JP5947539B2 - 磁気特性の異方性に優れる高速回転ipmモータのロータ鉄心用鋼板、その製造方法、ipmモータのロータ鉄心及びipmモータ - Google Patents
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Description
また、本発明は、そのようなロータ鉄心用鋼板の製造方法、IPMモータのロータ鉄心及びIPMモータを提供することも目的とする。
即ち、本発明は、C:0.03質量%〜0.90質量%、Si:0質量%〜1.5質量%、Mn:0.05質量%〜2.5質量%、P:0.05質量%以下、S:0.02質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%〜0.5質量%かつSi+Al:1.6質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有し、引張試験による降伏強度が780N/mm2以上であり、磁界の強さが8000A/mのときの圧延方向から45°方向の磁束密度BB8000が1.70T以上であり、下記(1)式にて計算される平均の磁束密度BA8000が1.65T以上でありかつBB8000≧BA8000であることを特徴とする磁気特性の異方性に優れる高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板である。
BA8000=(BL8000+2×BB8000+BC8000)/4・・・(1)
(ここで、BL8000:圧延方向の磁束密度、BB8000:圧延方向から45°方向の磁束密度、BC8000:圧延方向から90°方向の磁束密度)
Ac3=937.2−476.5×C+56×Si−19.7×Mn−4.9×Cr+38.1×Mo−26.6×Ni+124.8×V−16.3×Cu+136.3×Ti−19.1×Nb+198.4×Al+3315×B・・・(2)
BA8000=(BL8000+2×BB8000+BC8000)/4・・・(1)
ここで、BL8000は圧延方向の磁束密度であり、BB8000は圧延方向から45°方向の磁束密度であり、BC8000は圧延方向から90°方向の磁束密度である。
鋼材の成分には、Ti、Nb及びVからなる群から選択される1種以上の成分が、合計で0.01質量%〜0.20質量%含有されてもよく、また、Cu:0.1質量%〜1.5質量%、Ni;0.1質量%〜1.0質量%、Mo:0.1質量%〜0.6質量%、Cr:0.1質量%〜1.0質量%及びB:0.0005質量%〜0.005質量%からなる群から選択される1種以上の成分が含有されてもよい。
<C:0.03質量%〜0.90質量%>
Cは、鋼中に固溶またはセメンタイト(Fe3C)として析出し、高強度化に有効な元素である。780N/mm2以上の降伏強度を得るためには、0.03質量%以上のCを含有させる必要がある。しかし、0.90質量%を超えて含有させると、磁束密度が低くなる。
Siは、高強度化に有効である上に、体積抵抗率を高め、渦電流損を小さくするのに有効な元素であるが、本発明では添加しなくてもよい。渦電流損の抑制や高強度化の効果を得ようとするためには、0.01質量%以上含有させる必要がある。しかし、1.5質量%を超えて含有させると、オーステナイト域での熱間圧延が困難となることに起因して、良好な磁束密度の異方性が得られなくなる。
Mnは、高強度化に有効な元素である。その効果を得るためには、0.05質量%以上の含有させることが必要である。しかし、2.5質量%を超えて含有させると、強度の向上効果は飽和するとともに、かえって磁束密度の低下を招く。
Pは、高強度化に有効な元素であるが、鋼の靭性を著しく低下させる。IPMモータのロータとしては打抜きや簡単なカシメ加工が施されるのみであり、実用上0.20質量%までの添加は許容できるが、打抜いた部品の搬送等の取扱時に誤って破損させる可能性がある。本発明では、0.05質量%までは許容できるため、上限を0.05質量%とする。
Sは、高温脆化を引き起こす元素であり、大量に含有させると、熱間圧延時に表面欠陥を生じ、表面品質を劣化させる。したがって、できるだけ低減することが望まれる。0.02質量%までは許容できるため、上限を0.02質量%とする。
Alは脱酸剤として添加されるほか、Siと同様に鋼の体積抵抗率を上昇させるのに有効な元素である。その効果を発揮するためには、0.005質量%以上の酸可溶Alを含有させることが必要である。しかし、酸可溶Al単独で0.5質量%を超えて含有させたり、Siとの合計で1.6質量%を越えて含有させると、オーステナイト域での熱間圧延が困難となることに起因して良好な磁束密度の異方性が得られなくなる。
Ti、Nb及びVは、鋼中で炭窒化物を形成し、析出強化による高強度化に有効な元素である。その効果を得るためには、1種又は2種以上を合計で、0.01質量%以上の添加が必要である。しかし、0.20質量%を超えて添加しても、析出物の粗大化により強度上昇は飽和するとともに、製造コストの増大を招く。
Cu、Ni、Mo、Cr及びBは、鋼の焼入れ性を高めたり、析出強化による高強度化に有効な元素である。その効果を得るためには、Cu、Mo、Cr及びBの1種以上を、それぞれ設定した下限値以上添加することが必要である。しかし、それぞれ設定した上限値を超えて添加してもその効果は飽和するととともに製造コストの増加を招く。なお、1種だけの添加でも2種以上の添加でもその効果は認められるが、2種以上を添加する場合は、それぞれ設定した上限値の1/2を超える量を添加すると、その効果に比して製造コストの上昇が大きくなるので、1/2以下の量で添加することが望ましい。
<降伏強度:780N/mm2以上>
15000rpmを超える超高速回転における遠心力でのロータの変形を抑制するため、鋼板の降伏強度は780N/mm2以上とした。なお、本発明における降伏強度は、JIS5号引張試験片を用い、JIS Z2241に準拠した引張試験方法により測定されるものである。
<磁界の強さが8000A/mのときの圧延方向から45°方向の磁束密度BB8000:1.70T以上>
電磁鋼板や熱処理により強化した鋼板では、再結晶や変態に伴う集合組織の影響を受け、磁束密度は圧延方向又は圧延方向から90°方向だけが高くなる傾向を示す。この場合、圧延方向から45°方向の磁束密度が低くなるため、全方位の平均的な磁束密度も低くなるとともに、異方性の影響を受け、これらの鋼板をロータの素材としてモータを製造すると、コギングトルクが大きくなる。
一方、圧延方向から45°方向の磁束密度を圧延方向や圧延方向から90°方向よりも高くするとともに、下記のように平均の磁束密度を高くすれば、異方性の影響を効果的に抑制できることを見出した。この効果を得るためには、圧延方向から45°方向の磁束密度BB8000を1.70T以上にする必要がある。この値は高ければ高いほど良く、上限は特に設定しない。
ロータ鉄心に用いられる鋼板は、主にヨークの役割を果たすとともに、ロータとして高速回転する際に磁石を挿入した位置(d軸)と挿入していない位置(q軸)でのインダクタンスの値の差に基づくリラクタンストルクを有効に活用し、特に高速回転領域において従来の鋼板と同等以上のトルク性能を発揮するためには、下記(1)式で計算される磁界の強さが8000A/mのときの平均の磁束密度BA8000が1.65T以上であることが必要である。また、圧延方向から45°方向の磁束密度BB8000が平均の磁束密度BA8000以上となる異方性とすることで、モータを製造した際の振動を抑制することが可能となる。
BA8000=(BL8000+2×BB8000+BC8000)/4・・・(1)
ここで、BL8000は圧延方向の磁束密度であり、BB8000は圧延方向から45°方向の磁束密度であり、BC8000は圧延方向から90°方向の磁束密度である。
連続鋳造によって得たスラブは、1150℃以上の温度に加熱し、700℃以上かつ下記(2)式で計算されるAc3−30℃以上の温度で仕上げ圧延を施すことによって、実質的にオーステナイト域での仕上げ圧延となることに起因して熱間圧延ままでは比較的ランダムな集合組織とし、冷間圧延後に圧延方向から45°方向の磁束密度を高めることが可能となる。熱間圧延の加熱温度が1150℃未満の場合、鋼中の炭化物等の固溶が十分では無くなるとともに、Ac3−30℃以上の仕上げ圧延温度の確保が難しくなる。熱間圧延における仕上げ温度が700℃を下回るか又はAc3−30℃を下回ると、仕上げ圧延がフェライト域圧延となることにより、熱延鋼板において圧延方向と平行な方向の磁束密度が高くなる集合組織が発達し、冷間圧延後に良好な磁束密度の異方性が得られなくなる。なお、巻取り温度は高温になり過ぎると酸化スケールが厚くなり、その後の酸洗性を阻害するため、700℃以下とすることが望ましい。
Ac3=937.2−476.5×C+56×Si−19.7×Mn−4.9×Cr+38.1×Mo−26.6×Ni+124.8×V−16.3×Cu+136.3×Ti−19.1×Nb+198.4×Al+3315×B・・・(2)
熱間圧延により得られた鋼板(冷間圧延前の鋼板)の金属組織は、高い磁束密度を得るためには、強磁性体であるフェライト、パーライト、ベイナイト及びマルテンサイトからなる群から選択される1種以上からなるとともに、必要に応じてFe、Ti、Nb、V、Mo及びCrからなる群から選択される1種以上を含む炭・窒化物を含有することが望ましい。なお、非磁性であるオーステナイト相が含まれると磁束密度が低下するので、オーステナイトを含まない組織とする。
得られた熱間圧延鋼板は、焼鈍後に1回の冷間圧延を施してもよいし、中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施してもよいが、最終圧延率を40%以上とすることが望ましい。冷間圧延率が40%未満では、圧延方向から45°方向の磁束密度が高くなる良好な異方性が得られなくなる場合がある。本発明では、冷間圧延ままでも高強度化と高磁束密度及び良好な磁束密度の異方性を達成することが可能であるが、冷間圧延後に再結晶温度未満の比較的低温域である200℃〜500℃の範囲の温度に加熱することにより高強度を維持しつつ、安定して高磁束密度を得ることが可能となる。
冷間圧延ままの鋼板に、再結晶温度未満の比較的低温域である200〜500℃に再加熱するとともに、同温度域にてプレステンパー処理を施すと、冷間圧延によって導入された転位の再配列が生じ、残留応力を低減して鋼板の平坦度を改善することが可能となるので望ましい。加熱温度が200℃未満では、十分な平坦度が得られず、一方、500℃を超えると、転位の回復の進行に伴って大幅に軟質化し、十分な降伏強度が得られなくなる。なお、プレステンパーの圧力は鋼板の形状が平坦に保たれる程度であれば、特別に大きくする必要は無く、例えば板厚が1.0mm以下の薄鋼板の場合、1kg/cm2未満の小さな圧力でも十分である。
前記のプレステンパー処理と同様に、冷間圧延ままの鋼板に、再結晶温度未満の比較的低温域である200〜500℃にてテンションアニーリング処理を施すことにより、冷間圧延によって導入された転位の再配列が生じ、残留応力を低減して鋼板の平坦度を改善することが可能となるので望ましい。加熱温度が200℃未満では、十分な平坦度が得られず、一方、500℃を超えると、前述の通り軟質化し、十分な降伏強度が得られなくなる。また、テンションアニーリングの引張張力は鋼板の形状が平坦に保たれる程度であれば、特別に大きくする必要は無く、1N/mm2以上の張力で十分にその効果が得られる。しかし、200N/mm2を超える張力を付与すると、炉内での板切断が生じる場合があり、上限を200N/mm2にすることが望ましい。
本発明では、ロータに発生する渦電流損の低減を目的として、鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜及び有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を形成することが好ましい。無機材料からなる絶縁皮膜の例としては、六価クロムのような有害物質を含まず、リン酸二水素アルミニウムを含有する無機質系水溶液が挙げられるが、良好な絶縁が得られれば、有機材料からなる絶縁皮膜または有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜を用いてもよい。絶縁被膜は、上記で例示した材料を鋼板の表面に塗布することにより形成することができる。
表1及び2に示す成分組成を有する鋼を真空溶解し、これらの連鋳片を1250℃に加熱し、950℃で仕上げ圧延して560℃で巻取り、板厚1.8mmの熱間圧延鋼板を得た。これらの熱間圧延鋼板を酸洗した後、一回の冷間圧延にて板厚0.35mmの冷間圧延鋼帯を得た(最終圧延率:約81%)。
得られた冷間圧延鋼帯を400℃に設定した連続炉に60秒通板してテンションアニーリング処理(引張張力100N/mm2)を施した。また、その後、Cr系酸化物及びMg系酸化物を含有する半有機組成の約1μmの厚さの絶縁皮膜を鋼板の両面に形成した。
各サンプルの降伏強さ、引張強さ、降伏比(YR)、曲げ性、平均の磁束密度(BA8000)、圧延方向から45°方向の磁束密度(BB8000)及び冷間圧延前の金属組織を表3及び4に示した。
また、Pの添加量が本発明の範囲を超えるNo.20鋼では、曲げ性に劣っておりロータ形状への加工が困難となることがわかった。
一方、本発明の範囲を満足する成分組成を有し、本発明の範囲の冷間圧延と熱処理を施したものは、高い降伏強度と高磁束密度及び圧延方向から45°方向の磁束密度が高い良好な異方性を有していることから、機械的強度が要求される高速回転IPMモータのロータ用鋼板として好適である。
表1に示す成分組成を有する鋼の内、No.9、13、22及び25鋼について、連鋳片を1250℃に加熱し、それぞれ表5に示す温度で仕上げ圧延して600℃で巻取り、板厚1.8mmの熱間圧延鋼板を得た。これらの熱間圧延鋼板を酸洗した後、一旦板厚1.0mm、0.50mm、0.40mm及び0.32mmまで冷間圧延後、800℃で60秒均熱、平均冷却速度:約10℃/sで550℃まで冷却する一次冷却、引続き400℃まで180秒で冷却後室温まで急冷する二次冷却の条件での連続焼鈍を施し、その後、更に、板厚0.30mmまで冷間圧延を施し、最終圧延率を6.25%〜70%まで変化させた。また、その後、Cr系酸化物及びMg系酸化物を含有する半有機組成の約1μmの厚さの絶縁皮膜を鋼板の両面に形成した。なお、絶縁皮膜を形成する際、300℃まで過熱する塗装焼付け処理を施した。
表6に示すように、実施例1で製造した板厚0.35mmのNo.8鋼及びNo.18鋼並びに実施例2で製造した板厚0.30mmのNo.22鋼の一部について、図1に示す8極(4極対)構造のロータを打抜き加工により作製し、負荷トルクを付与したモータ性能評価試験に供した。なお、比較のため市販の電磁鋼板(35A300)を素材としたロータも同時に作製し、同様の評価に供した。作製したロータ及びステータの仕様は以下の通りである。
・外径:80.1mm、軸長50mm
・積層枚数:0.35mm/140枚、0.30mm/163枚
・センターブリッジ、アウターブリッジの幅:1.0mm
・永久磁石:NEOMAX−38VH、9.0mm幅×3.0mm厚×50mm長さ、合計16個埋め込み
◎ステータの仕様
・ギャップ長:0.5mm
・外径:138.0mm、ヨーク厚:10mm、長さ:50mm
・鉄心素材:電磁鋼板(35A300)、板厚0.35mm
・積層枚数:140枚
・巻線方式:分布巻き
Claims (12)
- C:0.03質量%〜0.90質量%、Si:0質量%〜1.5質量%、Mn:0.05質量%〜2.5質量%、P:0.05質量%以下、S:0.02質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%〜0.5質量%かつSi+Al:1.6質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有し、引張試験による降伏強度が780N/mm2以上であり、磁界の強さが8000A/mのときの圧延方向から45°方向の磁束密度BB8000が1.70T以上であり、下記(1)式にて計算される平均の磁束密度BA8000が1.65T以上でありかつBB8000≧BA8000であることを特徴とする高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板。
BA8000=(BL8000+2×BB8000+BC8000)/4・・・(1)
(ここで、BL8000:圧延方向の磁束密度、BB8000:圧延方向から45°方向の磁束密度、BC8000:圧延方向から90°方向の磁束密度) - Ti、Nb及びVからなる群から選択される1種以上の成分を合計して0.01質量%〜0.20質量%さらに含有する請求項1に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板。
- Cu:0.1質量%〜1.5質量%、Ni:0.1質量%〜1.0質量%、Mo:0.1質量%〜0.6質量%、Cr:0.1質量%〜1.0質量%及びB:0.0005質量%〜0.005質量%からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含有する請求項1又は2に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板。
- 鋼板の少なくとも片方の表面に、有機材料からなる絶縁皮膜、無機材料からなる絶縁皮膜又は有機・無機複合材料からなる絶縁皮膜が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板。
- C:0.03質量%〜0.90質量%、Si:0質量%〜1.5質量%、Mn:0.05質量%〜2.5質量%、P:0.05質量%以下、S:0.02質量%以下、酸可溶Al:0.005質量%〜0.5質量%かつSi+Al:1.6質量%以下、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有するスラブを連続鋳造後、得られたスラブを1150℃以上の温度に加熱し、700℃以上かつ下記(2)式によって計算されるAc3点−30℃以上の温度で仕上げ圧延を施した熱延鋼板を、1回の冷間圧延又は中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延で最終圧延率を40%以上とすることを特徴とする高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
Ac3=937.2−476.5×C+56×Si−19.7×Mn−4.9×Cr+38.1×Mo−26.6×Ni+124.8×V−16.3×Cu+136.3×Ti−19.1×Nb+198.4×Al+3315×B・・・(2) - スラブが、Ti、Nb及びVからなる群から選択される1種以上の成分を合計して0.01質量%〜0.20質量%さらに含有する請求項5に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
- スラブが、Cu:0.1質量%〜1.5質量%、Ni:0.1質量%〜1.0質量%、Mo:0.1質量%〜0.6質量%、Cr:0.1質量%〜1.0質量%及びB:0.0005質量%〜0.005質量%からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含有する請求項5又は6に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
- 冷間圧延後、200〜500℃の温度に加熱することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
- 冷間圧延後、200〜500℃の温度に加熱し、同温度域に保持した状態でプレステンパー処理を施すか又は同温度域に保持した状態でテンションアニーリング処理を施すことを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
- 冷間圧延前の金属組織が、フェライト、パーライト、ベイナイト及びマルテンサイトからなる群から選択される1種以上からなるとともに、Fe、Ti、Nb、V、Mo及びCrからなる群から選択される1種以上を含む炭・窒化物を含有することを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の高速回転IPMモータのロータ鉄心用鋼板の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のロータ鉄心用鋼板の打抜き片を積層させたことを特徴とするIPMモータのロータ鉄心。
- 請求項11に記載のロータ鉄心に永久磁石を埋め込んでなるロータを備えることを特徴とするIPMモータ。
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