JP5831174B2 - 位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなる位相差フィルム - Google Patents
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(ここで、dはフィルムの厚みを示す。)
膜厚と式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)の関係が絶対値で4.0nm/フィルム膜厚(μm)未満の場合は、フィルム厚みが厚くなりフィルムが反ったりムラができたりする。
(ここで、dはフィルムの厚みを示す。)
膜厚と式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)の関係が絶対値で4.0nm/フィルム膜厚(μm)未満の場合は、フィルム厚みが厚くなりフィルムが反ったりムラができたりする。
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名JNM−GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、商品名CO−8011(カラムGMHHR―Hを装着))を用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算値として求めた。
ヘーズメーター(日本電色工業製、商品名NDH5000)を使用して、フィルムの全光線透過率およびヘーズを測定した。
アッベ屈折率計(アタゴ製)を用い、JIS K 7142(1981年版)に準拠して測定した。
全自動複屈折計(王子計測機器製、商品名KOBRA−WR)を用いて測定した。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)2g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル320g、フマル酸ジエチル80g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート3gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら44℃で36時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:70%)。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)2g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル300g、フマル酸ジエチル100g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート3.5gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら43℃で48時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:71%)。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)3g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル310g、フマル酸ジメチル90g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート3.2gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら43℃で48時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:69%)。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)1.6g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル320g、フマル酸ジn−ブチル80g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート3gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら46℃で36時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:63%)。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)1.6g、蒸留水600g、フマル酸ジイソプロピル300g、フマル酸ビス2−エチルヘキシル100g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート3gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら47℃で48時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:65%)。
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた1Lのオートクレーブに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)1.6g、蒸留水520g、フマル酸ジイソプロピル280g、および重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート2gを入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら55℃で20時間保持することによりラジカル懸濁重合を行なった。室温まで冷却し、生成したポリマー粒子を含む懸濁液をろ別し、蒸留水およびメタノールで洗浄することによりフマル酸ジエステル系樹脂を得た(収率:82%)。
実施例1で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をメチルイソブチルケトンに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、100℃で10分乾燥することにより、厚み19μmのフマル酸ジエステル系樹脂よりなるフィルムを得た。
実施例2で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をメチルイソブチルケトンに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、60℃で15分乾燥することにより、厚み22μmのフマル酸ジエステル系樹脂よりなるフィルムを得た。
実施例3で得られたフマル酸ジエステル系樹脂を酢酸エチル/メチルイソブチルケトン混合溶剤に溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターを用いてポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、120℃で10分乾燥することにより、厚み16μmのフマル酸ジエステル系樹脂よりなるフィルムを得た。
合成例1で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をトルエン/メチルエチルケトン=50/50混合溶剤に溶解して20重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、70℃で10分乾燥することにより、厚み18μmのフィルムを得た。
合成例2で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をトルエン/メチルエチルケトン=50/50混合溶剤に溶解して20重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、70℃で10分乾燥することにより、厚み22μmのフィルムを得た。
合成例3で得られたフマル酸ジエステル系樹脂をテトラヒドロフランに溶解して22重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流延し、100℃で10分乾燥することにより、厚み16μmのフィルムを得た。
Claims (4)
- フマル酸ジイソプロピル残基単位及び炭素数1または2のアルキル基を有するフマル酸ジエステル残基単位を含む位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂であって、該位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂よりなる位相差フィルムが、フィルム面内の進相軸方向の屈折率をnx、それと直交するフィルム面内方向の屈折率をny、フィルムの厚み方向の屈折率をnzとした場合のそれぞれの関係がnx≦ny<nzであり、膜厚と下記式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)の関係が絶対値で4.0nm/フィルム膜厚(μm)以上であり、下記式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が−100nmを超えて−50nm以下であることを特徴とする位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (a)
(ここで、dはフィルムの厚みを示す。) - フマル酸ジイソプロピル残基単位50〜99モル%及び炭素数1または2のアルキル基を有するフマル酸ジエステル残基単位1〜50モル%よりなることを特徴とする請求項1に記載の位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂。
- 請求項1又は2に記載の位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂よりなる位相差フィルムであって、フィルム面内の進相軸方向の屈折率をnx、それと直交するフィルム面内方向の屈折率をny、フィルムの厚み方向の屈折率をnzとした場合のそれぞれの関係がnx≦ny<nzであり、膜厚と下記式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)の関係が絶対値で4.0nm/フィルム膜厚(μm)以上であり、下記式(a)にて示される波長550nmで測定した面外位相差(Rth)が−100nmを超えて−50nm以下であることを特徴とする位相差フィルム。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (a)
(ここで、dはフィルムの厚みを示す。) - 波長450nmで測定した位相差(R450)と波長550nmで測定した位相差(R550)の比(R450/R550)が1.1以下であることを特徴とする請求項3に記載の位相差フィルム。
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JP2011260799A JP5831174B2 (ja) | 2011-11-29 | 2011-11-29 | 位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなる位相差フィルム |
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JP2011260799A JP5831174B2 (ja) | 2011-11-29 | 2011-11-29 | 位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなる位相差フィルム |
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JP2013114074A JP2013114074A (ja) | 2013-06-10 |
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JP2011260799A Active JP5831174B2 (ja) | 2011-11-29 | 2011-11-29 | 位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなる位相差フィルム |
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JP6816563B2 (ja) * | 2017-03-01 | 2021-01-20 | 日本ゼオン株式会社 | 光学異方性層、光学異方性積層体、偏光板、及び画像表示装置 |
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2011
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