本発明の遊技用装置が適用された遊技用システムの実施例を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の遊技用装置としてのカードユニット3並びに遊技媒体計数装置としての計数・払出ユニット4とを含む本実施例の遊技用システムの構成を示すシステム構成図であり、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、本発明の一般用記録媒体となるプリペイド機能を備えるビジターカード並びに会員用記録媒体となる会員カードを受付けて、遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理を行うカードユニット3と、各カードユニット3に隣接して設けられ、カードユニット3が対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉を払い出すための計数・払出ユニット4と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ100と、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ150と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、から主に構成されている。
そして、これらシステムコントローラ100とカードユニット3とは、ハブ(HUB)7並びに通信ケーブル8を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル(図11参照)等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
また、本実施例のシステムコントローラ100は、図10(a),(b)に示すように、当該遊技場において使用される会員カード若しくはビジターカードに記憶されている、各カードを個々に識別可能な(会員)カードIDに対応付けて、当該会員カード若しくはビジターカードに残存するプリペイド残額を記憶する会員カードテーブルとビジターカードテーブルとを有しており、これら各カードテーブルにおいて各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)が管理されている。
この本実施例のシステムコントローラ100は、通信回線11を介して会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ12と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、カード管理会社は、該管理サーバ12にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げや、システムコントローラ100のエラー状況等を把握できるようになっている。
また、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4並びに景品交換用POS端末170も、図示しないハブ等により、双方向のデータ通信が可能に接続されていて、システムコントローラ100とカードユニット3のローカルエリアネットワーク(LAN)とは個別のローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されている各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルを有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示すように、パチンコ玉の貸出に伴う各種のデータ(貸出関連データ)を送受可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
さらに、カードユニット3は、計数・払出ユニット4とも、例えばシリアル通信インターフェイス等から成る通信部335を通じて双方向のデータ通信が可能に接続されており、種々の情報やデータを送受できるようになっている。つまり、該通信部335によって、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との通信を行う計数装置通信手段が形成されており、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得された獲得玉数(遊技媒体数)を計数するとともに、該計数された獲得玉数(遊技媒体数)の範囲内の玉数を対応するパチンコ機2に払出す計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と通信可能とされている。
はじめに、本実施例に用いた遊技機であるパチンコ機2について、以下に簡単に説明すると、該パチンコ機2は、図2に示すように、額縁状に形成されたガラス扉枠22を有し、該ガラス扉枠22の下部表面には打球供給皿23がある。打球供給皿23の上面所定箇所には、操作部14が設けられているとともに、打球供給皿(上皿)23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。
ガラス扉枠22の後方には、遊技盤26が着脱可能に取付けられている。また、遊技盤26の前面には遊技領域27が設けられている。この遊技領域27の向かって右側の下方領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される特図可変表示部28と、その中央付近には、「演出図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示されるとともに演出映像が表示される演出表示部29と、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示装置30とが設けられている。また遊技盤26には、複数の入賞口44や通過ゲート31、始動入賞口34、可変入賞球装置36が設けられているとともに、遊技領域27の下部には、入賞しなかった打込玉を回収するアウト口46が形成されている。
これら各入賞口に打玉が入賞した場合には、各入賞口に応じた賞球が図示しない玉切り払い出し装置により払い出されるとともに、該玉切り払い出し装置により払い出された賞球数に応じた賞球信号(10玉に1パルス)が外部に出力されることで、賞球数が外部に通知される。
打球操作ノブ25の操作によって揺動されるハンマー(図示略)によって発射された打玉は、打球レールを通って遊技領域27に入り、その後、遊技領域27を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域27に達しなかったパチンコ玉は、環流経路(図示略)を通じて下皿24に環流されるようになっている。
また、遊技領域27に打ち込まれた打込玉が通過ゲート31を通過すると、可変表示装置30に停止表示されている普通図柄が可変開始する。
可変表示装置30の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(たとえば○)となった場合に、始動入賞口34に設けられた可動片35が所定時間開成して遊技者にとって有利な状態となる。
また、始動入賞口34にパチンコ玉が入賞すると、特図可変表示部28において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始するとともに、演出表示部29において演出表示が開始される。そして、その後、特図可変表示部28における特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合には、演出表示部29における左、中、右の演出図柄の可変表示も停止し、その演出図柄の表示態様も予め定められた特定の表示態様(たとえば777)とされることで、特定遊技状態(大当り状態)が発生するとともに、大当り中信号が出力状態とされることで、該大当りの発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28における特別図柄が停止したときに、所定パルス幅の始動信号が出力され、特図可変表示部28における特別図柄の可変表示(変動表示)が実施されたことが外部に通知される。
このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置36に設けられた開閉板40が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
そして該第1の状態となっている可変入賞球装置36の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞して図示しないVカウントスイッチにより検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って前記第2の状態から前記第1の状態に制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御の上限回数は例えば15回と定められている。
特図可変表示部28の表示結果並びに演出表示部29の演出図柄の表示結果が予め定められた大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、これら大当り図柄に停止表示される以前の状態において、リーチ状態が発生する場合がある。
特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄の種類に一致した図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、再度大当りとなる確率が通常の確率状態よりも高い確率状態となる確率変動状態となるようになっており、これら確率変動図柄での大当りを通常の大当りと区別して「確変大当り」と呼称し、これら確変大当り終了後における確率変動状態中において、確変中信号が出力状態とされることで、該確率変動状態の発生が外部に通知される。
また、特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示された特別図柄並びに演出図柄が所定の確率変動図柄以外の図柄の組合せで停止表示されたときには、前記繰返し継続制御による「大当り」の終了後に、特図可変表示部28並びに演出表示部29で可変表示が所定回数に達するか或いは次の大当りが発生するまでの間、特図可変表示部28における特別図柄および演出表示部29における演出図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となるようになっており、これら時短状態中において、時短中信号が出力状態とされることで、該時短状態の発生が外部に通知される。
本実施例のパチンコ機2には、これら各信号を外部出力するための図示しない情報出力基板が搭載されており、該情報出力基板とカードユニット3とが、図示しない信号ケーブルを介して接続されており、情報出力基板からは、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号からなる外部出力信号が、信号ケーブルを介してカードユニット3に出力される。
ここで、大当り中信号は大当り状態の期間中において出力状態とされる信号であり、確変中信号は確変状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、時短中信号は時短状態の期間中においてのみ出力状態とされる信号であり、始動信号は、特図可変表示部28の表示結果が全て導出表示されて可変表示が終了した際に出力される所定幅のパルス信号であり、賞球信号は、所定玉数(本実施例では10玉)が払い出される毎に出力される所定幅のパルス信号である。
次に、本実施例のカードユニット3について、図2〜図7に基づいて以下に説明すると、本実施例のカードユニット3の前面には、図2に示すように、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することでカードユニット3の状態等を報知可能とされた多機能ランプ301等の各種表示部と、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。
カードユニット3の前面に設けられたカード挿入口309は、カードユニット3の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ327(図4参照)のカードスロット392に連設されており、このカード挿入口309を介してビジターカードや会員カードをカードスロット392に挿入可能とされている。
この本実施例に使用されるビジターカード並びに会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これらビジターカード並びに会員カードには、個々のカードを識別可能なカードID、具体的には、ビジターカードにはVCで始まるカードIDが、会員カードには、KC始まる会員カードIDが予め記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされているとともに、プリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データ等の各種データが記憶されている。尚、本実施例のビジターカードは、遊技場内に設置された図示しない発行機にて、購入、発行されるとともに、カードユニット3においても発行される。
つまり、本実施例においては、本発明の獲得遊技媒体数となる持玉数が記録されず、該持玉数が対応付けて管理される情報であって遊技場に会員登録した各会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報となる会員IDが記録された会員カード(会員用記録媒体)と、該会員ID(会員識別情報)が記録されず、持玉数(獲得遊技媒体数)が記録されるビジターカード(一般用記録媒体)とが使用されている。
カードユニット3の前面には、前方に突出する態様にて突出部305が設けられている。該突出部305において、遊技者と対向する面には、図2並びに図5に示すように、各種情報を表示可能な表示部312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン316と、台データを表示させるための台データボタン318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン319と、再プレイボタン319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部320と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット315とが設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、該突出部305内部には、表示部312を成す後述する液晶表示器313や各ボタンに対応するスイッチや、液晶表示器313の表示制御や、透明タッチパネル314による入力位置検出等を実施する表示制御マイコン等が実装された表示制御基板329が格納されている。
カードユニット3内の上部位置には、紙幣挿入口302に連設され、該紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置略中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット321が設けられており、該紙幣識別ユニット321にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
図3は、本実施例のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3は、紙幣識別ユニット321と、前述のカードリーダライタ327と、表示制御基板329と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328と、から主に構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327及び表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。
つまり、本実施例のカードリーダライタ327は、パチンコ機2における遊技に使用可能なプリペイド残額(遊技用価値)の大きさを特定可能なプリペイド残額データ、(会員)カードID(遊技用価値特定情報)が記録された会員カード(会員用記録媒体)、ビジターカード(一般用記録媒体)を受付けて、該受付けた会員カード、ビジターカードに記録されているプリペイド残額データ、(会員)カードID(遊技用価値特定情報)を少なくとも読み出しており、該カードリーダライタ327によって本発明の記録媒体処理手段が形成されている。
本実施例に用いたカードユニット3の構成を、図4を用いてより詳細に説明すると、該カードリーダライタ327の内部には、前記カード挿入口309からの会員カードやビジターカードの挿入並びに会員カードやビジターカードが挿入中であることを検知する挿入センサ397や、後述する発行・入金処理の実施中或いは会員カードやビジターカードの挿入中においてカード挿入口309からの新たな会員カードやビジターカードの挿入を阻止するためのシャッタの出没を行うシャッタ用ソレノイド399や、前記カード挿入口309から延設され、会員カードやビジターカードがスライド可能とされたガイドレール398と、該ガイドレール398を挟むように配設されてカードスロット392に挿入された会員カードやビジターカードを、カードスロット392の内方側に取り込むとともに、会員カードやビジターカードをカード挿入口309から排出する取込・排出ローラ387’並びに該取込・排出ローラ387’を駆動する駆動モータ386’と、取込・排出ローラ387’によりカードスロット392の内方側に取り込まれた会員カードやビジターカードのガイドレール398上の移動を、駆動モータ386、393にて駆動回転されることにより実施する搬送ローラ387、388と、前記搬送ローラ387、388の一方側に張架された搬送ベルト391と、から成る搬送機構や、該搬送される会員カードやビジターカードを所定位置に停止させるストップピンの出没を行うソレノイド389や、所定位置に停止された会員カードやビジターカードへの給電やデータ通信を行う通信ヘッド390や、該通信ヘッド390に接続されて会員カードやビジターカードとのデータ送受の制御を行う通信基板327aと、が設けられており、挿入されている会員カードやビジターカードからのデータの読み取り及び会員カードやビジターカードへの書き込みが非接触状態にて可能とされている。
本実施例のカードリーダライタ327に設けられた搬送機構を構成する搬送ローラ387は、カード挿入口309から、1枚の会員カードやビジターカードの長さ寸法とほぼ等しい距離だけ、離間されて設けられており、カード挿入口309と搬送ローラ387との間に、1枚の会員カードを滞留(保持)させたまま、通信ヘッド390に対応する所定位置に他のビジターカードを停止させてデータの読み取り及び書き込みを実施できるようになっており、後述するように、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であるときにおいて、滞留(保持)した受付け中の会員カードと、持玉数の書き込みが完了したビジターカードとを、ほぼ同時に連続してカード挿入口309から排出できるようになっている。
本実施例のカードリーダライタ327に設けられている搬送ベルト391のカードユニット3の内方側終端部位置には、ビジターカードを最大10枚まで貯留できるカード貯留部370が設けられており、新規のビジターカードを発行可能とされている。
この本実施例のカード貯留部370の内部には、図4に示すように、駆動モータ373にて駆動回転される1対の搬送ローラ371と、該搬送ローラ371に張架された搬送ベルト372と、から成るビジターカードの移動(収納、排出)を実施する搬送機構が設けられるとともに、カード貯留部370内に貯留されているビジターカードを、支持板377を介して搬送ベルト372側に押圧する押圧ばね376が設けられている。
そして、搬送機構における搬送ベルト372の略中央部には、ソレノイド374によって揺動する揺動ローラ375が設けられている。ビジターカードをカード貯留部370の内部に取り込むときに、揺動ローラ375がソレノイド374によって揺動して搬送ベルト372と当接することで、搬送ベルト372の中央部が突出し、既に貯留されているビジターカード若しくは支持板377を押圧することにより、搬送ベルト372とビジターカード若しくは支持板377との間に、新たにビジターカードを受け入れるための間隙が形成される。そのため挿入されたビジターカードをスムーズにカード貯留部370内に貯留することができるようになっており、これらビジターカードの取り込み後に前記揺動ローラ375が搬送ベルト372と当接しない位置まで戻ることにより、搬送ベルト372の中央部の突出が解消されて、搬送ベルト372がビジターカードの全面に当接する状態にてビジターカードが貯留され、該ビジターカードを排出するときには、搬送ベルト372に当接しているビジターカードが、搬送ベルト372を取り込みとは逆方向に移動させることで、搬送ベルト391へビジターカードが排出される。
つまり、本実施例のカード貯留部370は、新たに発行可能なビジターカード(一般用記録媒体)をカードリーダライタ327の所定の読み取り位置に供給可能に格納しており、該カード貯留部370により本発明の一般用記録媒体格納手段が形成されている。
尚、本実施例では、これらカード貯留部370をカードリーダライタ327の内部に有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらカード貯留部370をカードリーダライタ327の外部に有するようにしても良い。
また、カード貯留部370内には、該カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が1枚以下になったことを検出する光学センサによるカード補給検知センサ378が設けられているとともに、カード貯留部370内に貯留されるビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを検出する光学センサによるカード満タン検知センサ379が設けられている。カード補給検知センサ378がビジターカードの枚数が1枚以下になったことを、ビジターカードからの光反射がないことによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328によりカード補給を要求する所定の点灯態様にて多機能ランプ301が点灯されることにより、ビジターカードが足りなくなったことが店員に報知されるとともに、カード満タン検知センサ379がビジターカードの枚数が10枚(満タン)になったことを、ビジターカードからの光反射が有ることによって検出すると、該検出信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328が、ビジターカードがカード貯留部370内に満タンになったことを認識できるようになっており、この場合には、ビジターカードの回収を実施することなく該ビジターカードはカード挿入口309から排出される。
このカード貯留部370にビジターカードを補充する場合には、係員がリモコンを操作することによりカード補充モードに移行させた状態において、残額が0のビジターカードをカード挿入口309に順次挿入することで、これら挿入されたビジターカードが、カード貯留部370に順次貯留されるようになる。
次に、本実施例の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
さらに、制御ユニット328は、前述したように計数・払出ユニット4と接続されており、該計数・払出ユニット4と双方向のデータ通信が可能とされているとともに、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図6(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新するとともに、計数・払出ユニット4から送信される追加玉数を含む計数終了通知の受信に応じて、表示部312の下部位置に表示している計数済玉数(図5参照)の値に、該計数終了通知に含まれる追加玉数を逐次加算更新することで、計数・払出ユニット4にて計数された玉数の総数(その時点以前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
本実施例の制御ユニット328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯蓄数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報や、離席中の(会員)カードID等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)328dを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
RAM328bに記憶されている本実施例のカードテーブルには、図6(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施例の遊技情報テーブルには、図6(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。尚、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施例では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施例の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
尚、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図7に示すように、その先頭に台データを含む送信データ列であることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、対応するパチンコ機2の台番号とが付与された所定フォーマットの送信データ列として、図示しないホールコンピュータからの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。尚、図7のECCは、エラー訂正用コードである。
また、RAM328bに記憶されている本実施例の会員遊技情報テーブルには、図6(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
また、制御ユニット328には、前述したように、対応するパチンコ機2の操作部14に設けられた残額表示器や、貸出ボタンの操作を検知する貸出ボタンスイッチや、受付け中の会員カードやビジターカードを返却させる際に操作される返却ボタンの操作を検知する返却ボタンスイッチが接続されており、貸出ボタンの操作や返却ボタンの操作を検知できるとともに、これら残額表示器の表示制御を実施する。
制御ユニット328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに図15に示すように、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理、計数・払出ユニット4において計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)の払出に応じた計数済玉数を更新や応答を返信する払出対応処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理、計数・払出ユニット4においてパチンコ玉の計数の開始に応じて計数済玉数を更新や応答を返信する計数対応処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の図示しない賞球制御基板と接続されており、該賞球制御基板との間において貸出処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされているとともに、通信部334並びにHUB7を介して、前述のシステムコントローラ100とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、各種スイッチ類(メニューボタン316に対応するメニュースイッチ316a、台データボタン318に対応する台データスイッチ318a、再プレイボタン319に対応する再プレイスイッチ319a)や、IR受光ユニット315、前述した再プレイ表示部320内に設けられたLED320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施例の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
次に、本実施例のシステムコントローラ100について、図9に基づき説明する。まず、本実施例に用いたシステムコントローラ100は、図9に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス101に、該システムコントローラ100が実施する各種処理を行うCPU102、ワークメモリ等として使用されるRAM103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC104、ハードディスク等からなる記憶装置105、キーボードやマウス等の入力装置106、各種の画面を表示出力する表示装置107、各種情報をプリント出力するプリンタ108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行機等の各装置とのデータ通信を行う通信部109、カード会社に設置された管理サーバ12とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置105には、システムコントローラ100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブル(図10(a)参照)と、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブル(図10(b)参照)と、各カードユニット3の装置IDに対応付けて、該カードユニット3のカードの受付け状況や、対応するパチンコ機2の機種や台データが格納されるユニット管理テーブル(図11参照)とが記憶されている。
会員カードテーブルには、図10(a)に示すように、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、図10(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否を特定できるようになっている。
また、本実施例のユニット管理テーブルには、図11に示すように、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3が待機中または受付中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の機種名が格納される対応機種名と、該対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、対応するパチンコ機2における営業開始時点からの各種台データとが記憶されており、これら台データとしては、総始動回数、大当り回数、確変回数、総打込玉数、総賞球数、差玉数、並びに各大当りが発生する間における特図可変表示部28における始動回数である大当間始動回数1、大当間始動回数2…が記憶されており、これら台データは、図示しないホールコンピュータより、逐次取得されて更新される。
本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施例のシステムコントローラ100(CPU102)は、カードユニット3における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
次いで、本実施例の計数・払出ユニット4について、図2並びに図8を用いて説明する。
本実施例の計数・払出ユニット4は、図2に示すように、カードユニット3の一方の側方位置であって、カードユニット3が対応するパチンコ機2の反対側の側方位置に設けられている。
計数・払出ユニット4は、カードユニット3とほぼ同様に、狭幅で縦長の箱状とされており、その前面には、図2に示すように、計数済玉数を払い出させる際に遊技者が操作する払出ボタン401と、計数・払出ユニット4内部に格納されている玉切り払出しユニット402から払い出されたパチンコ玉を、対応するパチンコ機2の打球供給皿(上皿)23に誘導する誘導管403が設けられている。
また、計数・払出ユニット4前面の下方端部位置からは、計数玉流入路404が導出されて、対応するパチンコ機2の下皿24の直下位置に、該下皿24を下方側から覆うように設けられた、上方に開口する投入ホッパ405と連結されており、該投入ホッパ405に下皿24から投入されたパチンコ玉が、該計数玉流入路404を通じて計数・払出ユニット4の内部に格納されている獲得玉計数器407に流入して計数されるようになっている。
尚、計数玉流入路404が導出される計数・払出ユニット4前面の下方端部位置には、計数玉流入路404から獲得玉計数器407へのパチンコ玉の流入を遮断する流入口シャッタ406が設けられており、カードユニット3が後述する離席モードとなった場合には、該流入口シャッタ406が閉じられてパチンコ玉の流入が遮断されることで、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数が禁止されるようになっている。
図8は、本実施例の計数・払出ユニット4の構成を示すブロック図であり、計数・払出ユニット4は、前述した払出ボタン401の操作を検出するための払出ボタンスイッチ401’、玉切り払出しユニット402、流入口シャッタ406、獲得玉計数器407とともに、これらに接続されて、計数・払出ユニット4の動作制御を行う制御部410と、カードユニット3(制御ユニット328)との通信を行うためのシリアルインターフェイス等から成る第1通信部408と、管理コンピュータ150との通信を前述したローカルエリアネットワークを介して実施する第2通信部409とから構成されている。
制御部410には、制御マイコン(MPU)や、RAM、並びに制御マイコン(MPU)が実施する制御内容が記述された制御プログラムが記憶されたROMや電気的にデータを書換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROMが含まれており、制御プログラムを制御マイコン(MPU)が実施して、接続されている各部を制御することにより、計数・払出ユニット4の各機能が形成されている。
また、RAMには、対応するカードユニット3において受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)と持玉数と貯玉数とが対応付けて記憶されている。
尚、玉切り払出しユニット402には、遊技島上部の図示しないパチンコ玉供給樋からパチンコ玉が供給されているとともに、獲得玉計数器407にて計数されたパチンコ玉は、遊技島下部の図示しないパチンコ玉回収樋に排出されることにより、該遊技島において再使用される。
以上のように、本実施例の計数・払出ユニット4は、パチンコ機2(遊技機)に1対1に対応して設けられ、かつ対応するパチンコ機2における遊技にて獲得された獲得玉数(遊技媒体数)を計数するとともに、該計数された獲得遊技媒体数である持玉数の範囲内の玉数を対応するパチンコ機2に払出し、管理コンピュータ150(管理装置)と通信可能とされている。
次に、本実施例の管理コンピュータ150について、図12に基づき説明する。まず、本実施例に用いた管理コンピュータ150は、図12に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス151に、該管理コンピュータ150が実施する各種処理を行うCPU152、ワークメモリ等として使用されるRAM153、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC154、ハードディスク等からなる記憶装置155、キーボードやマウス等の入力装置156、各種の画面を表示出力する表示装置157、各種情報をプリント出力するプリンタ158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続された計数・払出ユニット4や景品交換用POS端末170とのデータ通信を行う通信部159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置155には、管理コンピュータ150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する貯蓄玉数である営業当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに営業前日以前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブル(図13(a)参照)と、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により営業当日において獲得された持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブル(図13(b)参照)と、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブル(図14(a)参照)と、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブル(図14(b)参照)とが記憶されている。
会員貯蓄管理テーブルには、図13(a)に示すように、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその営業当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその営業前日以前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
つまり、本実施例の管理コンピュータ150は、遊技場に会員登録した各会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報となる会員IDに対応付けて、本発明の獲得遊技媒体数となる持玉数を管理している。
尚、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その営業当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の締め処理において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、図13(b)に示すように、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードを所持する遊技者がその営業当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数が記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
尚、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その営業当日のみ有効とされており、営業終了後の締め処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより、無効化される。
会員情報テーブルには、図14(a)に示すように、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、図14(b)に示すように、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
以下、本実施例のカードユニット3並びに計数・払出ユニット4において実施される処理内容について、図15〜図25に基づいて説明していく。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各部の接続状況の確認や、システムコントローラ100やホールコンピュータへの接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ100、ホールコンピュータから返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
そして、該起動処理の実施後においてSb2〜Sb10の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作(表示制御基板329からの再プレイ操作情報の受信)、払出ボタン401の操作に応じた計数・払出ユニット4からの計数払出開始通知の受信、係員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、投入ホッパ405へのパチンコ玉の投入によるパチンコ玉の計数に応じて計数・払出ユニット4からの計数開始通知の受信、メニューボタン316の操作(表示制御基板329からのメインメニュー表示操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
尚、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図15に示す通常処理と平行して、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化に伴う割込の発生を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各割込対象状態の発生を監視し、割込発生に伴う遊技情報の更新処理や、計数済玉数更新処理を、逐次実施できるようになっている。
上記した待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、図示しないカード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施例のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット392内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、オフ(オン)ラインフラグ(ビジターカードのみ)等を読み出す。
次に制御ユニット328は、受付けた会員カード又はビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとを含む認証要求をシステムコントローラ100に送信し、システムコントローラ100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブル又はビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カード又はビジターカードの利用を許諾する。
この「認証OK」の送信に際してシステムコントローラ100は、受信した認証要求に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
システムコントローラ100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、図16に示すように、対応する計数・払出ユニット4に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)と持玉数(ビジターカードのみ)、フラグデータ(ビジターカードのみ)を含むカード挿入通知を送信する。
このカード挿入通知を受信した計数・払出ユニット4は、まず、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号から、挿入されたカードが会員カードであるか或いはビジターカードであるかを判定し、ビジターカードである場合には、図16(a)に示すように持玉数照合処理を実施する一方、会員カードである場合には、図16(b)に示ように、管理コンピュータ150から暗証番号、持玉数、貯玉数を取得する情報取得処理を実施する。
具体的に、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号が、「VC」で始まるカードIDである場合には、対応するカードユニット3に挿入されたカードがビジターカードであると判定し、該カードIDと受信したカード挿入通知に含まれる持玉数並びにフラグデータ(オンラインまたはオフライン)とを含む持玉数照合要求を、管理コンピュータ150に対して送信する。
この持玉数照合要求の受信に応じて管理コンピュータ150は、受信した持玉数照合要求に含まれるカードIDが、ビジター貯蓄管理テーブルに存在するか否かを判定するとともに、存在する場合において、該カードIDに対応してビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数と、受信した持玉数照合要求に含まれる持玉数とを照合し、照合結果を返信する。
尚、この照合において、双方の持玉数が一致しない場合であって、フラグデータがオフラインフラグである場合には、オフライン状態においてパチンコ玉の計数や払出し並びにカードの排出があったものと判断して、ビジター貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数を、受信した持玉数照合要求に含まれる持玉数に更新して、照合OKと判定する。
該返信された照合結果が照合OKである場合に計数・払出ユニット4(制御部410)は、「OK」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDと持玉数とを記憶して、該持玉数の払出を可能(払出ボタン401の操作を有効)とする一方、返信された照合結果が照合NGである場合には、「NG」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、受信したカード挿入通知に含まれるカードIDのみを記憶して、持玉数の払出は不可(払出ボタン401の操作を無効)とするとともに、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したカード挿入結果が「OK」を含む場合には、受付け中のビジターカードから読み出したカードID、プリペイド残額、持玉数をカードテーブルに格納するとともに、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、受信したカード挿入結果が「NG」を含む場合には、受付け中のビジターカードから読み出したカードIDとプリペイド残額をカードテーブルに格納するとともに、「持玉数」としてNGをカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、照合が一致しなかった持玉数は、計数・払出ユニット4において払出に使用されることはないので、これら持玉数を存在しないものとして扱い、認証が得られたプリペイド残額のみの使用を許可する。
また、受信したカード挿入通知に含まれる(会員)カードIDの先頭符号が、「KC」で始まる会員カードIDである場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に挿入されたカードが会員カードであると判定し、該会員カードIDと受信したカード挿入通知に含まれる会員IDとを含む情報取得要求を、管理コンピュータ150に対して送信する。
この情報取得要求の受信に応じて管理コンピュータ150は、受信した情報取得要求に含まれる会員カードID並びに会員IDが、会員貯蓄管理テーブルに存在するか否かを判定するとともに、存在する場合において、該会員カードID並びに会員IDに対応して会員貯蓄管理テーブルに記憶されている持玉数と貯玉数、並びに該会員IDに対応付けて会員情報テーブルに記憶されている暗証番号を読み出し、該読み出した暗証番号、貯玉数、持玉数と、OKとを返信する一方、会員カードID並びに会員IDが会員貯蓄管理テーブルに存在しない場合には、NGのみを返信する。
該返信された内容が、暗証番号、貯玉数、持玉数と、OKを含む場合に計数・払出ユニット4(制御部410)は、該返信内容を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDと会員IDと、管理コンピュータ150から取得した持玉数と貯玉数とをRAMに記憶する一方、返信された内容がNGのみである場合には、「NG」を含むカード挿入結果をカードユニット3(制御ユニット328)に返信した後、カードユニット3から受信したカード挿入通知に含まれる会員カードIDと会員IDのみをカードテーブルに格納するとともに、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
このカード挿入結果の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信したカード挿入結果が「OK」を含む場合には、受付け中の会員カードから読み出した会員カードID、会員ID、プリペイド残額と、該カード挿入結果に含まれる暗証番号、持玉数、貯玉数をカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、入金並びに玉貸が可能である旨を表示部312に表示して会員遊技者に報知するとともに、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納した暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対し、暗証入力完了通知を送信した後、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であることを条件に、LED320aを点灯状態として再プレイ表示部320により再プレイが可能であることを報知する。
これら暗証入力完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、持玉数の払出を可能(払出ボタン401の操作を有効)とする。つまり、上述した管理コンピュータ150からNGが返信された場合には、暗証入力完了通知を受信することはあり得ないので、計数・払出ユニット4における持玉数の払出は不可(払出ボタン401の操作を無効)とされることになる。
尚、暗証入力完了通知の受信した場合であって、カードテーブルに格納されている持玉数が「0」でない場合、つまり、持玉数の範囲内の払出が可能である場合には、再プレイを禁止する旨を含む再プレイボタン動作指定通知(図18)がカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信されることで、再プレイ操作が無効とされ、持玉数の払出のみが有効とされ、払出しにより持玉数が「0」となった場合には、許諾する旨を含む再プレイボタン動作指定通知がカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信されることで、再プレイ操作が有効とされ、貯玉数を使用することができるようになっている。
つまり、本実施例では、当日において会員遊技者が獲得した獲得玉数である持玉数は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出が実施されることから、これら手数料がかからない持玉数が存在する場合において再プレイ操作を無効とすることで、手数料がかからない持玉数が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を解消することができるようになっている。
また、受信したカード挿入結果が「NG」を含む場合にカードユニット3(制御ユニット328)は、受付け中の会員カードから読み出した会員カードID、会員ID、プリペイド残額と、持玉数並びに貯玉数にNGをカードテーブルに格納し、格納したプリペイド残額を残額表示器に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、「NG」を含むカード挿入結果を受信した場合には、計数・払出ユニット4において持玉数が払出されることがないので、これら持玉数を存在しないものとして扱うとともに、貯玉数についても存在しないものとして再プレイを許諾せず、認証が得られたプリペイド残額のみの使用を許可する。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb10の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理においては、まず、挿入された会員カード或いはビジターカード(紙幣挿入により発行されたビジターカードを含む)から読み出してRAM328b(カードテーブル)に記憶しているプリペイド残額が、本実施例における使用単位額(貸出処理にプリペイド残額を使用する際の予め定められた単位額)となる100円と該使用単位額に相当する消費税額である5円(本実施例においては税率5%)との合計額である税込単位額となる105円未満であるか否かを判定し、プリペイド残額が105円未満である場合には該判定において「Yes」と判定されて、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が105円以上である場合には、次のステップに進み、プリペイド残額が本実施例において貸出処理の使用金額として設定されている500円と該使用金額に相当する消費税額である25円(税率5%)との合計額である税込使用額となる525円以上であるか否かを判定する。
プリペイド残額が税込使用額以上である場合には、使用金額玉貸処理を実施する一方、税込使用額未満である場合には、表示金額玉貸処理を実施する。
この使用金額玉貸処理においては、使用金額となる500円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、500円分に相当する125玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
つまり、該貸出処理において制御ユニット328は、記録媒体処理手段となるカードリーダライタ327にて読み出したプリペイド残額データ並びに(会員)カードID(遊技用価値特定情報)から特定されるプリペイド残額(遊技用価値)の大きさの少なくとも一部を使用し、該使用するプリペイド残額(遊技用価値)の大きさに相当するパチンコ玉数(遊技媒体)を貸出すための処理を実施しており、該貸出処理を実施する制御ユニット328によって、本発明の遊技媒体貸出し手段が形成されている。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、税込使用額である525円(4円/玉)を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、税込使用額である525円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、税込使用額とを含む貸出完了通知を送信して、システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額から該税込使用額を減算更新させる。
そして、受付け中のカードがビジターカードであるか否かを判定し、ビジターカードでない場合には該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、ビジターカードを受付け中である場合には、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)が0であるか否かを判定する。
そして、該判定においてプリペイド残額が0でない場合には、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、プリペイド残額が0である場合には、更に、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する。尚、持玉数にNGが格納されている場合についても、存在するものと判定する。
持玉数が存在する場合には、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が存在しない場合には、該プリペイド残額が0となったビジターカードの回収指示をカードリーダライタ327に出力して、カードリーダライタ327の内方側のカード貯留部370に回収するとともに、システムコントローラ100に対し、該回収したビジターカードのカードIDを含む回収通知を送信してカードテーブルをリセットした後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
この回収通知を受信したシステムコントローラは、該回収通知に含まれるカードIDに対応するビジターカードテーブルの状況を、利用中から保管中に更新する。
尚、この際、カード貯留部370に残存するビジターカードの残数が「0」から「1」に変化した場合、つまり、空状態が解消された場合には、ストックカード状態通知(残有り)が計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されることで、制御部410は、カード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在することを把握できるようになっている。
また、カード貯留部370に貯留されているビジターカードが発行に使用されて、カード貯留状態が「1」から「0」に変化した場合には、ストックカード状態通知(残無し)が計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されることで、制御部410は、対応するカードユニット3のカード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在しないことを把握できるようになっており、このように、カード貯留部370に発行可能なプリペイドカードが存在しない場合であって、カードスロット392にもビジターカードの受付けがない場合、並びに、カードスロット392に会員カードを受付け中であって、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(非接続)状態である場合において、制御部410は、流入口シャッタ406を閉じて、獲得玉計数器407による新たなパチンコ玉の計数を禁止することで、これら計数され持玉数(計数済玉数)がプリペイドカードに記録できなくなることを回避するようになっている。
つまり、本実施例のカードユニット3は、カード貯留部370(一般用記録媒体格納手段)に格納されているビジターカード(一般用記録媒体)の数が0となったことを条件に、計数・払出ユニット4(前記遊技媒体計数装置)に対し、該計数・払出ユニット4における計数を禁止させるためのストックカード状態通知(計数禁止情報)を送信している。
一方、表示金額玉貸処理においては、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)の内、使用単位額である100円と、該100円に対応する消費税額である5円との合計額である105円(税込単位額)の整数倍の金額で最大の金額、例えば、プリペイド残額が475円であれば、105円(税込単位額)の整数倍の金額で最大の金額となる4倍に該当する420円に相当するパチンコ玉数の払出指示、具体的には、420円から消費税額である20円を除いた税なし金額である400円分に相当する100玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額(RAM328bのカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に同一)から、パチンコ玉の玉貸に使用した税込みの金額である420円を減算更新するとともに、カードテーブルのプリペイド残額データ並びに受付け中の会員カード或いはビジターカードに記憶されているプリペイド残額データを、該税込みの金額である420円を減算更新した新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、システムコントローラ100に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、該税込みの金額である420円とを含む貸出完了通知を送信して、システムコントローラ100にて(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から該税込みの金額を減算更新させる。
そして、前述した場合と同様に、受付け中のカードがビジターカードであってプリペイド残額が0であるか否かを判定し、ビジターカードであってプリペイド残額が0である場合には、更に、持玉数が存在しないことを条件にビジターカードを回収した後、該貸出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、図示しない発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブルに存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納する一方、受信した発行要求に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納した後、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。尚、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
この「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードスロット392に移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、システムコントローラ100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部370にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードスロット392に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDとを含むカード入金通知をシステムコントローラ100に送信して、該システムコントローラ100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
つまり、制御ユニット328が実施するSb5のステップにおいて、会員カード(会員用記録媒体)またはビジターカード(一般用記録媒体)を排出するための排出操作が検知されており、該Sb5を実施する制御ユニット328によって本発明の排出操作検知手段が形成されている。
この返却処理においては、まず、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定し、存在しない場合には当該操作を無効とする一方、存在する場合には、受付け中のカードが、会員カード或いはビジターカードであるかを、カードテーブルに会員IDが記憶されているか否かにより判定する。
該判定において、受付け中のカードが会員カードである場合には、図23に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理、再プレイ処理を禁止する。尚、カードの受付けについては、会員カードが挿入された時点で、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309においてシャッタが出状態とされることで、既に新たなカードの受付けが禁止されている。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信して、返却操作があったことを通知する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、RAMに記憶している会員カードIDや会員ID等のデータを消去した後、カード排出結果(OK)を返信する。但し、この際、管理コンピュータ150との通信状態がオフラインである場合には、図25に示すように異なる処理が実施される。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出させるともに、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データをカードテーブルに格納されている会員カードIDと会員IDとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に送信した後(図示略)、カードテーブルをリセットする。
これら計数・払出ユニット4(制御部410)に送信された会員遊技情報データは、前述したように、管理コンピュータ150に中継されて、会員別遊技履歴テーブルに記憶されることで、当該会員の遊技履歴が管理コンピュータ150において管理される。
さらにカードユニット3(制御ユニット328)は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、排出完了通知を送信した後、入金禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
この排出完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、流入口シャッタ406の閉鎖を解除することで、パチンコ玉の計数を可能とする。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
一方、上記した判定において、受付け中のカードがビジターカードである場合には、さらに、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)未満の端玉の払出設定が予め設定されているか否かを判定する。
端玉の払出設定が設定されていない場合において制御ユニット328は、図21に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理を禁止する。尚、カードの受付けについては、ビジターカードが挿入された時点で、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309におけるシャッタが出状態とされることで、既に新たなカードの受付けが禁止されている。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信して、返却操作があったことを通知する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、RAMに記憶しているカードIDや持玉数等のデータを消去した後、カード排出結果(OK)を返信する。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、対応する計数・払出ユニット4(制御部410)から送信される後述する上位システム切断通知並びに上位システム接続通知に基づいて、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との接続状態を特定し、特定した接続状態がオンライン(接続)状態であれば、オンラインフラグを受付け中のビジターカードに書き込み記録し、特定した接続状態がオフライン(非接続)状態であれば、オフラインフラグを受付け中のビジターカードに書き込み記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中のビジターカードをカード挿入口309から排出させるともに、カードテーブルをリセットする。
さらにカードユニット3(制御ユニット328)は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、排出完了通知を送信した後、入金禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
この排出完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、流入口シャッタ406の閉鎖を解除することで、パチンコ玉の計数を可能とする。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
一方、端玉の払出設定が設定されている場合において制御ユニット328は、図22に示すように、払出設定が設定されていない場合と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理を禁止するとともに、その時点の計数済玉数(持玉数)が、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)未満であるか否かを判定する。
計数済玉数(持玉数)が自動払出玉数未満でない場合には、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信するステップに進むことで、前述した端玉の払出設定が設定されていない場合と同一の処理を実施する一方、計数済玉数(持玉数)が自動払出玉数未満である場合には、該計数済玉数(持玉数)の払出を要求する端数玉払出要求を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この端数玉払出要求の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止して、端数玉払出応答を返信した後、RAMに記憶している持玉数、例えば124玉を含む計数払出開始通知をカードユニット3(制御ユニット328)に送信する。
この計数払出開始通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出開始通知に含まれる持玉数が、カードテーブルに格納している持玉数(表示部312に表示されている計数済玉数に同じ)と同じであるかを確認し、同一であることを条件に計数払出開始応答(OK)を返信した後、カードテーブルに格納している持玉数並びに表示部312に表示されている計数済玉数を「0」に更新するとともに、更新後の持玉数である「0」を、受付け中のビジターカードに更新記録することで、該持玉数をビジターカードにより特定可能とし、該更新記録の完了に応じて減算した持玉数(124玉)と、減算更新後の新たな持玉数「0」とを含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、持玉数である124玉のパチンコ玉の玉切り払出しユニット402からの払出しを開始し、124玉全ての払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAMに記憶しているカードIDと新たな持玉数「0」とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応して記憶されている持玉数を「0」に更新させる。
そして、更新後の持玉数「0」を含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに更新記録した持玉数である「0」になっているかをチェックし、同じく「0」であることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信する。
そして、このように端数玉の払出が完了した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信するステップに進んで、前述した端玉の払出設定が設定されていない場合と同様の処理を実施することにより、受付け中のビジターカードがカード挿入口309から排出される。
つまり、本実施例の制御ユニット328が実施する返却処理においては、本発明の排出操作検知手段となるSb5のステップにおける排出操作の検知に応じて、本発明の遊技用価値特定情報となるプリペイド残額データが記録され、持玉数を特定可能とする特定化処理となる計数対応処理がなされたカードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の会員カード(会員用記録媒体)またはビジターカード(一般用記録媒体)を排出している。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が再プレイボタン319の操作を実施した場合には、該再プレイボタン319の操作を検知した表示制御基板329から再プレイ操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb6において再プレイボタン319の操作有りと判断してSb24に進み、図示しない再プレイ処理を実施する。
この再プレイ処理においては、まず、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、遊技者が会員でないものとして該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位玉数を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施例の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料を除いた125玉のパチンコ玉の払出指示を、対応するパチンコ機2に対して出力して該パチンコ玉数を払い出させる。
尚、再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
そして、対応する計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)とを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
これら計数・払出ユニット4(制御部410)に送信された再プレイ完了通知は、該計数・払出ユニット4(制御部410)により管理コンピュータ150に中継され、管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)が減算更新される。
また、遊技者が、パチンコ機2における遊技によりパチンコ玉を獲得し、該獲得したパチンコ玉を計数するために、下皿24からから投入ホッパ405に投入した場合には、該投入ホッパ405に投入されたパチンコ玉が計数玉流入路404を通じて獲得玉計数器407に供給されて計数されることにより、計数・払出ユニット4(制御部410)からは、図17並びに図18に示すように、パチンコ玉の計数が開始されたことを知らせるための計数開始通知がカードユニット3(制御ユニット328)に送信される。
このようにして送信された計数開始通知の受信は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb9において検知されてSb27に進み、計数対応処理が実施される。
この計数対応処理としては、カードリーダライタ327に受付け中のカードがビジターカードである場合と会員カードである場合で異なる内容の処理とされており、受付け中のカードがビジターカードである場合については、図17に示す処理が実施され、受付け中のカードが会員カードである場合については、図18に示す処理が実施される。
まず、受付け中のカードがビジターカードである場合には、図17に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理を禁止するとともに、受付け中のビジターカードから読み出してカードテーブルに記憶しているカードIDと会員ID(ビジターカードであるのでなし)と、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
尚、これら計数開始応答が返信されない場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に異常が発生したものと判断して、流入口シャッタ406を閉じてパチンコ玉の計数を中止し、計数開始応答の返信があった場合には、流入口シャッタ406を開放したまま、パチンコ玉の計数を継続して行い、獲得玉計数器407の計数値が所定時間(例えば3秒)変化が無いことにより、計数の終了を判断する。
そして、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、当日の取引に対して付与される通し番号である取引通番、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードであるのでなし)とを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新するとともに、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該新たな持玉数を更新記録した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、該ビジターカードのカードIDと会員ID(ビジターカードであるのでなし)とを含む計数終了応答を返信した後、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番とが、計数終了通知におけるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番と一致することを確認して、カードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と追加玉数と新たな持玉数とを含む持玉加算要求を管理コンピュータ150に対して送信して、該管理コンピュータ150におけるビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数に追加玉数を加算更新させて、新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これらカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と追加玉数と新たな持玉数とを持玉加算履歴としてEEPROMに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉加算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉加算履歴に基づいてビジター貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
一方、受付け中のカードが会員カードである場合には、図18に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理、再プレイ処理を禁止するとともに、受付け中の会員カードから読み出してカードテーブルに記憶している会員カードIDと会員IDと、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
尚、これら計数開始応答が返信されない場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、対応するカードユニット3に異常が発生したものと判断して、流入口シャッタ406を閉じてパチンコ玉の計数を中止し、計数開始応答の返信があった場合には、流入口シャッタ406を開放したまま、パチンコ玉の計数を継続して行い、獲得玉計数器407の計数値が所定時間(例えば3秒)変化が無いことにより、計数の終了を判断する。
そして、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、当日の取引に対して付与される通し番号である取引通番、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員IDとを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新するとともに、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、カードリーダライタ327に受付け中の会員カードの会員カードIDと会員IDとを含む計数終了応答を返信した後、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、計数対応処理において、カードリーダライタ(記録媒体処理手段)に会員カード(会員用記録媒体)を受付け中において、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数終了通知を受信したときには、該計数終了通知から特定される持玉数(獲得遊技媒体数)を受付け中の会員カード(会員用記録媒体)に記録することなく、計数終了応答を返信している。
尚、この際、図18に示すように、持玉数が「0」から「XXX」に変化した場合には、これら持玉数の払出が計数・払出ユニット4において可能とされるので、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対して、上述したように、再プレイを禁止する旨を含む再プレイボタン動作指定通知が送信されることにより、カードユニット3において再プレイボタン319の操作が無効とされることで、再プレイ処理が禁止される。
また、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれる会員カードIDと会員IDと取引通番とが、計数終了通知における会員カードIDと会員IDと取引通番と一致することを確認して、会員カードIDと会員IDと追加玉数と新たな持玉数とを含む持玉加算要求を管理コンピュータ150に対して送信して、該管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数に追加玉数を加算更新させて、新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これら会員カードIDと会員IDと追加玉数と新たな持玉数とを持玉加算履歴としてEEPROMに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉加算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉加算履歴に基づいて会員貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
つまり、本実施例の計数対応処理においては、通信部335(計数装置通信手段)にて計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から受信した計数終了通知に含まれる持玉数(獲得遊技媒体数)が、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の会員カード(会員用記録媒体)またはビジターカード(一般用記録媒体)により特定可能とされており、該計数対応処理を実施する制御ユニット328によって本発明の特定化処理手段が形成されている。
また、本実施例の制御ユニット328は、本発明の特定化処理となる計数対応処理において、パチンコ玉(遊技媒体)の計数が実施されることにより計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から送信される持玉数(獲得遊技媒体数)を含む計数終了通知を受信する毎に、該受信した持玉数(獲得遊技媒体数)をカードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に記録している。
また、本実施例の制御ユニット328は、図17に示すように、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)においてパチンコ玉(遊技媒体)の計数が開始されたことに応じて該計数・払出ユニット4から送信される計数開始通知を受信した時点から、該開始されたパチンコ玉(遊技媒体)の計数が終了したことに応じて該計数・払出ユニット4から送信される該計数に基づく持玉数(獲得遊技媒体数)を含む計数終了通知を受信することにより、該計数終了通知に含まれる持玉数(獲得遊技媒体数)をビジターカード(一般用記録媒体)に記録するための計数対応処理(特定化処理)が完了した旨を特定可能な計数終了応答を該計数・払出ユニット4に返信する時点まで、前記Sb5のステップにおける排出操作の検知に応じたビジターカード(一般用記録媒体)の排出を禁止している。
これら更新された計数済玉数(持玉数)をパチンコ機2で再度使用するために遊技者が、計数・払出ユニット4の払出ボタン401を操作した場合には、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対し、図19並びに図20に示すように、所定の自動払出玉数(本実施例では125玉)を含む計数払出開始通知が送信される。
このようにして送信された計数払出開始通知の受信は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb7において検知されてSb25に進み、払出対応処理が実施される。
この払出対応処理としては、カードリーダライタ327に受付け中のカードがビジターカードである場合と会員カードである場合で異なる内容の処理とされており、受付け中のカードがビジターカードである場合については、図19に示す処理が実施され、受付け中のカードが会員カードである場合については、図20に示す処理が実施される。
まず、受付け中のカードがビジターカードである場合にカードユニット3(制御ユニット328)は、図19に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理を禁止するとともに、操作の禁止が完了した旨を示すOKを含む計数払出開始応答を返信し、カードテーブルに記憶されている持玉数から、受信した計数払出開始通知に含まれる自動払出玉数(本実施例では125玉)を減算更新するとともに、該減算更新後の新たな持玉数に表示部312に表示されている計数済玉数を更新する。
さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該減算更新後の新たな持玉数を更新記録した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、減算した持玉数(自動払出玉数に同じ)と、減算更新後の新たな持玉数とを含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、玉切り払出しユニット402からの自動払出玉数(本実施例では125玉)のパチンコ玉の払出しを開始し、125玉全ての払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAMに記憶しているカードIDと、自動払出玉数、減算更新後の新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、該カードIDに対応付けて記憶されている持玉数を、減算更新後の新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これらカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と自動払出玉数と新たな持玉数とを持玉減算履歴としてEEPROMに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉減算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉減算履歴に基づいてビジター貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
そして、減算更新後の新たな持玉数を含む計数払出終了通知(貯玉数はビジターカードのため一義的に「0」)をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、該計数払出終了通知に含まれる持玉数が、受付け中のビジターカードに更新記録した持玉数となっているかをチェックし、同じであることを条件に計数払出終了応答(OK)を返信した後、計数払出開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、本実施例の払出対応処理において制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に、持玉数(獲得遊技媒体数)が記録されたビジターカード(一般用記録媒体)を受付け中に、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)においてパチンコ玉(遊技媒体)の払出操作である払出ボタン401の操作が行われた旨を特定可能な払出開始通知を該計数・払出ユニット4から受信した時点から、該払出ボタン401の操作(払出操作)に応じて計数・払出ユニット4において払出される遊技媒体数である単位払出玉数を減じた新たな持玉数(獲得遊技媒体数)を該受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に更新記録する減算処理が完了した旨を特定可能な減算終了通知(計数引落完了通知)を該計数・払出ユニット4に返信する時点まで、Sb5のステップ(排出操作検知手段)による排出操作の検知に応じたビジターカード(一般用記録媒体)の排出を禁止している。
一方、受付け中のカードが会員カードである場合には、図20に示すように、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理、再プレイ処理を禁止するとともに、操作の禁止が完了した旨を示すOKを含む計数払出開始応答を返信し、カードテーブルに記憶されている持玉数から、受信した計数払出開始通知に含まれる自動払出玉数(本実施例では125玉)を減算更新するとともに、該減算更新後の新たな持玉数に表示部312に表示されている計数済玉数を更新する。
そして、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、減算した持玉数(自動払出玉数に同じ)と、減算更新後の新たな持玉数とを含む計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信する。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に会員カード(会員用記録媒体)を受付け中において、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数払出開始通知(払出開始通知)を受信したときには、会員カードに減算後の持玉数を記録する減算処理を実施することなく計数引落完了通知(減算終了通知)を返信している。
この計数引落完了通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、玉切り払出しユニット402からの自動払出玉数(本実施例では125玉)のパチンコ玉の払出しを開始し、125玉全ての払出しが完了した場合に払出しを終了するとともに、管理コンピュータ150に対してRAMに記憶している会員カードID並びに会員IDと、自動払出玉数並びに減算更新後の新たな持玉数とを含む持玉数更新要求を送信して、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルにおいて、該会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数を、減算更新後の新たな持玉数に更新させる。
尚、この際、計数・払出ユニット4(制御部410)と管理コンピュータ150との通信状態が、オフライン状態である場合には、これら会員カードIDと会員IDと自動払出玉数と新たな持玉数とを持玉減算履歴としてEEPROMに記憶しておき、管理コンピュータ150と通信状態がオンライン状態に復帰したときに、該持玉減算履歴が管理コンピュータ150に送信されて、これら持玉減算履歴に基づいて会員貯蓄管理テーブルにおける当該持玉数が更新される。
そして、減算更新後の新たな持玉数とRAMに記憶されている貯玉数と含む計数払出終了通知をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この計数払出終了通知の受信に応じて制御ユニット328は、持玉数をチェックすることなく計数払出終了応答(OK)を返信した後、計数払出開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
つまり、本実施例のIR受光ユニット315において、遊技者が遊技を中断するためのリモコンにおける離席操作により送信される赤外線信号を受付けており、該IR受光ユニット315によって本発明の離席操作受付け手段が形成されている。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで、図24に示すように離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知(離席)を送信する。
このカード排出通知(離席)の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、払出ボタン401の操作を無効とするとともに流入口シャッタ406を閉じることで、持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止した後、これら新規の払出並びに計数の禁止が完了した旨となるカード排出結果(OK)を返信する。
このカード排出結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、離席モードに移行する旨となる離席モード通知(開始)を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信することで、制御部410は、カードユニット3が離席モードとなったものと判断して、その時点においてRAMに記憶されている(会員)カードIDや会員ID(会員のみ)や持玉数や貯玉数(会員のみ)等のデータを、EEPROMに記憶してバックアップするとともに、該開始された離席モードが解除される際に送信される離席モード通知(解除)並びにカード挿入通知を受信するまで、払出ボタン401の操作無効並びに流入口シャッタ406の閉鎖を継続する。
離席モード通知(開始)の送信後においてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させるとともに、カード挿入禁止指示をカードリーダライタ327に出力しないことにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド399によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
尚、本実施例では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施例のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを持参して離席すれば良い。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、離席モード通知(解除)を計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信するとともに、該(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを含むカード挿入通知を送信する。
この離席モード通知(解除)並びにカード挿入通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、該カード挿入通知に含まれる(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数が、EEPROMに記憶している(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数と一致することを確認して、カード挿入結果(OK)をカードユニット3(制御ユニット328)に返信するとともに、EEPROMの記憶データを消去し、さらに、払出ボタン401の操作無効並びに流入口シャッタ406の閉鎖を解除する。
そして、該カード挿入結果(OK)の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、離席モードの移行において実施した操作の禁止を全て解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、本実施例の離席処理においては、IR受光ユニット315における、リモコンにおける離席操作に応じて送信される赤外線信号の受付けに応じて、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に対し、離席モードを開始する旨を特定可能な離席モード開始通知となる離席モード通知(開始)を送信し、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中の会員カードまたはビジターカード(一般用記録媒体)から読み出した、該会員カードまたはビジターカードを特定可能な会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)を記憶して該会員カードまたはビジターカードを排出するとともに、会員カードまたはビジターカードの受付け以外の操作を禁止して離席モードを開始し、離席モード中に受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)が、該離席モードの開始時に記憶した会員カードIDまたはカードID(記録媒体識別情報)と一致することを条件に、離席モードを終了する旨を特定可能な離席モード終了通知となる離席モード通知(終了)を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信するとともに、操作の禁止を解除して離席モードを終了している。
尚、離席した遊技者が長時間経っても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において係員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して離席モード通知(強制解除)を送信する。
この離席モード通知(強制解除)の受信があった場合において計数・払出ユニット4(制御部410)は、EEPROMにバックアップ記憶しているデータを、強制解除履歴データとしてEEPROMの他の所定領域に記憶して、該バックアップデータを消去するとともに、RAMに記憶されている(会員)カードIDや会員ID(会員のみ)や持玉数や貯玉数(会員のみ)等の該データも消去した後、流入口シャッタ406の閉鎖を解除する。
一方、離席モード通知(強制解除)を送信した後、制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、計数・払出ユニット4(制御部410)と同様に、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止を全て解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
尚、この際、対応するパチンコ機2に未計数のパチンコ玉が存在している場合には、離席モード通知(強制解除)の受信に応じて流入口シャッタ406が開放されることで、これら未計数のパチンコ玉が計数され、該計数後の持玉数が強制解除履歴データとして記憶される。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め処理においてシステムコントローラ100並びに管理コンピュータ150に送信され、該システムコントローラ100並びに管理コンピュータ150にて記憶・管理されることで、離席者によるクレームがあった場合でも、これらシステムコントローラ100或いは管理コンピュータ150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ100或いは管理コンピュータ150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者がメニューボタン316の操作を実施した場合には、該メニューボタン316の操作を検知した表示制御基板329からメインメニュー表示操作情報が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb10においてメニューボタン316の操作有りと判断してSb28に進み、図示しないメニュー表示処理を実施する。
このメニュー表示処理において制御ユニット328は、まず、カードテーブルに記憶されているデータに基づいて、対応するパチンコ機2で遊技中の遊技者が会員であるか否か(会員IDが記憶されているか否か)を判定し、遊技者が会員でない場合(会員IDが記憶されていない場合)には、会員固有のメニュー項目を含まない「台データ」、「ランキング」、「お知らせ」の各メニュー項目のみを含むビジターメインメニュー(図5参照)を、ビジターメインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより、表示部312に表示させる一方、遊技者が会員である場合には、会員固有のメニュー項目である「ポイント表示」、「再プレイ」のメニュー項目とをさらに含む、図5に示す会員メインメニューを、会員メインメニュー表示指示を表示制御基板329に出力することにより表示部312に表示させる。
これら表示部312に表示された各メニュー項目は、遊技者が選択操作可能とされており、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択されない場合には、メニュー表示終了指示を表示制御基板329に出力することでメインメニューの表示を終了させた後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、所定時間内にいずれかのメニュー項目が選択された場合には、該選択されたメニュー項目に該当する処理を実行した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、メインメニュー中の「再プレイ」メニューが選択された場合には、前述したSb24の再プレイ処理が実行される。
また、「台データ」のメニューが選択された場合には、遊技情報テーブルに記憶されている本日の各データが表示され、「ランキング」のメニューが選択された場合には、ランキングの種別、具体的には、出球ランキング、大当りランキング、連荘ランキング等を選択するサブメニュー画面が表示され、該サブメニュー画面にて選択された種別のランキングデータがホールコンピュータから取得されて表示部312に表示される。
また、「ポイント表示」のメニューが選択された場合には、カードテーブルに記憶されている来店ポイントのポイント数(来店ポイントの記憶がない場合には、来店ポイント取得要求を計数・払出ユニット4に対して送信することで、該来店ポイント取得要求が管理コンピュータ150に中継されることにより、該計数・払出ユニット4を介して管理コンピュータ150から来店ポイント数を取得する)が表示部312に表示され、「お知らせ」のメニューが選択された場合には、RAM328b内に記憶されているお知らせ情報が表示部312に表示される。
尚、表示部312の下方の「計数済玉数」の表示は、メインメニューとは異なり、常に表示部312の下方において表示されることで、遊技者は、常時、計数済玉数の数値を確認できるようになっている。
次に、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4とがオフラインである場合における処理内容について、図25に基づいて以下に説明する。
本実施例の計数・払出ユニット4(制御部410)は、所定時間間隔(例えば10秒)毎に管理コンピュータ150から送信される通信状況情報の受信の有無により、管理コンピュータ150との通信状態が、オンライン(接続)状態であるか又はオフライン(接続)状態であるかを監視しており、該監視においてオフライン(接続)状態が発生した場合には、図25に示すように、上位システム切断通知をカードユニット3(制御ユニット328)に対して送信する。
この上位システム切断通知の受信に応じて制御ユニット328は、RAM328bに記憶されている上位システム切断フラグを、オンライン(接続)状態を示す「1」からオフライン(接続)状態を示す「0」に更新する。
つまり、制御ユニット328は、上位システム切断フラグにより、対応する計数・払出ユニット4が管理コンピュータ150とオンライン(接続)状態であるか又はオフライン(接続)状態であるかを特定するようになっている。
すなわち、本実施例の制御ユニット328は、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と管理コンピュータ150(管理装置)との通信状態が、接続(オンライン)状態或いは非接続(オフライン)状態のいずれであるかを、通信部335(計数装置通信手段)にて計数・払出ユニット4から受信した上位システム接続通知並びに上位システム切断通知(接続情報)に基づく上位システム切断フラグに基づき特定しており、該制御ユニット328によって本発明の接続状態特定手段が形成されている。
これら上位システム切断フラグがオフライン(接続)状態である「0」である場合において、投入ホッパ405へのパチンコ玉の投入によって、該投入されたパチンコ玉が獲得玉計数器407にて計数されることにより、計数・払出ユニット4(制御部410)から計数開始通知が送信されてきた場合には、オンライン時において計数開始通知を受信した場合と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作、返却ボタンの操作(会員カードを受付け中の場合には再プレイボタン319の操作も)を無効とすることで、発行・入金処理、貸出処理、返却処理(再プレイ処理)を禁止するとともに、受付け中のビジター(会員)カードから読み出してカードテーブルに記憶している(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)と、操作の禁止が完了した旨を示すOKとを含む計数開始応答を返信する。
そして、計数の終了を判断した場合には、カードユニット3(制御ユニット328)に対して、新たに計数したパチンコ玉数である追加玉数と、該追加玉数を該計数以前の持玉数に加算した新たな持玉数と、当日の取引に対して付与される通し番号である取引通番、並びに受信した計数開始応答に含まれるカードIDと会員ID(会員のみ)とを含む計数終了通知を返信する。
この計数終了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、該計数終了通知に含まれる新たな持玉数が、カードテーブルに記憶されている持玉数に該計数終了通知に含まれる追加玉数を加算したものに一致することを確認して、該新たな持玉数にカードテーブルの持玉数を更新するとともに、表示部312に表示されている計数済玉数の表示を、新たな持玉数に更新する。
そして、ビジターカードカードを受付け中の場合には、さらに、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードに、該新たな持玉数を更新記録する。
次いで、計数・払出ユニット4(制御部410)に対して、受信した計数終了通知に含まれる取引通番と、該ビジターカードのカードIDと会員ID(会員のみ)とを含む計数終了応答を返信した後、計数開始通知の受信に応じて実施した上記各処理の禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
尚、計数終了応答を受信した計数・払出ユニット4(制御部410)は、該計数終了応答に含まれるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番とが、計数終了通知におけるカードIDと会員ID(ビジターカードの場合はなし)と取引通番と一致することを確認するが、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であるので、持玉加算要求を送信できず、管理コンピュータ150におけるビジター貯蓄管理テーブルにおいて管理されている持玉数とビジターカードに記録されている持玉数とが異なるとともに、会員カードには、持玉数を直接記録できないので、これら持玉数が管理コンピュータ150における会員貯蓄管理テーブルに未反映の状態のままとなる。
尚、これら(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)と追加玉数と新たな持玉数とは、前述したように、持玉加算履歴として記憶され、通信状態がオンライン状態に復帰したときに管理コンピュータ150に送信される。
このような状態において、受付け中のビジターカードを所持する遊技者が返却ボタンを操作した場合には、通常のオンライン時と同じように、図21或いは図22に示す処理が実施される。尚、この場合においては、排出されるビジターカードには、オフラインフラグが記録されることになる。
また、上述したように持玉数が管理コンピュータ150に未反映の状態において、受付け中の会員カードを所持する会員遊技者が返却ボタンを操作した場合には、通常のオンライン時と同様に、現金の受付け、貸出ボタンの操作、再プレイボタン319の操作を無効とすることで、貸出処理、発行・入金処理、再プレイ処理を禁止する(図示略)とともに、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してカード排出通知を送信する。
このカード排出通知の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、前述したように持玉数の払出し並びに新規のパチンコ玉の計数を禁止するとともに、管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態であることに応じてカード排出結果(NG)を返信する。
このカード排出結果(NG)を返信に応じて制御ユニット328は、多機能ランプ301の点灯態様を、対応する計数・払出ユニット4がオフライン状態において会員カードの返却が生じたことを示す所定の点灯色(例えばピンク)の点灯状態(高速点滅点灯)として、計数・払出ユニット4のオフラインによる会員カード返却エラーが生じたことを報知する。
この多機能ランプ301の点灯状態により会員カード返却エラーが発生したことを認識した係員は、該カードユニット3に出向いて、所持しているリモコンに設けられている「トラブルモード」のボタンを、当該カードユニット3の突出部305に設けられているIR受光ユニット315にリモコンを向けた状態において操作する。
この操作により、該リモコンから「トラブルモード」のボタンの操作(トラブルモード操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にてトラブルモード操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、トラブルモード操作に基づくトラブルモード設定情報が出力される。
つまり、本実施例のカードユニット3は、制御ユニット328が実施するSb5のステップ(排出操作検知手段)による排出操作の検知が、対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(非接続)状態であるときに操作される特別操作となるトラブルモード操作に応じた赤外線信号を受付けるためのIR受光ユニット315を備えており、該IR受光ユニット315が本発明の特別操作受付け手段に該当する。
このトラブルモード設定情報の受信に応じて制御ユニット328は、多機能ランプ301によるエラー報知を終了するとともに、表示部312において、トラブルモードであることとカード処理中であることの表示を開始した後、計数・払出ユニット4(制御部410)に対してトラブルモードを開始した旨を示すトラブルモード(開始)を送信する。
このトラブルモード(開始)の受信に応じて制御部410は、その時点における管理コンピュータ150との通信状態を再度確認し、オフライン状態が継続されている場合において上位システム切断通知と計数開始通知とを返信する。
この上位システム切断通知の受信によって対応する計数・払出ユニット4の管理コンピュータ150とのオフライン状態が継続していることを確認した制御ユニット328は、カードリーダライタ327に排出留保指示を出力して、カードスロット392内の所定の読み取り位置に受付け中の会員カードを、カードスロット392内のカード挿入口309近傍位置に移動させて排出を留保させるとともに、カードスロット392内の所定の読み取り位置にカード貯留部370に収納されているビジターカードを移動させることができるようにする。
そして、表示部312におけるカード処理中の表示を終了するとともに、カードリーダライタ327に発行カード読み取り指示を出力して、カード貯留部370に収納されているビジターカードをカードスロット392内の所定の読み取り位置にセットさせた後、計数・払出ユニット4(制御部410)からの計数開始通知の受信待ち状態に移行する。
尚、これらビジターカードをセットする以前において計数・払出ユニット4(制御部410)から計数開始通知を受信した場合において制御ユニット328は、計数開始応答(NG)を返信するようになっており、該計数開始応答(NG)の受信に応じて計数・払出ユニット4(制御部410)は、繰返し計数開始通知を送信する。
この計数開始通知の受信待ち状態において計数開始通知を受信した場合に制御ユニット328は、カードリーダライタ327に読み取り指示を出力して、カードスロット392内の所定の読み取り位置にセットされたビジターカードのカードIDを読み取った後、該カードIDを含むカード挿入通知を計数・払出ユニット4(制御部410)に返信して、発行するビジターカードのカードIDを通知する。
このカード挿入通知の受信により制御部410は、該カード挿入通知に含まれるカードIDに対応付けて持玉数を記憶することで、オフライン状態からオンライン状態となったときに、該カードIDと持玉数とを含むトラブルモード処理履歴を管理コンピュータ150に送信できるようにするとともに、これら発行するビジターカードのカードIDの記憶が完了した旨としてカード挿入結果(OK)を返信する。
このカード挿入結果(OK)を返信に応じて制御ユニット328は、ビジターカードの発行準備が完了した旨となる、前述した計数開始通知に対応する計数開始応答(OK)を計数・払出ユニット4(制御部410)に送信し、該計数開始応答(OK)に応じた計数終了通知を受信したことを条件に、カードスロット392にセット済みのビジターカードに持玉数を書き込み記録した後、発行するビジターカードへの持玉数の記録が完了した旨となる計数終了応答と該ビジターカードの排出の許諾を要求するカード排出通知とを送信する。
このカード排出通知の送信に対応して計数・払出ユニット4(制御部410)からカード排出結果(OK)を受信したことを条件に制御ユニット328は、発行するビジターカードにオフラインフラグを書き込み記録した後、初めに、排出を留保している会員カードをカード挿入口309から排出し、該排出した会員カードがカード挿入口309から抜き出されたことに応じて、即座にビジターカードを排出することで、会員カードとビジターカードとを、連続してほぼ同時に排出するようになっており、このようにすることで、発行される持玉数が記録されたビジターカードの取り忘れが生じ難いようにされている。
つまり、本実施例の制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)において会員カード(会員用記録媒体)を受付け中であって、対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(非接続)状態であるときに、Sb5のステップ(排出操作検知手段)にて排出操作を検知したときには、IR受光ユニット315(特別操作受付け手段)によって、トラブルモード操作に応じた所定の赤外線信号を受信した(特別操作の受付けた)ことを条件に、ビジターカード(一般用記録媒体)への持玉数(獲得遊技媒体数)の記録の完了を待って、会員カード(会員用記録媒体)の返却をカードリーダライタ327に実施させるとともに、該持玉数(獲得遊技媒体数)が記録されたビジターカード(一般用記録媒体)の排出をカードリーダライタ327に実施させている。
そして該会員カードとビジターカードの排出後において、トラブルモード(解除)を計数・払出ユニット4(制御部410)に送信して、トラブルモードの処理が完了したことを通知するとともに、カードテーブルをリセットする。尚、トラブルモード(解除)の受信に応じて計数・払出ユニット4では、パチンコ玉の計数が可能とされる。但し、対応するカードユニット3に発行可能なビジターカードの残数が0である場合は、上述したように、パチンコ玉の計数は可能とされない。
そして、制御ユニット328は、多機能ランプ301の点灯態様を、カードの受付けが可能であることを示す所定の点灯色の点灯状態に更新するとともに、返却ボタンの操作により実施した各種操作の内、入金禁止を解除してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
つまり、本発明の特定化処理手段となる制御ユニット328は、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)においてビジターカード(一般用記録媒体)を受付けているときには、計数対応処理(特定化処理)として、上位システム切断フラグに基づいて特定する通信状態に関わらず、持玉数(獲得遊技媒体数)を該ビジターカードにカードリーダライタ327により記録させる処理を行い、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)において会員カード(会員用記録媒体)を受付けているときには、上位システム切断フラグに基づいて特定する通信状態がオンライン(接続)状態であれば、少なくとも該会員カードから、カードリーダライタ327により読み出した会員ID(会員識別情報)を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信して、該会員IDに対応付けて持玉数(獲得遊技媒体数)を管理コンピュータ150で管理させる一方、上位システム切断フラグに基づいて特定する通信状態がオフライン(非接続)状態であれば、受付けている該会員ID(会員識別情報)をカードリーダライタ327に返却させるとともに、カード貯留部370(一般用記録媒体格納手段)に格納されているビジターカード(一般用記録媒体)に、持玉数(獲得遊技媒体数)をカードリーダライタ327により記録させて排出させている。
これら会員カードとともにビジターカードが返却された場合において会員遊技者は、会員カードとともに該ビジターカードを景品交換用POS端末170に持参して、該会員カードとビジターカードとを、係員により所定の操作に伴って景品交換用POS端末170に挿入することにより、管理コンピュータ150の会員貯蓄管理テーブルにおいて該会員カードに記録されている会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている持玉数が、ビジターカードから読み出した持玉数に更新される。尚、これら持玉数の更新は、上述したトラブルモード処理履歴が管理コンピュータ150に記憶されていない場合、つまり、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4の通信状態がオフライン状態のままでも、実施される。
また、会員カードとともにビジターカードを発行した後に、計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態が、オンライン状態となった場合には、図25に示すように、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に対して上位システム接続通知が送信されることで、上位システム切断フラグが、オフライン(接続)状態を示す「0」からオンライン(接続)状態を示す「1」に更新されるとともに、トラブルモード中に会員カードとともに発行されたビジターカードのカードIDと、該ビジターカードに記録された該持玉数とを含むトラブルモード処理履歴が管理コンピュータ150に送信されて記憶されることで、仮に、会員遊技者が発行されたビジターカードを誤って紛失しても、持玉数を特定できるようになっているとともに、上述した持玉加算履歴や持玉減算履歴が管理コンピュータ150に送信されることで、これらオフライン状態中における持玉数の変化数により、会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにおける持玉数が更新される。但し、持玉数が既に、発行されたビジターカードに記録された持玉数により更新済みである場合には、当然のことながら、これら持玉加算履歴や持玉減算履歴による持玉数の更新は実施されない。
このように、オフライン(非接続)状態において持玉加算履歴や持玉減算履歴を記憶しておいて、通信状態がオンライン(接続)状態に回復したときに、これら持玉加算履歴や持玉減算履歴を送信して、管理コンピュータ150において持玉数を更新するようにすることは、仮に、持玉数が記録されたビジターカードとともに返却された会員カードが、景品交換用POS端末170に持参されず、且つ、該会員カードを返却したカードユニット3が対応する計数・払出ユニット4と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン(非接続)状態のままであるときに、他のオンライン状態にある計数・払出ユニット4に対応するカードユニット3に挿入されて、持玉加算履歴や持玉減算履歴に基づく持玉数の差分が未反映の持玉数に対して、加算や減算の更新がなされていても、これら加算や減算の更新がなされた持玉数に、持玉加算履歴や持玉減算履歴に基づく持玉数の差分を迅速に反映させることができ、遊技場にとって不利益が生じることが発生すること(持玉加算履歴や持玉減算履歴に基づく持玉数の差分がマイナスである場合において、該差分を差し引くことが不能となってしまうこと)を極力解消することができるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、管理コンピュータ150において、持玉数照合要求並びに情報取得要求に含まれる(会員)カードIDを受付中カードIDテーブルに全て記憶しておき、該会員カード並びにビジターカードの排出に応じてカードユニット3から排出完了通知の受信に応じて、(会員)カードIDを含む排出完了通知を計数・払出ユニット4から受信して受付中カードIDテーブルから削除することにより、カードユニット3において受付け中の会員カード並びにビジターカードの(会員)カードIDを管理しておき、新たに持玉数照合要求並びに情報取得要求の受信したときに、該持玉数照合要求並びに情報取得要求に含まれる(会員)カードIDが既に受付中カードIDテーブルに記憶されている時には、NGを返信することで、計数・払出ユニット4からカードユニット3に対してカード挿入結果(NG)を送信させることで、該会員カード並びにビジターカードを返却させて、使用できないようにしても良い。
以上、本実施例によれば、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4とがオフライン(非接続)状態においては、受付け中の会員カード(会員用記録媒体)の返却に加えて、持玉数(獲得遊技媒体数)が記録されたビジターカード(一般用記録媒体)が発行されるので、通信状態が非接続(オフライン)状態となっても、会員遊技者が損害を被ることを解消できる。
また、本実施例によれば、遊技媒体計数装置となる計数・払出ユニット4におけるパチンコ玉(遊技媒体)の計数に応じて獲得遊技媒体数となる持玉数が逐次、ビジターカード(一般用記録媒体)に記録されるので、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)とカードユニット3との接続に不具合が生じた場合の遊技者の不利益の発生を低減できるばかりか、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じて、迅速にビジターカード(一般用記録媒体)を排出することができる。
また、本実施例によれば、計数開始通知を受信した時点から計数終了応答を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に返信する時点まで、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じてビジターカード(一般用記録媒体)を排出する返却処理が禁止されるので、計数終了通知から特定される持玉数(獲得遊技媒体数)のビジターカード(一般用記録媒体)への記録が完了する以前に、該ビジターカード(一般用記録媒体)が排出されてしまうことによる遊技者の不利益の発生を回避することができる。
また、本実施例によれば、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数開始通知を受信した場合における該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との送受信内容が、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)との受付け時において同じとされることで、これら記録媒体の種別毎に、異なる通信用プログラムを開発したり異なる通信用プログラムを用いる必要がないので、開発コストの削減やプログラム容量の削減ができる。
また、本実施例によれば、計数払出開始通知(払出開始通知)を受信した時点から減算終了通知となる計数引落完了通知を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に返信する時点まで、返却ボタンの操作(排出操作)の検知に応じてビジターカード(一般用記録媒体)を排出する返却処理が禁止されるので、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)において払出されるパチンコ玉数を減じた新たな持玉数(獲得遊技媒体数)のビジターカード(一般用記録媒体)への記録が完了する以前に、該ビジターカード(一般用記録媒体)が排出されてしまうことによる遊技者或いは遊技場の不利益の発生を回避することができる。
また、本実施例によれば、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から払出開始通知を受信した場合における該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との送受信内容が、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)との受付け時において同じとされることで、これら記録媒体の種別毎に、異なる通信用プログラムを開発したり異なる通信用プログラムを用いる必要がないので、開発コストの削減やプログラム容量の削減ができる。
また、本実施例によれば、ストックカード状態通知が計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に送信されることにより、カード貯留部370に格納されているビジターカード(一般用記録媒体)の数が0となったことが計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に通知されるので、発行可能なビジターカードが残存しないことにより、該計数・払出ユニット4における計数に基づく持玉数(獲得遊技媒体数)を、ビジターカードに記録して発行できなくなることを防止できる。
また、本実施例によれば、離席モード開始通知を計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)に対して送信することで、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)の受付け以外の操作が禁止されるカードユニット3の離席モードと連携して、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)におけるパチンコ玉の計数や払出を禁止させることができるとともに、遊技者は、離席において会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)のみを所持するのみで良く、遊技者の利便性を向上できる。
また、本実施例によれば、管理コンピュータ150と計数・払出ユニット4とがオフライン(非接続)状態において返却ボタンの操作(排出操作)がなされた時には、受付け中の会員カードの返却に、特別操作となる係員が所持するリモコンの「トラブルモード」のボタン操作を必要とすることにより、通常の返却ボタンの操作(排出操作)にて会員カードと持玉数が記録されたビジターカードとを排出する場合に比較して、該ビジターカードの取り忘れを低減することができる。
また、本実施例によれば、ビジターカードへの持玉数の記録が完了するまで会員カードの排出が留保されるので、該留保された会員カードと持玉数が記録されたビジターカードとが、ほぼ同時に排出されるようになるので、該ビジターカードの取り忘れを低減することができる。
また、遊技場が各パチンコ機2において、該パチンコ機2にて獲得されたパチンコ玉数を計数することのできる本実施例のような各台計数のシステムを導入する場合において、既に導入済みのカードユニットが、本発明の遊技用装置であるカードユニット3のように、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)との接続機能を有しない場合には、これら計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)の導入に加えて、該計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と接続するための制御ユニットの変更が必要となってしまうのに対し、本実施例のカードユニット3のように、予め計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と接続機能を備えるものが導入されている場合には、新たに計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)のみを導入すれば良いので、各台計数のシステムを低コストにて構築することができる。
また、カードユニットを新規に導入する時点において、各台計数のシステムを構築する具体的な計画が未だ無くても、本発明のカードユニット3(遊技用装置)を導入しておくことで、将来的に各台計数のシステムを低コストにて構築することが可能となる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、計数・払出ユニット4を含まないカードユニット3が、本発明の請求項1の遊技用装置に対応する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、計数・払出ユニット4を含むカードユニット3が、本発明の請求項9の遊技用装置に対応しており、この場合にあっては、該計数・払出ユニット4が有する獲得玉計数器407が該当する遊技媒体計数手段、玉切り払出しユニット402が該当する払出手段、第2通信部409が該当する管理装置通信手段、制御部410が該当する接続状態監視手段を、本発明の遊技用装置が有することとなる。
つまり、前記実施例では、カードユニット3と計数・払出ユニット4とを個別の装置とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図26の正面図並びに図27のブロック図に示すように、これらを1つの装置(ユニット)3’としても良く、この場合には、図27に示すように、制御ユニット328が制御部410を兼ねることとなり、該制御ユニット328(特定化処理手段)は、獲得玉計数器407(遊技媒体計数手段)においてパチンコ玉(遊技媒体)の計数を実施する毎に、該計数に基づく持玉数(獲得遊技媒体数)を、カードリーダライタ327(記録媒体処理手段)に受付け中のビジターカード(一般用記録媒体)に記録する。
また、前記実施例では、会員用記録媒体である会員カードに、会員識別情報となる会員IDと遊技用価値識別情報であるプリペイド残額データとが記録された形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、会員識別情報並びに遊技用価値識別情報として会員カードIDのみを会員カードに記録しておき、これら会員カードIDにより会員遊技者を特定できるようにするとともに、システムコントローラにおいて会員カードIDに対応付けて管理されているプリペイド残額を、該会員カードIDにより特定できるようにしても良く、このように会員識別情報と遊技用価値識別情報とが同一の情報であっても良い。
また、前記実施例では、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)から計数開始通知を受信したことに応じて、受付け中の会員カード並びにビジターカードから読み出した(会員)カードIDを含む計数開始応答を返信することで、該(会員)カードIDから計数後の持玉数を管理コンピュータ150によって特定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら計数開始応答においては、(会員)カードIDを含まない計数開始応答を返信し、これら(会員)カードIDとしては、カード挿入通知に含まれる(会員)カードIDを記憶しておいて使用するようにしても良い。
また、前記実施例では、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)におけるパチンコ玉の払出が実施する以前において、ビジターカードの持玉数を減算更新するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら持玉数の減算更新を、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)におけるパチンコ玉の払出が完了した旨の計数払出終通知の受信に応じて、実施するようにしても良い。
また、前記実施例では、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態において、返却操作が実施されたときに、会員カードの排出を留保し、ビジターカードへの持玉数の書き込み完了を待って会員カードとビジターカードとを排出することで、ビジターカード取り忘れを極力防止できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードの排出を留保することなくカード挿入口309から排出するとともに、例えば、ビジターカードが更に排出されることを表示部312への表示や音声により報知して、ビジターカード取り忘れを防止するようにしても良い。
また、前記実施例では、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)とが共に、共通のカード挿入口309から挿入、排出される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)とが個別の挿入口に挿入、排出されるものであっても良く、この場合にあっては、計数・払出ユニット4(遊技媒体計数装置)と管理コンピュータ150との通信状態がオフライン状態において、返却操作が実施されたときに、ビジターカードへの持玉数の書き込み完了を待って会員カードとビジターカードとを、個別の挿入口から排出すれば良い。
尚、前記実施例では、会員カード(会員用記録媒体)とビジターカード(一般用記録媒体)とが共に、同形状のカードとされた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらビジターカード(一般用記録媒体)が、会員カード(会員用記録媒体)のリーダライタにより非接触にて読み取り、書き込みが可能な非接触ICが搭載されたメダル状の記録媒体であっても良い。
また、前記実施例では、取引通番を含む計数終了通知が、計数・払出ユニット4(制御部410)からカードユニット3(制御ユニット328)に送信され、該カードユニット3(制御ユニット328)において受付け中のビジターカードの持玉数が更新記録した後、該送信された計数終了通知の取引通番を含む計数終了応答が、カードユニット3(制御ユニット328)から計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信しているので、これら計数終了通知を送信する際に、計数・払出ユニット4(制御部410)とカードユニット3(制御ユニット328)との通信接続の状態が非接続(オフライン)となったとしても、該非接続(オフライン)が解消した際に、取引通番を含む計数終了応答がカードユニット3(制御ユニット328)から計数・払出ユニット4(制御部410)に対して送信されるか否かによって、計数・払出ユニット4(制御部410)は、該非接続(オフライン)が、計数終了通知の到達後に発生したものであるのか、計数終了通知の到達前に発生したものであるのか、すなわち、計数終了通知の到達によりカードユニット3において持玉数の更新記録が実施されているか否かを特定でき、再度、計数終了通知を送信して持玉数の更新記録を実施する必要があるか否かを判断できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら取引通番を用いない構成としても良い。
また、前記実施例では、ビジターカードの持玉数の更新記録を、計数・払出ユニット4における計数毎並びに払出毎に実施するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら計数された玉数や払出された玉数により更新される持玉数(計数済玉数)を、カード返却時においてのみビジターカードに記録することで、ビジターカードへの書き換え回数を低減できるようにしても良い。