以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態1における振分システム1の構成例を示す図である。本実施形態1の振分システム1は、例えば、病院などの医療機関を対象としたシステムであり、振分制御装置100と、一又は複数の端末装置200(各診察室に設置された情報端末装置)と、一又は複数の表示装置300と、を含んで構成されている。振分制御装置100と、端末装置200と、表示装置300との間は、図1に示すように、ネットワーク(NW)を介して接続されている。
図2は、本実施形態1における振分システム1を構成する振分制御装置100の構成例を示す機能ブロック図である。振分制御装置100は、各診察室の診察の進み具合を監視し、患者(診察)の再振分を実行する装置であり、図2に示すように、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を備えて構成されている。振分制御装置100は、例えば、サーバ装置である。
通信部110は、通信モジュールなどで構成され、ネットワーク(NW)を介して、端末装置200などとの間で通信を行う。例えば、通信部110は、端末装置200より送信される終了情報D1を受信する。ここで、終了情報D1は、患者の診察が終了したことを示す情報であり、端末装置200の終了情報生成部251(詳しくは後述)により生成される。終了情報D1は、診察が終了した患者の患者ID(IDentification)と、診察終了時刻を示す時刻情報と、を含んでいる。
記憶部120は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などで構成され、制御部130を構成するCPU(Central Processing Unit)のワークエリア、振分制御装置100全体を制御するための動作プログラムなどのプログラムを格納するプログラムエリア、詳しくは後述の振分管理テーブルT1などの各種データを格納するデータエリアとして機能する。
ここで、図3を参照して、記憶部120に格納されている振分管理テーブルT1について説明する。図3(a)〜(c)は、いずれも、本実施形態1における振分管理テーブルT1の例を示す図である。
より詳しく言うと、図3(a)は、A科の第1診察室に振分された患者を管理する振分管理テーブルT1−A1であり、図3(b)は、A科の第2診察室に振分された患者を管理する振分管理テーブルT1−A2であり、図3(c)は、A科の第3診察室に振分された患者を管理する振分管理テーブルT1−A3である。つまり、記憶部120は、診察室ごとの振分管理テーブルT1を格納している。これらの振分管理テーブルT1は、例えば、受付のスタッフが受付を行った患者を各診察室に振分することで生成される。すなわち、振分制御装置100は、図示していないが、受付スタッフなどの入力に従って、診察室ごとの振分管理テーブルT1を生成する手段(テーブル生成部)を備えている。
なお、以下においては、振分管理テーブルT1を区別する必要がある場合には、振分管理テーブルT1−A1などと称し、特に、区別する必要がない場合には、振分管理テーブルT1と総称することとする。
本実施形態1における振分管理テーブルT1は、図3に示すように、「受付番号」と、「患者ID」と、「予約フラグ」と、「予約時刻」と、「予定診察時間(分)」と、「終了予定時刻」と、「遅延時間(分)」と、「診察済フラグ」と、が対応付けられているテーブルである。各診察室の医師は、各診察室に対応する振分管理テーブルT1に基づいて生成される呼込み画面(詳しくは後述)に従って、振分けられた患者の診察を行う。
「受付番号」は、患者が受付手続きを行う際に患者に割り当てられる番号であり、本実施形態1においては、受付順にインクリメントするものとする。「患者ID」は、患者を一意に識別可能な識別情報であり、この患者IDをキーとして当該患者の電子カルテなどの個人情報が特定可能となっている。
「予約フラグ」は、予約患者か否かを示すフラグであり、本実施形態1においては、フラグ値“0”は、予約外患者を示し、フラグ値“1”は、予約患者を示している。ここで、予約患者は、予め診察開始時刻が決められている患者であり、担当医が固定されている患者であり、予約外患者は、それ以外の患者であり、担当医が固定されていない患者である。「予約時刻」は、予約患者が予約している診察開始時刻であり、「予約フラグ」のフラグ値が“1”の場合に設定される。
「予定診察時間(分)」は、診察に要すると推定される時間であり、例えば、予め設定されている時間である。本実施形態1においては、予約患者の「予定診察時間(分)」は、予約時の診察内容などに応じて設定されているものとし、予約外患者の「予定診察時間(分)」は、一律10分と設定されている。なお、「予定診察時間(分)」は、例えば、受付時に記入する問診票の記入内容に基づいて、設定するようにしてもよい。
「終了予定時刻」は、対応する患者の診察が終了する予定時刻である。例えば、図3(a)を参照して、受付番号1021の患者の「終了予定時刻」は、受付番号1021の患者は4番目であり、1番目〜4番目の各患者の「予定診察時間(分)」は、10分であることから、9時40分となる。但し、本実施形態1における医療機関の診察開始時刻は9時とする。
「遅延時間(分)」は、「終了予定時刻」からの遅延時間であり、診察に遅延が生じた場合には、後述の更新部136により更新される。
「診察済フラグ」は、対応する患者の診察が終了したか否かを示すフラグであり、端末装置200より送信される終了情報D1の受信を契機に設定される。本実施形態1においては、フラグ値“0”は、まだ診察が終了していないことを示し、フラグ値“1”は、診察が終了したことを示しており、初期値は“0”となっている。
図4は、診察室ごとの患者の振分状態をタイムライン上に示した図である。例えば、図3(a)に示すA科第1診察室の振分管理テーブルT1−A1が、図4のA科1診の列に対応している。白抜き長方形は、予約患者の診察枠を示しており、網掛けの略長方形は、予約外患者の診察枠を示している。各枠内の4桁の番号は、受付番号を示しており、()内のxx分は、受付番号に対応する「予定診察時間(分)」を示している。
図2に戻り、制御部130は、CPUなどで構成され、記憶部120のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図2に示すように、判定部131と、テーブル特定部132と、空き時間算出部133と、再振分対象特定部134と、再振分部135と、更新部136と、フラグ設定部137と、表示装置制御部138と、テーブル情報生成部139としての機能を実現すると共に、振分制御装置100全体を制御する制御処理や、詳しくは後述の再振分処理などの処理を実行する。
判定部131は、端末装置200より送信される終了情報D1を受信したか否かを判定する。また、判定部131は、空き時間算出部133により算出された空き時間が予め設定されている閾値(本実施形態1においては、10分)以上か否かを判定する。算出された空き時間が閾値以上でない場合には、判定部131は、更に、算出された空き時間がマイナスか否かを判定する。すなわち、判定部131は、診察に遅延が生じているか否かを判定する。
また、判定部131は、再振分対象特定部134により再振分の対象となる患者(以下、再振分対象という)が特定されたか否かを判定する。また、判定部131は、再振分対象特定部134により特定された再振分対象の「予定診察時間(分)」が、空き時間算出部133により算出された空き時間以内か否かを判定する。
また、判定部131は、再振分対象特定部134により特定された再振分対象が予約患者か否かを判定する。より具体的には、判定部131は、対応する振分管理テーブルT1の「予約フラグ」を参照して、再振分対象が予約患者か否かを判定する。再振分対象が予約患者である場合には、判定部131は、更に、再振分対象の予約患者の担当医が、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室(以下、終了情報D1の診察室という)の医師か否かを判定する。より具体的には、判定部131は、再振分対象が登録されている振分管理テーブルT1が、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室に対応するテーブルか否かを判定する。
テーブル特定部132は、終了情報D1を受信すると、受信した終了情報D1に基づいて、振分管理テーブルT1を特定する。より具体的には、テーブル特定部132は、受信した終了情報D1に含まれる患者IDにより、終了情報D1の診察室を特定する。そして、テーブル特定部132は、特定した診察室が属する診療科の振分管理テーブルT1を特定する。
例えば、受信した終了情報D1に含まれる患者IDにより特定される診察室がA科第1診察室の場合には、テーブル特定部132は、A科の第1診察室〜第3診察室にそれぞれ対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する。
空き時間算出部133は、患者の診察が終了すると、当該患者を診察した医師の診察室に対応する振分管理テーブルT1に基づいて、当該診察室の空き時間を算出する。
より具体的には、空き時間算出部133は、終了情報D1を受信すると、テーブル特定部132により特定された、終了情報D1の診察室に対応する振分管理テーブルT1の「終了予定時刻」欄を参照する。そして、空き時間算出部133は、受信した終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻と、終了情報D1に含まれる患者IDに対応する「終了予定時刻」との差分を、空き時間として算出する。すなわち、空き時間算出部133は、以下の式1により空き時間を算出する。
(空き時間)={(終了予定時刻)−(診察終了時刻)}
つまり、算出された空き時間が、プラスの値を示す場合は、予定より早いペースで診察が行われていることを示し、マイナスの値を示す場合は、予定より遅れていることを示す。
例えば、図3(a)を参照して、終了情報D1に含まれる患者IDが、ID104であり、時刻情報が示す診察終了時刻が9:30である場合には、空き時間算出部133は、ID104の「終了予定時刻」が、9:40であることから、空き時間として10分を算出する。
図2に戻り、再振分対象特定部134は、空き時間算出部133により算出された空き時間が閾値以上である場合に、同じ診療科を受診する患者の中から、空いた時間に診察する患者を特定する。すなわち、再振分対象特定部134は、再振分の対象となる患者を特定する。
より具体的には、再振分対象特定部134は、テーブル特定部132により特定された振分管理テーブルT1の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として、特定した振分管理テーブルT1ごとに特定する。ここで、「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補とするのは、1番目の患者は診察中の患者であるからである。つまり、再振分対象特定部134は、同じ診療科の患者の内で、診察が開始されていない患者を再振分候補として特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者(本実施形態1においては、受付番号が最小の患者)を再振分対象として特定する。特定した患者の「予定診察時間(分)」が空き時間を超える場合、あるいは、特定した患者が、予約患者であり終了情報D1の診察室の医師の担当ではない場合には、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を再振分対象として特定する。
例えば、図3を参照して、受付番号1021の患者の診察が9:30に終わったとすると、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する。10分は、閾値以上であることから、再振分対象特定部134は、テーブル特定部132により特定された振分管理テーブルT1を参照して、再振分候補を特定する。
この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室の患者の中から受付番号1024以降の患者を特定し(この時点では、受付番号1021の「診察済フラグ」はセットされていない)、A科第2診察室の患者の中から受付番号1028以降の患者を特定し、A科第3診察室の患者の中から受付番号1027以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った受付番号1024の患者を再振分対象として特定する。受付番号1024の「予定診察時間(分)」の10分は空き時間(10分)以内であり、受付番号1024の患者は、予約患者であり、担当医は終了情報D1の診察室の医師であることから、再振分対象特定部134は、次に早く受付を行った患者を特定することなく、受付番号1024の患者を再振分対象とする。
また、再振分対象特定部134は、再振分部135が再振分対象を再振分したことで空いた時間(再振分対象の元の診察枠)に診察する患者を特定する。この場合、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が再振分されたことで空いた時間(再振分対象の元の診察枠)の始端時刻(診察開始予定時刻と同義)より後の患者を再振分候補として特定する。
ここで、診察開始予定時刻は、「終了予定時刻」から「予定診察時間(分)」遡った時刻である。この際、「遅延時間(分)」が設定されている場合には、「終了予定時刻」から設定されている「遅延時間(分)」分後ろにずらした時刻から「予定診察時間(分)」遡った時刻を、診察開始予定時刻とする。例えば、「終了予定時刻」が9:30で、「予定診察時間(分)」が10分の場合には、診察開始予定時刻は、9:20となる。また、例えば、「終了予定時刻」が9:30で、「遅延時間(分)」が5分で、「予定診察時間(分)」が10分の場合には、診察開始予定時刻は、9:25となる。
上述のように、診察開始予定時刻と同義である始端時刻についても、「遅延時間(分)」が考慮される。これは、再振分が実行された時に、再振分の対象となった患者の診察の開始が再振分される前より遅くならないようにするためである。
例えば、図3を参照して、再振分対象特定部134により特定された受付番号1024の患者が再振分されたとする。この場合、空いた時間(再振分対象の元の診察枠)の始端時刻は9:40であることから、再振分対象特定部134は、A科第1診察室の患者の中から受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室の患者の中から受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室の患者の中から受付番号1045以降の患者を特定する。
図2に戻り、再振分部135は、再振分対象特定部134により特定された患者を再振分する。より具体的には、再振分部135は、再振分対象の患者が登録されている振分管理テーブルT1(以下、振分元テーブルT1という)から空き時間ができた診察室の振分管理テーブルT1(以下、振分先テーブルT1という)の空いた枠へと、再振分対象の患者の登録を移動する。これにより、空き時間は、再振分対象の患者が診察を予定していた枠へ移動されることになる。
例えば、図3を参照して、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了し、その際に、再振分対象特定部134により特定された患者が受付番号1024の患者である場合には、再振分部135は、受付番号1024の患者の「終了予定時刻」を10分早く設定することで、受付番号1024の患者の後に空き時間を移動する。再振分部135がこのような処理を実行するのは、この例における振分元テーブルT1と振分先テーブルT1とが、同じ振分管理テーブルT1−A1だからである。
また、例えば、図3を参照して、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了し、その際に、再振分対象特定部134により特定された患者が受付番号1034の患者である場合には、再振分部135は、振分元テーブルT1(振分管理テーブルT1−A2)の受付番号1034に対応する登録を削除し、振分先テーブルT1(振分管理テーブルT1−A1)の受付番号1021の直後に受付番号1034の登録を移動する。これにより、A科第2診察室の医師が担当する予定だった受付番号1034の患者は、A科第1診察室の医師が担当することとなる。
図2に戻り、更新部136は、判定部131により診察に遅延が生じていると判定された場合に、空き時間算出部133により算出された空き時間の絶対値|空き時間|を、終了情報D1の診察室に対応する振分管理テーブルT1の「遅延時間(分)」とする。
より具体的には、更新部136は、終了情報D1に含まれる患者IDより後の「遅延時間(分)」を、空き時間算出部133により算出された空き時間の絶対値|空き時間|で更新する。この際、「終了予定時刻」と次に患者の診察の開始予定時刻との間に、空き時間がある場合には、その空き時間を考慮して「遅延時間(分)」を更新する。
例えば、図3(b)を参照して、患者IDがID203の患者の診察終了時刻が9:38の場合には、「終了予定時刻」の9:30から8分遅延していることから、更新部136は、患者IDがID204以降の「遅延時間(分)」を8分とする。但し、患者IDがID205の「終了予定時刻」と、次の患者(ID206)の診察開始予定時刻(10:00)との間には、5分の空き時間があることから、更新部136は、患者IDがID206以降の「遅延時間(分)」については、8−5=3分とする。
図2に戻り、フラグ設定部137は、終了情報D1を受信した場合に、終了情報D1に含まれる患者IDに対応する「診察済フラグ」のフラグ値を“1”へと変更する。
表示装置制御部138は、各表示装置300を制御し、表示画面上に情報を表示させる。より具体的には、表示装置制御部138は、受信した終了情報D1に対応する振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1に含まれる患者IDの直後の患者IDに対応する受付番号(以下、呼込み対象番号という)から連続する所定数の受付番号の組を対応する表示装置300の所定位置に表示させる。この際、既に表示装置300に表示されている受付番号に変更がある場合には、表示装置制御部138は、その変更を行わせる。ここで、所定数は、表示装置300に表示させる受付番号の数である。以下に示す図5の例では、所定数は4となる。
図5は、図3に対応する表示装置300の表示画面の例を示す図である。図5の例は、A科に対応する表示部分を抽出して示した例である。図3を参照すると、A科第1診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1では、受付番号1014の患者まで「診察済フラグ」のフラグ値が“1”となっていることから、受付番号1021〜受付番号1041までの受付番号が表示装置300の表示画面上に表示される。この例では、受付番号1021〜受付番号1041の内で対応する「終了予定時刻」が最も早い受付番号1021が、図5に示すように、呼込み対象番号(「診察室へ」欄の受付番号)となる。それ以降、対応する「終了予定時刻」が早い順に「待ち1」、「待ち2」、「待ち3」の各欄に受付番号が表示される。すなわち、この例では、図5に示すように、「待ち1」欄に受付番号1024が、「待ち2」欄に受付番号1038が、「待ち3」欄に受付番号1041が、それぞれ、表示される。
同様に、A科第2診察室については、図5に示すように、「診察室へ」欄に受付番号1010が、「待ち1」欄に受付番号1028が、「待ち2」欄に受付番号1034が、「待ち3」欄に受付番号1051が、それぞれ、表示される。A科第3診察室については、図5に示すように、「診察室へ」欄に受付番号1018が、「待ち1」欄に受付番号1027が、「待ち2」欄に受付番号1032が、「待ち3」欄に受付番号1045が、それぞれ、表示される。
例えば、図3と図5を参照して、受付番号1021の患者の診察が終了したとすると、すなわち、受信した終了情報D1に含まれる患者IDがID104であるとする。この場合、表示装置制御部138は、A科第1診察室に対応する表示装置300を制御して、対応する「診察室へ」欄に受付番号1024を、対応する「待ち1」欄に受付番号1038を、対応する「待ち2」欄に受付番号1041を、対応する「待ち3」欄に受付番号1050を、それぞれ、表示させる。
図2に戻り、テーブル情報生成部139は、所定のタイミングで、振分管理テーブルT1に登録されている内容を示すテーブル情報D2を生成して、通信部110を介して、生成したテーブル情報D2を、対応する端末装置200へ送信する。例えば、振分管理テーブルT1−A1のテーブル情報D2は、A科第1診察室に設置されている端末装置200へ送信される。ここで、所定のタイミングとは、例えば、振分管理テーブルT1が更新された場合、端末装置200より送信される更新要求D3(テーブル情報D2の送信要求)を受信した場合、などが考えられる。振分管理テーブルT1が更新された場合には、テーブル情報生成部139は、更新対象となったテーブルのテーブル情報D2のみを生成し、対応する端末装置200へ送信すればよい。端末装置200より送信される更新要求D3を受信した場合には、テーブル情報生成部139は、更新要求D3を送信した端末装置200に対応するテーブルのテーブル情報D2のみを生成し、当該端末装置200へ送信すればよい。
図6は、実施形態1における振分システム1を構成する端末装置200の構成例を示す機能ブロック図である。端末装置200は、上述したように、各診察室に設置されている情報端末装置であり、通常、医師により操作される。端末装置200は、図6に示すように、通信部210と、記憶部220と、表示部230と、操作部240と、制御部250と、を備えて構成されている。
通信部210は、通信モジュールなどで構成され、ネットワーク(NW)を介して、振分制御装置100などとの間で通信を行う。例えば、通信部210は、終了情報生成部251により生成された終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。
記憶部220は、RAM、ROM、HDDなどで構成され、制御部250を構成するCPUのワークエリア、端末装置200全体を制御するための動作プログラムなどのプログラムを格納するプログラムエリア、受信したテーブル情報D2などの各種データを格納するデータエリアとして機能する。
表示部230は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)などの表示装置などで構成され、例えば、患者の電子カルテの内容や振分けられた患者の一覧などを表示させたりするための操作画面などを表示画面上に表示する。
図7は、端末装置200の表示画面上に表示される患者を診察室に呼込むための呼込み画面の例を示す図である。図7の例は、A科第1診察室に設置されている端末装置200の表示画面上に表示される呼込み画面の例である。図7に例示する呼込み画面上には、診察を担当する予定の患者の一覧(以下、患者一覧という)が表示されている。つまり、本呼込み画面は、振分制御装置100より送信されるテーブル情報D2に基づいて生成される。
図6に戻り、操作部240は、キーボードや表示部230の表示画面上に表示されるタッチパネルなどで構成され、医師(ユーザ)は、操作部240を操作して、端末装置200へ指示を入力することで、所望の処理を実行させることが可能である。例えば、患者の診察が終了した際に、医師(ユーザ)は、所定の操作を行うことで(例えば、図7に例示する呼込み画面上に設けられている「呼込み」ボタンを選択することで)、患者の診察が終了したことを示す終了情報D1が生成され、振分制御装置100へ送信される。
制御部250は、CPUなどで構成され、記憶部220のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図6に示すように、終了情報生成部251と、更新処理部252としての機能を実現すると共に、端末装置200全体を制御する制御処理などの処理を実行する。
終了情報生成部251は、患者の診察が終了し、医師(ユーザ)が所定の操作を行うと、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。終了情報D1には、上述したように、診察が終了した患者の患者IDと、診察終了時刻を示す時刻情報と、が含まれている。
更新処理部252は、医師(ユーザ)が、操作部240を介して、所定の操作を行うことで(例えば、図7に例示する呼込み画面上に設けられている「最新表示」ボタンを選択することで)、対応する振分管理テーブルT1のテーブル情報D2の送信を要求する更新要求D3を生成し、通信部210を介して、生成した更新要求D3を振分制御装置100へ送信する。
また、更新処理部252は、テーブル情報D2を受信すると、受信したテーブル情報D2に基づいて、図7に例示する患者一覧を更新する。
次に、図8を参照して、本実施形態1における振分制御装置100で実行される再振分処理の流れについて説明する。図8は、本実施形態1における再振分処理の例を説明するためのフローチャートである。本再振分処理は、終了情報D1の受信をトリガとして開始される。
判定部131は、端末装置200より送信される終了情報D1を受信したか否かを判定する(ステップS001)。判定部131により終了情報D1を受信していないと判定された場合には(ステップS001;NO)、処理はステップS001の処理を繰り返し、終了情報D1の受信を待つ。
一方、判定部131により終了情報D1を受信したと判定された場合には(ステップS001;YES)、テーブル特定部132は、受信した終了情報D1に含まれる患者IDにより、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室(以下、終了情報D1の診察室という)を特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、特定した診察室が属する診療科の振分管理テーブルT1を特定する(ステップS003)。
そして、空き時間算出部133は、終了情報D1の診察室に対応する振分管理テーブルT1に基づいて、当該診察室の空き時間を算出する(ステップS004)。そして、判定部131は、空き時間算出部133により算出された空き時間が閾値以上か否かを判定する(ステップS005)。
算出された空き時間が閾値より短いと判定した場合には(ステップS005;NO)、判定部131は、更に、算出された空き時間がマイナスか否かを判定する(ステップS101)。すなわち、判定部131は、診察に遅延が生じているか否かを判定する。判定部131により、算出された空き時間はマイナスではないと判定された場合には(ステップS101;NO)、処理は後述のステップS103の処理へと進む。
一方、判定部131により、算出された空き時間がマイナスであると判定された場合には(ステップS101;YES)、更新部136は、空き時間算出部133により算出された空き時間の絶対値|空き時間|を、終了情報D1の診察室に対応する振分管理テーブルT1の「遅延時間(分)」とする(ステップS102)。この際、「終了予定時刻」と次に患者の診察の開始予定時刻との間に、空き時間がある場合には、その空き時間を考慮して「遅延時間(分)」を更新する。
そして、フラグ設定部137は、受信した終了情報D1に含まれる患者IDに対応する「診察済フラグ」のフラグ値を“1”へと変更する(ステップS103)。そして、表示装置制御部138は、受信した終了情報D1に対応する振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1に含まれる患者IDの直後の患者IDに対応する受付番号から連続する所定数の受付番号の組を対応する表示装置300の所定位置に表示させる(ステップS104)。この際、既に表示装置300に表示されている受付番号に変更がある場合には、表示装置制御部138は、その変更を行わせる。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、次の終了情報D1の受信を待つこととなる。
一方、ステップS005の処理において、判定部131により、算出された空き時間は閾値以上であると判定された場合には(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などによる再振分対象の特定処理が実行される(ステップS006)。
そして、判定部131は、ステップS006の処理において、再振分対象が特定されたか否かを判定する(ステップS007)。具体的には、ステップS006の処理に対応する後述の再振分対象特定処理のステップS203の処理において、判定部131がNOと判定した場合には、ステップS007の処理で判定部131はNOと判定し、再振分対象特定処理のステップS203の処理において、判定部131がYESと判定した場合には、ステップS007の処理で判定部131はYESと判定する。
判定部131により再振分対象が特定されなかったと判定された場合には(ステップS007;NO)、処理はステップS103の処理へと進み、前述の処理を実行する。
一方、判定部131により再振分対象が特定されたと判定された場合には(ステップS007;YES)、再振分部135は、再振分対象の患者が登録されている振分管理テーブルT1(振分元テーブルT1)から空き時間ができた診察室の振分管理テーブルT1(振分先テーブルT1)の空いた枠へと、再振分対象の患者の登録を移動する(ステップS008)。そして、処理はステップS006の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図9を参照して、本実施形態1における振分制御装置100で実行される再振分対象特定処理の流れについて説明する。図9は、本実施形態1における再振分対象特定処理の例を説明するためのフローチャートである。本振分対象特定処理は、上述の再振分処理のステップS006の処理に対応する処理である。
再振分対象特定部134は、再振分処理のステップS003の処理においてテーブル特定部132により特定された振分管理テーブルT1の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として、特定した振分管理テーブルT1ごとに特定する(ステップS201)。
但し、再振分処理においてステップS008の処理を経由して再振分対象特定処理を実行する場合には、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、再振分処理のステップS008の処理において再振分部135が再振分対象を再振分したことで空いた時間(再振分対象の元の診察枠)の始端時刻より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者を再振分対象として特定する(ステップS202)。そして、判定部131は、再振分対象特定部134により再振分対象が特定されたか否かを判定する(ステップS203)。
判定部131により再振分対象が特定されなかったと判定された場合には(ステップS203;NO)、本再振分対象特定処理は終了して、再振分処理のステップS007の処理へと進む。この場合、再振分処理のステップS007の処理でNOと判定される。
一方、再振分対象が特定されたと判定した場合には(ステップS203;YES)、判定部131は、更に、特定された再振分対象の「予定診察時間(分)」が、再振分処理のステップS004の処理において空き時間算出部133により算出された空き時間以内か否かを判定する(ステップS204)。
判定部131により、特定された再振分対象の「予定診察時間(分)」が、算出された空き時間より長いと判定された場合には(ステップS204;NO)、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を再振分対象として特定する(ステップS301)。そして、処理はステップS203の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、特定された再振分対象の「予定診察時間(分)」が、算出された空き時間以内であると判定した場合には(ステップS204;YES)、判定部131は、更に、特定された再振分対象が予約患者か否かを判定する(ステップS205)。判定部131により、特定された再振分対象が予約外患者であると判定された場合には(ステップS205;NO)、本再振分対象特定処理は終了して、再振分処理のステップS007の処理へと進む。この場合、再振分処理のステップS007の処理でYESと判定される。
一方、特定された再振分対象が予約患者であると判定した場合には(ステップS205;YES)、判定部131は、更に、再振分対象の予約患者の担当医が、終了情報D1の診察室の医師か否かを判定する(ステップS206)。すなわち、判定部131は、再振分対象の予約患者は、患者の呼込みを行った医師の担当か否かを判定する。
判定部131により、再振分対象の予約患者の担当医が、終了情報D1の診察室の医師であると判定された場合には(ステップS206;YES)、本再振分対象特定処理は終了して、再振分処理のステップS007の処理へと進む。この場合、再振分処理のステップS007の処理でYESと判定される。
一方、判定部131により、再振分対象の予約患者の担当医が、終了情報D1の診察室の医師とは別の医師であると判定された場合には(ステップS206;NO)、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を再振分対象として特定する(ステップS301)。予約患者の担当医を変更すべきではないからである。そして、処理はステップS203の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図3、図8乃至図11を参照して、具体例に従って、本実施形態1における再振分処理の流れについて説明する。図10は、本実施形態1における再振分処理を具体的に説明するための図である。図11は、図10の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例においては、図3と図10に示すように、A科第2診察室の患者である受付番号1002の患者の診察時間が「予定診察時間(分)」より5分長く掛かったものとしている。したがって、図11に示すように、A科第2診察室に対応する振分管理テーブルT1−A2の対応する「遅延時間(分)」欄に“5”が設定されている。また、図10において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。
図10(a)を参照して、例えば、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第1診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID104)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID104であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第1診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
そして、終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID104)に対応する「終了予定時刻」は9:40であることから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1028以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1032以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分である(ステップS204;YES)。また、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者であり(ステップS205;YES)、終了情報D1の診察室の医師が担当医である(ステップS206;YES)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:40と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1024の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1024の診察開始予定時刻を10分早めたことで空いた時間(受付番号1024の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:40)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1034の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1034の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1034の患者は、図3(b)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の直後に受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第2診察室の受付番号1028の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
以下同様の処理が実行され、受付番号1034の元の診察枠には受付番号1041の患者が、受付番号1041の元の診察枠には受付番号1050の患者が、受付番号1050の元の診察枠には受付番号1062の患者が、再振分されることとなる。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図11に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
次に、図3、図8、図9、図12、図13を参照して、別の具体例に従って、本実施形態1における再振分処理の流れについて説明する。図12は、本実施形態1における再振分処理を具体的に説明するための別の例の図である。図13は、図12の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例は、図3と図12に示すように、診察の遅延が生じていない場合の例である。図12において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。
図12(a)を参照して、例えば、受付番号1027の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第3診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID304)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID304であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第3診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
そして、終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID304)に対応する「終了予定時刻」は9:40であることから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1032以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者である(ステップS205;YES)。しかしながら、受付番号1024の患者は、終了情報D1の診察室(A科第3診察室)の医師が担当医ではない(ステップS206;NO)。
したがって、再振分対象特定部134は、次に早く受付を行った受付番号1032の患者を特定する(ステップS301、ステップS203;YES)。受付番号1032の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1032の患者は、図3(c)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A3の受付番号1032の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:40と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1032の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1032の診察開始予定時刻を10分早めたことで空いた時間(受付番号1032の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:40)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1034の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1034の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1034の患者は、図3(b)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A3の受付番号1032の直後に受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第2診察室の受付番号1028の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1034の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1034の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:45)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1051以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1038の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1038の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1038の患者は、図3(a)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1038の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1028の直後に受付番号1038の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第1診察室の受付番号1024の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
以下同様の処理が実行され、受付番号1038の元の診察枠には受付番号1041の患者が、受付番号1041の元の診察枠には受付番号1050の患者が、受付番号1050の元の診察枠には受付番号1062の患者が、再振分されることとなる。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図13に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
上記実施形態1によれば、振分制御装置100は、患者の診察が終了すると、対応する終了予定時刻と診察の実際の終了時刻との差分を空き時間として算出した。そして、振分制御装置100は、同じ診療科の患者の内で、診察が開始されていない患者を再振分の候補として特定し、特定した候補の内で、算出した空き時間内に診察可能な患者を特定した。そして、振分制御装置100は、特定した患者の診察が、空き時間(診察が終了した患者の直後の時間)に行われるように振分管理テーブルT1を更新した。このように構成することで、振分られた業務の進み具合に応じて、業務を適切に再振分することが可能となり、全体における業務の適正化を図ることが可能となる。
また、上記実施形態1によれば、特定した候補な中で、受付が早い順に患者を特定し、特定した患者が所定の条件を充足する場合に、再振分対象とした。このように構成することで、受付の順番が後の患者の診察が先になるようなケースの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態2)
上記実施形態1においては、再振分対象特定部134により特定された患者が予約患者であっても、終了情報D1の診察室の医師がその担当医である場合には、再振分の対象とするように構成した。本実施形態2においては、予約患者は再振分対象から除外するように構成する。つまり、再振分対象特定部134により特定された患者が予約患者の場合には、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を特定するように構成する。
本実施形態2における振分制御装置100などの基本的な構成は、実施形態1の場合と同じである。
図14は、本実施形態2における再振分対象特定処理の例を説明するためのフローチャートである。本再振分対象特定処理は再振分処理のステップS006の処理に対応する処理である。ステップS204までの処理は実施形態1の場合と同じであることから、ここでは、ステップS205以降の処理について説明する。なお、本実施形態2における再振分処理は実施形態1の場合と同じである。
ステップS204の処理でYESと判定した場合には、判定部131は、更に、特定された再振分対象が予約患者か否かを判定する(ステップS205)。判定部131により、特定された再振分対象が予約外患者であると判定された場合には(ステップS205;NO)、本再振分対象特定処理は終了して、再振分処理のステップS007の処理へと進む。この場合、再振分処理のステップS007の処理でYESと判定される。
一方、判定部131により、特定された再振分対象が予約患者であると判定された場合には(ステップS205;YES)、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を再振分対象として特定する(ステップS301)。予約患者を再振分対象から除外するためである。そして、処理はステップS203の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図3、図8、図14乃至図16を参照して、具体例に従って、本実施形態2における再振分処理の流れについて説明する。図15は、本実施形態2における再振分処理を具体的に説明するための図である。図16は、図15の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例においては、図3と図15に示すように、診察の遅延が生じていない場合の例である。図15において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。
図15(a)を参照して、例えば、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第1診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID104)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID104であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第1診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
そして、終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID104)に対応する「終了予定時刻」は9:40であることから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1032以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者である(ステップS205;YES)。
したがって、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に受付を早く行った患者として受付番号1032の患者を特定する(ステップS301、ステップS203;YES)。受付番号1032の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1032の患者は、図3(c)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A3の受付番号1032の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1021の直後に受付番号1032の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第3診察室の受付番号1027の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1032の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1032の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:40)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1034の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1034の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1034の患者は、図3(b)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A3の受付番号1027の直後に受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第2診察室の受付番号1028の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
以下同様の処理が実行され、受付番号1034の元の診察枠には受付番号1038の患者が、受付番号1038の元の診察枠には受付番号1041の患者が、受付番号1041の元の診察枠には受付番号1050の患者が、受付番号1050の元の診察枠には受付番号1062の患者が、再振分されることとなる。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図16に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
上記実施形態2によれば、再振分対象特定部134により特定された患者が予約患者の場合には、特定した候補の中で、次に早く受付を行った患者を特定した。このように構成することで、予約患者は、再振分の対象から除外することが可能となる。
(実施形態3)
上記実施形態1と2においては、再振分対象特定部134により特定された患者が、表示装置300に既に待ち患者として表示されている場合であっても、再振分対象とする構成とした。本実施形態3においては、表示装置300に既に待ち患者として表示されている患者は、再振分すると診察室が移動してしまう場合には、すなわち、担当医が変わってしまう場合には、再振分対象から除外するように構成する。
本実施形態3の構成は、実施形態1と2のいずれに対しても適用可能である。ここでは、実施形態1の構成に本実施形態3の構成を適用した場合について説明することとする。
本実施形態3における振分制御装置100などの基本的な構成は、実施形態1の場合と同じである。但し、判定部131が果たす機能が、実施形態1の場合と若干異なっている。
判定部131は、更に、再振分対象特定部134により特定された患者が表示装置300に表示されている患者か否かを判定する。特定された患者の受付番号が表示装置300に表示されている場合には、判定部131は、更に、再振分を実行すると診察室が移動することになるか否かを判定する。すなわち、判定部131は、再振分を行うと担当医が変わってしまうか否かを判定する。
図17は、本実施形態3における再振分対象特定処理の例を説明するためのフローチャートである。本再振分対象特定処理は再振分処理のステップS006の処理に対応する処理である。本実施形態3における再振分対象特定処理は、図17に示すように、ステップS203までの処理は実施形態1の場合と同じである。したがって、ここでは、ステップS203より後の処理について説明する。なお、本実施形態3における再振分処理は実施形態1の場合と同じである。
ステップS203の処理でYESと判定した場合には、判定部131は、更に、再振分対象特定部134により特定された患者が表示装置300に表示されている患者か否かを判定する(ステップS401)。判定部131により、特定された患者は表示装置300に表示されていないと判定された場合には(ステップS401;NO)、処理は実施形態1で説明したステップS204以降の処理へと進む。
一方、特定された患者が表示装置300に表示されていると判定した場合には(ステップS401;YES)、判定部131は、更に、再振分を実行すると診察室が移動することになるか否かを判定する(ステップS402)。判定部131により、再振分を実行しても診察室は移動しないと判定された場合には(ステップS402;NO)、処理は実施形態1で説明したステップS204以降の処理へと進む。つまり、所定の条件を満たせば再振分対象となる。
一方、判定部131により、再振分を実行すると診察室が移動してしまうと判定された場合には(ステップS402;YES)、処理は実施形態1で説明したステップS301の処理へと進み、再振分対象特定部134は、次に受付を早く行った患者を特定する(ステップS301)。そして、処理はステップS203の処理へと戻り前述の処理を繰り返す。
次に、図3、図8、図17乃至図19を参照して、具体例に従って、本実施形態3における再振分処理の流れについて説明する。図18は、本実施形態3における再振分処理を具体的に説明するための図である。図19は、図18の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例においては、図3と図18に示すように、A科第2診察室の患者である受付番号1002の患者の診察時間が「予定診察時間(分)」より5分長く掛かったものとしている。したがって、図19に示すように、A科第2診察室に対応する振分管理テーブルT1−A2の対応する「遅延時間(分)」欄に“5”が設定されている。
また、図18において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。図18(a)の太線枠で囲まれた受付番号は、9:30時点で表示装置300に待ち患者(図5の例では、「待ち1」〜「待ち3」)として表示されている受付番号である。例えば、A科第1診察室については、受付番号1024と受付番号1038と受付番号1041とが待ち患者として表示装置300の表示画面上に表示されている。
図18(a)を参照して、例えば、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第1診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID104)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID104であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第1診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
そして、終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID104)に対応する「終了予定時刻」は9:40であることから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1028以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1027以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024は、上述したように、表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分しても診察開始予定時刻が繰り上がるだけで診察室の移動はない(ステップS402;NO)。
また、受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者である(ステップS205;YES)。また、受付番号1024の患者は、終了情報D1の診察室の医師が担当医である(ステップS206;YES)。
したがって、再振分部135は、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:40と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1024の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1024の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1024の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:40)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1034の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。しかしながら、受付番号1034は表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分すると診察室が第2診察室から第1診察室へ移動することになる(ステップS402;YES)。
したがって、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、次に受付を早く行った患者として受付番号1038の患者を特定する(ステップS301、ステップS203;YES)。受付番号1038は、上述したように、表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分しても診察開始予定時刻が繰り上がるだけで診察室の移動はない(ステップS402;NO)。
また、受付番号1038の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1038の患者は、図3(a)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1038の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:50と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1038の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1038の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1038の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:50)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1041以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1051以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1046以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1041の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1041は表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分しても診察開始予定時刻が繰り上がるだけで診察室の移動はない(ステップS402;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1041の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて10:00と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1041の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
以下同様の処理が実行され、受付番号1041の元の診察枠には受付番号1050の患者が、受付番号1050の元の診察枠には受付番号1062の患者が、再振分されることとなる。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図19に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
上記実施形態3によれば、表示装置300に既に待ち患者として表示されている患者は、再振分すると診察室が移動してしまう場合には、すなわち、担当医が変わってしまう場合には、再振分対象から除外するように構成した。このように構成することで、表示装置300に診察室が示されているにもかかわらず、診察室が変更されるような再振分によるクレームの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態4)
上記実施形態3においては、表示装置300に既に待ち患者として表示されている患者は、再振分すると診察室が移動してしまう場合には、再振分対象から除外する構成とした。本実施形態4においては、再振分すると診察室が移動してしまうような場合であっても、所定の条件を満たせば再振分対象とするように構成する。
本実施形態4における振分制御装置100などの基本的な構成は、実施形態3の場合と同じである。但し、判定部131が果たす機能が、実施形態3の場合と若干異なっている。
判定部131は、特定された患者の受付番号が表示装置300に表示されており、再振分を実行すると診察室が移動する場合には、更に、再振分すると、表示装置300に表示されている待ち順番が繰り上がるか否かを判定する。例えば、図5の例では、判定部131は、再振分することで、表示が「待ち3」から「待ち2」となる場合には、待ち順番が繰り上がったと判定する。
また、待ち順番が繰り上がっていないと判定した場合には、判定部131は、更に、再振分すると、待ち順番が繰り下がるか否かを判定する。また、待ち順番が繰り下がっていないと判定した場合には、判定部131は、更に、再振分すると、診察開始予定時刻が早くなるか否かを判定する。
図20と図21は、ぞれぞれ、本実施形態4における再振分対象特定処理の例を説明するためのフローチャートの一部と、他の一部である。本再振分対象特定処理は再振分処理のステップS006の処理に対応する処理である。本実施形態4における再振分対象特定処理においては、ステップS402の処理でYESと判定された場合の処理が、実施形態3の場合と異なっている。したがって、ここでは、ステップS402以降の処理について説明する。なお、本実施形態4における再振分処理は実施形態1の場合と同じである。
判定部131は、再振分を実行すると診察室が移動することになるか否かを判定する(ステップS402)。判定部131により、再振分を実行しても診察室は移動しないと判定された場合には(ステップS402;NO)、処理は実施形態1で説明したステップS204以降の処理へと進む。つまり、所定の条件を満たせば再振分対象となる。
一方、再振分を実行すると診察室が移動してしまうと判定した場合には(ステップS402;YES)、判定部131は、更に、再振分すると、表示装置300に表示されている待ち順番が繰り上がるか否かを判定する(ステップS501)。
判定部131により、待ち順番が繰り上がると判定された場合には(ステップS501;YES)、処理は実施形態1で説明したステップS204以降の処理へと進む。つまり、所定の条件を満たせば再振分対象となる。待ち順番が繰り上がれば、診察室を移動してもクレームとならないと考えられるからである。
一方、待ち順番は繰り上がらないと判定した場合には(ステップS501;NO)、判定部131は、更に、再振分すると、待ち順番が繰り下がるか否かを判定する(ステップS502)。
判定部131により、待ち順番が繰り下がると判定された場合には(ステップS502;YES)、処理は実施形態1で説明したステップS301の処理へと進み、再振分対象特定部134は、次に受付を早く行った患者を特定する(ステップS301)。そして、処理はステップS203の処理へと戻り前述の処理を繰り返す。待ち順番が繰り下がる場合に、再振分対象としないのは、待ち順番が繰り下がるとクレームとなる可能性があるからである。
一方、再振分しても、待ち順番は同じである判定した場合には(ステップS502;NO)、判定部131は、更に、再振分すると、診察開始予定時刻が早くなるか否かを判定する(ステップS503)。
判定部131により、診察開始予定時刻が早くなると判定された場合には(ステップS503;YES)、処理は実施形態1で説明したステップS204以降の処理へと進む。つまり、所定の条件を満たせば再振分対象となる。診察開始予定時刻が早くなるなら、診察室を移動してもクレームとならないと考えられるからである。
一方、判定部131により、診察開始予定時刻は早くならないと判定された場合には(ステップS503;NO)、処理は実施形態1で説明したステップS301の処理へと進み、再振分対象特定部134は、次に受付を早く行った患者を特定する(ステップS301)。そして、処理はステップS203の処理へと戻り前述の処理を繰り返す。診察開始予定時刻が早くならない場合に、再振分対象としないのは、診察室を移動するような再振分をすると、クレームとなる可能性があるからである。
次に、図3、図8、図20乃至図23を参照して、具体例に従って、本実施形態4における再振分処理の流れについて説明する。図22は、本実施形態4における再振分処理を具体的に説明するための図である。図23は、図22の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例においては、図3と図22に示すように、A科第2診察室の患者である受付番号1002の患者の診察時間が「予定診察時間(分)」より5分長く掛かったものとしている。したがって、図23に示すように、A科第2診察室に対応する振分管理テーブルT1−A2の対応する「遅延時間(分)」欄に“5”が設定されている。
また、図22において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。図22を参照して、太線枠で囲まれた受付番号は、9:30時点で表示装置300に待ち患者(図5の例では、「待ち1」〜「待ち3」)として表示されている受付番号である。図22(a)を参照して、例えば、A科第1診察室については、受付番号1024と受付番号1038と受付番号1041とが待ち患者として表示装置300の表示画面上に表示されている。
図22(a)を参照して、例えば、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第1診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID104)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID104であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第1診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
そして、終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID104)に対応する「終了予定時刻」は9:40であることから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1028以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1027以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024は、上述したように、表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分しても診察開始予定時刻が繰り上がるだけで診察室の移動はない(ステップS402;NO)。
また、受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者である(ステップS205;YES)。また、受付番号1024の患者は、終了情報D1の診察室の医師が担当医である(ステップS206;YES)。
したがって、再振分部135は、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:40と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1024の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1024の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1024の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:40)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1038以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1034以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1045以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1034の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1034は表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分すると診察室が第2診察室から第1診察室へ移動することになる(ステップS402;YES)。
また、再振分されても、待ち順位は、「待ち2」から「待ち2」へとなり、同じである(ステップS501;NO、ステップS502;NO)。現時点における受付番号1034の患者の診察開始予定時刻は、「遅延時間(分)」が5分であることから、9:50である。一方、再振分されると、診察開始予定時刻は、9:40となる(ステップS503;YES)。
また、受付番号1034の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1034の患者は、図3(b)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の直後に受付番号1034の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第2診察室の受付番号1028の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
この場合、受付番号1024と受付番号1038との間に、受付番号1034が移動することになる。しかしながら、受付番号1034の患者は、受付番号1038の患者より早く受付を行っている患者であることから、本再振分について受付番号1038の患者の理解を得ることができると考えられる。
再振分処理のステップS008の処理を経由していることから、再振分対象特定部134は、診察開始予定時刻が、受付番号1034の患者を再振分したことで空いた時間(受付番号1034の患者の元の診察枠)の始端時刻(9:50)より後の患者を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1041以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1051以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1046以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1041の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1041は表示装置300の表示画面上に表示されており(ステップS401;YES)、再振分すると診察室が第1診察室から第2診察室へ移動することになる(ステップS402;YES)。
また、再振分すると、待ち順位は、「待ち3」から「待ち2」へと繰り上がる(ステップS501;YES)。また、受付番号1041の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1041の患者は、図3(a)に示すように、予約外患者である(ステップS205;NO)。
したがって、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1041の患者(再振分対象)の登録を削除し、振分管理テーブルT1−A2の受付番号1028の直後に受付番号1041の患者(再振分対象)の登録を追加する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、A科第2診察室の受付番号1038の患者の直後に移動することとなる。そして、移動された空き時間に診察する患者の特定処理が行われる。
以下同様の処理が実行され、受付番号1041の元の診察枠には受付番号1050の患者が、受付番号1050の元の診察枠には受付番号1062の患者が、再振分されることとなる。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図23に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
上記実施形態4によれば、表示装置300に既に待ち患者として表示されており、再振分すると診察室が移動してしまう場合であっても、表示の待ち順番が繰り上がる場合は、再振分の対象とするように構成した。このように構成することで、受付の順番が後の患者の診察が先になるようなケースの発生を抑制することが可能となる。
(実施形態5)
上記実施形態1乃至4においては、再振分処理のステップS008の処理の後に、ステップS006の処理へと戻るように構成した。つまり、再振分を行ったことで移動した空き時間に診察する患者を再振分する処理を繰り返す構成とした。本実施形態5においては、再振分を行ったことで移動した空き時間に対しては、再振分を行わないように構成する。
本実施形態5の構成は、上記実施形態1乃至4のいずれの構成に対しても適用可能である。したがって、ここでは、実施形態1の構成に本実施形態5の構成を適用した場合について説明することとする。
本実施形態5における振分制御装置100などの基本的な構成は、実施形態1の場合と同じである。但し、空き時間算出部133が果たす機能が、実施形態1の場合と若干異なっている。
空き時間算出部133は、「移動空き時間」を考慮した空き時間を算出する。「移動空き時間」は、再振分対象特定部134により特定された患者が再振分されたことにより移動する空き時間のことである。すなわち、本実施形態5においては、空き時間算出部133は、空き時間を以下の式2により算出する。
(空き時間)={(終了予定時刻)−(診察終了時刻)}+(移動空き時間)
図24は、本実施形態5における再振分処理の例を説明するためのフローチャートである。本再振分処理は終了情報D1の受信をトリガとして開始される。本実施形態5における再振分処理では、図24に示すように、ステップS008の処理後に、ステップS103の処理へと進む点で、実施形態1の場合と異なっている。なお、本実施形態5における再振分対象特定処理は実施形態1などの場合と同じである。
次に、図3、図9、図24乃至図26を参照して、具体例に従って、本実施形態5における再振分処理の流れについて説明する。図25は、本実施形態5における再振分処理を具体的に説明するための図である。図26は、図25の具体例に対応する振分管理テーブルT1の例を示す図であり、再振分処理実行後のテーブルの状態を示す図である。
本具体例においては、図3と図25に示すように、A科第2診察室の患者である受付番号1002の患者の診察時間が「予定診察時間(分)」より5分長く掛かったものとしている。したがって、図26に示すように、A科第2診察室に対応する振分管理テーブルT1−A2の対応する「遅延時間(分)」欄に“5”が設定されている。
また、図25において受付番号の下に診察予定時間(分)が記載されていないものは、9:30の時点で診察が終了しているものを示す。
図25(a)を参照して、例えば、受付番号1021の患者の診察が9:30に終了したとする。この場合、A科第1診察室の医師が、端末装置200の操作部240を介して、所定の操作を行うことで、端末装置200の終了情報生成部251は、終了情報D1を生成し、通信部210を介して、生成した終了情報D1を振分制御装置100へ送信する。本終了情報D1には、患者ID(ID104)と、診察終了時刻(9:30)を示す時刻情報と、が含まれている。
終了情報D1を受信すると(ステップS001;YES)、受信した終了情報D1に含まれる患者IDはID104であることから、テーブル特定部132は、振分管理テーブルT1を参照して、終了情報D1を送信した端末装置200が設置されている診察室がA科第1診察室であることを特定する(ステップS002)。そして、テーブル特定部132は、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3を特定する(ステップS003)。
終了情報D1に含まれる時刻情報が示す診察終了時刻は9:30であり、患者ID(ID104)に対応する「終了予定時刻」は9:40である。また、この場合は、移動空き時間は無いことから、空き時間算出部133は、空き時間として10分を算出する(ステップS004A)。算出された空き時間(10分)は閾値以上なので(ステップS005;YES)、再振分対象特定部134などは、再振分対象の特定処理を実行する(ステップS006)。
再振分対象特定部134は、振分管理テーブルT1−A1〜A3の「診察済フラグ」を参照して、フラグ値が“0”の患者の中で「終了予定時刻」が2番目に早い患者以降を再振分候補として特定する(ステップS201)。この場合、再振分対象特定部134は、A科第1診察室については、受付番号1024以降の患者を特定し、A科第2診察室については、受付番号1028以降の患者を特定し、A科第3診察室については、受付番号1032以降の患者を特定する。
そして、再振分対象特定部134は、特定した候補の中で、最も早く受付を行った患者として受付番号1024の患者を特定する(ステップS202、ステップS203;YES)。受付番号1024の「予定診察時間(分)」は10分であり(ステップS204;YES)、受付番号1024の患者は、図3(a)に示すように、予約患者である(ステップS205;YES)。また、受付番号1024の患者は、終了情報D1の診察室の医師が担当医である(ステップS206;YES)。
したがって、再振分部135は、再振分部135は、振分管理テーブルT1−A1の受付番号1024の患者(再振分対象)の「終了予定時刻」を10分繰り上げて9:40と設定する(ステップS008)。この処理により、空き時間は、受付番号1024の患者の直後に移動することとなる。そして、本実施形態5においては、ステップS103以降の処理へと進む。つまり、受付番号1024の患者の直後に移動した空き時間に診察する患者の再振分処理を行わない。
この処理により、A科の各診察室に対応する振分管理テーブルT1−A1〜A3は、図26に示す状態となる。枠で囲まれた部分が、上述した処理で、再振分部135により変更された部分である。
また、例えば、図25を参照して、終了予定時刻を繰り上げた受付番号1024の患者の診察が、遅れて、9:45(5分の遅延)に終了した場合には、空き時間算出部133は、空き時間として、{(終了予定時刻)−(診察終了時刻)}+(移動空き時間)=−5+10=5分を算出する。したがって、この場合、再振分対象特定部134は、再振分対象を特定する処理を実行しないこととなる。
一方、終了予定時刻を繰り上げた受付番号1024の患者の診察が、9:38に終了した場合には、空き時間算出部133は、空き時間として、{(終了予定時刻)−(診察終了時刻)}+(移動空き時間)=2+10=12分を算出する。したがって、この場合、再振分対象特定部134は、受付番号1024の直後に診察する患者(再振分対象)を特定する処理を実行することとなる。
なお、上記実施形態1乃至5において、診察業務の振分を例に説明したが、これに限定されるものではなく、役所や金融機関などの窓口業務の振分システムに対しても、本発明を適用可能である。更にいうと、生産工程の管理システムにおいて、各ラインの進み具合に応じて処理を再振分する際に本発明を適用可能である。
また、上記実施形態1乃至5において、表示装置300を制御する表示装置制御部138は、振分制御装置100の一機能部として説明した。しかしながら、これに限定されるものでなく、表示装置制御部138は、表示装置300を制御する独立した別筐体の装置の機能部として実現するように構成してもよい。この場合、例えば、振分管理テーブルT1を当該別筐体の装置と共有するように構成し、当該別筐体の装置は、診察済フラグがセットされたタイミングで、表示装置300の表示を変更するようにすればよい。
また、上記実施形態1乃至5において、終了情報D1には、診察が終了した患者の患者IDが含まれるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、診察が終了した患者の受付番号を含めるようにしてもよい。つまり、患者を一意に識別可能な識別情報であればよい。この場合、この識別情報と対応付けて振分管理テーブルT1の内容を管理すればよい。
なお、上記動作を実行するための動作プログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magnet Optical disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これを振分制御装置100などのコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行するように構成してもよい。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等に動作プログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。