JP5712359B2 - 放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具 - Google Patents
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Description
これは、発振回路が点灯モード切替時にFull出力時のインバータ動作周波数よりも低い周波数(fmin)から動作するためである。
これにより、図9に示すように、前述した特許文献1に記載された放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具における放電灯点灯装置100は、ランプ電流が過渡的にFull出力よりも増加してしまう。
これは、始動時の閃光として人の目に違和感を与えることになる。
これは、容量公差のばらつきや周囲温度により、コンデンサC1の容量が低下し、且つ抵抗R1,R4の値が低く、電流I1,I4が多い場合は所望のインバータ周波数より高くなることが原因である。
そのため、前述した特許文献1に記載された放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具における放電灯点灯装置100は、このばらつきを考慮して設計すると、調光下限レベルは高く設定しなければならない。すなわち、深い調光はできない。
これは、仮に、立ち消えが発生しなかったとしても、Full以上や調光下限以下のランプ出力となる場合は、ランプフィラメントヘのストレスとなり、閃光として人の目に違和感を与えるようなランプ始動となる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態の放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具において、照明器具1は、放電灯点灯装置10と、放電灯LAとを備える。
放電灯点灯装置10は、交流電源Vsの交流電圧を全波整流する整流器DB、および平滑コンデンサ(図示せず)を備えて整流器DBの脈流電圧を平滑する電源回路11からなる直流電源部12と、直流電源12の直流電圧を不図示のスイッチング素子によりスイッチングして高周波電圧に変換するインバータ回路13と、インバータ回路13の出力端子に接続された、インダクタおよびコンデンサを含む共振回路14と、共振回路14に接続されたインバータ回路13の出力を制御する制御回路15とで構成されており、放電灯LAに接続される。
ここで、最低周波数fminを第1点灯モード周波数とし、誤差増幅回路21と周波数設定信号との両方で決まる周波数を第2点灯モード周波数とする。
図2に示すように、インバータの周波数を決定するインバータ回路13と、オペアンプである誤差増幅回路21と、ドライブ回路17とが集積回路ICに内蔵されている。
集積回路ICのHo端子およびLo端子とは、インバータ回路13のスイッチング素子FETにおいて高圧側FETと低圧側FETとのゲート端子に接続される。HGND端子は高圧側FETのソース端子と低圧側FETのドレイン端子に接続される。LGND端子はインバータ回路13のGNDに集積回路ICのGND端子と共通に接続される。
VRVCO:RVCO端子電圧、
VOPout:OPout端子電圧、
VPREout:PREout端子電圧として、
予熱モードと始動モードとでのIoutはIrvco+Ipreとなり、
Iout=(VRVCO−VPREout)/Rpre+VRVCO/Rrvcoとなる。ただし、VOPout>VRVCO>VPREoutである。
PREout端子電圧は、PREin端子電圧と同じ値であり、PREin端子電圧はタイマー回路18(以下、マイコン18とも言う)により出力されるDuty信号を直流電圧DCに変換して作られる。従って、予熱モードと始動モードと点灯モードとでPREin端子に入力されるPREin端子電圧を変化させることにより、インバータ周波数が変化する。また、予熱モードや始動の期間はマイコン18より制御されている。
従って、OPout端子は調光信号とインバータ電流との誤差が増幅された信号が出力され、ダイオードC1と抵抗R1とを介してRVCO端子に接続されている。調光信号変換回路20の出力信号がインバータ電流検出回路22の出力信号よりも低下すると、OPout端子電圧が低下する。また、調光信号変換回路20の出力信号がインバータ電流検出回路22の出力信号よりも増加すると、OPout端子電圧が増加する。
点灯モードではVOPout<VRVCO<VPREoutとなるため、Iout=Irvco+Iopoutとなる。OPout端子電圧が低下すると、Iopout電流が増加し、インバータ周波数が高くなり、放電灯LAが調光される。OPout端子電圧が増加すると、Iopout電流が低下し、インバータ周波数が低くなり、放電灯出力が増加する。以上の動作によりフィードバック動作が行われる。
放電灯点灯装置10が特許文献1に記載された放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具における放電灯点灯装置と異なる点は、以下の2点である。
相違点の2点目は、始動モードから点灯モードへの切替え時に誤差増幅回路21の出力信号であるOPout端子電圧(VOPout)が徐々に変化し、インバータ周波数が始動モード周波数から第2点灯モード周波数まで増減せずに、増加のみあるいは減少のみとなるように発振回路16の周波数設定信号であるPREout端子電圧(VPREout)と誤差増幅回路21の出力信号であるOPout端子電圧(VOPout)の両方が変化する点である。
図3に示すように、始動モードから点灯モードヘの切替え時にインバータ周波数は点灯モードでの周波数よりも低くなっていない。従って、ランプ出力である光出力も点灯モードでのランプ出力である光出力よりも過渡的に高くなることはない。これは、点灯モードでのPREout端子電圧(VPREout)が一定期間の間において始動モードでの値と同じであるからである。その間に、OPout端子電圧(VOPout)はVRVCO電圧よりも低くなり、Iopout電流が増加してオペアンプOPによる調光が開始される。それまでは、Iopout電流が増加しないため、Iout電流は変化せず、一定期間、始動モード周波数のままとなる。更にその後、PREout端子電圧(VPREout)はVRVCO電圧よりも高くなり、Ipreによるインバータ周波数制御は行われなくなる。ここで、VPREoutが増加してIpreがゼロ(0)となることにより、RVCO端子の電流Ioutは減少するが、その間にもOPout端子電圧(VOPout)は低下するため、ランプ電流としては増加することはない。
このように、放電灯点灯装置10は、始動モードから点灯モードヘの切替え時の閃光を防止することができる。
次に、本発明に係る第2実施形態の放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具について説明する。
なお、以下の各実施形態において、上述した第1実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
図4に示すように、放電灯点灯装置30が第1実施形態の放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具における放電灯点灯装置10と異なる点は、始動モードから点灯モードヘの切替え時に発振回路16の周波数設定信号であるPREout端子電圧(VPREout)が徐々に増加し、誤差増幅回路21の出力信号であるOPout端子電圧(VOPout)とが徐々に減少する点である。
さらに、フィードバックの目標信号であるOP+信号が徐々に所望の調光レベルまで変化するため、OPout端子電圧も徐々に変化することになる。よって、特許文献1に記載された放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具のように、過渡的に所望のランプ電流よりも低下することがない。
また、OP+信号が徐々に変化するため、所望の調光レベルまで正確にフィードバック制御することができる。フィードバックのスピードを制御する時定数やランプ特性によっては、急峻にOP+信号が変化すると、OPout端子電圧が低下しすぎて、過渡的にランプ電流が低下したり、立ち消えが発生したりすることがある。
従って、放電灯点灯装置30は、特許文献1に記載された放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具のように、過渡的なランプ電流の低下や、それによる立ち消えが発生しない。
次に、本発明に係る第3実施形態の放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具について説明する。
図5に本発明に係る第3実施形態の放電灯点灯装置および放電灯点灯装置を備える照明器具における放電灯点灯装置40の要部の詳細回路図を示す。
図6に示すように、点灯モード移行後の一定期間は、OPout端子電圧(VOPout)が定められた値以下にはならない。一定期間を超えると、マイコン18からのDuty信号が徐々に低下して、下限クランプ電圧のレベルが低下していく。これにより、放電灯LAが冷えていて、調光始動直後に立ち消えが発生しやすい状態にあっても、点灯モードへの移行後の一定期間は調光レベルが高く、ランプ電流が高いので、立ち消えしない。一定期間後は、ランプ最冷点温度が上昇しているので、さらに深い調光を行ってもランプの立ち消えは発生しない。一定期間後の調光下限クランプのレベルは、例えば数十分の長い時間をかけて徐々に低下するために、人が光の変化を認識することがなく、深く調光できる。
従って、本発明に係る第3実施形態の放電灯点灯装置40は、部品の公差ばらつきや温度特性により、始動モードから点灯モードへの切替え時に立ち消えが発生し易い場合であっても、立ち消えを防止できる。
10,30,40 放電灯点灯装置
12 直流電源
13 インバータ回路
15 制御回路
16 発振回路
18 タイマー回路
19 検出回路
21 誤差増幅回路
LA 放電灯
Claims (4)
- 直流電源と、
前記直流電源の直流電圧をスイッチング素子でスイッチングすることにより高周波電圧に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、
前記インバータ回路の出力を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、
前記放電灯の放電灯電流あるいは前記インバータ回路に流れるインバータ電流を検出し、検出信号を出力する検出回路と、
前記放電灯電流あるいは前記インバータ電流を所望の値とするための目標値と前記検出信号の検出値との誤差を増幅する誤差増幅回路と、
前記放電灯が始動点灯する前に所定の時間だけ前記放電灯に有するフィラメント電極を予熱する予熱モード、前記放電灯の前記フィラメント電極を予熱してから所定時間放電灯を始動点灯させるための始動電圧を印加する始動モード、および前記放電灯が始動点灯後に前記放電灯を定常点灯させる点灯モードに切替制御するタイマー回路と、
前記タイマー回路に応じて周波数設定信号を変化させ、前記予熱モード、前記始動モード、前記点灯モードでの前記インバータ回路のスイッチング周波数を決める発振回路と、 を具備し、
前記点灯モードでの前記インバータ回路のスイッチング周波数は、前記発振回路のみで決定する第1点灯モード周波数と、前記発振回路と前記誤差増幅回路との出力信号の両方で決定する第2点灯モード周波数と、を有し、前記予熱モード、前記始動モードにおいては、前記誤差増幅回路の出力信号は、前記インバータ回路のスイッチング周波数に影響を与えないように定められた値に固定され、前記始動モードから前記点灯モードヘの切替え時に、前記インバータ回路のスイッチング周波数が前記始動モードでの周波数から前記第2点灯モード周波数まで増加のみ、あるいは、減少のみとなるように、前記発振回路の周波数設定信号と前記誤差増幅回路との出力信号を変化させ、
前記始動モードから前記点灯モードヘの切替え時に、前記インバータ回路のスイッチング周波数が変化するまでに一定の遅延時間が設けられ、
前記点灯モードへの切替え直後から前記誤差増幅回路の出力信号は徐々に変化し、
前記遅延時間が経過すると、前記誤差増幅回路の出力信号に基づいて、前記検出信号の検出値が前記目標値に近づくようにフィードバック制御が実行される放電灯点灯装置。 - 請求項1に記載の放電灯点灯装置において、
前記始動モードから前記点灯モードヘの切替え時に、前記発振回路の周波数設定信号を徐々に変化させる放電灯点灯装置。 - 請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置において、
前記始動モードから前記点灯モードヘの切替え後に、前記誤差増幅回路の出力信号は、一定期間、定められた値以下には低下しない放電灯点灯装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置により点灯動作が制御される放電灯と、を含む照明器具。
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