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JP5953946B2 - 画像処理装置、コンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、対象画像に含まれるオブジェクト画像と背景画像との境界領域の色を変換する技術に関する。
画像データが表す対象画像の背景色(下地色)を除去する技術が知られている。例えば、背景色が除去された対象画像を印刷すれば、除去前の対象画像を印刷する場合と比較して、印刷材(インク、トナーなど)の使用量を低減することができる等のメリットがある。
例えば、特許文献1には、背景色の除去処理において、除去範囲内の階調値を有する画像領域を除去(白色に変換)するとともに、除去範囲に連続する調整範囲内の階調値を補正することによって、除去処理後の画像における階調の連続性を維持する技術が開示されている。これにより、背景色を除去された背景画像と、オブジェクト画像との境界領域に生じる階調の段差を緩和することができる。
特開2001−94804号公報
しかしながら、対象画像によっては、背景画像とオブジェクト画像との境界領域の画質を改善する余地があり、当該境界領域の画質の向上が求められている。
本発明の主な利点は、画像データによって表される画像において、背景画像とオブジェクト画像との境界領域の画質を向上することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様で実現することが可能である。
[適用例1]オブジェクト画像と、前記オブジェクト画像に隣接する背景画像と、を含む対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、前記オブジェクト画像の色に関する第1の特徴値と、前記背景画像の色に関する第2の特徴値と、を取得する特徴値取得部と、前記第1の特徴値と前記第2の特徴値とを用いて、前記オブジェクト画像と前記背景画像とが隣接する領域である境界領域の色を、前記オブジェクト画像の色と前記背景画像の色との間の色を示す中間色に補正する補正部と、を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、第1の特徴値と第2の特徴値とを用いて、オブジェクト画像と背景画像との境界領域の色を、オブジェクト画像の色と背景画像の色との中間色に補正する。この結果、境界領域に生じ得る色の不自然さを抑制して、境界領域の画質を向上することができる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記補正部は、さらに、前記境界領域の輝度値を用いて、前記境界領域の色に前記補正を実行する、画像処理装置。
[適用例]オブジェクト画像と、前記オブジェクト画像に隣接する背景画像と、を含む対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、前記オブジェクト画像の色に関する第1の特徴値と、前記背景画像の色に関する第2の特徴値と、の少なくとも一方の特徴値を取得する特徴値取得部と、取得された前記第1の特徴値と前記第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値と、前記オブジェクト画像と前記背景画像とが隣接する領域である境界領域の輝度値と、を用いて、前記境界領域の色を、前記オブジェクト画像の色と前記背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正する補正部と、を備える、画像処理装置。
上記構成によれば、第1の特徴値と第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値と、オブジェクト画像と背景画像との境界領域の輝度値と、を用いて、境界領域の色を、オブジェクト画像の色と背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正する。この結果、境界領域に生じ得る色の不自然さを抑制することが可能であり、境界領域の画質を向上することができる。
[適用例4]
適用例1または適用例3に記載の画像処理装置であって、
前記補正部は、前記境界領域の輝度を表す輝度値を変更することなく、前記境界領域の色を表す色値であって、前記輝度値とは異なる値である前記色値を変更することにより、前記境界領域の色に前記補正を実行する、画像処理装置。
[適用例5]
適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記第1の特徴値は、前記オブジェクト画像の輝度を表す第1の輝度値と、前記オブジェクト画像の色を表す前記色値である第1の色値を含み、
前記第2の特徴値は、前記背景画像の輝度を表す第2の輝度値と、前記背景画像の色を表す前記色値である第2の色値を含み、
前記補正部は、前記境界領域の画素を含む補正対象画素の前記色値を補正値に変更することによって、前記境界領域の色に前記補正を実行し、
前記補正値は、前記補正対象画素が、前記第1の輝度値と前記第2の輝度値との間の輝度値を有する場合に、前記補正対象画素の輝度値が前記第1の輝度値に近いほど前記第1の色値に近くなり、前記補正対象画素の輝度値が前記第2の輝度値に近いほど前記第2の色値に近くなるように、前記補正対象画素の輝度値に応じて設定される、画像処理装置。
[適用例6]
適用例5に記載の画像処理装置であって、さらに、
前記オブジェクト画像が実質的に単色であるか否かを判断する判断部を備え、
前記補正部は、実質的に単色であると判断された前記オブジェクト画像である単色オブジェクト画像と、前記単色オブジェクト画像と前記背景画像との前記境界領域と、を含む領域を構成する複数の画素を、前記補正対象画素とする、画像処理装置。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
前記対象画像データに対して色変換処理を実行して、前記背景画像の色を変換する変換部であって、前記色変換処理は、特定範囲内の画素値を、特定値に変更する処理を含む前記変換部を備え、
前記背景画像の色に関する前記第2の特徴値は、前記特定値によって表される色に関する特徴値である、画像処理装置。
[適用例8]
適用例7に記載の画像処理装置であって、さらに、
前記色変換処理済みの前記対象画像データを構成する複数の画素のうち、第1種の画素と、第2種の画素と、をそれぞれ特定する特定部であって、前記第1種の画素は、前記特定値を有する画素であり、前記第2種の画素は、前記特定値とは異なる画素値を有する画素である、前記特定部を備え、
前記オブジェクト画像の色に関する前記第1の特徴値は、互いに隣接する複数の第2種の画素の複数の画素値を用いて表される色に関する特徴値である、画像処理装置。
[適用例9]
適用例8に記載の画像処理装置であって、
前記第1種の画素は、前記色変換処理の前の画素値と前記色変換処理の後の画素値との差分が基準値以下である第1の画素と、前記差分が基準値より大きい第2の画素と、を含み、
前記特定部は、前記第1の画素と、前記第2の画素と、をそれぞれ特定し、
前記特徴値取得部は、互いに隣接する複数の前記第2種の画素に対応する領域が、前記第2の画素に隣接する場合に、前記第1の特徴値と前記第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値を取得する、画像処理装置。
[適用例10]
適用例7ないし適用例9のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記対象画像データは、表色系を構成する複数の成分のそれぞれに対応する複数の成分画像データを含み、
前記色変換処理は、前記複数の成分画像データのそれぞれに対して独立して実行される複数の成分変換処理であって、処理対象の成分の前記特定範囲である成分特定範囲内の画素値を、処理対象の成分の前記特定値である成分特定値に変更する前記複数の成分変換処理を含む、画像処理装置。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理システム、画像処理方法、これらの機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
複合機200の構成を示すブロック図である。 画像処理のフローチャートである。 対象画像データの一例を示す図である。 成分色変換処理に用いられる色変換テーブルの一例を示す図である。 背景色変換処理が実行された後の対象画像データを示す図である。 図3(B)および図5(B)に示す直線A−A上の色を示す図である。 色補正処理のフローチャートである。 色補正テーブルの一例を示す図である。 色補正テーブルの一例を示す図である。
A.実施例:
A−1.複合機の構成:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、実施例における画像処理装置としての複合機200の構成を示すブロック図である。
複合機200は、CPU210と、ハードディスクドライブやEEPROMなどの不揮発性記憶装置220と、RAMなどの揮発性記憶装置230と、所定の方式(例えば、インクジェット、レーザー)で画像を印刷するプリンタ部240と、光電変換素子(例えば、CCD、CMOS)を用いて原稿を読み取るスキャナ部250と、タッチパネルやボタンなどの操作部260と、タッチパネルと重畳された液晶パネルなどの表示部270と、デジタルカメラ300やパーソナルコンピュータ400やUSBメモリ(図示省略)などの外部装置とデータ通信を行うための通信部280と、を備えている。
揮発性記憶装置230には、CPU210が処理を行う際に生成される種々の中間データを一時的に格納するバッファ領域231が設けられている。不揮発性記憶装置220は、複合機200を制御するためのコンピュータプログラム222を格納している。コンピュータプログラム222は、例えば、CD−ROMなどに記録された形態で提供され得る。
CPU210は、コンピュータプログラム222を実行することにより、後述する画像処理を実行する画像処理部100と、プリンタ部240やスキャナ部250を制御する装置制御部20として機能する。画像処理部100は、画像データ取得部110と、変換部120と、特徴値取得部130と、判断部140と、特定部150と、補正部160と、を備えている。
A−2.画像処理:
画像処理部100は、文字、写真、図形などのオブジェクトを表すオブジェクト画像と、オブジェクト画像の背景を表す背景を表す画像データに対して、画像処理を実行する。この画像処理は、背景画像の色を変換する処理と、オブジェクト画像と背景画像とが隣接する境界近傍の領域である境界領域の色を補正する処理とを含んでいる。この画像処理は、例えば、画像データが表す画像を、プリンタ部240を用いて印刷する印刷指示を利用者から受け付けた場合に、印刷に先立って印刷対象の画像データに対して実行される。この印刷指示は、外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ400(図1))から送信される印刷ジョブであっても良いし、スキャナ部250を用いて原稿を読み取ることによって画像データ(スキャンデータ)を生成し、当該スキャンデータを用いた印刷を指示するコピー指示であっても良い。
本実施例の画像処理の処理対象とする画像データ(対象画像データ)は、例えば、スキャナ部250やデジタルカメラ300(図1)などの画像生成装置によって生成された画像データである。本実施例の画像処理は、単色で表現されることが多いオブジェクト(例えば、文字)を含む原稿をスキャナ部250などの画像読取装置を用いて読み取ることによって生成されたスキャンデータを、対象画像データの一例として想定している。
図2は、画像処理のフローチャートである。
ステップS10では、画像処理部100は、対象画像データを取得する。例えば、印刷ジョブを受け付けたことに応じて画像処理が開始された場合には、画像データ取得部110は、当該印刷ジョブに含まれる画像データ(例えば、パーソナルコンピュータ400に保存されていたスキャンデータ)を、対象画像データとして取得する。また、コピー指示を受け付けたことに応じて画像処理が開始された場合には、画像データ取得部110は、利用者によって用意された原稿を、スキャナ部250を用いて読み取ることによってスキャンデータ生成し、当該スキャンデータを、対象画像データとして取得する。対象画像データは、例えば、RGBの各成分値(例えば、256階調)を含む画素データによって構成されたRGB画像データである。
図3は、対象画像データの一例を示す図である。図3(A)は、対象画像データが表す対象画像50の全体図である。この対象画像50は、4つのオブジェクト画像、すなわち、文字列「SAMPLE」を表す第1文字画像52と、文字列「EFGH」を表す第2文字画像53と、文字列「WXY」を表す第3文字画像54と、写真画像57と、を、部分画像として含んでいる。3つの文字画像52、53、54は、それぞれ、実質的に単色で表された単色画像であり、写真画像57は、複数の色を含む多色画像である。
ここで、実質的に単色であるとは、例えば、観察者が、通常の観察距離で、オブジェクト画像を観察した場合に、当該オブジェクト画像に表現されたオブジェクトが単色であると認識する程度に近似した色で、当該オブジェクトが表現されていることを含む。例えば、文字画像が実質的に単色であるとは、文字画像の場合には、当該文字を読むときの観察距離で目視した場合に、当該文字が単色であると認識する程度に近似した色で、当該文字が表されていることを含む。さらに、上述した基準で実質的に単色であると判断されるオブジェクトを含む原稿を、スキャナなどの画像読取装置で読み取ったスキャンデータに含まれる当該オブジェクトを表すオブジェクト画像は、さらに、原稿と比較して、読み取りのばらつきによって生じる色の違いが発生し得る。当該スキャンデータに含まれるオブジェクト画像は、実質的に単色であるオブジェクトを表すオブジェクト画像に含まれる。
さらに、対象画像50は、3つの背景画像、すなわち、文字画像52の背景を表す第1背景画像55と、第2文字画像53と写真画像57の背景を表す第2背景画像51と、第3文字画像54の背景を表す第3背景画像56を、部分画像として含んでいる。背景画像は、オブジェクト画像の周囲の全部または一部を囲むように、オブジェクト画像に隣接している部分画像である。一般的には、背景画像は、実質的に単色で、特定のオブジェクト(文字、図形、写真など)を表さない画像であり、下地画像とも呼ぶ。第2背景画像51は、白色であり、第1背景画像55と第3背景画像56は、白色とは異なる色を有している。
図3(B)は、第1文字画像52の一部(文字Lの近傍)を拡大した概略拡大図を示している。図3(B)に示すように、第1文字画像52と、第1文字画像52に隣接する第1背景画像55との境界に位置する境界領域MGは、第1文字画像52の色と第1背景画像55の色とは異なる色を有する場合がある。例えば、境界領域MGの中間色は、画像読取装置の解像度、読み取り速度、イメージセンサの特性などの読み取り特性に起因して発生する。例えば、一般的な画像読取装置は、イメージセンサの原稿に対する位置を副走査方向に移動させながら、イメージセンサによって原稿からの光を受光して、画像データを生成する。このとき、境界領域MGの画素データは、文字からの光と、背景からの光との両方に基づいて生成され得る。この結果、境界領域MGの色は、原稿の文字の色と背景の色との混色によって生じる色を有し得る。例えば、第1文字画像52の色が黒で、第1背景画像55の色が比較的薄い赤である場合には、境界領域MGの色は、比較的濃い赤を含み得る。
ステップS20では、変換部120は、対象画像データに対して背景色変換処理を実行する。本実施例の背景色変換処理は、対象画像データに対して色変換処理を実行して、背景画像の色を、特定値によって表される特定色(本実施例では、白色(R、G、B)=(255、255、255))に変換する処理である。
対象画像データの各画素データは、RGB表色系を構成する3つの成分値(RGBの各値)を含んでいるので、対象画像データは、3つの成分画像データを含んでいるということができる。成分画像データは、3つ成分値のうちの1つの成分値で構成される画像データである。背景色変換処理は、それぞれ独立して実行される3つの成分色変換処理を含む。すなわち、変換部120は、3つの成分画像データのそれぞれに対して、色変換テーブルを用いた成分色変換処理を、独立して実行する。ここで、成分色変換処理が独立して実行されるとは、1つの成分画像データの画素値(例えば、R値)を変換するために、他の成分画像データの画素値(例えば、G値やB値)を考慮しないということである。
図4は、成分色変換処理に用いられる色変換テーブルの一例を示す図である。この色変換テーブルRTは、第1の閾値TH1から最大階調値(255)までの変更範囲CR(TH1<Vin≦255)内の入力階調値Vinの変化に対応して、出力階調値Voutを全て最大階調値(255)に変更する。色変換テーブルRTは、最小値(0)から第2の閾値TH2までの維持範囲SR(0≦Vin<TH2)内の入力階調値Vinの変化に対応して、出力階調値Voutを同じ階調値に維持する。さらに、色変換テーブルRTは、第2の閾値TH2から第1の閾値TH1までの調整範囲MR(TH2≦Vin≦TH1)において、入力階調値Vinの第2の閾値TH2から第1の閾値TH1までの変化に対応して、出力階調値Voutが第2の閾値TH2から最大階調値(255)まで連続的に変化するように、出力階調値Voutが設定されている。これによって、色変換テーブルRTは、閾値TH1、TH2の前後を含む全階調範囲で、入力階調値Vinの変化に対して、出力階調値Voutが連続的に変化に変化するように、設定されている。
図4の色変換テーブルRTは、式で表すと、
Vout=Vin、(0≦Vin<TH2)
Vout={(255−TH2)/(TH1−TH2)}×(Vin−TH2)+TH2、(TH2≦Vin≦TH1)
Vout=255、(TH1<Vin≦255)
と表すことができる。
成分色変換処理は、色変換テーブルRTを用いて、処理対象の成分画像データの全ての画素値(対象画像50に含まれる全ての画素の処理対象成分値)に対して実行される。各成分変換処理は、共通の色変換テーブルRTを用いて実行されても良いし、成分(RGB)ごとに定められた色変換テーブルRTを用いて実行されても良い。各成分の色変換テーブルRTは、例えば、閾値TH1、TH2がそれぞれ異なっていても良い。
ここで、典型的な文書のように、対象画像50の各オブジェクト画像(図3)は、比較的濃い色(RGBの各値が比較的小さい値である色)で表され、各背景画像は、比較的薄い色(RGBの各値が比較的大きい値である色)で表されているものとする。背景色変換処理は、対象画像50のような画像を表す画像データを処理対象として想定している。このため、色変換テーブルRTの閾値TH1、TH2は、オブジェクト画像の画素値として想定されるRGBの各値より大きく、かつ、背景画像の画素値として想定されるRGBの各値より小さい値に、設定されている。例えば、第1の閾値TH1は、210に設定され、第2の閾値TH2は、190に設定されている。この結果、背景色変換処理は、処理対象として想定している画像データが表す画像に含まれる背景画像の色を特定色に変換することができる。このような背景色変換処理は、例えば、文字文書のように、背景画像の色が重要ではない画像を印刷する際に、当該背景画像の色を白色に変換するため実行される(いわゆる背景除去処理や下地除去処理)。この結果、背景色変換処理後の画像データを用いて画像を印刷すれば、印刷に要する印刷材(トナーやインク)の量を低減することができる。
図5は、背景色変換処理が実行された後の対象画像データを示す図である。ここで、背景色変換処理が実行された後の対象画像データを、変換画像データとも呼び、背景色変換処理が実行される前の対象画像データを、原画像データとも呼ぶ。図5(A)は、変換画像データが表す変換画像60の全体図である。ここで、変換画像60に含まれる部分画像の符号の2桁目には、「6」を用い、1桁目には、図3(A)に示す原画像50における対応する部分画像の符号の1桁目と同じ数字を用いる。変換画像60に含まれる部分画像の名称には、原画像50における対応する部分画像と同一の名称を用いる。例えば、変換画像60の第1文字画像62、第2文字画像63は、それぞれ、原画像50の第1文字画像52、第2文字画像53に対応している(図3、図5)。
変換画像60の4つのオブジェクト画像(文字画像62、63、64、写真画像67)は、背景色変換処理によって3つの成分(RGB)の全ての値が255に変更されずに、色が維持されている。ただし、オブジェクト画像は、色変換テーブルRTの調整範囲MRを用いて成分値が調整されている画素が含まれ得る。第1背景画像65の色は、背景色変換処理によって3つの成分の全ての値が255にされた結果、白色に変更されている。第3背景画像66の色は、背景色変換処理によって3つの成分の一部の値(例えば、R値とG値)が255に変更され、残りの値(例えば、B値)が維持された結果、白色とは異なる色に変更されている。第1背景画像65および第3背景画像66のように、実質的な色変更が行われた背景画像を変更背景画像と呼ぶ。第2背景画像61の色は、背景色変換処理によって実質的に変更されておらず、白色に維持されている。ただし、対象画像50の第2背景画像51が、ムラ(色のばらつき)を含む場合には、変換画像60の第2背景画像61は、色変換処理によってムラが除去されている。第2背景画像61のように、白色に維持された背景画像、すなわち、背景色変換処理の前後で色が変更されていない背景画像を、維持背景画像とも呼ぶ。
図5(B)は、図3(B)と同様に、第1文字画像62の一部(文字Lの近傍)を拡大した概略拡大図を示している。第1文字画像62と、第1背景画像65との境界に位置する境界領域MGの色は、背景色変換処理によっても維持される。変換画像60を見た観察者は、境界領域MGの色は不自然に感じる可能性がある。例えば、上述したように、境界領域MGの色は、原稿の文字の色と背景の色との混色によって生じる色を有し得る。上述した原画像50において、第1文字画像52の色が黒であり、第1背景画像55の色が比較的薄い赤であり、境界領域MGの色は、比較的濃い赤を含む例を考える。この場合には、原画像50では、境界領域MGの濃い赤色は、第1文字画像52の黒色と、第1背景画像55の薄い赤と、の両方に関連がある色であるので、観察者には目立ちにくい。そして、原画像50では、境界領域MGの濃い赤色は、観察者に対して、不自然な印象を与えにくく、むしろ、自然な印象を与える場合もある。しかし、変換画像60では、境界領域MGの濃い赤色は、色変換後の第1背景画像65の色(白色)とは、関連が薄いため、目立ちやすく、不自然な印象を与えやすい。
図6は、図3(B)および図5(B)に示す直線A−A上の色(RGB値)をYCbCr表色系に変換した値を示す図である。図6(A)のグラフにおいて、実線YC1は、原画像50の輝度値Yを示し、破線YC2は、変換画像60の輝度値Yを示している。図6(B)のグラフにおいて、実線RC1は、原画像50のクロマ値Crを示し、破線RC2は、変換画像60のクロマ値Crを示している。破線YC2およびRC2は、変換画像60と原画像50との間で(背景色変換処理の前後で)異なる部分だけを図示している。変換画像60の輝度値Yおよびクロマ値Crのうち、破線YC2およびRC2で図示していない部分の輝度値Yおよびクロマ値Crは、実線YC1およびRC1で示す原画像50の輝度値と同じである。なお、後述するが、一点破線RC3は、変換画像60に対して後述する色補正処理を実行した後のクロマ値Crを示している。
原画像50のオブジェクト画像(例えば、第1文字画像52)の色をYCbCr表色系で表した色値(YCC値とも呼ぶ)を(TC_Y、TC_Cb、TC_Cr)とする。変換画像60のオブジェクト画像(例えば、第1文字画像62)の色は、原画像50のオブジェクト画像の色と同じである。原画像50の背景画像(例えば、第1背景画像55)の色を表すYCC値を、(BC_Y1、BC_Cb1、BC_Cr1)とする。変換画像60の背景画像(例えば、第1背景画像65)の色を表すYCC値を、(BC_Y2、BC_Cb2、BC_Cr2)とする。
図6(A)に示すように、原画像50の輝度値Yは、実質的に単色である第1文字画像52において、ほぼ一定値TC_Yであり、実質的に単色である第1背景画像55において、ほぼ一定値BC_Y1である。実際には、第1文字画像52と第1背景画像55の輝度値Yは、ばらつきによる変動を含むが図6(A)では、図の煩雑を避けるために、一定値として示している。境界領域MGの輝度値Yは、第1文字画像52と接する第1位置P1において、ほぼ第1文字画像52の輝度値TC_Yと同じであり、第1背景画像55と接する第2位置P2において、ほぼ第1背景画像55の輝度値BC_Y1と同じである。そして、第1位置P1と第2位置P2との間の位置では、境界領域MGの輝度値Yは、位置が第1位置P1に近いほどTC_Yに近くなり、第2位置P2に近いほどBC_Y1に近くなるように、変化する傾向がある。この変化の傾向は、ばらつきなどによって、必ずしも直線的であるとは限らないが、図6(A)では、図の煩雑を避けるために、直線で示している。
また、変換画像60の輝度値Yは、第1文字画像52において、原画像50と同じであり、第1背景画像55において、一定値BC_Y2になる。BC_Y2は、白色の輝度値であるので、BC_Y1より大きい値である。変換画像60の境界領域MGの輝度値Yは、第2位置P2の近傍で、輝度値Yが非連続とならないように、原画像50における値から変化している。これは、背景色変換処理の色変換テーブルRT(図4)の調整範囲MRによって画素値が調整されるためである。変換画像60の境界領域MGの輝度値Yは、第2位置P2の近傍を除いた範囲では、原画像50の境界領域MGの輝度値Yと同じである。全体として、変換画像60の境界領域MGの輝度値Yは、原画像50の境界領域MGの輝度値Yと同様に、第1位置P1から第2位置P2に向かって、位置が第1位置P1に近いほどTC_Yに近くなり、第2位置P2に近いほどBC_Y2に近くなるように、変化している。
このように、境界領域MGの輝度値Yは、変換画像60においても変化の傾向が維持される。また、本実施例の背景色変換処理は、オブジェクト画像の輝度値Yが比較的低く(濃い色である)、背景画像の輝度値Yが比較的高い(薄い色である)場合に、背景画像の輝度値Yをさらに高くする(例えば、白色に変換する)処理である。このため、背景色変換処理による輝度値Yの変化量は、比較的小さい。輝度値Yは、一般的に、変換画像60の境界領域MGが不自然な印象を与える原因とはならない。
図6(B)に示すように、原画像50のクロマ値Crは、第1文字画像52において、ほぼ一定値TC_Crであり、第1背景画像55において、ほぼ一定値BC_Cr1である。実際には、輝度値Yと同様に、第1文字画像52と第1背景画像55のクロマ値Crは、ばらつきによる変動を含むが図6(B)では、一定値として示している。原画像50の境界領域MGのクロマ値Crは、第1位置P1において、ほぼ第1文字画像52の輝度値TC_Crと同じであり、第2位置P2において、ほぼ第1背景画像55の輝度値BC_Cr1と同じである。そして、第1位置P1と第2位置P2との間の位置では、境界領域MGのクロマ値Crは、第1位置P1に近いほどTC_Crに近くなり、第2位置P2に近いほどBC_Cr1に近くなるように、変化する傾向がある。この変化の傾向は、ばらつきなどによって、必ずしも直線的であるとは限らないが、図6(B)では、図の煩雑を避けるために、直線で示している。
変換画像60のクロマ値Crは、第1文字画像62において、原画像50と同じであり、第1背景画像65において、一定値BC_Cr2になる。第1背景画像65の色は、本実施例では、白色であるので、BC_Cr2は、「0」である。したがって、例えば、原画像50の第1背景画像55の色が、比較的彩度が高い色である場合(BC_Cr1が比較的大きい値である場合)には、背景色変換処理によって、クロマ値Crは、大きく変化することが解る(図6(B))。変換画像60の境界領域MGのクロマ値Crは、第2位置P2の近傍で、クロマ値Crが非連続とならないように、原画像50における値から変化している。これは、背景色変換処理の色変換テーブルRT(図4)の調整範囲MRによって画素値が調整されるためである。そして、変換画像60の境界領域MGのクロマ値Crは、第2位置P2の近傍を除いた範囲では、原画像50の境界領域MGのクロマ値Crと同じである。この結果、図6(B)の例のように、背景色変換処理によって、クロマ値Crが大きく変化する場合には、境界領域MGにおけるクロマ値Crの上述した変化の傾向が崩れていることが解る。例えば、図6(B)の例では、変換画像60の境界領域MGのクロマ値Crは、第1位置P1に近いほどTC_Crに近くなり、第2位置P2に近いほどBC_Cr2に近くなるのではなく、第1位置P1から第2位置P2までの間に、極大値が存在していることが解る。なお、このような変化は、もう1つのクロマ値Cbについても、クロマ値Crと同様に起こり得る。このようなクロマ値Cr、Cbの特徴に起因して、変換画像60の境界領域MGの色が不自然な色を含む場合がある。以下では、変換画像60の境界領域MGの色に生じ得る不自然な色を補正する一連の処理について説明する。
図2に戻って、説明する。背景色変換処理に続いて、ステップS30では、特定部150は、画素特定処理を実行する。画素特定処理は、変換画像60に含まれる複数の画素から、3種類の画素、すなわち、変更背景画素と、維持背景画素と、オブジェクト関連画素と、特定する処理である。変更背景画素は、上述した変更背景画像(図5(A)の例では、第1背景画像65と第3背景画像66)を構成する画素である。維持背景画素は、上述した維持背景画像(図5(A)の例では、第2背景画像61)を構成する画素である。オブジェクト関連画素は、上述したオブジェクト画像(図5(A)の例では、画像62、63、64、67)と、これらのオブジェクト画像に隣接する境界領域MGと、を構成する画素である。
具体的には、特定部150は、変換画像60を構成する複数の画素のうち、3つの成分値(RGB値)のうちの少なくとも1つの値が255である画素を特定する。特定された画素の255である成分値は、背景色変換処理によって255に変更された値(変更値)、または、背景色変換処理の前から255である値(維持値)である。特定部150は、原画像50と変換画像60とを比較して、特定された画素の255である成分値が、変更値であるか維持値であるかを判定する。特定部150は、判定対象の成分値が、変更値である場合には、当該成分値を含む画素は、変更背景画素であると特定する。特定部150は、判定対象の成分値が、維持値である場合には、当該成分値を含む画素は、維持背景画素であると特定する。特定部150は、変換画像60を構成する複数の画素のうち、変更背景画素と維持背景画素とを除いた全ての画素を、オブジェクト関連画素であると特定する。
続くステップS40では、特定部150は、特定された3種類の画素に対して識別子(番号)を付すラベリング処理を実行する。まず、特定部150は、維持背景画素に「0」、変更背景画素に「1」をラベリングする。さらに、特定部150は、互いに隣接する複数のオブジェクト関連画素をグループ化し、グループごとに、同じ識別子(2以上(N+1)以下の自然数:Nはグループの数)を付す。これによって、N個の処理領域が特定される。処理領域は、オブジェクト画像と境界領域MGとを含む領域である。例えば、図5(A)の例では、文字画像62、63、64(SAMPLE、EFGH、WXY)に含まれる13個の文字にそれぞれ対応する13個の処理領域と、写真画像67に対応する1つの処理領域と、が特定される。
続くステップS50では、画像処理部100は、色補正処理を実行する。図7は、色補正処理のフローチャートである。ステップS505では、画像処理部100は、1つの処理領域を選択する。ステップS510では、判断部140は、選択された処理領域が、閾値以上の数の変更背景画素と隣接するか否かを判断する。処理領域が閾値以上の数の変更背景画素と隣接しない場合には(ステップS510:NO)、画像処理部100は、ステップS560に移行する。すなわち、処理対象の処理領域には、色補正は実行されない。これは、処理領域が閾値以上の数の変更背景画素と隣接しない場合には、隣接する背景画像の色が変更されたことに起因する境界領域MGの不自然さが生じないため、色補正の対象とする必要性が低いからである。例えば、図5に示す例では、変換画像60の第2文字画像63に含まれる各文字(EFGH)を表す画像を含む処理領域は、色補正の対象とはされない。
処理領域が閾値以上の数の変更背景画素と隣接する場合には(ステップS510:YES)、画像処理部100の補正部160は、背景色変換処理前の背景色値(元背景色値とも呼ぶ。)を特定する(ステップS515)。具体的には、補正部160は、原画像50において、処理領域の外周を囲む周囲領域を特定し、周囲領域の画素値の平均値を元背景色値として算出する。周囲領域の幅は、所定画素数(例えば、1画素)分の大きさとされる。元背景色値は、例えば、RGB値で表され、(Rbg、Gbg、Bbg)と表す。
ステップS520では、補正部160は、処理領域における画素値の分散を算出する。ここで、分散を算出する際に用いられる画素は、処理領域を構成する全ての画素から、元背景色値に基準値より近い色を表す画素値(RGB値)を有する画素(背景近似画素とも呼ぶ。)を除いた画素である。除かれる画素は、例えば、画素値が、以下の式(1)〜(3)を全て満たす画素である。
Rbg−TH4<R<Rbg+TH4 ...(1)
Gbg−TH4<G<Gbg+TH4 ...(2)
Bbg−TH4<B<Bbg+TH4 ...(3)
ここで、算出したい分散は、処理領域に含まれるオブジェクト画像の画素値の分散である。処理領域には、オブジェクト画像に加えて境界領域MGが含まれているので、処理領域を構成する画素から、境界領域MGを構成する画素を除いて、分散を算出することが好ましい。本処理で、背景近似画素を、分散を算出する際に用いる画素から除外しているのは、境界領域MGは、比較的、元背景色値に近い色を有すると考えられるためである。本ステップで算出される分散は、例えば、3つの成分のそれぞれについて算出される。
ステップS525では、判断部140は、算出された分散を用いて、処理領域が実質的に単色であるか否かを判断する。判断部140は、例えば、成分ごとに算出された3つの分散値(σ_R、σ_G、σ_B)の全てが、対応する閾値(TR、TG、TB)以下である場合に、処理領域は実質的に単色であると判断し、3つの分散値の少なくとも1つが、対応する閾値より大きい場合に、処理領域は実質的に単色でないと判断する。多数の色を含む画像の画素値(RGB値)は、取り得る範囲のうち、比較的広い範囲に亘る値をとるので、分散値(σ_R、σ_G、σ_B)の少なくとも1つの分散が比較的大きくなる。これに対して、実質的に単色である画像の画素値は、取り得る範囲のうち、比較的狭い範囲の値となるで、分散値(σ_R、σ_G、σ_B)が比較的小さくなる。従って、閾値(TR、TG、TB)を適切に設定すれば、実質的に単色の画像であるか否かを適切に判断することができる。例えば、一般的に、多数の色を含む写真画像67は、単色でないと判断され、黒文字、赤文字などの単色の文字画像は、単色であると判断される。
処理領域が実質的に単色でない場合には(ステップS525:NO)、補正部160は、ステップS560に移行する。すなわち、処理対象の処理領域には、色補正は実行されない。処理領域が実質的に単色である場合には(ステップS525:YES)、補正部160は、処理領域の表色系をRGB表色系からYCrCb表色系に変換する(ステップS530)。
ステップS540では、補正部160は、処理領域に含まれるオブジェクト画像の色値を特定する。具体的には、補正部160は、上述した分散を算出した際に用いた画素、すなわち、処理領域を構成する全ての画素から、背景近似画素を除いた画素の平均画素値(YCC値)を、オブジェクト画像の色値(TC_Y、TC_Cb、TC_Cr)として算出する。
ステップS545では、補正部160は、背景色変換処理後の背景色値(現背景色値とも呼ぶ。)を特定する。具体的には、補正部160は、変換画像60において、処理領域の外周を囲む周囲領域を特定し、周囲領域の画素値の平均値を現背景色値(BC_Y2、BC_Cb2、BC_Cr2)として算出する。周囲領域の幅は、所定画素数(例えば、1画素)分の大きさとされる。
ステップS550では、補正部160は、処理領域を構成する全画素を、補正対象画素として色補正処理を実行する。すなわち、補正対象画素は、オブジェクト画像を構成する複数の画素と、境界領域MGを構成する複数の画素と、を含む。補正部160は、処理領域のオブジェクト画像の色値(TC_Y、TC_Cb、TC_Cr)と、周囲の背景画像の現背景色値(BC_Y2、BC_Cb2、BC_Cr2)と、を用いて、色補正テーブルを生成する。
図8、図9は、色補正テーブルの一例を示す図である。図8は、処理領域の周囲の背景色が白((BC_Y2、BC_Cb2、BC_Cr2)=(255、0、0))である場合に、用いられるテーブルである。図9は、処理領域の周囲の背景色が白とは異なる色である場合に、用いられるテーブルである。図8(A)、図9(A)は、クロマ値Cbを補正するテーブルを示し、図8(B)、図9(B)は、もう1つのクロマ値Crを補正するテーブルを示す。
図8、図9に示すように、これらの色補正テーブルは、輝度値Yを入力階調値とし、クロマ値Cb、Crを出力階調値とする。補正部160は、補正対象画素の輝度値Yを用いて、色補正テーブルを参照して、補正後のクロマ値Cb、Cr(補正値)を取得する。補正部160は、補正対象画素のクロマ値Cb、Crを、補正値として取得されたクロマ値Cb、Crに変更する。補正部160は、補正対象画素の輝度値Yを変更しない。
図8、9に示すように、補正後のクロマ値Cb、Crは、補正対象画素の輝度値Yが、オブジェクト画像の輝度値TC_Yより低い範囲FRでは、オブジェクト画像のクロマ値TC_Cb、TC_Crに設定されている。また、図9に示すように、補正後のクロマ値Cb、Crは、補正対象画素の輝度値Yが現背景色値の輝度値BC_Y2より高い範囲HRにおいて、周囲の背景画像のクロマ値BC_Cb2、BC_Cr2に設定されている。なお、図8に示すように、現背景色値が白を表す場合には(BC_Y2=255)であり、範囲HRはない。
補正後のクロマ値Cb、Crは、補正対象画素の輝度値Yがオブジェクト画像の輝度値TC_Yと、現背景色値の輝度値BC_Y2との間の範囲GRでは、補正対象画素の輝度値Yに応じて変動する。すなわち、当該範囲GRでは、補正後のクロマ値Cb、Crは、補正対象画素の輝度値Yが、オブジェクト画像の輝度値TC_Yに近いほど、オブジェクト画像のクロマ値TC_Cb、TC_Crに近くなり、現背景色値の輝度値BC_Y2に近いほど、現背景色値のクロマ値BC_Cb2、BC_Cr2に近くなるように、設定されている。例えば、オブジェクト画像のクロマ値TC_Cbが、現背景色値のクロマ値BC_Cb2より大きい場合(図8(A)、図9(A))には、範囲GRにおいて、補正後のクロマ値Cbは、輝度値Yの増加に応じて単調減少する。また、オブジェクト画像のクロマ値TC_Crが、現背景色値のクロマ値BC_Cr2より小さい場合(図9(B))には、範囲GRにおいて、補正後のクロマ値Crは、輝度値Yの増加に応じて単調増加する。
このような色補正の結果を、図6を参照して説明する。図6(A)を用いて上述したように、境界領域MGの輝度値Yは、オブジェクト画像と接する位置(例えば、第1位置P1)に近いほどオブジェクト画像の輝度値TC_Yに近くなり、背景画像と接する位置(例えば、第2位置P2)に近いほど背景画像の輝度値BC_Y2に近くなるように、変化する。したがって、上述した色補正テーブルを用いた色補正の結果、図6(B)において、一点破線RC3で示すように、色補正後の境界領域MGのクロマ値Crは、オブジェクト画像と接する位置に近いほどオブジェクト画像のクロマ値TC_Crに近くなり、背景画像と接する位置に近いほど背景画像のクロマ値BC_Cr2に近くなるように、補正される。この結果、補正前の境界領域MGに不自然な色が生じていたとしても、この色補正によって、当該不自然な色が自然な色に補正される。なお、色補正テーブルの範囲FRにおいて、出力階調値(クロマ値Cb、Cr)が一定値にされていることによって、単色であるオブジェクト画像のクロマ値Cb、Crのばらつきが解消され、単色であるオブジェクト画像の色のムラが低減される。
ステップS555では、補正部160は、色補正処理後の処理領域の表色系をYCrCb表色系からRGB表色系に変換する。
ステップS560では、画像処理部100は、全ての処理領域が、ステップS505において選択されたか否かを判断する。画像処理部100は、全ての処理領域が選択されていないと判断すると(ステップS560:NO)、ステップS505に戻って未選択の処理領域を選択して、上述したステップS505〜S555の処理を繰り返す。画像処理部100は、全ての処理領域が選択されたと判断すると(ステップS560:YES)、色補正処理(図7)を終了して、画像処理(図2)を終了する。
以上説明した本実施例によれば、オブジェクト画像の色を表すオブジェクト特徴値(具体的には、YCC値)と、背景画像の色を表す背景特徴値(具体的には、YCC値)と、境界領域MGの輝度値Yと、を用いて、境界領域MGの色を、オブジェクト画像の色や、背景画像の色に近づくように補正している。この結果、境界領域MGに生じ得る色の不自然さを抑制することができる。したがって、境界領域MGの画質および対象画像全体の画質を向上することができる。
さらに、上記実施例によれば、背景特徴値であるBC_Cr2、BC_Cb2と、オブジェクト特徴値であるTC_Cr、TC_Cbと、を用いて、境界領域MGの色を、クロマ値がオブジェクト画像のクロマ値と背景画像のクロマ値との間の値を有する色に補正する。この結果、境界領域MGに生じ得る色の不自然さを適切に抑制することができ、境界領域MGの画質および対象画像全体の画質を向上することができる。
上記実施例によれば、さらに、境界領域MGの輝度値Yを用いて、境界領域MGの色に対して補正を実行する。具体的には、輝度値Yに応じて、クロマ値Cb、Crを変更する補正を実行する。この結果、適切に、境界領域に生じ得る色の不自然さを抑制することができる。
上記実施例によれば、さらに、境界領域MGの輝度値Yを変更することなく、輝度値とは異なる色値(具体的には、クロマ値Cb、Cr)を変更することにより、境界領域MGの色の補正を実行する。この結果、境界領域MGの色の不自然さを抑制しつつ、境界領域MGの階調性を維持することができる。この結果、より境界領域MGを自然な画質にすることができ、対象画像の画質を向上することができる。
上記実施例によれば、さらに、補正対象画素の輝度値Yが、オブジェクト画像の輝度値Yに近いほど、オブジェクト画像の色値(具体的にはクロマ値TC_Cb、TC_Cr)に近くなるように、境界領域MGの色値を補正する。また、補正対象画素の輝度値Yが、背景画像の輝度値Yに近いほど、背景画像の色値(具体的にはクロマ値BC_Cb2、BC_Cr2)に近くなるように、境界領域MGの色値を補正する。したがって、境界領域MGの色を、オブジェクト画像や背景画像との繋がりが自然な色に容易に補正することができる。
また、上記実施例では、判断部140が、処理対象のオブジェクト画像が実質的に単色であるか否かを判断している。そして、補正部160は、実質的に単色であると判断された単色オブジェクト画像と、当該単色オブジェクト画像と隣接する背景領域との境界領域MGと、を含む処理領域を構成する複数の画素を、補正対象画素としている。オブジェクト画像と境界領域MGとを精度良く区別することは困難である場合があるが、上記実施例ではオブジェクト画像と境界領域MGとを区別することなく、境界領域MGの色を容易に自然な色に補正することができる。
特に、上記実施例のように、背景色変換処理を実行する場合には、上述のように、境界領域MGに不自然な色が生じる場合がある。上記実施例によれば、背景色変換処理後の画像データによって表される画像の境界領域MGの不自然さを抑制して、境界領域MGの画質を向上することができる。さらに、特定部150は、変更背景画素と、維持背景画素と、オブジェクト関連画素とを特定することによって、処理領域を特定している。すなわち、互いに隣接する複数のオブジェクト関連画素に対応する領域は、オブジェクト画像を含む可能性が高い。したがって、補正対象とすべき処理領域を容易に適切に特定することができる。
さらに、処理領域のうち、変更背景画素と隣接する領域は、色補正の対象とし、維持背景画素と隣接する領域は、色補正の対象にしないので、補正の必要性の高い処理領域を選択的に補正することができる。この結果、画像処理の処理時間や処理負荷を低減することができる。
また、上記実施例の背景色変換処理は、成分ごとに独立して実行されるので、変換後の背景画像の色が様々な色に変化し得る。このような場合であっても、画像の境界領域MGに生じ得る色の不自然さを抑制して、境界領域MGの画質を向上することができる。
さらに、上記実施例の色補正テーブル(図8、9)は、オブジェクト画像の輝度値TC_Yより小さい階調値範囲FR内のクロマ値Cb、Crを、一定値に変更するように、設定されている。この結果、色補正処理によって、単色であるオブジェクト画像に生じている色相や彩度のばらつきを抑制することができる。したがって、境界領域MGの画質だけでなく、単色のオブジェクト画像の画質を向上することができる。
B.変形例:
(1)上記実施例によれば、境界領域MGの色を、クロマ値がオブジェクト画像のクロマ値と背景画像のクロマ値との間の値を有する色に補正しているが、これに限らず、他の色に補正しても良い。この場合には、補正後の色は、オブジェクト画像の色と背景画像の色との間の中間色であることが好ましい。第1の色と第2の色との間の中間色は、第1の色と第2の色とを特定種類の表色系で表した場合に、当該表色系の少なくとも1つの成分の値が、第1の色の当該成分の値と、第2の色の当該成分の値と、の間の値(中間値とも呼ぶ)である色である。例えば、上記実施例のように、境界領域MGの色が不自然である原因が、色相や彩度にある場合には、採用する表色系において、当該色相や彩度に関する成分値が中間値である中間色に補正することが好ましい。当該色相や彩度に関する成分値は、一般的には、輝度値(色の明るさを表す値であれば良く、表色系によっては、明度と呼ばれる値を含む)を成分として含む表色系における輝度値とは異なる成分値である。例えば、色相や彩度に関する成分値は、上記実施例におけるYCrCb表色系におけるクロマ値Cb、Crの他に、YPbPr表色系におけるPb、Pr値、CIELAB表色系におけるa*値、b*値、HSB表色系における色相(Hue)値、彩度(Saturation)値などが含まれる。また、第1の色と第2の色との間の中間色は、第1の色と第2の色とを特定種類の表色系で表した場合に、当該表色系の色空間において、第1の色の位置と、第2の色の色の位置と、を結ぶ直線上の点を含む。
また、上記実施例では、境界領域MGの輝度値Yは、補正前から中間値となっており(図6(A))、補正によってクロマ値Cb、Crを中間値に補正していることから解るように、補正後の境界領域MGの色は、3つの成分値(Y、Cb、Cr)の全てが中間値である中間色に補正されていると、言える。このように、補正後の境界領域MGの色は、採用する表色系における複数の成分値のうちの複数の値が中間値である中間色に補正されることが好ましく、全部の値が中間値である中間色に補正されることがさらに好ましい。
(2)上記実施例によれば、境界領域MGの色を、クロマ値がオブジェクト画像や背景画像のクロマ値に近づくように補正しているが、これに限らず、境界領域MGの色を、オブジェクト画像の色と、背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正すれば良い。境界領域MGの色を、オブジェクト画像の色と、背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正するために、上記実施例では、オブジェクト画像の色に関する特徴値(実施例では、YCC値)と、背景画像の色を表す背景特徴値(具体的には、YCC値)と、境界領域MGの輝度値Yと、を用いているが、3つの値を全て用いなくても良い。例えば、オブジェクト画像の色に関する特徴値と、境界領域MGの輝度値Yと、の組合わせを用いて、境界領域MGに対する補正を行っても良いし、背景画像の色に関する特徴値と、境界領域MGの輝度値Yと、の組合わせを用いて、境界領域MGに対する補正を行っても良い。例えば、オブジェクト画像が文字画像の場合に、境界領域MGの色を、文字画像の色に近づけると、文字が太く見え、背景画像の色に近づけると、文字が細く見える傾向にあるので、文字画像における文字の態様やユーザの好みなどに応じて、背景画像の色と文字画像の色とのいずれか一方の色に近づけても良い。この場合には、背景画像の色と文字画像の色とのうち、補正によって境界領域MGの色を近づける方の色に関する特徴値と、輝度値Yと、を用いて、境界領域MGを補正しても良い。
ここで、第1の色を第2の色に近づくように補正するとは、第1の色と第2の色とを特定種類の表色系で表した場合に、当該第1の色の少なくとも1つの成分の値と、第2の色の当該成分の値と、の差分が、補正の前と比較して小さくなるように、第1の色の成分値を変更することを含む。また、この場合には、当該差分が、補正の前と比較して大きくなる成分がないように、第1の色の成分値を変更することが好ましい。また、第1の色を第2の色に近づくように補正するとは、第1の色と第2の色とを特定種類の表色系で表した場合に、当該表色系の色空間において、第1の色と第2の色とのユークリッド距離が短くなるように、第1の色の成分値を変更することを含む。
(3)上記実施例とは異なり、オブジェクト画像が、比較的薄い色(RGBの各値が比較的大きい値である色)で表され、背景画像が、比較的濃い色(RGBの各値が比較的小さい値である色)で表されている画像(濃淡反転画像とも呼ぶ。)を表す画像データを対象画像データとして想定しても良い。この場合には、背景色変換処理は、例えば、比較的濃い色を、黒色((R、G、B)=(0、0、0))に変換する処理とされる。この場合には、背景色変換処理は、例えば、図4に示す色変換テーブルRTに代えて、低階調値側の所定範囲(例えば、0≦Vin<THa)内の入力階調値Vinの変化に対応して、出力階調値Voutを全て最小階調値(0)に変更し、高階調値側の所定範囲(THb<Vin≦255)内の入力階調値Vinの変化に対応して、出力階調値Voutを同じ階調値に維持するように、設定された色変換テーブルを用いて行われる。この場合には、色変換テーブルは、(THa≦Vin≦THb)内の入力階調値Vinの変化に対応して、出力階調値Voutが非連続にならないように、出力階調値Voutが設定されていても良い。
濃淡反転画像に対する色補正には、図8、図9に示す色補正テーブルに代えて、例えば、境界領域MGの輝度Yがオブジェクト画像の輝度値TC_Y(白色に対応する輝度値「255」や、比較的大きな値が想定される)より大きい場合には、補正対象画素のクロマ値Crが、オブジェクト画像のクロマ値TC_Cr、TC_Cbと同じ値になる色補正テーブルが用いられる。この色補正テーブルは、さらに、境界領域MGの輝度値Yが背景画像の輝度値BC_Y2(黒色に対応する輝度値「0」や、比較的小さな値が想定される)より小さい場合には、補正対象画素のクロマ値Cr、Cbが、背景画像のクロマ値BC_Cr2、BC_Cb2と同じ値になるように、設定される。そして、この色補正テーブルは、さらに、境界領域MGの輝度値Yが、BC_Y2≦Y≦TC_Yの範囲内にある場合には、補正対象画素の輝度値Yが、オブジェクト画像の輝度値TC_Yに近いほど、オブジェクト画像のクロマ値TC_Cb、TC_Crに近くなり、背景画像の輝度値BC_Y2に近いほど、背景画像のクロマ値BC_Cb2、BC_Cr2に近くなるように、設定される。この結果、濃淡反転画像の境界領域MGに表れ得る不自然な色を補正によって解消して、濃淡反転画像の画質を向上することができる。
(4)上記実施例では、オブジェクト画像の色に関する特徴値として、オブジェクト画像を構成する画素のYCC値の平均値を用いているが、これに限らず、中央値(メディアン)、最頻値を用いても良いし、他の表色系で表した場合の成分値の全部または一部を用いて算出された統計値(平均値、中央値、最頻値など)を用いても良い。
(5)上記実施例の画像処理は、背景色変換処理を含んでいるが、背景色変換処理を含んでいなくても良い。また、上記実施例の画像処理は、複合機200に限らず、他の装置、例えば、パーソナルコンピュータやサーバにおいて実行されても良い。例えば、背景色変換処理済みのスキャンデータを、スキャナから取得し、パーソナルコンピュータが、当該スキャンデータを対象画像データとして、背景色変換処理を含まない画像処理を実行しても良い。
(6)上記実施例では、背景画素のうち、背景色変換処理の前後で変更されていない画素値を有する画素を、維持背景画素として特定し、変更された画素値を有する画素を変更背景画素として特定している。これに限らず、背景色変換処理の前後での変更量が5以下である画素値を有する画素を、維持背景画素として特定し、6以上である画素値を有する画素を、変更背景画素として特定しても良い。一般的に言えば、背景色変換処理の前の画素値と背景色変換処理の後の画素値との差分が、基準値以下である画素値を有する画素を、維持背景画素として特定し、当該差分が、基準値より大きい画素値を有する画素を変更背景画素として特定しても良い。この場合には、ムラなどにより実質的に白色の背景画像であっても、背景色変換処理によって画素値の変更がされ得る場合であっても、適切に、維持背景画素と、変更背景画素と、を特定することができる。
(7)上記実施例における背景色変換処理は、成分ごとに独立して実行されているが、これに限られない。例えば、RGBの全ての成分値が、変更範囲CR(図4)内にある画素を白色に変更し、RGBのうち少なくとも1つの成分値が変更範囲CR外にある画素は、色の変更(画素値の変更)を行わないこととしても良い。この場合には、背景色変換処理によって色が変更された背景画像の色は、白に限られるので、図7のステップS545における背景色値の特定を省略することができる。また、背景色変換処理による変更先の画素値の色は、白色に限らず、他の色(例えば、薄い黄色)であっても良い。この場合であっても、変更後に背景色に応じて、適切な色補正テーブル(図9)を用いることで、境界領域MGの不自然な色を適切に補正することができる。
(8)上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしても良く、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしても良い。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100...画像処理部、200...複合機、210...CPU、222...コンピュータプログラム、220...不揮発性記憶装置、230...揮発性記憶装置、231...バッファ領域、240...プリンタ部、250...スキャナ部、260...操作部、270...表示部、280...通信部、300...デジタルカメラ、400...パーソナルコンピュータ、

Claims (9)

  1. オブジェクト画像と、前記オブジェクト画像に隣接する背景画像と、を含む対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得部と、
    前記オブジェクト画像の色に関する第1の特徴値と、前記背景画像の色に関する第2の特徴値と、の少なくとも一方の特徴値を取得する特徴値取得部と、
    取得された前記第1の特徴値と前記第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値を用いて、輝度を表す輝度値と、色を表す色値であって前記輝度値とは異なる前記色値と、の対応関係を示す補正情報を生成する補正情報生成部と、
    前記補正情報を用いて、前記オブジェクト画像と前記背景画像とが隣接する領域である境界領域の輝度を表す前記輝度値にしたがって前記境界領域の色を表す前記色値を変更することにより、前記境界領域の色を、前記オブジェクト画像の色と前記背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正する補正部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記補正部は、前記境界領域の輝度を表す前記輝度値を変更することなく、前記補正情報を用いて前記境界領域の色を表す前記値を変更することにより、前記境界領域の色正する、画像処理装置。
  3. 請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記第1の特徴値は、前記オブジェクト画像の輝度を表す第1の輝度値と、前記オブジェクト画像の色を表す前記色値である第1の色値を含み、
    前記第2の特徴値は、前記背景画像の輝度を表す第2の輝度値と、前記背景画像の色を表す前記色値である第2の色値を含み、
    前記補正部は、前記境界領域の画素を含む補正対象画素の前記色値を、前記補正情報を用いて補正値に変更することによって、前記境界領域の色正し
    前記補正値は、前記補正対象画素が、前記第1の輝度値と前記第2の輝度値との間の輝度値を有する場合に、前記補正対象画素の輝度値が前記第1の輝度値に近いほど前記第1の色値に近くなり、前記補正対象画素の輝度値が前記第2の輝度値に近いほど前記第2の色値に近くなるように、前記補正対象画素の輝度値に応じて設定される、画像処理装置。
  4. 請求項に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記オブジェクト画像が実質的に単色であるか否かを判断する判断部を備え、
    前記補正部は、実質的に単色であると判断された前記オブジェクト画像である単色オブジェクト画像と、前記単色オブジェクト画像と前記背景画像との前記境界領域と、を含む領域を構成する複数の画素を、前記補正対象画素とする、画像処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記対象画像データに対して色変換処理を実行して、前記背景画像の色を変換する変換部であって、前記色変換処理は、特定範囲内の画素値を、特定値に変更する処理を含む前記変換部を備え、
    前記背景画像の色に関する前記第2の特徴値は、前記特定値によって表される色に関する特徴値である、画像処理装置。
  6. 請求項に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記色変換処理済みの前記対象画像データを構成する複数の画素のうち、第1種の画素と、第2種の画素と、をそれぞれ特定する特定部であって、前記第1種の画素は、前記特定値を有する画素であり、前記第2種の画素は、前記特定値とは異なる画素値を有する画素である、前記特定部を備え、
    前記オブジェクト画像の色に関する前記第1の特徴値は、互いに隣接する複数の第2種の画素の複数の画素値を用いて表される色に関する特徴値である、画像処理装置。
  7. 請求項に記載の画像処理装置であって、
    前記第1種の画素は、前記色変換処理の前の画素値と前記色変換処理の後の画素値との差分が基準値以下である第1の画素と、前記差分が基準値より大きい第2の画素と、を含み、
    前記特定部は、前記第1の画素と、前記第2の画素と、をそれぞれ特定し、
    前記特徴値取得部は、互いに隣接する複数の前記第2種の画素に対応する領域が、前記第2の画素に隣接する場合に、前記第1の特徴値と前記第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値を取得する、画像処理装置。
  8. 請求項ないし請求項のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記対象画像データは、表色系を構成する複数の成分のそれぞれに対応する複数の成分画像データを含み、
    前記色変換処理は、前記複数の成分画像データのそれぞれに対して独立して実行される複数の成分変換処理であって、処理対象の成分の前記特定範囲である成分特定範囲内の画素値を、処理対象の成分の前記特定値である成分特定値に変更する前記複数の成分変換処理を含む、画像処理装置。
  9. オブジェクト画像と、前記オブジェクト画像に隣接する背景画像と、を含む対象画像を表す対象画像データを取得する画像データ取得機能と、
    前記オブジェクト画像の色に関する第1の特徴値と、前記背景画像の色に関する第2の特徴値と、の少なくとも一方の特徴値を取得する特徴値取得機能と、
    取得された前記第1の特徴値と前記第2の特徴値との少なくとも一方の特徴値を用いて、輝度を表す輝度値と、色を表す色値であって前記輝度値とは異なる前記色値と、の対応関係を示す補正情報を生成する補正情報生成機能と、
    前記補正情報を用いて、前記オブジェクト画像と前記背景画像とが隣接する領域である境界領域の輝度を表す前記輝度値にしたがって前記境界領域の色を表す前記色値を変更することにより、前記境界領域の色を、前記オブジェクト画像の色と前記背景画像の色との少なくとも一方の色に近づくように補正する補正機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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