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JP5845218B2 - ボールエンドミル - Google Patents

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Description

本発明は、高硬度鋼材等の金型や部品等を切削加工するのに適するボールエンドミルに関する。
近年、超精密機械加工分野において、横送り加工して高精度な金型および部品等を切削加工する際、被削材として高硬度鋼材を用いて、高い表面粗さで高精度の仕上げ切削加工を行うエンドミルが要望されている。
このような硬脆材等からなる被削材をエンドミルで切削加工する場合、耐欠損性を向上させるために、切刃にホーニングを施すことが行われている。
このようなエンドミルとして、例えば特許文献1に記載されたものが提案されている。このエンドミルは、ソリッドタイプのエンドミルであり、エンドミル本体の先端部外周に切り屑排出溝が軸線回りに捩じれて螺旋状に形成され、その回転方向前方側を向く壁面の外周側縁部に外周切刃が形成されている。そして、この外周切刃の先端部には円弧状の曲率半径を有するホーニングが形成され、このホーニングは軸線方向に沿って切刃の回転方向前方側から回転方向後方側に向かって曲率半径が小さくなるように変化して形成されている。これによって、切刃の耐欠損性を向上させると共に被削材にバリが発生することを防止できるとしている。
特許第5194637号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたエンドミルでは、外周切刃の後方側は高速回転するため切れ味は良好であるが、硬脆材や高硬度鋼材を高速切削すると切刃が欠損し易くなるという欠点があった。また、特許文献1に記載のエンドミルは切刃が円筒状の外周面に沿って形成されたフラットエンドミルであり、先端の周速が0に近いボールエンドミルには適用できなかった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、加工面を鏡面仕上げすると共に切刃のチッピングを抑制するようにしたボールエンドミルを提供することを目的とする。
本発明によるボールエンドミルは、軸線回りに回転する工具本体の外周面には先端から基端側に向けて工具本体の回転方向後方側に捩じれた複数の切り屑排出溝が形成され、工具本体の先端側の切刃部における切り屑排出溝の回転方向を向く壁面に略円弧状の切刃が形成されたボールエンドミルにおいて、切刃は軸線の先端側から基端側に向けて断面円弧状のホーニングが形成され、該ホーニングの曲率半径は切刃の先端側と基端側で大きく、その中間で小さく形成してなり、切刃のすくい面側にはギャッシュ側面が形成され、すくい面とギャッシュ側面との交差稜線の軸線に対する傾斜角度は先端側から基端側に向けて負の角度から正の角度に変化しており、負の角度から正の角度への変化位置は、切刃の最大外径をDとして、軸線方向における先端側から0.3D〜0.7Dの範囲に設定されていることを特徴とする。
本発明によるボールエンドミルは、切刃の周速の低い先端側でホーニングの曲率半径を大きくしたから刃先強度が高くてチッピングを防ぐと共にこすれ作用が大きいため、加工面を鏡面加工することができ、しかも、円弧状の切刃の中間では高速回転するため切刃に与える負担が大きいが、ホーニングの曲率半径を小さくしたから切れ味が良くチッピングを防止して高速切削加工ができる。更に、切刃の後端側では、外周刃に近く高速回転切削するが、切刃部が高圧焼結体等の比較的脆い素材であると、切削時の衝撃が上昇するが、切刃は回転方向後方側に捩じれているため切削時の衝撃を和らげてチッピングを抑制できる。しかも、切刃の後端側では、ホーニングの曲率半径が大きいためチッピングと切れ味の低下を抑制して高速切削を行える。
しかも、すくい面とギャッシュ側面との交差稜線の負の角度から正の角度への変化位置を軸線方向において0.3D〜0.7Dの範囲に設定することで切り屑排出性が良好で刃先強度を高く維持できる。一方、上記交差稜線において、負の角度から正の角度への変化位置が先端から0.3Dより短いと刃先強度が低下し、0.7Dより長いと切り屑の排出性が悪いという不具合がある。
また、切刃にはスモールリリーフが形成されており、スモールリリーフの逃げ角は切刃の先端側から基端側に向けて0.5°〜10°の範囲で次第に大きくなるように変化させたことが好ましい。
切刃にスモールリリーフを設け、先端側から基端側に向けて0.5°〜10°の範囲で次第に大きくさせたため、切刃の先端側ではスモールリリーフの逃げ角が小さくホーニングが大きいため、こすれ作用を行って鏡面加工でき、切刃の中間ではホーニングが小さくスモールリリーフの逃げ角は増大するため切れ味が高く高速切削でき、更に切刃の後端側ではホーニングは大きいがスモールリリーフの逃げ角が大きくなるため、切れ味を落とさず高速回転切削加工を行える。
また、切刃のホーニングの曲率半径は軸線方向の先端側から基端側にかけて0.5μm〜20μmの範囲内で変化するようにしてもよい。
切刃のホーニングの曲率半径は0.5μmより小さいとホーニング効果が小さくチッピングを生じ易く、20μmより大きいと切削抵抗が増加して加工精度と加工面粗さが低下してバリを発生し易い。
また、切刃の軸線方向の先端部におけるすくい角は−5°〜−30°の範囲に設定してもよい。
切刃の先端部のすくい角を−5°〜−30°の範囲の負角に設定したことで、切刃強度が高く切削時にチッピングを生じにくい。
また、切刃の軸線に対するねじれ角を5°〜30°の範囲に設定してもよい。
切刃の軸線に対するねじれ角を5°〜30°の範囲に設定することで、高速回転させて切削する切刃の基端側で切刃が回転方向後方側に捩じれているために切削時の衝撃を和らげてチッピングを抑制して切れ味が良好である。
本発明によるエンドミルによれば、ホーニングの曲率半径が切刃の先端側と基端側で大きく、その中間で小さく形成したため、切刃の先端側は周速が小さいがホーニングが大きいので加工面を擦って鏡面加工できるとともにチッピングを抑制し、切刃の基端側ではホーニングの曲率半径が大きくても周速が高いので高速切削加工できてチッピングを防止し、またその中間ではホーニングの曲率半径が小さいために高速切削できて加工精度と加工面粗さが良好である。
しかも、すくい面とギャッシュ側面との交差稜線の負の角度から正の角度への変化位置を軸線方向において0.3D〜0.7Dの範囲に設定することで切り屑排出性が良好で刃先強度を高く維持できる。
本発明の実施形態によるボールエンドミルの側面図である。 図1に示すボールエンドミルを回転方向に90°異なる角度から見た側面図である。 図1に示すボールエンドミルの先端面図である。 図1に示すボール刃の先端側から基端側に向けた刃先断面を示すものであり、(a)はA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図1乃至図4に沿って詳述する。
図1乃至図3において、本実施形態によるボールエンドミル1は、シャンク部材を有する工具本体2の先端部に例えばcBN等の高硬度材料からなっていて略半球状の刃先部3をろう付け等で固定しており、中心の軸線O回りに回転可能とされている。本明細書では、工具本体2の軸線Oにおいて刃先部3側を先端側といい、主軸に取り付ける側を基端側というものとする。
工具本体2にはその軸線O方向の先端部から基端側に向かって軸線O回りの回転方向後方側に螺旋状に捩じれた二条の切り屑排出溝4が工具本体2の周方向に等間隔に配設され、刃先部3まで延びている。各切り屑排出溝4の回転方向を向く壁面と工具本体2の外周面との交差稜線部には切り屑排出溝4に沿って2条の外周刃6が形成されている。各外周刃6の回転方向前方の面がすくい面であり、外周刃6の後方の外周面が逃げ面とされている。
そして、工具本体2の先端部の刃先部3には、各外周刃6に続いて切刃として略円弧状の一対のボール刃8(底刃)が周方向に180°間隔に形成されている。また、一対のボール刃8の先端側の端部は軸線Oを通る小幅のチゼルエッジを介して連結されている。
ボール刃8は先端側から基端側に向けて回転方向先端側から後方側に正角の方向に捩じれて形成され、径方向にも正角で捩じれて形成され、正角の軸方向すくい角と径方向すくい角を有している。ボール刃8と外周刃6は軸線Oに対するねじれ角θが5°〜30°の範囲に設定されている。ねじれ角θがこの範囲であれば、ボール刃8の切れ味と切り屑排出性を良好に維持できる。
ボール刃8には、切り屑排出溝4の回転方向前方側の壁面にすくい面9が形成され、回転方向後方側にはスモールリリーフ10と二番逃げ面11とが形成されている。円弧状のボール刃8は先端側から基端側の外周刃6との接続部までの間に、先端部8a,中間部8b、後端部8cを有している。また、ボール刃8の軸線O方向のすくい角αは先端部8aで例えば−5°〜−30°の範囲の負角とされ、その後、負角から正角に変化して基端側に向けて刃先部3の回転方向後方側に正角で捩じれて形成されている。ボール刃8の先端部8aにおけるすくい角αが上記範囲であればボール刃8のチッピングを抑えてこすれ作用による鏡面仕上げ加工行うことができ、すくい角αが−5°より大きいとボール刃8の刃先のチッピングを生じ易く、−30°より小さいと周速の小さい軸線O付近での切れ味が著しく小さい。
また、各切り屑排出溝4の先端側には軸線O方向に肉厚を切除したギャッシュ溝13が形成され、図2において、すくい面9とギャッシュ溝13のギャッシュ側面13aとの交差稜線14は先端側から基端側に向けて延びてボール刃8に対して中央領域で他の領域より離間する凹曲線状に形成されている。この交差稜線14は刃先部3の刃先強度と切り屑排出溝4の切り屑排出性の決定に貢献している。
そして、ボール刃8のすくい面9とギャッシュ側面13aとの交差稜線14は先端側でボール刃8の先端部8aに重なる負角に形成されていると共に、基端側に向けて負角から正角に変化している。交差稜線14の負角から正角への変化位置は、ボール刃8の最大外径をDとして、軸線O方向の先端から0.3D〜0.7Dの範囲に設定されている。交差稜線14の負角から正角への変化位置が0.3Dより短いと負角の範囲が小さすぎて刃先部3の強度が低下し、0.7Dより大きいと刃先部3における切り屑排出溝4が浅くなり切り屑排出性が低下する欠点がある。このすくい面9とギャッシュ側面13aとの交差稜線14の曲線はボール刃8及び外周刃6のねじれ角の強さに影響を受けている。
なお、交差稜線14の負角から正角への変化位置の範囲は、好ましくは0.4D〜0.6Dの範囲であり、更に好ましくは0.5Dである。
次に、ボール刃8の逃げ面に形成したスモールリリーフ10は小幅に設定されて先端から外周刃6まで延びており、その逃げ角βは軸線O方向の先端から外周刃6に向けて0.5°〜10°の範囲で次第に増大するように変化している。図4において、スモールリリーフ10の逃げ角βは、0.5°より小さいとワークの加工面との擦れによって加工面の面粗さを低下させ、10°より大きいと刃先角度が相対的に小さくなってチッピングを生じ易い。なお、スモールリリーフ10の逃げ角βは、好ましくは2°〜8°の範囲とし、更に好ましくは4°〜6°の範囲とする。
また、図4において、ボール刃8には、軸線O方向の先端から外周刃6に向けてホーニング16が形成されている。ホーニング16は断面R状に形成され、軸線O側の先端から外周刃6に向けたボール刃8の各領域である先端部8a、中間部8b、後端部8cに順次形成されている。
先端部8aのホーニング16aは曲率半径R1が比較的大きく周速が低くてもチッピングを生じることなく加工面を鏡面加工できるように形成されている。中間部8bのホーニング16bは曲率半径R2が比較的小さく高速で切削する際の切れ味が良好で加工精度が高くチッピングを生じにくい。また、後端部8cのホーニング6cは曲率半径R3が中間部の曲率半径R2より大きく中間部8bよりも高速切削する際に良好な切れ味を確保してチッピングを防止できるように設定している。そのため、ボール刃8の先端部8a、中間部8b、後端部8cにおける各ホーニング16a、16b、16cは曲率半径がR1>R2<R3とされている。
また、各ホーニング16a、16b、16cの曲率半径R1、R2、R3は0.5μm〜20μmの範囲に設定され、滑らかに変化して互いに連続するように形成されており、これらの範囲であれば、チッピングを抑えて加工精度を良好にして加工面粗さを劣化させず、また、加工面にバリが発生することを防止できる。一方で、ボール刃8におけるこれらのホーニング16a、16b、16cの曲率半径R1、R2、R3が0.5μmより小さいとホーニング効果を生じない上にチッピングを発生するおそれがあり、20μmより大きいと切削抵抗が増大して加工精度と加工面粗さが劣化する。
また、ボール刃8の先端部8aにおけるホーニング16aの曲率半径R1は例えば3μm〜20μmの範囲に設定し、中間部8bにおけるホーニング16bの曲率半径R2は例えば0.4μm〜10μmの範囲に設定し、後端部8cにおけるホーニング16cの曲率半径R3は例えば3μm〜20μmの範囲に設定することが好ましい。
なお、ホーニング16a、16b、16cの曲率半径R1、R2、R3は好ましくは2μm〜10μm、更に好ましくは3μm〜7μmの範囲に設定するものとする。
本実施形態によるボールエンドミル1は上述の構成を備えており、工具本体2を工作機械の主軸に装着して金型のキャビティ等のワークに挿入して横送り加工する。そして、工具本体2の外周刃6でワークの側壁を加工し、刃先部3のボール刃8でワーク底面やコーナー部の仕上げ加工を行うものとする。しかも、ボール刃8は軸線方向の捩じれ角が5°〜30°の範囲に設定され、軸線方向先端側から基端側に向けて回転方向後方側に捩じれていると共に、ボール刃8の半径方向の捩じれ角も回転方向後方側に捩じれるため、切削抵抗を抑えて高速切削加工できる。
そして、ボール刃8の先端部8aではすくい角αが−5°〜−30°の負角に設定されているから、軸線O付近の周速が0に近くてもホーニング16aの曲率半径R1を比較的大きく設定しているから刃先強度が高くチッピングを防いでこすれ作用が大きいため、加工面を鏡面加工することができる。しかも、ボール刃8の先端部8aの逃げ面に設けたスモールリリーフ10は軸線O近くの先端側で逃げ角βが小さいから一層こすれ作用を発揮してチッピングを生じることなく鏡面加工を行える。
また、ボール刃8の中間部8bでは、軸線Oから離れるため高速回転で切削するため、ボール刃8に与える負担が大きいが、ホーニング16bの曲率半径R2を比較的小さく設定しているから切れ味が良くチッピングを防止して高速切削加工ができる。しかも、スモールリリーフ10の逃げ角も大きくなるので、この点からも切れ味を向上できる。
更に、ボール刃8の後端部8cでは、軸線Oから離れた外周刃6に近い位置で高速回転切削できる。また、刃先部3が高圧焼結体のcBNであり比較的脆い素材であるため、周速が高いと切削時の衝撃が大きいが、ボール刃8の後端部8cは回転方向後方側に捩じれ角θが5°〜30°の範囲で捩じれているため、切削時の衝撃を和らげることができてチッピングを抑制できる。
しかも、ボール刃8の後端部8cでは、ホーニング16cの曲率半径R3が比較的大きくてもスモールリリーフ10の逃げ角βが先端部8aや中間部8bと比較して大きくなっているために、切れ味の低下を抑制して高速切削を行える。
また、ボール刃8の切り屑排出溝4では、すくい面9とギャッシュ側面13aとの交差稜線14は、先端でボール刃8の先端部8aと交差すると共に軸線Oの基端側に向けて負の角度から正の角度に変化する曲線形状であり、負の角度から正の角度への変化位置は軸線O方向における0.3D〜0.7Dの範囲に設定されている。
そのため、ボール刃8でワークを切削加工する際、刃先部3の強度を高く維持できると共に切り屑排出溝4を通した切り屑の排出性が良好である。
上述のように本実施形態によるボールエンドミル1によれば、ボール刃8の先端部8aのすくい角αを−5°〜−30°の範囲の負角に設定したから切刃強度が高くチッピングを生じにくい。また、ボール刃8の先端部8a、中間部8b、後端部8cでホーニング16a,16b,16cの曲率半径R1,R2,R3をR1>R2<R3に設定することで、周速の低い先端部8aでの刃先強度が高くチッピングを防ぐと共にこすれ作用が大きいため、ワーク底部の加工面を鏡面加工することができる。しかも、ボール刃8の先端部8aの逃げ面に逃げ角βの小さいスモールリリーフ10を設けたからホーニング16aと相俟ってこすれ作用を発揮してチッピングを生じることなく鏡面加工を行える。
また、ボール刃8の中間部8bでは、高速回転するためボール刃8に与える負担が大きいが、ホーニング16bの曲率半径R2を小さくし且つスモールリリーフ10の逃げ角を大きくしたから、切れ味が良くチッピングを防止して高速切削加工ができる。
更に、ボール刃8の後端部8cでは、高速回転切削するが、刃先部3が高圧焼結体のcBNであり比較的脆い素材であるため切削時の衝撃が上昇するが、ボール刃8は回転方向後方側に捩じれ角θが5°〜30°の範囲で捩じれているため、切削時の衝撃を和らげてチッピングを抑制できる。しかも、ボール刃8の後端部8cでは、ホーニング16cの曲率半径R3が比較的大きく且つスモールリリーフ10の逃げ角βが先端部8aや中間部8bより大きいために、切れ味の低下とチッピングを抑制して高速切削を行える。
また、ボール刃8の切り屑排出溝4には、すくい面9とギャッシュ側面13aとの交差稜線14は、先端でボール刃8の先端部8aと交差すると共に先端から0.3D〜0.7Dの範囲で軸線Oに対して負の角度から正の角度に変化する曲線形状としたから、ボール刃8でワークを切削加工する際、ボール刃8を欠損し難く、負角の部分で刃先部3の刃先強度を高く維持できると共に切り屑排出溝4を通した切り屑の排出性が良好である。
以上、本発明の実施形態によるボールエンドミル1を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更や置換等を採用できることはいうまでもない。
例えば本実施形態では、刃先部3をcBN等の高圧焼結体で形成したが、これに限定されることなく、超硬合金等、適宜の高硬度材料を採用することができる。なお、ソリッドタイプのボールエンドミルにも適用できる。
また、上述した実施形態では、二枚刃のボール刃8を備えたボールエンドミル1について説明したが、本発明は二枚刃に限定されるものではなく、三枚刃またはそれ以上のボール刃8を備えていてもよい。
1 ボールエンドミル
2 工具本体
3 刃先部
4 切り屑排出溝
6 外周刃
8 ボール刃
8a 先端部
8b 中間部
8c 後端部
9 すくい面
10 スモールリリーフ
11 第二逃げ面
13 ギャッシュ溝
13a ギャッシュ側面
14 交差稜線
16,16a、16b、16c ホーニング

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転する工具本体の外周面には先端から基端側に向けて工具本体の回転方向後方側に捩じれた複数の切り屑排出溝が形成され、工具本体の先端側の切刃部における前記切り屑排出溝の回転方向を向く壁面に略円弧状の切刃が形成されたボールエンドミルにおいて、
    前記切刃は軸線の先端側から基端側に向けて断面円弧状のホーニングが形成され、該ホーニングの曲率半径は前記切刃の先端側と基端側で大きく、その中間で小さく形成してなり、
    前記切刃のすくい面側にはギャッシュ側面が形成され、前記すくい面とギャッシュ側面との交差稜線の軸線に対する傾斜角度は先端側から基端側に向けて負の角度から正の角度に変化しており、前記負の角度から正の角度への変化位置は、前記切刃の最大外径をDとして、軸線方向における先端側から0.3D〜0.7Dの範囲に設定されていることを特徴とするボールエンドミル。
  2. 前記切刃にはスモールリリーフが形成されており、前記スモールリリーフの逃げ角は切刃の先端側から基端側に向けて0.5°〜10°の範囲で次第に大きくなるように変化させた請求項1に記載されたボールエンドミル。
  3. 前記切刃のホーニングの曲率半径は軸線方向の先端側から基端側にかけて0.5μm〜20μmの範囲内で変化するようにした請求項1または2に記載されたボールエンドミル。
  4. 前記切刃の先端部における軸線方向のすくい角は−5°〜−30°の範囲に設定した請求項1乃至3のいずれか1項に記載されたボールエンドミル。
  5. 前記切刃の軸線に対するねじれ角を5°〜30°の範囲に設定した請求項1乃至4のいずれか1項に記載されたボールエンドミル。
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