JP5811349B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1に記載の技術では、高い周波数帯に使用する際にミアンダパターンの性能は確保可能であるが、低い周波数帯で調整しようとした場合、誘電体アンテナの先端に装荷される容量成分が小さくなり、アンテナの放射効率を改善するためには誘電体アンテナの実効長を長く(大型化)する必要があることから、小型化と高性能化との両立が困難になってしまう。
また、特許文献2に記載の技術では、折り返し部をアンテナ素子の3以上の奇数であるN次共振時における電位の節に位置させる必要があり、N次電流は強め合う場合があるが、複共振化され放射効率が分散し、全体的な放射効率の改善にはならない不都合がある。また、低い周波数帯で調整しようとした場合、さらに放射効率が劣化してしまうため、アンテナ素子を大きくする必要があり、小型化と高性能化との両立が困難になってしまう。
さらに、特許文献3に記載の技術では、素子保持部の側面に給電用及び短絡用の板状素子が必要であり、特に低い周波数帯で調整しようとした場合、各放射素子部及び素子保持部における長さ、高さが必要になり、上記文献と同様に小型化と高性能化との両立が困難になってしまう問題があった。
すなわち、このアンテナ装置では、第1延在部の途中又は第2延在部の途中であってアンテナ素子より基端側に、第1受動素子が接続されていると共に、第3延在部の途中に、第2受動素子が接続されているので、第1受動素子により共振周波数等の調整が可能になると共に第2受動素子によりグランド面への高周波電流の流れを抑制することができる。
本発明のアンテナ装置によれば、第1延在部から離間する方向にアンテナ素子から帯状に延在すると共にその幅がアンテナ素子ATの端部の幅以上とされた幅広部であるので、小型化できると共に低い周波数帯においても高利得化及び広帯域化等の高性能化が可能になる。
上記第1受動素子P1及び第2受動素子P2は、例えばインダクタ、コンデンサ、抵抗又はジャンパー線等が採用される。
上記給電点FPには、例えば高周波回路に接続された同軸ケーブルの芯線が接続され、該同軸ケーブルのグランド線は、グランド面GNDに接続される。
アンテナ素子ATは、第2延在部3bの延在方向(第1延在部3aの延在方向に直交する方向)に延在するように設置されている。すなわち、アンテナ素子ATは、対向するグランド面GNDの端辺に沿って平行に配されている。
また、高周波電流としては、アンテナ素子AT側へ流れる高周波電流の流れIaと、第3延在部3cからグランド面GND側に流れる高周波電流の流れIgとの2つの流れが生じる。
また、アンテナの使用周波数の波長が長いため、波長に対してアンテナ素子ATのサイズも小さくなってしまい、アンテナ素子AT側に流れる高周波電流Iaよりも高周波電流Igの方へ多く流れてしまうため、十分なアンテナ性能を確保できない。
また、アンテナ素子AT側へ流れる高周波電流Iaを増やそうとした場合にも、アンテナ素子ATを大型化する必要があり、小型化や薄型化が困難になるため、容易に特性を改善することができない。
また、アンテナ素子AT側への高周波電流Iaを効果的に流すことができるため、基板本体2のサイズ(特にグランド面GNDのサイズ)が小さくなるほど効果的である。
なお、第1延在部3aの延在方向を−X方向とし、アンテナ素子ATの延在方向を+Y方向とし、グランド面GNDに対する垂直方向(表面に向けた垂直方向)を+Z方向とした。この際のYZ面に対する垂直偏波を測定した。
これらの結果からわかるように、VSWRは1.18(共振周波数:315MHz)、帯域幅は9.4MHz(VSWR≦3.0)と良好なアンテナ利得及び広帯域化が得られていると共に、無指向性の放射パターンが得られている。
なお、いずれも受動素子は上記実施形態のアンテナ装置(本発明の実施例)と同様のものを使用した。
なお、基板サイズとしては、図1に示す基板本体2の寸法が縦:160mm×横:160mm(グランド面GNDの寸法は縦:150mm×横:160mm)であるのに対し、本評価では、基板本体2の寸法を縦:86mm×横:54mm(グランド面GNDの寸法は縦:70.5mm×横:54mm)とした。
Claims (2)
- 絶縁性の基板本体と、
前記基板本体の表面に金属箔でパターン形成されたグランド面と、
前記基板本体の表面に金属箔でパターン形成され前記グランド面側の基端に給電点が設けられて延在するアンテナパターンと、
前記基板本体の表面に設けられていると共に前記アンテナパターンの途中に接続された誘電体アンテナのアンテナ素子とを備え、
前記アンテナパターンが、前記グランド面から離間する方向に延在する第1延在部と、該第1延在部の先端に基端が接続され前記第1延在部の延在方向に直交して延在すると共に途中に前記アンテナ素子が接続された第2延在部と、前記第1延在部の途中に先端が接続されていると共に基端が前記給電点から離間した位置で前記グランド面に接続されている第3延在部とを有し、
前記第2延在部の先端部が、前記第1延在部から離間する方向に前記アンテナ素子の先端部から帯状に延在すると共にその幅がアンテナ素子の端部の幅以上とされた幅広部であり、
前記幅広部が、前記アンテナ素子の基端部における前記第2延在部よりも前記グランド面側だけに拡がって前記アンテナ素子よりも前記グランド面に近接していると共に、対向する前記グランド面の端辺に沿って延在した長方形状であり、
前記第3延在部が、前記給電点から前記幅広部側に離間した位置で前記グランド面に接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記第1延在部の途中又は前記第2延在部の途中であって前記アンテナ素子より基端側に、第1受動素子が接続されていると共に、前記第3延在部の途中に、第2受動素子が接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
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