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JP5943652B2 - 多剤式毛髪化粧料および毛髪処理方法 - Google Patents

多剤式毛髪化粧料および毛髪処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、多剤式毛髪化粧料および多剤式毛髪化粧料を用いた毛髪処理方法に関する。
パーマおよびカラーリングで損傷した毛髪の状態を良好にするために、毛髪化粧料をトリートメントとして、または、パーマ剤あるいはカラーリング剤中に含有させて、毛髪に付与することが行われている。
毛髪化粧料に用いられる成分としては、毛髪に滑らかさを付与する成分としてアミノ変性シリコーンが用いられ、毛髪に皮膜を形成する成分としてシリコーンレジンが用いられている。そして、前記効果を勘案して、シリコーンレジンをアミノ変性シリコーン等のシリコーン誘導体等と併せて用いることにより、毛髪化粧料の毛髪の枝毛部分への接着性を高めて毛髪に良好な触感を与える毛髪化粧料が知られている(たとえば、特許文献1)。しかしながら、1剤式でアミノ変性シリコーンとシリコーンレジンを含むと、シリコーンレジンの毛髪への吸着力が十分でなく、効果の持続性が十分でなかった。
一方、第1剤としてアミノ変性シリコーンを含む組成物を用いる多剤式の毛髪化粧料が知られている(たとえば、特許文献2)。上記多剤式の毛髪化粧料には、シリコーンレジンを配合してもよいことが記載されている。しかしながら、シリコーンレジンの吸着力を向上させることは検討されていなかった。
特許第3270776号公報 特許第4338648号公報
本発明は、プロピル変性シリコーンレジンが、毛髪に良好に吸着され、良好な皮膜を形成するとともに、他の成分の持続性を高めることが可能な毛髪処理方法および毛髪化粧料を提供することを目的とする。そして、良好な触感の毛髪が得られ、その効果がシャンプーを複数回行っても持続する毛髪処理方法および毛髪化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、アモジメチコンを含む第1剤を毛髪に塗布した後、アモジメチコンとの相性のよいアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤を毛髪に塗布することにより、プロピル変性シリコーンレジンが毛髪に良好に吸着され、皮膜形成効果が得られるとともに、第1剤中のアモジメチコンならびに第2剤中のアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムの効果の持続性を高めることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]アモジメチコンを含む第1剤と、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤とを含むことを特徴とする多剤式毛髪化粧料。
[2]前記プロピル変性シリコーンレジンがポリプロピルシルセスキオキサンであることを特徴とする[1]に記載の多剤式毛髪化粧料。
[3]前記第2剤が、リン酸ジセチルをさらに含むことを特徴とする[1]または[2]に記載の多剤式毛髪化粧料。
[4]前記アモジメチコンの含有量が、前記第1剤の総重量に対して0.1〜6.0重量%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[5]前記プロピル変性シリコーンレジンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[6]前記アミノ変性シリコーンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜6.0重量%であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[7]前記ポリアスパラギン酸ナトリウムの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[8]前記リン酸ジセチルの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜2.0重量%であることを特徴とする[3]〜[7]のいずれかに記載の多剤式毛髪化粧料。
[9]毛髪にアモジメチコンを含む第1剤を塗布する工程(1)、および
工程(1)を経た毛髪に、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤を塗布する工程(2)
を含むことを特徴とする毛髪処理方法。
[10]前記プロピル変性シリコーンレジンがポリプロピルシルセスキオキサンであることを特徴とする[9]に記載の毛髪処理方法。
[11]前記第2剤が、リン酸ジセチルをさらに含むことを特徴とする[9]または[10]に記載の毛髪処理方法。
[12]工程(1)と工程(2)との間に、他の工程を含まないことを特徴とする[9]〜[11]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[13]前記アモジメチコンの含有量が、前記第1剤の総重量に対して0.1〜6.0重量%であることを特徴とする[9]〜[12]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[14]前記プロピル変性シリコーンレジンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする[9]〜[13]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[15]前記アミノ変性シリコーンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜6.0重量%であることを特徴とする[9]〜[14]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[16]前記ポリアスパラギン酸ナトリウムの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴とする[9]〜[15]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
[17]前記リン酸ジセチルの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜2.0重量%であることを特徴とする[11]〜[16]のいずれかに記載の毛髪処理方法。
本発明によれば、プロピル変性シリコーンレジンが毛髪に良好に吸着されて皮膜を形成することができるため、高い皮膜形成効果に加え、併用されている第1剤中のアモジメチコンならびに第2剤中のアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムの効果の持続性を高めることができる。具体的には、本発明によれば、第2剤にアミノ変性シリコーンを用いた場合は、毛髪化粧料を水洗する際の毛髪の指通り、柔らかさおよびべたつきの無さが優れ、また処理後の乾燥状態の毛髪の指通り、柔らかさ、べたつきの無さ、しっとり感、ツヤ、滑らかさおよび毛先のまとまりに優れ、さらには処理後に毛髪を複数回シャンプー後の前記効果の持続性に優れる。また、第2剤にポリアスパラギン酸ナトリウムを用いた場合は、毛髪化粧料を水洗する際の毛髪の指通り、柔らかさおよびべたつきの無さが優れ、また処理後の乾燥状態の毛髪の指通り、ハリコシ感、べたつきの無さ、さらさら感、滑らかさおよび弾力に優れ、さらには処理後に毛髪を複数回シャンプー後の前記効果の持続性に優れる。
以下、本発明について具体的に説明する。
[毛髪処理方法]
本発明の毛髪処理方法は、
毛髪にアモジメチコンを含む第1剤を塗布する工程(1)、および
工程(1)を経た毛髪に、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤を塗布する工程(2)
を含むことを特徴とする。
1.工程(1)
工程(1)では、毛髪にアモジメチコンを含む第1剤を塗布する。
第1剤に含まれるアモジメチコンは、毛髪に柔らかさ、しっとり感およびツヤを与えるとともに、毛髪の手触りを良好にする。
第1剤中のアモジメチコンの含有量は、毛髪の指通りを良好にし、毛髪に柔らかさ及びしっとり感を付与しながら、べたつきを抑制する観点から、第1剤の総重量に対して、好ましくは0.1〜6.0重量%、より好ましくは0.5〜4.0重量%、さらに好ましくは1.0〜2.5重量%である。
第1剤は、プロピル変性シリコーンレジンの量が第1剤の総重量に対して0.01重量%未満であることが好ましく、プロピル変性シリコーンレジンを含まないことがより好ましい。第1剤中の前記成分が上記範囲であると、第2剤中のプロピル変性シリコーンレジンの毛髪への付着が妨げられないからである。
2.工程(2)
工程(2)では、工程(1)を経た毛髪に、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤を塗布する。
第2剤中のアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムは、第1剤に含まれていたアモジメチコンとの親和性がよい。その理由としては、第1剤のアモジメチコンおよび第2剤のアミノ変性シリコーンのアミノ基同士の親和性が考えられ、また第1剤のアモジメチコンのカチオン部と第2剤のポリアスパラギン酸ナトリウムのアニオン部とのイオン的相互作用による親和性が考えられる。したがって、第1剤を毛髪に塗布後に第2剤を塗布すると、第1剤に含まれていた毛髪への付着力の高いアモジメチコンを土台として、アモジメチコンと良好な親和性を有する第2剤中のアミノ変性シリコーンまたはポリアスパラギン酸ナトリウムが介在して、第2剤中のプロピル変性シリコーンレジンを毛髪に十分に吸着させることが可能となるものと考えられる。なお、第2剤中のアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムは併用しないことが好ましい。両成分により得られる毛髪の触感の効果は、消費者ニーズの点から異なるものであるからである。
第2剤に含まれるアミノ変性シリコーンは、前記プロピル変性シリコーンレジンの毛髪への付着に関与する効果に加え、毛髪に柔らかさ、しっとり感およびツヤを与えるとともに、毛髪の手触りを良好にする。
第2剤に含まれるアミノ変性シリコーンとしては、特に制限はないが、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アミノグリコール変性シリコーンおよびアミノフェニル変性シリコーンが挙げられ、毛髪の触感を良好にし、毛髪に柔らかさ及びしっとり感を付与する観点から、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコン、アミノポリエーテル変性シリコーンおよびアミノフェニル変性シリコーンが好ましく、アモジメチコン、高重合アミノプロピルジメチコンおよびアミノポリエーテル変性シリコーンがより好ましい。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記アミノ変性シリコーンの市販品としては、KF−8004(信越化学工業株式会社製)、KF−8017(信越化学工業株式会社製)、SILSTYLE 104(東レ・ダウコーニング株式会社製)、JP−8500(東レ・ダウコーニング株式会社製)、2−2078Fluid (東レ・ダウコーニング株式会社製)が挙げられる。
第2剤中のアミノ変性シリコーンの含有量は、毛髪の指通りを良好にし、毛髪に柔らかさ及びしっとり感を付与しながら、べたつきを抑制する観点から、第2剤の総重量に対して、0.05〜6.0重量%が好ましく、0.3〜4.0重量%がより好ましく、0.5〜2.0重量%がさらに好ましい。
第2剤に含まれるポリアスパラギン酸ナトリウムは、前記プロピル変性シリコーンレジンの毛髪への付着に関与する効果に加え、毛髪にハリコシ感、さらさら感および弾力感を与えるとともに、毛髪の手触りを良好にする。ポリアスパラギン酸ナトリウムの市販品としては、アクアデュウ(登録商標) SPA−30(味の素株式会社製)が挙げられる。
第2剤中のポリアスパラギン酸ナトリウムの含有量は、毛髪の指通りを良好にし、毛髪にハリコシ感、サラサラ感及び弾力を付与しながら、べたつきを抑制する観点から、第2剤の総重量に対して、0.1〜3.0重量%が好ましく、0.3〜2.0重量%がより好ましく、0.5〜1.0重量%がさらに好ましい。
第2剤に含まれるプロピル変性シリコーンレジンは、毛髪に皮膜を形成することにより、毛髪の触感を良好にするとともに、毛髪化粧料に含まれる他の成分の持続性を高める。プロピル変性シリコーンレジンとは、プロピル枝を有する非架橋シリコーン樹脂のことをいう。 プロピル変性シリコーンレジンとしては、ポリプロピルシルセスキオキサンが挙げられる。プロピル変性シリコーンレジンの市販品としては、670 Fluid(東レ・ダウコーニング株式会社製)が挙げられる。
第2剤中のプロピル変性シリコーンレジンの含有量は、第1剤中のアモジメチコンならびに第2剤中のアミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムの効果を持続させる観点から、第2剤の総重量に対して、0.05〜5.0重量%が好ましく、0.25〜2.0重量%がより好ましく、0.5〜1.0重量%がさらに好ましい。
第2剤は、さらにリン酸ジセチルを含むことが好ましい。リン酸ジセチルは、第2剤中のアミノ変性シリコーン、ポリアスパラギン酸ナトリウムおよびプロピル変性シリコーンレジンの毛髪への吸着をより向上させる。リン酸ジセチルの市販品としては、クロダホス CS20A(クローダジャパン株式会社製)が挙げられる。第2剤中のリン酸ジセチルの含有量は、第2剤中のアミノ変性シリコーン、ポリアスパラギン酸ナトリウムおよびプロピル変性シリコーンレジンの効果を高める観点から、第2剤の総重量に対して、0.1〜2.0重量%が好ましく、0.3〜1.0重量%がより好ましく、0.5〜1.0重量%がさらに好ましい。
3.他の工程
前述のように、工程(1)で塗布された第1剤を土台として、工程(2)で塗布される第2剤が毛髪に付着するため、工程(1)と(2)との間には、他の工程を含まないことが好ましい。他の工程を含まないとは、工程(1)に引き続いて工程(2)を行うことをいう。たとえば、工程(1)と(2)との間に水洗工程を含むと、第1剤の塗布により毛髪に付着していたアモジメチコンの一部が毛髪の表面から流されてしまうため、第2剤の毛髪への付着力が低減され、アモジメチコン、アミノ変性シリコーン、ポリアスパラギン酸ナトリウムおよびプロピル変性シリコーンレジンの効果が十分得られない。また、水洗工程に限らず、工程(1)と(2)との間に他の毛髪化粧料を塗布する工程を含むと、第1剤と第2剤との相互作用に影響を与えると考えられる。したがって、工程(1)および(2)の間には、他の毛髪化粧料を塗布する工程は含まないことが好ましい。
4.第1剤および第2剤のその他の成分、剤型および製造方法
前記第1剤および第2剤には、その効果を損なわない範囲で、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、トリエタノールアミンのようなpH調整剤、ビタミン類、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、可溶化剤、色素、噴射剤、界面活性剤、シリコーン類などの添加剤を含有することができる。本発明の毛髪化粧料は、さらに水を含んでいてもよく、水としては特に限定されないが、精製水、イオン交換水、水道水が挙げられる。
第2剤は、水を含まない処方としてもよい。その場合、油成分との相溶性の点から、第2剤にポリアスパラギン酸ナトリウムおよびリン酸ジセチルを配合することは好ましくない。
前記第1剤および第2剤の剤型としては、特に限定されないが、ヘアオイル、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアローション、ヘアミスト、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアミルク、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアフォームなどが挙げられる。特に、ヘアトリートメントの剤型にすると、毛髪に油分を補給しやすいため好ましい。
また、前記第1剤および第2剤は、少なくともその一方を、パーマ剤やカラーリング剤中に含有させてもよい。
前記第1剤および第2剤は、上述した各成分を、公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散することを適宜選択して行うことによって製造することができ、製造方法はとくに限定されない。
[多剤式毛髪化粧料]
本発明の多剤式毛髪化粧料は、上記第1剤および第2剤とを含む。さらに、第1剤塗布前および/または第2剤塗布後に用いられることを目的とした、毛髪化粧料成分を含む第3剤等を含んでいてもよい。本発明の多剤式毛髪化粧料の使用方法は、上述の毛髪処理方法の通りである。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
全ての表において、表中の数値は、第1剤の総重量を100重量%とし、および第2剤の総重量を100重量%としたときの各成分の配合割合を重量%で表記したものである。また、各成分の量は、純分の量である。
表中に記載された成分は、以下のものを用いた。
ポリプロピルシルセスキオキサン:商品名 670 Fluid (東レ・ダウコーニング株式会社製)
ポリアスパラギン酸ナトリウム:商品名 アクアデュウ(登録商標) SPA-30 (味の素株式会社製)
リン酸ジセチル:商品名 クロダホス CS20A (クローダジャパン株式会社製)
アモジメチコン:商品名 KF-8004 (信越化学工業株式会社製)
高重合アミノプロピルジメチコン:アミノプロピル基が付加された高重合ジメチコン、商品名 KF-8017 (信越化学工業株式会社製)
アミノポリエーテル変性シリコーン:(ビスイソブチルPEG−14/アモジメチコン)コポリマー、商品名 SILSTYLE 104 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
アミノグリコール変性シリコーン:ビス(C13−15アルコキシ)PGアモジメチコン、商品名 JP-8500 Conditioning Agent (東レ・ダウコーニング株式会社製)
アミノフェニル変性シリコーン:アミノプロピルフェニルトリメチコン、商品名2-2078Fluid (東レ・ダウコーニング株式会社製)
トリメチルシロキシケイ酸:商品名 X-21-5250 (信越化学工業株式会社製)
トリフルオロアルキルジメチルトリメチルシロキシケイ酸:商品名 XS66−B8226(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
ポリメチルシルセスキオキサン:商品名 SilForm (登録商標)Flexible fluid (モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
実施例における評価は、専門パネラー (美容師)5名によって下記のような評価項目及び基準で官能評価し、パネラー5名の総意により判定した。
<水洗時の指通り>
実施例において第2剤を塗布した毛束を水洗する際の毛髪の指通りを、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり指通りが良い。
○:指通りが良い。
△:指通りが少し悪い。
×:指通りがとても悪い。
<水洗時の柔らかさ>
実施例において第2剤を塗布した毛束を水洗する際の毛髪の柔らかさを、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり柔らかい。
○:柔らかい。
△:あまり柔らかくない。
×:柔らかさが無く、硬い。
<水洗時のべたつきの無さ>
実施例において第2剤を塗布した毛束を水洗する際の毛髪のべたつきの無さを、触感により以下の基準で評価した。
◎:べたつきが全くない。
○:べたつきがほとんどない。
△:べたつきがある。
×:かなりべたつきがある。
<乾燥後の指通り>
実施例における乾燥後の毛髪の指通りを、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり指通りが良い。
○:指通りが良い。
△:指通りが少し悪い。
×:指通りがとても悪い。
<乾燥後の柔らかさ>
実施例における乾燥後の毛髪の柔らかさを、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり柔らかい。
○:柔らかい。
△:あまり柔らかくない。
×:柔らかさが無く、硬い。
<乾燥後のハリコシ感>
実施例における乾燥後の毛髪のハリコシ感を、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなりハリコシがある。
○:ハリコシがある。
△:あまりハリコシが無い。
×:ハリコシが無い。
<乾燥後のべたつきの無さ>
実施例における乾燥後の毛髪のべたつきの無さを、触感により以下の基準で評価した。
◎:べたつきが全くない。
○:べたつきがほとんどない。
△:べたつきがある。
×:かなりべたつきがある。
<乾燥後のしっとり感>
実施例における乾燥後の毛髪のしっとり感を、触感により以下の基準で評価した。
◎:しっとり感を強く感じる。
○:しっとり感を感じる。
△:多少のしっとり感を感じる。
×:全くしっとり感を感じない。
<乾燥後のさらさら感>
実施例における乾燥後の毛髪のさらさら感を、触感により以下の基準で評価した。
◎:さらさら感を強く感じる。
○:さらさら感を感じる。
△:多少のさらさら感を感じる。
×:全くさらさら感を感じない。
<乾燥後のツヤ>
実施例における乾燥後の毛髪のツヤを、目視により以下の基準で評価した。
◎:かなりツヤがある。
○:ツヤがある。
△:ツヤがあまりない。
×:ツヤが全くない。
<乾燥後の滑らかさ>
実施例における乾燥後の毛髪の滑らかさを、触感により以下の基準で評価した。
◎:滑らかさを強く感じる。
○:滑らかさを感じる。
△:多少の滑らかさを感じる。
×:全く滑らかさを感じない。
<乾燥後の毛先のまとまり>
実施例における乾燥後の毛先のまとまりを、目視により以下の基準で評価した。
◎:かなり毛先がまとまる。
○:毛先がまとまる。
△:あまり毛先がまとまらない。
×:全く毛先がまとまらない。
<乾燥後の弾力>
実施例における乾燥後の毛髪の弾力を、触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり弾力がある。
○:弾力がある。
△:あまり弾力がない。
×:全く弾力がない。
<4回シャンプー処理後の乾燥後の指通り>
実施例で得られた各試料について、シャンプー (株式会社アリミノ製 「シェルパシャンプー D-2」、以下同様)1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪の指通りを触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり指通りが良い。
○:指通りが良い。
△:指通りが少し悪い。
×:指通りがとても悪い。
<4回シャンプー処理後の乾燥後の柔らかさ>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪の柔らかさを触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり柔らかい。
○:柔らかい。
△:あまり柔らかくない。
×:柔らかさが無く、硬い。
<4回シャンプー処理後の乾燥後のハリコシ感>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪のハリコシ感を触感により以下の基準で評価した。
◎:かなりハリコシがある。
○:ハリコシがある。
△:あまりハリコシが無い。
×:ハリコシが無い。
<4回シャンプー処理後の乾燥後のしっとり感>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪のしっとり感を触感により以下の基準で評価した。
◎:しっとり感を強く感じる。
○:しっとり感を感じる。
△:多少のしっとり感を感じる。
×:全くしっとり感を感じない。
<4回シャンプー処理後の乾燥後のさらさら感>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪のさらさら感を触感により以下の基準で評価した。
◎:さらさら感を強く感じる。
○:さらさら感を感じる。
△:多少のさらさら感を感じる。
×:全くさらさら感を感じない。
<4回シャンプー処理後の乾燥後の滑らかさ>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪の滑らかさを触感により以下の基準で評価した。
◎:滑らかさを強く感じる。
○:滑らかさを感じる。
△:多少の滑らかさを感じる。
×:全く滑らかさを感じない。
<4回シャンプー処理後の乾燥後の毛先のまとまり>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛先のまとまりを目視により以下の基準で評価した。
◎:かなり毛先がまとまる。
○:毛先がまとまる。
△:あまり毛先がまとまらない。
×:全く毛先がまとまらない。
<4回シャンプー処理後の乾燥後の弾力>
実施例で得られた各試料について、シャンプー1gで洗浄し、水で流して温風乾燥するという一連の操作を4回繰り返し、最終乾燥後の毛髪の弾力を触感により以下の基準で評価した。
◎:かなり弾力がある。
○:弾力がある。
△:あまり弾力がない。
×:全く弾力がない。
評価用の毛束は、以下のようにして作成した。
40℃のブリーチ用処理溶液(ブリーチ用処理溶液/28%濃度のアンモニア水:2.0重量%、35%濃度の過酸化水素水:3.0重量%、精製水:全量を100重量%にする量)に長さ30cm(10.0g)の人毛毛束(ビューラックス社製 (商品番号BSB-3A))を浸し、20分間放置した。その後、30%濃度のラウレス硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、水洗し、タオルドライした毛束を評価用毛束とした。
[実施例1]
表1に示す組成の第1剤5gを評価用毛束に塗布し、毛髪全体に馴染ませた。次いで、毛髪の水洗作業を行い、水気を絞った。次いで、表1に示す組成の第2剤5gを毛束に塗布し、毛髪全体に馴染ませた後、毛束を水洗し温風乾燥させ、試料を得た。
[実施例2]
表1に示す組成の第1剤5gを評価用毛束に塗布し、毛髪全体に馴染ませた。次いで、水洗作業をせずに表1に示す組成の第2剤5gを毛束に塗布し、毛髪全体に馴染ませた後、毛束を水洗し温風乾燥させ、試料を得た。
[実施例3〜35、比較例1〜9]
第1剤および第2剤の配合を表2〜9の記載の内容とした以外は、実施例2と同様にして試料を作成した。
Figure 0005943652
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実施例1と実施例2とを比較すると、第1剤と第2剤との間に水洗工程を設けた場合は、水洗工程を設けなかった場合に比べて、毛髪の触感および効果の持続性に劣ることがわかる。
実施例2〜8と比較例1を比較すると、第1剤がアモジメチコンを含有しない場合は、第2剤にアモジメチコンおよびポリプロピルシルセスキオキサンを含んでいても、その効果は十分に発揮されないことがわかる。
実施例2および9〜13と比較例2とを比較すると、第2剤がプロピル変性シリコーンレジンを含有しない場合は、特に毛髪の良好な触感の持続性が劣ることがわかる。
実施例2および14〜18と比較例3とを比較すると、第2剤がアモジメチコンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムを含有しない場合は、毛髪の良好な触感を得られないことがわかる。

Claims (17)

  1. アモジメチコンを含む第1剤と、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤とを含むことを特徴とする多剤式毛髪化粧料。
  2. 前記プロピル変性シリコーンレジンがポリプロピルシルセスキオキサンであることを特徴とする請求項1に記載の多剤式毛髪化粧料。
  3. 前記第2剤が、リン酸ジセチルをさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の多剤式毛髪化粧料。
  4. 前記アモジメチコンの含有量が、前記第1剤の総重量に対して0.1〜6.0重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  5. 前記プロピル変性シリコーンレジンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  6. 前記アミノ変性シリコーンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜6.0重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  7. 前記ポリアスパラギン酸ナトリウムの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  8. 前記リン酸ジセチルの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜2.0重量%であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の多剤式毛髪化粧料。
  9. 毛髪にアモジメチコンを含む第1剤を塗布する工程(1)、および
    工程(1)を経た毛髪に、アミノ変性シリコーンおよびポリアスパラギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種ならびにプロピル変性シリコーンレジンを含む第2剤を塗布する工程(2)
    を含むことを特徴とする毛髪処理方法。
  10. 前記プロピル変性シリコーンレジンがポリプロピルシルセスキオキサンであることを特徴とする請求項9に記載の毛髪処理方法。
  11. 前記第2剤が、リン酸ジセチルをさらに含むことを特徴とする請求項9または10に記載の毛髪処理方法。
  12. 工程(1)と工程(2)との間に、他の工程を含まないことを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  13. 前記アモジメチコンの含有量が、前記第1剤の総重量に対して0.1〜6.0重量%であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  14. 前記プロピル変性シリコーンレジンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜5.0重量%であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  15. 前記アミノ変性シリコーンの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.05〜6.0重量%であることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  16. 前記ポリアスパラギン酸ナトリウムの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
  17. 前記リン酸ジセチルの含有量が、前記第2剤の総重量に対して0.1〜2.0重量%であることを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の毛髪処理方法。
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