げライン21と22との間隔および折り曲げライン23と24との間隔を、折り曲げライン22と23との間隔より小として、厚さbが幅cより小である扁平な四角筒状の外装材10を形成している。
また、平板20の幅方向両側の一方側の区画S1の側縁に係止突片25を長さ方向xに間隔をあけて突設している。該係止突片25は円弧状の突出部の根元両側に切り込み25aを設け、両側に係止辺25bが突出する形状としている。平板20の他方側の区画S5に係止突片25を挿入係止する細長い係止穴26を設けている。係止穴26の長さ方向両端に切り込み26aを設け、その先端に小径穴26bを設けている。前記切り込み26aに係止辺25bがかかるようにし、かつ、小径穴26bで切り込み26aの先端から亀裂が生じないようにしている。平板20を折り曲げライン21〜24に沿って折り曲げ、区画S1とS5を重ねた状態で係止突片25を係止穴26に挿入係止することで四角筒形状を保持できるようにしている。
また、平板20には長さ方向xに間隔をあけて幅方向yに第1切り込み27および第2切り込み28を入れている。
第1切り込み27は、長さ方向の所定位置において、隣接する折り曲げライン22、23からそれぞれ幅方向両側の区画S1、S5の側端まで延在させる一対の切り込みであり、該一対の切り込み27を入れることで、四角筒の外装材10の側面13、14および下面12を分離する一方、上面11は分離せずに連続部29a(一点鎖線で図示)としている。
また、第2切り込み28は、長さ方向の所定位置において、折り曲げライン21と24とを結ぶラインで切り込むものであり、該第2切り込み28を入れることで、四角筒の外装材10の上面11および側面13、14を分離する一方、下面12は分離せずに連続部29bとしている。本実施形態では、前記第1切り込み27と第2切り込み28を平板20の長さ方向に間隔aをあけて交互に設けることで、外装材10の上下面14、12に連続部29a、29bが長さ方向に間隔aをあけて交互に形成され、該構成により、外装材10は図5、6に示すようにアコーディオン状に屈曲可能となる。
また、第1切り込み27の一端、即ち、折り曲げライン22または折り曲げライン23と接する位置に小径穴27aを設け、第1切り込み27の端部からの亀裂発生を防止している。さらに、第2切り込み28の両端、即ち、折り曲げライン21、24と接する位置にも小径穴28aを設け、第2切り込み28の端部からの亀裂発生を防止している。
また、連続部29bに近接する平板20の区画S2およびS4の所定位置に円柱状の突起部30を設けている。平板20の折り曲げライン21〜24を折り曲げて四角筒状の外装材10としたとき、前記突起部30は外装材10の下面12に形成した連続部29bに近接する両側面13、14に設けられる。また、本実施形態の外装材10では、ハーネスレール7の前端側に配置される外装材10の前端にも両側面13、14に突起部30を設けている。
平板20に設ける折り曲げライン21〜24は、板厚の1/3程度を切削して断面円弧状のラインとしている。また、前記第1切り込み27、第2切り込み28、係止突片25係止穴26はすべて平板を打抜いて形成している。
前記外装材10は予め折り曲げライン21〜24で折り曲げる一方、係止突片25は係止穴26に挿入せず、開いた状態でワイヤハーネス3の電線群を折り曲げた外装材10の両側区画S1とS5の間の開口から挿入する。この電線群の挿入後にS1とS5を重ね、係止突片25を係止穴26に挿入係止し、電線群を四角筒の中に挿入した状態で外装する。
一方、前記ハーネスレール7は図4(A)、(B)に示す形状を有し、断面ボックス状のハーネス挿通部7aの両側壁内面の上部位置には、外装材10の突起部30を摺動自在に支持する支持レール7bを長さ方向に連続して設けている。支持レール7bは両側壁内面から突出させた上下2枚の平行なレール板7b−1、7b−2からなり、上下のレール板7b−1、7b−2間に突起部30を摺動自在に嵌合させて支持する構造としている。上側のレール板7b−1はハーネスレール7の上壁7cと所定の間隔をあけて設けている。
なお、図示しないが、ハーネスレール7の前端では前記支持レール7bの前端開口を塞いで、支持レール7bに摺動自在に支持されている外装材10の突起部30が該開口から脱落しないようにしている。
前記のように、ハーネスレール7のハーネス挿通部7aに挿通する外装材10の突起部30を該ハーネス挿通部7aの支持レール7bに支持させることにより、図5に示すように、外装材10の下面12側の連続部29bで一辺が連結された分離端面31bを最上位置とし、外装材10の上面11側の連続部29aで一辺が連結された分離端面31aを最下位置とした側面視連続W字状に外装材10を屈曲させることが可能となる。
また、スライドシート1の最大スライド長をX、外装材10の隣接する連続部29a、29b間の長さ方向の寸法(ピッチ)をa、外装材10の厚さをbとした場合に、ハーネスレール7の全長(L)は下記式(1)を満たしている。
L=(外装材10の全長)≧X+Lb/a・・・(1)
なお、本実施形態ではハーネスレール7の全長Lをシートレール6の全長より長めに設定しているが、前記式(1)を満たせばシートレール6の全長と同程度とすることも可能である。
また、前記スライダ8は、ハーネスレール7のハーネス挿通部7aに摺動自在に嵌合する四角筒状のワイヤハーネス挿入部8aと、該ワイヤハーネス挿入部8aの内部と連通するように立設されワイヤハーネス挿入部8aに挿入されたワイヤハーネス3をスライドシート1側に引き出すワイヤハーネス引出用筒部8bとを備えている。
前記外装材10の後端をワイヤハーネス挿入部8aに連結すると共に、外装材10の後端から引き出したワイヤハーネス3をスライダ8のワイヤハーネス挿入部8aおよびワイヤハーネス引出用筒部8bに貫通させる。ワイヤハーネス挿入部8aをハーネス挿通部7aに嵌合させると共に、ワイヤハーネス引出用筒部8bをハーネスレール7の左右の上壁7c間の開口より突出させ、スライドシート1の脚部4に連結固定した支持部材5の後部位置に前記ワイヤハーネス引出用筒部8bの先端部を固定して該ワイヤハーネス引出用筒部8bの先端開口から引き出したワイヤハーネス3をスライドシート1内の電装品(図示せず)とコネクタ接続させる構成としている。該構成により、スライドシート1の前後移動に追従して、脚部4に連結したスライダ8がハーネスレール7を前後移動できるようにしている。
次に、スライドシート1のスライド動作に追従するワイヤハーネス3の動きについて説明する。図6の(A)はスライドシートが最も後方位置にあるとき、(C)はスライドシートが最も前方位置にあるとき、(B)はスライドシートが(A)と(C)の中間位置にあるときの外装材10を取り付けたワイヤハーネス3の状態を示している。
図6(A)のように、スライドシート1が最も後方位置にあるときは、外装材10がハーネスレール7のハーネス挿通部7a内で直線状に延在した状態で、フロアハーネスから分岐したワイヤハーネス3も外装材10に直線状に挿通され、スライダ8を通してスライドシート1内へと配線されている。
図6(B)のように、スライドシート1が前方にスライドされると、直線状に伸びていた外装材10がハーネス挿通部7a内でアコーディオン状(側面視連続W字状)に屈曲し、内部に挿通されるワイヤハーネス3も同様に屈曲するため、中間位置のスライドシート1のワイヤハーネス引き込み位置より前方側のハーネス挿通部7a内でワイヤハーネス3の余長部が収容される。
図6(C)のように、スライドシート1がさらにスライドされて最も前方位置まで到達しても、外装材10がより小さな屈曲角でアコーディオン状に屈曲できるため、最も前方位置のスライドシート1のワイヤハーネス引き込み位置よりさらに前方側のハーネス挿通部7a内でワイヤハーネス3の余長部が収容される。
即ち、本実施形態によれば、ハーネスレール7のハーネス挿通部7a内でワイヤハーネス3の余長吸収が可能となるため、部品点数の増加および広幅の配置スペースを要する余長収容ケースを設置することなく、スライドシート1のスライド動作にワイヤハーネス3を滑らかに追従させることができる
1 スライドシート
3 ワイヤハーネス
6 シートレール
7 ハーネスレール
7a ハーネス挿通部
7b 支持レール
8 スライダ
10 外装材
11 上面
12 下面
13、14 側面
20 平板
21、22、23、24 折り曲げライン
27 第1切り込み
28 第2切り込み
29a、29b 連続部
30 突起部
31a、31b 分離端面

Claims (2)

  1. スライドシート用のシートレールの側方に前方から後方に向かって配置する1本のハーネスレールと、
    スライドシートに連結して前記ハーネスレール内に摺動自在に嵌合するスライダと、
    を備え、
    前記スライドシートに配線するワイヤハーネスが前記スライダを通して前記ハーネスレールに挿通されると共に該ハーネスレールの一端より外方に引き出されてフロアハーネスと接続しており、
    前記ハーネスレールに挿通するワイヤハーネスに外装材が取り付けられ、
    前記外装材は、帯状の平板に長さ方向に延在すると共に幅方向に間隔をあけて設けた4本の折り曲げラインが折り曲げられて四角筒とされると共に、長さ方向に間隔をあけて幅方向に入れられた切り込みで前記四角筒の3面が分離される一方、1面は分離させずに連続部とされ、かつ、前記四角筒の対向する一対の面に前記連続部が長さ方向に交互に形成されてアコーディオン状に屈曲可能とされており、該外装材がアコーディオン状に屈曲されて前記ワイヤハーネスの余長部が前記ハーネスレール内に収容されていることを特徴とするスライドシート用のワイヤハーネス配索装置
  2. 前記外装材の上下面に前記連続部が長さ方向に交互に形成されていると共に、該外装材の下面に形成された連続部に近接する両側面に突起部が設けられる一方、
    前記ハーネスレールの断面ボックス状のハーネス挿通部には両側壁内面の上部位置に前記突起部を摺動自在に支持する支持レールが長さ方向に連続して設けられ、
    該支持レールに前記突起部を支持させ、前記外装材の下面側の連続部で一辺が連結された分離端面を最上位置とし、前記外装材の上面側の連続部で一辺が連結された分離端面を最下位置とした側面視連続W字状に前記外装材を屈曲させて前記ワイヤハーネスの余長部が前記ハーネス挿通部内に収容されている請求項1に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置
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