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JP5852524B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関するものである。
従来から、シート骨格をなすシートフレームと、シートフレームに重ね合わされたパッド材と、を備えた車両用シートが知られている。
このような車両用シートにおいては、座り心地を確保した上で、軽量化や低コスト化を図るために、パッド材のうち、乗員が着座したときに荷重を受ける部分(例えば、尻下部等)と、それ以外の部分(例えば、尻下部の両側部分等)と、で硬度の異なるパッドを用いる構成が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、車両用シートでは、約4〜8Hz程度の周波数領域は一般的に乗員が不快と感じる不快領域とされており、この不快領域での振動吸収特性を改善させることが座り心地等の快適性の向上に繋がるとされている。
そこで、例えば特許文献4に示されるように、シートクッションパッドの裏面に伸縮性を有する軟質スラブウレタンフォームを採用することで、共振点を含む不快領域での伝達率の低減を図る構成が記載されている。
特開平10−33297号公報 特開2000−189289号公報 特開2002−153357号公報 特開平8−323779号公報
上述した特許文献4の構成にあっては、共振周波数の共振点が低減(シフト)するだけであって、上述した不快領域での振動レベル自体は依然として高く、乗り心地を改善するのが難しい。
また、サスペンションの減衰特性(例えば、減衰特性を低くする等)を調整して乗り心地を向上させることも考えられるが、この場合には車両の安定性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上述した事情に考慮してなされたもので、車両の安定性を維持した上で、乗り心地の向上を図ることができる車両用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、シートフレーム(例えば、実施形態におけるクッションフレーム11やシートバックフレーム31)と、前記シートフレームに重ね合わされるパッド材(例えば、実施形態におけるパッド材23,43)と、を備えた車両用シート(例えば、実施形態における車両用シート1)において、前記パッド材は、乗員が着座したときに荷重を受ける第1領域(例えば、実施形態における臀部支持領域や背もたれ領域)に配設された第1パッド材(例えば、実施形態における第1パッド材25,45)と、前記パッド材のうち、前記第1領域以外の第2領域(例えば、実施形態におけるサイドサポート部)に配設された第2パッド材(例えば、実施形態における第2パッド材26,46)と、を備え、前記第1パッド材は、前記第2パッド材よりも高い減衰特性を有し、前記第1パッド材と厚さ方向で対向する部分には、前記第1パッドを厚さ方向に支持する面状支持体(例えば、実施形態における面状支持体12,32,132)が前記シートフレームに対して遊びをもって揺動可能に連結され、前記面状支持体及び前記シートフレームの連結部分は、前記シートフレームに設けられたカラー(例えば、実施形態におけるカラー102)が、前記面状支持体の貫通孔(例えば、実施形態における貫通孔101)内に遊挿されて構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記第2領域は、前記第1領域に対してシート幅方向の両側に設定されたサイドサポート部(例えば、実施形態におけるサイドサポート部)であることを特徴とする。
請求項に記載した発明では、前記面状支持体は、前記第1パッド材における厚さ方向の外側に向けて膨出する湾曲形状をなしていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、乗員が着座したときに荷重を受ける第1領域に第1パッド材を配設することで、例えば第1領域に第2パッド材と同様のパッド材を配設する場合に比べて上述した不快領域の振動レベルを低下させることができる。これにより、サスペンションの減衰特性を調整することなく、振動レベルを低下させることができるので、車両の安定性を維持した上で、乗り心地の向上を図ることができる。
特に、第1パッド材を面状支持体により支持することで、従来のように弾性変形可能な弾性支持体によりパッド材を支持する構成と異なり、第1パッド材の減衰特性を効果的に発揮させることができる。すなわち、第1パッド材を支持する面状支持体での共振の発生を抑えて、不快領域の振動レベルを大幅に低下させることができる。
また、面状支持体がシートフレームに対して遊びをもって揺動可能に連結されているため、車両用シートに振動が伝達された場合に、面状支持体がシートフレームとは異なる位相(逆位相)で揺動することになる。これにより、車両用シートに伝達された振動が面状支持体により減衰(キャンセル)され、乗員に伝達されるのを抑制できるので、乗り心地の更なる向上を図ることができる。
請求項2に記載した発明によれば、サイドサポート部のパッド材を第1パッド材よりも減衰特性の低い第2パッド材で構成することになるので、乗員を側方から確実に支持することができ、車両用シートの高い拘束性(ホールド性)を維持できる。
請求項に記載した発明によれば、面状支持体が湾曲形状をなしているため、乗員とパッド材との接触面積を増加させ、乗員の荷重を第1パッド材全体に分散できる。これにより、ホールド性や座り心地を改善できるとともに、本発明の構成のような減衰特性の高い第1パッド材を採用した場合であっても、第1パッド材の圧縮量を抑えて乗員に底突き感を与えることがない。
本発明の実施形態に係る車両用シートを斜め前方から見た斜視図である。 車両用シートの分解斜視図である。 シートクッション側での周波数(Hz)と、振動レベル(dB)と、の関係について示すグラフである。 シートバック側での周波数(Hz)と、振動レベル(dB)と、の関係について示すグラフである。 第2実施形態における車両用シートの前面を示す概略構成図である。 図5のA矢視図である。 シートバック側での周波数(Hz)と、振動レベル(dB)と、の関係を示すグラフである。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
(車両用シート)
図1は車両用シートを斜め前方から見た斜視図である。なお、図中矢印Fは、前方を示している。
図1に示すように、本実施形態の車両用シート1は、乗員の臀部を支持するシートクッション2と、このシートクッション2の後端部に傾動可能に連結されて、乗員の腰部及び背部を支持するシートバック3と、このシートバック3の上部に支持されて、乗員の頭部及び首部を支持するヘッドレスト4と、を備えている。
(シートクッション)
図2は、車両用シートの分解斜視図である。
図1、図2に示すように、シートクッション2は、図示しないシートレールを介して車両フロアに、前後方向にスライド可能に支持される。具体的に、シートクッション2は、骨格をなすクッションフレーム(シートフレーム)11と、クッションフレーム11における内側の開口部分に配設された面状支持体12と、クッションフレーム11及び面状支持体12を上方から被覆するクッションユニット13と、を備えている。
クッションフレーム11は、上下方向から見て矩形枠状に形成され、シート幅方向の両側に配設された一対の側部フレーム14と、各側部フレーム14の前部同士を接続する前部フレーム15と、各側部フレーム14の後端部同士を接続するパイプ状の後部クロスメンバ16と、を備えている。
各側部フレーム14は、それぞれシート幅方向の内側に向けて開放された断面視コ字状の板材である。前部フレーム15は、シート幅方向に沿って延在する板状に形成され、シート幅方向の両端部が側部フレーム14の上面に固定されている。また、前部フレーム15の中央部は、下方に向けて窪んでいる。
面状支持体12は、プレート部材21と、各側部フレーム14間に架け渡されてプレート部材21を下方から支持する複数の支持バー22と、を備えている。
各支持バー22は、シート幅方向に沿って延在する板材であり、前部フレーム15よりも後方で前後方向に間隔をあけて2本配設されている。各支持バー22は、シート幅方向の両端部が側部フレーム14の上面にボルト等によってそれぞれ固定されるとともに、中央部が乗員の臀部の形状に倣って下方に向けて膨出する湾曲形状をなしている。
プレート部材21は、上下方向を厚さ方向とするアルミ等からなる板材であり、支持バー22の上面に固定されている。プレート部材21は、支持バー22の上面形状に倣って下方に向けて膨出する湾曲形状をなしている。すなわち、本実施形態の面状支持体12は、クッションフレーム11に対して相対移動不能に固定されている。
クッションユニット13は、ウレタンフォーム等からなる平面視矩形状のパッド材23を、布や革等からなる表皮材24で覆うことにより形成される。
ここで、本実施形態のパッド材23は、パッド材23のうち、乗員が着座したときに荷重を受ける臀部支持領域(第1領域)に配設された第1パッド材25と、臀部支持領域に対してシート幅方向のサイドサポート部(第2領域)に配設された第2パッド材26と、を備えている。
第1パッド材25は、第2パッド材26よりも減衰特性が高く設定された材料(低反発材料)により構成されている。本実施形態の第1パッド材25は、温度依存の少ない軟質ポリウレタンフォームとして、例えばアキレス株式会社製のSUFRE(登録商標)等が好適に用いられている。なお、本実施形態における臀部支持領域とは、パッド材23のうち、クッションフレーム11のシート幅方向の中央部と上下方向で重なる部分、具体的には前部フレーム15におけるシート幅方向の中央部や、プレート部材21と上下方向で重なる部分である。すなわち、本実施形態の第1パッド材25は、前部フレーム15におけるシート幅方向の中央部や、プレート部材21に下方から支持されている。
第2パッド材26は、第1パッド材25に対してシート幅方向の外側部分に配設され、第1パッド材25よりも上方に向けて膨出している。すなわち、第2パッド材26は、乗員の臀部を側方から支持している。なお、本実施形態におけるサイドサポート部とは、パッド材23のうち、側部フレーム14と上下方向で重なる部分である。
(シートバック)
シートバック3は、その下端部がシートクッション2の後端部に傾動軸27を介して傾動可能に連結されている。具体的に、シートバック3は、骨格をなすシートバックフレーム(シートフレーム)31と、シートバックフレーム31における内側の開口部分に配設された面状支持体32と、シートバックフレーム31及び面状支持体32を前方から被覆するクッションユニット33と、を備えている。なお、シートバック3の構成は、上述したシートクッション2とほぼ同様の構成からなるため、上述した説明と同様の構成については説明を省略する。
シートバックフレーム31は、シート前後方向から見て矩形枠状に形成され、上部フレーム34と、シート幅方向の両側に配設された側部フレーム35と、下部フレーム36と、を備えている。
上部フレーム34は、シート幅方向の両端部が下方に向けて屈曲形成されたコ字状のパイプ材からなり、シート幅方向に延在する上辺部の中央にヘッドレスト4を昇降可能に支持する支持パイプ37が取り付けられている。
各側部フレーム35は、シート幅方向の内側に向けて開放された断面視コ字状の板材であり、上下方向の中央部は上部及び下部に比べて前後幅が広く形成されている。各側部フレーム35における上部の内面には、上述した上部フレーム34の対応する側辺部がそれぞれ溶接等により固定されている。また、側部フレーム35の下端部には、各側部フレーム35間を架け渡す傾動軸27が設けられている。傾動軸27の両端部は、各側部フレーム35を貫通してクッションフレーム11の側部フレーム14に連結されている。これにより、シートバック3が、シートクッション2に対して傾動軸27回りに傾動可能に支持される。
下部フレーム36は、シート幅方向の両端部が前方に向けて屈曲形成されたコ字状の板材であり、前後方向に延在する側辺部分が対応する各側部フレーム35の内面に固定されている。したがって、下部フレーム36のうち、シート幅方向に延在する中央部分は、側部フレーム35の前面に対して後方に窪んだ位置に配置される。
面状支持体32は、上述したシートクッション2の面状支持体12と同様に、プレート部材41と、各側部フレーム35間に架け渡されてプレート部材41を後方から支持する複数の支持バー42と、を備えている。
各支持バー42は、シート幅方向に沿って延びる板状の部材であり、下部フレーム36よりも上方で上下方向に間隔をあけて2本配設されている。各支持バー42は、シート幅方向の両端部が側部フレーム35の後面にボルト等によってそれぞれ固定されるとともに、中央部が乗員の腰部及び背部の形状に倣って後方に向けて膨出する湾曲形状をなしている。
プレート部材41は、支持バー42の前面形状に倣って後方に向けて膨出する湾曲形状をなしており、支持バー42の前面に固定されている。すなわち、本実施形態の面状支持体32は、シートバックフレーム31に対して相対移動不能に固定されている。
クッションユニット33は、ウレタンフォーム等からなる平面視矩形状のパッド材43を、表皮材44で覆うことにより形成される。
ここで、本実施形態のパッド材43は、パッド材43のうち、乗員が着座したときに荷重を受ける背もたれ領域(第1領域)に配設された第1パッド材45と、背もたれ領域に対してシート幅方向の外側に位置するサイドサポート部(第2領域)に配設された第2パッド材46と、を備えている。
第1パッド材45は、上述したシートクッション2の第1パッド材25と同様に、第2パッド材46よりも減衰特性が高く設定された材料(低反発材料)により構成されている。なお、本実施形態における背もたれ領域とは、パッド材43のうち、シートバックフレーム31のシート幅方向の中央部と前後方向で重なる部分、具体的には上部フレーム34及び下部フレーム36におけるシート幅方向の中央部や、プレート部材41と前後方向で重なる部分である。すなわち、第1パッド材45は、上部フレーム34及び下部フレーム36におけるシート幅方向の中央部や、プレート部材41に後方から支持されている。
第2パッド材46は、第1パッド材45に対してシート幅方向の外側部分に配設され、第1パッド材45よりも前方に向けて膨出している。すなわち、第2パッド材46は、乗員の腰部及び背部を側方から支持している。なお、本実施形態におけるサイドサポート部とは、パッド材43のうち、側部フレーム35と上下方向で重なる部分である。
このように、本実施形態では、第1パッド材25,45が第2パッド材26,46よりも高い減衰特性を有し、臀部支持領域や背もたれ領域と重なる部分には、第1パッド材25,45を厚さ方向に支持する面状支持体12,32が各フレーム11,31に連結されている構成とした。
この構成によれば、乗員が着座したときに荷重を受ける領域(臀部支持領域や背もたれ領域)に第1パッド材25,45を配設することで、例えば乗員が着座したときに荷重を受ける領域に第2パッド材26,46と同様のパッド材を配設する場合に比べて上述した不快領域の振動レベルを低下させることができる。これにより、サスペンションの減衰特性を調整することなく、振動レベルを低下させることができるので、車両の安定性を維持した上で、乗り心地の向上を図ることができる。
特に、本実施形態では、第1パッド材25,45を面状支持体12,32により支持することで、従来のように弾性変形可能な弾性支持体によりパッド材を支持する構成と異なり、第1パッド材25,45の減衰特性を効果的に発揮させることができる。すなわち、第1パッド材25,45を支持する面状支持体12,32での共振の発生を抑えて、不快領域の振動レベルを大幅に低下させることができる。
また、本実施形態では、サイドサポート部のパッド材を第1パッド材25,45よりも減衰特性の低い第2パッド材26,46で構成することで、乗員を側方から確実に支持することができ、車両用シート1の高い拘束性(ホールド性)を維持できる。
さらに、面状支持体12,32(プレート部材21,41及び支持バー22,42)が乗員の臀部や腰部、背部の形状に倣って湾曲形状をなしているため、乗員とクッションユニット13,33との接触面積を増加させ、乗員の荷重を第1パッド材25,45全体に分散できる。これにより、ホールド性や座り心地を改善できるとともに、本実施形態のような減衰特性の高い第1パッド材25,45を採用した場合であっても、第1パッド材25,45の圧縮量を抑えて乗員に底突き感を与えることがない。
ここで、本願発明者は、上述した作用効果についての検証試験を実施した。
本試験では、実施例1(高減衰材+リジット化)の車両用シートとして、上述した図1、図2で示した車両用シート1を採用した。また、比較例1(ベース材+弾性化)として、臀部支持領域及び背もたれ領域のパッド材を第2パッド材26,46と同様の材料により構成し、このパッド材をSばね等の弾性変形可能な弾性支持体で支持する構成を採用し、比較例2(高減衰材+弾性化)としては、臀部支持領域及び背もたれ領域の第1パッド材45をSばね等の弾性変形可能な弾性支持体により支持する構成を採用した。そして、本試験では、実施例及び各比較例それぞれにおいて、下記の条件により車両用シートを加振し、そのときの周波数(Hz)と、振動レベル(dB)と、の関係について測定した。
加振周波数:1〜30Hz
加振振幅:±1mm
図3は、シートクッション側の試験結果を示すグラフであり、図4は、シートバック側の試験結果を示すグラフである。
図3、図4に示すように、実施例1ではシートクッション2側、及びシートバック3側の何れの箇所においても、第1パッド材25,45により車両用シート1に伝達される振動を効果的に減衰できたことで、比較例1に比べて不快領域での振動レベルを大幅に低減できた。
一方、図4の比較例2で示すように、第1パッド材45を弾性支持体により支持した構成にあっては、比較例1よりは振動レベルを低減できたものの、実施例1に比べて振動レベルが高くなる結果となった。これは、比較例2では、第1パッド材45を支持する弾性支持体が共振することで、第1パッド材45の減衰特性が効果的に発揮されていないためと考えられる。
以上の結果から、本実施形態(実施例1)のように、第1パッド材25,45を面状支持体12,32で支持することで、弾性支持体によりパッド材を支持する構成と異なり、第1パッド材25,45の減衰特性を効果的に発揮させ、不快領域の振動レベルを大幅に低下させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は第2実施形態における車両用シートの背面を示す概略構成図であり、図6は図5のA矢視図である。第2実施形態では、上述した面状支持体32をシートバックフレーム31に対して遊びをもって揺動可能に連結した点で、上述した第1実施形態と相違している。なお、以下の説明においては、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、図6では、図5のA矢視のうち支持バー42については断面を示している。
図5、図6に示すように、第2実施形態の車両用シート1における面状支持体132は、上述したプレート部材41、及び支持バー42を備えている。
図6に示すように、支持バー42におけるシート幅方向の両端部には、厚さ方向に貫通する貫通孔101がそれぞれ形成され、これら貫通孔101内にカラー102を介してボルト103が挿通されている。そして、ボルト103が側部フレーム35の後面に締結されることで、支持バー42が側部フレーム35に固定される。
カラー102は、貫通孔101内に配設される筒部110と、筒部110における軸方向の両端部に形成され、径方向の外側に向けて張り出すフランジ部111と、を備えている。
筒部110は、外径が貫通孔101の内径よりも小径に形成され、貫通孔101の内面との間に隙間が設けられている。
フランジ部111は、支持バー42を厚さ方向の両側から挟持するように配置される。具体的に、フランジ部111のうち、一方のフランジ部111aは、側部フレーム35の後面と支持バー42の前面との間に配置され、側部フレーム35の後面に当接しており、他方のフランジ部111bは、支持バー42の後面とボルト103の頭部との間に配置され、ボルト103の頭部に当接している。また、各フランジ部111間の間隔は、支持バー42の厚さよりも大きくなっており、支持バー42と各フランジ部111との間に隙間が設けられている。
このように、支持バー42は、側部フレーム35に遊びをもった状態で固定されている。これにより、面状支持体132は、シート幅方向、前後方向、及び上下方向に沿って、側部フレーム35に対してカラー102との隙間分を揺動可能に連結されている(図5中矢印参照)。
したがって、本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、面状支持体132が側部フレーム35に対して遊びをもって揺動可能に連結されているため、車両用シート1に振動が伝達された場合に、面状支持体132が側部フレーム35とは異なる位相(逆位相)で揺動することになる。これにより、車両用シート1に伝達された振動が面状支持体132により減衰(キャンセル)され、乗員に伝達されるのを抑制できるので、乗り心地の更なる向上を図ることができる。
ここで、図7は、シートバック側での周波数(Hz)と、振動レベル(dB)と、の関係を示すグラフである。なお、図中実線は上述した実施例1を、破線部分は上述した第2実施形態の構成である実施例2を、鎖線は比較例1をそれぞれ示している。
図7に示すように、上述した実施例1のように第1パッド材25,45を面状支持体12,32で支持する構成にあっては、不快領域での振動レベルを大幅に低減できるものの、周波数が10(Hz)以上の高周波数領域では、再び振動レベルが増加し、比較例1よりも振動レベルが大きくなっていることが分かる。
これに対して、実施例2では、上述したように面状支持体32が側部フレーム35とは異なる位相(逆位相)で揺動することで、特に高周波領域の振動レベルを大幅に低減することが確認できた。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した第1実施形態では、シートバック3側及びシートクッション2側のそれぞれに本発明の構成を採用する場合について説明したが、これに限らず、シートバック3側及びシートクッション2側の何れか一方のみに本発明の構成を採用すれば構わない。
また、第2実施形態では、シートバック3側に本発明の構成を採用する場合について説明したが、これに限らず、シートクッション2側、またはシートバック3側及びシートクッション2側の両方に本発明の構成を採用しても構わない。
また、上述した実施形態では、臀部支持領域や背もたれ領域を第1領域に設定し、サイドサポート部を第2領域に設定する場合について説明したが、これに限らず、第1領域及び第2領域は適宜設計変更が可能である。
さらに、上述した第2実施形態では、面状支持体132を、シート幅方向、前後方向、及び上下方向に沿って揺動可能に連結する構成について説明したが、これに限らず、少なくとも揺動可能にするように遊びをもっていれば構わない。またシートクッション2にも同様にこの構造を採用することができる。この場合はシート幅方向に加え、シート厚み方向、シート前後方向に沿って揺動可能にするように遊びをもって連結するとよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…車両用シート 11…クッションフレーム(シートフレーム) 12,32,132…面状支持体 23,43…パッド材 25,45…第1パッド材 26,46…第2パッド材31…シートバックフレーム(シートフレーム)

Claims (3)

  1. シートフレームと、
    前記シートフレームに重ね合わされるパッド材と、を備えた車両用シートにおいて、
    前記パッド材は、
    乗員が着座したときに荷重を受ける第1領域に配設された第1パッド材と、
    前記パッド材のうち、前記第1領域以外の第2領域に配設された第2パッド材と、を備え、
    前記第1パッド材は、前記第2パッド材よりも高い減衰特性を有し、
    前記第1パッド材と厚さ方向で対向する部分には、前記第1パッドを厚さ方向に支持する面状支持体が前記シートフレームに対して遊びをもって揺動可能に連結され
    前記面状支持体及び前記シートフレームの連結部分は、前記シートフレームに設けられたカラーが、前記面状支持体の貫通孔内に遊挿されて構成されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記第2領域は、前記第1領域に対してシート幅方向の両側に設定されたサイドサポート部であることを特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記面状支持体は、前記第1パッド材における厚さ方向の外側に向けて膨出する湾曲形状をなしていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
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