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JP5735396B2 - 回転式電子部品 - Google Patents

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JP5735396B2
JP5735396B2 JP2011237440A JP2011237440A JP5735396B2 JP 5735396 B2 JP5735396 B2 JP 5735396B2 JP 2011237440 A JP2011237440 A JP 2011237440A JP 2011237440 A JP2011237440 A JP 2011237440A JP 5735396 B2 JP5735396 B2 JP 5735396B2
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Description

本発明は回転式電子部品に関するものである。
従来例えば特許文献1に示すように、シャフト(30)を回転することで回転体(40)と摺動子(50)を回転してその出力信号を変化すると共に、シャフト(30)を真下に向けて押圧することで押圧スイッチ(70)をオンする構造の押圧式スイッチ付き回転式電子部品がある。この押圧式スイッチ付き回転式電子部品においては、回転体(40)とシャフト(30)を別部品で構成し、両者が一体に回転すると共に回転体(40)に対してシャフト(30)が上下動自在となるように、両者を係合している。そしてシャフト(30)と回転体(40)の両者を、何れも回転軸方向にがたつきなく支持するため、シャフト(30)についてはその下端外周に設けたつば部(32)の上面をカバー(10)の下面に当接し、回転体(40)についてはその外周上面に設けた上方向に筒状に突出する突出部分をカバー(10)の下面に当接している。つまりシャフト(30)のつば部(32)と回転体(40)の外周の筒状の突出部分をそれぞれシャフト(30)と回転体(40)の回転軸方向の軸受としている。
特開2004−178989号公報 特開2010−34010号公報
しかしながら特許文献1の押圧式スイッチ付き回転式電子部品においては、回転体(40)の外周に筒状の突出部分を設けているので、その分筒状の突出部分の内側に形成しているクリック係合部(42)の径が小さくなり、これによって隣り合う凹凸間のピッチが小さくなり、クリック係合部(42)の凹凸が精度よく成形できなくなり(山が潰れる等)、クリック感触が分かりにくくなってしまうという問題があった。
上記問題点を解決するため特許文献2においては、回転体(60)の上面の最も外側部分にクリック係合部(67)を設け、その内側に軸受となる筒状の突出部分を設けている。このように構成すれば、クリック係合部(67)の径を大きくできるので良好なクリック感触が得られる。
しかしながらこの回転式電子部品の場合でも、シャフト(40)のつば部(41)の外周を囲むように回転体(60)の筒状の突出部分が設けられているため、突出部分の厚み分、回転体(60)の上面の突出部分の外側に形成するクリック係合部(67)の幅寸法(径方向の長さ寸法)が小さくなり、このためこのクリック係合部(67)に幅広のクリック弾接体を弾接できないので、弾接時の荷重を上げることができず良好なクリック感触が得られないという問題があった。この問題は回転式電子部品の小型化のために回転体(60)の外径寸法を小さくした場合に特に大きくなる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、回転体とシャフトを別部品で構成し、両者が一体に回転すると共に回転体に対してシャフトを上下動自在に係合する構成を有する回転式電子部品において、シャフトと回転体の両者の回転軸方向の軸受をコンパクトに設置することができ、これによって回転体のクリック係合部を形成するスペースを広く大径にできてクリック感触を向上することができる回転式電子部品を提供することにある。
本発明にかかる回転式電子部品は、収納部を有するケースと、前記ケースの収納部内に回動自在に収納され、上面からシャフト支持部を突出し、且つ上面の外周付近にクリック係合部を設けてなる回転体と、前記回転体の上面中央に設置され、底面に設けた支持部挿入部に前記回転体のシャフト支持部を上下動自在に挿入することで前記回転体と一体に回転し且つこの回転体に対して上下動自在に係合してなるシャフトと、前記回転体上に設置され、前記回転体のクリック係合部に係合する弾接部を有するクリック弾接体と、前記ケースの収納部を覆うと共にこの収納部から突出する前記シャフトを回動自在に軸支する軸支部を有するカバーとを有し、前記シャフトの外周につば部を設けて、このつば部を前記カバー下面に当接させることでシャフトのカバーからの抜け及びシャフトの回転軸方向のがたつきを防止し、一方、前記回転体の上面には、この回転体の回転中心軸を中心に同一円周上の前記シャフト支持部を囲む位置から、等間隔に3本以上のカバー受部を個別に突設し、これら各カバー受部をそれぞれ前記シャフトのつば部中に個別に設けたカバー受部挿入部に挿入してカバー受部の先端面を前記カバーの下面に当接させることで回転体の回転軸方向のがたつきを防止するように構成している。
このようにシャフトの回転軸方向の軸受となるつば部の中に、回転体の回転軸方向の軸受となるカバー受部を設置したので、両軸受を同一円周上にコンパクトに設置することができる。これによって回転体のクリック係合部を回転体の外周まで利用して形成することでクリック感触を向上させることができる。同時に、クリック係合部の径方向の幅を広くできるので、幅広のクリック弾接体を弾接でき、荷重の大きい良好なクリック感触を得ることができる。
また前記シャフトのカバー受部挿入部は、つば部の外周を凹ませることによって形成することが好ましい。これによって容易にシャフトのつば部の中に回転体のカバー受部を設置することができる。
また前記カバー受部挿入部の形状は、前記カバー受部をほぼぴったり挿入する形状であることが好ましい。
また本発明は、前記ケース内に、前記シャフトの上下動によって動作する押圧式電子部品部と、前記回転体の回転によって動作する回転式電子部品部とを収納していることが好ましい。これによってシャフトの上下動によって押圧式スイッチ等の押圧式電子部品部が動作し、回転体の回転によって回転式スイッチ等の回転式電子部品部が動作する。
本発明によれば、シャフトと回転体の両者の回転軸方向の軸受をコンパクトに設置することができる。これによって回転体のクリック係合部を形成するスペースを広く大径にできてクリック感触を向上することができる。
回転式電子部品1の斜視図である。 回転式電子部品1の断面図(図1のA−A断面図)である。 回転式電子部品1の分解斜視図である。 回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図である。 クリック弾接体70を下側から見た分解斜視図である。 回転式電子部品1の組立方法説明図である。 クリック弾接体70−2の斜視図である。 クリック弾接体70−3の斜視図である。 図9(a)〜(c)は他の実施形態にかかる回転体50とシャフト120を示す平面図である。 図10(a)〜(d)は他の実施形態にかかる回転体50とシャフト120を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明にかかる回転式電子部品1の斜視図、図2は回転式電子部品1の断面図(図1のA−A断面図)、図3は回転式電子部品1の分解斜視図、図4は回転式電子部品1を下側から見た分解斜視図(但し反転板45の記載を省略)である。これらの図に示すように回転式電子部品1は押圧式スイッチ付きの回転式電子部品であり、収納部13を有するケース10と、ケース10の収納部13内に設置される反転板45と、ケース10の収納部13内に回転自在に収納される回転体50と、回転体50の下面に取り付けられる摺動子65と、回転体50に連結されるシャフト120と、回転体50上に設置されるクリック弾接体70と、クリック弾接体70上に設置されてケース10の収納部13を覆うカバー100とを具備して構成されている。なお以下の説明において、「上」とはケース10からカバー100側を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとする。
ケース10は中央に回転体50を収納する凹部からなる収納部13を有するケース本体11と、前記収納部13の内底面にインサート成型によって配置される回路基板(以下「フレキシブル回路基板」という)30と、ケース本体11の対向する2つの外周側面からそれぞれ突出する2本と3本の金属板製の端子40とを具備して構成されている。ケース本体11は合成樹脂を箱型で上面が解放された形状に成形して構成されており、略矩形状の底面15と、4つの外周側壁17,19,21,23とを具備している。外周側壁21の上面の両端部(角部)には一対の小突起状の係止部29が設けられている。
フレキシブル回路基板30は可撓性を有する合成樹脂フイルム(この実施形態ではポリエチレンテレフタレートフイルム)を略矩形状であって前記ケース本体11の底面15の内部に内蔵される寸法に形成して構成されている。フレキシブル回路基板30の上面中央には押圧スイッチ用スイッチパターン31が形成され、またその周囲を囲むように回転スイッチ用スイッチパターン33が形成されている。これら両スイッチパターン31,33の間を仕切る位置には、フレキシブル回路基板30の上面上に突出するリング形状の突起部25が形成されており、この突起部25の内側の凹部が反転板収納部27を構成している。突起部25はフレキシブル回路基板30に形成した図示しない小孔を介して底面15と連結されている。
端子40はフレキシブル回路基板30の上面の外周辺近傍部分に設けた図示しない端子接続パターン上にその一端を当接し、その上下をケース本体11によって挟持することで固定されている。一方の外周側壁21から突出する2本の端子40は前記押圧スイッチ用スイッチパターン31に電気的に接続されており、他方の外周側壁17から突出する3本の端子40は前記回転スイッチ用スイッチパターン33に電気的に接続されている。反転板45は弾性金属板を上方向に凸となるドーム形状に形成して構成されている。
回転体50は合成樹脂を略円板状に成形して構成されており、その中央には上下に貫通する孔からなる挿通部51が設けられている。回転体50の上面の前記挿通部51の両側位置には一対の円柱状の突起からなるシャフト支持部53が設けられている。また回転体50の上面の前記一対のシャフト支持部53を囲む位置には、等間隔に複数本(4本)の上方向に突出するカバー受部55が設けられている。各カバー受部55は回転体50の回転軸(挿通部51の中心を上下に通る)Lを中心に同一円周上に形成されており、それぞれ略平板矩形状であって、その先端面56を当接部としている。各カバー受部55の高さ寸法は、下記するシャフト120のつば部121の厚み寸法よりも長く(少なくとも上記反転板45を押圧する押圧ストローク分以上長く)形成されている。また回転体50の上面の前記各カバー受部55の周囲を囲む外周位置には、リング状の凹凸からなるクリック係合部61が形成されている。一方回転体50の下面の前記挿通部51を囲む位置には、リング状の凹部からなり、前記ケース10の突起部25の上部を回動自在に収納する突起部収納溝63が形成されている。また突起部収納溝63の外側はリング形状の摺動子取付面57となっており、3つの小突起からなる摺動子取付部59が設けられている。
摺動子65は弾性金属板をリング形状に形成し、その3か所に摺接部67を設け、また各摺接部67の根元部分に小孔からなる取付部69を設けて構成されている。
図5はクリック弾接体70を下側から見た分解斜視図である。同図に示すようにクリック弾接体70は、弾性金属板を略帯状で略直線状に形成してなるクリック弾接体本体71と金属製の転がり弾接体83とを具備して構成されている。クリック弾接体本体71の両端近傍には、前記ケース10に設けた係止部29を挿通する貫通孔からなる被係止部73が設けられ、またクリック弾接体本体71の中央には、前記転がり弾接体83を回転自在に保持する弾接体保持部75が設けられている。弾接体保持部75は中央に開口77を有し、その両側部から突出する側壁部79を下方向に略直角に折り曲げ、両側壁部79の下端辺を略円弧状に凹ませることで軸受部81を形成して構成されている。転がり弾接体83は円板状の弾接部85の両側面中央から軸部87を突出して構成されている。そして転がり弾接体83を両側壁部79の間に挿入し、転がり弾接体83の両軸部87を両軸受部81に挿入して回動自在に支持することで、クリック弾接体70が構成される。
カバー100は金属板製であり、前記ケース10の収納部13を覆う略矩形形状のカバー本体部101と、カバー本体部101の対向する一対の辺からそれぞれ下方に折り曲げてなる2本ずつのケース係止部103及び1本ずつの取付部105とを有して構成されている。カバー本体部101の中央には上方向に突出する筒状の軸支部107が設けられ、カバー本体部101の2つの角部近傍には前記ケース10の各係止部29を挿入する小孔からなる係止部109が設けられている。またカバー本体部101の一対の係止部109の間の位置には、長方形状のクリック弾接体挿通孔111が形成されている。このクリック弾接体挿通孔111は、クリック弾接体70の上下方向の動作ストロークによって、このクリック弾接体70とカバー本体部101とが干渉しないようにするために設けてある。
シャフト120は合成樹脂を略円柱状であって前記カバー100の軸支部107内に回動自在に挿入される寸法に成形して構成されており、シャフト120の下部の外周からは略リング形状のつば部121が突出している。つば部121はその底面をシャフト120の底面123と同一面としている。つば部121中には前記回転体50に設けた各カバー受部55をほぼぴったり挿入するカバー受部挿入部125を複数箇所(4か所)に形成している。各カバー受部挿入部125は、つば部121の外周を略矩形状に凹ませる形状に形成されている。シャフト120の底面123の中央からは小径で円柱状のスイッチ押圧部127が突出している。また底面123のスイッチ押圧部127の両側であって、前記回転体50の各シャフト支持部53に対向する位置には、各シャフト支持部53を上下動自在に略ぴったり挿入する円形の凹部からなる支持部挿入部129が形成されている。
回転式電子部品1を組み立てるには、予め回転体50の摺動子取付面57に摺動子65を設置し、その際回転体50の摺動子取付部59を摺動子65の取付部69に挿入し、各摺動子取付部59の先端を熱かしめし、これによって摺動子65を回転体50に固定しておく。
そしてケース10の反転板収納部27内に反転板45を収納する。この反転板45とフレキシブル回路基板30の押圧スイッチ用スイッチパターン31とによって押圧式スイッチ(押圧式電子部品部)が構成される。
次にケース10の収納部13内に前記摺動子65を取り付けた回転体50を挿入する。このとき摺動子65の各摺接部67が回転スイッチ用スイッチパターン33上に当接する。この摺動子65と回転スイッチ用スイッチパターン33とによって回転式スイッチ(回転式電子部品部)が構成される。
次に前記回転体50の上にシャフト120を載置し、その際回転体50の各シャフト支持部53をシャフト120の支持部挿入部129に挿入し、且つ回転体50の各カバー受部55をシャフト120の各カバー受部挿入部125に挿入する。同時にシャフト120のスイッチ押圧部127を回転体50の挿通部51に挿通する。
次に図6(図6は回転式電子部品1の組立方法説明図であり、組み立てた回転式電子部品1からカバー100を外した状態を示している。)に示すように、前記ケース10及び回転体50の上にクリック弾接体70を載置し、その際クリック弾接体70の両被取付部73にケース10の両係止部29を挿入して位置決めする。
次に前記ケース10の上にカバー100を被せ、その際カバー100の軸支部107内にシャフト120を挿入し、同時にカバー100の係止部109にケース10の係止部29を挿入する。そしてカバー100のケース係止部103をケース10の底面側に折り曲げて一体化する。これによって回転式電子部品1が完成する。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
以上のようにして組み立てられた回転式電子部品1は、図2に示すように、シャフト120が反転板45によって押し上げられ、つば部121の上面がカバー100の下面に当接し、これによってシャフト120のカバー100からの抜けが防止され、同時にシャフト120の回転軸L方向のがたつきが防止される。一方、回転体50は摺動子65の弾発力によって押し上げられ、各カバー受部55の先端面56がカバー100の下面に当接し、これによって回転体50の回転軸L方向のがたつきが防止される。さらにこの回転式電子部品1の場合、カバー受部55は何れも回転体50の回転中心から見て等距離且つ等角度、即ち回転体50の中心を中心とする正三角形等の正多角形の各頂点に位置するように設けているので、回転軸L方向の力を均等に受けることができ、そのがたつきを効果的に防止することができる。なおシャフト120と回転体50は、前述のように、シャフト120の支持部挿入部129に回転体50のシャフト支持部53を上下動自在に係合することで一体に回転し且つシャフト120は回転体50に対して上下動自在に移動する。
次に回転式電子部品1の動作を説明する。まずシャフト120を回転すると、これと一体に回転体50及び摺動子65が回転し、摺動子65の摺接部67が回転スイッチ用スイッチパターン33上を摺動し、その出力が変化する。出力は同一方向に突出した3本の端子40から取り出される。このとき同時にクリック弾接体70の弾接部85が回転する回転体50のクリック係合部61に弾接することでクリック感触が生じる。一方シャフト120を真下方向に向けて押圧すると、回転体50は元の位置のまま、シャフト120のみが下降してそのスイッチ押圧部127が反転板45を押圧反転し、これによって押圧スイッチ用スイッチパターン31間が電気的に接続されてオンする。出力は同一方向に突出した2本の端子40から取り出される。シャフト120への押圧を解除すると、反転板45の弾性復帰力によって反転板45は元の形状に自動復帰し、これによって押圧式スイッチはオフし、同時にシャフト120は押し上げられてつば部121がカバー100の下面に当接し、元の位置に自動復帰する。即ちシャフト120の上下動によって押圧式スイッチ等の押圧式電子部品部が動作され、シャフト120及び回転体50の回転によって回転式スイッチ等の回転式電子部品部が動作する。
以上説明したように回転式電子部品1は、収納部13を有するケース10と、ケース10の収納部13内に回動自在に収納され且つ一方の面(上面)の外周付近にクリック係合部61を設けてなる回転体50と、回転体50の中央に設置され回転体50と一体に回転し且つ回転体50に対して上下動自在に係合してなるシャフト120と、回転体50上に設置され回転体50のクリック係合部61に係合する弾接部85を有するクリック弾接体70と、ケース10の収納部13を覆うと共に収納部13から突出するシャフト120を回動自在に軸支する軸支部107を有するカバー100とを有し、シャフト120の外周につば部121を設けて、このつば部121をカバー100下面に当接させることでシャフト120のカバー100からの抜け及びシャフト120の回転軸L方向のがたつきを防止し、さらに回転体50にカバー受部55を設け、このカバー受部55をシャフト120のつば部121中に設けたカバー受部挿入部125に挿入してカバー受部55の先端面56をカバー100の下面に当接させることで回転体50の回転軸L方向のがたつきを防止している。
このようにシャフト120の回転軸L方向の軸受となるつば部121の中に、回転体50の回転軸L方向の軸受となるカバー受部55を設置したので、両軸受を同一円周上に設置することができる。これによって回転体50のクリック係合部61を回転体50の外周まで利用して形成することでクリック感触を向上させることができると同時に、クリック係合部61の径方向の幅を広くできて幅広のクリック弾接体70を弾接でき、荷重の大きい良好なクリック感触を得ることができる。
またこの回転式電子部品1においては、シャフト120のカバー受部挿入部125を、つば部121の外周を凹ませることによって形成しているので、容易にシャフト120のつば部121の中に回転体50のカバー受部55を設置することができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では、クリック弾接体70として、クリック弾接体本体71に転がり弾接体83を取り付けたものを用いたが、その代りに、図7に示すクリック弾接体70−2のように弾性金属板を略帯状で略直線状に形成し、その両端近傍に前記ケース10の係止部29を挿通する貫通孔からなる被係止部73−2を設け、その中央付近に下方向に突出するように屈曲して前記クリック係合部61に弾接する弾接部85−2を設けて構成しても良い。このときクリック係合部61の幅寸法が長いと、クリック弾接体70−2の幅寸法も長くでき、その荷重を容易に上げることができる。なおこのクリック弾接体70―2を使用した場合、弾接部85−2はそれほど上方に持ち上がらないのでカバー本体部101と干渉せず、従って前記カバー100のカバー本体部101に設けたクリック弾接体挿通孔111は不要となる。また上記実施形態にかかる回転式電子部品1には直接装着できないが、図8に示すクリック弾接体70−3のように弾性金属板を略帯状でリング状に形成し、約180°対向する位置に貫通孔からなる被係止部73−3を設け、それら被係止部73−3を結ぶ円弧の中央付近に下方向に突出するように屈曲する弾接部85−3を設けて構成しても良い。この場合もクリック係合部61の幅寸法が長いと、クリック弾接体70−3の幅寸法も長くでき、その弾発力を容易に強くできる。さらに上記例示したクリック弾接体以外の各種形状・構造のクリック弾接体を用いても良い。
また上記実施形態では4つのカバー受部55と4つのカバー受部挿入部125を4か所に設けたが、これらは1か所以上に設ければよい。但しより効果的に回転体50のがたつきを防止するには、3か所以上設ける方が好ましい。図9(a)〜(c)は本発明の他の実施形態にかかる回転体50とシャフト120とを示す平面図であり、それぞれ回転体50の上面中央にシャフト120を載置した状態を示している。図9(a)に示すようにカバー受部55とカバー受部挿入部125は3か所に設けても良いし、図9(b)に示すようにカバー受部55とカバー受部挿入部125は5か所に設けても良いし、図9(c)に示すようにカバー受部55とカバー受部挿入部125は6か所に設けても良い。何れの場合もカバー受部55とカバー受部挿入部125は、回転体50の回転中心から等距離且つ等角度、即ち回転体50の中心を中心とする正多角形の各頂点に位置するように設けるのが、回転軸L方向の力を均等に受けることができてそのがたつきを効果的に防止することができるので、好ましい。
また上記実施形態では、カバー受部挿入部125はつば部121の外周を凹ませることによって形成したが、その代りにつば部121に貫通孔を形成するなどして形成しても良い。例えば図10(a)〜(d)に示すように、カバー受部挿入部125を貫通孔で構成し、このカバー受部挿入部125にカバー受部55を挿入してもよい。カバー受部55とカバー受部挿入部125は図10(a)に示すように3か所に設けても良いし、図10(b)に示すように4か所に設けても良いし、図10(c)に示すように5か所に設けても良いし、図10(d)に示すように6か所に設けても良い。
また上記実施形態ではシャフト120の引っ張り強度を強くするため、カバー受部挿入部125をカバー受部55をほぼぴったり挿入する形状とすることで、つば部121の面積をできるだけ大きくするようにしたが、両者は必ずしもぴったり挿入される形状に形成する必要はなく、カバー受部挿入部125の形状寸法をカバー受部55の形状寸法よりも大きく、また異なる形状で形成しても良い。また上述のようにつば部121の面積を広くすることでシャフト120の引っ張り強度が強くなってシャフト120がカバー100から抜けにくくなるので、シャフト120のつば部121を真上から見た投影面積はカバー受部55の投影面積よりも広く形成することが好ましい。またクリック係合部61は回転体50の全周ではなく、その一部に設けても良い。なおケース10、回転体50、シャフト120、カバー100の形状・構造にもさらなる種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1 回転式電子部品部
10 ケース
11 ケース本体
13 収納部
30 フレキシブル回路基板(回路基板)
31 押圧スイッチ用スイッチパターン(押圧式電子部品部)
33 回転スイッチ用スイッチパターン(回転式電子部品部)
45 反転板(押圧式電子部品部)
50 回転体
55 カバー受部
56 先端面
61 クリック係合部
65 摺動子(回転式電子部品部)
70 クリック弾接体
85 弾接部
100 カバー
107 軸支部
120 シャフト
121 つば部
125 カバー受部挿入部

Claims (4)

  1. 収納部を有するケースと、
    前記ケースの収納部内に回動自在に収納され、上面からシャフト支持部を突出し、且つ上面の外周付近にクリック係合部を設けてなる回転体と、
    前記回転体の上面中央に設置され、底面に設けた支持部挿入部に前記回転体のシャフト支持部を上下動自在に挿入することで前記回転体と一体に回転し且つこの回転体に対して上下動自在に係合してなるシャフトと、
    前記回転体上に設置され、前記回転体のクリック係合部に係合する弾接部を有するクリック弾接体と、
    前記ケースの収納部を覆うと共に、この収納部から突出する前記シャフトを回動自在に軸支する軸支部を有するカバーとを有し、
    前記シャフトの外周につば部を設けて、このつば部を前記カバー下面に当接させることでシャフトのカバーからの抜け及びシャフトの回転軸方向のがたつきを防止し、
    一方、前記回転体の上面には、この回転体の回転中心軸を中心に同一円周上の前記シャフト支持部を囲む位置から、等間隔に3本以上のカバー受部を個別に突設し、
    これら各カバー受部をそれぞれ前記シャフトのつば部中に個別に設けたカバー受部挿入部に挿入してカバー受部の先端面を前記カバーの下面に当接させることで回転体の回転軸方向のがたつきを防止することを特徴とする回転式電子部品。
  2. 請求項1に記載の回転式電子部品であって、
    前記シャフトのカバー受部挿入部は、つば部の外周を凹ませることによって形成されていることを特徴とする回転式電子部品。
  3. 請求項1又は2に記載の回転式電子部品であって、
    前記カバー受部挿入部の形状は、前記カバー受部をほぼぴったり挿入する形状であることを特徴とする回転式電子部品。
  4. 請求項1又は2又は3に記載の回転式電子部品であって、
    前記ケース内には、前記シャフトの上下動によって動作する押圧式電子部品部と、前記回転体の回転によって動作する回転式電子部品部とが収納されていることを特徴とする回転式電子部品。
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