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JP5726434B2 - 半導体光検出素子 - Google Patents

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JP5726434B2
JP5726434B2 JP2010093180A JP2010093180A JP5726434B2 JP 5726434 B2 JP5726434 B2 JP 5726434B2 JP 2010093180 A JP2010093180 A JP 2010093180A JP 2010093180 A JP2010093180 A JP 2010093180A JP 5726434 B2 JP5726434 B2 JP 5726434B2
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Description

本発明は、半導体光検出素子に関する。
半導体光検出素子として、第1の不純物濃度を有する半導体層と、前記半導体層上に成長し且つ前記第1の不純物濃度よりも低い第2の不純物濃度を有するエピタキシャル半導体層と、を有するシリコン基板を備えたものが知られている(例えば、特許文献1に記載された「従来の技術」参照)。
特開平04−242980号公報
シリコン基板を用いた半導体光検出素子では、一般に、シリコン基板の厚みを大きく設定することにより、長波長側での分光感度特性を高めることは可能である。しかしながら、シリコン基板の厚みを十分に大きく設定した場合でも(例えば、1.5mm程度)、1100nmといった近赤外の波長帯域において、十分な分光感度特性を得ることは困難であった。また、シリコン基板が厚いと、半導体光検出素子自体が大型化するだけでなく、暗電流が増加するといった新たな問題点が生じる懼れもある。また、シリコン基板が厚いことにより、応答速度が遅くなるといった問題点も生じる懼れがある。
本発明は、シリコン基板を用いた半導体光検出素子であって、近赤外を含む波長帯域に実用上十分な感度特性を有する半導体光検出素子を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体光検出素子は、第1の不純物濃度を有する半導体層と、半導体層上に成長し且つ第1の不純物濃度よりも低い第2の不純物濃度を有するエピタキシャル半導体層と、を有するシリコン基板と、エピタキシャル半導体層の表面上に設けられた導体と、を備え、エピタキシャル半導体層には、光感応領域が形成されており、半導体層における少なくとも光感応領域に対向する表面には、不規則な凹凸が形成され、不規則な凹凸は、光学的に露出していることを特徴とする。
本発明に係る半導体光検出素子では、半導体層における少なくとも光感応領域に対向する表面に不規則な凹凸が形成されているために、半導体光検出素子に入射した光は不規則な凹凸が形成された表面にて反射、散乱、又は拡散されて、シリコン基板内を長い距離進む。これにより、半導体光検出素子に入射した光は、その大部分が半導体光検出素子(シリコン基板)を透過することなく、シリコン基板で吸収されて、電荷を発生させる。したがって、上記半導体光検出素子では、半導体光検出素子に入射した光の走行距離が長くなり、光が吸収される距離も長くなるため、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
また、シリコン基板は、エピタキシャル半導体層よりも高い不純物濃度を有する半導体層を有するため、半導体層の表面側で光によらずに発生する不要キャリアが再結合され、暗電流を低減できる。また、上記半導体層は、当該半導体層の表面付近で光により発生したキャリアが当該表面でトラップされるのを抑制する。このため、光により発生した電荷は、光感応領域へ効率的に移動し、半導体光検出素子の光検出感度を向上することができる。
好ましくは、導体として、エピタキシャル半導体層の表面上に設けられたフォトゲート電極と、エピタキシャル半導体層の表面上においてフォトゲート電極に隣接して設けられた第1及び第2ゲート電極と、を備えると共に、エピタキシャル半導体層に形成された、フォトゲート電極直下の領域から第1及び第2ゲート電極直下に流れ込む電荷をそれぞれ読み出すための第1及び第2半導体領域と、を更に備え、不規則な凹凸は、半導体層における少なくともフォトゲート電極直下の領域に対向する表面に形成されている。この場合、電荷振り分け方法の距離画像センサとして機能する半導体光検出素子において、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することができる。
好ましくは、エピタキシャル半導体層には、光感応領域として、入射光強度に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードが形成されており、不規則な凹凸は、半導体層における少なくともフォトダイオードに対向する表面に形成されている。この場合、フォトダイオードを構成する半導体光検出素子において、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することができる。
好ましくは、ゲート端子に入力している電荷の量に応じた電圧値を出力する増幅用トランジスタと、フォトダイオードで発生した電荷を増幅用トランジスタのゲート端子へ転送する転送用トランジスタと、増幅用トランジスタのゲート端子の電荷を放電する放電用トランジスタと、増幅用トランジスタから出力される電圧値を選択的に出力する選択用トランジスタと、を更に備えている。この場合、アクティブピクセル方式の半導体光検出素子を実現することができる。
好ましくは、エピタキシャル半導体層は、半導体層との界面でpn接合を構成するとともに、被検出光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍させる複数の増倍領域を有し、導体として、2つの端部を有し、増倍領域ごとに設けられ、一方の端部を介してエピタキシャル半導体層と電気的に接続されると共に他方の端部を介して信号導線に接続される複数の抵抗を含んでおり、不規則な凹凸は、半導体層における少なくとも各増倍領域に対向する表面に形成されている。この場合、pn接合は、半導体層と当該半導体層上に形成されたエピタキシャル半導体層とによって構成されている。また、増倍領域はpn接合が実現されているエピタキシャル半導体層に形成され、各増倍領域はこのエピタキシャル半導体層にある。したがって、半導体光検出素子は、ガイガーモードで動作させたときにエッジブレークダウンが発生するpn接合の端部(エッジ)を有さず、ガードリングを設ける必要がない。そのため、上記半導体光検出素子はその開口率を高くすることが可能となる。そして、フォトダイオードアレイを構成する半導体光検出素子において、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することができる。
好ましくは、エピタキシャル半導体層は、光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍させる複数の増倍領域を有し、エピタキシャル半導体層中に、エピタキシャル半導体層との界面でpn接合を構成する半導体領域が増倍領域に対応して形成され、導体として、2つの端部を有し、エピタキシャル半導体層中の半導体領域ごとに設けられ、一方の端部を介してエピタキシャル半導体層中の半導体領域と電気的に接続されると共に他方の端部を介して信号導線に接続される複数の抵抗を含んでおり、不規則な凹凸は、半導体層における少なくとも各半導体領域に対向する表面に形成されている。
この場合、pn接合は、エピタキシャル半導体層と当該半導体層中に形成された半導体領域とによって構成されている。また、増倍領域はpn接合が実現されているエピタキシャル半導体層に形成され、各増倍領域はこのエピタキシャル半導体層にある。したがって、半導体光検出素子は、ガイガーモードで動作させたときにエッジブレークダウンが発生するpn接合の端部(エッジ)を有さず、ガードリングを設ける必要がない。そのため、上記半導体光検出素子はその開口率を高くすることが可能となる。そして、フォトダイオードアレイを構成する半導体光検出素子において、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することができる。
本発明によれば、シリコン基板を用いた半導体光検出素子であって、近赤外を含む波長帯域に実用上十分な感度特性を有する半導体光検出素子を提供することができる。
第1実施形態に係る半導体光検出素子の断面構成を示す図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 第1実施形態における、半導体基板の製造過程を説明する図である。 半導体基板に形成された不規則な凹凸を観察したSEM画像である。 第1実施形態における、不規則な凹凸の有無による分光感度特性の違いを説明するための図である。 第2実施形態に係る半導体光検出素子の回路図である。 第2実施形態に係る半導体光検出素子の断面構成を示す図である。 第3実施形態に係る半導体光検出素子を概略的に示す平面図である。 図12におけるXIII−XIII線に沿った断面構成を示す図である。 各光検出チャンネルと信号導線及び抵抗との接続関係を概略的に説明するための図である。 図13に示した実施形態の層構造の変形例に係る半導体光検出素子の断面構成を概略的に示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1及び図2を参照して、第1実施形態に係る半導体光検出素子1Aの構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る半導体光検出素子の断面構成を示す図である。第1実施形態に係る半導体光検出素子1Aは、電荷振り分け方法の距離画像センサとして機能する。
半導体光検出素子(距離画像センサ)1Aは、半導体基板2と、フォトゲート電極PGと、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2(転送電極)と、第1及び第2半導体領域FD1,FD2(蓄積領域)と、を備えている。半導体基板2は、光入射面2BKと、光入射面2BKと対向する、すなわち光入射面2BKとは逆側の表面2FTを有している。半導体基板2の表面2FT側には、絶縁層2Eが形成されている。本例の半導体基板2はシリコン(Si)からなり、絶縁層2EはSiOからなる。
半導体基板2は、表面2FT側に、低不純物濃度のp型(第2導電型)のエピタキシャル半導体層20を有し、光入射面2BK側に、半導体層21を有している。半導体層21は、エピタキシャル半導体層20よりも高い不純物濃度を有し、本例では、p型の半導体領域である。光入射面2BKは半導体層21の表面であり、表面2FTはエピタキシャル半導体層20の表面である。半導体基板2は、後述するように、エピ基板やSOIエピ基板を用いて構成することができる。
フォトゲート電極PGは、表面2FT上に絶縁層2Eを介して設けられている。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2は、表面2FT上において絶縁層2Eを介してフォトゲート電極PGに隣接して設けられている。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は、各ゲート電極TX1,TX2の直下の領域に流れ込む電荷を蓄積する。
フォトゲート電極PGは、平面視で矩形状を呈している。フォトゲート電極PGは、互いに対向する第1及び第2辺を有する平面形状を呈している。半導体基板2におけるフォトゲート電極PGに対応する領域(フォトゲート電極PGの直下の領域)は、入射光に応じて電荷が発生する光感応領域として機能する。フォトゲート電極PGはポリシリコンからなるが、他の材料を用いてもよい。
第1半導体領域FD1は、フォトゲート電極PGの第1辺側において当該第1辺に沿って配置されている。第2半導体領域FD2は、フォトゲート電極PGの第2辺側において当該第2辺に沿って配置されている。第1半導体領域FD1と第2半導体領域FD2とは、第1及び第2辺の対向方向(以下、単に「対向方向」と称することもある)で、フォトゲート電極PGを挟んで対向している。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は、平面視で矩形状を呈している。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は高不純物濃度のn型(第1導電型)半導体からなる領域であり、フローティング・ディフュージョン領域である。
第1ゲート電極TX1は、フォトゲート電極PGと第1半導体領域FD1との間に設けられている。第2ゲート電極TX2は、フォトゲート電極PGと第2半導体領域FD2との間に設けられている。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2は、平面視で矩形状を呈している。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2はポリシリコンからなるが、これらは他の材料を用いてもよい。
各半導体領域の厚さ/不純物濃度/比抵抗は以下の通りである。
・エピタキシャル半導体層20:厚さ5〜10μm/不純物濃度1×1012〜1015cm−3/比抵抗10〜1000Ω・cm
・半導体層21:厚さ2〜10μm/比抵抗10〜20mΩ・cm
・第1及び第2半導体領域FD1,FD2:厚さ0.1〜0.4μm/不純物濃度1×1018〜1020cm−3
絶縁層2Eには、第1及び第2半導体領域FD1,FD2の表面を露出させるためのコンタクトホールが設けられている。絶縁層2E上には、フォトゲート電極PG並びに第1及び第2ゲート電極TX1,TX2を覆うように、絶縁層2Fが形成されており、絶縁層2Fには、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、並びに、第1及び第2半導体領域FD1,FD2の表面を露出させるためのコンタクトホールが設けられている。各コンタクトホール内には、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、並びに、第1及び第2半導体領域FD1,FD2に接続されたコンタクト電極11がそれぞれ配置されている。絶縁層2F上には、各コンタクト電極11に接続されたパッド電極13がそれぞれ配置されている。半導体光検出素子1Aでは、導体として、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13等を備えている。
第1及び第2ゲート電極TX1,TX2に、ハイレベルの信号(正電位)を与えると、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2により構成されるゲートが開放し、負の電荷(電子)は、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2の方向に引き込まれ、第1及び第2半導体領域FD1,FD2によって形成されるポテンシャル井戸内に蓄積される。n型の半導体は、正にイオン化したドナーを含んでおり、正のポテンシャルを有し、電子を引き付ける。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2に、ローレベル(グランド電位)を与えると、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2により構成されるゲートが閉じ、半導体基板2で発生した電荷は、第1及び第2半導体領域FD1,FD2内には引き込まれない。
半導体光検出素子1Aでは、投光用の光の入射に応答して半導体深部で発生した電荷を、光入射面2BKとは逆側の電荷発生位置近傍に設けられたポテンシャル井戸に引き込み、高速で正確な測距を可能としている。
ところで、半導体基板2は、以下のようにして形成することができる。
まず、図2に示されるように、母材となる半導体基板SB1を用意する。半導体基板SB1は、エピタキシャル半導体層20及び半導体層21を有するシリコン基板であり、半導体層21上にエピタキシャル半導体層20を成長(エピタキシャル成長)させた基板(いわゆる、エピ基板)である。半導体基板SB1における半導体層21の厚みは、半導体光検出素子1Aにおける半導体層21の厚みよりも厚く設定されている。半導体基板SB1における半導体層21の厚みは、例えば、400〜700μmに設定される。
次に、図3に示されるように、用意した半導体基板SB1に、上述した第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13を形成する。第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13の形成方法は、既知であるのため、ここでの説明を省略する。
次に、図4に示されるように、第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13が形成された半導体基板SB1を薄化する。ここでは、半導体層21を薄化することにより、半導体基板SB1を薄化する。半導体層21の薄化は、エッチング処理又は研磨等により行うことができる。
また、半導体基板2は、以下のようにしても形成することができる。
まず、図5に示されるように、母材となる半導体基板SB2を用意する。半導体基板SB2は、いわゆるSOI(Silicon on Insulator)基板を用い、このSOI基板にエピタキシャル半導体層20を成長(エピタキシャル成長)させた基板(いわゆる、SOIエピ基板)である。SOI基板は、Si結晶からなる支持基板SSの表面を酸化させることにより、支持基板SSの表面上に酸化シリコン(SiO)からなる絶縁層ISを形成した後に、半導体層21となる半導体基板21’を貼り合わせた後、半導体基板21’が所望の厚みになるように薄化することにより、得られる。支持基板SSの厚みは、例えば、400〜700μmに設定される。絶縁層ISは、例えば、0.3〜0.7μmに設定される。半導体基板21’の厚みは、半導体層21の厚みと同じであり、2〜10μmに設定される。
次に、図6に示されるように、用意した半導体基板SB2に、上述した第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13を形成する。第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13の形成方法は、既知であるのため、ここでの説明を省略する。
次に、図7に示されるように、第1及び第2半導体領域FD1,FD2、絶縁層2E,2F、フォトゲート電極PG、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2、コンタクト電極11、及びパッド電極13が形成された半導体基板SB2を薄化する。ここでは、支持基板SS及び絶縁層ISを除去することにより、半導体基板SB2を薄化する。これにより、半導体基板21’(半導体層21)が露出することとなる。支持基板SS及び絶縁層ISの除去は、エッチング処理又は研磨等により行うことができる。支持基板SSに絶縁層ISを介して半導体基板21’を貼り合わせたSOI基板にエピタキシャル半導体層20を成長させた基板を用いる場合、薄化のためのプロセスコントロールが容易となる。
半導体基板2の光入射面2BK(半導体層21の表面)には、不規則な凹凸22が形成されている。光入射面2BKは光学的に露出している。光入射面2BKが光学的に露出しているとは、光入射面2BKが空気などの雰囲気ガスと接しているのみならず、光入射面2BK上に光学的に透明な膜が形成されている場合も含む。不規則な凹凸22は、各フォトゲート電極PG直下の領域に対向している領域のみに形成されていてもよい。
不規則な凹凸22は、半導体層21を薄化した後に、半導体基板2の光入射面2BK側、すなわち半導体層21の表面側にパルスレーザ光を照射することにより、形成される。例えば、半導体基板2をガス導入部及びガス排出部を有するチャンバ内に配置し、チャンバの外側に配置されたパルスレーザ発生装置からパルスレーザ光を半導体基板2に照射する。チャンバ内には、不活性ガス(例えば、窒素ガスやアルゴンガスなど)をガス導入部から導入してガス排出部から排出することにより、不活性ガス流が形成される。これにより、パルスレーザ光を照射した際に生じる塵などが不活性ガス流によりチャンバ外に排出され、半導体基板2への加工屑や塵などの付着を防ぐことができる。
本実施形態では、パルスレーザ発生装置としてピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ発生装置を用い、光入射面2BKの全面にわたってピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光を照射している。光入射面2BKはピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光に荒らされ、図8に示されるように、不規則な凹凸22が光入射面2BKの全面に形成される。不規則な凹凸22は、光入射面2BK(表面2FT)に直交する方向に対して交差する面を有している。凹凸22の高低差は、例えば0.5〜10μm程度であり、凹凸22における凸部の間隔は0.5〜10μm程度である。ピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光のパルス時間幅は例えば50fs〜2ps程度であり、強度は例えば4〜16GW程度であり、パルスエネルギーは例えば200〜800μJ/pulse程度である。より一般的には、ピーク強度は、3×1011〜2.5×1013(W/cm)、フルエンスは、0.1〜1.3(J/cm)程度である。図8は、光入射面2BKに形成された不規則な凹凸22を観察したSEM画像である。
半導体光検出素子1Aでは、光入射面2BKに不規則な凹凸22が形成されている。このため、半導体基板2の光入射面2BK側から半導体基板2に入射した光は、凹凸22にて散乱、拡散、又は反射されて、半導体基板2内を長い距離進む。
通常、Siの屈折率n=3.5に対して、空気の屈折率n=1.0である。光入射面に垂直な方向から光が入射した場合、シリコン基板内で吸収されなかった光は、光入射面の裏面にて反射する光成分とシリコン基板を透過する光成分に分かれる。シリコン基板を透過した光は、感度には寄与しない。光入射面の裏面にて反射した光成分は、シリコン基板内で吸収されれば、光電流となり、吸収されなかった光成分は、光入射面において、光入射面の裏面に到達した光成分と同様に、反射又は透過する。
半導体光検出素子1Aでは、光入射面(光入射面2BK)に垂直な方向から光が入射した場合、光入射面2BKに形成された不規則な凹凸22にて、散乱又は拡散されて様々な方向に進む。そして、表面2FTに到達すると、表面2FTからの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、表面2FTにて全反射される。半導体基板2内を進む光成分は、凹凸22での拡散等により様々な方向に進むため、表面2FTにて全反射する可能性は極めて高い。
表面2FTにて全反射された光成分は、半導体基板2内を再び進む。そして、不規則な凹凸22に到達すると、凹凸22からの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、凹凸22にて全反射される。凹凸22は、不規則に形成されていることから、出射方向に対して様々な角度を有しており、全反射した光成分は半導体基板2内を様々な方向に進む。
表面2FTや光入射面2BK(不規則な凹凸22)にて全反射した光成分は、異なる面での全反射を繰り返すことにより、その走行距離が更に長くなる。このように、半導体光検出素子1Aに入射した光は、半導体基板2の内部を長い距離進むうちに、半導体基板2で吸収され、電荷を生じさせる。したがって、半導体光検出素子1Aに入射した光は、その大部分が半導体光検出素子1Aを透過することなく、走行距離が長くされて、半導体基板2で吸収されることとなる。したがって、半導体光検出素子1Aでは、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
光入射面2BKに規則的な凹凸を形成した場合、表面2FTに到達する光成分は、凹凸にて拡散されているものの、一様な方向に進むため、表面2FTに到達した光成分が全反射する可能性は低くなる。このため、表面2FT、更には光入射面2BKにて透過する光成分が増加し、半導体光検出素子1Aに入射した光の走行距離は短くなってしまう。このため、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することは困難となる。
半導体光検出素子1Aでは、半導体基板2が光入射面2BK側に半導体層21を有している。これにより、光入射面2BK側で光によらずに発生する不要キャリアが再結合され、暗電流を低減できる。また、半導体層21は、アキュムレーション層として機能し、光入射面2BK付近で光により発生した電荷が当該光入射面2BKでトラップされるのを抑制する。このため、光により発生した電荷は、フォトゲート電極PG直下の領域へ効率的に移動し、半導体光検出素子1Aの光検出感度を更に向上することができる。
半導体光検出素子1Aにおいて、不規則な凹凸22が形成された構造と不規則な凹凸22が形成されていない構造との分光感度特性の違いを表すと、図9のようになることが推測される。このように、半導体光検出素子1Aの近赤外領域の光検出感度を向上することができる。図9は、不規則な凹凸の有無による分光感度特性の違いを説明するための図である。図9では、不規則な凹凸22が形成された構造の分光感度特性が実線で示され、不規則な凹凸22が形成されていない構造の分光感度特性が破線で示されている。
(第2実施形態)
図10及び図11を参照して、第2実施形態に係る半導体光検出素子1Bの構成について説明する。図10は、第2実施形態に係る半導体光検出素子の回路図である。第2実施形態に係る半導体光検出素子1Bは、アクティブピクセル方式の半導体光検出素子(固体撮像装置)として機能する。
半導体光検出素子1Bは、1次元又は2次元に配列された複数の受光部を有している。各受光部は、図10に示されるように、入射光強度に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードPD、ゲート端子に入力している電荷の量に応じた電圧値を出力する増幅用トランジスタT、フォトダイオードPDで発生した電荷を増幅用トランジスタTのゲート端子へ転送する為の転送用トランジスタT、増幅用トランジスタTのゲート端子の電荷を放電する為の放電用トランジスタT、及び、増幅用トランジスタTから出力される電圧値を外部の配線Lへ出力する為の選択用トランジスタTを含む。図10において一点鎖線で囲まれた領域が上記受光部に相当する。
フォトダイオードPDは、そのアノード端子が接地電位とされている。増幅用トランジスタTは、そのドレイン端子がバイアス電位とされている。転送用トランジスタTは、そのドレイン端子が増幅用トランジスタTのゲート端子に接続され、そのソース端子がフォトダイオードPDのカソード端子に接続されている。放電用トランジスタTは、そのソース端子が増幅用トランジスタTのゲート端子に接続され、そのドレイン端子がバイアス電位とされている。選択用トランジスタTは、そのソース端子が増幅用トランジスタTのソース端子と接続され、そのドレイン端子が配線Lと接続されている。配線Lには定電流源が接続される。増幅用トランジスタTおよび選択用トランジスタTは、ソースフォロワ回路を構成している。
転送用トランジスタTは、そのゲート端子に転送制御信号Stransを入力し、その転送制御信号Stransがハイレベルであるときに、フォトダイオードPDで発生した電荷を増幅用トランジスタTのゲート端子へ転送する。放電用トランジスタTは、そのゲート端子に放電制御信号Sresetを入力し、その放電制御信号Sresetがハイレベルであるときに、増幅用トランジスタTのゲート端子の電荷を放電し、同時に転送制御信号StransがハイレベルであるときにはフォトダイオードPDをリセットする。選択用トランジスタTは、そのゲート端子に行選択制御信号Saddressを入力し、その行選択制御信号Saddressがハイレベルであるときに、増幅用トランジスタTから出力される電圧値を外部の配線Lへ出力する。
このように構成される各受光部は、転送制御信号Stransがローレベルであって放電制御信号Sresetがハイレベルとなることで、増幅用トランジスタTのゲート端子の電荷が放電され、行選択制御信号Saddressがハイレベルであれば、その初期化状態にある増幅用トランジスタTから出力される電圧値(暗信号成分)が選択用トランジスタTを経て配線Lに出力される。一方、放電制御信号Sresetがローレベルであって、転送制御信号Stransおよび行選択制御信号Saddressそれぞれがハイレベルであれば、フォトダイオードPDで発生した電荷は増幅用トランジスタTのゲート端子に入力して、その電荷の量に応じて増幅用トランジスタTから出力される電圧値(明信号成分)が選択用トランジスタTを経て配線Lに出力される。
転送制御信号Strans、放電制御信号Sreset、及び行選択制御信号Saddressそれぞれは、不図示の制御回路から出力され配線を経て受光部に入力する。各受光部の選択用トランジスタTから配線Lに出力された電圧値(暗信号成分、明信号成分)は不図示の信号処理回路に入力し、この信号処理回路において差電圧値(=明信号成分−暗信号成分)が求められて出力される。
図11は、第2実施形態に係る半導体光検出素子の断面構成を示す図である。図11には、図10中のフォトダイオードPD及び転送用トランジスタTについて示されており、他のトランジスタT,T,Tを含む回路及び各種配線ついては、その図示が省略されている。
半導体基板3は、光入射面3FT側に、低不純物濃度のp型のエピタキシャル半導体層30を有し、裏面3BK側に、半導体層31を有している。半導体層31は、エピタキシャル半導体層30よりも高い不純物濃度を有し、本例では、p型の半導体領域である。光入射面3FTはエピタキシャル半導体層30の表面であり、裏面3BKは半導体層31の表面である。半導体基板3は、第1実施形態と同様に、エピ基板やSOIエピ基板を用いて構成することができる。半導体基板3の光入射面3FT側には、各受光部が配列されている。本例の半導体基板3は、シリコン(Si)からなるシリコン基板である。
各受光部は、エピタキシャル半導体層30の所定領域に形成されたn型の第1半導体領域33と、第1半導体領域33及びその周囲の上に形成されたp型の第2半導体領域34と、第1半導体領域33に対して間隔を置いて形成されたn型の第3半導体領域35と、半導体基板3上であって第1半導体領域33と第3半導体領域35との間に絶縁膜36を介して設けられたゲート電極37と、を備えている。第1半導体領域33は、不純物濃度が比較的低いn型の領域である。第2半導体領域34は、不純物濃度が比較的高いp型の領域である。第3半導体領域35は、不純物濃度が比較的高いn型の領域である。
本実施形態では、「不純物濃度が比較的高い」とは例えば不純物濃度が1×1016cm−3程度以上のことであって、「+」を導電型に付けて示し、「不純物濃度が比較的低い」とは不純物濃度が1×1015cm−3程度以下であって「−」を導電型に付けて示すものとする。n型不純物としてはアンチモン(Sb)や砒素(As)などがあり、p型不純物としては硼素(B)などがある。
各半導体領域の厚さ/不純物濃度/比抵抗は以下の通りである。
・エピタキシャル半導体層30:厚さ5〜10μm/不純物濃度1×1012〜1015cm−3/比抵抗10〜1000Ω・cm
・半導体層31:厚さ2〜10μm/比抵抗10〜20Ω・cm
・第1半導体領域33:厚さ0.5〜3μm/不純物濃度1×1015〜1017cm−3
・第2半導体領域34:厚さ0.1〜0.3μm/不純物濃度1×1017〜1020cm−3
・第3半導体領域35:厚さ0.1〜0.5μm/不純物濃度1×1017〜1020cm−3
各受光部において、エピタキシャル半導体層30、第1半導体領域33、及び第2半導体領域34は、埋込型の上記フォトダイオードPDを構成している。また、エピタキシャル半導体層20、第1半導体領域33、第3半導体領域35、及びゲート電極37は、電界効果型の転送用トランジスタTを構成している。すなわち、ゲート電極37は転送用トランジスタTのゲート端子に相当し、第1半導体領域33は転送用トランジスタTのソース端子に相当し、第3半導体領域35は転送用トランジスタTのドレイン端子に相当する。ゲート電極37は、絶縁膜36を介して、エピタキシャル半導体層20の表面側に配置されている。半導体光検出素子1Bでは、導体として、ゲート電極37、トランジスタT,T,Tを構成するための電極、及び各種配線等を備えている。
第3半導体領域35(転送用トランジスタTのドレイン端子)に接続される配線は、画素回路(他のトランジスタT,T,T)と接続される。また、ゲート電極37(転送用トランジスタTのゲート端子)に接続される配線は、不図示の制御回路と接続される。
半導体基板3の裏面3BK(半導体層31の表面)には、不規則な凹凸22が形成されている。裏面3BKは光学的に露出している。裏面3BKが光学的に露出しているとは、裏面3BKが空気などの雰囲気ガスと接しているのみならず、裏面3BK上に光学的に透明な膜が形成されている場合も含む。不規則な凹凸22は、上述したように、半導体層31の表面側にパルスレーザ光を照射することにより、形成される。不規則な凹凸22は、各フォトダイオードPDに対向している領域のみに形成されていてもよい。
半導体光検出素子1Bでは、裏面3BKに不規則な凹凸22が形成されているために、半導体基板3の光入射面3FT側から半導体基板3に入射した光は、半導体基板3内を進み、凹凸22にて反射、散乱、又は拡散されて、半導体基板3内を長い距離進む。光入射面3FTに垂直な方向から光が入射した場合、裏面3BKに形成された不規則な凹凸22に到達すると、凹凸22からの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、凹凸22にて全反射される。凹凸22は、不規則に形成されていることから、出射方向に対して様々な角度を有しており、全反射した光成分は様々な方向に拡散する。このため、全反射した光成分は、半導体基板3内部で吸収される光成分もあれば、光入射面3FTに到達する光成分もある。
光入射面3FTに到達する光成分は、凹凸22での拡散により様々な方向に進むため、光入射面3FTに到達した光成分が光入射面3FTにて全反射する可能性は極めて高い。光入射面3FTにて全反射した光成分は、異なる面での全反射を繰り返し、その走行距離が更に長くなる。このように、半導体光検出素子1Bに入射した光は、半導体基板3の内部を長い距離進むうちに、半導体基板3で吸収され、光電流として検出されることとなる。
このように、半導体光検出素子1Bに入射した光は、その大部分が半導体光検出素子1Bを透過することなく、走行距離が長くされて、半導体基板3で吸収されることとなる。したがって、半導体光検出素子1Bでは、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
半導体光検出素子1Bでは、半導体層31により、裏面3BK側で光によらずに発生する不要キャリアが再結合され、暗電流を低減できる。また、半導体層31は、アキュムレーション層として機能し、裏面3BK付近で光により発生した電荷が当該裏面3BKでトラップされるのを抑制する。このため、光により発生した電荷は、フォトダイオードPD(受光部)へ効率的に移動し、半導体光検出素子1Bの光検出感度を更に向上することができる。
(第3実施形態)
図12及び図13を参照して、第3実施形態に係る半導体光検出素子1Cの構成について説明する。図12は、第3実施形態に係る半導体光検出素子を概略的に示す平面図である。図13は、図12に示した半導体光検出素子のXIII−XIII線に沿った断面構成を示す図である。第3実施形態に係る半導体光検出素子1Cは、フォトダイオードアレイとして機能する。
半導体光検出素子1Cは、基板42上に複数の半導体層及び絶縁層が積層されてなる。図12に示すように半導体光検出素子1Cは、被検出光を入射させる複数の光検出チャンネルCHがマトリクス状(本実施形態では4×4)に形成されてなるフォトンカウンティング用マルチチャンネルアバランシェフォトダイオードアレイである。半導体光検出素子1Cの上面側には、信号導線43、抵抗44、及び電極パッド45が設けられている。基板42は、例えば一辺が1mm程度の正方形状である。各光検出チャンネルCHは、例えば、正方形状である。
信号導線43は、各光検出チャンネルCHから出力された信号を運ぶ読み出し部43aと、各抵抗44と読み出し部43aとを接続する接続部43bと、各光検出チャンネルCHの外周を囲むように配線されるチャンネル外周部43cとからなる。読み出し部43aは、当該読み出し部43aを挟んで隣接する2つの列に配置された光検出チャンネルCHそれぞれと接続されており、その一端において電極パッド45と接続されている。また、本実施形態ではフォトダイオードが4×4のマトリクス状に配置されているため、半導体光検出素子1C上には2本の読み出し部43aが配線されており、これらは電極パッド45に対して双方とも接続される。信号導線43は、例えばアルミニウム(Al)からなる。
抵抗44は、一方の端部44a及びチャンネル外周部43cを介して光検出チャンネルCHごとに設けられており、他方の端部44b及び接続部43bを介して読み出し部43aに接続される。同一の読み出し部43aに接続される複数(本実施形態では8つ)の抵抗44は、当該読み出し部43aに対して接続される。抵抗44は、例えばポリシリコン(Poly−Si)からなる。
次に、図13を参照して半導体光検出素子1Cの断面構成について説明する。図13に示すように、半導体光検出素子1Cは、導電型がn型(第1導電型)の半導体層を有する基板42と、基板42上に形成された導電型がp型(第2導電型)のp型半導体層53、とp型半導体層53上に形成された導電型がp型のp型半導体領域54と、保護膜56と、p型半導体層53に形成された導電型がn型(第1導電型)の分離部60と、保護膜56上に形成された上記の信号導線43及び抵抗44とを備える。被検出光は、図13の上面側から又は下面側から入射される。半導体光検出素子1Cでは、導体として、信号導線43及び抵抗44等を備えている。
基板42は、基板部材SMと、基板部材SM上に形成された絶縁層51と、絶縁層51上に形成されたn型半導体層52とを有する。基板部材SMは、Si(シリコン)からなる。絶縁層51は、例えばSiO(酸化シリコン)からなる。n型半導体層52は、Siからなり、不純物濃度が高い導電型がn型の半導体層である。n型半導体層52の厚さは、例えば1μm〜12μmである。
型半導体層53は、不純物濃度が低く且つ導電型がp型であるエピタキシャル半導体層である。p型半導体層53は、基板42との界面でpn接合を構成する。p型半導体層53は、被検出光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍する増倍領域AMを各光検出チャンネルCHに対応して複数有する。p型半導体層53の厚さは、例えば3μm〜5μmである。p型半導体層53は、Siからなる。したがって、n型半導体層52とp型半導体層53とは、半導体基板(シリコン基板)を構成している。
型半導体領域54は、各光検出チャンネルCHの増倍領域AMに対応して、p型半導体層53上に形成されている。すなわち、半導体層の積層方向(以下、単に積層方向という)でp型半導体領域54の下方に位置するp型半導体層53の基板42との界面近傍の領域が増倍領域AMである。p型半導体領域54は、Siからなる。
分離部60は、複数の光検出チャンネルCHの間に形成され、各光検出チャンネルCHを分離する。すなわち、分離部60は、各光検出チャンネルCHと1対1に対応してp型半導体層53に増倍領域AMが形成されるように形成される。分離部60は、各増倍領域AMの周囲を完全に囲うように基板42上において2次元格子状に形成される。分離部60は、積層方向でp型半導体層53の上面側から下面側まで貫通して形成されている。分離部60の不純物は例えばPからなり、不純物濃度が高い導電型がn型の半導体層である。分離部60を拡散により形成すると、長い熱処理時間が必要となるため、n型半導体層52の不純物がエピタキシャル半導体層へ拡散して、pn接合の界面がせり上がることが考えられる。このせり上がり防止のため、分離部60にあたる領域の中央付近をトレンチエッチングした後、不純物の拡散を行って分離部60を形成してもよい。詳細は他の実施形態で説明するが、このトレンチ溝には、光検出チャンネルが吸収する波長帯域の光を吸収、又は反射する物質で埋めることによる遮光部を形成して、なだれ増倍による発光が隣接する光検出チャンネルに影響を及ぼして生じるクロストークを防止することもできる。
型半導体層53、p型半導体領域54、及び分離部60は、半導体光検出素子1Cの上面側において平面を形成し、これらの上には保護膜56が形成されている。保護膜56は、例えばSiOからなる絶縁層によって形成される。
保護膜56上には、信号導線43及び抵抗44が形成されている。信号導線43の読み出し部43a及び抵抗44は、分離部60の上方に形成されている。
なお、信号導線43がアノードとして機能し、カソードとして、図示は省略するが基板42の下面側(絶縁層51を有していない側)の全面に透明電極層(例えばITO(Indium Tin Oxide)からなる層)を備えていてもよい。あるいは、カソードとして、電極部を表面側に引き出されるように形成してもよい。
ここで、図14を参照して、各光検出チャンネルCHと信号導線43及び抵抗44との接続関係を説明する。図14は、各光検出チャンネルと信号導線及び抵抗との接続関係を概略的に説明するための図である。
図14に示されるように、各光検出チャンネルCHのp型半導体領域54と信号導線43(チャンネル外周部43c)とは直接接続されている。これにより、信号導線43(チャンネル外周部43c)とp型半導体層53とは電気的に接続される。また、p型半導体層53と抵抗44の一端部44aとは、信号導線43(チャンネル外周部43c)を介して接続され、抵抗44は他の一端部44bがそれぞれ接続部43bを介して読み出し部43aに対して接続される。
基板42は、複数の光検出チャンネルCHが形成された領域が基板部材SM側から薄化されて、基板部材SMにおける複数の光検出チャンネルCHが形成された領域に対応する部分が除去されている。薄化された領域の周囲には、基板部材SMが枠部として存在している。なお、上記枠部も除去され、基板42は、全領域が薄化された、すなわち基板部材SM全体が除去された構成を有していてもよい。基板部材SMの除去は、エッチング(例えば、ドライエッチングなど)や、研磨などにより行うことができる。ドライエッチングにより基板部材SMを除去する場合、絶縁層51はエッチングストップ層としても機能する。基板部材SMが除去されることにより露出する絶縁層51は、後述するようにして除去される。
型半導体層52の表面には、複数の光検出チャンネルCHが形成された領域全体にわたって、不規則な凹凸22が形成されている。n型半導体層52の表面における不規則な凹凸22形成された領域は、光学的に露出している。n型半導体層52の表面が光学的に露出しているとは、n型半導体層52の表面が空気などの雰囲気ガスと接しているのみならず、n型半導体層52の表面上に光学的に透明な膜が形成されている場合も含む。不規則な凹凸22は、各光検出チャンネルCHに対向している領域のみに形成されていてもよい。不規則な凹凸22は、基板部材SMが除去されることにより露出している絶縁層51に、上述した実施形態と同様に、パルスレーザ光を照射することにより形成される。
半導体光検出素子1Cをフォトンカウンティングに用いる場合、ガイガーモードと呼ばれる動作条件下で動作させる。ガイガーモード動作時には、各光検出チャンネルCHにブレークダウン電圧よりも高い逆電圧(例えば50V以上)が印加される。この状態で上面側から各光検出チャンネルCHに被検出光が入射すると、被検出光が各光検出チャンネルCHにおいて吸収されてキャリアが発生する。発生したキャリアは各光検出チャンネルCH内の電界に従って加速しながら移動し、各増倍領域AMで増倍される。そして、増倍されたキャリアは抵抗44を介して信号導線43により外部へと取り出され、その出力信号の波高値に基づいて検出される。フォトンを検出したチャンネルからは何れも同量の出力が得られるので、全チャンネルからの総出力を検出することで半導体光検出素子1Cのうちのいくつの光検出チャンネルCHから出力があったかがカウントされる。したがって、半導体光検出素子1Cでは、被検出光の一回の照射によって、フォトンカウンティングがなされる。
ところで、半導体光検出素子1Cでは、n型半導体層52の表面に不規則な凹凸22が形成されているために、半導体光検出素子1Cに入射した光は不規則な凹凸22にて反射、散乱、又は拡散されて、半導体光検出素子1C内を長い距離進む。
例えば、半導体光検出素子1Cを表面入射型フォトダイオードアレイとして用い、保護膜56側から半導体光検出素子1Cに光が入射した場合、n型半導体層52の表面に形成された不規則な凹凸22に到達すると、不規則な凹凸22からの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、不規則な凹凸22にて全反射される。不規則な凹凸22は、不規則に形成されていることから、出射方向に対して様々な角度を有しており、全反射した光成分は様々な方向に拡散する。このため、全反射した光成分は、各光検出チャンネルCHで吸収される光成分もあれば、保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面に到達する光成分もある。
保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面に到達する光成分は、不規則な凹凸22での拡散により様々な方向に進むため、保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面に到達した光成分が保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面にて全反射する可能性は極めて高い。保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面にて全反射した光成分は、異なる面での全反射を繰り返し、その走行距離が更に長くなる。このように、半導体光検出素子1Cに入射した光は、半導体光検出素子1Cの内部を長い距離進むうちに、各光検出チャンネルCHで吸収され、光電流として検出されることとなる。
半導体光検出素子1Cを裏面入射型フォトダイオードアレイとして用い、n型半導体層52の表面側から半導体光検出素子1Cに光が入射した場合、入射した光は、不規則な凹凸22により散乱され、半導体光検出素子1C内を様々な方向に進む。保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面に到達する光成分は、不規則な凹凸22での拡散により様々な方向に進むため、保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面に到達した光成分が各面にて全反射する可能性は極めて高い。保護膜56側の表面やn型半導体層52の側面にて全反射した光成分は、異なる面での全反射や不規則な凹凸22での反射、散乱、又は拡散を繰り返し、その走行距離が更に長くなる。このように、半導体光検出素子1Cに入射した光は不規則な凹凸22にて反射、散乱、又は拡散されて、半導体光検出素子1C内を長い距離進み、各光検出チャンネルCHで吸収され、光電流として検出されることとなる。
このように、半導体光検出素子1Cに入射した光は、その大部分が半導体光検出素子1Cを透過することなく、走行距離が長くされて、各光検出チャンネルCHで吸収されることとなる。したがって、半導体光検出素子1Cでは、近赤外の波長帯域での分光感度特性が向上する。
第3実施形態では、n型半導体層52の表面に不規則な凹凸22が形成されている。このため、不規則な凹凸22が形成された上記表面側で光によらずに発生する不要キャリアが再結合され、暗電流を低減できる。また、n型半導体層52は、アキュムレーション層として機能し、n型半導体層52の上記表面付近で光により発生したキャリアが該表面でトラップされるのを抑制する。このため、光により発生したキャリアは、増倍領域AMへ効率的に移動し、半導体光検出素子1Cの光検出感度を向上することができる。
第3実施形態では、n型半導体層52における複数の光検出チャンネルCHの間に対応する表面も、不規則な凹凸22が形成されていると共に、光学的に露出している。このため、複数の光検出チャンネルCHの間に入射した光も、不規則な凹凸22にて反射、散乱、又は拡散されて、いずれかの光検出チャンネルCHで吸収される。したがって、光検出チャンネルCHの間において検出感度が低下することはなく、半導体光検出素子1Cの光検出感度がより一層向上する。ところで、第3実施形態では、複数の光検出チャンネルCHが形成されているが、各光検出チャンネルCHは光の入射位置を検出するものでは無く、出力として各光検出チャンネルCHの出力の和をとる。このため、各光検出チャンネルCH間のクロストークは問題にならず、入射した光はいずれかの光検出チャンネルCHで検出されればよい。
第3実施形態では、半導体光検出素子1Cでは、pn接合は、基板42のn型半導体層52と当該基板42のn型半導体層52上に形成されたエピタキシャル半導体層であるp型半導体層53とによって構成されている。増倍領域AMはpn接合が実現されているp型半導体層53に形成され、各増倍領域AMの各光検出チャンネルCHへの対応は光検出チャンネルCH間に形成された分離部60によって実現されている。pn接合面は、n型半導体層52とp型半導体層53との界面と、分離部60とp型半導体層53との界面とから構成されており、高濃度不純物領域が凸となり電界が高くなる領域が存在しなくなっている。したがって、半導体光検出素子1Cは、ガイガーモードで動作させたときにエッジブレークダウンが発生するpn接合の端部(エッジ)を有さない。そのため、半導体光検出素子1Cでは各光検出チャンネルCHのpn接合に対してガードリングを設ける必要がない。これにより、半導体光検出素子1Cはその開口率を格段に高くすることが可能となる。
開口率を高くすることで、半導体光検出素子1Cでは検出効率を大きくすることも可能となる。各光検出チャンネルCH間は分離部60によって分離されているため、クロストークを良好に抑制することが可能となる。
ガイガーモードで動作させ、フォトンが入射された光検出チャンネルと入射しないチャンネルとの間で電圧差が大きくなった場合にも、光検出チャンネルCH間には分離部60が形成されているため、十分にチャンネル間を分離することができる。
半導体光検出素子1Cでは、信号導線43の読み出し部43aが分離部60の上方に形成されている。そのため、信号導線43が増倍領域AM上方、すなわち光検出面上を横切ることが抑制されるため、開口率はより一層向上される。さらに、暗電流の抑制にも効果的であると考えられる。また、半導体光検出素子1Cでは、抵抗44も分離部60の上方に形成されているため、開口率はさらにより一層向上される。
n型の半導体基板を用い、その上にp型のエピタキシャル半導体層を形成した場合、n型の半導体基板で発生したホールの一部が遅れて増倍領域に入りアフターパルスとなってしまうという問題が発生することを本願発明者はアフターパルスの波長依存性から見出した。こうした問題に対し、半導体光検出素子1Cでは、複数の光検出チャンネルCHが形成された領域において、基板部材SMが除去されているので、アフターパルスを抑制することが可能となる。
続いて、図15を参照して、第3実施形態に係る半導体光検出素子1Cの変形例の構成について説明する。図15は図13に示した実施形態の層構造の変形例に係るフォトダイオードアレイの断面構成を概略的に示す図である。変形例における基本的な平面構成と接続関係は、図12に示したものと同一である。
上述のように、図15に示された構造では、図13のp型半導体層53に代えて、n型半導体層R53を用いている。この場合、pn接合は、低濃度のn型半導体層R53とp型半導体領域54との界面に形成され、pn接合から空乏層がn型半導体層R53に向けて広がり、空乏層に対応して増倍領域AMがpn接合界面からn型半導体層R53に向かって形成されている。他の構造と作用は、上述のものと同一である。
変形例に係る半導体光検出素子1Cは、被検出光を入射させる複数の光検出チャンネルCHがn型半導体層52を有するn型の基板42に形成されてなる。被検出光を入射させる複数の光検出チャンネルCHが、第1導電型のn型である半導体層52(S)を有する基板に形成されてなるフォトダイオードアレイであって、基板42と、基板42の第1導電型の半導体層52上に形成され、被検出光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍させる複数の増倍領域AMを当該各増倍領域AMと各光検出チャンネルとが互いに対応するように有する第1導電型のn型であるエピタキシャル半導体層R53と、第1導電型のエピタキシャル半導体層R53中に形成され、当該エピタキシャル半導体層R53との界面でpn接合を構成する第2導電型のp型である半導体領域54と、2つの端部を有し、光検出チャンネルCHごとに設けられ、一方の端部44aを介してエピタキシャル半導体層R53中の第2導電型の半導体領域54と電気的に接続されると共に他方の端部44bを介して信号導線43に接続される複数の抵抗44とを備えている。
抵抗44は、図12に示したように、一方の端部44a及びチャンネル外周部43cを介して光検出チャンネルCHごとに設けられており、他方の端部44b及び接続部43bを介して読み出し部43aに接続される。同一の読み出し部43aに接続される複数の抵抗44は、当該読み出し部43aに対して接続される。
変形例に係る半導体光検出素子1Cでは、pn接合は、基板上の第1導電型のエピタキシャル半導体層R53と当該エピタキシャル半導体層R53中に形成された第2導電型の半導体領域54とによって構成されている。また、増倍領域AMはpn接合が実現されているエピタキシャル半導体層R53に形成され、各光検出チャンネルに対応する増倍領域AMはこのエピタキシャル半導体層R53にある。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態に係る半導体光検出素子1A〜1Cにおけるp型及びn型の各導電型を上述したものとは逆になるよう入れ替えてもよい。
フォトゲート電極PGの形状は、矩形に限られることなく、特開2009−276243号公報に記載された環状であってもよい。
不規則な凹凸22が形成されている面に、凹凸の高低差よりも薄く且つ光学的に透明な膜を、λ/(4n)の厚さで形成してもよい。この光学的に透明な膜は、例えば、可視光に対する反射防止膜として機能する。「n」は、光学的に透明な膜の屈折率である。
1A〜1C…半導体光検出素子、2…半導体基板、2BK…光入射面、2FT…表面、3…半導体基板、3BK…裏面、3FT…光入射面、20…エピタキシャル半導体層、21…半導体層、22…不規則な凹凸、30…エピタキシャル半導体層、31…半導体層、33…第1半導体領域、34…第2半導体領域、35…第3半導体領域、36…絶縁膜、37…ゲート電極、42…基板、52…n型半導体層、53…p型半導体層、54…p型半導体領域、AM…増倍領域、FD1…第1半導体領域、FD2…第2半導体領域、PD…フォトダイオード、PG…フォトゲート電極、R53…エピタキシャル半導体層、T…増幅用トランジスタ、T…転送用トランジスタ、T…放電用トランジスタ、T…選択用トランジスタ、TX1…第1ゲート電極、TX2…第2ゲート電極。

Claims (6)

  1. 第1の不純物濃度を有する半導体層と、前記半導体層上に成長し且つ前記第1の不純物濃度よりも低い第2の不純物濃度を有するエピタキシャル半導体層と、を有するシリコン基板と、
    前記エピタキシャル半導体層の表面上に設けられた導体と、を備え、
    前記エピタキシャル半導体層には、光感応領域が形成されており、
    前記エピタキシャル半導体層よりも高い不純物濃度を有する前記半導体層における少なくとも前記光感応領域に対向する表面には、不規則な凹凸がパルスレーザ光の照射により形成され、
    前記不規則な凹凸は、光学的に露出し
    前記シリコン基板に入射した光が、パルスレーザ光の照射により形成された前記不規則な凹凸にて反射、散乱、又は拡散されて、前記シリコン基板内を進むことを特徴とする半導体光検出素子。
  2. 前記導体として、前記エピタキシャル半導体層の表面上に設けられたフォトゲート電極と、前記エピタキシャル半導体層の前記表面上において前記フォトゲート電極に隣接して設けられた第1及び第2ゲート電極と、を備えると共に、
    前記エピタキシャル半導体層に形成された、前記フォトゲート電極直下の領域から前記第1及び第2ゲート電極直下に流れ込む電荷をそれぞれ読み出すための第1及び第2半導体領域と、を更に備え、
    前記不規則な凹凸は、前記半導体層における少なくとも前記フォトゲート電極直下の領域に対向する表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体光検出素子。
  3. 前記エピタキシャル半導体層には、前記光感応領域として、入射光強度に応じた量の電荷を発生するフォトダイオードが形成されており、
    前記不規則な凹凸は、前記半導体層における少なくとも前記フォトダイオードに対向する表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体光検出素子。
  4. ゲート端子に入力している電荷の量に応じた電圧値を出力する増幅用トランジスタと、
    前記フォトダイオードで発生した電荷を前記増幅用トランジスタのゲート端子へ転送する転送用トランジスタと、
    前記増幅用トランジスタのゲート端子の電荷を放電する放電用トランジスタと、
    前記増幅用トランジスタから出力される電圧値を選択的に出力する選択用トランジスタと、を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の半導体光検出素子。
  5. 前記エピタキシャル半導体層は、前記半導体層との界面でpn接合を構成するとともに、被検出光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍させる複数の増倍領域を有し、
    前記導体として、2つの端部を有し、前記増倍領域ごとに設けられ、一方の前記端部を介して前記エピタキシャル半導体層と電気的に接続されると共に他方の前記端部を介して信号導線に接続される複数の抵抗を含んでおり、
    前記不規則な凹凸は、前記半導体層における少なくとも前記各増倍領域に対向する表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体光検出素子。
  6. 前記エピタキシャル半導体層は、光の入射によって生じたキャリアをアバランシェ増倍させる複数の増倍領域を有し、
    前記エピタキシャル半導体層中に、前記エピタキシャル半導体層との界面でpn接合を構成する半導体領域が前記増倍領域に対応して形成され、
    前記導体として、2つの端部を有し、前記エピタキシャル半導体層中の前記半導体領域ごとに設けられ、一方の前記端部を介して前記エピタキシャル半導体層中の前記半導体領域と電気的に接続されると共に他方の前記端部を介して信号導線に接続される複数の抵抗を含んでおり、
    前記不規則な凹凸は、前記半導体層における少なくとも前記各半導体領域に対向する表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体光検出素子。
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